JP4849048B2 - オフ保持回路 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばパワーMOSトランジスタのオフ時に、このパワーMOSトランジスタのゲート電位を強制的にグランド電位に固定するオフ保持回路に関する。
従来、例えば特許文献1に記載の技術のように、直流電源に直列に接続された一対のスイッチング素子の一方をオンさせるとともに他方をオフさせて、各スイッチング素子の接続点に接続された電気負荷への通電経路を切り換えることで、電気負荷の通電切換回路が知られている。この技術では、一対のスイッチング素子が同時にオンされることで生じる貫通電流の発生が抑制されている。
ところで、インバータ用パワーMOSトランジスタのオフ時に、このパワーMOSトランジスタのゲート電位を強制的にグランド電位に固定するオフ保持回路が知られている。以下、図7及び8を参照して、従来一般に知られたオフ保持回路について説明する。
図7に示すように、従来のオフ保持回路101は、入力信号INが入力されるIN端子102と、例えばインバータ駆動用のIGBT200のゲート電極に接続されて、このIGBT200のオンオフを制御するための第1出力信号OUT1が出力されるGV端子103と、IGBT200のゲート電極にドレイン電極が接続された例えばPチャンネルMOSトランジスタ(以下、単にMOSトランジスタと記載する)300のゲート電極に接続されて、このMOSトランジスタ300のオンオフを制御するための第2出力信号OUT2が出力されるOFK端子104とを備える。
また、図7に示すように、オフ保持回路101は、シュミットトリガインバータ(以下、単にインバータと記載する)110と、第1駆動部120と、第2駆動部130とを備える。
このうち、インバータ110は、その前段に上記IN端子102が接続されて、このIN端子102から入力信号INを取り込むとともに、その後段に第1駆動部120及び第2駆動部130がそれぞれ接続されて、これら第1駆動部120及び第2駆動部130に対し出力信号を出力する。ちなみに、インバータ110は、入力信号INの立ち上がり時における閾値(例えば「2.8V」)が入力信号INの立ち下がり時における閾値(例えば「2.2V」)よりも高く設定されている。そのため、インバータ110は、入力信号INの電圧レベルの立ち上がり時において、電圧レベルが「2.8V」に達するまで、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する一方、電圧レベルが「2.8V」を上回ると、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する。同様に、インバータ110は、入力信号INの電圧レベルの立ち下がり時において、電圧レベルが「2.2V」に達するまで、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する一方、電圧レベルが「2.2V」を下回ると、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する。
また、第1駆動部120は、その前段に上記インバータ110が接続されて、このインバータ110の上記出力信号を取り込むとともに、その後段にGV端子103(ひいてはIGBT200のゲート電極)及び第2駆動部130がそれぞれ接続されて、GV端子103及び第2駆動部130に対し第1出力信号OUT1を生成出力する。詳しくは、第1駆動部120は、インバータ110から取り込んだ上記出力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルへ変化すると、上限電圧値まで電圧レベルが一定割合で上昇するような第1出力信号OUT1を生成し、GV端子103及び第2駆動部130に対し出力する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが上限電圧値に達したところでIGBT200は完全にオンとされる。一方、第1駆動部120は、インバータ110から取り込んだ上記出力信号が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへの変化すると、下限電圧値まで電圧レベルが一定割合で低下するような第1出力信号OUT1を生成し、GV端子103及び第2駆動部130に対して出力する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが下限電圧値に達したところでIGBT200は完全にオフとされる。なお、第1出力信号OUT1の電圧レベルの変化開始条件が成立してから、第1出力信号OUT1の電圧レベルが実際に変化開始するまでに、所定時間(後述の図8(b)中、時刻t302〜時刻t305の間)だけ遅延が生じる。
また、第2駆動部130は、その前段に上記インバータ110及び上記第1駆動部120がそれぞれ接続されて、インバータ110の上記出力信号及び上記第1出力信号OUT1をそれぞれ取り込むとともに、その後段にOFK端子104(ひいてはMOSトランジスタ300のゲート電極)が接続され、MOSトランジスタ300に対し第2出力信号OUT2を生成出力する。詳しくは、第2駆動部130は、インバータ110から取り込んだ上記出力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルへ変化すると、下限電圧値まで電圧レベルが一定割合で低下するような第2出力信号OUT2を生成し、OFK端子104に対し出力する。そして、第2出力信号OUT2の電圧レベルが下限電圧値に達したところでMOSトランジスタ300は完全にオフとされる。一方、第2駆動部130は、インバータ110から取り込んだ上記出力信号が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへ変化し、且つ、第1駆動部120から取り込んだ上記第1出力信号OUT1に、例えば閾値「3.3V」を下回る変化を検出すると、上限電圧値まで電圧レベルが一定割合で上昇するような第2出力信号OUT2を生成し、OFK端子104に対し出力する。なお、第2出力信号OUT2の電圧レベルの変化開始条件が成立してから、第2出力信号OUT2の電圧レベルが実際に変化開始するまでに、所定時間(後述の図8(c)中、時刻t302〜時刻t304の間)だけ遅延が生じる。
以上のように構成された、従来のオフ保持回路101の動作例を図8を併せ参照しつつ説明する。この図8(a)に示すような入力信号INがオフ保持回路101のIN端子102に入力されていたとする。すなわち、図8(a)に示すように、入力信号INは、当初、IN端子102に上限電圧値にて入力されていたとする。そして、入力信号INは、例えば時刻t301において上限電圧値から一定割合にて低下開始し、例えば時刻t302において上記閾値「2.2V」を下回り、例えば時刻t303において下限電圧値に到達し、その後、下限電圧値を維持する。また、入力信号INは、例えば時刻t307において下限電圧値から一定割合にて上昇開始し、例えば時刻t308において上記閾値「2.8V」を上回り、例えば時刻t310において上限電圧値に到達し、その後、上限電圧値を維持する。
入力信号INがこのように推移すると、第1駆動部120にて生成される第1出力信号OUT1は、図8(b)に示すように推移することとなる。詳しくは、入力信号INの電圧レベルが例えば時刻t302において上記閾値「2.2V」を下回ると、インバータ110の出力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第1駆動部120はその旨を検出する。その旨を検出すると、第1駆動部120は、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t305において第1出力信号OUT1の電圧レベルを一定割合にて上昇開始する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが上限電圧値に到達した例えば時刻t306において、IGBT200が完全にオンとされる(時刻t305〜時刻t306間は、IGBT200のオフからオンへの移行期間)。また、入力信号INの電圧レベルが例えば時刻t308において上記閾値「2.8V」を上回ると、インバータ110の出力信号が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第1駆動部120はその旨を検出する。その旨を検出すると、第1駆動部120は、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t309において第1出力信号OUT1の電圧レベルを一定割合にて低下開始する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが下限電圧値に到達した例えば時刻t312において、IGBT200が完全にオフとされる(時刻t309〜時刻t312の間は、IGBT200のオンからオフへの移行期間)。
一方、入力信号INが上述のように推移すると、第2駆動部130にて生成される第2出力信号OUT2は、図8(c)に示すように推移することとなる。詳しくは、第2駆動部130は、入力信号INの電圧レベルが例えば時刻t302において上記閾値「2.2V」を下回ると、インバータ110の出力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第2駆動部130はその旨を検出する。その旨を検出すると、第2駆動部130は、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t303において第2出力信号OUT2の電圧レベルを一定割合にて低下開始する。そして、第2出力信号OUT2の電圧レベルが下限電圧値に到達した例えば時刻t304において、MOSトランジスタ300が完全にオフとされる(時刻t303〜時刻t304の間は、MOSトランジスタ300のオンからオフへの移行期間)。また、第2駆動部130は、例えば時刻t308において入力信号INが上記閾値「2.8V」を上回ると、インバータ110の出力信号は、論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第2駆動部130はその旨を検出する。さらに、第2駆動部130は、例えば時刻t311において第1出力信号OUT1が上記閾値「3.3V」を下回ることを検出すると、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t312において第2出力信号OUT2の電圧レベルを一定割合にて上昇開始する。そして、第2出力信号OUT2の電圧レベルが上限電圧値に到達した例えば時刻t313において、MOSトランジスタ300がオンとされる(時刻t312から時刻t313の間は、MOSトランジスタ300のオフからオンへの移行期間)。
これにより、IGBT200がオフからオンへ移行開始する(時刻t305)前に、MOSトランジスタ300が完全にオフとされており(時刻t304)、IGBT200が完全にオフとされた(時刻t312)直後に、MOSトランジスタ300が完全にオンとされる(時刻t313)ようになる。そのため、IGBT200及びMOSトランジスタ300が同時にオンとされると発生する、電流の貫通現象の発生は抑制されている。ちなみに、そうした貫通電流は、経路「GV端子103→MOSトランジスタ300のドレイン電極→MOSトランジスタ300のソース電極→GND」をたどって流れることになる。
特開平10−56796号公報
ところで、上記従来のオフ保持回路では、第2駆動部130が第2出力信号OUT2を低下開始する条件(MOSトランジスタ300をオフにしようとする条件)は、第1駆動部120が第1出力信号OUT1を上昇開始する条件(IGBT200をオンにしようとする条件)と同一条件であった。そのため、図8に示すように、IGBT200及びMOSトランジスタ300が共に完全にオフとされる期間であるデッドタイムは、これら第1駆動部120及び第2駆動部130の遅延時間の差となり、時刻t304から時刻t305までの期間(例えば「100ナノ秒」)と短い。このようにデッドタイムが短いと、例えば電源の駆動タイミングがずれて、第1駆動部120の遅延時間が僅かに短くなったり、逆に第2駆動部130の遅延時間が僅かに長くなったりするなど、遅延時間が僅かにぶれるだけで、IGBT200及びMOSトランジスタ300が共にオンとされてしまい、上記貫通電流が発生することが懸念される。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、貫通電流が発生することをより低減することのできるオフ保持回路を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1トランジスタをオンオフ制御するための第1出力信号を、入力端子に入力される入力信号に基づいて生成するとともに、第1トランジスタのゲート端子に接続された第1出力端子を介して第1出力信号を出力する第1駆動部と、第1トランジスタのオフ時にこの第1トランジスタのゲート端子に印加されている電圧レベルを第1トランジスタがオフとなる電圧レベルに固定する第2トランジスタをオンオフ制御するための第2出力信号を、前記入力端子に入力される入力信号に基づいて生成するとともに、第2トランジスタのゲート端子に接続された第2出力端子を介して第2出力信号を出力する第2駆動部とを備え、第1トランジスタをオンとする前に第2トランジスタをオフとする一方、第1トランジスタをオフとした後に第2トランジスタをオンとするオフ保持回路として、第1駆動部は、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に第1閾値を横切るとき、第1トランジスタをオンとする第1出力信号を生成出力するとともに、第2駆動部は、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第1トランジスタをオフとする電圧レベルに第1閾値よりも近い第2閾値を横切るとき、第2トランジスタをオフとする第2出力信号を生成出力することとした。
オフ保持回路としてのこのような構成では、第2駆動部によって、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ入力信号が変化する際に、第1トランジスタをオフとする電圧レベルに第1閾値よりも近い第2閾値を横切るとき、第2トランジスタをオフとする第2出力信号を生成出力されるようになる。これにより、第2トランジスタをオフとする第2出力信号はより早期に生成出力されるようになるため、第1及び第2トランジスタが共に完全にオフとされる期間であるデッドタイムをより長期にすることができるようになる。その結果、背景技術の欄に記載した従来技術とは異なり、例えば第1駆動部及び第2駆動部の遅延時間が僅かにずれたとしても、貫通電流が発生することをより低減することができるようになる。
上記請求項1に記載の構成において、例えば請求項2に記載の発明のように、第2駆動部は、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際の閾値として、第2閾値を用いるとともに、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際の閾値として、第1トランジスタをオンとする電圧レベルに第2閾値よりも近い第3閾値を用いる逆ヒステリシス回路部を含むこととしてもよい。これにより、既存の逆ヒステリシス回路を利用して第2駆動部を構成することができるようになる。
ただし、入力信号に周波数の変化が生じるような場合にあっては、例えば請求項3に記載の発明のように、前記逆ヒステリシス回路部は、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第3閾値を横切るまで、第1論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第1内部信号を出力する一方、第3閾値を横切ると、第2論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第1内部信号を出力する第1インバータと、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第2閾値を横切るまで、第2論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第2内部信号を出力する一方、第2閾値を横切ると、第1論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第2内部信号を出力する第1インバータと、第1論理レベルに対応する電圧レベルから第2論理レベルに対応する電圧レベルへの第1内部信号の変化時にパルスを生成する第1フリップフロップと、前記パルス及び第2内部信号に基づいて第3内部信号を生成する第2フリップフロップとを有し、第2駆動部は、第3内部信号に基づいて第2出力信号を生成出力することが望ましい。逆ヒステリシス回路部を構成する第1及び第2インバータ並びに第1及び第2フリップフロップは入力信号の変化に迅速に対応することのできる素子であるため、例えば入力信号の周波数がオフ保持回路の設計時に想定していた入力信号の周波数よりも高くなったとしても、換言すれば、入力信号の周波数に変化が生じた場合であっても、安定してデッドタイムを形成することができ、オフ保持回路として確実に動作することができるようになる。
なお、上記請求項3に記載の構成において、例えば請求項4に記載の発明のように、前記逆ヒステリシス回路部を構成する第1及び第2インバータは、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に用いられる閾値が、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に用いられる閾値よりも、第1トランジスタをオフとする電圧レベルに近いシュミットトリガインバータであり、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第2インバータで用いられる閾値は、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第1インバータで用いられる閾値よりも、第1トランジスタをオンとする電圧レベルに近く設定されていることとしてもよい。これにより、上記請求項3に記載の構成に準じた効果を得ることができるようになるだけでなく、入力信号の周波数が低い場合であっても、逆ヒステリシス回路部としての動作がより安定するようになる。
特に上記請求項4に記載の構成において、例えば請求項5に記載の発明では、前記逆ヒステリシス回路部を構成する第1インバータは、第1駆動部に共用されていることとした。これにより、オフ保持回路の構成要素数を低減することができ、体格の小型化を図ることができるようにもなる。
以下、本発明に係るオフ保持回路の一実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施の形態のオフ保持回路について、その全体構成の一例を示すブロック図であり、図2は、本実施の形態を構成する逆ヒステリシス回路部について、その構成の一例を示す等価回路図である。
はじめに、図1及び図2を参照して本実施の形態の構成について説明する。図1に示すように、本実施の形態は、先の図8に示した従来のオフ保持回路に準じた構成を有している。すなわち、オフ保持回路10は、図1に示すように、入力信号INが入力されるIN端子2と、例えばインバータ駆動用のIGBT200のゲート電極に接続されて、このIGBT200のオンオフを制御するための第1出力信号OUT1が出力されるGV端子3と、IGBT200のゲート電極にドレイン電極が接続された例えばPチャンネルMOSトランジスタ(以下、単にMOSトランジスタと記載する)300のゲート電極に接続されて、このMOSトランジスタ300のオンオフを制御するための第2出力信号OUT2が出力されるOFK端子4とを備える。また、オフ保持回路10は、第1駆動部20及び第2駆動部30を備える。
第1駆動部20は、図1に示すように、シュミットトリガインバータ(以下、単にインバータとも記載する)21及び第1生成部22等々を有する。
詳しくは、インバータ21は、その前段にIN端子2が接続されて、このIN端子2から入力信号INを取り込むとともに、その後段に第1生成部22が接続されて、第1生成部22に対し出力信号を出力する。ちなみに、インバータ21は、入力信号INの立ち上がり時における第4閾値(例えば「2.8V」)が入力信号INの立ち下がり時における第1閾値(例えば「2.2V」)よりも高く設定されている。そのため、インバータ21は、入力信号INの電圧レベルの立ち上がり時において、電圧レベルが「2.8V」に達するまで、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する一方、電圧レベルが「2.8V」を上回ると、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する。同様に、インバータ21は、入力信号INの電圧レベルの立ち下がり時において、電圧レベルが「2.2V」に達するまで、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する一方、電圧レベルが「2.2V」を下回ると、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力する。
また、第1生成部22は、その前段に上記インバータ21が接続されて、このインバータ21の上記出力信号を取り込むとともに、その後段にGV端子3(ひいてはIGBT200のゲート電極)及び第2駆動部30(正確には第2生成部32)がそれぞれ接続されて、GV端子3及び第2駆動部30に対し第1出力信号OUT1を生成出力する。詳しくは、第1生成部22は、インバータ21から取り込んだ上記出力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルへ変化すると、上限電圧値まで電圧レベルが一定割合で上昇するような第1出力信号OUT1を生成し、GV端子3及び第2駆動部30に対し出力する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが上限電圧値に達したところでIGBT200は完全にオンとされる。一方、第1生成部22は、インバータ21から取り込んだ上記出力信号が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへの変化すると、下限電圧値まで電圧レベルが一定割合で低下するような第1出力信号OUT1を生成し、GV端子3及び第2駆動部30に対して出力する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが下限電圧値に達したところでIGBT200は完全にオフとされる。なお、第1出力信号OUT1の電圧レベルの変化開始条件が成立してから、第1出力信号OUT1の電圧レベルが実際に変化開始するまでに、所定時間(後述の図4(b)中、時刻t103〜時刻t105の間)だけ遅延が生じる。
このようにして、第1駆動部20は、入力信号INの立ち下がり時にその電圧レベルが第1閾値を下回るとき、IGBT200をオンとする第1出力信号OUT1を生成出力する一方、入力信号INの立ち上がり時にその電圧レベルが第4閾値を上回るとき、IGBT200をオフとする第1出力信号OUT1を生成出力する。
また、第2駆動部30は、図1に示すように、逆ヒステリシス回路部31及び第2生成部32等々を有する。
逆ヒステリシス回路部31は、その前段にIN端子2が接続されて、このIN端子2から入力信号INを取り込むとともに、その後段に第2生成部32が接続されて、第2生成部32に対し第3内部信号Oin3を出力する。ちなみに、逆ヒステリシス回路部31の具体的な回路構成については図2を参照しつつ後述する。逆ヒステリシス回路部31は、入力信号INの立ち下がり時における第2閾値(例えば「3.0V」)が入力信号INの立ち上がり時における第3閾値(例えば「2.8V」)よりも高く設定されている。そのため、逆ヒステリシス回路部31は、入力信号INの電圧レベルの立ち上がり時において、電圧レベルが「2.8V」に達するまで、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて第3内部信号Oin3を出力する一方、電圧レベルが「2.8V」を上回ると、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて第3内部信号Oin3を出力する。同様に、逆ヒステリシス回路部31は、入力信号INの電圧レベルの立ち下がり時において、電圧レベルが「3.0V」に達するまで、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて第3内部信号Oin3を出力する一方、電圧レベルが「3.0V」を下回ると、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて第3内部信号Oin3を出力する。
また、第2生成部32は、その前段に上記逆ヒステリシス回路部31及び上記第1駆動部20(正確には第1生成部22)がそれぞれ接続されて、逆ヒステリシス回路部31の上記第3内部信号Oin3及び上記第1出力信号OUT1をそれぞれ取り込むとともに、その後段にOFK端子4(ひいてはMOSトランジスタ300のゲート電極)が接続され、第2出力信号OUT2を生成し、MOSトランジスタ300に対し出力する。
詳しくは、基本的に、第2生成部32は、逆ヒステリシス回路部31から取り込んだ上記第3内部信号Oin3が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルへ変化すると、下限電圧値まで電圧レベルが一定割合で低下するような第2出力信号OUT2を生成し、OFK端子4に対し出力する。そして、第2出力信号OUT2の電圧レベルが下限電圧値に達したところでMOSトランジスタ300は完全にオフとされる。一方、第2生成部32は、逆ヒステリシス回路部31から取り込んだ上記第3内部信号Oin3が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへ変化すると、上限電圧値まで電圧レベルが一定割合で上昇するような第2出力信号OUT2を生成し、OFK端子4に対し出力する。
このようにして、第2駆動部30は、基本的に、入力信号INの立ち下がり時にその電圧レベルが第2閾値を下回るとき、MOSトランジスタ300をオフとする第2出力信号OUT2を生成出力する一方、入力信号INの立ち上がり時にその電圧レベルが第3閾値を上回るとき、MOSトランジスタ300をオンとする第2出力信号OUT2を生成出力する。
ただし、第2生成部32は、実際には、逆ヒステリシス回路部31から取り込んだ上記第3内部信号Oin3が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへ変化したとしても、第1駆動部20から取り込んだ上記第1出力信号OUT1に、例えば第5閾値「3.3V」を下回る変化を検出しなければ、上限電圧値まで電圧レベルが一定割合で上昇するような第2出力信号OUT2を生成し、OFK端子4に対し出力しない。すなわち、第2出力信号OUT2の電圧レベルの変化開始条件は、「上記第3内部信号Oin3が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへ変化すること」及び「第1駆動部20から取り込んだ上記第1出力信号OUT1に、例えば第5閾値「3.3V」を下回る変化を検出すること」としている。なお、第2出力信号OUT2の電圧レベルの変化開始条件が成立してから、第2出力信号OUT2の電圧レベルが実際に変化開始するまでに、所定時間(後述の図4(c)中、時刻t102〜時刻t103の間)だけ遅延が生じる。
また、本実施の形態では、第2生成部32が第2出力信号OUT2を生成する条件として、「上記第3内部信号Oin3が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへ変化すること」且つ「第1駆動部20から取り込んだ上記第1出力信号OUT1に第5閾値「3.3V」を下回る変化を検出すること」を採用したが、「上記第3内部信号Oin3が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルへ変化すること」のみを採用することとしてもよい。
以下、図2を併せ参照しつつ、第2駆動部30を構成する逆ヒステリシス回路部31について詳述する。この図2に示されるように、逆ヒステリシス回路部31は、基本的に、第1インバータ310、第2インバータ320及び第3内部信号生成部330等々を備えている。
このうち、第1インバータ310は、逆ヒステリシス回路部31としての入力端子が前段に接続されており、第3内部信号生成部330(正確にはNOTゲート331)が後段に接続されている。第1インバータ310は、逆ヒステリシス回路部31としての入力端子から入力される入力信号INの電圧レベルが第3閾値(例えば「2.8V」)以下であるとき、論理Lレベルに対応する一定の電圧レベル(例えば「0.0V」)にて第3内部信号生成部330(NOTゲート331)に対して第1内部信号Oin1を出力する。一方、第1インバータ310は、入力信号INの電圧レベルが第3閾値を超えるとき、論理Hレベルに対応する一定の電圧レベル(例えば「5.0V」)にて第3内部信号生成部330(NOTゲート331)に対して第1内部信号Oin1を出力する。
また、第2インバータ320は、上記第1インバータ310と同様に、逆ヒステリシス回路部31としての入力端子が前段に接続されており、第3内部信号生成部330(正確には第2フリップフロップ335)が後段に接続されている。第2インバータ320は、上記入力端子から入力される入力信号INの電圧レベルが第2閾値(例えば「3.0V」)以下であるとき、論理Lレベルに対応する一定の電圧レベル(例えば「0.0V」)にて第3内部信号生成部330(第2フリップフロップ335)に対して第2内部信号Oin2を出力する。一方、第2インバータ320は、入力信号INの電圧レベルが第2閾値を超えるとき、論理Hレベルに対応する一定の電圧レベル(例えば「5.0V」)にて第3内部信号生成部330(正確には第2フリップフロップ335)に対して第2内部信号Oin2を出力する。なお、第3閾値レベルは、第2閾値よりも低く設定されている。
そして、第3内部信号生成部330は、上記第1インバータ310及び第2インバータ320並びにPOR端子が前段に接続されており、逆ヒステリシス回路部31としての出力端子が後段に接続されている。そして第3内部信号生成部330は、NOTゲート331、第1フリップフロップ332、NOTゲート333、ANDゲート334、第2フリップフロップ335及びNOTゲート336等々を備えている。
このうち、NOTゲート331は、上記第1インバータ310が前段に接続されており、第1フリップフロップ332が後段に接続されている。NOTゲート331は、入力された第1内部信号Oin1の論理レベルを反転した論理レベルに対応する電圧レベルにて、第1フリップフロップ332に対し出力信号を出力する。すなわち、第1内部信号Oin1の電圧レベルが論理Hレベルに対応する電圧レベルであるとき、NOTゲート331は、反転した論理Lレベルに対応する電圧レベルにて、第1フリップフロップ332に対し出力信号を出力する。一方、第1内部信号Oin1の電圧レベルが論理Lレベルに対応する電圧レベルであるとき、NOTゲート331は、反転した論理Hレベルに対応する電圧レベルにて、第1フリップフロップ332に対して出力信号を出力する。
第1フリップフロップ332は、例えばDフリップフロップにて構成されており、入力端子332a及び332b並びに出力端子332cを有している。図2に示すように、第1フリップフロップ332は、その入力端子332aが上記NOTゲート331に接続されており、その入力端子332bがANDゲート334に接続されており、その出力端子332cがNOTゲート333に接続されている。ここで、第1フリップフロップ332は、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて入力信号が入力端子332bに入力され、且つ、入力端子332aに入力される入力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化する(入力信号が立ち下がる)とき、論理Hレベルに対応する電圧レベルにてNOTゲート333に対して出力端子332cから出力信号を出力する。また、第1フリップフロップ332は、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて入力信号が入力端子332bに入力され、入力端子332aに入力される入力信号の電圧レベル(論理レベル)に変化がないとき、NOTゲート333に対して出力端子332cから出力する出力信号の電圧レベルを保持する。さらに、第1フリップフロップ332は、論理Lレベルに対応する電圧レベルの入力信号が入力端子332bに入力されると、入力端子332aに入力される入力信号の電圧レベル(論理レベル)にかかわらず、論理Lレベルに対応する電圧レベルにてNOTゲート333に対して出力端子332cから出力信号を出力する。なお、通常Dフリップフロップは、D端子、CLK端子、R端子及びQ端子を有しているが、図2では便宜上、D端子に相当する端子の図示を割愛しており、論理Hレベルに対応する電圧レベルの入力信号が常にD端子に入力されているものとする。また、入力端子332aがCLK端子に相当し、入力端子332bがR端子に相当し、出力端子332cがQ端子にそれぞれ相当する。
NOTゲート333は、第1フリップフロップ332が前段に接続されており、ANDゲート334が後段に接続されている。なお、NOTゲート333の動作は、上記NOTゲート331の動作と同じであるため、ここでの重複する説明を割愛する。
ANDゲート334は、入力端子334a及び334b並びに出力端子334cを有している。図2に示すように、ANDゲート334は、その入力端子334aがPOR端子に接続されており、その入力端子334bが上記NOTゲート333に接続されており、その出力端子334cが第1フリップフロップ332の入力端子332b及び第2フリップフロップ335の入力端子335bにそれぞれ接続されている。ここで、ANDゲート334は、論理Hレベルに対応する電圧レベルの入力信号が入力端子334aに対しPOR端子から入力され、且つ、論理Hレベルに対応する電圧レベルの入力信号が入力端子334bに対しNOTゲート333から入力されるときにのみ、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子334cから出力信号を出力する。
第2フリップフロップ335は、先の第1フリップフロップ332と同様に、例えばDフリップフロップにて構成されており、入力端子335a及び335b並びに出力端子335cを有している。図2に示すように、第2フリップフロップ335は、その入力端子335aが上記第2インバータ320に接続されており、その入力端子335bがANDゲート334に接続されており、その出力端子335cがNOTゲート336に接続されている。ここで、第2フリップフロップ335は、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて入力信号が入力端子335bに入力され、且つ、入力端子335aに入力される入力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化する(入力信号が立ち下がる)とき、論理Hレベルに対応する電圧レベルにてNOTゲート336に対して出力端子335cから出力信号を出力する。また、第2フリップフロップ332は、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて入力信号が入力端子335bに入力され、入力端子335aに入力される入力信号の電圧レベル(論理レベル)に変化がないとき、NOTゲート336に対して出力端子335cから出力する出力信号の電圧レベルを保持する。さらに、第2フリップフロップ332は、論理Lレベルに対応する電圧レベルの入力信号が入力端子335bに入力されると、入力端子335aに入力される入力信号の電圧レベル(論理レベル)にかかわらず、論理Lレベルに対応する電圧レベルにてNOTゲート336に対して出力端子335cから出力信号を出力する。なお、これも先の第1フリップフロップ332と同様に、通常Dフリップフロップは、D端子、CLK端子、R端子及びQ端子を有しているが、図1では便宜上、D端子に相当する端子の図示を割愛しており、論理Hレベルに対応する電圧レベルの入力信号が常にD端子に入力されているものとする。また、入力端子335aがCLK端子に相当し、入力端子335bがR端子に相当し、出力端子335cがQ端子にそれぞれ相当する。
NOTゲート336は、第2フリップフロップ335が前段に接続されており、逆ヒステリシス回路1の出力端子(ひいては、上記第2生成部32)が後段に接続されている。そしてNOTゲート336は、第2フリップフロップ335の出力端子335cから出力された出力信号の論理レベルを反転させた上で、第3内部信号Oin3として出力端子から出力する。
次に、逆ヒステリシス回路部31の入力端子に入力される入力信号INに基づく動作例を説明するに先立ち、逆ヒステリシス回路部31に対する電源(図示略)投入直後の、各構成要素の出力信号について説明する。
逆ヒステリシス回路部31は、既述したように、多くの能動素子によって構成されているため、電源が投入されてから能動素子の動作が安定するまでに待機時間が必要である。そうした間、逆ヒステリシス回路部31としての動作が不安定になることを防止するため、論理Lレベルに対応する電圧レベルの信号がPOR端子に入力されている。
論理Lレベルに対応する電圧レベルの信号がPOR端子に入力されると、換言すれば、論理Lレベルに対応する電圧レベルの入力信号がANDゲート334の入力端子334aに入力されると、ANDゲート334の入力端子334bに入力される入力信号の電圧レベルにかかわらず、ANDゲート334は、論理Lレベルに対応する電圧レベルの出力信号を出力端子334cから出力する。すると、第1及び第2フリップフロップ332及び335の入力端子332b及び335bにはそれぞれ論理Lレベルに対応する電圧レベルにて入力信号が入力されるため、第1及び第2フリップフロップ332及び335の出力端子332c及び335cから論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力信号が出力される。その後、NOTゲート333にて論理レベルが反転されるため、ANDゲート334の出力端子334cから論理Hレベルに対応する出力信号が出力され、第1及び第2フリップフロップ332及び335の出力端子332c及び335cから出力される出力信号は、論理Lレベルに対応する電圧レベルに安定する。すなわち、逆ヒステリシス回路部31の出力端子から出力される第3内部信号Oin3は、NOTゲート336にて論理レベルが反転されるため、論理Hレベルに対応する電圧レベルに安定することになる。
逆ヒステリシス回路部31の動作が安定すると、論理Hレベルに対応する電圧レベルの信号がPOR端子に入力され、第1及び第2フリップフロップ332及び335は、論理L及び論理Hレベルに対応する電圧レベルの出力信号を出力端子332c及び335cからそれぞれ出力するようにリセットされる。
このようにリセットされると、ANDゲート334は、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子334cから出力信号を出力する。ここで、入力端子332b及び335bには、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて入力信号がそれぞれ入力され、入力端子332a及び335aに入力される入力信号の電圧レベル(論理レベル)に変化は無いため、出力端子332c及び335cから出力される出力信号の電圧レベルは保持される。すなわち、第1及び第2フリップフロップ332及び335は、論理L及び論理Hレベルに対応する電圧レベルにてNOTゲート333及び336に対して出力信号332c及び335cから出力信号をそれぞれ出力する。そして、逆ヒステリシス回路部31の出力端子から出力される第3内部信号Oin3は、NOTゲート336にて論理レベルが反転されるため、論理Lレベルに対応する電圧レベルが出力されることになる。
以下、そうした状態において、動作開始した逆ヒステリシス回路部31の動作について、図3を参照しつつさらに説明する。なお、図3は、逆ヒステリシス回路部31の動作の一例を示すタイミングチャートである。このとき、逆ヒステリシス回路部31は、既に安定して動作している状態にあるものとする。すなわち、ANDゲート334の入力端子334aに対して論理Hレベルに対応する電圧レベルにて入力信号が入力されており、第1及び第2フリップフロップ332及び335は、論理L及び論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子332c及び335cから出力信号をそれぞれ出力している。
図3(a)に示すように、逆ヒステリシス回路部31の入力端子に入力される入力信号INの電圧レベルは、例えば時刻t121において「0.0V」であり、一定の割合で高くなる。すなわち、例えば時刻t122において「2.8V」を上回り、例えば時刻t13において「3.0V」を上回り、そして例えば時刻t124において「5.0V」に達する。その後、入力信号INの電圧レベルは、一定の割合で低下する。すなわち、例えば時刻t125において「3.0V」を下回り、例えば時刻t126において「2.8V」を下回り、最終的には「0.0V」に達する。
時刻t121より以前においては、入力信号INの電圧レベルは、上記第3閾値に達していない。そのため、第1インバータ310の出力信号である第1内部信号Oin1は、図3(b)に示すように、論理Lレベルに対応する電圧レベルとなっている。同様に、入力信号INの電圧レベルは、上記第2閾値に達していない。そのため、第2インバータ320の出力信号である第2内部信号Oin2は、図3(c)に示すように、論理Lレベルに対応する電圧レベルとなっている。
このとき、第1内部信号Oin1及び第2内部信号Oin2の電圧レベルは論理Lレベルに対応して一定であるため、第1及び第2フリップフロップ332及び335の出力端子332c及び335cから出力される出力信号の電圧レベルに変化はない。すなわち、第1フリップフロップ332が論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力端子332cから出力信号を出力しているため、ANDゲート334は論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子334cから出力信号を出力する。したがって、第2フリップフロップ335が論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子335cから出力信号を保持し、NOTゲート336にて論理レベルが反転されるため、逆ヒステリシス回路部31は、図3(d)に示すように、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力端子から第3内部信号Oin3を出力することになる。
時刻t122においては、入力信号INの電圧レベルは、上記第3閾値を上回るため、第1インバータの出力信号である第1内部信号Oin1は、図3(b)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化する。しかしながら、入力信号INの電圧レベルは、上記第2閾値に達していないため、第2インバータの出力信号である第2内部信号Oin2は、図3(c)に示すように、論理Lレベルに対応する電圧レベルとなっている。
このとき、第1フリップフロップ332の入力端子332aに入力される入力信号は、NOTゲート331によって論理レベルが反転されるため、論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化する。ここで、第1フリップフロップ332の入力端子332bに入力されている入力信号の電圧レベルは論理Hレベルに対応するため、第1フリップフロップ332は、論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに、出力端子332cから出力する出力信号の電圧レベルを変化させる。すると、ANDゲート334が論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力端子334cから出力信号を出力するため、第1及び第2フリップフロップ332及び335の入力端子332b及び335bには、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて入力信号がそれぞれ入力されることになる。そのため、第1及び第2フリップフロップ332及び335は、論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力信号を出力端子332c及び335cからそれぞれ出力する。したがって、逆ヒステリシス回路部31は、図3(d)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子から第3内部信号Oin3を出力することになる。
なお、第1フリップフロップ332の入力端子332bに論理Lレベルに対応する電圧レベルにて入力信号がそれぞれ入力された後、第1フリップフロップ332は論理Lレベルに対応する電圧レベルにて出力端子332cから出力信号を出力することになり、ANDゲート334が論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子334cから出力信号を出力するため、第1及び第2フリップフロップはともに、論理Lレベルに対応する出力信号を出力端子332c及び335cからそれぞれ出力することになる。こうした状態が上記時刻t123(正確には時刻125)まで継続される。
このように、第1フリップフロップ332は、入力信号INの立ち上がり時に、「論理L→論理H→論理L」といった1パルスを出力端子332cから出力する。また、第2フリップフロップ333は、入力端子335bにパルスが入力されることで、論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに立ち上げている。
時刻t123においては、入力信号INの電圧レベルは、上記第3閾値を既に上回っているため、第1インバータの出力信号である第1内部信号Oin1は、図3(b)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルが維持されている。しかしながら、入力信号INの電圧レベルは、上記第2閾値を上回るため、第2インバータの出力信号である第2内部信号Oin2は、図3(c)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化する。このとき、第2フリップフロップ335の入力端子335aに入力される入力信号は、論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化するものの、第2フリップフロップ335は、出力端子335cから出力する出力信号の電圧レベルを変化させない。そのため、逆ヒステリシス回路部31は、図3(d)に示すように、出力端子から出力する第3内部信号Oin3の電圧レベルを維持している。なお、こうした状態は、時刻t125まで継続される。
時刻t125においては、入力信号INの電圧レベルは、上記第2閾値を依然として上回っているため、第1インバータの出力信号である第1内部信号Oin1は、図3(b)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルを維持している。しかしながら、入力信号INの電圧レベルは、上記第2閾値を下回るため、第2インバータの出力信号である第2内部信号Oin2は、図3(c)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化する。
このとき、第2フリップフロップ335の入力端子335aに入力される入力信号は、論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化する。ここで、第2フリップフロップ335の入力端子335bに入力されている入力信号の電圧レベルは論理Hレベルに対応するため、第2フリップフロップ335は、論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに、出力端子335cから出力する出力信号の電圧レベルを変化させる。したがって、逆ヒステリシス回路部31は、図3(d)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルにて出力端子から出力していた第3内部信号Oin3を、論理Lレベルに対応する電圧レベルに変更して出力端子から出力することになる。なお、第1フリップフロップ332の入力端子332bに入力される入力信号の電圧レベルに変化はないため、こうした状態が上記時刻t126(正確には時刻126以降も)まで継続される。
時刻t126においては、入力信号INの電圧レベルは、上記第3閾値を下回るため、第1インバータの出力信号である第1内部信号Oin1は、図3(b)に示すように、論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化する。しかしながら、入力信号INの電圧レベルは、上記第2閾値を既に下回っているため、第2インバータの出力信号である第2内部信号Oin2は、図3(c)に示すように、論理Lレベルに対応する電圧レベルを維持している。このとき、第1フリップフロップ332の入力端子332aに入力される入力信号は、論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化するものの、第1フリップフロップ332は、出力端子332cから出力する出力信号の電圧レベルを変化させない。そのため、逆ヒステリシス回路部31は、図3(d)に示すように、出力端子から出力する第3内部信号Oin3の電圧レベルを維持している。なお、こうした状態は、時刻t126以後も継続される。
このようにして、入力信号の立ち上がり時における閾値を上記第3閾値(「2.8V」)とし、入力信号の立ち下がり時における閾値を上記第2閾値(「3.0V」)としており、逆ヒステリシス回路部31が実現されている。
以上説明した本実施の形態の逆ヒステリシス回路部31によれば、第1内部信号Oin1の立ち上がり時にパルスを生成する第1フリップフロップ332と、そのパルス及び第2内部信号Oin2に基づいて第3内部信号Oin3を生成する第2フリップフロップ335とを含んで第3内部信号生成部330を構成しているため、逆ヒステリシス回路部31への入力信号の周波数に変化が生じた場合であれ、確実に動作することができるようになる。
次に、オフ保持回路10全体の動作例を図4を併せ参照しつつ説明する。この図4(a)に示すような入力信号INがオフ保持回路10のIN端子2に入力されていたとする。すなわち、図4(a)に示すように、入力信号INは、当初、IN端子2に上限電圧値にて入力されていたとする。そして、入力信号INは、例えば時刻t101において上限電圧値から一定割合にて低下開始し、例えば時刻t102において上記第2閾値「3.0V」を下回り、例えば時刻t103において上記第1閾値「2.2V」を下回り、例えば時刻t104において下限電圧値に到達し、その後、下限電圧値を維持する。また、入力信号INは、例えば時刻t107において下限電圧値から一定割合にて上昇開始し、例えば時刻t108において上記第3及び第3閾値「2.8V」を上回り、例えば時刻t110において上限電圧値に到達し、その後、上限電圧値を維持する。
入力信号INがこのように推移すると、第1駆動部20にて生成される第1出力信号OUT1は、図4(b)に示すように推移することとなる。詳しくは、入力信号INの電圧レベルが例えば時刻t103において上記第1閾値「2.2V」を下回ると、インバータ21の出力信号が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第1生成部22はその旨を検出する。その旨を検出すると、第1生成部22は、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t105において第1出力信号OUT1の電圧レベルを一定割合にて上昇開始する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが上限電圧値に到達した例えば時刻t106において、IGBT200が完全にオンとされる(時刻t105〜時刻t106間は、IGBT200のオフからオンへの以降期間)。また、入力信号INの電圧レベルが例えば時刻t108において上記第4閾値「2.8V」を上回ると、インバータ21の出力信号が論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第1生成部22はその旨を検出する。その旨を検出すると、第1生成部22は、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t109において第1出力信号OUT1の電圧レベルを一定割合にて低下開始する。そして、第1出力信号OUT1の電圧レベルが下限電圧値に到達した例えば時刻t112において、IGBT200が完全にオフとされる(時刻t109〜時刻t112の間は、IGBT200のオンからオフへの移行期間)。
一方、入力信号INが上述のように推移すると、第2駆動部30にて生成される第2出力信号OUT2は、図4(c)に示すように推移することとなる。詳しくは、第2駆動部30は、入力信号INの電圧レベルが例えば時刻t102において上記第2閾値「3.0V」を下回ると、逆ヒステリシス回路部31の第3内部信号Oin3が論理Hレベルに対応する電圧レベルから論理Lレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第2生成部32はその旨を検出する。その旨を検出すると、第2生成部32は、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t103において第2出力信号OUT2の電圧レベルを一定割合にて低下開始する。そして、第2出力信号OUT2の電圧レベルが下限電圧値に到達した例えば時刻t104において、IGBT200が完全にオンとされる(時刻t103〜時刻t104の間は、MOSトランジスタ300のオンからオフへの移行期間)。また、第2駆動部30は、例えば時刻t108において入力信号INが上記第3閾値「2.8V」を上回ると、逆ヒステリシス回路部31の第3内部信号Oin3は、論理Lレベルに対応する電圧レベルから論理Hレベルに対応する電圧レベルに変化するため、第2生成部32はその旨を検出する。さらに、第2生成部32は、例えば時刻t111において第1出力信号OUT1が上記第5閾値「3.3V」を下回ることを検出すると、その検出時から所定時間経過した例えば時刻t112において第2出力信号OUT2の電圧レベルを一定割合にて上昇開始する。そして、第2出力信号OUT2の電圧レベルが上限電圧値に到達した例えば時刻t113において、MOSトランジスタ300がオンとされる(時刻t112から時刻t113の間は、MOSトランジスタ300のオフからオンへの移行期間)。
これにより、IGBT200がオフからオンへ移行開始する(時刻t105)前に、MOSトランジスタ300が完全にオフとされており(時刻104)、IGBT200が完全にオフとされた(時刻t112)直後に、MOSトランジスタ300が完全にオンとされる(時刻t113)ようになる。そのため、IGBT200及びMOSトランジスタ300が同時にオンとされると発生する、電流の貫通電流の発生は抑制されている。
以上説明した本実施の形態のオフ保持回路10によれば、次のような効果が得られるようになる。
上記実施の形態では、オフ保持回路10を構成する第2駆動部30は、入力信号INの立ち下がり時にその電圧レベルが第1閾値「2.2V」よりも高い第2閾値「3.0V」を下回るとき、MOSトランジスタ300をオフとする第2出力信号OUT2を生成出力する。これにより、MOSトランジスタ300をオフとする第2出力信号OUT2がより早期に生成出力されるため、IGBT200及びMOSトランジスタ300が共に完全にオフとされる期間であるデッドタイムをより長期化することができるようになる。ちなみに、上記実施の形態では、デッドタイムは、およそ「2マイクロ秒」に長期化されている。その結果、背景技術の欄に記載した従来技術とは異なり、例えば第1駆動部20及び第2駆動部30の遅延時間が僅かにずれたとしても、貫通電流が発生することをより低減することができるようになる。ちなみに、貫通電流が発生すると、貫通電流が生じている間、IGBT200のゲート電極に印加可能な電圧が低下するため、IGBT200のオンオフを制御すること自体ができなくなってしまったり、上記経路をたどって多大な量の電流が消費されてしまったりする。しかしながら、上記実施の形態では、貫通電流が発生することがそもそも低減されているため、IGBT200のオンオフを制御不能になることは発生しなくなり、消費電流量も低減されるようになる。
上記実施の形態では、逆ヒステリシス回路部31は、第1インバータ310、第2インバータ320及び第3内部信号生成部330を備えるとともに、第3内部信号生成部330は、NOTゲート331、第1フリップフロップ332、NOTゲート333、ANDゲート334、第2フリップフロップ335及びNOTゲート336等々を有することとした。これにより、逆ヒステリシス回路部31の構成要素は、入力信号INの変化に迅速に対応することのできる素子であるため、例えば入力信号の周波数がオフ保持回路の設計時に想定していた入力信号の周波数よりも高くなったとしても、換言すれば、入力信号の周波数に変化が生じた場合であっても、安定してデッドタイムを形成することができ、ひいては、オフ保持回路として確実に動作することができるようになる。
なお、本発明に係るオフ保持回路は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々に変形して実施することが可能である。すなわち、上記実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。
上記実施の形態では、逆ヒステリシス回路部31を構成する第1及び第2インバータ310及び320は、単一の閾値を有する通常のインバータが採用されていたが、これに限らない。先の図2に対応する図として図5に示すように、逆ヒステリシス回路部31aを構成する第1及び第2インバータ310a及び320aとして、入力信号INの立ち上がり時における閾値が入力信号INの立ち下がり時における閾値よりも高いシュミットトリガインバータを採用することとしてもよい。ちなみに、第1インバータ310aは、IN端子2から入力される入力信号INの電圧レベルが立ち上がる場合においては、立ち上がり閾値(例えば「2.8V」)を下回っているとき、論理Lレベルに対応する一定の電圧レベル(例えば「0.0V」)にて第3内部信号生成部330に対して第1内部信号Oin1を出力するものの、立ち上がり閾値以上になるとき、論理Hレベルに対応する一定の電圧レベル(例えば「5.0V」)にて第3内部信号生成部330に対して第1内部信号Oin1を出力する。一方、第1インバータ310aは、IN端子2から入力される入力信号INの電圧レベルが立ち下がる場合においては、立ち下がり閾値(例えば「2.2V」)を上回っているとき、論理Hレベルに対応する一定の電圧レベルにて第3内部信号生成部330に対して第1内部信号Oin1を出力するものの、立ち下がり閾値以下となるとき、論理Lレベルに対応する一定の電圧レベルにて第3内部信号生成部330に対して第1内部信号Oin1を出力する。このように、入力信号の立ち上がり時における立ち上がり閾値が入力信号の立ち下がり時における立ち下がり閾値よりも高くなっている。
上記実施の形態(変形例を含む)では、逆ヒステリシス回路部を構成する第1及び第2インバータとして、単一の閾値を有する通常のインバータのみを採用する、あるいは、シュミットトリガインバータのみを採用することとしたが、これに限らない。他に例えば、第1インバータとして通常のインバータを採用し、第2インバータとしてシュミットトリガインバータを採用するとともに、第2インバータの立ち下がり閾値電圧レベルを第1インバータの第1閾値電圧レベルよりも高く設定することとしてもよい。同様に、第1インバータとしてシュミットトリガインバータを採用し、第2インバータとして通常のインバータを採用するとともに、第2インバータの第2閾値電圧レベルを第1インバータの立ち下がり閾値電圧レベルよりも高く設定することとしてもよい。こうした構成によっても、上記実施の形態に準じた効果を得ることはできる。
特に第1インバータとしてシュミットトリガインバータを採用した場合にあっては、先の図1に対応する図として図6に示すように、第1駆動部20を構成するインバータ21と第1インバータ310aとを共用することとしてもよい。この場合、第1インバータ310aは、入力信号INの立ち上がり時における閾値が第1閾値(「2.8V」)となるように設定され、入力信号INの立ち下がり時における閾値が第4閾値(「2.2V」)となるように設定される。これにより、インバータの数を低減することができる、換言すれば、オフ保持回路の構成要素数を低減することができるようになるため、オフ保持回路の体格の小型化を図ることができるようになる。
上記実施の形態では、逆ヒステリシス回路部の構成例として、第1インバータ310、第2インバータ320及び第3内部信号生成部330を有する逆ヒステリシス回路部31及び31aを採用したが、こうした逆ヒステリシス回路部を構成する構成要素はこれらに限らない。他に例えば、逆ヒステリシス回路部を遅延回路を有して構成することもできる。
上記実施の形態(変形例を含む)では、貫通電流が発生することを好適に抑制するべく、入力信号INの立ち上がり時における閾値として第3閾値(「2.8V」)を用いるとともに、入力信号INの立ち下がり時における閾値として第3閾値よりも高い第2閾値(「3.0V」)を用いる逆ヒステリシス回路部を構成するした。これにより、上記デッドタイムをより長期化することができるようになり、ひいては、貫通電流が発生することをさらに低減することができるようになる。しかしながら、こうした構成に限らない。第2閾値を第3閾値よりも高く設定しなくとも、少なくとも第1閾値よりも高く設定すればよい。これにより、MOSトランジスタ300をオフとする第2出力信号OUT2をより早期に生成出力することができ、IGBT200及びMOSトランジスタ300が共に完全にオフとされる期間であるデッドタイムをより長期化することができるようになる。すなわち、所期の目的を達成することはできる。
上記実施の形態(変形例を含む)では、入力信号INが立ち下がると、IGBTをオンとするとともにMOSトランジスタをオフとするように、第1駆動部及び第2駆動部等々を構成していたがこれに限らない。逆に、入力信号INが立ち上がると、IGBTをオンとするとともにMOSトランジスタをオフとするように、第1駆動部及び第2駆動部等々を構成することとしてもよい。要は、第1駆動部は、IGBTをオフとする電圧レベルからIGBTをオンとする電圧レベルへ入力信号INが変化する際に第1閾値を横切るとき、IGBTをオンとする第1出力信号OUT1を生成出力するとともに、第2駆動部は、IGBTをオフとする電圧レベルからIGBTをオンとする電圧レベルへ入力信号INが変化する際に、IGBTをオフとする電圧レベルに第1閾値よりも近い第2閾値を横切るとき、MOSトランジスタをオフとする第2出力信号OUT2を生成出力することとすればよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、第1トランジスタとしてIGBTを採用し、第2トランジスタとしてPチャネルMOSトランジスタを採用したが、これに限らない。第1トランジスタとしては、例えばパワー用のMOSトランジスタを採用することができ、第2トランジスタとしては、例えばバイポーラトランジスタを採用することができる。
上記実施の形態(変形例を含む)では、第1トランジスタとしてnチャンネル型のIGBTが採用されていたため、IGBT200をオンとする電圧レベルの方がIGBT200をオフとする電圧レベルよりも高かった。また、第1トランジスタとして例えばNPNバイポーラトランジスタを採用すると、第1トランジスタをオンとする電圧レベルの方が、第1トランジスタをオフとする電圧レベルの方よりも高くなる。しかしながら、こうした構成に限らない。第1トランジスタとして、pチャンネル型のIGBTを採用したり、PNPバイポーラトランジスタを採用することもでき、その場合にあっては、第1トランジスタをオンとする電圧レベルの方が、第1トランジスタをオフとする電圧レベルよりも低くなるように構成することとなる。
本発明のオフ保持回路の第1の実施の形態について、その全体構成の一例を示すブロック図。 同第1の実施の形態を構成する第2駆動部の逆ヒステリシス回路部について、その構成の一例を示す等価回路図。 同第1の実施の形態を構成する第2駆動部の逆ヒステリシス回路部について、(a)〜(e)は、その動作の一例を示すタイミングチャート。 同第1の実施の形態について、(a)〜(c)は、その動作の一例を示すタイミングチャート。 同第1の実施の形態を構成する第2駆動部の逆ヒステリシス回路部の変形例について、その構成の一例を示す等価回路図。 同第1の実施の形態の変形例について、その全体構成の一例を示すブロック図。 従来一般に知られたオフ保持回路について、その全体構成の一例を示すブロック図。 同従来一般に知られたオフ保持回路について、(a)〜(c)は、その動作の一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
2…IN端子、3…GV端子、4…OFK端子、10、101…オフ保持回路、20…第1駆動部、21…シュミットトリガインバータ、22…第1生成部、30…第2駆動部、31…逆ヒステリシス回路部、32…第2生成部、200…IGBT(第1トランジスタ)、300…PチャネルMOSトランジスタ(第2トランジスタ)、310、310a…第1インバータ、320、320a…第2インバータ、332…第1フリップフロップ、335…第2フリップフロップ。

Claims (5)

  1. 第1トランジスタをオンオフ制御するための第1出力信号を、入力端子に入力される入力信号に基づいて生成するとともに、第1トランジスタのゲート端子に接続された第1出力端子を介して第1出力信号を出力する第1駆動部と、第1トランジスタのオフ時にこの第1トランジスタのゲート端子に印加されている電圧レベルを第1トランジスタがオフとなる電圧レベルに固定する第2トランジスタをオンオフ制御するための第2出力信号を、前記入力端子に入力される入力信号に基づいて生成するとともに、第2トランジスタのゲート端子に接続された第2出力端子を介して第2出力信号を出力する第2駆動部とを備え、第1トランジスタをオンとする前に第2トランジスタをオフとする一方、第1トランジスタをオフとした後に第2トランジスタをオンとするオフ保持回路であって、
    第1駆動部は、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に第1閾値を横切るとき、第1トランジスタをオンとする第1出力信号を生成出力するとともに、
    第2駆動部は、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第1トランジスタをオフとする電圧レベルに第1閾値よりも近い第2閾値を横切るとき、第2トランジスタをオフとする第2出力信号を生成出力することを特徴とするオフ保持回路。
  2. 第2駆動部は、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際の閾値として、第2閾値を用いるとともに、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際の閾値として、第1トランジスタをオンとする電圧レベルに第2閾値よりも近い第3閾値を用いる逆ヒステリシス回路部を含むことを特徴とする請求項1に記載のオフ保持回路。
  3. 前記逆ヒステリシス回路部は、
    第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第3閾値を横切るまで、第1論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第1内部信号を出力する一方、第3閾値を横切ると、第2論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第1内部信号を出力する第1インバータと、
    第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第2閾値を横切るまで、第2論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第2内部信号を出力する一方、第2閾値を横切ると、第1論理レベルに対応する一定の電圧レベルにて第2内部信号を出力する第1インバータと、
    第1論理レベルに対応する電圧レベルから第2論理レベルに対応する電圧レベルへの第1内部信号の変化時にパルスを生成する第1フリップフロップと、
    前記パルス及び第2内部信号に基づいて第3内部信号を生成する第2フリップフロップとを有し、
    第2駆動部は、第3内部信号に基づいて第2出力信号を生成出力することを特徴とする請求項2に記載のオフ保持回路。
  4. 前記逆ヒステリシス回路部を構成する第1及び第2インバータは、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に用いられる閾値が、第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に用いられる閾値よりも、第1トランジスタをオフとする電圧レベルに近いシュミットトリガインバータであり、
    第1トランジスタをオフとする電圧レベルから第1トランジスタをオンとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第2インバータで用いられる閾値は、第1トランジスタをオンとする電圧レベルから第1トランジスタをオフとする電圧レベルへ前記入力信号が変化する際に、第1インバータで用いられる閾値よりも、第1トランジスタをオンとする電圧レベルに近く設定されていることを特徴とする請求項3に記載のオフ保持回路。
  5. 前記逆ヒステリシス回路部を構成する第1インバータは、第1駆動部に共用されていることを特徴とする請求項4に記載のオフ保持回路。
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