JP4844631B2 - 静電気対策部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器を静電気から保護する静電気対策部品とその製造方法に関する。
近年、携帯電話等の電子機器の小型化、高性能化が急速に進み、それに伴い電子機器に用いられる電子部品の小型化も急速に進んでいる。しかしながら、その反面、この小型化に伴って電子機器や電子部品の耐電圧は低下する。人体と電子機器の端子が接触した時に発生する静電気パルスによって、1ナノ秒以下の立ち上がり速度でかつ数百〜数キロボルトという高電圧が電子機器内部の電気回路に印加されて電子部品が破壊される場合がある。
電子部品の破壊を防ぐために、静電気パルスが入るラインとグランドとの間に静電気対策部品が接続される。近年では信号ラインの伝送速度が数百Mbps以上と高速になっており、静電気対策部品の浮遊容量が大きい場合には静電気対策部品は信号の品質を劣化させる。したがって、数百Mbps以上の高い伝送速度で動作させる電子部品の破壊を防止するためには、静電気対策部品の静電容量は1pF以下である必要がある。
特許文献1、2は、互いに対向する2つの引出電極間のギャップに充填された過電圧保護材料を備えた従来の静電気対策部品を開示している。2つの引出電極間に静電気による過電圧が印加されると、過電圧保護材料中に散在する導電粒子間あるいは半導体粒子間に電流が流れる。このように、静電気対策部品は、電子部品をバイパスさせて、過電圧によるこの電流をグランドに流す。
従来の静電気対策部品では、印加される電圧が15kVより高くなると静電気放電により大きな反発力が発生し、過電圧保護材料を覆う保護樹脂層が欠けて破壊する場合がある。
静電気対策部品にかかるピーク電圧を低下させて静電気放電(ESD)の抑制特性を向上させるためには、ギャップ幅を狭くかつ精度良く形成する必要がある。特許文献1に記載の従来の静電気対策部品では、引出電極間のギャップは主に化学反応によるフォトリソグラフィ工法及びエッチングプロセスによって形成されており、露光時の異物付着や現像不足あるいはエッチング不足によってギャップの幅が所定の幅より小さくなる場合がある。
特許文献1に記載の従来の静電気対策部品は、シート状の絶縁基板に電極や機能素子を形成してからダイシング工法により短冊状あるいは個片状に絶縁基板を分割して得られる。この分割の際に、分割した面にバリが発生して微小サイズで形状の安定した静電気対策部品が得られない。
特許文献2に記載の従来の静電気対策部品では、レーザーで引出電極を切断することによってギャップを形成する。その引出電極は10〜20μm程度の厚みを有するので、引出電極を確実に切断して精密にギャップを形成するためにはレーザーの出力を高くする必要があり、ギャップの幅を狭くかつ精度良く形成することは困難である。
特表2002−538601号公報 特開2002−15831号公報
絶縁基材の上面に金を主成分とする導体層を形成する。導体層にギャップを形成して、ギャップを介して互いに対向する複数の引出電極を形成する。複数の引出電極のそれぞれの一部とギャップを覆う過電圧保護材料層を形成し、静電気対策部品が得られる。
この製造方法によってギャップを狭くかつ精度良く形成でき、これにより、ピーク電圧が低く静電気放電(ESD)の抑制特性が安定しており、高い耐硫化特性を有する静電気対策部品を作製できる。
(実施の形態1)
図1Aは本発明の実施の形態1における静電気対策部品1001の斜視図である。図1Bは図1Aに示す静電気対策部品1001の線1B−1Bにおける断面図である。絶縁基材1はアルミナ等の誘電率が50以下、好ましくは10以下の低誘電率セラミックよりなる。絶縁基材1の表面(上面)1A上に引出電極2A、2Bが設けられている。引出電極2Aは所定の間隔のギャップ2Cを介して引出電極2Bに対向している。過電圧保護材料層3は、引出電極2Aの一部12Aと、引出電極2Bの一部12Bと、ギャップ2Cとを覆う。過電圧保護材料層3は、シリコーン系樹脂等の絶縁樹脂と、絶縁樹脂に分散された金属粉等の導体粒子からなる。過電圧保護材料層3上には、過電圧保護材料層3を覆うように中間層4が形成されている。中間層は、シリコーン系樹脂等の絶縁樹脂と、絶縁樹脂に分散された少なくとも一種類の絶縁体粉とからなる。中間層4上に、中間層4を完全に覆うように保護樹脂層5が形成されている。絶縁基材1の両端部に引出電極2A、2Bにそれぞれ接続された端子電極6A、6Bが形成されている。
静電気対策部品1001の動作を説明する。図1Cは静電気対策部品1001の動作を示す構成図である。静電気対策部品1001の端子電極6Aは電子部品2001の端子2001Aに接続され、端子電極6Bはグランド2002に接続される。通常動作時で電子部品2001の端子2001A、すなわち端子電極6A、6B間に印加された電圧が所定の定格電圧より低い時には、ギャップ2Cに存在する過電圧保護材料層3の絶縁樹脂により、引出電極2A、2B間は絶縁され、端子電極6A、6B間は電気的に絶縁されてオープンになる。端子電極6A、6B間に静電気パルス等の高電圧が印加された場合には、過電圧保護材料層3中の絶縁樹脂に分散する導体粒子間で放電電流が生じて端子電極6A、6B間のインピーダンスが著しく減少する。これにより、高電圧で生じた電流は静電気対策部品1001内の放電電流として静電気対策部品1001を介してグランド2002に流れ、静電気パルス、サージ等の異常電圧による電流を電子部品2001からグランド2002にバイパスさせる。
次に、静電気対策部品1001の製造方法について説明する。図2〜図5は静電気対策部品1001の製造方法を示す斜視図である。
まず、50以下、好ましくは10以下の誘電率を有するアルミナ等の低誘電率セラミック材料を900〜1700℃で焼成することにより絶縁基材1を得る。絶縁基材1は矩形状の表面1Aを有する。表面1Aは互いに対向する長辺11B、1Cと、長辺11B、1Cより短くかつ互いに対向する短辺1D、1Eを有する。この製造方法としては、図2に示すように、絶縁基材1の表面1A上に、Cu、Ag、Au、Cr、Ni、Al、Pd等およびそれらの合金のいずれかからなる金属によりスパッタ、蒸着、印刷・焼成等の方法で引出電極2A、2Bを形成することができる。ギャップ2Cを隔てて互いに対向する引出電極2A、2Bは10nm〜20μmの厚みを有する。引出電極2A、2Bは、絶縁基材1の表面1Aの長辺11B、1Cにそれぞれ沿って延びている。実施の形態1では、絶縁基材1の長辺11B、1Cの長さLは2.0mmであり、短辺1D、1Eの長さWは1.2mmである。引出電極2A、2Bを形成するために金属を表面1A上に設けるために、長辺11B、1Cの両端でそれぞれマージン1Fを必要とする。実施の形態1では、マージン1Fの長さL2は0.05mmである。したがって、長辺11B、1Cが長さL(mm)=2.0mmを有する場合の引出電極2A、2Bの長辺11B、1Cに沿った長さL1(mm)は1.8mmである。ギャップ2Cを介して対向する引出電極2A、2Bは、メタルマスクまたはレジストマスクを使用して金属を表面1A上に設けることにより形成することもできる
しかし、本実施の形態においては、ギャップ2Cが形成される部分を含めて金属を表面1A上に設けて、互いに連結した引出電極2A、2Bを形成し、その後、フォトリソグラフィ工法を用いてその金属をエッチングすることによりギャップ2Cを形成しているなお参考例であるが、ギャップ2Cが形成される部分を含めて金属を表面1A上に設けて、互いに連結した引出電極2A、2Bを形成し、その後、レーザーでその金属を切断することによってギャップ2Cを形成することもできる。過電圧保護材料層3の効果はギャップ2Cを小さくした方が優れており、ギャップ2Cの間隔は50μm以下が望ましい。ギャップ2Cを小さく制御するためには、フォトリソグラフィ工法あるいはレーザーを用いてギャップ2Cを形成することが望ましい。
次に、過電圧保護材料層3を形成する。平均粒径が0.3〜10μmで球状のNi、Al、Ag、Pd、Cu等のいずれかからなる金属粉とメチルシリコーン等のシリコーン系樹脂と有機溶剤とを混合し、3本ロールミルにより混練・分散させることによって、過電圧保護材料ペーストを作製する。この過電圧保護材料ペーストを、図3に示すようにスクリーン印刷法を用いて5〜50μmの厚みで、引出電極2A、2Bの一部12A、12Bとギャップ2C上に印刷し、150℃で5〜15分間乾燥させることにより過電圧保護材料層3を形成する。
次に、中間層4を形成する。0.3μm〜10μmの平均粒径を有するAl3、、SiO、MgOあるいはこれらの複合酸化物等からなる絶縁体粉を準備する。この絶縁体粉とメチルシリコーン等のシリコーン系樹脂と有機溶剤とを混合して、3本ロールミルにより混練・分散させることによって絶縁ペーストを作製する。この絶縁ペーストを、図4に示すように、スクリーン印刷法を用いて5〜50μmの厚みで過電圧保護材料層3を覆うように、特にギャップ2Cの上方に位置する過電圧保護材料層3の部分を完全に覆うように印刷する。印刷された絶縁ペーストを150℃で5〜15分間乾燥させることにより中間層4を形成する。十分な静電気耐量を得るために、過電圧保護材料層3と中間層4の厚みの和は30μm以上としている。なお、過電圧保護材料層3の厚みが十分大きく所定の静電気耐量が得られる場合は、中間層4は形成する必要がない。
次に、保護樹脂層5を形成する。図5に示すように、中間層4と過電圧保護材料層3を完全に覆い、引出電極2A、2Bの端部22A、22Bを露出させるように、スクリーン印刷法を用いてエポキシ樹脂、フェノール樹脂等からなる樹脂ペーストを印刷する。印刷された樹脂ペーストを150℃で5〜15分間乾燥させ、その後、150〜200℃で15〜60分間硬化させることにより、保護樹脂層5を形成する。
次に、図5に示す引出電極2A、2Bの端部22A、22Bに、図1Aに示すように、Ag等の金属粉とエポキシ樹脂等の硬化用樹脂からなる導体ペーストを塗布する。塗布した導体ペーストを乾燥させて硬化させることにより端子電極6A、6Bを形成して静電気対策部品1001を得る。
上記の方法で作製した静電気対策部品1001の試料について、以下に示す試験を実施した。図6は試料の試験方法を示す模式図である。静電気対策部品1001の端子電極6Bをグランド8に接地し、端子電極6Aに接続された印加部9に静電気発生器10を接触させて静電気パルスを印加した。静電気発生器10の放電抵抗R1は330Ω、放電容量C1は150pFとした。
上記の方法で、15μmから35μmまで5μm間隔で設定した乾燥後の厚みを有する保護樹脂層5をそれぞれ備えた静電気対策部品1001の5種類の試料をそれぞれ30個ずつ作製した。これらの試料について、上記の試験を実施した。静電気パルスの電圧を10kVから30kVまで5kV間隔で変化させた電圧の静電気パルスを静電気対策部品1001の試料に印加し、30個の試料のうちの保護樹脂層5が欠けて破壊した試料の数を図7に示す。
図7に示すように、保護樹脂層5の厚みが15μmの試料は、電圧が15kV以上で破壊するものがあった。保護樹脂層5の厚みが20μmの試料は、印加電圧が15kVでも破壊しなかった。したがって、例えばIEC−61000規格の最高レベルを超える印加電圧である15kVにおいても保護樹脂層5が破壊しないようにするためには、保護樹脂層5の厚みを20μm以上とする必要がある。
さらにより高い電圧に対しても保護樹脂層5が破壊しないようにするためには、図7に示すように、保護樹脂層5の厚みを35μm以上とする必要がある。静電気対策部品1001の寸法や1回の印刷で塗布可能な厚みの上限によって保護樹脂層5の厚みの上限が規定される。この観点から、保護樹脂層5の厚みは好ましくは60μmである。
引出電極2A、2Bが絶縁基材1の互いに対向する短辺1D、1Eにそれぞれ沿って配置された静電気対策部品の30個の比較例を作製した。図8は、30個の比較例と、実施の形態1による静電気対策部品1001の30個の試料のうち、保護樹脂層5が破壊した試料の数を示す。なお、比較例と実施の形態1の試料の保護樹脂層5の厚みは35μmとした。
図8に示すように、比較例の静電気対策部品は、印加電圧が20kV以上になると静電気放電の反発力によって保護樹脂層が欠けて破壊する場合があった。実施の形態1による静電気対策部品1001の試料では、印加電圧が30kVまで高くなっても破壊するものはなかった。
実施の形態1による静電気対策部品1001では、引出電極2A、2Bは絶縁基材1の長辺11B、1Cにそれぞれ沿って配置され、かつ保護樹脂層5の厚みを20μm以上、より好ましくは35μm以上である。これにより、静電気パルスを印加した際に過電圧保護材料層3で覆われたギャップ2Cで放電する面積が広くなり、かつ保護樹脂層5が厚く物理的破壊強度も確保することができる。したがって、高電圧の静電気パルスが印加されても保護樹脂層5が破壊しない静電気対策部品1001が得られる。
高電圧の静電気パルスが印加されると過電圧保護材料層3の金属粒子間で放電火花が発生する。印加された電圧が高くなると放電火花は大きくなり、中間層4および保護樹脂層5を破壊する。中間層4は保護樹脂層5の絶縁の劣化を防ぎ、シリコーン系樹脂の中でもメチルシリコーン等の側鎖の炭化水素基が小さい樹脂を主成分として含有している。したがって、中間層4は物理的破壊強度が比較的弱く、保護樹脂層5は、エポキシ樹脂またはフェノール樹脂等の物理的破壊強度が比較的強い樹脂で形成されて20μm以上の厚み、より好ましくは35μm以上の厚みを有する。引出電極2A、2Bを絶縁基材1の長辺11B、1Cにそれぞれ沿って延びていることにより、ギャップ2Cが絶縁基材1の長辺11B、1Cとほぼ平行になるので、引出電極2A、2Bの曲げ応力に対する物理的破壊強度を大きくすることができる。
次に、上記の方法で、絶縁基材1の短辺1D、1Eの長さWが1.1mmで、長辺11B、1Cの長さLを1.4mmから2.0mmまで0.2mm間隔で設定したそれぞれ30個の4種類の静電気対策部品1001の試料を作製した。これらの試料に上記の静電気試験を行った結果を図9に示す。これらの試料では、引出電極2A、2Bは絶縁基材1の長辺11B、1Cにそれぞれ沿うように配置されている。絶縁基材1の両端からのマージン1Fの長辺11B、1Cに沿った方向の長さL2は0.05mm以上必要である。これらの試料では、マージン1Fの長さL2を0.1mmに設定し、引出電極2A、2Bの長辺11B、1Cに沿った方向の幅L1を図9に示すように設定した。
図9に示すように、絶縁基材1の長辺11B、1Cが長さL(mm)を有し、短辺1D、1Eが長さW(mm)を有する。以下に示す条件
(L−0.1)/(W−0.1)≧1.5
を満たす試料は、30kVの静電気パルスが印加されても保護樹脂層5が破壊せず、高い静電気耐量(ESD耐量)を有する。引出電極2A、2Bを形成するために絶縁基材1の表面1A上に金属を設ける。前述のように、金属を設けるためのマージン1Fを設けるので、LとWの比ではなく(L−0.1)と(W−0.1)の比で条件を設定する。この条件で、引出電極2A、2Bのマージン1Fを考慮した最大の幅Wと長さLを規定できる。マージン1Fの長辺11B、1Cに沿った方向の長さL2は絶縁基材1の両端部でそれぞれ少なくとも0.05mm必要である。したがって、マージン1Fを考慮した場合の絶縁基材1の表面1Aに設けることのできる引出電極2A、2Bの長辺11B、1Cに沿った方向の長さL1はL−0.1(mm)である。また、引出電極2A、2Bとギャップ2Cの短辺1D、1Eに沿った方向の幅はW−0.1(mm)となる。マージン1Fは、金属を設ける方法に基づいて小さくすることができる。
実施の形態1による静電気対策部品1001では、保護樹脂層5の物理的破壊強度を高めるために保護樹脂層5を厚くしている。実施の形態1による静電気対策部品1001では、絶縁基材1の表面1Aを粗くして大きなアンカー効果を持たせることで、保護樹脂層5と絶縁基材1の接合面積を増加させることができる。これにより保護樹脂層5と絶縁基材1の表面1Aとの固着力を強くすることができ、保護樹脂層5の物理的破壊強度をより大きくすることができる。また、保護樹脂層5に含まれるフィラーの量を多くすることや、フィラーを小さくすることによっても、保護樹脂層5と絶縁基材1との固着力を強くすることが可能となり、保護樹脂層5の物理的破壊強度をより大きくすることができる。
引出電極が絶縁基材の短辺に沿った方向に配置されて長辺が20mmで短辺が12mmの比較例の静電気対策部品の静電容量はおよそ0.10pFであった。(L−0.1)/(W−0.1)≧1.5の条件を満たして同じサイズの実施の形態1による静電気対策部品の静電容量は0.15pFと高くなった。しかし、極めて高い電圧の静電気パルスが印加され得る電子機器、例えば車載用機器の比較的低速な伝送ラインに使用される場合は静電容量の低さはそれほど重視されない。したがって、実施の形態1における静電気対策部品1001により静電気パルスから電子部品2001を保護できる。
参考例
図10は本発明の参考例における静電気対策部品1002の断面図である。図11〜図18は静電気対策部品1002の製造方法を示す斜視図である。絶縁基材101はアルミナ等の誘電率が50以下、好ましくは10以下の低誘電率セラミックよりなる。絶縁基材101の表面(上面)101A上に引出電極102A、102Bが設けられている。引出電極102Aは所定の間隔のギャップ103を介して引出電極102Bに対向している。過電圧保護材料層104は、引出電極102Aの一部112Aと、引出電極102Bの一部112Bと、ギャップ103とを覆う。過電圧保護材料層104は、シリコーン系樹脂等の絶縁樹脂と、絶縁樹脂に分散された金属粉等の導体粒子からなる。過電圧保護材料層104上には、過電圧保護材料層104を覆うように中間層105が形成されている。中間層は、シリコーン系樹脂等の絶縁樹脂と、絶縁樹脂に分散された少なくとも一種類の絶縁体粉とからなる。中間層105上に、中間層105を完全に覆うように保護樹脂層106が形成されている。絶縁基材101の両端部に引出電極102A、102Bにそれぞれ接続された端子電極107A、107Bが形成されている。
次に、参考例における静電気対策部品1002の製造方法について説明する。
まず、図11に示すように、アルミナ等の誘電率が50以下、好ましくは10以下の低誘電率材料を900〜1300℃で焼成することにより絶縁基材101を準備する。絶縁基材101は矩形状を有し、長さL(mm)の互いに対向する長辺101B、101Cと、長辺101B、101Cより短く長さW(mm)の互いに対向する短辺101D、101Eを有する。実際の製造工程では、低誘電率セラミックよりなる絶縁基板を分割して複数の絶縁基材101を作製する。
次に、図12に示すように、80重量%以上の金を含有する、すなわち金を主成分とする導電性材料を絶縁基材101の表面101Aに設けて導体層102を形成する。導電性材料は金系の有機物ペースト(レジネートペースト)であり、印刷・焼成によって導体層102を形成する。この方法により、金のスパッタ等の金を用いた他の方法よりも高い生産性でかつ低いコストで導体層102を作製できる。導体層102の焼成後の厚みは0.2μm〜2.0μmである。なお、導体層102は絶縁基材101の長辺101B、101Cに達しており、短辺101D、101Eから離れていて表面101Aに余白を残しているが、長辺101B、101Cから離れて余白を残してもよい。
次に、図13に示すように、導体層102の略中央部をUVレーザーで切断することにより幅約10μmのギャップ103を形成する。これにより、ギャップ103を介して互いに対向する引出電極102A、102Bが得られる。導体層102は金系の有機物ペーストの印刷・焼成によって形成されているので薄く、したがって、比較的低い出力のUVレーザーを用いてギャップ103を確実に精度良く形成することできる。また、UVレーザーで導体層102を物理的に切削することによってギャップ103を形成しているのでギャップ103での絶縁特性を劣化させない。フォトリソグラフィ工法で導体層102をエッチングしてギャップ103を形成すると、金系の有機物ペースト中に含まれるガラスフリットがエッチング終了後にギャップ103の近傍に残存して耐湿性を劣化させる場合がある。UVレーザーを用いて導体層102を削り取ることにより金属粒子等の付着物108がギャップ103やその付近の引出電極102A、102Bの表面に付着する場合がある。ギャップ103は絶縁基材101の長辺101B、101Cとほぼ平行である。ギャップ103は絶縁基材101の短辺101D、101Eとほぼ平行であってもよい。この場合は、導体層102を絶縁基材101の長辺101B、101Cから離れて表面101A上に設けることが好ましい。ギャップ103は直線形状を有するが、階段形状あるいは蛇行形状でもよい。
次に、図14に示すように、絶縁基材101の特にギャップ103を、硫酸、フッ化水素酸、硝酸あるいはこれらの混合酸等の酸性溶液で洗浄することにより付着物108を除去する。引出電極102A、102Bは80重量%以上の金を含有する、すなわち金を主成分として含有しているので、酸性溶液に触れてもその導電性成分が溶けない。したがって、ギャップ103を広げることなく付着物108を除去することができる。付着物108は絶縁抵抗不良の原因となる金属粒子を含有している。その後、絶縁基材101を超音波で洗浄してもよく、これにより、付着物108をより確実に除去できる。また、エアーを吹き付ける方法、エアーを吸引する方法、研磨等の他の方法で酸性溶液での洗浄の後に付着物108を物理的に除去してもよく、これにより付着物108をより確実に除去できる。
次に、過電圧保護材料層104を形成する。0.3〜10μmの平均粒径を有する球形状を有するNi、Al、Ag、Pd、Cuのいずれかからなる金属粉等の金属粒子を準備する。この金属粒子とメチルシリコーン等のシリコーン系樹脂等の絶縁樹脂と有機溶剤とを3本ロールミルにより混練・分散させることによって、過電圧保護材料ペーストを作製する。この過電圧保護材料ペーストを、図15に示すように、スクリーン印刷法で引出電極102A、102Bの一部112A、112Bとギャップ103とを覆うように5〜50μmの厚みで印刷する。印刷されたペーストを150℃で5〜15分間乾燥させることにより過電圧保護材料層104を形成する。
次に、中間層105を形成する。0.3〜10μmの平均粒径を有するAl、SiO、MgOあるいはこれらの複合酸化物等からなる絶縁体粉を準備する、この絶縁体粉とメチルシリコーン等のシリコーン系樹脂と有機溶剤とを3本ロールミルにより混練・分散させることによって、絶縁ペーストを作製する。この絶縁ペーストを、図16に示すように、スクリーン印刷法を用いて5〜50μmの厚みで過電圧保護材料層104を覆うよう印刷して塗布する。絶縁ペーストは、ギャップ103の上方の過電圧保護材料層104を完全に覆うように塗布される。塗布された絶縁ペーストを150℃で5〜15分間乾燥させることにより中間層105を形成する。十分な静電気耐量を得るために、過電圧保護材料層104と中間層105の乾燥後の厚みの和は30μm以上としている。なお、過電圧保護材料層104が十分厚く、静電気耐量が所望の条件を満たす場合は、中間層105は形成する必要がない。
次に、図17に示すように、中間層105を完全に覆い、かつ引出電極102A、102Bの端部122A、122Bが露出するように、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂からなる樹脂ペーストをスクリーン印刷法で印刷する。印刷された樹脂ペーストを150℃で5〜15分間乾燥させ、その後、150〜200℃で15〜60分間硬化させることにより、保護樹脂層106を形成する。保護樹脂層106の乾燥後の厚みは15〜35μmである。
次に、図18に示すように、絶縁基材101の長辺101B、101CにAg等の金属粉とエポキシ樹脂等の硬化用樹脂からなる導体ペーストを塗布して乾燥させて硬化させることにより端子電極107A、107Bを形成する。端子電極107A、107Bは引出電極102A、102Bの端部122A、122Bにそれぞれ接続され、参考例における静電気対策部品1002が得られる。
静電気対策部品1002は図1Cに示す実施の形態1による静電気対策部品1001と同様に動作する。端子電極107A、107B間に印加された電圧が所定の定格電圧より低い時には、ギャップ103に存在する過電圧保護材料層104の絶縁樹脂により、引出電極102A、102B間は絶縁され、端子電極107A、107B間は電気的に絶縁されてオープンになる。端子電極107A、107B間に静電気パルス等の高電圧が印加された場合には、過電圧保護材料層104中の絶縁樹脂に分散する導体粒子間で放電電流が生じて端子電極107A、107B間のインピーダンスが著しく減少する。これにより、高電圧で生じた電流は静電気対策部品1002内の放電電流として静電気対策部品1002を介してグランドに流れ、静電気パルス、サージ等の異常電圧による電流をグランドにバイパスさせる。
フォトリソグラフィ工法で形成したギャップを有する静電気対策部品の50個の比較例を作製した。50個の比較例と、参考例における静電気対策部品1001の50個の試料にDC15Vを印加して絶縁抵抗値を測定し、絶縁抵抗不良を検出した。さらに、比較例と参考例による試料とにおいて、IEC61000人体モデル実験に準拠した条件(放電抵抗330Ω、放電容量150pF、印加電圧8kV)でピーク電圧を測定した。
50個の比較例のうち2個の絶縁抵抗不良が発生したが、参考例における静電気対策部品1002の50個の試料では絶縁抵抗不良品は発生せず、歩留りが改善できる。また、50個の比較例にかかるピーク電圧の平均値は345Vであった。参考例における静電気対策部品1002の50個の試料にかかるピーク電圧の平均値は330Vであり、比較例のそれより低い。したがって、静電気放電(ESD)の抑制特性が安定している静電気対策部品1002が得られる。参考例における静電気対策部品1002では、引出電極102A、102Bが80重量%以上の金を含有する材料、すなわち金を主成分とする材料で形成され、かつ、レーザーで導体層102を切削することによってギャップ103を形成している。これにより、ギャップ103を確実に精度良く形成することができる。
実施の形態2
図19Aと図19Cと図19Eは実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図である。図19Bと図19Dと図19Fは、それぞれ図19A、図19C、図19Eに示す静電気対策部品の線19B−19B、線19D−19D、線19F−19Fにおける断面図である。
アルミナ等の誘電率が50以下、好ましくは10以下の低誘電率材料を900〜1600℃で焼成することによりシート状の絶縁基板203を作製する。図19Aと図19Bに示すように、シート状の絶縁基板203の上面203Aに複数の第1の分割ライン201と、第1の分割ライン201に直角に交差する複数の第2の分割ライン202を定義する。複数の第1の分割ライン201は互いに平行であり、複数の第2の分割ライン202は互いに平行である。絶縁基板203の上面203Aに第1の分割ライン201と第2の分割ライン202に沿って分割溝を形成してもよい。絶縁基板203の上面203Aに、金レジネートからなる導体ペーストをスクリーン印刷法で用いて帯状に印刷して焼成することにより導体層204を形成する。導体層204は第2の分割ライン202から離れており、かつ第1の分割ライン201と交差している。導体層204の厚みは0.2μm〜2.0μmと薄く形成される。
次に、図19Cと図19Dに示すように、絶縁基板203の上面203Aと導体層204を覆う感光性レジスト205を塗布する。実施の形態2では、感光性レジスト205としてノボラック(Novolac)系ポジ型フォトレジストを使用した。
次に、図19Eと図19Fに示すように、マスクパターンを通して絶縁基板203に塗布されたレジスト205を露光して現像し不要部分を除去することによって、レジスト205に引出電極となるパターンを形成する。そのパターンはギャップ206Aを含む。
図20Aと図20Cと図20Eは実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図である。図20Bと図20Dと図20Fは、それぞれ図20A、図20C、図20Eに示す静電気対策部品の線20B−20B、線20D−20D、線20F−20Fにおける断面図である。
次に、図20Aと図20Bに示すように、レジスト205を通してヨウ素とヨウ化カリウムを主成分とするエッチング液によるエッチング処理を施して導体層204の不要部分を除去することにより引出電極207を形成する。引出電極207は約10μmの幅のギャップ206を介して互いに対向している。第2の分割ライン202に沿っている導体層204の部分が残っていると、引出電極207は互いに電気的に接続されてショートする。分割ライン201、202に沿って絶縁基板203の上面203Aに分割溝を形成した場合には、第1の分割ライン201に沿った分割溝に位置する導体層204の部分はエッチング処理では完全に除去しきれない場合がある。しかし、導体層204は第2の分割ライン202から離れており第2の分割ライン202と交差していないので、第2の分割ライン202に沿った分割溝には導体層204は存在しない。したがって、引出電極207間のショートを防止できる。
次に、図20Cと図20Dに示すように、レジスト剥離剤を用いて絶縁基板203からレジスト205を剥離し、引出電極207を露出させる。この後、引出電極207のパターンの外観、特にギャップ206の幅にばらつきがないかを検査する。
次に、図20Eと図20Fに示すように、第1の分割ライン201と第2の分割ライン202から離れて引出電極207の一部の上に3〜20μmの厚みの樹脂銀ペーストをスクリーン印刷法で印刷し、100〜200℃で5〜15分間乾燥させることにより上面電極208を形成する。引出電極207の第1の分割ライン201に接する端部2207は上面電極208から露出している。
図21Aは実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す下面図である。図21Bは、図21Aに示す静電気対策部品の線21B−21Bにおける断面図である。絶縁基板203は上面203Aの反対側の下面1203Bを有する。絶縁基板203の下面1203Bに、3〜20μmの厚みの樹脂銀ペーストをスクリーン印刷法で印刷し、100〜200℃で5〜15分間乾燥させることにより下面電極209を形成する。下面電極209は絶縁基板203を介して引出電極207に対向している。下面電極209は第1の分割ライン201と交差し、かつ第2の分割ライン202と交差している。下面電極209は、第2の分割ライン202と交差する第1の部分209Aと、第1の部分209Aに繋って第1の分割ライン201と交差する第2の部分209Bとを有する。第1の部分209Aは隣り合う第2の分割ライン202間に渡って設けられている、下面電極209の第2の部分209Bの幅は第1の部分209Aより狭く、下面電極209はT字形状を有する。すなわち、下面電極209は第1の分割ライン201の一部から離れている。この形状により、絶縁基板203を第1の分割ライン201で分割しても、下面電極209にバリが発生しにくい。
図21Cと図21Eは実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図である。図21Dと図21Fは、それぞれ図21C、図21Dに示す静電気対策部品の線21D−21D、線21F−21Fにおける断面図である。
平均粒径が0.3〜10μmで球状のNi、Al、Ag、Pd、Cu等のいずれかの金属粉等の導体粒子を準備する。この導体粒子とメチルシリコーン等のシリコーン系樹脂と有機溶剤とを3本ロールミルにより混練・分散させることによって過電圧保護材料を作製する。図21Cと図21Dに示すように、ギャップ206と引出電極207の一部1207とを覆うように5〜50μmの厚みで過電圧保護材料ペーストをスクリーン印刷法で印刷し、150℃で5〜15分間乾燥させることにより過電圧保護材料層210を形成する。
平均粒径が0.3〜10μmのAl、SiO、MgOあるいはこれらの複合酸化物等からなる絶縁体粉を準備する。この絶縁体粉とメチルシリコーン等のシリコーン系樹脂と有機溶剤とを3本ロールミルにより混練・分散させることによって絶縁ペーストを作製する。図21Eと図21Fに示すように、5〜50μmの厚みで絶縁ペーストをスクリーン印刷法で過電圧保護材料層210を覆うように塗布し、150℃で5〜15分間乾燥させることにより中間層211を形成する。中間層211は、過電圧保護材料層210のギャップ206の上方に位置する部分を完全に覆う。十分な静電気耐量を得るために、過電圧保護材料層210と中間層211の乾燥後の厚みの和は30μm以上としている。なお、過電圧保護材料層210が十分厚く、静電気耐量が所望の条件を満たす場合は、中間層211を形成する必要はない。
図22Aと図22Cと図22Eは実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図である。図22Bと図22Dと図22Fは、それぞれ図22A、図22C、図22Dに示す静電気対策部品の線22B−22B、線22D−22D、線22F−22Fにおける断面図である。
次に、図22Aと図22Bに示すように、過電圧保護材料層210と中間層211を完全に覆うように、エポキシ樹脂やフェノール樹脂等の絶縁樹脂からなる樹脂ペーストをスクリーン印刷法で印刷し、150℃で5〜15分間乾燥させ、その後、150〜200℃で15〜60分間硬化させることにより保護樹脂層212を形成する。保護樹脂層212の厚みは15〜35μmとする。引出電極207の第1の分割ライン201に接する端部2207と上面電極208の一部1208は保護樹脂層212から露出している。
次に、図22Cと図22Dに示すように、第1の分割ライン201に沿ってダイシングすることによって絶縁基板203を分割して短冊状絶縁基板1203を作成する。短冊状絶縁基板1203の第1の分割ライン201に沿った端面1203Cに樹脂銀ペーストを塗布することによって、引出電極207と上面電極208と下面電極209と電気的に接続された端面電極213を形成する。
次に、図22Eと図22Fに示すように、第2の分割ライン202に沿って短冊状絶縁基板1203を分割して個片状絶縁基材2203を作製する。その後、端面電極213と下面電極209と上面電極208を露出させないように覆うニッケルめっき層214をバレルめっき法で形成する。その後ニッケルめっき層214を覆う錫めっき層215をバレルめっき法で形成して端子電極216を形成し、実施の形態2における静電気対策部品1003が得られる。
静電気対策部品1003は図1Cに示す実施の形態1による静電気対策部品1001と同様に動作する。端子電極216間に印加された電圧が所定の定格電圧より低い時には、ギャップ206に存在する過電圧保護材料層210の絶縁樹脂により、引出電極207間は絶縁され、端子電極216間は電気的に絶縁されてオープンになる。端子電極216間に静電気パルス等の高電圧が印加された場合には、過電圧保護材料層210中の絶縁樹脂に分散する導体粒子間で放電電流が生じて端子電極216間のインピーダンスが著しく減少する。これにより、高電圧で生じた電流は静電気対策部品1003内の放電電流として静電気対策部品1003を介してグランドに流れ、静電気パルス、サージ等の異常電圧による電流をグランドにバイパスさせる。
実施の形態2における静電気対策部品1003では、金レジネートペーストを第1の分割ライン201に交差するように絶縁基板203に塗布して導体層204を形成する。すなわち、引出電極207を構成する導体層204が金系の材料より形成されているので銀や銅よりなる電極と比べて硫化されにくく、耐硫化特性に優れた静電気対策部品1003が得られる。引出電極207を構成する導体層204は金レジネートペーストの印刷焼成によって薄くすることができるので、第1の分割ライン201に沿ってダイシングで絶縁基板203を短冊状絶縁基板1203に分割する際に、引出電極207のバリが発生しにくい。したがって、微小サイズで形状の安定した静電気対策部品1003が得られる。
実施の形態2における静電気対策部品1003においては、過電圧保護材料層210が中間層211で覆われ、中間層211および過電圧保護材料層210が保護樹脂層212で完全に覆われている。したがって、静電気パルスが印加された時に生じる保護樹脂層212の絶縁劣化を防ぐことができる。
さらに、実施の形態2における静電気対策部品1003では、引出電極207の一部を上面電極208が覆っている。静電気対策部品1003を回路基板に実装する際に、錫めっき層214と保護樹脂層212の隙間から半田が流入する場合がある。流入した半田は上面電極208に達して止まる。半田が引出電極207に達すると、引出電極207の金属成分が半田に流入して引出電極207の抵抗値が増大する場合がある。上面電極208は流入した半田が引出電極207に達することを防止し、引出電極207の抵抗値の増大による静電気抑制効果の低下を防止でき、静電気抑制効果が安定している静電気対策部品1003が得られる。
実施の形態2では、第1の分割ライン201と第2の分割ライン202に沿った辺がそれぞれ短辺と長辺となっており、絶縁基材2203の短辺に引出電極207が達している。実施の形態2による製造方法において、第1の分割ライン201と第2の分割ライン202にそれぞれ沿った絶縁基材2203の辺を長辺と短辺にすることにより、図1Aと図18に示す実施の形態1、2による静電気対策部品1001、1002を作製することができる。
この製造方法によってギャップを狭くかつ精度良く形成でき、これにより、ピーク電圧が低く静電気放電(ESD)の抑制特性が安定しており、高い耐硫化特性を有する静電気対策部品を作製でき、特に高い静電気パルス電圧が印加される電子機器を保護する部品の製造方法に有用である。
本発明の実施の形態1における静電気対策部品の斜視図 図1Aに示す静電気対策部品の線1B−1Bにおける断面図 実施の形態1における静電気対策部品の動作を示す構成図 実施の形態1における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 実施の形態1における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 実施の形態1における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 実施の形態1における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 実施の形態1における静電気対策部品の静電気試験方法を示す模式図 実施の形態1における静電気対策部品の静電気試験の結果を示す図 実施の形態1における静電気対策部品の静電気試験の結果を示す図 実施の形態1における静電気対策部品の静電気試験の結果を示す図 参考例における静電気対策部品の断面図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の製造方法を示す斜視図 参考例における静電気対策部品の斜視図 本発明の実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図19Aに示す静電気対策部品の線19B−19Bにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図19Cに示す静電気対策部品の線19D−19Dにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図19Eに示す静電気対策部品の線19F−19Fにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図20Aに示す静電気対策部品の線20B−20Bにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図20Cに示す静電気対策部品の線20D−20Dにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図20Eに示す静電気対策部品の線20F−20Fにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す下面図 図21Aに示す静電気対策部品の線21B−21Bにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図21Cに示す静電気対策部品の線21D−21Dにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図21Eに示す静電気対策部品の線21F−21Fにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図22Aに示す静電気対策部品の線22B−22Bにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図22Cに示す静電気対策部品の線22D−22Dにおける断面図 実施の形態2における静電気対策部品の製造方法を示す上面図 図22Eに示す静電気対策部品の線22F−22Fにおける断面図
符号の説明
1 絶縁基材
2A 引出電極
2B 引出電極
2C ギャップ
3 過電圧保護材料層
4 中間層
5 保護樹脂層
101 絶縁基材
102 導体層
102A 引出電極
102B 引出電極
103 ギャップ
104 過電圧保護材料層
105 中間層
106 保護樹脂層
201 第1の分割ライン
202 第2の分割ライン
203 絶縁基材
204 導体層
206 ギャップ
205 レジスト
208 上面電極
209 下面電極
209A 下面電極の第1の部分
209B 下面電極の第2の部分
210 過電圧保護材料層
211 中間層
212 保護樹脂層
213 端面電極
214 ニッケルめっき層
215 錫めっき層
1203 短冊状絶縁基板

Claims (1)

  1. 絶縁基材の上面に金を主成分とする導体層を形成するステップと、
    前記導体層にギャップを形成して、前記ギャップを介して互いに対向する複数の引出電極を形成するステップと、
    前記複数の引出電極のそれぞれの一部と前記ギャップを覆う過電圧保護材料層を形成するステップとを含み、
    前記複数の引出電極を形成するステップは、前記ギャップをフォトリソグラフィ工法で前記導体層に形成するステップを含み、
    さらに、前記過電圧保護材料層を覆い、シリコーン系樹脂と絶縁体粉と有機溶剤からなる絶縁ペーストを乾燥して得られる中間層を形成するステップと、
    前記中間層と前記過電圧保護材料層とを完全に覆う保護樹脂層を形成するステップとを有する静電気対策部品の製造方法。
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