JP4842687B2 - 口唇化粧料 - Google Patents

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本発明は、水分蒸散抑制効果が持続し、さらに唇をすり合わせた際に滑らかな感触がありその感触が長時間持続する口唇化粧料に関する。
口唇は汗腺がなく、水分の蒸散を抑える角層も薄いことから、乾燥しやすく荒れやすい部位である。
口唇の荒れを予防・改善するため、口唇化粧料に各種エキスなどの有効成分や、保湿成分、エモリエント成分を配合させることが行われている。例えば、油溶性の保湿剤であるセラミド類を口唇化粧料へと配合すると、水分蒸散を抑制し、唇の荒れを予防・改善する効果が向上することが知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。しかしながら、これらの口唇化粧料は水分蒸散抑制効果の持続の点では十分でなく、唇をすり合わせた際の感触がなめらかでないなどの問題もあった。
特開平9-169614号公報 特開平10-7527号公報 特開2005-53881号公報
本発明の目的は、水分蒸散抑制効果が長時間持続し、かつ唇をすり合わせた際にざらつきが無く、滑らかさが持続する非水系の口唇化粧料を提供することにある。
本発明者らは、カラギーナンを両親媒性アミド脂質と組み合わせて用いると、水分蒸散を防止する効果が長時間飛躍的に向上すること、さらに唇をすりあわせた際にひっかかりのないなめらかな感じが長時間持続することを見出した。
本発明は、(A)両親媒性アミド脂質と(B)カラギーナンを含有する非水系の口唇化粧料を提供するものである。
本発明の口唇化粧料は、唇における水分蒸散を長時間にわたって抑制することができるため、唇の荒れの予防・改善に用いることができる。また、唇をすりあわせた際のひっかかりのないなめらかな感じが塗布後長時間持続する。
本発明の口唇化粧料に用いられる(A)両親媒性アミド脂質としては、下記の一般式(1)〜(4)から選ばれる化合物が挙げられる。
(1)一般式(1)で示されるセラミド類
Figure 0004842687
〔式中、R1はヒドロキシ基、オキソ基又はアミノ基が置換してもよい炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、X1は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、又は隣接する酸素原子とともにオキソ基を形成し、X2、X3及びX4は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し(但し、Zがメチン基であるとき、X2とX3は一方が水素原子で他方は存在せず、−O−X1がオキソ基であるとき、X4は存在しない)、R2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、R4はヒドロキシ基又はアミノ基が置換してもよい炭素数5〜35の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和炭化水素基、又は該炭化水素基のω位に、ヒドロキシ基が置換してもよい炭素数8〜22の直鎖、分岐若しくは環状の飽和若しくは不飽和の脂肪酸がエステル結合若しくはアミド結合した基を示し、R5は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有してもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。〕
一般式(1)において、R1としては、ヒドロキシ基が置換してもよい炭素数7〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基が好ましい。X1としては、水素原子、グリセリル基が好ましい。X2、X3及びX4としては、その0〜1個がヒドロキシ基であり、残余が水素原子であるのが好ましい。R2及びR3としては、一方が水素原子又はヒドロキシメチル基であり、他方が水素原子であるのが好ましい。R4における飽和炭化水素基のω位にエステル結合若しくはアミド結合してもよい脂肪酸としては、イソステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、リノール酸が好ましい。R5としては、水素原子、あるいはヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換してもよい総炭素数1〜8の炭化水素基が好ましい。
好ましいセラミド類(1)として次の(1a)及び(1b)が挙げられる。
(1a)一般式(1a)で表される天然セラミド又は天然型セラミド、及びその誘導体(以下、「天然型セラミド類」という):
Figure 0004842687
〔式中、R1aはヒドロキシ基が置換してもよい炭素数7〜19の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Z1はメチレン基又はメチン基を示し、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、X1aは水素原子を示すか、又は隣接する酸素原子とともにオキソ基を形成し、X2a、X3a及びX4aは各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し(但し、Z1がメチン基であるとき、X2aとX3aは一方が水素原子で他方は存在せず、−O−X1aがオキソ基であるとき、X4aは存在しない)、R2aはヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、R4aはヒドロキシ基が置換してもよい炭素数5〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和炭化水素基、又は該アルキル基のω末端に、ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合若しくはアミド結合した基を示し、R5aは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
好ましくは、R1aが炭素数7〜19、更に好ましくは炭素数13〜15の直鎖アルキル基;Z1がメチン基でX2aとX3aの一方が水素原子;R4aが炭素数9〜27のヒドロキシ基が置換してもよい直鎖アルキル基である化合物が挙げられる。また、X1aは水素原子であるか、酸素原子とともにオキソ基を形成するのが好ましい。特に、R4aとしては、トリコシル基、1-ヒドロキシペンタデシル基、1-ヒドロキシトリコシル基、ヘプタデシル基、1-ヒドロキシウンデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したノナコシル基が好ましい。
天然型セラミド類の具体例としては、以下に構造を示すような、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン又はスフィンガジエニンがアミド化されたセラミドType1〜7(例えば、J. Lipid Res., 24:759 (1983)の図2、及びJ. Lipid. Res.,35:2069 (1994)の図4記載のブタ及びヒトのセラミド類)が挙げられる。
Figure 0004842687
更にこれらのN−アルキル体(例えばN−メチル体)も挙げられる。これらは天然からの抽出物及び合成物のいずれでもよく、市販のものを用いることができる。
(1b)次の一般式(1b)で表される擬似型セラミド類:
Figure 0004842687
〔式中、R1bはヒドロキシ基が置換してもよい炭素数10〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、X1bは水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示し、R4bはヒドロキシル基又はアミノ基が置換していてもよい炭素数5〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基であるか、又は該炭化水素基のω末端に、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合若しくはアミド結合した基を示し、R5bは水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基又はアセトキシ基が置換していてもよい総炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕
4bとしては、特にノニル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したウンデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したペンタデシル基、ω位に12-ヒドロキシステアリン酸がエステル結合したペンタデシル基、ω位にメチル分岐イソステアリン酸がアミド結合したウンデシル基が好ましい。R5bのヒドロキシアルコキシ基又はアルコキシ基としては炭素数1〜8のものが好ましい。
擬似型セラミド類(1b)としては、R1bがヘキサデシル基、X1bが水素原子、R4bがペンタデシル基、R5bがヒドロキシエチル基のもの;R1bがヘキサデシル基、X1bが水素原子、R4bがノニル基、R5bがヒドロキシエチル基のもの;又はR1bがヘキサデシル基、X1bがグリセリル基、R4bがトリデシル基、R5bが3-メトキシプロピル基のものが好ましく、一般式(2b)のR1bがヘキサデシル基、X1bが水素原子、R4bがペンタデシル基、R5bがヒドロキシエチル基のものが特に好ましい。好ましい具体例として、以下のものが挙げられる。
Figure 0004842687
(2)一般式(2)で表されるジアミド化合物
Figure 0004842687
〔式中、R6はヒドロキシ基が置換してもよい炭素数10〜18のアルキル基を示す。〕
化合物(2)の具体例として、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0004842687
(3)一般式(3)で表されるアミド化合物
Figure 0004842687
〔式中、R7は炭素数9〜31の直鎖又は分岐鎖の、飽和又は不飽和の、水酸基が置換してもよい炭化水素基、又は2-ドデセン-1-イルコハク酸の残基を示し、mは1〜3の整数を示し、R8及びR9は各々水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Yは炭素数10〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の水酸基が置換してもよい炭化水素基、又は次式
Figure 0004842687
(k、i及びnは、各々1〜3の整数を示し、jは0又は1を示し、R10は炭素数9〜31の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の水酸基が置換してもよい炭化水素基を示す)で表される置換基を示す。〕
化合物(3)の具体例として、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0004842687
(4)一般式(4)で表されるジアミド化合物
Figure 0004842687
〔式中、R11は水酸基及び/又はアルコキシ基が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、R12は炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、R13は炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕
一般式(4)において、R11としては、水酸基及び炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。なかでも、無置換の炭素数1〜12のアルキル基、又は水酸基が1〜2個、炭素数1〜6のアルコキシ基が1個、若しくは水酸基と炭素数1〜6のアルコキシ基が1個ずつ置換した、炭素数2〜12のアルキル基がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基、2-メチルプロピル基、2-エチルヘキシル基、2-ヒドロキシエチル基、9-ヒドロキシノニル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-メトキシエチル基、2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル基、9-メトキシノニル基等が挙げられ、なかでも2-ヒドロキシエチル基、メチル基、ドデシル基、2-メトキシエチル基が好ましい。
一般式(4)において、R12としては、炭素数2〜5の、特に炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1-メチルエチレン基、2-メチルエチレン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、2-エチルトリメチレン基等が挙げられ、なかでもエチレン基及びトリメチレン基が好ましい。
一般式(4)において、R13としては、炭素数2〜22の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素基が好ましく、特に炭素数11〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、及び1〜4個の二重結合を有するアルケニレン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチレン基、1-メチルエチレン基、2-エチルトリメチレン基、1-メチルヘプタメチレン基、2-メチルヘプタメチレン基、1-ブチルヘキサメチレン基、2-メチル-5-エチルヘプタメチレン基、2,3,6-トリメチルヘプタメチレン基、6-エチルデカメチレン基、7-メチルテトラデカメチレン基、7-エチルヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、8,11-ジメチルオクタデカメチレン基、7,10-ジメチル-7-エチルヘキサデカメチレン基、1-オクタデシルエチレン基、エテニレン基、1-オクタデセニルエチレン基、7,11-オクタデカジエニレン基、7-エテニル-9-ヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基、8,11-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基等が挙げられる。このうち、7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、7,12-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基、オクタデカメチレン基、ウンデカメチレン基、トリデカメチレン基が特に好ましい。
特に好ましいジアミド化合物(4)は、R11、R12及びR13として、それぞれ上で挙げた好ましい基を組み合わせた化合物であり、その具体例として、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0004842687
Figure 0004842687
(A)両親媒性アミド脂質は、口唇化粧料中に0.1〜5質量%、特に0.5〜3質量%含有するのが、安定で、高い水分蒸散抑制効果を得る上で好ましい。
(B)カラギーナンは、本発明の口唇化粧料中に0.01〜5質量%、特に0.05〜3質量%含有するのが、唇をすりあわせた際になめらかな感じが長時間持続し、感触も良好であるので好ましい。
(B)カラギーナンは、カッパ、ラムダ、イータの3つの構造が知られているが、唇を擦り合わせた際にひっかかりのないなめらかな感じが長時間持続する効果は、カッパ型が最も優れている。用いるカラギーナン原料としては、カッパ型の比率が50質量%以上のものが好ましい。
カラギーナンは、口唇化粧料中にそのまま配合することができ、また、粉体表面に付着させた後にこの粉体を配合することが、両親媒性アミド脂質と併用した場合に水分蒸散抑制効果をより高める上で好ましい。
カラギーナンを粉体表面に付着させる方法としては、カラギーナンの水溶液またはエタノール水溶液に粉体を分散させ、これを乾燥させる方法が一般的である。この際噴霧乾燥をおこなうと、カラギーナンが粉体表面へ均一に付着し、水分閉塞性を高める効果が高くなる。噴霧乾燥は、0.1〜5質量%カラギーナン溶液に粉体を分散させ、これを150〜250℃の熱風中に噴霧することが、カラギーナンを粉体表面に均一に分散させる上で好ましい。
粉体の形状は、充分な水分蒸散抑制効果の点から板状粉体であることが好ましい。
板状粉体としては、合成マイカ等のマイカ、タルク、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、ガラス末などが使用可能であり、特に合成マイカが水分蒸散抑制効果に優れ、好ましい。
また、粉体の平均粒径は1〜10μmであるのが、ざらざらとした違和感を生じず好ましい。
カラギーナンの粉体への付着量は、粉体の質量に対してカラギーナンが0.1〜20質量%、特に1〜15質量%であるのが、粉体同士が凝集を起こさず、水分蒸散抑制効果も持続するので好ましい。
カラギーナンを付着させた粉体は、口唇化粧料中に0.1〜20質量%含有するのが、感触に優れ、水分蒸散抑制効果も高いので好ましい。
本発明には、上記以外に25℃で固体又は半固体の油性成分を含むことが出来る。25℃で固体又は半固体の油性成分としては、炭化水素、脂肪酸エステル、トリグリセライド、脂肪酸、高級アルコール及びこれらの誘導体が挙げられる。具体的には、固体パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、低分子ポリエチレン、低分子ポリオレフィン、ワセリン等の炭化水素系ワックス類;ラノリン、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の長鎖脂肪酸;ラノリン脂肪酸、硬化ヒマシ油、12-ヒドロキシステアリン酸等の合成ならびに改質ワックス、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコールが挙げられる。これらは、口唇化粧料の保形性を高めるほか、成分(A)、(B)とを組み合わせて使用することにより保湿効果を高めることができ、口唇化粧料中に1〜30質量%、より好ましくは、2〜15質量%含有することが出来る。
本発明には、25℃で液体の油性成分を含むことができる。これらには、例えば、流動パラフィン、重質流動イソパラフィンなどの炭化水素系オイル、リンゴ酸ジイソステアリル、リンゴ酸ジオクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ジミリスチン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸・イソステアリン酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ひまし油、マカデミアンナッツオイル、ホホバ油、等のエステルやトリグリセライド類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等のシリコーン油等が含まれる。これらは、複数組み合わせて用いることができるが、重質流動イソパラフィンとリンゴ酸ジイソステアリルを組み合わせ用いることが使用感の点から好ましい。更に、成分(A)、(B)とを組み合わせて使用することにより塗布後の滑らか感を持続させることができ、口唇化粧料中に1〜70質量%、より好ましくは、20〜50質量%含有することが出来る。
本発明の口唇化粧料には、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えばタール系色素、天然色素等の有機色素;酸化チタン、酸化鉄等の無機顔料;シリカ、ナイロン、PMMA等の体質顔料;界面活性剤、酸化防止剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤等を含有させることができる。
本発明の口唇化粧料は、例えば、室温又は加熱状態で、攪拌機やロールミルを用いて全成分が均一になるまで混合し、これを加熱溶融状態で容器に流し込み、冷却することにより製造することができる。
本発明において、非水系とは、実質的に水を含有しないことを意味する。実質的に水を含有しないとは、原料に自然に含まれている水以外に、積極的に水を添加しないことを意味する。
本発明の口唇化粧料は、唇に使用する化粧料であれば特に限定されず、例えば、口紅、リップクリーム、リップグロス、口紅用下地、口紅オーバーコートなどとして適用することができる。
実施例1〜5及び比較例1〜4
以下に示す方法により得られた複合粉体1〜3を用いて、表1に示す組成のペースト状の口紅を得た。得られた口紅について、唇における水分蒸発抑制効果の持続性および塗布後のなめらかさの持続性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(複合粉体の製法)
(1)複合粉体1:
カラギーナン10gを溶解した水1000mLに板状粉体の合成マイカ(粒径10μm)100gを分散させた。得られたスラリーを200℃の熱風によって噴霧乾燥させ、表面にカラギーナンを付着させた複合粉体1を得た。なお、カラギーナンとしては、カッパ型のカラギーナンが60質量%のものを用いた。
(2)複合粉体2:
複合粉体1の合成マイカを球状シリカに代え、複合粉体2を得た。
(3)複合粉体3:
複合粉体1のカラギーナンをカンテンに代え、複合粉体3を得た。
(口紅の製法)
表1の組成物を80℃の加熱状態で攪拌混合し、これを容器へ流し込んで室温まで冷却し、ペースト状の口紅を得た。
(水分蒸散抑制効果についての評価方法)
評価パネル5名が、唇に口紅を厚み10μmになるように塗布し、水晶湿度センサーを用いた微細水分量測定装置(遠藤ら,表面技術,52,708〜712(2001))を用いて、唇から蒸散する水分量を30℃、30%RHの条件で直接測定した。何も塗布していない唇の水分量と比較し、以下の式により水分蒸散抑制率を求めた。データは5人の平均値とした。この評価を、口紅塗布直後及び塗布2時間後に行った。
水分蒸散抑制率(%)=(1−〔口紅を塗布した際の水分蒸散量/口紅を塗布しない場合の水分蒸散量〕)×100
(口紅の滑らかさについての評価方法)
評価パネル5名が口紅を塗布し、塗布直後ならびに2時間後に唇をすり合わせた時の滑らかさならびにざらつきの無さを、良好、普通、劣る、の3段階で評価した。それぞれに評価したパネルの人数を示した。
Figure 0004842687
表1において両親媒性アミド脂質(セラミド誘導体)1、2は、それぞれ以下の式(5)、(6)で表される化合物である。両親媒性アミド脂質(セラミド誘導体)3はセラミド2(クローダジャパン社)を用いた。
Figure 0004842687
Figure 0004842687

Claims (3)

  1. (A)両親媒性アミド脂質:0.1〜5質量%と(B)カラギーナン:0.01〜5質量%を含有する非水系の口唇化粧料。
  2. (B)カラギーナンが、粉体表面に付着させた後に配合される請求項1記載の口唇化粧料。
  3. (B)カラギーナンが、噴霧乾燥によって板状粉体表面に付着させた後に配合される請求項1又は2記載の口唇化粧料。
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