しかしながら、上記デジタル放送受信装置においては、パーソナルコンピュータ側で、テレビジョン放送が視聴されていない場合(例えば、パーソナルコンピュータ側でスクリーンセーバが起動されている場合、又は、ディスプレイの電源が遮断されている場合等)であっても、チューナモジュールでは標準画質の放送又は高品位画質の放送が受信されているため、チューナモジュールにおいて電力が浪費されている場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、利便性良好に消費電力を削減することが可能な放送受信方法、放送受信システム、パーソナルコンピュータ、並びに、放送受信装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る放送受信方法は、画像表示装置にデジタル方式の放送を受信するチューナモジュールを外付けし、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときにスクリーンセーバが起動すると、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換える構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る放送受信方法は、前記スクリーンセーバが起動してから第1所定時間が経過したことを検知して、1セグメント放送の受信に切り換える構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る放送受信方法は、前記スクリーンセーバが起動してから第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過したことを検知して、前記チューナモジュールに対する電源供給を遮断する構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第2または第3の構成から成る放送受信方法は、前記スクリーンセーバが起動するまでの設定時間に応じて、第1所定時間、及び、第2所定時間の少なくとも一方を設定する構成(第4の構成)にするとよい。
また、本発明に係る放送受信システムは、デジタル方式の放送を受信するチューナモジュールと、前記チューナモジュールを接続可能で、かつ、そのチューナモジュールからのデジタル方式の放送信号を入力してデジタル方式の放送を視聴可能な画像表示装置と、を備えて成り、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときにスクリーンセーバが起動すると、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換える構成(第5の構成)とされている。
なお、上記第5の構成から成る放送受信システムは、前記スクリーンセーバが起動してから、第1所定時間が経過したことを検知して、1セグメント放送の受信に切り換える構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第6の構成から成る放送受信システムは、前記スクリーンセーバが起動してから、第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過したことを検知して、前記チューナモジュールに対する電源供給を遮断する構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第6または第7の構成から成る放送受信システムは、前記スクリーンセーバが起動するまでの設定時間に応じて、第1所定時間、及び、第2所定時間の少なくとも一方を設定する構成(第8の構成)にするとよい。
また、本発明に係るパーソナルコンピュータは、デジタル方式の放送を受信するチューナモジュールを内蔵し、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときにスクリーンセーバが起動すると、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換える構成(第9の構成)とされている。
なお、上記第9の構成から成るパーソナルコンピュータは、前記スクリーンセーバが起動してから、第1所定時間が経過したことを検知して、1セグメント放送の受信に切り換える構成(第10の構成)にするとよい。
また、上記第10の構成から成るパーソナルコンピュータは、前記スクリーンセーバが起動してから、第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過したことを検知して、前記チューナモジュールに対する電源供給を遮断する構成(第11の構成)にするとよい。
また、上記第10または第11の構成から成るパーソナルコンピュータは、前記スクリーンセーバが起動するまでの設定時間に応じて、第1所定時間、及び、第2所定時間の少なくとも一方を設定する構成(第12の構成)にするとよい。
また、本発明に係る放送受信装置は、モニタを備えたパーソナルコンピュータと通信可能に接続され、デジタル方式のテレビジョン放送を受信して前記モニタに出力する放送受信装置であって、1セグメント放送及び複数セグメント放送の一方を選択して受信する受信手段と、前記モニタのスクリーンセーバが起動されているか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によってスクリーンセーバが起動されていると判定された場合に前記受信手段に対して1セグメント放送を受信させる受信形態変更手段と、を有して成る構成(第13の構成)とされている。
なお、上記第13の構成から成る放送受信装置において、前記複数セグメント放送は、4セグメント放送である標準画質の放送又は12セグメント放送である高品位画質の放送である構成(第14の構成)にするとよい。
また、上記第13または第14の構成から成る放送受信装置において、前記受信形態変更手段は、前記第1判定手段によってスクリーンセーバが起動されていないと判定された場合に、前記受信手段に対して複数セグメント放送を受信させる構成(第15の構成)にするとよい。
また、上記第13〜第15いずれかの構成から成る放送受信装置において、前記受信形態変更手段は、前記第1判定手段によってスクリーンセーバが起動されていると判定された時点から、予め設定された第1所定時間経過後に、前記受信手段に対して1セグメント放送を受信させる構成(第16の構成)にするとよい。
また、上記第16の構成から成る放送受信装置は、前記パーソナルコンピュータを介して外部からの操作入力を受け付けて、前記第1所定時間を設定する第1時間設定手段を備える構成(第17の構成)にするとよい。
また、上記第13〜第17いずれかの構成から成る放送受信装置は、前記モニタの電源が遮断されているか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段によってモニタの電源が遮断されていると判定された場合に、前記受信手段への電源の供給を遮断する電源遮断手段と、を備える構成(第18の構成)とされている。
また、上記第18の構成から成る放送受信装置において、前記電源遮断手段は、前記第2判定手段によってモニタの電源が遮断されていないと判定された場合に、前記受信手段への電源を投入する構成(第19の構成)とされている。
また、上記第18または第19の構成から成る放送受信装置において、前記電源遮断手段は、前記第2判定手段によってモニタの電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間経過後に、前記受信手段への電源の供給を遮断する構成(第20の構成)にするとよい。
また、上記第20の構成から成る放送受信装置は、前記パーソナルコンピュータを介して外部からの操作入力を受け付けて、前記第2所定時間を設定する第2時間設定手段を備える構成(第21の構成)にするとよい。
本発明に係る放送受信方法、放送受信システム、パーソナルコンピュータによれば、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときにスクリーンセーバが起動すると、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換えることができるので、利便性良好に消費電力を削減することが可能となる。
また、上記第13の構成から成る放送受信装置によれば、受信手段によって、1セグメント放送及び複数セグメント放送の一方が選択して受信され、モニタのスクリーンセーバが起動されているか否かが判定され、スクリーンセーバが起動されていると判定された場合に、受信手段を介して1セグメント放送が受信されるため、利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、モニタのスクリーンセーバが起動されていると判定された場合に、受信手段を介して1セグメント放送が受信されるため、モニタのスクリーンセーバが起動されている場合には、ユーザがテレビジョン放送を視聴していないので、利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、上記第14の構成から成る放送受信装置によれば、複数セグメント放送は、4セグメント放送である標準画質の放送又は12セグメント放送である高品位画質の放送であるため、利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ユーザがテレビジョン放送を視聴している際に、標準画質の放送又は高品位画質の放送を視聴している場合には、モニタのスクリーンセーバが起動されていると判定された場合に、受信手段を介して受信される放送が、標準画質の放送又は高品位画質の放送から1セグメント放送に変更されるため、利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、上記第15の構成から成る放送受信装置によれば、スクリーンセーバが起動されていないと判定された場合に、受信手段を介して複数セグメント放送が受信されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ユーザがテレビジョン放送を視聴する等の目的でスクリーンセーバを停止させた場合に、受信手段を介して複数セグメント放送が受信されるため、ユーザが受信手段を介して受信される放送を1セグメント放送から複数セグメント放送に切り換える必要がないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、上記第16の構成から成る放送受信装置によれば、スクリーンセーバが起動されていると判定された時点から予め設定された第1所定時間経過後に、受信手段を介して1セグメント放送が受信されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、クリーンセーバが起動されていると判定された時点から、予め設定された第1所定時間経過(例えば、10秒)後に、受信手段を介して1セグメント放送が受信されるため、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でスクリーンセーバが起動された場合であっても、第1所定時間が経過するまでは、受信手段を介して受信される放送が1セグメント放送に切り換えられることがないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
つまり、パーソナルコンピュータ側では、予め設定された所定期間以上外部からの操作入力が無い場合には、スクリーンセーバが起動されるが、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でスクリーンセーバが起動された場合であっても、第1所定時間(例えば10秒)が経過するまでは、受信手段を介して受信される放送が1セグメント放送に切り換えられることがないため、第1所定時間(例えば、10秒)が経過するまでにスクリーンセーバを停止させることによって、受信手段を介して受信される放送を切り換えることなくテレビジョン放送の視聴を継続することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、上記第17の構成から成る放送受信装置によれば、パーソナルコンピュータを介して外部からの操作入力が受け付けられて、第1所定時間が設定されるため、第1所定時間をユーザが所望する時間に設定することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
また、上記第18の構成から成る放送受信装置によれば、モニタの電源が遮断されているか否かが判定され、モニタの電源が遮断されていると判定された場合に、受信手段への電源の供給が遮断されるため、利便性良好に消費電力を更に削減することができる。
すなわち、パーソナルコンピュータ側では、予め設定された所定期間(例えば30分)以上外部からの操作入力が無い場合には、モニタの電源が遮断されるが、モニタの電源が遮断される状態では、ユーザがテレビジョン放送を視聴していないので、利便性良好に消費電力を更に削減することができるのである。
また、上記第19の構成から成る放送受信装置によれば、モニタの電源が遮断されていないと判定された場合に、受信手段への電源が投入されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ユーザがテレビジョン放送を視聴する等の目的でモニタの電源を投入した場合に、受信手段への電源が投入されるため、ユーザが受信手段の電源を投入する必要がないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、上記第20の構成から成る放送受信装置によれば、モニタの電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間経過後に、受信手段への電源の供給が遮断されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、モニタの電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間経過(例えば、10秒)後に、受信手段への電源の供給が遮断されるため、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でモニタの電源が遮断された場合であっても、第2所定時間が経過するまでは、受信手段への電源の供給が遮断されることがないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
つまり、パーソナルコンピュータ側では、予め設定された所定期間以上外部からの操作入力が無い場合には、モニタの電源が遮断されるが、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でモニタの電源が遮断された場合であっても、第2所定時間(例えば、10秒)が経過するまでは、受信手段への電源の供給が遮断されることがないため、第2所定時間(例えば、10秒)が経過するまでにモニタの電源を投入することによって、受信手段の電源を投入することなくテレビジョン放送の視聴を継続することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、上記第21の構成から成る放送受信装置によれば、パーソナルコンピュータを介して外部からの操作入力が受け付けられて、第2所定時間が設定されるため、第2所定時間をユーザが所望する時間に設定することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るデジタル放送受信機の構成の一例を示す構成図である。デジタル放送受信機1(放送受信装置に相当する)は、外付けチューナモジュールであり、パーソナルコンピュータ2と通信可能に接続されている。
デジタル放送受信機1は、パーソナルコンピュータ2を介してユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作入力に基づいて、デジタル方式のテレビジョン放送を受信して、受信された映像情報及び音声情報等をパーソナルコンピュータ2に対して出力するものである。
また、デジタル放送受信機1は、受信部11、CPU12、USBインターフェイス部13、カードインターフェイス部14、及び、バス15を備えている。
受信部11(受信手段に相当する)は、デジタル方式のテレビジョン放送を受信して復調し、復調した情報にデスクランブル処理や暗号化処理を施すことで生成したトランスポートストリーム(以下、TS[Transport Stream]と呼ぶ)をUSBインターフェイス部13を介してパーソナルコンピュータ2に出力するものであって、アンテナ部111、チューナ部112、復調部113、デスクランブル処理部114、及び、暗号化部115を備えている。また、受信部11は、パーソナルコンピュータ2のCPU23(図2を用いて後述する受信形態変更部233)から、CPU12を介して伝達される指示に従って、1セグメント放送(以下、「1セグ放送」という)、及び、複数セグメント放送の一方を選択して受信するものである。更に、受信部11は、パーソナルコンピュータ2のCPU23(図2を用いて後述する電源遮断部236)から、CPU12を介して伝達される指示に従って、電源のON/OFF動作を行うものである。
なお、上記した複数セグメント放送の一例としては、4セグメントの標準画質放送(SD[Standard Definition Television]放送)、若しくは、12セグメントの高品位画質放送(HD[High Definition Television]放送、いわゆるハイビジョン放送)を挙げることができる。
アンテナ部111は、テレビジョン放送波(例えば地上デジタル放送波)を受信するものである。チューナ部112は、アンテナ部111で受信されたテレビジョン放送波からパーソナルコンピュータ2を介して予め設定された目的のチャンネルの放送を選局するものである。ここで選局された信号には、1セグ放送と複数セグメント放送が多重されており、どちらかを選択することが可能である。復調部113は、チューナ部112により選局された信号を復調し、誤り符号訂正処理等を施すものである。
デスクランブル処理部114は、復調部113から出力される出力情報が、スクランブル処理を施された情報である場合(例えば、受信される放送が有料のスクランブル放送である場合)に、カードインターフェイス部14に装着されたICカード3に格納された情報に基づいて、復調部113から出力される出力情報にデスクランブル処理を施すものである。暗号化部115は、デスクランブル処理部114から出力される出力情報に、予め設定された所定の暗号化処理(例えば、DES[Data Encryption Standard]や、AES[Advanced Encryption Standard]に基づく暗号化処理)を施し、USBインターフェイス部13を介してパーソナルコンピュータ2に出力するものである。
CPU[Central Processing Unit]12は、パーソナルコンピュータ2から与えられる指令に基づいて、デジタル放送受信機1全体の動作を制御するものである。また、CPU12は、デジタル放送受信機1とパーソナルコンピュータ2との相互認証処理も行う。USB[Universal Serial Bus]インターフェイス部13は、USB方式によって、パーソナルコンピュータ2と通信を行うものである。カードインターフェイス部14は、ICカード3が着脱自在に構成され、装着されたICカード3から、デスクランブル処理部114において用いられる情報(鍵情報等)を読み出すものである。バス15は、デジタル放送受信機1に配設された各機器間において情報を伝送するものである。
次に、デジタル放送受信機1が放送を受信する場合の動作について説明する。まず、送信されてきたデジタル放送波がアンテナ部111で受信される。パーソナルコンピュータ2を介して選局操作が受け付けられた場合には、チューナ部112によって受信するトランスポンダ[Transponder]の切り換えが行われる。受信されたデジタル放送波は、復調部113によって復調される。復調部113によって復調された情報は、デスクランブル処理部114によってデスクランブル処理が施され、暗号化部115によって、暗号化処理が施されて、USBインターフェイス部13を介してパーソナルコンピュータ2に出力される。
一方、パーソナルコンピュータ2は、デジタル放送受信機1から入力された音声情報及び映像情報にそれぞれ対応する音声及び映像を出力するものであって、インターフェイスコントローラ20、ディスプレイ21、スピーカ22、CPU23、メモリ24、HDD25、キーボード26、I/Oコントローラ27、PCIブリッジ28、及び、バス29を備えている。
インターフェイスコントローラ20は、デジタル放送受信機1とパーソナルコンピュータ2との間における信号の授受を制御する手段である。
ディスプレイ21(モニタに相当する)は、LCD[Liquid Crystal Display]、PDP[Plasma Display Panel]等を備え、デジタル放送受信機1から入力された映像情報に対応する映像を外部から視認可能に表示するものである。表示コントローラ211は、デジタル放送受信機1から入力された映像情報に対応する映像をディスプレイ21に表示するものである。VRAM212は、表示コントローラ211で処理される表示データを一時的に記憶する手段である。スピーカ22は、デジタル放送受信機1から入力された音声情報に対応する音声を出力するものである。音声コントローラ221は、デジタル放送受信機1から入力された音声情報に対応する音声をスピーカ22に出力するものである。
CPU23は、パーソナルコンピュータ2全体の動作を制御するものであり、さらにはデジタル放送受信機1を含めたデジタル放送受信システム全体の動作を制御するものである。なお、CPU23からデジタル放送受信機1の各部(例えば受信部11)に対する指示は、デジタル放送受信機1のCPU12を介して、間接的に伝達されるものであるが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、CPU23からデジタル放送受信機1の各部に対して、直接的に指示を伝達する構成としても構わない。
メモリ14は、RAM、ROM[Read Only Memory]等からなり、種々の情報を格納するものである。HDD[Hard Disk Drive]25は、デジタル放送受信機1によって受信された映像情報等を格納するものである。
キーボード26(第1時間設定手段の一部、第2時間設定手段の一部に相当する)は、テンキー、アルファベットキー等の種々のキーを備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に対応する信号をI/Oコントローラ27を介してCPU23に出力するものである。I/O[Input/Output]コントローラ27は、HDD25及びキーボード26とバス29との間に介設され、CPU23からの指示に従って、HDD25及びキーボード26の入出力を制御するものである。PCI[Peripheral Component Interconnect]ブリッジ28は、CPU23、表示コントローラ211、及び、音声コントローラ221をバス29と接続し、相互に通信できるようにするための回路である。バス29は、パーソナルコンピュータ2に配設された各機器間において情報を伝送するものである。
放送番組コンテンツの視聴に際して、上記構成から成るパーソナルコンピュータ2は、インターフェイスコントローラ20を介して、デジタル放送受信機1から暗号化されたTSを受け取り、CPU23を用いて、HDD25にインストールされた所定の制御プログラム(デジタル放送受信用のソフトウェア)を実行する。これにより、暗号の復号処理がソフトウェア処理として実施され、その後、デコード処理がソフトウェア処理として実施される。このとき、HD放送(12セグメント放送)であれば、MPEG−2デコードが行われ、1セグ放送であれば、H.264デコードが行われる。
なお、上記の説明では、暗号の復号化処理、並びに、デコード処理をソフトウェア処理として実施する構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、専用のハードウェアを追加すれば、ハードウェア処理として上記処理を実施することも可能である。
その後、デコードされたデータには、フィルタリング処理(各種データの選別処理)が施され、映像データは、表示コントローラ211に入力された後、ディスプレイ21に表示される。また、音声データは、音声コントローラ221に入力された後、デジタル/アナログ変換処理や増幅処理等を経て、スピーカ22を鳴動させる。また、放送番組ガイド(EPG[Electronic Program Guide])用のデータは、CPU23で解析された後、不図示のGUI[Graphical User Interface]処理手段で映像データに多重化され、映像に合成して、ディスプレイ21に表示される。
一方、放送番組コンテンツの録画時には、上記の動作に加えて、インターフェイスコントローラ20に入力される暗号化されたTSがI/Oコントローラ27を経由してHDD25に記録される。
また、放送番組コンテンツの再生時には、HDD25に記録されたTSがI/Oコントローラ27、インターフェイスコントローラ20、及び、USBインターフェイス部13を介して、デスクランブル処理部114に送られ、スクランブルの解除処理が行われる。そして、暗号化処理部115では、デスクランブル処理部114から出力される出力情報に対する所定の暗号化処理が施された後、USBインターフェイス部13を介してパーソナルコンピュータ2に再出力される。以降、パーソナルコンピュータ2では、上述した放送番組コンテンツの視聴時と同様の処理が行われる。
なお、本発明は、上記のような放送番組コンテンツの視聴動作、録画動作、及び、再生動作に加えて、デジタル放送を受信しているときにスクリーンセーバが起動した場合、無駄な負荷や電力消費を抑えるように、自動的にその放送受信形態を切り換えたり、若しくは、電源の自動遮断を行う点に特徴を有している。以下では、上記の特徴的動作を実現するための構成について、詳細な説明を行う。
図2は、本発明に係るデジタル放送受信システムにおける主要部の機能構成の一例を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ2のCPU23は、機能的に、第1時間設定部231、第1判定部232、受信形態変更部233、第2時間設定部234、第2判定部235、及び、電源遮断部236を備えている。
ここでは、CPU23が、HDD25にインストールされた制御プログラムを読み出して実行することにより、第1時間設定部231、第1判定部232、受信形態変更部233、第2時間設定部234、第2判定部235、電源遮断部236等の機能部として機能するものである。
また、メモリ24に格納された各種データのうち、装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライブで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD[Compact Disc]、DVD[Digital Versatile Disc]、半導体メモリ等である。
第1時間設定部231(第1時間設定手段の一部に相当する)は、パーソナルコンピュータ2のキーボード26を介して、ユーザからの操作入力を受け付け、第1所定時間T1を設定するものである。第1時間設定部231によって設定された第1所定時間T1は、メモリ24等に格納され、受信形態変更部233によって読み出される。
第1判定部232(第1判定手段に相当する)は、予め設定された所定周期(以下では「確認周期」という:例えば、10秒周期)で、パーソナルコンピュータ2のディスプレイ21のスクリーンセーバが起動されているか否かを、表示コントローラ211に対する制御信号を監視することで判定するものである。具体的には、第1判定部232は、例えば、パーソナルコンピュータ2のCPU23から表示コントローラ211に与えられる制御信号のうち、ディスプレイ21のスクリーンセーバを起動する旨の信号及びスクリーンセーバを停止する旨の信号を監視することで、ディスプレイ21のスクリーンセーバが起動されているか否かを判定するものである。
受信形態変更部233(受信形態変更手段に相当する)は、第1判定部232によってスクリーンセーバが起動されていると判定された場合に、第1判定部232によってスクリーンセーバが起動されていると判定された時点から、第1時間設定部231によって設定された第1所定時間T1(例えば、10秒)経過後に、デジタル放送受信機1の受信部11(図2では図示せず)に対して1セグ放送を受信させるものである。
また、受信形態変更部233は、第1判定部232によってスクリーンセーバが起動されていないと判定された場合に、受信部11に対して4セグメント放送である標準画質の放送(=SD放送)又は12セグメント放送である高品位画質の放送(=HD放送)を受信させるものである。
第2時間設定部234(第2時間設定手段の一部に相当する)は、パーソナルコンピュータ2のキーボード26を介して、ユーザからの操作入力を受け付け、第2所定時間T2を設定するものである。第2時間設定部234によって設定された第2所定時間T2は、メモリ24等に格納され、電源遮断部236によって読み出される。
第2判定部235(第2判定手段に相当する)は、予め設定された所定周期(以下では「確認周期」という:例えば、10秒周期)で、ディスプレイ21の電源が遮断されているか否かを、表示コントローラ211に対する制御信号を監視することで判定するものである。具体的には、第2判定部235は、例えば、パーソナルコンピュータ2のCPU23から表示コントローラ211に与えられる制御信号のうち、ディスプレイ21の電源を遮断する旨の信号及び電源を投入する旨の信号を監視することで、ディスプレイ21の電源が遮断されているか否かを判定するものである。
電源遮断部236(電源遮断手段に相当する)は、第2判定部235によってディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された場合に、第2判定部235によってディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間T2(例えば、10秒)経過後に、デジタル放送受信機1への電源の供給を遮断するものである。
また、電源遮断部236は、第2判定部235によってディスプレイ21の電源が遮断されていないと判定された場合にデジタル放送受信機1への電源を投入するものである。
図3は、デジタル放送受信システム(主にCPU23)の動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、便宜上、第1時間設定部231によって予め第1所定時間T1が設定され、第2時間設定部234によって予め第2所定時間T2が設定されている場合について説明する。また、受信部11は、1セグ放送、及び、12セグメント放送である高品位画質の放送(=HD放送)の一方を選択して受信する場合について説明する。まず、第1判定部232によって、確認周期であるか否か(=スクリーンセーバが起動されているか否かを判定するタイミングであるか否か)の判定が行われる(S101)。
確認周期ではないと判定された場合(S101でNO)は、処理が待機状態とされる。確認周期であると判定された場合(S101でYES)は、第1判定部232によって、スクリーンセーバが起動されているか否かの判定が行われる(S103)。スクリーンセーバが起動されていないと判定された場合(S103でNO)には、処理がステップS111に進められる。スクリーンセーバが起動されていると判定された場合(S103でYES)には、受信形態変更部233によって、第1所定時間T1が経過したか否かの判定が行われる(S105)。第1所定時間T1が経過していないと判定された場合(S105でNO)には、処理がステップS111に進められる。
第1所定時間T1が経過したと判定された場合(S105でYES)には、受信形態変更部233によって、受信部11がHD放送を受信中であるか否かの判定が行われる(S107)。HD放送を受信中ではないと判定された場合(S107でNO)には、処理がステップS115に進められる。HD放送を受信中であると判定された場合(S107でYES)には、受信形態変更部233によって、受信部11を介して1セグ放送が受信される(S109)。
ステップS103でNOの場合、又は、ステップS105でNOの場合には、受信形態変更部233によって、受信部11が1セグ放送を受信中であるか否かの判定が行われる(S111)。1セグ放送を受信中ではないと判定された場合(S111でNO)には、処理がステップS115に進められる。1セグ放送を受信中であると判定された場合(S111でYES)には、受信形態変更部233によって、受信部11を介してHD放送が受信される(S113)。
ステップS107でNOの場合、ステップS109の処理が終了した場合、ステップS111でNOの場合、または、ステップS113の処理が終了した場合、第2判定部235によって、ディスプレイ21の電源が遮断されているか否かの判定が行われる(S115)。ディスプレイ21の電源が遮断されていないと判定された場合(S115でNO)には、処理がステップS123に進められる。ディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された場合(S115でYES)には、電源遮断部236によって、第2所定時間T2が経過したか否かの判定が行われる(S117)。第2所定時間T2が経過していないと判定された場合(S117でNO)には、処理がステップS123に進められる。
第2所定時間T2が経過したと判定された場合(S117でYES)には、電源遮断部236によって、デジタル放送受信機1への電源が供給されているか否かの判定が行われる(S119)。ここで、デジタル放送受信機1への電源が供給されていないと判定された場合(S119でNO)は、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。デジタル放送受信機1への電源が供給されていると判定された場合(S119でYES)には、電源遮断部236によって、デジタル放送受信機1への電源が遮断され(S121)、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS115でNOの場合、又は、ステップS117でNOの場合には、デジタル放送受信機1への電源が遮断されているか否かの判定が行われる(S123)。デジタル放送受信機1への電源が遮断されていないと判定された場合(S123でNO)には、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。デジタル放送受信機1への電源が遮断されていると判定された場合(S123でYES)には、電源遮断部236によってデジタル放送受信機1への電源が投入され(S125)、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。
このようにして、受信部11によって、1セグ放送及び複数セグメント放送(SD放送又はHD放送)の一方が選択して受信され、ディスプレイ21のスクリーンセーバが起動されているか否かが判定され、スクリーンセーバが起動されていると判定された場合に、受信部11を介して1セグ放送が受信されるため、利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ディスプレイ21のスクリーンセーバが起動されていると判定された場合には、受信部11を介して1セグ放送が受信されるため、ディスプレイ21のスクリーンセーバが起動されている場合には、ユーザがテレビジョン放送を視聴していないので、利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、複数セグメント放送は、4セグメント放送である標準画質の放送(=SD放送)又は12セグメント放送である高品位画質の放送(=HD放送)であるため、利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ユーザがテレビジョン放送を視聴している際に、標準画質の放送(=SD放送)又は高品位画質の放送(=HD放送)を視聴している場合には、ディスプレイ21のスクリーンセーバが起動されていると判定された場合に、受信部11を介して受信される放送が、標準画質の放送(=SD放送)又は高品位画質の放送(=HD放送)から1セグ放送に変更されるため、利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
更に、スクリーンセーバが起動されていないと判定された場合に、受信部11を介して複数セグメント放送(=SD放送又はHD放送)が受信されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ユーザがテレビジョン放送を視聴する等の目的でスクリーンセーバを停止させた場合に、受信部11を介して複数セグメント放送(=SD放送又はHD放送)が受信されるため、ユーザが受信部11を介して受信される放送を1セグ放送から複数セグメント放送(=SD放送又はHD放送)に切り換える必要がないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
加えて、スクリーンセーバが起動されていると判定された時点から、予め設定された第1所定時間T1(例えば、10秒)経過後に、受信部11を介して1セグ放送が受信されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、スクリーンセーバが起動されていると判定された時点から、予め設定された第1所定時間経過(例えば、10秒)後に、受信部11を介して1セグ放送が受信されるため、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でスクリーンセーバが起動された場合であっても、第1所定時間(ここでは、10秒)が経過するまでは、受信部11を介して受信される放送が1セグ放送に切り換えられることがないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
つまり、パーソナルコンピュータ2側では、予め設定された所定期間(例えば10分)以上キーボード26を介してユーザからの操作入力が無い場合には、スクリーンセーバが起動されるが、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でスクリーンセーバが起動された場合であっても、第1所定時間(ここでは、10秒)が経過するまでは、受信部11を介して受信される放送が1セグ放送に切り換えられることがないため、第1所定時間(ここでは、10秒)が経過するまでにスクリーンセーバを停止させることによって、受信部11を介して受信される放送を切り換えることなくテレビジョン放送の視聴を継続することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、パーソナルコンピュータ2のキーボード26を介してユーザからの操作入力が受け付けられて第1所定時間T1が設定されるため、第1所定時間T1をユーザが所望する時間に設定することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
更に、ディスプレイ21の電源が遮断されているか否かが判定され、ディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された場合に、デジタル放送受信機1への電源の供給が遮断されるため、利便性良好に消費電力を更に削減することができる。
すなわち、パーソナルコンピュータ2側では、予め設定された所定期間(例えば、30分)以上外部からの操作入力が無い場合には、ディスプレイ21の電源が遮断されるが、ディスプレイ21の電源が遮断される状態では、ユーザがテレビジョン放送を視聴していないので、利便性良好に消費電力を更に削減することができるのである。
加えて、ディスプレイ21の電源が遮断されていないと判定された場合に、デジタル放送受信機1への電源が投入されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ユーザがテレビジョン放送を視聴する等の目的でディスプレイ21の電源を投入した場合に、デジタル放送受信機1への電源が投入されるため、ユーザがデジタル放送受信機1の電源を投入する必要がないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
また、ディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間T2(例えば、10秒)経過後に、デジタル放送受信機1への電源の供給が遮断されるため、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
すなわち、ディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間経過(ここでは、10秒)後に、デジタル放送受信機1への電源の供給が遮断されるため、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でディスプレイ21の電源が遮断された場合であっても、第2所定時間(ここでは、10秒)が経過するまでは、デジタル放送受信機1への電源の供給が遮断されることがないので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
つまり、パーソナルコンピュータ2側では、予め設定された所定期間(例えば30分)以上キーボード26を介してユーザからの操作入力が無い場合には、ディスプレイ21の電源が遮断されるが、ユーザがテレビジョン放送を視聴している状態でディスプレイ21の電源が遮断された場合であっても、第2所定時間(ここでは、10秒)が経過するまでの間は、デジタル放送受信機1への電源の供給が遮断されることがないため、第2所定時間(ここでは、10秒)が経過するまでにディスプレイ21の電源を投入することによって、デジタル放送受信機1の電源を投入することなく、テレビジョン放送の視聴を継続することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができるのである。
更に、パーソナルコンピュータ2のキーボード26を介してユーザからの操作入力が受け付けられて第2所定時間T2が設定されるため、第2所定時間T2をユーザが所望する時間に設定することができるので、更に利便性良好に消費電力を削減することができる。
なお、スクリーンセーバ時における受信形態の自動切換処理、ないし、電源の自動遮断処理については、図3に示したフローチャートのほか、図4に示すフローチャートに従うものとしてもよい。
図4は、デジタル放送受信システム(主にCPU23)の動作の別の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、ユーザによってデジタル放送の視聴が開始されると、ステップS201では、スクリーンセーバの起動を定期的に監視するため、所定の確認周期であるか否かの判断が行われる。ここで、所定の確認周期であると判断された場合には、フローがステップS202に進められる。一方、所定の確認周期でないと判断された場合には、フローがステップS201に戻される。
ステップS201にて、所定の確認周期であると判断された場合、ステップS202では、スクリーンセーバが動作中であるか否かの判断が行われる。ここで、スクリーンセーバが動作中でないと判断された場合は、フローがステップS203に進められる。一方、スクリーンセーバが動作中であると判断された場合には、フローがステップS204に進められる。
ステップS202にて、スクリーンセーバが動作中でないと判断された場合、ステップS203では、現在の放送受信モードが1セグモード(1セグ放送を受信するモード)から複数セグメントモード(複数セグメント放送を受信するモード)に自動的に切り換えられた後、フローがステップS201に戻される。これにより、表示映像の視認性を高めることが可能となる。なお、現在の放送受信モードが既に複数セグメントモードとされていた場合、ステップS203では、何ら処理は行われない。
一方、ステップ202にて、スクリーンセーバが動作中であると判断された場合、ステップS204では、スクリーンセーバが起動されてから(本フローに即してより正確に述べれば、ステップS202でスクリーンセーバが動作中であることが確認されてから)、第1所定時間t1が経過しているか否かの判断が行われる。ここで、第1所定時間t1が経過していると判断された場合には、フローがステップS205に進められる。一方、第1所定時間t1が経過していないと判断された場合には、フローがステップS203に進められ、放送受信モードが先述の複数セグメントモードに設定される。
ステップS204にて、スクリーンセーバが起動されてから第1所定時間t1が経過していると判断された場合、ステップS205では、スクリーンセーバが起動されてから第2所定時間t2(ただしt2>t1)が経過しているか否かの判断が行われる。ここで、第2所定時間t2が経過していないと判断された場合には、フローがステップS206に進められる。一方、第2所定時間t2が経過していると判断された場合には、フローがステップS207に進められる。
ステップS205にて、スクリーンセーバが起動されてから第1所定時間t1は経過しているものの、第2所定時間t2は経過していないと判断された場合、ステップS206では、現在の放送受信モードが複数セグメントモードから1セグモードに自動的に切り換えられた後、フローがステップS201に戻される。このような処理により、スクリーンセーバ動作中(すなわちデジタル放送が視聴されていない状態)には、無駄な負荷や電力消費を抑えることが可能となる。なお、現在の放送受信モードが既に1セグモードとされていた場合、ステップS206では、何ら処理は行われない。
一方、ステップS205で、スクリーンセーバが起動されてから第2所定時間t2が経過していると判断された場合、ステップS207では、デジタル放送受信機1に対する電源供給、及び、パーソナルコンピュータ2のディスプレイ21に対する電源供給がいずれも自動的に遮断される。これにより、スクリーンセーバ動作中(すなわちデジタル放送が視聴されていない状態)には、さらに無駄な負荷や電力消費を抑えることが可能となる。
なお、1セグ放送と複数セグメント放送を同時に受信できるハードウェアの場合は、あまり問題とならないが、複数セグメント放送から1セグ放送への切り換えは、通常、数秒から10秒程度の時間を要する。このため、スクリーンセーバを解除したときに、ユーザが見たい場面を視聴できないことを回避するため、スクリーンセーバが起動してから1セグモードに切り換えるまでの猶予期間(すなわち、上記の第1所定時間t1)、ないし、電源遮断を行うまでの猶予期間(すなわち、上記の第2所定時間t2)を可変させる構成にするとよい。
具体的には、ユーザの入力操作が途絶えてからスクリーンセーバが起動するまでの設定時間t0に比例する形で、上記した第1、第2所定時間t1、t2(受信形態の自動切換処理、及び、電源の自動遮断処理が発動するまでの猶予期間)を設定するとよい。なぜなら、スクリーンセーバが起動するまでの設定時間t0が短いユーザは、スクリーンセーバが起動したときに長時間席を外していることが予想されるため、より早く1セグモードに切り換えを行い、さらには、電源供給の自動遮断を行ったとしても、特段支障は生じないと考えられるからである。
また、本発明は、以下の形態(A)〜(G)にも適用可能である。
(A)上記の実施形態では、放送受信装置が、デジタル方式のテレビジョン放送のみを受信するデジタル放送受信機1である場合について説明したが、放送受信装置が、デジタル方式のテレビジョン放送及びアナログ方式のテレビジョン放送を両方とも受信する放送受信機である形態でもよい。
(B)上記の実施形態では、デジタル放送受信機1がパーソナルコンピュータ2と別の筐体である場合について説明したが、デジタル放送受信機1がパーソナルコンピュータ2と一体として構成されている形態でもよい。この場合には、デジタル放送受信機1とパーソナルコンピュータ2との間の通信が不要となるため、処理が簡略化される。
図5は、デジタル放送受信機がパーソナルコンピュータと一体として構成された場合の構成の一例を示す構成図である。図5に示す構成のうち、図1に示す構成と同一のものについては、同一の参照符号を付すことで、その説明を省略する。図5に示すように、本形態(B)の場合には、図1に示すバス15と、バス29と、が接続されて一体としてバス29Aとして構成されている。また、CPU12及びCPU23の機能は全て、CPU23Aにより一元的に実現されている。すなわち、CPU23の第1時間設定部231、第1判定部232、受信形態変更部233、第2時間設定部234、第2判定部235、電源遮断部236等の機能部は、CPU23Aによって実現されている。
(C)上記の実施形態においては、CPU23が、第1時間設定部231、第1判定部232、受信形態変更部233、第2時間設定部234、第2判定部235、電源遮断部236等の機能部として機能する場合について説明したが、第1時間設定部231、第1判定部232、受信形態変更部233、第2時間設定部234、第2判定部235、並びに、電源遮断部236のうち、少なくとも一の機能部が、回路等のハードウェアによって構成されている形態でもよい。
(D)上記の実施形態では、受信形態変更部233が、第1判定部232によってスクリーンセーバが起動されていると判定された時点から、第1時間設定部231によって設定された第1所定時間T1(例えば、10秒)経過後に、受信部11に対して1セグ放送を受信させる場合について説明したが、受信形態変更部233が、第1判定部232によってスクリーンセーバが起動されていると判定された時点で、受信部11に対して1セグ放送を受信させる形態でもよい。この場合には、処理が簡略化される。
(E)上記の実施形態では、電源遮断部236が、第2判定部235によってディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された時点から、予め設定された第2所定時間T2(例えば、10秒)経過後に、デジタル放送受信機1への電源の供給を遮断する場合について説明したが、第2判定部235によってディスプレイ21の電源が遮断されていると判定された時点で、デジタル放送受信機1への電源の供給を遮断する形態でもよい。この場合には、処理が簡略化される。
(F)上記の実施形態では、デジタル放送受信機1において、1セグ放送と複数セグメント放送のどちらかを選択してデコードし、これをパーソナルコンピュータ2へ転送する構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、ハードウェアの構成を変更することにより、デジタル放送受信機1において、1セグ放送と複数セグメント放送の両方を同時にデコードし、これをパーソナルコンピュータ2へ転送することも可能である。
(G)上記の実施形態では、パーソナルコンピュータ2に搭載されるCPU23を主体として、スクリーンセーバ起動時における受信形態の自動切換処理、ないし、電源の自動遮断処理を行う構成(言い換えれば、本発明に係る諸機能を実現する手段をパーソナルコンピュータ2側に集約した構成)を例に挙げて詳細な説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、デジタル放送受信機1をパーソナルコンピュータ2に外付けとした上で、デジタル放送受信機1に搭載されるCPU12を主体として、上記と同様の処理を行う構成としても構わない。
当該形態(G)を採用する場合には、パーソナルコンピュータ2に搭載されるCPU23ではなく、デジタル放送受信機1に搭載されるCPU12を用いて、図6に示す形で、第1時間設定部121、第1判定部122、受信形態変更部123、第2時間設定部124、第2判定部125、及び、電源遮断部126等の機能部が実現されることになる。
すなわち、CPU12が、図略のROM等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、第1時間設定部121、第1判定部122、受信形態変更部123、第2時間設定部124、第2判定部125、及び、電源遮断部126等の機能部として機能することになる。
なお、上記の形態(G)を採用する場合には、スクリーンセーバ起動時における電源の自動遮断処理として、受信部11への電源供給を遮断するようにすればよい。
要するに、本発明の実施に際して、スクリーンセーバ起動時における受信形態の自動切換処理、ないし、電源の自動遮断処理を行う主体は、デジタル放送受信機1、及び、パーソナルコンピュータ2のいずれであってもよく、外付けチューナモジュール(放送受信装置)のほか、上記の各処理を実現し得る放送受信方法、放送受信システム、並びに、パーソナルコンピュータ(チューナモジュールを接続するとともに、TV制御用プログラムがインストールされたもの)のいずれについても、本発明の技術的範囲に属すると言える。