一般的なパーソナルコンピュータにおいては、複数のアプリケーションソフトを同時に起動することが可能である。そのため、パーソナルコンピュータにおいて、デジタルテレビ放送を視聴する場合でも、デジタルテレビ放送視聴用のアプリケーションソフトのほかに、同時に複数のアプリケーションソフトを動作させている場合が考えられる。
しかしながら、外付けチューナモジュールから入力された12セグメント放送の信号を処理し、パーソナルコンピュータのディスプレイ上に表示しながら、他のアプリケーションソフトを動作しようとした場合には、パーソナルコンピュータのシステム全体に相当の処理負荷がかかることが予想される。そのため、表示されているデジタルテレビ放送の映像や音声が途切れてしまうことも考えられる。
一方、デジタルテレビ放送を視聴しながら、主に他のアプリケーションソフトを動作させている場合は、いわゆる「ながら視聴」状態となり、デジタルテレビ放送の映像や音声の質よりも、テレビ視聴用以外のアプリケーションソフトの動作速度を優先させたい場合が考えられる。このような「ながら視聴」を行う場合には、デジタルテレビ放送を1セグメント放送で受信することにより、優先すべきアプリケーションソフトを快適に動作させつつ、デジタルテレビ放送を楽しむことが可能となる。
しかしながら、上記の「ながら視聴」中に、ユーザが予めEPG等を介して視聴することを予約しておいた番組コンテンツ(視聴予約された番組コンテンツ)が開始され、ユーザが「ながら視聴」をやめて、その番組コンテンツの視聴を主に行うようにした場合には、デジタルテレビ放送の映像や音声の質を優先させるべきところ、従来のパーソナルコンピュータでは、チューナモジュール等をユーザ自身が視聴に適した設定に変更する必要があった。すなわち、チューナモジュールが、1セグメント放送を受信している場合には、4セグメント放送である標準画質の放送又は12セグメント放送である高品位画質の放送を受信するべく、ユーザ自身が受信形態の設定を行うと共に、ユーザが視聴を所望するサイズ等の条件でディスプレイに表示するべく、サイズ等の設定を行う必要があり、利便性が充分ではない場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、視聴予約された番組コンテンツを利便性良好に視聴することが可能な放送受信方法、放送受信システム、パーソナルコンピュータ、及び、放送受信装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る放送受信方法は、画像表示装置にデジタル方式の放送を受信するチューナモジュールを外付けし、デジタル放送を1セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの開始時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴開始時刻となったとき、これを検知して複数セグメント放送の受信に切り換える構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る放送受信方法は、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの終了時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴終了時刻となったとき、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換える構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1または第2の構成から成る放送受信方法において、前記複数セグメント放送は、4セグメントの標準画質放送または12セグメントの高品位画質放送である構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成る放送受信方法において、前記画像表示装置は、ディスプレイを備えたパーソナルコンピュータである構成(第4の構成)にするとよい。
また、本発明に係る放送受信システムは、デジタル方式の放送を受信するチューナモジュールと、前記チューナモジュールを接続可能で、かつ、そのチューナモジュールからのデジタル方式の放送信号を入力してデジタル方式の放送を視聴可能な画像表示装置と、を備えて成り、デジタル放送を1セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの開始時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴開始時刻となったとき、これを検知して複数セグメント放送の受信に切り換える構成(第5の構成)とされている。
なお、上記第5の構成から成る放送受信システムは、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの終了時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴終了時刻となったとき、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換える構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第5または第6の構成から成る放送受信システムにおいて、前記複数セグメント放送は、4セグメントの標準画質放送または12セグメントの高品位画質放送である構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第5〜第7いずれかの構成から成る放送受信システムにおいて、前記画像表示装置は、ディスプレイを備えたパーソナルコンピュータである構成(第8の構成)にするとよい。
また、本発明に係るパーソナルコンピュータは、デジタル方式の放送を受信するチューナモジュールを内蔵し、デジタル放送を1セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの開始時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴開始時刻となったとき、これを検知して複数セグメント放送の受信に切り換える構成(第9の構成)とされている。
なお、上記第9の構成から成るパーソナルコンピュータは、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの終了時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴終了時刻となったとき、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換える構成(第10の構成)にするとよい。
また、上記第9または第10の構成から成るパーソナルコンピュータにおいて、前記複数セグメント放送は、4セグメントの標準画質放送または12セグメントの高品位画質放送である構成(第11の構成)にするとよい。
また、本発明に係る放送受信装置は、モニタを備えたパーソナルコンピュータと通信可能に接続され、デジタル方式のテレビジョン放送を受信して前記モニタに出力する放送受信装置であって、1セグメント放送及び複数セグメント放送の一方を選択して受信する受信手段と、前記パーソナルコンピュータからの視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信指示情報を受け付ける視聴開始受付手段と、前記視聴開始受付手段によって受信指示情報が受け付けられた場合に、前記受信手段に対して複数セグメント放送を受信させる受信形態変更手段と、を備える構成(第12の構成)とされている。
なお、上記第12の構成から成る放送受信装置において、前記複数セグメント放送は、4セグメントの標準画質放送または12セグメントの高品位画質放送である構成(第13の構成)にするとよい。
また、上記第13の構成から成る放送受信装置は、前記視聴開始受付手段によって受信指示情報が受け付けられた場合に、前記モニタに予め設定された所定の領域に受信された映像を表示するべく前記パーソナルコンピュータに対して指示情報を出力する映像表示制御手段を備える構成(第14の構成)にするとよい。
また、上記第14の構成から成る放送受信装置は、前記視聴開始受付手段によって受信指示情報が受け付けられた場合に、受信を開始する放送が前記高品位画質放送であるか否かに基づいて、前記モニタに表示する領域を設定する領域設定手段を備え、前記映像表示制御手段が、前記視聴開始受付手段によって受信指示情報が受け付けられた場合に、前記領域設定手段によって設定された領域に映像を表示するべく前記パーソナルコンピュータに対して指示情報を出力する構成(第15の構成)にするとよい。
また、上記第15の構成から成る放送受信装置において、前記領域設定手段は、前記視聴開始受付手段によって受信指示情報が受け付けられた場合に、前記パーソナルコンピュータから視聴予約された番組のジャンルを示す情報であるジャンル情報を取得して、取得されたジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かに基づいて、前記モニタに表示する領域を設定する構成(第16の構成)にするとよい。
本発明に係る放送受信方法、放送受信システム、パーソナルコンピュータによれば、デジタル放送を1セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの開始時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴開始時刻となったとき、これを検知して複数セグメント放送の受信に切り換えることができ、また、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの終了時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴終了時刻となったとき、これを検知して1セグメント放送の受信に切り換えることができるので、視聴予約された番組コンテンツを利便性良好に視聴することが可能となる。
また、上記第12の構成から成る放送受信装置によれば、受信手段によって、1セグメント放送及び複数セグメント放送の一方が選択して受信され、パーソナルコンピュータからの視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信指示情報が受け付けられ、受信指示情報が受け付けられた場合に、受信手段を介して複数セグメント放送が受信されるため、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができる。
すなわち、パーソナルコンピュータからの視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信指示情報が受け付けられた場合に、受信手段を介して複数セグメント放送が受信されるため、ユーザが複数セグメント放送を受信するべく設定する必要がないので、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができるのである。
また、上記第13の構成から成る放送受信装置によれば、複数セグメント放送が、4セグメント放送の標準画質放送または12セグメント放送の高品位画質放送であるため、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができる。
すなわち、パーソナルコンピュータからの視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信指示情報が受け付けられた場合に、受信手段を介して4セグメントの標準画質放送または12セグメントの高品位画質放送が受信されるため、ユーザが標準画質放送又は高品位画質放送を受信するべく設定する必要がないので、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができるのである。
また、上記第14の構成から成る放送受信装置によれば、受信指示情報が受け付けられた場合に、モニタに予め設定された所定の領域に受信された映像を表示するべくパーソナルコンピュータに対して指示情報が出力されるため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができる。
すなわち、受信指示情報が受け付けられた場合に、モニタに予め設定された所定の領域に受信された映像を表示するべくパーソナルコンピュータに対して指示情報が出力されるため、所定の領域をユーザが視聴を所望する領域に予め設定しておくことによって、ユーザが視聴をモニタの所望する領域に表示するべく設定する必要がないため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができるのである。
また、上記第15の構成から成る放送受信装置によれば、受信指示情報が受け付けられた場合に、受信を開始する放送が高品位画質放送であるか否かに基づいて、モニタに表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示するべくパーソナルコンピュータに対して指示情報が出力されるため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができる。
すなわち、受信指示情報が受け付けられた場合に、受信を開始する放送が高品位画質放送であるか否かに基づいて、モニタに表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示するべくパーソナルコンピュータに対して指示情報が出力されるため、例えば、受信を開始する放送が高品位画質放送である場合には、映像を表示する領域としてモニタの画面全体を設定し、受信を開始する放送が標準画質放送である場合には、映像を表示する領域としてモニタの一部の領域(例えば、画面全体の2/3の領域)を設定することによって、受信される放送の画質に適した領域に映像が表示されるので、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができるのである。
また、上記第16の構成から成る放送受信装置によれば、受信指示情報が受け付けられた場合に、パーソナルコンピュータから視聴予約された番組のジャンルを示す情報であるジャンル情報が取得されて、取得されたジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かに基づいて、モニタに表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示するべくパーソナルコンピュータに対して指示情報が出力されるため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができる。
すなわち、視聴予約された番組のジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かに基づいて、モニタに表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示するべくパーソナルコンピュータに対して指示情報が出力されるため、例えば、ユーザが映像を画面全体に表示して視聴することを所望するジャンルを予め設定しておくことによって、設定されたジャンルに属する番組が視聴予約されている場合には、映像が画面全体に表示されるので、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができるのである。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るデジタル放送受信機の構成の一例を示す構成図である。デジタル放送受信機1(放送受信装置に相当する)は、外付けチューナモジュールであり、パーソナルコンピュータ2と通信可能に接続されている。
デジタル放送受信機1は、パーソナルコンピュータ2を介してユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作入力に基づいて、デジタル方式のテレビジョン放送を受信して、受信された映像情報及び音声情報等をパーソナルコンピュータ2に対して出力するものである。
また、デジタル放送受信機1は、受信部11、CPU12、RAM13、USBインターフェイス部14、カードインターフェイス部15、及び、バス16を備えている。
受信部11(受信手段に相当する)は、デジタル方式のテレビジョン放送を受信して復調し、復調した情報にデスクランブル処理や暗号化処理を施すことで生成したトランスポートストリーム(以下、TS[Transport Stream]と呼ぶ)をUSBインターフェイス部14を介してパーソナルコンピュータ2に出力するものであって、アンテナ部111、チューナ部112、復調部113、デスクランブル処理部114、及び、暗号化部115を備えている。また、受信部11は、パーソナルコンピュータ2のCPU23(図2を用いて後述する受信形態変更部233)から、CPU12を介して伝達される指示に従って、1セグメント放送(以下、「1セグ放送」という)、及び、複数セグメント放送の一方を選択して受信するものである。
なお、上記した複数セグメント放送の一例としては、4セグメントの標準画質放送(SD[Standard Definition Television]放送)、若しくは、12セグメントの高品位画質放送(HD[High Definition Television]放送、いわゆるハイビジョン放送)を挙げることができる。
アンテナ部111は、テレビジョン放送波(例えば地上デジタル放送波)を受信するものである。チューナ部112は、アンテナ部111で受信されたテレビジョン放送波からパーソナルコンピュータ2を介して予め設定された目的のチャンネルの放送を選局するものである。ここで選局された信号には、1セグ放送と複数セグメント放送が多重されており、どちらかを選択することが可能である。復調部113は、チューナ部112により選局された信号を復調し、誤り符号訂正処理等を施すものである。
デスクランブル処理部114は、復調部113から出力される出力情報が、スクランブル処理を施された情報である場合(例えば、受信される放送が有料のスクランブル放送である場合)に、カードインターフェイス部15に装着されたICカード3に格納された情報に基づいて、復調部113から出力される出力情報にデスクランブル処理を施すものである。暗号化部115は、デスクランブル処理部114から出力される出力情報に、予め設定された所定の暗号化処理(例えば、DES[Data Encryption Standard]や、AES[Advanced Encryption Standard]に基づく暗号化処理)を施し、USBインターフェイス部14を介してパーソナルコンピュータ2に出力するものである。
CPU[Central Processing Unit]12は、パーソナルコンピュータ2から与えられる指令に基づいて、デジタル放送受信機1全体の動作を制御するものである。また、CPU12は、デジタル放送受信機1とパーソナルコンピュータ2との相互認証処理も行う。RAM[Random Access Memory]13は、チャンネル情報等の種々の情報を格納するものである。USB[Universal Serial Bus]インターフェイス部14は、USB方式によって、パーソナルコンピュータ2と通信を行うものである。カードインターフェイス部15は、ICカード3が着脱自在に構成され、装着されたICカード3から、デスクランブル処理部114において用いられる情報(鍵情報等)を読み出すものである。バス16は、デジタル放送受信機1に配設された各機器間において情報を伝送するものである。
次に、デジタル放送受信機1が放送を受信する場合の動作について説明する。まず、送信されてきたデジタル放送波がアンテナ部111で受信される。パーソナルコンピュータ2を介して選局操作が受け付けられた場合には、チューナ部112によって受信するトランスポンダ[Transponder]の切り換えが行われる。受信されたデジタル放送波は、復調部113によって復調される。復調部113によって復調された情報は、デスクランブル処理部114によってデスクランブル処理が施され、暗号化部115によって、暗号化処理が施されて、USBインターフェイス部14を介してパーソナルコンピュータ2に出力される。
一方、パーソナルコンピュータ2は、デジタル放送受信機1の受信部11を介してEPG[Electronic Program Guide]を取得し、取得されたEPG等を介して予め視聴する番組を予約する(=視聴予約をする)機能を備え、視聴予約された番組をデジタル放送受信機1に受信させ、デジタル放送受信機1から出力される音声情報及び映像情報にそれぞれ対応する音声及び映像を出力するものである。なお、パーソナルコンピュータ2は、視聴予約を行う場合には、視聴を所望する番組の開始日時情報、終了日時情報、及び、受信する放送の周波数帯域を示すチャンネル情報を設定するものである。
また、パーソナルコンピュータ2は、インターフェイスコントローラ20、ディスプレイ21、スピーカ22、CPU23、メモリ24、HDD25、キーボード26、I/Oコントローラ27、PCIブリッジ28、及び、バス29を備えている。
インターフェイスコントローラ20は、デジタル放送受信機1とパーソナルコンピュータ2との間における信号の授受を制御する手段である。
ディスプレイ21(モニタに相当する)は、LCD[Liquid Crystal Display]、PDP[Plasma Display Panel]等を備え、デジタル放送受信機1から入力された映像情報に対応する映像を外部から視認可能に表示するものである。表示コントローラ211は、デジタル放送受信機1から入力された映像情報に対応する映像をディスプレイ21に表示するものである。VRAM212は、表示コントローラ211で処理される表示データを一時的に記憶する手段である。スピーカ22は、デジタル放送受信機1から入力された音声情報に対応する音声を出力するものである。音声コントローラ221は、デジタル放送受信機1から入力された音声情報に対応する音声をスピーカ22に出力するものである。
CPU23は、パーソナルコンピュータ2全体の動作を制御するものであり、さらにはデジタル放送受信機1を含めたデジタル放送受信システム全体の動作を制御するものである。なお、CPU23からデジタル放送受信機1の各部(例えば受信部11)に対する指示は、デジタル放送受信機1のCPU12を介して、間接的に伝達されるものであるが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、CPU23からデジタル放送受信機1の各部に対して、直接的に指示を伝達する構成としても構わない。
メモリ24は、RAM、ROM[Read Only Memory]等からなり、視聴予約に関する情報(=視聴を所望する番組の開始日時情報、終了日時情報、及び、受信する放送の周波数帯域を示すチャンネル情報)等の種々の情報を格納するものである。HDD[Hard Disk Drive]25は、デジタル放送受信機1によって受信された映像情報等を格納するものである。
キーボード26は、テンキー、アルファベットキー等の種々のキーを備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に対応する信号をI/Oコントローラ27を介してCPU23に出力するものである。I/O[Input/Output]コントローラ27は、HDD25及びキーボード26とバス29との間に介設され、CPU23からの指示に従って、HDD25及びキーボード26の入出力動作を制御するものである。PCI[Peripheral Component Interconnect]ブリッジ28は、CPU23、表示コントローラ211、及び、音声コントローラ221をバス29と接続し、相互に通信できるようにするための回路である。バス29は、パーソナルコンピュータ2に配設された各機器間において情報を伝送するものである。
放送番組コンテンツの視聴に際して、上記構成から成るパーソナルコンピュータ2は、インターフェイスコントローラ20を介して、デジタル放送受信機1から暗号化されたTSを受け取り、CPU23を用いて、HDD25にインストールされた所定の制御プログラム(デジタル放送受信用のソフトウェア)を実行する。これにより、暗号の復号処理がソフトウェア処理として実施され、その後、デコード処理がソフトウェア処理として実施される。このとき、HD放送(12セグメント放送)であれば、MPEG−2デコードが行われ、1セグ放送であれば、H.264デコードが行われる。
なお、上記の説明では、暗号の復号化処理、並びに、デコード処理をソフトウェア処理として実施する構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、専用のハードウェアを追加すれば、ハードウェア処理として上記処理を実施することも可能である。
その後、デコードされたデータには、フィルタリング処理(各種データの選別処理)が施され、映像データは、表示コントローラ211に入力された後、ディスプレイ21に表示される。また、音声データは、音声コントローラ221に入力された後、デジタル/アナログ変換処理や増幅処理等を経て、スピーカ22を鳴動させる。また、放送番組ガイド(EPG[Electronic Program Guide])用のデータは、CPU23で解析された後、不図示のGUI[Graphical User Interface]処理手段で映像データに多重化され、映像に合成して、ディスプレイ21に表示される。
一方、放送番組コンテンツの録画時には、上記の動作に加えて、インターフェイスコントローラ20に入力される暗号化されたTSがI/Oコントローラ27を経由してHDD25に記録される。
また、放送番組コンテンツの再生時には、HDD25に記録されたTSがI/Oコントローラ27、インターフェイスコントローラ20、及び、USBインターフェイス部14を介して、デスクランブル処理部114に送られ、スクランブルの解除処理が行われる。そして、暗号化処理部115では、デスクランブル処理部114から出力される出力情報に対する所定の暗号化処理が施された後、USBインターフェイス部14を介してパーソナルコンピュータ2に再出力される。以降、パーソナルコンピュータ2では、上述した放送番組コンテンツの視聴時と同様の処理が行われる。
なお、本発明は、上記のような放送番組コンテンツの視聴動作、録画動作、及び、再生動作に加えて、デジタル放送を1セグメント放送で受信しているとき(例えば「ながら視聴」をしているとき)に、予め視聴予約された番組コンテンツの開始時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴開始時刻となったとき、これを検知して複数セグメント放送の受信に自動で切り換える点、さらには、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときに、予め視聴予約された番組コンテンツの終了時刻となったとき、或いは、予め指定された視聴終了時刻となったとき、これを検知して1セグメント放送の受信に自動で切り換える点に特徴を有している。以下では、上記の特徴的動作を実現するための構成について、詳細な説明を行う。
図2は、本発明に係るデジタル放送受信システムにおける主要部の機能構成の一例を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ2のCPU23は、機能的に、視聴受付部231、チャンネル設定部232、受信形態変更部233、領域設定部234、及び、映像表示制御部235を備え、メモリ24は、機能的に、受信条件記憶部241を備えている。
ここでは、CPU23が、HDD25にインストールされた制御プログラムを読み出して実行することにより、視聴受付部231、チャンネル設定部232、受信形態変更部233、領域設定部234、映像表示制御部235等の機能部として機能すると共に、メモリ24を、受信条件記憶部241等の機能部として機能させるものである。
また、メモリ24に格納された各種データのうち、装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライブで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD[Compact Disc]、DVD[Digital Versatile Disc]、半導体メモリ等である。
受信条件記憶部241は、視聴受付部231によって視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報が受け付けられた時点で、デジタル放送受信機1の受信部11(図2では図示せず)に設定されている、1セグメント放送又は複数セグメント放送のどちらを受信するかを示すセグメント情報、及び、受信中のチャンネルを示すチャンネル情報を格納するとともに、パーソナルコンピュータ2のディスプレイ21において、受信された映像が表示される位置を示す表示位置情報、及び、表示されるサイズを示す表示サイズ情報を格納するものである。
受信条件記憶部241に格納されるセグメント情報、チャンネル情報、表示位置情報及び表示サイズ情報は、視聴受付部231によって書き込まれ、チャンネル設定部232、受信形態変更部233、及び、映像表示制御部235によって読み出されるものである。
視聴受付部231(視聴開始受付手段に相当する)は、予め設定された所定周期(以下「確認周期」という:例えば10秒周期)で、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報(受信指示情報に相当する)、及び、視聴予約された番組が放送される周波数帯域に対応するチャンネル情報を監視すると共に、視聴予約された放送の受信を終了する旨の情報である受信終了指示情報を監視するものである。
ここで、視聴受付部231では、視聴予約された番組の開始日時に到達した時点で、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報及び視聴予約された番組が放送されるチャンネル情報が確認され、視聴予約された番組の終了日時に到達した時点で、視聴予約された放送の受信を終了する旨の情報である受信終了指示情報が確認される。
また、視聴受付部231は、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報を確認した場合は、受信部11に設定されているセグメント情報、及び、チャンネル情報を受信条件記憶部241に書き込むと共に、パーソナルコンピュータ2のディスプレイ21における表示位置情報、及び、表示サイズ情報を取得して、受信条件記憶部241に書き込むものである。
チャンネル設定部232は、視聴受付部231によって確認されたチャンネル情報に対応する放送(視聴予約された番組)を受信するべく、受信部11を設定するものである。また、チャンネル設定部232は、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を終了する旨の情報である受信終了指示情報が確認された場合に、受信部11に対して、受信条件記憶部241に格納されたチャンネル情報に対応するチャンネル(=視聴予約された番組を受信する前に設定されていたチャンネル)を設定するものである。
受信形態変更部233(受信形態変更手段に相当する)は、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報が確認された場合に、受信部11に対して複数セグメント放送(SD放送又はHD放送)を受信させるものである。なお、受信形態変更部233は、視聴予約された放送がSD放送である場合には、受信部11に対してSD放送を受信させ、視聴予約された放送がHD放送である場合には、受信部11に対してHD放送を受信させるものである。
また、受信形態変更部233は、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を終了する旨の情報である受信終了指示情報が確認された場合に、受信部11に対して、受信条件記憶部241に格納されたセグメント情報に対応する放送形態(1セグ放送又は複数セグメント放送)で受信させるものである。
領域設定部234(領域設定手段に相当する)は、視聴受付部231によって受信開始指示情報が確認された受け付けられた場合に、受信を開始する放送がHD放送であるか否かに基づいて、ディスプレイ21に表示する領域を設定するものである。また、領域設定部234は、視聴受付部231によって受信開始指示情報が確認された場合に、視聴予約された番組のジャンルを示す情報であるジャンル情報を取得して、取得されたジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かに基づいて、ディスプレイ21に表示する領域を設定するものである。
ここでは、領域設定部234は、受信を開始する放送がHD放送であるか、又は、取得されたジャンルが予め設定されたジャンル(例えば、スポーツ)と一致する場合には、映像を表示する領域を、ディスプレイ21の画面全体(ここでは、図5(c)に示すディスプレイ21の画面全体に設定された映像表示部421)に設定し、受信を開始する放送がSD放送であり、且つ、取得されたジャンルが予め設定されたジャンルと一致しない場合には、映像を表示する領域を、ディスプレイ21の画面の一部領域(例えばSD放送の映像を表示するのに好適な領域(例えば画面全体の2/3の領域):ここでは、図5(b)に示すディスプレイ21の画面右上に設定された映像表示部411))に設定するものとされている。
映像表示制御部235(映像表示制御手段に相当する)は、視聴受付部231によって受信開始指示情報が確認された場合に、領域設定部234によって設定された領域に映像を表示するべく、表示コントローラ211に対して指示情報を出力するものである。
また、映像表示制御部235は、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を終了する旨の情報である受信終了指示情報が確認された受け付けられた場合に、ディスプレイ21に受信条件記憶部241に格納された表示位置情報及び表示サイズ情報にそれぞれ対応する位置及びサイズ(ここでは、図5(a)に示すディスプレイ21の画面右上に設定された映像表示部401)で映像を表示するべく、表示コントローラ211に対して指示情報を出力するものである。
図3、図4は、デジタル放送受信システム(主にCPU23)の動作の一例を示すフローチャートである。まず、視聴受付部231によって、確認周期であるか否か(=受信開始指示情報等が受け付けられたか否かを判定するタイミングであるか否か)の判定が行われる(S101)。確認周期ではないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。確認周期であると判定された場合(S101でYES)には、視聴受付部231によって、受信開始指示情報及びチャンネル情報が受け付けられたか否か(=視聴予約された番組の開始時刻に到達したか否か)の判定が行われる(S103)。
受信開始指示情報及びチャンネル情報が受け付けられていないと判定された場合(S103でNO)には、処理がステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。受信開始指示情報及びチャンネル情報が受け付けられたと判定された場合(S103でYES)には、視聴受付部231によって、セグメント情報、チャンネル情報、表示位置情報、及び、表示サイズ情報が取得されて、受信条件記憶部241に格納される(S105)。そして、チャンネル設定部232によって、ステップS103において受け付けられたチャンネル情報に対応する放送(視聴予約された番組)を受信するべく、受信部11が設定される(S107)。
次いで、受信形態変更部233によって、受信部11を介して1セグ放送を受信中であるか否かの判定が行われる(S109)。1セグ放送を受信中ではないと判定された場合(S109でNO)には、処理が図4に示すステップS113に進められる。1セグ放送を受信中であると判定された場合(S109でYES)には、ステップS107で設定されたチャンネル情報に対応する放送に対応するSD放送又はHD放送が受信される(S111)。
ステップS109でNOの場合、又は、ステップS111の処理が終了した場合には、図4に示すように、領域設定部234によって、HD放送を受信中であるか否かの判定が行われる(S113)。HD放送を受信中であると判定された場合(S113でYES)には、処理がステップS115に進められる。HD放送を受信中ではない(=SD放送を受信中である)と判定された場合(S113でNO)には、領域設定部234によって、視聴予約された番組のジャンル情報が取得される(S117)。そして、領域設定部234によって、ステップS117において取得されたジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かの判定が行われる(S119)。予め設定されたジャンルと一致すると判定された場合(S119でYES)には、処理がステップS115に進められる。予め設定されたジャンルと一致しないと判定された場合(S119でNO)には、領域設定部234によって、映像を表示する領域がディスプレイ21の画面の一部領域(ここでは、図5(b)に示す映像表示部411)に設定されて、映像表示制御部235によって、設定された領域に映像が表示され(S121)、処理がステップS123に進められる。
ステップS113でYESの場合、又は、ステップS119でYESの場合には、領域設定部234によって、映像を表示する領域がディスプレイ21の画面全体(ここでは、図5(c)に示す映像表示部421)に設定され、映像表示制御部235によって、設定された領域に映像が表示される(S115)。ステップS115の処理が終了した場合、又は、ステップS121の処理が終了した場合には、視聴受付部231によって、確認周期であるか否か(=受信終了指示情報等が受け付けられたか否かを判定するタイミングであるか否か)の判定が行われる(S123)。確認周期ではないと判定された場合(S123でNO)には、処理が待機状態とされる。確認周期であると判定された場合(S123でYES)には、視聴受付部231によって、受信終了指示情報が受け付けられたか否か(=視聴予約された番組の終了時刻に達したか否か)の判定が行われる(S125)。
受信終了指示情報が受け付けられていないと判定された場合(S125でNO)には、処理がステップS123に戻され、ステップS123以降の処理が繰り返し実行される。受信終了指示情報が受け付けられたと判定された場合(S125でYES)には、映像表示制御部235によって、受信条件記憶部241に格納された表示位置情報及び表示サイズ情報にそれぞれ対応する位置及びサイズで映像が表示される(S127)。そして、受信形態変更部233により、受信部11を介して受信条件記憶部241に格納されたセグメント情報に対応する放送形態(1セグ放送又は複数セグメント放送)で受信される(S129)。次いで、チャンネル設定部232によって、受信部11に対して、受信条件記憶部241に格納されたチャンネル情報に対応するチャンネルに設定され(S131)、処理が図3に示すステップS101に戻され、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。
図5は、図4に示すステップS115、S121又は、ステップS127においてディスプレイ21に表示される画面の一例を示す画面図である。図5(a)は、ステップS127等においてディスプレイ21に表示される1セグ放送を受信して表示する場合に適した画面400である。図5(b)は、図4に示すステップS121において表示されるSD放送を受信して表示する場合に適した画面410である。図5(c)は、図4に示すステップS115において表示されるHD放送を受信して表示する場合に適した画面420である。
図5(a)に示すように、画面400の右上部に映像表示部401が表示されている。映像表示部401は、受信部11を介して1セグ放送が受信されている場合に映像を好適に表示する狭い領域(例えば、40mm×60mm)である。図5(b)に示すように、画面410の右上部に、映像表示部411が表示されている。映像表示部411は、受信部11を介してSD放送が受信されている場合に、映像を好適に表示する比較的広い領域(例えば、200mm×300mm)である。図5(c)に示すように、画面420の全体に、映像表示部421が表示されている。映像表示部421は、受信部11を介してHD放送が受信されている場合に映像を好適に表示する広い領域(ここでは、画面全体の領域)である。
このようにして、受信部11により、1セグメント放送及び複数セグメント放送(=SD放送又はHD放送)の一方が選択して受信され、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報が確認され、受信開始指示情報が確認された場合に、受信部11を介して複数セグメント放送が受信されるため、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができる。
すなわち、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報が確認された場合に、受信部11を介して複数セグメント放送が受信されるため、ユーザが複数セグメント放送を受信するべく設定する必要がないので、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができる。
また、複数セグメント放送が、4セグメント放送である標準画質の放送(=SD放送)又は12セグメント放送である高品位画質の放送(=HD放送)であるため、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができる。
すなわち、視聴受付部231によって、視聴予約された放送の受信を開始する旨の情報である受信開始指示情報が確認された場合に、受信部11を介して4セグメント放送である標準画質の放送(=SD放送)又は12セグメント放送である高品位画質の放送(=HD放送)が受信されるため、ユーザが標準画質の放送又は高品位画質の放送を受信するべく設定する必要がないので、視聴予約された番組を利便性良好に視聴することができるのである。
更に、視聴受付部231によって、受信開始指示情報が確認された場合に、ディスプレイ21に予め設定された所定の領域に受信された映像を表示するべく、表示コントローラ211に対して指示情報が出力されるため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができる。
すなわち、視聴受付部231によって、受信開始指示情報が確認された場合に、ディスプレイ21に予め設定された所定の領域(ここでは図5(b)に示す映像表示部411又は図5(c)に示す映像表示部421)に受信された映像を表示するべく、表示コントローラ211に対して指示情報が出力されるため、所定の領域をユーザが視聴を所望する領域に予め設定しておくことによって、ユーザが視聴をディスプレイ21の所望する領域に表示するべく設定する必要がないため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができるのである。
加えて、視聴受付部231により、受信開始指示情報が確認された場合に、受信を開始する放送が高品位画質の放送であるか否かに基づいて、ディスプレイ21に表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示すべく、表示コントローラ211に対して指示情報が出力されるため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができる。
すなわち、視聴受付部231によって、受信開始指示情報が確認された場合に、受信を開始する放送が高品位画質の放送であるか否かに基づいて、ディスプレイ21に表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示するべく、表示コントローラ211に対して指示情報が出力されるため、例えば受信を開始する放送が高品位画質の放送(=HD放送)である場合には、映像を表示する領域としてディスプレイ21の画面全体(=図5(c)に示す映像表示部421)を設定し、受信を開始する放送が標準画質の放送(=SD放送)である場合には、映像を表示する領域としてディスプレイ21の一部の領域(例えば、画面全体の2/3の領域:図5(b)に示す映像表示部411)を設定することによって、受信される放送の画質に適した領域に映像が表示されるので、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができるのである。
また、視聴受付部231により、受信開始指示情報が確認された場合に、視聴予約された番組のジャンルを示す情報であるジャンル情報が取得されて、取得されたジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かに基づいて、ディスプレイ21に表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示するべく、表示コントローラ211に対して指示情報が出力されるため、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができる。
すなわち、視聴予約された番組のジャンルが予め設定されたジャンルと一致するか否かに基づいて、ディスプレイ21に表示する領域が設定され、設定された領域に映像を表示すべく、表示コントローラ211に対して指示情報が出力されるため、例えば、ユーザが映像を画面全体に表示して視聴することを所望するジャンル(例えば、スポーツ)を予め設定しておくことによって、設定されたジャンルに属する番組(例えば野球中継番組)が視聴予約されている場合には、映像が画面全体に表示されるので、視聴予約された番組を更に利便性良好に視聴することができるのである。
なお、予定時刻到来時における受信形態の自動切換処理については、図3、図4に示したフローチャートのほか、図6に示すフローチャートに従うものとしてもよい。
図6は、デジタル放送受信システム(主にCPU23)の動作の別の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップS201では、デジタル放送の受信が開始された後、他のアプリケーションソフトの動作を優先させるために、処理負荷の少ない1セグ放送が視聴されているものとする。
ステップS202では、デジタル放送を1セグメント放送で受信しているときに、予めEPGなどから視聴予約された番組コンテンツの開始時刻が到来したか否か、若しくは、予めメニュー画面などから指定された視聴開始時刻が到来したか否かの判断が行われる。ここで、所定の開始時刻が到来したと判断された場合には、フローがステップS203に進められる。一方、所定の開始時刻が到来していないと判断された場合には、フローがステップS201に戻される。なお、視聴予約された番組コンテンツが存在しない場合や、視聴開始時刻が指定されていない場合にも、フローはステップS201に戻される。
ステップS202にて、所定の開始時刻が到来したと判断された場合、ステップS203では、放送受信モードが1セグモード(1セグ放送を受信するモード)から複数セグメントモード(複数セグメント放送を受信するモード)に自動的に切り換えられ、続くステップS204では、画質や音質の優れた複数セグメント放送の視聴が開始される。
その後、ステップS205では、デジタル放送を複数セグメント放送で受信しているときに、予めEPGなどから視聴予約された番組コンテンツの終了時刻が到来したか否か、若しくは、予めメニュー画面などから指定された視聴終了時刻が到来したか否かの判断が行われる。ここで、所定の終了時刻が到来したと判断された場合には、フローがステップS206に進められる。一方、所定の終了時刻が到来していないと判断された場合には、フローがステップS204に戻される。なお、視聴予約された番組コンテンツが存在せず視聴終了時刻も指定されていない場合(すなわち、予めメニュー画面等から視聴開始時刻のみが指定されていた場合)にも、フローはステップS201に戻される。
ステップS205にて、所定の終了時刻が到来したと判断された場合、ステップS206では、放送受信モードが複数セグメントモードから1セグモードに自動的に切り換えられ、フローがS201に戻される。
このような受信形態の自動切換処理により、パーソナルコンピュータ2上でデジタル放送の番組コンテンツを視聴しながら、他のアプリケーションソフトを同時に起動していた場合に、ユーザの所望する番組コンテンツを主に視聴する場合と、他のアプリケーションソフトを動作させながら、いわゆる「ながら視聴」を行う場合において、1セグモードと複数セグメントモードを自動的に切り換えることができるので、システム全体として、デジタル放送の信号処理に対する処理負担を軽減させること可能となり、延いては、パーソナルコンピュータ2を用いたデジタル放送視聴の利便性を向上させることが可能となる。
また、本発明は、以下の形態(A)〜(E)にも適用可能である。
(A)上記の実施形態では、放送受信装置が、デジタル方式のテレビジョン放送のみを受信するデジタル放送受信機1である場合について説明したが、放送受信装置が、デジタル方式のテレビジョン放送及びアナログ方式のテレビジョン放送を両方とも受信する放送受信機である形態でもよい。
(B)上記の実施形態では、デジタル放送受信機1がパーソナルコンピュータ2と別の筐体である場合について説明したが、デジタル放送受信機1がパーソナルコンピュータ2と一体として構成されている形態でもよい。この場合には、デジタル放送受信機1とパーソナルコンピュータ2との間の通信が不要となるため、処理が簡略化される。
図7は、デジタル放送受信機がパーソナルコンピュータと一体として構成された場合の構成の一例を示す構成図である。図7に示す構成のうち、図1に示す構成と同一のものについては、同一の参照符号を付すことで、その説明を省略する。図7に示すように、本形態(B)の場合には、図1に示すバス16と、バス29と、が接続されて一体としてバス29Aとして構成されている。また、CPU12及びCPU23の機能は全て、CPU23Aによって一元的に実現されている。すなわち、CPU23の視聴受付部231、チャンネル設定部232、受信形態変更部233、領域設定部234、映像表示制御部235等の機能部は、CPU23Aによって実現されている。また、メモリ24の受信条件記憶部241等の機能部は、メモリ24Aによって実現されている。なお、RAM13に格納される情報は、メモリ24Aに格納されている。
(C)上記の実施形態では、CPU23が、視聴受付部231、チャンネル設定部232、受信形態変更部233、領域設定部234、映像表示制御部235等の機能部として機能する場合について説明したが、視聴受付部231、チャンネル設定部232、受信形態変更部233、領域設定部234、及び、映像表示制御部235のうち、少なくとも一の機能部が、回路等のハードウェアによって構成されている形態でもよい。
(D)上記の実施形態では、デジタル放送受信機1において、1セグ放送と複数セグメント放送のどちらかを選択してデコードし、これをパーソナルコンピュータ2へ転送する構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、ハードウェアの構成を変更することにより、デジタル放送受信機1において、1セグ放送と複数セグメント放送の両方を同時にデコードし、これをパーソナルコンピュータ2へ転送することも可能である。
(E)上記の実施形態では、パーソナルコンピュータ2に搭載されるCPU23を主体として、緊急放送受信時における受信形態の自動切換処理、ないし、文字情報の自動拡大表示処理を行う構成(言い換えれば、本発明に係る諸機能を実現する手段をパーソナルコンピュータ2側に集約した構成)を例に挙げて詳細な説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、デジタル放送受信機1をパーソナルコンピュータ2に外付けとした上で、デジタル放送受信機1に搭載されるCPU12を主体として、上記と同様の処理を行う構成としても構わない。
当該形態(E)を採用する場合には、パーソナルコンピュータ2に搭載されるCPU23ではなく、デジタル放送受信機1に搭載されるCPU12を用いて、図8に示す形で、視聴受付部121、チャンネル設定部122、受信形態変更部123、領域設定部124及び、映像表示制御部125などの機能部が実現されることになる。その際、先述の受信開始指示情報や受信終了指示情報などは、パーソナルコンピュータ2のCPU23から受け取ることになる。また、メモリ24に格納される情報は、RAM13に格納される形となる。すなわち、メモリ24の受信条件記憶部241等の機能部は、RAM13により実現されることになる。
すなわち、CPU12が、図略のROM等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、視聴受付部121、チャンネル設定部122、受信形態変更部123、領域設定部124、映像表示制御部125等の機能部として機能すると共に、RAM13を、受信条件記憶部131等の機能部として機能させるものである。
要するに、本発明の実施に際して、予定時刻到来時における受信形態の自動切換処理を行う主体は、デジタル放送受信機1、及び、パーソナルコンピュータ2のいずれであってもよく、外付けチューナモジュール(放送受信装置)のほか、上記の各処理を実現し得る放送受信方法、放送受信システム、並びに、パーソナルコンピュータ(チューナモジュールを接続するとともに、TV制御用プログラムがインストールされたもの)のいずれについても、本発明の技術的範囲に属すると言える。