JP2008182403A - 放送受信装置、電子機器、放送受信方法、および、プログラム - Google Patents

放送受信装置、電子機器、放送受信方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易かつ低コストな構成により、複数の放送の映像から所望の映像を容易に選択できる放送受信装置、電子機器、放送受信方法、および、プログラムを提供する。
【解決手段】それぞれ独立して放送信号を受信する主チューナ部12および複数の低品質な副チューナ部31−1〜Nとを備えた放送受信装置1は、副チューナ部31−1〜Nのそれぞれが受信する放送の映像を表示画面に並べて表示し、並べて表示された映像のいずれかが選択されると、選択された映像に対応する放送を主チューナ部12によって受信し、この受信が完了した後に、主チューナ部12が受信する放送の映像を、副チューナ部31−1〜Nが受信する放送の映像より大きな映像として表示させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、放送を受信する放送受信装置、この放送受信装置を備えた電子機器、放送受信方法、および、プログラムに関する。
従来、テレビ放送を受信する装置において、複数のチャンネルの放送内容を見ながら選局をしたいというニーズに応え、複数のチャンネルの映像を一覧表示するものが知られている。このような装置では、例えばチューナ部によって複数チャンネルの放送を一定時間毎に順次受信して静止画像を生成し、この静止画像を画面上に表示する装置があった(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、少数のチューナ部を用いて複数のチャンネルの画像を表示することができ、ユーザは、一定時間毎に更新される各チャンネルの静止画像を見て、放送内容の概略を知ることができる。
特開平9−140007号公報
上記従来の装置が表示する各チャンネルの画像は静止画像であり、ユーザの利便性に鑑みれば、放送の内容を十分に把握するために放送中の映像(動画像)をリアルタイムで表示することが望まれる。しかしながら、一台の装置に同じ品質のチューナ部を多数搭載することは、多数のチューナ部を搭載するための大きなスペースが必要になるという実装上の問題や、コスト的な問題から、非常に困難であった。
そこで本発明は、簡易かつ低コストな構成により、複数の放送の映像から所望の映像を容易に選択できる放送受信装置、電子機器、放送受信方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
〔形態1〕 上記課題を解決するため、形態1の放送受信装置は、それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部と、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示制御手段と、前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択手段と、前記選択手段によって選択された映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を、前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像より大きな映像として表示させること、を特徴とする。
この構成によれば、それぞれ独立して放送信号を受信する第1チューナ部および複数の第2チューナ部を備えた放送受信装置が、複数の第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を並べて表示した状態で、いずれかの映像が選択されると、選択された映像に対応する放送を第1チューナ部が受信し、この受信を完了した後に、第1チューナ部が受信する放送の映像が、第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像より大きな映像として表示される。これにより、表示画面に並ぶ複数の映像からユーザが所望の映像を選択すると、選択した映像の放送が第1チューナ部によって受信されて大きく表示されるので、ユーザは、複数の放送の映像を並べて見ながら所望の映像を選ぶことができる。例えば、複数の第2チューナ部がそれぞれ異なるチャンネルの放送を受信する場合には、表示画面に複数のチャンネルの映像が並べて表示されるので、ユーザは、所望のチャンネルを容易に選局できる。また、ユーザによって映像が選択された後に第1チューナ部が選択された映像と同じ放送を受信するので、ユーザが注視して視聴するのは第1チューナ部が受信する放送である。つまり、第2チューナ部の用途は選局用の映像の表示に限られ、高品位の画質を要求されないので、例えば簡易型の小型チューナなど低品質のものであっても何ら問題はなく、低コストで容易に実現できるという利点がある。
〔形態2〕 形態2の放送受信装置は、形態1の放送受信装置において、前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されてから前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了するまでの間、前記選択手段により選択された、前記第2チューナ部が受信する放送の映像を拡大して表示させ、前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記表示画面の映像を前記第2チューナ部が受信する放送の映像から前記第1チューナ部が受信する放送の映像に切り替えること、を特徴とする。
この場合、映像が選択されてから第1チューナ部が放送の受信を完了するまでの間は選択された映像が拡大表示され、第1チューナ部の放送の受信が完了した後に、拡大表示された映像が、第1チューナ部が受信する放送の映像に切り替えて表示される。
つまり、選択された映像に対応する放送を第1チューナ部が受信するための動作が完了するまでの間は、第2チューナ部が受信する放送の映像を拡大表示する。このため、第1チューナ部が放送の受信を完了するまでに時間がかかる場合であっても、表示画面には選択された映像が速やかに表示されるので、第1チューナ部が受信を行っている間の映像の欠落や乱れを生じない上、ユーザを待たせることがない。さらに、第2チューナ部の映像を拡大表示するのは第1チューナ部が受信を完了するまでの短い時間であるから、第2チューナ部が低品質のものであってもユーザに不快感を抱かせることがない。
〔形態3〕 形態3の放送受信装置は、形態1または2の放送受信装置において、前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されるまでの間、前記表示画面に、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を並べて表示するとともに前記第1チューナ部が受信する放送の映像を表示させないこと、を特徴とする。
この場合、ユーザは、第2チューナ部が受信する放送の映像が並んだ表示画面を見ながら、容易に映像を選択できる。また、映像が選択されるまでの間は第1チューナ部が受信する放送の映像を表示しないことにすれば、限られた表示領域を、ユーザが所望の映像を選択するために最大限に有効活用できるという利点がある。
〔形態4〕 形態4の放送受信装置は、形態1または2の放送受信装置において、前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されるまでの間、前記表示画面に、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像と前記第1チューナ部が受信する放送の映像とが並ぶ画面を表示させること、を特徴とする。
この場合、いずれかの映像が選択されるまでの間、複数の第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像と第1チューナ部が受信する放送の映像とが並べて表示されるので、ユーザは、第1チューナ部が受信する放送の映像と第2チューナ部が受信する放送の映像とが並んだ表示画面を見ながら、容易に所望の映像を選択でき、一つの映像を選択した後も他の映像を見ながら続けて映像の選択を行える。
〔形態5〕 形態5の放送受信装置は、形態1から4のいずれかの放送受信装置において、前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されてから前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了するまでの間、前記選択手段により選択された映像を前記表示画面の表示可能領域のほぼ全域に拡大表示させ、前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記表示画面の表示可能領域のほぼ全域に前記第1チューナ部が受信する放送の映像を表示させること、を特徴とする。
この場合、ユーザが映像を選択すると、選択された映像が表示画面の表示可能領域のほぼ全域に拡大表示され、第1チューナ部が受信を完了した後に、第1チューナ部が受信する放送の映像が表示可能領域のほぼ全域に表示されるので、選択された映像が速やかに全画面に表示される。これにより、第1チューナ部が放送の受信を完了するまでに時間がかかる場合であっても、映像の欠落や乱れを生じることがなく、ユーザを待たせない。
〔形態6〕 形態6の放送受信装置は、形態1から5のいずれかの放送受信装置において、前記第1チューナ部で受信された放送の映像を生成する第1映像生成手段と、複数の前記第2チューナ部のそれぞれによって受信された放送の映像を生成する複数の第2映像生成手段と、前記第1映像生成手段および前記第2映像生成手段により生成された映像を組み合わせることによって前記表示画面に表示する映像を生成する第3映像生成手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記第3映像生成手段における映像の組み合わせを制御することによって前記表示画面における表示を制御すること、を特徴とする。
この場合、第1および第2映像生成手段によって第1チューナ部および第2チューナ部が受信する放送の映像をそれぞれ生成し、これらの映像の組み合わせを第3映像生成手段によって変更することで、表示画面における表示形態を変更するので、表示形態を変更する際にチューナ部の受信動作に要する時間の影響等を受けない。これにより、表示画面における表示形態を速やかに変更できる。
〔形態7〕 形態7の放送受信装置は、形態1から6のいずれかの放送受信装置において、前記第1チューナ部は地上デジタルテレビジョン放送の放送を受信するものであり、前記第2チューナ部は、地上デジタルテレビジョン放送における1セグメント部分受信サービスに対応した放送を受信するものであること、を特徴とする。
この場合、地上デジタルテレビジョン放送を受信する際に形態1から6の放送受信装置の効果が得られるので、指定された放送の受信を完了するまでに時間がかかるというデジタルテレビジョン放送受信時に特徴的な現象による影響を排することができ、ユーザは、地上デジタルテレビジョン放送の選局を容易に行い、快適に視聴できる。
さらに、第2チューナ部として1セグメント部分受信サービスに対応した小型・省電力のチューナを用いることで、複数の第2チューナ部を実装するためのスペースを容易に確保できる等の実装面、および、コスト面で有利である。加えて、第1チューナ部および第2チューナ部が地上デジタルテレビジョン放送に対応することで、例えば、アナログテレビジョン放送には無い電子番組表(Electronic Program Guide)を利用して、受信中の放送の映像とともに受信中の放送番組の名称やジャンル名等の情報を表示可能となり、より一層の利便性の向上を図ることができる。
〔形態8〕 形態8の電子機器は、形態1から7のいずれかの放送受信装置を備えたことを特徴とする。
この電子機器によれば、形態1から7の放送受信装置と同等の効果が得られる。
〔形態9〕 上記課題を解決するため、形態9の放送受信方法は、それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部とを備えた放送受信装置を制御して、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示段階と、前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択段階と、前記前記選択手段によって選択された映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御段階と、を実行し、前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を、前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像より大きな映像として表示させること、を特徴とする。
この放送受信方法によれば、形態1の放送受信装置と同等の効果が得られる。
〔形態10〕 上記課題を解決するため、形態10のプログラムは、それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部とを備えたコンピュータを、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示制御手段と、前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択手段と、前記前記選択手段によって選択された前記映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御手段と、して機能させるとともに、前記表示制御手段としての機能により、前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の前記映像より大きな映像として表示させること、を特徴とする。
このプログラムによれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムにしたがってコンピュータが処理を実行すると、形態1の放送受信装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態11〕 上記課題を解決するため、形態11の記録媒体は、それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部とを備えたコンピュータを、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示制御手段と、前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択手段と、前記前記選択手段によって選択された前記映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御手段と、して機能させるとともに、前記表示制御手段としての機能により、前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の前記映像より大きな映像として表示させること、を特徴とするプログラムを、コンピュータ読取可能に記録した記録媒体である。
この記録媒体によれば、コンピュータによってプログラムが記録媒体から読み取られ、読み取られたプログラムにしたがってコンピュータが処理を実行すると、形態1の放送受信装置と同等の作用および効果が得られる。
ここで、形態11でいう記録媒体とは、RAM、ROM等の半導体記録媒体、FD、HD等の磁気記憶型記録媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記録媒体、MO等の磁気記録型/光学的読取方式記録媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記録媒体であれば、どのような記録媒体であってもよい。
〔第1の実施形態〕
次に図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係る放送受信装置1の概要構成を示すブロック図である。
放送受信装置1は、地上デジタルテレビジョン放送等のテレビジョン放送の受信に適したアンテナ11を備えている。このアンテナ11は、放送受信装置1の外部に設置され、或いは放送受信装置1に内蔵されたアンテナである。放送受信装置1は、アンテナ11を介して地上デジタルテレビジョン放送を受信して、受信したチャンネルの映像および音声を出力する装置である。
放送受信装置1は、アンテナ11を介して地上デジタルテレビジョン放送を受信する第1チューナ部としての主チューナ部12と、主チューナ部12により受信された放送信号のスクランブルを解除するデスクランブル部13と、デスクランブル部13によりスクランブルが解除された放送信号をデコードして映像ストリームおよび音声ストリームを出力する第1映像生成手段としての主デコーダ部14と、主デコーダ部14から出力された映像ストリームから映像信号を生成する映像合成部15と、映像合成部15により生成された映像信号に基づいて表示部17を駆動する映像出力部16と、映像出力部16によって駆動されて映像を表示する表示部17と、主デコーダ部14から出力された音声ストリームから音声信号を生成して、スピーカ19を駆動する音声出力部18と、音声出力部18によって駆動されて音声を出力するスピーカ19と、を備えている。
表示部17は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(液晶ディスプレイ)パネル、プラズマディスプレイパネル、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)パネルおよびFED(Field Emission Display)パネル等の表示画面、或いは、リアプロジェクション表示装置や、放送受信装置1の外部に設置されたスクリーン等に向けて映像を投写するプロジェクタ等の投写型表示装置を含む表示装置である。ここで、放送受信装置1を、外部の上記表示装置に接続される構成として、表示部17を、この外部の上記表示装置に対して映像信号を出力する出力インタフェースとしてもよい。表示部17は、後述する主副同時表示画面50、副映像拡大表示画面55、主映像表示画面56、副映像一覧表示画面57等を表示する。
そして、本発明でいう表示画面とは、上記の各種パネルからなる表示画面の他、上記の投写型表示装置により映像が投写される投写面を含み、さらに、外部の表示装置における表示画面および投写面を含む。
また、放送受信装置1は、放送受信装置1の各部を制御するシステムコントローラ21と、システムコントローラ21により実行されるプログラムや、このプログラムに係るデータ等を記憶したメモリ22とを備えている。
システムコントローラ21は、メモリ22に記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより、放送受信装置1の各部を制御する。具体的には、システムコントローラ21は、主チューナ部12および後述する副チューナ部31−1〜Nに対する受信チャンネルの指定および受信状態の検出、主デコーダ部14および後述する副デコーダ部32−1〜Nに対するデコードの制御、音声出力部18に対する音声出力状態の制御、OSD制御部25に対するOSD表示の制御、映像出力部16に対する表示の開始および終了の制御並びに表示形態の制御等を実行する。
さらに、放送受信装置1は、N個(Nは1以上の整数)の第2チューナ部としての副チューナ部31−1〜Nを備えている。副チューナ部31−1〜Nは、アンテナ11を介して地上デジタルテレビジョン放送を受信するものであり、特に、地上デジタルテレビジョン放送で1チャンネルに割り当てられる13のセグメントのうち、携帯機器等向けの簡易放送として送信される1セグメントの放送信号を受信する1セグメント部分受信チューナ(いわゆるワンセグチューナ)である。
これに対し、主チューナ部12は、地上デジタルテレビジョン放送で1チャンネルに割り当てられる13のセグメントを受信可能なフルセグメント対応のチューナであって、例えば4セグメントを利用した通常画質(SDTV)の放送信号(いわゆる通常放送)や、12セグメントを利用したハイビジョン画質(HDTV)の放送信号(いわゆるハイビジョン放送)を受信する。
地上デジタルテレビジョン放送では、一つのチャンネルに割り当てられる13のセグメントのうち12セグメントを用いて通常放送やハイビジョン放送を行うとともに、残りの一つのセグメントを使って上記の1セグメント簡易放送を行っている。ここで、一つのチャンネルにおける放送内容は一つに限られているので、1セグメント簡易放送では、同チャンネルの通常放送およびハイビジョン放送と同一の内容が放送されている(いわゆるサイマル放送)。このため、主チューナ部12と副チューナ部31−1〜Nによって同じチャンネルを選局した場合、受信される映像および音声は画質・音質の違いがあるものの、受信される放送の内容は同一である。
本発明では第1チューナ部(本実施形態の主チューナ部12に相当)に比べ、第2チューナ部(本実施形態の副チューナ部31−1〜Nに相当)が、低品質のものとされている。これは、第2チューナ部としての副チューナ部31−1〜Nが、主チューナ部12に比べて能力等が制限された簡易型のものであること等を指し、例えば、受信する周波数帯域幅が主チューナ部12により小さいもの、放送の受信に係る処理能力が主チューナ部12に比べて制限されたもの、処理可能な映像の形式が限られたもの等が挙げられる。このような第2チューナ部は、第1チューナ部に比べて小型で、低コストで実現可能なことから、複数の第2チューナ部を実装するためのスペースの確保が容易である点、およびコストが低い点で有利である。本実施形態では、第1チューナ部の一例として地上デジタルテレビジョン放送を受信可能な主チューナ部12を挙げ、この第1チューナ部より低品質の第2チューナ部の一例として、地上デジタルテレビジョン放送用の1セグメント部分受信チューナである副チューナ部31−1〜Nを挙げて説明する。
副チューナ部31−1〜Nにより受信された放送信号は、それぞれ、第2映像生成手段としての副デコーダ部32−1〜Nによってデコードされ、副デコーダ部32−1〜Nのそれぞれから映像ストリームが映像合成部15に出力される。
映像合成部15は、主デコーダ部14、および、副デコーダ部32−1〜Nの各々から入力される映像ストリームの各々に対応する映像信号を生成して、映像出力部16に出力する。映像出力部16は、第3映像生成手段として機能し、映像合成部15から入力される複数の映像信号をもとに、システムコントローラ21により指定された表示形態に従って画面表示を行うべく、表示部17を駆動する。
また、副デコーダ部32−1〜Nは、図1中に破線で示すように、副チューナ部31−1〜Nから入力される放送信号から音声ストリームを生成して音声出力部18に出力する。この場合、音声出力部18は、システムコントローラ21の制御に従って、主デコーダ部14および副デコーダ部32−1〜Nからそれぞれ入力される音声ストリームのうち一つの音声ストリームを選択して、この音声ストリームをもとに音声信号を生成する。
主チューナ部12、および、副チューナ部31−1〜Nの各チューナ部は、システムコントローラ21により指定されたチャンネルの放送を受信し、システムコントローラ21からの指定に従って受信チャンネルを切り替える機能を有し、さらに、指定されたチャンネルの受信状態をシステムコントローラ21に出力する。また、主デコーダ部14および副デコーダ部32−1〜Nの各デコーダ部は、システムコントローラ21の制御に従って放送信号をデコードする。この制御において、システムコントローラ21は、各デコーダ部に対してデコードに用いる鍵情報を送信する。
なお、放送受信装置1は、地上デジタルテレビジョン放送の限定受信システムに対応したB−CASカードリーダ等を備えているが、ここでは図示しない。
また、放送受信装置1は、システムコントローラ21の制御によりOSD(オンスクリーンディスプレイ)表示情報を生成するOSD制御部25を備えている。OSD制御部25は、システムコントローラ21の制御のもとにOSD表示情報を生成して映像合成部15に出力し、映像合成部15は、OSD制御部25から入力されるOSD表示情報に基づき、主デコーダ部14および副デコーダ部32−1〜Nから入力された映像ストリームに基づく映像に重畳してOSD表示を行うための映像信号を生成する。
放送受信装置1は、複数のキースイッチやボタン等の操作子を備えた操作部23によって操作可能な構成となっており、操作部23は、ユーザによって操作子が操作されると、この操作に応じた操作信号を生成してシステムコントローラ21に出力する。
また、放送受信装置1はリモコン2によって操作可能な構成となっている。リモコン2は、図示しない複数のキースイッチやボタン等の操作子を備え、これら操作子の操作に応じて無線信号(例えば、赤外線信号)を送信する。放送受信装置1は、リモコン2から送信された無線信号を受信するリモコン受信部24を備えている。リモコン受信部24は、リモコン2から送信された無線信号を受信して、リモコン2における操作状態を示す操作信号を生成し、システムコントローラ21に出力する。
システムコントローラ21は、操作部23やリモコン受信部24から入力される操作信号に応じて、後述するように画面の切り替えに係る動作を行うことにより、表示制御手段、チューナ制御手段、および選択手段として機能する。
図2は、放送受信装置1によって表示される画面の一形態として、主副同時表示画面50の構成例を示す図である。
主副同時表示画面50は、画面を左右の表示領域に分割した構成を有する。左側の部分に、主チューナ部12が受信中のチャンネルの映像を主映像として表示する主映像表示部51が配置されている。
また、画面右側の表示領域はさらに複数に分割され、個々の表示領域は、副チューナ部31−1〜Nが受信するチャンネルの映像を副映像として表示する副映像表示部52−1〜Nとなっている。この副映像表示部52−1〜Nの表示領域は主映像表示部51よりも大幅に小さく、各々の副チューナ部31−1〜Nが受信する放送の映像を一覧表示するための、いわゆるサムネイル表示の形態となっている。
図2の例では、画面右側の表示領域が8分割されて副映像表示部52−1〜8が配置され、8個の副チューナ部31−1〜8が受信するチャンネルを一覧できる形態となっている。このため、主副同時表示画面50には、主チューナ部12が受信するチャンネル2と、副チューナ部31−1〜8が受信するチャンネル1、3〜9の映像が一覧表示されている。
主副同時表示画面50が表示された状態で、操作部23またはリモコン2の操作により、副映像表示部52−1〜8のうち一つの副映像表示部52−p(pは1以上N以下の整数)が選択されると、放送受信装置1は、選択された副映像表示部52−pに表示中の映像を拡大表示する。
図2の例では、副映像表示部52−2が選択されているので、副映像表示部52−2に表示中の映像、すなわち副チューナ部31−2が受信するチャンネル3の映像が、全画面に拡大表示される。
図3は、放送受信装置1により表示される画面の遷移の例を示す図であり、図3(A)は副映像拡大表示画面55の構成例を示し、図3(B)は主映像表示画面56の構成例を示す。
主副同時表示画面50の表示中に、副映像表示部52−1〜8のうち副映像表示部52−2が選択されると、放送受信装置1は、選択された副映像表示部52−2に表示中のチャンネル3の映像を全画面に拡大表示する。
この過程で、放送受信装置1は、副映像表示部52−2に表示中の映像、すなわち副チューナ部31−2によって受信中のチャンネルの映像を全画面に拡大した副映像拡大表示画面55(図3(A))を表示部17によって表示する。
ここで、放送受信装置1は、副映像拡大表示画面55の表示を開始するとともに、主チューナ部12の受信チャンネルを、副チューナ部31−2の受信チャンネルと同じチャンネル3に切り替える。そして、チャンネルの切り替えが完了した後、放送受信装置1は表示部17による表示を図3(B)に示す主映像表示画面56に切り替えて、主チューナ部12によって受信中のチャンネル3の映像を全画面に表示する。
上述のように、副チューナ部31−1〜Nによって受信される放送信号は携帯機器等向けの簡易的な放送であるから、主チューナ部12により受信される通常放送やハイビジョン放送と比較して解像度や精細度の面で劣っている。この映像は、副映像表示部52−1〜Nでサムネイル表示する程度の表示サイズに適しており、主映像表示部51や副映像拡大表示画面55に表示する場合は、本来適した表示サイズを超えるサイズに拡大することとなる。
一方、主チューナ部12によって受信する通常放送やハイビジョン放送の映像であれば、比較的大きな表示領域に表示しても良好な画質が得られる。しかしながら、デジタル放送の受信処理に特有の遅延に起因して、主チューナ部12の受信チャンネルを切り替える処理には時間がかかる。すなわち、主チューナ部12に対して受信するチャンネルが指定されてから、主チューナ部12が指定されたチャンネルの信号を安定して出力できるようになるまでの動作(いわゆる選局動作)には、無視できない時間がかかる。
このため、主副同時表示画面50(図2)から直接、主映像表示画面56(図3(B))へ画面を切り替えると、主チューナ部12の受信チャンネルの切り替え処理(選局動作)が完了するまでの間、画面表示の欠落や乱れが生じるおそれがある。
この点に鑑み、放送受信装置1は、視聴中のユーザの不快感や違和感を解消して、画面切り替えを行う際にも快適に視聴できるよう、主副同時表示画面50から副映像拡大表示画面55を経て主映像表示画面56に画面を切り替える動作を行う。
主副同時表示画面50から副映像拡大表示画面55への切り替えは、副チューナ部31−pが受信するチャンネルの映像を拡大するだけで済む。このため、映像出力部16によって映像の表示形態を変更する処理だけで済み、副チューナ部31−pおよび副デコーダ部32−pの動作は変化しないので、映像の欠落等を生じることなく速やかに切り替えることができる。
以下、画面の切り替えに関する放送受信装置1の動作について説明する。
図4は、放送受信装置1の動作を示すフローチャートである。
操作部23またはリモコン2の操作によって、主副同時表示画面50にサムネイル表示された副映像表示部52−1〜Nのうちの一つ、副映像表示部52−pが選択されると(ステップS11)、システムコントローラ21は映像出力部16を制御して、選択された副映像表示部52−pに対応する副チューナ部31−pが受信するチャンネルの映像、すなわち副デコーダ部32−pから入力される映像を、全画面に拡大させることにより、副映像拡大表示画面55を表示させる(ステップS12)。
この画面の切り替えとともに、システムコントローラ21は、主チューナ部12の選局を開始する(ステップS13)。この選局は、主チューナ部12の受信チャンネルを、副チューナ部31−pの受信チャンネルと同じチャンネルに切り替える処理である。
そして、システムコントローラ21は、主チューナ部12における受信状態を検出し、主チューナ部12の選局に係る処理が終了したか否かを判別する(ステップS14)。
システムコントローラ21は、主チューナ部12の選局に係る処理が終了するまでの間、すなわち切り替え後のチャンネルの受信状態が良好になるまでの間、副映像拡大表示画面55の表示を継続させ(ステップS14;No)、処理が完了して良好な映像を出力可能になった後(ステップS14;Yes)、映像出力部16を制御して、表示部17により表示する画面を主映像表示画面56に切り替えさせる(ステップS15)。
このように、本第1の実施形態に係る放送受信装置1によれば、主チューナ部12によって受信中のチャンネルの映像と、N個の副チューナ部31−1〜Nによって受信中のチャンネルの映像とを主副同時表示画面50に一覧表示した状態で、副チューナ部31−1〜Nのいずれかに対応する映像が選択された場合に、主チューナ部12の受信チャンネルを、選択されたチャンネルと同じチャンネルに切り替える。そして、放送受信装置1は、主チューナ部12が受信するチャンネルの映像が全画面に配置された主映像表示画面56を、表示部17によって表示する。
この主チューナ部12の受信チャンネルの切り替え中、放送受信装置1は、選択された副映像表示部52−pの映像を拡大して副映像拡大表示画面55を表示し、主チューナ部12の受信チャンネル切り替えが完了してから、画面を主映像表示画面56に切り替える。これにより、主チューナ部12の受信チャンネルの切り替えに時間がかかる場合であっても、選択された映像を速やかに拡大表示することができ、さらに、映像の乱れや欠落を生じないので、映像を視聴するユーザの違和感や不快感を防ぐことができる。
また、副映像表示部52−1〜Nのうち選択された映像が表示可能領域のほぼ全域に拡大表示され、その後、主チューナ部12の選局動作が完了した後は主チューナ部12が受信する放送の映像が表示可能領域のほぼ全域に表示されるので、ユーザが求める映像を速やかにほぼ全画面に表示できる。
加えて、副チューナ部31−1〜Nが地上デジタルテレビジョン放送の1セグメント部分受信サービスに対応しているので、例えば電子番組表(Electronic Program Guide)を利用することが受信する放送番組の名称やジャンル名等の受信中の放送に関する各種情報を、主映像表示部51、副映像表示部52−1〜8、副映像拡大表示画面55、主映像表示画面56等に映像とともに表示することが可能になる。これにより、さらなる利便性の向上を図ることができる。
なお、上記第1の実施形態において、システムコントローラ21は、映像出力部16を制御して表示部17に表示する画面を切り替える際に、音声出力部18を制御して、出力中の音声を切り替えることも可能である。この場合、システムコントローラ21は、副チューナ部31−pが受信するチャンネルの映像を全画面表示する場合には、副チューナ部31−pが受信するチャンネルの音声を出力させ、主チューナ部12が受信するチャンネルの映像を全画面表示する場合には、主チューナ部12によって受信中のチャンネルの音声を出力させればよい。さらに、主映像表示部51とともに、副映像表示部52−1〜Nが一覧表示された主副同時表示画面50の表示中は、主映像表示部51に対応する音声を出力させ、一つの副映像表示部52−pが選択された際に、出力音声を、選択された副映像表示部52−pに対応する音声に切り替えさせてもよい。
また、表示部17が表示する画面の切り替えは、上記第1の実施形態で説明した形態に限らず、例えば、主副同時表示画面50において主映像表示部51と副映像表示部52−1〜Nとに表示する映像を切り替えるようにしてもよい。以下、この場合について第2の実施形態として説明する。
〔第2の実施形態〕
本第2の実施形態では、図2に例示した主副同時表示画面50の表示中に副映像表示部52−1〜Nのいずれか一つ(以下、副映像表示部52−pとする)が選択された場合に、選択された副映像表示部52−pの映像を、主映像表示部51に表示する例について説明する。
図5は、本発明を適用した第2の実施形態において、放送受信装置1により表示される画面の遷移の一例を示す図であり、図5(A)、図5(B)、図5(C)の順に画面が遷移する。
図2の主副同時表示画面50において、副映像表示部52−1〜Nのうち一つ(図2の例では副映像表示部52−2)が選択されると、図5(A)に示すように、副映像表示部52−2に表示されているチャンネル3の映像が主映像表示部51に拡大表示される。
この図5(A)に示す主副同時表示画面50への表示切り替えに伴って、主チューナ部12の受信チャンネルが、副映像表示部52−2に対応する副チューナ部31−3の受信チャンネルと同じチャンネルに切り替えられる。この切り替えが完了した後に、主副同時表示画面50の表示が図5(B)に示すように切り替えられる。図5(B)の主副同時表示画面50では、主チューナ部12が受信するチャンネル3の映像が主映像表示部51に表示されている。
ここで、主チューナ部12の受信チャンネルが切り替わった後は、副映像表示部52−2に対応する副チューナ部31−2と、主チューナ部12とが、同じチャンネル3を受信することになる。すなわち、主チューナ部12によって以前に受信されていたチャンネル(チャンネル2)を受信するチューナ部はなく、チャンネル2の映像は主副同時表示画面50において表示されなくなる。
そこで、放送受信装置1は、図5(B)に示す主副同時表示画面50において、副映像表示部52−2にも、主チューナ部12が受信するチャンネル3の映像を縮小表示する。さらに、放送受信装置1は、副映像表示部52−2に対応する副チューナ部31−2の受信チャンネルを、切り替え前の主チューナ部12の受信チャンネルであるチャンネル2に切り替える。そして、副チューナ部31−2の受信チャンネルの切り替えが完了した後、放送受信装置1は、副映像表示部52−2の映像を切り替える。すなわち、図5(C)に示すように、副映像表示部52−2に、副チューナ部31−2によって受信中のチャンネル2の映像を表示させる。
上記の画面の遷移に係る放送受信装置1の動作について、フローチャートを参照して説明する。
図6は、放送受信装置1の動作を示すフローチャートである。
操作部23またはリモコン2の操作によって、主副同時表示画面50にサムネイル表示された副映像表示部52−1〜Nのうちの一つ、副映像表示部52−pが選択されると(ステップS21)、システムコントローラ21は映像出力部16を制御して、選択された副映像表示部52−pに対応する副チューナ部31−pが受信するチャンネルの映像を主映像表示部51に拡大表示させる(ステップS22)。
この表示の切り替えとともに、システムコントローラ21は、主チューナ部12の選局を開始する(ステップS33)。この選局は、主チューナ部12の受信チャンネルを、副チューナ部31−pの受信チャンネルと同じチャンネルに切り替える処理である。
そして、システムコントローラ21は、主チューナ部12における受信状態を検出し、主チューナ部12の選局に係る処理が終了したか否かを判別する(ステップS24)。
システムコントローラ21は、主チューナ部12の選局に係る処理が終了するまでの間、すなわち切り替え後のチャンネルの受信状態が良好になるまでの間、表示を継続させ(ステップS24;No)、処理が完了して良好な映像を出力可能になった後(ステップS24;Yes)、映像出力部16を制御して、主チューナ部12が受信するチャンネルの映像を主映像表示部51に表示させる(ステップS25)。
さらに、システムコントローラ21は、主チューナ部12が受信するチャンネルの映像を、ステップS21で選択された副映像表示部52−pの位置に表示させ(ステップS26)、この表示の切り替えとともに、副チューナ部31−pの選局を開始する(ステップS27)。この選局は、副チューナ部31−pの受信チャンネルを、ステップS23の切り替え前に主チューナ部12が受信していたチャンネルと同じチャンネルに切り替える処理である。
そして、システムコントローラ21は、副チューナ部31−pにおける受信状態を検出し、副チューナ部31−pの選局に係る処理が終了したか否かを判別する(ステップS28)。
システムコントローラ21は、副チューナ部31−pの選局に係る処理が終了するまでの間、すなわち切り替え後のチャンネルの受信状態が良好になるまでの間、表示を継続し(ステップS28;No)、処理が完了して良好な映像を出力可能になった後(ステップS28;Yes)、副チューナ部31−pが受信するチャンネルの映像を副映像表示部52−pに表示させ(ステップS29)、本処理を終了する。
このように、本第2の実施形態に係る放送受信装置1によれば、主副同時表示画面50において副映像表示部52−1〜Nのいずれかが選択された場合に、選択された映像を主映像表示部51に表示する動作を行う。ここで、主チューナ部12の受信チャンネルの切り替え中は、副チューナ部31−pが受信するチャンネルの映像が主映像表示部51に表示されるので、主チューナ部12の受信チャンネルの切り替えに時間がかかる場合であっても、選択された映像を速やかに拡大表示することができ、さらに、映像の乱れや欠落を防止して、映像を視聴するユーザの違和感や不快感を防ぐことができる。
また、ユーザは、複数の副映像と主映像とが並ぶ主副同時表示画面50を見ながら容易に選局を行うことができるとともに、選局を行った後も、副映像表示部52−1〜Nを見ながら続けて選局を行えるという利点がある。
さらに、放送受信装置1は、主チューナ部12の受信チャンネルを切り替えた後に、選択された副映像表示部52−pに対応する副チューナ部31−pの受信チャンネルを切り替える。これにより、主副同時表示画面50には、放送受信装置1が備えるチューナ部によって受信可能な数のチャンネルの映像が一覧表示され、一つのチャンネルの映像が複数箇所に重複して表示されることがない。このため、主副同時表示画面50の一覧性を確保し、高い利便性を保つことができる。
また、放送受信装置1は、選択された副映像表示部52−pに対応する副チューナ部31−pの受信チャンネルの切り替え中に、主チューナ部12によって受信中のチャンネルの映像を副映像表示部52−pに表示する。これにより、副チューナ部31−pの受信チャンネルの切り替えに時間がかかる場合であっても、主副同時表示画面50における映像の乱れや欠落を生じることがなく、映像を視聴するユーザの違和感や不快感を防ぐことができる。
放送受信装置1は、上記第1および第2の実施形態で説明した表示形態に限らず、最初に副チューナ部31−1〜Nが受信するチャンネルの映像を一覧表示し、この状態で選択された映像を拡大表示する形態も実現可能である。以下、この場合について第3の実施形態として説明する。
〔第3の実施形態〕
図7は、本第3の実施形態において放送受信装置1により表示される副映像一覧表示画面57の構成例を示す図である。
副映像一覧表示画面57は、放送受信装置1が備える副チューナ部31−1〜Nが受信するチャンネルの映像を、それぞれ副映像として表示する副映像表示部58−1〜Nが並べて配された画面である。この副映像一覧表示画面57が表示された状態で、操作部23またはリモコン2の操作により、副映像表示部52−1〜8のうち一つの副映像表示部58−pが選択されると、放送受信装置1は、選択された副映像表示部58−pに表示中の映像を拡大表示すべく、画面を副映像拡大表示画面55(図3(A))に切り替える。
図7の例では、副映像表示部52−3が選択されているので、副映像表示部58−3に表示中の映像、すなわち副チューナ部31−3が受信するチャンネル3の映像が、副映像拡大表示画面55で全画面に拡大表示される。
この過程で、放送受信装置1は、副映像表示部58−3に対応する副デコーダ部32−3から出力される映像信号を全画面に拡大して、図3(A)に示す副映像拡大表示画面55を表示部17によって表示する。
ここで、放送受信装置1は、副映像拡大表示画面55の表示開始とともに、主チューナ部12の受信チャンネルを、副チューナ部31−3の受信チャンネルと同じチャンネル3に切り替えする。
そして、主チューナ部12の受信チャンネルの切り替えが完了した後、放送受信装置1は表示部17による表示を図3(B)に示す主映像表示画面56に切り替えて、主チューナ部12によって受信中のチャンネル3の映像を全画面に表示する。
この第3の実施形態では、N個の副チューナ部31−1〜Nによって受信中のチャンネルの映像を一覧表示した状態で、副チューナ部31−1〜Nのいずれかに対応する映像が選択された場合に、主チューナ部12の受信チャンネルを、選択された映像に対応する副チューナ部31−pと同じチャンネルに切り替える。そして、放送受信装置1は、主チューナ部12が受信するチャンネルの映像を表示する副映像拡大表示画面55を、表示部17によって表示する。
この主チューナ部12の受信チャンネルの切り替え中、放送受信装置1は、選択された副映像表示部52−pの映像を拡大表示する副映像拡大表示画面55を表示し、主チューナ部12の受信チャンネル切り替えが完了してから、画面を主映像表示画面56に切り替える。これにより、上記第1の実施形態と同様に、主チューナ部12の受信チャンネルの切り替えに時間がかかる場合であっても、選択された映像を速やかに拡大表示することができ、さらに、映像の乱れや欠落を生じないので、映像を視聴するユーザの違和感や不快感を防ぐことができる。
また、主チューナ部12が受信中の放送の映像が表示されず、副映像表示部52−1〜Nのみが並んだ画面を表示することで、限られた表示領域を選局のために有効に利用できる。
なお、上記第1から第3の実施形態においては、副チューナ部31−1〜Nが受信中のチャンネルの映像を一覧表示した状態で、一つの映像が選択された場合に、この映像を大きく表示するよう画面を切り替える場合について説明した。この他に、例えば、一つの映像が選択された場合に、スピーカ19から出力中の音声を、選択された映像に対応する音声に切り替える構成としてもよい。この場合、システムコントローラ21は音声出力部18を制御して、選択された映像に対応する副チューナ部31−pによって受信中のチャンネルの音声をスピーカ19から出力させればよい。そして、音声を切り替えた後に、再び同じ映像が選択された場合に、選択された映像に対応するチャンネルを主チューナ部12によって受信し、その映像を大きな表示領域に表示するとともに、主チューナ部12によって受信中の音声をスピーカ19から出力してもよい。
さらに、上記第1から第3の実施形態では主チューナ部12および副チューナ部31−1〜Nは地上デジタルテレビジョン放送を受信するチューナとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、地上波アナログテレビジョン放送を受信するチューナであってもよいし、BS(Broadcasting Satellite)アナログテレビジョン放送、BSデジタルテレビジョン放送、CS(Communication Satellite)デジタルテレビジョン放送等を受信するチューナであってもよい。また、主チューナ部12および副チューナ部31−1〜Nにより受信する放送の周波数帯、変調方式等についても特に制限なく本発明を適用可能である。ここで、放送信号がアナログ放送等であって、放送信号のデコードが必要ない場合には、主デコーダ部14および副デコーダ部32−1〜Nを用いないで映像および音声を出力すればよい。すなわち、主チューナ部12および副チューナ部31−1〜Nから映像合成部15および音声出力部18に対して直接信号を出力する構成としてもよい。
また、上記第1から第3の実施形態で説明した放送受信装置1は、具体的には、映像表示を行うことが可能な機器であればよく、放送受信装置1の機能を有する一つの独立した機器として、或いは、放送受信装置1の機能を具備するとともに他の機能をも備えた電子機器として実現可能である。具体的には、放送受信装置1または上記電子機器は、プロジェクタ、テレビ、パーソナルコンピュータ、PDA、携帯型電話機等の各種機器を用いたシステムとして実現可能であり、或いはこれらの機器自体に実装できる。
また、以上の説明において、放送受信装置1は、アンテナ11により受信した放送信号のスクランブル解除やデコードを行って、映像信号および音声信号を生成するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、アンテナ11に代えて通信インタフェースとしてのネットワークインタフェースを設け、このネットワークインタフェースからネットワーク(例えば、インターネット)を介して、映像ストリームと音声ストリームとを含む情報、すなわちネットワーク放送の情報を受信する構成としてもよい。
また、以上の説明においては、放送受信装置1の機能を実現するためのプログラムがメモリ22に記憶されている場合について述べたが、この制御プログラムをRAM、ROM等の半導体記録媒体、FD、HD等の磁気記憶型記録媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記録媒体、MO等の磁気記録型/光学的読取方式記録媒体に記録することが可能であり、この記録媒体は、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記録媒体であれば、どのような記録媒体であってもよい。そして、これらの記録媒体に記録された制御プログラムをシステムコントローラ21によって読み取って実行することにより、さらに、放送受信装置1において、通信インタフェースとしてのネットワークインタフェースを設け、このネットワークインタフェースからネットワークを介して制御プログラムをダウンロードして実行することにより、上述した機能を実現する構成としてもよい。
また、図1に示した構成は、主としてハードウェア構成により、或いはハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されるものであり、放送受信装置1を構成する各部の具体的形態や物理的態様については任意である。その他、放送受信装置1を構成する各部の具体的な細部構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意に変更可能である。
第1の実施形態に係る放送受信装置の概要構成を示すブロック図である。 放送受信装置により表示される主副同時表示画面の例を示す図である。 放送受信装置により表示される画面の遷移の例を示す図である。 放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態で表示される画面の遷移の例を示す図である。 第2の実施形態に係る放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態で表示される副映像一覧表示画面の例を示す図である。
符号の説明
1…放送受信装置(電子機器)、2…リモコン、11…アンテナ、12…主チューナ部(第1チューナ部)、13…デスクランブル部、14…主デコーダ部(第1映像生成手段)、15…映像合成部、16…映像出力部(第3映像生成手段)、17…表示部、18…音声出力部、19…スピーカ、21…システムコントローラ(表示制御手段、選択手段、チューナ制御手段)、22…メモリ、23…操作部、24…リモコン受信部、25…OSD制御部、31−1〜N…副チューナ部(第2チューナ部)、32−1〜N…副デコーダ部(第2映像生成手段)、50…主副同時表示画面、55…副映像拡大表示画面、56…主映像表示画面、57…副映像一覧表示画面。

Claims (10)

  1. それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部と、
    複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示制御手段と、
    前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択手段と、
    前記選択手段によって選択された映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像より大きな映像として表示させること、
    を特徴とする放送受信装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されてから前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了するまでの間、前記選択手段により選択された、前記第2チューナ部が受信する放送の映像を拡大して表示させ、前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記表示画面の映像を前記第2チューナ部が受信する放送の映像から前記第1チューナ部が受信する放送の映像に切り替えること、
    を特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
  3. 前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されるまでの間、前記表示画面に、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を並べて表示するとともに前記第1チューナ部が受信する放送の映像を表示させないこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の放送受信装置。
  4. 前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されるまでの間、前記表示画面に、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像と前記第1チューナ部が受信する放送の映像とが並ぶ画面を表示させること、
    を特徴とする請求項1または2記載の放送受信装置。
  5. 前記表示制御手段は、前記選択手段によっていずれかの映像が選択されてから前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了するまでの間、前記選択手段により選択された映像を前記表示画面の表示可能領域のほぼ全域に拡大表示させ、前記第1チューナ部が前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記表示画面の表示可能領域のほぼ全域に前記第1チューナ部が受信する放送の映像を表示させること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の放送受信装置。
  6. 前記第1チューナ部で受信された放送の映像を生成する第1映像生成手段と、
    複数の前記第2チューナ部のそれぞれによって受信された放送の映像を生成する複数の第2映像生成手段と、
    前記第1映像生成手段および前記第2映像生成手段により生成された映像を組み合わせることによって前記表示画面に表示する映像を生成する第3映像生成手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記第3映像生成手段における映像の組み合わせを制御することによって前記表示画面における表示を制御すること、
    を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の放送受信装置。
  7. 前記第1チューナ部は地上デジタルテレビジョン放送の放送を受信するものであり、前記第2チューナ部は、地上デジタルテレビジョン放送における1セグメント部分受信サービスに対応した放送を受信するものであること、
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の放送受信装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の放送受信装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  9. それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部とを備えた放送受信装置を制御して、
    複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示段階と、
    前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択段階と、
    前記前記選択手段によって選択された映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御段階と、を実行し、
    前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を、前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像より大きな映像として表示させること、
    を特徴とする放送受信方法。
  10. それぞれ独立して放送を受信する第1チューナ部および前記第1チューナ部より低品質の複数の第2チューナ部とを備えたコンピュータを、
    複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の映像を、表示画面に並べて表示させる表示制御手段と、
    前記表示画面に並べて表示された映像のいずれかを選択させる選択手段と、
    前記前記選択手段によって選択された前記映像に対応する放送を前記第1チューナ部により受信させるチューナ制御手段と、して機能させるとともに、
    前記表示制御手段としての機能により、前記選択手段によって選択された映像に対応する放送の受信を完了した後に、前記第1チューナ部が受信する放送の映像を前記表示画面において、複数の前記第2チューナ部のそれぞれが受信する放送の前記映像より大きな映像として表示させること、
    を特徴とするプログラム。
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