JP2009105685A - デジタル放送受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】各チャンネルの番組映像の一覧を全て動画で表示させて、ユーザに番組内容を容易に素早く想起させ、チャンネルを選択するまでの時間を短縮させる。
【解決手段】デジタル放送信号から視聴対象のチャンネルの番組信号を抽出する視聴用チューナ1と、視聴用チューナ1から出力された番組信号から映像信号および音声信号を復号する視聴用デコーダ2とを備え、視聴対象のチャンネルの番組映像を表示手段に表示させるデジタル放送受信機において、デジタル放送信号が分配され、所定のチャンネルの番組信号を抽出する一覧表示用チューナ3a〜3dと、一覧表示用チューナ3a〜3dから出力された番組信号から一覧表示用映像信号を復号する一覧表示用デコーダ4a〜4dとが視聴可能なチャンネル数と少なくとも同数備えられており、4つの一覧表示用映像信号に基づいて、視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を表示手段に表示させる。
【選択図】図1
【解決手段】デジタル放送信号から視聴対象のチャンネルの番組信号を抽出する視聴用チューナ1と、視聴用チューナ1から出力された番組信号から映像信号および音声信号を復号する視聴用デコーダ2とを備え、視聴対象のチャンネルの番組映像を表示手段に表示させるデジタル放送受信機において、デジタル放送信号が分配され、所定のチャンネルの番組信号を抽出する一覧表示用チューナ3a〜3dと、一覧表示用チューナ3a〜3dから出力された番組信号から一覧表示用映像信号を復号する一覧表示用デコーダ4a〜4dとが視聴可能なチャンネル数と少なくとも同数備えられており、4つの一覧表示用映像信号に基づいて、視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を表示手段に表示させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、デジタル放送を受信するデジタル放送受信機に関するものであり、特に、ワンセグ(1セグメント放送)における視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を表示するデジタル放送受信機に関する。
近年、地上波放送のデジタル化に伴い多チャンネル化している。しかし、視聴するチャンネルを選択する幅が広がるという利点がある一方で、ユーザにとっては、視聴するチャンネルの選択に時間がかかるという負担が生じている。放送局から発信されるデジタル放送信号(デジタル放送電波)は、所定の異なる周波数がそれぞれ割り当てられた各チャンネル固有の番組信号を含んでいる。デジタル放送を受信可能なデジタル放送受信機は、ユーザの操作によって所望のチャンネルが選択されると、アンテナにて受信したデジタル放送信号に対して所望のチャンネルの周波数を同調させることにより所望のチャンネルの番組信号を取り出し、処理した後、番組を放映している。これにより、ユーザは所望のチャンネルの番組を視聴することができる。
図2に、従来のデジタル放送受信機の構成を示す。図3に、図2に示した従来のデジタル放送受信機における、表示するチャンネルの切替を示すタイミングチャートを示す。なお、図3では、横軸は時間を示し、チャンネル数が4つの場合(ch1〜ch4)を示している。
従来のデジタル放送受信機は、図2に示すように、アンテナ(図示せず)にて受信したデジタル放送信号から、周波数を同調させることにより、視聴対象のチャンネルの番組信号を抽出するチューナ101と、チューナ101から出力された番組信号を映像信号および音声信号に復号し、当該映像信号および音声信号を出力部(図示せず)に出力するデコーダ102とを備えている。なお、出力部は、画像を表示するモニタおよび音声を再生するスピーカにより構成されている。
続いて、図2,3を参照しながら、従来のデジタル放送受信機が、チャンネルch1〜チャンネルch4の番組を巡回的に順次表示する場合の処理について説明する。
まず、ユーザが、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構(図示せず)によりチャンネルch1の表示を指示することによって、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構は、図3に示すように、チャンネルch1を表示するための指示信号である選局データ111をチューナ101に送信する。
チューナ101は、選局データ111に従って、チャンネルch1の周波数に合わせて、チャンネルch1の番組信号の抽出を開始する。そして、チューナ101は、抽出したチャンネルch1の番組信号をデコーダ102に出力する。デコーダ102は、チャンネルch1の番組信号を、映像信号および音声信号に復号する。このとき、復号は、設定された好適な方法・方式により行われる。そして、デコーダ102は、復号した映像信号および音声信号を出力部に出力する。
これにより、モニタに映像が表示されるとともに、スピーカから音声が再生される。すなわち、ユーザが、チャンネルch1の番組を視聴することができる。なお、選局データ111がチューナ101に送信されてから、モニタに画像が表示される状態(画像表示状態113)となるまでに、モニタは非表示状態112となる。
続いて、チャンネルch1の画像表示状態113において、ユーザが、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構によりチャンネルch2の表示を指示することによって、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構が、チャンネルch2を表示するための指示信号である選局データ114をチューナ101に送信する。
チューナ101は、選局データ114を受信すると、チャンネルch1の周波数からチャンネルch2の周波数に切り替えて、チャンネルch2の番組信号の抽出を開始する。これにより、チャンネルch1の番組信号の取得が停止され、モニタにおけるチャンネルch1の画像表示状態113が終了する。チューナ101は、抽出したチャンネルch2の番組信号をデコーダ102に出力する。デコーダ102は、チャンネルch2の番組信号を、映像信号および音声信号に復号する。そして、デコーダ102は、復号した映像信号および音声信号を出力部に出力する。
これにより、モニタに映像が表示されるとともに、スピーカから音声が再生され、ユーザが、チャンネルch2の番組を視聴することができる。なお、選局データ114がチューナ101に送信されてから、モニタに画像が表示される状態(画像表示状態116)となるまでに、モニタは非表示状態115となる。
続いて、チャンネルch3,4,1,…を表示する場合もチャンネルch1,2を表示した場合と同様に処理が行われ、ユーザは、チャンネルch3,4,1,…の番組を視聴することができる。
このように、従来のデジタル放送受信機では、選局データ111,114,117,120および123を受信したチューナ101が、各チャンネルを1チャンネル毎に選局し、デコーダ102が映像信号および音声信号に復号することによって、モニタを各チャンネルch1〜ch4の画像表示状態113,116,119,122および125にさせていた。
しかし、チャンネルが切り替わると、それぞれの画像表示状態の間、モニタに非表示状態112,115,118,121および124が発生する。このため、ユーザは、視聴するチャンネルを選択する際、チャンネルを切り替える度に、非表示状態となってから表示される映像を確認しながら、視聴するチャンネルを選択しなければならない。
つまりは、従来のデジタル放送受信機では、チューナ101およびデコーダ102で信号処理が行われる際、デジタルの信号処理のためにアナログの信号処理と比べてタイムラグが数秒発生する。そのため、上記のような従来のデジタル放送受信機では、選局から画像表示状態となるまでに時間がかかり、モニタの非表示状態が多くなる。よって、ユーザが1チャンネル毎に確認すると、全てのチャンネルを確認するまでには多くの時間を要するため、近年の多チャンネル化においては、ユーザが視聴するチャンネルを決定するまでにかかる時間が無視できなくなっていた。
そこで、ユーザのチャンネル選択にかかる負担を補助するために、様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、デジタル放送受信装置において、ユーザが選局可能なチャンネルの一覧であるチャンネルリストを短時間で作成する技術が記載されている。これにより、チャンネルリストをユーザに提示して、ユーザが選局できるようになるまでの時間を短縮することを可能にしている。
しかし、上記チャンネルリストは、文字により表示されるので、各チャンネルでどのような番組が放送されているのかが直感的にわかりにくい。これに対して、各チャンネルの番組の一覧を、画像により表示する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図4に、特許文献2に記載のチャンネル選択装置の構成を示す。
特許文献2には、テレビジョン受像機に備えられるチャンネル選択装置が記載されている。チャンネル選択装置は、図4に示すように、複数チャンネル分のテレビ放送信号の中から、予め出力対象として設定されているチャンネルのテレビ番組信号を抽出するデジタルチューナ201と、デジタルチューナ201から出力されたテレビ番組信号から映像信号および音声信号を抽出し、当該映像信号および音声信号を出力部(図示せず)に出力するデジタル受信回路202と、デジタルチューナ201における処理と同時に、巡回的に複数チャンネルの中から順次選択されたチャンネルのテレビ番組信号を順次抽出するデジタルチューナ203と、デジタルチューナ203から出力されたテレビ番組信号から映像信号を抽出するデジタル受信回路204と、デジタル受信回路204から出力された映像信号を静止画として格納する画像格納部205と、を備えている。
上記チャンネル選択装置は、デジタル受信回路202から出力する映像信号および音声信号により、出力対象のチャンネルのテレビ番組信号に基づく番組映像を表示させると同時に、画像格納部205から出力する静止画としての画像信号により、各チャンネルの番組映像の一覧を最新のものに更新しつつ表示させる。図5に、画面210の表示状態を示す。画面210は、出力対象のチャンネルの番組映像を表示する部分画面Xと、各チャンネルの番組映像の一覧を表示する部分画面Yとに区分されている。
これにより、出力対象のチャンネルの番組映像を部分画面Xにて動画で表示すると共に、各チャンネルの番組映像の一覧を部分画面Yにて順次更新しつつ静止画で表示することが可能となっている。それゆえ、出力対象のチャンネルの番組映像を動画で通常通りに視聴しながら、新たな出力対象のチャンネルの選択を行うことが可能となっている。
特開2006−157818号公報(平成18年6月15日公開)
特開2006−140593号公報(平成18年6月1日公開)
しかしながら、上述した特許文献2に記載のチャンネル選択装置では、各チャンネルの番組映像の一覧を順次更新しつつ表示させるために、デジタルチューナ203が順次選択されたチャンネルのテレビ番組信号を抽出する毎に、画像格納部205は、デジタル受信回路204から出力された映像信号を静止画として格納している。このため、チャンネル数が多くなればなるほど、さらなるメモリ容量を確保しなければならないという問題点を有している。
また、出力対象のチャンネルの番組映像は動画で表示されるが、部分画面Yにて一覧で表示される他の番組映像は、更新される静止画によって表示される。ところが、例えば、タイミングが悪くCM放送の画像が抽出され、一覧表示用の静止画として格納されてしまった場合、その静止画が表示されても、ユーザは番組の内容を想起することは困難である。このため、デジタルチューナ203が抽出したテレビ番組信号に基づいて、CM放送中であるか否かを判別する判別回路を設け、CM放送中であると判別したチャンネルに対しては優先的にテレビ番組信号の再抽出を行っている。
それゆえ、全てのチャンネルの静止画が一定間隔で更新されない。チャンネル数が多くなればなるほど、チャンネル毎に更新される期間にズレが生じて、静止画が更新される期間が長くなってしまい、どのような番組が放送されているのかをユーザが想起するまでに時間がかかるという問題点を有している。
なお、特許文献2に記載のチャンネル選択装置は、デジタルチューナ203に1つのチャンネルのテレビ番組信号を抽出させるとともに、デジタル受信回路204に音声信号も抽出させることによって、デジタル受信回路204から映像信号および音声信号を出力部に直接出力することにより、2分割した画面においてそれぞれに動画を表示させる2画面表示モードの機能も備えられている。
しかし、2画面表示モードの場合、デジタルチューナ203およびデジタル受信回路204は、一覧表示のための処理を行わない。このため、図5に示した画面210の表示状態に切り替えても、各チャンネルの番組映像の一覧は最新では表示されないばかりか、最新に更新するための静止画の取得を改めて開始するので、チャンネル数が多くなればなるほど、全てのチャンネルの番組映像が最新に更新されるまでには時間がかかってしまう。
従って、ユーザに番組内容を容易に素早く想起させて、チャンネルを選択するまでの時間を短くするために、静止画を順次格納する処理を省略して、各チャンネルの番組映像の一覧を静止画を順次更新しながら表示させるのではなく、全て動画で表示させることが望まれている。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、各チャンネルの番組映像の一覧を全て動画で表示させて、ユーザに番組内容を容易に素早く想起させ、チャンネルを選択するまでの時間を短縮させることができるデジタル放送受信機を提供することにある。
本発明のデジタル放送受信機は、上記課題を解決するために、デジタル放送信号から視聴対象のチャンネルの番組信号を抽出する選局手段と、上記選局手段から出力された番組信号から、番組映像情報を含む映像信号および番組音声情報を含む音声信号を復号する復号手段とを備え、上記映像信号および音声信号に基づいて上記視聴対象のチャンネルの番組映像を表示手段に表示させるデジタル放送受信機において、上記デジタル放送信号が分配され、所定のチャンネルの番組信号を抽出する一覧表示用選局手段と、上記一覧表示用選局手段から出力された番組信号から、番組映像情報を含む一覧表示用映像信号を復号する一覧表示用復号手段とにより構成される組が、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネル数と少なくとも同数備えられており、上記組が備えられる数に応じて出力された一覧表示用映像信号に基づいて、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を上記表示手段に表示させることを特徴としている。
上記の構成によれば、視聴対象のチャンネルの番組映像を表示させるための選局手段および復号手段とは別に、デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を表示させるための一覧表示用選局手段および一覧表示用復号手段が、視聴可能なチャンネル数と少なくとも同数備えられている。これにより、上記組が備えられる数に応じて出力された一覧表示用映像信号に基づいて、上記視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を表示させる際、視聴可能なチャンネルの番組映像が不足することなく、また、各チャンネルの映像信号は継続して抽出されている信号であるので、各チャンネルの番組映像は動画で表示される。
よって、各チャンネルの番組映像の一覧を全て動画で表示させて、ユーザに番組内容を容易に素早く想起させ、各チャンネルのうち何れのチャンネルを視聴するか選択するまでの時間を短縮させることが可能となる。
また、必ず、デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルの全てを一覧に表示させるために、本発明のデジタル放送受信機は、上記所定のチャンネルは、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルが、上記一覧表示用選局手段毎に1つずつ割り当てられたチャンネルであることが望ましい。
また、本発明のデジタル放送受信機は、上記視聴対象のチャンネルの番組映像と、上記視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧とは、上記表示手段の同じ画面に表示されることが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザに、希望のチャンネルの番組映像を視聴させながら、視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を提示することが可能となる。これにより、例えば、ユーザは、視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を確認して選択しながら、希望のチャンネルの番組映像を切り替えて表示させることが可能となる。
また、本発明のデジタル放送受信機は、上記選局手段および上記一覧表示用選局手段は、1セグメント放送に対応したチューナであることが好ましい。
上記の構成によれば、近年、1セグメント放送のサービスを付加した、デジタル放送を視聴しながら移動可能な携帯型や車両などの移動体が普及しつつある。それゆえ、上記の構成によれば、本発明のデジタル放送受信機は、上記移動体への搭載に好適なものとなる。また、一覧表示においては高画質である必要はないので、上記の構成であれば、実装スペースやコストなどの点に関して特に効果が大きい。
以上のように、本発明のデジタル放送受信機は、デジタル放送信号が分配され、所定のチャンネルの番組信号を抽出する一覧表示用選局手段と、上記一覧表示用選局手段から出力された番組信号から、番組映像情報を含む一覧表示用映像信号を復号する一覧表示用復号手段とにより構成される組が、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネル数と少なくとも同数備えられており、上記組が備えられる数に応じて出力された一覧表示用映像信号に基づいて、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を上記表示手段に表示させる構成である。
それゆえ、組が備えられる数に応じて出力された一覧表示用映像信号に基づいて、視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を表示させる際、視聴可能なチャンネルの番組映像が不足することなく、また、各チャンネルの映像信号は継続して抽出されている信号であるので、各チャンネルの番組映像は動画で表示される。
従って、各チャンネルの番組映像の一覧を全て動画で表示させて、ユーザに番組内容を容易に素早く想起させ、各チャンネルのうち何れのチャンネルを視聴するか選択するまでの時間を短縮させることができるデジタル放送受信機を提供するという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1は、本実施の形態のデジタル放送受信機の一構成例を示すブロック図である。
本実施の形態のデジタル放送受信機(デジタル放送受像機)は、デジタル放送を視聴しながら移動可能な携帯型や車両などの移動体に搭載されるものであり、アンテナ(図示せず)にて受信されたデジタル放送信号(以下、単に放送信号と記載する)を入力し、抽出、復号処理を順に施して、所望のチャンネルの番組の映像信号を液晶ディスプレイやモニタなどの内蔵または外部の表示部(図示せず)に出力するとともに、該番組の音声信号をスピーカなどの内蔵または外部の音声出力部(図示せず)に出力する。また、本実施の形態のデジタル放送受信機は、上記デジタル放送として、地上波デジタル放送の携帯向けサービス、所謂、ワンセグと呼ばれるデジタル放送を受信する。
なお、本実施の形態のデジタル放送受信機が搭載される装置および放送形態は上述したものに限るわけではなく、例えば、家庭内に固定的に設置して、地上波デジタル放送を視聴する据置型の機器に搭載されてもよいし、ワンセグではない地上波デジタル放送であってもよい。本実施の形態のデジタル放送受信機として具体的には、チューナ内蔵携帯電話や、テレビに接続して使用するセットトップボックスなどがある。
本実施の形態のデジタル放送受信機は、図1に示すように、視聴用チューナ1(選局手段)、視聴用デコーダ2(復号手段)、一覧表示用チューナ3a〜3d(一覧表示用選局手段)、および一覧表示用デコーダ4a〜4d(一覧表示用復号手段)を備えている。なお、デジタル放送受信機における図示しない残りの部分、例えば制御部などは、従来の一般的な構成で実現可能である。また、図示しないアンテナ、表示部、および音声出力部は、内蔵型でも外付型でもどちらでもよい。
視聴用チューナ1は、アンテナにて受信した放送信号から、設定されている選択チャンネルの番組信号を抽出した後、抽出した番組信号を視聴用デコーダ2に送信する。また、視聴用チューナ1は、ワンセグに対応するものとして、具体的には、地上デジタルワンセグ受信チューナ(ワンセグチューナ)が使用される。
上記選択チャンネルとは、ユーザが、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構(制御部)により、視聴するために選択したチャンネルである。放送局によりワンセグの形態で発信された放送信号は、番組映像情報を含む映像信号と、番組音声情報を含む音声信号とを含む1チャンネル分の番組信号(すなわち、テレビ番組全体の情報を含む信号)を、複数含んでいる。ユーザが視聴したいチャンネルを指示すると、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構は、そのチャンネルを表示するための指示信号である選局データを、視聴用チューナ1に送信する。これにより、視聴用チューナ1において抽出される選択チャンネルが設定される。各チャンネルの番組信号には、異なる周波数がそれぞれ設定されているので、視聴用チューナ1は、送られてきた選局データを応じて、抽出するチャンネルの周波数に同調させることにより、選択チャンネルの番組信号を抽出することができる。
視聴用デコーダ2は、視聴用チューナ1から送出された番組信号を入力し、映像信号および音声信号を復号した後、映像信号を表示部に出力するとともに、音声信号を音声出力部に出力する。なお、視聴用デコーダ2から表示部に出力された映像信号は、詳細に後述するように、表示部の画面全体の表示に用いられるか、または、一部分の表示に用いられる。
一覧表示用チューナ3a〜3dおよび一覧表示用デコーダ4a〜4dは、各1つずつの計2つを1組として、放送信号に含まれる視聴可能なチャンネル数と同数の組が備えられている。すなわち、本実施の形態のデジタル放送受信機では、4つのチャンネルがある放送信号を受信するように構成されている。一覧表示用チューナ3a〜3dおよび一覧表示用デコーダ4a〜4dは、1組毎に1つのチャンネルが割り当てられ、その割り当てられたチャンネルの番組信号を抽出、復号するように設定されている。
一覧表示用チューナ3a〜3dは、アンテナから送出された放送信号から、割り当てられているチャンネルの番組信号を抽出した後、抽出した番組信号を一覧表示用デコーダ4a〜4dにそれぞれ送信する。つまりは、一覧表示用チューナ3a〜3dは、視聴用チューナ1と並列に配置されており、アンテナから送出された放送信号は、視聴用チューナ1および一覧表示用チューナ3a〜3dに分配されている。また、一覧表示用チューナ3a〜3dは、ワンセグに対応するものとして、具体的にはワンセグチューナが使用される。
一覧表示用デコーダ4a〜4dは、一覧表示用チューナ3a〜3dから出力された番組信号を入力し、映像信号に復号した後、該映像信号を表示部に出力する。なお、一覧表示用デコーダ4a〜4dから表示部に出力された映像信号は、詳細に後述するように、視聴可能な各チャンネルの番組映像を同時に同画面に表示する一覧表示に用いられる。
次に、図1を参照しながら、上記構成において、本実施の形態のデジタル放送受信機が、受信した放送信号を処理する際の動作を詳細に説明する。
ユーザが、本実施の形態のデジタル放送受信機を使用して放送信号を受信する地点(場所)では、ユーザが視聴可能な4つのチャンネルch1〜ch4の番組信号を含む放送信号が、放送局からワンセグの形態で発信されているとする。一覧表示用チューナ3a〜3dは、4つのチャンネルch1〜ch4をそれぞれ抽出するように予め設定されている。
ユーザが、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構により、視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧表示を指示すると、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構は、一覧表示用チューナ3a〜3dに、一覧表示するための指示信号である表示指示データを送信する。
これを受けた一覧表示用チューナ3a〜3dは、放送信号から、それぞれ設定されたチャンネルの番組信号の抽出を開始する。一覧表示用チューナ3a〜3dは、各チャンネルch1〜ch4の番組信号をそれぞれ抽出し、抽出した番組信号を、それぞれの後段に設けられた一覧表示用デコーダ4a〜4dにそれぞれ出力する。そして、一覧表示用デコーダ4a〜4dは、入力した番組信号から映像信号を復号した後、表示部に出力する。すなわち、4つの異なるチャンネルの映像信号が表示部に出力される。なお、復号は、設定された好適な方法・方式により行われる。
表示部は、入力する4つの異なるチャンネルの映像信号に対して合成処理などを行って、同じ画面に一覧表示するための画像信号を生成し、この画像信号を出力することによって、画面にチャンネルch1〜ch4の番組映像を一覧表示する。この一覧表示は、例えば、画面が4分割された各分割画面に各チャンネルの番組映像が表示されるようになっている。また、上記入力する4つの映像信号は、それぞれの一覧表示用チューナ3a〜3dおよび一覧表示用デコーダ4a〜4dにて処理されている信号であるので、一覧表示では4つのチャンネルch1〜ch4の番組映像はそれぞれ動画で表示される。
これにより、本実施の形態のデジタル放送受信機によれば、各チャンネルch1〜ch4の番組映像の一覧を全て動画で表示させるので、ユーザは画面の一覧表示を見れば、視覚的にもわかりやすく、番組内容を容易に素早く想起することが可能となり、各チャンネルch1〜ch4のうち何れのチャンネルを視聴するか選択するまでの時間を短縮することが可能となる。
ところで、複数の映像信号を受けた表示部は、それらの映像信号に基づいて画面に一覧を表示するわけであるが、ユーザが一覧表示を指示してから、実際に画面に一覧表示されるまでは、タイムラグが数秒発生している。これは、デジタル信号処理に起因している。
つまりは、デジタル放送受信機では受信処理の際、デジタルの信号処理のためにアナログの信号処理と比べてタイムラグが数秒発生する。この現象は、背景の技術にて上述したような従来の方法においても発生していた。
これに対し、本実施の形態のデジタル放送受信機は、通常時において、視聴用チューナ1および視聴用デコーダ2の処理により番組を視聴している最中に、一方で、一覧表示用チューナ3a〜3dおよび一覧表示用デコーダ4a〜4dの処理により一覧表示用の映像信号を取得しておくことができる。これにより、画面を一覧表示に切り替えた際に、画像非表示状態を発生させることなく、一覧を表示させることが可能となっている。
また、ユーザは、一覧が表示されている画面から、視聴対象の1チャンネルを選局することができる。つまりは、ユーザが、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構により、一覧表示の画面において視聴対象のチャンネルを1つ選択すると、リモコンまたはデジタル放送受信機本体の選局機構が、視聴用チューナ1に、そのチャンネルを表示するための指示信号である選局データを送信する。
この選局データを受けた視聴用チューナ1は、そのチャンネルの番組信号を抽出するように、抽出するチャンネルの周波数に変更させる。そして、視聴用チューナ1は、放送信号から、選択されたチャンネルの番組信号の抽出を開始する。視聴用チューナ1は、抽出した番組信号を視聴用デコーダ2に出力し、視聴用デコーダ2は、番組信号から映像信号および音声信号を復号する。そして、視聴用デコーダ2は、映像信号を表示部に出力するとともに、音声信号を音声出力部に出力する。
視聴用デコーダ2からの映像信号を受け取った表示部は、一覧表示の画面から切り替えて、例えば、先に表示させていた一覧表示の表示サイズを全体的に縮小した表示と、視聴用デコーダ2から送信されてきた映像信号に基づく視聴対象の番組映像の表示とを、同じ画面で同時に表示する。または、視聴用デコーダ2から送信されてきた映像信号に基づく番組映像のみを画面全体に表示する。また、どちらの表示状態においても、視聴対象の番組映像に沿った音声が再生される。
また、一覧表示と視聴対象の番組映像の表示とを同じ画面で同時に表示している場合であっても、ユーザは一覧表示を確認して選択しながら、一覧表示から視聴対象の番組映像を変更することができる。ユーザが視聴するチャンネルの変更を指示すると、視聴用チューナ1に選局データが送信され、上述した処理と同様の処理が行われ、視聴対象のチャンネルに切り替えられ表示される。
なお、一覧表示においては高画質である必要はないので、一覧表示用チューナ3a〜3dとしてどのようなチューナを採用するかは、実装スペースやコストなどを考慮して決めればよい。本実施の形態のデジタル放送受信装置では、視聴用チューナ1および一覧表示用チューナ3a〜3dとして、ワンセグチューナに限るわけではないが、一覧表示用チューナ3a〜3dとしてワンセグチューナを用いる場合は、実装スペースやコストなどが比較的抑制されているので、特に効果が大きい。
また、上述の説明では、地上波デジタル放送を受信する場合について説明したが、これに限るものではなく、BSデジタル放送を受信することも可能である。BSデジタル放送を受信する場合は、視聴用チューナ1および一覧表示用チューナ3a〜3dとして、BSデジタル放送対応のBSデジタルチューナを用いれば、本実施形態と略同様の効果が得られる。
また、上述の説明では、放送信号に含まれるチャンネル数が4つで、デジタル放送受信機に同数の4つの一覧表示用チューナ3a〜3dを備える場合について説明したが、これに限るものではない。
また、一覧表示用チューナは、チャンネル数に対して少なくとも同数備えることが望ましい。これにより、一覧表示の際、視聴可能なチャンネルの番組映像が不足することを防止することが可能となる。また、例えば、一覧表示用チューナを、チャンネル数以上備えることにより、デジタル放送受信機を使用して放送信号を受信する地点(場所)が移動して、放送信号に含まれるチャンネル数が増加した場合であっても、一覧表示を行うことが可能となる。この場合、例えば制御部が、一覧表示用チューナに割り当てるチャンネルを再設定すればよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、デジタル放送、特にワンセグを受信するデジタル放送受信機に関する分野に好適に用いることができるだけでなく、デジタル放送受信機の製造に関する分野、例えば、部品の製造工程に関する分野に好適に用いることができ、さらには、デジタル放送の受信方法に関する分野にも広く用いることができる。
1 視聴用チューナ(選局手段)
2 視聴用デコーダ(復号手段)
3a〜3d 一覧表示用チューナ(一覧表示用選局手段)
4a〜4d 一覧表示用デコーダ(一覧表示用復号手段)
2 視聴用デコーダ(復号手段)
3a〜3d 一覧表示用チューナ(一覧表示用選局手段)
4a〜4d 一覧表示用デコーダ(一覧表示用復号手段)
Claims (4)
- デジタル放送信号から視聴対象のチャンネルの番組信号を抽出する選局手段と、上記選局手段から出力された番組信号から、番組映像情報を含む映像信号および番組音声情報を含む音声信号を復号する復号手段とを備え、上記映像信号および音声信号に基づいて上記視聴対象のチャンネルの番組映像を表示手段に表示させるデジタル放送受信機において、
上記デジタル放送信号が分配され、所定のチャンネルの番組信号を抽出する一覧表示用選局手段と、上記一覧表示用選局手段から出力された番組信号から、番組映像情報を含む一覧表示用映像信号を復号する一覧表示用復号手段とにより構成される組が、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネル数と少なくとも同数備えられており、
上記組が備えられる数に応じて出力された一覧表示用映像信号に基づいて、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧を上記表示手段に表示させることを特徴とするデジタル放送受信機。 - 上記所定のチャンネルは、上記デジタル放送信号に含まれる視聴可能なチャンネルが、上記一覧表示用選局手段毎に1つずつ割り当てられたチャンネルであることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信機。
- 上記視聴対象のチャンネルの番組映像と、上記視聴可能なチャンネルの番組映像の一覧とは、上記表示手段の同じ画面に表示されることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信機。
- 上記選局手段および上記一覧表示用選局手段は、1セグメント放送に対応したチューナであることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信機。
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JP2007275791A JP2009105685A (ja) | 2007-10-23 | 2007-10-23 | デジタル放送受信機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011071582A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Toshiba Corp | 映像出力装置および映像出力方法 |
JP2013214842A (ja) * | 2012-03-31 | 2013-10-17 | Axell Corp | 動画再生処理方法及びその方法を採用した携帯情報端末 |
-
2007
- 2007-10-23 JP JP2007275791A patent/JP2009105685A/ja active Pending
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JP2011071582A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Toshiba Corp | 映像出力装置および映像出力方法 |
JP2013214842A (ja) * | 2012-03-31 | 2013-10-17 | Axell Corp | 動画再生処理方法及びその方法を採用した携帯情報端末 |
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