JP4564925B2 - 放送番組予約装置 - Google Patents

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本発明は、チューナから入力される放送信号のうち選局した放送番組を表示装置に表示する放送受信システムに適用される放送番組予約装置に関する。
従来、放送受信システムは、視聴番組の選局手段であるチューナから入力される放送信号のうち選局した放送番組を表示装置に表示するシステムである。近年デジタル放送やCATV放送の拡大につれ1台のテレビジョン受信機に搭載されるチューナの種別も多様化している。例えば従来の地上波アナログ放送やCATV放送用チューナに加えて、地上・BS・110度CS用の各デジタルチューナを搭載したテレビジョン受信機、前記のチューナのうち所望の同じチューナを2台搭載したテレビジョン受信機等、複数のチューナを搭載したテレビジョン受信機が増大している。ここで、放送は、地上波放送、CATV放送、衛星放送等の放送形態に捕らわれず、任意の形態であってよい。また、表示装置としては、一般のテレビジョン受信機、外部チューナ(CATVチューナを含む)を接続したモニタ、テレビを受信可能なパソコン、チューナ機能を内蔵した一般の記録再生装置(例えばDVD、VTR、HDD、その他カード型記録媒体)内蔵のテレビジョン受信機等を言う。放送受信システムでは、テレビジョン受信機と外部接続された記録再生装置を組み合わせて用いることもできる。これらの機器には一般的にタイマ機能が搭載されているので、例えばユーザがそれぞれの機器毎にONタイマ/OFタイマ機能を用いて視聴予約設定をしておけばユーザが設定した時間に機器の電源を立ち上げること、或いは電源をOFFすることも可能である。また多数のチャンネルの中から選局した放送番組の予約についても、視聴予約や記録予約を行なうことができる。
ところで、従来の視聴予約機能は、1つの時間帯に対して1つの予約をシリーズに実行するものであるが、複数チューナを搭載した受信機器では予約時間が重なった場合でも同時予約が可能であり、1つの時間帯に対して複数の予約があった場合の対処を図るものが種々提案されている。その一例として、予約設定時に既に設定された予約と時間が重なっていることを知らせる表示をすることにより、ユーザに注意を促すことが提案されている(特許文献1)。
また、優先順位を設定して優先順位が高い予約を実行することが提案されている(特許文献2)。
更に、一方の予約の終了時間ともう一方の予約の開始時間を調整して両方実行可能にすることが提案されている(特許文献3)。
特開平11−196343号公報 特開2001−197382号公報 特開2004−165963号公報
しかしながら、特許文献1に記載の提案では、放送時間が重なる場合に注意文を表示するのみで、1の番組しか視聴予約設定ができない。また、特許文献2に記載の提案では、放送時間が重なっていても予約の設定は可能であるが、予約されたうちの優先順位の高い1つの番組の予約が実行されるのみであり、その実行した番組しか視聴することができない。更に、特許文献3に記載の提案では、予約した番組の調整された終了又は開始時間の部分は削られてしまうため、その部分を視聴することができない。
テレビジョンのような表示装置が本体に内蔵するチューナに加えて、昨今の受信システムの周辺装置には各種型式のチューナを内蔵しているものがあり、外部機器(他のTV、DVD、VTR、CATVチューナ)をテレビジョンに接続しておけば、そのテレビジョンが外部機器の数だけあたかも多くのチューナを内蔵しているかのように見える環境がある。そこで、こうした複数のチューナを内蔵しているかのように見える環境を利用して、予約時間が重複する複数の番組の予約を可能にする場合に以下のような要望がある。例えば、複数チューナ搭載機器ではチューナ毎に番組の予約視聴が可能であるが、例えば2つ以上の見たい番組を放送時間が重なることを気にせずに視聴予約設定をしたい、同一の時間帯に複数の番組の視聴予約が重なった場合でも少なくとも予約設定されたチューナの番組は全て確認できるようにしたい、あるいは、視聴予約された番組が重なった場合には一方の番組が終了した後に次にどの番組を優先して視聴するのか確認できるようにしたい、等の要望がある。
上記課題を解決するため、この発明による放送番組予約装置は、内蔵型又は外部接続可能な複数のチューナから入力される放送信号のうち選局した放送番組を表示装置に表示する放送受信システムにおいて、前記チューナ毎に視聴予約の設定を可能としたことから成っている。
この放送番組予約装置によれば、内蔵型であるか又は外部接続可能であるかを問わず、複数のチューナを持っており、チューナ毎に対応させて視聴予約の設定を可能にしている。例えば、昨今のテレビジョン受像機を始めとして記録再生装置を含めたオーディオ・ビジュアル機器では、地上波チューナ、BS/CSチューナ等の複数のチューナを内蔵している。したがって、表示装置に内蔵されることがあるチューナに加えて上記チューナを外部チューナとして利用することで、1つのチューナにおいて視聴予約がされた番組の放送時間に重なる別の番組を別のューナについて視聴予約を設定することが可能になる。更に、例えばあるチューナを使用して1チャンネルを見ていて、その番組を同時に内蔵のDVDに録画している場合に、その番組がCM(コマーシャル)になるなどの理由で、その間に2チャンネルの番組内容をザッピングするために2チャンネルに切り換えた場合、録画中の1チャンネルの映像の一部が乱れることがある。このような場合でも、複数チューナであれば、あるチャンネルの番組映像を乱すことなく他のチャンネルの内容をいつでも確認することができる。
上記の放送番組予約装置において、前記表示装置は、前記チューナ毎に視聴予約がされた全ての前記放送番組の映像を一覧表示できるマルチ画面機能を備えている。表示装置として、1つの映像画面の表示又は複数の映像画面の同時表示を切り換え可能なマルチ画面機能を持つものがある。本放送番組予約装置においては、チューナ毎に視聴予約の設定が可能であるので、例えば、2つ以上の視聴予約が設定された放送番組が同じ時間に開始するのを検出したときに、表示装置の画面をマルチ画面にして、全ての放送番組を表示することができる。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、前記マルチ画面機能は、前記全ての映像を、視聴予約がされた全ての前記チューナの数と同数に分割した画面上に一覧表示できる機能とすることができる。このようにすれば、一覧表示された画面上で、各分割画面にそれぞれの視聴予約されるチューナで選局される放送番組の内容を確認することができる。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、前記マルチ画面機能は、視聴予約時間の早い前記放送番組の映像を視聴予約時間の遅い前記放送番組の映像より大きく且つ同時に表示できる機能を備えることができる。即ち、視聴予約した番組について、ユーザが考える優先度の低いものについては、他の視聴予約時間の遅い映像に優先して大きく画面上に表示させることで、ユーザの利便性が向上する。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、前記マルチ画面機能は、少なくとも1つ以上の視聴予約がされた前記放送番組の映像を分割された画面の一つの領域に表示し、同時に、視聴予約がされた他の前記放送番組のタイトル名を他の前記領域に表示する機能を備えている。例えば8チューナ等の多チューナからの映像を一つの画面に一覧表示する場合、優先度の高い放送番組については、その映像を上下に分割した画面の下部に大きな画面で例えば左右に2分割(3分割)で表示する。そして、単に番組のタイトル名だけ分かれば良い等の優先度の低い放送番組については、画面の上部の狭い部分にタイトル名だけを同時に表示する。このようにすることにより、全チューナ分の番組を一覧表示で確認できるとともに、関心の高い(見たい)放送番組は大画面で確認することができる。
前記表示装置のマルチ画面機能がチューナの数と同数に分割した画面上に映像を表示する上記放送番組予約装置において、前記表示装置を複数の表示手段から構成し、前記全ての映像を、前記表示手段に分配して表示することができる。例えば、表示装置が1台のテレビジョンに2つの表示パネルを備える場合がある。各チューナの選局した映像出力は、パネルの数やパネルのサイズに応じて、重要と考える番組を大きく表示するなど、選択して表示可能となる。
上記の放送番組予約装置において、前記マルチ画面機能は、前記映像の少なくとも一部について、前記番組のタイトル名をテキスト表示することができる。即ち、視聴予約が設定された番組について、ユーザが考える重要度の高いものについては、映像と共にタイトル名をテキスト表示することが好ましい。ユーザは、映像として画面上に写っている番組のタイトル名をテキスト表示によって確認することができる。また、マルチ画面を一つの画面に表示する場合に、映像を表示すると一定以上の表示エリアを必要とするが、すべてのマルチ画面を表示しようとするといずれかの画面を小さく表示せざるを得なくなる。このようなとき、番組のタイトルを表示することにすれば、1行程度でも表示することができ、多くの番組名を一覧表示できるとともに、表示エリアも小さくて済むのでその分本来ユーザが視聴したい番組を大きな画面で視聴することができる。例えば、左画面にテレビ画面を拡大し、右側に複数番組のタイトル名を縦方向に数行並べる、或いは画面の上部に、番組のタイトル名を1行程度のサイズで横方向に複数番組並べれば、見たい番組については大画面で見ることができ、多くの番組リストも同時に視聴することができる。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、前記視聴予約が終了した前記放送番組を検出して、当該放送番組を表示していた前記映像を画面から消去することができる。視聴予約が終了した放送番組がある場合には、画面上で当該チューナからの映像を表示しておく必要がないので、画面から消去するのが好ましい。空いた画面を他視聴予約がある放送番組に表示に振り分けて、当該他の放送番組の映像をより広い画面で表示することができる。
前記視聴予約が終了した前記放送番組が検出されるとき、前記視聴予約を行う際に設定される予約データのうち、次回の予約設定に再度使用可能な前記予約データを視聴履歴メモリに保存することができる。例えば、ドラマ番組のタイトル名、特定の時間に定期的に放送されるニュース番組、歌番組、連続ドラマ番組等の番組のタイトル名、ジャンル情報等の予約データは次回の予約設定に再度使用可能である。そうしたデータは視聴履歴メモリに保存しておき、次回に予約設定をする場合に使用することで、将来の視聴予約の設定がそれらのタイトルやジャンルの用語を選択するだけで済み、簡素化される。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、一覧表示された前記映像が一つである場合は当該映像についての音声のみを出力し、一覧表示された前記映像が二つである場合は前記映像を左右の画面に表示するとともにそれぞれの前記映像についての音声を左右に対応するスピーカから出力することができる。視聴予約が設定された放送番組が開始されたとき、開始番組が一つである場合は、その映像についての音声のみを出力する。この場合、スピーカがステレオスピーカであれば、左右のスピーカから出力する。また、開始番組が二つである場合は、左の画面に映した映像の音声は左側のスピーカから出力し、右の画面に映した映像の音声は右側のスピーカから出力する。更に、左右のいずれか一方の画面に表示される映像の音声のみを両スピーカから出力させることもできる。例えば、テレビの左右にスピーカがある場合は、それぞれのスピーカを超指向性スピーカを使用して、左画面の映像の音は左側の方向に、右画面の映像の音は右側の方向へ届き易くすることができる。更に、超ワイド型テレビでは2人の人が左右に座って、別々の画面の内容を視聴することも可能である。その場合、液晶パネルの内部に設けた透明スピーカから音を出せるようなパネルでは、マルチ画面を構成する任意の位置にスピーカを設けて、必要な位置のスピーカのみ音を出力することも可能である。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、一覧表示された映像に音声信号が一緒に含まれている場合は、その音声を出力することができる。例えば、プロモーション映像のように映像の内容を簡単に説明した音声が含まれているような番組がある。視聴予約が設定された放送番組がこのような番組である場合には、映像に含まれる音声を、例えば表示装置本体のスピーカから出力することができる。
前記表示装置がマルチ画面機能を備える上記放送番組予約装置において、一覧表示された前記映像のうち最大画面のサイズで表示した前記映像についての音声を出力することができきる。マルチ画面のうち最大画面サイズで表示する映像が優先度の最も高いものと考えられるので、最大画面のサイズで表示した映像についての音声を出力することが好ましい。
チューナ毎に視聴予約の設定を可能とした上記放送番組予約装置において、前記放送受信システムは、選局した前記番組を記録装置に記録可能であり、前記視聴予約が設定された前記放送番組毎について、前記表示装置の画面上で前記記録装置に記録予約が設定可能とすることができる。視聴予約を設定する放送番組については、ユーザの関心度が高いと考えられるので、当該放送番組を記録装置に記録する可能性が高い。視聴予約が設定された放送番組毎について、表示装置の画面上で記録装置に記録予約を設定可能とすることで、視聴予約とともに記録予約も行うことでユーザの利便性が一層高められる。
この発明による放送番組予約装置は、上記のように構成されているので、2つ以上の視聴を希望する放送番組を、放送時間が重なることを気にせずに視聴予約の設定をすることができる。複数の視聴予約が設定された放送番組が同じ時間に開始するのが検出されたときには、表示装置の画面をマルチ画面にして、予約された全ての放送番組を一覧表示することができ、更に、優先度の高い放送番組については大画面で表示して確認することができるとともに、単に番組のタイトル名だけ分かれば良い等の優先度の低い放送番組については画面にタイトル名だけを同時に表示して、全チューナ分の番組を一覧表示で確認することができる。また、複数の画面を表示させる制御を行うマルチ画面制御装置を具備するテレビジョン受像機が既に提供されていることから、このマルチ画面機能を使用することにより放送時間が重なっていても全ての予約番組を観ることが可能となる。また、一つの視聴予約が設定された放送番組の開始が先に検出されたときは、まず1画面で表示し、その視聴途中で、もう一つの視聴予約が設定された放送番組の開始が検出されたら、2画面にして両方表示する。以降、予約開始を検出するごとに画面を増やして表示することができ、視聴予約を見逃すことがない。逆に、予約が終了した番組の画面は不要となるので、終了時間を検出した番組を表示する画面の設定を解除することにより、予約実行中の番組の画面のみを残すようにすることで、表示装置の画面を有効に利用して、見たい番組のみを観ることができる。
次に、図面を参照して、本発明による放送番組予約装置の実施の形態について説明する。図1は、この発明による放送番組予約装置が適用される放送受信システムの一実施形態を示すブロックダイアグラムである。図1に示すブロック図を用いて、本発明による放送番組予約装置が適用される放送受信システムの構成について説明する。
放送受信システムは、複数の映像画面を同時に表示可能なマルチ画面表示機能を備えたテレビジョン受像機を含んでいる。図1に示す放送受信システムの表示装置は、複数のチューナ2a,2b,2c、外部入力3、映像切換回路4、第1及び第2の映像処理回路5a,5b、画面合成切換回路6、モニタ画面7、制御回路11、音声切換回路8、音声処理回路9、アンプ10、及びスピーカ12を具備している。ここで、第1チューナ2aは放送受信アンテナ1aで受信されたテレビジョン放送(地上放送等)信号を選局し、第2チューナ2bは放送受信アンテナ1bで受信されたテレビジョン放送(衛星放送等)信号を選局する。チューナ2a,2bは、このようなテレビジョン放送の信号が入力される信号入力手段の一例である。第3チューナ2cは、CATV等の配信信号から選局する。上記各チューナに加えて、外部入力3として、例えば、DVDのチューナが選局した信号が入力される。これらのチューナが選局した放送信号を、以下、「放送信号」という。
テレビジョン放送等の放送信号には、複数チャンネル分の映像信号及びその映像と同期した音声信号が重畳されている。地上波電波選局用の第1チューナ2a、衛星放送電波選局用の第2チューナ2b、例えばCATVチューナである第3チューナ、例えばDVDのチューナ出力である外部入力3からの選局された映像信号は全て映像切換回路4に入力され、音声信号は音声切換回路8に入力される。映像切換回路4はそれらの映像信号から、制御回路11からの選局指示に従って、選局された放送チャンネルの映像信号を出力する。
図1に示す実施形態では、第1映像処理回路5aと第2映像処理回路5aの2つの映像処理回路を備えている。映像処理回路5a,5bは、それぞれ、映像切換回路4から出力された映像信号各々に対して各種信号処理を行うものである。映像処理回路5a,5bは、例えば、映像信号のA/D変換や、A/D変換後の映像信号から水平及び垂直同期信号の分離、その同期信号に位相同期したクロック信号の生成、A/D変換後の映像信号からの輝度信号及び色信号の分離、所定の画質改善処理、画質改善処理後の映像を縮小する(時間軸を圧縮する)処理、及びその縮小映像信号を前記クロック信号に基づいて水平走査期間の前半(画面左半分)や後半(画面右半分)に配置する位相調整処理等を行い、処理後の映像信号を画面合成切換手段6に出力する。第1及び第2の映像処理回路5a,5bからの映像信号を画面合成切換回路6で合成しているので、同時に2つのチューナで選局された番組の映像を合成することができる。
画面合成切換回路6は、映像処理回路5a,5bからの映像信号について、いずれかを切り換えてモニタ画面7に出力することによりモニタ画面7に1つの映像画面を表示させるか、2つの映像画面を左右に並べて同時表示(画面合成)させるかを切り換えるための回路である。このように2つの映像処理回路を持つ場合は、モニタ画面7には2番組の情報を表示可能である。例えば、一方の映像処理回路5aから水平走査期間の前半に位相調整された縮小映像信号が入力され、他方の映像処理回路5bから水平走査期間の後半に位相調整された縮小映像信号が入力されている場合、それらを映像処理回路5a,5bから得られるクロック信号に基づいて順次切り換え出力することにより、モニタ画面7の左半分と右半分との各々に、映像切換回路4により出力される2つの映像信号が並べて同時表示される。また、映像処理回路5a,5bから縮小処理を行わない映像信号が入力されている場合、それらの一方を出力することにより、モニタ画面7のほぼ全体のエリアに映像切換回路4により出力される2つの映像信号のうちの一方のみを表示させることができる。更に、画面合成切換回路5は、制御回路11から入力される挿入情報を、出力する映像信号にスーパーインポーズする機能も備えている。
モニタ画面7は、例えば、いわゆるCRTや液晶パネル、PDP及びその周辺機器等からなる表示手段であり、画面合成切換回路6から出力される映像信号を表示する。モニタ画面7は、1つの映像画面の表示又は複数の映像画面の同時表示を切り換え可能なマルチ画面表示手段の一例である。なお、3チューナの信号を同時に表示するには、第3映像処理回路(図になし)が、外部入力3の信号も同時表示するにはさらに第4映像処理回路(図になし)が必要になる。画面に何番組を表示するかは例えばユーザがリモコンで制御回路(マイコン)11に指示すると、映像切換回路4(音声切換回路8)を切換えて必要な番組数の信号を次段の映像処理回路に出力して画面表示(画面又はタイトル表示)する。
制御回路11は、MPUによって実行される制御プログラムが予め格納される記憶手段であるROM(EPROM)、MPUが実行する処理によって書き込まれる設定情報を記憶するEEPROM等を備え、当該放送受信システム全体を制御するものである。
音声切換回路8は、第1チューナ2a〜第3チューナ2cのそれぞれからの音声信号及び外部入力部3からの音声信号を入力し、それらの音声信号のうちの任意の音声信号を、制御回路11からの指示に従って各々音声処理回路9に出力するものである。本実施形態では、モニタ画面7のほぼ全面のエリア又は左半分のエリアに表示される映像画面に対応する音声信号が音声処理回路9に出力されるよう音声切換回路8が制御される。
音声処理回路9は、制御回路11からの指示に従って、音声切換回路8から出力された音声信号に対して各種信号処理を行う回路である。例えば、スピーカ12の特性に合わせたイコライズ処理や、サラウンド処理等を行う。アンプ10は、音声処理回路9による処理後の音声信号を、制御回路11からの指示に従って増幅或いは減衰させる処理を行い、スピーカ12に出力する。
放送受信システムのうち、モニタ画面7、音声処理回路9、アンプ10及びスピーカ12を除く残りの構成が、モニタ画面7(マルチ画面表示手段)に映像画面を表示させるマルチ画面制御装置として機能する部分である。
以下、制御回路11の機能について説明する。制御回路11は、リモコン及びリモコンインターフェース回路を通じて入力される操作入力情報(チャンネル選択キーの操作入力や、音声ボリュームのアップキー若しくはダウンキーの操作入力に対応する情報等)に従って、第1チューナ2a〜第3チューナ2c及び外部入力3に対して選局するチャンネルを指定したり、アンプ10に対して出力音量の調節指令を出力したりする等、通常のテレビジョン受像機が備える機能を実現するための制御機能を有する。
制御回路11は、映像処理回路5a,5b各々に対し、映像信号の縮小を行うか否か、及び縮小を行う場合に水平走査期間の前半と後半のいずに配置(位相調整)するか等についての制御信号を出力し、画面合成切換回路6に対し、映像処理回路5a,5b各々からの映像信号のいずれか一方をモニタ画面7に表示させるか、又はそれらを順次切換出力してモニタ画面7にマルチ画面(2画面)表示させるかの制御信号を出力する。
制御回路11は、また、第1チューナ2a〜第3チューナ2c及び外部入力3の各々に対して、いずれの放送チャンネルを抽出(選局)させるかの制御信号を出力し、映像切換回路4に対しては、第1チューナ2a〜第3チューナ2c及び外部入力3の各々から入力される映像信号の中から映像信号を選択して映像処理回路5a,5b各々に出力させるかの切換信号を出力する。
更に、制御回路11は、いわゆる視聴予約を実現するための回路である。即ち、リモコン及びリモコンインターフェース回路を通じて入力される操作入力に従って、予約時刻とその予約時刻にモニタ画面7に表示させる映像信号の種類(放送チャンネルのいずれか又は外部入力)である設定チャンネルとをEEPROMに記憶させる処理と、計時回路により計時される現在時刻を監視し、現在時刻が記憶された予約時刻となった際に、設定チャンネルに対応する映像信号をモニタ画面7に表示させる処理とを実行する。
制御回路11は、モニタ画面7への特定チャンネルの映像画面の表示中に、計時回路及び制御回路11による視聴予約時間の検出がなされた場合に、1又は複数の映像画面をモニタ画面7(マルチ画面表示手段)に表示させる。表示される画面(映像)は、視聴予約された番組が開始された画面であってもよく、また、開始される数分前の予約チャンネルの画面、視聴予約を行う(或いは行われた後の)予約設定画面でもよく、例えば、EPG表示の予約設定画面でも構わない。
次に、図3以下の図に示す実施例を用いて、表示状態設定情報に基づくイベント発生時のモニタ画面7への表示画面の例について説明する。なお、番組Aは視聴予約実行前の視聴番組であり、番組B(図2に示すフローチャートにおける予約イに該当し、番組Cとは別のチューナを使用して視聴できる番組)は1つ目の視聴予約番組、番組C(図2に示すフローチャートにおける予約ロに該当し、番組Bとは別のチューナを使用して視聴できる番組)は2つ目の視聴予約番組とする。
図3は番組Bと番組Cの視聴予約の開始時間と終了時間が同じ場合、図4は番組Bと番組Cの視聴予約の開始時間が同じで番組Bの終了時間が番組Cの終了時間よりも遅い場合、図5は番組Bの視聴予約の開始時間が番組Cよりも早く番組Cと番組Dの終了時間が同じ場合、図6は番組Bの視聴予約の開始時間が番組Cよりも早く番組Bの終了時間が番組Cの終了時間よりも遅い場合、図7及び図8は番組Bの視聴予約の開始時間が番組Cの開始時間よりも早く番組Bの終了時間が番組Cの終了時間よりも早い場合を各々表す。
先ず、視聴予約開始時の動作を説明する。
第1チューナ2aで視聴できる番組Bと第2チューナ2bで視聴できる番組Cが視聴予約設定されているとする。(それぞれ予約イ、予約ロとする)
第1チューナ2aにおいて番組Aを視聴しているときに、制御回路11が番組B(予約イ)の視聴予約の開始時間(左)を検出(S1)した場合、第1チューナ2aで番組Bを選局し1画面のまま番組B(予約イ)の視聴予約を実行(S2)し、番組C(予約ロ)の開始時間を監視する。そして、番組C(予約ロ)の開始時間を検出(S3)したときに第2チューナ2bで番組Cを選局して画面合成切換回路6によって2画面にして(S4)、番組B(予約イ)の視聴予約を保持したまま番組C(予約ロ)の視聴予約を実行(S5)する。これは、図5、図6及び図7の実施例に該当する。
制御回路11が番組B(予約イ)及び番組C(予約ロ)の視聴予約の開始時間(下)を検出(S1)した場合、第1チューナ2aで番組Bを、第2チューナ2bで番組Cを選局する。それら2つの映像信号を、映像切換回路4を介して映像処理回路5aと映像処理回路5bにそれぞれ入力し、映像処理回路からの映像信号を画面合成切換回路6によってモニタ画面7に2画面表示(S6)させて、番組B(予約イ)及び番組C(予約ロ)の視聴予約を同時に実行(S7)する。これは、図3及び図4の実施例がそれに該当する。
制御回路11が番組C(予約ロ)の視聴予約の開始時間(右)を検出(S1)した場合、第1チューナ2aで番組Cを選局し1画面のまま番組C(予約ロ)の視聴予約を実行(S8)し、番組B(予約イ)の開始時間を監視する。そして、番組B(予約イ)の開始時間を検出(S9)したときに第2チューナ2bで番組Bを選局して画面合成切換回路6によって2画面にして(S10)、番組C(予約ロ)の視聴予約を保持したまま番組B(予約イ)の視聴予約を実行(S11)する。これは、図10の実施例がそれに該当する。
次に視聴予約の終了時の動作を説明する。
制御回路11が番組B(予約イ)の視聴予約の終了時間S9(左)を検出した場合、画面合成切換回路6によって番組B(予約イ)の映像表示用の画面を消去して番組B(予約イ)の視聴予約を終了S10して番組C(予約ロ)を1画面で表示して番組C(予約ロ)の視聴予約を継続し、番組C(予約ロ)の終了時間S11を待って視聴予約を終了S12する。これは、図4及び図6の実施例に該当する。
制御回路11が番組C(予約ロ)の視聴予約の終了時間S9(右)を検出した場合、画面合成切換回路6によって番組C(予約ロ)の映像表示用の画面を消去して番組C(予約ロ)の視聴予約を終了S14して番組B(予約イ)を1画面で表示して番組B(予約イ)の視聴予約を継続し、番組B(予約イ)の終了時間を待って(S15)、視聴予約を終了(S16)する。これは、図7の実施例に該当する。制御回路11が番組B(予約イ)及びC番組(予約ロ)の視聴予約の終了時間を同時に検出(S9)した場合(下)、画面状態を保持して視聴予約を終了(S13)する。これは、図3、図5及び図10の実施例に該当する。
図3〜図7にそれぞれ示す実施例の図2における処理の流れは以下の通りである。
図3:S1→S6→S7→S12→S16
図4:S1→S6→S7→S12→S17→S18→S19
図5:S1→S2→S3→S4→S5→S12→S16
図6:S1→S2→S3→S4→S5→S12→S17→S18→S19
図7,図8,図9:S1→S2→S3→S4→S5→S12→S13→S14→S15
図10:S1→S8→S9→S10→S11→S12→S16
前記実施形態では、1画面表示と左右2画面表示とを切り換えるマルチ画面表示例について示したが、例えば、1画面表示と、その一部にウィンドウ画面を同時表示させる2画面表示とを切り換えるものや、複数の視聴予約に対応する複数の映像画面を同時表示させる3画面表示以上のマルチ画面表示を行うもの等も考えられる。
図8及び図9は、図7に示す例の変形例であり、図8(a)はモニタ画面7における表示を異ならせた例であって、同図(b)は音声との組合せを示した例である。即ち、図8(a)では、視聴予約した2つの番組B,Cが同時に開始されている場合に、番組に優先度を付けて、番組Bを番組Cと比較して大きく表示した例である。また、図8(b)では、単一の番組だけが開始されている場合には、その番組を全画面表示するとともに、モニタ画面と組み合わされる左右のスピーカからは、その番組の音声だけが出力される。しかし、2つの番組(番組B,C)が同時に開始されている場合には、2つの画面のうち、モニタ画面7に表示される画面に近い側のスピーカからはその画面の音声(それぞれ音声b又は音声c)が出力される(番組Aの音声はaで表示している)。更に、図9(a)は、モニタ画面7に、番組のみならずタイトル表示をも表示させた例を示している。単一の番組だけが開始されている場合には、その番組を全画面表示し、タイトルも表示していないが、複数の番組(番組B,番組C)が表示される場合には、それぞれの番組のタイトルが番組表示部分の上方に表示される。図9(b)では、複数の番組(番組B,番組C)が表示される場合には、それぞれの番組にそのタイトル(B´,C´)がスーパーインポーズされる例を示している。
本発明による放送番組予約装置が適用される放送受信システムの一例を示すブロック図。 本発明による放送番組予約装置の制御流れの一例を示すフローチャート。 本発明による放送番組予約装置の視聴予約と画面表示との一例を示す図。 本発明による放送番組予約装置の視聴予約と画面表示との別の例を示す図。 本発明による放送番組予約装置の視聴予約と画面表示との更に別の例を示す図。 本発明による放送番組予約装置の視聴予約と画面表示との更に別の例を示す図。 本発明による放送番組予約装置の視聴予約と画面表示との更に別の例を示す図。 図8に示す例の変形例を示す図。 図8に示す例の更に別の変形例を示す図。 本発明による放送番組予約装置の視聴予約と画面表示との他の例を示す図。
符号の説明
1 アンテナ
2 チューナ
3 外部入力
4 映像切換回路
5 映像処理回路
6 画像合成切換回路
7 モニタ画面
8 音声切換回路
9 音声処理回路
10 アンプ
11 制御回路
12 スピーカ
S1,S2,〜S19 ステップ(処理手順)

Claims (10)

  1. 内蔵型又は外部接続可能な複数のチューナから入力される放送信号のうち選局した放送番組を表示装置に表示する放送受信システムにおいて、
    前記チューナ毎に視聴予約の設定を可能とし
    前記表示装置は、前記チューナ毎に前記視聴予約がされた全ての前記放送番組の映像を一覧表示できるマルチ画面機能を備えており、
    前記マルチ画面機能は、少なくとも1つ以上の前記視聴予約がされた前記放送番組の前記映像を分割された画面の一つの領域に表示し、同時に、前記視聴予約がされた他の前記放送番組のタイトル名を他の前記領域に表示する機能を備える
    ことから成る放送番組予約装置。
  2. 前記マルチ画面機能は、前記全ての映像を、前記視聴予約がされている全ての前記チューナの数と同数に分割した画面上に一覧表示できる機能であることから成る請求項1に記載の放送番組予約装置。
  3. 前記マルチ画面機能は、視聴予約時間の早い前記放送番組の映像を視聴予約時間の遅い前記放送番組の映像より大きく且つ同時に表示できる機能を備えていることから成る請求項1又は2に記載の放送番組予約装置。
  4. 前記マルチ画面機能は、前記視聴予約がされた前記放送番組の前記映像の少なくとも一部について前記タイトル名をテキスト表示することから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載の放送番組予約装置。
  5. 前記視聴予約が終了した前記放送番組を検出して、当該放送番組を表示していた前記映像を画面から消去することから成る請求項1に記載の放送番組予約装置。
  6. 前記視聴予約が終了した前記放送番組が検出されるとき、前記視聴予約を行う際に設定される予約データのうち、次回の予約設定に再度使用可能な前記予約データを視聴履歴メモリに保存することから成る請求項5に記載の放送番組予約装置。
  7. 一覧表示された前記映像が一つである場合は当該映像についての音声のみを出力し、一覧表示された前記映像が二つである場合は前記映像を左右の画面に表示するとともにそれぞれの前記映像についての音声を左右に対応するスピーカから出力することから成る請求項1〜6のいずれか1項に記載の放送番組予約装置。
  8. 一覧表示された前記映像に音声信号が一緒に含まれている場合、当該音声を出力することから成る請求項1〜7のいずれか1項に記載の放送番組予約装置。
  9. 一覧表示された前記映像のうち最大画面のサイズで表示した前記映像についての音声を出力することから成る請求項1に記載の放送番組予約装置。
  10. 前記放送受信システムは、選局した前記番組を記録装置に記録可能であり、前記視聴予約が設定された前記放送番組毎について、前記表示装置の画面上で前記記録装置に記録予約が設定可能であることから成る請求項1に記載の番組予約装置。
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