JP4839229B2 - 成形品の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る成形品の製造装置の成形工程における時間変化を示す説明図である。
図3は、上記成形工程における制御を示すフローチャートである。
図4は、上記成形工程におけるズレ時間と調整温度幅との関係の例を示す図表である。
以上説明した第1実施形態では、熱可塑性素材1を収容した成形型2(型セット7)の高さが基準高さH0に到達するまでの成形時間tに応じて、加熱手段(保温プレート上8及び保温プレート下9)の温度を調整して成形時間を適正な基準成形時間t0に収束させている。つまり、熱可塑性素材1の圧力及び変形量を一定に保持すると共に成形時間を適正な基準成形時間t0に収束させることで、成形型2や製造装置構成物の経時変化等による熱可塑性素材1の実温度のズレを解消する。これによって、熱可塑性素材1の熱伝導による熱的分布が安定することになり、成形工程中の熱可塑性素材1の温度、粘度及びこれらの分布を実質的に安定化させることができる。したがって、本実施形態によれば、高精度な成形品を繰り返し安定して製造することができる。
同図に示すように、本変形例においては、成形工程完了前の型セット高さを基準高さH0とし、この基準高さH0における高さ変化曲線P1の成形時間tを適正な基準成形時間t0として、上記実施形態に係る制御部13に初期設定している。そして、この基準成形時間t0を基にしたズレ時間Δtに応じて、制御部13により、調整温度幅Tを選択すると共に、温度制御信号15を送信して保温プレート上8及び保温プレート下9のプレート温度を調整する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る成形工程における制御を示すフローチャートである。
本実施形態では、ズレ時間Δtを関数式に入力して調整温度幅Tを出力する点を除いて、上記第1実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、基準成形時間t0からのズレ時間Δtを基にして、例えば対応する温度変化率を係数化した関数式(調整温度幅T=0.1×ズレ時間Δt)により、成形温度の調整温度幅Tを決定する(S12)。
図8は、本発明の第3実施形態に係る成形工程における制御を示すフローチャートである。
本実施形態では、図9の上段のグラフに示すように、成形過程において第1の温度PT1(成形時間t1)から第2の温度PT2(成形時間t2)へとプレート温度PTを切り替えて成形する(ただし、PT1>PT2)。そして、詳しくは後述するが、本実施の形態ではプレート温度PT1,PT2自体を変更するのではなく、プレート温度PTを切り替えるタイミングを遅くする又は早くすることで成形時間tを直接調整して、成形時間tを予め設定した適正な基準成形時間t0に収束させている。この点を除いては、上記第1及び第2実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
そして、図8に示すように、基準高さH0到達までの基準成形時間t0からのズレ時間Δtを測定する(S21)。なお、図9の中段のグラフでは、ズレ時間Δtがプラス(+)の値である場合を示している。
2 成形型
3 上型
4 下型
5 スリーブ
6 外径枠
7 型セット
8 保温プレート上
8a ヒータ
9 保温プレート下
9a ヒータ
10 軸
11 装置天板
12 高さ測定部
13 制御部
13a 制御プログラム
14 高さ検出信号
15 温度制御信号
Claims (8)
- 成形型及び該成形型内に供給した熱可塑性素材を加熱工程において加熱し、該加熱された成形型及び熱可塑性素材を加熱手段によって保温しつつ押圧成形して成形品を繰り返し製造する成形品の製造方法において、
前記熱可塑性素材を収容した状態の前記成形型の高さが、成形工程が終了となる基準高さに到達するまでの成形時間に応じて、次以降の成形品の製造工程における前記加熱手段の温度を調整して前記成形時間を適正な基準成形時間に収束させることを特徴とする成形品の製造方法。 - 前記成形型の高さが基準高さに到達するまでの、予め設定した基準成形時間からの超過又は短縮した時間を基にして、段階的に予め設定された調整温度幅から選択することを特徴とする請求項1記載の成形品の製造方法。
- 前記成形型の高さが基準高さに到達するまでの、予め設定した基準成形時間からの超過又は短縮した時間を基にして、関数式により調整温度幅を決定することを特徴とする請求項1記載の成形品の製造方法。
- 前記加熱手段の温度を成形過程において切り替えて前記熱可塑性素材を成形する方法において、
前記成形型の高さが基準高さに到達するまでの、予め設定した基準成形時間からの超過又は短縮した時間を基にして、前記加熱手段の温度を切り替えるタイミングを遅くする又は早くすることで、前記成形時間を適正な基準成形時間に収束させることを特徴とする請求項1記載の成形品の製造方法。 - 成形型及び該成形型内に供給した熱可塑性素材を加熱工程において加熱し、該加熱された成形型及び熱可塑性素材を加熱手段によって保温しつつ押圧成形して成形品を繰り返し製造する成形品の製造装置において、
前記熱可塑性素材及び該熱可塑性素材を収容した成形型を保温する加熱手段と、
前記熱可塑性素材を収容した状態の前記成形型の高さを測定する高さ測定手段と、
前記測定した成形型の高さが、成形工程が終了となる基準高さに到達するまでの成形時間に応じて、次以降の成形品の製造工程における前記加熱手段の温度を調整して前記成形時間を適正な基準成形時間に収束させる制御手段と、
を備えることを特徴とする成形品の製造装置。 - 前記制御手段は、前記成形型の高さが基準高さに到達するまでの、予め設定した基準成形時間からの超過又は短縮した時間を基にして、段階的に予め設定された調整温度幅から選択することを特徴とする請求項5記載の成形品の製造装置。
- 前記制御手段は、前記成形型の高さが基準高さに到達するまでの、予め設定した基準成形時間からの超過又は短縮した時間を基にして、関数式により調整温度幅を決定することを特徴とする請求項5記載の成形品の製造装置。
- 前記制御手段は、前記加熱手段の温度を成形過程において切り替えて前記熱可塑性素材を成形する方法において、前記成形型の高さが基準高さに到達するまでの、予め設定した基準成形時間からの超過又は短縮した時間を基にして、前記加熱手段の温度を切り替えるタイミングを遅くする又は早くすることで、前記成形時間を適正な基準成形時間に収束させることを特徴とする請求項5記載の成形品の製造装置。
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