JP4837904B2 - Cppスピンバルブ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、磁気抵抗スピンバルブ(SV)素子に関する。詳しくは、本発明は、(MRAM)と呼ばれる不揮発性大容量磁気メモリー及び/又は磁性媒体に記録された情報信号を読み取る磁気トランスジューサ又は「磁気ヘッド」に応用できるスピンバルブ・デバイス形態に関する。
例えば、特許文献1は、スピンバルブ磁気抵抗センサーとも呼ばれる磁気トランスジューサを開示している。スピンバルブ素子は、異なる磁場感度を有する少なくとも2つの強磁性層を含む。感度が高い方の強磁性層は「フリー層」と呼ばれ、他方の強磁性層は「ピンド層」と呼ばれる。スピンバルブ素子の抵抗は、2つの層の磁化の間の角度の関数(角度の余弦)であり、磁化方向に対する電流の方向には無関係である(これは慣習的に巨大磁気抵抗効果(GMR)と呼ばれている)。
MRAMsでは、フリー層又はピンド層の磁化方向によってバイナリー情報が記憶される。記憶されたバイナリー情報は、磁場を印加してスピンバルブ素子の抵抗変化の符号を感知することによって読み取られる(例えば、非特許文献1及び2を参照されたい;なお、これらの非特許文献はどちらも、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする)。バイナリー情報は、また、スピンバルブ素子の抵抗を直接感知することによって読み取ることができる。スピンバルブ素子はまた、素子の抵抗変化で磁場を検出することによって、磁気記録における読み取りヘッドなどの磁場センサーにも応用できる。スピンバルブ・ヘッドは大きな線密度で磁気表面からのデータを読み取ることができることが示されている。
GMR効果は、層に垂直な電流で測定したときの方が、面内方向の電流で測定したときよりも大きい(例えば、非特許文献3及び4を参照されたい;なお、これらの非特許文献はどちらも、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする)。前者はCPP(面に垂直な電流)と呼ばれ、後者はCIP(面内電流)と呼ばれる。したがって、状況が許すならば、CIPでなく、CPPを利用することが望ましい。しかし、通常のCPP構造の欠点は、CIP構造に比べて非常に小さな抵抗変化しか得られないということである。したがって、抵抗変化が非常に小さいために、十分な出力信号レベルを得るためには非常に大きな電流を印加することが必要になる。
特許文献2は、基板と基板に形成された層状構造を含むスピンバルブ素子を含む電流狭窄路(CCP)CPPスピンバルブ・デバイスを開示している。層状構造は、強磁性物質の第一の薄膜層と強磁性物質の第二の薄膜層を有する。第一の薄膜層と第二の薄膜層は薄い非磁性層構造によって隔てられている。第一及び第二の薄膜層の一方はフリー層であり、第一及び第二の薄膜層の他方はピンド層である。非磁性層構造は、少なくとも1つのCCPを有する電流狭窄(CC)層構造と、複数の電流狭窄路を通ってフリー層とピンド層の間でスピンバルブ素子を通る電流を生成する手段を有する。複数の電流狭窄路のうち少なくとも1つの電流狭窄路が、素子面に平行な同一平面に投射した実用形態における信号磁束路とCC層構造内の電流狭窄路との関係において、フリー層の縁を除きフリー層の交換長さの幅の全ての磁束路の内部に交錯する如く形成される。
図1は、特許文献2に開示されたCPPスピンバルブ素子を示している。スピンバルブ素子は、磁性層構造11及び12を含み、そのどちらか一方はフリー層構造で他方はピンド層構造であり、非磁性的な導電スペーサー層構造13とCC層構造14がその間にはさまれている。各層構造は、幅wと高さhを有する。CC層構造は、CC層構造の片側からCC層構造の他の側へゆく電流路を狭窄してスピンバルブ素子の全抵抗を増加させる。これによってスピンバルブ素子に素子と垂直に十分な量の電流が印加されたときに高い出力電圧を得ることが可能になる。CC層構造14は、単数又は複数の導電部分と共に絶縁部を含む。導電部分がホール()である場合、磁性層構造11と導電スペーサー層構造13はホールによって互いに直接結合される。CC層構造14は、導電度が著しく異なる少なくとも2つの部分から構成されるモザイク構造であってもよい。スピンバルブ素子は、電流源に結合され、電流源はリード15と15’によって一方の側から他方へ電流を印加する。リードは磁性物質であっても非磁性物質であってもよい。
特許文献3は、複数の磁性膜と1つ以上の非磁性膜を含むCPPスピンバルブ素子を開示している。磁性膜及び1つ以上の非磁性膜は、各非磁性膜が一対の磁性膜の間に配置されるような層構造になっている。非磁性膜は電気絶縁体膜と、電気絶縁体膜に配置された少なくとも1つの電気導体を含み、電流路を素子の断面積よりも小さな断面積に局限するようにしている。こうしてスピンバルブ素子は、それを実用的なものにする大きな抵抗と抵抗変化を実現している。
図2は、特許文献3に開示されたCPPスピンバルブ素子を示している。スピンバルブ素子は、磁性層構造21と22を含み、そのどちらか一方はフリー層構造で他方はピンド層構造であり、非磁性的なCC層構造24がその間にはさまれている。CC層構造24は、導電度が著しく異なる少なくとも2つの部分を含むモザイク構造であってもよい。スピンバルブ素子は、電流源に結合され、電流源はリード25及び25’によって一方の側から他方へ電流を印加する。リードは磁性物質であっても非磁性物質であってもよく、各層構造は、幅wと高さhを有する。
上記した特許文献2及び3はどちらも、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする。また、非特許文献5もあわせて参照されたい(この非特許文献は、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする)。
米国特許第5,159,313号 米国特許第6,560,077号 米国特許第5,715,121号 "Characteristics of AP Bias in Spin valve Memory Elements," J. Zhu 及び Y. Zheng, IEEE Trans. Magn. Vol. 34, 1063-1065, (1998) "Pseudo Spin Valve MRAM Cells wiyh Sub-Micrometer Critical Dimension," B. A. Everittら, IEEE Trans. Magn. Vol. 34, 1060-1062, (1998) "Perpendicular Giant Magnetoresistances of Microstructured Fe/Cr magnetic multilayers from 4.2 to 300 K" M. A. M. Gijs, S. K. J. Lenczovski 及び J. B. Giesbers, Physical Review Letters, Vol. 70, 3343-3346 (1993) "High-resolution focused ion beams", Jon Orloff, Review of Scientific Instruments, Vol. 64, 1105-1130 (1993)
本発明の目的は、高い抵抗を有するCPP構造で、低電流で大きな出力信号を生成するスピンバルブ素子を提供することである。
本発明の別の目的は、関連した従来技術のデバイスで得られるよりも実質的に高い出力と優れた性能を低い電流を印加することによって得ることのできる方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、基板上に形成される第一及び第二の薄膜強磁性層構造を含む層構造を有するCPPスピンバルブ素子を提供する。フリー層構造(第一及び第二の薄膜強磁性層構造の一方)はピンド層構造(他方の強磁性層構造)よりも磁気的に軟らかく作られ、2つの層は薄い非磁性スペーサー層によって隔てられ、このスペーサー層がフリー層とピンド層構造の間の実質的な磁気的結合を阻止している。スペーサー層はまた、電流が通過するのを可能にする。著しく異なる導電性を有する少なくとも2つの部分を含む少なくとも2つのCC層構造がそこに組み込まれている。
具体的に言うと、層状構造を含むスピンバルブ素子がフリー層構造とピンド層構造を含めて基板上に形成される。フリー層構造とピンド層構造は薄い非磁性層構造によって隔てられている。薄い非磁性層構造は、導電層又はCC層構造であって、フリー層とピンド層構造の間の実質的な磁気結合を妨げ、電流が通過することを可能にしている。
導電層構造が用いられる場合、1つのCC層構造がフリー層構造の内部又はその付近に位置し、少なくとも1つの他のCC層構造がピンド層構造の内部又はその付近に位置する。CC層構造が用いられる場合、少なくとももう1つのCC層構造がフリー層構造の内部又はその付近に又はピンド層構造の内部又はその付近に追加される、及び/又は、CC層構造の電狭窄路のサイズがある臨界値よりも大きい。以前のスピンバルブ素子でも、CC層構造の電流狭窄路のサイズをコントロールすることによって性能をさらに改善することができる。
要するに、本発明は、効果的な電流の狭窄を実現するようにCC層の構造及び/又は位置が設計されたCCP−CPPスピンバルブ素子を提供する。
本発明は、いろいろな形態で有利に実施することができる。以下、好ましい実施の形態について説明する。
図3〜図5は、平行形態(フリー層及びピンド層構造の磁化が互いに平行である形態)での全抵抗Rp、平行形態と反平行形態の抵抗の差(すなわち、磁気抵抗変化△R)、及びGMR比を、2つのCC層、CC層1とCC層2,の位置の関数として示す、シミュレーションによって計算された等高線マップである。シミュレーションは、抵抗ネットワーク・モデルを用いて行われた。抵抗ネットワーク・モデルの一例は図6に概略図で示されている。
スピンバルブ素子の面はx−z平面に設定された。ここで41は強磁性フリー層である。42aと42bは、それぞれ、強磁性層及び反強磁性層であり、それぞれ、ピンド層とピン止め層であるピンド層構造を構成する。43は、非磁性導電スペーサー層である。斜線を施した44と44’はCC層であり、各々スリット44a(44a’)を有し、CC層が挿入されている層を形成している物質がスリットに充填されている。45と45’は、それぞれ、Cuから成るリード層である。シミュレーションでは電流はy−方向に印加された。各層は小さなセルに分割され、各セル層はy−方向に増加する順序でナンバーがつけられた。
典型的な例として、各層の厚さは、Cu(10nm)/強磁性層(4.5nm)/Cu(2nm)/強磁性層(4.5nm)/反強磁性層(10nm)/Cu(10nm)と選ばれた。2つの磁性層は同じ厚さを有すると仮定された。幅が0.5nmのスリットが高さ方向に下から上へ走っている0.5nmの厚さの絶縁体から成る2つのCC層は、上記の構造の一部を置き換えてスリットには同じ物質を残すという形で挿入された。素子のサイズは40nm×40nmであると仮定された。y−方向の位置ナンバーと層物質の対応は第1表に記載されている。シミュレーションでは、金属における導電性に関するMottの二電流モデルが採用された。図3〜図5の水平軸と垂直軸の数字は、それぞれ、CC層1と2の位置を示している。マップの右側及び上の記号Cu、F、及びAFは、それぞれ、銅、強磁性、及び反強磁性層の位置を表している。
シミュレーションのための計算を行うのに、第2表に示されるパラメータが仮定された。ここで、最初の強磁性層フリー層に対応し、二番目の強磁性層はピンド層に対応する。Cu層、強磁性層、及び強磁性層とCu層の間の界面層のパラメータは、報告された実験結果から選ばれた。H. Oshima, K. Nagasaka, Y. Seyama, T. Shimizu, 及び A. Tanaka, “Spin filtering effect at interfaces in perpendicular spin valves”, Phys. Rev. B 66, 140404 (2002)を参照されたい。この文献は、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする。反強磁性層は、反強磁性層がMn合金から作られると仮定して選ばれた。これらのパラメータは、CC層が何も挿入されない場合、約0.05(5%)というGMR比を与えた。素子サイズは40nm平方と仮定された。シミュレーションでは各層は、厚さ及び幅方向で0.5nm×0.5nmのセルに分割された。
下記の第2表は、各層の抵抗率を示したものである。強磁性層と界面層は2つの異なる抵抗率、すなわち、低抵抗率チャンネルに関するものと高抵抗率チャンネルに関するもの、を仮定して、Valetの2チャンネル・モデルを用いた。なお、これに関連して、Oshimaらの論文、及びT. Valet 及び A. Fert, “Theory of the perpendicular magnetoresistance in magnetic multilayers”, Phys. Rev. B 48, 7099-7113 (1993)を参照されたい。Valetらの論文は、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする。これらのパラメータは、CC層の挿入なしに約5%のGMR比を与える。
ここで、バルク・スピン非対称係数βとして0.58、そして界面・スピン非対称係数γとして0.34という値が、Oshimaらの実験結果に従って仮定された。ここで、βは1−2ρ/ρH=2ρ/ρL−1を表し、ρは前記強磁性層の抵抗率、ρLは低抵抗率チャンネルの強磁性層物質の抵抗率、ρHは高抵抗率チャンネルの強磁性層物質の抵抗率であり、γは1−2RA/RHA=2RA/RLA−1を表し、RAは強磁性層とCu層の界面の抵抗・面積の積、RLAは低抵抗率チャンネルの強磁性層とCu層の界面の抵抗・面積の積、RHAは高抵抗率チャンネルの強磁性層とCu層の界面の抵抗・面積の積である。これらの式に関しては、例えば、Valetらの論文を参照されたい。図3〜図5で、全抵抗Rp、磁気抵抗変化ΔR、及びGMR比は、2つのCC層の各々が導電スペーサー層(この例では、2つの強磁性層、一方はフリー層に、他方はピンド層に対応する2つの強磁性層の間のCu層)の中心を境としてそれぞれ異なる側に位置するときに実質的に強められることがはっきりと認められる。これは特に、2つのCC層の各々が強磁性層の内部及び/又は付近にあるときにあてはまり、それらが強磁性層の内部にあるときに一層顕著になる。この効果は、2つのCC層を同一の場所に置いたことに対応する図の対角線dに沿ってプロットされた結果、すなわち、1つのCC層だけが挿入された場合と比べて著しい。上で示したマップの特徴は、上記のシミュレーションで用いられた特定のパラメータでのみ得られる特徴ではなく、以下で述べるように、パラメータの他のいろいろな組み合わせでも得られる特徴であることが確認された。
下記の第3表は、計算パラメータの組を示したものであり、結果は、図3〜図6に示されている。表中、最初の欄のアルファベットは、図〜図16のダイアグラムに対応している。下付添字(F、I、Low、High)は、それぞれ、強磁性層、強磁性層とCu層の間の界面(インターフェース)、低抵抗率チャンネル、高抵抗率チャンネル、を表している。
上記第3表に示されているパラメータの組に関して、シミュレーションで得られた計算結果を図7〜図12及び図13〜図16に示す。なお、図中、英文で記載した項目は、それぞれ、次のような意味である。
Ave. of β and γ: β及びγの平均値
Free: フリー層
Pinned: ピンド層
CC-layer 2: CC層2
center of free layer: フリー層の中央
center of pinned layer: ピンド層の中央
図7(a)、(b)及び(c)は、パラメータ β=0.58及びγ=0.34で、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmについてシミュレーションによって得られたGMR比の等高線マップを示している。図8(d)、(e)及び(f)は、パラメータ β=0.46及びγ=0.46で、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmについてシミュレーションによって得られたGMR比の等高線マップを示している。図9(g)、(h)及び(i)は、パラメータ β=0.34及びγ=0.58で、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmについてシミュレーションによって得られたGMR比の等高線マップを示している。図10(j)、(k)及び(l)は、パラメータ β=0.85及びγ=0.55で、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmについてシミュレーションによって得られたGMR比の等高線マップを示している。図11(m)、(n)及び(о)は、パラメータ β=0.70及びγ=0.70で、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmについてシミュレーションによって得られたGMR比の等高線マップを示している。図12(p)、(q)及び(r)は、パラメータ β=0.55及びγ=0.85で、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmについてシミュレーションによって得られたGMR比の等高線マップを示している。
図13(a)、(b)及び(c)は、他方のCC層、CC層2,がフリー層の中心に固定されているとき、CC層の一方、CC層1、の位置に対するGMR比の依存性を示している。パラメータに関しては、βとγの平均は0.46に等しく、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmである。図14(d)、(e)及び(f)は、CC層2がピンド層の中心に固定されているとき、CC層1の位置に対するGMR比の依存性を次のパラメータについて示している:βとγの平均は0.46に等しく、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmである。図15(g)、(h)及び(i)は、CC層2がフリー層の中心に固定されているとき、CC層1の位置に対するGMR比の依存性を次のパラメータについて示している:βとγの平均は0.70に等しく、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmである。図16(j)、(k)及び(l)は、CC層2がピンド層の中心に固定されているとき、CC層1の位置に対するGMR比の依存性を次のパラメータについて示している:βとγの平均は0.70に等しく、強磁性層の厚さが、それぞれ、tF=1.5nm、3.0nm、及び4.5nmである。
CC層の一方がフリー層の内部又はその付近に位置し、他方がピンド層の内部又はその付近に位置するとき、△R及びGMR比はそうでない場合に比べて著しく大きいということがはっきりと認められる。しかし、異なるパラメータの組では異なる特徴が見られる。γがβよりも大きい場合、最大の効果は、CC層が磁性層(フリー層とピンド層)と導電層(導電スペーサー層又はフリー層に結合されたリード層)の間の界面の内部又はその付近に位置するときに得られる。他方、γがβよりも小さい場合、最大の効果は、CC層が各磁性層、フリー層とピンド層、の中央部分に位置するときに得られる。
したがって、本発明によるCPPスピンバルブ素子の例示的な実施の形態は、基板上に形成されるスピンバルブ素子であって、非磁性物質の薄い導電層(すなわち、導電スペーサー層構造)によって隔てられた第一及び第二の薄い強磁性構造と、少なくとも2つの導電度が著しく異なる部分を含む2つのCC層構造を含む。CC層構造は第一及び第二の強磁性層構造の内部及び/又はその付近に位置している。磁場の印加によって、フリー層構造の1つの磁化の方向を変えることはピンド層構造の磁化の方向を変えるよりも容易である。
図17は、本発明のある実施の形態の概略図を示す。エレメント71,71’及び72,72’は磁性層構造であって、どちらか一方がフリー層構造で他方がピンド層構造であり、導電スペーサー層構造73と2つのCC層構造74,74’がそれらの間にはさまっている。各層構造は幅wと高さhを有する。各CC層構造は、そのCC層構造の一方の側からCC層構造の他方の側へゆく電流路を局限して、スピンバルブ素子の全抵抗を増大させ、素子の層構造に対して直角方向に適当な量の電流がスピンバルブ素子に印加されたときに高い出力電圧が得られるようにしている。各CC層構造74は、単数又は複数の導電部分を有する絶縁体を含む。その導電部分がホール又はスリットであり、CC層の1つが磁性層構造71と72の1つと導電層構造73の間に挿入される場合、磁性層構造71と72の1つと導電スペーサー層構造73はそのホール又はスリットによって直接結合される。CC層構造74と74'の各は、導電度が著しく異なる少なくとも2つの部分を有するモザイク構造であってもよい。スピンバルブ素子は、リード75と75’によって一方の側から他方の側へ電流源に結合される。ピンド層構造は、フリー層よりも高い保磁力の強磁性層、反強磁性層と交換結合した強磁性層、又は(i)強磁性層、(ii)非磁性層、及び(iii )強磁性層を含むサンドイッチ構造、であってよい。サンドイッチ構造は、反強磁性結合層構造と呼ばれる。反強磁性結合層の強磁性層の1つは反強磁性層又はその改良構造と交換結合される。
図18(a)及び(b)は、CC層2が2つの磁性層の間に他の導電スペーサー構造なしに固定された場合のCC層1の位置へのGMR及び磁気抵抗変化ΔRの依存性を示している(図中、Freeはフリー層、CC−L2はCC層2、そしてPinnedはピンド層である;CC層2は、フリー層とピンド層の中間にある)。この構造は、CC層2が第1表の位置ナンバー32に位置している層構造に対応する。β>γである場合、GMR比とΔRは、CC層1が磁性層内部に位置しているときに最大になることが見られる。他方、β<γである場合、磁気抵抗変化ΔRの顕著な最大は、CC層1がピンド層構造から最も遠くにあるCu層とフリー層の間の界面に及び/又はその付近に位置するときに得られる。なお、図13乃至16、および図18に共通の事実は、CC層を反強磁性層(AF)の内部又は界面近傍に配した場合に、GMR比および磁気抵抗変化ΔRが最も低くなるということである。この事実は、ここで本シミュレーションで用いた反強磁性物質の電気抵抗率が表2に示すように強磁性層の低抵抗チャネルの電気抵抗率に比して著しく高いことに起因している。
図19は、上述した結果に関連する実施の形態の一例を示している。ここで、91と92はフリー層とピンド層構造であり、94と94’はCC層、そして95と95’は電気リードである。ピンド層構造は、フリー層よりも高い保磁力の強磁性層、反強磁性層又は積層反強磁性層構造と交換結合した強磁性層のいずれかである。積層反強磁性層構造を構成する強磁性層の1つは反強磁性層又はその改良構造と交換結合している。前者即ちフリー層よりも高い保磁力の強磁性層がピンド層構造である場合、ピンド層とフリー層の間に1つのCC層を含み、各ピンド層とフリー層の外側界面の付近に挿入された2つのCC層を含む(全部で3つのCC層)スピンバルブ構造が好ましい実施の形態となる。
図20は、出力電圧ΔV=ΔR×Iの電流狭窄路幅依存性を示しているここでIは、2つの異なるCC層構造、一方はただ1つの導電部分(電流狭窄路)を有し、他方は複数の導電部分(電流狭窄路)を有する、2つのCC構造をもつ2つのスピンバルブ構造を比較して示してある。センス電流はスピンバルブ素子のCC層の導電部分全幅印加された。スピンバルブ素子はどちらも、第2表に示されているものと同じパラメータを有する。複数の導電部分を有するスピンバルブ素子ではCC層の各導電部分の幅は0.5nmに設定され、導電部分の全幅は導電部分の数を変えることによって変えられた。印加電流Iは、各CC層の導電部分における電流密度を100MA/cm2に保つように選ばれた。各スピンバルブ構造のCC層の導電部分全体の幅が他方と等しい場合、全幅の両端を除いて単一導電狭窄路を有するスピンバルブ構造の方が複数導電狭窄路を有するスピンバルブ構造よりもずっと高いΔVを与えるということが分かる。すなわち、予め定められた全幅を有する導電部分を有するCC層によって高いΔVを得るためには、単一導電部分構造の方が、導電部分が複数の部分に分割されている構造よりも好ましい。即ち、全導電幅一定の条件下では可能な限り導電狭窄路の数を制限する,したがって、個々の導電狭窄路の幅を大きくするのが望ましい。
この結果は、電流分布の差異(図示せず)によって生じたものである。導電部分を複数の部分に分割すると、電流の実効幅、WCCP-eff、(又は実効面積)が物理的な幅、WCCP、(又は物理的面積)よりも大きくなる。これがΔVの減少を生ずる。導電部分の数を増やすことによって、WCCP-eff/WCCP比は、導電部分の縁が増加することによって増加し、これにより電流がトラック幅の方向で、また導電部分からの距離が増加するにつれてセンサーの高さ方向で拡がる。WCCP-eff/WCCP比が大きくなるほど、ΔVは小さくなる。しかし、実際のフリー層における磁化は、通常数十ナノメートルから数百ナノメートルの範囲にあるフリー層の臨界距離(すなわち、“交換長さ”)よりも大きな距離離れていると互いにかなり独立に振る舞うので、CC層の導電部分は、交換長さに等しい幅のどの磁束路にも少なくとも1つの導電部分が存在するように分布させることが望ましい。これは特に、スピンバルブ素子が米国特許第6,560,077号に記載されているように、磁気記録の読み取りヘッドなど磁場のセンサーとして用いられる場合に望ましい。すなわち、磁気メディアのノイズを低く抑えるためには、隣接する導電部分の間の距離を交換長さよりも小さくすることが有利である。しかし、CC層の導電部分の同じ全幅(又は全面積)で高い出力ΔVを得るという観点からは、導電部分の数をできるだけ少なくすることが望ましい。上記の2つの相容れない要求の間の妥協は、隣接する導電部分の縁と縁との距離をフリー層の交換長さよりも小さくし、CC層の隣接する導電部分の中心間の距離を交換長さよりも大きくすることによって達成できる。
図21は、図20の結果を得るのに用いた素子と同一の構造を持つ単一電流狭窄路を有するCC層を配したスピンバルブ素子において電流狭窄路の関数として得られる出力電圧ΔVとその電流狭窄路をCC層全域に広げた素子の出力電圧ΔV0との比を強磁性層の厚さと導電狭窄路の幅を2軸とする平面内に等比曲線として描いたものである。
磁性層の厚さ及び電流狭窄路の幅が小さくなるにつれて、ΔV/ΔV0は小さくなる。これは電流狭窄路の幅(又は面積)と電流の実効幅(又は面積)の差によって生ずる。ΔV/ΔV0の一定の比を与えるCC層における電流狭窄路の幅WCCPは、最小自乗フィッティングによって、関係式WCCP=CtF 3/2に良く適合させることができる、ここでtFは磁性層の厚さであり、Cは比例因子であって、ΔV/ΔV0の値に依存する。例えば、tFがnmの単位で測られるとき、この比が80%でCは1.1,90%で2.6である。したがって、大まかに言って、80%よりも大きなΔV/ΔV0を達成するためには、WCCPが、tFをnmという単位で測ってtF 3/2にほぼ等しい臨界値、WCCP-Cr、よりも大きくなるようにしなければならない。この関係は、スリットの形の電流狭窄路を持つCC層が組み込まれたモデルを用いた計算から導出された。正方形ホールの形の電流狭窄路をもつCC層が組み込まれたモデルから得られるWCCP-Crは、スリット・タイプのモデルで得られるものより約2倍大きいことが確認された。
図22は、上述のスリット・タイプ及び正方形ホール・タイプのモデルで得られたΔV/ΔV0値を、図20に示された結果を得るための計算で用いられたCC層に1つの導電部分をもつモデルと同じ構造及びパラメータでのWCCPの関数として示している。2つのモデルで得られた結果の間には、定量的には明確な差が見られるが、両方のモデルの定性的な特徴はきわめて良く似ている。
図23は、各々が3nm幅のCuが埋め込まれたスリットを有し、次の構造:Cu/CC層/フリー層/CC層/ピンド層/AF/Cu、でフリー層をはさんで配置された2つのCC層の2つの導電部分の面方向距離に対するΔVの依存性を示している。フリー層とピンド層の厚さは3nmに選ばれた。ここで、電流はフリー層における最大電流密度は100MA/cm2で一定となるように選ばれた。計算のために選ばれたその他のパラメータは、図20に示された結果を得るためにCC層に単一導電部分を有する構造で設定されたパラメータの組と同じであった。2つのCC層の導電部分の間の距離を増加させると、ΔVは単調に増大した。これは、スリット間の距離が増大すると磁性層における電流路の長さが増大し、GMR効果に対して磁性層の厚さの増大と同様な影響を及したからである。2つのCC層における導電部分のこのような配置形態を「カスケード配置」と呼ぶ。電流路の長さlcp(これはスピン拡散長lsfよりそれほど大きいものではない)に関しては、バルクの効果による磁気抵抗変化ΔRbはΔRb〜1−exp(−lcp/lsf)と表すことができる。したがって、大きな磁気抵抗を得るためには、lcp/lsfの値が0.5よりも大きい、さらに好ましくは1よりも大きいことが望ましい。しかし、lcpがlsfよりもずっと大きくなると、GMR効果は減少し始める。
K. Nagasaka, Y. Seyama, Y. Shimizu, 及び A. Tanaka, “Giant magnetoresistance properties of Spin Valve films in CPP (Current Perpendicular to Plane) geometry”, J. Magn. Soc. Jpn. Vol. 25, 807-811 (2001)によると、最適の長さ、lcp、はスピン拡散長さlsf(これは、スピンバルブ構造の典型的な磁性物質であるCo90Fe10では約12nmである)の数倍未満、例えば、3倍未満、さらに好ましくは約2倍、である。A. C. Reilly, W. Park, R. Slater, B. Ouaglal, R. Loloee, W. P. Pratt Jr., J. Bass, “Perpendicular giant magnetoresistance of Co91Fe9/Cu exchange biased spin valves: further evidence for a unified picture”, J. Magn. Mater., Vol. 195, L269-L274 (1999)を参照されたい。通常、フリー層及び/又はピンド層の厚さはスピン拡散長さよりも薄くなるように設計される。したがって、一対のCC層構造がフリー層及び/又はピンド層を挟んでその両側に位置し、CC層の導電部分がカスケード形態で配置され、フリー層及び/又はピンド層の主要電流路を構成している、CC層の導電部分の層平面への射影の内側の縁と縁の距離が、フリー層構造及び/又はピンド層構造の厚さよりも大きいという設計が、高い磁気抵抗変化ΔRを容易に得られる。なお、Nagasakaら及びReillyらの論文はどちらも、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする。
以上に述べたと同様な効果は、ピンド層構造がCC層のホール又はスリットに形成されているスピンバルブ素子にも期待することができる。その概略断面図が図24に示されており、同図で、141,142及び143は、それぞれ、フリー層構造、ピンド層構造、及び非磁性導電層である。145と145’は電気リードを形成している磁性又は非磁性物質の導電層であり、146は絶縁層であって、142及び143と共にCC層を構成している。すなわち、このCC層構造は、フリー層141とピンド層142の両方に対して電流を狭窄する層として働き、2つよりも多くのCC層があるように作用する。
CC層構造は、本質的に著しく導電度が異なる2つの部分、普通低い抵抗率の導電体部分と図17で概略的に74と記された高い抵抗率の絶縁体部分、を含む。このCC層構造はいろいろな方法で製造することができる。1つの方法は、本質的に互いに混合できない導電物質と絶縁物質を、真空スパッタリング、多生成源真空蒸着、レーザー蒸着などの物理的蒸着(PVD);化学的蒸着(CVD);又はそれらのPVD法と電気蒸着(ED)及び/又はCVDとの組み合わせ、などの方法によって共蒸着することである。導電物質は、好ましくは、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Ni、Pd、Pt、Si、Ta、Ti、V、Zr、及びそれらの合金の群から選択され、絶縁物質は、好ましくは、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Ni、Pd、Si、Ta、Ti、V、及びZrなどの元素の酸化物の群又はAl、B、C、及びTaなどの元素の窒化物の群、から選択される。この方法は、導電物質と絶縁物質の層状構造を作った後、その層状構造を熱処理してモザイク構造を得る別の方法に代えることができる。別の方法は、混合しない金属(一方が他方よりも酸化し易い)を同時デポジションした後、デポジットされた層を酸化雰囲気にさらすというものである。窒化し易さに差がある物質が選ばれた場合、酸化の代わりに窒化を用いることもできる。十分に制御されるサイズの電流狭窄路を与えるCC層構造を製造する別の方法は、D. Hofmann, W. Schindler 及び J. Kirschner, “Electrodeposition of nanoscale magnetic structure”, Appl. Phys. Lett., Vol. 73, 3279-3281 (1998)に記載されたような電気化学的走査プローブを用いるリソグラフィー法である。なお、この論文は、それを参照することによってその記載内容を本明細書に組み込んだものとする。
このプロセスの一例は次のようなものである:(1)基板/Cu/CoFe/Al23多層構造が真空スパッタリング法によって調製される;(2)多層構造がアルカリ電解質で満たされた電気化学走査トンネル顕微鏡(STM)にセットされる;(3)STMチップと基板の間にdc又はacパルス電圧を印加して、Al23層の一部が溶解してAl23層に所望の面積のホールを作る;(4)溶液をH2Oで洗い流してCuめっき溶液に代える;そして(5)ホールに電気めっき法によりCuの埋め込みを行う。
以上、本発明を特にその好ましい実施の形態について説明した。最後のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
(付記1)
基板上に形成されるCPPスピンバルブ素子であって:
少なくとも1つの強磁性層を含むフリー層構造;
少なくとも1つの強磁性層を含むピンド層構造、ただし、該フリー層は該ピンド層よりも磁気的に軟らかい;及び
フリー層とピンド層を隔てて、フリー層構造とピンド層構造の間の磁気結合を妨げ、電流がそこを通って流れることができるように構成された薄い非磁性スペーサー層構造;
を含み、導電性が著しく異なる少なくとも2つの部分を含む少なくとも2つの電流狭窄(CC)層構造が組み込まれていることを特徴とするCPPスピンバルブ素子。
(付記2)
前記ピンド層構造が:
該フリー層構造よりも保磁力が高い単一強磁性層、
反強磁性層と交換結合した強磁性層、又は
強磁性層、非磁性層、及び強磁性層を含むサンドイッチ構造で、強磁性層の1つが反強磁性層と交換結合しているもの、
のいずれかを含むことを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記3)
前記CC層構造が導電部分と絶縁部分のモザイク構造を含むことを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記4)
前記モザイク構造が金属と酸化物を含むことを特徴とする付記3に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記5)
前記金属が、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Ni、Pd、Pt、Si、Ta、Ti、V、Zr、及びそれらの合金から成る群から選択され、前記酸化物が、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Ni、Pd、Si、Ta、Ti、V、及びZrの酸化物から成る群から選択されることを特徴とする付記4に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記6)
前記モザイク構造が金属と窒化物を含むことを特徴とする付記3に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記7)
前記金属が、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、Ni、Pd、Pt、Ta、及びそれらの合金から成る群から選択され、前記窒化物が、Al、B、C、Si、及びTaの窒化物から成る群から選択されることを特徴とする付記6に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記8)
前記CC層構造の1つが前記フリー層の内部又はその付近に位置し、前記CC層構造のもう1つが前記ピンド層構造の内部又はその付近に位置することを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記9)
前記強磁性層構造の強磁性層のバルク・スピン非対称性係数βが前記強磁性層構造の強磁性層と非磁性層の間の界面・スピン非対称性係数γより大きく;前記CC層構造の少なくとも1つが前記強磁性層構造の強磁性層の内部に位置していることを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記10)
前記強磁性層構造の強磁性層と非磁性層の界面・スピン非対称性係数γが前記強磁性層のバルク・スピン非対称性係数βより大きく;前記CC層構造の少なくとも1つが前記強磁性層構造の強磁性層のどちらかの側の界面に又はその付近に位置することを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記11)
前記フリー層及びピン止め構造の両方のバルク・スピン非対称性係数βが界面・スピン非対称性係数γよりも大きく、前記CC層構造の少なくとも1つが前記フリー層構造の強磁性層の内部に位置し、前記CC層構造の少なくとももう1つが前記ピンド層構造の強磁性層の内部に位置することを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記12)
前記両強磁性層構造の各強磁性層の間の界面・スピン非対称性係数γがバルク・スピン非対称性係数βよりも大きく、前記CC層構造の少なくとも1つが前記フリー層構造のどちらかの側の界面に又はその付近に位置し、前記CC層構造の少なくとももう1つが前記ピンド層のどちらかの側の界面に又はその付近に位置することを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記13)
前記CC層構造の電流狭窄路の幅が、前記CC層構造を含む又はそれに隣接する前記強磁性層のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記14)
前記CC層構造の電流狭窄路の幅が、前記CC層構造を含む又はそれに隣接する前記強磁性層のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記15)
少なくとも1つの電流狭窄路が、フリー層の側縁を除き、フリー層の交換長さの幅を有するどの磁束路の内部にも形成されていることを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記16)
導電部分がカスケードの形で位置している一対のCC層構造が前記フリー層構造又は前記ピンド層を挟む両側に位置し、前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方を通る少なくとも1つの電流路を構成する該CC層の該導電部分の層平面への射影の内側の縁と縁の距離が前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方の厚さよりも大きく作られていることを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記17)
導電部分がカスケードの形で位置している一対のCC層構造が前記フリー層構造又は前記ピンド層を挟む両側に位置し、前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方を通る少なくとも1つの電流路の長さが、前記フリー層構造及び前記ピンド層構造の少なくとも一方におけるスピン拡散長の半分よりも大きく、スピン拡散長の3倍よりも小さいことを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記18)
前記フリー層構造及び前記ピンド層構造の少なくとも一方を通る少なくとも1つの電流路の前記長さが、前記フリー層構造及び前記ピンド層構造の少なくとも一方におけるスピン拡散長よりも大きく、前記電流路のスピン拡散長の2倍よりも小さいことを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記19)
基板上に形成されるCPPスピンバルブ素子であって:
少なくとも1つの強磁性層を含むフリー層構造;
少なくとも1つの強磁性層を含むピンド層構造、ただし、該フリー層は該ピンド層よりも磁気的に軟らかい;及び
フリー層とピンド層を隔てて、前記フリー層構造とピンド層構造の間の磁気結合を妨げ、電流がその電流狭窄路を通って流れることができるように構成された薄い非磁性の電流狭窄(CC)層構造;
を含み、前記CC層の電流狭窄路の幅が前記フリー層構造と前記ピンド層の少なくとも一方のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とするCPPスピンバルブ素子。
(付記20)
前記CC層構造の電流狭窄路の幅が、前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする付記19に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記21)
基板上に形成されるCPPスピンバルブ素子であって:
少なくとも1つの強磁性層を含むフリー層構造;
少なくとも1つの強磁性層を含むピンド層構造、ただし、該フリー層は該ピンド層よりも磁気的に軟らかい;及び
フリー層とピンド層を隔てて、フリー層構造とピンド層構造の間の実質的な磁気結合を妨げ、電流がその電流狭窄路を通って流れることができるように構成された薄い非磁性の電流狭窄(CC)層構造;
を含み、別のCC層構造がそこに組み込まれていることを特徴とするCPPスピンバルブ素子。
(付記22)
前記別のCC層構造が該フリー層と該ピンド層の少なくとも一方をはさんで配置されていることを特徴とする付記21に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記23)
前記CC層構造の該電流狭窄路の幅が前記フリー層構造と前記ピンド層の少なくとも一方のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とする付記21に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記24)
前記CC層構造の該電流狭窄路の幅が前記フリー層構造と前記ピンド層の少なくとも一方のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする付記21に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記25)
前記CC層の導電部分がカスケードの形に位置し、前記フリー層構造又は前記ピンド層を通る少なくとも1つの電流路を構成する該CC層の該導電部分の層平面への射影の少なくとも内側の縁と縁との距離が前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方の厚さよりも大きく作られていることを特徴とする付記22に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記26)
前記フリー層構造及び前記ピンド層構造の少なくとも一方を通る少なくとも1つの電流路の長さが前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方におけるスピン拡散長の半分よりも大きく、該スピン拡散長の3倍よりも小さいことを特徴とする付記22に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記27)
前記フリー層構造及び前記ピンド層構造の少なくとも一方を通る少なくとも1つの電流路の長さが前記フリー層構造及び前記ピンド層の少なくとも一方におけるスピン拡散長よりも大きく、該スピン拡散長の2倍よりも小さいことを特徴とする付記22に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記28)
基板上に形成されるCPPスピンバルブ素子であって:
少なくとも1つの強磁性層を含むフリー層構造;
少なくとも1つの強磁性層を含むピンド層構造、ただし、該フリー層は該ピンド層よりも磁気的に軟らかい;及び
該フリー層と該ピンド層を隔てて、前記フリー層構造とピンド層構造の間の実質的な磁気結合を妨げ、電流が電流狭窄路を通って流れることができるように構成された薄い非磁性導電層構造;
を含み、少なくとも1つの電流狭窄(CC)層構造がそこに組み込まれ、前記CC層構造の少なくとも1つの電流狭窄路の幅が前記フリー層構造とピンド層構造の少なくとも一方のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とするCPPスピンバルブ素子。
(付記29)
前記CC層構造の少なくとも1つの電流狭窄路の幅が前記フリー層構造とピンド層構造の少なくとも一方のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする付記28に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記30)
基板上に形成されるCPPスピンバルブ素子であって:
少なくとも1つの強磁性層を含むフリー層構造;
少なくとも1つの強磁性層を含むピンド層構造、ただし、該フリー層は該ピンド層よりも磁気的に軟らかい;及び
該フリー層と該ピンド層を隔てて、前記フリー層構造とピンド層構造の間の実質的な磁気結合を妨げ、電流が電流狭窄路を通って流れることができるように構成された薄い非磁性電流狭窄(CC)層構造;
を含み、少なくとも前記非磁性層と前記ピンド層構造が少なくとも1つの電流狭窄路を形成するCC層構造で形成されていることを特徴とするCPPスピンバルブ素子。
(付記31)
前記CC層構造の少なくとも1つの電流狭窄路の幅が前記フリー層構造のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とする付記30に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記32)
前記CC層構造の少なくとも1つの電流狭窄路の幅が前記フリー層構造のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする付記30に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記33)
少なくとももう1つのCC層構造が前記フリー層構造をはさんで組み込まれていることを特徴とする付記30に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記34)
少なくとも前記もう1つのCC層構造が前記フリー層構造をはさんで組み込まれており、前記CC層構造の少なくとも1つの電流狭窄路の幅が前記フリー層構造のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とする付記33に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記35)
前記CC層構造の少なくとも1つの電流狭窄路の幅が前記フリー層構造のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする付記33に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記36)
前記フリー層構造をはさんで向き合うCC層の導電部分がカスケードの形で配置され、前記フリー層構造を通る少なくとも1つの電流路の長さを層平面へ射影したものが前記フリー層構造の厚さよりも大きくなるように作られていることを特徴とする付記33に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記37)
前記フリー層構造を通る少なくとも1つの電流路の前記長さが、前記フリー層構造又は前記ピンド層構造におけるスピン拡散長の半分よりも大きく、スピン拡散長の3倍よりも小さいことを特徴とする付記33に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記38)
前記フリー層構造を通る少なくとも1つの電流路の前記長さが、前記フリー層構造又は前記ピンド層構造におけるスピン拡散長よりも大きく、スピン拡散長の2倍よりも小さいことを特徴とする付記37に記載のCPPスピンバルブ素子。
(付記39)
前記CC層構造が、収束イオン・ビーム又は電気化学的走査プローブを用いるリソグラフィー法によって製造されることを特徴とする付記1に記載のCPPスピンバルブ素子。
本発明では、以上に開示した内容に照らして、その他の多くの変更や改良が可能である。したがって、特許請求の範囲の範囲内で、本明細書において具体的に記載されたものと異なる方法で本発明を実施できることは言うまでもない。
従来の関連技術のCPPスピンバルブ素子の構造を示す概略図である。 従来技術による別のタイプのCPPスピンバルブ素子の構造を示す概略図である。 抵抗の、本発明のスピンバルブ構造における2つのCC層の位置への依存性をあるパラメータの組について示す典型的な等高線図である。 磁気抵抗変化△Rの、本発明のスピンバルブ構造における2つのCC層の位置への依存性をあるパラメータの組について示す典型的な等高線図である。 GMR比の、本発明のスピンバルブ構造における2つのCC層の位置への依存性をあるパラメータの組について示す典型的な等高線図である。 シミュレーションのモデルを示す概略図である。 あるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造における2つのCC層の位置に関するGMR比の等高線マップである。 あるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造における2つのCC層の位置に関するGMR比の等高線マップである。 あるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造における2つのCC層の位置に関するGMR比の等高線マップである。 あるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造における2つのCC層の位置に関するGMR比の等高線マップである。 あるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造における2つのCC層の位置に関するGMR比の等高線マップである。 あるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造における2つのCC層の位置に関するGMR比の等高線マップである。 図7〜図12に示したような異なるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造に関して、GMR比をCC層の位置に対して示したグラフである。 図7〜図12に示したような異なるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造に関して、GMR比をCC層の位置に対して示したグラフである。 図7〜図12に示したような異なるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造に関して、GMR比をCC層の位置に対して示したグラフである。 図7〜図12に示したような異なるパラメータの組での本発明のCPPスピンバルブ構造に関して、GMR比をCC層の位置に対して示したグラフである。 本発明のある実施の形態に係わる構造を示す概略図である。 本発明の別のタイプのCPPスピンバルブ素子構造に関して、GMR比及び磁気抵抗変化△RをCC層の位置に対して示したグラフである。 図18に示したような構造の1つで本発明の実施の形態に係わる構造を示す概略図である。 CC層における導電路の全幅に対する出力電圧△Vの依存性を示したグラフである。 図20の例と同じ構造及びパラメータを有するスピンバルブ素子のフリー層とピンド層の厚さ及びCC層における電流狭窄路の幅の関数としての規格化された出力電圧の等高線マップである。 図20の例と同じ構造及びパラメータについて、規格化された出力を電流狭窄路の幅に対して示したグラフである。 本発明のある実施の形態のフリー層をはさんで位置する、各々が1つの導電部分を有する2つのCC層における導電部分の間の距離に対する出力の依存性を示したグラフである。 本発明のある実施の形態を示した概略断面図である。
符号の説明
141 フリー層
142 ピンド層
143 非磁性導電層
145 導電層
146 絶縁層

Claims (9)

  1. 基板上に形成されるCPPスピンバルブ素子であって:
    少なくとも1つの強磁性層を含むピンド層構造;
    少なくとも1つの強磁性層を含み、ピンド層よりも磁気的に軟らかいフリー層構造;及び
    電流狭窄路を形成する導電性が著しく異なる少なくとも2つの部分を含む少なくとも2つの電流狭窄(CC)層;を備え、
    前記2つの電流狭窄(CC)層の少なくとも一方は、一方の側に前記ピンド層構造の強磁性層が存在し、他方の側に前記フリー層構造の強磁性層が存在するように配置され、
    層厚方向に流れる電流が、前記2つの電流狭窄(CC)層の前記電流狭窄路を通って流れ、
    各電流狭窄(CC)層の前記電流狭窄路の幅が、前記電流狭窄(CC)層が隣接する前記強磁性層のナノメートルで測られる厚さの1.5乗よりも大きいことを特徴とするCPPスピンバルブ素子。
  2. 前記電流狭窄路は、正方形のホール形状を有し、
    前記電流狭窄路の幅が、前記電流狭窄(CC)層が隣接する前記強磁性層のナノメートルで測られる厚さの1.5乗の2倍よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のCPPスピンバルブ素子。
  3. 前記2つの電流狭窄(CC)層の一方は、前記ピンド層構造に隣接するかまたは前記ピンド層構造内に配置され、
    前記2つの電流狭窄(CC)層の他方は、前記フリー層構造に隣接するかまたは前記フリー層構造内に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のCPPスピンバルブ素子。
  4. 前記フリー層と前記ピンド層を隔てて、前記フリー層構造と前記ピンド層構造の間の磁気結合を妨げ、電流がそこを通って流れることができるように構成された薄いスペーサー層構造を、備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のCPPスピンバルブ素子。
  5. 少なくとも1つの電流狭窄路が、フリー層の側縁を除き、フリー層の交換長さの幅を有するどの磁束路の内部にも形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のCPPスピンバルブ素子。
  6. 前記電流狭窄(CC)層が導電部分と絶縁部分のモザイク構造を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のCPPスピンバルブ素子。
  7. 前記モザイク構造が金属と酸化物を含むことを特徴とする請求項に記載のCPPスピンバルブ素子。
  8. 前記金属が、Ag、Al、Au、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Ni、Pd、Pt、Si、Ta、Ti、V、Zr、及びそれらの合金から成る群から選択され、前記酸化物が、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Ni、Pd、Si、Ta、Ti、V、及びZrの酸化物から成る群から選択されることを特徴とする請求項に記載のCPPスピンバルブ素子。
  9. 前記電流狭窄(CC)層の導電部分がカスケードの形に位置し、前記フリー層構造又は前記ピンド層構造の強磁性層を通る少なくとも1つの電流狭窄路を構成する前記電流狭窄(CC)層の導電部分の層平面への射影の少なくとも内側の縁と縁との距離が前記フリー層構造及び前記ピンド層構造の強磁性層の少なくとも一方の厚さよりも大きく作られていることを特徴とする請求項に記載のCPPスピンバルブ素子。
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