JP4837243B2 - エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内部均一性に優れ、耐熱性を損ねることなく破壊靭性が向上された、熱硬化性樹脂、硬化剤、及び熱可塑性樹脂を含む複合材の成型方法、及びその該成型方法により得られる成型物の硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子材料や先端分野の材料では樹脂と繊維との複合化、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂やラテックス成分との複合化等、双方の優れた特性を付与し改質、高性能化しようとする試みが盛んに行われている。近年、熱硬化性樹脂にラテックスや熱可塑性ポリマー成分の他、ポリイミドやポリアミド、アクリロニトリルブタジエンゴム等と共重合させたポリイミドやポリアミド等を複合化させて耐熱性を損なうことなく破壊靭性を発現させる等の改質を行う試みも行われている。しかし、エポキシ樹脂や硬化剤等の熱硬化性樹脂原料は軟化点や融点を持ち溶融が可能であるが、熱可塑性樹脂であるポリイミドやポリアミド等の化合物・重合物は明確な融点を有しないものも多く、単に加熱溶融処理だけでは、これら熱硬化樹脂と熱可塑性樹脂とが均一に混合された複合物を得ることが困難である。通常これらの樹脂を含む樹脂組成物の成型物はエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤等の熱硬化性樹脂原料、熱可塑性樹脂等をミキサーや二本ロール等を用いて加熱混練を行い、更にトランスファー成型機等で成型を行ったり、エポキシ樹脂、硬化剤、熱可塑性樹脂等を溶剤に溶解後、真空下で溶剤を除去し、更に型枠等に挿入しプレス成型された成型物をポストキュアーすることで複合化された硬化物を得たりしている。しかし、ミキサーやロールで混練、成型された成型体では充分均質な成型物は得られ難く、破壊靭性の発現も充分でない。また、例えば特許文献1では硬化剤とゴム成分含有ポリアミド樹脂とを溶剤に溶解後、減圧下で溶剤を除去し更にエポキシ樹脂と混練し成型物を製造しているが、脱溶剤に長時間を要する等、実験室的には可能な技術では有っても工業的には課題のある手法である。また特許文献2では熱硬化性樹脂及びこれと相溶可能な熱可塑性樹脂とのを含む樹脂組成物を繊維に含浸させたプレプリグが記載されているが、半導体封止の目的で成型する方法については知られていない。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−313787号公報
【特許文献2】
特開平6−240024号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物を使用し、電気・電子部品用の成型物として内部的に均質化され、破壊靭性に優れた成型物を得るための成型方法を提供することにある。
【0005】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは上記したような状況に鑑み、課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。即ち本発明は、
(1)エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、熱可塑性樹脂及び溶剤を含有する樹脂組成物を基板上に塗布、脱溶剤後に剥離し、得られたフィルム化物を成型機にて成型することを特徴とする成型方法、
(2)樹脂組成物が、硬化促進剤、充填剤及び添加剤を含む上記(1)記載の成型方法、
(3)上記(1)または(2)記載の成型方法により得られる成型物を加熱して得られる硬化物
に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で溶剤に溶解、及び/又は分散させる樹脂組成物はエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、熱可塑性樹脂、必要により添加される硬化促進剤、充填剤、添加剤等から構成されるものである。
溶剤は樹脂組成物中の構成成分を溶解、及び/又は凝集無しに分散し得るもので有れば特に限定されるものではなく、従来知られている種々の溶剤を使用することが出来る。例えばN-メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、テトラメチル尿素、γ−ブチルラクトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等の非プロトン性極性溶剤、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、エチルセロソルブアセテート、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン等が挙げられる。これらの溶剤の中で溶解性等の点から非プロトン性極性溶剤が好適に使用される。また、これらの溶剤は単独で用いても良く、2種以上を併用することもできる。溶剤の使用量は、樹脂組成物中の固形分の合計量100重量部に対し、通常30〜400重量部である。
【0007】
エポキシ樹脂としては特に限定されるものでは無く、従来知られている種々のエポキシ樹脂が使用出来る。例えばビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂等の芳香族系エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の脂環式エポキシ樹脂、ブタンジオールエポキシ樹脂、ヘキサンジオールエポキシ樹脂、ポリエチレングリコールエポキシ樹脂等の脂肪族エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても良く、2種以上を併用することもできる。
【0008】
硬化剤としては特に限定されるものでは無く、従来知られている種々のエポキシ樹脂用硬化剤が使用出来る。例えばビフェニル型樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールA型樹脂、ビスフェノールS型樹脂、フェノールノボラック型樹脂、クレゾールノボラック型樹脂、オルソクレゾールノボラック型樹脂、トリフェニルメタン型樹脂、フルオレン型樹脂、ナフトール型樹脂、ナフトールアラルキル型樹脂、ホスファゼン型樹脂、ジシクロペンタジエン型樹脂、フラン型樹脂、トリアジン型樹脂、シアナート樹脂、酸無水物、ジシアンジアミド等が挙げられる。これらの硬化剤は単独で用いても良く、2種以上を併用することもできる。硬化剤の使用量は、熱可塑性樹脂の種類及び量により異なる。即ち、熱可塑性樹脂がエポキシ基と反応する官能基を有している時は、硬化剤と該官能基の合計当量が、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対し、通常0.9〜1.5当量となる範囲で硬化剤を使用する。熱可塑性樹脂がエポキシ基と反応する官能基を有していない場合、通常0.9〜1.5当量となる範囲で硬化剤を使用する。
【0009】
熱可塑性樹脂としては特に限定されるものでは無く、従来知られている種々の熱可塑性樹脂が使用できる。特に機械的、電気的特性に優れ、高い耐熱性を持つポリアミド、ポリイミド樹脂の中で溶剤可溶性の樹脂が好適である。例えば、重合脂肪酸とジアミンとから合成されるポリアミド樹脂、無水トリメリット酸とジアミンとから合成されるポリアミドイミド樹脂、重合脂肪酸を原料とするポリエーテルエステルアミド、フェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体、シロキサン変性ポリアミドイミド等が挙げられるが、特にエポキシ樹脂との反応性官能基で修飾された熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂の使用量は、エポキシ樹脂、硬化剤及び熱可塑性樹脂の合計重量100重量部に対し、通常5〜90重量%である。
【0010】
本発明に用いられる樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を含有させることができる。硬化促進剤としてはエポキシ樹脂の硬化を促進するものであればどのようなものでも良く、従来知られている硬化促進剤を使用することが出来る、例えばイミダゾール類、有機リン化合物、第三級アミン、第四級アンモニウム等が挙げられる。硬化促進剤は、エポキシ樹脂100重量部に対し、0.5〜5重量部が必要に応じ使用される。
【0011】
本発明に用いられる樹脂組成物には、更に必要に応じて、充填剤、添加剤等を加えることができる。例えばシリカ、アルミナ、タルク、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ガラス繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの無機充填剤、アラミド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、炭素繊維などの有機系繊維等の他にカップリング剤、イオン吸着剤、着色剤、ワックス、酸化安定剤、希釈剤等が挙げられる。一般的にこれら充填剤は溶剤等には不溶であり、溶剤に分散された状態で樹脂組成物を形成することになる、従って、充填剤等は均一に分散できるような粒径、繊維長を選択することが好ましい。
【0012】
本発明において、溶剤にエポキシ樹脂や硬化剤、熱可塑性樹脂等を溶解させる手順は特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂と硬化剤は溶解により反応が進行する場合も考えられ、その場合、溶解温度や溶解順序を工夫し解決することが好ましい。また、熱可塑性樹脂がエポキシ樹脂反応性の官能基で修飾されている場合も同様である。通常、予め溶剤に硬化剤と熱可塑性樹脂を溶解し、次いでエポキシ樹脂を溶解、更に硬化促進剤、充填剤、添加剤等を溶解、及び/又は分散させることにより樹脂組成物を調製するが、充填剤等は溶解しないため、均一に分散されるよう分散方法や時間等を調整する必要がある。こうして得られた、樹脂組成物(以下、ワニスと称す)は塗布条件に合致するように粘度、濃度を調整され使用される。ワニスの粘度は特に限定されるものでは無いが、通常25℃に於けるE型粘度計での粘度が1,000〜150,000、好ましくは10,000〜70,000である。
【0013】
ワニスをフィルム化物とするには、ワニスをマルチコーター、コンマコーター等を用いフィルムやベルト等の基板に塗布し、更にインラインドライヤー、ドラムドライヤー等の乾燥装置で加熱乾燥することにより容易に脱溶剤して行う。塗布を行う時の塗膜厚は脱溶剤時の温度、及び時間を考慮し適する膜厚を選択することが好ましく、通常0.1〜0.8mmの範囲が選択される。この時、ワニスを塗布する基板には耐熱性、平滑性を有したスチール、テフロン(登録商標)、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンフタレート、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、トリフェニレンスルファイド等の材質のものが好適であるが、特にこれら材質に限定されるものでは無い。これらの基板は、脱溶剤されたフィルム化物が容易に剥離回収出来るよう予め離型処理を施しておいてもよいし、離型剤処理を行いながら塗布、脱溶剤を行うこともできる。また、脱溶剤時の温度は樹脂組成物の硬化反応が抑制される範囲で行うことが好ましい。
【0014】
塗布、脱溶剤後、フィルム化された樹脂組成物は基板から剥離し、連続的に裁断、及び/又はロール等に巻き取り、成型用樹脂組成物として成型工程に使用する。また、更に必要な場合はタブレット化し使用することもできる。
成型工程は、トランスファーモールド、インジェクションモールド、コンプレッションモールド等の従来から電気・電子部品等の成型に使われている方法が採用できる。
本発明の硬化物は、成型工程(通常加熱工程を伴う)により得られた成型物を加熱し、後硬化させることにより得ることが出来る。成型工程での加熱温度は、通常150〜180℃、後硬化の加熱温度は通常150〜200℃、加熱時間は通常1〜10時間である。なお、後硬化は低温と高温の2段階に分けて実施してもよい。
【0015】
【実施例】
以下に本発明を実施例により更に詳細に説明する。尚、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。また、表−1中の各実施例、比較例に於けるエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進剤の配合単位は全て重量部、エポキシ当量、水酸基当量はそれぞれエポキシ基1個当たりのエポキシ樹脂の質量、水酸基1個当たりのエポキシ樹脂用硬化剤または化合物の質量である。
【0016】
合成例1(フェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体の合成)
温度計、冷却管、窒素導入菅、撹拌装置を取り付けた3リットルの4径フラスコにイソフタル酸50.6g、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル80.5g、5−ヒドロキシイソフタル酸9.3g、塩化リチウム7.6g、N−メチル−2−ピロリドン746ml、ピリジン90mlを入れ、窒素ガスを導入しながら攪拌溶解させた、次いで亜リン酸トリフェニル195gを加えて、95℃で4時間反応させフェノール性水酸基含有芳香族ポリアミドオリゴマー体を生成させた。次いでN−メチル−2−ピロリドン277mlに両末端にカルボキシル基を持つポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体(Hycar CTBN、BF Goodrich製。ポリブタジエンアクリロニトリル部に含有するアクリロニトリル成分が17モル%で、分子量が約3600)126gを溶かした液を加えて、更に4時間反応させた後25℃に冷却し更に10℃まで冷却した。この反応液を撹拌下メタノール50リットルに投入してポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体構造部の含有量が50%であり、フェノール性水酸基を含有する芳香族ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)ブロック共重合体を析出させ、更にメタノール洗浄とメタノール還流による精製、次いで乾燥を行い淡赤白色パウダー状のフェノール性水酸基を含有する芳香族ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)ブロック共重合体(化合物(A))226gを得た。この共重合体の水酸基当量は4,900g/eq、固有粘度は0.49dl/g(ジメチルアセトアミド、30℃)、GPC分析による重量平均分子量は120,000であった。また、この共重合体を拡散反射法により赤外スペクトルを測定したところ、1674cm-1にアミドカルボニル基を、2856−2975cm-1にブタジエン部分のC−H結合に基づく吸収を、2245cm-1にニトリル基に基づく吸収が確認された。
【0017】
実施例1
温度計、撹拌装置を取り付けた1L、4径セパラブルフラスコにN,N-ジメチルホルムアミド(以下DMFと称す)300重量部を仕込み、更に撹拌しながらエポキシ樹脂としてNC−3000(日本化薬(株)製、エポキシ当量275g/eq、軟化点56.9℃、150℃に於けるICI粘度0.07Pa・s)、エポキシ樹脂用硬化剤としてKAYAHARD GPH−65(日本化薬(株)製、水酸基当量203g/eq、軟化点65℃、150℃に於けるICI粘度0.69Pa・s)をそれぞれ表−1に示す配合割合で仕込み30℃で30分かけて溶解させた。次いで熱可塑性樹脂として合成例1で得られた化合物(A)を表−1に示す割合で仕込み1時間かけて溶解させた。更に硬化促進剤2PHZ−PW(四国化成工業(株)製)を表−1に示す配合割合で仕込み分散させ、ワニスを得た。このワニスのE型粘度計での25℃に於ける粘度は15,000であった。
【0018】
次いでこのワニスを、マルチコーターを用い25μmのPET離型フィルム(リンテック社製、PET25−AL−5)上に乾燥後の厚さが100μmとなるように塗布し、乾燥条件140℃、風量10m/sec、3分で溶剤を除去し、得られたフィルム化物を剥離させながら連続的にロールに巻き取り回収した。
【0019】
このフィルム化物をシュレダー(岡村製作所製SC−30)を用いて2mm×16mmのサイズに裁断、更にプレスを用いて3tonの圧力で40mmφ×25mmのタブレット状に加工した。
【0020】
更にタブレット化された樹脂組成物をトランスファー成型機(Fujiwa製、TEP30−30)を用い、金型温度175℃、注入圧力50MPs、硬化時間600secで成型・プレ硬化させた後、さらに表−1に示す硬化条件で後硬化させた試験片をTMA測定器(真空理工製、TM−7000)を使用し、昇温速度2℃/minで試験を行いガラス転移温度を求めた。また、引張り試験装置(オリエンテック社製、テンシロンRTA−500)を使用し破壊靭性(K1C)を測定した。
【0021】
実施例2
エポキシ樹脂としてEOCN−1020−55(日本化薬(株)製、エポキシ当量197g/eq、軟化点53.9℃、150℃に於けるICI粘度0.08Pa・s)、エポキシ樹脂用硬化剤としてH−1(明和化成(株)製、水酸基当量105g/eq、軟化点84℃、150℃に於けるICI粘度3.0Pa・s)、熱可塑性樹脂として合成例1で得られた化合物(A)を使用し、各組成分を表−1に示す割合で配合した他は実施例1と同様にワニス作成、フィルム化、裁断、タブレット化し更に成型により成型物を得た。この成型物を実施例1と同様に硬化させガラス転移温度、及び破壊靭性を測定した。
【0022】
実施例3
エポキシ樹脂としてNC−3000(日本化薬(株)製、エポキシ当量275g/eq、軟化点56.9℃、150℃に於けるICI粘度0.07Pa・s)、エポキシ樹脂用硬化剤としてミレックス XLC−3L(三井化学(株)製、水酸基当量172g/eq、軟化点71℃、150℃に於けるICI粘度2.1Pa・s)、熱可塑性樹脂として合成例1で得られた化合物(A)を使用し、各成分を表−1に示す割合で使用した他は実施例1と同様にワニス作成、フィルム化、裁断、タブレット化し更に成型により成型物を得た。この成型物を実施例1と同様に硬化させガラス転移温度、及び破壊靭性を測定した。
【0023】
比較例1
エポキシ樹脂としてNC−3000(日本化薬(株)製、エポキシ当量275g/eq、軟化点56.9℃、150℃に於けるICI粘度0.07Pa・s)、エポキシ樹脂用硬化剤としてKAYAHARD GPH−65(日本化薬(株)製、水酸基当量203g/eq、軟化点65℃、150℃に於けるICI粘度0.69Pa・s)、熱可塑性樹脂として合成例1で得られた化合物(A)を使用し、それぞれ表−1に示す配合割合で秤取り、60℃、50℃に加熱された2本ロールで15分かけて充分に混練、更に実施例1と同種、同量の硬化促進剤を添加し更に5分間加熱混練、冷却後に粉砕調製しトランスファー成型により成型物を得た。この成型物を実施例1と同様にして硬化させガラス転移温度、及び破壊靭性を測定した。
【0024】
比較例2
エポキシ樹脂としてEOCN−1020−55(日本化薬(株)製、エポキシ当量197g/eq、軟化点53.9℃、150℃に於けるICI粘度0.08Pa・s)、エポキシ樹脂用硬化剤としてH−1(明和化成(株)製、水酸基当量105g/eq、軟化点84℃、150℃に於けるICI粘度3.0Pa・s)、熱可塑性樹脂として合成例1で得られた化合物(A)を使用し各組成分を表−1に示す割合で配合した他は比較例1と同様に加熱混練、冷却後に粉砕調製し、トランスファー成型により成型物を得た。この成型物を実施例1と同様に硬化させガラス転移温度、及び破壊靭性を測定した。
【0025】
比較例3
エポキシ樹脂としてNC−3000(日本化薬(株)製、エポキシ当量275g/eq、軟化点56.9℃、150℃に於けるICI粘度0.07Pa・s)、エポキシ樹脂用硬化剤としてミレックス XLC−3L(三井化学(株)製、水酸基当量172g/eq、軟化点71℃、150℃に於けるICI粘度2.1Pa・s)、熱可塑性樹脂として合成例1で得られた化合物(A)を使用し各組成分を表−1に示す割合で配合した他は比較例1と同様に加熱混練、冷却後に粉砕調製し、トランスファー成型により成型物を得た。この成型物を実施例1と同様に硬化させガラス転移温度、及び破壊靭性を測定した。
【0026】
各実施例、比較例での配合割合、及び破壊靭性測定結果を下記、表−1に示す。
【表1】
Figure 0004837243
表中
エポキシ樹脂1:NC−3000(日本化薬(株))
エポキシ樹脂2:EOCN−1020−55(日本化薬(株))
硬化剤1 :KAYAHARD GPH−65(日本化薬(株))
硬化剤2 :H−1(明和化成(株))
硬化剤3 :ミレックス XLC−3L(三井化学(株))
【0027】
【発明の効果】
本発明の成型方法により得られた成型物は、その硬化物において耐熱性を損なうこと無く、破壊靭性が優れ、それを用いた電子・電気部品、機械部品等の信頼性を向上させることが出来る。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤エポキシ樹脂との反応性官能基で修飾された熱可塑性樹脂及び溶剤を含有する樹脂組成物を、基板上に塗布、脱溶剤後に剥離し、得られたフィルム化物をタブレット化し、トランスファー成型機にて成型することを特徴とする成型方法。
  2. 熱可塑性樹脂がフェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体である請求項1記載の成型方法。
  3. 樹脂組成物が、硬化促進剤、充填剤及び添加剤を含む請求項1または2に記載の成型方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の成型方法により得られる成型物を加熱して得られる
    硬化物。
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