JP4836948B2 - 1,4−ブタンジアミンの生化学合成 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、生来のレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と比較して増加したレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性を有する微生物における1,4−ブタンジアミン(CAS番号110−60−1;テトラメチレンジアミンとも称される化合物;生化学的文献では、プトレシンとも称されている)の生化学合成のための新規のプロセスに関する。以後、オルニチンデカルボキシラーゼはODCとも称される。一般に、ODC活性を有するそのような微生物は、スペルミジンおよびスペルミン(それぞれ産物N−(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミンおよびN,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミンの一般名である)のようなポリアミン類を産生することが可能であることが既知である。そのような化合物、ならびに例えば、1,4−ブタンジアミンおよび1,5−ペンタンジアミン(カダベリンとも称される)のような多様な短い直鎖ジアミン自体は、しばしば、生化学研究において、ポリアミン類と称されるが、ポリアミン類の厳密な化学的定義からでも、より多数のアミノ基が予想される。しかし、本特許出願の目的のために、ポリアミン類という用語は、その生化学的意味で使用されており、従って、1,4−ブタンジアミンを含む。
化合物1,4−ブタンジアミンは、主なエンジニアリングプラスチック:ホモポリマー、または例えば、約5重量%のポリアミド−6モノマー(カプロラクタム)とのコポリマー化されたいずれかの形態のポリアミド−4,6のいくつかの生成のための重要な原材料である。ホモポリマーのポリアミド−4,6(ナイロン−4,6)は、1938年と早くから記載されていた(米国特許第2,130,948号明細書、カラザーズ(Carothers))。それは、モノマーの1,4−ブタンジアミンとアジピン酸との重縮合産物である。現在、特に、ポリアミド−4,6の化合物が生産され、STANYL(登録商標)の商品名で蘭国においてDSMより販売されている。
1,4−ブタンジアミンの合成のための多くの化学的経路が既知である。これらのすべての化学的経路は、出発物質が、再生不能と考えられている供給源から入手しなければならないという欠点を免れない。しかし、再生可能な炭素源から出発し、生細胞における生化学的プロセス(「生体内変化」とも称される)を使用する1,4−ブタンジアミンの合成のための新規かつ容易な経路を提供する実質的な必要性がある。一般に、ポリアミン類は、生化学的産生(oduction)におけるいずれの細胞または微生物においても毒性であると考えられる。従って、しかしながら、現在まで、生化学合成によるそのような新規の経路は魅力がないと考えられていた。
これは、例えば、次の参考文献:フクチ(Fukuchi)ら、J.Biol.Chem.、第270巻(1995年)、18831−18835頁;およびスズキ(Suzuki)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第91巻(1994年)、8930−8934頁から認めることができる。
フクチ(Fukuchi)は、大腸菌(E.coli)のスペルミジンアセチルトランスフェラーゼ欠損細胞における(即ち、アセチルトランスフェラーゼSpeGを欠く細胞における)スペルミジンの蓄積による細胞生存能(およびほとんどすべての種類のタンパク質の合成)の減少について明確に記載している。リムスウム(Limsuwum)ら(J.Bacteriol.第182巻(2000年)、5373−5380頁)が、低い温度で、特定の遺伝子speGの過剰発現によってそのような問題を克服することができることを示していることに留意すべきである。スペルミジンは、中間体としての1,4−ブタンジアミンから細胞において産生されている産物である。従って、1,4−ブタンジアミンの生合成は、必然的に、スペルミジンの形成をももたらす。
一方、スズキ(Suzuki)らもまた、(マウス細胞において)ODCの過剰発現がポリアミン類、具体的には、スペルミジンの蓄積を生じ、speG欠損でない細胞であっても、少量のスペルミジンの添加時に、常に細胞死が観察されることを実証している。スズキ(Suzuki)らは、低減された細胞生存能はアンチザイムによるODCの不十分なフィードバック阻害によるものであり、適切なアンチザイムの過剰産生によって克服することができることを示唆している。次いで、アンチザイムのそのような過剰産生もまた、細胞におけるポリアミン類の産生を低減し、従って、DAB産生にはふさわしくない。
さらに、J.Bacteriol.第170巻(1988年)、3131−3135頁においてカシワギ(Kashiwagi)らが説明しているように、大腸菌(E.coli)におけるポリアミン類の含量は、オルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)をコードする遺伝子、特に、構成性に発現されるspeCの過剰発現によって調整することができる。それらの実験のために、ボイル(Boyle)ら(Methods in Enzymology、第94巻(1983年)、117−121頁によって産生されるようなプラスミドpODCがクローニングにおいて使用された。明らかに、オルニチンデカルボキシラーゼのそのような過剰産生は、強度に増加したレベルの1,4−ブタンジアミンの細胞中含量をもたらさなかった。70倍のレベルのODCでは、細胞に添加されたオルニチンの量に依存せずに、1,4−ブタンジアミンの細胞中含量の20%以下の増加しか観察されなかった。しかし、一方で、オルニチンの存在下で増殖する細胞は、1,4−ブタンジアミンの増加した分泌を呈することが示された。70倍のレベルのODCでは、合計で約8.5倍高い1,4−ブタンジアミンの産生(産生される1,4−ブタンジアミンの力価は、内部および外部濃度について合計で約20〜25mg/l、即ち、きわめて低い濃度であった)が見出された。著者らは、そのようなかなり低い効率の1,4−ブタンジアミン産生はオルニチンの不足によることを示唆し、オルニチンの外部供給によってこれを解決しようと試みたが、僅かな改善しか認められなかった。従って、30mg/lより有意に高いレベルでの1,4−ブタンジアミンの産生のための生化学合成プロセスを提供することは不可能であるように考えられる。
さらに、上記のこれらの研究は、ポリアミン類(1,4−ブタンジアミンを含む)そのものの合成に関するものではないが、分子レベルでのポリアミン類の生理学的機能のさらなる見識を得ることがかなり試みられた。より高いレベルの細胞中オルニチンでは、おそらく、さらなるアルギニンもまた細胞に存在する。カシワギ(Kashiwagi)の教示に従えば、そのようなさらに高い量のアルギニンは、1,4−ブタンジアミン形成に対する実質的にネガティブな効果を有するはずである。
EP−A−0726240号明細書は、現在までのところ、1,4−ブタンジアミンを含むポリアミン類の生化学合成に関する数少ない特許文献の1つである。しかし、それは、主な成分としてタンパク質を含有する天然産物の発酵によるとりわけ、1,4−ブタンジアミンの産生について、記載している。前記プロセスでは、天然産物は、まず、それらを部分または全分解に供することによって処置し、次いで、発酵工程の前に、任意の好ましくない成分(例えば、Hg、Cr、As、Cd、SeおよびPb)、細胞増殖インヒビター、農薬、抗生物質、界面活性剤、石鹸、脂肪、油、シアン化物およびフェノール類を取り出す。そのような方法で産生されるプトレシンおよび他のジアミン類は、肥料および肥やしとして(再)利用されているが、非常に多量の他の物質を含有するため、それらは例えば、ポリアミド−4,6の産生のための原材料として不適切である。
従って、約30mg/lよりも有意に高い力価で、好ましくは、(高価な)オルニチンの外部供給をも伴うことなく、1,4−ブタンジアミンの合成のための効率的な代替的生合成経路の必要性が依然としてある。このような1,4−ジアミノブタンの改善された利用可能性に対する必要性は、例えば、ポリアミド−4,6の産生のための出発物質としてのその意図される使用に基づく。一般に、今日までのところ既知である1,4−ブタンジアミンへの経路は、かなり労力を要し、面倒であり、さらなる精製を伴わなければナイロンの産生において使用が困難であるような前記産物の品質をもたらし得る。1,4−ブタンジアミンへの既知の化学経路は、相対的に高価な出発物質および反応物(取り扱いが困難な反応物を含む)、および多段階およびマルチリアクター設計における温度および圧力の相対的に厳密な反応条件、ならびに高価な触媒系の使用を必要とする。従って、好ましくは、はるかに安価な原材料からで、およびシアン化水素酸のような反応物を取り扱う問題を回避する1,4−ブタンジアミンへの代替的経路の必要性が依然としてある。天然において増殖し、従って、農業生産から再生可能な材料が、発酵において使用することができるグルコースのような炭素源(または他の適切な炭素源およびそれらの混合物)の基本であることは周知である。そのような再生可能な材料は、相対的に安価であり、豊富に利用可能である。一般に、再生可能な材料をすべての種類の化学材料の出発物質として使用することができれば、極めて有利であると考えられる。
従って、本発明の目的は、生体内変化による1,4−ブタンジアミンの大規模産業生産のための改善された可能性を提供することである。
本発明者らは、意外なことに、この目的が、生来のレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と比較して増加したレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性(増加したODC活性)を有する微生物における1,4−ブタンジアミンの生化学合成のための新規のプロセスであって、微生物において、微生物におけるN−アセチルグルタミン酸形成の生来のレベルの活性と比較して、増加した活性のN−アセチルグルタミン酸形成がまた存在し、そして微生物において産生される1,4−ブタンジアミンは、発酵ブロスに分泌され、発酵ブロスから回収される、プロセスによって達成されることを見出した。
本特許出願において意味するように、用語「生化学合成」(本特許出願において、「生体内変化」と代替的に称される用語)は、(多くの純粋な化学的反応工程の他に)適切な産生株の細胞全体を使用する1つもしくはそれ以上の成体触媒反応を伴うプロセスだけではなく、適切な産生株の細胞全体を使用する純粋な生化学的プロセスをも含む。そのような純粋な生化学的プロセスは、それぞれ、生化学合成が適切な炭素源から出発する場合は発酵と称され、または生合成が、合成しようとする標的分子を得ることができる炭素骨格を既に有する中間産物から出発する場合には、前駆体発酵と称される。プロセスは、好気的または嫌気的条件下で行われ得る。
本発明の生化学合成における生体触媒反応は、インビボまたはインビトロのいずれでも行うことができる。一般に、インビボプロセスは、生細胞(従って、用語「生細胞」は、いわゆる休止細胞も含む)を使用する場合に行われるプロセスであり;一方、インビトロプロセスは、通常、細胞溶解物または(部分的に)精製された酵素を使用して、行われている。本発明に従う生化学合成は、微生物において行われる。これは、適切な産生株の細胞全体を使用して行うことができるが、また、透過した細胞を使用して行ってもよく;しかし、インビボとインビトロとを区別することは、透過した細胞または固定化された宿主細胞で行われるプロセスに対してあまり意味を成さない。しかし、例えば、固定化された酵素などを使用することによって行う場合の本発明のプロセス由来の個々の生体触媒工程は、本出願において意味するとおりの生化学合成におけるそのような工程に等価であるとみなされることは明白である。
オルニチンデカルボキシラーゼ(即ち、オルニチン脱炭酸反応活性を有する酵素、またはODC)は、クラスE.C.4.1.1.17に分類される酵素である。過剰発現される場合、オルニチンデカルボキシラーゼの活性のレベルは、Sigma Diagnostics二酸化炭素検出キット(Sigma);オステルマン,A.L.(Osterman,A.L.)ら1994年、Biochemistry33,13662−13667頁に記載のアッセイを使用して、無細胞抽出物内において標準的条件(オルニチンおよびPLPの存在下37℃)下で、生来の(即ち、過剰発現されていない)レベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と容易に比較することができる。従って、当業者であれば、タンパク質含量の決定、またはRNAレベルを決定することによって、使用する微生物における生来のレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と比較して、使用するODCが増加したレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性を有する(ODC活性を増加する)かどうかを容易に確立することができる。タンパク質含量の決定のための多様な標準的手順、例えば、比色定量的ならびに分光的方法については、ロットスパイヒ(Lottspeich)およびゾルバス(Zorbas)、Bioanalytik,Spektrum Akademischer Verlag GmbH,Heidelberg/Berlin,ISBN3−8274−0041−4(1998年)、第3、5、21、22および24章に記載されている。タンパク質レベルならびにRNAレベルの決定のための方法、例えば、ノーザンハイブリダイゼーション、RT−PCR、および他の多くの方法については、J.サンブルック(J.Sambrook)、E.F.フリッシュ(E.F.Fritsch)およびT.マニアティス(T.Maniatis)、Molecular Cloning,A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,ISBN 0−87969−309−6(1989年)において記載されている。しかし、他の多くの標準的な手順は、この分析分野における当業者に公知であり、ここで述べる必要はない。
本発明のプロセスにおいて使用することができる適切なオルニチンデカルボキシラーゼは、オルニチンを脱炭酸化することが可能であるすべての酵素およびその変異体である。そのようないずれの酵素も、増加したレベルの活性で、即ち、過剰産生される形態で、本発明のプロセスにおいて使用することができる。そのような増加したレベルの活性は、当業者に公知の任意の方法、例えば、遺伝子コピー数を増加すること、または変異による酵素の内因性活性もしくは構造を増加すること、または脱調節された酵素を使用することによって、達成することができる。しかし、そして最も好ましくは、それはまた、増加した転写および/または翻訳効率でオルニチンデカルボキシラーゼ遺伝子を過剰発現させることによって、達成することができる。さらに、任意の具体的に命名された酵素活性について本明細書において使用される用語「増加したレベルの活性」もまた、そのような酵素活性、例えば、オルニチンデカルボキシラーゼの活性が微生物の天然の供給源において全く存在しないような状況を包含することが意図され、ここで、反応は生じているが、そこで、遺伝子修飾により意図的に誘導されることに留意すべきである。
本発明に従うプロセスでは、微生物におけるN−アセチルグルタミン酸形成の生来のレベルの活性と比較して、N−アセチルグルタミン酸形成の増加したレベルの活性(添付の従属する特許請求の範囲の考察が提示される場合に以下においてさらに規定される)が認められる必要がある。増加したおよび生来の活性レベルのN−アセチルグルタミン酸形成の比較は、L−[14C]グルタミン酸およびアセチル−CoAを基質として使用するラジオアッセイによる無細胞抽出物内における標準的な条件(アバドジエバ,A.(Abadjieva,A.)、2001年、J.Biol.Chem.,276,42869−42880頁に記載のアッセイ)下での適切な試験反応によるODCのそのような決定と同様に容易に行うことができる。
1,4−ブタンジアミンは、本発明に従い、生体内変化による増加したODCおよびN−アセチルグルタミン酸形成活性を伴う微生物において産生され、微生物の周囲の発酵ブロスに分泌される。1,4−ブタンジアミンは発酵ブロスに分泌され、そこから回収される。
本発明に従えば、1,4−ブタンジアミンの合成のための改善された生化学的プロセスが提供され、得られた1,4−ブタンジアミンは、例えば、ポリアミド−4,6の産生のための原材料として極めて適切である。
本発明に従って産生される多量の1,4−ブタンジアミンの形成は、細胞の生存能に対するポリアミン形成のネガティブな影響を回避するための何らかの手段を講じなければ、増加したレベルのODC活性は(N−アセチルグルタミン酸の形成の増加した活性と共に)、細胞の死を生じることが予想される。
上記のように、いずれのODC酵素も、本発明のプロセスにおいて、増加したレベルの活性で、即ち、過剰産生される形態で、使用することができる。
本発明に従えば、大腸菌(E.coli)対照酵素由来のODCと十分な、即ち、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも45%、および最も好ましくは少なくとも65%同一性を有し、オルニチン脱炭酸反応を触媒することが可能であるすべてのオルニチンデカルボキシラーゼを使用することができる。大腸菌(E.coli)対照酵素とそのような相対的に高いレベルの同一性を有する多くのODCが公知である。
対照酵素との同一性百分率を決定することは、当業者に既知の方法によって、例えば、例えば、他のファミリーメンバーまたは関連する配列を同定するために、公的なデータベースに対する検索を実施するための「問い合わせ配列」としての参照酵素のタンパク質配列を使用することによって、実施することができる。そのような検索は、それぞれのプログラムのデフォルトパラメータを使用するBLASTプログラム(バージョン2.2)を使用して、実施することができる。http://www.ncbi.nlm.nih.gov.を参照のこと。
好ましくは、増加したODC活性は、エシェリキア(Escherichia)、赤痢菌(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、およびシェワネラ(Shewanella)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するオルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speFまたはspeC(それぞれE.C.4.1.1.17に属する)の過剰発現によって達成される。オルニチンデカルボキシラーゼspeFは誘導性オルニチンデカルボキシラーゼであり;オルニチンデカルボキシラーゼspeCは構成性オルニチンデカルボキシラーゼである。
より好ましくは、オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子は、大腸菌(Escherichia coli)、B群赤痢菌(Shigella flexneri)、サルモネラ・チフィムチウム(Salmonella typhimutium)、ペスト菌(Yersinia pestis)、およびシェワネラ・オネイデンシス(Shewanella oneidensis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来している。これまでのところ、文献的には、speCがspeFよりもはるかによく調べられている。しかし、最も意外なことに、そして最も好ましくは、本発明に従う最も良好な結果は、オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子がspeFであり、より詳細には、大腸菌(Escherichia coli)、サルモネラ・チフィムチウム(Salmonella typhimutium)、およびシェワネラ・オネイデンシス(Shewanella oneidensis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するspeFである場合に達成される。構成性オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speCの過剰発現による結果と比較すると、これまでのところ、本発明に従う最も良好な結果は、実際に、speFを使用する場合に達成されている。
本出願において、上記のオルニチンデカルボキシラーゼのいずれかと相同であり、示されるオルニチンデカルボキシラーゼに十分匹敵するオルニチンデカルボキシラーゼ活性を有する酵素をコードする任意の遺伝子は、本発明のプロセスに適切である。そのような等価な遺伝子は、当業者に公知の任意の適切なクローニングストラテジー、例えば、本明細書の実験の部に記載の方法によって、適切に得ることができる。あるいは、そのような等価なオルニチンデカルボキシラーゼ遺伝子はまた、意図的な構築によって得ることもできる。
N−アセチルグルタミン酸形成の活性という用語は、本特許出願において、単一の酵素または酵素の組み合わせによるかにかかわらず、N−アセチルグルタミン酸の細胞内形成をもたらすことが可能な任意の酵素活性を表す。
詳細には、本発明に従えば、大腸菌(E.coli)対照酵素由来のN−アセチルグルタミン酸シンターゼと十分な、即ち、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも45%、さらにより好ましくは少なくとも60%、および最も好ましくは少なくとも75%同一性を有し、N−アセチルグルタミン酸形成反応を触媒することが可能であるすべてのN−アセチルグルタミン酸シンターゼを使用することができる。大腸菌(E.coli)対照酵素とそのような相対的に高いレベルの同一性を有する多くのN−アセチルグルタミン酸シンターゼが公知である。
好ましくは、N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、N−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argA(E.C.2.3.1.1に属する)および/またはN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJ(E.C.2.3.1.35に属する)のいずれかの過剰発現によって達成される。酵素または本明細書において記載の酵素のうちの1つの同じ機能性を有するその変異体をコードする任意の遺伝子が、クラスE.C.2.3.1.1または2.3.1.35のうちの1つにおけるそのような酵素と等価とみなされるのは明白である。
本発明の好適な実施形態の1つでは、N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、エシェリキア(Escherichia)、赤痢菌(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、フォトルハブダス(Photorhabdus)、およびブフネラ(Buchnera)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するN−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argA(E.C.2.3.1.1に属する)の過剰発現によって達成される。これらのArgA酵素は、それらのN−アセチルグルタミン酸形成において活性であるための補酵素Aの存在(または供給)を必要とする。
本実施形態では、N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、大腸菌(Escherichia coli)、B群赤痢菌(Shigella flexneri)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、ペスト菌(Yersinia pestis)、フォトルハブダス・ルミネセンス(Photorhabdus luminescens)、およびブフネラ・アフィディコラ(Buchnera aphidicola)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するN−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argAの過剰発現によって達成される。
本発明の別の好適な実施形態では、N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、バチルス(Bacillus)、リステリア(Listeria)、オーシャノバチルス(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、サーモビフィダ(Thermobifida)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、およびビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJ(E.C.2.3.1.35に属する)の過剰発現によって達成される。
本発明に従うプロセスにおいて使用することができる適切なN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼは、バチルス(Bacillus)参照種由来のN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼと十分な、即ち、少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、および最も好ましくは少なくとも40%同一性を有し、N−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチル転移反応を触媒することが可能であるN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼである。対応するバチルス(Bacillus)参照酵素とそのようなレベルの同一性を有する多くのN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼが既知である。
ArgA酵素とは対照的に、ArgJ酵素は、それらのN−アセチルグルタミン酸形成において活性であるための補酵素Aの存在(または供給)を必要としない。従って、産業用途における使用には、ArgA酵素よりも明らかにこれらのArgJ酵素が好適である。
本発明のこのような他の好適な実施形態では、N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、セレウス菌(Bacillus cereus)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、オーシャノバチルス・イヘエンシス(Oceanobacillus iheyensis)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermis)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ラクティス(Lactobacillus lactis)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、らい菌(Mycobacterium leprae)、サーモビフィダ・フスカ(Thermobifida fusca)、ストレプトマイセス・コエリコル(Streptomyces coelicor)、およびビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJの過剰発現によって達成される。
本出願において、上記のN−アセチルグルタミン酸形成活性のいずれかと相同であり、示されるN−アセチルグルタミン酸形成酵素に十分匹敵するN−アセチルグルタミン酸形成活性を有する酵素をコードする任意の遺伝子は、本発明のプロセスに適切である。そのような等価な遺伝子は、当業者に公知の任意の適切なクローニングストラテジー、例えば、本明細書の実験の部に記載の方法によって、適切に得ることができる。あるいは、そのような等価なN−アセチルグルタミン酸形成遺伝子はまた、意図的な構築によって得ることもできる。
本発明のさらなる好適な実施形態では、1,4−ブタンジアミンの生化学合成のためのプロセスは微生物において行われ、ここで、さらに、以下のいずれかの過剰発現によって、少なくとも2つの他の酵素についても増加した酵素活性が得られる:
(i)アルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speA(E.C.4.1.1.19に属する)およびアグマチナーゼをコードする遺伝子speB(E.C.3.5.3.11に属する;アグマチンウレアヒドロラーゼをコードする遺伝子とも称される);または
(ii)アルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speA(E.C.4.1.1.19に属する)、およびアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguA(E.C.3.5.3.12に属する;アグマチンデイミナーゼをコードする遺伝子とも称される)、およびN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguB(E.C.3.5.1.53に属する)、および場合によりまた、アグマチナーゼをコードする遺伝子speB(E.C.3.5.3.11に属する)。
このようなさらなる好適な実施形態の利点は、さらに高い量で1,4−ジアミノブタンが形成されることである。
本明細書において意味する過剰発現は、当業者に既知の任意の方法によって;例えば、それぞれの遺伝子の翻訳および/または転写効率を増加することによって、但しまた、遺伝子コピー数を増加するような他の任意の既知の方法によって、または変異による酵素の内因性活性もしくは構造を増加することによって、あるいは脱調節された酵素を使用することによって、達成することができる。これに関して上記のさらなる好適な実施形態の部(i)において意味するように、SpeAおよびSpeBの組み合わせは、SpeAおよびSpeBの任意の機能的な組み合わせ(組み合わされた融合タンパク質としてか、または個別の酵素活性としてかにかかわらず)を表すことが意図される。事実、この組み合わせはまた、SpeABとも呼ばれる。それらの部(ii)は、SpeAおよびSpeBのそのような組み合わせで、SpeB部分自体が、AguAおよびAguBの任意の機能的組み合わせ(組み合わされた融合タンパク質としてか、または個別の酵素活性としてかにかかわらず)によって置き換えられ得ることを表す。
ヤノウィッツ(Janowitz)ら、FEBS Letters544(2003年)、258−261は、アグマチンデイミナーゼAguAが高等植物のアルギニンデカルボキシラーゼ経路に関与することを記載している。SpeBによって触媒される変換もまた、植物において生じる酵素によって、即ち、アグマチンデイミナーゼAguAとN−カルバモイル−プトレシンアミノヒドロラーゼAguBとの組み合わされた作用によって触媒され得ることが、ナカダ(Nakada)ら、Microbiology,149(2003年)、707−714よりさらに公知である。従って、本発明においては、SpeBの代わりに、またはさらにそれとの組み合わせで、AguAおよびAguBを使用することもできる。そのようなaguAおよびaguB遺伝子の供給源は、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)およびトマト(Lycopersicon esculentum)であり得るが、しかし、匹敵する遺伝子は、緑膿菌(Pseudomonas aeroginosa)の変異体においても見出され得る。
本出願において、上記のアルギニンデカルボキシラーゼ、それぞれアグマチナーゼ、またはアグマチンイミノヒドロラーゼもしくはN−カルバモイルプトレシンアミドヒドロラーゼのいずれかと相同であり、それぞれの酵素に十分匹敵するアルギニンデカルボキシラーゼ(それぞれ、アグマチナーゼ、またはアグマチンイミノヒドロラーゼもしくはN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼ)活性を有するそのようなそれぞれの酵素をコードする任意の遺伝子は、場合により、それらの等価物であり、このような本発明のプロセスのさらなる好適な実施形態に適切である。そのような等価な遺伝子は、当業者に公知の任意の適切なクローニングストラテジー、例えば、本明細書の実験の部に記載の方法によって、適切に得ることができる。あるいは、そのような等価な遺伝子はまた、意図的な構築によって得ることもできる。
従って、本発明のプロセスの好適な実施形態では、過剰発現される遺伝子のさらなる組み合わせ、即ち、(i)アルギニンデカルボキシラーゼおよびアグマチナーゼ、または(ii)アルギニンデカルボキシラーゼならびにアグマチンイミノヒドロラーゼおよびN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼ、ならびに場合により、アグマチナーゼをコードする遺伝子もまた、使用されている。
詳細には、本発明に従うプロセスのこのような好適な実施形態において、大腸菌(E.coli)対照酵素由来のアルギニンデカルボキシラーゼと十分な、即ち、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも45%同一性、および最も好ましくは少なくとも65%同一性を有し、アルギニン脱炭酸反応を触媒することが可能であるすべてのアルギニンデカルボキシラーゼを使用することができる。大腸菌(E.coli)対照酵素とそのような相対的に高いレベルの同一性を有する多くのアルギニンデカルボキシラーゼが公知である。
さらに、詳細には、前記実施形態において、大腸菌(E.coli)対照酵素由来のアグマチナーゼと十分な、即ち、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも45%、および最も好ましくは少なくとも60%同一性を有し、アグマチナーゼ反応を触媒することが可能であるすべてのアグマチナーゼを使用することができる。大腸菌(E.coli)対照酵素とそのような相対的に高いレベルの同一性を有する多くのアグマチナーゼが公知である。
さらに、詳細には、前記実施形態において、シュードモナス(Pseudomonas)対照酵素由来のアグマチンイミノヒドロラーゼおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミドヒドロラーゼと十分な、即ち、少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、および最も好ましくは少なくとも40%同一性を有し、アグマチンイミノヒドロラーゼ、それぞれN−カルバモイルプトレシンアミドヒドロラーゼ反応を触媒することが可能であるすべてのアグマチンイミノヒドロラーゼおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミドヒドロラーゼを使用することができる。シュードモナス(Pseudomonas)対照酵素とそのような相対的に高いレベルの同一性を有する多くのアグマチンイミノヒドロラーゼおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミドヒドロラーゼが公知である。
本発明の上記の好適な実施形態における過剰発現されるアルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子は、好ましくは、エシェリキア(Escherichia)、赤痢菌(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、パスツレラ(Pasteurella)、およびナイセリア(Neisseria)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するアルギニンデカルボキシラーゼ遺伝子speAである。より好ましくは、過剰発現されるアルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子は、好ましくは、大腸菌(Escherichia coli)、B群赤痢菌(Shigella flexneri)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、ペスト菌(Yersinia pestis)、パスツレラ菌(Pasteurella multocida)、および髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するアルギニンデカルボキシラーゼ遺伝子speAである。
本発明のこのような好適な実施形態では、過剰発現されるアグマチナーゼをコードする遺伝子は、好ましくは、エシェリキア(Escherichia)、サルモネラ(Salmonella)、プロテウス(Proteus)、フォトルハブダス(Photorhabdus)、ビブリオ(Vibrio)、およびナイセリア(Neisseria)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するアグマチナーゼ遺伝子speBである。より好ましくは、過剰発現されるアグマチナーゼをコードする遺伝子は、大腸菌(Escherichia coli)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、フォトルハブダス・ルミネセンス(Photorhabdus luminescens)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、および髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するアグマチナーゼ遺伝子speBである。
本発明のこのようなさらなる好適な実施形態では、さらに、過剰発現されるアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子および/または過剰発現されるN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子は、シュードモナス(Pseudomonas)、連鎖球菌(Streptococcus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、アゾトバクター(Azotobacter)、アラビドプシス(Arabidopsis)、ノボスフィンゴビウム(Novosphingobium)、およびバチルス(Bacillus)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するアグマチンイミノヒドロラーゼ遺伝子aguAおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼ遺伝子aguBである。より好ましくは、過剰発現されるアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子および/または過剰発現されるN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子は、シュードモナス・エアルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、ミュータンス菌(Streptococcus mutans)、ストレプトマイセス・アバーミチリス(Streptomyces avermitilis)、アゾトバクター・フィネランディ(Azotobacter vinelandii)、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、ノボスフィンゴビウム・アロマチシボラン(Novosphingobium aromaticivorans)、およびセレウス菌(Bacillus cereus)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するアグマチンイミノヒドロラーゼ遺伝子aguAおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼ遺伝子aguBである。
本発明のプロセスは、任意の適切な宿主生物体において行われ得る。宿主は、生合成において当業者に一般に公知の産生生物体(または細胞)の群から選択され得る。そのような生物体は、真核生物由来であっても、またはより好適には、原核生物由来であってもよい。真核細胞は、例えば、植物および真菌、ならびに他の多様な群(該他の群は集合的に「原生生物界」と称される)由来の細胞であり得る。
本発明に従うプロセスは、サッカロミセス(Saccharomyces)sp.、バチルス(Bacillus)sp.、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.、エシェリキア(Escherichia)sp.およびピキア(Pichia)sp.からなる群から選択される宿主生物体において行われることが特に好ましい。
本発明のプロセスでは、宿主として使用すべき微生物は、アミノ酸、オルニチンおよび/またはアルギニンを産生することが可能であることが特に好ましい。ほとんどの天然の微生物について、アルギニンは必須アミノ酸であることから、通常、そのような能力はすべての野生型株において利用可能であるため、この要件は満たされる。
これらの種のうち、エシェリキア(Escherichia)sp.は、それらが、所望の過剰発現される酵素活性を伴う株を提供するために、遺伝子操作によって取り扱うことが容易であるため、好適である。さらに、エシェリキア(Escherichia)sp.は、天然において既に、ほとんどの上記の酵素活性のそれぞれ(即ち、植物由来のagu遺伝子は別として)を含有し、そのため、過剰発現される遺伝子のほとんどを相同遺伝子として使用することができる。また、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.(但し、天然のオルニチンデカルボキシラーゼを欠く)は、発酵プロセスにおいて容易に取り扱うことができる適切なグルタミン酸産生株であるため、特に好ましい。
本発明のプロセスでは、グルタミン酸は極めて適切な前駆体である。従って、プロセスは、好ましくは、グルタミン酸の発酵が可能な宿主株(例えば、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum))において行われている。
本発明に従うプロセスが、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.およびエシェリキア(Escherichia)sp.からなる群から選択される宿主生物体において行われ、オルニチンデカルボキシラーゼおよびN−アセチルグルタミン酸形成の増加したレベルの活性とは別に、少なくともアグマチナーゼならびに/またはアグマチンイミノヒドロラーゼおよびN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼと組み合わされたアルギニンデカルボキシラーゼの活性のレベルも増加する場合、最も良好な結果が達成されている。本明細書において意味するように、記載の酵素のそれぞれについて、増加したレベルの活性は、宿主生物体におけるそれぞれの前記酵素活性の生来のレベルの活性と比較される。
本発明のプロセスは、好ましくは、発酵条件として通常的でもある反応条件下で行われることが明らかである。従って、プロセスは、バッチ式、但しまた、所望であれば、流加培養で行うことができる。宿主生物体として使用される生物体が、形成される1,4−ジアミノブタンに適切な輸送系を有するかまたは備えることを確実にすることは好都合であり得る。好ましくは、そのような輸送系は生来のものである。
もちろん、本発明はまた、最終的に、生来のレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と比較して増加したレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性(増加したODC活性)、および生来のレベルの活性のN−アセチルグルタミン酸形成と比較して増加した活性のN−アセチルグルタミン酸形成を担持するベクター、プラスミドならびに宿主に関する。詳細には、好適な実施形態では、本発明はまた、添付の特許請求の範囲に従う増加したレベルの活性の1つもしくはそれ以上の他の上記の酵素活性をさらに担持するすべてのベクター、プラスミドおよび宿主に関する。
以下、いくつかの実験結果によって本発明を説明するが、本発明の範囲を限定する意図は全くない。
実験の部
一般的手順
すべてのDNA操作については、標準的な手順を適用した(サンブルック,J(Sambrook,J.)ら(1989年)、Molecular cloning:a laboratory manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor、ニューヨーク)。DNAは、他に示さない場合、大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら(2000年)、J Bacteriol.182,4443−4452)、枯草菌(Bacillus subtilis)ATCC 10783、またはコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)ATCC 13032の染色体DNAから増幅した。PCR増幅は、製造のプロトコルに従い、プルーフリーディング酵素SAWADY Pwo−DNA−ポリメラーゼ(Peqlab Biotechnologie GmbH,Erlangen、独国)またはPlatinum Pfx DNAポリメラーゼ(Invitrogen,Karlsruhe、独国)を使用して実施する一方、構築された株の確認は、TaqポリメラーゼREADYMIX(Sigma,Taufkirchen、独国)を利用するコロニーPCRによって行った。その後のクローニングならびにさらなる操作のための制限部位は、MWG−Biotech(Ebersberg、独国)から購入したオリゴヌクレオチドにより導入した。DNAフラグメントは、製造のプロトコルに従い、MinElute Gel Extraction Kit(Qiagen,Hilden、独国)で精製した。プラスミドDNAの調製は、QIAprepスピンMiniprep Kit(Qiagen,Hilden、独国)の利用によって達成した。構築されたプラスミドの確認は、制限解析および以後の配列決定(Agowa,Berlin、独国)によって行った。
遺伝子の高レベル発現について、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)誘導性tac促進剤およびlacリプレッサー系(lacl)に基づくIPTG誘導性タンパク質産生に適切なベクターpJF119EH(フェルステ,J.P.(Fuerste,J.P.)ら(1986年)、Gene48,119−131)を使用した。
プラスミドの構築
(i)プラスミドpDAB2(pJF119EH−speF)の構築
大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)の(誘導性、生分解性の)オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speFを、発現ベクターpJF119EH(フェルステ,J.P.(Fuerste,J.P.)ら(1986年)、Gene48,119−131)にクローニングした。このベクターは、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)誘導性tac促進剤およびlacリプレッサー系(lacl)下で、クローニングされた遺伝子の転写制御に基づく高レベルタンパク質産生を可能にする。発現プラスミドpDAB2(pJF119EH−speF)の構築のために、コーディング遺伝子を、本来のRBS(リボソーム結合部位)、開始および終止コドンと共にクローニングした。
2247bpのspeF含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、大腸菌(E.coli)LJ110の染色体DNAから増幅した(受託番号AE000172;ヌクレオチド10242−12468):
5’−GAC CTG CTG GTA CCT AAA ATA AAG AGA TGA AA−3’ [配列番号1]
(変異は太字、KpnI制限部位は斜字体)
および
5’−TCG ATC TAG ACT GAC TCA TAA TTT TTC CCC−3’ [配列番号2]
(変異は太字、XbaI制限部位は斜字体)。
フラグメントを制限エンドヌクレアーゼKpnIおよびXbaIで末端修飾し、同じ様式で切断した発現ベクターpJF119EHに連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB2(pJF119EH−speF、7502bp)を、制限解析および以後の配列決定によって確認した。
(ii)プラスミドpDAB4(pJF119EH−speC)の構築
大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)の(構成性、生合成性の)オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speCを発現ベクターpJF119EH(フェルステ,J.P.(Fuerste,J.P.)ら(1986年)、(i)を参照のこと)にクローニングし、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)誘導性tacプロモーターおよびlacリプレッサー系(lacl)下の転写制御に基づく強力な遺伝子発現を可能にした。従って、コーディング遺伝子を、本来の開始および終止コドンと共にクローニングした。インシリコ研究を利用してspeCに対する保存されたリボソーム結合部位(RBS)を決定することができなかったため、変異誘発により、最適化されたRBSをspeC開始コドンの7bp上流に導入した。
2235bpのspeC含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、大腸菌(E.coli)LJ110の染色体DNAから増幅した(受託番号AE000379;ヌクレオチド2650−4867):
5’−GAG CTC TAG ACC AGT TTG AGG AAT ATC T−3’ [配列番号3]
(変異は太字、XbaI制限部位は斜字体)
および
5’−TTT TGC ATG CTT ACT TCA ACA CAT AAC CGT AC−3’ [配列番号4]
(変異は太字、SphI制限部位は斜字体)。
エンドヌクレアーゼXbaIおよびSphIによる末端修飾後、PCR産物を、同じ様式で切断したプラスミドpJF119EHに連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB4(pJF119EH−speC、7491bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。
(iii)プラスミドpDAB1(pJF119EH−argA)の構築
大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)のN−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argAを、発現ベクターpJF119EH(フェルステ,J.P.(Fuerste,J.P.)ら(1986年)、(i)を参照のこと)にクローニングした。遺伝子を、本来のRBS(リボソーム結合部位)および終止コドンと共にクローニングした。しかし、翻訳開始をGTGからATGに変更した。
1365bpのargA含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、大腸菌(E.coli)LJ110の染色体DNAから増幅した(受託番号AE000365;ヌクレオチド3312−4643):
5’−ATA AGA ATT CAA AGA GGT GTG CCA TGG TAA AG−3’ [配列番号5]
(変異は太字、EcoRI制限部位は斜字体)
および
5’−TTT TGG TAC CTT ACC CTA AAT CCG CCA T−3’ [配列番号6]
(変異は太字、KpnI制限部位は斜字体)。
フラグメントを制限エンドヌクレアーゼEcoRIおよびKpnIを使用して末端修飾し、続いて、同じ様式で切断した発現プラスミドpJF119EHに連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB1(pJF119EH−argA、6627bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。
(iv)プラスミドpDAB5(pJF119QEH−argA−speF)の構築
オルニチンデカルボキシラーゼSpeFおよびN−アセチルグルタミン酸シンターゼArgAの同時産生を可能にするために、大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)のspeFをコードする遺伝子を、argA発現ベクターpDAB1(iiiを参照のこと))にクローニングした。
speF含有DNAフラグメント(2225bp)を、エンドヌクレアーゼKpnIおよびXbaIによる消化によって、構築したプラスミドpDAB2(A.1を参照のこと)から切断し、同様に切断されたargA含有プラスミドpDAB1((iii)を参照のこと)に連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、SpeFおよびArgAの同時産生のために、得られたプラスミドpDAB5(pJH119EH−argA−speF、8841bp)を、制限解析によって確認した。
(v)プラスミドpDAB6(pJF119EH−argA−speC)の構築
オルニチンデカルボキシラーゼSpeCおよびN−アセチルグルタミン酸シンターゼArgAの同時産生を可能にするために、大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)のspeCをコードする遺伝子を、argA発現ベクターpDAB1((iii)1を参照のこと))にクローニングした。
エンドヌクレアーゼXbaIおよびSphIによる構築したプラスミドpDAB4((ii)を参照のこと)の消化によって、最適化されたRBSを伴うspeC遺伝子を含有する2225bpのDNAフラグメントを分離した。続いて、フラグメントを、同じ様式で切断したargA含有プラスミドpDAB1((i)を参照のこと)に連結した。大腸菌(E.coli)DH5α細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、speCおよびargAの同時発現を可能にする得られたプラスミドpDAB6(pJF119EH−argA−speC、8830bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。
(vi)プラスミドpDAB7(pJF119EH−speAB)の構築
大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)の、アルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speAならびにアグマチナーゼをコードするspeBを、発現ベクターpJF119EH(フェルステ,J.P.(Fuerste,J.P.)ら(1986年)、(i)を参照のこと)にクローニングした。このように、遺伝子の本来のオペロン構造ならびにRBS、開始および終止コドンを維持した。
3079bpのspAB含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、大腸菌(E.coli)LJ110の染色体DNAから増幅した(受託番号AE000377;ヌクレオチド1190−4247):
5’−ACA CTT TCT AGA ATA ATT TGA GGT TCG CTA TG−3’ [配列番号7]
(変異は太字、XbaI制限部位は斜字体)
および
5’−CAT GGC ATG CGG TGC TTA CTC G−3’ [配列番号8]
(変異は太字、SphI制限部位は斜字体)
制限エンドヌクレアーゼXbaIおよびSphIによる末端修飾後、DNAフラグメントを、同様に切断した発現プラスミドpJF119EHに連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB7(pJF119EH−speAB、8339bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。
(vii)プラスミドpDAB8(pJF119EH−speF−speAB)の構築
オルニチンデカルボキシラーゼSpeF、アルギニンデカルボキシラーゼSpeAおよびアグマチナーゼSpeBの同時産生を可能にするために、大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)のspeAB遺伝子を、speF発現ベクターpDAB2((i)を参照のこと))にクローニングした。
制限エンドヌクレアーゼXbaIおよびSphIによるプラスミドpDAB7((vi)を参照のこと)の消化によって、speAB遺伝子オペロンを含んでなる3067bpを分離し、同じ様式で切断したspeF含有プラスミドpDAB2((i)を参照のこと)に連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、SpeFABの同時産生を可能にする、得られたプラスミドpDAB8(pJH119EH−speFAB、10547bp)を、制限解析によって確認した。
(viii)プラスミドpDAB10(pJF119EH−argA−speF−speAB)の構築
オルニチンデカルボキシラーゼSpeF、アルギニンデカルボキシラーゼSpeA、アグマチナーゼSpeBおよびN−アセチルグルタミン酸シンターゼArgAの同時産生を可能にするために、大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)のspeAB遺伝子を、argA−speF発現ベクターpDAB5((iv)を参照のこと)にクローニングした。
制限エンドヌクレアーゼXbaIおよびSphIによるプラスミドpDAB7((vi)を参照のこと)の消化によって、speAB遺伝子オペロンを含んでなる3067bpを分離し、同じ様式で切断したspeF含有プラスミドpDAB5((iv)を参照のこと)に連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、ArgAおよびSpeFABの同時産生を可能にする、得られたプラスミドpDAB10(pJH119EH−argA−speFAB、11886bp)を、制限解析によって確認した。
(ix)プラスミドpDAB37(pJF119EH−argJBs−speF)の構築
オルニチンデカルボキシラーゼSpeFおよび枯草菌(Bacillus subtilis)ATCC 10783由来のN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子ArgJの同時産生を可能にするために、本argA遺伝子を置き換えることによって、枯草菌(B.subtilis)のargJをコードする遺伝子をspeF発現ベクターpDAB5((iv)を参照のこと)にクローニングした。遺伝子を、本来のRBSおよび終止コドンと共にクローニングした。
1279bpのargJ含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、枯草菌(Bacillus subtilis)ATCC 10783の染色体DNA(受託番号Z99109(枯草菌(B.subtilis)亜種サブチリス(subtilis)str.168、完全ゲノム(21のうちのセクション6));ヌクレオチド184321−185600)から増幅した:
5’−TCA CGC GAA TTC ATC CAT AGA ACG GGA GAG−3’ [配列番号9]
(変異は太字、EcoRI制限部位は斜字体)
および
5’−CTT CAT TTC GGT ACC CTT TAT TAC GTG CGA TAG CTC−3’ [配列番号10]
(変異は太字、KpnI制限部位は斜字体)。オリゴヌクレオチドを、株枯草菌(B.subtilis)亜種サブチリス(subtilis)str.168のゲノムに存在するargJの配列に従って構築した。
増幅したDNAフラグメントおよびプラスミドpDAB5を、エンドヌクレアーゼEcoRIおよびKpnIで制限切断した。pDAB5の場合、1355bpおよび7486bpの2つのフラグメントが得られた。ベクターpJF119EHおよび遺伝子speFを含んでなる7486bpフラグメントを単離し、増幅したDNAフラグメントと連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB37(pJF119EH−argJBs−speC、8749bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。配列解析より、枯草菌(B.subtilis)ATCC 10783からクローニングされたargJ遺伝子は、枯草菌(B.subtilis)亜種サブチリス(subtilis)str.168について報告されたargJ遺伝子とは異なることが示された。枯草菌(B.subtilis)亜種サブチリス(subtilis)str.168(受託番号CAB12961)のタンパク質ArgJと比較して、プラスミドpDAB37上に存在するargJ遺伝子からコードされるタンパク質ArgJは、次の入れ換えを示す:H72Q、P74A、T75A、L95I、F105L、G110D、H134Q、E142Q、A169T、R181A、T216I、A242G、D255E、N353H、I363L、A380D、D383E。
(x)プラスミドpDAB38(pJF119QEH−argJCg−speF)の構築
オルニチンデカルボキシラーゼSpeFおよびコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)由来のN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子ArgJの同時産生を可能にするために、本argA遺伝子を置き換えることによって、C.グルタミカム(C.glutamicum)ATCC 13032のargJをコードする遺伝子をspeF発現ベクターpDAB5((iv)を参照のこと)にクローニングした。遺伝子を、本来のRBSおよび終止コドンと共にクローニングした。
1219bpのargJ含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、C.グルタミカム(C.glutamicum)ATCC 13032の染色体DNA(受託番号NC006958(C.glutamicum ATCC 13032、完全ゲノム);ヌクレオチド1466650−1467869)から増幅した:
5’−ACA CAT CGA ATT CAG TAG GAG TTC CAC ATG G−3’ [配列番号11]
(変異は太字、EcoRI制限部位は斜字体)
および
5’−AGT GCT GGT ACC TTT TAA GAG CTG TAC GC 3’ [配列番号12]
(変異は太字、KpnI制限部位は斜字体)。
増幅されたDNAフラグメントおよびプラスミドpDAB5を、エンドヌクレアーゼEcoRIおよびKpnIで制限切断した。pDAB5の場合、1355bpおよび7486bpの2つのフラグメントが得られた。ベクターpJF119EHおよび遺伝子speFを含んでなる7486bpフラグメントを単離し、増幅したDNAフラグメントと連結した。大腸菌(E.coli)DH5a細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB38(pJF119EH−argJCg−speF、8679bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。
(xi)プラスミドpDAB3(pJF119EH−speCnRBS)の構築
大腸菌(E.coli)LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)の(構成性、生合成性の)オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speCを発現ベクターpJF119EH(フェルステ,J.P.(Fuerste,J.P.)ら(1986年)、Gene48,119−131)にクローニングし、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)誘導性tacプロモーターおよびlacリプレッサー系(lacl)下の転写制御に基づく強力な遺伝子発現を可能にした。従って、本来のRBS、開始および終止コドンを伴うコーディング遺伝子speCをクローニングした。
2235bpのspeCnRBS含有DNAフラグメントを、以下のオリゴヌクレオチドを使用して、大腸菌(E.coli)LJ110の染色体DNAから増幅した(受託番号AE000379;ヌクレオチド2650−4867):
5’−GAG CTC TAG ACC AGT TTG ACC CAT ATC T−3’ [配列番号13]
(変異は太字、XbaI制限部位は斜字体)
および
5’−TTT TGC ATG CTT ACT TCA ACA CAT AAC CGT AC−3’ [配列番号14]
(変異は太字、SphI制限部位は斜字体)。
エンドヌクレアーゼXbaIおよびSphIによる末端修飾後、PCR産物を、同じ様式で切断したプラスミドpJF119EHに連結した。大腸菌(E.coli)DH5α細胞(Invitrogen,Karlsruhe、独国)における形質転換後、100mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で形質転換体を選択した。調製後、得られたプラスミドpDAB3(pJF119EH−speCnRBS、7491bp)の確認を、制限解析および以後の配列決定によって行った。
比較実験A:
IPTGによって誘導される遺伝子発現によるオルニチンデカルボキシラーゼspeCの唯一の過剰発現を介する1,4−ブタンジアミンの産生(フラスコ振盪法)
DAB産生に対するオルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speCの過剰発現の影響を、プラスミドpDAB3((ix)を参照のこと)を担持する大腸菌(E.coli)宿主株LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)内において調べた。
この株を、MgSO・7HO(300mg/l)、CaCl・2HO(15mg/l)、KHPO(3g/l)、KHPO(12g/l)、NaCl(100mg/l)、(NHSO(5g/l)、クエン酸Na・3HO(1g/l)、FeSO・7HO(75mg/l)、チアミン・HCl(ビタミンB1)(5mg/l)ならびに微量元素Al(SO・18HO(3mg/l)、CoCl・6HO(1.05mg/l)、CuSO・5HO(3.75mg/l)、HBO(0.75mg/l)、MnCl・4HO(30mg/l)、NaMoO・2HO(4.5mg/l)、NiSO・6HO(3mg/l)およびZnSO・7HO(22.5mg/l)からなる最小培地を利用するフラスコ振盪実験において試験した。グルコースのストック溶液(500g/l)を個別にオートクレーブし、滅菌した培地に10g/lの最終濃度まで添加した。
100mg/lアンピシリン(ampicilline)を含有する最小培地の前培養物に1〜5μl/mlストック溶液を播種し、2のOD620まで33℃、180rpmで、16時間、インキュベートした。この培養物の5mlを、続いて、50mlの同培地からなる主培養物の播種に使用し、24時間、33℃および180rpmでインキュベートした。細胞が1.5のOD620nmに到達した(約7時間後)ため、10μM IPTGの添加によって遺伝子発現を誘導した。
時間依存的DAB産生を観察するため、培養中の異なる時間ポイントでサンプルを採取した。遠心分離を利用する細胞の分離後、希釈した上清をHPLCによって分析した。ここで、含有するアミン類を、オルト−フタルジアルデヒド(OPA)誘導体として、50%緩衝液B(緩衝液A、0.1M酢酸ナトリウムpH7.2;緩衝液B メタノール)で平衡化したC18逆相カラム(Nucleosil 120−5C18,Macherey&Nagel,Dueren、独国)を使用するHewlett−Packard 1100Series装置上、230nmで検出した。分離のため、次の勾配を適用した:1〜7分:0.5ml/分の流速での50%〜75%緩衝液Bにおける直線勾配、7〜13分:0.5ml/分の流速での75%〜85%緩衝液B、13〜14.5分:1ml/分の低速(low rate)での85%〜50%緩衝液B、14.5〜17分:1ml/分の流速での50%緩衝液B、および17〜20分:0.5ml/分の流速での50%緩衝液B。
較正のための標準物質の利用によって、NMR分光学により以下のDAB濃度を決定し(表1を参照のこと)、確認することができた。
Figure 0004836948
実施例:増加したN−アセチルグルタミン酸形成活性と組み合わされた増加したオルニチン脱炭酸活性による1,4−ブタンジアミン産生の改善
実施例1.ODCならびにArgA過剰産生を利用する1,4−ブタンジアミンの産生(フラスコ振盪法)
DAB産生に対するグルタミン酸から出発するオルニチン生合成における第1の工程を触媒するN−アセチルグルタミン酸シンターゼArgAおよびオルニチンデカルボキシラーゼSpeFまたはSpeCの同時産生の影響について、プラスミドpDAB5((iv)を参照のこと)またはpDAB6((v)を参照のこと)を担持する大腸菌(E.coli)宿主株LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)内において調べた。
これらの株を、最小培地におけるフラスコ振盪実験(比較実験Aを参照のこと)において試験した。従って、100mg/lアンピシリン(ampicilline)を含有する最小培地の前培養物に1〜5μl/mlストック溶液を播種し、2の620nmでの光学密度まで33℃、180rpmで、16時間、インキュベートした。この培養物の5mlを、続いて、50mlの同培地からなる主培養物の播種に使用し、24時間、33℃および180rpmでインキュベートした。細胞が1.5のOD620nmに到達した(約7時間後)ため、10μM IPTGの添加によって遺伝子発現を誘導した。
時間依存的DAB産生を観察するため、培養中の異なる時間ポイントでサンプルを採取した。遠心分離を利用する細胞の分離後、上清をHPLCによって分析した(比較実験Aを参照のこと)。較正のための標準物質の利用によって、以下のDAB濃度を決定することができた(表2を参照のこと)。
Figure 0004836948
実施例2.ODCならびにArgJ過剰産生を利用する1,4−ブタンジアミンの産生(フラスコ振盪法)
DAB産生に対するL−グルタミン酸およびN−アセチルオルニチンから、N−アセチルグルタミン酸およびオルニチンの形成を触媒するC.グルタミカム(C.glutamicum)または枯草菌(B.subtilis)のいずれか一方由来のN−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子ArgJならびにオルニチンデカルボキシラーゼSpeFまたはSpeCの同時産生の影響を、プラスミドpDAB37((ix)を参照のこと)またはpDAB38((x)を参照のこと)を担持する大腸菌(E.coli)宿主株LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)内において調べた。
これらの株を、最小培地におけるフラスコ振盪実験(比較実験Aを参照のこと)において試験した。従って、100mg/lアンピシリン(ampicilline)を含有する最小培地の前培養物に1〜5μl/mlストック溶液を播種し、2の620nmでの光学密度まで33℃、180rpmで、16時間、インキュベートした。この培養物の5mlを、続いて、50mlの同培地からなる主培養物の播種に使用し、24時間、33℃および180rpmでインキュベートした。細胞が1.5のOD620nmに到達した(約7時間後)ため、50μM IPTGの添加によって遺伝子発現を誘導した。
時間依存的DAB産生を観察するため、培養中の異なる時間ポイントでサンプルを採取した。遠心分離を利用する細胞の分離後、上清をNMRによって分析した。培養上清のサンプルをpH5.8に調整し、凍結乾燥し、DOに再溶解した。323Kでの600MHz H−NMRは、予想された共鳴スペクトルおよび少量のDABのスパイクにより、DABの存在が確認された。較正のための標準物質の利用によって、以下のDAB濃度を決定することができた(表3を参照のこと)。
Figure 0004836948
実施例3.オルニチンならびに アルギニンから出発するバッチ内の1,4−ブタンジアミン産生の改善(フラスコ振盪法)
オルニチンならびにアルギニンから出発するDAB形成のさらなる改善を実証するために、オルニチンデカルボキシラーゼSpeF、アルギニンデカルボキシラーゼSpeAおよびアグマチナーゼSpeBの組み合わされた過剰産生の影響について調べた。さらに、適切な前駆体供給を確実にするために、これらの試験を、さらなる実験において、グルタミン酸から出発するオルニチン生合成の最初の段階を触媒するN−アセチルグルタミン酸シンターゼArgAの過剰産生と組み合わせた。
従って、それぞれプラスミドpDAB8およびpDAB10((2.2および2.3を参照のこと)を担持する大腸菌(E.coli)宿主株LJ110(ゼッペンフィールド(Zeppenfeld)ら、一般的手順を参照のこと)の利用によって、最小培地(A.3を参照のこと)においてフラスコ振盪培養を行った。従って、100mg/lアンピシリン(ampicilline)を含有する最小培地の前培養物に1〜5μl/mlストック溶液を播種し、2の620nmでの光学密度まで33℃、180rpmで、16時間、インキュベートした。この培養物の5mlを、続いて、50mlの同培地からなる主培養物の播種に使用し、24時間、33℃および180rpmでインキュベートした。細胞が1.5のOD620nmに到達した(約7時間後)ため、10μM IPTGの添加によって遺伝子発現を誘導した。
時間依存的DAB産生を観察するため、培養中の異なる時間ポイントでサンプルを採取した。遠心分離を利用する細胞の分離後、上清をHPLCによって分析した(比較実験Aを参照のこと)。較正のための標準物質の利用によって、以下のDAB濃度を決定することができた(表4を参照のこと)。
Figure 0004836948

Claims (19)

  1. 生来のレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と比較して増加したレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性(増加したODC活性)を有する微生物における1,4−ブタンジアミンの生化学合成のための方法であって、
    微生物においても、微生物におけるN−アセチルグルタミン酸形成の生来のレベルの活性と比較して、増加した活性のN−アセチルグルタミン酸形成が存在し、そして微生物において産生される1,4−ブタンジアミンは、発酵ブロスに分泌され、発酵ブロスから回収され、
    前記増加したODC活性はオルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speFまたはspeC(それぞれE.C.4.1.1.17に属する)の過剰発現によって達成され、前記N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、N−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argA(E.C.2.3.1.1に属する)またはN2−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJ(E.C.2.3.1.35に属する)のいずれかの過剰発現によって達成されることを特徴とする、方法。
  2. 増加したODC活性は、エシェリキア(Escherichia)、赤痢菌(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、およびシェワネラ(Shewanella)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するオルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speFまたはspeC(それぞれE.C.4.1.1.17に属する)の過剰発現によって達成される、請求項1に記載の方法。
  3. オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子は、大腸菌(Escherichia coli)、B群赤痢菌(Shigella flexneri)、サルモネラ・チフィムチウム(Salmonella typhimutium)、ペスト菌(Yersinia pestis)、およびシェワネラ・オネイデンシス(Shewanella oneidensis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来している、請求項2に記載の方法。
  4. オルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子は、大腸菌(Escherichia coli)、サルモネラ・チフィムチウム(Salmonella typhimutium)、およびシェワネラ・オネイデンシス(Shewanella oneidensis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するspeFである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、エシェリキア(Escherichia)、赤痢菌(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、フォトルハブダス(Photorhabdus)、およびブフネラ(Buchnera)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するN−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argAの過剰発現によって達成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、大腸菌(Escherichia coli)、B群赤痢菌(Shigella flexneri)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、ペスト菌(Yersinia pestis)、フォトルハブダス・ルミネセンス(Photorhabdus luminescens)、およびブフネラ・アフィディコラ(Buchnera aphidicola)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するN−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argAの過剰発現によって達成される、請求項5に記載の方法。
  7. N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、バチルス(Bacillus)、リステリア(Listeria)、オーシャノバチルス(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、サーモビフィダ(Thermobifida)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、およびビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するN2−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJ(E.C.2.3.1.35に属する)の過剰発現によって達成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、セレウス菌(Bacillus cereus)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、オーシャノバチルス・イヘエンシス(Oceanobacillus iheyensis)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermis)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ラクティス(Lactobacillus lactis)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、らい菌(Mycobacterium leprae)、サーモビフィダ・フスカ(Thermobifida fusca)、ストレプトマイセス・コエリコル(Streptomyces coelicor)、およびビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するN2−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJの過剰発現によって達成される、請求項7に記載の方法。
  9. さらに、
    (i)アルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speA(E.C.4.1.1.19に属する)およびアグマチナーゼをコードする遺伝子speB(E.C.3.5.3.11に属する、アグマチンウレアヒドロラーゼをコードする遺伝子とも称される)、
    (ii)アルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speA(E.C.4.1.1.19に属する)、およびアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguA(E.C.3.5.3.12に属する、アグマチンデイミナーゼをコードする遺伝子とも称される)、およびN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguB(E.C.3.5.1.53に属する)、または
    (iii)アルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speA(E.C.4.1.1.19に属する)、およびアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguA(E.C.3.5.3.12に属する、アグマチンデイミナーゼをコードする遺伝子とも称される)、N−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguB(E.C.3.5.1.53に属する)、およびアグマチナーゼをコードする遺伝子speB(E.C.3.5.3.11に属する)
    のいずれかの過剰発現によって、少なくとも2つの他の酵素についても増加した酵素活性が得られる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 過剰発現されるアルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speAは、エシェリキア(Escherichia)、赤痢菌(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、パスツレラ(Pasteurella)、およびナイセリア(Neisseria)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するアルギニンデカルボキシラーゼ遺伝子speAである、請求項9に記載の方法。
  11. 過剰発現されるアルギニンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speAは、大腸菌(Escherichia coli)、B群赤痢菌(Shigella flexneri)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、ペスト菌(Yersinia pestis)、パスツレラ菌(Pasteurella multocida)、および髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するアルギニンデカルボキシラーゼ遺伝子speAである、請求項10に記載の方法。
  12. 過剰発現されるアグマチナーゼをコードする遺伝子speBは、エシェリキア(Escherichia)、サルモネラ(Salmonella)、プロテウス(Proteus)、フォトルハブダス(Photorhabdus)、ビブリオ(Vibrio)、およびナイセリア(Neisseria)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するアグマチナーゼ遺伝子speBである、請求項9に記載の方法。
  13. 過剰発現されるアグマチナーゼをコードする遺伝子speBは、大腸菌(Escherichia coli)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、フォトルハブダス・ルミネセンス(Photorhabdus luminescens)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、および髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するアグマチナーゼ遺伝子speBである、請求項12に記載の方法。
  14. 過剰発現されるアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguAおよび/または過剰発現されるN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguBは、シュードモナス(Pseudomonas)、連鎖球菌(Streptococcus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、アゾトバクター(Azotobacter)、アラビドプシス(Arabidopsis)、ノボスフィンゴビウム(Novosphingobium)、およびバチルス(Bacillus)からなる群から選択される属のうちの1つから由来するアグマチンイミノヒドロラーゼ遺伝子aguAおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼ遺伝子aguBである、請求項9に記載の方法。
  15. 過剰発現されるアグマチンイミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguAおよび/または過剰発現されるN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼをコードする遺伝子aguBは、シュードモナス・エアルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、ミュータンス菌(Streptococcus mutans)、ストレプトマイセス・アバーミチリス(Streptomyces avermitilis)、アゾトバクター・フィネランディ(Azotobacter vinelandii)、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、ノボスフィンゴビウム・アロマチシボラン(Novosphingobium aromaticivorans)、およびセレウス菌(Bacillus cereus)からなる群から選択される種のうちの1つから由来するアグマチンイミノヒドロラーゼ遺伝子aguAおよび/またはN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼ遺伝子aguBである、請求項14に記載の方法。
  16. 方法は、サッカロミセス(Saccharomyces)sp.、バチルス(Bacillus)sp.、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.、エシェリキア(Escherichia)sp.およびピキア(Pichia)sp.からなる群から選択される宿主生物体において行われる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 方法は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)sp.およびエシェリキア(Escherichia)sp.からなる群から選択される宿主生物体において行われ、オルニチンデカルボキシラーゼおよびN−アセチルグルタミン酸形成の増加したレベルの活性とは別に、少なくともアグマチナーゼならびに/またはアグマチンイミノヒドロラーゼおよびN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼと組み合わされたアルギニンデカルボキシラーゼの活性のレベルも増加する、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 生来のレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性と比較して増加したレベルのオルニチンデカルボキシラーゼ活性(増加したODC活性)、ならびに生来のレベルの活性のN−アセチルグルタミン酸形成と比較して増加した活性のN−アセチルグルタミン酸形成を有する微生物であり、前記増加したODC活性はオルニチンデカルボキシラーゼをコードする遺伝子speFまたはspeC(それぞれE.C.4.1.1.17に属する)の過剰発現によって達成され、前記N−アセチルグルタミン酸形成の増加した活性は、N−アセチルグルタミン酸シンターゼをコードする遺伝子argA(E.C.2.3.1.1に属する)またはN2−アセチル−L−オルニチン:L−グルタミン酸N−アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子argJ(E.C.2.3.1.35に属する)のいずれかの過剰発現によって達成される、微生物。
  19. アルギニンデカルボキシラーゼ、アグマチナーゼ、アグマチンイミノヒドロラーゼ、及びN−カルバモイルプトレシンアミノヒドロラーゼからなる群より選択される1つもしくはそれ以上のさらなる酵素活性の増加したレベルの活性をさらに有し、前記増加したレベルの活性は、前記酵素をコードする遺伝子の過剰発現によって達成される請求項18に記載の微生物。
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