JP4835508B2 - 電気慣性制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動力計システムにおける電気慣性制御方法に関するものである。
動力計計測システムの負荷側または駆動側で、動力計測対象の機械慣性成分を電気的に補償するために電気慣性制御方式が採られている。この電気慣性制御方式としては、特許文献1が公知となっている。この特許文献1には、設置された軸トルクメータにより車両の動力伝達軸に発生する軸トルクを検出する。動力計は、軸トルクの検出値と、機械慣性分を除いた走行抵抗分のトルク設定値と、動力計の機械慣性及び設定慣性から電気慣性トルク設定値を求め、この電気慣性トルク設定値と走行抵抗分のトルク設定値との和で吸収トルクを制御する。そして、電気慣性制御のための加速度検出を不要としたことにより、電気慣性制御の応答性を高めかつ安定化した制御を可能としたことが記載されている。
特開2004−361255
特許文献では、動力計の機械系モデルを共振特性を持つ2慣性系としている。特許文献のものは、機械系の共振特性が考慮されていないため、電気慣性制御応答を高めようとすると、機械系の共振特性に起因するハンチングや発散等の不安定現象が発生する。また、シャシーダイナモメータシステムやドライブトレインベンチシステムの動力計システムでは、機械系の共振特性以外の軸トルク検出特性、動力計角速度検出特性及びインバータ応答特性なども存在し、これらによる軸トルクの検出遅れやインバータのトルク応答遅れ要素なども考慮しないと、より高応答で安定した制御ができない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、機械系の共振特性、軸トルク検出特性、動力計角速度検出特性及びインバータ応答特性を考慮した電気慣性制御方法を提供することにある。
本発明の請求項1は、ローラと動力計をシャフトを介して連結し、動力計回転数、軸トルク信号に基づいてトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して電気慣性制御を行うシャシーダイナモメータシステムにおいて、
前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、ローラ表面駆動力信号と動力計トルクを入力してローラ角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、軸トルクの検出特性を表すトルクメータ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
機械系モデルにより演算された軸トルク信号がトルクメータ特性モデルを介して生成されたトルク検出信号と、重み付された軸トルク検出誤差信号の和をコントローラへの入力信号とし、
前記インバータへのトルク電流指令を前記コントローラからの出力信号とすることを特徴としたものである。
本発明の請求項2は、ローラと動力計とをシャフトを介して連結し、動力計回転数、軸トルク信号に基づいてトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して電気慣性制御を行うシャシーダイナモメータシステムにおいて、
前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、ローラ表面駆動力信号と動力計トルクを入力してローラ角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、ローラ角速度の検出特性を表すエンコーダ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
機械系モデルにより演算されたローラ角速度信号がエンコーダ特性モデルを介して生成されたローラ角速度信号と重み付されたローラ角速度検出誤差の和を前記コントローラへの入力信号とし、インバータへのトルク電流指令を前記コントローラからの出力信号とすることを特徴としたものである。
本発明の請求項3は、前記機械モデルは、ローラ角速度、シャフトの軸トルク及び動力計角速度を演算出力することを特徴としたものである。
本発明の請求項4は、前記一般化プラントモデルは、制御量信号として、重み付けされたトルク電流指令、軸トルク、電気慣性制御信号を有し、
外乱信号として、重み付けされたローラ表面駆動力信号、インバータトルク制御誤差信号、軸トルク検出誤差信号及び動力計角速度検出信号を有することを特徴としたものである。
本発明の請求項5は、前記電気慣性制御信号は、重み付けされたローラ表面駆動信号を電気慣性制御設定慣性モデルである車両慣性モデルに入力して演算される角速度信号と、機械系モデルから出力されるローラ角速度信号との差信号に非積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴としたものである。
本発明の請求項6は、前記電気慣性制御信号は、重み付けされたローラ表面駆動信号を電気慣性制御設定慣性モデルである車両慣性モデルに入力して演算される角速度信号と、機械系モデルから出力されるローラ角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴としたものである。
本発明の請求項7は、前記電気慣性制御信号は、重み付けされたローラ表面駆動信号を電気慣性制御設定慣性モデルである車両慣性で除して演算される角加速度信号と、機械系モデルから出力されるローラ角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴としたものである。
本発明の請求項8は、変速機の一方側に駆動動力計を、他方側に吸収動力計をシャフトを介して連結し、駆動動力計の回転数信号、若しくは軸トルク信号に基づいてトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して駆動動力計の電気慣性制御を行うドライブトレンベンチシステムにおいて、
前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、変速機吸収トルクと駆動動力計トルクを入力して駆動動力計角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、軸トルクの検出特性を表すトルクメータ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
機械系モデルにより演算された軸トルク信号がトルクメータ特性モデルを介して生成されたトルク検出信号と、重み付された軸トルク検出誤差信号の和、及びエンジントルク指令を前記コントローラへの入力信号とし、インバータへのトルク電流指令をコントローラからの出力信号とすることを特徴としたものである。
本発明の請求項9は、変速機の一方側に駆動動力計を、他方側に吸収動力計をシャフトを介して連結し、駆動動力計の回転数信号、若しくは軸トルク信号に基づいて駆動動力計のトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して駆動動力計の電気慣性制御を行うドライブトレンベンチシステムにおいて、
前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、変速機吸収トルクと駆動動力計トルクを入力して駆動動力計角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、軸トルクの検出特性を表すトルクメータ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
機械系モデルにより演算された駆動動力計角速度信号がエンコーダ特性モデルを介して生成された駆動動力計角速度信号と重み付けされた駆動動力計角速度検出誤差の和、及びエンジントルク指令を前記コントローラへの入力信号とし、インバータへのトルク電流指令をコントローラからの出力信号とすることを特徴としたものである。
本発明の請求項10は、前記機械モデルは、駆動動力計角速度、駆動動力計角加速度、シャフトの軸トルク、及び変速機角速度を演算出力することを特徴としたものである。
本発明の請求項11は、前記一般化プラントモデルには、制御信号として重み付けされた駆動動力計のトルク電流指令、軸トルク、電気慣性制御信号を有し、
外乱信号として、重み付けされた変速機吸収側トルク、インバータトルク制御誤差、軸トルク検出誤差信号、及び駆動動力計角速度検出誤差信号を有することを特徴としたものである。
本発明の請求項12は、前記電気慣性制御信号は、重み付けされたエンジントルク信号を電気慣性制御設定慣性モデルであるエンジン慣性モデルに入力して演算される角速度信号と機械系モデルから出力される駆動動力計角速度信号との差信号に非積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴としたものである。
本発明の請求項13は、前記電気慣性制御信号は、重み付けされたエンジントルク信号を電気慣性制御設定慣性モデルであるエンジン慣性モデルに入力して演算される角速度信号と機械系モデルから出力される駆動動力計角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴としたものである。
本発明の請求項14は、前記電気慣性制御信号は、エンジントルク信号を電気慣性制御設定慣性モデルであるエンジン慣性エンジン慣性で除して演算される角加速度信号と機械系モデルから出力される駆動動力計角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴としたものである。
以上のとおり、本発明によれば、電気慣性制御回路の設計に「H∞制御」、「μ設計法」と呼称されるコントローラ設計手法を用いたことで、機械系の共振特性、軸トルク検出特性、動力計角速度検出特性、及びインバータ応答特性を考慮した電気慣性制御設計が可能となり、シャシーダイナモメータシステムやドライブトレインベンチシステムでの共振特性抑制効果や高応答で安定した電気慣性制御が可能となる。
本発明は、特許文献1のように電気慣性制御回路そのものを提供するものではなく、電気慣性制御を「H∞制御」「μ設計法」と呼称されるコントローラ設計手法により設計するための「一般化プラント」の構築手法に関するものである。なお、「H∞制御」「μ設計法」「一般化プラント」については、例えば、劉康志著、「線形ロバスト制御」、コロナ社、2002年などにおいて、ロバスト制御の一般的な教科書で説明されている。
本発明は、上記手法を用いて設計された一般化プラントモデルを用いて図1で示すシャシーダイナモメータシステムと、図2で示すドライブトレインベンチシステムに使用される
図1のシャシーダイナモメータシステムにおいて、1は動力計、2は動力計1に連結されたローラ、3はインバータ、4は電気慣性制御回路、5は軸トルクメータ、6はエンコーダで、これら軸トルクメータ5及びはエンコーダ6によって検出された各検出信号は電気慣性制御回路4に出力する。
本発明は、このようなシャシーダイナモメータシステムにおいては、ローラ2の慣性モーメントを電気慣性制御により別の慣性モーメント(車体相当の慣性モーメント)に制御するものである。
また、図2のドライブトレインベンチシステムは、変速機7を試験するもので吸収動力計8を備えている。このシステムでは、エンジンの代替をする駆動動力計1の慣性モーメントを電気慣性制御により別の慣性モーメント(エンジン相当の慣性モーメント)に制御するものである。以下、実施例に基づいて説明する。
図3は、本発明の実施例を示すシャシーダイナモメータシステムにおける電気慣性制御のための一般化プラントモデル、図4は、この一般化プラントモデル内の機械系モデルの伝達関数を示したものである。
電気慣性制御のための一般化プラントモデルには、その外乱としてローラ表面駆動力W1、インバータトルク制御誤差W2、軸トルク観測ノイズW3、及び動力計角速度観測ノイズW4が入力され、観測量A,Bが検出されてコントローラ10に入力される。外乱信号は、実際にシャシーダイナモメータシステムが駆動されていることを想定し、その時の制御ループに発生するノイズが外乱信号となり、ここではW1〜W4の4つになっている。コントローラ10では、電気慣性の状態方程式のパラメータを設定し、ゲインが小さくなるようアルゴリズムに基づいてパラメータを決定する。また、一般化プラントモデルでは、制御量としてZ1,Z2及びZ3が生成される。
入力された外乱には、それぞれは重み係数付加手段11(Gw1(s))〜14(Gw4(s))において各別に重み付けされ、求める特性が得られるよう重み関数が付与される。すなわち、手段11では、車両駆動力にかける重みで、ある定数がかけられてローラの回転モーメントトルクJ1.Tとし機械系モデル30(Gmec(s))に出力されると共に、車両慣性特性生成手段(設定慣性要素)21(1/EICJ.s)に出力される。手段12では、インバータのトルク電流制御誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされ、その出力は加算出段17に出力される。手段13では、軸トルクの検出誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされ、加算手段15に出力される。手段14では、動力計角速度検出誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされて、加算手段16に出力される。
18(Ginv(s))はインバータのトルク電流指令に対して実際に発生するトルク出力の応答特性を表すインバータ特性生成手段(インバータ特性モデル)で、応答特性としては、ある定数、または、高域でゲインが低くなるような特性にされ、そのトルク指令は加算手段17において重み付インバータのトルク電流制御誤差と加算された後、機械モデル30へ動力計トルク信号J2.Tとして出力される。19(Gtm(s))は軸トルクを検出するトルクメータ特性生成手段(トルクメータ特性モデル)で、機械モデル30からのローラと動力計を結合するシャフトの軸トルクK12.Tを入力して所定のトルクメータ特性として加算手段15に出力する。加算手段15では、重み付けされた軸トルクの検出誤差信号とトルクメータ特性を加算して軸トルク検出値Aとしてコントローラ10に入力される。20(Genc(s))はエンコーダ特性生成手段(エンコーダ特性モデル)で、機械モデル30からの動力計角速度J2.wを入力して所定のエンコーダ特性を生成して加算部16に出力する。加算部16では、重み付けされた動力計角速度検出誤差信号とエンコーダ特性を加算して動力計角速度検出値Bとしてコントローラ10に入力される。コントローラ10では入力された信号に基づいて所定の演算を実行し、その信号を手段18と23に出力する。
手段23(Gz1(s))は、インバータのトルク電流指令にかける重み付けをする手段で、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような所定の特性にしてインバータへのトルク電流制御指令z1とし出力する。手段24(Gz2(s))は、軸トルクに重みをかける手段で、機械系モデル30からの軸トルクK12.Tを入力してある定数、または、高域でゲインが高くなるような所定の特性にして軸トルク制御指令z2とし出力する。手段22は比較手段で、車両慣性特性生成手段21の出力と機械系モデル30からのローラ角速度J2.Tの制御偏差を求める。手段25(Gz3(s))は、電気慣性制御の制御偏差に重みをかける手段で、ある定数、または、高域でゲインが低くなるような所定の特性にして重み付けされた電気慣性制御指令z3とし出力する。
図4で示す機械系モデル30は、動力計の機械特性を伝達関数で表現したもので、2慣性機械系のモデルである。同図において、31はローラ慣性モーメント要素で、その出力はローラ角速度J1.w速度として一般化プラントへ出力すると共に、減算手段36に出力する。32はばね剛性要素で、減算手段36により演算された動力計角速度とローラ角速度の差信号が入力されてシャフト捩れトルクK12.T信号として一般化プラントへ出力すると共に、加算手段34と減算手段35に出力する。加算手段34では、ローラ慣性モーメントJ1.Tとシャフト捩れトルクK12.Tが加算されてローラ慣性モーメント要素31に入力される。また、減算手段35では、入力された動力計トルク信号J2.Tとシャフト捩れトルクK12.Tの差信号が求められて動力計慣性モーメント要素33に出力され、この動力計慣性モーメント要素33において動力計角速度J2.wを演算して一般化プラントへ出力すると共に、減算手段36に出力される。
この実施例は、シャシーダイナモメータシステムに用いられる電気慣性制御の設定慣性量がEICJのときの、「H∞制御」または「μ設計法」等のロバスト制御設計手法により電気慣性制御を設計するための一般化プラントモデルを図3に示している。この実施例の一般化プラントモデルを用いて「H∞制御」または「μ設計法」を適用することにより、所望の電気慣性制御回路が設計される。この実施例の電気慣性制御における制御偏差は、ある駆動力を印加したときのローラ角速度の応答の偏差となる。
この実施例によれば、機械系の共振特性、軸トルク検出特性、動力計角速度検出特性、及びインバータ応答特性など、シャシーダイナモメータシステムの電気慣性制御の応答性能に影響する各特性を考慮した電気慣性制御回路の設計が可能となることにより、共振特性も抑制され、従来のものよりはより高応答で安定な
シャシーダイナモメータシステムの電気慣性制御が可能となるものである。
図5は第2の実施例を示したもので、図3で示す一般化プラントモデルと相違するところは、比較手段22の出力側に積分特性を持つ重み関数付加手段26(Gint(s))を追加したことである。すなわち、比較手段22の出力である電気慣性制御の制御偏差は、重み関数付加手段26を通って手段25(Gz3(s))でさらに重み関数をかけたもので、他は図3と同様である。
なお、この実施例における機械系モデル30は図4と同じである。
図3で示す実施例の場合、比較手段22の出力にローラ角速度に偏差が残る場合も懸念されるが、第2の実施例によれば、ローラ角速度である電気慣性制御誤差に積分特性を持つ重み関数(Gint(s))を通すことにより、ローラ角速度に偏差が残らないようにしたものである。他は実施例1と同様の効果を有するものである。
図6は第3の実施例を示したもので、この実施例と図5で示す一般化プラントモデルと相違するところは、車両慣性特性生成手段21が図5においては1/EICJ.Sとなっているところが図6においては1/EICJとなっていることと、図5での機械系モデル30が図4になっているところが図6では図7のようになっていることである。
すなわち、図5においては車両慣性特性生成手段21は車両速度を演算するが、図6においては車両慣性特性生成手段21は車両加速度を演算するものである。また、図7で図4との相違点は、ローラ慣性モーメント要素31のうち、要素1/s部分を分離して要素31a、31bとし、その接続点からローラ角加速度J1.aを比較手段22へ出力するようにしたものである。他は図5で示す実施例と同様である。
第3の実施例によれば、ローラ角加速度である電気慣性制御誤差に積分特性を持つ重み関数Gint(s)を通すことにより、ローラ角加速度に偏差が残らないようにしたものである。他は実施例1と同様の効果を有するものである。
図8は第4の実施例を示した一般化プラントモデルの模式図で、この実施例と図3で示す実施例との相違点は、観測量として軸トルク検出量のみを使用したもので動力計角速度を省いたものである。すなわち、一般化プラントモデルにおいて動力計角速度検出値の観測量を省いたことによって、機械モデル30からの動力計角速度J2.wを入力して動力計角速度検出値を出力するエンコーダ特性生成手段20と加算手段16及び図9で示すように機械モデル30からの動力計角速度J2.wがなくなる。
この実施例も、図3で示す実施例と同等の効果を有する。
図10は第5の実施例を示したもので、この実施例と図3で示す実施例との相違点は、観測量として動力計角速度検出のみをしようしたもので、軸トルク検出量を省いたものである。すなわち、一般化プラントモデルにおいて軸トルク検出値を省いたことによって、機械モデル30からのシャフト捩れトルクK12.Tを入力して軸トルク検出値を出力するトルクメータ特性生成手段19と加算手段15がなくなる。
この実施例も、図3で示す実施例と同等の効果を有する。
図11は、ドライブトレインベンチシステムに適用した場合の電気慣性制御のための一般化プラントモデルの模式図を示したものである。
一般化プラントモデルには、その外乱として変速機吸収トルクW11、インバータトルク制御誤差W2、エンジントルク指令信号W12、軸トルク観測ノイズW4、及び駆動動力計角速度観測ノイズW5がそれぞれ所定量の外乱として一般化プラントモデルに入力され、観測量A,B及びCとしてコントローラ10に入力される。
外乱信号は、実際にドライブトレインベンチシステムが駆動されていることを想定し、その時の制御ループに発生するノイズが外乱信号となり、ここではW2,W4,W5とW11、W12の5つになっている。コントローラ10では、電気慣性の状態方程式のパラメータを設定し、ゲインが小さくなるようアルゴリズムに基づいてパラメータを決定する。また、一般化プラントモデルでは、制御量としてZ1,Z2及びZ3が生成される。外乱にはそれぞれは重み係数付加手段12(Gw2(s))〜14(Gw5(s))及び41(Gw11(s))、42(Gw12(s))において各別に重み付けされる。
すなわち、手段41では変速機吸収トルクにかける重みで、ある定数がかけられて変速機吸収側トルクJ11.Tとし機械系モデル30(Gmec(s))に出力される。手段12では、インバータのトルク電流制御誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされ、その出力は加算出段17に出力される。手段42ではエンジントルク指令にかけられる重みで、ある定数、または、高域でゲインが低くなるような特性にされ、エンジントルク指令値Cとしてコントローラ10に入力されると共に、設定慣性要素21(1/EICJ.s)へ出力される。手段13では、軸トルクの検出誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされ、加算手段15に出力される。手段14では、動力計角速度検出誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされて、加算手段16に出力される。
18(Ginv(s))はインバータのトルク電流指令に対して実際に発生するトルク出力の応答特性を表すインバータ特性生成手段で、生成されたトルク出力は加算手段17で重み付インバータのトルク電流制御誤差と加算された後、機械モデル30へ動力計トルク信号J12.Tとして出力される。19は(Gtm(s))は軸トルクを検出するトルクメータ特性生成手段で、機械モデル30からの変速機と駆動側動力計を結合するシャフトの軸トルクK22.Tを入力して所定のトルクメータ特性として加算手段15に出力する。
加算手段15では、重み付けされた軸トルクの検出誤差信号とトルクメータ特性を加算して軸トルク検出値Aとして観測されコントローラ10に入力される。20(Genc(s))はエンコーダ特性生成手段で、機械モデル30からの動力計角速度J12.wを入力して所定のエンコーダ特性を生成して加算部16に出力する。加算部16では、重み付けされた動力計角速度検出誤差信号とエンコーダ特性を加算して動力計角速度検出値Bとして観測されてコントローラ10に入力される。
手段23(Gz1(s))は、インバータのトルク電流指令にかける重み付けをする手段で、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような所定の特性にして重み付のトルク電流制御指令z1とし出力する。手段24(Gz2(s))は、軸トルクに重みをかける手段で、機械系モデル30からのばね剛性K22.Tを入力してある定数、または、高域でゲインが高くなるような所定の特性にして重み付の軸トルク制御指令z2とし出力する。手段22は比較手段で、設定慣性要素21の出力と機械系モデル30からの駆動側動力計角速度J12.Wの制御偏差を求める。手段25(Gz3(s))は、電気慣性制御の制御偏差に重みをかける手段で、ある定数、または、高域でゲインが低くなるような所定の特性にして重み付けされた電気慣性制御指令z3とし出力する。
図12で示す機械系モデル30は、動力計の機械特性を伝達関数で表現したもので、2慣性機械系のモデルである。同図において、31は駆動動力計の軸トルクメータよりも変速機吸収側の慣性要素J11で、その出力は変速機吸収側角速度となって減算手段36に出力する。32はばね剛性要素で、減算手段36により演算されてシャフト捩れトルクK22.T信号として一般化プラントへ出力すると共に、加算手段34と減算手段35に出力する。加算手段34では、変速機吸収トルクJ11.Tとシャフト捩れトルクK22.Tが加算されて変速機吸収側慣性要素31に入力される。また、減算手段35では、入力された動力計トルク信号J12.Tとシャフト捩れトルクK22.Tの差信号が求められて動力計慣性モーメント要素33に出力され、この動力計慣性モーメント要素33において動力計角速度J12.wを演算して一般化プラントへ出力すると共に、減算手段36に出力する。
この実施例は、ドライブトレインベンチシステムの駆動動力計に用いられる電気慣性制御の設定慣性量はEICJのときの「H∞制御」または「μ設計法」等のロバスト制御設計手法により電気慣性制御を設計するための一般化プラントモデルを図11に示している。図11で示す一般化プラントモデルを用いて「H∞制御」または「μ設計法」を適用することにより、所望の電気慣性制御回路が設計される。この実施例の電気慣性制御における制御偏差は、エンジン相当の駆動側動力計のトルク指令を印加したときの駆動動力計角速度の応答の誤差となる。
この実施例によれば、機械系の共振特性、軸トルク検出特性、動力計角速度検出特性、及びインバータ応答特性など、ドライブトレインベンチシステムの電気慣性制御の応答性能に影響する各特性を考慮した電気慣性制御回路の設計が可能となることにより、共振特性も抑制され、従来のものよりはより高応答で安定な
ドライブトレインベンチシステムの電気慣性制御が可能となるものである。
図13は第7の実施例を示したもので、図11で示す一般化プラントモデルと相違するところは、比較手段22の出力側に積分特性を持つ重み関数付加手段43(Gint(s))を追加したことである。すなわち、比較手段22の出力である電気慣性制御の制御偏差を、重み関数付加手段43を通してから手段25(Gz13(s))でさらに重み関数をかけたもので、他は図11と同様である。
図14は第8の実施例を示したもので、図13で示す一般化プラントモデルと相違するところは機械系モデル30が図15で示すものが使用され、機械系モデル30からの駆動側動力計角速度J12.wがエンコーダ特性生成手段20に出力されることである。機械系モデル30で図12と相違する点は、要素33の機能を要素1/J12と1/sの要素で構成し、その接続点から駆動側動力計角速度J12.sを比較手段22の一方の入力側へ出力するようにしたものである。
図11で示す実施例の場合では、比較手段22の出力に駆動側動力計角速度に偏差が残る場合も懸念されるが、第7、第8の実施例によれば、駆動側動力計角速度である電気慣性制御誤差に積分特性を持つ重み関数(Gtm(s))を通すことにより、その偏差が残らないようにしたものである。他は実施例6と同様の効果を有するものである。
図16は第9の実施例を示した一般化プラントの模式図で、この実施例と図11で示す実施例との相違点は、観測量としてエンジントルク指令と軸トルク検出を使用して駆動側動力計角速度検出を省いたものである。すなわち、一般化プラントへのパラメータである動力計角速度w14を省いたことに伴って、機械モデル30からの動力計角速度J12.wを入力してエンコーダ特性を出力するエンコーダ特性生成手段20と加算手段16がなくなる。
この実施例も、図11で示す実施例と同等の効果を有する。
図17は第10の実施例を示したもので、この実施例と図11で示す実施例との相違点は、観測量としてエンジントルク指令と動力計角速度検出を使用したもので、軸トルク検出を省いたものである。すなわち、一般化プラントへの軸トルク検出量w14を省いたことに伴って、機械モデル30からのシャフト捩れトルクK22.Tを入力して軸トルクを演算するトルクメータ特性生成手段19と加算手段15がなくなる。
この実施例も、図11で示す実施例と同等の効果を有する。
本発明が適用される電気慣性制御システムの構成図 本発明が適用される他の電気慣性制御システムの構成図 本発明の一般化プラントモデルの模式図 一般化プラントモデルに適用される機械系モデル図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 一般化プラントモデルに適用される他の機械系モデル図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 一般化プラントモデルに適用される他の機械系モデル図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 一般化プラントモデルに適用される他の機械系モデル図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 一般化プラントモデルに適用される他の機械系モデル図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図 本発明の他の実施例による一般化プラントモデルの模式図
符号の説明
1… 動力計
2… ローラ
3… インバータ
4… 電気慣性制御回路
5… 軸トルクメータ
6… エンコーダ
7… 変速機
8… 吸収動力計
W1… ローラ表面駆動力
W2… インバータトルク制御誤差
W3… 軸トルク観測誤差ノイズ
W4… 動力計角速度観測ノイズ
Z1… 重み付きトルク電流指令
Z2… 重み付き軸トルク
Z3… 電気慣性制御

Claims (14)

  1. ローラと動力計をシャフトを介して連結し、動力計回転数、軸トルク信号に基づいてトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して電気慣性制御を行うシャシーダイナモメータシステムにおいて、
    前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
    前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、ローラ表面駆動力信号と動力計トルクを入力してローラ角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、軸トルクの検出特性を表すトルクメータ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
    機械系モデルにより演算された軸トルク信号がトルクメータ特性モデルを介して生成されたトルク検出信号と、重み付された軸トルク検出誤差信号の和をコントローラへの入力信号とし、
    前記インバータへのトルク電流指令を前記コントローラからの出力信号とすることを特徴とした動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  2. ローラと動力計とをシャフトを介して連結し、動力計回転数、軸トルク信号に基づいてトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して電気慣性制御を行うシャシーダイナモメータシステムにおいて、
    前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
    前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、ローラ表面駆動力信号と動力計トルクを入力してローラ角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、ローラ角速度の検出特性を表すエンコーダ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
    機械系モデルにより演算されたローラ角速度信号がエンコーダ特性モデルを介して生成されたローラ角速度信号と重み付されたローラ角速度検出誤差の和を前記コントローラへの入力信号とし、インバータへのトルク電流指令を前記コントローラからの出力信号とすることを特徴とした動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  3. 前記機械モデルは、ローラ角速度、シャフトの軸トルク及び動力計角速度を演算出力することを特徴とした請求項1又は2記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  4. 前記一般化プラントモデルは、制御量信号として、重み付けされたトルク電流指令、軸トルク、電気慣性制御信号を有し、
    外乱信号として、重み付けされたローラ表面駆動力信号、インバータトルク制御誤差信号、軸トルク検出誤差信号及び動力計角速度検出信号を有することを特徴とした請求項1乃至3記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  5. 前記電気慣性制御信号は、重み付けされたローラ表面駆動信号を電気慣性制御設定慣性モデルである車両慣性モデルに入力して演算される角速度信号と、機械系モデルから出力されるローラ角速度信号との差信号に非積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴とした請求項1乃至4記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  6. 前記電気慣性制御信号は、重み付けされたローラ表面駆動信号を電気慣性制御設定慣性モデルである車両慣性モデルに入力して演算される角速度信号と、機械系モデルから出力されるローラ角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴とした請求項1乃至4記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  7. 前記電気慣性制御信号は、重み付けされたローラ表面駆動信号を電気慣性制御設定慣性モデルである車両慣性で除して演算される角加速度信号と、、機械系モデルから出力されるローラ角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴とした請求項1乃至4記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  8. 変速機の一方側に駆動動力計を、他方側に吸収動力計をシャフトを介して連結し、駆動動力計の回転数信号、若しくは軸トルク信号に基づいてトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して駆動動力計の電気慣性制御を行うドライブトレンベンチシステムにおいて、
    前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
    前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、変速機吸収トルクと駆動動力計トルクを入力して駆動動力計角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、軸トルクの検出特性を表すトルクメータ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
    機械系モデルにより演算された軸トルク信号がトルクメータ特性モデルを介して生成されたトルク検出信号と、重み付された軸トルク検出誤差信号の和、及びエンジントルク指令を前記コントローラへの入力信号とし、インバータへのトルク電流指令をコントローラからの出力信号とすることを特徴とした動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  9. 変速機の一方側に駆動動力計を、他方側に吸収動力計をシャフトを介して連結し、駆動動力計の回転数信号、若しくは軸トルク信号に基づいて駆動動力計のトルク電流指令値を演算し、トルク電流指令値によりインバータを介して駆動動力計の電気慣性制御を行うドライブトレンベンチシステムにおいて、
    前記電気慣性制御部は、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により設計され、
    前記コントローラ設計手法における一般化プラントは、変速機吸収トルクと駆動動力計トルクを入力して駆動動力計角速度とシャフトの軸トルクを演算する機械系モデル、軸トルクの検出特性を表すトルクメータ特性モデル、及びインバータのトルク指令に対する実際に発生するトルク出力の応答特性を出力し、この応答特性出力に、重み付けされたインバータのトルク電流制御誤差を加えて機械系モデルに出力するインバータ特性モデルを有し、
    機械系モデルにより演算された駆動動力計角速度信号がエンコーダ特性モデルを介して生成された駆動動力計角速度信号と重み付けされた駆動動力計角速度検出誤差の和、及びエンジントルク指令を前記コントローラへの入力信号とし、インバータへのトルク電流指令をコントローラからの出力信号とすることを特徴とした動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  10. 前記機械モデルは、駆動動力計角速度、駆動動力計角加速度、シャフトの軸トルク、及び変速機角速度を演算出力することを特徴とした請求項8又は9記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  11. 前記一般化プラントモデルには、制御信号として重み付けされた駆動動力計のトルク電流指令、軸トルク、電気慣性制御信号を有し、
    外乱信号として、重み付けされた変速機吸収側トルク、インバータトルク制御誤差、軸トルク検出誤差信号、及び駆動動力計角速度検出誤差信号を有することを特徴とした請求項8乃至10記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  12. 前記電気慣性制御信号は、重み付けされたエンジントルク信号を電気慣性制御設定慣性モデルであるエンジン慣性モデルに入力して演算される角速度信号と機械系モデルから出力される駆動動力計角速度信号との差信号に非積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴とした請求項8乃至11記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  13. 前記電気慣性制御信号は、重み付けされたエンジントルク信号を電気慣性制御設定慣性モデルであるエンジン慣性モデルに入力して演算される角速度信号と機械系モデルから出力される駆動動力計角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴とした請求項8乃至11記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
  14. 前記電気慣性制御信号は、
    エンジントルク信号を電気慣性制御設定慣性モデルであるエンジン慣性エンジン慣性で除して演算される角加速度信号と機械系モデルから出力される駆動動力計角速度信号との差信号に積分特性を持つ重み関数付加手段で重み付けされることを特徴とした請求項8乃至11記載の動力計システムにおける電気慣性制御方法。
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