JP5200697B2 - シャシーダイナモメータの速度制御装置 - Google Patents
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Description
図12は速度制御回路の構成図を示したもので、シャシーダイナモメータシステムやドライブトレインベンチシステムの動力計システムで速度制御する場合、PID制御による速度制御方式が採用されている。この速度制御方式では、角速度指令値w.refと角速度検出値w.detとの関係にのみ着目して制御ゲインを調整している。
前記速度制御回路に角速度指令と角速度検出を入力して軸トルク制御指令を出力する速度制御コントローラと、一般化プラントモデルに基づき、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により算出した軸トルク制御回路で構成され、少なくとも前記動力計トルク指令と軸トルク検出を入力してトルク電流指令を生成する軸トルク制御コントローラを設け、この軸トルク制御コントローラを速度制御のマイナーループで用いることを特徴としたものである。
軸トルク制御コントローラATRは、「H∞制御」「μ設計法」と呼称されるコントローラ設計手法により作成し、状態方程式のパラメータを算出して軸トルク制御部を構成するものである。なお、「H∞制御」「μ設計法」「一般化プラント」については、例えば、劉康志著、「線形ロバスト制御」、コロナ社、2002年などにおいて、ロバスト制御の一般的な教科書で説明されている。
図2で示すATR一般化プラントモデルは、その外乱としてローラ表面駆動力w1、インバータトルク制御誤差w2、軸トルク指令w3、ローラ角速度観測ノイズw4、軸トルク観測ノイズw5、及び動力計角速度観測ノイズw6が入力され、制御量としてz1〜z5が出力される。30は軸トルク制御部で、観測量c-in1、c-in2、及びc-in3が入力される。軸トルク制御部30では軸トルク制御のための状態方程式のパラメータを設定し、ゲインが小さくなるようアルゴリズムに基づいてパラメータを決定するための所定の演算を実行し、動力計のトルク指令c-outを生成する。ここで、c-in1はローラ角速度検出、 c-in2は軸トルク制御偏差、c-in3は動力計角速度検出である。また、一般化プラントモデルでは、制御量としてz1〜z5が生成される。
8は第1のエンコーダ特性モデルで、機械系モデル40で算出されたローラ角速度と、手段4で重み付けられたローラ角速度観測ノイズとの和(加算部14で)が入力されてローラ角速度を検出する。この信号はローラ角速度検出c-in1の観測量としてATRコントローラ30に入力される。また、加算部14でのローラ角速度検出信号は手段24に出力されて重み付けされ、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされて、重み付きローラ角速度信号z5にされる。
また、加算部11で求められた軸トルク観測誤差信号は、手段21に入力されて重み付けされ、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされて、重み付き軸トルク信号z2となる。
10は動力計角速度を検出する第2のエンコーダ特性モデルで、機械系モデル40からの動力計角速度J2.wと、手段6で重み付けされた動力計角速度観測誤差との和信号(加算部15にて)に基づいてエンコーダ特性信号を生成し、この信号は動力計角速度c-in3の観測量として軸トルク制御部30に入力される。また、加算部15での和信号は手段23で重み付けされ、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされて、重み付き動力計角速度信号z4となる。
同図において、41はローラ慣性モーメント要素で、その出力はローラ角速度J1.wとして一般化プラントへ出力すると共に、減算手段46に出力する。42はばね剛性要素で、減算手段46により演算された動力計角速度とローラ角速度の差信号が入力されてシャフト捩れトルクK12.T信号として一般化プラントへ出力すると共に、加算手段44と減算手段45に出力する。加算手段44では、ローラ表面にかかる車両駆動力によるローラの回転モーメントJ1.Tとシャフト捩れトルクK12.Tが加算されてローラ慣性モーメント要素41に入力する。また、減算手段45では、入力された動力計トルク信号J2.Tとシャフト捩れトルクK12.Tの差信号が求められて動力計慣性モーメント要素43に出力され、この動力計慣性モーメント要素43において動力計角速度J2.wを演算して一般化プラントへ出力すると共に、減算手段46に出力する。
この場合も、軸トルク制御コントローラATRにおける状態方程式のパラメータは異なってくるが、軸トルク制御を速度制御のマイナーループ構成としたことにより、共振特性が抑制されて高応答で安定なシャシーダイナモメータシステムの速度制御が可能となる。
この場合も、軸トルク制御コントローラATRにおける状態方程式のパラメータは異なってくるが、軸トルク制御を速度制御のマイナーループ構成としたことにより、共振特性が抑制されて高応答で安定なシャシーダイナモメータシステムの速度制御が可能となる。
この場合も、軸トルク制御コントローラATRにおける状態方程式のパラメータは異なってくるが、軸トルク制御を速度制御のマイナーループ構成としたことにより、共振特性が抑制されて高応答で安定なシャシーダイナモメータシステムの速度制御が可能となる。
この場合も、軸トルク制御コントローラATRにおける状態方程式のパラメータは異なってくるが、軸トルク制御を速度制御のマイナーループ構成としたことにより、共振特性が抑制されて高応答で安定なシャシーダイナモメータシステムの速度制御が可能となる。
IV…インバータ
RP…速度制御回路
R…ローラ
EC(EC1,EC2)…エンコーダ
TM…トルクメータ
ASR…速度制御コントローラ
ATR…軸トルク制御コントローラ
7… インバータ特性モデル部
8… 軸トルク特性モデル部
9… 第1のエンコーダ特性モデル部
10… 第2のエンコーダ特性モデル部
30…軸トルク制御部
40…機械系モデル
Claims (6)
- ローラをシャフトにて連結した動力計を設け、動力計とローラの回転数、及び軸トルクの各検出信号を速度制御回路に入力してトルク電流指令を生成し、このトルク電流指令に基づきインバータを介して動力計を制御する動力計システムの速度制御装置において、
前記速度制御回路に角速度指令と角速度検出を入力して軸トルク制御指令を出力する速度制御コントローラと、一般化プラントモデルに基づき、H∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により算出した軸トルク制御回路で構成され、少なくとも前記動力計トルク指令と軸トルク検出を入力してトルク電流指令を生成する軸トルク制御コントローラを設け、この軸トルク制御コントローラを速度制御のマイナーループで用いることを特徴とした動力計システムの速度制御装置。 - 前記軸トルク制御コントローラに入力される信号は、前記軸トルク制御指令と軸トルク検出との差による軸トルク制御偏差であることを特徴とした請求項1記載の動力計システムの速度制御装置。
- 前記軸トルク制御コントローラに入力される信号は、前記軸トルク制御指令と軸トルク検出との差による軸トルク制御偏差と、動力計角速度検出であることを特徴とした請求項2記載の動力計システムの速度制御装置。
- 前記軸トルク制御コントローラに入力される信号は、前記軸トルク制御指令と軸トルク検出との差による軸トルク制御偏差と、ローラ角速度検出であることを特徴とした請求項2記載の動力計システムの速度制御装置。
- 前記軸トルク制御コントローラに入力される信号は、前記軸トルク制御指令と軸トルク検出との差による軸トルク制御偏差、動力計角速度検出、及びローラ角速度検出であることを特徴とした請求項2記載の動力計システムの速度制御装置。
- 前記軸トルク制御コントローラに入力される信号は、前記軸トルク制御指令、軸トルク検出、動力計角速度検出、及びローラ角速度検出のうちから任意に選択された複数であることを特徴とした請求項1記載の動力計システムの速度制御装置。
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JP2008171922A JP5200697B2 (ja) | 2008-07-01 | 2008-07-01 | シャシーダイナモメータの速度制御装置 |
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