JP4835062B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
有機ELディスプレイにおいては、液晶ディスプレイと同様、その駆動方式として単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とがある。前者は構造が単純であるものの、大型且つ高精細のディスプレイの実現が難しいなどの問題がある為、現在はアクティブマトリクス方式の開発が盛んに行なわれている。この方式は、各画素回路内部の発光素子に流れる電流を、画素回路内部に設けた能動素子(一般には薄膜トランジスタ:TFT)によって制御するものである。
この表示装置は、画素回路G11・・・Gmnとして示すように有機EL素子を発光素子とする画素回路Gがm行、n列にm×n個、マトリクス状に配列された画素アレイ部100を有する。
画素アレイ部100に対しては第1列から第n列の各列に対して信号線DTLが配設され、またこの場合、4種類の走査線がそれぞれ第1行から第m行の各行に対して配設されている。そして信号線と4種類の走査線が交差する部分に、各画素回路G11・・・Gnmがそれぞれ配置される状態となっている。
4種類の走査線としては、ライトスキャナ104によって駆動される走査線WSL、ドライブスキャナ105によって駆動される走査線DSL、第1AZ(Auto Zero)スキャナによって駆動される走査線AZL1、第2AZスキャナによって駆動される走査線AZL2がある。
この4種類の走査線が、各行に配設されており、各画素回路Gは、4本の走査線によって与えられる走査パルスに応じて所定の動作を行う。
4種類の走査線が、各行を順次選択していくことで、1画面(1フレーム)の映像表示が行われる。
ライトスキャナ104からの走査線WSLは、ライトスキャナ104の出力端P1を基点として、画素アレイ部100内を行方向に延長され、画素アレイ部100の最も左側の列の画素回路G(G11、G21・・・Gm1)にまで達するように配設される。
またドライブスキャナ105からの走査線DSLは、ドライブスキャナ105の出力端P3を基点として、画素アレイ部100内を行方向に延長され、画素アレイ部100の最も左側の列の画素回路G(G11、G21・・・Gm1)にまで達するように配設される。
つまりライトスキャナ104から出力される走査パルスが画素アレイ部100に達するまでの距離よりも、ドライブスキャナ105から出力される走査パルスが画素アレイ部100に達するまでの距離の方が長くなる。
例えば図9(a)のようなパルスがライトスキャナ104の出力端P1から出力されたとき、画素入力端P2では、P1−P2間の配線抵抗や配線容量で波形が鈍ることから図9(b)のように遅延が生ずる。
一方、図9(c)のようなパルスがドライブスキャナ105の出力端P3から出力されたとき、画素入力端P4では、P3−P4間の配線抵抗や配線容量の影響で図9(d)のように遅延が生ずる。そして配線長の差、つまり配線抵抗及び配線容量の差によって、図9(b)(d)を比較してわかるように、ドライブスキャナ105からのパルスの方が、遅延量が大きくなる。
各画素回路Gから見れば、走査線DSLからのパルスと、走査線WSLからのパルスは、上記の遅延量の差をもって与えられることになる。
また上記y段のバッファ回路段は、各バッファ回路段でトランジスタサイズが順次大きくされている。
また上記画素アレイに達するまでの走査線の配線長が短い方の垂直スキャナ部からの走査パルスと、上記画素アレイに達するまでの走査線の配線長が長い方の垂直スキャナ部からの走査パルスとの位相差によって、上記画素回路におけるドライブトランジスタの移動度補正動作の期間が決定される。
このようにして、画素アレイから遠い方の垂直スキャナ部を、画素アレイに近い方の垂直スキャナ部よりも、電流供給能力を高くし、出力バッファのオン抵抗を小さくすることで、配線長の差によるパルスの遅延時間差を低減又は解消する。
図1に実施の形態の表示装置の構成を示す。この表示装置は後述するように、ドライブトランジスタの閾値電圧変動や移動度のバラツキに対する補償機能を備えた画素回路10を含むものである。
図1に示すように、本例の表示装置は、画素回路10がm行×n列のマトリクス状に配列された画素アレイ部20、水平セレクタ11、ドライブスキャナ15、ライトスキャナ14、第1AZスキャナ12、第2AZスキャナ11を備える。
また水平セレクタ11により選択され、輝度情報に応じた映像信号を画素回路10に対する入力信号として供給する信号線DTL1、DTL2・・・が、画素アレイ部20に対して列方向に配されている。信号線DTL1、DTL2・・・は、画素アレイ部20においてマトリクス配置された画素回路10のn列分だけ配される。
走査線WSL(WSL1,WSL2・・・)はライトスキャナ14により選択駆動される。
走査線DSL(DSL1,DSL2・・・)はドライブスキャナ15により選択駆動される。
走査線AZL1(AZL1−1,AZL1−2・・・)は第1AZスキャナ12により選択駆動される。
走査線AZL2(AZL2−1,AZL2−2・・・)は第2AZスキャナ13により選択駆動される。
ドライブスキャナ15、ライトスキャナ14、第1AZスキャナ12、第2AZスキャナ13は、それぞれ入力されるスタートパルスspとクロックckを基準として、設定された所定のタイミングで各走査線に選択パルスを与える。
この画素回路10は、発光素子である有機EL素子1と、1個の保持容量C1と、サンプリングトランジスタT1、ドライブトランジスタT5、スイッチングトランジスタT3、第1の検知トランジスタT2、第2の検知トランジスタT4からなる5個の薄膜トランジスタ(TFT)とで構成されている。サンプリングトランジスタT1、ドライブトランジスタT5、第1の検知トランジスタT2、第2の検知トランジスタT4はnチャネルTFTとされ、スイッチングトランジスタT3はpチャネルTFTとされている。
画素回路10の発光素子は例えばダイオード構造の有機EL素子1とされ、アノードとカソードを備えている。有機EL素子1のアノードはドライブトランジスタT5のソース(B点)に接続され、カソードは所定のカソード電位Vcatに接続されている。
第2の検知トランジスタT4は、そのソースが第2の固定電位Vss2に接続され、そのドレインがドライブトランジスタT5のソース(B点)に接続され、ゲートが走査線AZL2に接続されている。
サンプリングトランジスタT1は、その一端が信号線DTLに接続され、他端がドライブトランジスタT5のゲート(A点)に接続され、そのゲートが走査線WSLに接続されている。
スイッチングトランジスタT3は、そのドレインが電源電位Vccに接続され、そのソースがドライブトランジスタT5のドレインに接続され、そのゲートが走査線DSLに接続されている。
ドライブトランジスタT5は、保持容量C1に保持された信号電位に応じて有機EL素子1を電流駆動する。
スイッチングトランジスタT3は走査線DSLによってドライブスキャナ15から与えられる走査パルスDSによって選択されたときに導通して電源電位VccからドライブトランジスタT5に電流を供給する。
第1の検知トランジスタT2は、走査線AZL1によって第1AZスキャナ12から与えられる走査パルスAZ1によって所定のタイミングで選択され導通される。
第2の検知トランジスタT4は、走査線AZL2によって第2AZスキャナ13から与えられる走査パルスAZ2によって所定のタイミングで選択され導通される。
またサンプリングトランジスタT1とスイッチングトランジスタT3が共に導通している期間に、ドライブトランジスタT5の移動度のバラツキに対する補正動作が行われる。
また固定電位Vss2は、有機EL素子1の閾値電圧Velと、カソード電位Vcatの和より小さく設定されている(Vss2<Vthel+Vcat)。
図3には走査線DSL、WSL、AZL1、AZL2で与えられる走査パルスDS、WS、AZ1,AZ2のタイミングチャートを示している。これは上記構成からわかるように、それぞれスイッチングトランジスタT3、サンプリングトランジスタT1、検知トランジスタT2、検知トランジスタT4のオン/オフタイミングとなる。
また図3にはA点電位、B点電位の変動も示している。
このときドライブトランジスタT5は保持容量C1に保持されている電位に応じて駆動電流を流し、有機EL素子1を発光させている。このときドライブトランジスタT5のソース電位(B点電位)は所定の動作点に保持されている。
ドライブトランジスタT5のソースは電源Vccに接続されており、常に飽和領域で動作するように設定されているため、ドライブトランジスタT5は定電流源として機能し、有機EL素子1に流れる電流IdsはドライブトランジスタT5のゲート・ソース間電圧Vgsに応じて、
Ids=(1/2)・μ・(W/L)・Cox・(Vgs−Vth)2 ・・・(式1)
となる。但し、Idsは飽和領域で動作するトランジスタのドレイン・ソース間に流れる電流、μは移動度、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、Coxはゲート容量、VthはドライブトランジスタT5の閾値電圧を表わしている。
時点tm1で走査パルスAZ2がハイレベルに立ち上がる。これにより検知トランジスタT4が導通され、B点電位が固定電位Vss2まで下がる。
さらに時点tm2で走査パルスAZ1がハイレベルに立ち上がる。これにより検知トランジスタT2が導通され、A点電位は固定電位Vss1まで下がる。
また、有機EL素子1にかかる電圧Vel(=B点電位)が、有機EL素子1の閾値電圧Vthelとカソード電圧Vcatの和より小さくなるように固定電位Vss1、Vss2の電圧値が設定されているため、有機EL素子1には電流は流れず、従って非発光状態を維持する。
このときドライブトランジスタT5を流れるドレイン電流により、B点電位は上昇していき、一定時間経過後、ドライブトランジスタT5のゲート・ソース間電圧Vgsは閾値電圧Vthをとる。このとき有機EL素子1にかかる電圧Vel=Vss1−Vth≦Vcat+Vthelとなっている。
このときに、A点−B点間に現われた電位差Vth(即ちドライブトランジスタT5の閾値電圧)は保持容量C1に保持されることになる。
このように閾値検出動作として、検知トランジスタT2,T4が走査パルスAZ1,AZ2によってそれぞれ適切なタイミングで選択されたて動作することで、ドライブトランジスタT5の閾値電圧Vthを検知し、これを保持容量C1に保持する。
これはドライブトランジスタT5の閾値変動に対する補正のための動作となる。
時点tm4で走査パルスDSがハイレベルとされ、スイッチングトランジスタT3がオフとされて閾値検出期間(Vth補正期間)を終える。その後、走査パルスAZ1もローレベルとされ、検知トランジスタT2がオフとされる。
このとき、ドライブトランジスタT5のゲート・ソース間電圧Vgsは保持容量C1、有機EL素子1の寄生容量Cel、ドライブトランジスタT5の寄生容量C2によって式2のように決定される。
Vgs=(Cel/(Cel+C1+C2))・(Vsig−Vss1)+Vth
・・・(式2)
しかし、寄生容量Celは容量C1、C2に比べて大きいために、ドライブトランジスタT5のゲート・ソース間電圧Vgsは、ほぼVsig+Vthとなる。
その後、時点tm7で走査パルスWSがローレベルとされるが、走査パルスDS,WSによってスイッチングトランジスタT3とサンプリングトランジスタT1が共に導通している期間が、ドライブトランジスタT5の移動度補正期間となる。
このとき、ドライブトランジスタT5の移動度に応じてB点電位が上昇する。即ちドライブトランジスタT5のソース電位は、移動度が大きければ、移動度補正期間におけるソース電位の上昇量が多く、移動度が小さければ、ソース電位の上昇量が小さい。これは結果として発光期間におけるA点−B点間電位差を、移動度に応じて調整する動作となる。
上記の式1から明らかな様に、飽和領域ではドライブトランジスタT5のドレイン電流Idsはゲート・ソース間電圧Vgsによって制御されるが、保持容量C1の作用によりドライブトランジスタT5のゲート・ソース間電圧Vgs(=Vsig+Vth)は一定であるので、ドライブトランジスタT5は一定電流を有機EL素子1に流す定電流源として動作する。
これによりB点の電位は有機EL素子1に電流が流れる電圧まで上昇し、有機EL素子1は発光する。つまり今回のフレームにおける、信号電圧Vsigに応じた輝度での発光期間が開始される。
各フレーム期間での非発光期間にドライブトランジスタT5の閾値電圧が保持容量C1に保持され、発光期間におけるゲート・ソース間電圧Vgs=Vsig+Vthとされるため、経時変動によるドライブトランジスタT5の閾値変動や、各画素回路10でのドライブトランジスタT5の閾値電圧Vthのバラツキに関わらず、信号電位Vsigに応じた電流を有機EL素子1に与えることができる。つまり閾値電圧Vthの経時変化やバラツキによっても、画面上に輝度ムラ等を発生させずに高画質を維持できる。
また、ドライブトランジスタT5の移動度によってもドレイン電流は変動するため、画素回路10毎のドライブトランジスタT5の移動度のバラツキにより画質が低下するが、非発光期間における移動度補正により、ドライブトランジスタT5の移動度の大小に応じてソース電位が得られ、結果として各画素回路10のドライブトランジスタT5の移動度のバラツキを吸収するようなゲート・ソース間電位に調整されるため、移動度のバラツキによる画質低下も解消される。
ここで図1,図2に示したように、走査パルスWSを発生するライトスキャナ14と、走査パルスDSを発生するドライブスキャナ15は、画素アレイ部20の右側の側方に配置されているが、このためドライブスキャナ15からの走査線DSLとライトスキャナ14からの走査線WSLは、図1に示すような配線長の差が生ずる。
図8,図9で説明したように、この配線長の差によって走査パルスWSと走査パルスDSの間で遅延時間の差が生じてしまうと、画素回路10における正確な動作コントロールができなくなることがある。
移動度補正期間は、例えば500〜2000nsecの範囲内の期間長として、例えば100nsec単位で調整され、適正な期間長とされるものである。
ここで、ドライブスキャナ15からの走査線DSLとライトスキャナ14からの走査線WSLの配線長の差が1000μmであり、各配線の幅が5μmであるとする。そして配線のシート抵抗値が2.2Ω、ON抵抗値が50kΩ、および、配線容量が500fFである場合、走査パルスDS,WS間の遅延時間差は25nsec程度となる。
つまり、移動度補正期間としては100nsec単位で適切な期間長が設定されることに対して、その約1/4の時間がパルス遅延の影響を受けてしまう。これにより適切な移動度補正動作が実現できないおそれが生ずる。
図4は、画素アレイ部20の右側方に配置されるライトスキャナ14とドライブスキャナ15の構成を示している。
ライトスキャナ14は、クロック発生部21、シフトレジスタ部22、ロジック部23、レベル変換部24、バッファ部25を有する。クロック発生部21からのクロックを用いてシフトレジスタ部22から出力されたパルスが、ロジック部23の処理に供されることで、図3に示したようなタイミングの走査パルスWSの波形が生成される。この波形はレベル変換部24で、画素回路10での動作制御のためのレベルに変換された後、バッファ部25で波形整形されて、走査パルスWSとして走査線WSLに出力される。
走査パルスに対する遅延は、配線抵抗と配線容量によって生じ、配線長の差があることで走査パルスWS、DS間に遅延時間差が生ずるのである。従って走査パルスWS、DS間の遅延時間差を解消するためには、ドライブスキャナ15のバッファ部35のオン抵抗を下げることで、画素アレイ部20から遠い方のドライブスキャナ15からの走査パルスDSが、画素アレイ部20に近いライトスキャナ14からの走査パルスWSと同等の遅延時間で画素アレイ部20に入力されるようにすればよい。
まず画素アレイ部20に達するまでの走査線(WSL)の配線長が短い方の垂直スキャナ部であるライトスキャナ14は、図5に示すように、その出力部としてのバッファ部25が3段のバッファ回路段で構成されるようにする。3段のバッファ回路段は、各バッファ回路段でトランジスタサイズが順次大きくされている。
また画素アレイ部20に達するまでの走査線(DSL)の配線長が長い方の垂直スキャナ部であるドライブスキャナ15は、図6に示すように、その出力部としてのバッファ部35が4段のバッファ回路段で構成されるようにする。4段のバッファ回路段は、各バッファ回路段でトランジスタサイズが順次大きくされている。
上述のようにシフトレジスタ22,ロジック部23で、電圧VH−VL1の走査パルスWS波形が生成され、これがレベル変換部24で電圧VH−VL2の走査パルスWSにレベル変換される。例えば電圧VH=10V、電圧VL1=0V、電圧VL2=−5V等である。そしてレベル変換部24からの−5V〜10Vの走査パルスWSが、バッファ部25を介して出力されるわけであるが、このバッファ部25は、それぞれがMOSプロセスで形成される2つのpチャネルトランジスタと2つのnチャネルトランジスタによるバッファ回路として、第1段バッファ25A、第2段バッファ25B、第3段バッファ25Cの3段のバッファ構成とされている。
そして各段では、トランジスタサイズが順次大きくなるようにしている。図5で各トランジスタに付記している例えば「60/7」等の数値は、そのトランジスタの、W長/L長を示している(W長=チャネル幅、L長=チャネル長)。
第1段バッファ25Aは、W長=60、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=50、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
第2段バッファ25Bは、W長=140、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=60、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
第3段バッファ25Cは、W長=300、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=100、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
上述のようにシフトレジスタ32,ロジック部33で、電圧VH−VL1の走査パルスDS波形が生成され、これがレベル変換部34で電圧VH−VL2の走査パルスDSにレベル変換される。そしてレベル変換部24からの−5V〜10Vの走査パルスDSが、バッファ部35を介して出力される。このバッファ部35は、それぞれがMOSプロセスで形成される2つのpチャネルトランジスタと2つのnチャネルトランジスタによるバッファ回路として、第1段バッファ35A、第2段バッファ35B、第3段バッファ35C、第4段バッファ35Dの4段のバッファ構成とされている。
そして各段では、トランジスタサイズが順次大きくなるようにしている。
第1段バッファ35Aは、W長=60、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=50、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
第2段バッファ35Bは、W長=140、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=60、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
第3段バッファ35Cは、W長=300、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=100、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
第4段バッファ35Cは、W長=500、L長=7のpチャネルトランジスタと、W長=180、L長=7のnチャネルトランジスタで構成される。
図7(b)に示すようにバッファ部25は、順次トランジスタサイズが大きくされていくようにして第1段バッファ25A、第2段バッファ25B、第3段バッファ25Cが形成される。
また図7(a)に示すようにバッファ部35は、順次トランジスタサイズが大きくされていくようにして第1段バッファ35A、第2段バッファ35B、第3段バッファ35C、第4段バッファ35Dが形成される。
走査パルスWS、DSの遅延量が同等となれば、走査パルスWS、DSの位相差によって決定される移動度補正期間が適切に制御されることになり、画素回路10の動作が的確に行われて高品位の画像出力を行うことができる。
その場合は、上記例とは逆にライトスキャナ14のバッファ部25を、ドライブスキャナ15のバッファ部35よりも多段の構成とし、出力段のトランジスタサイズが大きくなるようにすればよい。
またトランジスタサイズとしては、L長をバッファ段毎に順に大きくしても良い。
例えば図2の動作例では、走査パルスAZ1がハイレベルで走査パルスAZ2がローレベルの期間内において、走査パルスDSの立ち下がり、立ち上がりで閾値電圧Vthの補正期間が制御される例としたが、走査パルスDSでスイッチングトランジスタT3を導通させた状態で走査パルスAZ2を立ち下げることで閾値電圧Vth補正期間を開始させ、走査パルスAZ1を立ち下げることで閾値電圧Vth補正期間を終了させる動作例も考えられる。すると走査パルスAZ1、AZ2の位相差で閾値電圧Vth補正期間が規定されることになるが、その場合、走査線AZL1,AZL2についての画素アレイ部20に達する配線長の差による走査パルスAZ1、AZ2の遅延時間差が画素回路10の動作に影響する。
従って、例えば図1,図2のように第2AZスキャナ13が画素アレイ部20に対して遠い方であるとすると、第2AZスキャナ13のバッファ部を、第1AZスキャナ12のバッファ部よりも多段構成で出力段のトランジスタサイズを大きくするようにすればよい。
Claims (3)
- 画素回路がマトリクス状に配置されて成る画素アレイと、
マトリクス状に配置された上記各画素回路に発光輝度を規定する信号を印加するために、上記画素アレイ上で、列方向に配設される信号線と、
マトリクス状に配置された上記各画素回路の動作を制御するために、上記画素アレイ上で、行方向に配設される複数種類の走査線と、
上記信号線を駆動する信号線駆動部と、
上記複数種類の走査線のそれぞれを駆動する複数個の垂直スキャナ部と、
を備えるとともに、
上記複数個の垂直スキャナ部のうちで、上記画素アレイの同一の側方に該画素アレイから順次遠ざかるように配置された2以上の垂直スキャナ部については、
上記画素アレイに達するまでの走査線の配線長が短い方の垂直スキャナ部は、その出力部がx段(xは1以上)のバッファ回路段で構成され、
上記画素アレイに達するまでの走査線の配線長が長い方の垂直スキャナ部は、該垂直スキャナ部から出力された走査パルスが上記画素アレイに入力されるまでの時間と上記配線長が短い方の垂直スキャナ部から出力された走査パルスが上記画素アレイに入力されるまでの時間とが同等になるように、オン抵抗を下げる構成として、その出力部がy段(但しy>x)のバッファ回路段としている表示装置。 - 上記y段のバッファ回路段は、各バッファ回路段でトランジスタサイズが順次大きくされている請求項1に記載の表示装置。
- 上記画素アレイに達するまでの走査線の配線長が短い方の垂直スキャナ部からの走査パルスと、
上記画素アレイに達するまでの走査線の配線長が長い方の垂直スキャナ部からの走査パルスとの位相差によって、
上記画素回路におけるドライブトランジスタの移動度補正動作の期間が決定される請求項1に記載の表示装置。
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