JP4833777B2 - ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物 - Google Patents

ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、例えばカラーフィルタにおけるブラックマトリクスの形成に用いられるブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物、およびそれを用いて製造されたカラーフィルタに関するものである。
一般に、カラーフィルタにおけるブラックマトリクスは、光硬化性樹脂を用い、フォトリソグラフィー法等によりパターン状に形成されることが知られている。具体的には、着色剤であるカーボンブラックと、アルカリ可溶性の光硬化性樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物の塗工液を基板上に塗布し、得られた塗膜を所定のパターン状に露光して硬化させ、アルカリ性現像液で現像することによって、パターン状のブラックマトリクスを形成することができる。
このような光硬化性樹脂組成物の塗工液中のカーボンブラックの溶解性を良好とするために、従来より表面に酸化処理を施したカーボンブラックを用いることが知られている(特許文献1および特許文献2参照)。しかしながら、このような酸化処理されたカーボンブラックを含有する塗工液を用いた場合、アルカリ性現像液による現像を行った際、現像液がパターンの境界線を過剰に侵食してしまい、パターンの境界がビリつき(ビリつきとは、パターンのエッジがギザギザしている状態を示すこととする。)、またパターンの境界線に欠け等が生じやすく、良好な直線性を有するパターン(以下、パターン直線性ともいう。)を得ることは困難であった。
また、酸化処理が行われたカーボンブラックは、処理時に発生する処理液等の廃液の排出は、環境汚染やコスト面等の観点から好ましくないといった問題も有していた。
特開平9−304760号公報 特開2004−196846号公報
そこで、パターン直線性が良好で、かつカーボンブラックに酸化処理等、別途処理を施すことなく、ブラックマトリクスを形成することが可能なブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物の提供が望まれている。
本発明は、バインダー樹脂と、pH値が中性または塩基性を示すカーボンブラックと、主鎖が炭素数3〜120の直鎖状のアルキル鎖からなり、末端または側鎖には上記バインダー樹脂と相溶性を持つ基を少なくとも一つ有し、末端または側鎖には、孤立電子対を持つ原子および/または活性水素を持つ官能基を有する化合物からなる分散剤とを少なくとも含有することを特徴とするブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明によれば、上記カーボンブラックと上記化合物からなる分散剤とを用いることにより、例えばフォトリソグラフィー法を用いてブラックマトリクスを形成する際、アルカリ性の現像液がパターンの境界線を過剰に溶解することにより発生するパターンのビリつきや欠け等を抑えることができ、良好な直線性を有するパターンのブラックマトリクスとすることが可能となる。
また、本発明によれば、上記分散剤を用いることにより、分散剤とバインダー樹脂との相溶性が良好となり、従来より膜強度が向上するため、基板との密着性が向上したブラックマトリクスを形成することが可能なものとすることができる。
さらに、本発明においては、上記分散剤を用いることにより、ブラックマトリクスをフォトリソグラフィー法により形成する際、現像後において未露光部の残渣を少ないものとすることができる。したがって、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いることにより、歩留まりの高いカラーフィルタを製造することが可能となる。
さらにまた、本発明においては、上記化合物からなる分散剤を用いることにより、酸化処理等することなくカーボンブラックの分散性を良好なものとすることが可能となる。したがって、酸化処理等により排出される廃液等による環境負荷が少ないものとすることができ、またコスト面においても有利なものとすることができる。
また本発明においては、上記孤立電子対を持つ原子が窒素原子、リン原子または酸素原子であることが好ましく、また、上記活性水素を持つ官能基が、第一級アミンまたは水酸基であることが好ましい。窒素原子、リン原子または酸素原子上の孤立電子対や第一級アミンの水素、水酸基の水素は、カーボンブラックとの吸着点になると考えられるからである。
さらにまた本発明においては、分散剤が、下記式(A)〜(C)で表される構成単位を有し、末端には、下記式(A)中のX、下記式(B)中のYまたはメチル基を有する化合物であることが好ましい。
Figure 0004833777
(式(A)〜(C)中、a,b,cはそれぞれ構成単位の結合数を表し、a+b+c=3〜120、aは1〜118,bは1〜118,cは1〜118である。また、式(A)中、Xは、下記式(1),(2)または(3)で表される基を示し、一化合物中、Xは一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、Yは、下記式(4)で表される基を示す。)
Figure 0004833777
Figure 0004833777
(式(1),(2)および(3)中、l,m,nは、互いに独立であり、0〜5の整数である。また、式(4)中、Rは炭素数1〜50のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、一化合物中、Rは一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、式(4)中、pは0〜100の整数、qは1〜100である。)
本発明においては、上記構造を有する化合物とすることにより、ビリつきを抑え、パターン直線性、および基板との密着性が良好なブラックマトリクスを形成でき、かつフォトリソグラフィー法による現像後の残渣を減少させることが可能なブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物とすることが可能となる。
また本発明においては、上記バインダー樹脂、上記カーボンブラックおよび上記分散剤の他、さらにエチレン性不飽和二重結合を有する化合物および光重合開始剤を含有するものとすることができる。この場合、光重合反応によってブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を硬化させることができる。
また本発明は、上記記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いて形成されたブラックマトリクスを有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。本発明によれば、パターン直線性および基板との密着性が良好なブラックマトリクスを有し、かつブラックマトリクス形成の際、未露光部において残渣が少なく歩留まりの高いカラーフィルタとすることが可能となる。
本発明によれば、パターンのビリつきや欠け等の少ない、パターン直線性が良好なブラックマトリクスを形成可能なブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物とすることができる。また、カーボンブラックを別途酸化処理等することなく用いることが可能なため、コスト面および環境面において有利なものとなるという効果を奏する。
本発明は、ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物(以下、単に硬化性樹脂組成物とする場合がある。)、およびそれを用いて形成されたブラックマトリクスを有するカラーフィルタに関するものである。以下、それぞれについて分けて説明する。
A.ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物
まず、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物について説明する。本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物は、バインダー樹脂と、pH値が中性または塩基性を示すカーボンブラックと、主鎖が炭素数3〜120の直鎖状のアルキル鎖からなり、末端または側鎖には前記バインダー樹脂と相溶性を持つ基を少なくとも一つ有し、末端または側鎖には、孤立電子対を持つ原子および/または活性水素を持つ官能基を有する化合物からなる分散剤とを少なくとも含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上記カーボンブラックと上記化合物からなる分散剤とを組み合わせて用いることにより、例えばフォトリソグラフィー法を用いてブラックマトリクスを形成する際、酸化処理されたカーボンブラックを用いた場合と比較して、現像時において、通常用いられるアルカリ性の現像液がパターンの境界線を過剰に溶解することのないものとすることができる。したがって、パターンのビリつきや欠け等の発生を防ぐことができ、パターン直線性が良好なブラックマトリクスを形成することが可能となる。
また、本発明においては、上記分散剤を用いることから、分散剤とバインダー樹脂との相溶性が良好となり、分散性を向上させることができる。これにより、例えばフォトリソグラフィー法によりブラックマトリクスを形成する際、硬化性樹脂組成物の膜中で材料の偏在化を防止することが可能なため、現像時に硬化性樹脂組成物の膜が部分的に溶解して膜強度が弱まること等がなく、基板との密着性が良好なものとすることができる。したがって、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いることにより、基板との密着不良により起こる欠け等のない微細なパターンのブラックマトリクスを形成することが可能となる。
さらに、本発明においては、上記分散剤を用いることにより、フォトリソグラフィー法によりブラックマトリクスを形成する際、現像後の未露光部における硬化性樹脂組成物の残存を少ないものとすることができる。これは、現像時において、硬化性樹脂組成物に含有される材料の現像液に対する溶解性を同等なものとすることができるからと考えられる。したがって、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いることにより、残渣が少なく歩留まりの高いカラーフィルタを製造することが可能となる。
また、本発明においては、上記化合物からなる分散剤を用いることにより、上記カーボンブラックを酸化処理等することなくカーボンブラックの分散性が良好なものとすることが可能となる。したがって、酸化処理等による環境負荷が少ないものとすることができ、またカーボンブラックに別途処理を施す必要がないため、コストを削減できるといった利点も有している。
以下、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物に含有される材料ごとに詳しく説明する。
1.分散剤
まず、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物に含有される分散剤について説明する。本発明に用いられる分散剤は、主鎖が炭素数3〜120の直鎖状のアルキル鎖からなり、末端または側鎖には後述するバインダー樹脂と相溶性を持つ基を少なくとも一つ有し、末端または側鎖には、孤立電子対を持つ原子および/または活性水素を持つ官能基を有する化合物からなるものである。
本発明において、上記分散剤の主鎖である直鎖状のアルキル鎖は、炭素数が3〜120であるが、好ましくは5〜80、より好ましくは10〜60である。これにより、吸着点である末端または側鎖の自由度が高いものとなり、不定形な形状のカーボンブラックに対しても吸着性の高いものとすることができる。
また、上記分散剤における末端または側鎖には、後述するバインダー樹脂と相溶性を持つ基を少なくとも一つ有するものであるが、このような基としては特に限定されるものではなく、一般的な分散剤においてバインダー樹脂に対して相溶性を示す基とすることができる。このようなバインダー樹脂と相溶性を持つ基としては、例えば、炭素数が1〜50、好ましくは炭素数が1〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を有する基とすることができ、具体的には、基の末端にステアリン酸またはオレイン酸がエステル結合により結合したものを挙げることができる。
また、本発明においては、末端または側鎖に孤立電子対を持つ原子および/または活性水素を持つ官能基を有するものであるが、これらの孤立電子対や活性水素は、カーボンブラックとの吸着点となり得るものである。
このような孤立電子対を持つ原子としては、特に限定されるものではないが、具体的には窒素原子、リン原子および酸素原子であることが好ましく、中でも窒素原子であることが好ましい。また、活性水素を持つ官能基としては、特に限定されるものではないが、具体的には第一級アミンまたは水酸基であることが好ましい。このような窒素原子や、リン原子、酸素原子、第一級アミン、水酸基を末端または側鎖に持つことにより、分散剤がカーボンブラックに対して良好な吸着性を有するものとすることができるからである。
このような分散剤として、具体的には、下記式(A)〜(C)で表される構成単位を有し、末端には、下記式(B)中のYまたはメチル基を有する化合物であることが好ましい。
Figure 0004833777
なお、式(A)〜(C)中、a,b,cはそれぞれ構成単位の結合数を表し、a+b+c=3〜120、aは1〜118,bは1〜118,cは1〜118である。また、式(A)中、Xは、下記式(1),(2)または(3)で表される基を示し、一化合物中、Xは一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、Yは、下記式(4)で表される基を示す。
Figure 0004833777
Figure 0004833777
なお、式(1),(2)および(3)中、l,m,nは、互いに独立であり、0〜5の整数である。また、式(4)中、Rは炭素数1〜50のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、一化合物中、Rは一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、式(4)中、pは0〜100の整数、qは1〜100である。
上記構造を有する化合物とすることにより、パターン直線性、および基板との密着性が良好なブラックマトリクスを形成でき、かつフォトリソグラフィー法による現像後の残渣を減少させることが可能なブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物とすることが可能となるからである。
このような分散剤の具体例としては、アジスパーPB−821、アジスパーPB−822(以上、味の素ファインテクノ(株)製)等を挙げることができる。
上記分散剤の使用量としては、硬化性樹脂組成物の固形分中、0.1質量%〜10質量%の範囲内程度であり、好ましくは1質量%〜8質量%の範囲内である。
2.カーボンブラック
次に、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物に含有されるカーボンブラックについて説明する。本発明に用いられるカーボンブラックは、pH値が中性または塩基性を示すものであり、カラーフィルタにおけるブラックマトリクスの着色剤として用いられるものであれば特に限定されるものではない。
上記カーボンブラックのpH値としては、中性または塩基性を示すものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは8.0以上、より好ましくは9.0以上、さらに好ましくは9.5以上である。カーボンブラックのpH値が上記範囲にあることにより、パターン直線性がより良好なブラックマトリクスを形成可能なものとすることができる。
なお、カーボンブラックのpH値は、カーボンブラック10gに蒸留水100mlを加えて、ホットプレート上で10分間煮沸し、室温まで冷却した後、上澄み液をデカンテーションにより捨て、残りの泥状物のpHをガラス電極pHメーターで測定することによって求められる。
上記カーボンブラックの使用量としては、硬化性樹脂組成物の固形分中、20質量%〜60質量%の範囲内程度であり、好ましくは30質量%〜50質量%の範囲内である。
3.バインダー樹脂
次に、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物に含有されるバインダー樹脂について説明する。本発明に用いられるバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、カラーフィルタにおけるブラックマトリクスの製造に用いられることから、耐熱性および、製造工程において使用される有機溶剤への耐性を有する樹脂であることが好ましい。具体的には、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの感光性または非感光性の樹脂を挙げることができる。
上述した中でも、特に好ましいバインダー樹脂としては、エポキシ系樹脂であり、中でもフルオレン構造を有するエポキシアクリレート樹脂が好ましい。フルオレン構造を有するエポキシアクリレート樹脂を用いることにより、耐熱性、密着性、耐薬品性が向上するからである。
本発明に用いられるフルオレン構造を有するエポキシアクリレート樹脂として、具体的には、下記一般式(5)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0004833777
(式(5)中、RおよびRは互いにそれぞれ独立して、アルキル基、アリール基または複素環基を表す。)
上記バインダー樹脂の使用量としては、硬化性樹脂組成物の固形分中、通常1質量%〜20質量%の範囲内、好ましくは5質量%〜20質量%の範囲内である。バインダー樹脂の使用量が少な過ぎると、充分な光硬化性が得られない場合があるからである。また、バインダー樹脂の使用量が多過ぎるとカーボンブラックの割合が相対的に低くなって、充分な着色濃度が得られないからである。
4.その他の材料
本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物は、上記分散剤、カーボンブラックおよびバインダー樹脂の他、さらにエチレン性不飽和二重結合を有する化合物および光重合開始剤を含有していてもよい。この場合、本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を光反応により硬化させて、ブラックマトリクスを形成することが可能となる。
以下、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物および光重合開始剤について説明する。
(a)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物
本発明に用いられるエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、上記バインダー樹脂と重合可能なものであれば特に限定されるものではないが、本発明においては、多官能モノマーであることが好ましい。このような多官能モノマーは、複数の重合性の官能基を有するものであるが、中でも、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する、すなわち多官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、長鎖脂肪族ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、プロピレンジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、アクリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、リン酸ジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ウレタントリ(メタ)アクリレート、エステルトリ(メタ)アクリレート、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、エステルヘキサ(メタ)アクリレート等の三官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリレートは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用して使用してもよい。
特に、本発明の硬化性樹脂組成物に優れた光硬化性(高感度)が要求される場合には、多官能(メタ)アクリレートが、重合可能な二重結合を1分子中に2つ(二官能)以上有することが好ましく、さらに3つ(三官能)以上有することが好ましい。
エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の含有量は、硬化性樹脂組成物中の固形分に対して、8質量%以上であることが好ましく、より好ましくは9質量%〜19質量%の範囲内である。エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の含有量が少なすぎると十分に光硬化が進まず、露光部分が溶出する場合がある。また、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の含有量が多すぎると未露光部分でも現像できなくなる場合があり、硬化性樹脂組成物の重合度によっては膜の非粘着性が失われるおそれがある。
(b)光重合開始剤
本発明に用いられる光重合開始剤としては、一般的なものを用いることができ、具体的にベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブチキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、2,4ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノン、1,2−オクタジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]等の光重合開始剤が挙げられる。本発明では、これらの光重合開始剤を単独で、または、2種以上を混合して使用することができる。
このような光重合開始剤の着色樹脂組成物固形成分中の使用量としては、0.01質量%〜50質量%、特に0.7質量%〜20質量%の範囲内であることが好ましい。
また、本発明においては、光重合開始剤に増感剤を組み合わせて用いることができる。このような増感剤としては、一般的に用いられる増感剤を使用することができ、例えば脂肪族あるいは芳香族の単、多官能チオール化合物や芳香族アミン系化合物等を挙げることができる。このような増感剤の使用量としては、硬化性樹脂組成物固形成分中、0.01質量%〜2質量%の範囲内、特に0.7質量%〜1.2質量%の範囲内であることが好ましい。
(c)その他
本発明のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、溶剤や添加剤を含有していてもよい。
(溶剤)
本発明に用いられる溶剤としては、硬化性樹脂組成物中の各成分とは反応せず、これらを溶解もしくは分散可能な有機溶剤であればよく、特に限定されるものではない。具体的には、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;および、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類;などが挙げられる。これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
溶剤としては、上記の中でも、グリコールエーテル類、アルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、およびジエチレングリコール類が好ましい。特に、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メチルアミルケトン、およびジエチレングリコールエチルメチルエーテルが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物では、溶剤を除いた成分が5重量%〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは10質量%〜30質量%の範囲内となるように溶剤を配合する。これにより、塗布に適した粘度とすることができる。
(添加剤)
本発明に用いられる添加剤としては、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤等などが挙げられる。
これらの中で、用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類等を挙げることができる。また、その他にもフッ素系界面活性剤も用いることができる。
また、可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等が挙げられる。消泡剤、レベリング剤としては、例えばシリコン系、フッソ系、アクリル系の化合物等が挙げられる。
B.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上記に記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いて形成された、ブラックマトリクスを有することを特徴とするものである。
図1は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、カラーフィルタ1は、基板2と、上記基板2上にパターン状に形成されたブラックマトリクス3と、上記基板2および上記ブラックマトリクス3上に形成された着色層4とを有するものであり、ブラックマトリクス3は、上記ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いて形成されたものである。
本発明によれば、上記記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いて形成されたブラックマトリクスを有することにより、パターン直線性および基板との密着性が良好で、かつブラックマトリクス形成の際、未露光部において残渣が少なく歩留まりの高いカラーフィルタとすることが可能となる。
本発明のカラーフィルタは、通常、基板と、この基板上形成されたブラックマトリクスと、基板およびブラックマトリクス上に形成された着色層とを有するものである。以下、本発明のカラーフィルタの各構成について説明する。
1.ブラックマトリクス
まず、本発明のカラーフィルタに用いられるブラックマトリクスについて説明する。本発明におけるブラックマトリクスは、上述したブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を硬化してなるものである。
本発明においては、上記ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を後述する基板上に塗布し、乾燥させ、露光および現像を行うことにより、ブラックマトリクスをパターン状に形成することができる。
上記硬化性樹脂組成物の塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えばスプレーコート法、ディップコート法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法等を挙げることができる。
塗膜の厚みは、塗布方法、硬化性樹脂組成物の固形分濃度や粘度等を調整することにより、適宜制御される。
上記硬化性樹脂組成物を塗布した後は、溶剤を除去するために塗膜を乾燥させる。例えばホットプレートやオーブン等を用いて塗膜を加熱することによって乾燥させることができる。
次に、塗膜に所定のパターンのマスクを介して露光し、バインダー樹脂やエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を光重合反応させて、硬化性樹脂組成物の硬化膜とする。
露光に使用される放射線としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線、電子線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や塗膜の厚みなどによって適宜調整される。
また、露光後に重合反応を促進させるために、加熱処理を行ってもよい。加熱条件は、硬化性樹脂組成物中の各成分の配合割合や、塗膜の厚み等によって適宜選択される。
露光後は、現像液を用いて現像し、未露光部分を溶解、除去することにより、所望のパターンで硬化膜が形成される。
現像液としては、通常、水や水溶性溶媒にアルカリを溶解させた溶液が用いられる。このアルカリ溶液には、界面活性剤などを適量添加してもよい。
また、現像方法は一般的な方法を採用することができる。現像条件としても一般的な条件であればよい。
現像後は、通常、現像液の洗浄、硬化性樹脂組成物の硬化膜の乾燥が行われる。
また、現像後に、硬化膜を十分に硬化させるために加熱処理を行ってもよい。加熱条件としては特に限定されるものではなく、硬化膜の用途に応じて適宜選択される。
なお、ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物については、上記「A.ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
2.基板
本発明に用いられる基板としては、一般的にカラーフィルタの基板として用いられているものと同様とすることができ、例えばガラス基板やプラスチック基板が用いられる。具体的には、無アルカリガラスやソーダライムガラス等を含むガラス基板、またはポリイミド系やメタクリル酸系樹脂等の透明なプラスチック基板などを用いることができる。
3.着色層
本発明に用いられる着色層は、通常、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンから構成され、各着色パターンが規則的に配列したものである。各着色パターンの配列としては特に限定されるものではなく、例えばストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等が挙げられる。
このような着色層としては、一般的なカラーフィルタにおける着色層と同様とすることができる。また、着色層の形成方法についても、一般的なカラーフィルタにおける着色層の形成に用いられる方法と同様とすることができる。
4.その他
本発明のカラーフィルタは、上記基板、ブラックマトリクスおよび着色層以外にも、例えば、オーバーコート層や透明電極層、さらには配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1〜6]
カーボンブラック、分散剤、バインダー樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物、開始剤、増感剤、添加剤および溶剤の各々の成分を下記表1に示すように配合し、ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を調製した。各々の成分は下記の通りである。
・カーボンブラック:下記表2に示すもの。
・分散剤:下記表2に示すもの。
・バインダー樹脂:フルオレン構造を有するエポキシアクリレート樹脂(INR−19P、(ナガセケムテックス(株)製))
・エチレン性不飽和二重結合を有する化合物:ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート
・光重合開始剤A:4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン
・光重合開始剤B:2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体
・光重合開始剤C:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)
・増感剤:チオール系増感剤
・添加剤A:オルガノシラン系シランカップリング剤
・添加剤B:フッ素系界面活性剤
・溶剤:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[比較例1〜3]
下記表2に示すカーボンブラックおよび分散剤と、実施例1〜6で使用したその他の成分との各々の成分を下記表1に示すように配合し、ブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を調製した。なお、比較例1および比較例2で使用するByk161は、主鎖がポリイソシアヌールであるポリイソシアヌール系分散剤である。
Figure 0004833777
Figure 0004833777
[評価]
実施例1〜6および比較例1〜3のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物について、下記の評価を行った。
(硬化性樹脂組成物の分散性)
硬化性樹脂組成物の分散性の評価は、2ヶ月での粘度変化を粘度計により粘度測定し、得られる結果をもとに行った。分散性評価の結果を表3に示す。なお、2ヶ月での粘度変化が+1.0mPa・S〜−2.0mPa・Sの場合は○、2ヶ月での粘度変化がそれ以上の場合は×と表記した。
(製版性)
得られたブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いてブラックマトリクスを形成し、製版性の評価を行った。
<ブラックマトリクスの形成>
実施例1〜6および比較例1〜3の硬化性樹脂組成物を用いて、以下の方法によりブラックマトリクスを形成した。なお、比較例2については、分散性が劣るため、ブラックマトリクスの形成が困難であった。
硬化性樹脂組成物をスピンコーターでガラス基板に塗布し、ホットプレートで90℃、3分間加熱し、乾燥した。次に、塗布した塗膜をフォトマスクを介して高圧水銀灯により露光した。その後、温度23℃、KOH濃度0.05%の現像液で現像し、さらにオーブンで230℃、30分間加熱し、ポストベークを行った。
<密着性>
上記ブラックマトリクスと基板との密着性を、OLIMPUS製半導体検査顕微鏡MX50により観察し、評価した。結果を表3に示す。なお、基板とブラックマトリクスとに剥がれが多少認められた場合には△、これらがほとんど認められなかった場合は○として表記した。
<パターン直線性>
上記ブラックマトリクスにおけるパターン直線性を、OLIMPUS製半導体検査顕微鏡MX50により観察し、その評価を行った。結果を表3に示す。なお、ビリつきや欠け等が多少確認された場合は△、これらがほとんど確認されなかった場合は○として表記した。
<現像後の残渣>
上記ブラックマトリクス形成後の未露光部における基板上の残渣を、東レ製トレシー(登録商標)で拭き取り、そのトレシーの着色度合いを目視で観察した。結果を表3に示す。なお、トレシーが全く着色しなかった場合は○、トレシーが若干着色した場合は△、トレシーが濃く着色した場合は×と表記した。
Figure 0004833777
本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…カラーフィルタ
2…基板
3…ブラックマトリクス
4…着色層

Claims (6)

  1. バインダー樹脂と、pH値が9.0以上を示すカーボンブラックと、主鎖が炭素数3〜120の直鎖状のアルキル鎖からなり、末端または側鎖には前記バインダー樹脂と相溶性を持つ基を少なくとも一つ有し、末端または側鎖には、孤立電子対を持つ原子および/または活性水素を持つ官能基を有する化合物からなる分散剤とを少なくとも含有することを特徴とするブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物。
  2. 前記孤立電子対を持つ原子が窒素原子、リン原子または酸素原子であることを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物。
  3. 前記活性水素を持つ官能基が、第一級アミンまたは水酸基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物。
  4. 前記分散剤が、下記式(A)〜(C)で表される構成単位を有し、末端には、下記式(A)中のX、下記式(B)中のYまたはメチル基を有する化合物であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物。
    Figure 0004833777
    (式(A)〜(C)中、a,b,cはそれぞれ構成単位の結合数を表し、a+b+c=3〜120、aは1〜118,bは1〜118,cは1〜118である。また、式(A)中、Xは、下記式(1),(2)または(3)で表される基を示し、一化合物中、Xは一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、Yは、下記式(4)で表される基を示す。)
    Figure 0004833777
    Figure 0004833777
    (式(1),(2)および(3)中、l,m,nは、互いに独立であり、0〜5の整数である。また、式(4)中、Rは炭素数1〜50のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、一化合物中、Rは一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、式(4)中、pは0〜100の整数、qは1〜100の整数である。)
  5. 前記バインダー樹脂、前記カーボンブラックおよび前記分散剤の他、さらにエチレン性不飽和二重結合を有する化合物および光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のブラックマトリクス用硬化性樹脂組成物を用いて形成されたブラックマトリクスを有することを特徴とするカラーフィルタ。
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