JP2003241374A - アルカリ可溶性グラフトポリマーからなる有機溶剤系着色レジスト用バインダー、有機溶剤系着色レジスト用顔料分散液、感光性着色組成物及び、カラーフィルター - Google Patents

アルカリ可溶性グラフトポリマーからなる有機溶剤系着色レジスト用バインダー、有機溶剤系着色レジスト用顔料分散液、感光性着色組成物及び、カラーフィルター

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JP2003241374A
JP2003241374A JP2002037361A JP2002037361A JP2003241374A JP 2003241374 A JP2003241374 A JP 2003241374A JP 2002037361 A JP2002037361 A JP 2002037361A JP 2002037361 A JP2002037361 A JP 2002037361A JP 2003241374 A JP2003241374 A JP 2003241374A
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JP2002037361A
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Kazuhiko Nakamura
和彦 中村
Yoshiko Kiyohara
欣子 清原
Kazuko Nakanishi
和子 中西
Shiro Kojima
史郎 児島
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Toagosei Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料分散性と製版特性に優れたバインダー機
能とを併せ持つバインダー、分散剤を少量しか用いない
で又はまったく用いないでも多量の顔料を微細且つ均一
に分散させた顔料分散液及び感光性着色組成物、及び、
広い色再現域を実現し得るカラーフィルターを提供す
る。 【解決手段】 本発明の感光性着色組成物用バインダー
は、幹部の酸価が200mgKOH/g以上、且つ、枝
部の酸価が70mgKOH/g以下であるアルカリ可溶
性グラフトポリマーからなるものである。このバインダ
ーを分散剤の代わりに用いて顔料分散液及び感光性着色
組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料分散性とバイ
ンダー機能とを併せ持つ着色レジスト用バインダー、当
該樹脂を用いて調製した顔料分散液及び感光性着色組成
物、及び、当該感光性着色組成物を用いて作製したカラ
ーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターなどの
フラットディスプレーとして、カラー液晶表示装置が急
速に普及してきている。一般にカラー液晶表示装置(1
01)は、図1に示すように、カラーフィルター1とT
FT基板等の電極基板2とを対向させて1〜10μm程
度の間隙部3を設け、当該間隙部3内に液晶化合物Lを
充填し、その周囲をシール材4で密封した構造をとって
いる。カラーフィルター1は、透明基板5上に、画素間
の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された
ブラックマトリックス層6と、各画素を形成するために
複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原
則)を所定順序に配列した画素部7と、保護膜8と、透
明電極膜9とが、透明基板に近い側からこの順に積層さ
れた構造をとっている。また、カラーフィルター1及び
これと対向する電極基板2の内面側には配向膜10が設
けられる。さらに間隙部3には、カラーフィルター1と
電極基板2の間のセルギャップを一定且つ均一に維持す
るために、スペーサーが設けられる。スペーサーとして
は一定粒子径を有するパール11を分散したり、又は、
図2に示すようにセルギャップに対応する高さを有する
柱状スペーサー12を、カラーフィルターの内面側であ
ってブラックマトリックス層6が形成されている位置と
重り合う領域に形成する。そして、各色に着色された画
素それぞれ又はカラーフィルターの背後にある液晶層の
光透過率を制御することによってカラー画像が得られ
る。
【0003】上記の画素部7及びブラックマトリックス
層6は所定のパターンを有する着色層であり、いわゆる
顔料分散法によって形成することができる。顔料分散法
によれば、着色剤である顔料と、アルカリ可溶性の光硬
化性樹脂を含有する光硬化性着色組成物の塗工液を透明
基板上に塗布し、得られた塗膜を所定のパターン状に露
光して硬化させ、アルカリ現像することによって、微細
パターンの着色層を形成することができる。
【0004】着色層(特に画素部)を顔料分散法により
形成する場合には、露光後に非硬化領域の塗膜を迅速に
溶解できる現像性、非硬化領域の塗膜を完全に溶解し残
渣や地汚れを残さないこと、現像後の形状の正確さ、わ
ずかな照射エネルギーで選択的硬化を完了できる感度、
基板等に対する密着性など、さまざまな特性のバランス
が取れた製版特性が要求される。しかしながら、製版特
性を左右する諸特性には相反する要素が組み合わされて
おり、良好な製版特性を得ることは難しい。例えば、欠
損の生じにくい画素部を形成するために基板との密着性
を向上させようとすると、現像時に非画素部から塗膜を
完全に除去することが困難となり、残渣や地汚れが残
る。
【0005】また、顔料分散法によって鮮明な色調と高
い着色力を得るためには、顔料粒子を微細化するのが有
効である。しかし、顔料を微細化し過ぎると、塗工液に
調製した時の分散性及び分散安定性が悪くなり、顔料の
凝集や粘度の上昇を招き易くなる。その結果、着色層に
充分な鮮明性や着色力を付与できなくなるとか、着色層
の透明性が悪くなるとか、塗工性が悪くなって塗膜を均
一な厚さに形成し難くなるとか、ポットライフが短くな
って取り扱いにくくなるなどの問題を生じる。
【0006】光硬化性着色組成物中に顔料と共に分散剤
を配合することによって顔料の分散性を向上させること
ができる。しかし、光硬化性着色組成物中に分散剤を多
量に添加すると、カラーフィルターを製造するための加
熱工程において分散剤が黄変して輝度の低下を招いた
り、アルカリ可溶の光硬化性樹脂の濃度が希釈されて感
度低下、硬化不良、塗膜強度低下、現像性不足等の問題
(ひいては、これらを総合して製版特性の悪化)を招い
たり、顔料の濃度が希釈されて着色層の着色濃度が不足
し、充分な色再現性が得られなくなる等の問題を生じ
る。従って、顔料分散法の光硬化性着色組成物は、出来
るだけ少ない量の分散剤で充分な顔料分散性を確保する
のが望まれ、さらには、分散剤を全く用いなくても多量
の顔料を微細に且つ均一に組成物中に分散させることが
理想的である。
【0007】カラーフィルターを組み込んだ液晶表示装
置は、省エネ、省スペースと言う利点を有することか
ら、従来のCRTモニターに代わるディスプレーとして
注目され、実用レベルで現在、急速に普及しつつある。
しかしながら、現状ではCRTの表示性能の方が液晶表
示装置よりも優っており、カラーテレビの表示規格をク
リアできる色再現域を有する液晶表示装置を製造するこ
とは非常に困難である。
【0008】カラーテレビでは、(1)受像(カラーカ
メラ)、(2)伝送、(3)受像(受像機)のプロセス
を通じて、被写体の形、動き、色相が画像画面上に再現
され、色相も含めた画像信号の伝送方式が規格化されて
いる。この方式の代表的なものにNTSC(National T
elevision System Committee)とEBU(European Bro
adcasting Union)がある。NTSCは日本、アメリ
カ、カナダ等においてテレビ放送を行う方式、規格とし
て採用されており、EBUはヨーロッパにおいて採用さ
れている。
【0009】カラーテレビの色再現域を決定するのは受
像機の三原色(受像三原色)の色度であり、カラーカメ
ラが持つべき分光特性もこれによって定まる。NTSC
規格の受像三原色は、XYZ表色系における色度座標x
及びyについて下記のように定められている。
【0010】 赤:x=0.67;y=0.33 緑:x=0.21;y=0.71 青:x=0.14;y=0.08 一方、EBU規格の受像三原色は、下記のように定めら
れている。
【0011】 赤:x=0.64;y=0.33 緑:x=0.29;y=0.60 青:x=0.15;y=0.06 なお、x=X/(X+Y+Z)であり、y=Y/(X+
Y+Z)であり、X,Y,ZはXYZ表色系における3
刺激値である。
【0012】液晶表示装置がこれらの規格をクリアする
ためには、光源の分光特性及びカラーフィルターの色再
現能力の組み合わせが重要である。カラーフィルターに
関しては広い色再現域を確保するために、各色の画素部
が充分に高い着色濃度を有していることが求められる。
各色の画素部が高い着色濃度を得るためには、顔料濃度
が高くて薄い着色パターンを形成する必要がある。分散
剤を多量に含有していて顔料濃度が希釈された着色組成
物を用いる場合でも、比較的厚い塗膜を形成して現像す
ることにより、着色濃度の高い画素部を形成できる。し
かしながら、着色組成物の塗膜又はその現像により形成
される画素部が厚すぎると、次に述べるような様々な問
題を生じる。
【0013】すなわち、着色組成物の塗膜が厚すぎる
と、感光後の現像時間を長く取る必要が生じてパターン
周辺部の直線性がサイドエッチングにより悪くなる。ま
た、着色組成物の塗膜が厚すぎると照射光が塗膜の底部
まで到達しにくいので、その底部付近が未硬化のままと
なり、サイドエッチング量が増大し、現像後のパターン
断面が、上底の長さが下底の長さよりも大きい逆テーパ
ー形状となる。画素部のパターンが逆テーパー形状にな
ると、その上に蒸着などの方法で形成される透明電極層
がパターン周縁の底部に回りこめずに不連続となるの
で、断線が生じて液晶ディスプレーの表示性能に障害が
出る。また、第1色目又は第2色目の画素部のパターン
が逆テーパー形状であると、その次に形成される色の画
素部パターンにムラが生じやすくなる。このサイドエッ
チングを低減するために現像時間を短くすると、非硬化
部の除去が不充分となり、残渣を残し、現像のラティテ
ュード(許容範囲)が狭くなる。
【0014】さらに、各色のうち、緑色画素の着色濃度
を向上させることが現状では特に困難であるが、緑色画
素の着色濃度を向上させようとして他の色の画素部より
もはるかに厚い緑色画素部を形成すると、カラーフィル
ター表面の平滑性が失われてしまう。
【0015】以上のような観点から、着色層、特に画素
部を顔料分散法により形成する場合には、顔料濃度の高
い着色組成物を用いて、薄くても着色濃度の高いパター
ンを形成することが求められる。
【0016】ところで、種々のグラフトポリマーを着色
組成物の分散剤又はバインダーポリマーとして用いる提
案がされている。グラフトポリマーをバインダーポリマ
ーとして用いる提案として、特開平7−140654号
公報には、(A)(A−1)アルコール性水酸基を有す
るモノマー、(A−2)マクロモノマー及び(A−3)
これらと共重合可能な他のモノマーの共重合体であるバ
インダーポリマー、(B)顔料並びに(C)感放射線性
化合物を含有する感放射線性組成物が記載されている。
特開平7−140654号の感放射線性組成物は、カラ
ーフィルターを形成するために好適に用いられ、顔料分
散性及び基板との密着性が良好であり、塗膜物性に優れ
ると教示されている。
【0017】特開平11−258415号公報には、
(A)着色剤、(B)下記式1で表される単量体と他の
共重合可能な単量体との共重合体を含むアルカリ可溶性
樹脂、(C)多官能性単量体及び、(D)光重合開始剤
を含有するカラーフィルター用感放射線性組成物が記載
されている。 式1: CH2=C(−R)COO−(Cm2mCOO)n−H (式1において、Rは水素原子又はメチル基を示し、m
は1〜10の整数、nは1〜4の整数である。) 特開平9−62002号公報には、(A)酸性基を有す
るA−ブロックと、酸性基を持たないB−ブロックから
なるA−Bブロック共重合体のB−ブロック末端に重合
性二重結合を結合してなる重量平均分子量1×103
2×104の一官能性マクロモノマー(M)をグラフト
共重合体の共重合成分として含む重量平均分子量3×1
4〜1×106のグラフト共重合体、(B)感放射線性
化合物及び、(C)顔料を含有するカラーフィルター用
の感放射線性組成物が記載されている。
【0018】特開2001−108817号公報には、
(A)顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能
性単量体並びに、(D)光重合開始剤を含有するカラー
フィルター用感放射線性組成物であって、(A)顔料が
予め(B)アルカリ可溶性樹脂及び/又は他の樹脂から
なるビヒクル樹脂と共に混練されてなる、カラーフィル
ター用感放射線性組成物が記載されている。特開200
1−108817号の組成物にはアルカリ可溶性樹脂と
して、(a)1個以上のカルボキシル基を有する重合性
不飽和単量体と(b)重合分子鎖の末端にモノ(メタ)
アクリロイル基を有するマクロモノマー、N位−置換マ
レイミド、下記式2で表される単量体、式2: CH2=C(−R1)COO−CH2−CH(OH)−C
2OH (式2において、R1は水素原子又はメチル基を示
す。) 及び、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの群
からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む単量体
混合物の共重合体が用いられる。
【0019】特開平8−259876号公報には、グラ
フトポリマーの顔料分散性を利用した発明が提案されて
いる。すなわち、同公報には、有機顔料100重量部、
分散剤2〜200重量部、マクロモノマー共重合体(グ
ラフトポリマー)2〜100重量部及び、有機溶剤10
0〜4,000重量部からなるカラーフィルター用有機
顔料分散液が提案されており、該分散液においてマクロ
モノマー共重合体は、分散剤と同様に顔料の分散に寄与
していると考えられている。
【0020】また、特開2000−234007号公報
には、窒素原子及びアルコール性水酸基を有するグラフ
ト共重合体を含有することを特徴とする顔料分散液が記
載されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状を鑑
みて成し遂げられたものであり、その第一の目的は、顔
料分散性と製版特性に優れたバインダー機能とを併せ持
っており、分散剤を少量しか用いないで又はまったく用
いないでも多量の顔料を微細且つ均一に分散させた顔料
分散液及び感光性着色組成物を調製できるアルカリ可溶
性樹脂を提供することにある。
【0022】また、本発明の第二の目的は、上記アルカ
リ可溶性樹脂を用いて多量の顔料を微細且つ均一に分散
させた顔料分散液を提供することにある。
【0023】また、本発明の第三の目的は、上記アルカ
リ可溶性樹脂をバインダーポリマーとして用いて、分散
剤を少量しか含有していないか又はまったく含有してお
らず、製版特性に優れ、且つ、多量の顔料を微細且つ均
一に分散し、高い濃度の着色層(特に画素部)を形成し
得る感光性着色組成物を提供することにある。
【0024】また、本発明の第四の目的は、上記感光性
着色組成物を用いて作成された色再現域の広い、例えば
テレビジョンの分野やマルチメディア用ディスプレーの
分野でも優れた表示性能を発揮し得るカラーフィルター
を提供することにある。
【0025】本発明は、これらの目的のうち少なくとも
一つを解決するものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る有機溶剤系着色レジスト用バインダー
は、幹部の酸価が200mgKOH/g以上、且つ、枝
部の酸価が70mgKOH/g以下であるアルカリ可溶
性グラフトポリマーからなることを特徴とする。
【0027】このバインダーは、現像性、残渣、形状、
感度、密着性等の製版特性に優れると共に、顔料分散性
にも優れている。このため、当該バインダーを分散剤の
代わりに用いて顔料分散液及び感光性着色レジストを調
製することができ、分散剤を少量しか又は全く含有して
いないにも係わらず、顔料濃度が高く且つ分散性が良い
顔料分散液が得られ、さらには、顔料濃度が高く、分散
性が良く、且つ製版特性も良い感光性着色組成物(以下
において「着色レジスト」とも言う)が得られる。
【0028】グラフトポリマーの分散性能及び製版特性
の両方の観点から、前記グラフトポリマーに含まれる枝
部の割合は50〜90質量%の範囲にあることが好まし
い。
【0029】同じくグラフトポリマーの分散性能及び製
版特性の両方の観点から、前記グラフトポリマーのゲル
パーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレ
ン換算重量平均分子量が、5000〜50,000であ
り、前記枝部のゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーによるポリスチレン換算重量平均分子量が、10,0
00以下であることが好ましい。
【0030】次に、本発明に係る有機溶剤系着色レジス
ト用顔料分散液は、少なくとも、顔料、上記本発明に係
るバインダー、及び、有機溶剤を含有することを特徴と
する。
【0031】この顔料分散液は、分散剤を少量しか又は
全く含有していないにも係わらず、多量の顔料を微細且
つ均一に分散させることができる。
【0032】本発明の顔料分散液に分散剤を添加する場
合であっても、当該顔料分散液中に顔料100重量部当
たり分散剤を30重量部以下の割合で含有させるだけで
分散性を充分に向上させることができる。
【0033】本発明に係る顔料分散液は、液晶表示装置
用カラーフィルターに汎用されている各種の顔料に対し
て優れた分散性を付与することができ、具体的には、
C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメン
トグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.
I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイ
エロー83、C.I.ピグメントブルー15:6、C.
I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメント
レッド177、C.I.ピグメントレッド254及び、
C.I.ピグメントイエロー139からなる群から選ば
れる少なくとも一種を含有する顔料分散液を調製する場
合に好適に用いることができる。
【0034】次に、本発明に係る有機溶剤系感光性着色
組成物は、少なくとも、顔料、上記本発明に係るバイン
ダー、光重合性化合物、及び、有機溶剤を含有すること
を特徴とする。
【0035】本発明の感光性着色組成物を用いること
で、比較的少ない照射エネルギーで精密な微細着色パタ
ーンが形成され、現像時の溶解部分には残渣が残らな
い。また、形成された着色パターンは、硬度や密度や透
明性や耐熱性等の塗膜物性に優れ、薄くても大きな着色
濃度が得られ、且つ、断面がテーパー形状となる。
【0036】特に、本発明の感光性着色組成物には多量
の顔料を微細且つ均一に分散させることが可能であり、
薄くても着色濃度が大きい画素部を有するカラーフィル
ターを作製できることから、広い色再現域を必要とする
分野、例えばテレビジョンの分野やマルチメディアの分
野に対応できる。
【0037】本発明の感光性着色組成物に分散剤を添加
する場合であっても、当該感光性着色組成物中に顔料1
00重量部当たり分散剤を30重量部以下の割合で含有
させるだけで分散性を充分に向上させることができる。
【0038】本発明に係る顔料分散液は、液晶表示装置
用カラーフィルターに汎用されている各種の顔料に対し
て優れた分散性を付与することができ、具体的には、
C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメン
トグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.
I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイ
エロー83、C.I.ピグメントブルー15:6、C.
I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメント
レッド177、C.I.ピグメントレッド254及び、
C.I.ピグメントイエロー139からなる群から選ば
れる少なくとも一種を含有する顔料分散液を調製する場
合に好適に用いることができる。
【0039】本発明の感光性着色組成物は、顔料のP/
V比が0.4以上の高濃度とすることができる。
【0040】本発明によれば高濃度分光用の感光性着色
組成物を調製することが可能である。特に、緑色系高濃
度分光用感光性着色組成物としては、顔料として少なく
ともC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグ
メントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、
C.I.ピグメントイエロー138又はC.I.ピグメ
ントイエロー83のいずれかを含有し、膜厚が2.7μ
m以下の時にC光源でy値が0.54以上である硬化膜
を形成し得る感光性着色組成物が得られる。
【0041】また、青色系高濃度分光用感光性着色組成
物としては、顔料として少なくともC.I.ピグメント
ブルー15:6又はC.I.ピグメントバイオレット2
3のいずれかを含有し、膜厚が2.7μm以下の時にC
光源でy値が0.13以下である硬化膜を形成し得る感
光性着色組成物が得られる。
【0042】また、赤色系高濃度分光用感光性着色組成
物としては、顔料として少なくともC.I.ピグメント
レッド177、C.I.ピグメントレッド254又は
C.I.ピグメントイエロー139のいずれかを含有
し、膜厚が2.7μm以下の時にC光源でx値が0.6
3以上である硬化膜を形成し得る感光性着色組成物が得
られる。
【0043】次に、本発明に係るカラーフィルターは、
基板上に少なくとも着色層を備えてなり、当該着色層が
上記本発明に係る感光性着色組成物を硬化させて形成し
たものであることを特徴とする。
【0044】このカラーフィルターは、液晶表示装置や
ELデバイス等の各種表示装置のカラーフィルターとし
て好適に用いることができ、広い色再現域を必要とする
分野、例えばテレビジョンの分野やマルチメディアの分
野に対応することが可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】以下において本発明を詳しく説明
する。なお、本明細書中において(メタ)アクリルはア
クリル及びメタクリルを表し、(メタ)アクリレートは
アクリレート及びメタクリレートを表し、(メタ)アク
リロイルはアクリロイル及びメタクリロイルを表す。
【0046】先ず、本発明に係る有機溶剤系着色レジス
ト用バインダーについて説明する。本発明の着色レジス
ト用バインダーは、幹部の酸価が200mgKOH/g
以上、且つ、枝部の酸価が70mgKOH/g以下であ
るアルカリ可溶性グラフトポリマーからなることを特徴
とする。
【0047】このバインダーは、現像性、残渣、形状、
感度、密着性等の製版特性に優れると共に、顔料分散性
にも優れている。このため、当該バインダーを分散剤の
代わりに用いて顔料分散液及び感光性着色組成物を調製
することができ、分散剤を少量しか又は全く含有してい
ないにも係わらず、顔料濃度が高く且つ分散性が良い顔
料分散液が得られ、さらには、顔料濃度が高く、分散性
が良く、且つ製版特性も良い感光性着色組成物が得られ
る。
【0048】溶剤中に顔料と共に本発明に係るバインダ
ーを共存させると、図3に示すように酸価の大きい幹部
13aが顔料粒子14の表面に選択的に吸着し、酸価の
小さい枝部13bが顔料粒子14の周囲に立体障害部と
して機能する外殻を形成すると推測される。その結果、
溶剤中で顔料粒子同士が接近又は接触しても立体障害部
の作用により反発し合って凝集が阻止され、顔料の分散
性が向上する。
【0049】バインダーであるアルカリ可溶性グラフト
ポリマーの幹部は、当該幹部の酸価が200mgKOH
/g以上、好ましくは250mgKOH/g以上となる
ように、酸基を多量に有している必要がある。幹部の酸
基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、
リン酸基、フェノール性水酸基を例示することができ、
その中でもカルボキシル基が好ましい。酸価が200m
gKOH/g未満であると、顔料を分散する力が弱く、
充分な微粒子を得ることが難しい。逆に、幹酸価600
mgKOH/gを超えると、幹ポリマーの溶剤への溶解
性が著しく低下してグラフトポリマーの幹同士の凝集が
強くなり、かえって顔料の分散が困難になるので、幹酸
価は600mgKOH/g以下、更には500mgKO
H/g以下が好ましい。
【0050】一方、アルカリ可溶性グラフトポリマーの
枝部は、当該枝部の酸価が70mgKOH/g以下、好
ましくは30mgKOH/g以下となるように、酸基が
少ないことが必要である。幹部及び枝部の酸価が上記の
量的関係にならないと、優れた顔料分散性を発揮できな
い。また、枝部の酸価が0であっても、幹部に酸価を2
00mgKOH/g以上有することにより、優れたアル
カリ可溶性を発揮する。
【0051】幹部は、酸基を有する少なくとも1種のモ
ノマーから構成されるが、酸基を有する2種以上のモノ
マーから構成されたり、酸基を有する1種又は2種以上
のモノマーと酸基を有しない1種又は2種以上のモノマ
ーから構成されていてもよい。一方、枝部は、1種又は
2種以上のモノマーから構成され、酸基を有するモノマ
ーが組み合わされても良いが、その量は枝部の酸価が7
0mgKOH/g以下となるように調節される。
【0052】酸基のうちでもカルボキシル基を有するモ
ノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロト
ン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノ
カルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水
シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸また
はその無水物類;3価以上の不飽和多価カルボン酸また
はその無水物類;こはく酸モノ(2−アクリロイロキシ
エチル)、こはく酸モノ(2−メタクリロイロキシエチ
ル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、
フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)等の2
価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロ
キシアルキル〕エステル類等を挙げることができる。
【0053】酸基を有しないモノマーとしては、例え
ば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−
ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−メト
キシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチ
ル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングルコー
ル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングルコ
ール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレ
ート、等の不飽和カルボン酸エステル類;スチレン、α
−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルト
ルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o
−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メト
キシスチレン、インデン、o−ビニルベンジルメチルエ
ーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニ
ルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテ
ル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の芳香族
ビニル化合物;2−アミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−アミノプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート、等の不飽和カルボン酸アミ
ノアルキルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレー
ト等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニ
ル等のカルボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、メタリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル
類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニ
トリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合
物;(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミ
ド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド
等の不飽和アミド類;マレイミド、N−フェニルマレイ
ミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド
類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等
の脂肪族共役ジエン類等を挙げることができる。これら
の酸基を有しないモノマーは酸基以外の官能基を有して
いても又は有してなくても良い。
【0054】グラフトポリマーの幹部又は枝部にヒドロ
キシル基やカルボキシル基を導入しておくと、グラフト
ポリマーにイソシアネート基含有モノマーやグリシジル
基含有モノマーを付加することによって、エチレン性不
飽和結合を導入することができ、バインダーに光硬化性
を付与することができる。
【0055】上記グラフトポリマーは、幹ポリマー存在
下に枝成分となるモノマーを配し水素引き抜き反応を起
こしてグラフトさせるモノマー法や、反応性基を有する
ポリマーと、その反応性基と反応する基を一分子中に1
個有するポリマーとを反応させるポリマー法等がある。
しかし、枝の分子量を制御でき高グラフト率が期待でき
る点でマクロモノマー法が優れている。
【0056】マクロモノマー法によれば、末端に重合性
基を有する重合性ポリマー(マクロモノマー)と、モノ
マーとを重合させることによりグラフトポリマーを形成
できる。得られたグラフトポリマーの幹部は、重合性ポ
リマー(マクロモノマー)末端の重合性基とモノマーの
重合性基の反応により連結、成長したポリマー鎖によっ
て形成され、枝部は重合性ポリマーから誘導されたポリ
マー鎖によって形成される。
【0057】重合性ポリマーは、グラフトポリマーの枝
部を構成すべきポリマー鎖の部分と、その末端の重合性
基を有する部分からなる。重合性ポリマーのポリマー鎖
部分は、酸価が70mgKOH/g以下となるように選
ばれた1種又は2種以上のモノマーから構成される。一
方、重合性ポリマー末端の重合性基としては、エチレン
性不飽和結合を有する基(エチレン性不飽和結合含有
基)、特に(メタ)アクリロイル基やスチリル基、アリ
ル基若しくはビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイ
ル基が最も好ましい。重合性ポリマーの重合性基は、そ
の片末端にのみ有するのが好ましい。
【0058】重合性ポリマーを製造するには、リビング
重合法や、連鎖移動剤を用いるラジカル重合法がよく知
られている。ラジカル重合法の方が、モノマーの選択の
自由度が大きい点で利用しやすい。例えば、メルカプト
プロピオン酸のような、カルボキシル基を有する連鎖移
動剤の存在下でモノマーをラジカル重合することによ
り、片末端にカルボキシル基を有するポリマーが得られ
る。このポリマーにグリシジルメタクリレートを付加す
ると、片末端にメタクリロイル基を有するポリマー、す
なわち重合性ポリマーが得られる。
【0059】上記重合性ポリマーと上記モノマーを溶剤
中でラジカル重合させることにより、グラフトポリマー
を合成することができる。すなわち、酸価が70mgK
OH/g以下の重合性ポリマーと、幹部の酸価が200
mgKOH/g以上となるように選ばれた1種又は2種
以上の酸基含有モノマー及びその他の1種又は2種以上
のモノマーとをラジカル重合させることによって、本発
明のバインダーであるアルカリ可溶性グラフトポリマー
が得られる。
【0060】重合性ポリマーとモノマーをラジカル重合
させる際の溶剤としては一般的な有機溶剤が使用可能で
あり、具体的には、後述する感光性着色組成物を調製す
るために希釈溶剤として用いられる有機溶剤を、重合反
応の溶剤として用いることができる。
【0061】この合成反応には、一般的なアゾ系開始剤
や、過酸化物系開始剤が使用可能であり、必要に応じ
て、2−メルカプトエタノールやドデシルメルカプタン
等の連鎖移動剤を使用し、重合温度は通常、50〜20
0℃とする。
【0062】このようにして得られたグラフトポリマー
には、その後、必要に応じて、幹部又は枝部に残された
官能基を足場として、エチレン性不飽和結合を導入する
ことができる。
【0063】製版特性及び顔料分散性の両面から、グラ
フトポリマーの枝部はメタクリレートモノマーを主要な
構成単位とするのが好ましく、メタクリレートモノマー
が枝部の50質量%以上を占めるのが特に好ましく、そ
れと共に、重合性ポリマーの状態で測定されるガラス転
移温度が40℃以上であることがさらに好ましい。グラ
フトポリマーの枝部が、メタクリレートモノマーのうち
でもメチルメタクリレート(MMA)を主要な構成単位
とする場合には分散安定性が特に高い。また、グラフト
ポリマーの枝部が、メタクリレートモノマーのうちでも
ベンジルメタクリレート(BzMA)を主要な構成単位
とする場合には、硬化現像後のレジストパターンの断面
形状を上底が短いテーパー形状とすることができる。
【0064】グラフトポリマー中の幹部分と枝部分のサ
イズ及び量的関係は分散性能及び製版特性に影響するの
で、適切な範囲に調節するのが好ましい。ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーにより測定する時に、グラ
フトポリマー全体のポリスチレン換算の重量平均分子量
を5000〜50,000、好ましくは20,000以
下に調節すると共に、グラフト部分を構成する重合性ポ
リマーのポリスチレン換算の重量平均分子量を10,0
00以下、好ましくは7,000以下に調節することに
よって、顔料分散性能を向上させることができる。ま
た、グラフト部分の重量平均分子量を3,000以下に
調節することが、製版特性の面で特に好ましい。グラフ
トポリマー全体の分子量が5,000未満でも、50,
000超でも分散性が低下する。また、グラフト部分を
構成する重合性ポリマーのポリスチレン換算重量平均分
子量が10,000を超えると、グラフトポリマーのア
ルカリ溶解速度が遅くなり、レジスト用途で使用しずら
くなる。
【0065】また、グラフトポリマー中に占める枝部の
重量割合は50〜90質量%の範囲が好ましい。枝部が
50質量%未満では分散安定性が低下し、経時的に着色
粒子の凝集が生じてしまう。
【0066】なお、幹部と枝部それぞれの酸価、重量平
均分子量、重量割合を直接測定することは必ずしも容易
ではない。そこで酸価に関しては、重合性ポリマーの酸
価を枝部の酸価とみなすことができ、一方、幹部の酸価
は下記式で計算できる。 (計算式) 幹部の酸価=[グラフトポリマー全体の酸価−(重合性
ポリマーの酸価×重合性ポリマーの仕込み質量比)]÷
幹部構成モノマーの仕込み質量比 また、重合性ポリマーのゲルパーミエーションクロマト
グラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量を
枝部の重量平均分子量とみなすことができる。また、枝
部の重量割合は仕込み量基準で算出することができ、重
合性ポリマーと幹部構成モノマーの仕込み量合計に占め
る重合性ポリマーの仕込み量割合を、グラフトポリマー
中に占める枝部の重量割合とみなすことができる。
【0067】このようなアルカリ可溶性グラフトポリマ
ーからなるバインダーは、すでに述べたように優れた製
版特性だけでなく、優れた顔料分散性能を併せ持ってい
るので、当該バインダーを分散剤の代わりに用いて顔料
分散液及び感光性着色組成物を調製することができる。
【0068】本発明に係る有機溶剤系着色レジスト用顔
料分散液は、少なくとも、顔料、上記本発明に係るバイ
ンダー、及び、有機溶剤を含有するものである。
【0069】本発明の顔料分散液に用い得る顔料は特に
限定されず、種々の有機又は無機顔料を用いることがで
きる。有機顔料の具体例としては、カラーインデックス
(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発
行) においてピグメント(Pigment)に分類されている
化合物、すなわち、下記のようなカラーインデックス
(C.I.)番号が付されているものを挙げることができ
る。C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロ
ー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイ
エロー13、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメ
ントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、
C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロ
ー180、C.I.ピグメントイエロー185等のイエロー
系ピグメント;C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメン
トレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメント
レッド177、C.I.ピグメントレッド254等のレッド
系ピグメント;及び、C.I.ピグメントブルー15、C.I.
ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー1
5:4、C.I.ピグメントブルー15:6等のブルー系ピ
グメント;C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメント
グリーン36等のグリーン系ピグメント;C.I.ピグメン
トバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット2
3:19など。
【0070】また、前記無機顔料の具体例としては、酸
化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫
酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(II
I))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバ
ルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボ
ンブラック等を挙げることができる。本発明において顔
料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することが
できる。
【0071】本発明に係る顔料分散液は、これらの顔料
のなかでも液晶表示装置用カラーフィルターに汎用され
ている各種の顔料に対して優れた分散性を付与すること
ができ、具体的には、C.I.ピグメントイエロー15
0、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメ
ントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー138、
C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメント
ブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレット2
3、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメ
ントレッド254及び、C.I.ピグメントイエロー1
39からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する
顔料分散液を調製する場合に好適に用いることができ
る。
【0072】上記顔料100重量部に対して、本発明に
係るバインダーを通常は30〜200重量部、好ましく
は50〜120重量部の割合で配合することによって、
優れた顔料分散性が得られる。
【0073】また本発明に係るバインダーは分散剤(但
し本発明に係るバインダーであるアルカリ可溶性グラフ
トポリマーは分散剤とみなさない)と併用しても良い
が、併用する場合であっても顔料分散液又は感光性着色
組成物中に顔料100重量部当たり分散剤を30重量部
以下、好ましくは20重量部以下の割合で含有させるだ
けで分散性を充分に向上させることができる。
【0074】使用可能な分散剤として具体例には、ノナ
ノアミド、デカンアミド、ドデカンアミド、N−ドデシ
ルヘキサデカンアミド、N−オクタデシルプロピオアミ
ド、N,N−ジメチルドデカンアミド及びN,N−ジヘ
キシルアセトアミド等のアミド化合物、ジエチルアミ
ン、ジヘプチルアミン、ジブチルヘキサデシルアミン、
N,N,N',N'−テトラメチルメタンアミン、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン及びトリオクチルアミン
等のアミン化合物、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、N,N,N',N'−
(テトラヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタ
ン、N,N,N'−トリ(ヒドロキシエチル)−1,2
−ジアミノエタン、N,N,N',N'−テトラ(ヒドロ
キシエチルポリオキシエチレン)−1、2−ジアミノエ
タン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジ
ン及び1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のヒ
ドロキシ基を有するアミン等を例示することができ、そ
の他にニペコタミド、イソニペコタミド、ニコチン酸ア
ミド等の化合物を挙げることができる。
【0075】さらに、ポリアクリル酸エステル等の不飽
和カルボン酸エステルの(共)重合体類;ポリアクリル
酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体の(部分)アミ
ン塩、(部分)アンモニウム塩や(部分)アルキルアミ
ン塩類;水酸基含有ポリアクリル酸エステル等の水酸基
含有不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体やそれら
の変性物;ポリウレタン類;不飽和ポリアミド類;ポリ
シロキサン類;長鎖ポリアミノアミドリン酸塩類;ポリ
(低級アルキレンイミン)と遊離カルボキシル基含有ポ
リエステルとの反応により得られるアミドやそれらの塩
類等を挙げることができる。
【0076】また、分散剤の市販品として、シゲノック
ス−105(商品名、ハッコールケミカル社製)Disper
byk−101、同−130、同−140、同−160、
同−161、同−162、同−163、同−164、同
−165、同−166、同−170、同−171、同−
182、同−2000、同−2001(以上、ビックケ
ミー・ジャパン(株)製)、EFKA−47、同−47
EA、同−48、同−49、同−100、同−400、
同−450(以上、EFKA CHEMICALS社製)、ソルスパー
ス 12000 、同13240、同13940、同17000、同20000、同2
4000GR、同24000SC、同27000、同28000、同33500
(以上、ゼネカ(株)製)、PB711、同821、同
822(以上、味の素(株)製)等を挙げることができ
る。
【0077】また、本発明に係る顔料分散液には各種界
面活性剤を配合しても良い。本発明に係るバインダーに
各種界面活性剤を組み合わせて使用すると分散安定性を
向上させることができる。界面活性剤としては、カチオ
ン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、
フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。前記界
面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンn−オクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフ
ェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、
ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレ
ングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル
類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウ
レタン類;ポリエチレンイミン類を挙げることができ
る。
【0078】界面活性剤の商品名としては、KP(信越
化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)
製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガフ
ァック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード
(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロ
ン(以上、旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
【0079】顔料分散液を調製するための溶剤(分散溶
剤)としては、有機溶剤が好ましく用いられる。有機溶
剤としては、後述する感光性着色組成物を調製するため
に希釈溶剤として用いられる有機溶剤を用いることがで
きる。また、顔料分散のための有機溶剤は水を全く又は
少量しか含有していないことが好ましく、具体的には、
その含水量は20%未満が好ましく、10%未満がさら
に好ましく、5%未満が特に好ましく、実質的に0%で
あることが理想的である。
【0080】上記分散溶剤は、顔料100重量部に対し
て通常は100〜1000重量部、好ましくは200〜
900重量部の割合で用いる。
【0081】本発明に係る顔料分散液は、従来公知の顔
料分散液の調製手順において、分散剤の一部又は全部を
本発明に係るバインダーに置き換えることにより調製で
きる。すなわち、上記の顔料、本発明に係るバインダ
ー、及び、必要に応じてその他の成分を、任意の順序で
溶剤に混合し、ニーダー、ロールミル、アトライタ、ス
ーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等
の公知の分散機を用いて分散させることによって顔料分
散液を調製することができる。
【0082】具体的には、有機顔料とバインダーの混合
物を溶剤に添加して分散させる方法、溶剤に顔料とバイ
ンダーを夫々添加して分散させる方法;顔料のみを溶剤
に分散させた液と、バインダーのみ溶剤に分散させた液
とを混合する方法、或いは、顔料のみ溶剤に分散させた
液にバインダーを添加する方法などを例示することがで
きる。
【0083】このようにして、顔料粒子の分散性に優れ
た顔料分散液が得られる。この顔料分散液は、顔料分散
性に優れた塗工液を調製するための予備調製物として用
いられる。顔料や顔料分散剤を、バインダー成分と共に
希釈溶剤中に直接添加して混合すると、充分な分散性が
得られない場合がある。これに対して、本発明に係る顔
料分散液にバインダーの追加分や他の成分を混合する
か、或いは、本発明に係る顔料分散液、バインダーの追
加分、及び他の成分を固形分濃度を調節するための溶剤
(希釈溶剤)に添加することによって、顔料分散性に優
れた塗工液を容易に調製することができる。本発明に係
る顔料分散液を用いて得られた塗工液は、様々な分野で
着色塗膜を形成することができるが、特に、カラーフィ
ルターの画素やブラックマトリックスのような着色層等
を形成する感光性着色組成物として好適に用いることが
できる。
【0084】感光性着色組成物の一例としては、少なく
とも、顔料、上記アルカリ可溶性グラフトポリマーから
なるバインダー、光重合性化合物、及び、有機溶剤を含
有してなり、必要に応じて光重合開始剤等の他の成分を
含有していてもよい。
【0085】上記アルカリ可溶性グラフトポリマーから
なるバインダーは、すでに述べたように優れた製版特性
だけでなく、優れた顔料分散性能を併せ持っているの
で、感光性着色組成物中に分散剤を全く配合しないで又
は少量配合するだけで顔料を均一に分散させることが可
能であり、分散剤を使用しない分、感光性着色組成物中
のバインダーや硬化性成分(バインダーや開始剤)及び
/又は顔料の濃度が相対的に増し、製版特性及び着色濃
度の高い塗膜を形成できる。
【0086】感光性着色組成物に配合される顔料として
は、上述した顔料分散液に配合できるものと同じものを
用いることができる。感光性着色組成物には多量の顔料
を微細且つ均一に分散させることが可能であり、P/V
比(組成物中の顔料分/組成物中の顔料以外の固形分)
を0.4以上、好ましくは0.6以上にすることができ
る。ここで、感光性着色組成物の固形分には、溶剤を除
く全ての成分が含まれ、例えば液状のモノマー成分もこ
れに含まれる。
【0087】感光性着色組成物中に分散剤を添加する場
合の配合割合は顔料分散液を調製する場合と同様であ
り、顔料100重量部当たり分散剤を30重量部以下、
好ましくは20重量部以下の割合で含有させるだけで分
散性を充分に向上させることができる。
【0088】本発明において感光性着色組成物に配合さ
れるバインダーはアルカリ可溶性グラフトポリマーから
なるので、アルカリ現像が可能である。また、この感光
性着色組成物には光重合性化合物が配合されることか
ら、必ずしもバインダー自体が光重合性(光硬化性)を
有している必要はないが、アルカリ可溶性グラフトポリ
マーが幹部及び/又は枝部にエチレン性不飽和結合等の
光重合性基を有する場合には、感光性着色組成物の光硬
化性が向上するので好ましい。
【0089】アルカリ可溶性グラフトポリマーからなる
バインダーは、顔料100重量部に対して通常は20〜
200重量部、好ましくは40〜100重量部の割合で
使用する。バインダーの使用量が少な過ぎると、充分な
成膜性、結着性及び優れた製版特性を得ることができな
い。また、この使用量が多過ぎると顔料の割合が相対的
に低くなってP/V比が小さくなり、充分な着色濃度が
得られない。
【0090】感光性着色組成物に配合される光重合性化
合物としては、エチレン性不飽和結合等の光重合性基を
有するモノマー、オリゴマー又はポリマーを用いること
ができる。光重合性化合物は架橋密度を高めるために、
一分子中に光重合性基を2個以上有していることが好ま
しい。
【0091】エチレン性不飽和結合を含有するモノマー
又はオリゴマーとして具体的には、次のような多官能ア
クリレート系のモノマー又はオリゴマー、すなわち、エ
チレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレ
ングリコールの(メタ)アクリレート類;ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキ
レングリコールの(メタ)アクリレート類;グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコール
のポリ(メタ)アクリレート類や、それらのジカルボン
酸変性物;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等の
オリゴ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリ
−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレ
ン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒ
ドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類のほ
か、トリス〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕フ
ォスフェート等を挙げることができる。
【0092】さらに具体的には、エチレングリコール
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,
4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート(DPPA)、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート等を例示することが
できる。
【0093】これらのうち、3価以上の多価アルコール
のポリ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸
変性物が好ましく、具体的には、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等を例示できる。
【0094】エチレン性不飽和結合を含有するポリマー
としては、上記したような多官能アクリレート系のモノ
マー又はオリゴマーの重合体を用いることができる。
【0095】光重合性化合物の中でもアルカリ可溶性の
ものとしては、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基
を有するアクリル系モノマー又はオリゴマーが好ましく
用いられる。
【0096】上記の光重合性化合物は、夫々単独で用い
ても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。光
重合性化合物は、顔料100重量部に対して通常は10
〜100重量部、好ましくは20〜60重量部の割合で
使用する。この使用量が少な過ぎると、充分な光硬化性
が得られず、この使用量が多過ぎると顔料の割合が相対
的に低くなってP/V比が小さくなり、充分な着色濃度
が得られない。
【0097】本発明に係る感光性着色組成物には、本発
明に係るバインダー又は光重合性化合物と共に、その他
のバインダーを組み合わせて用いても良い。その他のバ
インダーとしては、例えば、非重合性のポリマーや熱重
合性化合物を用いることがでる。
【0098】ここで、非重合性ポリマーとしては、例え
ば、次のモノマーの2種以上からなる共重合体を用いる
ことができる:(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、及び、スチレン。
【0099】より具体的には、メタクリル酸/ベンジル
メタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタ
クリレート/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレー
ト/スチレン共重合体などを例示することができる。
【0100】また、熱重合性バインダーとしてはエポキ
シ樹脂が好ましく、例えば、次に示すようなエチレン性
不飽和結合とエポキシ基を含有するモノマーの1種また
は2種以上を重合させた単独重合体または共重合体を用
いることができる:(メタ)アクリル酸グリシジル、α
−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアク
リル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、
(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メ
タ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチ
ルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチルなどの(メ
タ)アクリレート類;o−ビニルフェニルグリシジルエ
ーテル、m−ビニルフェニルグリシジルエーテル、p−
ビニルフェニルグリシジルエーテル、o−ビニルベンジ
ルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジル
エーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなど
のビニルグリシジルエーテル類;2,3−ジグリシジル
オキシスチレン、3,4−ジグリシジルオキシスチレ
ン、2,4−ジグリシジルオキシスチレン、3,5−ジ
グリシジルオキシスチレン、2,6−ジグリシジルオキ
シスチレン、5−ビニルピロガロールトリグリシジルエ
ーテル、4−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテ
ル、ビニルフロログリシノールトリグリシジルエーテ
ル、2,3−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジル
エーテル、3,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリ
シジルエーテル、2,4−ジヒドロキシメチルスチレン
ジグリシジルエーテル、3,5−ジヒドロキシメチルス
チレンジグリシジルエーテル、2,6−ジヒドロキシメ
チルスチレンジグリシジルエーテル、2,3,4−トリ
ヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル、及
び、1,3,5−トリヒドロキシメチルスチレントリグ
リシジルエーテル。
【0101】エポキシ樹脂と組み合わされる硬化剤とし
ては、多価カルボン酸無水物または多価カルボン酸を用
いることができる。
【0102】多価カルボン酸無水物の具体例としては、
無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シ
トラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバ
リル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、
無水ジメチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック
酸、無水ナジン酸などの脂肪族または脂環族ジカルボン
酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二
無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物など
の脂肪族多価カルボン酸二無水物;無水ピロメリット
酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸などの芳香族多価カルボン酸無水物;エチレン
グリコールビストリメリテイト、グリセリントリストリ
メリテイトなどのエステル基含有酸無水物を挙げること
ができ、特に好ましくは、芳香族多価カルボン酸無水物
を挙げることができる。また、市販のカルボン酸無水物
からなるエポキシ樹脂硬化剤も好適に用いることができ
る。
【0103】また、本発明に用いられる多価カルボン酸
の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸
などの脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シ
クロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカ
ルボン酸などの脂肪族多価カルボン酸、およびフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、ト
リメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族
多価カルボン酸を挙げることができ、好ましくは芳香族
多価カルボン酸を挙げることができる。
【0104】これら多価カルボン酸無水物および多価カ
ルボン酸は、1種単独でも2種以上の混合でも用いるこ
とができる。硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂100重
量部当たり、通常は1〜100重量部の範囲とする。
【0105】上記したような他のバインダーは、本発明
に係るバインダーの製版特性に悪影響を与えない範囲で
感光性着色組成物の物性を改善するために用いられ、そ
の使用量は通常、顔料100重量部に対して100重量
部以下、好ましくは60重量部以下とする。
【0106】本発明に係る感光性着色組成物には必要に
応じて光重合開始剤を配合する。光重合開始剤として
は、光重合性化合物の反応形式、すなわちラジカル重合
かカチオン重合かアニオン重合かに合わせて、適切な活
性種を発生させるものを選択して用いる。光重合性化合
物が光重合性基としてエチレン性不飽和結合を有する場
合には、光ラジカル開始剤を用いる。なお、本発明のバ
インダー及び任意に用いられる他のバインダーが光重合
性基を有しているが、光重合性化合物とは異なる反応形
式である場合には、光重合性化合物の反応形式に合う開
始剤と共に、バインダーが有する光重合性基の反応形式
に合う開始剤を組み合わせて用いても良い。
【0107】光ラジカル開始剤としては、例えば、ビイ
ミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、アセトフェ
ノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン
系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、
チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケター
ル系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアル
キルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム
化合物類、フルオロアミン系化合物などが用いられる。
【0108】ビイミダゾール系化合物の具体例として
は、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',
5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニ
ル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,
4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキ
ス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビ
イミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロ
ロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エ
トキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾー
ル、2,2'−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4',
5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニ
ル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,
4−ジブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキ
ス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビ
イミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリブロ
モフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エ
トキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾー
ル、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',
5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、
2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,
4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾ
ール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニ
ル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−
ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−ブロモフェニ
ル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−
ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジブロモフ
ェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,
2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−ト
リブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニ
ル−1,2'−ビイミダゾール等を挙げることができ
る。
【0109】開始剤としてビイミダゾール系化合物を用
いる場合、下記する水素供与体を併用することが、感度
をさらに改良することができる点で好ましい。ここでい
う「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化
合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与す
ることができる化合物を意味する。水素供与体として
は、メルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好まし
い。前記メルカプタン系化合物は、ベンゼン環あるいは
複素環を母核とし、該母核に直接結合したメルカプト基
を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1
〜2個有する化合物(以下「メルカプタン系水素供与
体」という。)からなる。このようなメルカプタン系水
素供与体の具体例としては、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メル
カプトベンゾイミダゾール、2,5−ジメルカプト−
1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−2,5
−ジメチルアミノピリジン等が挙げることができる。こ
れらのメルカプタン系水素供与体のうち、2−メルカプ
トベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾー
ルが好ましい。
【0110】また、前記アミン系化合物は、ベンゼン環
あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミ
ノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましく
は1〜2個有する化合物(以下「アミン系水素供与体」
という。)からなる。このようなアミン系水素供与体の
具体例としては、4−ジエチルアミノアセトフェノン、
4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジ
メチルアミノベンゾエート、i−プロピル−4−ジメチ
ルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、
4−ジメチルアミノベンゾニトリル等が挙げることがで
きる。
【0111】水素供与体は、単独でまたは2種以上を混
合して使用することができるが、1種以上のメルカプタ
ン系水素供与体と1種以上のアミン系水素供与体とを組
み合わせて使用することが、形成された画素が現像時に
基板から脱落し難く、また画素強度および感度も高い点
で好ましい。また、メルカプト基とアミノ基とを同時に
有する水素供与体も好適に使用できる。
【0112】前記ベンゾイン系化合物の具体例として
は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインi−プロピルエーテル、
ベンゾインi−ブチルエーテル、2−ベンゾイル安息香
酸メチル等を挙げることができる。
【0113】前記アセトフェノン系化合物の具体例とし
ては、、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
(4'−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン、4−(2'−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−(4'−
メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1
−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4'−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−
ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等を
挙げることができる。
【0114】前記ベンゾフェノン系化合物の具体例とし
ては、ベンジルジメチルケトン、ベンゾフェノン、4,
4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'
−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げるこ
とができる。
【0115】前記α−ジケトン系化合物の具体例として
は、ジアセチル、ジベンゾイル、メチルベンゾイルホル
メート等を挙げることができる。
【0116】前記多核キノン系化合物の具体例として
は、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−
t−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン等を
挙げることができる。
【0117】前記キサントン系化合物の具体例として
は、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサ
ントン等を挙げることができる。
【0118】前記トリアジン系化合物の具体例として
は、1,3,5−トリス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−
(2'−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−
ビス(トリクロロメチル)−5−(4'−クロロフェニ
ル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチ
ル)−5−(2'−メトキシフェニル)−s−トリアジ
ン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4'−
メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(2'−フ
リルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、2−(4'−メトキシスチリル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(3',4'−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−
メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(2'−ブロモ−4'−メチ
ルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−(2'−チオフェニルエチリデン)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン
等を挙げることができる。
【0119】これらのうちでも、1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン、及び、2−メチル−1
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプ
ロパン−1−オンは、少量でも電離放射線の照射による
重合反応を開始し促進するので、本発明において好まし
く用いられる。これらは、いずれか一方を単独で、又
は、両方を組み合わせて用いることができる。これらは
市販品にも存在し、例えば、チバスペシャリティーケミ
カルズ(株)のイルガキュアー(Irgacure)184、3
69、907等を用いることができ、これらのうちイル
ガキュアー 184は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトンである。
【0120】光ラジカル開始剤を用いる場合には、光重
合性化合物100重量部に対して、光ラジカル開始剤を
通常は1〜200重量部の割合で配合し、バインダーも
光ラジカル重合性を有する場合には、光ラジカル開始剤
の配合量を適宜増やす。
【0121】本発明に係る感光性着色組成物には、さら
に必要に応じて、増感剤、硬化剤、紫外線遮断剤、紫外
線吸収剤、表面調整剤(レベリング剤)、或いは、その
他の成分を配合しても良い。
【0122】予備調製物である顔料分散液を調製するた
めの分散溶剤は、顔料分散性だけを考慮して選択できる
が、感光性着色組成物を調製するための希釈溶剤は、顔
料分散性と共に、バインダーや重合開始剤の溶解性、分
散溶剤との相溶性、塗工の均一性、塗工後の易乾燥性等
の諸条件を考慮して選択する必要がある。
【0123】また、希釈のための有機溶剤は、分散溶剤
と同様に、水を全く又は少量しか含有していないことが
好ましく、具体的には、その含水量は20%未満が好ま
しく、10%未満がさらに好ましく、5%未満が特に好
ましく、実質的に0%であることが理想的である。
【0124】具体的には、以下に例示するような各有機
溶剤であって含水量の少ないものが好適に用いられる。
すなわち、メチルアルコール、エチルアルコール、N−
プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどのア
ルコール系溶剤;メトキシアルコール、エトキシアルコ
ールなどのセロソルブ系溶剤;メトキシエトキシエタノ
ール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール
系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン
酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルな
どのエステル系溶剤;アセトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メトキシエ
チルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセ
ロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶
剤;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエト
キシエチルアセテートなどのカルビトールアセテート系
溶剤;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶剤;γ
−ブチロラクトンなどのラクトン系溶剤;ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系
溶剤;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなど
の飽和炭化水素系溶剤などの有機溶剤を例示することが
できる。これらの溶剤の中では、メトキシエチルアセテ
ート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブア
セテートなどのセロソルブアセテート系溶剤;メトキシ
エトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルア
セテートなどのカルビトールアセテート系溶剤;エチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエー
テルなどのエーテル系溶剤;メトキシプロピオン酸メチ
ル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエ
ステル系溶剤が特に好適に用いられる。特に好ましく
は、MBA(酢酸−3−メトキシブチル、CH 3CH
(OCH3)CH2CH2OCOCH3)、PGMEA(プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、C
3OCH2CH(CH3)OCOCH3)、DMDG(ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、H3COC24
OCH3)又はこれらを混合したものを使用することが
できる。
【0125】このような希釈溶剤を用いて、固形分濃度
を10〜30質量%に調節することによって、塗工適性
に優れた着色コーティング組成物が得られる。なお、本
発明において固形分とは、希釈溶剤及び分散溶剤を除く
全ての配合成分のことであり、液状のモノマーやオリゴ
マーも希釈溶剤又は分散溶剤で溶解又は分散すべき固形
分に含まれる。
【0126】また、感光性着色組成物の全体に占める含
水量も希釈溶剤と同様であり、その含水量は20%未満
が好ましく、10%未満がさらに好ましく、5%未満が
特に好ましく、実質的に0%であることが理想的であ
る。
【0127】上記の感光性着色組成物は、顔料、アルカ
リ可溶性グラフトポリマーからなるバインダー、光重合
性化合物等の配合成分を希釈溶剤に直接混合し、公知の
分散機を用いて分散させることによって調製しても良
い。しかし、全ての配合成分を希釈溶剤に直接投入して
分散させる方法では、顔料を充分に分散させることがで
きない場合がある。また、全ての配合成分を希釈溶剤に
直接混合して分散させる方法を行うためには、顔料分散
性に優れていて分散溶剤として適していると同時に、バ
インダーの溶解性や易乾燥性にも優れていて希釈溶剤と
しても適している溶剤を選択する必要があるが、そのよ
うな溶剤を選択することは必ずしも容易でない。
【0128】これに対して、上述した本発明に係る顔料
分散液を用いる方法によれば、顔料分散性に優れた感光
性着色組成物を容易に得ることができる。この方法で
は、顔料と本発明に係るバインダーを分散溶剤に混合、
分散させることにより、本発明に係る顔料分散液を予め
調製する。一方、これとは別に、バインダーの追加分、
光重合性化合物、及び必要に応じて光重合開始剤等の他
の成分を希釈溶剤に混合し、溶解又は分散させることに
より、クリアレジスト液を調製する。そして、得られた
顔料分散液とクリアレジスト液を混合し、必要に応じて
分散処理を行うことによって、顔料分散性に優れた感光
性着色組成物が容易に得られる。この方法によれば、分
散溶剤及び希釈溶剤を別々に選択できるので、溶剤選択
の幅も広がる。
【0129】顔料分散液を予備調製しない場合には、希
釈溶剤に先ず、顔料と本発明に係るバインダーを投入し
充分に混合、攪拌して顔料を分散させた後、残りの成分
を追加して混合することにより、顔料の分散工程におい
て本発明に係るバインダー以外の配合成分により顔料分
散性が阻害されずに済む。
【0130】このようにして得られた感光性着色組成物
を支持体に塗布して塗膜を形成し、乾燥させた後、当該
塗膜に光線を所定のパターン状に照射することにより塗
膜の一部を選択的に硬化させた後、アルカリ液で現像す
ることにより、所定パターンの着色塗膜が得られる。
【0131】硬化反応に用いる光線としては、紫外線や
電離放射線のような放射線又は可視光の中から、光重合
性化合物の反応を引き起こす波長を有するものを適宜選
んで用いる。硬化に必要な照射エネルギーは、通常、1
0〜500mJ/m2程度である。
【0132】塗膜中の硬化した部分は、光重合性化合物
の光重合により形成された架橋結合のネットワーク中
に、顔料とバインダーの均一な混合物が包み込まれた構
造を有している。また、光重合性化合物だけでなく、本
発明に係るバインダー及び/又はその他のバインダーも
光重合性を有している場合には、硬化後の塗膜は、光重
合性化合物、本発明に係るバインダー及びその他のバイ
ンダー相互の光重合により架橋結合のネットワークが形
成されたマトリックス中に顔料が均一に分散した構造を
有している。
【0133】露光工程においては、塗膜の表面にレーザ
ー光を照射するか、又は、マスクを介して光線を照射す
ることによって、塗膜の所定位置を選択的に露光、硬化
させることができる。また、本発明に係るバインダーは
アルカリ可溶性を有しているので、アルカリ現像可能で
あり、有機溶剤を用いて現像する場合と比べて環境衛生
上好ましい。
【0134】本発明に係る感光性着色組成物は、優れた
製版特性と優れた顔料分散性を併せ持つバインダーを用
いていることから、現像性、残渣、形状、感度、密着性
等の製版特性に優れるだけでなく、顔料分散剤を少量し
か又は全く使用しないで多量の顔料を微細且つ均一に分
散させることができ、顔料分散剤が少ない分だけP/V
比を大きくできることから着色濃度を非常に大きくする
ことができる。
【0135】この感光性着色組成物を用いることで、比
較的少ない照射エネルギーで精密な微細着色パターンが
形成され、現像時の溶解部分には残渣が残らない。ま
た、形成された着色パターンは、硬度や密度や透明性や
耐熱性等の塗膜物性に優れ、薄くても大きな着色濃度が
得られ、且つ、断面がテーパー形状となる。
【0136】本発明に係る感光性着色組成物は、種々の
着色塗膜を形成するのに利用できるが、特にカラーフィ
ルターの細部を構成する着色層、すなわち、画素やブラ
ックマトリックスを形成するのに適している。
【0137】カラーフィルターは、基板上に少なくとも
着色層を備えており、一例としては透明基板に所定のパ
ターンで形成されたブラックマトリックスと、当該ブラ
ックマトリックス上に所定のパターンで形成した画素部
と、当該画素部を覆うように形成された保護膜を備えた
構成を挙げることができる。保護膜上に必要に応じて液
晶駆動用の透明電極が形成される場合もある。また、ブ
ラックマトリックス層が形成された領域に合わせて、透
明電極板上若しくは画素部上若しくは保護膜上に柱状ス
ペーサーが形成される場合もある。
【0138】画素部は赤色パターン、緑色パターン及び
青色パターンがモザイク型、ストライプ型、トライアン
グル型、4画素配置型、「く」の字型に配置されるアイ
ランド型等の所望の形態で配列されてなり、ブラックマ
トリックスは各着色パターンの間及び画素部形成領域の
外側の所定領域に設けられている。画素部は様々な方法
で形成できるが、上記本発明に係る感光性着色組成物を
用いて顔料分散法により形成するのが好ましい。すなわ
ち、感光性着色組成物を透明基板の一面側に塗布し、紫
外線等の光線を所定のパターン状に照射し、アルカリ現
像後、クリーンオーブン等で加熱してポストベークする
ことにより画素部を形成できる。画素部は、通常、1〜
3μm程度の厚さに形成する。
【0139】本発明の感光性着色組成物には顔料を多量
に分散させることができるので、着色濃度が大きく且つ
膜厚が薄い画素部を形成することができ、広い色再現域
が得られる。
【0140】例えば、緑色画素を形成する場合には、顔
料として基本的には緑色顔料と黄色顔料を組み合わせて
調色され、その場合には、xy色度座標のx値は緑色顔
料と黄色顔料の種類と配合割合によって変動し易いが、
y値は被膜中の顔料濃度の増加と共に大きくなる傾向が
あり、y値が増大すれば色再現域が広がる。従って、本
発明の感光性着色組成物に緑色顔料と黄色顔料を組み合
わせて配合する場合には顔料の総濃度を高くしてy値を
大きくすることができ、その結果、色再現域の大きい緑
色画素を形成できる。
【0141】具体的には、本発明の感光性着色組成物に
顔料として、少なくともC.I.ピグメントイエロー1
50、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグ
メントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー138
又はC.I.ピグメントイエロー83のいずれかを1種
を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合して、ポ
ストベイク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.
9μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により
測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.310,
0.558)、(0.282, 0.573)、(0.279, 0.581)、(0.273, 0.
587)又は(0.293, 0.595)等の分光が測定された。また、
同様の顔料を組み合わせて、ポストベイク後の最終膜厚
が2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下の硬化膜
を形成する場合には、C光源により測定されるxy色度
座標(x,y)が、例えば(0.248, 0.654)、(0.286, 0.
666)、(0.285, 0.642)、(0.283, 0.693)のような分光が
測定された。
【0142】以上の実測値に基き、本発明の感光性着色
組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントイ
エロー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.
I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロ
ー138又はC.I.ピグメントイエロー83のいずれ
かを1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合
する場合には、これらの顔料のいずれかを少なくとも含
有し、ポストベイク後の最終膜厚が2μm以下、好まし
くは1.9μm以下であり、C光源で測定したxy色度
座標のy値が0.54以上、好ましくは0.57以上、
さらに好ましくは0.59以上であるか、或いは、
(x,y)座標表示領域で表した時に、x値が、0.2
0≦x≦0.33で、且つ、y値が上記範囲となる硬化
膜を形成できる。
【0143】また、同様の顔料を1種又は2種以上組み
合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを
少なくとも含有し、ポストベイク後の最終膜厚が膜厚
2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下であり、C
光源で測定したxy色度座標のy値が0.54以上、好
ましくは0.64以上、さらに好ましくは0.66以上
であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時
に、x値が、0.20≦x≦0.33)で、且つ、y値
が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0144】次に、青色画素を形成する場合には、顔料
として基本的には青色顔料とバイオレット顔料を組み合
わせて調色され、その場合には、xy色度座標のx値は
青色顔料とバイオレット顔料の種類と配合割合によって
変動し易いが、y値は被膜中の顔料濃度の増加と共に小
さくなる傾向があり、y値が減少すれば色再現域が広が
る。従って、本発明の感光性着色組成物に青色顔料とバ
イオレット顔料を組み合わせて配合する場合には顔料の
総濃度を高くしてy値を小さくすることができ、その結
果、色再現域の大きい青色画素を形成できる。
【0145】具体的には、本発明の感光性着色組成物に
顔料として、少なくともC.I.ピグメントブルー1
5:6又はC.I.ピグメントバイオレット23のいず
れか1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせて配合
して、ポストベイク後の最終膜厚が2μm以下、好まし
くは1.9μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光
源により測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば
(0.133, 0.124)、(0.135, 0.121)、(0.146, 0.075)、
(0.136, 0.083)又は(0.140, 0.098)等の分光が測定され
た。また、同様の顔料を組み合わせて、ポストベイク後
の最終膜厚が2.7μm以下、好ましくは2.6μm以
下の硬化膜を形成する場合には、C光源により測定され
るxy色度座標(x,y)が、例えば(0.135, 0.086)、
(0.141, 0.065)、(0.138, 0.081)等の分光が測定され
た。
【0146】以上の実測値に基き、本発明の感光性着色
組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントブ
ルー15:6又はC.I.ピグメントバイオレット23
のいずれか1種を配合し、又は必要に応じて組み合わせ
て配合する場合には、これらの顔料のいずれかを少なく
とも含有し、ポストベイク後の最終膜厚が2μm以下、
好ましくは1.9μm以下であり、C光源で測定したx
y色度座標のy値が0.13以下、好ましくは0.10
以下、さらに好ましくは0.08以下であるか、或い
は、(x,y)座標表示領域で表した時に、x値が、
0.11≦x≦0.16、且つ、y値が上記範囲となる
硬化膜を形成できる。
【0147】また、同様の顔料を1種又は2種以上組み
合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを
少なくとも含有し、ポストベイク後の最終膜厚が膜厚
2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下であり、C
光源で測定したxy色度座標のy値が0.13以下、好
ましくは0.09以下、さらに好ましくは0.07以下
であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時
に、x値が、0.11≦x≦0.16で、且つ、y値が
上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0148】次に、赤色画素を形成する場合には、顔料
として基本的には赤色顔料と黄色顔料を組み合わせて調
色され、その場合には、xy色度座標のx値は被膜中の
顔料濃度の増加と共に大きくなるが、y値は赤色顔料と
黄色顔料の種類と配合割合によって変動し易い傾向があ
り、x値が増大すれば色再現域が広がる。従って、本発
明の感光性着色組成物に赤色顔料と黄色顔料を組み合わ
せて配合する場合には顔料の総濃度を高くしてx値を大
きくすることができ、その結果、色再現域の大きい赤色
画素を形成できる。
【0149】具体的には、本発明の感光性着色組成物に
顔料として、少なくともC.I.ピグメントレッド17
7、C.I.ピグメントレッド254又はC.I.ピグ
メントイエロー139のいずれか1種を配合し、又は必
要に応じて組み合わせて配合して、ポストベイク後の最
終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm以下の硬化
膜を形成する場合には、C光源により測定されるxy色
度座標(x,y)が、例えば(0.646, 0.342)、(0.643,
0.328)、(0.648, 0.336)又は(0.650, 0.317)等の分光が
測定された。また、同様の顔料を組み合わせて、ポスト
ベイク後の最終膜厚が2.7μm以下、好ましくは2.
6μm以下の硬化膜を形成する場合には、C光源により
測定されるxy色度座標(x,y)が、例えば(0.684,
0.306)、(0.675, 0.321)又は(0.688, 0.307)等の分光が
測定された。
【0150】以上の実測値に基き、本発明の感光性着色
組成物に顔料として、少なくともC.I.ピグメントレ
ッド177、C.I.ピグメントレッド254又はC.
I.ピグメントイエロー139のいずれか1種を配合
し、又は必要に応じて組み合わせて配合する場合には、
これらの顔料のいずれかを少なくとも含有し、ポストベ
イク後の最終膜厚が2μm以下、好ましくは1.9μm
以下であり、C光源で測定したxy色度座標のx値が
0.63以上、好ましくは0.64以上、さらに好まし
くは0.65以上であるか、或いは、(x,y)座標表
示領域で表した時に、y値が、0.29≦y≦0.36
で、且つ、x値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0151】また、同様の顔料を1種又は2種以上組み
合わせて配合する場合には、これらの顔料のいずれかを
少なくとも含有し、ポストベイク後の最終膜厚が膜厚
2.7μm以下、好ましくは2.6μm以下であり、C
光源で測定したxy色度座標のx値が0.63以上、好
ましくは0.66以上、さらに好ましくは0.68以上
であるか、或いは、(x,y)座標表示領域で表した時
に、y値が、且つ、0.29≦y≦0.36で、且つ、
x値が上記範囲となる硬化膜を形成できる。
【0152】上記したような分光を有するカラーフィル
ターに最適なバックライトを組み合わせることにより、
EBU規格やNTSC規格を満たすディスプレイ(液晶
表示装置)を得ることができる。また、RGB三色のL
EDを用いたバックライトと組み合わせることにより、
NTSC規格の面積比で108%以上を表現するディス
プレイを得ることが可能である。
【0153】ブラックマトリックスは、染色法、顔料分
散法、印刷法、電着法、クロム蒸着等、種々の方法によ
り形成されるが、画素部と同様に、上記本発明に係る感
光性着色組成物を用いる顔料分散法により形成すること
も可能である。この場合、黒色顔料を含有する感光性着
色組成物を調製し、画素部を形成するのと同様にして選
択的露光と現像を行うことで、ブラックマトリックスが
得られる。この方法においては、ブラックマトリックス
を通常、0.8〜1.5μm程度の厚さに形成する。
【0154】保護膜は、光又は熱硬化性を有する透明樹
脂組成物の塗工液を、スピンコーター、ロールコータ
ー、スプレイ、印刷等の方法により塗布し反応硬化させ
ることによって形成できる。保護膜は、例えば、2μm
程度の厚さに形成する。スピンコーターを使用する場
合、回転数は500〜1500回転/分の範囲内で設定
する。保護膜用塗工液としては、本発明に係る感光性着
色組成物を調製するために用いられる上記クリアレジス
ト液を用いても良い。上記クリアレジスト液の塗膜は、
フォトマスクを介して又は介さずに紫外線を照射するこ
とにより露光され、アルカリ現像後、クリーンオーブン
等でポストベークされて保護膜となる。
【0155】保護膜上の透明電極は、酸化インジウムス
ズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(Sn
O)等、およびそれらの合金等を用いて、スパッタリン
グ法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な方法により形
成され、必要に応じてフォトレジストを用いたエッチン
グ又は治具の使用により所定のパターンとしたものであ
る。この透明電極の厚みは20〜500nm程度、好ま
しくは100〜300nm程度とすることできる。
【0156】透明電極上の柱状スペーサーも、上記クリ
アレジスト液をスピンコーター、ロールコーター、スプ
レイ、印刷等の方法により塗布し、フォトマスクを介す
る紫外線照射により露光し、アルカリ現像後、クリーン
オーブン等でポストベークすることにより形成できる。
柱状スペーサーは、例えば、5μm程度の高さに形成さ
れる。スピンコーターの回転数も保護膜を形成する場合
と同様に、500〜1500回転/分の範囲内で設定す
ればよい。
【0157】このようにして製造されたカラーフィルタ
ーの内面側に配向膜を形成し、電極基板と対向させ、間
隙部に液晶を満たして密封することにより、液晶パネル
が得られる。
【0158】なお、本発明に係るカラーフィルターを液
晶表示装置用カラーフィルターを代表例として説明した
が、本発明は、他方式の表示装置用のカラーフィルタ
ー、例えばEL(エレクトロルミネッセンス)デバイス
のカラーフィルターにも適用可能である。ELデバイス
は、RGB各色のEL素子をマトリックス状に配列し、
各色の発光を制御すればフルカラー表示可能であるが、
EL素子の光取り出し側(鑑賞者側)にカラーフィルタ
ーを配置することにより、発色光を変調させて表示性能
を向上させることができ、またカラーフィルターがEL
素子を外部光から保護して長寿命化に貢献する等の効果
も得られる。
【0159】ELデバイスにカラーフィルターを組み込
む方式には幾つかある。例えば、図4a及び図4bに示
すように白色発光するEL素子15Wの光取り出し側に
カラーフィルター16を配置する方式がある。この方式
を開示するものとしては例えば、特開平7‐22087
1号公報が挙げられる。図4aは、RGB各色のEL素
子(15R、15G、15B)を積層して白色EL素子
15Wを構成しており、図4bはRGB各色の発色材料
を混合して白色EL素子15Wを構成している。
【0160】また、図4cは、RGB各色のEL素子
(15R、15G、15B)をマトリックス状に配列
し、その光取り出し側にRGB各色(16R、16G、
16B)をマトリックス状に配列したカラーフィルター
16をEL素子の色配列と位置合わせして配置する方式
である。RGB各色のEL素子を用いる場合でも、取り
出した光をカラーフィルターに通すことで色純度を高め
て表示品質を高めることができる。
【0161】また、図4dは、青色を主要な発光成分と
するEL素子15Bの光取り出し側に、発光色を透過さ
せるか又は発光色から青色成分を取り出す部分(17
B)と、青色を緑色に変換させる部分(17G)と、青
色を赤色に変換させる部分(17R)とがマトリックス
状に配列した色変換層17を配置し、当該色変換層の光
取り出し側に、RGB各色をマトリックス状に配列した
カラーフィルター16を色変換層の色配列と位置合わせ
して配置する方式である。EL素子のなかでも有機EL
素子は赤色発光が難しいことから、このような方式は有
意義である。この方式を開示するものとしては例えば、
特開平10‐255983号公報が挙げられる。
【0162】本発明のカラーフィルターは、このような
ELデバイスのカラーフィルターとしても利用可能であ
る。ELデバイス用カラーフィルターは、基本的には上
述した液晶パネル用カラーフィルターと同様の構成とす
ることができるが、EL素子の発光特性に合わせて、各
色の画素部に配合される顔料の種類、顔料の組み合わ
せ、配合量等を調節して着色濃度を最適化する。
【0163】
【実施例】(参考例1) MMA系マクロモノマー1の合成 メルカプトプロピオン酸(MPA)3重量部、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGME
A)50重量部、メチルメタクリレート(MMA)30
重量部を反応フラスコに仕込んだ。93℃に加熱・攪拌
した後、窒素気流下で、一方の供給口よりアゾビスメチ
ルイソブチロニトリル(ABN−E)1.0重量部、P
GMEA50重量部の混合液を4時間かけて、他方の供
給口よりMMA70重量部、MPA7重量部の混合液を
2時間かけて連続供給し、重合した。さらに4時間加熱
して計8時間で重合を完結した。酸価0.447meq
/gで片末端にカルボキシル基を有するポリマーを得
た。
【0164】空気バブリングに切り替えて、引き続きグ
リシジルメタクリレート(GMA)14.7重量部(酸
分に対し110モル%)、メトキシフェノール(MQ)
0.05重量部、ジメチルベンジルアミン(DMBA)
3重量部、PGMEA10重量部を仕込み、110℃で
8時間加熱攪拌した。酸価0.005meq/gとな
り、カルボキシル基の反応率が98%以上であることが
確認された。片末端にGMAが付加したPMMAマクロ
モノマーが得られた。数平均分子量(Mn)=1,00
0、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=2,6
00であった。この溶液にPGMEAを加えて固形分5
0質量%に調整した。
【0165】(参考例2) BMA系マクロモノマーの合成 参考例1のMMAをブチルメタクリレート(BMA)に
置き換え、MPAの仕込み量を初期投入1重量部、連続
供給2重量部に変更する以外は同様にして、PBMAマ
クロモノマーを得た。Mn=3,100、Mw=6,2
00であった。この溶液にPGMEAを加えて固形分5
0質量%に調整した。
【0166】(参考例3) BzMA系マクロモノマーの合成 参考例2のBMAをベンジルメタクリレート(BzM
A)に置き換える以外は同様にして、PBzMAマクロ
モノマーを得た。Mn=3,000、Mw=6,200
であった。この溶液にPGMEAを加えて固形分50質
量%に調整した。
【0167】(参考例4) MMA系マクロモノマー2の合成 参考例1のMPAの仕込み量を初期投入0.5重量部、
連続供給1重量部に変更する以外は同様にして、PMM
Aマクロモノマー2を得た。Mn=6,500、Mw=
13,000であった。この溶液にPGMEAを加えて
固形分50質量%に調整した。
【0168】(参考例5) MMA系マクロモノマー3の合成 参考例2のBMAをメチルメタクリレート(MMA)に
置き換える以外は同様にして、PMMAマクロモノマー
3を得た。Mn=3,000、Mw=6,300であっ
た。この溶液にPGMEAを加えて固形分50質量%に
調整した。
【0169】(実施例1) グラフトポリマーの合成 参考例5のマクロモノマー溶液140重量部(固形分と
して70重量部)、BzMA20重量部、メタクリル酸
(MAA)10重量部、MPA1重量部、PGMEA2
0重量部を反応器に仕込み、93℃、窒素雰囲気下で、
供給口よりABN−E2重量部、PGMEA40重量部
の混合液を5時間かけて連続供給して重合を行った。さ
らに2時間加熱して、計7時間で重合を完結した。この
反応液にPGMEAを加えて固形分を40質量%に調整
した。
【0170】得られたグラフトポリマーの幹の酸価は2
23mgKOH/gと計算された。また、GPC分析の
結果、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=15,0
00であった。
【0171】(実施例2〜12、比較例1〜3)反応器
に初期に仕込む原料を第1表(1/3〜3/3)に示す
ようにする以外は実施例1と同様にしてグラフトポリマ
ーを合成し、PGMEAを加えて固形分を40質量%に
調整した。得られたポリマーの幹酸価及びMwも第1表
(1/3〜3/3)に示す。
【0172】
【表1】
【0173】
【表2】
【0174】
【表3】
【0175】(実施例1〜12、比較例1〜3の評価)
実施例1〜12、比較例1〜3で得られた樹脂の顔料分
散性を評価した (1)分散性の評価1 実施例及び比較例の各樹脂にC.I.ピグメントイエロ
ー150を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジル
コニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー
(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、顔料分散液を
調製した。得られた顔料分散液について以下の評価を行
った。評価結果を第2表に示す。 <顔料分散液の組成> ・C.I.ピグメントイエロー150:30重量部 ・各実施例又は比較例いずれかの樹脂(固形分40
%):75重量部 ・PGMEA:145重量部 (a)粒度分布変化 顔料分散液0.1重量部をPGMEA9.9重量部で希
釈し、マイクロトラックUPA粒度分布計(日機装社
製)を用いて、分散初期及び一週間後の粒度分布を測定
した。評価は50%平均粒子径で行った。
【0176】(b)粘度変化 回転振動型粘度計(ビスコメイトVM−1G、山一電機
社製)を用いて分散初期、1日後及び一週間後の粘度を
測定し、増粘の程度を評価した。
【0177】
【表4】
【0178】(2)分散性の評価2 実施例7の樹脂にRGBの各顔料を下記の割合で混合
し、分散性その1の評価と同様にして顔料分散液を調製
した。得られた顔料分散液について分散性その1の評価
と同様にして粒度分布変化(50%平均粒子径)と粘度
変化を測定した。評価結果を第3表(1/2)に示す。 <顔料分散液の組成> ・各顔料:30重量部 ・実施例7の樹脂(固形分40%):75重量部 ・PGMEA:145重量部 また、実施例9の樹脂にRGBの各顔料と共に分散剤と
して商品名アジスパーPB821(味の素社製)を混合
し、分散性その1の評価と同様にして顔料分散液を調製
した。得られた顔料分散液について分散性その1の評価
と同様にして粒度分布変化(50%平均粒子径)と粘度
変化を測定した。評価結果を第3表(2/2)に示す。 <顔料分散液の組成> ・各顔料:30重量部 ・分散剤(アジスパーPB821、味の素社製、固形
分:40質量%、溶剤:PGMEA):15重量部 ・実施例9の樹脂(固形分40%):60重量部 ・PGMEA:145重量部
【0179】
【表5】
【0180】
【表6】
【0181】(実施例13) (1)顔料分散液の調製 実施例7の樹脂にC.I.ピグメントグリーン7(PG
7)又はC.I.ピグメントイエロー150(PY15
0)を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジルコニ
アビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅
田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、PG7顔料分散液
(13)及びPY150顔料分散液(13)をそれぞれ
調製した。なお、下記組成から明らかなように分散剤は
使用しなかった。 <顔料分散液の組成> ・各顔料:30重量部 ・実施例7の樹脂(固形分40%):75重量部 ・PGMEA:145重量部 (2)感光性着色組成物の調製 得られたPG7顔料分散液(13)及びPY150顔料
分散液(13)と共に他の材料の下記分量を室温で攪
拌、混合し、感光性着色組成物(13)を得た。
【0182】<感光性着色組成物の組成> ・上記PG7顔料分散液(13):37.2重量部 ・上記PY150顔料分散液(13):58.6重量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 (実施例14) (1)顔料分散液の調製 実施例7の樹脂に代えて実施例9の樹脂を同量用いた以
外は実施例13と同様にしてPG7顔料分散液(14)
及びPY150顔料分散液(14)をそれぞれ調製し
た。
【0183】(2)感光性着色組成物の調製 PG7顔料分散液(13)を同量のPG7顔料分散液
(14)に代え、PY150顔料分散液(13)を同量
のPY150顔料分散液(14)に代えた以外は実施例
13と同様にして感光性着色組成物(14)を得た。
【0184】(実施例15) (1)顔料分散液の調製 実施例7の樹脂に代えて実施例10の樹脂を同量用いた
以外は実施例13と同様にしてPG7顔料分散液(1
5)及びPY150顔料分散液(15)をそれぞれ調製
した。
【0185】(2)感光性着色組成物の調製 PG7顔料分散液(13)を同量のPY7顔料分散液
(15)に代え、PY150顔料分散液(13)を同量
のPY150顔料分散液(15)に代えた以外は実施例
13と同様にして感光性着色組成物(15)を得た。
【0186】(実施例16) (1)顔料分散液の調製 実施例7の樹脂にC.I.ピグメントグリーン7(PG
7)又はC.I.ピグメントイエロー150(PY15
0)及び分散剤(商品名アジスパーPB821、味の素社
製)を含む下記成分を下記割合で混合し、直径0.3m
mのジルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシ
ェーカー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、PG
7顔料/PB821分散液(16)及びPY150顔料
/PB821分散液(16)をそれぞれ調製した。 <顔料分散液の組成> ・各顔料:30重量部 ・実施例7の樹脂(固形分40%):60重量部 ・分散剤(商品名アジスパーPB821、味の素社製、固形
分:40質量%、溶剤:PGMEA):15重量部 ・PGMEA:145重量部 (2)感光性着色組成物の調製 PG7顔料分散液(13)を同量のPY7顔料/PB8
21分散液(16)に代え、PY150顔料分散液(1
3)を同量のPY150顔料/PB821分散液(1
6)に代えた以外は実施例13と同様にして感光性着色
組成物(16)を得た。
【0187】(比較例4) (1)顔料分散液の調製 実施例7の樹脂を用いずに、分散剤(商品名アジスパー
PB821、味の素社製)を含む下記成分を下記割合で混合
した以外は実施例13と同様にして、グラフトポリマー
を含有しないPG7顔料分散液(C4)及びPY150
顔料分散液(C4)をそれぞれ調製した。 <顔料分散液の組成> ・各顔料:30重量部 ・分散剤(商品名アジスパーPB821、味の素社製、固形
分:40質量%、溶剤:PGMEA):30重量部 ・PGMEA:190重量部 (2)感光性着色組成物の調製 得られたPG7顔料分散液(C4)及びPY150顔料
分散液(C4)と共に他の材料の下記分量を室温で攪
拌、混合し、感光性着色組成物(C4)を得た。
【0188】<感光性着色組成物の組成> ・上記PG7顔料分散液(C4):37.2重量部 ・上記PY150顔料分散液(C4):58.6重量部 ・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体(共
重合比=20/80、Mw=20,000):7.22重量
部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:3.5
4重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:110重量部 (実施例13〜16、比較例4の評価)実施例13〜1
6、比較例4で得られた感光性着色組成物を用いた硬化
皮膜の物性を評価した。
【0189】(1)硬化皮膜の作製 厚み0.7mmで10cm×10cmのガラス基板(旭
硝子(株)製)上に上記感光性着色組成物をスピンコー
ターで塗布し、90℃のホットプレート上で3分間プリ
ベークを行って膜厚2.9μmの塗膜を形成した。次い
で、この基板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプ
を用いフォトマスクを介して、塗膜に365nm、40
5nm及び436nmの各波長を含む紫外線を300m
J/cm 2の露光量で照射した。但し、感度評価を行う
場合には、50〜300mJ/cm2の範囲で露光量を
変動させた。その後、この基板を23℃の0.04質量
%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、スピン現像機
で現像した後、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その
後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポ
ストベークを行って、基板上に画素パターンが配列され
た画素アレイを作製した。得られた画素の最終膜厚は
2.4μmであった。
【0190】(2)評価方法 <残渣>未露光部の基板表面をエタノールを含ませたレ
ンズクリーナー(商品名トレシー、東レ(株)製)で1
0回拭き取り、レンズクリーナーの着色の有無を調べ、
下記基準で評価した。 ・○:レンズクリーナーが全く着色しない。 ・×:レンズクリーナーが着色する。
【0191】<感度>20μmのライン&スペースが密
着する最小露光量を測定し、下記基準で評価した。・
○:100mJ/cm2以下で20μmのラインが密着
する。 ・×:100mJ/cm2以下で20μmのラインが密
着しない。
【0192】<密着性>1μm〜50μmのライン&ス
ペースで、現像工程後に流されずに密着している最小線
幅を測定し、下記基準で評価した。 ・○:10μm以下のラインが密着する。 ・×:10μm以下のラインが密着しない。
【0193】<現像性>未露光部が完全に溶解した時間
を測定し、下記基準で評価した。 ・◎:20秒〜40秒で完全に溶解する。 ・○:60秒以内で完全に溶解する。 ・×:60秒以内で完全に溶解しない。
【0194】<断面形状>実施例15及び比較例4にお
いて基板に作製した画素を、ライン&スペースに対して
垂直にガラス基板ごと切断し、真横及び斜め上からの断
面写真を走査電子顕微鏡にて撮影した。倍率は真横が1
0,000倍、斜め上が5,000倍で撮影した。
【0195】(3)硬化皮膜の評価結果 残渣、感度、密着性及び現像性の評価結果を第4表に示
す。また、断面形状の写真を図5乃至図8に示す。実施
例15で得られた画素の断面形状(図5、図6)は上底
よりも下底が長いテーパー状だったのに対して、比較例
4で得られた画素の断面形状(図7、図8)は上底より
も下底が短い逆テーパー状だった。
【0196】
【表7】
【0197】(実施例17)以下の手順でカラーフィル
ターを作製した。 (1)ブラックマトリックスの形成 先ず、下記分量の各成分に直径0.3mmのジルコニア
ビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田
鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、黒色顔料分散液(1
7)を調製した。
【0198】<黒色顔料分散液の組成> ・チタンブラック顔料:30重量部 ・分散剤(商品名アジスパーPB821、味の素社製、固形
分:40質量%、溶剤:PGMEA):15重量部 ・実施例8の樹脂(固形分40%):60重量部 ・PGMEA:145重量部 次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性遮光用組
成物(17)を得た。
【0199】<感光性遮光用組成物の組成> ・上記の黒色顔料分散液(17):72重量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 上記感光性遮光用組成物(17)を、厚み0.7mmで
55cm×65cmのガラス基板(旭硝子(株)製)上
にスピンコーターで塗布し、90℃のホットプレート上
で3分間プリベークを行って膜厚1.2μmの塗膜を形
成した。次いで、この基板を室温まで冷却した後、超高
圧水銀ランプを用いフォトマスクを介して、塗膜に36
5nm、405nm及び436nmの各波長を含む紫外
線を50mJ/cm2の露光量で照射した。その後、こ
の基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液
を用いて1分間、揺動型現像機で現像し、純水で1分間
洗浄し、乾燥した。その後、基板を230℃のクリーン
オーブン内で30分間ポストベークを行って、基板上の
遮光部を形成すべき領域にブラックマトリックス(1
7)を形成した。
【0200】(2)赤色画素の作製 実施例7の樹脂にC.I.ピグメントレッド254(P
R254)又はC.I.ピグメントイエロー139(P
Y139)を下記の割合で混合し、直径0.3mmのジ
ルコニアビーズを500重量部加え、ペイントシェーカ
ー(浅田鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、PR254
顔料分散液(17)及びPY139顔料分散液(17)
をそれぞれ調製した。 <顔料分散液の組成> ・PR254又はPY139:30重量部 ・実施例7の樹脂(固形分40%):75重量部 ・PGMEA:145重量部 次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性赤色組成
物(17)を得た。
【0201】<感光性赤色組成物の組成> ・上記のPR254顔料分散液(17):72.2重量
部 ・上記のPY139顔料分散液(17):21.5重量
部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 上記感光性赤色組成物(17)を、ブラックマトリック
ス(17)を形成した基板上にスピンコーターで塗布
し、90℃のホットプレート上で3分間プリベークを行
って膜厚2.5μmの塗膜を形成した。次いで、この基
板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプを用いフォ
トマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び
436nmの各波長を含む紫外線を50mJ/cm2
露光量で照射した。その後、この基板を23℃の0.0
4質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、揺動型
現像機で現像し、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その
後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポ
ストベークを行って、基板上に最終膜厚が1.8μmの
赤色画素パターン(17)が配列された画素アレイを作
製した。
【0202】(3)青色画素の作製 C.I.ピグメントレッド254に代えてC.I.ピグ
メントブルー15:6(PB15:6)又はC.I.ピ
グメントバイオレット23(PV23)を用いる以外
は、上記PR254顔料分散液(17)と同様にして、
PB15:6顔料分散液(17)及びPV23顔料分散
液(17)をそれぞれ調製した。
【0203】次に下記分量の各成分を十分混合して、感
光性青色組成物(17)を得た。
【0204】<感光性青色組成物の組成> ・上記のPB15:6顔料分散液(17):81.2重
量部 ・上記のPV23顔料分散液(17):3.6重量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 感光性赤色組成物(17)に代えて上記感光性青色組成
物(17)を用いたこと以外は赤色画素パターン(1
7)と同様にして、最終膜厚が1.8μmの青色画素パ
ターン(17)が配列された画素アレイを作製した。
【0205】(4)緑色画素の作製 C.I.ピグメントレッド254に代えてC.I.ピグ
メントグリーン36(PG36)又はC.I.ピグメン
トイエロー150(PY150)を用いる以外は、上記
PR254顔料分散液(17)と同様にして、PG36
顔料分散液(17)及びPY150顔料分散液(17)
をそれぞれ調製した。
【0206】次に下記分量の各成分を十分混合して、感
光性緑色組成物(17)を得た。
【0207】<感光性緑色組成物の組成> ・上記のPG36顔料分散液(17):74.8重量部 ・上記のPY150顔料分散液(17):42.9重量
部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 感光性赤色組成物(17)に代えて上記感光性緑色組成
物(17)を用いたこと以外は赤色画素パターン(1
7)と同様にして、最終膜厚が1.8μmの緑色画素パ
ターン(17)が配列された画素アレイを作製した。
【0208】(実施例18)以下の手順でカラーフィル
ターを作製した。
【0209】(1)ブラックマトリックスの形成 先ず、下記分量の各成分に直径0.3mmのジルコニア
ビーズを500重量部加え、ペイントシェーカー(浅田
鉄鋼社製)を用いて4時間分散し、分散剤を含有する黒
色顔料/PB821分散液(18)を調製した。
【0210】<黒色顔料分散液の組成> ・カーボンブラック顔料:30重量部 ・分散剤(商品名アジスパーPB821、味の素社製、固形
分:40質量%、溶剤:PGMEA):15重量部 ・実施例8の樹脂(固形分40%):60重量部 ・PGMEA:145重量部 次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性遮光用組
成物(18)を得た。
【0211】<感光性遮光用組成物の組成> ・上記の黒色顔料/PB821分散液(18):72重
量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 感光性遮光用組成物(17)に代えて感光性遮光用組成
物(18)を用いること以外は実施例17と同様にし
て、基板上の遮光部を形成すべき領域にブラックマトリ
ックス(18)を形成した。
【0212】(2)赤色画素の作製 実施例9の樹脂にC.I.ピグメントレッド177(P
R177)及び分散剤(商品名アジスパーPB821、味の
素社製)を下記割合で混合し、上記黒色顔料分散液(1
8)と同様の方法で分散し、分散材を含有するPR17
7顔料/PB821分散液(18)を調製した。 <顔料分散液の組成> ・PR177:30重量部 ・分散剤(商品名アジスパーPB821、味の素社製、固形
分:40質量%、溶剤:PGMEA):15重量部 ・実施例9の樹脂(固形分40%):60重量部 ・PGMEA:145重量部 次に下記分量の各成分を十分混合して、感光性赤色組成
物(18)を得た。
【0213】<感光性赤色組成物の組成> ・上記のPR177顔料/PB821分散液(18):
137.7重量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 上記感光性赤色組成物(18)を、ブラックマトリック
ス(18)を形成した基板上にスピンコーターで塗布
し、90℃のホットプレート上で3分間プリベークを行
って膜厚3.2μmの塗膜を形成した。次いで、この基
板を室温まで冷却した後、超高圧水銀ランプを用いフォ
トマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び
436nmの各波長を含む紫外線を50mJ/cm2
露光量で照射した。その後、この基板を23℃の0.0
4質量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間、揺動型
現像機で現像し、純水で1分間洗浄し、乾燥した。その
後、基板を230℃のクリーンオーブン内で30分間ポ
ストベークを行って、基板上に最終膜厚が2.5μmの
赤色画素パターン(18)が配列された画素アレイを作
製した。
【0214】(3)青色画素の作製 C.I.ピグメントレッド177に代えてC.I.ピグ
メントブルー15:6(PB15:6)を用いる以外
は、上記PR177顔料/PB821分散液(18)と
同様にして、PB15:6顔料/PB821分散液(1
8)を調製した。
【0215】次に下記分量の各成分を十分混合して、感
光性青色組成物(18)を得た。
【0216】<感光性青色組成物の組成> ・上記のPB15:6顔料/PB821分散液(1
8):126.2重量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 感光性赤色組成物(18)に代えて上記感光性青色組成
物(18)を用いたこと以外は赤色画素パターン(1
8)と同様にして、最終膜厚が2.5μmの青色画素パ
ターン(18)が配列された画素アレイを作製した。
【0217】(4)緑色画素の作製 C.I.ピグメントレッド177に代えてC.I.ピグ
メントグリーン7(PG7)又はC.I.ピグメントイ
エロー150(PY150)を用いる以外は、上記PR
177顔料/PB821分散液(18)と同様にして、
PG7顔料/PB821分散液(18)及びPY150
顔料/PB821分散液(18)をそれぞれ調製した。
【0218】次に下記分量の各成分を十分混合して、感
光性緑色組成物(18)を得た。
【0219】<感光性緑色組成物の組成> ・上記のPG7顔料/PB821分散液(18):8
6.9重量部 ・上記のPY150顔料/PB821分散液(18):
67.2重量部 ・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:5.8
7重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4’−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:3.31重量
部 ・PGMEA:120重量部 感光性赤色組成物(18)に代えて上記感光性緑色組成
物(18)を用いたこと以外は赤色画素パターン(1
8)と同様にして、最終膜厚が2.5μmの緑色画素パ
ターン(18)が配列された画素アレイを作製した。
【0220】(実施例17〜18の評価)実施例17〜
18で得られた各画素パターンの分光をC光源を用いて
CIEのXYZ表色系におけるxy色度座標を測定し
た。その結果を第5表に示す。
【0221】
【表8】
【0222】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る感光
性着色組成物用バインダーは、少なくとも幹部に酸基を
有し、当該幹部の酸価が200mgKOH/g以上、且
つ、枝部の酸価が70mgKOH/g以下であるアルカ
リ可溶性グラフトポリマーからなるものである。
【0223】このバインダーは、現像性、残渣、形状、
感度、密着性等の製版特性に優れると共に、顔料分散性
にも優れている。このため、当該バインダーを分散剤の
代わりに用いて顔料分散液及び感光性着色組成物を調製
することができ、分散剤を少量しか又は全く含有してい
ないにも係わらず、顔料濃度が高く且つ分散性が良い顔
料分散液が得られ、さらには、顔料濃度が高く、分散性
が良く、且つ製版特性も良い感光性着色組成物が得られ
る。
【0224】本発明の感光性着色組成物を用いること
で、比較的少ない照射エネルギーで精密な微細着色パタ
ーンが形成され、現像時の溶解部分には残渣が残らな
い。また、形成された着色パターンは、硬度や密度や透
明性や耐熱性等の塗膜物性に優れ、薄くても大きな着色
濃度が得られ、且つ、断面がテーパー形状となる。
【0225】特に、本発明の感光性着色組成物には多量
の顔料を微細且つ均一に分散させることが可能であり、
薄くても着色濃度が大きい画素部を有するカラーフィル
ターを作製できることから、広い色再現域を必要とする
分野、例えばテレビジョンの分野やマルチメディアの分
野に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶パネルの一例についての模式的断面図であ
る。
【図2】液晶パネルの別の例についての模式的断面図で
ある。
【図3】グラフトポリマーが幹部を介して顔料表面に吸
着した状態を模式的に示す図である。
【図4】図4a乃至図4dは、それぞれELデバイスに
カラーフィルターを組み込む構成例である。
【図5】実施例の感光性着色組成物を用いて作製した画
素の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。具体的に
は、向かって右側の端面を正面から見た写真である。
【図6】実施例の感光性着色組成物を用いて作製した画
素の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。具体的に
は、向かって右側の端面を斜め上から見下ろした写真で
ある。
【図7】比較例の感光性着色組成物を用いて作製した画
素の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。具体的に
は、向かって右側の端面を正面から見た写真である。
【図8】比較例の感光性着色組成物を用いて作製した画
素の断面を撮影した電子顕微鏡写真である。具体的に
は、向かって右側の端面を斜め上から見下ろした写真で
ある。
【符号の説明】
1…カラーフィルター 2…液晶駆動側基板 3…間隙部 4…シール材 5…透明基板 6…ブラックマトリックス層 7(7R、7G、7B)…画素部 8…保護膜 9…透明電極膜 10…配向膜 11…粒子状スペーサー 12…柱状スペーサー 13a…グラフトポリマーの幹部 13b…グラフトポリマーの枝部 14…顔料粒子 15(15R、15G、15B、15W)…EL素子 16(16R、16G、16B)…カラーフィルター 17(17R、17G、17B)…色変換層
フロントページの続き (72)発明者 清原 欣子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 中西 和子 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社高分子研究所内 (72)発明者 児島 史郎 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社高分子研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA04 AA18 AB13 AC01 AD01 BC13 BC42 CA00 CB41 CB42 CB55 CB56 CC03 CC12 2H048 BA02 BA11 BA45 BB02 BB14 BB22 BB37 BB42 2H091 FA02 FA35 FB04 FB12 FC01 FD06 KA10 LA12 LA15 LA30

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹部の酸価が200mgKOH/g以
    上、且つ、枝部の酸価が70mgKOH/g以下である
    アルカリ可溶性グラフトポリマーからなることを特徴と
    する、有機溶剤系着色レジスト用バインダー。
  2. 【請求項2】 前記グラフトポリマーに含まれる枝部の
    割合が50〜90質量%であることを特徴とする、請求
    項1に記載のバインダー。
  3. 【請求項3】 前記グラフトポリマーのゲルパーミエー
    ションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量
    平均分子量が、5000〜50,000であり、前記枝
    部のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポ
    リスチレン換算重量平均分子量が、10,000以下で
    あることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバイン
    ダー。
  4. 【請求項4】 少なくとも、顔料、前記請求項1乃至3
    いずれかに記載のバインダー、及び、有機溶剤を含有す
    ることを特徴とする有機溶剤系着色レジスト用顔料分散
    液。
  5. 【請求項5】 分散剤を含有していないか、又は、含有
    していても分散剤の配合割合が前記顔料100重量部当
    たり30重量部以下であることを特徴とする、請求項4
    に記載の顔料分散液。
  6. 【請求項6】 顔料として、C.I.ピグメントイエロ
    ー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.
    ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー1
    38、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグ
    メントブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレッ
    ト23、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピ
    グメントレッド254及び、C.I.ピグメントイエロ
    ー139からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有
    することを特徴とする、請求項4又は5に記載の顔料分
    散液。
  7. 【請求項7】 少なくとも、顔料、前記請求項1乃至3
    いずれかに記載のバインダー、光重合性化合物、及び、
    有機溶剤を含有することを特徴とする、有機溶剤系感光
    性着色組成物。
  8. 【請求項8】 分散剤を含有していないか、又は、含有
    していても分散剤の配合割合が前記顔料100重量部当
    たり30重量部以下であることを特徴とする、請求項7
    に記載の感光性着色組成物。
  9. 【請求項9】 顔料として、C.I.ピグメントイエロ
    ー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.
    ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー1
    38、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグ
    メントブルー15:6、C.I.ピグメントバイオレッ
    ト23、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピ
    グメントレッド254及び、C.I.ピグメントイエロ
    ー139からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有
    することを特徴とする、請求項7又は8に記載の感光性
    着色組成物。
  10. 【請求項10】 前記顔料のP/V比が0.4以上であ
    ることを特徴とする、請求項7乃至9いずれかに記載の
    感光性着色組成物。
  11. 【請求項11】 顔料として少なくともC.I.ピグメ
    ントイエロー150C.I.ピグメントグリーン36、
    C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイ
    エロー138又はC.I.ピグメントイエロー83のい
    ずれかを含有し、膜厚が2.7μm以下の時にC光源で
    y値が0.54以上である硬化膜を形成し得ることを特
    徴とする、請求項7乃至10いずれかに記載の感光性着
    色組成物。
  12. 【請求項12】 顔料として少なくともC.I.ピグメ
    ントブルー15:6又はC.I.ピグメントバイオレッ
    ト23のいずれかを含有し、膜厚が2.7μm以下の時
    にC光源でy値が0.13以下である硬化膜を形成し得
    ることを特徴とする、請求項7乃至10いずれかに記載
    の感光性着色組成物。
  13. 【請求項13】 顔料として少なくともC.I.ピグメ
    ントレッド177、C.I.ピグメントレッド254又
    はC.I.ピグメントイエロー139のいずれかを含有
    し、膜厚が2.7μm以下の時にC光源でx値が0.6
    3以上である硬化膜を形成し得ることを特徴とする、請
    求項7乃至10いずれかに記載の感光性着色組成物。
  14. 【請求項14】 基板上に少なくとも着色層を備えてな
    り、当該着色層が前記請求項7乃至13いずれかに記載
    の感光性着色組成物を硬化させて形成したものであるこ
    とを特徴とする、カラーフィルター。
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