JP2009244785A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

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玲子 桜井
Norihiro Ogura
教弘 小倉
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【課題】光透過率及びコントラストに優れた青色画素を有し、黄変のないカラーフィルターの製造方法を提供すること。
【解決手段】(A)基板に青色顔料を含有するネガ型レジスト組成物を塗布する工程、(B)プレベークする工程、(C)露光・現像する工程、及び(D)ポストベークする工程を有するカラーフィルターの製造方法であって、(D)ポストベークを減圧下で行うことを特徴とするカラーフィルターの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルターの製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶ディスプレイの需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、益々液晶ディスプレイの市場は拡大する状況にある。さらに近年普及している液晶ディスプレイは大画面化の傾向があり、特に家庭用の液晶テレビに関してはその傾向が強くなってきている。このような状況において、液晶ディスプレイを構成する部材についてはより低コストで高品質なものを高生産性で製造することが望まれており、特に液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルターにおいては、従来高コストであったことからこのような要望が高まっている。
一般的なカラーフィルターの製造方法としては、遮光部がパターン状に形成された基板上に、各色の顔料を分散させた光硬化性レジスト組成物からなる塗膜を形成し、所望のパターン形状のフォトマスクを介して露光・アルカリ現像することにより、各色の着色層をパターン状に形成する方法が用いられる。そして、その後にクリーンオーブンやホットプレートなどを用いてポストベークすることにより、各色の画素を形成する。
このようなカラーフィルターの製造に用いられる光硬化性レジスト組成物としては、通常、各色の顔料に加えて、顔料を均一に分散させるために添加される顔料分散剤、アルカリ可溶性樹脂、多官能性モノマー、光開始剤、および溶剤を有するものが用いられる。上記顔料分散剤としては、高分子分散剤などが一般に用いられるが、これらの高分子材料は3級アミン、アンモニウム塩、イミダゾール基を構造中に持つものが多い。これらの高分子分散剤は、上述のポストベークによって黄変し、画素の透過率を低下させるという問題があった。また、アルカリ可溶性樹脂も同様にポストベークによって黄変し、画素の透過率を低下させるという問題を有していた。特に青色の場合には、黄色と青色が補色の関係にあるため、青色画素が黄味を帯びると、透明性や色特性の劣化が著しく、青色画素の黄変を防止することは重要である。
このような、顔料分散剤及びバインダー樹脂の黄変による青色特性の劣化を防止するために種々の試みがなされている。例えば、顔料分散剤としてカルボキシル基部分にエポキシ基含有不飽和化合物のエポキシ基部分を付加させた樹脂を用いたり(特許文献1参照)、アルカリ可溶性樹脂として、特定の構造のマレイミド系アルカリ可溶性共重合体を用いることが行われてきた(特許文献2参照)。
これら特許文献1及び2に開示される着色組成物は、黄変の発生に対してそれぞれ効果を示しているが、特定の化合物を用いることから、材料が制限されるという点に問題がある。
特開2006−219599号公報 特開2004−2846号公報
本発明は、このような状況下、光透過率及びコントラストに優れた青色画素を有し、黄変することのないカラーフィルターの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、カラーフィルターの製造過程におけるポストベークを減圧下で行うことで前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(A)基板に青色顔料を含有するレジスト着色組成物を塗布する工程、(B)プレベークする工程、(C)露光・現像する工程、及び(D)ポストベークする工程を有するカラーフィルターの製造方法であって、(D)ポストベークを減圧下で行うことを特徴とするカラーフィルターの製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、光透過率及びコントラストに優れた青色画素を有し、かつ黄変による輝度の低下及び色特性の劣化のないカラーフィルターの製造方法を提供することができる。
本発明の製造方法は、(A)基板に青色顔料を含有するネガ型レジスト組成物を塗布する工程、(B)プレベークする工程、(C)露光・現像する工程、及び(D)ポストベークする工程を有するものであり、(D)ポストベークを減圧下で行うことを特徴とする。ポストベークを減圧下で行うことによって、黄変が起こらず、青色の輝度低下がない。なお、以下(D)工程を「減圧ポストベーク工程」と称することがある。
減圧ポストベーク工程における減圧度については、本発明の効果を奏する範囲で制限はないが、真空度がゲージ圧で、−0.20〜−0.01MPaの範囲であることが好ましい。−0.01MPa以下であると、黄変が生じないなどの本発明の効果がより十分に、かつ短時間で発揮される。一方、真空度の下限値については、真空ポンプ等の能力に応じて適宜決定されるものであるが、極端に低い真空度を作り出すのは、製造上の制約やコスト上の制約があるため好ましくない。従って−0.20MPa以上であることが好ましい。
(D)減圧ポストベークにおける温度は、180〜280℃の範囲が好ましい。この温度範囲であると、未反応モノマーの硬化、基板への十分な焼付け、低分子成分の熱分解による除去などがなされ好ましい。一方、ポストベークの温度が低く、熱処理が不十分であると、液晶パネル化の工程などにおいて、低分子成分が残存し、液晶パネルにした際の電気信頼性が低下する場合がある。以上の観点から、180〜250℃の範囲がさらに好ましい。
また、減圧ポストベークの時間については、特に制限はないが、10〜60分の範囲が好ましく、10〜30分の範囲がさらに好ましい。
また、本発明においては、減圧ポストベークに先立って、(D’)常圧でのポストベーク(以下「常圧ポストベーク」という。)を行ってもよい。常圧ポストベークは、従来のカラーフィルターの製造過程でも行われ、その温度としては、通常60〜280℃の範囲であり、ベーク時間は1〜60分程度である。本発明においては、減圧ポストベーク前に行う工程であるので、その温度範囲としては、60〜260℃の範囲が好ましく、120〜230℃の範囲がさらに好ましい。
また、ベーク時間についても1〜60分の範囲が好ましく、10〜30分の範囲がさらに好ましい。
以下、本発明のカラーフィルターの製造方法について、工程ごとに説明する。
(A)工程は、基板に青色顔料を含有するネガ型レジスト組成物を塗布する工程である。基板としては、通常、透明基板が用いられる。透明基板としては、可視光に対して透明な基材であればよく、特に限定されず、一般的なカラーフィルターに用いられる透明基板を使用することができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
当該透明基板の厚みは、特に限定されるものではないが、本発明のカラーフィルターの用途に応じて、例えば100μm〜1mm程度のものを使用することができる。
また、基板は(A)工程に先立って洗浄処理を行ってもよいし、基板表面を表面処理してもよい。表面処理としては、シランカップリング剤などによる化学的処理、プラズマ処理などの物理的処理などが挙げられる。
青色顔料としては、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物を挙げることができる。
このような化合物としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー80等のブルー系ピグメントのカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
これらの青色有機顔料のうち、特に、C.I.ピグメントブルー15:6が好ましい。また、無機顔料として、群青、紺青などを用いることもできる。
また、本発明においては、所望により、前記青色顔料と共に、紫色顔料を併用することができる。前記紫色顔料としては、例えば、カラーインデックスにおいてピグメントバイオレット(Pigment Violet)に分類されている化合物、具体的には、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントバイオレット29、
ピグメントバイオレット32、ピグメントバイオレット36、ピグメントバイオレット38、のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されている有機顔料を挙げることができる。これらの有機紫色顔料のうち、特に、C.I.ピグメントバイオレット23が好ましい。
本発明の各色顔料としては、上記顔料を1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において、青色顔料の平均粒径は、カラーフィルターの着色層とした場合に、所望の発色が可能なものであればよく、特に限定されないが、10〜100nmの範囲であることが好ましく、10〜50nmの範囲内であることがより好ましい。当該顔料の平均粒径が上記範囲であることにより、高コントラストなカラーフィルターが得られる。
なお、上記平均粒径は、レーザ散乱法により測定した値である。具体的には、顔料粒子を溶媒中に分散し、その分散溶媒にレーザ光線を当てて得られた散乱光を捕捉し、演算することにより、平均粒径を測定する。
本発明の製造方法で用いるネガ型レジスト組成物は、上記青色顔料の他に、(a)顔料分散剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)多官能性モノマー、(d)光開始剤、及び(e)溶剤を含有する。
青色顔料の含有量は、カラーフィルターの着色層とした場合に、所望の発色が可能であればよく、特に限定されず、用いる顔料の種類によっても異なるが、ネガ型レジスト組成物中の当該顔料以外の固形分100質量部に対して、20〜100質量部の範囲内であることが好ましく、30〜80質量部の範囲内であることがより好ましい。当該顔料の含有量が上記範囲であることにより、所望の発色が可能な着色層が形成可能なネガ型レジスト組成物とすることができ、さらに上記ネガ型レジスト組成物中において、青色顔料を均一に分散することができる。
なお、上記固形分は、上述した溶媒以外のもの全てであり、溶媒中に溶解している多官能性モノマー等も含む。
(a)顔料分散剤としては、カラーフィルター用のレジスト組成物に用いられるものであれば、特に制限はないが、高分子分散剤として知られているものが、顔料の分散性が高く、安定性が高いことから好ましい。
高分子分散剤は、立体反発によって分散性を維持する長鎖部と顔料表面に吸着する吸着部を有する。長鎖部を構成する樹脂としては、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系などが用いられ、吸着部を構成する極性基としては、アミノ基、各種酸基、又はそれらの塩が挙げられる。
このような高分子分散剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(b)アルカリ可溶性樹脂としては、ネガ型レジストに一般的に用いられるものを用いることができ、アルカリ水溶液に可溶性を有するものであればよく、特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、γ−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートなどの中から選ばれる1種以上と、(メタ)アクリル酸、アクリル酸の二量体(例えば、東亞合成化学(株)製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの無水物の中から選ばれる1種以上とからなるコポリマーを例示することができる。また、上記のコポリマーにグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等も例示できるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で、コポリマーにグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加等することにより、エチレン性不飽和結合を有するポリマー等は、露光時に、後述する多官能性モノマーと重合することが可能となり、着色層がより安定なものとなる点で、特に好適である。
上記(b)アルカリ可溶性樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その含有量としては、ネガ型レジスト組成物に含まれる顔料100質量部に対して、通常、10〜1000質量部の範囲内、好ましくは20〜500質量部の範囲内である。アルカリ可溶性樹脂の含有量が少な過ぎると、充分なアルカリ現像性が得られない場合があり、また、アルカリ可溶性樹脂の含有量が多すぎると顔料の割合が相対的に低くなって、充分な着色濃度が得られない場合がある。
次に、(c)多官能性モノマーは、後述する光開始剤によって重合可能なものであればよく、特に限定されず、通常、エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する化合物が用いられ、特にアクリロイル基またはメタクリロイル基を2つ以上有する、多官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。
このような多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、長鎖脂肪族ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、アクリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、リン酸ジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、三官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ウレタントリ(メタ)アクリレート、エステルトリ(メタ)アクリレート、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、エステルヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、優れた光硬化性(高感度)が要求される場合には、多官能性モノマーが、重合可能な二重結合を3つ(三官能)以上有するものであるものが好ましく、例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートやジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが好適に用いられる。
上記多官能性モノマーの含有量は、特に制限はないが、(b)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、通常5〜500質量部程度、好ましくは20〜300質量部の範囲である。多官能性モノマーの含有量が上記範囲より少ないと十分に光硬化が進まず、露光部分が溶出する場合があり、また、多官能性モノマーの含有量が上記範囲より多いとアルカリ現像性が低下するおそれがある。
次に、(d)光開始剤としては特に制限はなく、従来知られている各種光開始剤の中から、適宜選択して用いることができる。例えばベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルオキサジアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノンなどが挙げられる。これらの光開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(d)光開始剤の含有量は、(c)多官能性モノマー100質量部に対して、通常0.01〜100質量部程度、好ましくは5〜60質量部である。この含有量が上記範囲より少ないと十分に重合反応を生じさせることができないため、着色層の硬度を十分なものとすることができない場合があり、一方上記範囲より多いと、ネガ型レジスト組成物の固形分中の顔料等の含有量が相対的に少なくなり、十分な着色濃度が得られない場合がある。
また、(e)溶剤としては、該レジスト組成物中の各成分とは反応せず、これらを溶解もしくは分散可能な有機溶剤であればよく、特に限定されない。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系;メトキシアルコール、エトキシアルコール、メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのエーテルアルコール系;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系;メトキシエチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテートなどのエーテルアルコールアセテート系;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド系;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系;n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−オクタンなどの飽和炭化水素系などの有機溶剤が挙げられる。
これらの中では、メトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテートなどのエーテルアルコールアセテート系;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系;酢酸3−メトキシブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系等を好適に用いることができる。
中でも、本発明に用いられる溶剤としては、MBA(酢酸3−メトキシブチル)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)又はこれらを混合したものが、顔料分散剤の溶解性や塗布適性の点から好ましい。
(e)溶剤の含有量は、該ネガ型レジスト組成物の各構成を均一に溶解または分散することができるのであればよく、特に限定されない。本発明においては、該ネガ型レジスト組成物中の溶媒を除いた成分が、5〜40質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%の範囲がより好ましい。上記範囲であることにより、塗布に適した粘度とすることができる。
本発明におけるネガ型レジスト組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じ各種添加剤、例えば重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、密着促進剤等などが挙げられる。
これらの中で、用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類等を挙げることができる。また、その他にもフッ素系界面活性剤も用いることができる。
さらに、可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等が挙げられる。消泡剤、レベリング剤としては、例えばシリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物等が挙げられる。
本発明におけるネガ型レジスト組成物の調製方法としては、前述した青色顔料、(a)顔料分散剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)多官能性モノマー、(d)光開始剤、及び所望により用いられる各種添加成分を、(e)溶剤中に均一に溶解又は分散させ得る方法であればよく、特に制限はされず、公知の混合手段を用いて混合することにより、調製することができる。
当該ネガ型レジスト組成物の調製方法としては、例えば
(1)溶剤中に、上記の顔料分散剤及び青色顔料を添加し、分散機を用いて分散させることによって、顔料分散液を作製した後、これにアルカリ可溶性樹脂、多官能性モノマー、光開始剤、及び所望により用いられる各種添加成分を添加し、混合する方法、
(2)溶剤中に、上記の顔料分散剤、青色顔料、アルカリ可溶性樹脂、多官能性モノマー、光開始剤、及び所望により用いられる各種添加成分を同時に投入し、混合する方法、及び
(3)溶剤中に、上記の顔料分散剤、アルカリ可溶性樹脂、多官能性モノマー、光開始剤、及び所望により用いられる各種添加成分を添加し、混合した後、これに顔料を加えて混合する方法などを挙げることができる。
これらの方法の中で、上記(1)の方法が、顔料の凝集を効果的に防ぎ、均一に分散させ得る点から好ましい。この場合、顔料分散液中の溶剤の含有量としては、該顔料の分散性や顔料分散経時安定性、得られるカラーフィルターの色度などの観点から、60〜90質量%の範囲が好ましい。
上記(1)の方法における顔料分散液の調製において、顔料の分散処理を行うための分散機としては、2本ロール、3本ロール等のロールミル、ボールミル、振動ボールミル等のボールミル、ペイントシェーカー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミル等が挙げられる。ビーズミルの好ましい分散条件として、使用するビーズ径は0.03〜2mmが好ましく、より好ましくは0.1〜1mmである。また、分散後、5.0〜0.2μm程度のメンブランフィルタで濾過することが好ましい。これにより、顔料の分散性に優れた顔料分散液が得られる。
基板にネガ型レジスト組成物を塗布する方法については特に制限はなく、スプレーコート法、ディップコート法、バーコート法、コールコート法、スピンコート法などの塗布手段を用いて基板上に塗布して、ウェット塗膜を形成させることができる。
次に(B)工程は、ホットプレートやオーブンなどを用いてプレベークし、ウェット塗膜を乾燥させる工程である。プレベークの条件としては、通常、60〜110℃程度で1〜60分程度である。プレベーク後の塗膜の厚さとしては、通常、0.1〜10μm程度であり、0.2〜8μmの範囲が好ましく、0.2〜6μmの範囲がさらに好ましい。
本発明の製造方法における(C)工程は、露光・現像する工程である。所定のパターンのマスクを介して露光し、アルカリ可溶性樹脂および多官能性モノマー等を光重合反応させて、ネガ型レジスト組成物の塗膜とする。露光に使用される光源としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線、電子線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や塗膜の厚みなどによって適宜調整される。
また、露光後に重合反応を促進させるために、加熱処理を行ってもよい。加熱条件は、使用するネガ型レジスト組成物中の各成分の配合割合や、塗膜の厚み等によって適宜選択される。
次に、現像液を用いて現像処理し、未露光部分を溶解、除去することにより、所望のパターンで塗膜が形成される。現像液としては、通常、水や水溶性溶媒にアルカリを溶解させた溶液が用いられる。このアルカリ溶液には、界面活性剤などを適量添加してもよい。また、現像方法は一般的な方法を採用することができる。
現像処理後は、通常、現像液の洗浄、ネガ型レジスト組成物の硬化塗膜の乾燥が行われ、着色層が形成される。その後のポストベークについては前述のとおりである。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
各実施例及び比較例で得られたカラーフィルターに関し、以下の方法にて黄変の評価を行った。また、各実施例及び比較例のポストベーク条件の比較のために、以下に記載する方法で、ポストベーク前後におけるコントラストの評価を行った。
評価方法
1.コントラストによる評価
ガラス基板(NHテクノグラス(株)製「NA35」)上に、実施例1で製造したレジスト組成物をスピンコートし、ホットプレートで80℃にて3分加熱乾燥し、厚さ2.5μmの青色着色層を得た。この塗膜にフォトマスクを介さず超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線を全面照射した。上記着色層が形成されたガラス板の紫外線照射後(ポストベーク前、第1表中では「UV露光後」と表記する。)とポストベーク後におけるコントラストを、壷坂電気(株)製コントラスト測定装置「CT−01」を用いて測定した。ポストベーク前後でのコントラストが保持される率を保持率として評価した。保持率が高いほど良好な結果である。
2.色度(y)による評価
上記1.コントラストによる評価で用いたのと同様の青色着色層を作製し、コントラスト評価と同様にして紫外線照射後(ポストベーク前)とポストベーク後における色度(y)を、コニカミノルタ(株)製分光輝度計「CS−10000T」を用いて測定した。ポストベーク前後での色度(y)値の変化をΔyとして評価した。Δy値が小さいほど良好な結果である。
3.輝度(Y)による評価
上記2.色度(y)による評価の測定と同様にしてポストベーク前後で得られる輝度(Y)値の変化をΔYとして評価した。ΔY値が大きいほど良好な結果である。すなわち、正の値の場合はその絶対値が大きいほど良好であり、負の値の場合はその絶対値が小さいほど良好な結果である。
製造例1 顔料分散剤溶液の調製
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた500mL丸底4口セパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン(THF)250質量部及び開始剤のジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール5.81質量部を、添加用ロートを介して加え、充分に窒素置換を行った。触媒のテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエートの1モル/Lアセトニトリル溶液0.5質量部を、シリンジを用いて注入し、第1モノマーのメタクリル酸メチル100質量部を、添加用ロートを用い、60分かけて滴下した。反応フラスコを氷浴で冷却することにより、温度を40℃未満に保った。1時間後、第2モノマーであるメタクリル酸ジメチルアミノエチル33.3質量部を20分かけて滴下した。1時間反応させた後、メタノール1質量部を加えて反応を停止させた。得られたブロック共重合体THF溶液はヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行い、ブロック共重合体を得た。このようにして得られたブロック共重合体を、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチルピロリドン、0.01モル/L臭化リチウム添加/ポリスチレン標準の条件で確認したところ、メタクリル酸メチル(MMA)およびメタクリル酸ジメチルアミノエチル(DMAEMA)の構成割合MMA/DMAEMA質量比が、5/3であり、重量平均分子量Mw:8120、数平均分子量Mn:6840、分子量分布Mw/Mnは1.19であった。
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)50.4質量部に、上記ブロック共重合体10質量部を溶解させ、ライトエステルP−2M(共栄社化学株式会社製)を6.3質量部(ブロック共重合体のDMAEMAユニットと等モル量)加え、室温で2時間攪拌させることで、固形分20質量%の塩型ブロック共重合体を調製した。得られた顔料分散剤溶液の酸価は140mgKOH/gであった。
製造例2 顔料分散液Aの調製
溶剤であるプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)15質量部に、顔料分散剤として、上記製造例1で調製した分散剤溶液を12質量部(固形分2.4質量部)、青色顔料として、ピグメントブルー15:6を3質量部添加し、これに粒径2mmのジルコニアビーズ60質量部をマヨネーズビンに入れ、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工(株)製)にて1時間振とうし、次いでその分散液30質量部と粒径0.1mmのジルコニアビーズ60質量部とをマヨネーズビンに入れ、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて3時間分散を行い、顔料分散液を調製した。顔料の平均一次粒径は43nmであった。
製造例3 着色ネガ型レジスト組成物Aの調製
上記製造例2で得られた顔料分散液(顔料0.69質量部、分散剤0.55質量部)6.9質量部に、アルカリ可溶性樹脂としてメタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ベンジル共重合体(モル比:10/30/50、重量平均分子量:9000、酸価:70mgKOH/g、有効成分含量40質量%)3質量部、多官能性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)社製、「KAYARAD DPHA」)1.6質量部、光開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製、「IRGACURE907」)0.5質量部、及び溶媒としてPGMEA6.3質量部を添加したのち、均一になるまで混合し、さらにメッシュサイズ0.2μmである加圧ろ過装置を用いてろ過することにより、カラーフィルター用ネガ型レジスト組成物Aを得た。
製造例4 顔料分散液Bの調製
上記製造例2において、顔料分散剤として、Byk2000(ビックケミー(株)製、固形分40質量%)を6質量部用い、溶剤としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールメチルエーテル(PGME)の混合溶剤(PGMEA/PGME=8/2)を用いたこと以外は製造例2と同様にして、顔料分散液Bを調製した。顔料の平均一次粒径は49nmであった。
製造例5 着色ネガ型レジスト組成物Bの調製
上記製造例3において、製造例4で調製した顔料分散液Bを用いたこと以外は製造例3と同様にして、カラーフィルター用ネガ型レジスト組成物Bを得た。
実施例1
ガラス基板(NHテクノグラス(株)製「NA35」)上に、上記製造例3で調製したレジスト組成物をスピンコートし、ホットプレートで80℃にて3分間、加熱乾燥し、厚さ2.5μmの青色着色層を得た。この塗膜に超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線を照射した。次に、常圧において、常温から230℃まで昇温した減圧乾燥機に塗膜を設置し、以下に示す各真空度まで脱気して減圧状態とした。次いで230℃で30分間ポストベークを行い、カラーフィルターを製造した。真空度については、−0.02MPa、−0.05MPa、−0.08MPa、−0.1MPa及び−0.12MPaの条件でそれぞれ行った。上記方法にて評価した結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1において、製造例3で調製したネガ型レジスト組成物Aに代えて、製造例5で調製したネガ型レジストBを用いたこと以外は実施例1と同様にして、カラーフィルターを製造した。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。
比較例1
実施例1において、減圧ポストベークに代えて、常圧でのポストベークを230℃で30分間行ったこと以外は実施例1と同様にしてカラーフィルターを製造した。実施例1と同様にして評価した結果を第1表に示す。
比較例2
実施例2において、減圧ポストベークに代えて、常圧でのポストベークを230℃で30分行ったこと以外は実施例2と同様にしてカラーフィルターを製造した。実施例1と同様にして評価した結果を第1表に示す。
Figure 2009244785
第1表から明らかなように、比較例1及び2に対して実施例1及び2は、ポストベーク後のコントラストの保持率が高く、色度の変化(Δy)が小さく、かつ輝度の変化(ΔY)が高い値を示している。以上のことから、ポストベークを減圧下で行うことで高コントラストかつ塗膜の黄変がない、または極めて黄変の少ないカラーフィルターの製造方法を提供することができる。
本発明によれば、光透過率及びコントラストに優れた青色画素を有し、黄変のないカラーフィルターを高い生産性で製造することができる。本発明の製造方法により製造されるカラーフィルターは、コントラストに優れるため、大画面液晶ディスプレイなどの液晶ディスプレイ用として好適である。

Claims (7)

  1. (A)基板に青色顔料を含有するネガ型レジスト組成物を塗布する工程、(B)プレベークする工程、(C)露光・現像する工程、及び(D)ポストベークする工程を有するカラーフィルターの製造方法であって、(D)ポストベークを減圧下で行うことを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. (D)ポストベークの温度が180〜280℃である請求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
  3. (D)ポストベークにおける真空度が、ケージ圧で−0.20〜−0.01MPaである請求項1又は2に記載のカラーフィルターの製造方法。
  4. (C)工程と(D)工程の間に(D’)常圧でのポストベーク工程をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  5. 前記青色顔料として、平均粒子径10〜100nmであるC.I.ピグメントブルー15:6を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  6. 前記ネガ型レジスト組成物が、青色顔料、(a)顔料分散剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)多官能性モノマー、(d)光開始剤、及び(e)溶剤を含有してなる請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  7. (B)プレベークの温度が60〜110℃である請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
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