JP2010262135A - 感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びカラー表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カラーフィルタの製造に適する高精細で、密着性も良く、更に現像残渣のない感光性樹脂組成物を提供するとともに、それを用いたフォトスペーサーを有するカラーフィルタ及びカラー表示装置を提供する。
【解決手段】 (A)ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)3〜70質量%、水酸基を有するモノマ(a2)5〜50質量%及びマレイミド基を有するモノマ(a3)5〜50質量%を含有するモノマ成分を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を1〜30質量%付加した、重量平均分子量(Mw)が3,000〜200,000の樹脂、(B)多官能光重合性化合物、(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物、(D)光重合開始剤及び(E)有機溶剤を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分に対して0.1〜10質量%である感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)3〜70質量%、水酸基を有するモノマ(a2)5〜50質量%及びマレイミド基を有するモノマ(a3)5〜50質量%を含有するモノマ成分を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を1〜30質量%付加した、重量平均分子量(Mw)が3,000〜200,000の樹脂、(B)多官能光重合性化合物、(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物、(D)光重合開始剤及び(E)有機溶剤を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分に対して0.1〜10質量%である感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、アルカリ現像可能な感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びカラー表示装置に関し、詳しくは現像残渣がなく、ガラス基板やITO基板への密着性が良いフォトスペーサーを形成することができる感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及びカラー表示装置に関する。
液晶表示パネルには、従来から、2枚の基板間の間隔(セルギャップ)を一定に保つため、所定の粒径を有するガラスビーズ、プラスチックビーズなどの直径4〜5μm程度のスペーサー粒子が使用されているが、これらスペーサー粒子は、ガラス基板などの透明基板上にランダムに散布されるため、赤(R)、緑(G)及び青(B)画素形成領域にスペーサー粒子が存在すると、光漏れや入射光が散乱を受け、液晶パネルのコントラストが低下するという問題があった。
そこで、これらの問題を解決するために、スペーサーをフォトリソグラフィーにより形成する方法が採用されるようになってきた(柱状スペーサー、カラムスペーサー、ポストスペーサー、フォトスペーサーなどと呼ばれる)。この方法は、感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布し、所定のマスクを介して紫外線を露光したのち現像して、ドット状やストライプ状のスペーサーを形成するものであり、画素形成領域以外の所定の場所、たとえばカラーフィルタ上のブラックマトリックス上にのみスペーサーを形成することができるため、光漏れやコントラスト低下の問題は解決される。
また、液晶表示装置の高品位化が進んでおり、スペーサーの小径化やスペーサー形状の順テーパ化、更には現像残渣がないことが求められている。
従来の密着性を向上させる技術としてはカラーフィルタ用硬化組成物ではシランカップリング剤を用いる方法(特許文献1,2)が提案されている。しかしながら、シランカップリング剤では、樹脂組成物の官能基がカップリング剤と反応してしまうために増粘し、また密着性も低下するなど、経時安定性が悪い事がわかっている。
また、高精細化により添加される開始剤量が少量となっていくために、光硬化不足が原因となり、スペーサー形状の逆テーパ化やスペーサーの剥離が見られる。
さらには、液晶表示装置の製造工程中に、溶剤、酸またはアルカリ溶液などによる浸漬処理が行われ、これらの処理に対して耐性を有することが必要となっている。
これらのことから、フォトスペーサーは高精細、高密着性、現像残渣がなく、且つ信頼性も高い事が要求される。
本発明の目的は、上記のような状況から、カラーフィルタの製造に適する高精細で、密着性も良く、更に現像残渣のない感光性樹脂組成物を提供するとともに、それを用いたフォトスペーサーを有するカラーフィルタ及びカラー表示装置を提供することである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高精細で、密着性も良く、更に現像残渣のない以下の組成の感光性樹脂組成物を見出した。
即ち、本発明は、次のものに関する。
1.(A)ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)3〜70質量%、水酸基を有するモノマ(a2)5〜50質量%及びマレイミド基を有するモノマ(a3)5〜50質量%を含有するモノマ成分を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を1〜30質量%付加した、重量平均分子量(Mw)が3,000〜200,000の樹脂、(B)多官能光重合性化合物、(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物、(D)光重合開始剤及び(E)有機溶剤を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分に対して0.1〜10質量%である感光性樹脂組成物に関する。
2.エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)が、下記一般式(1)で表されるイソシアネートである上記1に記載の感光性樹脂組成物に関する。
1.(A)ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)3〜70質量%、水酸基を有するモノマ(a2)5〜50質量%及びマレイミド基を有するモノマ(a3)5〜50質量%を含有するモノマ成分を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を1〜30質量%付加した、重量平均分子量(Mw)が3,000〜200,000の樹脂、(B)多官能光重合性化合物、(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物、(D)光重合開始剤及び(E)有機溶剤を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分に対して0.1〜10質量%である感光性樹脂組成物に関する。
2.エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)が、下記一般式(1)で表されるイソシアネートである上記1に記載の感光性樹脂組成物に関する。
3.(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物が、下記一般式(2)で示される化合物である上記1又は2に記載の感光性樹脂化合物に関する。
本発明は、高精細で、密着性も良く、更に現像残渣のない感光性樹脂組成物を提供でき、それをカラーフィルタのフォトスペーサーに用いることで感光性樹脂組成物の高精細、高密着性で、現像残渣のないカラーフィルタ、カラー表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の用いられる(A)特定の樹脂は、ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)、水酸基を有するモノマ(a2)及びマレイミド基を有するモノマ(a3)を含有するモノマ成分(a1)〜(a3)を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を付加させて合成される。
なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味する。
本発明の用いられる(A)特定の樹脂は、ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)、水酸基を有するモノマ(a2)及びマレイミド基を有するモノマ(a3)を含有するモノマ成分(a1)〜(a3)を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を付加させて合成される。
なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味する。
モノマ成分(a1)〜(a3)のうち、モノマ分子内にジシクロ環又はトリシクロ環を有するモノマ(a1)としては、例えば、ビニル重合可能なビニルモノマであることが好ましく、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基を持った(メタ)アクリル酸エステル等(例えば、メタクリロイルオキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン)が挙げられる。特に、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基を持ったメタクリル酸エステル又はトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基を持ったメタクリル酸エステル樹脂が有効である。これらのモノマ(a1)は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。モノマ(a1)の使用量は、モノマ成分(a1)〜(a3)とエチレン性不飽和基含有イソシアネートの合計に対して、3〜70質量%であり、好ましくは5〜65質量%であり、より好ましくは10〜60質量%である。3質量%以上の場合は、得られる共重合樹脂の透明性が向上し、70質量%を以下場合は、得られる樹脂の粘度が最適なことからからハンドリング性が良くなる。
モノマ成分(a1)〜(a3)のうち、水酸基を有するモノマ(a2)としては、例えばビニル重合可能なビニルモノマが好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、パラヒドロキシスチレン等が挙げられる。モノマ(a2)の使用量は、モノマ成分(a1)〜(a3)とエチレン性不飽和基含有イソシアネートの合計に対して、5〜50質量%であり、10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。5質量%以上の場合は、パターン形成時間が早く、本発明の特性が得られる。50質量%以下の場合は、得られる樹脂の粘度が最適となりハンドリングも良好で、また極性の低い溶剤に対しも、良好に溶解する。
モノマ成分(a1)〜(a3)の内、モノマ分子内にマレイミド基を有するモノマ(a3)としては、N−シクロヘキシルマレイミド、N−2−メチルヘキシルマレイミド、N−2−エチルシクロヘキシルマレイミド、N−2−クロロシクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2−エチルフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド等のN−置換マレイミド基を有するモノマが挙げられる。中でも、透明性及び溶解性の点で、N−シクロヘキシルマレイミド、N−2−メチルシクロヘキシルマレイミドが特に好ましい。これらモノマは2種類以上併用してもよい。モノマ(a3)の使用量は、モノマ成分(a1)〜(a3)と上記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有イソシアネートの合計に対して、5〜50質量%であり、10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましい。5質量%未満の場合は、アルカリ現像時の密着性及び熱履歴による密着性に対し、塗膜の十分な密着性が得られない。また、50質量%以下においては、透明性が高く、塗膜とした場合、硬化物の硬度も高く良好な塗膜が得られる。
また、本発明の感光性樹脂組成物を、アルカリ現像を可能とする場合には、モノマ成分(a1)〜(a3)として更にカルボキシル基を有するモノマ(a4)を用いる。モノマ(a4)としては、例えば、ビニル重合可能なビニルモノマが好ましく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、メサコン酸、α−クロロアクリル酸等が挙げられる。これらのモノマ(a4)は1種単独で用いてもよいし、2種類以上併用して使用してもよい。モノマ(a4)の使用量は、モノマ成分(a1〜a3)とエチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)の合計に対して、5〜50質量%であり、8〜40質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることが更に好ましい。5質量%以上であると、アルカリ現像を行なった場合に露光部の耐現像液性も良く、精細な画素パターンが得られる。また、色素の分散を行った際、凝集が起こりにくく、十分に分散でき保存安定性がよくなる傾向がある。また50質量%以下では、得られる樹脂の粘度が最適値となりハンドリング良好となる他、硬化塗膜の耐湿性も良く、また硬化塗膜の耐現像液性が向上する。
上記のようにして得られた重合体(a)にエチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を付加させることにより、本発明に用いられる樹脂を合成する。
エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)としては、上記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有イソシアネートが好ましく、上記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和基含有イソシアネートの具体例としては、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート、3−イソシアナートプロピル(メタ)アクリレート、2−イソシアナート−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナート−1,1−ジメチルエチル(メタ)アクリレート、4−イソシアナートシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、下記一般式(3)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと下記一般式(4)で表されるジイソシアネート化合物のモル比約1:1の反応生成物も挙げられる。
また、下記一般式(3)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと下記一般式(4)で表されるジイソシアネート化合物のモル比約1:1の反応生成物も挙げられる。
一般式(4)で表されるジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(通称TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(同MDI)、3,5,5−トリメチル−3−イソシアナトメチルシクロヘキシルイソシアネート(同IPDI)、m−又はp−キシリレンジイソシアネート、1,3−又は1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、ピリジンジイルイソシアネート等が挙げられる。
これらの中で、工業的に有用な2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これらの中で、工業的に有用な2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
付加反応に用いられる上記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有イソシアネートの使用量は、モノマ成分(a1)〜(a3)とエチレン性不飽和基含有イソシアネートの合計に対して、1〜30質量%であり、3〜20質量%がより好ましく、5〜18質量%が更に好ましい。1質量%以上で、光硬化部位の耐アルカリ性が向上していく傾向にあり、30質量%以下であれば、光に対して感度が最適となり、高解像度となる。
このようにして得られる本発明に用いられる樹脂の重量平均分子量(Mw)は、3,000〜200,000の範囲とされ、3,000〜100,000の範囲とすることが好ましく、5,000〜50,000の範囲が更に好ましい。この重量平均分子量が、3,000未満では、耐アルカリ性が低下し、また、200,000を超えると感光液にしたときに粘度が高くなり、スピンコートする際の塗布性が低下する傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
本発明の用いられる(B)多官能光重合性化合物は、例えば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、ECH(エピクロルヒドリン)変性ブチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、EO(エチレンオキシド)変性ジシクロペンテニルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(POはプロピレンオキシドを意味する。以下同様)、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレートなどが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物で用いる(B)多官能光重合化合物の含有量は(A)樹脂の含有量に対して40〜80質量%であり、40質量%以上にすることにより、アルカリ現像可能となり、また80質量%以下にすることにより、塗膜の強度と密着性を両立することができる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物としては、下記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。
(C)成分の含有量は、前記(A)成分に対して0.1〜10質量%であるが、1〜10質量%であることが好ましく、3〜8質量%であることがより好ましい。0.1質量%以上では密着性・信頼性が良好となる傾向で、10質量%以下では、粘度安定性もよい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる(D)光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
(D)光重合開始剤の含有量は、成分(A)〜(C)の合計量に対して、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは1〜4質量%である。光重合開始剤の含有量を上記範囲することで、光感度が良好となり、且つ密着性が良好となる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる(E)有機溶剤としては、例えば、ケトン化合物、アルキレングリコールエーテル化合物、アルコール化合物、芳香族化合物などが挙げられる。具体的には、ケトン化合物として、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等があり、アルキレングリコールエーテル化合物として、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート等が挙げられ、アルコール化合物として、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール等が挙げられ、芳香族化合物として、ベンゼン、トルエン、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン等が挙げられ、その他として、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(E)有機溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。有機溶剤の含有量は、成分(A)〜(D)の合計量に対して、好ましくは5〜60質量%であり、より好ましくは10〜50質量%であり、さらに好ましくは20〜40質量%である。有機溶剤の含有量を上記範囲にすることにより、感光性樹脂組成物が適切な粘度となり、塗布性が良好となり、且つ塗布ムラが発生し難い。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、暗反応を抑制するための熱重合禁止剤(ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等)、基板との密着性を向上させるためのカップリング剤(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有したシランカップリング剤やイソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等)を必要に応じて適宜使用することができる。
加えて、本発明の感光性樹脂組成物には膜の平滑性を向上させるための界面活性剤(フッ素系、シリコン系、炭化水素系等)も必要に応じて適宜使用することができる。界面活性剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等を挙げることができる。
界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類を挙げることができる。
また界面活性剤の商品名としては、KP(信越化学工業株式会社製)、ポリフロー(共栄社化学株式会社製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業株式会社製)、フタージェント(株式会社ネオス製)、フロラード(住友スリーエム株式会社製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子株式会社製)、Disperbyk(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、ソルスパース(ゼネカ株式会社製)、アジスパー(味の素ファインテクノ株式会社製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独または2種類以上を混合して使用することができる。界面活性剤の使用量は、(D)有機溶剤を除く成分の合計量100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましく、さらに2質量部以下であることがより好ましい。
これらの界面活性剤は、単独または2種類以上を混合して使用することができる。界面活性剤の使用量は、(D)有機溶剤を除く成分の合計量100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましく、さらに2質量部以下であることがより好ましい。
さらに、上記成分以外にも紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で使用することもできる。
感光性樹脂組成物を用いて基板上へ感光層を形成するには、画像形成感光液を基板に直接塗布するか、あるいはその感光液を一旦支持体に塗布して成膜した後、基板に形成するなどして行うことができる。
上記の基板としては、用途により選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス板、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属板、その他セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙げられる。これらの基板には予めクロム蒸着等によりブラックマトリックスが形成されているものでもよい。
次に、本発明に用いる感光性樹脂組成物の製造法について説明する。
感光性樹脂組成物を基板に塗工する方法としては、スリットコータ塗布、ダイコーター塗布、ロールコーター塗布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗布、エアナイフコーター塗布などがある。塗布後、50〜130℃の温度での加熱又は真空乾燥により基板に感光層(溶剤が実質的に除かれた感光性樹脂組成物からなる層)を形成することができる。このようにして形成された感光層の厚みは、用途によって適宜定まるが、通常、0.1〜300μmの範囲であり、カラーフィルタに用いる場合には、0.2〜10μmの範囲とすることが好ましい。
感光性樹脂組成物を基板に塗工する方法としては、スリットコータ塗布、ダイコーター塗布、ロールコーター塗布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗布、エアナイフコーター塗布などがある。塗布後、50〜130℃の温度での加熱又は真空乾燥により基板に感光層(溶剤が実質的に除かれた感光性樹脂組成物からなる層)を形成することができる。このようにして形成された感光層の厚みは、用途によって適宜定まるが、通常、0.1〜300μmの範囲であり、カラーフィルタに用いる場合には、0.2〜10μmの範囲とすることが好ましい。
基板上に形成された感光層への露光は、感光層に活性光線を画像状に照射することにより行なうことができる。露光時の光量は、通常、10〜500mJ/cm2とすることが好ましい。これにより露光部の膜を硬化させることができる。露光に先立ち、その膜の表面にポリビニルアルコール等の酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、その上から露光してもよい。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、可視光レーザーなどが好適である。これらの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や走査による直接描写などを行なうことにより画像状に活性光線が照射される。
上記の露光に続いて現像工程を行なう。現像方法としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等の無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の有機塩基、又は塩を含む水溶液(アルカリ現像液)や、これらの無機アルカリや有機塩基等を含む溶剤等の現像液を吹き付けるか、現像液に浸漬するなどして未露光部を除去し、画像に対応した硬化膜の画像パターンを得ることができる。現像後、さらに、画像パターンをより強固に硬化させるため、ポストベークを行なうことが好ましい。ポストベーク温度は、60〜280℃の温度が好ましく、加熱時間は1〜60分間程度が好ましい。
このようにして画像が得られるが、特に、カラーフィルタの製造においては、フォトスペーサーの形成の前に、感光性着色樹脂組成物を用いて、赤、緑、青、黒などの異なる3〜7色の着色画像について繰り返し行なうことが好ましい。例えば、先にクロム蒸着などにより形成したブラックマトリックス上に赤、緑、青の着色画像が形成される。赤、緑、青の着色画像は、各色に着色された感光性着色樹脂組成物を用い、上記と同様の感光層の形成、露光現像を行なうことにより、形成することができる。また、黒色の感光性着色樹脂組成物を用いてブラックマトリックスを形成した後、赤、緑、青の着色画素を形成しても良い。さらに、赤、緑、青の着色画像を形成した後に、これらの着色画像の隙間に黒色の画像形成材料を用いてブラックマトリックスを形成してもよい。赤、緑、青の着色画像形成順序は任意である。着色画像は各色について画素を形成するようにする。
本発明のカラー表示装置は、上記方法により製造されたカラーフィルタを有するものであるが、該方法により製造されたカラーフィルタを具有した液晶表示デバイスを用いたカラー表示装置をも含むものである。このような液晶表示デバイスを用いたカラー表示装置の場合には、通常、基板上に上記の方法により着色画素を形成し、その表面を覆う樹脂等により平坦化層と、電極及び配向膜に挟まれた液晶層を有した液晶セル、必要に応じて、この液晶セルの外側に偏光膜、反射板、位相差板、光源等を配置し、液晶素子として用いられる。
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
実施例及び比較例で使用した樹脂の合成に用いた材料の配合表を表1に示し、樹脂の合成方法を下記に示した。
また、実施例及び比較例で使用した感光性樹脂組成物比率を表2に示した。
また、実施例及び比較例の感光特性と密着性試験結果を表3に示した。
実施例及び比較例で使用した樹脂の合成に用いた材料の配合表を表1に示し、樹脂の合成方法を下記に示した。
また、実施例及び比較例で使用した感光性樹脂組成物比率を表2に示した。
また、実施例及び比較例の感光特性と密着性試験結果を表3に示した。
(密着性試験方法)
50℃−温水超音波試験(超音波洗浄器:株式会社エスエヌディ 型番US−1)にて、ITO基板上に成膜しパターニングしたサンプルを10分間浸漬し、前後の密着性を目視にて確認した。
マスクサイズ:直径10μmパターン35個×90個の剥離を下記基準により評価した。
全て密着:○
密着不良:×
全て剥離:××
50℃−温水超音波試験(超音波洗浄器:株式会社エスエヌディ 型番US−1)にて、ITO基板上に成膜しパターニングしたサンプルを10分間浸漬し、前後の密着性を目視にて確認した。
マスクサイズ:直径10μmパターン35個×90個の剥離を下記基準により評価した。
全て密着:○
密着不良:×
全て剥離:××
(粘度安定性評価方法)
実施例及び比較例のサンプルをそれぞれ50g程度、小分けし、40℃の恒温恒湿器内に静置し、初日の粘度と3日後の粘度を測定し、粘度安定性を確認した。
粘度3日後−粘度初日<1.0mPa・s:OK
粘度3日後−粘度初日≧1.0mPa・s:NG
実施例及び比較例のサンプルをそれぞれ50g程度、小分けし、40℃の恒温恒湿器内に静置し、初日の粘度と3日後の粘度を測定し、粘度安定性を確認した。
粘度3日後−粘度初日<1.0mPa・s:OK
粘度3日後−粘度初日≧1.0mPa・s:NG
<樹脂Aの合成>
(1)1リットルの4つ口フラスコに320gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを秤取り、N2でバブリングしながら、液温を90℃に保った。(2)1リットルビーカー内で275gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、(a1)のメタクリロイルオキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(日立化成工業株式会社製、FANCRYL FA−513M)101.3g、(a3)のN−シクロヘキシルマレイミド45g、(a2)の2−ヒドロキシエチルメタクリレート45gを混合し、N2でバブリングしながら溶解させた。N−シクロヘキシルマレイミドの溶解を確認した後、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3gを溶解させた。(2)で得られた溶液を(1)の4つ口フラスコ中の90℃のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに3時間かけて連続的に滴下し、その後3時間、90℃に保った。3時間、90℃に保っている間、数回に分けて40gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの中にあらかじめ溶解させておいた2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.6gを残存モノマ低減のため添加した。合計6時間、90℃で反応を行なった後、120℃まで液温を上昇させ、その後1時間、120℃に保ち、自然冷却した。更に、(b)の2−イソシアナートエチルメタクリレート31g、ジブチル錫ラウリレート0.3gを添加し、70℃で4時間撹拌し、表1に記載の樹脂Aを得た。樹脂の重量平均分子量は、25,000であった。
(1)1リットルの4つ口フラスコに320gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを秤取り、N2でバブリングしながら、液温を90℃に保った。(2)1リットルビーカー内で275gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、(a1)のメタクリロイルオキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(日立化成工業株式会社製、FANCRYL FA−513M)101.3g、(a3)のN−シクロヘキシルマレイミド45g、(a2)の2−ヒドロキシエチルメタクリレート45gを混合し、N2でバブリングしながら溶解させた。N−シクロヘキシルマレイミドの溶解を確認した後、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3gを溶解させた。(2)で得られた溶液を(1)の4つ口フラスコ中の90℃のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに3時間かけて連続的に滴下し、その後3時間、90℃に保った。3時間、90℃に保っている間、数回に分けて40gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの中にあらかじめ溶解させておいた2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.6gを残存モノマ低減のため添加した。合計6時間、90℃で反応を行なった後、120℃まで液温を上昇させ、その後1時間、120℃に保ち、自然冷却した。更に、(b)の2−イソシアナートエチルメタクリレート31g、ジブチル錫ラウリレート0.3gを添加し、70℃で4時間撹拌し、表1に記載の樹脂Aを得た。樹脂の重量平均分子量は、25,000であった。
(実施例1)
(1)感光性樹脂組成物の製造
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート13.09gに樹脂A:8.85gと、多官能光重合剤化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:9.30g、光重合開始剤としてベンゾフェノン:0.94g、及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:0.46g、添加剤として1,2:8,9ジエポキシリモネン:0.66gを加えて混合し、表2に示した組成の感光性樹脂組成物を含む感光液を得た。
(1)感光性樹脂組成物の製造
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート13.09gに樹脂A:8.85gと、多官能光重合剤化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:9.30g、光重合開始剤としてベンゾフェノン:0.94g、及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:0.46g、添加剤として1,2:8,9ジエポキシリモネン:0.66gを加えて混合し、表2に示した組成の感光性樹脂組成物を含む感光液を得た。
(2)フォトスペーサーの形成
(1)の感光液を、ITO基板上にスピンコート法により塗布し、さらに90℃で3分間乾燥を行い、約膜厚6.0μmの膜を形成した。得られた膜に、フォトマスクを重ね超高圧水銀灯によりに200mJ/cm2の露光を行った。その後アルカリ現像液にて40秒間現像して、ガラス基板上に円形状のフォトスペーサーを得た。その後、250℃で30分間焼成した。この時、フォトスペーサーの高さは4.0μm、直径14.4μmであった。その時の、密着性試験結果及び粘度安定性評価結果を表3に示した。
(1)の感光液を、ITO基板上にスピンコート法により塗布し、さらに90℃で3分間乾燥を行い、約膜厚6.0μmの膜を形成した。得られた膜に、フォトマスクを重ね超高圧水銀灯によりに200mJ/cm2の露光を行った。その後アルカリ現像液にて40秒間現像して、ガラス基板上に円形状のフォトスペーサーを得た。その後、250℃で30分間焼成した。この時、フォトスペーサーの高さは4.0μm、直径14.4μmであった。その時の、密着性試験結果及び粘度安定性評価結果を表3に示した。
(比較例1)
実施例1の(1)感光性樹脂組成物の製造において添加剤として加えた1,2:8,9ジエポキシリモネンを除いた以外は実施例1と同様にして、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20.35gに樹脂A:8.90gと、多官能光重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:9.35g、光重合開始剤としてベンゾフェノン:0.94g、及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:0.46gを加えて混合し、感光性樹脂組成物を製造した。この時、フォトスペーサーの高さは4.0μm、直径14.0μmであった。その時の、密着性試験結果及び粘度安定性評価結果を表3に示した。
実施例1の(1)感光性樹脂組成物の製造において添加剤として加えた1,2:8,9ジエポキシリモネンを除いた以外は実施例1と同様にして、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20.35gに樹脂A:8.90gと、多官能光重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:9.35g、光重合開始剤としてベンゾフェノン:0.94g、及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:0.46gを加えて混合し、感光性樹脂組成物を製造した。この時、フォトスペーサーの高さは4.0μm、直径14.0μmであった。その時の、密着性試験結果及び粘度安定性評価結果を表3に示した。
(比較例2)
実施例1の(1)感光性樹脂組成物の製造において添加剤として加えた1,2:8,9ジエポキシリモネンを1.32g加えた以外は実施例1と同様にして、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.13gに樹脂A:8.85gと、多官能光重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:9.30g、光重合開始剤としてベンゾフェノン:0.94g、及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:0.46gを加えて混合し、感光性樹脂組成物を製造した。この時、フォトスペーサーの高さは3.94μm、直径14.3μmであった。その時の、密着性試験結果及び粘度安定性評価結果を表3に示した。
実施例1の(1)感光性樹脂組成物の製造において添加剤として加えた1,2:8,9ジエポキシリモネンを1.32g加えた以外は実施例1と同様にして、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.13gに樹脂A:8.85gと、多官能光重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:9.30g、光重合開始剤としてベンゾフェノン:0.94g、及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:0.46gを加えて混合し、感光性樹脂組成物を製造した。この時、フォトスペーサーの高さは3.94μm、直径14.3μmであった。その時の、密着性試験結果及び粘度安定性評価結果を表3に示した。
比較例1の(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物を0.1質量%以下として配合しない組成物では、密着性に劣り、比較例2の(C)成分を、10質量%を超えて配合した場合は、密着性は良好であるが、粘度安定性に劣る。
これに対して、本発明の(A)〜(D)を含有する感光性樹脂組成物の実施例1は、密着性、粘度安定性のいずれにも優れ、カラーフィルタを有するカラー表示装置のフォトスペーサーを製造するのに好適である。
これに対して、本発明の(A)〜(D)を含有する感光性樹脂組成物の実施例1は、密着性、粘度安定性のいずれにも優れ、カラーフィルタを有するカラー表示装置のフォトスペーサーを製造するのに好適である。
Claims (7)
- (A)ジシクロ環もしくはトリシクロ環を有するモノマ(a1)3〜70質量%、水酸基を有するモノマ(a2)5〜50質量%及びマレイミド基を有するモノマ(a3)5〜50質量%を含有するモノマ成分を重合して得られる重合体(a)に対して、エチレン性不飽和基含有イソシアネート(b)を1〜30質量%付加した、重量平均分子量(Mw)が3,000〜200,000の樹脂、
(B)多官能光重合性化合物、
(C)分子内にエポキシ基を2つ持つ化合物
(D)光重合開始剤及び
(E)有機溶剤
を含有し、前記成分(C)の含有量が前記(A)成分に対して0.1〜10質量%である感光性樹脂組成物。 - フォトスペーサー用である、請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いて基板上にフォトスペーサーを形成したカラーフィルタ。
- 請求項5に記載のカラーフィルタを有するカラー表示装置。
- 請求項6に記載のカラーフィルタを具備した液晶表示デバイスを有するカラー表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009112751A JP2010262135A (ja) | 2009-05-07 | 2009-05-07 | 感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びカラー表示装置 |
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ID=43360248
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JP2009112751A Pending JP2010262135A (ja) | 2009-05-07 | 2009-05-07 | 感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びカラー表示装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010262135A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013178407A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Nippon Shokubai Co Ltd | フォトスペーサー用硬化性樹脂組成物および柱状スペーサー |
JP2016141685A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-08 | 岡本化学工業株式会社 | レジンアクセサリー用の感光性樹脂組成物及びこれを用いたレジンアクセサリー |
WO2016129195A1 (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | Jsr株式会社 | 感光性樹脂組成物および樹脂組成物、パターン化樹脂膜およびその製造方法、ならびに細胞培養装置 |
-
2009
- 2009-05-07 JP JP2009112751A patent/JP2010262135A/ja active Pending
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