JP4833315B2 - テント用ロック装置 - Google Patents
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Description
当該ロック装置は、基本的には、柱体と、柱体に相対昇降可能に設けられたロックベースと、柱体に設けられたロック孔と、ロックベースに長手方向に移動可能に設けられてロック孔に突入するロック位置とロック孔から抜け出るアンロック位置とをとり得るロックピンと、ロックベースに設けられてロックピンを常時ロック位置に付勢する弾性体と、ロックベースに搖動可能に設けられてロックピンをアンロック位置に作動し得る操作レバーと、から構成されている。
この様な状態から、弾性体に抗して操作レバーを搖動させると、ロックピンがロック孔から抜け出てアンロック位置にされ、柱体とロックベースとの相対昇降が許容される。
ところが、従来のものは、操作レバーが誤操作されると、柱体とロックベースとの相対昇降が許容されてしまうので、不測の事故を招く惧れがあり、安全性に問題があった。
これは、ロックピンをロック位置に抜止保持し得る抜止保持手段を追加したものである。
具体的には、抜止保持手段の回動操作体が水平状態にされると、抜止保持手段が抜止解除(抜止不能)位置になり、操作レバーが操作されると、ロックピンがアンロック位置にされる。
逆に、抜止保持手段の回動操作体が垂直状態にされると、抜止保持手段が抜止保持(抜止可能)位置になり、ロックピンがロック位置に保持される。
ところが、この時、回動操作体が水平状態になっていると共に、操作レバーが横軸(左右方向軸、ロックピンの長手直角方向軸)廻りに回動(搖動)させるものであるという連想から、回動操作体も横軸(左右方向軸、ロックピンの長手直角方向軸)廻りに回動(搖動)させるものだと思ってしまい、加えて、回動操作体を足で踏んで操作する作業者もいる事から、構成部品が損傷したり作動不良に陥ってしまう事があった。
ロックベースの蓋体には、「ON」及び「OFF」の文字と「両矢印」の図形が表記されているが、上からでは見難い事もあって、この様な事が起生していた。
この様な状態から、弾性体に抗して操作レバーが搖動されると、ロックピンがロック孔から抜け出てアンロック位置にされ、柱体とロックベースとの相対昇降が許容される。
抜止保持手段の回動操作体が垂直状態にされると、ロックピンが回動規制機構に依り抜止解除位置にされると共に、抜止機構に依り長手方向の移動が許容される。従って、操作レバーを操作すれば、ロックピンがアンロック位置にされて柱体とロックベースとの相対昇降が許容される。
抜止保持手段の回動操作体が水平状態にされると、ロックピンが回動規制機構に依り抜止保持位置にされると共に、抜止機構に依り長手方向の移動が阻止される。従って、ロックピンは、ロック位置に保持される。この為、操作レバーを誤操作してロックピンをアンロック位置にしようとしても、ロックピンが抜止保持手段に依りロック位置に抜止保持されているので、柱体とロックベースとの相対昇降が阻止される。
抜止保持手段の回動規制機構は、回動操作体が水平状態の時にはロックピンを抜止保持位置にすると共に、回動操作体が垂直状態の時にはロックピンを抜止解除位置にする様にしてあるので、回動操作体を垂直状態から操作する場合、一見しただけで操作レバーとは操作方向が異なる事が判ると共に、前後方向軸(ロックピンの長手方向軸)廻りに回動させて水平状態にすれば良い事が判る。従って、回動操作体を操作レバーと同じ横軸(左右方向軸、ロックピンの長手直角軸)廻りに回動させる惧れがなくなり、構成部品の損傷や作動不良を誘発する事がなくなる。
(1) 柱体、ロックベース、ロック孔、ロックピン、弾性体、操作レバー、抜止保持手段とで構成し、とりわけ抜止保持手段の回動規制機構は、回動操作体が水平状態の時にはロックピンを抜止保持位置にすると共に、回動操作体が垂直状態の時にはロックピンを抜止解除位置にする様にしたので、ロックピンをアンロック位置にできる抜止解除位置の時には、回動操作体が垂直状態を為し、一見しただけで、操作レバーとは操作方向(回動方向)が異なる事が判断できる。その結果、垂直状態の回動操作体を足で踏んで左右方向軸廻りに回動させる事がなくなり、構成部品の損傷や作動不良を防止できる。
(2) 回動操作体とロックベースとの間に回動操作体の回動を規制する操作体回動規制機構を設けた場合は、この操作体回動規制機構の存在に依りこれを一見しただけで回動操作体の操作方向が判る。加えて、もし、回動操作体を水平状態にして足に依り踏んでこれを操作しても、この操作体回動規制機構がある事に依り回動操作体の下動が物理的にも阻止され、これらの損傷等を防止する事ができる。
(3) 操作レバーとロックピンとの間にロックピンの自由回動を規制する自由回動規制機構を設けた場合は、回動操作体を垂直状態にして抜止保持手段に依りロックピンを抜止解除位置にしたならば、この状態が維持され、不用意に回動操作体が水平方向に回動してロックピンがロック位置にされる惧れがなくなる。その結果、操作レバーを操作すれば、適正にロックピンをアンロック位置にする事ができる。
図1は、本発明のテント用ロック装置を示す分解斜視図。図2は、抜止解除・ロック状態を示す縦断側面図。図3は、図2の縦断背面図。図4は、柱体の外筒とロックベースと外筒側摺動体との取付状態を示す縦断正面図。図5は、柱体の外筒と内筒との嵌合状態を示す横断平面図。図6は、アンロック状態を示す図2と同様図。図7は、抜止保持・ロック状態を示す図2と同様図。図8は、図7の縦断背面図。図9は、ロックピンを示す斜視図である。尚、図1に於て、上側が上側、下側が下側、右上側が前側、左下側が後側、右下側が右側、左上側が左側と規定する。
外筒9は、断面略正方形の角筒状を呈して居り、下部の左右両側には、掛合孔11が穿設されていると共に、後側には、ロック孔4に連通する通孔12が穿設されている。
内筒10は、外筒9より小径で同じく断面略正方形の角筒状を呈し、内側四隅には、断面略正方形の補強リブ13を備えている。
外筒側摺動体14は、合成樹脂製にしてあり、外筒9の下端に当合される四枠状の枠片16と、これの各辺に立設されて外筒9の下部内側に位置して内筒10の外面に摺接される四つの摺動片17と、左右の摺動片17に外向きに突設されて外筒9の掛合孔11に掛合される突起18と、後側の摺動片17に穿設されて外筒9の通孔12に連通する通孔19とを備えている。
内筒側摺動体15は、同じく合成樹脂製にしてあり、内筒10の上端に当合される蓋片20と、これの下側に連設されて内筒10の上部内側に嵌入される嵌入片21と、外筒摺動体14の摺動片17に干渉しない様に蓋片20の四隅に突設されて外筒9の内面に摺接される合計八つの摺動片22とを備えている。
筒体23の左右両側には、外筒9の掛合孔11に連通して外筒側摺動体14の突起18が掛合される掛合孔26が形成されている。
筒体23と蓋体25には、ロックピン5を貫通して案内する為の案内孔27が形成されている。
箱体24の上部には、収容腔に連通されて操作レバー7が挿入される左右の挿入孔28が形成されている。
蓋体25は、ビス等の止具29に依り箱体24に着脱可能に取付けられて居り、案内孔27の前側には、これより大径で弾性体6の一側を支持する為の受孔30が形成されていると共に、後面には、抜止保持状態を示す「ON」の文字と抜止解除状態を示す「OFF」の文字と回動方向を示す「両矢印」の図形が表記されている。
ロックピン5の前側には、窪所が形成されてここには合成樹脂製で円柱状の摺接片31が前側を除いて嵌合されている。ロックピン5の中程には、小判型の鍔片32が形成されている。ロックピン5の後部には、両側が切除されて取付片33が形成されている。
操作レバー7のフォーク片34とボス片35は、ロックベース3の挿入孔28に挿入される。そして、フォーク片34の先部は、ロックピン5に跨った状態で鍔片32の前側に位置されると共に、ボス片35は、左右方向の支軸(ボルト)37に依りロックベース3に対して前後方向に搖動(横軸廻りに回動)可能に取付けられる。
回動規制機構39は、ロックピン5の鍔片32と、ロックベース3の箱体24内に設けられてロックピン5が抜止保持位置と抜止解除位置の時には鍔片32の端面が当合し得る当片42とを備えている。
当片42は、略角柱状を呈し、ロックベース3の箱体24内の前側左下隅部に形成されている。
抜止機構40は、ロックピン5の鍔片32と、ロックベース3に設けられてロックピン5が抜止保持位置の時には鍔片32に当合し得ると共にロックピン5が抜止解除位置の時には鍔片32との当合が回避される抜止片43とを備えている。
抜止片43は、板状を呈し、ロックベース3の蓋体25の前側下部から前方に突設されている。
回動操作体38は、図2に示す如く、垂直状態の時には、ロックピン5の鍔片32が水平状態になって回動規制機構39に依りロックピン5が抜止解除位置になり、この状態から、図3に於て時計方向に90度だけ回動して図7に示す如く、水平状態した時には、ロックピン5の鍔片32が垂直状態になって回動規制機構39に依りロックピン5が抜止保持位置になる様にしてある。
テント用ロック装置1は、次の様にして組立てられる。
操作レバー7のフォーク片34とボス片35がロックベース3の挿入孔28に挿入されると共に、ボス片35が支軸37に依りロックベース3に搖動可能に取付けられる。ロックピン5の後半に弾性体6が挿通されると共に、ロックピン5の後側がロックベース3の蓋体25の案内孔27に挿通された後、取付具41に依りロックピン5の取付片33に回動操作体38が取付けられる。そして、ロックピン5がロックベース3の箱体24内に挿入されてロックベース3の筒体23の案内孔27に挿通されると共に、止具29に依りロックベース3の蓋体25が箱体24に固定される。そうすると、操作レバー7のフォーク片34は、ロックピン5の前側に跨った状態で鍔片32の前側に当合される。
操作レバー7が前側に搖動操作されてロックピン5がアンロック位置にされた状態で、柱体2の外筒9の下部にロックベース3の筒体23が外嵌されると共に、外筒9の掛合孔11とロックベース3の掛合孔26、外筒9の通孔12とロックベース3の案内孔27とが夫々合致される。そして、外筒側摺動体14の突起18を備えた摺動片17が窄められて外筒9の下部に挿入されると、外筒側摺動体14の突起18が摺動片17の弾性復元力に依り外筒9の掛合孔11とロックベース3の掛合孔26に掛合されると共に、外筒9の通孔12と外筒側摺動体14の通孔19が合致されてロックピン5がこれらの通孔12,19を経て外筒側摺動体14の内側に突出可能にされる。
内筒摺動体15は、嵌入片21を内筒10の上部に嵌入する事に依り取付けられる。
そして、柱体2の外筒9の下方から内筒10の上部が外筒9の内部へ摺動可能に挿入される。
ロック孔4とロックピン5が合致しない場合は、ロックピン5の摺接片31が柱体2の内筒10の外面に摺接されるので、内筒10が損傷される事がない。
ロックピン5の鍔片32は、操作レバー7の操作力をロックピン5に伝達する役目と、弾性体6の一方を受ける役目と、抜止保持手段8の回動規制機構39と抜止機構40と自由回動規制機構45の夫々一部を構成する役目を果たしているので、極めて合理的である。
外筒側摺動体14を利用してロックベース3を柱体2の外筒9に着脱可能に取付ける様にしているので、極めて合理的である。
ロックベース3の箱体24の底壁には、排出口48を備えているので、内部に侵入した雨水等を速やかに排出する事ができる。その結果、内部機構の錆付き等が防止されて作動不良を防ぐ事ができる。
弾性体6は、先の例では、コイルスプリングであったが、これに限らず、例えば板バネやゴム等でも良い。
操作体回動規制機構44は、先の例では、ロックベース3の蓋体25に突起46を突設したが、これに限らず、例えばロックベース3の箱体24に回動操作体38の付け根部分(最大直径部分)を回動可能に覆う円筒を突設すると共に、この円筒内に突起46を形成しても良い。
Claims (8)
- 柱体と、柱体に相対昇降可能に設けられたロックベースと、柱体に設けられたロック孔と、ロックベースに長手方向に移動可能に設けられてロック孔に突入するロック位置とロック孔から抜け出るアンロック位置とをとり得るロックピンと、ロックベースに設けられてロックピンを常時ロック位置に付勢する弾性体と、ロックベースに搖動可能に設けられてロックピンをアンロック位置に作動し得る操作レバーと、ロックピンをロック位置に抜止保持し得る抜止保持手段とから構成し、抜止保持手段は、ロックベースに長手方向に移動可能且つ長手方向軸廻りに回動可能に設けられたロックピンと、ロックピンに設けられてこれを外部から回動操作可能な回動操作体と、ロックピンとロックベースとの間に設けられてロックピンの回動を規制してロックピンを抜止保持位置と抜止解除位置とにし得る回動規制機構と、ロックピンとロックベースとの間に設けられてロックピンが抜止保持位置の時にはロックピンの長手方向の移動を阻止すると共にロックピンが抜止解除位置の時にはロックピンの長手方向の移動を許容する抜止機構とを備えているテント用ロック装置に於て、前記抜止保持手段の回動規制機構は、回動操作体が水平状態の時にはロックピンを抜止保持位置にすると共に、回動操作体が垂直状態の時にはロックピンを抜止解除位置にする様にした事を特徴とするテント用ロック装置。
- 抜止保持手段は、回動操作体とロックベースとの間に設けられて回動操作体の回動を水平状態から垂直状態までの間に規制する操作体回動規制機構を備えている請求項1に記載のテント用ロック装置。
- 抜止保持手段は、操作レバーとロックピンとの間に設けられて回動操作体が垂直状態を保つ様にロックピンの自由回動を規制する自由回動規制機構を備えている請求項1又は2に記載のテント用ロック装置。
- 回動規制機構は、ロックピンに設けられた略小判型の鍔片と、ロックベースに設けられてロックピンが抜止保持位置と抜止解除位置の時には鍔片の端面が当合し得る当片とを備え、抜止機構は、回動規制機構の鍔片と、ロックベースに設けられてロックピンが抜止保持位置の時には鍔片に当合し得ると共にロックピンが抜止解除位置の時には鍔片との当合が回避される抜止片とを備えている請求項1〜3の何れかに記載のテント用ロック装置。
- 操作体回動規制機構は、回動操作体と、ロックベースに設けられて回動操作体が水平状態と垂直状態の時には回動操作体の一部が当合し得る突起とを備えている請求項1〜4の何れかに記載のテント用ロック装置。
- 自由回動規制機構は、操作レバーの二股状を呈するフォーク片と、ロックピンの鍔片に形成されて回動操作体が垂直状態の時には操作レバーの両フォーク片間に挟まれて嵌合される係合部とを備えている請求項1〜5の何れかに記載のテント用ロック装置。
- 柱体は、外筒とこれに摺動可能に内嵌される内筒とを備え、ロックベースは、外筒に固定されていると共に、ロック孔は、内筒に設けられ、外筒には、ロックピンを貫通する通孔が設けられている請求項1〜6の何れかに記載のテント用ロック装置。
- 外筒の下部には、内筒を摺動可能に案内する外筒側摺動体が設けられて居り、ロックベースは、外筒側摺動体に依り外筒の下部に着脱可能に取付けられる請求項1〜6の何れかに記載のテント用ロック装置。
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