JP6420288B2 - 引戸錠 - Google Patents

引戸錠 Download PDF

Info

Publication number
JP6420288B2
JP6420288B2 JP2016213891A JP2016213891A JP6420288B2 JP 6420288 B2 JP6420288 B2 JP 6420288B2 JP 2016213891 A JP2016213891 A JP 2016213891A JP 2016213891 A JP2016213891 A JP 2016213891A JP 6420288 B2 JP6420288 B2 JP 6420288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
sliding door
cam
deadlock
pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016213891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018071236A (ja
Inventor
渡部 明丸
明丸 渡部
吉田 孝行
孝行 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagasawa Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nagasawa Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagasawa Manufacturing Co Ltd filed Critical Nagasawa Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2016213891A priority Critical patent/JP6420288B2/ja
Publication of JP2018071236A publication Critical patent/JP2018071236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6420288B2 publication Critical patent/JP6420288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、例えば鎌形掛金が引戸の端部から出没する、いわゆる戸先引戸錠に好適で、引戸や戸枠に特別な加工を要することなく、それらに錠前本体と掛金を係脱する掛止受座を容易に取付けられ、それらのメンテナンスを容易に行なえるとともに、引戸錠の機能に自動施錠機能と空錠切替機能を備え、これらを選択的に切り替え可能にするとともに、自動施錠機能時には煩雑な施錠操作を要することなく迅速かつ自動的に施錠でき、また空錠切替機能時には掛金と掛止受座の係脱操作をいちいち要することなく、引戸を自由に開閉でき頻繁な開閉に応じられるようにし、更に引戸の強制解錠機構を備えて、引戸の建付け状態や構成部材の経年的劣化による解錠不能な事態を回避し、強制的に解錠し得る引戸錠に関する。
従来の戸先引戸錠のなかに、引戸の内部に器枠を埋め込み、この器枠に鎌金の支軸を長孔に収容し常時は後方へ移動可能に付勢し、鎌金の端部を引戸の内部に引き込ませるとともに、鎌金の直上位置にロックレバーを回動可能に設け、 該レバーの係合部を鎌金の係合段部に係合可能に設けて、戸枠に設けた受座の開口縁に鎌金の端部を係合する施錠状態をロックさせ、また鎌金にカムプレートの一端を揺動可能に支持し、該カムプレートの他端を前方へ回動可能に付勢するとともに、該カムプレートの他端をトリガーの後方延設部に突設した係合ピンに係合し、前記トリガーを引戸の外部へ突出させて構成している。
そして、引戸の閉鎖時にトリガーを戸枠に当接させて鎌金を回動し、鎌金の先端部を受座の開口縁に係入させ、トリガーを器枠内に後退させるとともに、この後退時にトリガーの後部に設けたロックボールを器枠に設けた係止孔に係合させて、トリガーの後退位置を規制し、引戸を仮施錠状態にして施解錠可能にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記引戸錠は、引戸の内部に器枠を埋め込む大形の埋め込み穴の加工を要する上に、前記仮施錠状態にいちいち鎌金と受座の開口縁との係脱作動を要する問題があり、その前記係脱操作によって引戸の開閉の円滑性が損なわれる問題があった。
しかも、仮施錠状態から引戸の開閉を完全に阻止するためには、本施錠状態へ移行する必要があり、その操作が面倒である等の問題があった。
このような問題を解決するものとして、引戸の内部に大きな錠箱収容穴を形成し、この錠箱収容穴にカマとトリガーと解錠用の作用片を配置し、該作用片を室外側のシリンダー錠またはサムターン等に連係し、引戸の閉扉時にトリガーを後退しカマを戸枠側のストライクに係合させて自動的に施錠するようにした引戸用錠がある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、前記引戸用錠は、引戸の内部に大きな錠箱収容穴を形成する必要があり、また閉扉時の施錠状態を維持するために、室外側からシリンダー錠またはサムターン等を操作し、錠止用係合片をカマの後部に設けた凹部に係合させる必要があり、引戸の閉扉だけでは確実な施錠状態を得られない等の問題があった。
このような先行技術の他にも、引戸の内部に大きなケース収容穴を形成し、この収容穴にケースを収容し、このケースにトリガーと鎌部材を出没可能に収容するとともに、前記ケースにロックカムを回動可能に設け、仮施錠後、ロックカムを回動操作し、ロック棒の先端を鎌部材のピンに係合させて、本施錠状態に移行させるものがあった(例えば、特許文献3参照)。
更に、引戸の内部に大きな錠ケース収容穴を形成し、この収容穴に錠ケースを収容し、この錠ケースにトリガーとデッドボルトを出没可能に収容し、前記鎌部材をデッドボルトに出没可能に収容するとともに、前記錠ケースにシリンダーやサムターンの操作によって回動するデッドハブを収容し、仮施錠後、シリンダーやサムターンを操作してデッドハブを回動し、デッドハブに突設した係合部を錠杆の後端部に移動し、錠杆の後退を阻止して本施錠状態に移行させるものがあった(例えば、特許文献4参照)。
しかし、これらの先行技術は、何れも引戸の内部に大きな錠ケース収容穴の形成を要し、また引戸の閉扉時は仮施錠に留まり、これを完全に施錠する場合は、シリンダーやサムターン等の操作を要する問題があった。
しかも、前記仮施錠状態はいちいち鎌金と受座の開口縁との係脱作動を要し、引戸の開閉の円滑性が損なわれる等の問題が解消されていなかった。
ところで、出願人は、電気または電子により作動する錠前の代わりに、全ての部材を機械的に構成し、それらを有機的に連繋させて堅牢性を向上し防御能力を強化して、電力供給を断たれた非常時にも機能し得る、キーレスタイプのキーレス錠を種々開発し提案している。
前記キーレス錠は、例えば暗証情報を入力する複数の押しボタンと、該押しボタンに同動するロックピンと、該ロックピンと係脱してロックおよびアンロック作動するロック板とを備え、前記押しボタンに暗証情報を入力かつ記憶させて施錠し、該暗証情報を基に押しボタンを操作してロックピンとロック板との係合を解除し、解錠可能にしている。
そこで、出願人は前記キーレス錠の特徴を利用して、これを家庭や工場、事務所や駅舎の引き違い戸の錠前に利用し、引戸の防御能力を強化し使用上の安全性を確保するようにした引戸錠を開発し、これを既に提案している(例えば、特許文献5参照)。
前記引戸錠は引き違い戸への利用を対象にし、掛け金に相当するラッチロックと、受座に相当するラッチキャッチを内外の引戸の支持枠に設け、それらを引戸の移動方向と直角方向に出没させているため、引戸を戸枠に当接する形態の引戸に利用することは難しい。
特公昭56−33553号公報 実用新案登録第2597701号公報 特開2001−12126号公報 特許第4567434号公報 特許第5659194号公報
本発明はこのような問題を解決し、例えば鎌形掛金が引戸の端部から出没する、いわゆる戸先引戸錠に好適で、引戸や戸枠に特別な加工を要することなく、それらに錠前本体と掛金を係脱する掛止受座を容易に取付けられ、それらのメンテナンスを容易に行なえるとともに、引戸錠の機能に自動施錠機能と空錠切替機能を備え、これらを選択的に切り替え可能にするとともに、自動施錠機能時には煩雑な施錠操作を要することなく迅速かつ自動的に施錠でき、また空錠切替機能時には掛金と掛止受座の係脱操作をいちいち要することなく、引戸を自由に開閉でき頻繁な開閉に応じられるようにし、更に引戸の強制解錠機構を備えて、引戸の建付け状態や構成部材の経年的劣化による解錠不能な事態を回避し、強制的に解錠し得る引戸錠を目的とする。
請求項1の発明は、戸枠と、該戸枠に当接可能に配置した引戸と、引戸の室内側に設けた室内錠と、を備え、前記戸枠に係合孔を形成した掛止受座を取付け、前記室内錠に、掛止受座に係脱可能な鎌形の掛金と、引戸の開閉時に出没可能なトリガーと、引戸の開閉時に前記掛止受座に進退可能に設けられ、かつ前記掛金を出没可能に収容したデッドボルトと、を備えた引戸錠において、前記室内錠に空錠切替ピンを回動可能に設け、前記空錠切替ピンに室内錠に設けた空錠切替カムを係合かつ回動可能に設け、該空錠切替カムの直下に空錠切替プレートを上下動かつ上方へ移動可能に付勢するとともに、前記空錠切替プレートの背部にL形リンクを揺動可能に設け、該L形リンクに複数のピンを突設し、これらのピンをトリガーの後部と空錠切替プレートとクランクリンクの上端部に係合可能に設け、トリガーの出没作動と空錠切替プレートの上下動とクランクリンクの揺動を形成可能に設け、かつクランクリンクの下端部をデッドボルトに回動可能に連結し、室内錠を施解錠状態に形成する自動施錠機能と、非施解錠状態に形成する空錠切替機能と、に選択的に切り替え可能に設け、自動施錠時は空錠切替カムを起立回動し、空錠切替プレートを押し下げて引戸の閉扉時にトリガーを室内錠の錠ケ−ス内に後退し、掛金を掛止受座の係合孔に係入して施錠可能にし、空錠切替時は空錠切替カムを倒立回動し、空錠切替プレートを押し上げてデッドボルトとトリガーを錠ケ−ス内に後退し、かつ掛金をデッドボルトに収容して非施解錠可能にし、引戸を自由に開閉可能にして、掛金と掛止受座との係脱操作をいちいち要することなく、引戸を迅速に開閉可能にして頻繁な開閉に応じられるようにし、また室内錠の自動施錠機能と空錠切替機能を選択的に切り替え可能にして使用上の利便性を向上し、従来のように仮施錠状態から本施錠状態への面倒な移行操作を解消し、使用上の利便性を向上するとともに、確実な施錠状態を速やかに得られるようにしている。
請求項2の発明は、室内錠に解錠摘みを回動可能に設け、該解錠摘みにデッドロックカムを同動可能に設け、該デッドロックカムをデッドボルトの後退域に出没可能に設け、引戸の閉扉かつ施錠時に前記デッドロックカムをデッドボルトの後端部に係合可能に移動し、デッドボルトの後退を阻止して、従来のようなシリンダーやサムターンを駆使することなく、引戸の施錠状態を容易かつ確実に維持し得るようにしている。
請求項3の発明は、デッドロックカムの近接位置にデッドロックストッパーを回動可能に設け、前記解錠摘みを操作し室内錠を解錠する際、デッドロックストッパーをデッドロックカムの回動方向と反対方向へ回動可能に付勢し、該デッドロックストッパーを介しデッドロックカムの回動を規制し、該デッドロックカムをデッドボルトの後端部から後退可能にし、デッドロックカムの解錠状態を保持し、デッドボルトの後退と引戸の開扉を実行可能にしている。
請求項4の発明は、デッドロックストッパーを、デッドロックカムの背後に配置し、デッドロックカムの背部からデッドボルトの後退を容易に形成可能にしている。
請求項5の発明は、デッドロックカムの側方に解除ストッパーを回動可能に設け、該解除ストッパーの上端部をデッドボルトの底部に係合可能に設け、前記解除ストッパーを上方へ移動可能に付勢するとともに、前記解錠摘みの回動操作時、前記解除ストッパーをデッドロックカム側へ傾倒回動し、デッドボルトを後退可能にするとともに、室内錠を解錠可能にして、引戸の建付け不良や錠前の経年的な使用による構成部材の損傷や劣化によって、室内錠の解錠が不可能な場合、室内側の解錠摘みの解錠操作によって、室内錠の解錠とデッドボルトの後退を強制的に実行し、前記事態に対応して室内錠の解錠ないし引戸の開扉を実行可能にしている。
請求項6の発明は、室内錠を、錠ケースと錠カバーとを接合して扁平な容器状に形成し、室内錠を小形かつコンパクトに形成するようにしている。
請求項7の発明は、室内錠を引戸の室内側端部の側面に配置し、室内錠の安全で容易かつコンパクトな取付けを実現している。
請求項の発明は、室内錠の内部にトリガーとデッドボルトを出没可能に収容し、このトリガーとデッドボルトとをクランクリンクを介して揺動可能に連係し、前記トリガーとデッドボルトとを互いに異方向へ移動可能にし、室内錠の小形化を図るとともに、トリガーとデッドボルトの作動によって、室内錠の自動施錠を実現可能にしている。
請求項の発明は、トリガーの上方に空錠切替プレートを上下動可能に設け、該空錠切替プレートを上方へ移動可能に付勢するとともに、該空錠切替プレートの直上に空錠切替カムを係合かつ回動可能に配置し、空錠切替カムの回動変位を空錠切替プレートに伝え、トリガーとクランクリンクの変位を形成するとともに、引戸の開扉時にトリガーを突出しデッドボルトを後退させて室内錠の解錠状態を形成し、引戸の閉扉時にトリガーを掛止受座の係合突起に当接させて、トリガーを後退しデッドボルトを突出させて施錠状態を形成可能にしている。
請求項10の発明は、空錠切替カムを略半月状に形成し、空錠切替カムの回動による変位を空錠切替プレートに伝え、例えばその起立回動時と90°回動時の倒立回動時の各変位によって、自動施錠機能と空錠切替機能を形成可能にしている。
請求項11の発明は、空錠切替カムの回動中心に空錠切替ピンを係合かつ回動可能に設け、空錠切替ピンの回動変位によって、自動施錠機能と空錠機能を切替え可能にしている
請求項12の発明は、空錠切替プレートを略T字若しくはH字形状に形成し、その上端部に空錠切替カムの円弧面の端部と係合可能な凹状の湾曲面を形成し、空錠切替カムの円弧面の端部との係合を円滑に行なうようにしている。
請求項13の発明は、室外錠に、キーレス錠またはシリンダー錠を設け、室外側から引戸の施解錠と開閉を行なえるようにしている。
請求項14の発明は、キーレス錠は、押圧操作によって暗証情報を入力および解除可能な複数のロックピンと、前記ロックピンと係脱可能な複数のロック孔を形成したロックプレートと、前記ロックピンの作動を制御するリセット板と、を備え、前記ロックピンの一部または全部に暗証情報入力して前記ロック孔に係合可能に設け、該暗証情報入力した前記ロックピンの暗証情報入力を解除して前記ロック孔との係合を解除し、該ロックプレートを室外錠の解錠摘みの回動変位に連動可能にし、暗証情報入力によるキーレス錠によって、室外側から施解錠を安全に行なうようにしている。
請求項15の発明は、空錠切替ピンに、室外錠のクリアボタンに連係するクリアピンを同動可能に連結し、空錠切替ピンの空錠切替作動時にロックピンの拘束を解除し、その原状を回復させて暗証情報入力を解除し、該暗証情報による施解錠作動を遮断可能にして、空錠切替時における作動を確実かつ安全に行なえるようにしている。
請求項16の発明は、キーレス錠の解錠後、室外側の解錠摘みの回動変位に駆動カムを同動し、該駆動カムに係合するロックプレートとリセット板を作動し、ロックプレートと暗証情報入力後のロックピンとの係合を解除し、前記暗証情報入力をキャンセル可能にし、室外側からの解錠とその安全性を確保するようにしている。
請求項17の発明は、暗証情報入力をキャンセル後、室外側の解錠摘みの回動操作を介し、前記デッドロックカムをデッドボルトの後退域から後退可能にし、室外側から引戸を解錠ないし開扉可能にし、室外側の解錠摘みの操作を基にデッドボルトを後退し、引戸を解錠ないし開扉可能にしている。
請求項18の発明は、引戸の室内外側面に把手を取付け、引戸の開閉を容易に行なえるようにしている。
請求項19の発明は、錠ケースと錠カバーの対向位置にトリガーとデッドボルトの出没通路を有する張出部を突設し、該張出部を掛止受座の端面に係合可能に配置し、トリガーとデッドボルトの円滑な出没動作を図るとともに、室内錠を安定して掛止受座に係合させるようにしている。
請求項20の発明は、張出部を掛止受座の長さ方向の全域に亘って係合配置し、室内錠を 確実かつ安定して掛止受座に係合させるようにしている。
請求項21の発明は、掛止受座の端面に係合突起を突設し、該係合突起に前記トリガーを当接可能に配置し、トリガーをいち早く係合突起に当接させて後退させ、突出状態のトリガーとの接触に伴うデッドボルトや掛金の誤動作を防止し得るようにしている。
その際、室内錠を引戸の室内側の側面に配置して、トリガーを引戸の室内側に隠蔽させ、前記接触を未然に防止し得るようにしている。
請求項22の発明は、戸枠の側面にL字形断面のアタッチメントを取付け、該アタッチメントに掛止受座を取付け、引戸の建付け変更に容易に応じられるようにしている。
請求項23の発明は、戸枠の端面に取付穴を形成し、該取付穴に掛止受座を取付け、引戸の建付け変更に容易に応じられるようにしている。
請求項1の発明は、室内錠に空錠切替ピンを回動可能に設け、前記空錠切替ピンに室内錠に設けた空錠切替カムを係合かつ回動可能に設け、該空錠切替カムの直下に空錠切替プレートを上下動かつ上方へ移動可能に付勢するとともに、前記空錠切替プレートの背部にL形リンクを揺動可能に設け、該L形リンクに複数のピンを突設し、これらのピンをトリガーの後部と空錠切替プレートとクランクリンクの上端部に係合可能に設け、トリガーの出没作動と空錠切替プレートの上下動とクランクリンクの揺動を形成可能に設け、かつクランクリンクの下端部をデッドボルトに回動可能に連結し、室内錠を施解錠状態に形成する自動施錠機能と、非施解錠状態に形成する空錠切替機能と、に選択的に切り替え可能に設け、自動施錠時は空錠切替カムを起立回動し、空錠切替プレートを押し下げて引戸の閉扉時にトリガーを室内錠の錠ケ−ス内に後退し、掛金を掛止受座の係合孔に係入して施錠可能にし、空錠切替時は空錠切替カムを倒立回動し、空錠切替プレートを押し上げてデッドボルトとトリガーを錠ケ−ス内に後退し、かつ掛金をデッドボルトに収容して非施解錠可能にし、引戸を自由に開閉可能にしたから、掛金と掛止受座との係脱操作をいちいち要することなく、引戸を迅速に開閉可能にして頻繁な開閉に応じられ、また室内錠の自動施錠機能と空錠切替機能を選択的に切り替え可能にして使用上の利便性を向上し、従来のように仮施錠状態から本施錠状態への面倒な移行操作を解消し、使用上の利便性を向上するとともに、確実な施錠状態を速やかに得ることができる。
請求項2の発明は、室内錠に解錠摘みを回動可能に設け、該解錠摘みにデッドロックカムを同動可能に設け、該デッドロックカムをデッドボルトの後退域に出没可能に設け、引戸の閉扉かつ施錠時に前記デッドロックカムをデッドボルトの後端部に係合可能に移動したから、デッドボルトの後退を阻止して、従来のようなシリンダーやサムターンを駆使することなく、引戸の施錠状態を容易かつ確実に維持することができる。
請求項3の発明は、デッドロックカムの近接位置にデッドロックストッパーを回動可能に設け、前記解錠摘みを操作し室内錠を解錠する際、デッドロックストッパーをデッドロックカムの回動方向と反対方向へ回動可能に付勢し、該デッドロックストッパーを介しデッドロックカムの回動を規制し、該デッドロックカムをデッドボルトの後端部から後退可能にしたから、デッドロックカムの解錠状態を保持し、デッドボルトの後退と引戸の開扉を実行することができる。
請求項4の発明は、デッドロックストッパーを、デッドロックカムの背後に配置したから、デッドロックカムの背部からデッドボルトの後退を容易に形成することができる。
請求項5の発明は、デッドロックカムの側方に解除ストッパーを回動可能に設け、該解除ストッパーの上端部をデッドボルトの底部に係合可能に設け、前記解除ストッパーを上方へ移動可能に付勢するとともに、前記解錠摘みの回動操作時、前記解除ストッパーをデッドロックカム側へ傾倒回動し、デッドボルトを後退可能にするとともに、室内錠を解錠可能にしたから、引戸の建付け不良や錠前の経年的な使用による構成部材の損傷や劣化によって、室内錠の解錠が不可能な場合、室内側の解錠摘みの解錠操作によって、室内錠の解錠とデッドボルトの後退を強制的に実行し、前記事態に対応して室内錠の解錠ないし引戸の開扉を実行することができる。
請求項6の発明は、室内錠を、錠ケースと錠カバーとを接合して扁平な容器状に形成したから、室内錠を小形かつコンパクトに形成することができる。
請求項7の発明は、室内錠を引戸の室内側端部の側面に配置したから、室内錠の安全で容易かつコンパクトな取付けを実現することができる。
請求項の発明は、室内錠の内部にトリガーとデッドボルトを出没可能に収容し、このトリガーとデッドボルトとをクランクリンクを介して揺動可能に連係し、前記トリガーとデッドボルトとを互いに異方向へ移動可能にしたから、室内錠の小形化を図るとともに、トリガーとデッドボルトの作動によって、室内錠の自動施錠を実現することができる。
請求項の発明は、トリガーの上方に空錠切替プレートを上下動可能に設け、該空錠切替プレートを上方へ移動可能に付勢するとともに、該切替プレートの直上に空錠切替カムを係合かつ回動可能に配置したから、空錠切替カムの回動変位を空錠切替プレートに伝え、トリガーとクランクリンクの変位を形成するとともに、引戸の開扉時にトリガーを突出しデッドボルトを後退させて室内錠の解錠状態を形成し、引戸の閉扉時にトリガーを掛止受座の係合突起に当接させて、トリガーを後退しデッドボルトを突出させて施錠状態を形成することができる。
請求項10の発明は、空錠切替カムを略半月状に形成したから、空錠切替カムの回動による変位を空錠切替プレートに伝え、例えばその起立回動時と90°回動の倒立回動時の各変位によって、自動施錠機能と空錠切替機能を形成することができる。
請求項11の発明は、空錠切替カムの回動中心に空錠切替ピンを係合かつ回動可能に設けたから、空錠切替ピンの回動変位によって、自動施錠機能と空錠切替機能を切替えることができる。
請求項12の発明は、空錠切替プレートを略T字若しくはH字形状に形成し、その上端部に空錠切替カムの円弧面の端部と係合可能な凹状の湾曲面を形成したから、空錠切替カムの円弧面の端部との係合を円滑に行なうことができる。
請求項13の発明は、室外錠に、キーレス錠またはシリンダー錠を設けたから、室外側から引戸の施解錠と開閉を行なうことができる。
請求項14の発明は、キーレス錠は、押圧操作によって暗証情報を入力および解除可能な複数のロックピンと、前記ロックピンと係脱可能な複数のロック孔を形成したロックプレートと、前記ロックピンの作動を制御するリセット板と、を備え、前記ロックピンの一部または全部に暗証情報入力して前記ロック孔に係合可能に設け、該暗証情報入力した前記ロックピンの暗証情報入力を解除して前記ロック孔との係合を解除し、該ロックプレートを室外錠の解錠摘みの回動変位に連動可能にしたから、暗証情報入力によるキーレス錠によって、室外側から施解錠を安全に行なうことができる。
請求項15の発明は、空錠切替ピンに、室外錠のクリアボタンに連係するクリアピンを同動可能に連結し、空錠切替ピンの空錠切替作動時にロックピンの拘束を解除し、その原状を回復させて暗証情報入力を解除し、該暗証情報による施解錠作動を遮断可能にしたから、空錠切替時における作動を確実かつ安全に行なうことができる。
請求項16の発明は、キーレス錠の解錠後、室外側の解錠摘みの回動変位に駆動カムを同動し、該駆動カムに係合するロックプレートとリセット板を作動し、ロックプレートと暗証情報入力後のロックピンとの係合を解除し、前記暗証情報入力をキャンセル可能にしたから、室外側からの解錠を安全かつ円滑に実行することができる。
請求項17の発明は、暗証情報入力をキャンセル後、室外側の解錠摘みの回動操作を介し、前記デッドロックカムをデッドボルトの後退域から後退可能にし、室外側から引戸を解錠ないし開扉可能にしたから、室外側の解錠摘みの操作を基にデッドボルトを後退し、引戸を解錠ないし開扉することができる。
請求項18の発明は、引戸の室内外側面に把手を取付けたから、引戸の開閉を容易に行なうことができる。
請求項19の発明は、錠ケースと錠カバーの対向位置にトリガーとデッドボルトの出没通路を有する張出部を突設し、該張出部を掛止受座の端面に係合可能に配置したから、トリガーとデッドボルトの円滑な出没動作を促せるともに、室内錠を安定して掛止受座に係合させることができる。
請求項20の発明は、張出部を掛止受座の長さ方向の全域に亘って係合配置したから、室内錠を確実かつ安定して掛止受座に係合させることができる。
請求項21の発明は、掛止受座の端面に係合突起を突設し、該係合突起に前記トリガーを当接可能に配置したから、トリガーをいち早く係合突起に当接させて後退させ、突出状態のトリガーとの接触に伴うデッドボルトや掛金の誤動作を防止することができる。
その際、室内錠を引戸の室内側の側面に配置して、トリガーを引戸の室内側に隠蔽させ、前記接触を未然に防止することができる。
請求項22の発明は、戸枠の側面にL字形断面のアタッチメントを取付け、該アタッチメントに掛止受座を取付けたから、引戸の建付け変更に容易に応じられる効果がある。
請求項23の発明は、戸枠の端面に取付穴を形成し、該取付穴に掛止受座を取付けたから、引戸の建付け変更に容易に応じられる効果がある。
本発明を一本引きの引戸に適用した正面図で、引戸の閉扉状態を室外側から図示している。 図1のA−A線に沿う拡大断面図で、室内錠と室外錠の取付け状態を示している。 本発明に適用した室内錠を拡大して示す正面図である。 図1の室外錠を拡大して示す正面図である。 本発明に適用した室内錠と室外錠の取付け状態の要部を示す平面図である。
本発明に適用した組立後の室内錠と、室内座を分解して示す斜視図である。 本発明に適用した室内錠と室内座を分解して示す斜視図である。 本発明に適用した室内錠内の解錠時の状況を示す拡大して示す正面図である。 本発明に適用した室内錠内の施錠時の状況を示す拡大して示す正面図である。 本発明に適用した室内錠内の空錠切替時の状況を示す拡大して示す正面図である。
本発明の室内錠に適用したデッドロックカムとデッドロックカムストッパーによる解錠保持作動を拡大して順に示す正面図で、(a)は引戸の開扉時の解錠状況を示し、デッドロックカムがデッドボルトの後退域を開放しており、(b)は引戸の閉扉時の施錠状況を示し、デッドロックカムがデッドボルトの後退域に移動して係合し、デッドボルトの後退を阻止しており、(c)は前記施錠時に解錠摘みを操作し、デッドロックカムをデッドボルトの後退域から後退させており、(d)は前記デッドロックカムの後退後、デッドロックカムストッパーをデッドロックカムに係合させ、デッドロックカムの後退と室内錠の解錠を保持し、引戸の開扉を可能にしている。
本発明の室内錠に適用したデッドロックカムと解除ストッパーとデッドボルトによる強制解錠作動を拡大して順に示す正面図で、(a)は引戸の閉扉かつ施錠時に、デッドロックカムがデッドボルトの後端部に係合して後退を阻止し、解除ストッパーがデッドボルトに係合しており、(b)は解錠摘みを操作し、デッドロックカムをデッドボルトの後端部から後退させるとともに、解除ストッパーをデッドロックカム側へ傾倒させ、デッドボルトを後退させて強制的に解錠し開扉可能にしており、(c)は引戸の開扉後の状況を示している。
本発明に適用した室外錠(キーレス錠)の要部を分解して示す斜視図である。 (a)は図13のキーレス錠に適用したリセット板とリセット押え板の要部を拡大して示す斜視図である。(b)は(a)のB−B船に沿う断面図である。 本発明のキーレス錠に適用したロックピンを拡大して示す斜視図で、(a)は1列側に配置したロックピンの暗証入力時の状況を示し、(b)は2列側に配置したロックピンの暗証入力時の状況を示している。 本発明のキーレス錠に適用したロックピンの非暗証入力時と、暗証入力時の状況を拡大して示す断面図である。 本発明のキーレス錠に適用したクリアボタンとクリアピンの組み込み状況を拡大して示す断面図である。 図17のクリアピンを示す斜視図である。
本発明の第2の実施形態を示す正面図で、戸枠の側面にアタッチメントを取付け、該アタッチメントの一側片に掛止受座を取付けている。 図19の平面図で、一部を断面図示している。 本発明の第3の実施形態を示す断面図で、戸枠の端面に取付孔を形成し、この取付孔に掛止受座を収容して取付けている。 本発明の第4の実施形態を示す断面図で、図4のC−C線に沿う断面を示し、キーレス錠の下端部内に複数のギアを噛合配置し、シリンダー錠の回動変位を室外側の解錠摘みに連係させている。
以下、本発明を一本引きの引戸に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図18において1は一本引きの引戸で、その閉扉側に戸枠2が立設され、その戸当り面に戸当り溝2aが形成されている。前記戸枠2は仕切壁を構成する支柱3に支持され、該支柱3の内外に仕切壁4,5を配置している。
前記戸枠2の室内側の中高位置で引戸1とオフセット位置に、掛止受座6がビス(図示略)を介して取付けられ、この掛止受座6の端面に室内錠7が当接可能に取付けられている。前記掛止受座6に、鎌形の掛金8が係脱可能に掛け止められ、室内錠7を施解錠可能にしている。図中、9は引戸1を収納する戸袋である。
前記掛止受座6は、亜鉛合金ダイカストによって略四角柱状に形成され、その端面の両側に側壁10が対向配置され、この側壁10,10の内側に室内錠7の後述する張出部を当接可能に配置している。
前記掛止受座6の端面の上部に係合突起11が突設され、その突出高hは掛止受座6の側端面より突出していて、この突出面に後述するトリガーを当接可能に配置し、トリガーを速やかに後退可能にしている。
そして、前記トリガーの後退動に、後述するクランクリンクの揺動と、デッドボルトの出没作動と、掛金の出没作動を連係させ、それらの作動を促すようにしている。
前記掛止受座6の中間部に係合孔12が形成され、該係合孔12に前記掛金8が係脱可能に掛け止められ、室内錠7の施解錠を形成可能にしている。
前記掛金8は、その枢支側の一端に略U字形状の係合溝8aが形成され、該係合溝8aに後述する錠ケースに設けたピンを係合可能に配置している。
前記引戸1の引出し側端部の室内13側に室内錠7が取付けられ、該室内錠7の室内13側に室内座14が取付けられ、また引戸1の室外15側に室外錠としてキーレス錠16が取付けられている。
前記室内座14は縦長の小判形に形成され、その上部に空錠切替ピン35が回動可能に取り付けられ、その軸端部に切替摘み17が設けられ、この切替摘み17の回動操作によって、室内錠7を室内側から施解錠可能に構成している。
前記室内座14の中間部に大径の貫通穴127が形成され、該貫通穴127に外側から解錠摘み18の軸筒部18aが挿入され、その角孔128に角芯棒38が係入している。
前記解錠摘み18は、亜鉛合金ダイカストによって小形のレバーハンドル状に一体成形され、その軸筒部18aにストップワッシャ129のハブ穴130が挿入され、その端部側の環状溝131に止め輪132が嵌め込まれている。
図中、133はストップワッシャ129の周面に突設した係止片で、貫通穴127の内側に対向配置した1対のストッパー134の上端部に係合して、解錠摘み18の回動角度を規制可能にしている。
前記空錠切替摘み17の周囲にAuto Lock(自動施錠)とFree(空錠切替)の文字が表示され、そのスリワリ溝17aの回動操作によって、前記機能の何れか一つに切り替え可能にしている。
このうち、自動施錠機能は室内錠7を施解錠状態に形成可能にし、引戸1の閉扉時に後述するトリガーを錠ケース内に後退させ、掛金8を掛止受座6の係合孔12に係合して施錠可能にしている。
また、空錠切替機能は室内錠7を非施解錠状態に形成可能にし、後述するトリガーを後退し、かつ掛金8を後述するデッドボルトに収容して非施解錠可能にし、引戸1を自由に開閉可能にしている。
前記キーレス錠16は複数の押しボタン19を備え、これらに複数の暗証情報を入力して記憶させ、その暗証情報を基に押しボタン19を押圧操作して施解錠可能にされ、その下部に室外側の解錠摘み20が回動可能に取付けられ、該摘み20の操作によって室内錠7を室外側から解錠し、引戸1を開扉可能にしている。
図中、21,22は引戸1の内外に取付けた略U字形状の把手で、引戸1の開閉に使用され、23は引戸1と室内座14との間に配置したパッキングシールである。
前記室内錠7は、図2および図7のように錠ケース24と錠カバー25とを備え、これらは亜鉛合金ダイカストによって縦長小判形の略皿状に成形され、それらの周囲に側壁26,27が形成され、その片側の中間部に側方に突出する張出部28,29が形成されている。
前記錠ケース24と錠カバー25は引戸1の端面から内側に離間して配置され、その離間寸法Jは、掛止受座6の縦幅に張出部28,29の張出幅mを加えた長さに略相当し、引戸1に対する取付け寸法を可及的にコンパクト化している。
前記張出部28,29の長さは、錠ケース24および錠カバー25の長さの略1/2に形成され、その張出幅mは前記係合突起11の突出高hの略1.5倍に形成され、この張出部28,29の端部を掛止受座6の前端面に係合可能にしている。
前記錠ケース24内の上下端部と中間部に複数のネジ孔30が形成され、これらのネジ孔30に錠カバー25の外側からビス孔31を介してビス32がねじ込まれ、錠ケース24と錠カバー25とを略中空の小判形ケースに形成している。
前記錠ケース24と錠カバー25の上部に通孔33,34が形成され、これらに室内座14側から略角管状の空錠切替ピン35が挿入され、該切替ピン35にキーレス錠16側から後述するクリアボタンに連係するクリアピンが挿入されている。
前記切替ピン35の端部に空錠切替摘み17が設けられ、該切替摘み17を介して、室内側から室内錠7を前記自動施錠機能または空錠切替機能へ切り替え可能にしている。
前記錠ケース24と錠カバー25の中間部下方に通孔36,37が形成され、これらに室外側の解錠摘み20と同動可能な角芯棒160が挿入され、その先端部と解錠摘み18に装着する角芯棒38との間に、ワンウェイクラッチ機構(図示略)が介挿されている。
前記ワンウェイクラッチ機構は、解錠摘み20による角芯棒160の回動変位を室内側の解錠摘み18の角芯棒38に伝え、解錠摘み18による角芯棒38の回動変位を、室外側の角芯棒160へ伝えないようにして、室内側の解錠摘み18による回動変位を室外側の解錠摘み20に表出させないようにしている。
前記キーレス錠16の後述するカバープレートの上下部と中間部にパイプネジ39が植え込まれ、これらが引戸1の内部を貫通し、その端部に錠カバー25から連結ネジ40がねじ込まれて緊締され、引戸1の内外に室内座14と室内錠7とキーレス錠16とを固定している。
前記ケース24の通孔33に、空錠切替カム41の凸軸が回動可能に挿入され、該切替カム41は合成樹脂によって略半円形ないし半月状に成形され、その中心部に略角孔状の軸孔42を形成し、該軸孔42に前記空錠切替ピン35を挿入している。
前記空錠切替カム41は、自動施錠機能の解錠時と施錠時に空錠切替ピン35を中心に同方向へ90°回動して起立され、その起立時に円弧面41aの下端部を直下の空錠切替プレート43に係合可能に位置付け、また前記切替カム41の弦部41bを側方に位置付けて、空錠切替プレート43を押し下げ可能にしている。
前記空錠切替カム41は、前記自動施錠機能の施解錠位置から90°回動して空錠切替機能に切り替え可能にされ、その弦部41bを空錠切替プレート43の後述する上側係合片に対向配置し、円弧面41aの両端部を空錠切替プレート43上の両端部に係合して、該空錠切替プレート43に押し上げ可能にされている。
前記空錠切替プレート43は合成樹脂によって略T字若しくはH形状の板体に成形され、その上部に横長の上側係合片44が形成され、その上面は凹状の湾曲面44aに形成されていて、該湾曲面44aに空錠切替カム41の円弧面41aの端部を係合可能に配置されている。
前記空錠切替プレート43の中央に縦長のガイド溝47が形成され、該ガイド溝47に
錠ケース24に突設した係止突起48が挿入され、該係止突起48とガイド溝47の上端との間にプレートスプリング49が介挿され、該スプリング49の弾性を介して、空錠切替プレート43を上方へ移動可能に付勢している。
前記空錠切替プレート43の下部に横長の下側係合片45が形成され、該係合片45の上部に段部46が形成され、その下面が平坦面45aに形成されている。
前記段部46の一側面は、錠ケース24の内側に突設したガイド50に摺動可能に配置され、空錠切替え時に上側の肩部46aを、錠ケース24の内側に突設した掛止リブ51に係合可能に配置している。
前記係合段部46の他側面に段部46bが形成され、該段部46bを空錠切替え時に錠ケース24の内側に突設した凸部157に係合可能に配置している。
前記空錠切替プレート43の直下に横長の二つのガイド溝52,53が形成され、該ガイド溝52にトリガー54の背部に突設した後述のスライダが摺動可能に挿入されている
この場合、ガイド溝52を有底に構成することも可能である。
前記トリガー54は合成樹脂によって略角柱状に成形され、その側部に舌片55が突設され、該舌片55の背面に前記スライダ56が突設され、その表面側にピン57が突設されていて、該ピン57にプレートリンク58の通孔59が挿入されている。
前記トリガー54は前記ガイド50の下面と、側壁26の屈曲部との間の平坦な出没通路に摺動可能に配置され、室内錠7の解錠時、リンクスプリング73によって側端部を錠ケース24の外側へ突出可能にされている。
前記トリガー54の室内錠7の解錠時における側壁26からの突出寸法kは、引戸1の端面からの錠ケース24および錠カバー25の離間寸法Jの略1/2以下に形成され、かつ張出部28,29の側端面からの突出寸法nを、前記係合突起11の突出高hと略同一に形成されている。
前記トリガー54は、引戸1の閉扉時に掛止受座6の係合突起11に係合可能にされ、この係合によってリンクスプリング73の弾性に抗して、錠ケース24の内側へ後退可能にされ、かつこの後退位置を空錠切替時に維持可能にされている。
前記プレートリンク58は合成樹脂によって略小判形に成形され、その長さ方向に二つの通孔59,60が形成され、この他方の通孔60にL形リンク61に突設したピン62が挿入されている。
前記L形リンク61は合成樹脂によって略L字形状に成形され、その前面に前記ピン62,63を突設し、その裏面にガイドピン(図示略)を突設していて、該ガイドピンを錠ケース24に形成したガイド溝53に摺動可能に挿入し、前記トリガー54の出没作動を形成可能にしている。
前記L形リンク61の一端に偏心アーム64が突設され、該アーム64の先端に突設した偏心ピン65を、前記段部46の背面に形成した異形の凹部46cに係合可能に配置し、トリガー54とL形リンク61と空錠切替プレート43の作動を連係させている。
前記ピン63にクランクリンク66の上端部の係合孔67が回動可能に挿入され、その
中間部に軸筒部68が形成され、該軸筒部68を錠ケース24に形成した通孔69に回動可能に挿入し、該軸筒部68を中心に揺動可能に支持されている。
図中、70は錠ケース24に突設したコ字形片で、内側に箱形のゴム製の消音ストッパー71が収容され、この離間位置に一対のバネ受72が突設され、このバネ受72にセットスプリング73が収容されている。
前記セットスプリング73の一端は側壁26の内面に着座し、この他端がクランクリンク66の上部側面に係合し、該スプリング73の弾性によって、クランクリンク66を軸筒部68を中心に図6上反時計方向へ回動可能に付勢している。
前記クランクリンク66の下端部に通孔74が形成され、該通孔74をデッドボルト75の一端部内に挿入し、該ハウジング75の一端部にピン孔76が形成されていて、これらにピン77が挿入され、クランクリンク66の下端部をデッドボルト75の一端部に回動可能に連結している。
前記ピン77の両端部は、錠ケース24と錠カバー25の中間部の対向位置に形成したガイド孔135,136に挿入され、その両端部を摺動可能に収容している。
前記デッドボルト75はステンレス鋼板を略コ字形に屈曲形成し、その内側に鋼板製の掛金8を回動可能に取付けている。
前記掛金8の一端にピン孔78が形成され、またデッドボルト75の屈曲片にピン孔79が形成され、これらのピン孔78,79に軸ピン80を挿入して、掛金8をデッドボルト75に回動可能に取付けている。
図中、8aは掛金8の枢支側に形成した略U字形の係合溝で、該係合溝8aを錠ケース24に突設したピン99に係合可能に配置している。
前記デッドボルト75は、錠ケース24の中間部の前記出没通路を介して側方へ移動可能に配置され、室内錠7の解錠時と空錠切替時は錠ケース24内に没入し、施錠時は前記トリガー54およびクランクリンク66を介して、側方へ突出可能にされている。
そして、前記デッドボルト75の突出時に、掛金8の係合溝8aを前記ピン99に係合し、該ピン99を支点に上方へ回動して突出終期に、掛金8の先端部を掛止受座6の係合孔12の開口縁部に係合可能にしている。
前記デッドボルト75の底部に切欠部81が形成され、該切欠部81に解除ストッパー82の上端部が係合可能に挿入され、その下端部のピン孔83に錠ケース24に突設したピン84が挿入され、該ピン84を中心に解除ストッパー82を回動可能に取付けている 図中、85は解除ストッパー82の中間部に形成した略矩形の角孔である。
前記錠ケース24の通孔36に、亜鉛合金ダイカスト製のデッドロックカム86のボス(図示略)が回動可能に挿入され、その周面の一端に略扇形の係合板87が突設され、該係合板87の一端にピン88が突設されている。
前記ピン88は前記角孔85に係脱可能に挿入され、その係脱作動を介して解除プレート82を起立または傾倒可能に構成している。
前記デッドロックカム86の貫通穴89に、亜鉛合金ダイカスト製のレバーカム90の軸部が回動可能に挿入され、その内側に角芯棒38を挿入可能な角孔91が形成されている。前記軸部の周面の一端に係合片92が突出形成され、該係合片92の一端にバネ受93が突設されている。
前記錠ケース24の段部94に凹溝95が斜状に形成され、該凹溝95にデッドロックカムスプリング96が収容され、該スプリング96の一端が係合板87の側端部に係合していて、該スプリング96の弾性を介し、デッドロックカム86を図8上時計方向へ回動可能に付勢している。
また、前記バネ受93にセットスプリング97の一端が着座し、この他端が錠ケース24の係止段部98に係合し、該セットスプリング97の弾性によって、レバーカム90を図8上時計方向へ回動可能に付勢している。
前記錠ケース24の凹部24aにピン100が突設され、該ピン100に亜鉛合金ダイカスト製のデッドロックストッパー101の軸孔102が回動可能に挿入され、該ストッパー101の裏面が凹部24a上に滑動可能に収容されている。
前記ピン100に捩りバネ104が巻き掛けられ、その一端が側壁26の内面に係合して配置され、この他端がデッドロックストッパー101に突設した係止ピン103に係合している。
そして、前記捩りバネ104の弾性によって、デッドロックストッパー101を図11(a)上反時計方向へ回動可能に付勢し、その付勢力をデッドロックカム86のリブ105に作用させている。
前記リブ105は係合板87の裏面に突設され、該リブ105の中間部に湾曲面状の凸部106が突設され、該凸部106にデッドロックストッパー101の一端の角部が係合可能に配置され、該ストッパー101の先端部をデッドボルト75の底面に係合可能に配置している。
前記引戸1の開扉時は室内錠7は解錠状態に置かれ、その状況は図11(a)のように、デッドロックカム86が図示の状態に置かれ、その係合板87の裏面にデッドロックストッパー101が斜状に位置している。
前記デッドロックストッパー101の先端部は、デッドボルト75の底面に係合可能に配置され、他端の角部が前記凸部106に乗り上げて係合し、デッドロックカム86に対する係合力を増強している。
この後、引戸1を閉扉すると、トリガー54が係合突起11と当接して錠ケース24内に後退し、クランクリンク66が揺動してデッドボルト75を外側へ押し出し、掛金8の係合溝8aがピン99に係合し、該ピン99を支点に掛金8が上向きに回動し、その先端部が係合孔12の開口縁部と係合して、図11(b)のように施錠可能にされている。
このような室内錠7の施錠時は、デッドボルト75の後端部がクランクリンク66の下端部に押圧されて、掛金8の先端部と係合孔12の開口縁部との係合が維持され、施錠状態を維持するようにされている。
しかも、デッドボルト75が外側へ突出作動し、デッドロックカム86がデッドロックカムスプリング96によって回動し、その係合板87がデッドボルト75の後退域に突出して、デッドボルト75の後端部と係合し、その後退を阻止して前記施錠状態を堅持するようにされている。
このような閉扉時の施錠状態から室内錠7を解錠する場合、室内13側から解錠摘み18を解錠回動する。
このようにすると、レバーカム90とデッドロックカム86が図11(b)上反時計方向へ回動し、係合板87の側端部がデッドボルト75の後端部から後退し、それらの係合を解除し、デッドボルト75の後退域を開放するようにしている。
そうすると、デッドロックカム86がデッドロックカムスプリング96によって押し回わされ、その係合板87がデッドボルト75の後退域に突出して、デッドボルト75の後端部と係合し、その後退を阻止して施錠状態を形成することになる。
しかしながら、デッドロックストッパー101は、捩りバネ104の弾性による反時計方向への回動力を凸部106を介してリブ105に作用し、この作用力によってデッドロックカム86を図11(c)上反時計方向へ回動させ、係合板87をデッドボルト75の後退域から引き戻す。
このため、係合板87がデッドボルト75の後退域から後退し、デッドボルト75の後退を促して解錠状態と引戸1の開扉を形成可能にしている。
このように、デッドロックストッパー101の存否によって、デッドボルト75の後退域の開放状態の形成が左右され、デッドロックストッパー101が無い場合は、係合板87がデッドボルト75の後退域に突出して、解錠と開扉が不可能になる。
この後、把手21を保持して引戸1を引き動かすと、引戸1が開扉され、トリガー54が係合突起11から離間して係合を解除し、トリガー54がセットスプリング73の弾性によって室内錠7の外側へ突出する。
そして、これに同動してクランクリンク66の上端部が外側へ引き動かされ、該リンク66が軸筒部68を中心に回動して、その下端部を錠ケース24の内側へ引き動かし、該下端部に連結されたデッドボルト75を同動させて錠ケース24内に後退するようにしている。
その際、デッドボルト75の底部がデッドロックストッパー101の上端部に係合し、捩りバネ104の弾性に抗して後退する。
そして、デッドボルト75が後退すると、係合溝8aがピン99との係合を解除し、掛金8が軸ピン80を中心に自重によって下側へ回動し、デッドボルト75内に収容されて解錠状態を形成する。この状況は図11(d)のようである。
一方、室内錠7の施錠時は、解除プレート82の先端部がデッドボルト75の底部に設けた切欠溝6aに係合し、またデッドロックカム86の係合板87が、前述のようにデッドボルト75の後端部に係合可能に位置して、デッドボルト75の後退を阻止するようにしている。
このような状況は図12(a)のようで、この状況の下で前記施錠状態を解除し引戸1を開扉する場合、例えば引戸1の建付け状態が悪く、または室内錠7の経年的な使用によって、例えばセットスプリング73が折損した場合、クランクリンク66の復帰回動が断たれ、掛金8の施錠状態が維持されてしまう。
そこで、解錠摘み18を回動操作し、レバーカム90を介しデッドロックカム86をデッドロックカムスプリング96とセットスプリング97に抗して解錠方向、つまり図12(a)上反時計方向へ回動するようにする。
このようにすると、係合板87がデッドボルト75の後端部との係合を解除し、デッドボルト75の後退域を開放するようになる。
また、前記係合板87の回動変位によって、ピン88が角孔85内を下方へ移動し、解除ストッパー82がピン84を中心に自重によってレバーカム90側へ傾倒回動し、その傾倒力ないしモーメントをデッドボルト75作用するようにしている。
このため、デッドボルト75が後退方向へ押し動かされ、掛止受座6から抜け出るとともに、掛金8の係合溝8aがピン99から離間し、それらの係合を解除して軸ピン80を中心に、自重によって下向きに回動し、デッドボルト75内に収容されて解錠される。
そして、デッドボルト75の後退動によって、クランクリンク66の下端部が後方へ押し動かされ、その上端部が前方へ移動してプレートリンク58を同方向へ押し動かし、トリガー54を錠ケース24から外側へ突出させる。この状況は図12(b)のようである
この後、室内13側の把手21を後方へ引いて引戸1を開放する。
そして、セットスプリング97によってデッドロックカム86を若干押し回わし、解除プレート82を若干起立させて切欠溝6aとの係合を維持させる。このような状況は図6(c)のようである。
図中、107はデッドボルト75の内側の移動終端部に配置したゴム製の消音板で、デッドボルト75の錠ケース24に収容時の当接音の低減を図っている。
前記室内座14は亜鉛合金ダイカストによって、前記錠ケース24または錠カバー25の正面形状と同形の縦長小判形の異形の皿状に成形され、その外周を側壁108で区画している。
前記室内座14の上下端部と中間部にビス孔109〜116が形成され、これらにビス117〜119を挿入し、これをキーレス錠16のネジ孔(図示略)にねじ込み、室内座14と錠ケース24および錠カバー25と、キーレス錠16を引戸1を挟んで連結している。
図中、120はタッピングスクリューで、室内座14の通孔121を介して室内錠7のビス孔122にねじ込まれ、123はビスで、室内座14の通孔124を介して室内錠7のネジ孔125にねじ込まれている。
また、図中、126は室内座14の上部に設けた通孔で、該通孔126に室内座14の外側から空錠切替ピン35が挿入され、その一端の空錠切替摘み17を室内座14の表面に装着可能にしている。
キーレス錠16の後述するクリアピン137は亜鉛合金ダイカストまたは真鍮製の丸棒を機械加工して形成され、その一端側を前記空錠切替ピン35に係入可能な略角柱状に形成し、他端の丸棒状の中間部に略角形のテーパーベース138を形成し、その一側部にテーパフランジ139を形成している。
前記キーレス錠16の後述するクリアピン137の他端部は、キーレス錠16の内部に組み込まれ、その一端をキーレス錠16に組み付けたクリアボタン140の内側に配置し、クリアピン137の押圧変位に同動可能にされている。
前記クリアピン137は、キーレス錠16内に積層配置した後述するケースハウジングと、ボタン押えとロックプレート、およびリセット板とリセット押え板とカバープレートに直交して水平に配置されている。
前記クリアピン137は、前記ロックプレートのロック孔を貫通してリセット板のクリアピン挿入孔に挿入され、該挿入孔に設けたテーパ面に対し、自動施錠(Auto Lock)機能時は、前記テーパフランジ139と係合可能に配置されている。
そして、押しボタン19を介しロックピンに暗証情報を記憶させてキーレス錠16を施錠可能にし、解錠時は前記暗証情報を基に室外から押しボタン19を操作してキーレス錠16を解錠可能にしている。
前記自動施錠機能における施錠は、引戸1の閉扉時に前述のように自動的に実行され、その開扉操作は室内外13,15側の把手21,22を保持して行なわれる。
この場合、室外15側のキーレス錠16は予め暗証情報入力して施錠され、その自動施錠機能時には室内13側の自動施錠機能を共有し、別途の操作を不要にしている。
一方、室外錠である前記キーレス錠16は実施形態の場合、暗証情報を入力させる複数の押しボタン19を備え、その入力操作によって暗証情報を直下のロックピンに機械的に伝えて記憶させ施錠するようにしている。
そして、該押しボタン19を暗証情報を基に押圧操作して解錠し、室外15側の解錠摘み20の回動操作に連係する角芯棒160を介して解錠可能に構成した、非電気式ないし非電子式のメカロック式のキーを使用しない錠前、いわゆるボタン錠を用いている。
この場合、室外錠は前述のボタン錠に限らず、またはボタン錠を補完するために、角芯棒38に連係する後述のシリンダー錠を用いることも可能である。
なお、前記キーレス錠16について、出願人は既に特許第5659194号で開示しており、その暗証情報の入力と解除法、およびそれらの構成は前記特許公報に記載の通りである。
すなわち、前記キーレス錠16は図13乃至18に示すように多部材で構成され、その外側をケースハウジング144とカバープレート148とで区画し、その内部にボタン押え板145とロックプレート146と、リセット板147とリセット押え板191を積層配置し、このうちロックプレート146とリセット板147を上下動可能に構成している
前記ケースハウジング144に、複数のボタン孔149と上部にクリアボタン孔150が形成され、これらに押しボタン19とクリアボタン140が挿入されている。
前記ケースハウジング144の下部に、駆動カム151が解錠摘み20を介して回動可能に取付けられ、その平坦な係合面151aにロックプレート146の下端部の屈曲片182と、リセット板147の下端部の係合板196とが背中合わせに載置され、これらが駆動カム151の回動によって、各セットスプリング187,199に抗して上動可能にされている。
図中、19aは押しボタン19のフランジ、154は略U字形状に屈曲したボタンワッシャー、156はボタンスプリング、158はバネ受である。
前記ボタン押え板145に複数のロックピン挿入孔164と、上部にクリアピン挿入孔170が設けられ、またロックプレート146にロック孔175,176が左右対称に形成され、上部に通孔180が形成され、その両側にバネ受186が屈曲形成されている。
前記ロックピン213は、亜鉛合金ダイカストまたは真鍮を機械加工して異形に形成され、その両端部に大小異径の小径部213aと大径部215が形成され、この大径部215をカバープレート148のピン孔200に挿入かつ表出させている。
前記ロックピン213の小径部213a側に角軸部214が形成され、大径部215の基部側に略円錐台形状のコーンフランジ216が形成され、該コーンフランジ216と角軸部214との間に、円弧状の板カムからなる二つのカムフランジ217,218が、互いに離間して反対側へ突設されている。
そして、前記ロックピン213をカバープレート148側から押しボタン19側へ挿入し、コーンフランジ216をリセット板147のロックピン孔188に配置し、カムフランジ217をロックプレート146にロック孔175,176に配置し、カムフランジ217,218をボタン押え板145のロックピン挿通孔188に配置し、これらのカムフランジ217,218をロック孔175,176の開口縁部に係合させて、ロックピン213の上動を阻止可能にしている。
また、押しボタン19の押圧操作によって、ロックピン213の前記各部を軸方向に変位させ、ロック孔175,176に対しカムフランジ217,218を係脱させて、キーレス錠16を施解錠可能にしている。
前記リセット板147に複数のロックピン孔188が形成され、それらの上部にバネ掛けピン189が突設され、該ピン189に捩りバネ195が掛け止められ、その両端部をロックピン孔188内に突出して配置している。
そして、リセット板147の上動時に、ロックピン213のカムフランジ217,218から離間し、ロックピン213を上動可能にしている。
また、前記リセット板147の上部にクリアピン挿入孔197が形成され、該挿入孔197にテーパー面197aが形成され、該テーパー面197aにクリアピン137のテーパーフランジ139が係合している。
そして、クリアボタン140の押圧操作時、前記駆動カム157の回動を要することなくリセット板147を上動させ、捩りバネ195をロックピン213から離間させてロックピン213を上動させ、ロックピン213の原状を回復して、ロックピン213に入力した暗証情報をキャンセル可能にしている。
前記リセット押え板191に複数のロックピン孔192が形成され、その周辺に前記バネ掛けピン189を挿入可能なピン孔194が形成されている。
このように構成した室内錠7の製作に際しては、錠ケース24と錠カバー25を亜鉛合金ダイカストによって縦長小判形の略皿状に成形し、またそれらに組み込む主要な構成部材を予め製作して置く。
前記主要な構成部材として、解錠摘み18,20、空錠切替ピン35、空錠切替カム41、空錠切替プレート43、トリガー54、プレートリンク58、L型リンク61、クランクリンク66、消音ストッパー71、デッドロックカム86、レバーカム90、掛金8、デッドボルト75、解除ストッパー82、デッドロックストッパー101、消音板107、各種スプリング49,73,97およびピン77,80,84、クリアピン137等がある。
このうち、解錠摘み18は亜鉛合金ダイカストで所定形状に成形し、空錠切替ピン35とクリアピン137は亜鉛合金ダイカストで所定形状に成形し、または真鍮棒を機械加工し、空錠切替カム41と空錠切替プレート43、トリガー54とプレートリンク58、L型リンク61とクランクリンク66は所定形状に樹脂成形し、掛金8、デッドボルト75、解除プレート82は鋼板をプレス成形し、レバーカム90とデッドロックストッパー101は亜鉛合金ダイカストで所定形状に成形し、消音ストッパー71と消音板107はゴム成形する。
そして、錠ケース24の通孔33に空錠切替カム41の軸部を挿入し、該カム41の直下に空錠切替プレート43を配置し、上側係合片44の両側を掛止リブ51とガイド50に掛け止め、ガイド溝47に係止突起48を挿入し、それらの間にプレートスプリング49を介挿する。
前記空錠切替カム41の直下にトリガー54を配置し、その背部の凸部をガイド溝52に挿入し、背部のピン57にプレートリンク58を挿入し、該リンク58の他方の通孔60にL形リンク61のピン62を挿入する。
前記L形リンク61のピン65を、空錠切替プレート43の背部の凹部46cに掛け止め、背部の凸部をガイド溝53に挿入し、前部のピン63にクランクリンク66の通孔67を挿入し、該リンク66の軸筒部68を錠ケース24の通孔69に挿入し、その上側側部と側壁26の間にセットスプリング73を介挿する。
前記クランクリンク66の下端部の通孔74を、掛金ハウジング75の後部内に挿入し、該ハウジング75内に掛金8を挿入し、その後端部の通孔78と前記ピン孔76と通孔76にピン77を挿入し、該ピン77の両端部をガイド溝135と、錠カバー25のガイド溝136に摺動可能に挿入する。
また、前記デッドボルト75のピン孔79にピン80を挿入し、該デッドボルト75をピン99の直下の錠ケース24の平坦な底面に滑動可能に収容する。
前記デッドボルト75の直下のピン100に、デッドロックストッパー101の通孔102を挿入し、前記ピン100に捩りバネ104を捲き掛け、その一端を側壁26に係合し、他端を係止ピン103に掛け止める。
そして、前記デッドロックストッパー101上にデッドロックカム86を配置し、該ロックカム86の貫通孔89にレバーカム90を挿入し、該カム90の軸部を錠ケース24の通孔36に回動可能に挿入する。
また、前記レバーカム90の係合片92にセットスプリング97の一端を収容し、この他端を錠ケース24の係止段部98に係合し、その弾性によってレバーカム90ないしデッドロックカム86を図11上時計方向へ回動可能に付勢する。
更に、デッドロックカム86の裏面側のリブ105に、デッドロックカムスプリング96の一端を係合し、この他端を錠ケース24の凹溝95に係合し、前記スプリング96の弾性によって、デッドロックカム86を図8上時計方向へ回動可能に付勢する。
前記デッドロックカム86の係合片87上に解除ストッパー82を収容し、その一端の通孔83を錠ケース24の下部に立設したピン84に挿入し、その直上の角孔85に係合片87に突設したピン88を係脱可能に掛け止め、上端部をデッドボルト75の底部の切欠溝81に係入する。
こうして錠ケース24に各構成部材を組み込み後、その開口側の側壁26に錠カバー25の側壁26を接合し、錠カバー25のビス孔31にビス32を挿入し、これを錠ケース24のネジ孔30にねじ込んで緊締し、錠ケース24と錠カバー25を接合して縦長小判形の扁平な容器に組み付ける。この状況は図6および図7のようである。
また、室内座14の外側から空錠切替ピン35を切替ピン挿入孔126に挿入し、貫通穴127に解錠摘み18の軸筒部18aを挿入し、室内座14の内側からストップワッシャ129を挿入し、軸筒部18の先端に止め輪132を嵌めて、これらを抜け止め後、軸筒部18aの端面の角孔128に角芯棒38を挿入する。
一方、掛止受座6の製作は、亜鉛ダイカストによって縦長の角柱状に成形し、その上端部に係合突起11を突出成形し、中間部に係合孔12を成形し、その端部の両側に一対の側壁10,10を対向配置する。
このような構成部品を用いて、室内錠7と室内座14とキーレス錠16を引戸1に取付ける場合は、引戸1の所定位置にビス孔(図示略)を形成し、その室内13側の端部にシールパッキング23を介して、室内錠7と解錠摘み18を取付けた室内座14とを重合して配置し、それらのビス孔にビス117〜119を挿入して室外15側へ突出する。
一方、引戸1の室外15側側面に解錠摘み20を取付けたキーレス錠16を配置し、該キーレス錠16のビス孔に前記ビス117〜119をねじ込んで緊締し、引戸1の内外に室内錠7と室内座14とキーレス錠16を取付ける。この状況は図2乃至図4および図6のようである。
その際、室内座14から挿入した空錠切替ピン35を室内錠7の空錠切替カム41の軸孔42に挿入し、錠カバ−25の通孔34を貫通させて外側へ突出する。
この後、引戸1の内外の室内座14とキーレス錠16の直下に把手21,22を上下方向に取付ける。この状況は図1,5のようである。
前記室内座14に取付けた解錠摘み18の角芯棒38を、引戸1を貫通してキーレス錠16のカバープレート148のピン孔206に挿入し、その先端部をキーレス錠16のケースハウジング144側に設けたワンウェイクラッチ機構に挿入する。
また、キーレス錠16の外側から解錠摘み20の角芯棒160を通孔に挿入し、その先端部を前記ワンウェイクラッチ機構に挿入する。
すなわち、室内外の解錠摘み18,20の各角孔に角芯棒38,160を挿入し、それらの先端部をケースハウジング144側に設けたワンウェイクラッチ機構に挿入し、解錠摘み20の回動変位を解錠摘み18に伝達可能にし、一方、解錠摘み18の回動変位を解錠摘み18に対し遮断可能にする。
一方、戸枠2の端面に戸当り溝2aを形成し、該戸当り溝2aに近接する室内13側に掛止受座6を取付け、この掛止受座6に張出部28,29を係合可能に配置する。この状況は図5のようである。
このように室内錠7は、引戸1の端部側面にビスを用いて取付け、引戸1の内部に大きな取付穴を形成して収容する構成を採らないから、室内錠7の取付けを容易かつ速やかに行なえる。
また、戸枠2の端面にビスを用いて掛止受座6を取付け、戸枠2の内部に掛止受座の収容孔を形成する構成を採らないから、掛止受座6の取付けを容易かつ速やかに行なえる。
こうして取付けた室内錠7は空錠切替ピン35の回動操作によって、Auto Lock(自動施錠)またはFree(空錠切替)機能に切り替えて使用され、この自動施錠機能の下で室内錠7の施解錠を実行する。
前記自動施錠機能における解錠は、施錠状態の引戸1の開扉を意図して行なわれ、その操作は自動施錠機能を維持して施錠を実行し、その施錠時には空錠切替カム41の起立状態と、空錠切替プレート43の受圧状態を維持して行なわれる。
前記施錠時は、デッドロックカム86がデッドボルト75の後端部と係合し、デッドボルト75の後退が阻止されている。この状況は図11(b)のようである。
そこで、前記施錠に室内錠7を解錠する場合は、先ず引戸1の室内13または室外15側の解錠摘み18,20を解錠回動し、デッドロックカム86によるデッドボルト75の後端部との係合状態を解除し、かつデッドロックストッパー110を作動させて、前記デッドロックカム86によるデッドボルト75の後端部との係合解除状態を維持させ、デッドボルト75の後退域を確保して、引戸1の開扉を可能にする。この状況は図11(c)のようである。
すなわち、引戸1の施錠時の解錠摘み18の解錠回動に伴い、レバーカム90を介してデッドロックカム86が図11(b)上反時計方向へ回動し、デッドロックカム86とデッドボルト75の後端部との係合状態を図11(c)のように解除する。
前記係合解除状態は、解錠摘み18の解錠回動が維持されるときは保持されるが、解錠摘み18から手を離すと、デッドロックカム86がデッドロックカムスプリング96によって上方へ押し回され、係合板87がデッドボルト75の後端部に再度係合して、該ハウジング75の後退を阻止し、室内錠7の解錠ないし引戸1の開扉を行なえなくなる。
そこで、本発明はデッドロックカム86の係合板87の裏面にデッドロックストッパー101を設け、その捩りバネ104によって、デッドロックストッパー101の一端をデッドロックカム86の裏面のリブ105に突設した凸部106に係合し、その係合力によってデッドロックカム86を図11(c)上反時計方向へ回動させ、デッドロックカム86によるデッドボルト75の後退域への突出を回避し、室内錠7の解錠と引戸1の開扉を実現する。この状況は図11(d)のようである。
こうして引戸1が開扉されると、トリガー54と掛止受座6の係合突起11との係合が解除され、セットスプリング73の弾性によってトリガー54が外側へ突出する。
そして、前記トリガー54に同動して、クランクリンク66の上端部が外側へ引き動かされ、該リンク66が軸筒部68を中心に図8上反時計方向へ回動し、その下端部が錠ケース24の内側へ移動し、該下端部に連結されたデッドボルト75が同動して錠ケース24内に後退する。この状況は図8のようである。
その際、引戸1は、デッドボルト75の後端部がデッドロックストッパー101の上端部に係合し、捩りバネ104の弾性に抗して後退するとともに、前記係合後はデッドロックストッパー101の上端部がデッドボルト75の底部に係合して、室内錠7の解錠状態を維持し引戸1の開扉を促す。この状況は図11(d)のようである。
こうしてデッドボルト75が後退すると、係合溝8aがピン99との係合を解除し、掛金8が軸ピン80を中心に下側へ回動してデッドボルト75内に収容され、室内錠7が解錠状態を堅持する。この状況は図11(d)および図8のようである。
一方、前記解錠時に、例えば引戸1の建付け状態が悪く各部が擦過し、または経年的な使用によってセットスプリング73が折損したような場合、クランクリンク66の所期の復元動作が失われ、掛金8の施錠状態が維持されて解錠できなくなる。この状況は図12(a)のようである。
そこで、前述のように解錠摘み18を解錠回動し、デッドロックストッパー101によって、デッドロックカム86をデッドボルト75の後退域から後退回動させ、係合板87をデッドボルト75の後端部から避退させて、この避退状態を保持しデッドボルト75の後退域を開放させるようにする。
すなわち、前記解錠摘み18を解錠回動させて、ピン88を角孔85内を下方へ移動させ、解除ストッパー82をデッドロックカムスプリング96によって、ピン84を中心にレバーカム90側へ傾倒回動させる。
このようにすると、解除ストッパー82の重量とモーメントによって、解除ストッパー82の先端部と係合するデッドボルト75が後退方向へ押し動かされ、該デッドボルト75が係合孔12から引き出されて錠ケース24内へ移動し、掛金8がデッドボルト75内に落とし込まれて解錠する。この状況は図12(b)のようである。
そして、デッドボルト75の後退動に伴い、クランクリンク66の下端部を後方へ押し動かし、その上端部を前方へ移動させて、トリガー54を錠ケース24から外側へ突出させる。この状況は図12(b)のようである。この後、室内13側の把手21を後方へ引けば図12(c)のように引戸1が開放される。
一方、本発明は引戸1を閉扉する際、トリガー54を戸枠2の端面に突設した掛止受座6から更に突出した係合突起11に係合させている。
したがって、トリガー54を単に戸枠2に係合させる場合に比べ、トリガー54を早期かつ速やかに後退させることができるから、トリガー54の突出時に使用者が接触してデッドボルト75や掛金8を誤作動させる事態を未然に防止し得る。
しかも、前記トリガー54は引戸1の室内13側の背部に位置して、使用者との接触を回避しているから、引戸1の端面にトリガー54を突出させる構造のものに比べ、前記誤作動を確実に防止し得る。
また、引戸1を閉扉する際、トリガー54の後退後、張出部28,29が掛止受座6の端面に係合し、また引戸1の端面が戸枠2の戸当り溝2aに当接して静止する。
その際、張出部28,29を掛止受座6の長さ方向の全域に亘って係合配置しているから、室内錠7を確実かつ安定して掛止受座6に係合させられる。
一方、引戸1を閉扉していくと、デッドボルト75の前部側が掛止受座6の係合孔12に進入し、またデッドボルト75内に斜状に支持された掛金8の係合溝8aが、錠ケース24に突設されたピン99と係合し、掛金8がピン99を支点に上向きに回動して、その先端部が係合孔12の開口部の背面と係合し、施錠状態を形成する。
前記施錠時には、デッドボルト75の後部がクランクリンク66の下端部による外側への押圧力を受けて、掛金8の先端部と係合孔12の開口部の背面との係合状態が維持され、引戸1の閉扉によって前記施錠状態が自動的に形成され維持される。
したがって、従来のように掛金の仮施錠後、ロックレバーやロックレバーを操作して本施錠状態を形成する面倒を解消し得る。
しかも、引戸1の閉扉に伴って、デッドロックカム86の係合板87がデッドボルト75の後端部と係合し、デッドボルト75の後退を阻止するから、前記施錠状態を維持し強化する。
一方、本発明は自動施錠機能の他に、空錠切替機能を有する。
前記空錠切替機能は、空錠切替摘み17の回動操作によって実行される。
前記空錠切替ピン35を室内13側から90°回動すると、これに連係するクリアピン137が同動し、キーレス錠16内のテーパフランジ222aと、クリアピン挿入孔197のテーパ面197aとの係合が解除される。
このため、リセット板147が上動し、装着した捩りバネ195をロックピン213から離間させてロックピン213を上動させ、ロックピン213の原状を回復させる。したがって、ロックピン213に入力された暗証情報がキャンセルされ、キーレス錠16の暗証情報による施解錠作動が遮断される。
こうして、空錠切替ピン35を回動操作すると、空錠切替カム41が前記解錠または施錠位置から空錠切替機能に切り替えられ、空錠切替カム41の弦部41bの両端部が空錠切替プレート43上の両端部に係合する。
この場合、切替ピン35の中心から弦部41bまでの垂直距離は、円弧面41aの半径よりも短いから、その距離の差分、弦部41bが上方へ変位し、空錠切替カム41に対する押圧力を軽減させて、空錠切替カム41を押し上げる。
このため、前記段部46の背面に形成した凹部46cが上動し、該凹部46cに係合する偏心ピン65が同動して、L形リンク61が斜め上向きに引き上げられ、その一方のピン62が他方のピン63よりも上方へ移動する。
したがって、プレートリンク58が斜状に変位し、トリガー54の舌片55に設けたピン57が錠ケース24の内側へ移動して、錠ケース24内に引き寄せる。
前記他方のピン63はガイド溝53の中間部に位置し、該ピン63に上端部を支持したクランクリンク66を解錠時と同様に略垂直に位置させ、その下端部のピン77を解錠時と同様に位置させて、デッドボルト75を解錠時と同様に錠ケース24内に後退させる。
このため、切欠部81に対する解除ストッパー82が解錠時と同様な状態を維持し、掛金8が解錠されてデッドボルト75内に収納される。この状況は図10のようである。
このように空錠切替機能は、トリガー54が錠ケース24の内側に後退し、掛金8がデッドボルト75内に収納されるから、引戸1を開閉しても掛金8と掛止受座6内の係合孔12との係脱作動は行われない。
したがって、従来の仮施錠のように引戸1をいちいち施解錠する面倒がなく、引戸1を自由に開閉して室内外13,15へ自由に出入りし得るようになり、引戸1を頻繁に開閉する使用に好適になる。
図19乃至図22は本発明の他の実施形態を示し、前述の実施形態と対応する構成部分に同一の符号を用いている。
このうち、図19および図20は本発明の第2の実施形態を示し、この実施形態は掛止受座6を戸枠2の端面の中間位置に取付ける代わりに、戸枠2の室内13側の側面にL字形金具からなるアタッチメント237をビス240を介して取付けている。
このようにすることで、掛止受座6を戸枠2の室内13側の側端部に取付け、引戸1の建付けの変更に応じられるようになる。
また、前記アタッチメント237の一側片に複数の横長の長孔238を上下および中間部に形成し、これらの間に斜状の長孔239を形成することで、戸枠2に対するアタッチメント237の取付け位置の上下位置と、戸枠2の側端面からの突出または後退位置を調節可能にして、建付けの寸法誤差に対応し得るようにしている。
図21は本発明の第3の実施形態を示し、この実施形態は戸枠2の中間位置に取付孔241を形成し、該取付孔241に掛止受座6を取付け、引戸1の建付けの変更に応じられるようにしている。
この場合、取付孔241は戸枠2の一部域で良く、従来のように戸枠に引戸錠を埋設する大きな取付孔の形成を要しない。
図22は本発明の第4の実施形態を示し、この実施形態はキーレス錠16の直下にシリンダー錠242を取付け、該シリンダー錠242に鍵孔243を形成したシリンダー244を回動可能に設け、前記鍵孔243に鍵245を差し込んで、シリンダー244を回動可能にしている。
前記キーレス錠16のケースハウジングの内部に、シリンダー244と同動可能な支軸246を回動可能に設け、該支軸246にギア247を取付け、該ギア247に噛合するギア248を取付けた支軸249を前記支軸246の上方に配置している。
そして、前記ギア248に噛合するギア250を、解錠摘み20に連係する角芯棒38の基部側に取付けている。
このようにすることで、解錠摘み20の代わりに解錠操作でき、またキーレス錠16の代わりにキーレス錠16を解錠可能にしている。
このように本発明の引戸錠は、室内外錠に自動施錠機能と空錠切替機能を備え、これらの機能を選択的に切り替え可能にして、使用上の利便性を向上することができ、その自動施錠機能時は引戸の施解錠を形成可能にし、引戸の施錠時は前記掛金を掛止受座に係合し、かつこの係合状態を引戸の閉扉時に自動的に形成して維持するから、従来のように仮施錠状態から本施錠状態への面倒な操作を解消し、使用上の利便性を向上するとともに、確実な施錠状態を速やかに得られる。
また、室内外錠を引戸の側面に配置し、また掛止受座を戸枠の端部周面に配置するから、室内外錠や掛止受座の取付けが容易で、従来のように引戸や戸枠に大きな取付け穴を形成して、室内外錠や掛止受座を収容する面倒がなく、容易かつ安価に設置し得る。
このように本発明の引戸錠は、引戸や戸枠に特別な加工を要することなく、それらに錠前本体と掛金を係脱する掛止受座を容易に取付けられ、それらのメンテナンスを容易に行なえるとともに、引戸錠の機能に自動施錠機能と空錠切替機能を備え、これらを選択的に切り替え可能にするとともに、自動施錠機能時には煩雑な施錠操作を要することなく迅速かつ自動的に施錠でき、また空錠切替機能時には掛金と掛止受座の係脱操作をいちいち要することなく、引戸を自由に開閉でき引戸の頻繁な開閉に応じられるようにし、更に引戸の強制解錠機構を備えて、引戸の建付け状態や構成部材の経年的劣化による解錠不能な事態を回避し、強制的に解錠し得るから、例えば鎌形掛金が引戸の端部から出没する、いわゆる戸先引戸錠に好適である。
1 引戸
2 戸枠
6 掛止受座
7 室内錠
8 掛金
18,20 解錠摘み
11 係合突起
12 係合孔
13 室内
15 室外
16 室外錠(キーレス錠)
21,22 把手
24 錠ケース
25 錠カバー
35 空錠切替ピン
41 空錠切替カム
43 空錠切替プレート
54 トリガー
66 クランクリンク
75 デッドボルト
82 解除ストッパー
86 デッドロックカム
101 デッドロックストッパー
146 ロックプレート
147 リセット板
151 駆動カム
175,176 ロック孔
213 ロックピン
237 アタッチメント
241 取付穴
242 シリンダー錠

Claims (23)

  1. 戸枠と、該戸枠に当接可能に配置した引戸と、引戸の室内側に設けた室内錠と、を備え、前記戸枠に係合孔を形成した掛止受座を取付け、前記室内錠に、掛止受座に係脱可能な鎌形の掛金と、引戸の開閉時に出没可能なトリガーと、引戸の開閉時に前記掛止受座に進退可能に設けられ、かつ前記掛金を出没可能に収容したデッドボルトと、を備えた引戸錠において、前記室内錠に空錠切替ピンを回動可能に設け、前記空錠切替ピンに室内錠に設けた空錠切替カムを係合かつ回動可能に設け、該空錠切替カムの直下に空錠切替プレートを上下動かつ上方へ移動可能に付勢するとともに、前記空錠切替プレートの背部にL形リンクを揺動可能に設け、該L形リンクに複数のピンを突設し、これらのピンをトリガーの後部と空錠切替プレートとクランクリンクの上端部に係合可能に設け、トリガーの出没作動と空錠切替プレートの上下動とクランクリンクの揺動を形成可能に設け、かつクランクリンクの下端部をデッドボルトに回動可能に連結し、室内錠を施解錠状態に形成する自動施錠機能と、非施解錠状態に形成する空錠切替機能と、に選択的に切り替え可能に設け、自動施錠時は空錠切替カムを起立回動し、空錠切替プレートを押し下げて引戸の閉扉時にトリガーを室内錠の錠ケース内に後退し、掛金を掛止受座の係合孔に係入して施錠可能にし、空錠切替時は空錠切替カムを倒立回動し、空錠切替プレートを押し上げてデッドボルトとトリガーを錠ケース内に後退し、かつ掛金をデッドボルトに収容して非施解錠可能にし、引戸を自由に開閉可能にしたことを特徴とする引戸錠。
  2. 前記室内錠に解錠摘みを回動可能に設け、該解錠摘みにデッドロックカムを同動可能に設け、該デッドロックカムをデッドボルトの後退域に出没可能に設け、引戸の閉扉かつ施錠時に前記デッドロックカムをデッドボルトの後端部に係合可能に移動した請求項1記載の引戸錠。
  3. 前記デッドロックカムの近接位置にデッドロックストッパーを回動可能に設け、前記解錠摘みを操作し室内錠を解錠する際、デッドロックストッパーをデッドロックカムの回動方向と反対方向へ回動可能に付勢し、該デッドロックストッパーを介しデッドロックカムの回動を規制し、デッドロックカムをデッドボルトの後端部から後退可能にした請求項記載の引戸錠。
  4. 前記デッドロックストッパーを、デッドロックカムの背後に配置した請求項3記載の引戸錠。
  5. 前記デッドロックカムの側方に解除ストッパーを回動可能に設け、該解除ストッパーの上端部をデッドボルトの底部に係合可能に設け、前記解除ストッパーを上方へ移動可能に付勢するとともに、前記解錠摘みの回動操作時、前記解除ストッパーをデッドロックカム側へ傾倒回動してデッドボルトを後退可能にし、室内錠を解錠可能にした請求項3記載の引戸錠。
  6. 前記室内錠を、錠ケースと錠カバーとを接合して扁平な容器状に形成した請求項記載の引戸錠。
  7. 前記室内錠を引戸の室内側端部の側面に配置した請求項1記載の引戸錠。
  8. 前記室内錠の内部にトリガーとデッドボルトを出没可能に収容し、このトリガーとデッドボルトとをクランクリンクを介して揺動可能に連係し、前記トリガーとデッドボルトとを互いに異方向へ移動可能にした請求項記載の引戸錠。
  9. 前記トリガーの上方に空錠切替プレートを上下動可能に設け、該空錠切替プレートを上方へ移動可能に付勢するとともに、前記空錠切替プレートの直上に空錠切替カムを係合かつ回動可能に配置した請求項記載の引戸錠。
  10. 前記空錠切替カムを略半月状に形成した請求項記載の引戸錠。
  11. 前記空錠切替カムの回動中心に空錠切替ピンを係合かつ回動可能に設けた請求項記載の引戸錠。
  12. 前記空錠切替プレートを略T字若しくはH字形状に形成し、その上端部に空錠切替カムの円弧面の端部と係合可能な凹状の湾曲面を形成した請求項記載の引戸錠。
  13. 前記引戸の室外側に、キーレス錠またはシリンダー錠の室外錠を配置した請求項記載の引戸錠。
  14. 前記キーレス錠は、押圧操作によって暗証情報を入力および解除可能な複数のロックピンと、前記ロックピンと係脱可能な複数のロック孔を形成したロックプレートと、前記ロックピンの作動を制御するリセット板と、を備え、前記ロックピンの一部または全部に暗証情報入力して前記ロック孔に係合可能に設け、該暗証情報入力した前記ロックピンの暗証情報入力を解除して前記ロック孔との係合を解除し、該ロックプレートを室外錠の解錠摘みの回動変位に連動可能にした請求項13記載の引戸錠。
  15. 前記空錠切替ピンに、室外錠のクリアボタンに連係するクリアピンを同動可能に連結し、空錠切替ピンの空錠切替作動時にロックピンの拘束を解除し、その原状を回復させて暗証情報入力を解除し、該暗証情報による施解錠作動を遮断可能にした請求項14記載の引戸錠。
  16. 前記キーレス錠の解錠後、室外側の解錠摘みの回動変位に駆動カムを同動し、該駆動カムに係合するロックプレートとリセット板を作動し、ロックプレートと暗証情報入力後のロックピンとの係合を解除し、前記暗証情報入力をキャンセル可能にした請求項14記載の引戸錠。
  17. 前記暗証情報入力をキャンセル後、室外側の解錠摘みの回動操作を介して、前記デッドロックカムをデッドボルトの後端部から後退可能にし、室外側から引戸を解錠ないし開扉可能にした請求項16記載の引戸錠。
  18. 前記引戸の室内外側面に把手を取付けた請求項1記載の引戸錠。
  19. 前記錠ケースと錠カバーの対向位置に、トリガーとデッドボルトの出没通路を有する張出部を突設し、該張出部を掛止受座の端面に係合可能に配置した請求項記載の引戸錠。
  20. 前記張出部を掛止受座の長さ方向の全域に亘って係合配置した請求項19記載の引戸錠
  21. 前記掛止受座の端面に係合突起を突設し、該係合突起に前記トリガーを当接可能に配置した請求項1記載の引戸錠。
  22. 前記戸枠の側面にL字形断面のアタッチメントを取付け、該アタッチメントに掛止受座を取付けた請求項1記載の引戸錠。
  23. 前記戸枠の端面に取付穴を形成し、該取付穴に掛止受座を取付けた請求項1記載の引戸錠。
JP2016213891A 2016-10-31 2016-10-31 引戸錠 Active JP6420288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016213891A JP6420288B2 (ja) 2016-10-31 2016-10-31 引戸錠

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016213891A JP6420288B2 (ja) 2016-10-31 2016-10-31 引戸錠

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018071236A JP2018071236A (ja) 2018-05-10
JP6420288B2 true JP6420288B2 (ja) 2018-11-07

Family

ID=62114765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016213891A Active JP6420288B2 (ja) 2016-10-31 2016-10-31 引戸錠

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6420288B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5495000A (en) * 1977-12-16 1979-07-27 Kokusan Kinzoku Kogyo Kk Lock for sliding door
JP2597701Y2 (ja) * 1993-10-18 1999-07-12 美和ロック株式会社 引戸用錠
US5566991A (en) * 1994-10-28 1996-10-22 R R Brink Locking Systems, Inc. Lock with cam operated mechanism
JP2001012126A (ja) * 1999-06-30 2001-01-16 Nishi Seisakusho:Kk 引き戸錠
JP4279061B2 (ja) * 2003-06-19 2009-06-17 美和ロック株式会社 引戸錠のスイッチのオン・オフ機構
JP4567434B2 (ja) * 2004-11-28 2010-10-20 株式会社ゴール 引戸錠
JP5659194B2 (ja) * 2012-07-04 2015-01-28 株式会社長沢製作所 引戸錠

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018071236A (ja) 2018-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4362556B2 (ja) 車両用シートロック装置
JP4659602B2 (ja) 車両用ドアラッチの操作装置
KR101771196B1 (ko) 패닉 기능을 구비한 모티스
JP5341418B2 (ja) 扉のラッチ錠
JP6420288B2 (ja) 引戸錠
JP4823874B2 (ja) 電気錠
JP2007217933A (ja) 錠前の解錠機構
US6543265B1 (en) Door lock-and-handle assembly
JP6175111B2 (ja) ドア錠
US6481253B1 (en) Door lock-and-handle assembly
JP4173016B2 (ja) プッシュ・プル錠
JP4546034B2 (ja) 扉錠のラッチ引き戻し装置
JP3980369B2 (ja) フラップ扉付キャビネットにおける扉のラッチ装置
JP2009074347A (ja) 施解錠装置
JP5358818B2 (ja) 扉用の施解錠装置
JP4424924B2 (ja) プシュ・プル錠
JP5130256B2 (ja) 室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置
JPH10311173A (ja) プッシュ・プル錠
WO2009090981A1 (ja) 施解錠装置
JP2007198089A (ja) 鎌錠の自動施錠機構
JP4580212B2 (ja) 施錠装置
JP4206255B2 (ja) 扉の錠前
JP2008023203A (ja) 遊技機等の施錠装置
JP5411886B2 (ja) サムターン
JP2007205056A (ja) ドアの開閉装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6420288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250