本実施の形態は、主錠101と補助錠201とを備えるワンドア・ツーロック方式の住宅扉用の施解錠装置11への適用例である。以下、実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に解錠位置にある状態を示す装置全体の側面図である。本実施の形態の施解錠装置11は、扉の戸先面(図示せず)に埋設されて使用される。施解錠装置11は、主錠101と補助錠201とが分離された構造を有しており、これらの主錠101と補助錠201とを動力伝達機構301で連結している。主錠101は上方位置に、補助錠201は下方位置に、それぞれ垂直方向に並べられて配置されている。
主錠101は、戸先面と同一面となるようにして扉に取り付けられる第1のベースプレート103を備え、この第1のベースプレート103に第1のフレーム104を固定している。第1のベースプレート103と第1のフレーム104とには、各種の構造物が取り付けられている。これらの構造物として、第1のフレーム104には、第1のシリンダ錠(図示せず)及び第1のサムターン102に連係して回転する第1のデッドハブ105と、この第1のデッドハブ105に駆動される第1のデッドボルト106とが取り付けられている。
第1のデッドボルト106は、第1のベースプレート103から出没可能なようにスライド自在に取り付けられている。そのための構造として、第1のデッドボルト106にはそのスライド移動方向に長い第1の長孔107が形成され、この第1の長孔107に第1のフレーム104に立設された第1の位置決めピン108が嵌合している。そして、第1のデッドボルト106は、第1の長孔107と嵌合している第1の位置決めピン108と、第1のフレーム104とによって水平方向にスライド自在に支持されている。これにより、第1のデッドボルト106は、第1の位置決めピン108に位置を拘束されながら水平方向にスライド移動自在である。このような第1のデッドボルト106は、その上部に第1の凹部110を形成している。
第1のデッドハブ105は、第1のデッドボルト106のスライド移動方向と直交する方向の回転軸を中心に回転自在に取り付けられている。このような第1のデッドハブ105の回転軸の方向は、施解錠装置11が装着される扉(図示せず)の厚み方向となる。第1のデッドハブ105は、第1のデッドボルト106の上部に形成された第1の凹部110に嵌り込む第1の駆動片111を放射方向に突出させている。そこで、第1のデッドハブ105の回転に応じて第1の駆動片111が変位し、この第1の駆動片111を第1の凹部110に嵌め込んでいる第1のデッドボルト106が第1のベースプレート103から出没するようにスライド移動する。
第1のデッドボルト106において、第1のベースプレート103から飛び出た位置は施錠位置であり、第1のベースプレート103に没した位置は解錠位置である。第1のサムターン102は、その摘み102aを垂直向きにすると第1のデッドボルト106を解錠位置に位置付け(図1参照)、その位置から摘み102aを時計方向に90度回して水平向きにすると第1のデッドボルト106を施錠位置に位置付ける(図5参照)。この際、第1のサムターン102の回転角度と第1のデッドハブ105の回転角度とは一致する。したがって、第1のデッドボルト106は、第1のデッドハブ105を90度回転させることによって施解錠される。
以上説明した主錠101は、更に、第1のベースプレート103にラッチボルト112を取り付けている。ラッチボルト112は、扉を開閉自在に取り付ける枠体(図示せず)に引っ掛けることができる掛け金であり、扉を閉状態に維持する。
補助錠201は、戸先面と同一面となるようにして扉に取り付けられる第2のベースプレート203を備え、この第2のベースプレート203に第2のフレーム204を固定している。第2のベースプレート203と第2のフレーム204とには、各種の構造物が取り付けられている。これらの構造物として、第2のフレーム204には、第2のシリンダ錠(図示せず)及び第2のサムターン202に連係して回転する第2のデッドハブ205と、この第2のデッドハブ205に駆動される第2のデッドボルト206とが取り付けられている。
第2のデッドボルト206は、第2のベースプレート203から出没可能なようにスライド自在に取り付けられている。そのための構造として、第2のデッドボルト206にはそのスライド移動方向に長い第2の長孔207が形成され、この第2の長孔207に第2のフレーム204に立設された第2の位置決めピン208が嵌合している。そして、第2のデッドボルト206は、第2のフレーム204によって水平方向にスライド自在に支持されている。これにより、第2のデッドボルト206は、第2の位置決めピン208に位置を拘束されながら水平方向にスライド移動自在である。このような第2のデッドボルト206は、その上部に第2の凹部210を形成している。
第2のデッドハブ205は、第2のデッドボルト206のスライド移動方向と直交する方向の軸を中心に回転自在に取り付けられている。このような第2のデッドハブ205の回転軸の方向は、施解錠装置11が装着される扉(図示せず)の厚み方向となる。第2のデッドハブ205は、第2のデッドボルト206の上部に形成された第2の凹部210に嵌り込む第2の駆動片211を放射方向に突出させている。そこで、第2のデッドハブ205の回転に応じて第2の駆動片211が変位し、この第2の駆動片211を第2の凹部210に嵌め込んでいる第2のデッドボルト206が第2のベースプレート203から出没するようにスライド移動する。
第2のデッドボルト206において、第2のベースプレート203から飛び出た位置は施錠位置であり、第2のベースプレート203に没した位置は解錠位置である。第2のサムターン202は、その摘み202aを垂直向きにすると第2のデッドボルト206を解錠位置に位置付け(図1参照)、その位置から摘み202aを時計方向に90度回して水平向きにすると第2のデッドボルト206を施錠位置に位置付ける(図5参照)。この際、第2のサムターン202の回転角度と第2のデッドハブ205の回転角度とは一致する。したがって、第2のデッドボルト206は、第2のデッドハブ205を90度回転させることによって施解錠される。
ここで、主錠101においては、第1のデッドボルト106の第1の凹部110は、第1のデッドハブ105が有する第1の駆動片111を僅かな遊びをもって嵌合させている。これにより、第1のデッドボルト106は、第1のデッドハブ105の回転に僅かなタイムラグの後に呼応してスライド移動を開始する。
これに対して、補助錠201は、第2のデッドボルト206の第2の凹部210と第2のデッドハブ205が有する第2の駆動片211との間に第2の間欠機構212を形成している。第2の間欠機構212は、解錠位置にある第2のデッドボルト206を施錠動作させる第2のデッドハブ205の回転初期領域に第2のデッドボルト206を動作させない無反応領域を形成する。そのための構造として、第2の駆動片211は、第2のベースプレート203の方向に対面する一側面に出現側押圧面211aを形成し、その他側面に没側押圧面211bを形成している。そして、第2の凹部210は、第2の駆動片211の出現側押圧面211aに押される面に出現側受面210aを形成し、第2の駆動片211の没側押圧面211bに押される面に没側受面210bを形成している。出現側受面210aおよび没側受面210bは垂直に切り立っている。また、没側受面210bに連続して円弧面210cが第2の駆動片211の回転弧と同一半径の弧に沿って形成されている。そこで、第2のデッドボルト206は、没側押圧面211bにより没側受面210bが押されることで解錠位置までスライド移動し、出現側押圧面211aに出現側受面210aが押されることで施錠位置までスライド移動する。この際、第2の凹部210と連設する円弧面210cは第2の駆動片211の没側押圧面211bと同一半径の弧に沿って形成されているため、第2の駆動片211が回転し始めても、没側押圧面211bが円弧面210cを摺動している間は第2のデッドボルト206が駆動されない。第2のデッドボルト206は、第2の駆動片211の出現側押圧面211aが第2の凹部210の出現側受面210aに当接して初めて駆動される。こうして、解錠位置にある第2のデッドボルト206を施錠動作させる第2のデッドハブ205の回転初期領域に第2のデッドボルト206を動作させない無反応領域を形成することができる。
次いで、補助錠201は、ガードロック機構213を備えている。ガードロック機構213というのは、扉を開閉自在に取り付ける枠体(図示せず)に引っ掛かるガードアーム214を有し、第2の間欠機構212によって形成される無反応領域での第2のデッドハブ205の回転に応じて第2のデッドボルト206の施錠時の突出方向と同一方向にガードアーム214を出現させる機構である。
より詳細には、ガードアーム214は、扉の枠体に引っ掛かる連結ピン215が先端部に設けられた平板状部材であり、根元部分の端部はブロック状の基部216に固定されている。ガードアーム214の基部216は、第2のフレーム204に、第2のデッドハブ205の上方位置で第2のデッドハブ205の回転軸と平行な回転軸を中心に回転自在に取り付けられている。したがって、ガードアーム214は、基部216が回転することによって第2のベースプレート203から出没自在となっている。
このようなガードアーム214は、第2のベースプレート203の裏面側に形成された収納空間Sに収納され、第2のフレーム204に取り付けられた押圧体217に押されることによって回転し、第2のベースプレート203から出現する。説明の便宜上、収納空間Sに収納された押圧体217の位置を収納位置と呼ぶ。押圧体217は、第2のフレーム204において水平方向に移動自在に取り付けられており、第2のベースプレート203に向けて進退する。押圧体217を進退させる原動力は、第2のデッドハブ205の回転である。つまり、第2のデッドハブ205は、その回転軸を中心に回転するカム円板218を有しており、このカム円板218にはカム溝219が切られている。そして、このカム溝219には、押圧体217に設けられた従動ピン220が嵌合している。第2のデッドハブ205のカム溝219は、第2のデッドボルト206を解錠位置に位置付ける第2のデッドハブ205の回転位置において押圧体217を待機させ、その位置から第2のデッドハブ205が45度回転した時点で押圧体217を第2のベースプレート203に向けて最大限進出させることができるカムプロフィールを有している(図4参照)。そして、カム溝219は、その一端が開口しており、45度回転した位置から第2のデッドハブ205が更に回転した場合、その開口から押圧体217の従動ピン220を脱落させる。第2のデッドハブ205は、カム溝219から脱落した従動ピン220をカム円板218の外周面で位置決めし、45度回転位置から最大回転範囲である90度回転するまで押圧体217を最大進出位置に維持する(図5参照)。ガードアーム214は、押圧体217が最大限進出すると、連結ピン215が扉の枠体に引っ掛かる位置まで第2のベースプレート203から飛び出す。したがって、第2のデッドボルト206が解錠位置に位置する状態で第2のサムターン202を45度回すと、連結ピン215が扉の枠体に引っ掛かる位置までガードアーム214を突出させることができる(図4参照)。
押圧体217は、その従動ピン220がカム溝219に沿って移動することから、第2のデッドハブ205の回転に従い進退する。そこで、第2のデッドボルト206を解錠位置に位置付ける位置まで第2のデッドハブ205を回転させれば、押圧体217を元の位置に復帰させることができる。ところが、押圧体217を元の位置に復帰させただけでは、ガードアーム214を収納空間Sに収納される収納位置に復帰させることができない。そこで、補助錠201は、押圧体217とガードアーム214の基部216とを復帰カム221で連動させている。つまり、復帰カム221は、基部216の回転軸と平行な回転軸を中心に回動自在に第2のフレーム204に取り付けられ、一端が押圧体217の後面に接して別の一端が基部216の下面に接するように設けられている。そこで、図1、図3〜図12中、押圧体217にガードアーム214が押されることで基部216が時計方向に回転すると、基部216の下面に押されて復帰カム221も時計方向に回転し、復帰カム221は押圧体217の後面に対する接触状態を維持する。この状態で、押圧体217が元の位置に向けて復帰すると、復帰カム221は押圧体217の後面に押されて反時計方向に回転し、基部216を反時計方向に回転させる。これにより、押圧体217の復帰動作に従動させてガードアーム214を収納位置に復帰させることができる。
補助錠201は、更に、安全装置222を備えている。安全装置222は、施解錠装置11が装着された扉(図示せず)が閉じられている場合にのみ主錠101及び補助錠201の施錠動作及びガードロック機構213の動作を可能とし、扉が開かれている場合にはそれらの動作をできないようにするための機構である。つまり、安全装置222は、扉開閉検出スイッチ223とデッドハブ回転規制部材224とを有している。扉開閉検出スイッチ223は、第2のベースプレート203に出没自在に取り付けられている。そして、扉開閉検出スイッチ223は、施解錠装置11が装着される扉(図示せず)が開かれることで第2のベースプレート203から飛び出し、扉が閉じられると第2のベースプレート203に没するよう後退する。
デッドハブ回転規制部材224は、図示しないスプリングに付勢されて、図1、図3〜図12中、時計方向に回転する。そして、第2のデッドハブ205のカム円板218から突出する規制ピン225にフック224aを引っ掛け、第2のデッドハブ205の時計方向への回転、つまり、第2のデッドボルト206を施錠方向に駆動し、ガードロック機構213を動作させる方向への回転を規制する。この際、第2のデッドハブ205の時計方向への回転が規制されると、後に詳細を説明する動力伝達機構301によって補助錠201と連結された主錠101においても、第1のデッドボルト106を施錠方向に駆動する第1のデッドハブ105の回転も規制される。これに対して、デッドハブ回転規制部材224は、扉開閉検出スイッチ223の後面に当接する作用部224bを有しており、扉開閉検出スイッチ223の後退に伴い作用部224bが押されて反時計方向に回転する。すると、第2のデッドハブ205の規制ピン225からフック224aが離脱し、第2のデッドハブ205の時計方向への回転規制が解除される。こうして、安全装置222は、施解錠装置11が装着された扉(図示せず)が閉じられた場合、主錠101及び補助錠201の施錠動作及びガードロック機構213の動作を可能とする。
動力伝達機構301は、主錠101が有する第1のデッドハブ105と補助錠201が有する第2のデッドハブ205との間の回転伝達を、上下に変位するリンク302の直線運動を介して行なう。つまり、動力伝達機構301は、第1のデッドハブ105及び第2のデッドハブ205の回転運動をリンク302の直線運動に変換する。そこで、第1のデッドハブ105が回転するとリンク302が上下方向に変位し、このリンク302の上下方向の直線運動によって第2のデッドハブ205が回転駆動される。このため、理論上は、第2のデッドハブ205の回転もリンク302を介して第1のデッドハブ105に伝達されるはずであるのに対して、この方向の動力伝達は規制される。こうした規制を行なうのは、間欠機構303である。間欠機構303は、動力伝達機構301による回転伝達に回転伝達区間と回転非伝達区間とを選択的に生成する。より詳細には、間欠機構303は、第1のデッドボルト106及び第2のデッドボルト206が共に解錠位置にある状態(図1参照)から施錠方向への第1のデッドハブ105の回転を第2のデッドハブ205に伝達する場合の回転伝達については回転伝達区間を選択し、それ以外の条件の回転伝達については回転非伝達区間を選択する。以下、間欠機構303の説明と共に動力伝達機構301について詳細に説明する。
間欠機構303は、第1の間欠動作部331と第2の間欠動作部351とを有している。
第1の間欠動作部331は、リンク302を二つに分離する。分離された一方は第1のデッドハブ105に連動する第1のリンク部材302aであり、もう一方は第2のデッドハブ205に連動する第2のリンク部材302bである。第1の間欠動作部331は、第1のリンク部材302aと第2のリンク部材302bとをリンク302の変位方向である垂直方向に接離自在とし、一定の条件でのみ連動させる機構となっている。一定の条件というのは、
(条件1)
第1のデッドボルト106及び第2のデッドボルト206が共に解錠位置にある状態から第1のデッドボルト106を施錠動作させる第1のデッドハブ105の回転の際
(条件2)
第1のデッドボルト106及び第2のデッドボルト206が共に施錠位置にある状態から第2のデッドボルト206を解錠動作させる第2のデッドハブ205の回転の際
のいずれかの場合である。第1のリンク部材302aと第2のリンク部材302bとが当接した状態においては、第1のリンク部材302aと第2のリンク部材302bとの間で相互に動力伝達が可能となる。
第2の間欠動作部351は、第1のリンク部材302aを更に二つに分離する。分離された一方は第1のデッドハブ105の側の第1のサブリンク部材302a−1であり、もう一方は第2のデッドハブ205の側の第2のサブリンク部材302a−2である。第2の間欠動作部351は、第1のサブリンク部材302a−1と第2のサブリンク部材302a−2とをリンク302の変位方向である垂直方向に接離自在とし、一定の条件でのみ当接させる。一定の条件というのは、第1のデッドボルト106を解錠から施錠動作させる第1のデッドハブ105の回転の際と、第1のデッドボルト106と第2のデッドボルト206が共に施錠位置にある状態から第1のデッドボルト106を解錠動作させる第1のデッドハブ105の回転の際である。第1のサブリンク部材302a−1と第2のサブリンク部材302a−2とが当接することによって、第1のサブリンク部材302a−1と第2のサブリンク部材302a−2との間で相互に動力伝達が可能となる。
これに対して、第2の間欠動作部351は、上記(条件2)では、第1のサブリンク部材302a−1と第2のサブリンク部材302a−2とを当接させない。このため、間欠機構303は、上記(条件1)の場合にのみ、換言すると、第1のデッドボルト106及び第2のデッドボルト206が共に解錠位置にある状態(図1参照)から第1のデッドハブ105が施錠方向に回転した場合にのみ、動力伝達機構301を介した第1のデッドハブ105と第2のデッドハブ205との間の回転を伝達し、それ以外の条件の回転伝達については回転を非伝達とすることになる。したがって、主錠101と補助錠201とが共に解錠状態にある条件で、主錠101を施錠した場合にのみ補助錠201も自動施錠されることになる。
以上説明したような機能を有する間欠機構303について、その構造をより詳細に説明する。
まず、第1の間欠動作部331の構造について説明する。
第1のリンク部材302aは、第2のリンク部材302bにスライド自在に保持されている。つまり、第2のリンク部材302bは、側面から見るとコの字形状をした支持体332をその端部に備え、この支持体332で第1のリンク部材302aの端部をスライド自在に保持している。第1のリンク部材302aは、その端部に当接ピン333を有している。当接ピン333は、第1のリンク部材302aの変位方向と直交する方向に延びている。第2のリンク部材302bの側の支持体332は、当接ピン333を当接させることができる当接面334を形成している。したがって、第1の間欠動作部331は、第1のリンク部材302aと第2のリンク部材302bとを相互にスライド移動自在に連結し、当接面334に当接ピン333が当接する状態と当接面334から当接ピン333が離反する状態とを生成する。このような当接面334に対する当接ピン333の接離は、前述した第1のリンク部材302aと第2のリンク部材302bとの間の接離をなす。
第2のリンク部材302bは、第1のリンク部材302aとの連結側と反対側の端部において、ラックアンドピニオン機構335を介して第2のデッドハブ205と連結している。つまり、第2のリンク部材302bは、第1のリンク部材302aとの連結側と反対側の端部に、第2のデッドハブ205と対面させてラック336を形成している。第2のデッドハブ205は、その外周面の一部にラック336に噛合するピニオン337を形成している。
次いで、第2の間欠動作部351の構造について、図2(a)、(b)を参照しながら説明する。
図2(a)は、第1のデッドハブ105側の第1のサブリンク部材302a−1を第2の間欠動作部の原動節と共に示す側面図である。図2(b)は、第2のデッドハブ205側の第2のサブリンク部材302a−2を第2の間欠動作部351の従動節と共に示す側面図である。
図2(a)に示すように、第1のリンク部材302aが有する第1のサブリンク部材302a−1は、第1のデッドハブ105から放射方向に突出するレバー352にリンク片353の一端が回転自在に取り付けられ、このリンク片353の他端に連結片354が回転自在に取り付けられて形成されている。連結片354は、その中間部分をリンク片353に連結された平板状部材であり、両端に二つのピン355、356を立設している。これらのピン355、356の軸方向は、第1のデッドハブ105の回転軸の軸方向と同一方向である。そして、これらのピン355、356は、それぞれ異なる役割を担っている。これらの役割については後述する。このように構成された第1のリンク部材302a−1において、第1のデッドハブ105の回転に応じてレバー352が回転しながら上下に変位し、リンク片353を垂直方向に変位させる。この際、レバー352は、第1のデッドハブ105の回転中心を中心とする弧に沿って上下動するため、レバー352に連結しているリンク片353は、垂直方向に変位すると共に第1のベースプレート103に近接離反する方向に僅かに振れる。
図2(b)に示すように、第1のリンク部材302aが有する第2のサブリンク部材302a−2は、第1のフレーム104において、垂直方向にスライド自在に取り付けられている。そして、第2のサブリンク部材302a−2は、その上部に逆L字形状の溝358が形成されたカム板357を有している。カム板357は、水平方向に変位自在に取り付けられ、スプリングSPによって第1のベースプレート103に近接する方向に付勢されている。このようなカム板357は、その上辺に開口するピン溝359を有している。また、第1のサブリンク部材302a−1の連結片354に設けられている一方のピン355は第1のフレーム104に回転自在に保持されており、このピン355を避けるようにピン溝359が形成されている。第1のサブリンク部材302a−1の連結片354に設けられているもう一方のピン356は、カム板357に形成されている溝358に嵌合している。
したがって、カム板357に形成されている溝358とこの溝358に嵌合するピン356とは、ピン356を原動節としてカム板357を従動節とする溝カム360を形成している。そして、ピン356を設けた連結片354は、もう一つのピン355を第1のフレーム104に回転自在に嵌合させているので、リンク片353の上下動に応じ、ピン355を回転中心として回転する。これにより、カム板357に形成されている溝358に嵌合している原動節としてのピン356は、連結片354の回転中心となるピン355を中心とした円弧に沿って変位することになる。この場合の円弧は、垂直線に対して第1のベースプレート103から離反する方向に膨らむ軌跡を描く。
このように円弧に沿って変位する原動節としてのピン356を嵌合させる従動節側の溝358は、逆L字形状をなしているが故に、水平部分と垂直部分とを有している。水平部分は、原動節としてピン356を拘束する拘束溝358aをなし、垂直部分は、原動節としてピン356を非拘束にする非拘束溝358bをなす。このようなピン356と溝358とによって形成される溝カム360は、解錠位置にある第1のデッドボルト106を施錠動作させる第1のデッドハブ105の回転途中ではピン356を拘束溝358aに位置させて拘束すると共に、第1のデッドハブ105の回転終端位置ではピン356を非拘束溝358bに位置させて非拘束にするようなカムプロファイルを有している。
そして、第2のサブリンク部材302a−2において、第1のサブリンク部材302a−1と連結しないほうの端部は、前述したよう、第1のリンク部材302aとして第2のリンク部材302bにスライド自在に連結している。
このような構成において、本実施の形態の施解錠装置11は、所定の条件でのみ、主錠101を施錠操作すると補助錠201も自動的に施錠することができる。これを実現するのが、主錠101の第1のデッドボルト106を施解錠するための第1のデッドハブ105の回転を補助錠201の第2のデッドボルト206を施解錠するための第2のデッドハブ205に回転伝達するための動力伝達機構301である。そして、動力伝達機構301での動力伝達を所定の条件に限定するのが、間欠機構303である。表1は、主錠101と補助錠201との現在の状態とこの現在の状態からの状態遷移に際して、間欠機構303をなす第1の間欠動作部331と第2の間欠動作部351との回転伝達状態とこれに対応する主錠101と補助錠201との間の連動状態とを対応させて示している。表1は、これに合わせて、対応する図面の図番も表記している。
表1に示すように、主錠101の第1のデッドハブ105と補助錠201の第2のデッドハブ205とを動力伝達機構301を介して連動させることができるのは、主錠101と補助錠201とが共に解錠状態である場合に、主錠101を施錠操作した場合のみである。したがって、本実施の形態の施解錠装置11は、
(1)主錠101を施錠操作すると補助錠201も自動的に施錠することができる。
(2)施錠されている主錠101、補助錠201を解錠する際には、両者非連動となる。
(3)補助錠201は主錠101と非連動で施解錠することができる。
という特徴を有している。以下、各図に基づいて作用効果を説明する。
図1は、表1中のパターン1の状態を示している。つまり、主錠101及び補助錠201とも解錠された状態にある。
図3は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に解錠位置にある状態から主錠101の第1のサムターン102を僅かに施錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。これにより、第1のデッドハブ105の第1の駆動片111は、第1の凹部110における嵌合遊び分だけ回転する。このため、第1のデッドボルト106は駆動させず、解錠状態を維持する。また、第1のデッドハブ105のレバー352は僅かに時計方向に回転し、第1のサブリンク部材302a−1をなすリンク片353を僅かに引き下げる。これにより、連結片354がピン355を中心に僅かに回転し、カム板357に形成されている溝358内でピン356を変位させる。これにより、ピン356が拘束溝358aに入り込み、第2のリンク部材302b−2を押し下げる準備が整う。
図4は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に解錠位置にある状態から主錠101の第1のサムターン102を45度だけ施錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。第1のサムターン102を45度まで回すと、第1のデッドハブ105も45度回転する。すると、第1のデッドボルト106が第1の駆動片111に駆動されて施錠方向に変位する。但し、完全に施錠状態にはならない。また、第1のデッドハブ105が45度回転すると、第1のサブリンク部材302a−1が更に引き下げられ、溝カム360において拘束溝358aに入り込んでいたピン356が原動節となって従動節であるカム板357を下方に押し下げる。これにより、カム板357と一体的である第2のサブリンク部材302a−2も押し下げられる。
すると、第2のサブリンク部材302a−2、というよりもこの場合には第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333が第2のリンク部材302bに設けられている当接面334を押し下げる。これにより、第2のリンク部材302bの直線運動がラックアンドピニオン機構335によって回転運動に変換され、第2のデッドハブ205が回転駆動される。
この際、第2のデッドハブ205は45度だけ回転する。このため、第2の駆動片211は第2の凹部210内を変位し、第2のデッドボルト206を駆動することがない。したがって、第2のデッドボルト206は解錠状態を維持する。
これに対して、第2のデッドハブ205の45度の回転によって、ガードロック機構213が動作する。つまり、収納位置に位置するガードアーム214が第2のベースプレート203から飛び出し、施解錠装置11が装着されている扉の枠体(図示せず)に引っ掛かる。このようなガードロック機構213の作用については、前述したとおりである。
図5は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に解錠位置にある状態から主錠101の第1のサムターン102を完全に施錠方向に回転させて主錠101及び補助錠201が共に施錠位置にある状態とした場合を示す装置全体の側面図である。第1のサムターン102を90度まで回すと、第1のデッドハブ105も90度回転する。すると、第1のデッドボルト106が第1の駆動片111に駆動されて施錠方向に更に変位し、完全に施錠状態となる。また、第1のデッドハブ105が90度回転すると、第1のサブリンク部材302a−1が更に引き下げられ、溝カム360において拘束溝357aに入り込んでいたピン356が原動節となって従動節であるカム板357を更に下方に押し下げる。これにより、カム板357と一体的である第2のサブリンク部材302a−2も更に押し下げられる。
すると、第2のサブリンク部材302a−2、というよりもこの場合には第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333が第2のリンク部材302bに設けられている当接面334を更に押し下げる。これにより、第2のリンク部材302bの直線運動がラックアンドピニオン機構335によって回転運動に変換され、第2のデッドハブ205が45度した位置から更に45度回転駆動される。ここに至って、第2の駆動片211の出現側押圧面211aが第2の凹部210の出現側受面210aを押すことで第2のデッドボルト206が駆動され、第2のデッドボルト206は解錠状態から施錠状態に状態遷移する。
以上、図1、図3〜図5を参照して説明したように、主錠101及び補助錠201が共に解錠状態である場合には、主錠101を施錠させると補助錠201も自動的に施錠することができる。したがって、正規の利用者の施錠のための操作手順を簡略化することができる。
なお、第1のデッドハブ105が90度回転した状態では、溝カム360において拘束溝358aに入り込んでいたピン356は弧面を変位するので最終的に拘束溝358aを外れ、非拘束溝358bに入り込む。
図6は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に施錠位置にある状態(図5参照)から主錠101の第1のサムターン102を僅かに解錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。これにより、第1のデッドハブ105の第1の駆動片111は、第1の凹部110における嵌合遊び分だけ回転する。このため、第1のデッドボルト106は駆動させず、施錠状態を維持する。また、第1のデッドハブ105のレバー352は僅かに反時計方向に回転し、第1のサブリンク部材302a−1をなすリンク片353を僅かに引き上げる。これにより、連結片354がピン355を中心に僅かに回転し、カム板357に形成されている溝358内でピン356を変位させる。この際、ピン356は拘束溝358aに入り込んだ状態を維持し、第2のリンク部材302b−2を押し上げる準備が整う。
図7は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に施錠位置にある状態(図5参照)から主錠101の第1のサムターン102を完全に解錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。第1のサムターン102を解錠位置まで90度回すと、第1のデッドハブ105も90度回転する。すると、第1のデッドボルト106が第1の駆動片111に駆動されて解錠方向に変位し、完全に解錠状態となる。
また、第1のデッドハブ105が90度回転すると、第1のサブリンク部材302a−1が更に引き上げられ、溝カム360において拘束溝358aに入り込んでいたピン356が原動節となって従動節であるカム板357を上方に押し上げる。これにより、カム板357と一体的である第2のサブリンク部材302a−2も押し上げられる。ところが、この場合、第1の間欠動作部331においては、第2のサブリンク部材302a−2、というよりもこの場合には第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333が第2のリンク部材302bに設けられている当接面334から離反するのみである。したがって、第1のデッドハブ105の回転は第1の間欠動作部331において非伝達状態となり、第2のデッドハブ205に伝達されない。
図8は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に解錠位置にある状態(図1参照)から補助錠201の第2のサムターン202を45度だけ施錠方向に回転させてガードロック機構213を使用状態にした状態を示す装置全体の側面図である。これにより、ガードロック機構213を使用状態にすることができる。この点については前述した通りなので、これ以上の説明は省略する。
これに対して、第2のサムターン202の回転に伴い第2のデッドハブ205も45度だけ回転するわけであるが、この際、第2の駆動片211は第2の凹部210内を変位し、第2のデッドボルト206を駆動することがない。したがって、第2のデッドボルト206は解錠状態を維持する。
また、第2のデッドハブ205の45度の回転はラックアンドピニオン機構335を介して第2のリンク部材302bに伝達され、第2のリンク部材302bを下方に変位させる。ところが、この際、第2のリンク部材302bに設けられている当接面334は、第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333から離反するのみである。したがって、第2のデッドハブ205の回転は第1の間欠動作部331において非伝達状態となり、第1のデッドハブ105に伝達されない。
図9は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に解錠位置にある状態(図1参照)から補助錠201の第2のサムターン202を完全に施錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。こうして第2のサムターン202を完全に施錠方向に回転させたとしても、ガードロック機構213は使用状態のまま維持される。この点については前述した通りなので、これ以上の説明は省略する。
これに対して、第2のサムターン202の回転に伴い第2のデッドハブ205が45度回転した位置から更に45度回転すると、第2の駆動片211の出現側押圧面211aが第2の凹部210の出現側受面210aを押すことで第2のデッドボルト206が駆動され、第2のデッドボルト206は解錠状態から施錠状態に状態遷移する。
また、第2のデッドハブ205の回転はラックアンドピニオン機構335を介して第2のリンク部材302bに伝達され、第2のリンク部材302bを下方に変位させる。ところが、この際、第2のリンク部材302bに設けられている当接面334は、第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333から更に離反するのみである。したがって、第2のデッドハブ205の回転は第1の間欠動作部331において非伝達状態となり、第1のデッドハブ105に伝達されない。
図10は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に施錠位置にある状態(図5参照)から補助錠201の第2のサムターン202を45度だけ解錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。これにより、第2のデッドハブ205が45度回転すると、第2の駆動片211の没側押圧面211bが第2の凹部210の没側受面210bを押すことで第2のデッドボルト206が駆動され、第2のデッドボルト206は施錠状態から解錠状態に状態遷移する。
これに対して、第2のデッドハブ205の回転はラックアンドピニオン機構335を介して第2のリンク部材302bに伝達され、第2のリンク部材302bを上方に変位させる。この際、第2のリンク部材302bに設けられている当接面334は第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333に接しているので、第1のリンク部材302aを押し上げる。ところが、第1のリンク部材302aにおいては、第2のリンク部材302bによって押し上げられた第2のサブリンク部材302a−2と第1のサブリンク部材302a−1との間で、動力伝達がなされない。第1のデッドハブ105が施錠方向に90度回転した状態では、溝カム360において拘束溝358aに入り込んでいたピン356が拘束溝358aを外れ、非拘束溝358bに入り込んでいるからである。したがって、第2のデッドハブ205の回転は第1のデッドハブ105に伝達されない。
図11は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に施錠位置にある状態(図5参照)から補助錠201の第2のサムターン202を完全に解錠方向に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。これにより、第2のデッドハブ205が更に45度回転し、第2の凹部210と連設する円弧面210cは第2の駆動片211の没側押圧面211bと同一半径の弧に沿って形成されているため、第2の駆動片211が回転しても、第2の駆動片211は円弧面210cを摺動し、デッドボルト206が駆動されない(無反応領域)。また、ガードアーム214が収納空間Sに収められる。
そして、第2のデッドハブ205の回転はラックアンドピニオン機構335を介して第2のリンク部材302bに伝達され、第2のリンク部材302bを更に上方に変位させる。この際、第2のリンク部材302bに設けられている当接面334は第1のリンク部材302aの端部に設けられている当接ピン333に接しているので、第1のリンク部材302aを更に押し上げる。ところが、第1のリンク部材302aにおいては、第2のリンク部材302bによって押し上げられた第2のサブリンク部材302a−2と第1のサブリンク部材302a−1との間で、動力伝達がなされない。第1のデッドハブ105が施錠方向に90度回転した状態では、溝カム360において拘束溝358aに入り込んでいたピン356が拘束溝357aを外れ、非拘束溝358bに入り込んでいるからである。したがって、第2のデッドハブ205の回転は第1のデッドハブ105に伝達されない。
図12は、主錠101及び補助錠201のサムターン(第1のサムターン102、第2のサムターン202)の回転位置と共に、主錠101及び補助錠201が共に施錠位置にある状態(図5参照)から補助錠201の第2のサムターン202を完全に解錠方向に回転させ、更に主錠101を45度だけ解錠方法に回転させた状態を示す装置全体の側面図である。これにより、第1のデッドハブ105の第1の駆動片111が第1の凹部110内を押し、第1のデッドボルト106を駆動する。これにより、第1のデッドボルト106は解錠方向に変位する。
また、第1のデッドハブ105のレバー352は反時計方向に回転し、第1のサブリンク部材302a−1をなすリンク片353を引き上げる。これにより、連結片354がピン355を中心に回転し、カム板357に形成されている溝358内でピン356を変位させる。この際、ピン356は非拘束溝358bに入り込んでいるので、スプリングSPによって第1のベースプレート103に近接する方向(図面左方向)に付勢されているカム板357は、ピン356の円弧の動きにより図面右方向に押圧されて移動し、ピン356の押圧がなくなれば図面左方向へ戻る。このときカム板357のピン溝359がピン355と干渉しているため、カム板357は上方向へは移動しない。このように、ピン356はカム板357及びこれに連結されている第2のリンク部材302b−2を駆動せず、非拘束溝358b内を移動する。したがって、第1のデッドハブ105の回転は第2のデッドハブ205に伝達されない。
以上説明したように、本実施の形態の施解錠装置11は、主錠101を施錠操作すると補助錠201も自動的に施錠することができる。これに対して、施錠されている主錠101、補助錠201を解錠する際には、両者非連動とすることができる。したがって、セキュリティ性を維持したまま正規の利用者の施錠のための操作手順を簡略化することができる。しかも、補助錠201は主錠101と非連動で施解錠することができるので、ガードロック機構213の採用を可能にすることができる。