JP6153849B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の駐車時にステアリングホイールの回転をロックするためのステアリングロック装置に関するものである。
車両には、盗難防止の目的で駐車時にステアリングホイールの回転をロックするためのステアリングロック装置が備えられている。斯かるステアリングロック装置には、不正な破壊行為によるステアリングロックの解除を防止するため、当該ステアリングロック装置が破壊された場合に、ステアリングシャフトに係合するロックボルトをロック位置に保持して該ロックボルトの操作を不能とするデッドロック機構を備えたものが例えば特許文献1において提案されている。
ここで、特許文献1において提案されたステアリングロック装置を図15〜図17に基づいて以下に説明する。尚、図15は特許文献1において提案されたステアリングロック装置の縦断面図、図16は同ステアリングロック装置のボディが破断されてデッドロック機構が作動したときの状態を示す縦断面図、図17は図16のB−B線断面図である。
図15に示すステアリングロック装置101の円筒状のボディ102の内部には、キーシリンダ107とこれに連結されたカムシャフト112、該カムシャフト112によって動作するロック部材104、デッドロック機構等が収容されている。ここで、ロック部材104には不図示のロックバーが連結されており、前記キーシリンダ107にキーを差し込んでこれを「LOCK」位置へと回動させると、キーシリンダ107に連結された前記カムシャフト112が回動し、該カムシャフト112に設けられたカム凸部112aによって前記ロックバーがロック位置へと移動して不図示のステアリングシャフトに係合するため、ステアリングロック状態となり、ステアリングシャフトとこれに結着されたステアリングホイールの回転がロックされる。
ところで、前記デッドロック機構は、車両の盗難を目的として後述のようにボディ102が破断されたような場合(或いはキーシリンダ107が抜き取られたような場合)に、ロックバーをロック位置に保持して車両の盗難を防ぐためのものである。ここで、前記ボディ102の側部には開口部102aが形成されており、この開口部102aはカバー103によって覆われている。そして、ボディ102のカバー103によって覆われた空間にデッドロック機構が収容されており、このデッドロック機構は、カムシャフト112の軸方向(図15の左右方向)に移動可能な規制レバー121と、該規制レバー121をキーシリンダ107側(図15の矢印a方向)に付勢するばね122と、径方向(図15の上下方向)に移動可能な阻止部材123と、該阻止部材123を径方向内方(図15の矢印b方向)に付勢するばね124と、前記阻止部材123と前記ばね122との間に配置されたロックピース125によって構成されている。
而して、デッドロック機構の非作動時には、図15に示すように、規制レバー121は、シリンダケース106の凸部106aに当接して規制位置にあり、そのカム121aが阻止部材123に係合して該阻止部材123をカムシャフト112の係合体112Aに対して離間した係合解除位置に保持している。このとき、ロックピース125は、ばね122によって図15の左方(反矢印a方向)に付勢されて阻止部材123の側部に当接している。
上記状態においては、カムシャフト112は、自由に回転可能であって、キーシリンダ107に差し込まれたキーを回すことによって不図示のロックバーをロック位置或いはアンロック位置へと移動させてステアリングをロック状態またはアンロック状態とすることができる。
ところで、車両の駐車中であって、不図示のロックバーが不図示のステアリングシャフトに係合しているステアリングロック状態において、車両の盗難を目的としてボディ102が図16に示すように溝102b(図15参照)の部分から不正に破断された場合(或いはキーシリンダ107がボディ102から抜き取られた場合)には、デッドロック機構が作動する。
即ち、デッドロック機構が作動すると、規制レバー121の位置規制が解除されるため、該規制レバー121は、図16に示すように、ばね122の付勢力によって図示矢印a方向に移動する。すると、規制レバー121と阻止部材123との係合が解除され、阻止部材123がばね124の付勢力によって矢印b方向に移動し、図17に示すように、カムシャフト112に一体に設けられた係合体112Aに形成された係合溝112bに阻止部材123が係合する。このように、阻止部材123が係合体112Aの係合溝112bに係合すると、カムシャフト112の回動が阻止されるため、カムシャフト112の不正操作による不図示のロックバーのアンロック方向への移動が阻止され、該ロックバーはロック位置に保持され、これによってステアリングロック状態が維持されるために車両の盗難が防がれる。又、阻止部材123が図示矢印b方向に移動すると、図16に示すように、ロックピース125がばね122の付勢力によって図16の左方(反矢印a方向)に移動して阻止部材123とカバー103の間の隙間に入り込むため、阻止部材123の係合解除方向(反矢印b方向)の移動が阻止され、ロックバーのロック位置への保持が一層確実になされて車両の盗難防止性が更に高められる。
特開平8−104202号公報
しかしながら、図15〜図17に示したステアリングロック装置101においては、キーシリンダ107のみを別の場所で製造し、キーシリンダ107以外の部品が組み込まれたボディ102に最終的にキーシリンダ107を組み込むことによってステアリングロック装置101を組み立てる方式が採用されているため、キーシリンダ107をボディ102に組み込むまでデッドロック機構が作動しないように該デッドロック機構を治具等によって非作動位置に保持しておく必要があり、キーシリンダ107の組付性が悪いという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、シリンダ錠の装着前にデッドロック機構を容易に非作動位置に保持して組付性を高めることができるステアリングロック装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
キーの挿入によって回動操作可能となるキーシリンダを備えたシリンダ錠と、
カム部を有し、前記キーシリンダの後端に連結されて該キーシリンダの回動操作によって一体的に回動するカムシャフトと、
係合凹部を有し、前記カムシャフトのカム部の回転によってステアリングシャフトに係合するロック位置とその係合が解除されるアンロック位置との間を移動可能なロックボルトと、
該ロックボルトの係合凹部に係合しない開放位置から前記係合凹部に係合する阻止位置に向かって付勢されたストッパ部材と、
前記シリンダ錠側に付勢され、前記シリンダ錠の後端部に当接して位置規制された規制位置で、前記ストッパ部材に係合して該ストッパ部材を前記開放位置に保持するトリガーロッドと、
を備えたステアリングロック装置において、
前記トリガーロッドを前記キーシリンダの軸方向に沿って移動可能に配置するとともに、該トリガーロッドに係止部を設け、
前記ボディ内において回転軸方向の移動が規制されて前記キーシリンダと一体的に回動するとともに、前記トリガーロッドの係止部に当接して該トリガーロッドを前記規制位置に保持する仮保持部材を設け、
該仮保持部材に、前記キーシリンダが、前記ロックボルトがロック位置となる「ROCK」位置にあるときに、前記トリガーロッドの係止部との当接を解除する切欠部を形成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、車両の電源状態を切り替える回転操作式のイグニッションスイッチと、
少なくとも前記キーシリンダと同軸で一体的に回動する第1ギヤ部材を有し、前記キーシリンダの回動操作を前記イグニッションスイッチに伝達するためのギヤ機構と、
を備え、前記第1ギヤ部材に前記仮保持部材を一体的に設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記カムシャフトに前記仮保持部材を一体的に設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ストッパ部材とトリガーロッドをボディ内に装着し、ストッパ部材をトリガーロッドに係合させて開放位置に保持した状態でトリガーロッドの係止部を仮保持部材に当接させると、トリガーロッドは、スプリング等の付勢力によって仮保持部材に押圧されて規制位置に保持され、デッドロック機構は、仮保持部材によって非作動状態に維持される。そして、デッドロック機構を構成するストッパ部材やトリガーロッドを装着したボディに最終的にシリンダ錠を装着すると、該シリンダ錠の後端がトリガーロッドに当接し、完成品においては、シリンダ錠によってトリガーロッドが規制位置に保持され、デッドロック機構の非作動状態が維持される。このため、シリンダ錠が装着される前の状態において、デッドロック機構を治具等を用いることなく非作動位置に保持することができ、シリンダ錠の組み付けを容易に行って組付性を高めることができる。
そして、ステアリングロック装置が車両に取り付けられた状態で、ロックボルトがロック位置に位置するロック状態にあるときに、車両の盗難を目的として例えばシリンダ錠が破壊されてボディから抜き取られると、シリンダ錠とトリガーロッドとの当接が解除されるが、キーシリンダが「LOCK」位置にあるときには、トリガーロッドの係止部は仮保持部材に形成された切欠部を通過することができるため、トリガーロッドは、スプリング等の付勢力によって規制位置から非規制位置へと移動することができ、デッドロック機構が作動する。すると、ストッパ部材は、スプリング等の付勢力によって開放位置から阻止位置へと移動してロックボルトの係合凹部に係合するため、ロックボルトがロック位置にロックされ、ステアリングロック状態が維持されるために車両の盗難が防がれる。
請求項2記載の発明によれば、キーシリンダの回動操作をイグニッションスイッチに伝達するためのギヤ機構の第1ギヤ部材に仮保持部材を一体的に設けたため、部品点数を削減して製造コストを低く抑えることができる。
請求項3記載の発明によれば、カムシャフトに仮保持部材を一体的に設けたため、部品点数を削減して製造コストを低く抑えることができる。
本発明に係るステアリングロック装置の斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置のカバーを取り外した状態を示す側面図である。 本発明に係るステアリングロック装置のロック状態(デッドロック機構非作動状態)を示す側断面図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明に係るステアリングロック装置のボディの斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置要部のシリンダ錠を装着する前の状態(「ACC」状態)を示す部分斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置のロック状態(デッドロック機構非作動状態)を示す部分斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置のロック状態(デッドロック機構非作動状態)を示す部分斜視図である。 (a),(b)は本発明に係るステアリングロック装置の第1ギヤ部材の斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置のシリンダ錠が抜き取られた状態(デッドロック機構作動状態)を示す部分斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置のシリンダ錠が抜き取られた状態(デッドロック機構作動状態)を示す縦断面図(図4と同様の図)である。 本発明に係るステアリングロック装置のカバーが取り外された状態(デッドロック機構作動状態)を示す部分斜視図である。 本発明に係るステアリングロック装置の組立時にデッドロック機構が誤って作動したためにロックボルトがロック位置に保持された状態を示す縦断面図(図4と同様の図)である。 本発明に係るステアリングロック装置の組立時に誤って作動してしまったデッドロック機構の作動を解除する要領を示す縦断面図(図4と同様の図)である。 特許文献1において提案されたステアリングロック装置のロック状態を示す縦断面図である。 特許文献1において提案されたステアリングロック装置のボディが破断されてデッドロック機構が作動したときの状態を示す縦断面図である。 図16のB−B線断面図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るステアリングロック装置の斜視図、図2は同ステアリングロック装置のカバーを取り外した状態を示す側面図、図3は同ステアリングロック装置のロック状態(デッドロック機構非作動状態)を示す側断面図、図4は図2のA−A線断面図、図5は同ステアリングロック装置のボディの斜視図、図6は同ステアリングロック装置要部のシリンダ錠を装着する前の状態(「ACC」状態)を示す部分斜視図、図7及び図8は同ステアリングロック装置のロック状態(デッドロック機構非作動状態)を示す部分斜視図、図9(a),(b)は同ステアリングロック装置の第1ギヤ部材の斜視図である。
本発明に係るステアリングロック装置1は、エンジンを始動/停止させるためのキーの回動操作に連動して不図示のステアリングホイールの回転をロック/アンロックするものであって、車体側部材である円筒状のステアリングコラム30(図4参照)に固定される金属製の略円筒状のボディ2を備えており、該ボディ2の側部に形成された略矩形の開口部2a(図2及び図5参照)は、図1に示すように、該開口部2aの内周縁に嵌め込まれた樹脂製のカバー(リッド)3によって閉塞されている。
上記ボディ2は、矩形容器状の本体部2Aと、該本体部2Aから一体に起立する垂直部2Bと、本体部2Aに一体に連なる水平な円筒部2Cを備えている。そして、このボディ2の垂直部2Bの上端には半円筒状の装着部2bが一体に形成されており、図1に示すように、装着部2bの両側にはボス2Dが一体に形成されている。そして、各ボス2Dにはネジ孔2cがそれぞれ形成されている。
又、図4及び図5に示すように、ボディ2の垂直部2Bの中央には細い矩形孔状の作動孔2dが垂直方向に貫設されており、この作動孔2dにはロックボルト4が上下動可能に挿通して収容されている。そして、図4に示すように、ボディ2の垂直部2Bに設けられた前記装着部2bには前記ステアリングコラム30が装着されており、装着部2bに図示しないブラケットを被せ、該ブラケットに挿通する不図示のネジを装着部2bの両側に形成された前記ボス2Dのネジ孔2cにねじ込んでブラケットを装着部2bに取り付ることによって、ステアリングロック装置1がステアリングコラム30をブラケットとの間で挟持するようにしてステアリングコラム30に取り付けられる。
ここで、図4に示すように、ステアリングコラム30には、回転可能なステアリングシャフト31が挿通しており、該ステアリングシャフト31の外周の一部には横断面矩形の係合溝31aが形成されている。尚、図示しないが、ステアリングシャフト31の上端にはステアリングホイールが結着されており、同ステアリングシャフト31の下端は、ステアリングギヤボックス内の入力軸に連結されている。
前記ロックボルト4は、前記ステアリングシャフト31の係合溝31aに係合する図4に示すロック位置と、係合溝31aとの係合が解除されるアンロック位置との間を移動(上下動)することができ、その下端部のボディ2の開口部2aとは反対側(図4の右側)の一部に矩形溝状の係合凹部4aが形成されている。
又、図3に示すように、ボディ2の前記円筒部2Cにはシリンダ錠5が装着されており、該シリンダ錠5は、ボディ2に固定された円筒状のホルダ6と、該ホルダ6内に回動可能に収容されたキーシリンダ7と、前記ホルダ6の前端(図3の右端)外周に被着されたホルダキャップ8とで構成されている。ここで、図3に示すように、前記ホルダ6の内周には、軸方向(図3の左右方向)に長い複数の係合溝6aが形成されており、前記キーシリンダ7には、径方向に出没してホルダ6の前記係合溝6aに選択的に係合する複数のタンブラ9が軸方向に適当な間隔で設けられている。又、キーシリンダ7の中心部には、不図示のキーを差し込むための扁平な矩形状のキー穴7aが形成されている。
ところで、ボディ2の前記本体部2Aの側部には、図5に示すように開口部2aが形成されているが、前記カバー3によって覆われる内部の対角線上の2箇所にはボス2Eが形成されており、各ボス2Eにはネジ孔2eがそれぞれ形成されている。
又、ボディ2の本体部2Aの内部の中心部には、ブロック状の2つの第1ギヤ保持部2Fと1つのカムシャフト保持部2Gが前後方向に適当な間隔で一体に立設されており、カムシャフト保持部2Gの下方には同じくブロック状の第2ギヤ保持部2Hが一体に立設されている。更に、ボディ2の本体部2Aの後壁には半円孔状の軸受部2iが形成されており、この軸受部2iと前記第1ギヤ保持部2Fと前記カムシャフト保持部2Gにそれぞれ形成された半円孔状の軸受部2f,2gは、前後方向に一直線状に配置されている。又、前記第2ギヤ保持部2Hには、上下方向に貫通する半円孔状の軸受部2hが形成されている。
尚、図示しないが、前記カバー3の内面の第1ギヤ保持部2Fとカムシャフト保持部2G及び第2ギヤ保持部2Hに対応する箇所には、同様の第1ギヤ保持部とカムシャフト保持部及び第2ギヤ保持部がそれぞれ形成されており、これらには半円孔状の軸受部がそれぞれ形成されている。又、カバー3の内面には、ボディ2側の前記軸受部2iに対応する箇所に該軸受部2iと同様の軸受部が形成されている。
又、図5に示すように、ボディ2の本体部2A内の上部には、前後方向に延びるガイドリブ2jが立設されており、このガイドリブ2jの内側(下側)には。ガイドリブ2jに沿う前後方向に長いトリガーロッド保持溝2kが形成されている。更に、ボディ2の本体部2A内の前記ガイドリブ2jの後方角部には矩形穴状のストッパ部材収納部2mが形成されており、ボディ2の垂直部2Bには、図1及び図4に示すように、上下方向に貫通するロックスライダ挿入孔2nが垂直に形成されている。従って、ロックスライダ挿入孔2nの上端は、ボディ2の装着部2bに開口しており(図1参照)、同ロックスライダ挿入孔2nの下端は、前記ストッパ部材収納部2mに開口して該ストッパ部材収納部2mに連通している(図5参照)。
ここで、前記ロックスライダ挿入孔2nは、図1に示すように、横断面T字状に形成されており、幅広な孔部2n1内にロックスライダ25と第3スプリング26及びキャップ27が収納され、幅狭な孔部2n2は、治具等を挿入可能として、キャップ27を取り外し可能としている。又、ステアリングロック装置1を車両に装着した状態では、図4に示すように、ロックスライダ挿入孔2nの上端開口部は、スライダコラム30によって閉塞される。
ところで、前記カバー3の内面には、前述のようにボディ2側の第1ギヤ保持部2Fとカムシャフト保持部2G及び第2ギヤ保持部2Hと同様の不図示の各保持部がそれぞれ立設されるとともに、ボディ2側の前記ボス2Eに対応する箇所には、図8に示すようにボス3A(図8には一方のみ図示)がそれぞれ立設されており、各ボス3Aには円孔状のネジ挿通孔3aが形成されている。又、図8に示すように、カバー3の内面には、ボディ2側に向かって直角に延びるフック部3bが一体に立設されている。
而して、カバー3は、各ボス3Aに形成されたネジ挿通孔3a(図8参照)に挿通する不図示のネジをボディ2の各ボス2Eに形成されたネジ孔2e(図5参照)にそれぞれねじ込むことによってボディ2の本体部2Aに取り付けられ、ボディ2の本体部2Aと共に収納空間を形成する。
ボディ2の本体部2Aの内部に形成された前記収納空間には、図2及び図3に示すように、その上端部が前記ロックボルト4の下端部に連結されたハンガー11と、該ハンガー11をロック位置又はアンロック位置へと移動(上下動)させる作動機構を構成するカムシャフト12と、ハンガー11とロックボルト4を上方(ロック位置方向)へと付勢するロックボルト用スプリング13と、前記カムシャフト12を前方(図3の右方)に付勢するカムシャフト用スプリング14と、互いに噛合する第1ギヤ部材15と第2ギヤ部材16と、デッドロック機構が収容されている。尚、第1ギヤ部材15と第2ギヤ部材16は、かさ歯車によって構成されている。
前記ハンガー11は、ボディ2の本体部2A内に垂直に収容されており、その上端部は、前記ロックボルト4の下端部に連結されている。そして、図3に示すように、ハンガー11の下端部にはピン17が前後方向に摺動可能に嵌装されており、このピン17は、ピン用スプリング18によって前方(図3の右方)へと付勢され、その先端部はハンガー11から前方へと突出している。
又、前記カムシャフト12は、ボディ2側のカムシャフト保持部2Gに形成された軸受部2gと本体部2Aの後壁に形成された軸受部2i及びカバー3に形成された同様の軸受部(不図示)によって形成される円孔状の軸受によって軸方向両端部が回転可能に支持されている。そして、このカムシャフト12の後端部の前記ピン17に対向する箇所には、カム部12aが一体に形成されている。
更に、前記第1ギヤ部材15は、前記カムシャフト12の前端部外周に結着されており、この第1ギヤ部材15は、ボディ2の本体部2Aに立設された前記第1ギヤ保持部2Fに形成された軸受部2f(図5参照)とカバー3側に形成された同様の軸受部(不図示)によって形成される円孔状の軸受によって回転可能に支持され、ギヤ用スプリング19によって後方に付勢されてガタツキが防がれている。従って、第1ギヤ部材15は、軸方向位置が規制され、軸方向に移動することができない。尚、第1ギヤ部材15、キーシリンダ7、該キーシリンダ7に挿入されたキー及びカムシャフト12は、一体的に回動するものであって、「LOCK」位置、「ACC」位置、「ON」位置及び「START」位置の間を一体的に回動可能である。
前記第2ギヤ部材16は、その上端部がボディ2側の前記第2ギヤ保持部2Hの軸受部2h(図5参照)とカバー3側に形成された不図示の軸受部によって形成される円孔状の軸受によって回転可能に支持されている。そして、この第2ギヤ部材16の中心部から下方に向かって一体に延びる回転軸16aは、ボディ2の本体部2Aを貫通しており、その下端部は、ハウジング2の本体部2Aから下方に向かって一体に突設された切欠筒状のイグニッションスイッチ装着部2pに装着された不図示のイグニッションスイッチに連結されている。そして、第2ギヤ部材16は、ギヤ用スプリング20によって該1ギヤ部材15側(上方)に付勢され、第1ギヤ部材15との間でのガタツキが防がれている。尚、イグニッションスイッチは、車両の電源状態を切り替える回転操作式のスイッチであって、これがONすることによって不図示のバッテリから不図示のスタータモータに電力が供給され、該スタータモータが起動されて不図示のエンジンが始動される。
ところで、図9(a),(b)に示すように、前記第1ギヤ部材15の外周の一部にはギヤ部(セクタギヤ)15Aが形成されており、他の一部はフランジ状の仮保持部材15Bを構成している。従って、本実施の形態においては、第1ギヤ部材15には仮保持部材15Bが一体的に形成されていることとなり、これによって部品点数が削減されて製造コストが低く抑えられる。そして、この仮保持部材15Bの外周の一部には切欠部15aが所定の角度範囲(後述のように第1ギヤ部材15が「LOCK」位置にあるときにトリガーロッド21の係止部21aとの干渉が防がれる角度範囲)に形成されている。尚、本実施の形態では、仮保持部材15Bを第1ギヤ部材15に一体に形成したが、カムシャフトに一体的に形成しても、前記と同様に部品点数が削減されて製造コストが低く抑えられる。
又、第1ギヤ部材15の中心部には、非円孔状の連結孔15bが形成されており、この連結孔15bには、前記キーシリンダ7の後端部に形成された連結部7bが嵌合している。従って、カムシャフト12は、第1ギヤ部材15を介してキーシリンダ7に連結されており、キーシリンダ7の回転は、第1ギヤ部材15を経てカムシャフト12に伝達されて該カムシャフト12が回動せしめられる。
次に、前記デッドロック機構について説明する。尚、デッドロック機構は、車両の駐車中に前記ロックボルト4がロック位置にあって、該ロックボルト4の先端部が図4に示すようにステアリングシャフト31の係合溝31aに係合し、ステアリングシャフト31(ステアリングホイール)の回転がロックされている状態(ステアリングロック状態)において、車両の盗難を目的として不正な破壊行為がなされたときに作動してロックボルト4をロック位置に保持することによって盗難を防ぐためのものである。
図3、図4、図7及び図8に示すように、デッドロック機構は、トリガーロッド21とこれを前方へと付勢する第1スプリング22、ストッパ部材23とこれをロックボルト4側(図4の左方側)に付勢する第2スプリング24(図7参照)、ロックスライダ25とこれを下方に付勢する第3スプリング26(図4及び図7参照)等を含んで構成されている。
前記トリガーロッド21は、ボディ2の本体部2Aに前後方向に沿って形成された前記トリガーロッド保持溝2k(図3及び図5参照)に前後方向(キーシリンダ7の軸方向)に移動可能に嵌合保持されている。そして、このトリガーロッド21の長手方向中間部には、下方に突出する係止部21aが一体に形成されており、この係止部21aとボディ2のカムシャフト保持部2Gとの間に前記第1スプリング22が縮装されている。ここで、デッドロック機構の非作動時には、図3、図7及び図8に示すように、第1スプリング22によって前方に付勢されたトリガーロッド21は、シリンダ錠5のホルダ6の後端面に当接する規制位置に位置決めされてストッパ部材23に係合しており、ストッパ部材23は、ロックボルト4の係合凹部4aに係合しない開放位置にある。
前記ストッパ部材23は、中空ブロック状の部材であって、ボディ2の本体部2Aに形成された前記ストッパ部材収納部2m(図4及び図5参照)に横方向(図4の左右方向)に移動可能に収容されており、前記第2スプリング24によってロックボルト4の係合凹部4aに係合する方向(図4の左方)に付勢されている。そして、このストッパ部材23の内部には、図4に示すように、上方に向かって開く傾斜部23aが形成されている。
前記ロックスライダ25は、矩形プレート状の部材であって、図4に示すように、ボディ2の垂直部2Bに形成された前記ロックスライダ収納孔2nに前記第3スプリング26と共に挿入されており、ロックスライダ挿入孔26に嵌め込まれたゴム製のキャップ27によってロックスライダ25と第3スプリング26の抜け止めが図られている。ここで、ロックスライダ25は、デッドロック機構の作動前の状態においては、図4に示すように、第3スプリング26の付勢力によってストッパ部材23の上面に当接し、ストッパ部材23の上側(ステアリングシャフト31側)に配置されている。
而して、デッドロック機構が図3、図7及び図8に示すように非作動状態にあるときには、前述のように第1スプリング22によって前方に付勢されたトリガーロッド21は、その前端部がシリンダ錠5のホルダ6の後端面に当接する規制位置にあるが、このとき、トリガーロッド21は、その後端部がストッパ部材23に係合して該ストッパ部材23をロックボルト4の係合凹部4aに係合しない開放位置に保持している。又、このとき、第3スプリング26によって下方に付勢された前記ロックスライダ25は、図7及び図8に示すように、ストッパ部材23の上面に当接している。
ところで、本実施の形態に係るステアリングロック装置1の組み立てにおいては、シリンダ錠5を除く部品(主にデッドロック機構を構成する部品)が図6に示すように組み立てられる。このとき、第1ギヤ部材15は、「LOCK」位置以外にあり(図6は第1ギヤ部材15が「ACC」位置にある状態を示す)、この第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bには、第1スプリング22によって前方に付勢されたトリガーロッド21の係止部21aが当接して該トリガーロッド21が規制位置にあり、トリガーロッド21は、ストッパ部材23に係合して該ストッパ部材23を開放位置に保持している。
而して、上述のようにトリガーロッド21は、その係止部21aが第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bに当接することによって規制位置に仮保持されて組み立てられるが、このトリガーロッド21を備えるデッドロック機構、カムシャフト12、第1ギヤ部材15、第2ギヤ部材16等の部品、つまり、シリンダ錠5とロックボルト4、ロックスライダ25及び第3スプリング26以外の部品は、ボディ2の本体部2Aの側部に開口する開口部2aから本体部2A内に組み込まれる。尚、ロックボルト4は、ボディ2の垂直部2Bに形成された作動孔2dに上方から挿入され、シリンダ錠5は、ボディ2の円筒部2Cの内部に横方向から装着される。又、シリンダ錠5は、ボディ2の内部に組み込まれた第1ギヤ部材15が「ACC」位置にあって、トリガーロッド21の係止部21aが第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bに当接して規制位置に保持されている状態で、ボディ2の円筒部2Cの内部に装着され、そのキーシリンダ7の後端に形成された連結部7bが第1ギヤ部材15の非円形孔状の連結孔15b(図9参照)に嵌合することによって、第1ギヤ部材15を介してカムシャフト12に連結される。
以上のように、本実施の形態では、デッドロック機構を構成するトリガーロッド21やストッパ部材23を装着したボディ2に最終的にシリンダ錠5を装着する前の組立段階においては、トリガーロッド21の係止部21aを第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bに当接させて該トリガーロッド21を規制位置に保持してストッパ部材23を開放位置に保持しておくことができるため、デッドロック機構を治具等を用いることなく非作動状態に保持することができ、シリンダ錠5の組み付けを容易に行うことができて組付性が高められる。
而して、ボディ2の円筒部2Cにシリンダ錠5が最終的に装着されてステアリングロック装置1が完成品として組み立てられた状態では、トリガーロッド21は、シリンダ錠5のホルダ6の後端面に押されて僅かに後方側に移動した状態で保持される。この状態では、トリガーロッド21の係止部21aと第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bとの係合が解除されているため、仮保持部材15が第1ギヤ部材15の回転に支障を及ぼすことがない。そして、シリンダ7に挿入されたキーの操作によって第1ギヤ部材15が「ACC」位置から「LOCK]位置へと回されると、該第1ギヤ部材15に一体に形成された切欠部15aが周方向においてトリガーロッド21の係止部15aの位置に一致するため、トリガーロッド21の係止部21aは第1ギヤ部材15の切欠部15aを通過することが可能となる。即ち、デッドロック機構が作動可能となる。尚、この状態においても、トリガーロッド21は、シリンダ錠5によって規制位置に保持され、ストッパ部材23に係合して該ストッパ部材23を開放位置に保持するため、デッドロック機構は非作動状態にある。
次に、以上のように構成されたステアリングロック装置1のアンロック動作とロック動作について説明する。尚、このとき、デッドロック機構は非作動状態にあるものとする。
1)アンロック動作:
車両が停止していてロックボルト4が図3、図4及び図7に示すようにロック位置にあって、該ロックボルト4の先端部がステアリングシャフト31の係合溝31aに係合しているために該ステアリングシャフト31の回転がロックされている状態(ステアリングロック状態)から、運転者が不図示のキーを「LOCK」位置にあるキーシリンダ7のキー穴7aに差し込むと、キーシリンダ7に設けられた複数のタンブラ9が作動(退避)してホルダ6の係合溝6aとの係合が解除されるため、キーの回動操作が可能となる。
上記状態から、運転者がキーを時計回り方向の「ACC」位置まで回動させると、その回転は、キーシリンダ7から第1ギヤ部材15を経てカムシャフト12へと伝達され、該カムシャフト12に一体に形成されたカム部12aが回転する。すると、カム部12aに係合するピン17が保持されたハンガー11がロックボルト用スプリング13の付勢力に抗して押し下げられ、該ハンガー11に連結されたロックボルト4も押し下げられるため、該ロックボルト4がロック位置からアンロック位置へと移動する。このように、ロックボルト4がアンロック位置へと移動すると、該ロックボルト4のステアリングシャフト31の係合溝31aとの係合が解除されるため、ステアリングロック状態が解除されてステアリングシャフト31(ステアリングホイール)の回転操作(ステアリング操作)が可能となる。
又、同時にカムシャフト12と共に第1ギヤ部材15が回転し、その回転は第2ギヤ部材16を経て不図示のイグニッションスイッチに伝達されて該イグニッションスイッチが切り替えられ、車両の電源状態が切り替えられる。更に、キーを時計回り方向の「ON」位置及び「START」位置まで回動させると、イグニッションスイッチが更に切り替えられてスタータモータの起動等がなされる。
2)ロック動作:
ロックボルト4がアンロック位置にある状態(キーが「ON」位置にある状態)から、キーを反時計回り方向の「LOCK」位置まで回動させると、その回転はキーシリンダ7から第1ギヤ部材15を経てカムシャフト12へと伝達され、該カムシャフト12に一体に形成されたカム部12aが回転する。すると、カム部12aに係合するピン17を保持したハンガー11は、ロックボルト用スプリング13の上方への付勢力によって上方へと移動し、該ハンガー11に連結されたロックボルト4も上動して図3、図4及び図7に示すようにロック位置へと移動するため、該ロックボルト4の先端部がステアリングシャフト31の係合溝31aに係合し、ステアリングシャフト31(ステアリングホイール)の回転がロックされてステアリング操作が不可能となり、駐車中の車両の盗難が防がれる。
又、同時にカムシャフト12と共に第1ギヤ部材15が逆転し、その回転は第2ギヤ部材16を経て不図示のイグニッションスイッチへと伝達されるため、該イグニッションスイッチが逆方向に切り替えられる。
次に、車両が駐車していてステアリングロック状態にあるとき、車両の盗難を目的として不正行為がなされた場合のデッドロック機構の作動をシリンダ錠5がボディ2から抜き取られた場合と、カバー3がボディ2から取り外された場合についてそれぞれ説明する。
1)シリンダ錠が抜き取られた場合:
図10は本発明に係るステアリングロック装置のシリンダ錠が抜き取られた状態(デッドロック機構作動状態)を示す部分斜視図、図11は同状態を示す縦断面図(図4と同様の図)である。
図7及び図8に示すようにロックボルト4がロック位置(キーシリンダ7、第1ギヤ部材15及びカムシャフト12が「LOCK」位置)にあって、デッドロック機構のトリガーロッド21がシリンダ錠5のホルダ6の後端面に当接する規制位置にある場合には、該トリガーロッド21にストッパ部材23が係合しているため、ストッパ部材23は、ロックボルト4の係合凹部4aに係合しない開放位置にある。この状態から、車両の盗難を目的としてシリンダ錠5がボディ2から抜き取られた場合には、デッドロック機構が次のように作動する。
即ち、シリンダ錠5がボディ2から抜き取られると、図10に示すように、トリガーロッド21が第1スプリング22の付勢力によって前方へと非規制位置まで移動するため、該トリガーロッド21とストッパ部材23との係合が解除される。すると、ストッパ部材23は、第2スプリング24の付勢力によって開放位置から阻止位置へと移動してロックボルト4の係合凹部4aに係合するため、ロックボルト4は、ロック位置に保持されてアンロック位置方向への移動が阻止される。又、ストッパ部材23が阻止位置に移動すると、ロックスライダ25は、第3スプリング26の付勢力によって下方へと移動してストッパ部材23の反移動方向に形成されるストッパ部材収納部2m内の隙間に入り込むため、該ロックスライダ25がストッパ部材23に係合して該ストッパ部材23の開放位置方向への移動を阻止する。このため、ロック部材23が阻止位置にロックされてストッパ部材23の開放位置への移動が防がれ、ロックボルト4がロック位置に確実に保持される。
以上のように、シリンダ錠5がボディ2から抜き取られるとデッドロック機構が作動し、ロックボルト4がロック位置にロックされてステアリングシャフト31(ステアリングホイール)の回転が阻止されるため、車両の盗難が確実に防がれる。そして、本実施の形態では、図4に示すように、ロックボルト4のロック位置を、該ロックボルト4の一部がストッパ部材収納部2mの開口部上部に位置してストッパ部材23のストッパ部材収納部2mからの抜け出しを阻止可能な位置に設定したため、ロックボルト4がロック位置に位置しているときには、該ロックボルト4が障害となってストッパ部材23をボディ2のストッパ部材収納部2mから取り出すことができない。そして、デッドロック機構が作動している場合には、ロックスライダ25をロックスライダ挿入孔2nから取り出さなければストッパ部材23を阻止位置から開放位置へと移動させることができないが、このロックスライダ25を収納するロックスライダ挿入孔2nは、その開口部がステアリングコラム30によって閉塞されているため、ロックスライダ25を取り出すことができない。更に、作動後のロックスライダ25は、ボディ2の開口部2aから見てストッパ部材23の奥側で、且つ、ストッパ部材収納部2m内に配置されており、ストッパ部材収納部2mの開口部はストッパ部材23によって閉塞されているため、ロックスライダ25を開口部2aから目視不能及び操作不能であり、該ロックスライダ25を操作することができない。このため、デッドロック機構の作動を解除することができず、車両の盗難防止性が更に高められる。
2)カバーが取り外された場合:
図12は本発明に係るステアリングロック装置のカバーが取り外された状態(デッドロック機構作動状態)を示す部分斜視図であり、図7及び図8に示すようにロックボルト4がロック位置にあって、デッドロック機構のトリガーロッド21がシリンダ錠5のホルダ6の後端面に当接する規制位置にある状態から、車両の盗難を目的としてカバー3が図12に示すようにボディ2から取り外されようとすると、デッドロック機構が次のように作動する。
即ち、カバー3がボディ2から取り外されようとすると、図12に示すように、該カバー3に設けられたフック部3bがトリガーロッド21の後端部に係合して該トリガーロッド21を図13の矢印方向に変位させるため、該トリガーロッド21を第1スプリング22の付勢方向に対して横方向(図13の矢印方向)に変位させるため、トリガーロッド21が非規制位置まで移動して、該トリガーロッド21とストッパ部材23との係合が解除される。すると、ストッパ部材23は、第2スプリング24の付勢力によって開放位置から阻止位置へと移動してロックボルト4の係合凹部4aに係合するため、ロックボルト4は、ロック位置に保持されてアンロック位置方向への移動が阻止される。又、ストッパ部材23が阻止位置に移動すると、ロックスライダ25は、第3スプリング26の付勢力によって下方へと移動してストッパ部材23の反移動方向に形成されるストッパ部材収納部2m内の隙間に入り込むため、ロックスライダ25がストッパ部材23に係合して該ストッパ部材23の移動を阻止する。このため、ストッパ部材23が阻止位置にロックされて該ストッパ部材23の開放位置への移動が阻止され、ロックボルト4がロック位置に確実に保持される。
以上のように、シリンダ錠5がボディ2から抜き取れらた場合のみならず、カバー3がボディ2から取り外された場合にもデッドロック機構が作動し、ロックボルト4がロック位置にロックされてステアリングシャフト31(ステアリングホイール)の回転が阻止されるため、車両の盗難が確実に防がれる。又、シリンダ錠5がボディ2から抜き取られた場合と同様に、ストッパ部材23とロックスライダ25の取り外しが阻止されているため、デッドロック機構の作動を解除することができず、車両の盗難防止性が更に高められる。
ところで、本実施の形態においては、シリンダ錠5のみを別の場所で製造し、その他の部品を組み込んだボディ2に最終的にシリンダ錠5を組み込むようにしているが、シリンダ錠5を装着する前のデッドロック機構の組み立てにおいて誤ってデッドロック機構を作動させてしまった場合には、ステアリングロック装置1を破壊する以外にデッドロック機構を解除することができないという問題があった。
そこで、本実施の形態では、組立時に誤って作動してしまったデッドロック機構を図13及び図14に示す要領によって解除して作動前の状態に再設定することができるようにしている。
即ち、図13に示すように作動してしまったデッドロック機構の作動状態を解除するには、先ず、ボディ2に開口するロックスライダ挿入孔2nを塞いでいるゴム製のキャップ27を、駒状部材等をロックスライダ挿入孔2nの孔部2n1から挿入して引っ掛けることによって取り外し、同様に、第3スプリング26とロックスライダ25をロックスライダ挿入孔2nから取り出す。
その後、図14に示すように、ロックスライダ挿入孔2nから棒状の治具40を挿入し、該治具40の先端をストッパ部材23の内部に形成された傾斜部23aに当てて図14の矢印方向に押し込めば、阻止位置にあるストッパ部材23が楔作用によって開放位置へと図14の矢印方向に移動するため、デッドロック機構を作動前の非作動状態に戻すことができる。このため、ストッパ部材23がボディ2内の奥の方に収納されている場合であっても、該ストッパ部材23を開放位置へと容易に移動させてデッドロック機構の作動状態を解除することができる。そして、トリガーロッド21を非規制位置から規制位置まで移動させて、トリガーロッド21とストッパ部材23とを係合状態とし、第1ギヤ部材15を「LOCK」位置以外の位置(例えば、「ACC」位置)に回動させて、トリガーロッド21の係止部21aを第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bに係止させることによって、デッドロック機構を非作動状態に戻すことができる。
以上の説明で明らかなように、本発明に係るステアリングロック装置1によれば、ストッパ部材23とトリガーロッド21をボディ2内に装着し、ストッパ部材23をトリガーロッド21に係合させて開放位置に保持した状態でトリガーロッド21の係止部21aを第1ギヤ部材15の仮保持部材15Bに当接させると、トリガーロッド21は、第1スプリング22の付勢力によって仮保持部材15Bに押圧されて規制位置に保持され、デッドロック機構は、仮保持部材15Bによって非作動状態に維持される。そして、デッドロック機構を構成するストッパ部材23やトリガーロッド21を装着したボディ2に最終的にシリンダ錠5を装着すると、該シリンダ錠5の後端がトリガーロッド21に当接し、完成品においては、シリンダ錠5によってトリガーロッド21が規制位置に保持され、デッドロック機構の非作動状態が維持される。このため、シリンダ錠5が装着される前の状態において、デッドロック機構を治具等を用いることなく非作動位置に保持することができ、シリンダ錠5の組み付けを容易に行って組付性を高めることができる。
そして、ステアリングロック装置1が車両に取り付けられた状態で、ロックボルト4がロック位置に位置するロック状態にあるときに、車両の盗難を目的として例えばシリンダ錠5が破壊されてボディ2から抜き取られると、シリンダ錠5とトリガーロッド21との当接が解除されるが、キーシリンダ7が「LOCK」位置にあるときには、トリガーロッド21の係止部21aは仮保持部材15Bに形成された切欠部15aを通過することができるため、トリガーロッド21は、第1スプリング22の付勢力によって規制位置から非規制位置へと移動することができ、デッドロック機構が作動する。すると、ストッパ部材21は、第1スプリング22の付勢力によって開放位置から阻止位置へと移動してロックボルト4の係合凹部4aに係合するため、ロックボルト4がロック位置にロックされ、ステアリングロック状態が維持されるために車両の盗難が防がれる。
又、本発明に係るステアリングロック装置1においては、キーシリンダ7の回動操作をイグニッションスイッチに伝達するためのギヤ機構の第1ギヤ部材15に仮保持部材15Bを一体的に設けたため、部品点数を削減して製造コストを低く抑えることができる。
1 ステアリングロック装置
2 ボディ
2a ボディの開口部
2m ボディのストッパ部材収納部
2n ボディのロックスライダ挿入孔
3 カバー
3b カバーのフック部
4 ロックボルト
4a ロックボルトの係合凹部
5 シリンダ錠
6 シリンダ錠のホルダ
7 シリンダ錠のキーシリンダ
8 シリンダ錠のホルダキャップ
9 シリンダ錠のタンブラ
10 シリンダ錠のシャッター
11 ハンガー
12 カムシャフト
12a カムシャフトのカム部
13 ロックボルト用スプリング
14 カムシャフト用スプリング
15 第1ギヤ部材
15A 第1ギヤ部材のギヤ部
15B 第1ギヤ部材の仮保持部材
15a 第1ギヤ部材の切欠部
16 第2ギヤ部材
17 ピン
18 ピン用スプリング
19,20 ギヤ用スプリング
21 トリガーロッド
22 第1スプリング
23 ストッパ部材
24 第2スプリング
25 ロックスライダ
26 第3スプリング
27 キャップ
30 ステアリングコラム(車両側部材)
31 ステアリングシャフト
31a ステアリングシャフトの係合溝
40 治具

Claims (3)

  1. キーの挿入によって回動操作可能となるキーシリンダを備えたシリンダ錠と、
    カム部を有し、前記キーシリンダの後端に連結されて該キーシリンダの回動操作によって一体的に回動するカムシャフトと、
    係合凹部を有し、前記カムシャフトのカム部の回転によってステアリングシャフトに係合するロック位置とその係合が解除されるアンロック位置との間を移動可能なロックボルトと、
    該ロックボルトの係合凹部に係合しない開放位置から前記係合凹部に係合する阻止位置に向かって付勢されたストッパ部材と、
    前記シリンダ錠側に付勢され、前記シリンダ錠の後端部に当接して位置規制された規制位置で、前記ストッパ部材に係合して該ストッパ部材を前記開放位置に保持するトリガーロッドと、
    を備えたステアリングロック装置において、
    前記トリガーロッドを前記キーシリンダの軸方向に沿って移動可能に配置するとともに、該トリガーロッドに係止部を設け、
    前記ボディ内において回転軸方向の移動が規制されて前記キーシリンダと一体的に回動するとともに、前記トリガーロッドの係止部に当接して該トリガーロッドを前記規制位置に保持する仮保持部材を設け、
    該仮保持部材に、前記キーシリンダが、前記ロックボルトがロック位置となる「ROCK」位置にあるときに、前記トリガーロッドの係止部との当接を解除する切欠部を形成したことを特徴とするステアリングロック装置。
  2. 車両の電源状態を切り替える回転操作式のイグニッションスイッチと、
    少なくとも前記キーシリンダと同軸で一体的に回動する第1ギヤ部材を有し、前記キーシリンダの回動操作を前記イグニッションスイッチに伝達するためのギヤ機構と、
    を備え、前記第1ギヤ部材に前記仮保持部材を一体的に設けたことを特徴とする請求項1記載のステアリングロック装置。
  3. 前記カムシャフトに前記仮保持部材を一体的に設けたことを特徴とする請求項1記載のステアリングロック装置。
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