JP4832755B2 - ポリオルガノシロキサン発泡材、発泡体およびその製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサン発泡材、発泡体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規なポリオルガノシロキサン発泡材に関し、さらに詳しくは、加熱することによって、硬化、脱水させることにより、高い発泡圧を生じることなく、均一な気泡を有する任意の形状の発泡体が容易に得られるポリオルガノシロキサン発泡材;その製造方法;ならびに該発泡材から成形によって得られた発泡体とその製造方法に関する。さらに、本発明は、該発泡体によって形成されたスポンジロール、特に乾式トナーの定着部に使用されるスポンジロール、および乾式トナーを制御する導電性スポンジロールに関する。
硬化して発泡体を形成するポリオルガノシロキサン発泡材については、従来より、有機発泡剤を用いる方法を始めとして各種の発泡機構によるものが知られているが、発泡の均一性、発泡倍率、柔軟性等、それぞれに問題があった。
また、近年、この種のポリオルガノシロキサン発泡材から得られる発泡体を、OA機器の定着ロールなどの用途に用いる場合、高温における圧縮永久ひずみが小さいことが求められてきている。また、用途によっては、発泡体の熱伝導率を上げることなく、発泡体の硬さを上げることも求められている。
本願出願人は、このような要求を満足するポリオルガノシロキサン発泡材を提供すべく、吸水性ポリマーと水を用いた、均一な気泡を有する発泡体を容易に、かつ安全に形成しうるポリオルガノシロキサン発泡材を提案した(特許文献1、2)。
特開2002−114860号公報 特開2003−226774号公報
特許文献1、2の手法は、水を吸収させた吸水性樹脂を液状シリコーンゴム組成物に配合して硬化させた後、ポストキュアして水を蒸発させて発泡体を得るものであって、この方法によれば、均一な気泡を有し、高温における圧縮永久ひずみが小さい発泡体を与える発泡材が得られる。
しかしながら、その後、本発明者らが更に研究を進めたところ、特許文献1、2の手法によると、得られる発泡体の収縮率が大きく、設計通りの発泡体が提供できない場合が見られることが判明した。その原因について検討したところ、吸水性樹脂と水の量が完全に制御されていないと、吸水性樹脂から滲み出してシリコーンゴム中に分散した水が、ポストキュア時にセルを形成しないで蒸発するためであることが分かった。
発泡体の収縮率が大きいと発泡体に歪みが生じ、所定の寸法の発泡体を得るためには研磨等の後工程が必要となり、工程の煩雑化、後工程による材料ロス等の問題が生じ、また、研磨等の後工程によって成形物表面にセル断面が露出するため平滑な面が得られないという問題もある。更に、発泡体の収縮率が大きいと、ロール加工等の際に、収縮によって皺が発生するため、プラスチックフィルム等の他材料と一体成形ができないという問題も有する。
本発明者らは、上記問題を解決し、収縮率が小さく、その他の特性にも優れた発泡体を提供すべく検討を重ねた結果、吸水性樹脂、水と共に、表面に親水基を有する充填剤の特定量を所定のプロセスで配合することにより、収縮率が小さい発泡体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(A)(A1)一般式:
SiO(4−(a+b))/2 (I)
(式中、R1は、アルケニル基を表し;R2は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基を表し;aは、1または2の整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、a+bは、1〜3の整数である)で示される単位を、分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン;
(A2)一般式:
SiO(4−(c+d))/2 (II)
(式中、R3は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基を表し;cは、0〜2の整数を表し、dは、1または2の整数を表し、c+dは、1〜3の整数である)で示される単位を、分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A)成分のアルケニル基1個に対する、ケイ素原子に結合した水素原子の量が、0.5〜5個になる量;
(A3)白金化合物、触媒量;ならびに
(A4)補強性シリカおよび/またはカーボンブラック
を含む付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物100重量部;
(B)平均粒子径1〜500μmのポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末1〜20重量部;
(C)ノニオン系界面活性剤0.1〜5重量部;
(D)水50〜250重量部;ならびに
(E)表面に親水基を有する充填剤;(D)水に対して1〜50重量%
を含み、
少なくとも(E)が、(A1)と(A4)の均一混合後に配合されることを特徴とするポリオルガノシロキサン発泡材である。
本発明に用いられる(A)成分は、(A1)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(A2)ポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A3)白金化合物ならびに(A4)補強性シリカおよび/またはカーボンブラックを含み、目的に応じてさらに(A5)無機質中空充填剤を含み、付加反応によって硬化するポリオルガノシロキサンである。
本発明に用いられる(A1)成分は、一般式:
SiO(4−(a+b))/2 (I)
(式中、R1、R2、aおよびbは、前述のとおり)で示される単位を、分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンである。該(A1)成分は、本発明の組成物のベースポリマーであり、ケイ素原子に結合したアルケニル基が、(A2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子とのヒドロシリル化反応により、架橋を行うとともに、他の成分との連携により発泡体に強度を付与する成分である。
(A1)成分としては、上記の(I)式で表される単位を、分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンであれば、その分子構造に特に制限はなく、直鎖状、環状、分岐状のシロキサン骨格を有するものが使用されうるが、合成のしやすさ、および組成物に優れたゴム弾性と機械的性質を付与する点から、直鎖状のものか、直鎖状と分岐状のアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンを併用することが好ましい。特に、常温で流動性を示し、取扱いが容易で、射出成形のような量産に適した成形方法に適合する発泡材を得るには、発泡材が適切な粘性を示し、かつ硬化して得られる発泡体が優れた機械的性質を有することから、(A1)成分は、平均重合度が通常30〜3,000の常温で液状のものが用いられる。平均重合度は、50〜2,000が好ましく、200〜1,000がさらに好ましい。
1としては、ビニル、アリル、ブテニルなどが例示され、合成が容易なことからビニル基が好ましい。R2としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのような、直鎖状または分岐状のアルキル基;シクロヘキシルのようなシクロアルキル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基;フェニルのようなアリール基;ならびにクロロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、クロロフェニルのような置換された1価の炭化水素基が例示され、合成および取扱いが容易なことから、メチル基が好ましい。a、bは、それぞれ前述のとおりであり、合成が容易なことから、aが1であることが好ましい。
このような(I)式で表される単位は、分子末端、分子中間のいずれに存在してもよいが、硬化して得られる発泡体に良好な機械的性質を付与するには、少なくともその一部は分子末端に、たとえばR12 2SiO1/2単位のような形式で存在することが好ましい。
(A1)成分中の(I)式で表される単位以外のシロキサン単位において、ケイ素原子に結合した有機基は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、R2として例示したものと同様の1価の置換または非置換の炭化水素基が例示される。(A1)成分のケイ素原子に結合した有機基として、前述のR1は別にして、合成および取扱いが容易なことから、85モル%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべてがメチル基であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる(A2)成分は、一般式:
SiO(4−(c+d))/2 (II)
(式中、R3、cおよびdは、前述のとおり)で表される単位を、1分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、ケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分中のアルケニル基との付加反応、すなわちヒドロシリル反応を行う架橋剤として寄与する。
(A2)成分としては、1分子中にケイ素原子に直接結合した水素原子を有する単位を、分子中に少なくとも3個有するものであれば、その分子構造に特に制限はなく、直鎖状、環状、分岐状のシロキサン骨格を有するものが使用されうるが、合成のしやすさから直鎖状のものが好ましく、また機械的強度に優れた発泡体を得るためには、(A2)成分の少なくとも一部として、R3 2HSiO1/2単位とSiO2単位からなるポリオルガノハイドロジェンシロキサンを用いることが好ましい。
3は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基であり、このような基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのような、直鎖状または分岐状のアルキル基;シクロヘキシルのようなシクロアルキル基;フェニルのようなアリール基;ならびにクロロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、クロロフェニルのような置換された1価の炭化水素基が例示され、合成のしやすさからメチル基が好ましい。c,dは、それぞれ前述のとおりであり、合成が容易なことから、dが1であることが好ましい。
(A2)成分中の(II)式で表される単位以外のシロキサン単位において、ケイ素原子に結合した有機基は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、R3と同様なものが例示され、合成のしやすさから、メチル基であることが好ましい。
(A2)成分の配合量は、(A1)成分のアルケニル基1個に対して、ケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜5個になる量である。この値が0.5個未満では、架橋が少なくて機械的強度が弱くなり、5個を越えると、硬化後の物性の変化が大きくなる。
本発明に用いられる(A3)成分は、(A1)成分中のアルケニル基と(A2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子との間の付加反応により、本発明の発泡材を硬化させるために用いられる触媒である。(A3)成分としては、塩化白金酸、アルコールと塩化白金酸から得られる錯体、白金オレフィン錯体、白金ケトン錯体、白金ビニルシロキサン錯体のような白金化合物が使用できる。この(A3)成分は、触媒としての必要量が用いられ、この量は(A1)成分に対して、白金原子に換算して、通常0.1〜1,000ppmとなる量であり、好ましくは0.5〜200ppmになる量である。0.1ppm未満では、触媒濃度が低いため、硬化が不十分となる。また1,000ppmを越えて配合しても、それ以上の効果はなく、(A3)成分が貴金属を含み、一般に高価であるために、経済的に好ましくない。
本発明に用いられる(A4)成分は、発泡体の断熱性を保ちながら優れた機械的性質を得るための、補強性シリカおよび/またはカーボンブラックである。
補強性シリカとしては、煙霧質シリカ、アークシリカのような乾式シリカ;沈殿シリカ、シリカエアロゲルのような湿式シリカ;およびそれらをヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような有機ケイ素化合物で処理した疎水性シリカなどが例示され、塩霧質シリカおよびそれを疎水化したシリカが好ましい。優れた補強効果を得るために、補強性シリカは、比表面積が通常50m2/g以上、好ましくは100〜700m2/g、さらに好ましくは130〜500m2/gのものが用いられる。
カーボンブラックは、主として、発泡体に機械的強度とともに導電性を付与する目的で用いられ、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックが例示され、比表面積が通常30m2/g以上、好ましくは50〜1,000m2/gのものが用いられる。
これらの補強性シリカおよび/またはカーボンブラックは、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
(A4)成分の配合量は、発泡体の使用目的によっても異なるが、(A1)成分に対して通常0.5〜50重量%であり、優れた断熱性と機械的強度を両立させるために、好ましくは2〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。特に発泡体に導電性を付与する目的のために、(A4)成分としてカーボンブラックを用いるとき、その量は、(A1)成分に対して好ましくは5〜30重量%である。
本発明に用いられる(A5)成分は、発泡体の見掛け比重や熱伝導度を上げることなく、発泡体の硬さを上げるための無機質中空充填剤である。無機質中空充填剤としては、シリカバルーン;ガラスバルーン、たとえばホウケイ酸ガラスバルーン、アルミノホウケイ酸ガラスバルーン;シラスバルーン;およびアルミノケイ酸質バルーン、たとえばパーライトバルーン、フライアッシュバルーンなどのようなケイ酸系バルーン;ならびにカーボンバルーンのような非ケイ酸系バルーンが例示され、平均粒子径および粒子径分布を任意に制御したものが工業的に得やすいこと、ベースポリマーとのなじみが良好なこと、成形体に優れた機械的性質を与えること、および化学的に安定なことから、ガラスバルーンが好ましく、硬化性への悪影響がなく、得られた発泡体の外観が優れ、色調を任意に選択できることから、ホウケイ酸ガラスバルーンが特に好ましい。また、発泡体が導電性を必要とする場合は、カーボンバルーンが好ましい。
(A5)成分としては、通常、平均粒子径が0.1〜500μmのものが用いられ、容易に入手できて、かつ発泡体の優れた外観を保ち、機械的強度を低下させないことから、平均粒子径は、1.0〜200μmが好ましく、10〜150μmがさらに好ましい。
(A5)成分としては、通常、23℃における見掛け比重が0.01〜0.8のものが用いられ、加工の際の応力に耐える機械的強度を有し、発泡体の見掛け比重を上げることなく硬さを上げることができ、かつ発泡体の熱伝導性を抑制することから、(A5)成分の見掛け比重は、0.05〜0.5が好ましい。
(A5)成分の配合量は、容易に配合でき、硬さの高い発泡体が得られ、かつ発泡体の強度を低下させないことから、(A1)成分に対して0.5〜10重量%が好ましい。
(A5)成分は、市販品をそのまま用いてもよく、ベースポリマーとの親和性や密着性を高めるために、ヘキサメチルジシラザンのようなシラザン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランのような炭素官能性シラン類;またはその部分加水分解物などで表面処理を施したものを用いてもよい。また、表面を改質するために、該中空充填剤の表面に、それと異なる無機質層、たとえば二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムのような酸化物;タルクのような複合酸化物;または炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムのような炭酸塩の層を形成させたものを用いることもできる。
(A)付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物に、上記(A1)〜(A4)成分および必要に応じて配合される上記(A5)成分のほかに、必要に応じて、さらにアセチレンアルコール類、たとえば3−メチル−1−ブチン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノールのような、付加反応の反応抑制剤を配合することができる。
(A)ポリオルガノシロキサン組成物は、(A1)〜(A4)成分および必要に応じて配合する(A5)成分やその他の成分を、混練機、ミキサー、ロールなどの混合手段により、混合して調製することができる。しかしながら、このようにして調製された(A)組成物は、通常は常温における保存安定性が悪いので、冷暗所に保存するか、上記の反応抑制剤を配合して保存する。このようにして調製された(A)ポリオルガノシロキサン組成物は、未硬化状態で適度の流動性を示して、成形加工が容易であり、また加熱により得られた発泡体が優れた機械的強度を有することから、その見掛粘度が、23℃において0.5〜1,000Pa・sであることが好ましく、1〜500Pa・sがさらに好ましい。
本発明に用いられる(B)成分は、末端に活性水素を含む官能基を有するポリオキシアルキレンを、イソシアナート化合物、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸アルキルエステルのような官能性化合物との反応によって、変性して得られるポリアルキレン系吸水性樹脂の粉末である。この吸水性樹脂粉末を用いると、一般に知られているポリアクリル酸の部分ナトリウム塩などのような吸水性樹脂の粉末に比べて、二次凝集体を作る傾向が非常に少ないので、発泡材の製造に要する時間が短縮される。
ポリオキシアルキレンの構成単位は、オキシエチレン単位からなるか、あるいはオキシエチレン単位を主成分として、これとオキシプロピレン単位および/またはオキシブチレン単位との混成である。また、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンを併用することもできる。高い吸水性を有することから、ポリオキシエチレンを用いることが好ましい。活性水素を有する末端官能性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基などが例示され、容易に合成できることから、ヒドロキシル基が好ましい。このようなポリオキシアルキレンは、エチレングリコール、プロピレングリコール、低分子量のポリエチレングリコール、テトラメチレングリコールのようなジオール化合物;またはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールのような3価以上の多価アルコール類に、エチレンオキシド単独、プロピレンオキシド単独、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドおよび/もしくはブチレンオキシドとの混合物を開環付加させて得ることができる。
これらのポリオキシアルキレンの変性剤として用いられるイソシアナート化合物としては、n−プロピルイソシアナート、n−ブチルイソシアナート、n−ヘキシルイソシアナート、ドデシルイソシアナート、シクロヘキシルイソシアナート、ベンジルイソシアナートおよびフェニルイソシアナートのようなモノイソシアナト化合物;およびヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナートの3量体、ポリメチレンポリフェニルイソシアナート、トリメチロールプロパンなどのポリオールとその活性水素の数に対応するモル数のジイソシアナト化合物を反応させて得られるウレタンイソシアナート化合物およびポリイソシアナート付加物のようなポリイソシアナト化合物が例示され、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートおよび2,4−トリレンジイソシアナートが好ましい。
同様に用いられる多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、セバシン酸、トリメリト酸、ピロメリト酸などのカルボン酸が挙げられる。またそれらの無水物あるいはそのアルキルエステルも用いることができる。アルキルエステルとしては、メチルエステル、ジメチルエステル、ジエチルエステルなどが挙げられる。フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、セバシン酸ジメチルおよび無水ピロメリト酸が好ましい。
これらの変性剤による変性は、たとえばヒドロキシル基官能性を有するポリオキシアルキレンをイソシアナート化合物で変性する場合、たとえば、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミンのようなアミン類;またはジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジラウラートのような有機スズ化合物を触媒として用い、温度50〜150℃で反応させることができる。この場合、得られた変性物の溶融温度を下げるために、水、ポリオール類、アミン類、カルボン酸類のような、活性水素を有する化合物を添加してもよい。また、多価カルボン酸やその誘導体で変性する場合、たとえば、温度120〜250℃で反応させることができる。
このようにして得られたポリオキシアルキレン系吸水性樹脂は、重量平均分子量が代表的には10,000以上の固体であり、架橋していることが好ましい。架橋は、たとえば(1)ポリオキシアルキレンを合成する際の出発物質として3官能性以上のポリオールを用いて、該ポリオキシアルキレン中に分岐性単位を導入する、(2)変性剤に3官能性以上のものを用いる、(3)変性されたポリオキシアルキレンに紫外線、電子線などを照射するなどの方法によって行うことができる。
このようなポリオキシアルキレン系吸水性樹脂の例として、アクアコークTWB−P(住友精化株式会社、商品名)を挙げることができる。
(B)成分として用いられるポリオキシアルキレン系吸水性樹脂は、粉末状のものが用いられ、その平均粒子径は、細かいものほどセルの微細な発泡体が得られるが、乾燥状態における平均粒子径として、目的に応じて、通常1〜500μmのものから選択して用いられ、5〜200μmのものが好ましく、10〜150μmのものがさらに好ましい。平均粒子径が1μm未満では、分散不良を生じやすく、500μmを越えると、発泡体の十分な強度が得られない。
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して1〜20重量部であり、好ましくは2〜15重量部である。1重量部未満では、吸水量が少なく、必要な量の水を配合すると水が分離して、良好な発泡体が得られない。一方、20重量部を越えても効果が変わらないばかりか、加熱工程で樹脂の分解生成物による着色が著しい。
本発明に用いられる(C)成分は、(A3)成分の触媒活性を阻害しないことから、ノニオン系界面活性剤が用いられ、後述の(D)水の系への分散を助けるために、該(D)成分中に分散させて用いられる。(C)成分としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなど;ならびにポリシロキサン・ポリオキシエチレングラフト共重合体のようなシリコーン系界面活性剤が例示され、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。用いる界面活性剤のHLB値(2種以上を併用するときは、その重量平均HLB値)が、5〜14のものが好ましい。
(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜5重量部であり、0.2〜4重量部が好ましい。(C)成分を用いず、または(C)成分の量が1重量部未満では、(D)成分の系への分散を助ける効果が十分ではなく、発泡体を得る工程で急激に加熱すると、泡が破壊されて、均質な細かい泡を有する発泡体が得られず、5重量部を越えると、発泡体の機械的強度が低下する。
(D)成分は水であり、市水、純水のいずれを用いてもよい。(D)成分は、発泡材中に均一に分散し、成形中または成形後の加熱で揮発して、均一に分散した均質なセルを残すために配合されるもので、(A3)成分によるヒドロシリル基との反応によって水素を発生させるためのものではない。(D)成分の配合量は、多いほど高い発泡倍率が得られるが、(A)成分100重量部に対して50〜250重量部の範囲から選択され、発泡倍率と機械的強度の兼ね合いから、70〜200重量部が好ましい。50重量部未満では、所定の熱伝導率が得られず、満足すべき発泡体が得られない場合がある。250重量部を越えて配合すると、(A)成分に対して分散が困難になる場合があり、また機械的強度が低下する。
(E)成分は表面に親水基を有する充填剤であり、吸水性樹脂から滲み出してシリコーンゴム中に分散した水を捕捉・吸着する役割を果たすものである。このような表面に親水基を有する充填剤としては、表面にシラノール基を有する煙霧質シリカ、アークシリカのような乾式シリカ;沈殿シリカ、シリカエアロゲルのような湿式シリカが用いられる。優れた捕捉・吸着効果を得るために、比表面積が50m2/g以上のものが好ましい。
(E)成分の配合量は、(D)水に対して1〜50重量%である。1重量%未満では水を捕捉・吸着する効果がほとんどなく、50重量%を超えると配合物の粘度が高くなり取り扱いが困難になるとともに柔軟な発泡体が得られなくなる。
本発明のポリオルガノシロキサン発泡材に、本発明の目的を損なわないかぎり、必要に応じて、希釈剤として、(A1)成分や(A2)成分に該当しないポリオルガノシキサン、たとえば末端をトリオルガノシリル基やシラノール基で閉塞されたポリオルガノシロキサンを配合することができる。また、必要に応じて、二酸化チタン、炭酸亜鉛、炭酸マンガンのような難燃化剤;酸化鉄、酸化鉄フェライト、水酸化セリウムのような耐熱性向上剤などを配合することができる。
本発明の発泡材は、各種の手順で調製することができるが、常に安定した気泡の大きさを得るためには、次のようにして調製することが好ましい。すなわち、あらかじめ、(A)ポリオルガノシロキサン組成物に(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末を均一に分散させた後、(C)ノニオン系界面活性剤と(D)水を加えて均一に分散させ、全体が均一に分散した後、(E)表面に親水基を有する充填剤を混合することにより発泡材を得ることができる。
別の方法として、(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末と(D)水を混合し、(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末が十分に吸水した後(E)表面に親水基を有する充填剤を加えた混合物を、(A)ポリオルガノシロキサン組成物および(C)ノニオン系界面活性剤と混合する方法、または、(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末と(D)水と(C)ノニオン系界面活性剤を混合し、(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末が十分に吸水した後(E)表面に親水基を有する充填剤を加えた混合物を、(A)ポリオルガノシロキサン組成物と混合する方法により得ることができる。
また、(A)に代えて(A2)、(A3)を抜いた(A‘)を用いて混合物を調製し、硬化させる直前に(A2)、(A3)を加えるようにすれば保存安定性を向上させることができる。
本発明の発泡体は、本発明の発泡材を成形する工程を含む製造方法により、硬化および発泡させて製造される。成形としては、射出成形、トランスファー成形、プレス成形、注型のような型成形など、発泡材の性状や目的物の形状に応じて、任意の方法を選択することができる。成形の方法としては、量産が容易なことから、射出成形が好ましい。
成形は、型成形工程を、常温ないし若干の加温により、発泡材が固体になる程度の部分架橋ないし完全な硬化を行い、次に、加熱工程によって脱水させることで、固体内部に気泡を発生させるとともに、成形の際に部分架橋にとどめた場合は、さらに架橋を進めて硬化を完成させてもよい。この加熱により、吸水性樹脂は分解するので、以後の使用段階で再度吸水することはない。型成形工程の成形温度は、(A3)成分の種類と量に応じて、通常、常温〜200℃の範囲で任意に選択することができ、好ましくは60〜100℃である。加熱工程の加熱温度は、通常100〜350℃の範囲で任意に設定でき、好ましくは150〜300℃である。
このような2段法の利点は、成形条件と発泡条件を別途に設定することにより、より均質な発泡体が得られることである。
本発明の発泡材をスポンジロールの製造に用いる場合などのように、金属表面に、たとえば芯金に接着した形で発泡体を形成する際は、あらかじめ金属表面にプライマーを塗布し、上述のように発泡材を塗布、充填または射出して、成形、硬化および発泡を行うことができる。該ロールが定着ロールのように耐熱性を必要とする場合は、発泡材に三二酸化鉄のような耐熱性向上剤を配合することが好ましい。また必要に応じて、特に乾式トナーの定着部に加圧ロールとして用いられる場合は、得られたロール表面に、接着層を介して最外層として、フッ素樹脂層もしくはフッ素ゴム層のような樹脂層もしくはゴム層を設けることが好ましい。また、該ロールが導電性ロールの場合、(A4)成分としてカーボンブラックを用い、必要に応じてさらに(A5)成分としてカーボンバルーンを用いて、発泡体の体積抵抗率が101〜1010Ω・cmの範囲の導電ロールを得ることができる。これらのロールは、表面を研磨してもよく、そのまま用いてもよい。さらには、この導電性スポンジロールを感光ドラムに接触する用途に用いる場合などには、低分子量シロキサンの感光ドラムなどへの移行による汚染を防ぐために、該ロールの表面に、シリコーン以外の皮膜、すなわちNBRのようなゴム質、またはフッ素樹脂のような樹脂質の皮膜を形成することが好ましい。
以下、実施例および比較例によって、本発明をさらに説明する。これらの例において、部はすべて重量部を表し、粘度および比重は、23℃における値を表す。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
本発明の実施例および比較例に、(A1)成分および(A2)成分として、下記のシロキサン単位および粘度を有する鎖状ポリシロキサンを用いた。
a−1:両末端がジメチルビニル基で封鎖され、中間単位がジメチルシロキサン単位からなるポリジオルガノシロキサン、粘度10Pa・s;
h−1:両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、中間単位としてジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位を含み、ケイ素原子に結合した水素原子が0.8重量%であるポリメチルハイドロジェンシロキサン、粘度0.5Pa・s;
(A3)成分として、下記の白金化合物を用いた。
p−1:塩化白金酸と1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンから得られた錯体、白金原子含有量2重量%。
(A4)成分として、下記の充填剤を用いた。
f−1:へキサメチルジシラザンで表面処理された煙霧質シリカ;
(B)成分として、下記の吸水性樹脂粉末を用いた。
b−1:平均粒子径40μmで、粒子径75μm以上の粒子を除去したイソシアナート変性ポリオキシエチレン吸水性樹脂粉末。
(C)成分として、下記の界面活性剤を用いた。
c−1:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB:9.6)。
(E)成分として、下記の充填剤を用いた。
e−1:表面処理の施されていない沈殿シリカ。
e’−1:へキサメチルジシラザンで表面処理された沈殿シリカ。
[実施例1〜2、比較例1〜3]
表1に示す組成(単位:部)、および表1に示す製法で発泡材を調製した。具体的には以下の通りである。
実施例1(製法A)
(1) 両末端ビニルオイル(a−1)と表面処理された煙霧質シリカ(f−1)を加熱減圧下で混合し、冷却後、吸水性樹脂粉末(b−1)を混合、さらに水と界面活性剤(c−1)を混合したものを混合して、混合物1を得た。
(2) 混合物1に沈殿シリカ(e−1)を混合し、Hオイル(h−1)と白金触媒(p−1)を加え、発泡材を調製した。
実施例2(製法B)
(1) 両末端ビニルオイル(a−1)と表面処理された煙霧質シリカ(f−1)を加熱減圧下で混合し、混合物1を得た。
(2) 水と界面活性剤(c−1)を混合したものに、吸水性樹脂粉末(b−1)を混合して、吸水性樹脂粉末が均一に吸水した状態で沈殿シリカ(e−1)を混合し、混合物2を得た。
(3) 混合物1と混合物2を混合し、Hオイル(h−1)と白金触媒(p−1)を加え、発泡材を調製した。
比較例1(製法A)
沈殿シリカ(e−1)を使用しない以外は、実施例1(製法A)と同様にして発泡材を調製した。
比較例2(製法A)
沈殿シリカ(e−1)に代えてへキサメチルジシラザンで表面処理された沈殿シリカ(e’−1)を使用した以外は、実施例1(製法A)と同様にして発泡材を調製した。
比較例3(製法C)
(1) 両末端ビニルオイル(a−1)と表面処理された煙霧質シリカ(f−1)および沈殿シリカ(e−1)を加熱減圧下で混合し、冷却後、吸水性樹脂粉末(b−1)を混合して、混合物1を得た。
(2) 水と界面活性剤(c−1)を混合し、混合物2を得た。
(3) 混合物1と混合物2を混合し、Hオイル(h−1)と白金触媒(p−1)を加え、発泡材を調製した。
[シート成形方法]
上記のように調製した発泡材を、120mm×120mm、厚さ6mmの金型に注型し、密閉、加圧して、90℃で20分加熱することによってプレス成形を行い、ゴム状弾性体を得た。型を開放して弾性体を取り出し、250℃の乾燥器中で4時間加熱して、水分を除去し、スポンジ状に硬化した発泡体を作製した。
[ローラー成形方法]
内径25mm、長さ230mmのパイプ状金型に、表面をプライマー処理した外径12mmのシャフトをパイプの中心になるように両端部のフランジを介して配置した。両端のフランジは、材料の注型孔・エアーベントとしてφ4mmの孔を有する。
内面をエッチング処理し、プライマーを塗布した厚み50μ、外径φ24.5mmのフッ素樹脂チューブを、金型内面に沿わせて配置し、金型チューブ、フランジ、シャフト、フッ素フィルムをセットし、下側フランジの注型孔から混合した材料を注型(上部フランジのエアーベントから材料があふれ出るまで)し、注型孔、エアーベントを塞いで90℃のオーブンで1時間硬化後、室温になるまで水で冷却して成形されたロールを取り出す。取り出したロールを250℃のオーブンに入れて4時間加熱した。
実施例および比較例によって得られた発泡体シート、ロールについて、次の評価を行った。
(1)硬さ:シート硬化物の中央部および端から2cmの部分(以下、端部という)の硬さを、JIS K 6249におけるタイプEデュロメータによって測定した。
(2)線収縮率:
JIS K 6249のシート法に準じて、シートの相対する辺の中心間の距離を測定し、線収縮率を算出した
(3)熱伝導率:
京都電子(株)製、迅速熱伝導率計を用いて測定した。
(4)ロール成形性:
成形後のロールの成形状態を目視で確認した。
(5)ロール直径:
レーザー測定機を用いてローラー中央部および端部から2cmの部分の直径を測って平均値を求めた。
これらの結果を表1に示す。
Figure 0004832755

Claims (14)

  1. (A)(A1)一般式:
    SiO(4−(a+b))/2 (I)
    (式中、R1は、アルケニル基を表し;R2は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基を表し;aは、1または2の整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、a+bは、1〜3の整数である)で示される単位を、分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン;
    (A2)一般式:
    SiO(4−(c+d))/2 (II)
    (式中、R3は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基を表し;cは、0〜2の整数を表し、dは、1または2の整数を表し、c+dは、1〜3の整数である)で示される単位を、分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A)成分のアルケニル基1個に対する、ケイ素原子に結合した水素原子の量が、0.5〜5個になる量;
    (A3)白金化合物、触媒量;ならびに
    (A4)補強性シリカおよび/またはカーボンブラック
    を含む付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物100重量部;
    (B)平均粒子径1〜500μmのポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末1〜20重量部;
    (C)ノニオン系界面活性剤0.1〜5重量部;
    (D)水50〜250重量部;ならびに
    (E)表面に親水基を有する充填剤;(D)水に対して1〜50重量%
    を含み、
    (1)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン(A1)と補強性シリカおよび/またはカーボンブラック(A4)を加熱減圧下で混合し、冷却後、ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末(B)を混合し、さらに水(D)とノニオン系界面活性剤(C)を混合したものを混合して、混合物1を得て、
    (2)該混合物1に表面に親水基を有する充填剤(E)を混合し、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン(A2)と白金化合物(A3)を加えて得られる、ポリオルガノシロキサン発泡材。
  2. (A)(A1)一般式:
    SiO (4−(a+b))/2 (I)
    (式中、R 1 は、アルケニル基を表し;R 2 は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基を表し;aは、1または2の整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、a+bは、1〜3の整数である)で示される単位を、分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン;
    (A2)一般式:
    SiO (4−(c+d))/2 (II)
    (式中、R 3 は、たがいに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない置換または非置換の1価の炭化水素基を表し;cは、0〜2の整数を表し、dは、1または2の整数を表し、c+dは、1〜3の整数である)で示される単位を、分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A)成分のアルケニル基1個に対する、ケイ素原子に結合した水素原子の量が、0.5〜5個になる量;
    (A3)白金化合物、触媒量;ならびに
    (A4)補強性シリカおよび/またはカーボンブラック
    を含む付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物100重量部;
    (B)平均粒子径1〜500μmのポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末1〜20重量部;
    (C)ノニオン系界面活性剤0.1〜5重量部;
    (D)水50〜250重量部;ならびに
    (E)表面に親水基を有する充填剤;(D)水に対して1〜50重量%
    を含み、
    (1)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン(A1)と補強性シリカおよび/またはカーボンブラック(A4)を加熱減圧下で混合し、混合物1を得て、
    (2)水(D)とノニオン系界面活性剤(C)を混合したものに、ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末(B)を混合して、ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末(B)が均一に吸水した状態で表面に親水基を有する充填剤(E)を混合し、混合物2を得て、
    (3)該混合物1と該混合物2を混合し、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン(A2)と白金化合物(A3)を加えて得られる、ポリオルガノシロキサン発泡材。
  3. (A)の23℃における見掛粘度が0.5〜1,000Pa・sである、請求項1又は2記載の発泡材。
  4. (A1)の平均重合度が、50〜2,000である、請求項1〜3の何れか1項記載の発泡材。
  5. (A4)の量が、(A1)の0.5〜50重量%である、請求項1〜4のいずれか1項記載の発泡材。
  6. (B)が、末端反応性ポリオキシアルキレンとポリイソシアナートとの反応によって得られるポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項記載の発泡材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の発泡材を成形して硬化させ、ついで加熱により水を蒸発させて得られる発泡体。
  8. 研磨レススポンジロールである、請求項7記載の発泡体。
  9. 表面にフッ素樹脂コーティングを施した、請求項8記載の発泡体。
  10. フッ素樹脂フィルムを一体成形した、請求項8記載の発泡体。
  11. 請求項8記載の発泡体の外層として、フッ素ゴム層またはフッ素樹脂層を設けた、乾式トナーの定着部に使用される加圧ロール。
  12. カーボンブラックを含み、感光ドラムに接触して、帯電ロール、転写ロール、現像ロールまたは静電除去ロールとして使用される、請求項7記載の発泡体。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項記載の発泡材を成形し、温度60〜100℃で硬化させた後、温度150℃〜300℃に加熱することを特徴とする、発泡体の製造方法。
  14. 成形が、射出成形である、請求項13記載の発泡体の製造方法。
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