JP5274822B2 - 定着装置用スポンジロール及びその製造方法、並びに画像形成装置 - Google Patents

定着装置用スポンジロール及びその製造方法、並びに画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、定着装置に用いられるスポンジロールの技術に関し、特にスポンジロールの回転抵抗の低減を図るとともに、耐久性の向上に有効な技術である。
画像形成装置において、定着装置は、形成された未定着画像を、紙などの記録材に固定するために用いられる。定着装置としては、例えば、互いに対向するロール等の回転体の間に記録材を挟み、一方の回転体で加熱を行うとともに、他方の回転体で加圧を行うものが知られている。
特に、近年では、加圧側又は加熱側の回転体としてスポンジロールを備えた定着装置が主流となっている。この種の定着装置では、加熱源から供給される熱を気泡により遮熱することで、加熱に必要な熱容量を下げることができる利点がある。また、回転体同士の接触幅(ニップ幅)を広げて加圧時間を長くすることにより定着性が向上する等の利点がある。
上述のスポンジロールを備えた定着装置としては、例えば、加圧ロールに耐熱性フィルム材を用いることにより、熱容量を低くして省電力化等を図ることが提案されている(特許文献1参照)。また、加圧側又は加熱側の回転体としてベルトを用い、このベルトの内側にスポンジロールを配置することにより、回転体同士の接触面積を大きくしたり、接触距離を長くすることが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
また、スポンジロールの性能向上を図るために、スポンジロールの材質や物性についても検討されている(例えば、特許文献4〜7参照)。これらのうち、特許文献4及び5では、所定の構造単位を有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンを含むことにより、均一な気泡を有する弾性層を容易かつ安全に形成可能とするとともに、高温における圧縮永久ひずみを小さくした発泡材が提案されている。特許文献6では、吸水率を40%以上、連続気泡率を90%以上としたシリコーンゴムの弾性層を有することにより、膨張しにくくするとともに、弾力性を高めたスポンジロールが提案されている。特許文献7では、弾性層と表面の離型層とを有し、弾性層が水分を含ませた状態の吸水性ポリマーと中空バルーンとを分散したゴム組成物を熱硬化してスポンジロールを得ることにより、スポンジロールの弾力性を損なうことなく熱伝導率を低くすることが提案されている。
特開2002−148988号公報 特開2005−275371号公報 特開2006−39465号公報 特開2002−114860号公報 特開2003−226774号公報 特開2004−70159号公報 特開2004−139026号公報
しかしながら、特許文献1〜3の提案のように、スポンジロールを備えた定着装置では、弾性層であるスポンジ層が従来の気泡を有さないロールの弾性層と比較して、加圧下で回転させると、せん断変形による歪が生じ易いことから、スポンジロールの回転抵抗が大きくなるといった問題があった。また、スポンジ層が破損し易く、長期に亘って使用している間にスポンジ層が破損してしまうことがあり、耐久性の点で問題があった。
また、特許文献4〜7の提案も、スポンジロールの回転抵抗の低減やスポンジ層の破損を防いで耐久性を向上させるための材質や物性の検討はされていなかった。
本発明の目的は、定着装置に用いられるスポンジロールの回転抵抗の低減を図るとともに、耐久性を向上させることにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、周波数10Hz、温度23℃での損失係数(tanδ)が0.15以下であるスポンジ状のシリコーンゴムの弾性層を有するようにした。
本発明によれば、定着装置用スポンジロールの弾性層の周波数10Hz、温度23℃での損失係数(tanδ)が0.15以下であるので、加圧下の回転であっても弾性層のせん断変形が規制されて歪が生じ難くなるため、スポンジロールの回転抵抗の低減が図れる。これにより、スポンジロールを回転させるために、大きな力を要することなく円滑に回転させることができる。また、長期に亘って使用しても弾性層が破損し難くなり、耐久性を向上させることができる。
図1は本発明のスポンジロール(以下、「スポンジロール」という。)が適用される定着装置の一例を示す説明図である。
図1に示す定着装置10は、スポンジロール11と、加熱ロール12と、これらに架け渡された定着ベルト13(無端帯状体)と、スポンジロール11に定着ベルト13を介して押圧される加圧ロール14とから構成されている。
加熱ロール12は、外周側の弾性層12aと中心側の軸体12bとからなり、軸体12b内部には熱源12cが設けられている。同様に、加圧ロール14も、加熱ロール12と同様に、弾性層14aと軸体14bと熱源14cとを備えている。また、定着ベルト13には、その温度を計測し、熱源12c、14cを駆動制御する温度センサ15が配置されている。
スポンジロール11は、定着ロールとして機能し、定着ベルト13の内側に配置され、スポンジロール11の外周面が定着ベルト13の内側の面と接触するようになっている。また、スポンジロール11は、加熱ロール12及び加圧ロール14と同様に、弾性層11aと軸体11bとから構成されるが、軸体11bとして、中空のものを用いている。
弾性層11aは、スポンジ状のシリコーンゴムの層であり、詳しくは後述するが、損失係数、引張強さ及び空隙の連続気泡の割合が所定の範囲内に設定されている。なお、弾性層のスポンジを形成する気泡は、連続気泡であっても単独気泡であってもよい。
軸体11bとしては、図1の例では、中心部11cの周方向に所定間隔で3箇所に補強用の支持部材11dが設けられた、中空構造のいわゆる三ツ矢管を用いている。軸体11bは、ステンレス、アルミニウムなどの軽金属や樹脂を押出成形等して形成される。
また、軸体11bとしては、金属や樹脂を押出成形等により形成した中空の軸体であれば、他の形状の軸体であってもよい。他の形状の軸体としては、例えば、中心部の周方向に所定間隔で4箇所に補強用の支持部材が設けられた、中空構造のいわゆる四ツ矢管などが挙げられる。
このように、定着ロールとしてスポンジロールを用いると、軸体に軽量な部材を適用することができ、熱容量を下げることが可能となる。
定着装置10による定着に際しては、スポンジロール11、加熱ロール12、定着ベルト13及び加圧ロール14を、それぞれ図1中の矢印a〜dの方向に回転させるとともに、温度センサ15により熱源12c、14cを駆動制御しながら、定着ベルト13の表面を適度に加温する。そして、定着ベルト13と加圧ロール14とにより形成されるニップ部に、トナー16を付着させた紙などの記録材17を矢印e方向に通過させ、トナー16を記録材17に定着させる。
定着装置10は、定着ベルト13をスポンジロール11と加熱ロール12との間に架け渡すことにより、長い距離でトナー16と接触させることができる。これにより、定着性の向上を図ることが可能となる。
図2は、本発明のスポンジロールが適用される定着装置の他の一例を示す説明図である。図2に示す定着装置20は、スポンジロール21と、このスポンジロール21が内面に接するように設けられた定着ベルト22と、この定着ベルト22の形状を保持するベルトガイド23と、圧力パッド24と、スポンジロール21及び圧力パッド24により定着ベルト22を押圧する加熱ロール25とから構成されている。
ベルトガイド23は、ポリフェニルサルファイド等の耐熱性及び耐磨耗性を有する樹脂材料で形成され、定着ベルト22に張力をかけずに緩やかに保持できるように、スポンジロール21と圧力パッド24とを収容する。
圧力パッド24は、板状の部材等を折り曲げて形成されており、一方端が加熱ロール25に沿うように配置されるとともに、他方端から付勢部材26により加熱ロール25方向に付勢されるようになっている。
加熱ロール25は、定着装置10の加熱ロール12と同様に、弾性層25aと軸体25bと熱源25cとからなる。また、スポンジロール21も定着装置10のスポンジロール11と同様に、弾性層21aと軸体21bとからなり、軸体21bの中心部21cには、周方向に沿って補強用の支持部材21dが形成されている。
定着装置20による定着に際しては、定着ベルト22と加熱ロール25とを、それぞれ図2中の矢印f及びg方向に回転させるとともに、熱源25cを図示しない温度センサにより駆動制御しながら、定着ベルト22を適度に加温する。そして、定着ベルト22と加熱ロール25とにより形成されるニップ部に、トナー27を付着させた記録材28を矢印h方向に通過させ、トナー27を記録材28に定着させる。
以上説明したように、本発明のスポンジロールを適用した定着装置は、スポンジロールを定着ベルトの内側に配置し、定着ベルトにより他方のロールとニップ幅を形成する。これにより、ニップ幅を広げて定着性の向上を図ることができる。なお、定着ベルトは、回転可能な無端帯状体であれば、他の部材を用いてもよい。
次に、本発明のスポンジロールが有するスポンジ状のシリコーンゴムの弾性層について説明する。
弾性層の損失係数は、例えば、弾性層をシート状に形成してせん断する際に、せん断方向に温度23℃で周波数10Hzの振幅をかけることにより、測定することができる。
弾性層は、損失係数(tanδ)が、0.15以下であり、スポンジロールの耐久性をさらに向上させる観点から、0.04以上、0.12以下であることが好ましく、0.04以上、0.08以下であることがより好ましい。損失係数が0.15を超えると、加圧下の回転によって弾性層がせん断変形して歪が生じ易くなるため、スポンジロールの回転抵抗が大きくなる。また、長期に亘って使用すると、弾性層が破損することがあり、スポンジロールの耐久性が低下する。
弾性層の引張強さは、例えば、JIS K 6251により測定することができる。弾性層は、引張強さが、0.5MPa以上、5MPa以下であることが好ましく、耐久性をさらに向上させる観点から、0.7MPa以上、3.0MPa以下であることがより好ましい。引張強さが0.5MPa未満であると、引張強さが小さいためスポンジロールの耐久性が低下することがあり、5MPaを超えると損失係数を0.15以下とするのが困難なことがある。
弾性層の空隙の連続気泡の割合は、例えば、弾性層をシート状に形成して水中で6.2kPa以上、7.2kPa以下の減圧下で55秒以上、65秒以下保持した後、弾性層を大気圧に戻した後の空隙に対する吸水率を、連泡率として測定することができる。
弾性層の連泡率は、熱伝導性を下げる観点から、50%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが特に好ましい。なお、連泡率を100%とすることは物理的に不可能である。
弾性層は、付加反応型のシリコーンゴムを硬化させてなる。このシリコーンゴムは、主成分として、(A1)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(A2)ポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A3)白金化合物、(A4)シリカを含む。また、必要に応じてさらに(A5)無機質中空充填剤を含むポリオルガノシロキサンを含む。以下、これらの成分を総称して(A)成分といい、各成分を(A1)〜(A5)成分という。
(A1)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基が、(A2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子とのヒドロシリル化反応により、架橋を行うとともに、他の成分との連携により弾性層に強度を付与する成分である。
(A1)成分は、下記一般式(1)(式中、Rはアルケニル基を表す。Rは脂肪族不飽和結合を有しない置換又は無置換の1価の炭化水素基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。aは1又は2の整数、bは0〜2の整数、a+bは1〜3の整数を表す。)で表される単位を分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンである。
一般式(1)
Figure 0005274822
(A1)成分としては、一般式(1)で表される単位を分子中に少なくとも2個有していれば、直鎖状、環状及び分岐状のシロキサン骨格のいずれを有していてもよいが、合成のし易さ及び組成物に優れたゴム弾性と機械的性質を付与する観点から、直鎖状のものか、直鎖状のアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンと分岐状のアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンとを併用することが好ましい。特に、常温で流動性を示し、取扱いが容易で、射出成形のような量産に適した成形方法に適合するシリコーンゴムを得るには、平均重合度が通常30以上、3000以下の、常温で液状のものが用いられる。この平均重合度は、50以上、2000以下が好ましく、200以上、1000以下がより好ましい。
一般式(1)において、Rとしては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基などが挙げられ、合成が容易なことからビニル基が好ましい。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などの直鎖状又は分岐状のアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基などのアラルキル基;フェニル基などのアリール基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基などの置換された1価の炭化水素基が挙げられ、合成及び取扱いが容易なことから、メチル基が好ましい。a、bは、それぞれ前述の通りであり、合成が容易なことから、aが1であることが好ましい。
一般式(1)式で表される単位は、分子末端、分子中間のいずれに存在してもよいが、硬化して得られる弾性層に良好な機械的性質を付与するには、少なくともその一部は分子末端に、例えばR SiO1/2単位のような形式で存在することが好ましい。
(A1)成分中には一般式(1)で表される単位以外のシロキサン単位を有していてもよい。この場合、ケイ素原子に結合した有機基としては、互いに同一であっても異なっていてもよく、Rとして挙げたものと同様の1価の置換又は非置換の炭化水素基が挙げられる。(A1)成分のケイ素原子に結合した有機基としては、前述のR1は別にして、合成および取扱いが容易なことから、85モル%以上がメチル基であることが好ましく、全てがメチル基であることがより好ましい。
(A2)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分中のアルケニル基との付加反応、すなわちヒドロシリル反応を行う架橋剤として寄与する。
(A2)成分は、下記一般式(2)(式中、Rは脂肪族不飽和結合を有しない置換又は無置換の1価の炭化水素基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。cは0〜2の整数、dは1〜2の整数、c+dは1〜3の整数を表す。)で表される単位を分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンである。
一般式(2)
Figure 0005274822
(A2)成分としては、1分子中にケイ素原子に直接結合した水素原子を有する単位を分子中に少なくとも3個有していれば、直鎖状、環状及び分岐状のシロキサン骨格のいずれを有していてもよいが、合成のし易さから直鎖状のものが好ましく、機械的強度に優れた弾性層を得るためには、(A2)成分の少なくとも一部として、R HSiO1/2単位とSiO単位とからなるポリオルガノハイドロジェンシロキサンを用いることが好ましい。
一般式(2)において、Rは、脂肪族不飽和結合を有しない置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、互いに同一であっても異なっていてもよい。Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などの直鎖状又は分岐状のアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などのアリール基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基などの置換された1価の炭化水素基が挙げられ、合成のし易さからメチル基が好ましい。c,dは、それぞれ前述の通りであり、合成が容易なことから、dが1であることが好ましい。
(A2)成分中は一般式(2)で表される単位以外のシロキサン単位を有していてもよい。この場合、ケイ素原子に結合した有機基としては、互いに同一であっても異なっていてもよく、Rとして挙げたものと同様の基が挙げられ、合成のし易さから、メチル基であることが好ましい。
(A2)成分の配合量は、(A1)成分のアルケニル基1個に対して、ケイ素原子に結合した水素原子が0.5個以上、5個以下になる量が好ましい。この値が0.5個未満では、架橋が少なくて機械的強度が弱くなることがあり、5個を超えると、硬化後の物性の変化が大きくなることがある。
(A3)成分は、(A1)成分中のアルケニル基と(A2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子との間の付加反応により、シリコーンゴムを硬化させるために用いられる触媒である。
(A3)成分としては、塩化白金酸、アルコールと塩化白金酸とから得られる錯体、白金オレフィン錯体、白金ケトン錯体、白金ビニルシロキサン錯体などの白金化合物が挙げられる。
(A3)成分は、(A1)成分に対して、白金原子に換算して、通常0.1ppm以上、1,000ppm以下であり、0.5ppm以上、200ppm以下が好ましい。0.1ppm未満では、触媒濃度が低いため、硬化が不十分となることがある。また、1,000ppmを超えて配合しても、それ以上の効果はなく、(A3)成分が貴金属を含み、一般に高価であるために、経済的に好ましくないことがある。
(A4)成分は、弾性層の断熱性を保ちながら優れた機械的性質を得るための成分である。
(A4)成分であるシリカとしては、煙霧質シリカ、アークシリカなどの乾式シリカ;沈殿シリカ、シリカエアロゲルなどの湿式シリカ;これらの乾式シリカや湿式シリカをヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどの有機ケイ素化合物で処理した疎水性シリカなどが挙げられ、これらの中でも塩霧質シリカ及びこれを疎水化したシリカが好ましい。これらのシリカは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A4)成分の比表面積は、優れた補強効果を得るために、通常50m/g以上であり、100m/g以上、700m/g以下が好ましく、130m/g以上、500m/g以下がより好ましい。
(A4)成分の配合量は、(A1)成分100重量部に対して通常10重量部以上、40重量部未満であり、得られる弾性層の損失係数及び引張強さの双方を所望の範囲にし易くする観点から、16質量部以上、30重量部以下であることが好ましい。16重量部未満であると、弾性層の引張強さが小さくなることがあり、30重量部を超えると、損失係数が0.10を超えてしまうことがある。
(A4)成分の(A1)成分に対する配合量は、得られた弾性層において、例えば、弾性層を、溶媒中で酸やアルカリにより溶解させた後に、遠心分離機にかけることにより測定することができる。
(A5)成分は、弾性層の見掛け比重や熱伝導度を上げることなく、弾性層の硬さを上げるための無機質中空充填剤である。
(A5)成分の無機質中空充填剤としては、シリカバルーン;例えば、ホウケイ酸ガラスバルーン、アルミノホウケイ酸ガラスバルーンなどのガラスバルーン;シラスバルーン;アルミノケイ酸質バルーン、例えば、パーライトバルーン、フライアッシュバルーンなどのケイ酸系バルーン;カーボンバルーンなどの非ケイ酸系バルーンが挙げられる。これらの中でも、平均粒子径および粒子径分布を任意に制御したものが工業的に得やすいこと、(A1)成分とのなじみが良好なこと、成形体に優れた機械的性質を与えること及び化学的に安定なことから、ガラスバルーンが好ましく、硬化性への悪影響がなく、得られる弾性層の外観が優れ、色調を任意に選択できることから、ホウケイ酸ガラスバルーンが特に好ましい。また、弾性層が導電性を必要とする場合は、カーボンバルーンが好ましい。
(A5)成分の平均粒子径は、通常0.1μm以上、500μm以下であり、容易に入手できて、かつ弾性層の優れた外観を保ち、機械的強度を低下させないことから、1.0μm以上、200μm以下が好ましく、10μm以上、150μm以下がより好ましい。
(A5)成分は、23℃における見掛け比重が通常0.01以上、0.8以下であり、加工の際の応力に耐える機械的強度を有し、弾性層の見掛け比重を上げることなく硬さを上げることができ、かつ弾性層の熱伝導性を抑制することから、0.05以上、0.5以下が好ましい。
(A5)成分の配合量は、容易に配合でき、硬さの高い弾性層が得られ、かつ弾性層の強度を低下させないことから、(A1)成分に対して0.5重量%以上、10重量%以下が好ましい。
(A5)成分としては、市販品をそのまま用いてもよいが、(A1)成分との親和性や密着性を高めるために、ヘキサメチルジシラザンなどのシラザン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどの炭素官能性シラン類;これらの部分加水分解物などで表面処理を施したものを用いてもよい。また、表面を改質するために、中空充填剤の表面に、これと異なる無機質層を用いてもよい。表面に用いる無機質層としては、例えば、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの酸化物;タルクなどの複合酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩の層を形成させたものが挙げられる。
(A)成分には、(A1)〜(A5)成分の他に、必要に応じてさらに、例えば、3−メチル−1−ブチン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノールなどの付加反応の反応抑制剤を配合することができる。
(A)成分には、(A1)〜(A5)成分を、混練機、ミキサー、ロールなどの混合手段により、混合して調製することができる。しかしながら、このようにして調製された(A)成分は、通常は常温における保存安定性が悪いので、冷暗所に保存するか、前述の反応抑制剤を配合して保存する。
また、(A2)成分と(A3)成分とを個別に保存するような組合せ、例えば(A1)成分と(A2)成分と(A4)成分とを予備混和物(A′)に、(A1)成分と(A3)成分と(A4)成分とを予備混和物(A″)に、それぞれ上記の混練機などの混合手段によって調製して、次工程に供し、最終的に、他の成分を包含する形の(A)成分が得られるようにしてもよい。(A5)成分を配合する場合は、(A4)成分と同様、予備混合物(A′)及び(A″)の両方に分配することが好ましい。
このようにして調製された(A)ポリオルガノシロキサン組成物又は予備混和物(A′)及び(A″)の見掛粘度は、未硬化状態で適度の流動性を示して、成形加工が容易であり、かつ加熱により得られた弾性層が優れた機械的強度を有することから、23℃において0.5Pa・s以上、1000Pa・s以下が好ましく、1Pa・s以上、500Pa・s以下がより好ましい。
(B)成分は、末端に活性水素を含む官能基を有するポリオキシアルキレンを、イソシアナート化合物、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸アルキルエステルなどの官能性化合物との反応によって、変性して得られるポリアルキレン系吸水性樹脂の粉末である。この吸水性樹脂粉末を用いると、一般に知られているポリアクリル酸の部分ナトリウム塩などの吸水性樹脂の粉末に比べて、二次凝集体を作る傾向が非常に少ないので、シリコーンゴムの製造に要する時間が短縮される。
ポリオキシアルキレンの構成単位は、オキシエチレン単位からなるか、これとオキシプロピレン単位及びオキシブチレン単位の少なくともいずれかとの混成である。また、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとを併用することもできる。これらの中でも、高い吸水性を有することから、ポリオキシエチレンを用いることが好ましい。
ポリオキシアルキレンの活性水素を有する末端官能性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基などが挙げられ、容易に合成できることから、ヒドロキシル基が好ましい。このようなポリオキシアルキレンは、エチレングリコール、プロピレングリコール、低分子量のポリエチレングリコール、テトラメチレングリコールなどのジオール化合物;又はグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールなどの3価以上の多価アルコール類に、エチレンオキシド単独、プロピレンオキシド単独、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド及びブチレンオキシドの少なくともいずれかとの混合物を開環付加させて得ることができる。
これらのポリオキシアルキレンの変性剤として用いられるイソシアナート化合物としては、モノイソシアナート化合物、ポリイソシアナート化合物が挙げられる。
モノイソシアナート化合物としては、n−プロピルイソシアナート、n−ブチルイソシアナート、n−ヘキシルイソシアナート、ドデシルイソシアナート、シクロヘキシルイソシアナート、ベンジルイソシアナートおよびフェニルイソシアナートなどが挙げられる。
ポリイソシアナート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナートの3量体、ポリメチレンポリフェニルイソシアナート、トリメチロールプロパンなどのポリオールと、その活性水素の数に対応するモル数のジイソシアナト化合物とを反応させて得られる、ウレタンイソシアナート化合物、ポリイソシアナート付加物などが挙げられる。これらの中でも、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートおよび2,4−トリレンジイソシアナートが好ましい。
多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、セバシン酸、トリメリト酸、ピロメリト酸などのカルボン酸が挙げられる。また、これらの無水物あるいはアルキルエステルも用いることができる。アルキルエステルとしては、メチルエステル、ジメチルエステル、ジエチルエステルなどが挙げられる。これらの中でも、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、セバシン酸ジメチルおよび無水ピロメリト酸が好ましい。
これらの変性剤による変性は、例えばヒドロキシル基官能性を有するポリオキシアルキレンをイソシアナート化合物で変性する場合、例えば、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミンなどのアミン類;又はジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジラウラートなどの有機スズ化合物を触媒として用い、温度50℃以上、150℃以下で反応させることができる。この場合、得られた変性物の溶融温度を下げるために、水、ポリオール類、アミン類、カルボン酸類などの活性水素を有する化合物を添加してもよい。また、多価カルボン酸やその誘導体で変性する場合、例えば、温度120℃以上、250℃以下で反応させることができる。
このようにして得られたポリオキシアルキレン系吸水性樹脂は、重量平均分子量が代表的には10,000以上の固体であり、架橋していることが好ましい。架橋は、例えば(1)ポリオキシアルキレンを合成する際の出発物質として3官能性以上のポリオールを用いて、このポリオキシアルキレン中に分岐性単位を導入する、(2)変性剤に3官能性以上のものを用いる、(3)変性されたポリオキシアルキレンに紫外線、電子線などを照射する等の方法によって行うことができる。
このようなポリオキシアルキレン系吸水性樹脂としては、例えば、アクアコークTWB−P(住友精化株式会社、商品名)が挙げられる。
(B)成分として用いられるポリオキシアルキレン系吸水性樹脂は、粉末状のものが用いられ、その平均粒子径は、細かいものほどセルの微細な弾性層が得られる。乾燥状態における平均粒子径は、通常1μm以上、500μm以下であり、5μm以上、200μm以下が好ましく、10μm以上、150μm以下がより好ましい。平均粒子径が1μm未満では、分散不良を生じ易く、500μmを超えると、弾性層の十分な強度が得られないことがある。
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して1重量部以上、20重量部以下であり、2重量部以上、15重量部以下が好ましい。1重量部未満では、吸水量が少なく、必要な量の水を配合すると水が分離して、良好な弾性層が得られない。一方、20重量部を超えても効果は変わらず、加熱工程で樹脂の分解生成物による着色が著しいこともある。
(C)成分は、(A3)成分の触媒活性を阻害しないことから、ノニオン系界面活性剤が用いられ、後述の(D)水の系への分散を助けるために、(D)成分中に分散させて用いられる。
(C)成分としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどの他、ポリシロキサン・ポリオキシエチレングラフト共重合体などのシリコーン系界面活性剤が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。(C)成分のHLB値(2種以上を併用するときは、その重量平均HLB値)は、5以上、14以下が好ましい。
(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.1重量部以上、5重量部以下であり、0.2重量部以上、4重量部以下が好ましい。(C)成分の量が0.1重量部未満では、(D)成分の系への分散を助ける効果が十分ではなく、弾性層を得る工程で急激に加熱すると、泡が破壊されて、均質な細かい泡を有する弾性層が得られないことがある。一方、5重量部を超えると、弾性層の機械的強度が低下する。
(D)成分は水であり、水道水、井戸水、純水のいずれを用いてもよい。(D)成分は、シリコーンゴム中に均一に分散し、成形中又は成形後の加熱で揮発して、均一に分散した均質なセルを残すために配合されるもので、(A3)成分によるヒドロシリル基との反応によって水素を発生させるためのものではない。
(D)成分の配合量は、多いほど高い発泡倍率が得られるが、(A)成分100重量部に対して10重量部以上、500重量部以下の範囲から選択され、発泡倍率と機械的強度との兼ね合いから、20重量部以上、300重量部以下が好ましい。10重量部未満では、満足すべき弾性層が得られないことがあり、500重量部を超えて配合すると、弾性層が軟らかくなり、その機械的強度が低下することがある。
シリコーンゴムには、本発明の目的を損なわない限り、必要に応じて、希釈剤として、(A1)成分や(A2)成分に該当しないポリオルガノシキサンを配合してもよい。このようなポリオルガノシキサンとしては、例えば、末端をトリオルガノシリル基やシラノール基で閉塞されたポリオルガノシロキサンが挙げられる。
また、必要に応じて、石英粉末、けいそう土、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、マイカ、クレイ、炭酸カルシウム、グラファイトの1種又は2種以上の充填剤や顔料を配合してもよい。これらの充填剤は、そのまま用いてもよく、疎水化などのために表面処理を行ってもよい。
さらに、弾性層に導電性を付与するために、カーボンブラック、導電性金属酸化物、金属などの導電性充填剤を配合してもよい。
さらに、二酸化チタン、炭酸亜鉛、炭酸マンガンなどの難燃化剤;酸化鉄、酸化鉄フェライト、水酸化セリウムなどの耐熱性向上剤等を配合してもよい。
シリコーンゴムは、各種の手順で調製することができるが、常に安定した気泡の大きさを得るためには、次のようにして調製することが好ましい。
予め、(C)ノニオン系界面活性剤を(D)水に分散又は溶解して混合液を調製する。一方、(A)ポリオルガノシロキサン組成物に(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末を、前述のような混合手段によって均一に分散させた後、上記の混合液を配合して均一に分散させてシリコーンゴムを得ることができる。または、(A)ポリオルガノシロキサン組成物に、(B)ポリオキシアルキレン系吸水性樹脂粉末を、前述のような混合手段によって均一に分散させた後、(D)水と(C)ノニオン系界面活性剤とを同時に配合することにより、結果的に、相溶性の高い(D)水と(C)ノニオン系界面活性剤とが混合液を形成して、混合液が(A)、(B)成分の混合系に吸収されて、(C)、(D)両成分が系に均一に分散したシリコーンゴムを得ることができる。
別の調製方法として、(A)の代わりに、前述の予備混合物(A′)を用いて混和物(E1)を、予備混和物(A″)を用いて混和物(E2)を調製した後、使用の際にこれらを均一に混合してシリコーンゴムとしてもよい。このように(E1)と(E2)とを別個に調製することにより、発泡に供するまで長期間、安定に保存することができる。さらに、(C)と(D)とからなる混合液を、(A′)と(B)、(A″)と(B)のそれぞれ混和物と別個に保存して、上記2種の混和物を混合すると同時に、又は混合した直後に、混合液を添加して均一に混合してもよい。この方法により、保存安定性をさらに向上させることができる。
弾性層は、シリコーンゴムを成形する工程を含む製造方法により、硬化及び発泡させて形成される。成形としては、射出成形、トランスファー成形、プレス成形、注型などの型成形等、シリコーンゴムの性状や目的物の形状に応じて、任意の方法を選択することができる。成形の方法としては、量産が容易なことから、射出成形が好ましい。
成形は、型成形工程を、常温又は若干の加温により、シリコーンゴムが固体になる程度の部分架橋又は完全な硬化を行い、次に、加熱工程によって蒸発させることで、固体内部に気泡を発生させるとともに、成形の際に部分架橋にとどめた場合は、さらに架橋を進めて硬化を完成させてもよい。この加熱により、吸水性樹脂は分解するので、以後の使用段階で再度吸水することはない。
型成形工程の成形温度は、(A3)成分の種類と量とに応じて任意に選択することができ、通常、常温〜200℃の範囲であり、60℃以上、100℃以下が好ましい。加熱工程の加熱温度は、通常100℃以上、350℃以下であり、150℃以上、300℃以下が好ましい。
このような方法により弾性層を形成すること、成形条件と発泡条件とを別途に設定することにより、より均質な弾性層を得ることができる。
シリコーンゴムを用いて、金属表面に、例えば軸体に接着した形でスポンジロールを製造する場合には、予め金属表面にプライマーを塗布し、温度100℃以上、300℃以下で1分以上の焼付を行う。その後に、軸体に対し、シリコーンゴムを塗布、巻付け、充填又は射出して、成形、硬化及び発泡を行うことができる。
スポンジロールに耐熱性を付与するには、シリコーンゴムに三二酸化鉄のような耐熱性向上剤を配合することが好ましい。
さらに、スポンジロールが導電性ロールの場合、カーボンブラックを用い、必要に応じてさらにカーボンバルーンを用いて、弾性層の体積抵抗率が10Ω・cm以上、1010Ω・cm以下の範囲の導電ロールを得ることができる。
以上説明したように、本発明のスポンジロールは、高い耐久性を有するので、離型層等の補強材が不要となり、製造コストの軽減を図ることもできる。
つまり、弾性層の損失係数が0.10を超えると、スポンジロールの弾性層表面側に離型層等の補強用の層を設けないと、使用に際してすぐに破壊し易く、経時の使用が困難であった。また、離型層等を設ける分だけ製造コストも高くなっていた。
これに対し、弾性層の損失係数を0.10以下とした本発明のスポンジロールでは、耐久性が向上するので、離型層等を設けなくても、経時の使用に十分耐えることが可能となるとともに、離型層等が不要となる分だけ製造コストの削減にもなるのである。
また、スポンジロールの耐久性をさらに向上させる観点から、弾性層の表面にシリコーンソリッドゴム層を設けてもよい。
シリコーンソリッドゴム層を形成する材質としては、付加反応硬化型の液状シリコーンゴムが好適に挙げられ、この中でも加熱硬化型のシリコーンゴムが好ましい。
シリコーンソリッドゴム層は、例えば、弾性層に対し、シリコーンゴムの塗布液を塗布し、硬化した後、必要に応じて表面を研磨することにより形成することができる。
このような、シリコーンゴム層であれば、フッ素系のゴムが主流であった従来の離型層に比しても製造コストの削減を図ることができる。
本発明のスポンジロールを備えた定着装置は、例えば画像形成装置において好適に使用することができる。
図3は、本発明のスポンジロールを備えた定着装置を有する画像形成装置の一例を示す説明図である。図3に示すように、画像形成装置30では、まず、回転軸31aを中心として矢印i方向に回転する感光体31が帯電ロール32により一様に帯電される。次に、露光ユニット33により、形成する画像に対応する像の露光光が感光体31に露光され、静電潜像が感光体31表面に形成される。
続いて、現像ロール34が現像ブレード35により摩擦帯電され、現像ロール34にトナー貯蔵器36内のトナー37が付着する。このトナー37は、現像ロール34により、感光体31表面の静電潜像に搬送され、静電潜像はトナー像に変換される。
トナー像は、給紙ロール38により矢印j方向に移送され、転写ロール39を介して紙40上に転写された後、図3の例では定着装置10により紙40上に定着されて画像が形成される。
画像形成後は、クリーナー41により感光体31表面の転写残像や残存トナーが除去され、除電ランプ42により感光体31を除電し、次の帯電に備えられる。
なお、画像形成装置30は、現像ロール34および現像ブレード35の代わりに、例えばロータリー式の現像装置などを用いて、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーによるカラー印刷ができるようにしてもよい。
図4は、本発明のスポンジロールを備えた定着装置を有する画像形成装置の他の一例を示す説明図である。図4に示すように、画像形成装置50は、感光ベルト51及び中間転写ベルト52を備えている。
感光ベルト51は、図示の例では3個の張架ロール51a〜51cにより架け渡されており、これらのうちの一つが図示しない駆動源に接続されて駆動ロールとなっている。同様に、中間転写ベルト52も3個の張架ロール52a〜52cにより架け渡されており、感光ベルト51の張架ロール51bと中間転写ベルト52の張架ロール52cとが係合するようになっている。
画像形成装置50では、まず、感光ベルト51を矢印k方向に回動させて、帯電ロール53により感光ベルト51を感光させた後、露光ユニット54からの書き込み光により感光ベルト51上に静電潜像を形成する。続いて、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーをそれぞれ備えた現像装置55a〜dのうち、現像装置55aによりイエロー(Y)のトナーで静電潜像を現像し、形成されたトナー像を、矢印l方向に回動させた中間転写ベルト52に転写する。
ここまでの動作を、現像装置55a〜dを順次矢印m方向に移動させることにより、マゼンダ(M)、シアン(シアン)、黒(K)でも繰り返し、中間転写ベルト52上に全てのトナー像を形成した後、中間転写ベルト52の張架ロール52bと転写ロール56とにより、矢印n方向に搬送された紙57にトナー像を転写する。
その後は、画像形成装置30と同様に、定着装置10により紙57上にトナーを定着し、画像を形成するとともに、クリーナー58及び除電ランプ59により感光ベルト51上のクリーニングおよび除電が行われて、次の帯電に備えられる。なお、画像形成装置50は、黒(K)のトナーを備えた現像装置のみとして、単色印刷用の画像形成装置としてもよい。
さらに、本発明のスポンジロールを備えた定着装置は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色それぞれ専用に露光ユニット、感光体、現像装置を備えたタンデム方式の画像形成装置に使用することもできる。
なお、以上説明した画像形成装置30及び画像形成装置50では、定着装置10を使用した場合について説明したが、例えば定着装置20のように、本発明のスポンジロールを備えていれば他の定着装置を使用することもできる。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに説明する。これらの例において、部はすべて重量部を表し、粘度及び比重は、23℃における値を表す。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
(A1)成分及び(A2)成分として、下記のシロキサン単位及び粘度を有する鎖状ポリシロキサンを用いた。
a−1:両末端がジメチルビニル基で封鎖され、中間単位がジメチルシロキサン単位からなるポリジオルガノシロキサン、粘度0.7Pa・sを100部;
h−1:両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、中間単位としてジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位とを含み、ケイ素原子に結合した水素原子が0.8重量%であるポリメチルハイドロジェンシロキサン、粘度60mm/sを6部。
(A3)成分として、下記の白金化合物を用いた。
p−1:塩化白金酸と1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチル−シクロテトラシロキサンとから得られた錯体、白金原子含有量1.5重量%を0.6部。
(A4)成分及び耐熱性向上剤として、下記のシリカ及び酸化鉄を用いた。
f−1:へキサメチルジシラザンで表面処理された、比表面積200m/gの煙霧質シリカ日本アエロジル製アエロジルRX200を16部;
f−2:三二酸化鉄粉末を4部。
(B)成分として、下記の吸水性樹脂粉末を用いた。
b−1:平均粒子径40μmで、粒子径75μm以上の粒子を除去したイソシアナート変性ポリオキシエチレン吸水性樹脂粉末を9.5部。
(C)成分として、下記の界面活性剤を用いた。
c−1:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB:9.6)を1.9部。
さらに、1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.6部と水80部とを用いた。以上の組成(単位:部)を図5に示す。
界面活性剤c−1を水中に分散させて、混合液を調製した。また、残余の原料を、混練機によって混練して、混和物を調製した。この混和物に、上記混合液を添加し、均一になるまで混合して、シリコーンゴムを調製した。
このように調製したシリコーンゴムを、130mm×130mm、厚さ2mmの金型及び厚さ6mmの金型に注型し、密閉、加圧して、90℃で20分加熱することによってプレス成形を行い、ゴム状弾性体を得た。型を開放して弾性体を取り出し、250℃の乾燥器中で4時間加熱して、水分を除去し、スポンジ状に硬化した弾性層を作製した。
また、次のようにして、シリコーンゴムからスポンジロールを作製した。接着プライマーとして、モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン製XP81−405(A)(B)を用いて、SUS304製の外径14mmの三ツ矢管に上記のプライマーを塗布し、風乾後、150℃で1時間加熱した。このようにしてプライマーを焼き付けた芯金を金型に装填した。次いで、シリコーンゴムを充填して、温度80℃に30分保持することにより、シリコーンゴムを硬化させて、ゴム状弾性体とした。さらに、温度250℃で4時間加熱することにより、水分を除去し、スポンジ状に硬化した外径32mmの発泡体を得た。この発泡体をロール用表面研磨機にて、表面研磨を行い、外径30mm、ゴム厚8mmのスポンジロールを得た。
(実施例2)
図5に示すように、シリカf−1の配合量を20部とした以外は、実施例1と同様にしてスポンジロールを得た。
(実施例3)
図5に示すように、シリカf−1の配合量を30部とした以外は、実施例1と同様にしてスポンジロールを得た。
(実施例4)
図5に示すように、(A1)成分として、鎖状ポリシロキサンa−1の代わりに下記の鎖状ポリシロキサンを配合した以外は、実施例2と同様にしてスポンジロールを得た。
a−2:両末端がジメチルビニル基で封鎖され、中間単位がジメチルシロキサン単位からなるポリジオルガノシロキサン、粘度3.0Pa・sを100部。
(実施例5)
図5に示すように、(A1)成分として、鎖状ポリシロキサンa−1の代わりに下記の鎖状ポリシロキサンを配合した以外は、実施例2と同様にしてスポンジロールを得た。
a−3:両末端がジメチルビニル基で封鎖され、中間単位がジメチルシロキサン単位からなるポリジオルガノシロキサン、粘度10Pa・sを100部。
(実施例6)
図5に示すように、水の配合量を100部とした以外は、実施例1と同様にしてスポンジロールを得た。
(実施例7)
図5に示すように、水の配合量を125部とした以外は、実施例1と同様にしてスポンジロールを得た。
(実施例8)
図5に示すように、(A5)成分として下記の充填剤を配合した以外は、実施例7と同様にしてスポンジロールを得た。
f−3:平均粒子径60μm、見掛け比重0.3のホウケイ酸ガラスバルーンを10部。
(実施例9)
図5に示すように、充填剤f−1の配合量を10部とした以外は、実施例7と同様にしてスポンジロールを得た。
(比較例1)
図5に示すように、充填剤f−1の配合量を40部とした以外は、実施例1と同様にしてスポンジロールを得た。
(比較例2)
図5に示すように、(A1)成分として、鎖状ポリシロキサンa−1の代わりに下記の鎖状ポリシロキサンを配合した以外は、実施例2と同様にしてスポンジロールを得た。
a−4:両末端がジメチルビニル基で封鎖され、中間単位がジメチルシロキサン単位からなるポリジオルガノシロキサン、粘度100Pa・sを100部。
実施例1〜9及び比較例1〜2のシリコーンゴムでは、中央部から端部に至るまで均質で微細なセルからなるスポンジロールが得られた。
(実施例10)
実施例9で得られたロール表面に、加熱硬化型の付加反応硬化型液状シリコーンゴムのモメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン製LSR2650(A)(B)を約0.5mmの厚さで塗布した。温度200℃で1時間の加熱を行い、液状シリコーンゴムを硬化させた。その後、ロール用表面研磨機にて、外径30mmまで表面研磨を行った。内部はスポンジ状で、表面の気泡部分にシリコーンゴムが充填され、シリコーンソリッド層が形成された状態のスポンジロールが得られた。
(比較例3)
両末端がジメチルビニル基で封鎖され、中間単位の0.15モル%がメチルビニルシロキサン単位で、残余がジメチルビニル基である、重合度7000のポリジオルガノシロキサン100部に、重合度10のα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン3部、へキサメチルジシラザンで表面処理された、比表面積200m/gの煙霧質シリカ(日本アエロジル製アエロジルRX200)45部、及び三二酸化鉄1部を、ニーダーに仕込み、温度150℃で2時間混練りして、ミラブル型シリコーンゴム混和物を調製した。これに室温で二本ロールにより、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、p−メチルベンゾイルペルオキシド0.5部及びジクミルペルオキシド0.75部を配合して、発泡用混和物を得た。これを厚さ1.5mm及び4mmのシート状に分出した後、200℃の加熱炉で加熱することにより、ポリシロキサンの架橋及び発泡を行って、弾性層を得た。さらに200℃で4時間加熱を続けて、分解生成物を除去した。
また、実施例に準じて、発泡用混和物からロールを作製した。すなわち、ミラブルゴム用の押し出し成形機を使用して架橋及び発泡を行い(成形条件は、200℃、4時間)、外径33mm、内径13.5mmのチューブ状の発泡体を得た。その後に、芯金にシリコーン接着剤(モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン製TSE322)を塗布し、チューブ状発泡体を挿入し、150℃で1時間の加熱接着を行った。さらに、接着させた後に、実施例と同様に表面研磨を行うことで、外形30mm、ゴム厚8mmのスポンジロールを得た。
(比較例4)
比較例3で得られたミラブル型シリコーンゴム混和物の代わりに、市販されているスポンジロール用シリコーンゴム(信越化学工業製KE904F)を用いた以外は、比較例3と同様にしてスポンジロールを得た。
(比較例5)
比較例3で得られたミラブル型シリコーンゴム混和物の代わりに、市販されているスポンジロール用シリコーンゴム(モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン製XE21−B3761)を用いた以外は、比較例3と同様にしてスポンジロールを得た。
〔評価〕
実施例及び比較例によって得られた弾性層のシートについて、次の評価を行った。
・ 損失係数(tanδ):2mmシートを用いて、せん断方向にプリロード50gf、振幅25μmをかけた場合における、周波数10Hz、温度23℃での値を記録した。測定装置は、株式会社エー・アンド・デイ製のバイブロンDDV−25FPを用いた。
(2)引張強さ:2mmシートを用いてJIS K 6251に従い、測定した。
(3)連泡率:6mmシートを用いて水中で6.7kPaの減圧下に60秒保持した後、大気圧に戻した後の空隙に対する吸水率を測定し、これを連泡率とした。
(4)硬さ:6mmシートを用いて硬化物の中央部の硬さを、JIS K 6249におけるタイプEデュロメータによって測定した。
(5)見掛け比重:6mmシートの中央部を切り取って、見掛け比重を測定した。
(6)圧縮永久ひずみ:6mmシートを用いてJIS K 6249により、180℃、22時間、25%圧縮の条件で測定した。
ロールの評価は、図1の定着装置を有する図4に示すベルト定着式のカラーレーザービームプリンター(リコー製IPSiO CX7500 RPCS)に装着して、通紙せずに空回転してロールの耐久試験を行った。50時間毎にロール表面の硬さ(JIS E硬度計)変化と外径変化率とを測定して、200時間までに、弾性層が破損した場合は、弾性層の破損までの時間を記録した。
これらの結果は、図6及び図7に示す通りであった。
図6及び図7の結果から、実施例1〜10の弾性層は、tanδが0.15以下であるため、実施例1〜10の弾性層を有するスポンジロールは、弾性層にかかる損失エネルギーが小さく、経時による硬さ変化や外径変化率が小さくて破損し難いので、耐久性も高いことがわかる。
特に、(A4)成分の配合量を、(A1)成分に対して16重量部以上、30重量部以下とした実施例1〜8の弾性層は、引張強さが0.5MPa以上と大きいため、これを有するスポンジロールは、より破損し難く、極めて耐久性が高いことがわかる。
さらに、実施例10では、弾性層の引張強さが0.5MPa未満であるが、弾性層の表面にシリコーンソリッド層を設けたことにより、この弾性層及びシリコーンソリッド層を有するスポンジロールは、極めて耐久性が高いことがわかる。
一方、本発明のスポンジロールの製造方法により製造した実施例1〜10と、本発明とは異なる製造方法により製造した比較例3〜5とを比較すると、本発明のスポンジロールの製造方法によりスポンジロールを製造しないと、シリコーンゴムによる弾性層のtanδを0.15以下にできないことがわかる。
以上、本発明者によってなされた発明を、実施の形態及び実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明は、定着装置に用いられるスポンジロールの分野で有効に利用することができる。
本発明のスポンジロールが適用される定着装置の一例を示す説明図である。 本発明のスポンジロールが適用される定着装置の他の一例を示す説明図である。 本発明のスポンジロールを備えた定着装置を有する画像形成装置の一例を示す説明図である。 本発明のスポンジロールを備えた定着装置を有する画像形成装置の他の一例を示す説明図である。 シリコーンゴムの組成を示す表である。 実施例1〜10の評価結果を示す表である。 比較例1〜5の評価結果を示す表である。
符号の説明
10 定着装置
11 スポンジロール
11a 弾性層
11b 軸体
11c 中心部
11d 支持部材
12 加熱ロール
12a 弾性層
12b 軸体
12c 熱源
13 定着ベルト(無端帯状体)
14 加圧ロール
14a 弾性層
14b 軸体
14c 熱源
15 温度センサ
16 トナー
17 記録材
20 定着装置
21 スポンジロール
21a 弾性層
21b 軸体
21c 中心部
21d 支持部材
22 定着ベルト(無端帯状体)
23 ベルトガイド
24 圧力パッド
25 加熱ロール
25a 弾性層
25b 軸体
25c 熱源
26 付勢部材
27 トナー
28 記録材
29 転写ロール
30 画像形成装置
31 感光体
32 帯電ロール
33 露光ユニット
34 現像ロール
35 現像ブレード
36 トナー貯蔵器
37 トナー
38 給紙ロール
39 転写ロール
40 紙
41 クリーナー
42 除電ランプ
50 画像形成装置
51 感光ベルト
51a〜51c 張架ロール
52a〜52c 張架ロール
53 帯電ロール
54 露光ユニット
55a〜55d 現像装置
56 転写ロール
57 紙
58 クリーナー
59 除電ランプ

Claims (9)

  1. 周波数10Hz、温度23℃での損失係数(tanδ)が0.15以下であるスポンジ状のシリコーンゴムの弾性層を有する定着装置用スポンジロールであって、
    前記シリコーンゴムの弾性層は、
    下記一般式(1)(式中、Rはアルケニル基を表す。Rは脂肪族不飽和結合を有しない置換又は無置換の1価の炭化水素基を表し、互いに異なっていてもよい。aは1又は2の整数、bは0〜2の整数、a+bは1〜3の整数を表す。)で表される単位を分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン100重量部に対して、16重量部以上、30重量部以下、シリカを含む付加反応型シリコーンゴムよりなることを特徴とする定着装置用スポンジロール。
    一般式(1)
    Figure 0005274822
  2. 請求項1記載の定着装置用スポンジロールにおいて、
    前記シリコーンゴムの弾性層は、JIS K 6251による引張強さが0.5MPa以上、5MPa以下であることを特徴とする定着装置用スポンジロール。
  3. 請求項1または2記載の定着装置用スポンジロールにおいて、
    前記シリコーンゴムの弾性層は、空隙の50%以上が連続気泡であることを特徴とする定着装置用スポンジロール。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置用スポンジロールにおいて、
    前記定着装置用スポンジロールが無端帯状体の内側に配置され、前記定着装置用スポンジロールの外周面が前記無端帯状体の内側の面と接触することを特徴とする定着装置用スポンジロール。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置用スポンジロールにおいて、
    前記シリコーンゴムの弾性層が表層となることを特徴とする定着装置用スポンジロール。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置用スポンジロールにおいて、
    前記シリコーンゴムの弾性層の表面にシリコーンソリッドゴム層を設けたことを特徴とする定着装置用スポンジロール。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置用スポンジロールにおいて、
    シリコーンゴムの弾性層の内側に中空の軸体を備えたことを特徴とする定着装置用スポンジロール。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置用スポンジロールの製造方法であって、
    付加反応型シリコーンゴム中に、吸水ポリマーを分散させ、前記付加反応型シリコーンゴムの硬化後に、水を蒸発させることにより、気泡を発生させて前記シリコーンゴムの弾性層を形成する工程を有することを特徴とする定着装置用スポンジロールの製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置用スポンジロールを備えた定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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