JP4371887B2 - 定着部材及び定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式のコピー機やプリンターのトナー定着に用いられるローラやベルト部材として好適な定着部材に関するものである。
電子写真プロセスのトナー定着において、最外層としてトナー離型の良好なフッ素樹脂層を形成した定着部材が広く利用されている。中でも、高画質化や高機能化の要求から、シリコーンゴムといった柔軟な弾性材料からなる弾性層上に、直接または間接的にフッ素樹脂の最外層を形成した定着部材が様々なバリエーションで用いられている。
弾性層は、その弾性機能と同時に定着部材として様々な熱特性を要求される。一般には、シリコーンゴムのような耐熱性のゴム原料に、熱伝導性フィラーとして熱伝導性が高い無機充填材を配合し、所望の熱特性と弾性を得る。しかしながら、高い熱伝導性を持たせるために熱伝導性フィラーを多く配合していくと弾性層が固くなる場合があり、定着部材としての使用に弊害が生じることがあるので、ゴム原料や熱伝導性フィラーには様々な工夫が必要となる。
定着部材に関する従来技術としては、熱伝導性フィラーとしてアルミナをシリコーンゴムに配合したもの(特許文献1参照)、酸化亜鉛を配合したもの(特許文献2参照)、炭化珪素を配合したもの(特許文献3参照)がある。
特開平11−116806 特開平11−158377 特開2003−208052
電子写真装置内で用いる定着部材は省エネの観点から熱効率を上げることが必然的に要求されており、弾性層はできるだけ熱伝導性を高くすることが求められている。しかしながら、特許文献1〜3のような従来技術では定着部材の熱伝導性が高くなるにつれて、弾性層が硬くなってしまう場合があった。この場合、定着部材の耐久性を損なったり、安定的に良好なトナー定着像を得ることが困難であった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、熱伝導性を高くすると共に弾性層の低硬度化を図れる技術を確立することを目的とする。また、本発明では熱伝導性は高いままに維持し、弾性層の硬度のみを低い方向に制御することを目的とする。
上記課題に鑑み本発明は以下の構成を有することを特徴とする。すなわち、本発明は未定着トナー像を形成した記録材を加圧、加熱することにより、該未定着トナー像を定着画像として記録材に定着させる定着部材であって、
少なくとも基材と、弾性層と、表層とを有し、
(1)該弾性層は熱伝導性フィラーを含み、該弾性層の厚み方向断面における熱伝導性フィラーの面積率が30〜65%であり、
(2)該熱伝導性フィラーの粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線において2つのピークを有し、
(3)該2つのピークとなる粒子径のうち小さい方の粒子径dp1と大きい方の粒子径dp2との比dp1/dp2が、0.06〜0.5であり、
(4)前記弾性層はマトリックス材料として付加反応型シリコーンゴムを硬化させたものを含有し、
(5)該弾性層の温度180℃、振幅10μm、振動数1Hzでの動的粘弾性測定におけるtanδが0.06〜0.2であることを特徴とする定着部材に関する。
本発明では、弾性層中の熱伝導性フィラーの配合量を多くし弾性層の熱伝導性を高めた場合においても硬度が低く、定着部材として用いるのに好適な特性を得ることが出来る。つまり、粒子径の体積基準の頻度分布曲線において2つのピークを有する熱伝導性フィラーを弾性層に配合した場合、そのようなピークを有さないフィラーを用いた場合に比べて、低硬度にすることが可能となる。
また、本発明では耐久性に優れ、良好なトナー定着性を有する定着部材を提供することができる。更に、本発明では定着部材の特性への弊害を極力避けつつ、本発明をより好適に実施できる。
(定着部材)
本発明の好適な定着部材の一構成例を図1に示す。
11は基材、12は弾性層、13は表層である。11の基材は、金属または耐熱樹脂からなりローラ状またはベルト形状のいずれの場合であっても良い。具体的には、厚みが数mm程度のアルミまたは鉄からなるローラ芯金や、厚みが数10μm程度のニッケル、ステンレス鋼(SUS)またはポリイミド樹脂からなるベルト基体などを例示できる。
(弾性層)
図2に弾性層12の一例を示した。弾性層12は、マトリックス材料21の間に分散した熱伝導性フィラー22を有する。この弾性層のマトリックス材料としては主に付加反応型シリコーンゴムを用いる必要がある。付加型シリコーンゴムを使用することによって、低硬度で寸法安定性に優れた定着部材を得ることができる。弾性層としては、少なくともこのマトリックス材料であるシリコーンゴムと、このマトリックス材料中に分散された熱伝導性フィラーを含んでおり、更に本発明の効果を逸脱しない程度に各種添加剤が含まれていても構わない。
ここで、弾性層の厚み方向断面における熱伝導性フィラーの面積率が、30〜65%の必要がある。面積率が30〜65%であることによって良好な熱伝導性で、低硬度な弾性層とすることができる。面積率は、30〜65%が好ましく、40〜50%がより好ましい。面積率がこれらの範囲内にあることによって、より低硬度で高耐久性の定着部材を得ることができる。
弾性層のtanδは0.06〜0.2の必要がある。tanδが0.06〜0.2であることによって、弾性層が長時間、加圧・圧縮された状態で使用されても劣化せず、長期使用が可能となる。tanδは0.06〜0.15が好ましい。tanδがこれらの範囲内にあることによって、より低硬度で耐久性に優れた定着部材を得ることができる。
また、弾性層の厚みは100〜2500μmが好ましく、200〜500μmがより好ましい。弾性層の厚みがこれらの範囲内にあることによって、記録材への良好なトナー定着を有する定着部材を得ることができる。
(付加型シリコーンゴム)
付加反応型シリコーンゴムは、ビニル基などのアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン(以下、ポリシロキサン(A)と記載する。)と、ケイ素原子結合水素原子を有するハイドロジェンオルガノポリシロキサン(以下、ポリシロキサン(B)と記載する。)を成分として含んでいる。アルケニル基は、白金系などの触蝶の存在下で、加熱などの手段により、ケイ素原子結合水素原子部位と反応し結合する。この結合は架橋と呼ばれ、この反応は、架橋反応と呼ばれる。架橋反応の進行により、シリコーンゴム材料は硬化し、シリコーンゴムとなる。付加型シリコーンゴムは、それぞれ単数種又は複数種のポリシロキサン(A)及びポリシロキサン(B)を原料として成形されても良い。
ここで、ケイ素原子結合水素原子のモル数C(H)とビニル基のモル数C(V)の比C(H)/C(V)は0.3〜1.4であることが好ましく、0.5〜1.2であることがより好ましい。C(H)/C(V)がこれらの範囲内にあることによって、良好な反応性を有し、低硬度の弾性層を得ることができる。
付加反応型シリコーンゴム中のケイ素原子に結合した官能基の種類は様々なものが知られているが、それら公知の種類の官能基を有したシリコーンゴムを用いても構わない。特に、ケイ素原子に結合した官能基としてはメチル基、フェニル基などを用いることが好ましく、例えば、付加反応型シリコーンゴムの一部にジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム及びこれらのゴムの複数種を含んでいても良い。弾性層のマトリックス材料がこれらの付加反応型シリコーンゴムで構成されていることによって、より低硬度で優れた耐久性を有する定着部材を得ることができる。また、付加反応型シリコーンゴムとしては上記のものに限定されるわけではなく、公知の様々な物を使用することができる。
(熱伝導性フィラー)
熱伝導性フィラーとしては特に限定されるものではないが無機物(熱伝導性無機フィラー)であることが好ましい。無機物は一般的に入手しやすく付加型シリコーンゴムへの配合も容易であり、優れた熱伝導性を有することができる。更に、熱伝導性無機フィラーとしては熱伝導率が10W/m・K以上であることが好ましい。このような熱伝導性無機フィラーとしては具体的には結晶性シリカ(熱伝導率10W/m・K)、アルミナ(20〜40W/m・K)、酸化亜鉛(54W/m・K)、窒化ホウ素(60W/m・K)、窒化アルミ(70〜270W/m・K)、炭化珪素(270W/m・K)が例示できる。
また、これらの熱伝導性フィラー以外にも例えば銀、銅、アルミニウム等の金属粉が好適に使用される。
これら熱伝導性フィラーは粒子状であるが、弾性層中に用いる熱伝導性フィラーの粒子径の体積基準の頻度分布曲線のピークが、2つとなるようなものを用いる必要がある。ピークが2つであることによって、弾性層中の熱伝導性フィラーの含量が多くなっても、弾性層は高硬度化せず、高耐久性を有する定着部材とすることが可能となる。ピークを2つとするためには、平均粒径が異なる2種の熱伝導性フィラーを用いても良いし、1種の熱伝導性フィラーについて粉砕や造粒方法及び条件を調節することによって、2つのピークを有するように調製したものを用いても良い。
この条件を満たせば形状や大きさなどについては適宜、選択・調整して用いることができる。適切な熱伝導性フィラーは、一般に工業材料として市販されているものから選択可能であり、調整等も販売メーカーや加工業者等により簡単に実施可能である。アルミナを例に取れば、昭和電工株式会社から、高純度アルミナ(商品名:UAシリーズ)、低ソーダアルミナ(商品名:ALシリーズ)、球状アルミナ(商品名:アルナビーズCBシリーズ)等の数種類の平均粒子径のものとして個別に入手可能であり、粒度分布等も個別に調整が可能である。また、これら公知の熱伝導性フィラーに粉砕処理、造粒処理を行うことによって、所望の粒子径の頻度分布を有するフィラーとすることができる。
頻度分布曲線の2つのピークを表す2つの粒子径のうち、小さい方の粒子径(dp1)は、0.3〜50μmであることが好ましく、0.6〜35μmであることがより好ましい。大きい方の粒子径(dp2)は、5〜100μmであることが好ましく、10〜70μmであることがより好ましい。dp1、dp2がこれらの範囲内にあることによって、低硬度かつ高耐久性の弾性層とすることができる。
また、dp1/dp2は0.06〜0.5の必要がある。dp1/dp2が0.06〜0.5であることによって、低硬度且つ高耐久性の定着部材を得ることができる。hp1/hp2は0.1〜3であることが好ましく、0.2〜1であることがより好ましい。hp1、hp2及びhp1/hp2がこれらの範囲にあることによって、低硬度で、安定的に長期間使用可能な定着部材を得ることができる。
(表層)
13の表層には、耐熱性やトナーの付着のし難さが求められる。表層の構成材料は特に限定されるわけではないが、様々な定着部材の特性を踏まえるとフッ素樹脂を用いることが好ましい。フッ素樹脂を用いることによって、トナー付着を起こさず耐久性にも優れた定着部材とすることができる。また、このとき表層の厚みを5〜50μmにすることで、本発明の効果がより効果的に引き出される。
フッ素樹脂の種類は公知の材料を用いることができるが、特に限定されるわけではない。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の単一種または複合種の材料を用いることが好ましい。
(製造方法)
この定着部材の製造方法は特に限定されるものでなく、公知の方法を駆使して製造可能である。以下に本発明の定着部材の製造方法の一例を示す。まず、基材を用意する。次に、基材上にプライマーを塗布する。プライマーとしては例えば、シリコーンプライマー(例えば商品名:DY39−051、東レダウコーニングシリコーン株式会社)を用いることができる。このプライマーを塗布した基材を円筒金型内に所定の隙間が出来るように同心円位置に配置する。次に、弾性層形成用材料(ポリシロキサン(A)、ポリシロキサン(B)、熱伝導性フィラーその他の添加物を混合した組成物)を調製した後、金型内に注型し、加熱硬化して弾性層を形成する。加熱硬化の温度は100〜200℃が好ましく、時間は10〜240分が好ましい。この後、弾性層を形成した基材を金型から取り出し、弾性層表面にシリコーンプライマーを塗布し、この弾性層の外径よりも、僅かに大きな内径を有し、内面が脱フッ素処理された熱収縮型フッ素樹脂チューブを、弾性層上に被覆し加熱することで、本発明実施の定着部材を製造することが出来る。
弾性層形成用材料は、シリコーンゴムの原液(ポリシロキサン(A)及びポリシロキサン(B))と熱伝導性フィラーを配合し混合することにより得る。シリコーンゴムの原液は所望の特性(硬度、弾性等)に応じて、所望の原料種・組成のものを用いることができる。本発明においては、一例として付加反応型ジメチルシリコーンゴムを用いることができる。また、原液の混合方法としては公知の方法を用いることが可能であるが、例えば万能混合攪拌機(株式会社ダルトン製)に秤量した各材料を投入し、密閉容器内で攪拌混合を行うことで得ることができる。更には、3本ロールにより分散させても良い。
(物性測定方法)
(1)弾性層の厚み方向断面における熱伝導性フィラーの面積率
本発明の実施にあたり重要なパラメータとその計測方法について以下に説明する。
熱伝導性フィラーの面積率は、弾性層を超硬カミソリ刃(形状:片刃、フェザー安全剃刀株式会社)で厚み方向断面が現れるように切断し、白金蒸着後に走査型電子顕微鏡(SEM)(商品型式:JSM−5900、日本電子株式会社)で観察した画像から計測を行った。
熱伝導性フィラーの面積率の計測は、マトリックス状のシリコーンゴムの部分と熱伝導性フィラーの部分を、画像解析により2値化(シリコーンゴムの部分を白で、熱伝導性フィラーの部分を黒で塗りつぶし)し、この2値化画像から全面積に対する黒(熱伝導性フィラー)の部分の面積比を計算することにより行った。
(2)熱伝導性フィラーの粒子径の体積基準の頻度分布曲線
(1)と同様の方法により弾性層の厚み方向断面の2値化を行った。次に、個々の粒子(黒の部分)の面積から円形近似したときの直径を求め、0.01μm〜500μmまでの範囲を対数スケールで100分割した粒子径領域(図3に概念図を図示)について各粒子径における個数を集計した。次に、この個数を、熱伝導性フィラーを球形と仮定したときの体積に換算し(つまり、粒子径Dにける個数がnのときの、体積基準の頻度値はπD3/6となる。)、体積基準の頻度分布曲線を得た(図4に概念図を図示)。
(3)dp1[μm]、hp1[体積%]、dp2[μm]、hp2[体積%]
上記の方法によって得られた頻度分布曲線から、2つのピークを示す粒子径のうち小さい方の粒子径をdp1[μm]、その頻度値をhp1[体積%]とし、大きい方の粒子径をdp2[μm]、その頻度値をhp2[体積%]として求めた(図5に概念図を図示)。
(4)熱伝導率、硬度、動的粘弾性(tanδ)
本発明の効果を証明するため、弾性層の特性として熱伝導率と硬度を測定した。これら特性の測定には、定着部材とは別に、弾性層用形成材料を用いて弾性層のみからなるサンプルを、φ30mm×12mmの円柱状サンプルとして製作して用いた。熱伝導率は、ホットディスク法熱物性測定装置(型式:TPA−501、京都電子工業株式会社製)により25℃の室温環境下で測定した。また、硬度は、アスカーC型硬度計(高分子計器株式会社製)により25℃の室温環境下、1kgfの荷重で密着後1秒以内の数値を読み取った。
また、弾性層のtanδは、動的粘弾性測定装置(DVEレオメータ、株式会社レオロジー製)により、圧縮冶具を用い熱伝導率測定と硬度測定に用いたのと同じサンプル形状のものを測定した。測定条件は、180℃の環境下で、振幅10μmの正弦歪み波を振動数1Hzで与えたときの動的応答からtanδ値を得た。
(定着装置)
図6に本発明の定着装置の一例を示す。61は、定着部材を記録材の上側に配した上ローラであり、62は、上ローラとの間に記録材61を挟持して記録材61を加圧するように加圧部材を配した下ローラである。図6の定着装置では加圧部材も定着部材とし、下ローラは上ローラと同様の構成とした。なお、上ローラと下ローラは異なる構成のローラであっても良く、上ローラと下ローラの何れか一方にのみ本発明の定着部材を用いても良い。ローラ内にはヒータ(図示せず)を配し、サーミスタ(図示せず)を通して所定の温度に調節した。
また、上下ローラに挟まれた部分をトナー定着ニップと呼び、トナー像が形成された紙などの記録材63はこのニップにて所定の速度で狭持搬送され、熱と圧力を受けることで、トナー像が記録材63に定着し、定着画像を得る。
[実施例1]
本発明実施の具体的な実施例1として、次のようなシリコーンゴム原液1を配合した。
まず、付加反応型のシリコーンゴム原液A、B液を準備した。A液中には触媒である白金化合物が微量含有され、付加反応サイトのひとつであるビニル基をシロキサン結合側鎖に有するポリシロキサン化合物を主体とする組成物で構成されている。また、B液はもうひとつの付加反応サイトであるケイ素原子結合の水素を有するポリシロキサン化合物を主体とする組成物で構成されている。A,B液中には、本発明における熱伝導性を左右しないほどに微量な酸化鉄が含まれている。これらのシリコーンゴム原液の粘度は、A液が13Pa・s、B液が14Pa・sであった(何れもBH型回転粘度系で25℃の室温環境下で測定)。このシリコーンゴム原液のA、B液を重量比で1:1の割合で混合してシリコーンゴム原液1とした。このシリコーンゴム原液1を加熱硬化したサンプルの硬度を測定したところ7であった。
また、熱伝導性フィラーとして、平均粒子径が2μm(フィラー1;昭和電工株式会社製)と、平均粒子径が50μm(フィラー2;昭和電工株式会社製)の球状アルミナを準備した。これらの粒度分布としては粒度分布が狭いものを入手した。なお、粒度分布については、篩い分け等の公知の分級方法により調整することが可能である。これらのフィラー1及び2は、粒子径の体積基準の頻度分布曲線についてそれぞれ2μmと50μmにピークを有するため、これらのフィラー1及び2を用いて成形された弾性層は、粒子径の頻度分布曲線において2つのピークを有している。
これら準備した材料を、体積比としてシリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー2を、50:35:15の割合で配合し、弾性層形成用材料を得た。なお、各々のフィラーの体積は、その秤量重量と比重から計算した。
次に、プライマーを塗布したφ60mm、厚み2mmのアルミロール芯金を金型の所定位置に配置した後、上記弾性層形成用材料をこの金型内に流し込んで、200℃で120分間、加熱硬化を行い、厚み2mmの弾性層を得た。次に、この弾性層上にプライマーを塗布した後、30μmのPFAフッ素樹脂からなる表層を積層して硬化させた。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は1.0W/m・Kであった。また、本実施例の弾性層の硬度は7であり、比較例1に対する低硬度化効果は−28、比較例2に対する低硬度化効果は−11であった。このため、弾性層中に所望の粒径分布を有する熱伝導性フィラーを含有することによって、低硬度化することが可能となり本発明の効果が実証された。
[実施例2]
本発明の具体的な実施例2として、体積比としてシリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー2を、50:5:45とする以外は実施例1と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、1.1W/m・Kであった。本実施例の弾性層の硬度は6であり、比較例1に対する低硬度化効果は−29、比較例2に対する低硬度化効果は−12であり、本発明の効果が実証された。
[比較例1]
本発明の効果を証明するため、実施例1及び2と比較すべき具体的な比較例1として、次のような弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。比較するための配合の基準としては、(1)熱伝導率がほぼ同じであること、(2)面積率がほぼ同じであること、を満たすように配合した。すなわち、熱伝導率を同じくしたときに、本発明を実施することで如何に低硬度化がなされるかを証明するための配合基準である。
実施例1及び実施例2に対して比較すべき具体的な比較例1として、実施例1の配合材料のうちシリコーンゴム原液1とフィラー1のみを選択し、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1を、50:50の割合で配合し、弾性層形成用材料を得た。このフィラー1は、粒子径の体積基準の頻度分布曲線について1つのピークを有する。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表2に示した。この弾性層の熱伝導率は、1.0W/m・Kであった。
[比較例2]
実施例1及び実施例2に対して比較すべき具体的な比較例2として、実施例1の配合材料のうちシリコーンゴム原液1とフィラー2のみを選択し、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー2を、50:50の割合で配合し、弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。このフィラー2は、粒子径の体積基準の頻度分布曲線について1つのピークを有する。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表2に示した。この弾性層の熱伝導率は、1.2W/m・Kであった。
なお、このとき、弾性層のシリコーンゴムの表面を観察したところ、他のものに比べて表面の粗れが見られた。
以上の結果から、比較例1及び比較例2に対して、実施例1及び実施例2は、熱伝導率が同じとなるように頻度分布曲線において2つのピークを有するフィラーを用いることによって、弾性層の低硬度化を達成することができ、本発明の効果を検証することができた。
[実施例3]
本発明実施の具体的な実施例3として、次のような弾性層形成用材料を得た。まず、熱伝導性フィラーとして、平均粒子径が12μm(フィラー3)の、球状アルミナ(昭和電工株式会社製)を準備した。これらの粒度分布としては粒度分布が狭いものを準備した。次に、実施例1の配合材料のうちシリコーンゴム原液1とフィラー1を選択し、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー3を、50:35:15の割合で配合する以外は実施例1と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。これらのフィラー1及び3は、粒子径の体積基準の頻度分布曲線についてそれぞれ2μmと12μmにピークを有するため、これらのフィラー1及び3を用いて成形された弾性層は、粒子径の頻度分布曲線において2つのピークを有している。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、1.0W/m・Kであった。本実施例の弾性層の硬度は17であり、比較例1に対する低硬度化効果は−18、比較例3に対する低硬度化効果は−15であり、本発明の効果が実証された。
[実施例4]
本発明実施の具体的な実施例4として、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー3を、50:5:45とする以外は実施例3と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、1.0W/m・Kであった。本実施例の弾性層の硬度は16であり、比較例1に対する低硬度化効果は−19、比較例3に対する低硬度化効果は−16であり、本発明の効果が実証された。
[比較例3]
実施例3及び実施例4に対して比較すべき具体的な比較例3として、実施例3の配合材料のうちシリコーンゴム原液1とフィラー3のみを選択し、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー3を、50:50の割合で配合し、弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。このフィラー3は、粒子径の体積基準の頻度分布曲線について1つのピークを有する。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表2に示した。この弾性層の熱伝導率は、1.1W/m・Kであった。
以上の結果から、比較例1及び比較例3に対して、実施例3及び実施例4は、熱伝導率が同じとなるように原料組成を調整したとき、弾性層の低硬度化を達成することができ、本発明の効果を検証することができた。
[実施例5]
本発明をより好適に実施できる具体的な実施例5として、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー3を、50:15:35とする以外は実施例3と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、1.0W/m・Kであった。本実施例の弾性層の硬度は10であり、実施例3に対する低硬度化効果は−6、実施例4に対する低硬度化効果は−5であり、本発明の効果が実証された。
以上の結果から、実施例5は、より好ましく本発明を実施できることを検証できた。
[比較例4]
比較例4として、実施例の配合材料のうちシリコーンゴム原液1とフィラー1のみを選択し、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1を、60:40の割合で配合し、弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表2に示した。この弾性層の熱伝導率は、0.7W/m・Kであった。
[実施例
本発明のうち、面積基準のフィラーの面積率の寄与を確認するため、具体的な実施例として、体積比でシリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー3を、40:18:42とする以外は実施例と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、1.5W/m・Kであった。本実施例の弾性層の硬度の比較例5に対する低硬度化効果は−21であり、本発明の効果が実証された。
[比較例5]
実施例6に対して比較すべき具体的な比較例5として、実施例の配合材料のうちシリコーンゴム原液1とフィラー1のみを選択し、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1を、40:60の割合で配合し、弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表2に示した。この弾性層の熱伝導率は、1.5W/m・Kであった。
以上の結果から、実施例7は低硬度化という本発明実施の効果を発揮しており、またフィラーの面積率が大きいほど、言い換えるなら熱伝導率を高くしようとするほど、本発明の低硬度化の効果は高く発揮されるのである。よって、本発明は、本実施例で例示されている面積率の範囲で効果的に実施できることが検証できた。
[比較例6]
本発明のうち、面積率の上限を確認するため、比較すべき具体的な比較例6として、比較例5の配合材料のうち、体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー1を、20:80の割合で配合し、弾性層形成用材料を得ようとした。しかしながら、材料粘度に起因すると思われる混合・成型の困難さが生じ、弾性層形成は極めて難しかった。
以上の結果から、本発明においては、定着部材としての実現容易性を鑑み、フィラーの面積率の上限として65体積%を定めることが妥当であることが確認された。
また、以下ではtanδを0.06〜0.2に限定することによる効果について検証した。
[比較例7]
本発明のうち、tanδ限定の効果を検証するため、実施例5に対して比較すべき具体的な比較例7として、比較例3の配合材料のうち、シリコーンゴム原液1について、最終的な弾性層としての硬度が、実施例5の弾性層と同じ硬度になるようにA液、B液の配合比を調整し、それ以外の成分については比較例3と同じ配合をして弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。
[比較例8]
本発明のうち、tanδ限定の効果を検証するため、実施例に対して比較すべき具体的な比較例8として、比較例5の配合材料のうち、シリコーンゴム原液1について、最終的な弾性層としての硬度が実施例の弾性層と同じ硬度になるようにA液、B液の配合比を調整し、それ以外の成分は比較例5と同じ配合をして弾性層形成用形成材料を得て、定着部材を成形した。
以上の配合により得られた弾性層のtanδを測定した結果、実施例5の弾性層:tanδ=0.11、実施例の弾性層:tanδ=0.16、比較例7の弾性層:tanδ=0.23、比較例8の弾性層:tanδ=0.22という結果が得られた。
[実施例
熱伝導性フィラーとして、平均粒子径が4μm(フィラー4;昭和電工株式会社製)と、フィラー3の球状アルミナを用いた。これらのフィラー4及び3は、粒子径の体積基準の頻度分布曲線についてそれぞれ4μmと12μmにピークを有するため、これらのフィラー4及び3を用いて成形された弾性層は、粒子径の頻度分布曲線において2つのピークを有している。これらのフィラーを用いて体積比として、シリコーンゴム原液1:フィラー4:フィラー3を、50:15:35とする以外は実施例1と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
また、この弾性層の熱伝導率は、1.1W/m・Kであった。本実施例の弾性層の硬度は24であり、比較例3に対する低硬度化効果は−8であり、本発明の効果が実証された。
[実施例
体積比でシリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー3を、70:9:21とする以外は実施例5と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、0.5W/m・Kであった。後述する比較例9からの低硬度化効果は6であった。また、tanδ=0.06であった。
[比較例9]
弾性層形成用材料としてシリコーンゴム原液1とフィラー1のみを用い、体積比でシリコーンゴム原液1:フィラー1を70:30とする以外は実施例と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表2に示した。また、この弾性層の熱伝導率は、0.5W/m・Kであった。
[実施例
体積比でシリコーンゴム原液1:フィラー1:フィラー3を、35:20:45とする以外は実施例5と同じ条件で弾性層形成用材料を得て、定着部材を成形した。この弾性層中のフィラーの面積率と粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線のピークの粒子径を表1に示した。
この弾性層の熱伝導率は、1.8W/m・Kであった。また、tanδ=0.2であった。
[比較例10]
弾性層形成用材料としてシリコーンゴム原液1とフィラー1のみを用い、体積比でシリコーンゴム原液1:フィラー1を35:65とする以外は実施例と同じ条件で弾性層形成用材料を得たが高粘度化したため、弾性層の混合、成形を行うことができなかった。
次に、本発明の効果の実証と、tanδを限定することの効果を確認するために、以上の配合で得られた定着部材を定着装置に組み込んで定着性能を確認した。定着性能は、この定着装置にあらかじめ準備した未定着のトナー像を通すことによって確認した。定着装置は、定着部材として各実施例及び比較例で得られた同種のものを上下に配し、表面温度を160℃になるように温度調節した。ローラは、最表面の線速度が30mm/sになるように回転させた。
なお、定着性能確認を行う未定着のトナー画像として、市販の電子写真方式のカラープリンター(商品名:LBP−2710、キヤノン株式会社)を準備し、定着装置の手前で用紙を取り出せるようにして得た。
また、用紙として、カラーレーザーコピア光沢厚紙(商品名:NS−701、キヤノン販売株式会社)を用いた。画像は、マゼンタ濃度100%とシアン濃度100%を重ねた2色べた画像とした。定着後の画像は、目視で光沢とその均一性を確認した。また、通紙は、160℃の温度調節後、ローラの回転を止め1時間放置し、次の回転直後に行った。
通紙の結果、実施例1〜の定着部材を用いた場合には、トナー定着後の記録材は光沢が程よく高く、かつ、均一な光沢が得られ満足の行くものであった(表1)。一方で、比較例1〜8の定着部材を用いた場合には、トナー定着後の記録材は通紙方向の横方向にスジとしての光沢ムラが確認された(表2)。これは、比較例の定着部材弾性層の弾性回復が間に合わずにローラ上に弾性層の圧縮スジが放置時のニップ部位に生じ、これが画像に反映されてしまったものと予想される。すなわち、弾性回復の目安はtanδで説明でき、本発明の実施範囲は良好な画像を得るために必要なものであることが確認された。
Figure 0004371887
低硬度化効果:(対象となる実施例の弾性層の硬度)−(基準となる実施例又は比較例の弾性層の硬度)
Figure 0004371887
−:測定していない
本発明の定着部材の一構成例を表す図である。 本発明の弾性層の断面を表す概念図である。 粒子径の測定方法を表す概念図である。 体積基準の頻度分布を表す概念図である。 dp1及びdp2を表す概念図である。 本発明の定着装置の一例を表す図である。
符号の説明
11 基材
12 弾性層
13 表層
21 マトリックス材料
22 熱伝導性フィラー
61 上ローラ
62 下ローラ

Claims (10)

  1. 未定着トナー像を形成した記録材を加圧、加熱することにより、該未定着トナー像を定着画像として記録材に定着させる定着部材であって、
    少なくとも基材と、弾性層と、表層とを有し、
    (1)該弾性層は熱伝導性フィラーを含み、該弾性層の厚み方向断面における熱伝導性フィラーの面積率が30〜65%であり、
    (2)該熱伝導性フィラーの粒子径に対する体積基準の頻度分布曲線において2つのピークを有し、
    (3)該2つのピークとなる粒子径のうち小さい方の粒子径dp1と大きい方の粒子径dp2との比dp1/dp2が、0.06〜0.5であり、
    (4)前記弾性層はマトリックス材料として付加反応型シリコーンゴムを硬化させたものを含有し、
    (5)該弾性層の温度180℃、振幅10μm、振動数1Hzでの動的粘弾性測定におけるtanδが0.06〜0.2であることを特徴とする定着部材。
  2. 前記頻度分布曲線における粒子径dp1での頻度値hp1と、該粒子径dp2での頻度値hp2の比hp1/hp2が0.1〜3であることを特徴とする請求項1記載の定着部材。
  3. 前記hp1/hp2が、0.2〜1であることを特徴とする請求項2記載の定着部材。
  4. 前記熱伝導性フィラーが、無機物であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の定着部材。
  5. 前記熱伝導性フィラーの熱伝導率が、10W/m・K以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の定着部材。
  6. 前記弾性層の厚みが、100〜2500μmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の定着部材。
  7. 前記表層がフッ素樹脂を含有し、且つ、該表層の厚みが5〜50μmであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の定着部材。
  8. 前記dp1が0.6〜35μmの範囲にあり、前記dp2が10〜70μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の定着部材。
  9. 前記dp1が3.7〜6.0μmの範囲にあり、前記dp2が12〜63μmの範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の定着部材。
  10. 少なくとも定着部材と、加圧部材とによりニップ部を形成し、未定着トナー像が形成された記録材を該ニップ部において加圧、加熱することにより、該未定着トナー像を定着画像として記録材に定着させる定着装置であって、
    該定着部材が請求項1〜9の何れか1項に記載の定着部材であることを特徴とする定着装置。
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