JP4830954B2 - 走行支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者が車両の運転を行うことに適さない状態にある場合、運転を継続することをできるだけ防止することができる走行支援装置に関するものである。
飲酒運転や居眠り運転を検出し安全運転を促す仕組みが広く開発されている。例えば、運転者の呼気に含まれるアルコール濃度を検出するアルコール検出器やハンドル角検出器から情報を取得し、これらの情報とナビゲーション装置が認識できる現在位置情報や車両の運動情報とから、運転者が危険な運転状態であるか否かを判定し、危険な運転状態であると判定すると、安全に停車できる場所までの経路を探索し、探索した経路を自動的に案内するナビゲーション装置が考案されている(特許文献1参照)。
また、車両が前方障害物に不当に接近した場合、および運転者の身体状態が車両の運転に不適切な場合に自動的にブレーキを作動させる車両用ブレーキ制御装置が考案されている(特許文献2参照)。
また、運転者が危険な運転状態である場合に、前方の交通状況を運転者に知らせるとともに、周囲の車両・歩行者に自車の運転状況を知らせ、さらに車両を自動的に安全な速度まで減速させる車両事故防止自動制動装置および運転状況表示装置が考案されている(特許文献3参照)。
また、ユーザの状態を検出し、その検出結果から、当該のユーザが最も望む(あるいは望むと思われる)形態で車載装置の動作を自律的に制御することができる自動車用ユーザもてなしシステムが考案されている(特許文献4参照)。
特開2005−24507号公報 特開平07−32995号公報 特開平09−272413号公報 特開2006−282111号公報
特許文献1では、ナビゲーション装置あるいは目的地までの経路を探索する機能がないと実現できないという問題がある。また、経路案内を行うのみで、運転者が安全に停車できる場所まで運転する必要があり、危険な状態にある運転者の負担はさらに重くなる。さらに、安全に停車できる場所が付近に存在しない場合、運転者に長時間の運転を強いることになる。
また、特許文献2および3では、前方の障害物からの回避が主な目的となっている。しかし、自動的にブレーキを作動させる場合に、後続車両の挙動は考慮されていないので、周囲の交通を混乱させてしまうという問題がある。
また、特許文献4では、ユーザに体調が悪いことを覚醒させることはできるが、車両の自動制動までは行われていない。
上記問題を背景として、本発明の課題は、運転者が車両の運転を行うことに適さない状態にある場合、運転を継続することをできるだけ防止することができる走行支援装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するための走行支援装置は、走行中の自車の運転者の体調情報を取得する体調情報取得手段と、自車の周囲状態または走行路状態を反映した車外状態情報を取得する走行環境取得手段と、取得した運転者の体調情報が予め定められた体調不良状態を示す場合に、取得した車外状態情報に反映される自車の周囲状態または走行路状態に応じた内容にて当該自車の非常制動制御を実行する非常制動制御実行手段と、を備えることを前提とする。
上記構成によって、従来技術とは異なり、自車の周囲状態または走行路状態を考慮して非常制動制御を実行するので、停車位置までの経路を探索する必要がなくナビゲーション装置は不要である。また、周囲の車両・歩行者に十分配慮することができる。
また、本発明の走行支援装置における走行環境取得手段は、自車の周囲における他車の存在状態を車外状態情報として取得するものであり、非常制動制御実行手段は、取得した他車の存在状態情報に基づいて、自車周囲の予め定められた範囲から他車が排除されているか否かを判定する判定手段を有し、他車が排除されていると判定された場合に非常制動制御を実行するように構成することもできる。
上記構成によって、非常制動制御を実行したことで、周囲の交通を混乱させることを抑制できる。
また、本発明の走行支援装置における判定手段は、自車後方の予め定められた範囲から他車が排除されているか否かを判定するように構成することもできる。
非常制動制御を実行するときに最も影響を受けるのは自車後方の他車(後続車両)であり、車間距離が短いと、他車が十分な回避操作を行うことができない状況を引き起こす可能性もある。上記構成によって、後方の他車に迷惑をかけることなく非常制動制御を実行することができる。
また、本発明の走行支援装置は、自車と後続他車との車間距離を計測する車間距離計測手段と、自車の車速を検出する車速検出手段と、検出された車速に基づいて、自車が制動を行い停止するまでに要する時間を推定演算する自車制動時間推定演算手段と、後続他車の車速を計測する後続車両車速計測手段と、計測された車間距離と後続他車の車速とに基づいて、後続他車が制動を行い停止するまでに要する時間を推定演算する後続車両制動時間推定演算手段と、を備え、判定手段は、自車の制動時間が後続他車の制動時間を上回る場合に、自車後方から他車が排除されていると判定するように構成することもできる。
車速の検出方法や車間距離の測定方法は周知技術であり、低コストで実施できる。また、車速と制動距離には一定の関係があることが知られている。上記構成によって、低コストかつ簡易な方法で自車後方から他車が排除されているか否かを判定することが可能である。
また、本発明の走行支援装置における走行環境取得手段は、自車の走行方向前方の道路形状を含む道路形状情報を車外状態情報として取得するものであり、取得された道路形状情報から、自車が非常制動制御を実行可能な地点を特定する非常制動制御実行地点特定手段と、を備えるように構成することもできる。
上記構成によって、周囲の他車両・歩行者に対しての影響が最も小さい場所を特定して非常制動制御を実行することができる。
また、本発明の走行支援装置は、自車の走行方向前方を画像撮影する撮影手段を備え、走行環境取得手段は、撮影された画像から道路形状情報を取得するように構成することもできる。
近年、レーンキープ装置ともいわれる、走行中の車線を維持して他の車線に逸脱しないシステムが実用化されている。このレーンキープ装置では、車両の前方をカメラで撮影して、周知の画像処理技術を用いて車線や障害物を認識している。上記構成によって、新たな装置・方法を開発することなく、道路形状情報を取得することが可能となる。
また、本発明の走行支援装置は、自車の現在位置を検出する位置検出手段と、道路形状情報を道路地図データと合わせて記憶する道路地図データ記憶手段と、を備え、走行環境取得手段は、検出された自車の現在位置と道路地図データとにより特定された地点の道路形状情報を取得するように構成することもできる。
位置検出手段,道路地図データ記憶手段は、車載用ナビゲーション装置に含まれる技術である。上記構成によって、新たな装置・方法を開発することなく、道路形状情報を取得することが可能となる。
また、本発明の走行支援装置における道路形状情報は、自車の走行方向前方の道路の車線数,道路幅,および自車が走行中の走行車線についての情報を含み、非常制動制御実行地点特定手段は、これらの情報に基づいて、非常制動制御を実行可能な地点を特定するように構成することもできる。
上記構成によって、非常制動制御を実行するための、より適切な地点を特定することが可能となる。
また、本発明の走行支援装置における非常制動制御実行地点特定手段は、自車が走行中の道路において同一走行方向の車線が複数ない場合、当該自車が走行中の道路を、非常制動制御を実行可能な地点として特定するように構成することもできる。
上記構成によって、いわゆる「片側1車線」の道路を走行中に、その道路を非常制動制御を実行可能な地点として特定することができる。この場合、対向車線があれば、後続車両が対向車両に注意しつつ自車両を回避できるので、周囲の交通への影響を小さく抑えることができる。
また、本発明の走行支援装置における非常制動制御実行手段は、当該自車の走行方向の路肩に移動しつつ非常制動制御を実行するように構成することもできる。
上記構成によって、自車の停車位置付近の通行余地を大きくすることができるので、周囲の交通への影響をより小さく抑えることができる。
また、本発明の走行支援装置における非常制動制御実行地点特定手段は、自車が走行中の道路において同一走行方向の車線が複数ある場合、当該自車が走行中の車線を、非常制動制御を実行可能な地点として特定するように構成することもできる。
上記構成によって、同一走行方向の車線が複数あることで、後続他車の回避路を確保された状態で非常制動制御を実行でき、周囲の交通への影響を小さく抑えることができる。
また、本発明の走行支援装置における非常制動制御実行手段は、自車が走行中の車線において、当該車線が他の車線と隣接しない側に移動しつつ非常制動制御を実行するように構成することもできる。
上記構成によって、路側に移動の上停車することができるので、自車の停車位置付近における他車両の通行余地を大きくでき、周囲の交通への影響をより小さく抑えることができる。
また、本発明の走行支援装置における非常制動制御実行地点特定手段は、自車が走行中の道路において同一走行方向の車線が複数なく、かつ対向車線がない場合、当該自車が走行中の道路において対向する他車両とすれ違い可能な道路幅を有する地点を、非常制動制御を実行可能な地点として特定するように構成することもできる。
上記構成によって、自車の停車位置付近における他車両の通行余地を確保できるので、後続車両および対向車両の通行の妨げにならないようにすることができる。
また、本発明の走行支援装置における非常制動制御実行手段は、自車の走行方向の路肩に移動しつつ非常制動制御を実行するように構成することもできる。
上記構成によっても、自車の停車位置付近における他車両の通行余地を確保できるので、後続車両および対向車両の通行の妨げにならないようにすることができる。
以下、本発明の走行支援装置を、車載用ナビゲーション装置に適用したものを例に挙げて、図面を参照しながら説明する。無論、走行支援装置を、車載用ナビゲーション装置とは別の、独立した車載装置として構成してもよい。
図1に、車載用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示すブロック図を示す。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両101(図2参照)の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両101の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両101の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサ(図示せず)や各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。なお、位置検出器1が本発明の位置検出手段に相当する。
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、周知のいわゆる静電容量方式を用いてもよい。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
制御回路8は、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,画像処理部89,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行われる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。
なお、制御回路8が本発明の走行環境取得手段,非常制動制御実行手段,判定手段,自車制動時間推定演算手段,後続車両制動時間推定演算手段,非常制動制御実行地点特定手段に相当する。
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
描画部87は、HDD21等に記憶された道路地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
時計IC88はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU81からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU81は時計IC88から日時情報を取得する。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
画像処理部89は、公知のパターン認識などの技術によって車載カメラ群32(後述)によって撮影された画像の解析を行う画像処理回路を含んで構成される。画像処理部89では、例えば、車載カメラ群32により撮影された映像信号に一般的な2値化処理を施すことにより、ピクセル毎のデジタル多値画像データに変換する。そして、得られた多値画像データから、一般的な画像処理手法を用いて所望の画像部分を抽出する。
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データベースである道路地図データ21mが記憶される。道路地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。なお、道路地図データ21mが本発明の道路地図データ記憶手段に相当する。
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
ナビプログラム21p,道路地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両101の速度に換算して、車両101の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両101の走行区間毎の平均車速を算出する。なお、車速センサ23が本発明の車速検出手段に相当する。
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込みを行ってもよい。
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
すなわち、まず、ユーザは目的地を探索する。目的地の探索方法は、例えば、地図上の任意の地点を指定する方法,目的地の所在する地域から探索する方法,目的地の電話番号から探索する方法,五十音表から目的地の名称を入力して探索する方法,あるいはユーザがよく利用する施設としてメモリ9に記憶されているものから探索する方法などがある。目的地が設定されると、位置検出器1により車両101の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
車載カメラ群32は、車両101(自車)の周囲を撮影するもので、自車101周囲直近の路上画像を、該自車周囲に沿って互いに視野が連続する複数台のカメラにて撮影するものである。図2はその搭載例を示すものであり、8台のカメラ32a〜32hを自車101の車体に設けた構成としている。それぞれは、前方右側カメラ32a,前方左側カメラ32b,後方右側カメラ32c,後方左側カメラ32d,右側方前方向カメラ32e,右側方後ろ方向カメラ32f,左側方前方向カメラ32g,左側方後ろ方向カメラ32hとよばれる。なお、車載カメラ群32が本発明の走行環境取得手段,撮影手段に相当する。
例えば、右側方前方向カメラ32eでは、自車101の車体右側方前方を視野Vaとして撮影するように配置されており、右前方を走行する他車102aなどを自車101の車体の一部を含んだ画像として撮影することができる。また、同様に、右側方後ろ方向カメラ32fでは、右後方を視野Vbとして撮影するように配置され、右後方を走行する他車102bなどを自車101の車体の一部を含んだ画像として撮影することができる。また、残余のカメラにより、同様にして前方を走行する他車102cや左側方を走行する他車102dなども画像として撮影することができる。なお、車載カメラ群の台数は上記より減ずること(例えば前後左右の4台とするなど)ももちろん可能である。
図1に戻り、レーダ群34は、レーザやミリ波,超音波を用いて自車101の周囲に存在する物体を探知するもので、上述した図2のカメラ32a〜32dに付随して設けられており、前方右側,前方左側,後方右側,後方左側のそれぞれの方向に対して測定対象物までの距離あるいは速度を測定する。なお、レーダ群34が本発明の走行環境取得手段,車間距離計測手段,後続車両車速計測手段に相当する。
図3に、車載カメラ群32の視野範囲Qとレーダ群34によるスキャンエリアVを示す。レーダ群34によるスキャンエリアVは、車載カメラ群32の視野範囲Qと同一もしくは該視野範囲Qよりも広いことが望ましい。
図1に戻り、生体センサ群36は、運転者の体調情報を取得するためのものである。この体調状態の検出結果から運転者の状態を推定する方法については、例えば特許文献4等により周知であり、以下、概略を説明するに留める。生体センサとして利用できるのは、以下のようなものである。なお、生体センサ群36が本発明の体調情報取得手段に相当する。
・赤外線センサ:例えば赤外線サーモグラフィを用いて、運転者の顔部分から放射される赤外線を捉え、その赤外線の量を温度データに変換することにより熱画像として表示し体温の測定を行う。
・顔カメラ:車室内に設置され、着座した運転者の顔の表情を撮影する。また、視線方向から運転者の注意力レベルを判定することができる。
・マイクロフォン:運転者の声を検出する。
・感圧センサ:ハンドルやシフトレバーの、運転者による把握位置に取り付けられ、運転者の握り力や、握ったり放したりの繰り返し頻度などを検出する。
・脈拍センサ:脈拍を反映した血液流を反射検知する反射式光センサ等で構成され、ハンドルの運転者把握位置に取り付けられる。
・体温センサ:ハンドルの運転者把握位置に取り付けられた温度センサからなる。
例えば、顔カメラにより撮影した顔の全体(または部分:例えば目や口)の画像を、種々の心理状態あるいは体調状態における、例えばデータベース21dに記憶されたマスター画像と比較することで、ユーザ病気のときや疲れている場合、あるいは注意力が散漫になっているなどを判定することができる。また、ユーザに固有のマスター画像を使用するのではなく、顔の輪郭,目(あるいはアイリス),口および鼻の位置や形状を、全てのユーザに共通の顔面特徴量として抽出し、その特徴量を、種々の体調状態において予め測定・記憶されている標準特徴量と比較して、同様の判定を行うことができる。
顔カメラにより撮影したユーザの動画像(例えば、小刻みに動いたりする、顔をしかめたりするなど)や、感圧センサの検知状態(例えば頻繁にハンドルから手を離したりする)などの情報に基づき、体の動作から運転者の体調状態を判断することができる。
体温は、ハンドルに取り付けた体温センサや、赤外線サーモグラフィなどの体温検出部により検出・特定できる。病気のときや疲れている場合、あるいは注意力が散漫になっている場合、などは体温が高く表れ、逆に、落ち着いているときは、体温は低めに表れる。また、緊張や興奮は、脈拍センサが検出する心拍数が高くなることで検出できる。
高体温が精神状態および体調状態のいずれによるものかを判別するには、顔の表情(顔カメラ)や、体の動き(顔カメラ,感圧センサ)など、体温以外の体状態情報と組み合わせることが有効である。また、体調不良の場合は定常的に体温が高いのに対し、緊張や興奮あるいは感情的になった場合の体温上昇は一時的なものなので、時間に応じた体温変化傾向を分析することで判別できる場合もある。なお、ユーザの平熱を予めデータベース21dに登録しておき、その平熱からの温度シフト(特に高温側)を体温検出部により測定することで、より微妙な体温変化ひいてはそれによる体調の変化等も検出することが可能となる。
ハザードランプ装置37は、ウィンカーを兼ねるハザードランプとその駆動回路を含んで構成され、図示しないハザードスイッチの操作により、ハザードランプの点滅の駆動/停止が行われる。
ブレーキランプ装置38は、ブレーキランプとその駆動回路を含んで構成され、図示しないブレーキペダルの操作により、ブレーキランプの点灯の駆動/停止が行われる。ブレーキランプ装置38を、後述のブレーキ装置200に含む構成としてもよい。
ブレーキ装置200は、ブレーキペダルの踏み込み量に応じてマスタシリンダにおいて発生する液圧が各車輪のホイールシリンダに供給されて、ブレーキ力を発生させるもので、例えば特許文献2等により周知であるので、詳細な説明は割愛する。
ステアリング装置300は、操舵ハンドルの操舵トルクに応じて電動モータの回転を制御することにより、操舵ハンドルの回動操作に対してアシスト力を付与するようにした電動パワーステアリング制御装置,操舵ハンドルとタイヤが機械的には接続されておらず、操舵ハンドルからの指示を電気信号でタイヤに伝えるステアバイワイヤ装置,あるいは操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構(Variable Gear Ratio Steering=VGRS)として構成される。電動パワーステアリング制御装置,伝達比可変機構の構成は、例えば特開2000−233762号公報等によって周知であるので、詳細な説明は割愛する。
図4を用いて運転支援処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、上述の生体センサ群36から運転者の体調情報を取得する(S11)。そして、運転者の体調が予め定められた体調不良状態を示す場合(S12:Yes)、自車101の周囲における他車の存在状態を車外状態情報として取得する他車存在情報取得処理(S13,後述)を実行する。続いて、車外状態情報に反映される自車101の周囲状態または走行路状態に応じた内容にて自車101の非常制動制御を実行する非常制動制御実行処理(S14,後述)を実行する。
図5を用いて、図4のステップS13に相当する他車存在情報取得処理について説明する。まず、車速センサ23から自車101の車速情報を取得する(S31)。次に、車載カメラ群32により自車101の周囲の画像を撮影する(S32)。画像の撮影は、予め定められたタイミングで実行し、撮影された画像を時計IC88から取得される日時情報とともに、予め定められた時間分をHDD21に記憶しておいてもよい。そして、画像処理部89において撮影画像を解析し、他車の存在を特定する(S33)。特定方法は、例えば、撮影された画像と、HDD21のデータベース21dに予め記憶された車両識別用画像とを比較して類似度を算出し、その類似度が予め定められた値を上回る場合に、車両であることを特定する。
次に、レーダ群34の探知結果を取得する(S34)。レーダ群34の探知も予め定められたタイミングで実行され、探知結果は、時計IC88から取得される日時情報とともに、予め定められた時間分をHDD21に記憶される。なお、探知結果には、物体の自車101からの方向,距離,速度等が含まれる。
次に、撮影された画像とレーダ群34による探知結果とのマッチングを行い、他車との位置関係を把握する(S35)。すなわち、レーダ群34により探知され、撮影された画像から車両であることを特定された物体を他車とする。そして、レーダ群34による探知結果から、他車の自車101からの方向,自車101と他車との距離を取得する。他車の自車101からの方向は、例えば、自車101の進行方向を0°として、時計回りに10°,20°〜180°(真後ろ),270°(進行方向左横)〜360°とする。図3の例では、他車としてA〜C,Eが探知・特定され、それぞれとの距離・方向が取得される。
次に、後続他車の車速情報を取得する(S36)。後続他車とは、自車101と同じ車線の後方(上述の角度では180°に相当)を走行している車両のうち、自車101との距離が最も短いものである。図3の例では、他車Eに相当する。また、車速情報は、レーダ群34により探知される距離すなわち車間距離の単位時間あたりの変化から算出できる。このときに、他車Eの車速から自車101の車速を差し引いた相対速度を求めてもよい。
次に、自車の制動時間Tbを推定演算する(S37)。初速(制動開始時の車速)をv,減速度をα,制動時間をtとすると、制動時の車速vは、下記の数式1によって求まるということが数学的に既に分かっている。
Figure 0004830954
上記の数式1から、制動時間tは、数式1を変形して下記の数式2によって求まる。
Figure 0004830954
また、制動距離sは、下記の数式3によって求まるということが数学的に既に分かっている。
Figure 0004830954
また、時速40km/hで走行する場合の制動距離sは15mといわれているので、減速度αは上記の数式3から(−4.1m/s)とすることができる。また、「時速○○km/h(30km/h〜60km/h)で走行する場合の車間距離は○○−15m」といわれているが、これを基に減速度αを求めると、概ね(−5.0m/s)前後となる。
以上により、数式2にv=0,α=−4.1(あるいは、−5.0)を代入すれば、車速vのときの制動時間tを求めることができる。
上記と同様に、後続他車(例えば図3のE)の制動時間Taを推定演算する(S38)。
制動時間tを求める際に、自車101が走行中の路面の状況を加味してもよい。例えば、VICSセンタ14から取得した自車101が走行中の地域の天候情報から、その天候に対応する路面の摩擦係数μを取得し、上述のように算出した制動時間tに1/μを乗じて求めるものである。各種路面に対するタイヤの摩擦係数は、例えば「江守一郎「新版自動車事故工学」(技術書院平成5年5月発行)45頁」に記載されている、この摩擦係数に関するデータをデータベース21dに記憶し、位置検出器1と地図データ21mとから特定される自車101の走行している道路の種別と、取得された天候情報とから、摩擦係数μを取得する。
図6を用いて、図4のステップS14に相当する非常制動制御実行処理について説明する。まず、上記の他車存在情報取得処理で後続他車が特定されなかった場合(S50:No)、ステップS52以降の処理を実行する。
一方、後続他車が特定された場合(S50:Yes)、上記の他車存在情報取得処理で推定演算されたTaとTbの大小を比較する。その結果、Ta≦Tbすなわち自車(101)と後続他車(E)との車間距離では後続他車が停止できない場合(S51:No)、制御回路8からブレーキランプ装置38に指令を送り、ブレーキランプを点灯させて後続他車に十分な車間距離をとるよう注意を促す(S59)。また、ハザードランプ装置37に指令を送り、ハザードランプを点滅させてもよい。
制御回路8からブレーキランプ装置38に指令を送る場合、ブレーキランプを点灯させるだけで停止はしない。ブレーキペダルが踏まれたかどうかをスイッチのオン/オフで検出する構成の場合は、そのスイッチがオン状態となるような擬似信号をブレーキランプ装置38に、直接あるいは車内LAN27を介して送る。また、ブレーキペダルの踏み込み量を電圧に変換するセンサにより検出している構成の場合は、該センサの電圧出力部にブレーキランプが点灯する踏み込み量の最低値に相当する電圧を印加する。
制御回路8からハザードランプ装置37に指令を送る場合、ハザードスイッチがオン状態となるような擬似信号をハザードランプ装置37に、直接あるいは車内LAN27を介して送る。
一方、Ta>Tbとなり、自車(101)と後続他車(E)との車間距離で後続他車が停止できる場合、すなわち自車周囲の予め定められた範囲から他車が排除されている場合(S51:Yes)、非常制動制御実行地点を走行中であると判定され、車外状態情報あるいは道路状態情報を取得する(S52)。そして、非常制動制御を実行可能な地点を特定する。
車外状態情報あるいは道路状態情報は、以下の方法の一方あるいは両方を用いる。
・車載カメラ群32で撮影された自車101の前方の道路状況を画像処理部89で解析して、自車の走行方向前方の道路の車線数,道路幅,および自車が走行中の走行車線についての情報(走行車線の位置,幅員等)を取得する。
・位置検出器1で検出された自車101の現在位置と道路地図データ21mとにより特定される自車101が走行中のリンク情報から、自車の走行方向前方の道路の車線数,道路幅,および自車が走行中の走行車線についての情報(走行車線の位置,幅員等)を取得する。
次に、取得された車外状態情報あるいは道路状態情報から、自車101が走行中の道路の車線数が片側2車線以上の場合(S53:Yes)、上記で特定された自車101が走行中の車線位置を参照する。そして、自車101が該道路において一番左側の車線を走行している場合(S60:Yes)、車載カメラ群32で撮影された自車101の前方の道路状況から、走行方向左側の路肩の構造物(壁,側溝,縁石,アスファルト路面の端部等)を特定する(S57)。
そして、特定された路肩まで自動誘導する(S58)。すなわち、制御回路8は車載カメラ群32で撮影された走行方向左側の路肩の構造物との距離をレーダ群34で探知し、該構造物に対する車両の向きとからステアリング操舵角を演算し、その演算結果に基づく制御指令をステアリング装置300に、直接あるいは車内LAN27を介して送り、ステアリング装置300は、その指令に基づいたステアリング操舵角とするために、モータ等のアクチュエータを駆動する。
その後、制動を行い自車101を停止させる(S56)。例えば、特許文献2の構成では、制御回路8で演算された減速度に基づく制御指令により、駆動回路(276,278)を駆動して各ホイールシリンダ(34,36,42,44)に所望の減速度を実現する制動力を発生させる。また、ブレーキペダルの踏み込み量を電圧に変換するセンサにより検出している構成では、該センサの電圧出力部に所望の減速度を実現するための電圧を印加する。
図7に、このときの自車101の挙動を示す。自車101が一番左側の車線L11を走行中に運転者が体調不良状態となった場合に、左側路肩に寄って停止する。この場合、後続他車は右側車線L12を通って自車101を回避することができる。
上記の処理における車両の挙動は、縦列駐車に似ている。近年、縦列駐車や車庫入れ時にステアリングが自動的に操作される、インテリジェント・パーキング・アシスト(IPA:Intelligent Parking Assist)が実用化されている(非特許文献1,特許文献5参照)。この技術を用いてもよい。
IPA(カーエレ用語辞典)日経BP社「Tech-On! -- 技術者を応援する情報サイト --」,インターネットURLhttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/Word/20060418/116217/(平成18年10月31日検索) 特開2001−343212号公報
一方、自車101が走行中の道路の車線数が片側2車線以上で、自車101が該道路において一番右側の車線を走行している場合(S60:No→S61:Yes)、車載カメラ群32で撮影された自車101の前方の道路状況から、走行方向右側の路肩の構造物(壁,側溝,縁石,アスファルト路面の端部等)を特定する(S62)。そして、路肩まで自動誘導する(S63)。ステップS63の処理はステップS58の処理と同様であるため、ここでの説明は割愛する。最後に、上述のステップS56の処理を実行する。
図7に、このときの自車101の挙動を示す。自車101が一番右側の車線L13を走行中に運転者が体調不良状態となった場合に、右側路肩(道路の中央分離帯S1寄り)に寄って停止する。この場合、後続他車は左側車線L14を通って自車101を回避することができる。また、自車101が左側路肩まで移動する方法もあるが、この場合には車線変更を行わなければならない。このときには、車線変更の前に自車101の後方左側の状況を確認して車線変更の可否を判断する必要がある。よって、運転者の体調不良状態を検出してから車両が停止するまでに要する時間も長くなる。また、制御回路8における処理負荷も大きくなる。さらに、左側車線L14の通行量が多い場合には車線変更ができない。一方、本発明の構成では車線内での移動で済むので、車両が停止するまでに要する時間も短くて済むし、処理負荷も増大しない。
次に、自車101が走行中の道路の車線数が片側1車線の場合(S53:No→S54:Yes)、上述のステップS57,S58,S56の処理を実行する。
図8に、このときの自車101の挙動を示す。自車101が車線L21を走行中に運転者が体調不良状態となった場合に、左側路肩に寄って停止する。この場合、後続他車はセンターラインS2を跨ぐ格好で、対向車両に注意しながら対向車線L22に若干はみ出して自車101を回避することができる。
次に、自車101が走行中の道路には車線区分がないが、走行方向前方に対向車両とすれ違い可能な場所がある場合(S54:No→S55:Yes)、上述のステップS57,S58,S56の処理を実行する。
図9に、このときの自車101の挙動を示す。走行中に運転者が体調不良状態となった場合に、すれ違い可能な場所P31において停止する。この場合、後続他車あるいは対向車両の通行を妨げることはない。
一方、自車101が走行中の道路には車線区分がなく、走行方向前方に対向車両とすれ違い可能な場所もない場合(S55:No)、あるいは、自車101が走行中の道路の車線数が片側2車線以上で、自車101が該道路において一番左側でも一番右側でもない車線を走行している場合(S61:No)、現在位置において制動を行い自車101を停止させる(S56)。
図10,図11に、このときの自車101の挙動を示す。図10の場合は、後続他車あるいは対向車両は通行できないが、自車101の挙動は緊急避難的行為と見なされる可能性が高い。図11に、片側3車線の道路の中央車線を走行中の状態を示す。この場合は、後続他車は隣接する車線L51あるいはL53を通行することで自車101を回避できる。この場合も、図7の例と同様に道路の左端あるいは右端に移動するよりも、車両が停止するまでに要する時間も短くて済むし、処理負荷も増大しない。
図5のステップS38において、制動時間Taの代わりに他車Eの制動距離Saを求め、図6のステップS51では、この制動距離Saが自車101と他車Eとの車間距離を下回るか否かを判定し、制動距離Saが車間距離を下回る場合にステップS52以下の処理を実行してもよい。また、上述の制動時間t(Ta,Tb)と同様に、制動距離Saを求める際に、自車101が走行中の路面の状況を加味して、Sa=Sa/μとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。 車載カメラ群・レーダ群の搭載例を示す図。 車載カメラ群の視野範囲とレーダ群によるスキャンエリアを示す図。 運転支援処理を説明するフロー図。 他車存在情報取得処理を説明するフロー図。 非常制動制御実行処理を説明するフロー図。 片側2車線以上の道路における非常制動制御実行処理を説明する図。 片側1車線の道路における非常制動制御実行処理を説明する図。 すれ違い可能な道路における非常制動制御実行処理を説明する図。 すれ違い不可能な道路における非常制動制御実行処理を説明する図。 片側3車線の道路における非常制動制御実行処理を説明する図。
符号の説明
1 位置検出器(位置検出手段)
7 操作スイッチ群
8 制御回路(非常制動制御実行手段,判定手段,自車制動時間推定演算手段,後続車両制動時間推定演算手段,非常制動制御実行地点特定手段)
21 ハードディスク装置(HDD)
21d データベース
21m 道路地図データ(道路地図データ記憶手段)
23 車速センサ(車速検出手段)
32 車載カメラ群(走行環境取得手段,撮影手段)
34 レーダ群(走行環境取得手段,車間距離計測手段,後続車両車速計測手段)
36 生体センサ群(体調情報取得手段)
37 ハザードランプ装置
38 ブレーキランプ装置
89 画像処理部
100 車載用ナビゲーション装置
101 車両(自車)
200 ブレーキ装置
300 ステアリング装置

Claims (11)

  1. 走行中の自車の運転者の体調情報を取得する体調情報取得手段と、
    前記自車の周囲状態または走行路状態を反映した車外状態情報を取得する走行環境取得手段と、を備え、
    前記走行環境取得手段は、前記自車の周囲における他車の存在状態を前記車外状態情報として取得し、
    取得した前記車外状態情報に基づき、前記自車と後続他車との車間距離を計測する車間距離計測手段と、
    前記自車の車速を検出する車速検出手段と、
    検出された前記車速に基づいて、前記自車が制動を行い停止するまでに要する時間を推定演算する自車制動時間推定演算手段と、
    前記後続他車の車速を計測する後続車両車速計測手段と、
    計測された前記車間距離と前記後続他車の車速とに基づいて、前記後続他車が制動を行い停止するまでに要する時間を推定演算する後続車両制動時間推定演算手段と、
    前記自車の制動時間が前記後続他車の制動時間を上回る場合に、前記自車の後方の予め定められた範囲から他車が排除されていると判定する判定手段と、
    前記自車の後方から前記他車が排除されていると判定し、かつ取得した前記運転者の体調情報が予め定められた体調不良状態を示す場合に、取得した前記車外状態情報に反映される前記自車の周囲状態または走行路状態に応じた内容に基づいて当該自車の非常制動制御を実行する非常制動制御実行手段と、
    を備えることを特徴とする走行支援装置。
  2. 前記走行環境取得手段は、前記自車の走行方向前方の道路形状を含む道路形状情報を前記車外状態情報として取得するものであり、
    取得した前記道路形状情報から、前記自車が前記非常制動制御を実行可能な地点を特定する非常制動制御実行地点特定手段と、
    を備える請求項1に記載の走行支援装置。
  3. 前記自車の走行方向前方を画像撮影する撮影手段を備え、
    前記走行環境取得手段は、撮影された前記画像から前記道路形状情報を取得する請求項2に記載の走行支援装置。
  4. 前記自車の現在位置を検出する位置検出手段と、
    前記道路形状情報を道路地図データと合わせて記憶する道路地図データ記憶手段と、
    を備え、
    前記走行環境取得手段は、検出された前記自車の現在位置と前記道路地図データとにより特定された地点の前記道路形状情報を取得する請求項2または請求項3に記載の走行支援装置。
  5. 前記道路形状情報は、前記自車の走行方向前方の道路の車線数,道路幅,および前記自車が走行中の走行車線についての情報を含み、
    前記非常制動制御実行地点特定手段は、これらの情報に基づいて、前記非常制動制御を実行可能な地点を特定する請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の走行支援装置。
  6. 前記非常制動制御実行地点特定手段は、前記自車が走行中の道路において同一走行方向の車線が複数ない場合、当該自車が走行中の道路を、前記非常制動制御を実行可能な地点として特定する請求項5に記載の走行支援装置。
  7. 前記非常制動制御実行手段は、当該自車の走行方向の路肩に移動しつつ前記非常制動制御を実行する請求項6に記載の走行支援装置。
  8. 前記非常制動制御実行地点特定手段は、前記自車が走行中の道路において同一走行方向の車線が複数ある場合、当該自車が走行中の車線を、前記非常制動制御を実行可能な地点として特定する請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の走行支援装置。
  9. 前記非常制動制御実行手段は、前記自車が走行中の車線において、当該車線が他の車線と隣接しない側に移動しつつ前記非常制動制御を実行する請求項8に記載の走行支援装置。
  10. 前記非常制動制御実行地点特定手段は、前記自車が走行中の道路において同一走行方向の車線が複数なく、かつ対向車線がない場合、当該自車が走行中の道路において対向する他車両とすれ違い可能な道路幅を有する地点を、前記非常制動制御を実行可能な地点として特定する請求項5ないし請求項9のいずれか1項に記載の走行支援装置。
  11. 前記非常制動制御実行手段は、前記自車の走行方向の路肩に移動しつつ前記非常制動制御を実行する請求項10に記載の走行支援装置。
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