JP4827902B2 - バルブクリアランスの測定調整方法および測定調整装置 - Google Patents

バルブクリアランスの測定調整方法および測定調整装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関において、熱膨張変化吸収のために設定されるバルブクリアランスを測定調整する方法および測定調整装置に関するものである。
内燃機関、特に自動車のエンジンにおいて、混合ガスの吸気および排気を行うために、吸排気バルブが設けられ、吸排気時にこれらのバルブが開け閉めされる。このバルブの開け閉めは、カムシャフトでコントロールされる。
カムシャフトのカムが吸排気バルブを開く方式に、カムが、直接、バルブリフターを押してバルブを開閉駆動させる直動式と、カムがロッカーアームと呼ばれるアームを介してバルブを押し、バルブを開閉駆動させるロッカーアーム式とがある。
吸排気バルブは、燃焼室からの熱によって熱膨張する。バルブが熱膨張すると吸排気タイミングが変わるため、熱膨張変化を吸収すべく、カムがバルブリフターやロッカーアームのカムシャフト当接部(ローラ、スリッパー面)を押していない状態で、カムとバルブリフター(又はロッカーアームのカムシャフト当接部)との間に調整のためのクリアランス(バルブクリアランス)が設けられる。
エンジンの組立製造時においては、通常、シリンダヘッドにバルブを組み付けた後、バルブクリアランスをバルブクリアランス調整装置にて自動調整し、その調整後、バルブクリアランスを実際に測定し、確認している。
バルブクリアランス調整方法としては、例えば、特許文献1記載のものが挙げられる。このバルブクリアランス調整方法は、ロッカーアームの調整ねじ(アジャストスクリュー)を正転させて、ロッカーアームでバルブをバルブクリアランスを越える変位量で押し込んだ後、調整ねじを逆転してバルブを元の定位置まで戻し、定位置に戻って変位が停止した時点を変位停止検出手段で検出して、この時のロッカーアームの位置をクリアランス零の零点位置と認識する。その後、調整ねじを同じ逆転方向に所定の角度だけ回転させてバルブクリアランスを設定し、ロックナットで調整ねじを回転不能なようにロックするものである。ここで言うバルブクリアランスとは、左右一対の各バルブのバルブリテーナがブリッジ部材で連結されており、このブリッジ部材の頂部とロッカーアームのバルブ側端部との間の隙間のことである。
また、バルブクリアランス調整装置としては、例えば、特許文献2記載のものが挙げられる。このバルブクリアランス調整装置は、シリンダヘッドとシリンダブロックとを組み付けた実機状態で、アジャストスクリューとバルブとの間のバルブクリアランス設定を行えるようにしたものである。また、バルブクリアランス調整のための調整ヘッドは、ガイドレールに沿って上下方向に移動可能に設けられており、シリンダなどの昇降用アクチュエータにより所定のストロークで昇降駆動される。
また、ローラロッカーアームにおいては、例えば、特許文献3記載のように、ロッカーシャフトを有さないローラロッカーアーム(支点調整式のロッカーアーム)がある。
特開2004−245111号公報 特許2830715号公報 特開平5−65810号公報
ところで、特許文献1〜3に記載されるような従来のバルブクリアランスの調整方法、調整装置は、バルブクリアランス位置のバルブクリアランス値を推定しながら、バルブクリアランスの調整を行っており、実際のバルブクリアランス値を測定しているわけではない。この調整後、作業者が、シムと呼ばれる隙間ゲージをバルブクリアランス位置に挿し込み、バルブクリアランス値を測定、確認している。
しかしながら、従来のバルブクリアランス調整は、推定値を基にバルブクリアランス値を調整するものであるため、精度にバラツキが生じることを防ぐのは困難であった。
また、バルブクリアランス値の測定、確認作業は、作業者による手作業であるため、作業者の熟練度などに起因する測定値のバラツキが生じると共に、非熟練作業者が測定するとタクトタイム(作業時間)が長くなるという問題があった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、ロッカーアーム式のバルブを有するエンジンにおいて、バルブクリアランス値を、所望の値に精度良く調整することができるバルブクリアランスの測定調整方法および測定調整装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく請求項1に係る発明は、シリンダヘッド本体に組み込まれるバルブと、前記バルブ先端に一端が接続されるロッカーアームと、前記ロッカーアームの円弧面状のカムシャフト当接部に当接され、前記バルブを開閉させる回転自在なカムシャフトと、前記ロッカーアームに設けられ、前記カムシャフト当接部と前記カムシャフトとの間のバルブクリアランスを調整するアジャストスクリューとを備えるシリンダヘッドのバルブクリアランスを測定調整する方法であって、前記バルブクリアランスに、そのバルブクリアランスよりもやや大きな球状の先端部を備える一対の測定子を直接当接させ、2つの前記先端部間の中心距離を測定するステップと、その先端部間中心距離を基にして、実測のバルブクリアランス値を算出、測定する算出ステップと、算出された前記実測のバルブクリアランス値をリアルタイムに測定しながら、前記アジャストスクリューを任意の方向に回転させ、前記実測のバルブクリアランス値を所望のバルブクリアランス値に調整する調整ステップと、を備える、ことを特徴とするバルブクリアランスの測定調整方法である。
請求項2に係る発明は、前記算出ステップは、前記先端部間中心距離と前記実測のバルブクリアランス値との関係を予め求めておき、先端部間中心距離が測定された後に、その先端部間距離測定値をバルブクリアランス値に変換する請求項1記載のバルブクリアランスの測定調整方法である。
請求項3に係る発明は、前記調整ステップは、 前記所望のバルブクリアランス値よりも大きなバルブクリアランス値に設定された状態にて、前記実測のバルブクリアランス値をリアルタイムに測定しながら、前記アジャストスクリューを締め込む方向に回転させ、実測のバルブクリアランス値が前記所望のバルブクリアランス値と同じ値となるように、アジャストスクリューの回転を制御する請求項1記載のバルブクリアランスの測定調整方法である。
請求項4〜6に係る発明は、前記カムシャフト当接部および前記カムシャフトにおける各真円面の半径r1、r2、前記先端部の半径eを事前に規定しておき、前記先端部間中心距離を2Y、前記クリアランス値をd1,d2,d3とするとき、先端部間中心距離2Yに基づいて、数式により、クリアランス値d1,d2,d3を求める請求項3記載のバルブクリアランスの測定調整方法である。
請求項7に係る発明は、シリンダヘッド本体に組み込まれるバルブと、前記バルブ先端に一端が接続されるロッカーアームと、前記ロッカーアームの円弧面状のカムシャフト当接部に当接され、前記バルブを開閉させる回転自在なカムシャフトと、前記ロッカーアームに設けられ、前記カムシャフト当接部と前記カムシャフトとの間のバルブクリアランスを調整するアジャストスクリューとを備えるシリンダヘッドのバルブクリアランスを測定調整する装置であって、前記バルブクリアランスに直接当接され、そのバルブクリアランス値よりもやや大きな球状の先端部を備える一対の測定子と、前記一対の測定子を前記バルブクリアランスの位置に移動させる移動手段と、前記一対の測定子に接続して設けられ、それらの測定子を開閉駆動させる駆動手段と、前記一対の測定子における前記先端部間の中心距離を測定する測定手段と、測定された先端部間中心距離を基にして実測のバルブクリアランス値を演算、算出する演算手段と、前記アジャストスクリューに対して近接、離間自在に設けられ、前記演算手段による前記実測のバルブクリアランス値に基づいてアジャストスクリューを任意の方向に回転させ、実測のバルブクリアランス値を所望のバルブクリアランス値に調整するバルブクリアランス調整ユニットと、で構成される、ことを特徴とするバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項8に係る発明は、前記一対の測定子をアーチ状のブラケットで保持し、前記ブラケットに、上下方向に昇降自在な前記移動手段が接続される、請求項7に記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項9に係る発明は、前記駆動手段が、前記ブラケットに保持され、前記一対の測定子を開閉駆動自在に支持する直動ガイドと、前記ブラケットに保持され、かつ、前記直動ガイドと平行に設けられ、前記一対の測定子を閉駆動させる引っ張りばねと、前記移動手段に保持され、前記一対の測定子を開駆動させるスライド機構と、を有する請求項8に記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項10に係る発明は、前記スライド機構は、前記移動手段と一体に設けられ、上下方向に直動駆動するアクチュエータと、 そのアクチュエータに接続され、先端にテーパ面を有する直進カムと、で構成され、 前記一対の測定子の対向する内側面に、前記直進カムの前記テーパ面に沿って転動自在なローラが設けられる、請求項9記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項11に係る発明は、前記ブラケットに鉛直方向に貫通する貫通穴が形成され、その貫通穴に鉛直方向上方に付勢する圧縮ばねを介してピンが挿通され、そのピンの挿通突出部に鉛直方向に昇降自在な前記移動手段が接続され、前記ブラケットが前記ピンにてフローティングされるように設けられる、請求項8記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項12に係る発明は、前記各先端部が断面ほぼ円形の柱体で構成され、その円形の柱体の周面が前記クリアランスに直接当接される、請求項7に記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項13に係る発明は、前記バルブクリアランス調整ユニットは、アジャストスクリューを任意の方向に回転させるナットランナを少なくとも1つ有するナットランナ部と、そのナットランナ部に接続され、ナットランナ部を前記アジャストスクリューに対して昇降させる第1昇降部と、を有する請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項14に係る発明は、前記測定子、前記移動手段、前記駆動手段、前記測定手段、および前記バルブクリアランス調整ユニットを、前記カムシャフトの軸長手方向に対してスライドさせるスライド装置をさらに有する請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項15に係る発明は、前記測定子、前記移動手段、前記駆動手段、前記測定手段、および前記バルブクリアランス調整ユニットを、前記カムシャフトの軸長手方向と直交する平面において所定の点を中心に揺動させるチルト装置をさらに有する請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
請求項16に係る発明は、前記演算手段が、前記バルブクリアランス調整ユニットによる前記アジャストスクリューの回転を制御する制御装置を有する請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置である。
本発明によれば、ロッカーアーム式のバルブを有するエンジンにおいて、バルブクリアランスの実測のバルブクリアランス値を直接、リアルタイムに測定しつつ、その実測のバルブクリアランス値が所望のバルブクリアランス値となるようにアジャストスクリューの回転を調整、停止することで、所望のバルブクリアランス値が確実に得られるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の好適一実施の形態に係るバルブクリアランスの測定調整方法を説明するための図を図1に示す。
図1に示すように、本実施の形態に係るバルブクリアランスの測定調整方法は、対向する真円面間の微小なクリアランスを測定するものであり、具体的には、カムシャフト11の真円面と、ロッカーアームのカムシャフト当接部12との間の、微小なバルブクリアランス13をダイレクトに測定しながら、バルブクリアランス値をリアルタイムに調整するものである。ここで言うカムシャフト当接部12とは、ロッカーアームのスリッパ面であり、例えばローラロッカーアームのローラが挙げられる。
本測定調整方法は、バルブクリアランス13に、そのバルブクリアランス13よりもやや大きな球状の先端部14,14を備える一対の測定子(後述する図5に示す測定子60を参照)を直接当接させ、2つの先端部14,14間の中心距離2×Y(以下、2Yという)を測定するステップ(測定ステップS1)と、その先端部14,14間の中心距離2Yを基にして、実測のバルブクリアランス値d1を算出、測定するステップ(算出ステップS2)と、実測のバルブクリアランス値d1をリアルタイムに測定しながら、アジャストスクリュー(後述する図8に示すアジャストスクリュー106を参照)を任意の方向に回転させ、実測のバルブクリアランス値d1を所望のバルブクリアランス値へ調整するステップ(調整ステップS3)と、を備える。
測定ステップS1は、先端部14,14を備える一対の測定子を、カムシャフト11の真円面プロファイルをなぞらせつつバルブクリアランス13に接近、当接させ、この当接により先端部14,14間の中心距離2Yを求める工程である。
バルブクリアランス13に対する一対の測定子のアクセス(接近、当接)は、カムシャフト11の真円面プロファイルをなぞらせつつ接近させることに限定するものではない。一対の測定子は、バルブクリアランス13に当接させ易い方向からアクセスさせるようにすればよく、上、下、又は左右といずれの方向からのアクセスであってよい。
一方、算出ステップS2は、先端部14,14間の中心距離2Yと算出、測定される実測のバルブクリアランス値d1との関係を予め求めておき、先端部14,14間の中心距離2Yが測定された後に、その先端部間距離測定値2Yをバルブクリアランス値d1に変換する工程である。
具体的には、算出ステップS2は、カムシャフト11およびカムシャフト当接部12における各真円面の半径r1、r2、先端部14の半径eを事前に規定しておく。そして、カムシャフト当接部12と先端部14との中心距離をa、カムシャフト11と先端部14との中心距離をb、長さ(線分)bにおいてカムシャフト11およびカムシャフト当接部12の中心間線分cの延長方向における線分をs、長さ(線分)aにおいて中心間線分cの延長方向における線分をt、先端部14間の中心距離を2Y、とする。
このとき、先端部14,14間の中心距離2Yに基づいて、以下の数1により、バルブクリアランス値d1を求める。ここで言う「事前に規定しておく」とは、使用するカムシャフト11およびカムシャフト当接部12、測定子の先端部14のサイズ、径は事前に決まっているので、そのサイズ、径を適用するということである。
Figure 0004827902
例えば、r1=15(mm)、r2=9(mm)、e=1.5(mm)とすると、a=10.5(mm)、b=16.5(mm)となる。よって、先端部間距離測定値2Y(例えば、11.970(mm))が求まると、バルブクリアランス値d1(例えば、0.003(mm))が算出される。測定値2Yとバルブクリアランス値d1との関係は1次関数となり、測定値2Yが求まると、一義的にバルブクリアランス値d1が定まる。
また、調整ステップS3は、算出ステップS2にて算出された実測のバルブクリアランス値d1をリアルタイムに測定しながら、アジャストスクリューを任意の方向に回転させる工程である。そして、アジャストスクリューを任意の方向に回転させながら実測のバルブクリアランス値d1を調整し、実測のバルブクリアランス値d1が所望のバルブクリアランス値になった時点(又はなる直前)でアジャストスクリューの回転を停止させることで、バルブクリアランス調整が完了とされる。
ここで、測定ステップS1として、直接、中心距離2Yを測定し、求める例を挙げて説明を行ったが、先ず、先端部14,14間の離間距離を測定し、その離間距離に先端部14,14の半径eを2倍した値(2e)を加え、中心距離2Y(=離間距離+2e)を求めるようにしてもよい。
次に、バルブクリアランスの測定調整方法の変形例を説明する。
(第1変形例)
図1の第1変形例を図2に示す。本変形例は、前述した測定調整方法と比較して、算出ステップS2の算出工程が異なることに特徴がある。以下、前述した測定調整方法との相違点のみについて説明し、同じ部分については説明を割愛する。
本変形例においては、図2に示すように、カムシャフト11およびカムシャフト当接部12における各真円面の半径r1、r2、先端部14の半径e、バルブクリアランス値d2を事前に規定しておく。そして、カムシャフト当接部12と先端部14との中心距離をa、カムシャフト11と先端部14との中心距離をb、長さ(線分)bにおいて中心間線分cの延長方向における線分をX、先端部14間の中心距離を2Y、長さbと中心間線分cとで挟まれた角度をα、とする。
このとき、先端部14,14間の中心距離2Yに基づいて、以下の数2により、バルブクリアランス値d2を求めるものである。
Figure 0004827902
例えば、r1=15(mm)、r2=9(mm)、e=1.5(mm)とすると、a=10.5(mm)、b=16.5(mm)、c=24+d2となる。よって、ある所定のバルブクリアランス値d2ごとに先端部間距離測定値2Yを事前に求めておき、バルブクリアランス値d2と測定値2Yとの関係を求める。その後、この関係式から、任意の測定値2Y(例えば、11.977(mm))が求まると、バルブクリアランス値d2(例えば、d2=0.00(mm))が算出される。すなわち、測定値2Yとバルブクリアランス値d2との関係は1次関数となり、測定値2Yが求まると、一義的にバルブクリアランス値d2が定まる。
(第2変形例)
図1の第2変形例を図3に示す。本変形例は、前述した第1変形例の別の変形例である。
本変形例においては、図3に示すように、カムシャフト11およびカムシャフト当接部12における各真円面の半径r1、r2、先端部14の半径e、バルブクリアランス値d3を事前に規定しておく。そして、カムシャフト当接部12と先端部14との中心距離をa、カムシャフト11と先端部14との中心距離をb、先端部14間の中心距離を2Y、長さ(線分)bと中心間線分cとで挟まれた角度をα、長さ(線分)aと中心間線分cとで挟まれた角度をβ、とする。
このとき、先端部14,14間の中心距離2Yに基づいて、以下の数3により、バルブクリアランス値d3を求めるものである。
Figure 0004827902
例えば、r1=15(mm)、r2=9(mm)、e=1.5(mm)とすると、a=10.5(mm)、b=16.5(mm)、c=24+d3となる。よって、ある所定のバルブクリアランス値d3ごとに先端部間距離測定値2Yを事前に求めておき、バルブクリアランス値d3と測定値2Yとの関係を求める。その後、この関係式から、任意の測定値2Y(例えば、2Y=11.977(mm))が求まると、バルブクリアランス値d3(例えば、d3=0.00(mm))が算出される。すなわち、測定値2Yとバルブクリアランス値d3との関係は1次関数となり、測定値2Yが求まると、一義的にバルブクリアランス値d3が定まる。
以上に述べた本実施の形態、第1変形例、および第2変形例に係る測定調整方法は、2つのカムシャフト11およびカムシャフト当接部12間の対向する微小なバルブクリアランス13に、そのバルブクリアランス13よりもやや大きな球状の先端部14,14を備える一対の測定子を直接当接させることに特徴がある。
先ず、2つの先端部14,14間の中心距離2Yを測定し(測定ステップS1)、その測定された中心距離2Yを基にして実測のバルブクリアランス値d1(又はd2、或いはd3)を算出、測定している(算出ステップS2)。そして、得られる実測のバルブクリアランス値d1をリアルタイムに測定しながらアジャストスクリューを任意の方向に回転させ、バルブクリアランスのクリアランス値が所望のバルブクリアランス値(目標値)になるように調整する(調整ステップS3)ものである。
この算出された実測のバルブクリアランス値d1は、特許文献1記載のバルブクリアランス測定装置のように、差分からバルブクリアランス値を推定して求めるものではなく、バルブクリアランス13を実際に直接測定して求められるものであるため、精度の高い正確な値となる。すなわち、バルブクリアランス13のバルブクリアランス値d1を測定しようとするときに、バルブクリアランス13は唯一、絶対の真なるものである。このため、本実施の形態に係る測定調整方法において採用しているバルブクリアランス値、すなわちバルブクリアランス13を直接測定して求められる実測のバルブクリアランス値d1は、最も真に即した値(生の値)である。
また、測定ステップS1においては、先端部14,14をカムシャフト11の真円面プロファイルをなぞらせつつバルブクリアランス13に接近させることにより、先端部14,14をバルブクリアランス13に確実に入り込ませることができる。よって、バルブクリアランス値d1の精度がさらに高いものとなる。
そして、算出ステップS2で得られる実測のバルブクリアランス値d1は、前述したようにバルブクリアランス13の真なる値である。このため、実測のバルブクリアランス値d1をリアルタイムに測定しつつ、バルブクリアランスのクリアランス値が所望のバルブクリアランス値(目標値)となるようにアジャストスクリューの回転を制御することで、所望のバルブクリアランス値が確実に得られる。
次に、バルブクリアランスの測定調整装置について説明する。
(第2の実施形態)
本発明の好適一実施の形態に係るバルブクリアランスの測定調整装置の正面図を図4に、その部分破断拡大図を図5に、測定子先端の斜視図を図6に示す。
図4に示すように、本実施の形態に係る測定調整装置は、一対の測定子60,60と、各測定子60を保持する保持手段750と、移動手段55と、駆動手段70と、測定手段80と、バルブクリアランス調整ユニット40と、演算手段(図示せず)とで構成される。測定子60,60、保持手段750、移動手段55、駆動手段70、および測定手段80で、測定ユニット100が構成される。
(測定子)
測定子60は、図5に示すように、爪部材61を断面L字型の測定子ブロック62にボルト63を介して一体に固定し、吊設してなる。測定子ブロック62は、水平部であるベース部62aと垂直部62bとを有する。一対の測定子60は、測定子ブロック62の垂直部62b,62bを背中合わせに対向配置してなり、各爪部材61の先端部は中央に向かって(相対する爪部材側に)湾曲されている。
各測定子ブロック62のベース部62aには、図5中のX軸方向に延びる貫通穴64が設けられ、一対の測定子60における貫通穴64,64は一直線上に配置される。また、測定子ブロック62の各垂直部62bの上部には、図5中のX−Z平面において回動自在なローラ65が設けられる。これらのローラ65,65は、後述する直進カム723のテーパ面724に当接される。
一方、図6に示すように、各爪部材61の先端には、図4に示すバルブクリアランスVCよりもやや大きな球状の先端部611が設けられる。各先端部611は断面ほぼ円形の柱体を呈しており、その円形の柱体の周面612がバルブクリアランスVCに入り込み、直接当接される。
(保持手段)
保持手段750は、一対の測定子60を後述するシャフト704を介して保持するアーチ状のブラケット751と、ブラケット751に吊設されるプレート752,752とで構成される。プレート752は、ブラケット751における垂直部754と測定子ブロック62との間にそれぞれ配置され、プレート752とブラケット751はボルトなどの締結手段で締結される。
ブラケット751における上部水平部753には、図7(a)に示すように、鉛直方向に貫通する貫通穴81が2箇所設けられる。各貫通穴81は下方が拡径された段差部を有しており、この段差部にブッシング82が下方から着座される。ブッシング82の開口821における下部縁は、下方側が拡径されたテーパ面822として形成される。
ピン83は上方側が小径部831、下方側が大径部832とされる。また、小径部831と大径部832との境界部はテーパ部833とされる。さらに、大径部832の最下部にはフランジ部834が設けられる。この大径部832を取り囲むように後述する圧縮ばね84が嵌装され、圧縮ばね84の下端がフランジ部834に載置される。
ブッシング82の開口821に圧縮ばね84を介して円柱状のピン83が挿通され、開口821から突出する小径部831の最上部が後述する水平ブラケット551に固定される。この時、一対の測定子60、保持手段750、駆動手段70、および測定手段80の自重により、ブッシング82が圧縮ばね84を圧縮した状態で、テーパ面822がテーパ部833に着座される。
(移動手段)
移動手段55は、図4に示すように、水平ブラケット551、水平ブラケット551に立設される垂直ブラケット552、垂直ブラケット552にピストンの一端が固定され、図示しない固定系に固定された昇降機構553とで構成される。水平ブラケット551は、前述したピン83を介してブラケット751と接続される。昇降機構553は図4中のZ軸方向に伸縮自在に設けられる。昇降機構(エアシリンダ)553のピストンが伸長することで昇降機構553を除く測定ユニット100全体が下降され、昇降機構553のピストンが収縮することで昇降機構553を除く測定ユニット100全体が上昇される。
この移動手段55により、一対の測定子60がバルブクリアランス位置に(又は両部材51,52を一対の測定子間60に)移動可能となる。
昇降機構553としては、エアシリンダの他にも、油圧駆動のシリンダ、サーボモータ、ボールネジを用いるネジ送り機構、ソレノイドを用いる電磁アクチュエータなどが適用可能である。
(駆動手段)
駆動手段70は、直動ガイド700と、引っ張りばね710と、スライド機構720と、で構成される。
直動ガイド700は、図5に示すように、ブラケット751に保持され、一対の測定子60を開閉駆動自在に支持する。具体的には、前述した各測定子ブロック62の貫通穴64内に、カラー701を挟んでLMストローク702,703が配設される。そして、直動ガイドとしてのシャフト704が、貫通穴64,64を挿通して、かつ、カラー701およびLMストローク702,703を嵌装して設けられる。このシャフト704の両端はブラケット751に固定される。LMストローク702,703により、一対の測定子60はシャフト704に沿ってX軸方向にスライド移動自在とされる。ここで言うLMストロークとは、回転運動と往復運動を転がり案内できる有限ストロークタイプの直線案内機構である。
引っ張りばね710は、直動ガイド700のシャフト704と平行に配設されるばね本体711と、その両端部に設けられるフック部材712,713とで構成される。フック部材712,713は、ブラケット751に吊設される両プレート752に固定、保持される。引っ張りばね710は、各プレート752を介して各測定子ブロック62を内側に付勢した状態で配置される。この引っ張りばね710により、一対の測定子60が閉駆動される。
スライド機構720は、移動手段55の水平ブラケット551に保持され、上下方向に直動駆動するアクチュエータ721と、そのアクチュエータ721に接続され、先端にテーパ面724を有する直進カム723と、で構成される。アクチュエータ721にて直進カム723を下降させ、テーパ面724に沿って前述したローラ65が転動されることで、一対の測定子60が開駆動される。アクチュエータ721としては、例えばエア駆動のシリンダが挙げられる。エアシリンダ721には2つのエア供給口725,726が接続されており、一方のエア供給口726からエア供給することでピストン722が伸長し、他方のエア供給口725からエア供給することでピストン722が収縮される。エアシリンダ721の他にも油圧駆動のシリンダ、サーボモータ、ボールネジを用いるネジ送り機構、ソレノイドを用いる電磁アクチュエータなどが適用可能である。
(測定手段)
図5に示すように、ブラケット751における垂直部754の一方側に、一対の測定子60における先端部611間の中心距離を測定する測定手段80が取り付けられる。測定手段80は、本体部であるステム801と、そのステム801の内部に軸方向に沿ってスライド移動自在に収容され、先端に測定子803を備えるスピンドル802とで構成される。スピンドル802は、ステム801から突出する方向(図5中ではX軸方向)に常時付勢されている。測定手段80としては、例えばデジタルゲージが挙げられる。
ステム801は、一方の側(図5中では左側)の垂直部754(ブラケット751)および測定子ブロック62に固定される。また、他方の側(図5中では右側)の測定子ブロック62における垂直部62bの対向面側(左側)に、ストップピン804が設けられる。このストップピン804に、伸張されたスピンドル802の測定子803が当接されることで、一対の測定子60における先端部611間の中心距離が測定される。
測定手段80としては、一対の測定子60における先端部611間の中心距離を測定できるものであれば、デジタルゲージに限定するものではなく、μmオーダーの精度で距離測定が可能な測長センサなどが適用可能である。
(バルブクリアランス調整ユニット)
図4に示すように、バルブクリアランス調整ユニット40は、アジャストスクリュー(図示せず)を回動させるナットランナ121を少なくとも1つ有するナットランナ部41と、そのナットランナ部41に接続され、ナットランナ部41をアジャストスクリューの軸線方向に沿ってスライド移動させる第1昇降部(図示せず)とを有する。
ナットランナ部41における各ナットランナ121に、回転駆動のためのナットランナ用サーボモータ122が接続される。ナットランナ121は、図9に示すように、二重構造となっており、中央にアジャストスクリュー106に嵌合されるビットランナ151が配置され、そのビットランナ151を取り囲むようにロックナット107に嵌合される管状のナットランナ本体152が配置される。ナットランナ本体152が前述のナットランナ用サーボモータ122に接続され、ビットランナ151が減速機153を介してビット用サーボモータ123に接続される。
第1昇降部は、ナットランナ部41に固定されるスライダと、そのスライダに接続して設けられ、アジャストスクリューの軸線方向に沿って駆動するアクチュエータと、アジャストスクリューの軸線方向に沿って設けられ、スライダと係合されるガイド部材とで構成される。アクチュエータとしては、ボールねじ機構、シリンダ機構、リニアモータ機構、ラックアンドピニオン機構、電磁ソレノイド機構などが適用可能である。
ここで、測定ユニット100全体をカムシャフト51の軸長手方向にスライド移動させる第1スライドユニットを有していてもよい。また、バルブクリアランス調整ユニット40は、第1昇降部に固定して設けられ、かつ、ナットランナ122を個別にカムシャフト51の軸長手方向にスライド移動させる第2スライドユニットを有していてもよい。さらに、測定ユニット100全体とバルブクリアランス調整ユニット40とを一体に設けている場合、スライドユニットは一つでよい。例えば、図11および図12に示すように、スライド機構アクチュエータとしてリニアモータを採用したスライドユニット110,120や、図13に示すように、スライド機構アクチュエータとしてボールねじを採用したスライドユニット130が挙げられる。各スライドユニット110,120,130は、X軸方向に沿って配置される固定系のユニット本体114と、ユニット本体114に沿ってX軸方向にスライド自在に設けられるスライダ115とで構成される。このスライダ115に対して、測定ユニット100及び/又はバルブクリアランス調整ユニット40(図中では移動手段55を一点鎖線で図示)がZ軸方向にスライド自在に設けられる。移動手段55は、Z軸方向に沿って、単軸(図11)、又はパラレルに複数軸(図12,図13中では2軸の場合を図示)設けられる。スライド機構アクチュエータとしてリニアモータを採用している場合、図12に示すように、ユニット本体114に、独立駆動自在な複数のスライダ115が取り付けられる。スライド機構アクチュエータとしてボールねじを採用している場合、図13に示すように、ユニット本体114(モータも含む)はZ軸方向に2段に設けられ、各ユニット本体114にスライダ115がそれぞれ取り付けられる。
測定ユニット100とバルブクリアランス調整ユニット40の数は、異なっていてもよいが、同数であることが望ましい。前述したように、測定ユニット100全体とバルブクリアランス調整ユニット40とを一体に設けている場合、測定ユニット100とバルブクリアランス調整ユニット40の数は同数であることはもちろんである。
また、第1および第2スライドユニットのアクチュエータとしては、リニアモータ機構、ボールねじ機構、シリンダ機構、ラックアンドピニオン機構などが適用可能である。特に、リニアモータ機構、ボールねじ機構を採用することで、測定ユニット100およびバルブクリアランス調整ユニット40を、カムシャフト51の軸長手方向における任意の位置で多点停止させることが可能となる。
また、図16に示すように、V型エンジン(又はV型シリンダヘッド)145に対して、一体に設けた測定ユニット100およびバルブクリアランス調整ユニット40(一体ユニット140A,140B)が2組配置される。これらの一体ユニット140A,140Bをユニット群とし、このユニット群にチルト装置(図示せず)を設け、測定ユニット100およびバルブクリアランス調整ユニット40を、X−Z平面において点Pを中心に揺動させるようにしてもよい。このとき、図4に示すカムシャフト51およびカムシャフト当接部52を含むV型エンジン145を載置する載置手段(図示せず)にもチルト装置を設け、測定ユニット100およびバルブクリアランス調整ユニット40の揺動方向と反対方向に、載置手段を揺動させてもよい。もちろん、チルト装置は載置手段側のみに設けるようにしてもよい。
一方、チルト装置を用いることなく、図17に示すように、V型エンジン(又はV型シリンダヘッド)155に対して、各バルブ156の延長方向に沿って、一体に設けた測定ユニット100およびバルブクリアランス調整ユニット40(一体ユニット150A〜150D)を4組配置するようにしてもよい。このとき、一体ユニット150A〜150Dは、それぞれ独立した4つの構造体であってもよいが、一体ユニット150A,150Bのユニット群と一体ユニット150C,150Dのユニット群の2つの構造体、又は一体ユニット150A、一体ユニット150B,150Cのユニット群、および一体ユニット150Dの3つの構造体で構成されていてもよい。
これらの構成を採用することにより、本実施の形態に係るバルブクリアランスの測定調整装置を、直列型エンジンだけではなく、V型エンジンにも対応させることができる。
(演算手段)
前述した測定手段80が、図示しない演算手段に電気的に接続される。測定手段80により測定された先端部611間の中心距離を基にして、バルブクリアランス値が演算手段にて演算、算出される。演算手段は、独立したユニット、もしくは移動手段55やスライド機構720の制御手段に組み込んだもののいずれであってもよい。また、アジャストスクリューを回転させる前述したビットランナ151の回転を制御する制御装置は、演算手段又は制御手段のいずれに設けてもよい。
(近接センサ)
図5に示すように、水平ブラケット551に立設して垂直ブラケット681が設けられる。この垂直ブラケット681の所定の下方位置に第1近接センサ682が、また、垂直ブラケット681の所定の上方位置に第2近接センサ683が設けられる。そして、スライド機構720におけるアクチュエータ(エアシリンダ)721の上部にドグ684が設けられる。第1近接センサ682が一対の測定子60の最大開位置、第2近接センサ683が一対の測定子60の最大閉位置を検知するよう、ブラケット681に対する取り付け位置が調整される。
ここで、本実施の形態において、測定ユニット100全体をZ軸周りに回転自在とすべく、移動手段55の上端に回転機構を接続して設けてもよい。また、測定子60の爪部材61は、先端部611の形、サイズ(径)が異なるものを予め複数用意しておき、図4に示すカムシャフト51とカムシャフト当接部52との間のバルブクリアランスVCに応じて適宜爪部材を交換するようにしてもよい。
次に、図4〜図10を用いて本実施の形態の作用を説明する。
第2の実施形態に係るバルブクリアランスの測定調整装置を、ロッカーアーム式のバルブクリアランスの測定調整に適用した例を図8に示す。前述した図4に示す測定調整装置を用いて、図8に示すバルブクリアランスVCのバルブクリアランス値を測定、調整する。
図8に示すように、カムシャフト101とロッカーアーム102のローラ103との間が、バルブクリアランスVCとなる。このバルブクリアランスVCに、一対の測定子60の先端部611が入り込み、当接される。カムシャフト101とロッカーアーム102は、シリンダヘッドCHに組み込まれ、配置されている。
一方、ロッカーアーム102のアーム本体104の一端はバルブ105に当接され、他端はアジャストスクリュー106と螺合される。アジャストスクリュー106を所定の方向に回転させることにより、バルブクリアランスVCのバルブクリアランス値が調整可能とされる。また、アーム本体104は、アジャストスクリュー106の下端をピボット支点108として、揺動可能に設けられる。
先ず、一対の測定子60における先端部611同士を当接させると共に、測定手段(デジタルゲージ)80の測定子803をストップピン804に当接させる。この時における先端部611間の中心距離の値は、先端部611の半径(図1に示したe(所定値))×2、すなわち先端部611の直径の値(2e)であり、この2eがデジタルゲージの値としてセットされる。
また、カムシャフト101とローラ103のバルブクリアランスVCが0(ゼロ)に設定されたマスター治具(図示せず)を用い、そのバルブクリアランスVCに一対の測定子60の先端部611を当接させ、この状態でクリアランス値がゼロにセットされる。
以上の初期設定が終了した後、前述したシリンダヘッドが、図示しない搬送手段にて搬送される。その後、バルブクリアランスVCを測定する所定のカムシャフト101とロッカーアーム102が、測定ユニット100の直下に位置するよう位置決めされる。シリンダヘッドにおけるロッカーアーム102の数は、エンジンのバルブ数に応じて適宜決定される。また、測定ユニット100は、搬送方向に沿って複数設けられていてもよく、例えば、測定ユニット100の数はバルブ数と同数とされる。
その後、図4に示すように、移動手段55の昇降機構553を駆動させ、昇降機構553を除く測定ユニット100全体が下降移動される。
この下降移動中、一対の測定子60における先端部611の鉛直方向(図4中のZ軸方向)高さ位置が、例えば、カムシャフト101の真円部であるベースサークル(図8中の111で示される範囲)位置まで下がると、一対の測定子60の閉駆動が開始される。具体的には、駆動手段70におけるスライド機構720のエアシリンダ721を駆動させ、ピストン722を上昇駆動させる。これにより、直進カム723のテーパ面724に沿って一対の測定子60におけるローラ65が転動され、引っ張りバネ710による閉方向の付勢力にて、一対の測定子60の閉駆動が開始される。エアシリンダ721の駆動開始タイミングは、昇降機構553のストローク量がある一定値になったときに、エアシリンダ721が連動して駆動するよう、予め設定される。
そして、一対の測定子60の閉駆動中も、測定ユニット100は昇降機構553にて下降を続ける。この時、一対の測定子60は、引っ張りバネ710による閉方向の付勢力にてベースサークルのプロファイルをなぞるように徐々に閉駆動されるので、先端部611が常にベースサークルのプロファイルに追従する。すなわち、一対の測定子60は、カムシャフト101のベースサークルのプロファイルをなぞるように閉駆動させつつ、下降される。
一対の測定子60が閉駆動され、先端部611がバルブクリアランスVCの位置に入り込んで、当接した後は、シリンダヘッドCHは固定系であるため、測定ユニット100全体の下降移動はストップされる。しかし、このままの状態では、測定ユニット100(特に、保持手段750、駆動手段70、および測定手段80)の自重が災いして、先端部611が確実にバルブクリアランスVCの位置に入り込んだか否かがわからない。そこで、本実施の形態に係る測定調整装置においては、ブラケット751にピン83によるフローティング機構を設けている。
先端部611がバルブクリアランスVCの位置に入り込んで、当接したときは、エアシリンダ721のピストン722も最大高さまで上昇される。この上昇により、ピストン722に取り付けられたドグ684が第2近接センサ683で検知される。この検知に伴い、昇降機構553をわずかに下降移動させる。
この時、一対の測定子60と一体のブラケット751は、先端部611がバルブクリアランスVCの位置に入り込んで固定されているため、下降移動されることはない。一方、昇降機構553と水平ブラケット551を介して接続されるピン83に対して、ブラケット751は着座されているだけであり、ピン83とブラケット751とは固定されていないため、昇降機構553に追従してピン83は下降移動される。これに伴い、図7(b)に示すように、ピン83のテーパ部833とブッシング82のテーパ面822とが離間される。
この離間に伴い、ブラケット751は圧縮ばね84の鉛直方向上向きの付勢力により、ブッシング82を介して鉛直方向(図7(b)中ではZ軸方向)上向きに押し上げられ、保持手段750、駆動手段70、および測定手段80の自重がキャンセルされる。この自重キャンセルのフローティング作用により、先端部611がバルブクリアランスVCの位置を探りながら(又はバルブクリアランスVCの位置に回り込みながら)、確実にバルブクリアランスVCの位置に入り込む。
この先端部611がバルブクリアランスVCに入り込んだ状態において、測定手段80の測定子803とストップピン804との当接測定値が、先端部611間の中心距離の値となる(測定ステップS1)。そして、演算手段のPLCに記憶させていた換算式(数1、数2、数3を参照)により、先端部間距離測定値から実測のバルブクリアランス値が算出、測定される(算出ステップS2)。
次に、カムシャフト101とロッカーアーム102のローラ103との間のバルブクリアランス値の調整がなされる(調整ステップS3)。調整ステップS3は、なじませ動作ステップとクリアランス調整ステップとで構成される。
<なじませ動作ステップ>
先ず、初期状態にあるアジャストスクリュー106およびロックナット107に対して初期緩めがなされる。具体的には、ナットランナ本体152をロックナット107に嵌め合わせてロックナット107を緩め、ビットランナ151をアジャストスクリュー106に嵌め込んでアジャストスクリュー106を緩める。
次に、アジャストスクリュー106を一方向に回転(右回転)させ、図10に示すように、カムシャフト101とローラ103とが任意のバルブクリアランス値L1で離間している初期状態(位置a)から、任意のバルブクリアランス値L2の状態(位置b)までアジャストスクリュー106が締め込まれる(図10の区間a−b)。その後、任意のバルブクリアランス値L2の状態のまま、任意の第1安定時間t1にて保持される(区間b−c)。その後、アジャストスクリュー106を逆方向に回転(左回転)させ、任意のバルブクリアランス値L2の状態(位置c)から、任意のバルブクリアランス値L3で離間している状態(位置d)までアジャストスクリュー106が緩められる(図10の区間c−d)。その後、任意の時間t2にて保持される(図10の区間d−e)。
このなじませ動作ステップにより、アジャストスクリュー106、ビットランナ151、およびロッカーアーム102の噛み合い(螺合)がなじみ、後述するクリアランスの調整ステップの調整作業精度が良好となる。
アジャストスクリュー106を締め込む方向および緩める方向に回転させるときは、いずれにおいても、一対の測定子60における先端部611間の中心距離を測定する測定手段80の測定値に基づいて、アジャストスクリュー106の回転が停止される。また、アジャストスクリュー106を締め込んでいくと、バルブクリアランス値が徐々に小さくなり、アジャストスクリュー106を緩めていくと、バルブクリアランス値が徐々に大きくなる。
<クリアランス調整ステップ>
任意のバルブクリアランス値L3の状態(位置e)から、所望のバルブクリアランス値L4に達する(位置f)まで、ビットランナ151にてアジャストスクリュー106を締め込む方向に回転させる(図10の区間e−f)。ここで、任意のバルブクリアランス値L3は、後述する所望のバルブクリアランス値L4よりも大きくなるよう(L3>L4)、設定されている。
その後、任意の時間t3にて保持される(区間f−g)。最後に、ナットランナ本体152にてロックナット107を締め込み、任意の時間t4にて保持し(区間g−h)、バルブクリアランスの調整が完了する。
このアジャストスクリュー106を締め込む方向に回転させるときも、前述のなじませ動作ステップと同様、測定手段80の測定値に基づいて、アジャストスクリュー106の回転が停止される。具体的には、クリアランス調整ステップにおいて、カムシャフト101とローラ103との間の実測のバルブクリアランス値をリアルタイムに測定しながらアジャストスクリュー106を回転させる。そして、実測のバルブクリアランス値と所望のバルブクリアランス値L4とが同じ値になるように、測定手段80の測定値に基づいてアジャストスクリュー106の締め込み回転が制御される。これにより、バルブクリアランスが所望のバルブクリアランス値L4に調整されるので、確実に所望のバルブクリアランス値L4が得られる。
バルブクリアランス値の測定、調整が済んでいないバルブ105があれば、測定ユニット100の第1スライドユニット及び/又はバルブクリアランス調整ユニット40の第2スライドユニットを駆動させ、残りのバルブ105についても、順次バルブクリアランス値の測定、調整がなされる。バルブクリアランス値の測定、調整完了後は、シリンダヘッドが搬送手段にて次工程へと搬送される。
尚、任意のバルブクリアランス値L3は、所望のバルブクリアランス値L4よりも小さくなるよう(L3<L4)、設定してもよい。この場合、ビットランナ151にてアジャストスクリュー106を緩める方向に回転させる。
ここで、バルブクリアランス調整測定の制御ブロック図を図14に示すように、PLC141に、サーボコントローラ142,143、クリアランス調整測定ユニット148、位置センサ149、操作パネル150が結合される。また、サーボコントローラ142に、クリアランス調整軸144およびクリアランス測定子145が結合される。さらに、サーボコントローラ143に、調整測定ユニット位置決め146およびカム位相合わせユニット147(前述の図4において、カムシャフト51の位相を合わせるユニット)が結合される。各ブロック間における電気信号の流れは、サーボコントローラ142からクリアランス調整軸144、クリアランス測定子145からサーボコントローラ142、PLC141からクリアランス調整測定ユニット148、および位置センサ149からPLC141の一方向である。それ以外のブロック間における電気信号の流れは双方向である。
図14に示した制御ブロック図を参照しつつ、バルブクリアランス調整測定の動作フローを説明する。
図15に示すように、先ず、PLC141から、サーボコントローラ142,143に調整測定開始の指示がなされる(S151)。その後、PLC141は動作指示待ち状態とされる。
クリアランス測定子145にてリニアスケール値を取り込み(S161、図10の位置a)、初期クリアランス値が割り出される(S162)。その初期クリアランス値を基に、ビット回転方向を決め(S163)、ビットの拾い動作を行い(S164)、その後、ロックナットの緩め指示がPLC141になされる(S165)。その後、サーボコントローラ142,143は緩め完了待ち状態とされる。
クリアランス調整測定ユニット148にてロックナットの緩め動作を行い(S152)、ロックナットの緩め完了がサーボコントローラ142,143に通知される(S153)。その後、PLC141は調整測定完了待ち状態とされる。
サーボコントローラ142,143にロックナットの緩め完了が通知されると、クリアランス調整軸144およびクリアランス調整測定ユニット148にてバルブクリアランスの調整動作が開始され(S171)、また、クリアランス測定子145にてバルブクリアランスのモニタリングが開始される(S181)。バルブクリアランスが目標値に到達すると(S182)、調整停止が指示され(S183)、調整動作が終了される(S172)。その後、クリアランス測定子145からリニアスケール値を取り込み(S173、図10の位置b)、クリアランス値が割り出される(S174)。この一連の工程(S171−174およびS181−183)が、工程Aとされる。
クリアランス調整測定ユニット148にてビットを一定角度緩めた(S191)後、クリアランス測定子145からリニアスケール値を取り込み(S192、図10の位置d)、クリアランス値が割り出される(S193)。その後、ビット回転方向を決め(S194)、再び工程Aが繰り返し動作される(S195、図10の区間e−f)。その後、サーボコントローラ142,143から調整測定完了がPLC141に通知され(S196)、クリアランスの調整測定が完了される(S197)。
以上より、本実施の形態に係る測定調整装置は、測定手段80の測定値に基づく実測のバルブクリアランス値をリアルタイムに測定しながら、実測のバルブクリアランス値が所望のバルブクリアランス値と同じ値となるように、アジャストスクリュー106の回転を制御している。これにより、バルブクリアランスを、確実に、かつ、精度よく所望のバルブクリアランス値L4に調整することができる。
また、シリンダヘッドCHにおいては、カムシャフト101のベースサークルプロファイル、ロッカーアーム102のレバー比、カムシャフト101およびロッカーアーム102のローラ103の中心位置は、バルブごとに誤差があり、組み付け精度がバラバラである。このため、一対の測定子60の先端部611を、バルブクリアランスVCの位置に確実に入り込ませることは容易ではない。また、一対の測定子60を完全に下降させた後に閉駆動させると、アジャストスクリュー106が干渉して閉駆動できず、先端部611をバルブクリアランスVCに直接当接させることができない。
これに対して、本実施の形態に係る測定調整装置は、一対の測定子60の先端部611を、カムシャフト101のベースサークルのプロファイルに追従するように閉駆動させつつ、下降させるので、組み付け精度に関わらず、先端部611をバルブクリアランスVCに直接当接させることができ、また、バルブクリアランスVCの位置に確実に入り込ませることができる。その結果、精度よく、正確なバルブクリアランス値を得ることができる。また、各先端部611が断面ほぼ円形の柱体を呈しており、その周面612をバルブクリアランスVCに当接させている。これによって、クリアランス位置における各部材101,103と先端部611との接触が、点接触ではなく、図8中のY軸方向における線状の接触となるため、先端部611をバルブクリアランスVCの位置に安定して当接させることができる。
また、本実施の形態に係る測定調整装置においては、カムシャフト当接部がローラ式のロッカーアーム102を例に挙げて説明を行った。しかし、本実施の形態に係るバルブクリアランスの測定調整装置は、このローラ式ロッカーアームを有するシリンダヘッドのバルブクリアランス測定、調整に限定されるものではなく、カムシャフト当接部がスリッパ面であるロッカーアームを有するシリンダヘッドのバルブクリアランス測定、調整にも適用可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態に係る測定調整装置においては、水平ブラケット551に昇降機構553を接続し、測定ユニット100を下降移動させる移動手段を例に挙げて説明を行ったが、これに限定するものではない。例えば、搬送手段の下方に、シリンダヘッドを搬送手段から切り出して上昇移動させる移動手段を設け、この移動手段にてシリンダヘッドを上昇移動させるようにしてもよい。この場合、測定ユニット100を上下動させる必要はなく、一対の測定子60を開閉駆動させるだけでよい。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態に係るバルブクリアランスの測定調整方法を説明するための図である。 図1の測定調整方法の第1変形例である。 図1の測定調整方法の第2変形例である。 本発明の第2の実施形態に係るバルブクリアランスの測定調整装置を説明するための図である。 図4の部分破断拡大図である。 図5における測定子先端の拡大斜視図である。 図5におけるブラケットのフローティング機構を説明するための図である。図7(a)はフローティング前、図7(b)はフローティング後の状態を示している。 図4のバルブクリアランスの測定調整装置を、ロッカーアーム式のバルブを有するシリンダヘッドに適用した例を示す部分断面正面図である。 本発明の好適一実施の形態に係るバルブクリアランスの測定調整方法を説明するためのシリンダヘッド上部およびナットランナ部の模式図である。 アジャストスクリューの移動に伴うバルブクリアランス値の変化を示す図である。 測定ユニット100における第1スライドユニットおよびバルブクリアランス調整ユニットにおける第2スライドユニットの斜視図である。 図11の第1変形例である。 図11の第2変形例である。 バルブクリアランス調整測定の制御ブロック図である。 バルブクリアランス調整測定の動作フローを示す図である。 図4のバルブクリアランスの測定調整装置を、V型エンジンに適用した例を示す正面図である。 図16の変形例である。
符号の説明
11 カムシャフト
12 カムシャフト当接部
13 バルブクリアランス
14 先端部
101 カムシャフト
103 ローラ(カムシャフト当接部)
VC バルブクリアランス
S1 測定ステップ
S2 算出ステップ
S3 調整ステップ
d1,d2,d3 バルブクリアランス値

Claims (16)

  1. シリンダヘッド本体に組み込まれるバルブと、前記バルブ先端に一端が接続されるロッカーアームと、前記ロッカーアームの円弧面状のカムシャフト当接部に当接され、前記バルブを開閉させる回転自在なカムシャフトと、前記ロッカーアームに設けられ、前記カムシャフト当接部と前記カムシャフトとの間のバルブクリアランスを調整するアジャストスクリューとを備えるシリンダヘッドのバルブクリアランスを測定調整する方法であって、
    前記バルブクリアランスに、そのバルブクリアランスよりもやや大きな球状の先端部を備える一対の測定子を直接当接させ、2つの前記先端部間の中心距離を測定するステップと、
    その先端部間中心距離を基にして、実測のバルブクリアランス値を算出、測定する算出ステップと、
    算出された前記実測のバルブクリアランス値をリアルタイムに測定しながら、前記アジャストスクリューを任意の方向に回転させ、前記実測のバルブクリアランス値を所望のバルブクリアランス値に調整する調整ステップと、
    を備える、
    ことを特徴とするバルブクリアランスの測定調整方法。
  2. 前記算出ステップは、前記先端部間中心距離と前記実測のバルブクリアランス値との関係を予め求めておき、先端部間中心距離が測定された後に、その先端部間距離測定値をバルブクリアランス値に変換する
    請求項1記載のバルブクリアランスの測定調整方法。
  3. 前記調整ステップは、
    前記所望のバルブクリアランス値よりも大きなバルブクリアランス値に設定された状態にて、前記実測のバルブクリアランス値をリアルタイムに測定しながら、前記アジャストスクリューを締め込む方向に回転させ、
    実測のバルブクリアランス値が前記所望のバルブクリアランス値と同じ値となるように、アジャストスクリューの回転を制御する
    請求項1記載のバルブクリアランスの測定調整方法。
  4. 前記カムシャフト当接部および前記カムシャフトにおける各真円面の半径r1、r2、前記先端部の半径eを事前に規定しておき、
    前記先端部間中心距離を2Y、前記クリアランス値をd1とするとき、
    先端部間中心距離2Yに基づいて、以下の数4により、クリアランス値d1を求める
    請求項3記載のバルブクリアランスの測定調整方法。
    Figure 0004827902
  5. 前記カムシャフト当接部および前記カムシャフトにおける各真円面の半径r1、r2、前記先端部の半径eを事前に規定しておき、
    前記先端部間中心距離を2Y、前記クリアランス値をd2とするとき、
    先端部間中心距離2Yに基づいて、以下の数5により、クリアランス値d2を求める
    請求項3記載のバルブクリアランスの測定調整方法。
    Figure 0004827902
  6. 前記カムシャフト当接部および前記カムシャフトにおける各真円面の半径r1、r2、前記先端部の半径eを事前に規定しておき、
    前記先端部間中心距離を2Y、前記クリアランス値をd3とするとき、
    先端部間中心距離2Yに基づいて、以下の数6により、クリアランス値d3を求める
    請求項3記載のバルブクリアランスの測定調整方法。
    Figure 0004827902
  7. シリンダヘッド本体に組み込まれるバルブと、前記バルブ先端に一端が接続されるロッカーアームと、前記ロッカーアームの円弧面状のカムシャフト当接部に当接され、前記バルブを開閉させる回転自在なカムシャフトと、前記ロッカーアームに設けられ、前記カムシャフト当接部と前記カムシャフトとの間のバルブクリアランスを調整するアジャストスクリューとを備えるシリンダヘッドのバルブクリアランスを測定調整する装置であって、
    前記バルブクリアランスに直接当接され、そのバルブクリアランス値よりもやや大きな球状の先端部を備える一対の測定子と、
    前記一対の測定子を前記バルブクリアランスの位置に移動させる移動手段と、
    前記一対の測定子に接続して設けられ、それらの測定子を開閉駆動させる駆動手段と、
    前記一対の測定子における前記先端部間の中心距離を測定する測定手段と、
    測定された先端部間中心距離を基にして実測のバルブクリアランス値を演算、算出する演算手段と、
    前記アジャストスクリューに対して近接、離間自在に設けられ、前記演算手段による前記実測のバルブクリアランス値に基づいてアジャストスクリューを任意の方向に回転させ、実測のバルブクリアランス値を所望のバルブクリアランス値に調整するバルブクリアランス調整ユニットと、
    で構成される、
    ことを特徴とするバルブクリアランスの測定調整装置。
  8. 前記一対の測定子をアーチ状のブラケットで保持し、
    前記ブラケットに、上下方向に昇降自在な前記移動手段が接続される、
    請求項7に記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  9. 前記駆動手段が、
    前記ブラケットに保持され、前記一対の測定子を開閉駆動自在に支持する直動ガイドと、
    前記ブラケットに保持され、かつ、前記直動ガイドと平行に設けられ、前記一対の測定子を閉駆動させる引っ張りばねと、
    前記移動手段に保持され、前記一対の測定子を開駆動させるスライド機構と、を有する
    請求項8に記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  10. 前記スライド機構は、
    前記移動手段と一体に設けられ、上下方向に直動駆動するアクチュエータと、
    そのアクチュエータに接続され、先端にテーパ面を有する直進カムと、で構成され、
    前記一対の測定子の対向する内側面に、前記直進カムの前記テーパ面に沿って転動自在なローラが設けられる、
    請求項9記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  11. 前記ブラケットに鉛直方向に貫通する貫通穴が形成され、その貫通穴に鉛直方向上方に付勢する圧縮ばねを介してピンが挿通され、そのピンの挿通突出部に鉛直方向に昇降自在な前記移動手段が接続され、
    前記ブラケットが前記ピンにてフローティングされるように設けられる、
    請求項8記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  12. 前記各先端部が断面ほぼ円形の柱体で構成され、その円形の柱体の周面が前記クリアランスに直接当接される、
    請求項7に記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  13. 前記バルブクリアランス調整ユニットは、アジャストスクリューを任意の方向に回転させるナットランナを少なくとも1つ有するナットランナ部と、そのナットランナ部に接続され、ナットランナ部を前記アジャストスクリューに対して昇降させる第1昇降部と、を有する
    請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  14. 前記測定子、前記移動手段、前記駆動手段、前記測定手段、および前記バルブクリアランス調整ユニットを、前記カムシャフトの軸長手方向に対してスライドさせるスライド装置をさらに有する
    請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  15. 前記測定子、前記移動手段、前記駆動手段、前記測定手段、および前記バルブクリアランス調整ユニットを、前記カムシャフトの軸長手方向と直交する平面において所定の点を中心に揺動させるチルト装置をさらに有する
    請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置。
  16. 前記演算手段が、前記バルブクリアランス調整ユニットによる前記アジャストスクリューの回転を制御する制御装置を有する
    請求項7記載のバルブクリアランスの測定調整装置。























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