以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明の一実施形態におけるスロットマシン(遊技機)の外観構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態におけるスロットマシンの外観構成を示す図である。
(スロットマシン10)
本実施形態に係るスロットマシン10の筐体の前面部には、表示機能を有するフロントパネル40が設けられ、このフロントパネル40には、1つの透明な表示窓21が設けられている。表示機能を有するフロントパネル40は、例えば液晶パネルであり、種々の演出のための画像や遊技に必要な情報を表示する。また、フロントパネル40において、表示窓21の部分には、画像を表示するための液晶や液晶を構成する部材(偏光板など)や液晶を制御する回路などが設けられておらず、透明なままである(すなわち、物理的に画像表示できない領域である)。
一方、筐体内部であって表示窓21の後方には、3つのリール(回胴)群31が配置されている。遊技者から見て左側から、左リール31L、中リール31C、右リール31Rが配置されている。尚、以下の説明においてリール群31とは上述した3つの各リールを示すものとする。リール31L、31C及び31Rはリング状体であり、その外周面には図13に示すような複数の入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したリールテープが貼られている。1つのリールには、例えば21個の複数種類の図柄が等間隔で配列されている。但し、図柄の配列はリールごとに異なっており、各図柄に0〜20の図柄番号が付与されている。そして、表示窓21内から、リール31L、31C及び31Rの上下方向で連続する3つの図柄(図1のリール群31上に示す円)が見えるようになっている。
また、リール31L、31C及び31Rの中心部には、ステッピングモータ(図示せず)が連結されており、このステッピングモータの駆動によってリール31L、31C及び31Rが回転する。従って、遊技者の立場からすると、リール31L、31C及び31Rの図柄が表示窓21内で上下に移動しているように見える。更に、リール31L、31C及び31Rの内側には、バックランプ(図示せず)が設けられている。バックランプはリールごとに3個ずつ配置されており、リールが停止した時に表示窓21から見える総計で9個の図柄の夫々に対応するようにして、リール31L、31C及び31Rの内側に配置されている。また、リール31L、31C及び31Rは透光性を有する材料から形成されており、バックランプの点灯によりリール31L、31C及び31Rに付された図柄が照光されるように構成されている。
フロントパネル40の表示窓21上の点線は、有効ライン22a、22b及び22cからなる有効ライン群22を示すものである。有効ライン群22は、水平方向の中段の有効ライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の有効ライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の有効ライン22cとから構成されている。そして、リール31L、31C及び31Rに付された図柄は、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの有効ライン群22上に位置するような間隔で配置されている。
フロントパネル40の右下側にはメダル投入口23が設けられており、ここから遊技者によってメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン22a、22b及び22cの1ライン乃至5ラインが有効になる。投入されたメダルが1枚のときは1つの有効ライン22aが有効になり、2枚のときは水平方向の3つの有効ライン22a及び22bが有効になり、3枚のときはさらに加えて斜め方向の2つの有効ライン22cを含む総計で5つの有効ライン22a〜22cが有効になる。この制御は、後述のメインCPU(中央演算装置)51(図2参照)により行われる。例えば3枚のメダルが投入されている場合には、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、少なくとも1つの有効ライン22a〜22cに特定の図柄の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。
また、筐体の前面部には、遊技者が遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチが設けられている。例えば、本実施形態では、スタートスイッチ41、ストップスイッチ群42及びベットスイッチ群43が設けられている。更に、フロントパネル40の下(メダル払い出し口の近傍)にスピーカ71が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31L、31C及び31Rの回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ、例えばレバーである。ストップスイッチ群42は、左リール31Lを停止させるときに操作する左ストップスイッチ42Lと、中リール31Cを停止させるときに操作する中ストップスイッチ42Cと、右リール31Rを停止させるときに操作する右ストップスイッチ42Rとから構成されている。これらのストップスイッチ42L、42C及び42Rは、例えばボタンとして並設されている。
ベットスイッチ群43は、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット枚数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ43a及びMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43bから構成されている。これらのベットスイッチ43a及び43bも、例えばボタンとして配置されている。1ベット・2ベットスイッチ43aが操作される度に、ベット枚数が1枚と2枚との間で切り替えられ、MAXベットスイッチ43bが操作されると、ベット枚数が3枚となる。
スロットマシン10において、通常ゲームでは、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入するか、ベットスイッチ群43を操作すると、有効ライン22a〜22cがベット枚数に応じて有効化される。更に、遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、役の抽選が行われると共に、リール31L、31C及び31Rが回転し始める。そして、遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを操作すると、操作されたボタンに応じてリール31L、31C及び31Rの回転が停止し、有効化されている有効ライン群22(以下、単に有効ラインとする)上に並んだ図柄の組み合わせが予め定められた何らかの役の図柄の組み合わせと一致するときは入賞となり、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。但し、リール31L、31C及び31Rの回転の停止に際しては、役抽選の結果に基づいた制御が行われる。
また、遊技(ゲーム)中には、種々の演出、例えばバックランプの点灯、フロントパネル40を用いた画像表示及びスピーカ71からの音声の出力等が行われる。更に、このような演出として、役の当選可能性の告知演出が行われることもある。
次に、スロットマシン10の内部構成等のシステム構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。スロットマシン10の筐体内部には、メイン制御基板50、並びにこのメイン制御基板50に接続されたサブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13が配置されている。ここで、メイン制御基板50は、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13を制御することでスロットマシン10の遊技制御(ゲーム中の動作制御)を行い、サブ制御基板60は、メイン制御基板50の遊技制御に応じた演出制御(演出用の表示や音などの制御)を行うものである。
(メイン制御基板50)
メイン制御基板50には、メインCPU51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53及びインタフェース回路(I/F回路)54が設けられており、これらはバス55を介して互いに接続されている。
メインCPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU51は、ROM52に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットマシン10全体の制御を行う。
ROM52には、メインCPU51に、後述の図11−1〜図11−3に示す処理及びその他の遊技の制御に必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM53は、メインCPU51が各種の制御を行う際に用いられ、データ等を一時的に記憶する。
I/F回路54は、メイン制御基板50と、サブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。但し、メイン制御基板50とサブ制御基板60との間では、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。
(サブ制御基板60)
サブ制御基板60には、サブCPU61、ROM62、RAM63、画像制御プロセッサ64、画像データROM65、ビデオRAM66、音源回路67、アンプ68及びインタフェース回路(I/F回路)69が設けられている。サブCPU61、ROM62、RAM63、画像制御プロセッサ64、音源回路67及びI/F回路69はバス70を介して互いに接続されている。また、画像データROM65及びビデオRAM66は画像制御プロセッサ64に接続され、アンプ68は音源回路67に接続されている。
サブCPU61は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU61は、ROM62に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板60全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。なお、サブCPU61の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM62には、サブCPU61に、後述の図12−1及び図12−2に示す処理及びその他の遊技中の演出に必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM63は、サブCPU61が各種の制御を行う際に用いられ、データ等を一時的に記憶する。
これらのサブCPU61、ROM62及びRAM63は、夫々メイン制御基板50に設けられたメインCPU51、ROM52及びRAM53と同様の機能を有するものである。なお、ROM62及びRAM63は、夫々ROM52及びRAM53と同等の規格のものを用いても良いが、これらよりも記憶容量の大きいもの等を用いても良い。
上述のフロントパネル40は画像制御プロセッサ64に接続されている。画像データROM65には、フロントパネル40に表示されるキャラクタ、文字及び背景等の画像データが記憶されている。また、ビデオRAM66は、画像制御プロセッサ64がフロントパネル40に表示しようとする画像を作成する際に用いられ、画像データROM65から読み出したデータ等に基づき表示すべき画像データがビデオRAM66に展開される。
更に、本実施形態には、演出用周辺機器として、フロントパネル40の他にスピーカ71、上述のバックランプ等が設けられている。スピーカ71はアンプ68に接続されている。これらの演出用周辺機器は、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出等)の出力を行うものであり、サブ制御基板60にのみ接続されており、メイン制御基板50には接続されていない。
I/F回路69は、メイン制御基板50からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。なお、上述のように、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
(リール基板11)
リール基板11には、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rを駆動するためのステッピングモータ(図示せず)が接続されている。これらのリール31L、31C及び31Rの動作の制御は、リール基板11を介してメインCPU51からの指示によって行われる。
(中央表示基板12)
中央表示基板12は、例えばフロントパネル40の裏側の中央部に取り付けられる。中央表示基板12には、セレクタ81、1ベット・2ベットスイッチ43a、MAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43b、スタートスイッチ(レバー)41、左ストップスイッチ(ボタン)42L、中ストップスイッチ(ボタン)42C、右ストップスイッチ(ボタン)42R、設定表示部82及び設定変更スイッチ83が接続されている。
セレクタ81は、メダル投入口23から投入されたメダルが正規のものであるか識別し、不正なメダルを排除する。設定表示部82は、前面扉の裏側から見えるように配置されており、抽選役や払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)等が表示される。設定変更スイッチ83は、抽選役や払い出しに関する設定等を変更する際に操作するスイッチである。尚、図2の中央表示基板12に接続される他の構成は、図1に示した同符号のものと同様であるので、説明を省略する。
(電源装置基板13)
電源装置基板13には、設定変更有効化スイッチ91、電源スイッチ92、ホッパ装置93及び電源装置94が接続されている。設定変更有効化スイッチ91は、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更を可能な状態にする際に操作するスイッチである。即ち、設定変更有効化スイッチ91がオンの状態になっているときに限り、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更が可能になる。電源スイッチ92は、電源装置94のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。ホッパ装置93は、メダルの貯蔵及び払い出しを行う装置であり、電源装置基板13を介したメインCPU51からの指示に基づいて、予め貯蔵しておいたメダルから所定枚数のメダルを遊技者に払い出す。
次に、本実施形態におけるスロットマシン10の機能構成について説明する。
図3は、図2に示したスロットマシン10の機能構成を示すブロック図である。図3において、図1及び図2に示した構成と同一部分には同一の符号を付与しており、その説明を省略する。本実施形態においては、例えばメインCPU51及びROM52のプログラムから、以下の各部101、103、106、107、108、109及び110が構成されている。また、例えばRAM53に、以下のフラグ情報記憶部105が備えられ、例えばROM52に、以下の抽選テーブル102のデータが記憶されている。
制御部101は、スタートスイッチ41、セレクタ81、ストップスイッチ群42からの信号に応じて、後述の役抽選部103やリール制御部106及び入賞判定部107等の動作を制御する。また、制御部101は、スタートスイッチ41やストップスイッチ群42を遊技者が操作可能とするタイミングや、コイン投入可能とするタイミング等も制御する。
抽選テーブル102は、スロットマシン10において当選可能な各役(特別役、小役、リプレイ役など)の当選確率を定める乱数値と当選役を対応付けたテーブルである。すなわち、各役において割り当てられた乱数値の数が多いほど当選確率(後述する役抽選部103により抽選される確率)は高くなる。この抽選テーブル102は、後述する役抽選部103の抽選処理に利用される。尚、抽選テーブル102は、例えばROM52内に格納されるデータである。
ここで、抽選テーブル102に含まれる抽選役の具体例について説明する。
抽選テーブル102は、例えばビックボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、チェリー、ベル、スイカ、リプレイという6種類の抽選役及びハズレの領域から構成されている。ここで、BB及びRBは特別役であり、入賞すると所定枚数のメダルの払い出しと共にビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームに移行する役である。尚、チェリー、ベル、スイカをまとめて小役と呼ぶ。
また、各抽選役が抽選テーブル102中に占める領域の大きさの違いが、当選確率の違いとなる。例えば、BB、RBの当選確率は小役に比べて低く、割り当てられた乱数値の数が小役よりも少ない。スロットマシン10は、抽選した当選役に応じてリール群31の停止制御を行い、有効ライン上に停止したリール群31の図柄の並びをもとに役の入賞を判定する。この時、入賞可能な役は当選役に応じた役である。ここで入賞と判定した場合には、スロットマシン10は、入賞した役(以下、入賞役とする)に応じて、配当のメダルの払い出しや、所定の遊技(BBゲームやRBゲームなど)への移行を行う。
次に、入賞時の有効ライン上の図柄組み合わせと入賞役との関係について説明する。BBとは、第1の特別役であり、例えば、有効ライン上にリール群31の特定図柄「赤7」が3つ揃うことで入賞となる役である。この特定図柄「赤7」は、図13の符号A1が付与された図柄である。このBBが入賞すると、例えば15枚のメダルの払い出し及びビックボーナスゲームへの移行が行われる。RBとは、第2の特別役であり、例えば有効ライン上にリール群31の特定図柄「BAR」が3つ揃うことで入賞となる役である。このRBが入賞すると、例えば12枚のメダルの払い出し及びレギュラーボーナスゲームへの移行が行われる。
ベルは、小役であり、例えば有効ライン上にリール群31の特定図柄「ベル」が3つ揃うことで入賞となる役である。このベルが入賞すると、例えば12枚のメダルの払い出しが行われる。スイカは、小役であり、例えば有効ライン上にリール群31の特定図柄「スイカ」が3つ揃うことで入賞となる役である。このスイカが入賞すると、例えば10枚のメダルの払い出しが行われる。チェリーとは、小役であり、例えば有効ライン上にリール群31の特定図柄「チェリー」が左リール31Lの有効ライン上に止まった場合に他の中リール31C及び右リール31Rの有効ライン上の図柄はなんであっても入賞となる役である。このチェリーが入賞すると、2枚のメダルの払い出しが行われる。
また、リプレイとは、再遊技役であり、例えば有効ライン上にリール群31の特定図柄「リプレイ」が3つ揃うことで入賞となる役である。このリプレイが入賞すると、再遊技が行われる。又はハズレとは、特別役、小役、再遊技役のいずれにも当選しない抽選領域である。
次に、図3に示すメイン制御基板50内の機能ブロックの説明に戻る。役抽選部103は、上述した抽選テーブル102をもとに、役の抽選を行う。具体的には、役抽選部103は、例えば所定の領域(10進法で0〜65535)の乱数を発生させ、制御部101のタイミング制御に応じたタイミングで一の乱数値を取得する。そして、役抽選部103は、取得した乱数値を抽選テーブル102と照らし合わせることにより、その乱数値が属する領域を判定し、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、取得した乱数値が特別役当選領域に属する場合は、特別役の当選と判定し、非当選領域に属する場合は、ハズレと判定する。そして、何らかの役が当選した場合には、その役に対する当選フラグをオンにする。この当選フラグのオン/オフは、後述するフラグ情報記憶部105に格納される。また、役抽選部103は、役の当選に関する当選役情報をサブ制御基板60へ送信する機能も有する。
フラグ情報記憶部105は、役抽選部103によって何らかの役に対するフラグがオンになった場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶する。また、フラグ情報記憶部105は、特別役入賞可能回数を記憶する機能を有する。この特別役入賞可能回数とは、BBのストック数、即ち特別役が既に当選した回数に基づいて定められる回数であって、特別役の入賞が可能な回数(この後の遊技で入賞し得る回数)である。フラグ情報記憶部105は、例えばRAM53に備えられている。
リール制御部106は、リール群31(リール31L、31C及び31R)の回転の開始及び停止の制御を行う。より具体的には、リール制御部106は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部103による抽選の結果、並びにストップスイッチ群42(ストップスイッチ42L、42C及び42R)が操作されたタイミング等に基づいて、リール31L、31C及び31Rの停止位置を決定すると共に、ステッピングモータの駆動を制御して、その決定した位置でリール31L、31C及び31Rの回転を停止させる。
図4は、図3に示したリール制御部106におけるリール群31の停止制御機能を実現するための構成例を示す図である。
図4に示すように、リール制御部106は、制御パターンテーブル(パターン格納手段)106a、パターン選択部106b、リール停止制御部106cの構成により、リール群31の停止制御を行う。図4において、制御パターンテーブル106aは、遊技状態や、当選役などに応じたリール群31の停止制御パターンを格納するデータテーブルである。
パターン選択部106bは、役抽選部103が役抽選を終えたタイミングで、フラグ情報記憶部105より当選役フラグを参照し、遊技状態制御部108より遊技状態に関する情報得て、制御パターンテーブル106aより遊技状態及び当選役などに応じた停止制御パターンを選択する。
また、リール停止制御部106cは、パターン選択部106bが選択した停止制御パターンを用いて、ストップスイッチ群42に対する遊技者の操作に応じたリール群31の停止制御を行う。ここで、停止制御パターンとは、例えば特定の遊技状態及び当選役の場合に、ストップスイッチ群42に対して遊技者が操作したタイミングでリールを停止すべきか、上記タイミングよりリール上の所定数の図柄(4図柄以内)分だけリールを回転させてから停止すべきかを定める情報である。すなわち、この停止制御パターンが決まれば、出現可能な出目のパターンが決まる。ここで、出目とは、リール群31が停止後に表示窓21から見えるリール群31上の図柄の組合せである。
以下、具体例を示してリール制御部106の処理について説明する。
例えば、役抽選部103による抽選の結果、いずれの役にも当選していないとき(ハズレのとき)は、パターン選択部106bは、有効ライン上にどの役の図柄の組み合わせも停止しないような停止制御パターンを制御パターンテーブル106aより選択する。次に、リール停止制御部106cは、パターン選択部106bが選択した停止制御パターンと遊技者の各ストップスイッチ42L、42C及び42Rに対する操作タイミングを基に、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定める。これにより、いずれの役も入賞しない出目(ハズレ目)でリール群31が停止する。尚、リール停止制御部106cは、遊技者の各ストップスイッチ42L、42C及び42Rに対する操作タイミングを特定する信号を制御部101より受信する。
一方、何らかの役に当選している場合(当選フラグがオンの場合)には、パターン選択部106bは、有効ライン上に、当選した役の図柄の組み合わせが停止するような停止制御パターンを制御パターンテーブル106aより選択する。次に、リール停止制御部106cは、パターン選択部106bが選択した停止制御パターンと遊技者の各ストップスイッチ42L、42C及び42Rに対する操作タイミングを基に、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定める。これにより、遊技者のストップスイッチ群42に対する操作タイミングやリール群31における当選役に対応する図柄の配列次第ではあるが、当選役に応じた役が入賞する出目でリール群31が停止可能となる。
また、当該遊技で特別役に当選している場合や、特別役の当選が前遊技から持ち越されていて、且つ当該遊技で小役やリプレイに当選していない場合には、有効ライン上に特別役の図柄の組み合わせが停止するように、リール31L、31C及び31Rの停止制御の範囲内(例えば、ストップスイッチ群42が操作された際の図柄を含む5図柄以内)でできる限り特別役に係る図柄が揃うような引き込み制御を行う。但し、特別役の当選が持ち越されている場合であっても、小役やリプレイに当選したときは、小役やリプレイに応じた図柄が有効ライン上に停止するように、かつ、有効ライン上に特別役の図柄の組み合わせが停止しないように、上述した処理と同様の処理によりリール31L、31C及び31Rの停止位置を定める。
また、リール制御部106は、引込制御可能か否かを、当選した役や特別役に対応する図柄が引込制御可能な範囲に有るか無いか(引込可能図柄の有無)により判断する。また、引込制御とは別に、リール制御部106は、当選していない役の図柄が有効ライン上に揃わないよう(=入賞しないよう)に停止制御しており、これを、蹴飛ばし制御と称する。また、パターン選択部106bは、選択した停止制御パターンに関する情報をサブ制御基板60へ送信する機能を更に有する。これにより、本実施形態におけるスロットマシン10の特徴である、役抽選の結果がハズレであっても遊技者に目押し可能な出目(ハズレ目)を告知する演出を行うことができる。ここで、目押しとは、回転中のリール31L、31C及び31Rにおける特定の図柄が特定の位置にあるタイミングをねらって遊技者が、ストップスイッチ群42を操作することである。
入賞判定部107は、有効ライン群22のうち、有効になっている有効ライン上のいずれかに役の図柄の組み合わせが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当該遊技でその役に入賞したと判定する。このとき、入賞判別部107は、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上に位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の入賞の有無を判定する。なお、本実施形態では、リール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御に停止制御パターンを用いているので、リール31L、31C及び31Rが実際に停止してから入賞判定部107が図柄の組み合わせを判定するのではなく、リール制御部106によって停止制御パターンを用いてリール群31の停止位置が定められた時に、有効ライン上に停止する図柄の組み合わせを判別するようにしてもよい。
また、入賞判定部107は、各リール31L、31C及び31Rが停止する毎に、停止位置に関する情報をサブ制御基板60へ送信する機能を有する。これにより、本実施形態におけるスロットマシン10の特徴である、役抽選の結果がハズレであっても遊技者に目押し可能な出目(ハズレ目)を告知する演出を行った後に続けて、遊技者の目押しが成功したか否かに応じた演出を、各リール31L、31C及び31Rの停止に応じて行うことができる。
遊技状態制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、特別役(BB、RB)に入賞していた場合に、次遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、特別遊技の制御を行う。例えば、リール制御部106に特別遊技用のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に特別遊技用の演出を行わせたりする。また、遊技状態制御部108は、後述する出目告知抽選部110の抽選結果に応じて、出目告知の演出を指定する情報を、リール制御部106及びサブ制御基板60へ送信する機能を有する。
払出制御部109は、入賞判定部107による判定の結果、入賞している役に応じたメダルの払出しをホッパ装置93に行わせる。なお、メダルの払い出しに代えて、クレジットメダルの枚数を増加させても良い。
出目告知抽選部110は、本実施形態のスロットマシン10の特徴となる演出であり、3遊技(ゲーム)間に渡って遊技者に出目を告知する演出を行うか否かについて抽選を行う。また、出目告知抽選部110が、出目を告知する演出を行う場合は、大きく分けて以下の2種類の演出パターンがある。1つは、スロットマシン10においてストックされているBBの放出抽選に当選した場合に行う演出パターン1である。この場合には、遊技者が告知された出目のとおりに目押しできたか否かに関わらず、この出目告知の演出を終えるとBBが入賞可能な状態となる。すなわち、ストックされたBBが入賞可能な状態へ移行する。本実施形態の出目告知抽選部110は、特定の役(例えばチェリー)が当選した際に、このストックされているBBの放出抽選の処理を行う機能を更に有する。
また、他の1つは、単に出目告知の演出を行う演出パターン2であり、この場合には、出目告知の演出を行う3ゲーム間の内少なくとも1ゲームは、遊技者が告知した出目に応じた目押しを行った場合でも、告知された出目とならないようにリール群31の停止制御を行う設定となっており、演出を終えると通常遊技状態に戻る。尚、演出パターン1の演出時にのみ、3ゲーム全てにおいて遊技者が目押しにより告知された出目の通りの図柄を揃えることができる。このように、上述した演出パターン1、2を組み合わせて演出することで、ストックされているBBの放出抽選に当選したかもしれない(実際は当選していない場合もある)と遊技者の期待感を持たせるゲーム数を増やすことができる。
尚、上述した実施形態においては、出目告知抽選部110が演出パターン1を選択するのは特別役の入賞が可能になった場合であったが、これに限定されるものではなく、例えばフロントパネル40を利用して当選役の告知や当選役を入賞させるための操作手順の告知などを行う遊技など、通常遊技状態と比べて遊技者により有利な遊技状態となることを特定遊技への移行を決定した場合に演出パターン1を選択してもよい。
次に、サブ制御基板60の機能的な構成について説明する。図5は、サブ制御基板60の機能的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、例えばサブCPU61及びROM62のプログラムから、以下に示す演出パターン選択部201及び演出制御部202の一部が構成され、例えばROM62に演出を行うための演出パターンデータが記憶されている。
図5において、演出パターン選択部201は、遊技状態や当選役などに応じて演出のパターンを選択する。具体的には、演出パターン選択部201は、メイン制御基板50の役抽選部103からの信号を受けて、当選役等に応じた演出パターンを選択したり、メイン制御基板50の入賞判定部107及び遊技状態制御部108からの信号を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出パターンを選択したりする。また、演出パターン選択部201は、遊技状態制御部108から出目告知の演出を行う指示があった場合には、出目告知の演出パターンを選択する。なお、それらの演出パターンは、例えばROM62に記憶されている。
演出制御部202は、演出パターン選択部201によって選択された演出パターンに基づく演出の制御を行う。具体的には、演出制御部202は、演出パターンに基づく演出のためのフロントパネル40に表示するための画像データを作成し、また、音源回路67を制御する。これにより、フロントパネル40に画像データに応じた画像が表示されたり、音源回路67で生成された音信号がアンプ68によって増幅された後、スピーカ71から出力されたりして演出を行う。尚、演出制御部202において、画像データを作成してフロントパネル40へ表示させる機能(告知情報表示制御手段)は、例えば図2に示したサブCPU61及びROM62のプログラムによるソフトウェア処理と、画像制御プロセッサ64及び画像データROM65やビデオRAM66によるハードウェア処理の組み合わせにより実現する。
ここで、演出制御部202が、フロントパネル40において上述した出目告知の演出を行う場合の画像例について説明する。図6は、フロントパネル40において出目告知の演出を行う場合の画像例を示す図である。
図6に示すように、フロントパネル40の中央部分にはリール群31が良く見えるように、表示窓21が設けられており、この部分には画像を表示することはできない。また、フロントパネル40において表示窓21以外のエリアには、演出のための画像や遊技者に遊技状態を知らせるための情報を表示することができる。
また、表示窓21の上には、1ゲーム目の出目告知を行うパネル401が表示されている。また、パネル401の後ろに並ぶパネル402、403は、2ゲーム目、3ゲーム目の出目告知を行うパネルである。これにより、3ゲーム連続で出目告知を行うことを示している。ここで、図6に示したようにフロントパネル40に表示するパネル401〜403におけるハズレ目や当選役の告知例について説明する。
図10(a)は、1、3ゲーム目でハズレ目を告知して、2ゲーム目で当選役を告知した場合の告知例を示す図である。図10(a)に示すように、パネル401にはリール31L、31C及び31Rを示す3列の長方形901〜903が表示されている。長方形901はリール31Lの下段に「赤7」、長方形902はリール31Cの上段に「赤7」、長方形903はリール31Rの中段に「BAR」となる出目をそれぞれ示している。同様に、パネル403においても、各リールに一つの図柄が告知されている。また、パネル402は当選役である小役「ベル」を告知している。また、図10(b)は、1、3ゲーム目で当選役を告知して、2ゲーム目でハズレ目を告知した場合の告知例を示す図である。図10(b)に示すように、パネル401は「チェリー」、パネル403は「リプレイ」の当選役を告知し、パネル402は、ハズレ目を告知している。また、図10(a)、(b)に示すように、各パネル401〜403において、ハズレ目の告知を行うか当選役の告知を行うかは各ゲームにおける役抽選部103の役抽選処理の結果に応じて定まる。
また、フロントパネル40の下部エリアには、投入枚数表示部404、クレジット数表示部405、払い出し数表示部406が設けられている。投入枚数表示部404には、ベットスイッチ43a及び43bの操作やメダル投入口23からのメダルの投入に応じて投入枚数が表示される。クレジット数表示部405には、クレジットされているメダルの枚数が表示される。払い出し数表示部406には、メダルが払い出される際に、その枚数が表示される。
次に、出目告知の演出を行うために演出パターン選択部201が備える機能構成例について説明する。図7は、出目告知の演出を行うために演出パターン選択部201が備える機能構成例を示す図である。図7に示すように、演出パターン選択部201は、データ受信部201a、出目告知演出パターン選択部(告知情報決定手段)201b、通常遊技演出パターン選択部201c、及び特別遊技演出パターン選択部201dから構成されている。
データ受信部201aは、メイン制御基板50から種々のデータを受信して、出目告知演出パターン選択部201b、通常遊技演出パターン選択部201c、及び特別遊技演出パターン選択部201dへ演出に関する指示や演出に必要なデータを出力する。
出目告知演出パターン選択部201bは、データ受信部201aからの出目告知の演出指示に応じて、図6に示したパネル401〜403の表示に関する演出パターン(以下、パネル演出パターンとする)を選択する。このとき、出目告知演出パターン選択部201bは、データ受信部201aから当選役に関する情報を受け取り、当選役が有る場合にはその役を告知するパネル演出パターンを選択し、当選役がないハズレの場合には、出目(ハズレ目)を告知するパネル演出パターンを選択する。尚、出目告知演出パターン選択部201bは、上述したメイン制御基板50の出目告知抽選部110が選択した演出パターン1や演出パターン2に応じて、上記とは異なるパネル演出パターンの選択を行う場合もあり、その詳細は後述する。
また、出目告知演出パターン選択部201bは、出目告知の演出中に告知した出目の通りに各リール31が停止したか否か(遊技者が目押しできたか否か)の情報をデータ受信部201aから受け取り、図6に示したパネル401〜403において、「目押し成功」又は「目押し失敗」の演出をするためのパネル演出パターンを選択する。具体的には、出目告知演出パターン選択部201bは、出目告知の演出中に告知した出目の通りに各リール31が停止したか否かにより、パネル401〜403の各長方形(図10(a)の901〜903)の背景色を「目押し成功」なら青色、「目押し失敗」なら赤色に変化させるパネル演出パターンを選択する。尚、変化する前の各長方形の背景色は白色である。
更に、出目告知演出パターン選択部201bは、1つのパネルにおける目押し(3つのリール31に対する目押し)が全て成功した場合には、「OK」(成功)の文字をフロントパネル40に表示する演出パターンを選択し、1つのパネルにおける目押しが一つでも失敗した場合には、「NG」(失敗)の文字をフロントパネル40に表示する演出パターンを選択する。
通常遊技演出パターン選択部201cは、通常遊技状態であって上述した出目告知演出中ではない場合に、データ受信部201aよりメイン制御基板50からの指示などを受け取り、種々の演出を行うための演出パターンを選択する。特別遊技演出パターン選択部201dは、遊技状態が特別遊技へ移行したことを示す情報をデータ受信部201aから受け取り、特別遊技の演出をするための演出パターンを選択する。
以上に示した出目告知演出パターン選択部201b、通常遊技演出パターン選択部201c、及び特別遊技演出パターン選択部201dが選択した演出パターンに応じて演出制御部202が演出を行う。
ここで、上述した出目告知演出パターン選択部201bが行う、メイン制御基板50の出目告知抽選部110が選択した演出パターン1や演出パターン2に応じたパネル演出パターンの選択処理について詳細に説明する。上述したように演出パターン1は、出目告知の演出後にBBが入賞可能な遊技へ移行する演出であり、演出パターン2は、出目告知の演出後に通常遊技に戻る演出である。そして、演出パターン1の場合にのみ出目告知の演出により告知した出目の通りに3ゲーム全てにおいて遊技者は目押し可能であるが、以下に示すように、演出パターン1の場合であっても必ず目押しできるとは限らない。
本実施形態においては、例えば最初に停止したリール31が告知された出目の通りに停止しなかった場合に、即、演出パターン2であると遊技者を落胆させてしまうことを防ぐ工夫を行っている。その工夫とは、演出パターン1による出目告知の演出時に、遊技者が告知した出目に応じた目押しを行った場合でも、告知された出目とならないようなリール群31の停止制御を所定の確率で行うよう設定することである。すなわち、出目告知した図柄を出目告知した停止位置に引込制御可能なタイミングで遊技者がストップスイッチ群42を操作した場合であっても、スロットマシン10は、告知した停止位置に告知した図柄が停止しないようリール群31の停止制御を所定の確率で行う。
ここで、上述した遊技者が告知した出目に応じた目押しを行った場合にでも、告知された出目とならないようにリール群31の停止制御を行う機能を実現する方法について説明する。その方法とは、上述したリール制御部106のパターン選択部106bが選択した停止制御パターンにより停止可能な出目(=遊技者が目押し可能な出目)を遊技者に告知する(以下、告知Aとする)演出と、上記停止制御パターンでは停止不可能な出目(=遊技者が目押し不可能な出目)を遊技者に告知する(以下、告知Bとする)演出とをゲーム毎に使い分けるという方法である。
これにより、本実施形態の、出目告知演出パターン選択部201bは、出目告知の演出を行う3ゲームの間の各ゲームにおいて告知Aの演出を行うか告知Bの演出を行うかを定める演出パターン(以下、ゲーム間演出パターン)の組合せを決定する機能(告知指示決定手段)を有する。具体的には、出目告知演出パターン選択部201bは、リール制御部106のパターン選択部106bが選択した停止制御パターンに関する情報をデータ受信部201aから受け取り、この停止制御パターンに応じて告知Aとなるパネル演出パターンと告知Bとなるパネル演出パターンを特定する。尚、停止制御パターンに応じて告知Aとなるパネル演出パターンと告知Bとなるパネル演出パターンを特定する処理例については後述する。
次に、図8を用いて演出パターン1及び演出パターン2における上記告知A又は告知Bを組み合わせたゲーム間演出パターン例について説明する。まず、図8において、「○」は、告知Aを示し、「×」は告知Bを示す。ゲーム間演出パターン51は、3ゲームとも告知Aを行うゲーム間演出パターンを示し、演出パターン1の場合のみ出目告知演出パターン選択部201bが選択する演出パターンである。尚、このゲーム間演出パターン51は、演出パターン1の場合に出目告知演出パターン選択部201bが最も大きな確率(例えば50%)で選択する演出パターンである。これにより、遊技者に対して3ゲームとも目押しできたらBBへの入賞が可能となる期待感を高めることができ、出目告知に応じて目押しを楽しむよう促すことができる。
また、ゲーム間演出パターン52〜54は、3ゲーム中、1ゲームのみが告知Bであり、他の2ゲームが告知Aとなるゲーム間演出パターンであり、演出パターン1、2双方で出目告知演出パターン選択部201bが選択可能な演出パターンである。これにより、1ゲームだけはずした(目押しできなかった)場合にでも、遊技者は、BBへの入賞が可能となる期待感を維持することができる。
また、ゲーム間演出パターン55〜57は、3ゲーム中、2ゲームが告知Bであり、残り1ゲームが告知Aとなるゲーム間演出パターンであり、演出パターン1、2双方で出目告知演出パターン選択部201bが選択可能な演出パターンである。これにより、2ゲームはずした(目押しができなかった)場合にでも、遊技者は、BBへの入賞が可能となる期待感を維持することができる。
また、ゲーム間演出パターン58は、3ゲーム全てが告知Bとなるゲーム間演出パターンであり、演出パターン1、2双方で出目告知演出パターン選択部201bが選択可能な演出パターンである。これにより、3ゲームはずした(目押しができなかった)場合にでも、遊技者は、BBへの入賞が可能となる期待感を維持することができる。また、多様性のある演出を行うことにより遊技の趣向性を向上させることができる。
以上に示すように、本実施形態におけるスロットマシン10においては、出目告知の演出を行う3ゲーム中において、演出パターン1及び2の双方でゲーム間演出パターン52〜58を行うので、遊技者には、出目告知通りに目押しができなくても演出終了後にBBが入賞可能となることへの期待感を維持することができる。また、本実施形態のスロットマシン10においては、演出パターン1、2のどちらが選択されたか(=BBを入賞可能な遊技への移行が決定したか)や遊技者の期待感を高める目的などに応じて、出目告知演出パターン選択部201bが図8の各ゲーム間演出パターン52〜58を選択する確率を設定している。
その設定例を示すと、演出パターン1の場合に、出目告知演出パターン選択部201bが図8のゲーム間演出パターン52〜54を選択する確率は各々約10%で、ゲーム間演出パターン55〜57を選択する確率は各々約3%で、ゲーム間演出パターン58を選択する確率は約10%である。また、演出パターン2の場合に、出目告知演出パターン選択部201bが図8のゲーム間演出パターン52〜54を選択する確率は各々約13%で、ゲーム間演出パターン55〜57を選択する確率は各々約20%で、ゲーム間演出パターン58を選択する確率は約5%である。
上述した設定例は、演出パターン1の場合には3ゲーム中2ゲーム告知通りに目押し可能となるゲーム間演出パターン52〜54の方が、3ゲーム中1ゲーム告知通りに目押し可能となるゲーム間演出パターン55〜57より高確率で選択され、演出パターン2の場合には3ゲーム中1ゲーム告知通りに目押し可能となるゲーム間演出パターン55〜57の方が、3ゲーム中2ゲーム告知通りに目押し可能となるゲーム間演出パターン52〜54より高確率で選択される設定である。この設定により、遊技者に対して、出目告知を行う3ゲーム中、告知通りの目押しが1ゲーム成功するより2ゲーム成功する方が演出後にBB入賞可能となることへの期待感を高めることができる。また、上述した設定例では、ゲーム間演出パターン58を選択する確率は、演出パターン2の場合よりも演出パターン1の場合の方が高い。これにより、3ゲーム連続して告知通りの目押しできなかった場合には、逆にBB入賞可能となることへの期待感を高めるような演出を行っている。
次に、上述した出目告知演出パターン選択部201bが、リール制御部106が選択した停止制御パターンに応じて告知Aとなるパネル演出パターンと告知Bとなるパネル演出パターンを特定する処理について、具体例を示して説明する。
例えば、本実施形態におけるリール制御部106(厳密にはパターン選択部106b)が、当選役が無い(ハズレである)場合に選択する停止制御パターンが4パターンあるとする。このような場合に、出目告知演出パターン選択部201bは、上記4種類の停止制御パターン(以下、停止制御パターンA〜Dとする)別に、各停止制御パターンA〜Dでのみ停止制御可能な出目パターンを複数種類保持する。例えば、出目告知演出パターン選択部201bは、各停止制御パターンA〜Dに対応して図9に示すような12種類の出目パターン群A〜Dを保持する。
図9は、出目告知演出パターン選択部201bが停止制御パターンに対応して保持する出目パターン例を示す図である。図9に示すように、出目パターン群AにはNO.1〜12の出目パターンがあり、出目パターン群BにはNO.13〜24の出目パターンがあり、出目パターン群Cには、NO.25〜36の出目パターンがあり、出目パターン群Dには、NO.37〜48の出目パターンがある。また、各出目パターンを示す数字は、図13に示したリール群31の図柄に付与された図柄番号を示す数字である。
これにより、出目告知演出パターン選択部201bは、例えばリール制御部106が選択した停止制御パターンが停止制御パターンAである場合には、出目パターン群Aに含まれるNO.1〜12のいずれかの出目パターンを告知するパネル演出パターンを、告知A(目押し可能な出目告知)となるパネル演出パターンとして特定し、出目パターン群B〜Dに含まれるNO.13〜48の出目パターンを告知するパネル演出パターンを、告知B(目押し不可能な出目告知)となるパネル演出パターンとして特定する。
また、本実施形態の出目告知演出パターン選択部201bが選択するパネル演出パターンでは、図6及び図10(a)に示すように出目パターンで特定される全ての図柄(計9図柄)を表示するのではなく、出目パターンにおける各リール31において1つの図柄(計3図柄)を告知表示する演出となる。これにより、告知した図柄がリール31に複数含まれる場合には、いずれかの図柄が告知した停止位置に停止すればよいので、遊技者にとって目押しが容易となる。
また、上述したように出目パターンの一部の図柄のみを告知する場合には、出目パターンに含まれる図柄の内、どの図柄を告知表示してもよいが、好ましくは、遊技者が目押しを行いやすいように、図13において符号A1で示す「赤7」などの目立つ図柄や、目立つ図柄のそばにある図柄がよい。また、リール制御部106が選択することで停止制御パターンが定まると、各図柄を目押しした場合において停止制御可能な範囲(引込制御可能な範囲:例えば停止操作が行われた図柄を含まない1〜4図柄)も定まるので、更に好ましくは、告知する図柄はその停止制御可能な範囲がより大きいほうがよい。これにより、遊技者の目押しが多少正確でなくても、引込制御により出目告知通りの停止位置に告知した図柄を停止させることができる。
以上に示したように、本実施形態における出目告知演出パターン選択部201bは、遊技者に目押し可能な出目(告知通りに停止できる出目)を告知する告知Aと、遊技者に目押し不可能な出目(告知通りに停止できない出目)を告知する告知Bを選択したゲーム間演出パターンに応じてゲーム毎に使い分けて、パネル401〜403に告知Aや告知Bとなる出目を告知する情報を表示するパネル演出パターンを選択することができる。
以上、メイン制御基板50とサブ制御基板60の機能について説明したが、機能構成はこれに限定されるものではなく、各部の機能の一部を他の各部が有する構成としてもよい。例えば、図3の入賞判定部107と払出制御部109とが一体となってもよい。また、メイン制御基板50及びサブ制御基板60に上述した機能以外の機能が設けられていてもよい。
次に、本実施形態におけるスロットマシン10の動作について説明する。
図11−1〜図11−3は、スロットマシン10の遊技制御の動作フローを示す図である。尚、本実施形態のスロットマシン10においては、通常遊技中に出目告知抽選部110の抽選により出目告知の演出を行うか否かが定まるが、以下の説明においては、出目告知抽選部110の抽選により出目告知の演出を行うことが決まり、次のゲームから出目告知の演出を行う場合の処理であるとする。すなわち、メイン制御基板50からサブ制御基板60へ、次のゲームから出目告知の演出を行うよう指示が送信済みであるとする。尚、上述した演出パターン1又は演出パターン2のいずれの演出を行うかを特定する指示も送信済みであるとする。
まず、図11−1を用いて、メダル投入からリール群31が回転を開始するまでの処理について説明する。図11−1に示すように、まず、ステップS1において、制御部101は、メダルの投入を監視しており、遊技者によるメダル投入の有無を判断する。具体的には、制御部101は、メダル投入口23からのメダルの投入があるか、又はクレジットがある場合にベットスイッチ43a又は43bが操作されると、メダルが投入されたと判断する。
ステップS1において、メダルの投入が行われた場合、ステップS2に進み、制御部101は、投入されたメダル数を求め、ステップS3へ進む。ステップS3において、制御部101は、投入されたメダル数に関する情報(ベット情報)をサブ制御基板60へ送信して、ステップS4へ進む。また、ステップS1において、メダルの投入が行われていない場合に、ステップS4に進み、制御部101は、投入されたメダル数が1枚未満で有るか否かを判定する。ステップS4において、投入されたメダル数が1枚未満の場合には、制御部101は、ステップS1に戻る。また、ステップS4において、投入されたメダル数が1枚以上の場合には、制御部101は、ステップS5に進み、スタートスイッチ41がオンであるか否かを判定する。
ステップS5において、スタートスイッチ41がオンでない場合には、制御部101は、再度ステップS1に戻り、メダルの投入の有無を判断する。また、ステップS5において、スタートスイッチ41がオンである場合には、ステップS6において、役抽選部103は、乱数値を取得した後、ステップS7に進み、抽選テーブル102を参照して取得した乱数値に応じた役を特定することで、役抽選処理を行う。このステップS7で役抽選部103が特定した役が当選役となる。ステップS8において、役抽選部103は、当選役に応じた当選役フラグをオンとする。一方、抽選テーブル102に含まれるいずれの役にも当選しなかった場合(ハズレの場合)には、当選役フラグはオンしない。尚、ステップS8でオンされた当選役フラグはフラグ情報記憶部105に記憶される。
次に、ステップS9において、リール制御部106のパターン選択部106bは、フラグ情報記憶部105を参照して、遊技状態や当選役又はハズレに応じた停止制御パターンを選択する。次に、ステップS10、S11において、ステップS7で当選した役がない(ハズレである)場合には、リール制御部106のパターン選択部106bは、ステップS9で選択した停止制御パターンに関する情報をサブ制御基板60へ送信する。尚、このステップS11において、パターン選択部106bは、ハズレであることを示す当選役情報も合わせてサブ制御基板60へ送信している。また、ステップS11において、パターン選択部106bは、出目告知の演出中のみ停止制御パターンに関する情報をサブ制御基板60へ送信し、出目告知の演出を行っていない場合には、ハズレであることを示す当選役情報のみをサブ制御基板60へ送信する。ステップS11の後は、後述するステップS13の処理を行う。
また、ステップS10において、ステップS7で当選した役がある場合には、ステップS12として、役抽選部103は、その当選役に関する情報である当選役情報をサブ制御基板60へ送信する。次に、ステップS13において、制御部101は、リール制御部106にリール群31の回転を開始させる。尚、ステップS11及びS12の処理は、上述した処理に限定されるものではなく、常に当選役情報及び停止制御パターンに関する情報をサブ制御基板60へ送信してもよい。
次に、図11−2を利用して、回転中のリール群31に対する停止制御について説明する。尚、以下の説明において、第1〜第3ストップスイッチとは、ストップスイッチ群42の中のいずれか一つのストップスイッチではあるが、ストップスイッチ42L、42C、42Rを特定するものではなく、遊技者の操作したストップスイッチを操作順に示すものである。すなわち、「第1〜第3」の数字は遊技者の操作手順を示す数字である。また、以下の説明においてリール31とは、リール群31内のリール31L、31C及び31Rのいずれか一つを示す。
図11−2に示すように、ステップS15において、リール制御部106は、フラグ情報記憶部105を参照して役抽選の結果がハズレであるか否かを判定する。そして、ハズレである場合には、ステップS16に進み、リール制御部106は、遊技者が第1ストップスイッチをオンしたか否かを判断する。ステップS16において、遊技者が第1ストップスイッチをオンしていない場合には、リール制御部106は、遊技者が第1ストップスイッチをオンするまで待機する。また、ステップS16において、遊技者が第1ストップスイッチをオンした場合には、ステップS17において、リール制御部106のリール停止制御部106cは、遊技者による第1ストップスイッチの操作タイミング及びステップS9において選択した停止制御パターンにもとづいて、第1ストップスイッチに対応するリール31の停止制御を行う。
次に、ステップS18において、入賞判定部107は、第1ストップスイッチの操作により停止したリール31の停止位置に関する情報(以下、停止位置情報とする)を取得してサブ制御基板60へ送信する。
次に、ステップS19において、リール制御部106は、遊技者が第2ストップスイッチをオンしたか否かを判定する。このステップS19の処理も、上述したステップS16の処理と同様で、遊技者が第2ストップスイッチをオンしたことを検出するまでループする処理である。ステップS19において、遊技者が第2ストップスイッチをオンしたと判定した場合には、ステップS20に進み、リール制御部106のリール停止制御部106cは、遊技者による第2ストップスイッチの操作タイミング及びステップS9において選択した停止制御パターンにもとづいて、第2ストップスイッチに対応するリール31の停止制御を行う。
次に、ステップS21において、入賞判定部107は、第2ストップスイッチの操作により停止したリール31の停止位置情報を取得してサブ制御基板60へ送信する。
次に、ステップS22において、リール制御部106は、遊技者が第3ストップスイッチをオンしたか否かを判定する。このステップS22の処理も、上述したステップS16の処理と同様で、遊技者が第3ストップスイッチをオンしたことを検出するまでループする処理である。ステップS22において、遊技者が第3ストップスイッチをオンしたと判定した場合には、ステップS23に進み、リール制御部106のリール停止制御部106cは、遊技者による第2ストップスイッチの操作タイミング及びステップS9において選択した停止制御パターンにもとづいて、第3ストップスイッチに対応するリール31の停止制御を行う。
次に、ステップS24において、入賞判定部107は、第3ストップスイッチの操作により停止したリール31の停止位置情報を取得してサブ制御基板60へ送信する。
また、ステップS15において、ハズレではない(当選役フラグがオンしている)場合には、ステップS30に進み、リール制御部106は、遊技者が第1ストップスイッチをオンしたか否かを判断する。ステップS30において、第1ストップスイッチがオンの場合には、リール制御部106は、ステップS31に進み、第1ストップスイッチに対応するリール31に対して当選役に基づくリール制御を行う。
具体的には、ステップS31において、リール制御部106は、第1ストップスイッチの操作タイミング及びステップS9において当選役に応じて選択された停止制御パターンにもとづいて、リール31の停止制御(引込可能図柄の有無の判断や引込制御又は蹴飛ばし制御)を行い、ステップS32へ進む。ここで、引込可能図柄の有無とは、当選役に対応する図柄が引込制御可能な範囲に有るか無いかを判断することである。ここで、引込制御可能な範囲とは、リール制御部106のパターン選択部106bが選択した停止制御パターンに定義されており、最大でストップスイッチ42をオンした時点の図柄を含む5つ目の図柄までの範囲である。この引込制御可能な範囲は、図柄の配列間隔、リール31の回転速度及びストップスイッチ42をオンしてからリール31停止までの最大許容時間により定まる。
次に、ステップS32において、リール制御部106は、遊技者が第2ストップスイッチをオンしたか否かを判定する。このステップS32の処理も、上述したステップS30の処理と同様で、遊技者が第2ストップスイッチをオンしたことを検出するまでループする処理である。ステップS32において、遊技者が第2ストップスイッチをオンしたと判定した場合には、リール制御部106は、ステップS33に進み、第2ストップスイッチに対応するリール31において当選役に基づくリール制御を行う。具体的には、リール制御部106は、上述したように引込可能図柄の有無に応じて、引込制御又は蹴飛ばし制御を行い、ステップS34へ進む。
次に、ステップS34において、リール制御部106は、遊技者が第3ストップスイッチをオンした否かを判定する。このステップS34の処理も、上述したステップS32の処理と同様で、遊技者が第3ストップスイッチをオンしたことを検出するまでループする処理である。ステップS34において、第3ストップスイッチがオンの場合には、リール制御部106は、ステップS35に進み、第3ストップスイッチに対応するリール31において当選役に基づくリール制御を行い、後述する図11−3のステップS37へ移行する。具体的には、リール制御部106は、上述したように引込可能図柄(当選役の図柄)の有無に応じて、引込制御又は蹴飛ばし制御を行う。
尚、上述した図11−2のステップS31、S33、S35においては、第1〜第3のストップスイッチの各々がオンする度に、リール制御部106は、リール31に対して引込可能図柄の有無を判断していたが、これに限定されるものではない。例えば、第1のストップスイッチがオンした際に、リール制御部106がリール31に対して蹴飛ばし制御をおこなった場合には、その後に、第2、第3のストップスイッチがオンするとリール制御部106は引込可能図柄の有無を判断することなくリール31に対して蹴飛ばし制御を行うようにしてもよい。
次に、図11−3を利用して、入賞判定から入賞した役に応じた処理までの動作を説明する。
図11−3に示すように、ステップS37において、入賞判定部107は、リール制御部106の制御に応じてリール群31の回転が停止した際のリール群31の停止位置を読み取り、入賞した役の有無を判定する。ステップS37において入賞無しと判定した場合には、ステップS46に進み、入賞判定部107は、入賞無しを示す入賞役情報をサブ制御基板60へ送信した後、図11−1のスタートに戻る。また、ステップS37において入賞有りと判定した場合には、入賞判定部107は、ステップS38に進み、入賞した入賞役に関する入賞役情報をサブ制御基板60へ送信する。
次に、ステップS39で入賞判定部107の判定が特別役の入賞である場合には、ステップS40において、払出制御部110の指示に応じてホッパ装置93は、所定枚数(15枚又は12枚)のメダルの払い出しを行うと伴に、遊技状態制御部108は、ビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームへと遊技状態を移行する特別遊技移行処理を行う。また、遊技状態制御部108は、サブ制御基板60にボーナスゲームに応じた演出を行うように指示する。
次に、ステップS50において、制御部101及びリール制御部106は、特別遊技処理を行う。具体的には、制御部101が、ビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームに応じたボーナスゲームを遊技者に提供するよう、リール制御部106へ指示する。これにより、リール制御部106は、例えばボーナスゲーム時の入賞役図柄(高確率で入賞する役の図柄)が「リプレイ」の図柄である場合には、この「リプレイ」の図柄が有効ライン上に揃うように停止制御を行い、ボーナスゲームを遊技者へ提供する。
ビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームにて規定される所定回数のボーナスゲームを消化すると、ステップS51において、遊技状態制御部108は、通常遊技に移行する処理を行って、図11−1のスタートに戻る。
ステップS39で入賞判定部107の判定が特別役の入賞でない場合には、ステップS41において、制御部101は、フラグ情報記憶部105において特別役の当選役フラグがオンであればその当選役フラグを次の遊技に持ち越すフラグ持越処理を行う。
次に、ステップS42で入賞判定部107の判定が小役の入賞である場合には、ステップS43において、払出制御部110は、入賞した小役に対応する配当の指示をホッパ装置93へ出力する。これにより、ホッパ装置93は、入賞した小役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS42で入賞判定部107の判定が小役ではない場合には、ステップS44において、制御部101は、リプレイ(再遊技役)の入賞であると判断して当該遊技で設定された賭数を次遊技に自動設定する(再遊技動作)。
以上に示したステップS43、S44の次に、ステップS45において、制御部101は、当該遊技での設定(当選役フラグなど)をクリアする。以上により、スロットマシン10は、当該遊技を終了して、次の遊技に移る(図11−1のスタートに戻る)。
次に、メイン制御基板50の図11−1〜図11−3に示した遊技動作と連動して動作するサブ制御基板60による演出動作について図を用いて説明する。図12−1及び図12−2は、サブ制御基板60による演出動作を示すフロー図である。尚、図12−1及び図12−2に示す演出動作は、スロットマシン10における出目告知演出を行う場合の演出動作であり、サブ制御基板60は、メイン制御基板50から、演出パターン1または2を特定する情報を受信済みであり、かつ、図8に示したゲーム間演出パターンも決定済みであるとする。
図12−1に示すように、まず、ステップS60において、演出パターン選択部201のデータ受信部201aは、ベット情報をメイン制御基板50から受信したか否かを判定する。ステップS60において、ベット情報を受信していないと判定された場合には、データ受信部201aは、再度ステップS60の処理を行い、ベット情報を受信するまでループ処理を続ける。尚、ベット情報とは、図11−1に示したステップS3の処理によりメイン制御基板50がサブ制御基板60へ送信した情報である。
ステップS60においてベット情報を受信した場合には、ステップS61に進み、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、出目告知の演出時の背景を演出する演出パターンを選択する。具体的には、出目告知演出パターン選択部201bは、図6に示したパネル401〜403の背景となる演出パターンを選択する。
次に、ステップS62において、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することで、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bにおいて選択された演出パターンに基づく演出出力をフロントパネル40やスピーカ71にて行う。これにより、フロントパネル40は、出目告知の演出用の背景画像を表示して、スピーカ71は、演出用の効果音を発音する。
次に、ステップS63において、演出パターン選択部201のデータ受信部201aは、当選役情報や停止制御パターンに関する情報をメイン制御基板50から受信したか否かを判定する。ステップS63において、当選役情報や停止制御パターンに関する情報を受信していないと判定された場合には、データ受信部201aは、再度ステップS63の処理を行い、当選役情報や停止制御パターンに関する情報を受信するまでループ処理を続ける。尚、当選役情報とは、図11−1に示したステップS11、S12の処理によりメイン制御基板50がサブ制御基板60へ送信した情報である。また、停止制御パターンに関する情報とは、図11−1に示したステップS11の処理によりメイン制御基板50がサブ制御基板60へ送信した情報である。
ステップS63において何れかの役に当選したことを示す当選役情報を受信した場合には、ステップS64に進み、演出パターン選択部201は、当選役を告知する演出パターンを選択する。出目告知の演出中である場合には、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、図10(b)に示したパネル401〜403のような当選役を告知するパネルを図6に示す位置に表示する演出パターンを選択する。また、この時、出目告知演出パターン選択部201bは、ゲーム間演出パターンで当該ゲームが告知A(目押し可能な告知)を行うゲームであると定義されている場合は、当選役情報に含まれる当選役を告知するが、ゲーム間演出パターンで当該ゲームが告知B(目押し不可能な告知)を行うゲームであると定義されている場合は、当選役情報に含まれる当選役と異なる役を告知する。また、ステップS63において、何れの役にも当選していないことを示す当選役情報とそれに対応した停止制御パターンに関する情報を受信した場合には、図12−2のステップS70に進む。
次に、ステップS65において、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することで、演出パターン選択部201において選択された演出パターンに基づく演出出力をフロントパネル40やスピーカ71にて行う。これにより、フロントパネル40は、当選役を告知するパネル401を表示して、スピーカ71は、演出用の効果音を発音する。
次に、ステップS66において、演出パターン選択部201のデータ受信部201aは、入賞役情報をメイン制御基板50から受信したか否かを判定する。尚、この入賞役情報とは、図11−3に示したステップS38、S46において入賞判定部107がサブ制御基板60へ送信した入賞役情報である。ステップS66において、入賞役情報を受信していないと判定された場合には、演出パターン選択部201のデータ受信部201aは、再度ステップS66の処理を行い、入賞役情報を受信するまでループ処理を続ける。
また、ステップS66において、入賞役情報を受信したと判定された場合には、演出パターン選択部201は、ステップS67に進み、受信した入賞役情報で特定される入賞役又はハズレに応じた演出パターンを選択する。例えば、出目告知の演出中であり、ステップS66で受信した入賞役情報が小役ベルの入賞を示す情報である場合には、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、出目告知したパネル401を消すとともに、告知した当選役に入賞できた旨を伝える演出として例えば「OK」を表示する演出パターンを選択する。また、ステップS66で受信した入賞役情報がハズレを示す情報である場合には、出目告知演出パターン選択部201bは、出目告知したパネル401を消すとともに、告知した当選役に入賞できなかった「NG」である旨を伝える演出パターンを選択する。
次に、ステップS68において、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することで、演出パターン選択部201で選択された演出パターンに基づく演出出力をフロントパネル40やスピーカ71にて行う。具体的には、出目告知の演出中にステップS67において「OK」を表示する演出パターンが選択された場合には、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することでフロントパネル40における出目告知を行ったパネルを消去するとともに、「OK」の文字を表示させて、スピーカ71から効果音を発音させる。これにより、遊技者は、告知された小役ベルに応じて目押しが成功したことを、演出を楽しみながら知ることができる。
尚、まだ出目告知を行っていないパネル(例えば出目告知演出を1ゲーム終えた後のパネル402、403)は、この時点ではまだ出目を告知する表示を行っていない。ステップS68の後の処理としては、図12−1のスタートに戻り次の遊技に応じた処理を行う。また、ステップS64、S65の当選役情報に応じた演出処理や、ステップS67、68の入賞役情報に応じた演出処理は、当選役情報や入賞役情報を受信した際に必ず行うものではない。すなわち、役の当選や入賞があってもフロントパネル40において特に演出を行わない場合もある。
次に、上述したステップS63において、停止制御パターンに関する情報及び当選役情報を受信した場合のステップS70以降の処理について図12−2を用いて以下に説明する。
まず、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、ステップS70において、受信した停止制御パターンに関する情報及びゲーム間演出パターンにもとづきパネル演出パターンを選択する。具体的には、出目告知演出パターン選択部201bは、図10(a)に示すような出目(ハズレ目)を告知するパネルを表示するパネル演出パターンを選択する。この時、出目告知演出パターン選択部201bは、図8に示したゲーム間演出パターンに応じて告知する出目が告知A(目押し可能な出目の告知)や告知B(目押し不可能な出目の告知)となる出目を告知するパネルを表示するパネル演出パターンを選択する。
次に、ステップS71において、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することで、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bで選択されたパネル演出パターンに基づく演出出力をフロントパネル40やスピーカ71にて行う。これにより、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することでフロントパネル40に例えば図10(a)に示したパネル401を表示させて、スピーカ71から効果音を発音させる。これにより、遊技者は、告知された出目に応じて目押しを試みることができる。
次に、ステップS72において、演出パターン選択部201のデータ受信部201aは、停止位置情報をメイン制御基板50から受信したか否かを判定する。ステップS72において、停止位置情報を受信していないと判定された場合には、データ受信部201aは、再度ステップS72の処理を行い、停止位置情報を受信するまでループ処理を続ける。尚、停止位置報とは、図11−2に示したステップS18、S21、S24の処理によりメイン制御基板50がサブ制御基板60へ送信した情報である。ここでは、第1ストップスイッチとして左ストップスイッチ42Lを遊技者がオンすることにより、左リール31Lが停止して、その停止位置情報を受信したとする。
ステップS72において停止位置情報を受信した場合には、ステップS73に進み、演出パターン選択部201は、停止位置情報にもとづき告知した出目の通りにリール31が停止したか否か(目押しが成功した否か)を遊技者に示す演出パターンを選択する。具体的には、上述したように演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、目押し成功により例えば左リール31が告知した出目の通りに停止した場合には、図10(a)に示したパネル401の長方形901の色を青色に変更し、目押し失敗なら長方形901の色を赤色に変更するパネル演出パターンを選択する。
次に、ステップS74において、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することで、演出パターン選択部201において選択された演出パターンに基づく演出出力をフロントパネル40やスピーカ71にて行う。これにより、フロントパネル40は、目押しが成功したか否かをパネル401の対応する長方形901に表示して、スピーカ71は、演出用の効果音を発音する。
次に、ステップS75において、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、3リール分の停止位置情報について処理したか否かを判断して、処理していなければステップS72の処理に戻り、処理していればステップS76の処理へ進む。すなわち、リール31の停止位置情報を3回受信して、ステップS72〜75の処理を繰り返す。ここで、2ゲーム目で中リール31Cが停止した場合には、図10(a)に示したパネル401の長方形902の色が目押し成功/失敗に応じて青色/赤色に変化して、3ゲーム目で右リール31Rが停止した場合には、図10(a)に示したパネル401の長方形903の色が目押し成功/失敗に応じて青色/赤色に変化する。
次に、ステップS76において、演出パターン選択部201の出目告知演出パターン選択部201bは、全てのリール31において出目告知した通りの停止位置で停止したか否かに応じて、当該パネルにおける出目告知に応じた目押しの成功/失敗を示す「OK」/「NG」の表示を行う演出パターンを選択する。
次に、ステップS77において、演出制御部202は、画像制御プロセッサ64及び音源回路67を制御することで、演出パターン選択部201において選択された演出パターンに基づく演出出力をフロントパネル40やスピーカ71にて行う。これにより、フロントパネル40は、告知した出目に応じて目押しが成功したか否かを「OK」/「NG」の文字により表示して、スピーカ71は、演出用の効果音を発音する。これにより、遊技者は、当該ゲームにおける出目告知に応じた目押しが成功したか否かを、演出を楽しみながら知ることができる。ステップS77の後の処理としては、図12−1のスタートに戻り次の遊技に応じた処理を行う。
尚、ステップS60において3ゲーム連続の出目告知演出を行う際の2、3ゲーム目におけるベット情報を受信した場合には、出目告知演出パターン選択部201bは、ステップS61において、パネル402及び403を含む(3ゲーム目であればパネル403のみ)出目告知演出を継続する演出パターンを選択する。これにより、ステップS62において、演出制御部202は、ステップS68やステップS77で表示された「OK」/「NG」の表示を止めて、出目告知をしていないパネル402を表示する。尚、パネル402において出目告知の情報が表示されるのは、ステップS65またはステップS71のタイミングである。
更に、ステップS60において3ゲーム連続の出目告知演出を終えた後の次ゲームにおけるベット情報を受信した場合には、演出パターン選択部201の通常遊技演出パターン選択部201cは、ステップS61において、通常遊技の演出を行う演出パターン又はメイン制御基板50からの指示に応じた特殊な演出を行う演出パターンを選択する。
以上に示したように、本実施形態のスロットマシン10は、従来にないハズレ目の出目予告を行うという演出を行うことができ、通常遊技から特別遊技(本実施形態では特別役への入賞可能な状態)へ移行する際の演出として、遊技者が自らの遊技技量(目押しの技量)を発揮できる演出を提供することができる。また、スロットマシン10は、3ゲーム間にわたり出目予告の演出を行うが、全て出目予告の通りに目押しできなくても、特別遊技(本実施形態では特別役への入賞可能な状態)へ移行する場合もあるとすることで、1、2ゲーム目で目押しに失敗しても遊技者に特別遊技への移行の期待感を失わせることなく、かつ、多様性のある演出を実現しているので、より遊技の趣向性を向上させることができる。
尚、上述した実施形態においては、当選役が有る場合には当選役を告知する情報をパネル401〜403に表示したが、この限りではなく、当選役に対応する図柄を特定の停止位置に停止させるよう遊技者に目押しを促す出目告知の情報を表示してもよい。また、上述した実施形態では、3ゲーム連続して出目告知の演出を行ったが、この限りではなく、1ゲームのみや、2ゲーム連続であっても4ゲーム以上連続であってもよい。また、上述した実施形態においては、出目告知の演出をストックしたBBが入賞可能となる遊技状態へ移行することを示すための演出としたが、この限りではなく、出目告知の演出を種々の特別遊技へ移行することを示すための演出として利用して好適である。
本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段は、プログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体やプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体であってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。