JP4822241B2 - 電気かみそり - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樋体状に成形された左右横長の外刃を備えている電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の外刃の製法にはプレス加工法と電鋳法とがあるが、いずれの加工法においても外刃をシート状に形成し、外刃ホルダーに装着して初めて外刃が逆U字状に保形されるようになっている。本発明では外刃を樋体状の立体として成形するが、この種の外刃は公知である(特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−141228号公報(段落番号0033、図9)
【特許文献2】
特開2002−143573号公報(段落番号0022〜0023、図7)
【0004】
特許文献1においては、ステンレス薄板に4回の打ち抜き加工と、切刃成形加工とを施したのち、切刃部分にリング状の絞り加工を施して刃ブランクを形成し、これに焼入れ処理と研磨加工を施して外刃を形成している。つまり刃ブランクを形成するための一連の加工は、全てプレス加工によって行っている。
【0005】
特許文献2においては、フォトレジスト法によってシート状の母型ブランクを形成したのち、母型ブランクをプレス加工で逆U字状に成形して母型とする。この母型を電着層に浸漬して1次電着層を形成し、その表面に剥離促進処理を施したうえで、再び電着層に浸漬して1次電着層の外面に2次電着層を形成する。この2次電着層を母型から剥離することにより、樋体形状を自己保持できる外刃が得られる。つまり立体的な電鋳法によって外刃を形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1における外刃は、刃ブランクを形成するための加工の全てをプレス加工で行うため、電鋳法に比べて加工工数が多いうえ、繰り返し行われる打ち抜き加工や切刃成形加工時に、刃穴の周縁壁が破断し変形するおそれがあり、歩留まりが低い。電鋳成形された外刃に比べて、分厚く、加工歪が残りやすい不利もある。プレス加工において避けられないバリやエッジを除去するために、研磨処理を施して肌あたりを良くする必要があり、全体として外刃の製造に要するコストが高く付く不利を免れない。
【0007】
特許文献2における外刃は、プレス成形された外刃に比べて、薄くて切れ味が良いうえ、加工歪のない外刃を少ない工数で形成することができる。樋体形状を自己保持できるので、外刃の支持構造を簡素化できる利点もある。しかし、立体形状のままで2次電着を行うので、逆U字状の表面上下位置の違いによって2次電着層の厚みにばらつきを生じやすい。例えば、逆U字状の湾曲部分と、湾曲部分に連続する縦面壁とで2次電着層の成長度合いが異なる。電着金属との距離が小さく、電流が流れやすい湾曲部分の厚みが、他の部分に比べて分厚くなる傾向があり、外刃の切れ味のシャープさが損なわれる。母型ブランクをプレス加工で逆U字状に成形する際に、強度の低いレジスト層が剥離欠落し、あるいは変形するなどの加工不良を生じやすく、歩留まりが低い点にも問題がある。
【0008】
本発明の目的は、均一な厚みに電鋳成形することができ、従って薄くて切れ味の良い外刃、なかでも樋体形状を自己保持できる外刃を備えている電気かみそりを提供することにある。本発明の目的は、摺動する内刃との摩擦抵抗が小さく、電力消費が少ない電気かみそりを提供することにある。本発明の目的は、前後一対のメイン刃と協同して、長毛やくせ毛を効果的に切断できるセンター刃を備えた電気かみそりを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気かみそりにおいては、樋体状に形成される左右横長の固定外刃51と、固定外刃51の内面に摺接する可動内刃52とからなるせん断刃17を備えている。固定外刃51の可動内刃52とのせん断面には、スリット145と、スリット145の周縁に形成される切刃146とが交互に形成してある。固定外刃51が、電鋳法で形成したシート状の外刃ブランク157に、塑性加工を施して樋体状に折り曲げ形成し、電鋳法で形成したシート状の外刃ブランク157の周縁に、無端状の補強壁161が形成してある。固定外刃51の有効せん断幅B2の左右外側方に、スリット145の左右幅より幅狭のダミースリット148が形成してある。スリット145およびダミースリット148と、固定外刃51の周縁との間の面壁に、スリット145およびダミースリット148を囲むように、一群の放熱穴149が形成してある。スリット145、ダミースリット148、および放熱穴149の各開口周縁には、下向きの突起が無端状に形成してある。スリット145、ダミースリット148、および放熱穴149の突起の周囲に凹部159が上へこみ状に形成してある点に特徴を有する。
【0011】
ダミースリット148の隣接ピッチが、スリット145の隣接ピッチと同じに設定してある。
【0014】
かみそりヘッド2に前後一対のメイン刃を配置し、両メイン刃の間に、固定外刃51と可動内刃52とを含むセンター刃17を配置する。メイン刃は、かみそりヘッド2b内に配置される内刃15と、外刃ホルダー12で支持される外刃16とを含む。外刃16のセンター刃17と対向する側の面壁に、ひげ捕捉用のスリット100の一群を形成する。
【0015】
スリット100のスリット列の左右幅B1は、外刃51の有効せん断幅B2より大きく設定する。
【0016】
センター刃17は、固定外刃51と可動内刃52、および固定外刃51の両端に固定した取付ピース54と、可動内刃52の中央下面に固定した連結片53とを含んで1個のユニット部品としてカセット化する。外刃ホルダー12の内面左右に、取付ピース54を介して固定外刃51の両側端を支持する左右一対の刃支持部89と、両刃支持部89の突端から下向きに延びる縦壁90と、両縦壁90の下端から左右対向状に突設されるばね受アーム91とを階段状に形成する。取付ピース54には、固定外刃51の左右両端を受け止める断面逆U字状の刃受部112を一体に設ける。取付ピース54の刃受部112は、刃支持部89と、その前後に設けた一対のガイド壁93とで上下スライドのみ自在に案内支持する。可動内刃52を押し上げ付勢するばね110を、連結片53と左右のばね受アーム91との間に配置して、センター刃17を浮動支持する。
【0017】
左右のばね受アーム91の前後面に、金属製の補強板139を橋絡固定する。 振動子48の駆動軸68を、左右のばね受アーム91と前後の補強板139で囲まれる空間を縦通する状態で配置して、センター刃17の連結片53に係合させる。
【0018】
【発明の作用効果】
本発明では、電鋳法で形成したシート状の外刃ブランク157に塑性加工を施して樋体状の固定外刃51を形成した。つまり、スリット145および切刃146を備えたシート状の外刃ブランク157を電鋳法により形成して、外刃ブランク157に厚みむらが生じるのを解消した。そのうえで、外刃ブランク157を樋体状に成形して、樋体形状を自己保持できる固定外刃51を構成した。従って、本発明によれば、固定外刃51の全体を均一な厚みで薄く形成でき、立体的な電鋳法で形成した従来の固定外刃に比べて、薄くて切れ味の良いのはもちろん、厚みにばらつきがない分だけ、シャープな切れ味を安定して発揮できる固定外刃51を提供できる。
【0019】
周縁に無端状の補強壁161を形成した外刃ブランク157によれば、固定外刃51の周縁部分の構造強度を無端状の補強壁161で増強できるので、周縁部分を始端にして亀裂が生じ、あるいは破損するのを良く防止でき、その分固定外刃51の耐久性を向上できる。
【0020】
有効せん断幅B2の左右外側方、すなわち可動内刃52と摺接しない領域にダミースリット148を形成すると、固定外刃51の放熱作用を向上できるので、使用状態において固定外刃51が熱くなるのを阻止できる。さらに、固定外刃51の見かけの刃面左右幅を、左右のダミースリット148の分だけ大きく見せて、せん断刃17の外観上の印象、すなわち見かけのせん断性能を向上することができる。
【0021】
ダミースリット148の隣接ピッチをスリット145の隣接ピッチと同じに設定すると、両スリット145・148を違和感なく連続させて、せん断刃17の外観上の印象をさらに向上することができる。
【0022】
少なくともスリット145の下端と外刃51の周縁との間の面壁に、一群の放熱穴149を形成すると、固定外刃51の放熱作用をさらに向上して、摩擦による固定外刃51の発熱を効果的に抑止できる。固定外刃51と可動内刃52との間が凹部159で隔てられるので、両刃51・52の接触面積を著しく減少して摩擦による固定外刃51の発熱を抑止できるうえ、電気かみそりの電力消費を減少できる。両刃51・52の接触面積が小さい分だけ、固定外刃51と可動内刃52とのせん断刃面における面圧を高めて、せん断刃17の切れ味を向上できる。
【0023】
かみそりヘッド2に前後一対のメイン刃が配置され、両メイン刃の間にセンター刃17が配置してある電気かみそりにおいて、外刃16のセンター刃17と対向する側の面壁にひげ捕捉用のスリット100の一群を形成すると、長毛やくせ毛を切断する際に、その毛先側をスリット100で捕捉できるので、センター刃17による長毛やくせ毛の切断を効果的に行える。
【0024】
スリット100の列幅B1を固定外刃51におけるスリット145の有効せん断幅B2より大きく設定すると、スリット145の有効せん断幅B2からはみだした長毛やひげの毛先をスリット100で捕捉保持して、ひげ切断をさらに確実に行うことができる。
【0025】
固定外刃51と可動内刃52、および固定外刃51の両端に固定した取付ピース54と、可動内刃52の中央下面に固定した連結片53とを含んで、1個のユニット部品としてカセット化したセンター刃17によれば、その全体を外刃ホルダー12に対して着脱するだけでセンター刃17を交換でき、交換に要する手間を著しく省くことができる。各部品を個別に組み付ける際に、組み立て間違いを生じる余地もない。取付ピース54の刃受部112を、刃支持部89と前後一対のガイド壁93とで上下スライドのみ自在に案内支持し、連結片53と左右のばね受アーム91との間に配置したばね110で可動内刃52を押し上げ付勢すると、センター刃17の全体を浮動支持して肌当りをソフト化できるうえ、センター刃17の刃面を肌面の凸凹変化に追随させて、ひげを確実にせん断できる。取付ピース54を、刃支持部89と前後一対のガイド壁93とで上下スライドのみ自在に案内支持するので、センター刃17の前後遊動を確実に規制することができる。
【0026】
左右のばね受アーム91と、その前後面に固定した補強板139とで囲まれる空間を利用して、振動子48の駆動軸68をセンター刃17の連結片53に係合させる電気かみそりによれば、センター刃17に過剰な負荷が作用するとき、振動子48の駆動軸68が前後に振れようとするが、その前後面を補強板139で支持して駆動軸68が前後に振れるのを規制して、センター刃17を常に適正に駆動できる。
【0027】
【実施例】
図1ないし図21は、本発明に係るロータリー式電気かみそりの実施例を示す。図2ないし図4において電気かみそりは、本体ケース1とその上部に設けたかみそりヘッド2と、本体ケース1に収容される電装品ユニット3などを主な構造体にして構成する。
【0028】
本体ケース1の前面には、モーター起動用のスイッチボタン5と、そのロックボタン6、および運転モードを切り換えるセレクトボタン7などの切り換え操作具と、表示具とを設けてある。表示具は、セレクトボタン7の上側に設けた充電灯8と、電池残量表示灯9と、ケース上部に設けられて運転モードに応じて色が変化する逆U字状のモード表示灯10と、ひげセンサーのオンオフに連動して点灯するセンサー灯11の4種である。符号12は外刃ホルダーである。
【0029】
図3において本体ケース1の背面側には、きわぞり刃(往復動刃)13と、きわぞり刃13を駆動位置へ押し上げ操作するスライドノブ14とが設けてある。かみそりヘッド2には、横軸まわりに回転する前後一対ずつの内刃15と、内刃15に密着する前後一対の外刃16とからなるメイン刃と、一対の内刃15の間に配置されるセンター刃(せん断刃)17と、これらを駆動する駆動機構などが配置してある。かみそりヘッド2の左右には、かみそりヘッド2を前後揺動不能にロック固定するためのロックノブ18と、外刃ホルダー12をロック解除操作する左右一対の解除ボタン19などが設けてある。なお、メイン刃は、センター刃17やきわぞり刃13に比べて、広いせん断面積を有し、比較的短いひげを効果的に切断できるうえ、深ぞりできる。また、きわぞり刃13はくせ毛や長毛を切断するのに適している。
【0030】
図4において電装品ユニット3は、内フレーム25と、内フレーム25の前面に装着される回路基板26と、回路基板26の背面側に配置される左右一対の2次電池27と、回路基板26に組み付けられる電源スイッチ、および各種の表示用LED等で構成してある。電装品ユニット3を本体ケース1内に装着した後、下面開口を塞ぐ底ケース21と内フレーム25とをビスで締結することにより、本体ケース1と、電装品ユニット3と、底ケース21の3者を分離不能に一体化できる。この組み立て状態において、電装品ユニット3を含むケース内空間は、ケースパッキン28で防水されている(図5参照)。かみそりヘッド2は、その下面に固定した浮動フレーム29を介して内フレーム25に装着され、前後左右、および上下の全方位へフロート自在に支持される。
【0031】
図2において、かみそりヘッド2には、モーター31と、遊星歯車機構からなる減速機構32とをユニット化した動力モジュールと、減速機構32で減速したモーター動力を内刃15に伝える巻掛伝動機構33と、モーター動力を左右方向の往復動力に変換してきわぞり刃13、およびセンター刃17に伝える動力系などが設けてある。
【0032】
図5において巻掛伝動機構33は、減速機構32の出力軸34に固定される原動プーリー35と、終段軸36に固定される従動プーリー37と、両プーリー35・36に巻き掛け装着されるタイミングベルト38などで構成する。終段軸36に設けた終段ギヤ39で、前後の内刃15を同時に回転駆動する。
【0033】
モーター31の回転動力を左右方向の往復動作に変換するために起振構造を設けている。図6において起振構造は、動力モジュールの側面に固定されるガイド板40と、モーター31の出力軸に固定される駆動カム41と、駆動カム41で上下に往復駆動される受動ピース42と、受動ピース42の上下動作を左右動作に直接変換する逆L字状の伝動ベルト43と、伝動ベルト43の左右動作を受け継ぐスライド片44とを含む。伝動ベルト43は、ポリイミド繊維で強化されたポリウレタン製のタイミングベルトからなり、その屈曲部の内外が変向ギヤ45と遊転ローラー46とで変向案内してある。
【0034】
図6においてスライド片44に伝動された往復動力は、その上面中央に突設した駆動ピン47と振動子48とからなる往復動力伝動系を介してセンター刃17に伝動され、同時にスライド片44の後面に設けた駆動アーム49を介してきわぞり刃13に伝動される。
【0035】
図7においてかみそりヘッド2は、動力モジュールの上面に装着固定されるヘッドフレーム55と、ヘッドフレーム55で前後揺動可能に支持される揺動枠56、および内刃支持枠57と、内刃支持枠57に対して前後面からそれぞれ着脱可能に装着される内刃ユニット58と、内刃支持枠55に着脱自在に装着される外刃ホルダー12と、内刃支持枠57の内部に収容される振動子48などで構成してある。ヘッドフレーム55、揺動枠56、および内刃支持枠57はそれぞれプラスチック成形品からなる。
【0036】
ヘッドフレーム55は、下向きに開口するケース部60と、ケース部60の上面両側に立設した側壁61とを備えており、左右の側壁61で揺動枠56を前後揺動可能に軸支する。そのために、ケース部60の上面壁は揺動枠56の揺動軌跡に沿って下凹み円弧状に形成されている。四角枠状に形成される揺動枠56の上面左右には、上端に揺動ボス62を備えた揺動腕63が立設されており、先の側壁61で揺動ボスを前後揺動自在に軸支する。これにより、ヘッドフレーム55を除く、揺動枠56および内刃支持枠57などの各部材が前後方向に揺動できる。しかし、ロックノブ18を押し下げると揺動できない状態になる。片方の揺動ボス62に、終段軸36と終段ギヤ39とが組み込まれる(図6参照)。図7に示すように、振動子48の左右両端の取付部は揺動枠56に固定する。
【0037】
内刃支持枠57は、下向きに開口する角箱状のカバー部65と、カバー部65の上面左右に突設されるトンネル断面状のアーチ部66とを一体に備えており、揺動枠56に上面側から係合装着されてヘッドフレーム55の上面を側壁61ごとカバーする。カバー部65の上面4箇所には、内刃ユニット58を前側、あるいは後側から係合装着するための装着部67が形成してある。
【0038】
内刃支持枠57を揺動枠56に装着することにより、振動子48の駆動軸68のみがカバー部65の上面の開口から上方へ突出するが、この開口と駆動軸68との間はパッキン69で封止する(図6参照)。内刃支持枠57のアーチ部66の外側壁に、先に述べたロックノブ18と解除ボタン19とが組み込まれる。
【0039】
図7および図8において、内刃ユニット58は、左右に長いH字状の内刃フレーム72と、内刃フレーム72で軸支される内刃15と、内刃15の両側端に突設される内刃軸73と、片方の内刃軸73に固定した内刃ギヤ74とからなる。内刃フレーム72の左右の脚下部には、先の装着部67と係合する係合溝75が左右対向状に設けてある。内刃15は、円柱状のプラスチック製ホルダーの周面に、一群の金属切刃をスパイラル状に埋設固定して構成する。
【0040】
内刃支持枠57に装着した内刃ユニット58を前後移動不能に係合捕捉するためのロック機構が、内刃支持枠57の内部に設けてある。図8に示すように、ロック機構は、前後に長いロックアーム77と、ロックアーム77を押し上げ付勢する圧縮コイル形のロックばね78とからなる。ロックアーム77の前後端には、内刃フレーム72を係合捕捉する係合爪79が上向きに突設してある。内刃ユニット58を装着部67に差し込み装着した状態においては、ロックアーム77の係合爪79が内刃フレーム72の両側に係合する。これにより内刃ユニット58は、前後、左右、上下の全方位へ移動不能に保持固定される。
【0041】
外刃ホルダー12は、前後一対の外刃16とセンター刃17を支持する内ケース12bと、内ケース12bを支持する外ケース12aとに分けて構成する。図9および図10に示すように、外ケース12aは門形に形成される左右一対の側枠81と、側枠81の下部どうしを繋ぐ前後の横枠82とで上下面が開口する枠体状に形成する。左右に対向する両側枠81の内面の中央上部には、内ケース12bを係合装着するための第1係合凹部83が形成され、両側枠81の内面の下面前後には、解除ボタン19と一体形成した係合爪85で係合捕捉される第2係合凹部84が形成してある。
【0042】
図10および図11に示すように、内ケース12bは、外ケース12aと同様に左右一対の側枠86と、側枠86の下部どうしを繋ぐ前後の横枠87とで上下面が開口する枠体状に形成するが、全体を外ケース12aよりひと回り小さく形成する。両側枠86の外側面には、先の第1係合部83と係合する係合爪88が一体に形成してある。
【0043】
図10に示すように、両側枠86の内面上部には、固定外刃51の両側端を支持する左右一対の刃支持部89と、両刃支持部89の突端から下向きに延びる縦壁90と、両縦壁90の下端から左右対向状に突設されるばね受アーム91とが階段状に形成してある。両縦壁90の対向面に固定外刃51の取付ピース54を係合するための突起92が形成してある。
【0044】
内ケース12bを外ケース12aに対して下面側から装着することにより、その側枠86の外面に設けた係合爪88が、外ケース12aの側枠81の内面に設けた第1係合部83と係合して、両ケース12a・12bを一体化できる。このように、外刃ホルダー12を、外ケース12aと内ケース12bとで構成すると、内ケース12bと、内ケース12bに組まれた前後の外刃16、およびセンター刃17を、ひとつのユニット部品として交換できるのはもちろん、前後の外刃16、とセンター刃17の三者を個別に交換することができる。
【0045】
図12および図13に示すように、外刃16の交換を容易化するために、前後の外刃16は、シート状の網刃体98と、網刃体98をアーチ形状に支持する外刃保持枠99とでカセット化してある。外刃保持枠99は、左右一対の側枠101と、側枠101の下部どうしを繋ぐ前後の横枠102とで上下面が開口する枠体状に形成してある。
【0046】
横枠102の前後面には、網刃体98を溶着固定するためのピン104をそれぞれ4個ずつ形成してある。網刃体98を逆U字状に湾曲したうえで、その前後縁に設けた穴をピン104に係合し、ピン104を溶着することにより、網刃体98と外刃保持枠99とを一体化しカセット化できる。このように外刃16をカセット化すると、網刃体98を外刃保持枠99ごと内ケース12bから取り外して網刃体98を交換できるので、交換作業が簡便に行え、交換時に網刃体98を傷めることもない。横枠102および網刃体98の前後端には、後述する緊張具を連結するための長穴105・106が形成されている。
【0047】
外刃17を上下動可能に支持し、かつ内刃15に密着付勢するために、外刃ホルダー12の内面前後と、前後中央の3箇所に、前ばねユニット113、中央ばねユニット114、後ばねユニット115からなる緊張具を設けている。
【0048】
図12において、前ばねユニット113は、左右に長い帯板状の付勢枠117と、付勢枠117を押し下げ付勢するばね体118とで構成する。付勢枠117はプラスチック成形品からなり、その板面の前後に、ばね体118を固定するための4個のピン119と、外刃保持枠99を係合連結するための4個の係合ピン120とが設けてある。付勢枠117の板面の左右3箇所には上下方向の長穴121が形成してある。
【0049】
ばね体118は、ステンレス板材を素材とするプレス成形品からなり、付勢枠117を補強する左右に長い帯状の補強壁124と、補強壁124の上縁中央寄りから斜め上向きに折り曲げ形成される一対のばね腕125とで構成する。補強壁124の面壁には、先のピン119と係合する4個の穴126と、付勢枠117に設けた長穴121に対応する3個の長穴127とが通設してある。補強壁124を付勢枠117の片面に接合し、穴126に挿通したピン119の突端を溶融変形することにより、ばね体118と付勢枠117を一体化して、付勢枠117を補強壁124で補強できる。
【0050】
図14に示すように、付勢枠117およびばね体118の長穴121・127を、内ケース12bの横枠87内面に突設したピン94で案内支持することにより、前ばねユニット13を内ケース12bで上下動自在に支持できる。ばね腕125の端部上面を横枠87の内面に形成した段部129で受け止めることにより、前ばねユニット13の全体が押し下げ付勢される。
【0051】
後ばねユニット115は、前ばねユニット113と同じ構造であって、前ばねユニット113を前後に反転して使用するだけであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0052】
図11に示すように、中央ばねユニット114は、ばね受アーム91のガイド凹部96で上下スライド自在に案内支持される左右一対の付勢ピース132と、付勢ピース132を押し下げ付勢する圧縮コイル形のばね133とで構成する。付勢ピース132は、中央にばね受部134を備えたプラスチック成形品からなり、ばね受部134の左右に突設した側壁135の前後面のそれぞれに、外刃保持枠99を係合連結するための4個の係合ピン136が設けてある。ばね133はばね受アーム91のガイド凹部96とばね受部134との間に配置する。
【0053】
先に説明したばね受アーム91は、それぞれ片持梁状に形成してある。そこで、その前後面に補強板139を橋絡状に固定してばね受アーム91の構造強度を増強する。図11に示すように補強板139は、ステンレス板材を素材とする左右に長い帯状のプレス成形品からなり、板面の左右に溶着用の4個の穴140と、上下方向の4個の長穴141とが通設してある。先の付勢ピース132の係合ピン136を長穴141に係合したうえで、ガイド凹部96内にばね133を装填した状態で、補強板139をばね受アーム91の前後面に接合し、補強板139の穴140に挿通したピン95の突端を溶融変形することにより、補強板139がばね受アーム91に固定され、同時に付勢ピース132をばね受アーム91に対して分離不能に支持することができる。
【0054】
図16に示すように左右のばね受アーム91は、左右間隔Wを介して対向するが、この左右間隔Wを利用して振動子48の駆動軸68を配置する。具体的には、外刃ホルダー12を内刃支持枠57に装着した状態において、駆動軸68が左右間隔Wを縦通して連結片53の受動溝111と係合し、振動子48の往復動力を可動内刃52に伝動できるように構成する。この組み付け状態において、連結片53および駆動軸68の前後面は、図19に示すようにそれぞれ補強板139と正対しており、従って、センター刃17に過大な負荷が作用し、駆動軸68が前後にぐらつこうとするとき、その前後面を補強板139で受け止めて適正に往復動させることができる。
【0055】
図15に示すようにセンター刃17は、内ケース12bに組み付けられる断面逆U字状の固定外刃51と、固定外刃51の内面に配置される断面逆U字状の可動内刃52と、可動内刃52の中央下面に溶着固定される連結片53と、固定外刃51の両端に溶着固定される取付ピース54等で構成する。
【0056】
可動内刃52は、プレス加工によって打ち抜き形成した刃ブランクにエッチングを施してスリット142と切刃143とを形成したのち、刃ブランクを逆U字状に塑性変形させて形成する。得られた可動内刃52のせん断面には、逆U字状のスリット142と、スリット142の周縁に形成される切刃143とが交互に形成されており、その下面中央に連結片53を装着するための取付部144が一体に形成してある。切刃142は可動内刃52の軸中心に対して角度θだけ傾けて形成してある。切刃142が固定外刃51のスリット145に引っ掛かるのを防ぐためである。
【0057】
固定外刃51の可動内刃52とのせん断面には、スリット145と、スリット145の左右周縁に形成される部分円弧状の切刃146とが交互に形成されており、その下面両側のそれぞれに取付ピース54を装着するための取付爪147が一体に形成してある。内外の切刃143・146のせん断作用によって、主として長毛やくせ毛を切断することができる。図1および図21に示すようにスリット145は、前後方向の湾曲長さが異なる長短2種のスリット145a・145bを交互に配置して形成する。
【0058】
図1に示すように、固定外刃51の有効せん断幅B2の左右外側方の非せん断部に、ダミースリット148が形成され、スリット145およびダミースリット148の下端と固定外刃51の下端縁との間の面壁に、一群の放熱穴149が形成してある。放熱穴149は、固定外刃51と可動内刃52との摩擦熱を効果的に逃がすために設けてある。ダミースリット148は放熱穴149と同様の放熱効果に加えて、固定外刃51の見かけの刃面左右幅を、左右のダミースリット148の分だけ大きく見せて、センター刃17の外観上の印象、すなわち見かけのせん断性能を向上するために設けてある。
【0059】
有効せん断幅B2とは、可動内刃52の左右長さに、可動内刃52のスライドストロークを加えた左右範囲を意味しており、有効せん断幅B2内のスリット145で捕捉したひげを可動内刃52でせん断できる。ダミースリット148の隣接ピッチとスリット145の隣接ピッチとは同じに設定し、そのスリット幅は個々のスリット145の左右幅(180μm)より幅狭に形成する。例えばダミースリット148の幅寸法がスリット145と同等程度の幅寸法に設定してあると、ひげがダミースリット148内へ入り込み、スリット周縁壁に引っ掛かって肌を引張り、ちくちくした痛みを生じてしまう。因みに、人のひげの太さは80ないし150μmであるので、ダミースリット148のスリット幅を50μm以下として、ひげがダミースリット148内へ入り込むのを防止し、先のような不快感を解消できるようにしている。
【0060】
図15に示すように取付ピース54には、可動内刃52をスライド案内する逆U字状のガイド部108と、係合脚片109と、固定外刃51の左右両端を受け止める断面逆U字状の刃受部112とが一体に設けてある。可動内刃52を固定外刃51に組み付けた状態で、取付ピース54を固定外刃51に溶着固定することにより、これら3者51・52・54を分離不能に一体化して1個のユニット部品とすることができ、従って、センター刃17の交換をより少ない手間で行える。
【0061】
センター刃17は、内ケース12bに対してケース上方から組み付けるが、組み付け状態においては図17に示すように、係合脚片109が内ケース12bの縦壁90に設けた突起92と係合して、センター刃17を内ケース12bに対して分離不能に固定保持する。この組み付け状態において、刃受部112の前後壁面は、刃支持部89の前後に設けた一対のガイド壁93(図11および図13参照)で上下動のみ可能に案内支持されている。
【0062】
連結片53には板ばね(ばね)110が組み付けてあり、左右のばね腕をばね受アーム91の上面で受け止めることにより、可動内刃52の全体が固定外刃51に押し付けられた状態で、左右スライドできる。不使用状態におけるセンター刃17は、板ばね110の弾性によって押し上げられているので、図17に示すように刃受部112の内面は刃支持部89から浮離れている。つまり、センター刃17は上下浮動自在に支持されている。連結片53には受動溝111が形成してあり、受動溝111が振動子48の駆動軸49と係合することにより、駆動軸49の左右往復動作を連結片53を介して可動内刃52に伝動できる。
【0063】
センター刃17による長毛やくせ毛の切断をより効果的に行うために、網刃体98にスリット100を形成している。詳しくは、網刃体98におけるシート面の殆どには、内刃15と協同してひげ切断を行う網刃を形成するが、センター刃17と対向する前後の網刃体98のシート面にスリット100を横列状に形成している(図9、図18参照)。網刃体98の厚み寸法は58μmと薄く、短いひげを深ぞりすることができる。図19において、網刃の形成領域を符号Z1で示し、スリット100の形成領域を符号Z2で示している。
【0064】
このように、センター刃17と対向するシート面にスリット100を横列状に形成すると、長毛やくせ毛を切断する際に、その毛先側をスリット100で捕捉して、センター刃17による長毛やくせ毛の切断を効果的に行える。なお、スリット100による長毛の捕捉をより確実に行うために、図18に示すように、スリット100の列幅B1は、固定外刃51におけるスリット145の有効せん断幅B2より大きく設定し、両側端のスリット100が、側端に位置するスリット145より外側方に位置するようにしている。
【0065】
以下に固定外刃51の製造方法を説明する。図20に示すように、固定外刃51は電鋳加工(a)〜(e)とプレス加工(f)〜(g)を経て形成する。電鋳加工は、図20(a)に示すように、銅板製の基材151にフォトレジスト152層を塗布形成し、乾燥したのち、フォトレジスト層152の表面にパターンフィルム153を密着させ、焼付け、現像、乾燥、の各処理を行って、図20(b)に示すように、基材151上にパターン膜154のみが残る1次ブランクを得る。次に、1次ブランクを電着層に浸漬して、図20(c)に示すように、パターン膜154で覆われていない基材151の表面に1次電着層155を成長させて2次ブランクを得る。このとき、1次電着層155の厚みがパターン膜154の厚みより分厚くなるまで電鋳を行う。1次電着層155を形成する電鋳金属としては、ニッケル、あるいはニッケル−コバルト合金などを適用できる。
【0066】
1次電鋳層155が形成された2次ブランクを重クロム酸カリウム水溶液に浸漬して、1次電鋳層155の表面に剥離促進処理を施す。この2次ブランクを再び電着層に浸漬して図20(d)に示すように、1次電鋳層155の外面に2次電着層156を形成する。2次電着層156を2次ブランクから剥離することにより、図20(e)および図1に示すようなシート状の外刃ブランク157が得られる。得られた外刃ブランク157に対して、図20(f)〜(g)に示すような曲げ型158を用いて複数段の塑性加工を施すことにより、断面逆U字状の固定外刃51を形成することができる。つまり、樋体形状を自己保持できる固定外刃51が得られる。
【0067】
上記の製造過程は、次のように要約することができる。銅板製の基材151の片面に形成したフォトレジスト層152の表面に、パターンフィルム153に合致するパターン膜154を形成する工程と、前記工程で得られた1次ブランクを電着層に浸漬して、パターン膜154で覆われていない基材151の表面に1次電着層155を形成する工程と、1次電鋳層155が形成された2次ブランクを重クロム酸カリウム水溶液に浸漬して、1次電鋳層155の表面に剥離促進処理を施す工程と、2次ブランクを再び電着層に浸漬して、1次電鋳層155の外面に2次電着層156を形成する工程と、2次ブランクから2次電着層156を分離して得られるシート状の外刃ブランク157に、複数段の塑性加工を施して樋体状の固定外刃51を形成する工程とからなる電気かみそりの外刃の製造方法。
【0068】
上記の製造方法によれば、パターン膜154を形成する工程と、1次電着層155を形成する工程と、1次電鋳層155の表面に剥離促進処理を施す工程と、1次電鋳層155の外面に2次電着層156を形成する工程を経て、シート状の外刃ブランク157を形成するので、均一な厚みの外刃ブランク157を形成することができる。こののち、外刃ブランク157に塑性加工を施して樋体状の固定外刃51を形成するので、曲げ加工時に外刃ブランク157の一部が欠損し、あるいは変形するなどの加工不良を生じることがなく、立体的な電鋳法によって形成していた従来の外刃製造方法に比べて、固定外刃51の歩留まりを著しく向上し、その製造コストを削減できる。
【0069】
先に述べたように、1次電着層155の厚みはパターン膜154の厚みより大きいので、得られた2次電着層156は、1次電着層155の周縁部分においてパターン膜154側へ回り込む。この回り込み部分は、図21に示すようにスリット145、ダミースリット148、放熱穴149の各開口の周囲において下向きの突起として無端状に連続しており、固定外刃51の周縁部分においても、無端状の突起として連続形成される。換言すると、これら回り込み部分の間に上へこみ状の凹部159が形成されるので、固定外刃51の可動内刃52との接触面積を減らすことができる。なお、この実施例における2次電着層156の膜厚は120μm、凹部159の凹み深さは15μmである。固定外刃51は網刃体98に比べての厚み寸法が大きいので、メイン刃ほどの深ぞりはできない。しかし、その切刃146がスリット刃として形成してあるので、長毛の切断を効果的に行うことができる。
【0070】
回り込み部分のうち、スリット145の周りの突起は切刃146として機能し、ダミースリット148、放熱穴149、および固定外刃51のそれぞれの周縁部分では補強壁160・161として機能する。とくに、固定外刃51の周縁の補強壁161は、外刃ブランク157の状態や、樋体状に折り曲げた状態の固定外刃51において、外力を受けて周縁部分に亀裂が入り、破損するのを良く防止できる。
【0071】
上記の実施例では、せん断刃17がセンター刃である場合について説明したが、本発明のせん断刃17はメイン刃であってもよく、その場合の内刃15は、往復動刃であってもよい。可動内刃52を押し上げ付勢するばね110は板ばねである必要はなく、コイルばねやキックばね、あるいは連結片53と一体に成形したプラスチックばねであってもよい。外刃ホルダー12は1個の独立部品で構成することができ、実施例で説明したように外ケース12aと内ケース12bとで構成する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】電鋳法によって形成した外刃ブランクの平面図である。
【図2】電気かみそりの正面図である。
【図3】電気かみそりの側面図である。
【図4】電気かみそりの分解正面図である。
【図5】かみそりヘッドの縦断正面図である。
【図6】かみそりヘッドの中央縦断正面図である。
【図7】かみそりヘッドの動力伝動系を省略した分解正面図である。
【図8】内刃ユニットの取付構造を示す縦断側面図である。
【図9】外刃ホルダーの分解斜視図である。
【図10】外刃ホルダーとセンター刃の関係を示す分解断面図である。
【図11】内ケースと中央ばねユニットの分解斜視図である。
【図12】外刃の分解斜視図である。
【図13】外刃の緊張構造を示す分解断面図である。
【図14】外刃の緊張構造を示す概略断面図である。
【図15】センター刃の分解斜視図である。
【図16】センター刃の駆動構造を示す縦断正面図である。
【図17】センター刃の浮動支持構造を示す縦断側面図である。
【図18】メイン刃のスリットとセンター刃の位置関係を示す平面図である。
【図19】メイン刃のスリットとセンター刃の位置関係を示す縦断側面である。
【図20】固定外刃の製造過程を示す説明図である。
【図21】外刃ブランクの底面図である。
【符合の説明】
17 センター刃
51 固定外刃
52 可動内刃
53 連結片
54 取付ピース
145 スリット
146 切刃
148 ダミースリット
149 放熱穴
Claims (6)
- 樋体状に形成される左右横長の固定外刃(51)と、固定外刃(51)の内面に摺接する可動内刃(52)とからなるせん断刃(17)を備えており、
固定外刃(51)の可動内刃(52)とのせん断面には、スリット(145)と、スリット(145)の周縁に形成される切刃(146)とが交互に形成されており、
固定外刃(51)が、電鋳法で形成したシート状の外刃ブランク(157)に、塑性加工を施して樋体状に折り曲げ形成してあり、
電鋳法で形成したシート状の外刃ブランク(157)の周縁に、無端状の補強壁(161)が形成されており、
固定外刃(51)の有効せん断幅(B2)の左右外側方に、スリット(145)の左右幅より幅狭のダミースリット(148)が形成してあり、
スリット(145)およびダミースリット(148)と、固定外刃(51)の周縁との間の面壁に、スリット(145)およびダミースリット(148)を囲むように、一群の放熱穴(149)が形成してあり、
スリット(145)、ダミースリット(148)、および放熱穴(149)の各開口周縁には、下向きの突起が無端状に形成されており、
これらスリット(145)、ダミースリット(148)、および放熱穴(149)の突起の周囲に凹部(159)が上へこみ状に形成されていることを特徴とする電気かみそり。 - ダミースリット(148)の隣接ピッチが、スリット(145)の隣接ピッチと同じに設定してある請求項1記載の電気かみそり。
- かみそりヘッド(2)に前後一対のメイン刃が配置され、両メイン刃の間に、固定外刃(51)と可動内刃(52)とを含むセンター刃(17)が配置されており、
メイン刃は、かみそりヘッド(2b)内に配置される内刃(15)と、外刃ホルダー(12)で支持される外刃(16)とを含み、
外刃(16)のセンター刃(17)と対向する側の面壁に、ひげ捕捉用のスリット(100)の一群が形成してある請求項1又は2記載の電気かみそり。 - ひげ捕捉用のスリット(100)のスリット列の左右幅(B1)が、外刃(51)の有効せん断幅(B2)より大きく設定してある請求項3記載の電気かみそり。
- センター刃(17)が、固定外刃(51)と可動内刃(52)、および固定外刃(51)の両端に固定した取付ピース(54)と、可動内刃(52)の中央下面に固定した連結片(53)とを含んで1個のユニット部品としてカセット化されており、
外刃ホルダー(12)の内面左右に、取付ピース(54)を介して固定外刃(51)の両側端を支持する左右一対の刃支持部(89)と、両刃支持部(89)の突端から下向きに延びる縦壁(90)と、両縦壁(90)の下端から左右対向状に突設されるばね受アーム(91)とが階段状に形成されており、
取付ピース(54)には、固定外刃(51)の左右両端を受け止める断面逆U字状の刃受部(112)が一体に設けられており、
取付ピース(54)の刃受部(112)が、刃支持部(89)と、その前後に設けた一対のガイド壁(93)とで上下スライドのみ自在に案内支持されており、
可動内刃(52)を押し上げ付勢するばね(110)を、連結片(53)と左右のばね受アーム(91)との間に配置して、センター刃(17)が浮動支持してある請求項4記載の電気かみそり。 - 左右のばね受アーム(91)の前後面が、金属製の補強板(139)で橋絡固定されており、
振動子(48)の駆動軸(68)が、左右のばね受アーム(91)と前後の補強板(139)で囲まれる空間を縦通する状態で配置されて、センター刃(17)の連結片(53)に係合してある請求項5記載の電気かみそり。
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