JP4479988B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

本発明は、スリット刃型の内刃を備えた電気かみそりに関する。
この種の内刃において、シート状の内刃ブランクを形成したのち、内刃ブランクをプレス成形して樋状の内刃を得ること、さらに一群の平行リブでスリット刃型の切刃を構成することは公知である(特許文献1参照)。そこではシート状の内刃ブランクを電鋳法によって形成している。内刃に弾性とたわみ性とを付与するために、切刃部分に隣接して弾性変形可能な支持壁を設けることも公知である(特許文献2参照)。その支持壁は、斜めに傾くリブ群で形成してあり、支持壁がたわみ変形することで切刃を外刃に密着させることができる。先の内刃と同様に、切刃は一群の平行リブと、隣接する平行リブどうしを繋ぐ複数個の補強リブとで構成されている。
電気かみそりの外刃において、一群の平行リブで切刃を形成することは公知である(特許文献3参照)。そこでは、外刃を電鋳法で逆U字状に形成しており、内刃の移動方向と直交する平行リブの一群で切刃をスリット刃型に形成している。平行リブからなる切刃は、外刃の湾曲壁部分と、湾曲壁部分に連続する直線壁部分とにわたって形成してあり、切刃の上下寸法が大きい分だけ、切刃基部に大きなせん断モーメントが作用しやすい。
特開昭56−104688号公報(第2頁、第1図) 特公昭38−9081号公報(第1頁、第4図) 特開2002−143573号公報(段落番号0023、図7)
特許文献1の内刃では、一群の平行リブと斜めの補強リブとで切刃を構成しているので、内刃全体が網刃状に形成され、平行リブと補強リブとが互いに補強し合って切刃部分の構造強度を向上できる。しかし、網刃状に構成した内刃は、外刃に対する摺接面積が大きくなるのを避けられず、駆動抵抗が大きい。外刃が網刃で形成してある場合には、内刃と外刃とが互いに相手側の刃穴を塞ぐので、ひげを捕捉し難い欠点もある。
電鋳法で形成した特許文献3の外刃は、プレス成形の外刃に比べて、薄くて切れ味がよく、しかも加工ひずみがない。逆U字状に折り曲げられたスリット刃型の切刃は、スリット(刃穴)の開口領域が大きいのでひげを適確に捕捉できるうえ、冷却効果に優れるなど、従来の外刃に比べてひげ切断を効果的に行える。この外刃と同様にして内刃を形成することにより、外刃と同様の特長を備えた内刃を形成できることが予想される。しかし、問題がないわけではない。逆U字状に折り曲げたリブ状の切刃は薄いうえ、各切刃の上下寸法が大きいので、ひげをせん断する際に、切刃の基端に大きなせん断モーメントが作用し、切刃が変形するおそれがある。
本発明の目的は、薄くて切れ味が良いにもかかわらず、切刃部分の構造強度を向上でき、しかも外刃との摩擦抵抗が小さくて電力消費を減少できる内刃を備えた電気かみそりを提供することにある。
本発明の電気かみそりは、図1および図4に示すごとく、逆U字状に保形される左右横長の外刃13と、外刃13に内接する状態で往復駆動される逆U字状の内刃14とを備えている。内刃14は、図1に示すごとく外刃13と協同してひげを切断する切刃領域C1と、切刃領域C1に隣接する一対の毛屑排出領域C2とを備えている。切刃領域C1には平行リブ状の小刃32とスリット33とが、毛屑排出領域C2には支持リブ34と毛屑排出孔35とが、それぞれ交互に形成してある。小刃32と支持リブ34とは左右方向へ互い違い状に配置する。以て、小刃32と、左右方向へ隣接する支持リブ34とを、三又状の基部壁36を介して連続させる。支持リブ34の幅寸法b1は、小刃32の幅寸法b2より大きく設定する。
本発明の電気かみそりは、逆U字状に保形される左右横長の外刃13と、外刃13に内接する状態で往復駆動される逆U字状の内刃14とを備えている。内刃14は、外刃13と協同してひげを切断する切刃領域C1と、この切刃領域C1に隣接する一対の毛屑排出領域C2とを備えている。切刃領域C1には、平行リブ状の小刃32とスリット33とが、毛屑排出領域C2には支持リブ34と毛屑排出孔35とが、それぞれ交互に形成してある。小刃32と支持リブ34とは左右方向へ互い違い状に配置する。以て、小刃32と、左右方向へ隣接する支持リブ34とを、三又状の基部壁36を介して連続させる。小刃(32)の幅寸法(b2)が、基部側で大きく湾曲中央へ向うに従って徐々に小さくする。
本発明の電気かみそりは、逆U字状に保形される左右横長の外刃13と、外刃13に内接する状態で往復駆動される逆U字状の内刃14とを備えている。内刃14は、外刃13と協同してひげを切断する切刃領域C1と、この切刃領域C1に隣接する一対の毛屑排出領域C2とを備えている。切刃領域C1には、平行リブ状の小刃32とスリット33とが、毛屑排出領域C2には支持リブ34と毛屑排出孔35とが、それぞれ交互に形成してある。切刃領域C1を構成する小刃32およびスリット33は、内刃14の左右の往復方向に対して所定角度傾斜する状態で形成されている。毛屑排出領域C2には、それぞれ部分円弧状の支持リブ34とまゆ形の毛屑排出孔35とが交互に形成されており、前後の各毛屑排出領域C2を構成する支持リブ34と毛屑排出孔35とは、内刃14の往復方向に対して互いに逆向きに傾斜する状態で形成されている。小刃32と支持リブ34とは左右方向へ互い違い状に配置されて、小刃32と、左右方向へ隣接する支持リブ34とが、三又状の基部壁36を介して連続している。前後の各毛屑排出領域C2を構成する毛屑排出孔35が、内刃14の往復方向に係る幅寸法が均一な複数個の小形の毛屑排出孔35と、毛屑排出領域C2の両側端に位置して、前記小形の毛屑排出孔35よりも内刃14の往復方向に係る幅寸法が大きな大形の毛屑排出孔35とで構成されている。毛屑排出領域C2の両側端に位置する支持リブ34aが、小刃32の基部に連続して形成されている。
小刃32は、内刃14の往復方向に対して所定角度傾斜する状態で形成する。更に、前後に対向する一対の支持リブ34は、小刃32の傾斜方向に対して逆向きに傾斜する状態で形成することができる。
小刃32の幅寸法は、図8に示すごとく基部側で大きく、湾曲中央へ向うに従って徐々に小さくすることができる。毛屑排出領域C2の両側端に位置する支持リブ34aは、小刃32の基部に連続して形成することができる。
断面逆U字状に折り曲げた内刃14の湾曲壁部分に切刃領域C1を形成し、直線壁部分に毛屑排出領域C2を形成する。内刃14は、エッチング法で形成したシート状の内刃ブランク42に塑性加工を施して逆U字状に形成することができる。
本発明では、内刃14の切刃領域C1に形成される小刃32と、毛屑排出領域C2に形成される支持リブ34とを左右方向へ互い違い状に配置することによって、小刃32と、左右方向へ隣接する支持リブ34とが、三又状の基部壁36を介して連続するようにしたので、小刃32の基部に作用するせん断モーメントを、基部壁36によって左右に分散させ、せん断モーメントが小刃32の基部に集中するのを防止でき、内刃14の切刃部分の耐久性を向上できる。従って、本発明の内刃によれば、従来例に比べて薄くて切れ味が良いうえに、切刃部分の構造強度が向上し、しかも外刃との摩擦抵抗が小さくて電力消費を減少できるなど、切断特性全般に優れた内刃を備えた電気かみそりが得られる。
支持リブ34の幅寸法b1が、小刃32の幅寸法b2より大きく設定されていると、小刃32の切れ味を向上させながら、支持リブ34の幅寸法b1が大きい分だけ基部壁36の強度を向上でき、より大きなせん断モーメントに耐える切刃構造を得られる。
小刃32が、内刃14の往復方向に対して所定角度傾斜する状態で形成されていると、小刃32と外刃13とのせん断作用に加えて、ひげを斜めに引くようにして切断できるので、ひげ切断をさらに円滑に行え、剛毛や軟らかいくせ毛でも効果的に切断できる。
前後に対向する一対の支持リブ34が、小刃32の傾斜方向に対して逆向きに傾斜する状態で形成されていると、内刃ブランク42を逆U字状に折り曲げる際に、小刃32と直交する向きの加工歪が残るのを解消して、内刃14の湾曲壁部分を適正な形状に成形できる。曲げ加工時には、小刃32で発生する変形応力が湾曲壁部分の曲げ中心軸と交差する向きに生じるが、前後に対向する支持リブ34が小刃32の傾斜方向に対して逆向きに傾斜する状態で形成してあると、前後の支持リブ34で生じる変形応力が小刃32の変形応力を打ち消す向きに作用するので、内刃14が小刃32の変形応力の向きにたわみ変形する傾向を一掃できるからである。
小刃32の幅寸法が、基部側で大きく湾曲中央へ向うに従って徐々に小さくしてあると、小刃32の切断機能を充分なものとしながら、基部側の強度が向上し、より大きなせん断モーメントに耐える切刃構造が得られる。また、小刃32の湾曲中心部でのスリット33の開口度合いを大きくできるので、その分だけひげを効果的に捕捉できるうえ、小刃32の湾曲中央付近における幅寸法が小さい分だけ小刃32が弾性変形しやすくなり、従って内刃14を外刃13の内面により確実に密着できる。
毛屑排出領域C2の両側端に位置する支持リブ34aが、小刃32の基部に連続して形成されていると、両側端の小刃32と支持リブ34aとを滑らかに連続させて、切刃領域C1および毛屑排出領域C2の側端に凹凸部分が形成されるのを解消できる。毛屑排出領域C2の側端に凹凸部分が形成されていると、その部分が外刃13に引っ掛かって、外刃13と内刃14のいずれか一方が破損するおそれがあるが、こうしたスリット刃に特有の破損を一掃して、内刃14および外刃13の耐久性を向上できる。
断面逆U字状に折り曲げた内刃14の湾曲壁部分に切刃領域C1が、直線壁部分に毛屑排出領域C2がそれぞれ形成されていると、左右方向へ連続する壁からなる基部壁36に湾曲壁部分と直線壁部分との境界線が形成されるので、内刃14を常に一定の折り曲げ形状に形成できる。例えば、湾曲壁部分と直線壁部分との境界線が、スリット33や毛屑排出孔35を横切る状態で形成してある場合に比べて、折曲形状にばらつきのない内刃14が得られ、その分だけ内刃14の切れ味を安定化できる。
エッチング法で形成したシート状の内刃ブランク42に塑性加工を施して形成した内刃14によれば、薄くて均一な厚みの内刃14が得られる。例えば、立体的な電鋳法で形成した薄い内刃に比べて、加工不良を生じることがなく、内刃14の歩留まりを向上できる利点もある。
図面は本発明に係る往復動式の電気かみそりの具体例を示す。図2において電気かみそりは、本体ケース1と、本体ケース1に差し込み装填される作動ユニットと、本体ケース1の前面に装着されるスイッチパネル2と、ケース後面に配置される図外のきわぞり刃ユニットとからなる。スイッチパネル2の上下には、モーター起動用のスイッチノブ4や、運転状態を表示する表示灯5などを備えている。
作動ユニットは、下半側の電装品ユニットと、その上部に設けたかみそりヘッドとを含む。電装品ユニットは、プラスチック成形品からなる電装品ホルダに、回路基板と、二次電池7と、モータ8などを組み付けて構成してある。回路基板にはスイッチやLED、および電子部品などが実装される。これらの電装品ユニットは本体ケース1内に収容されて密封される。
図4においてかみそりヘッドには、前後一対のメイン刃10と、一対のメイン刃10の間に配置されるセンタ刃11と、これらを駆動する駆動機構などを配置する。メイン刃10は、外刃ホルダ12で支持される前後一対の外刃13・13と、これら外刃13・13に内接して往復摺動する内刃14・14とからなる。センタ刃11は、それぞれスリット刃からなる外センタ刃11aおよび内センタ刃11bとで構成する(図4参照)。
図5において外刃ホルダ12は、前後一対の外刃13およびセンタ刃11を支持する内ケース12bと、内ケース12bを支持する外ケース12aとに分かれている。図3において本体ケース1の内面左右には、外刃ホルダ12を係合捕捉するロック解除ボタン16と、ロック解除ボタン16を係合姿勢に押圧付勢する圧縮コイル形のばね17とが組み込まれている。
左右のロック解除ボタン16を同時に押し込み操作すると、外刃ホルダ12をかみそりヘッドから取り外すことができる。このように外刃ホルダ12が、外ケース12aと内ケース12bとで構成されていると、内ケース12bと、内ケース12bに組んだ前後の外刃13、およびセンタ刃11とをひとつのユニット部品として交換できるし、必要に応じて前後の外刃13とセンタ刃11との三者を個別に交換することができる。
外刃13はエッチング法あるいは電鋳法で形成されるシート状の網刃として形成してあり、図4に示すように前後縁を外刃フレーム15に装着することにより、逆U字状に保形保持される。外刃フレーム15は、外刃ホルダ12の内ケース12bに着脱可能に係合装着してある。
図3においてモータ8の回転動力は、振動子18で往復動作に変換されてメイン刃10の内刃14と、センタ刃11の内センタ刃11bとに同時に伝動される。きわぞり刃ユニット3のスライドノブを待機位置から押し上げ操作することにより、きわぞり刃ユニット3にも往復動力を伝動することができる。図3において符号19は、振動子18の外面を覆って密封するヘッドケースである。
内刃14は、図6に示す内刃フレーム21に装着固定する。内刃フレーム21は、上下面が開口する刃装着台22と、刃装着台22の左右両側の上面に突設した一対の側壁23と、刃装着台22の下面側に設けた受動片24とを一体に備えたプラスチック成形品である。刃装着台22の前後面には内刃14を受け止める刃受面25が凹み形成されており、その中央と左右側端とにそれぞれ位置決め用の突起26と段部27とが形成されている。
刃受面25の左右には内刃14を係合固定する弾性変形可能な捕捉爪28が一体に形成されている。内刃14の装着を容易化するために、前後の刃受面25は下すぼまりテーパー状に形成してある(図4参照)。内刃14が組み付けられた内刃フレーム21を振動子18に係合連結した状態においては、内刃フレーム21は受動片24を中心にして左右へ傾動できるが、両者14・21間に配置したばね48で内刃フレーム21が押し上げ付勢されているので、内刃14は外刃13に対して常に密着できる。
図1の展開図において内刃14には、外刃13と協同してひげを切断するための切刃領域C1と、この切刃領域C1に隣接する前後一対の毛屑排出領域C2と、前記刃受面25に受け止められる前後の取付壁31とが設けられている。切刃領域C1には平行リブ状の小刃32と長円状のスリット33とを交互に形成してある。小刃32およびスリット33は、内刃14の左右の往復方向に対して所定角度傾斜する状態で形成されており、この実施例では傾斜角度θを16度とした。
毛屑排出領域C2には、それぞれ部分円弧状の支持リブ34とまゆ形の毛屑排出孔35とが交互に形成されている。内刃14を内刃フレーム21に装着した状態において、前後に対向する支持リブ34と毛屑排出孔35とは、内刃14の往復方向に対して互いに逆向きに傾斜する状態で形成する。その理由は後述する。先の小刃32と支持リブ34とは、左右方向へ互い違い状に配置する。詳しくは、支持リブ34の端部がスリット33の円弧端縁の中央に臨む状態で、小刃32と支持リブ34とを交互に形成する。
上記のように小刃32と支持リブ34とを交互に配置することにより、小刃32と、左右方向へ隣接する支持リブ34とは、三又状の基部壁36を介して連続する。これにより、小刃32の基部に作用するせん断モーメントは基部壁36で左右に分散され、せん断モーメントが小刃32の基部に集中するのを解消できる。小刃32と支持リブ34とは同じ隣接ピッチで形成するが、支持リブ34の幅寸法b1は、小刃32の幅寸法b2より僅かに大きく設定する。この実施例では、小刃32の幅寸法b2を0.25mm、支持リブ34の幅寸法b1を0.35mmとし、支持リブ34の破断強度が小刃32の破断強度より大きくなるように設定した。
先に説明したように、小刃32と支持リブ34とは、左右方向へ互い違い状に形成するが、毛屑排出領域C2の両側端に位置する支持リブ34a(図1参照)に限っては、小刃32の基部に連続し、しかも内刃14の往復方向と直交する直線状のリブで形成した。これにより毛屑排出領域C2の両側端に位置する毛屑排出孔35は、概ね四角形状に形成される。このように、両側端の支持リブ34aが小刃32の基部に連続して形成されていると、両側端の小刃32と支持リブ34aとが滑らかに連続し、切刃領域C1および毛屑排出領域C2の側端に凹凸部分が形成されるのを解消できる。因みに、凹凸部分があると、その部分が外刃13に引っ掛かって、外刃13と内刃14のいずれか一方が破損するおそれがある。
取付壁31の左右方向中央部位には位置決め用の溝39を形成し、その左右両側に捕捉爪28と係合する横に長い長円状の係合孔40を形成してある。溝39を突起26に係合し、取付壁31の左右側端を段部27で受け止めることにより、内刃14を左右移動不能に位置決めできる。この状態で係合孔40内に捕捉爪28が落ち込み係合して、内刃14を分離不能に固定できる。
内刃14は、図1に示すシート状の内刃ブランク42をエッチング法で形成したのち、図7(a)に示すように、前段曲げ用の金型43・44で台形状に曲げ加工を施し、さらに次段曲げ用の金型45・46で曲げ加工を施して断面逆U字状に形成する。内刃ブランク42の形成素材は、厚み寸法が0.3mmのステンレス板材である。得られた内刃14は、湾曲壁部分と、湾曲壁部分に連続する前後一対の直線壁部分とで構成されるが、湾曲壁の部分に先の切刃領域C1が形成され、直線壁部分に毛屑排出領域C2と取付壁31とが形成されるように折り曲げ加工を施す。さらに、前後の直線壁部分は、内刃フレーム21の刃受面25に対応して下すぼまりテーパ状になるように曲げ加工を施す。
このように、前後の基部壁36を境界にして湾曲壁部分と直線壁部分とを形成すると、左右方向へ連続する基部壁36に湾曲壁部分と直線壁部分との境界線が形成されるので、折曲形状にばらつきのない内刃14が得られる。先に説明したように、前後の直線壁部分は、内刃フレーム21の刃受面25に対応して下すぼまりテーパ状に形成するが、内刃14を内刃フレーム21に装着した状態においては、前後の直線壁部分が前後に拡開変形して弾性力を発揮している。従って、取付壁31を刃受面25に密着させて、内刃14の断面形状を常に一定にできる。
シート状の内刃ブランク42を各金型43・44・45・46で成形するとき、内刃ブランク42に斜め方向の変形応力が生じて、湾曲壁部分を適正に成形できないおそれがある。すべての小刃32が、内刃ブランク42の辺部に対して斜めに傾く状態で形成してあり、小刃32で発生する変形応力が湾曲壁部分の曲げ中心軸と交差するからである。このような変形応力の歪みを補正し、湾曲壁部分を適正に成形するために、前後に対向する支持リブ34と毛屑排出孔35とは、小刃32の傾斜方向に対して逆向きに傾斜する状態で形成し、支持リブ34と小刃32に生じる変形応力どうしを打ち消し合うようにしている。
上記のエッチング法によってシート状の内刃ブランク42を形成すると、均一な厚みの内刃ブランク42が得られるうえ、内刃ブランク42に塑性加工を施して樋体状の内刃14を形成するので、曲げ加工時に内刃ブランク42の一部が欠損したり、あるいは変形したりするなどの加工不良を生じることがなく、内刃14の歩留まりが向上し、その製造コストを削減化できる。エッチング法で内刃ブランク42を形成すると、図3の拡大図に示すように、エッチング液の侵食作用によって、外刃13と摺接する小刃32の切刃先端を傾斜させることができるので、たとえば精密プレス法で形成した内刃に比べて、内刃14の切れ味が格段に向上できる。
図8は小刃32の変形例を示す。そこでは小刃32の幅寸法を、基部側で大きく、周方向中央へ向うに従って徐々に小さくして、小刃32の基部付近の強度を向上しながら、小刃32の湾曲中心部でのスリット33の開口度合いを大きくして、ひげを効果的に捕捉できるようにした。また、小刃32の中央付近における幅寸法が小さい分だけ、小刃32を弾性変形しやすくして外刃13の内面に密着できるようにした。
上記の実施例以外に、小刃32は内刃14の往復方向に対して傾斜する必要はなく、小刃32の全体が湾曲するリブ形状であってもよい。上記の実施例では内刃14を馬蹄形に折り曲げたが、湾曲壁と前後に平行な直線壁とで逆U字状に折り曲げてあってもよい。
上記の実施例では、本発明をメイン刃10に適用した場合について説明したが、本発明はセンタ刃11の内センタ刃11bに適用することもできる。外刃ホルダ12は1個の独立部品で構成することができ、実施例で説明したように外ケース12aと内ケース12bとで構成する必要はない。内刃ブランク42はエッチング法で形成する以外に、電鋳法や精密プレス加工によって形成してもよい。
内刃の展開図である。 電気かみそりの正面図である。 かみそりヘッドの縦断正面図である。 かみそりヘッドの縦断側面図である。 かみそりヘッドの分解斜視図である。 内刃の分解斜視図である。 内刃の曲げ加工過程を概念的に示す説明図である。 内刃の別の実施例を示す展開図である。
符号の説明
13 外刃
14 内刃
32 小刃
33 スリット
34 支持リブ
35 毛屑排出孔
36 基部壁
C1 切刃領域
C2 毛屑排出領域
b1 支持リブの幅寸法
b2 小刃の幅寸法

Claims (8)

  1. 逆U字状に保形される左右横長の外刃(13)と、外刃(13)に内接する状態で往復駆動される逆U字状の内刃(14)とを備えており、
    内刃(14)は、外刃(13)と協同してひげを切断する切刃領域(C1)と、この切刃領域(C1)に隣接する一対の毛屑排出領域(C2)とを備えており、
    切刃領域(C1)には、平行リブ状の小刃(32)とスリット(33)とが、毛屑排出領域(C2)には支持リブ(34)と毛屑排出孔(35)とが、それぞれ交互に形成されており、
    小刃(32)と支持リブ(34)とは左右方向へ互い違い状に配置されて、小刃(32)と、左右方向へ隣接する支持リブ(34)とが、三又状の基部壁(36)を介して連続しており、
    支持リブ(34)の幅寸法(b1)が、小刃(32)の幅寸法(b2)より大きく設定してあることを特徴とする電気かみそり。
  2. 逆U字状に保形される左右横長の外刃(13)と、外刃(13)に内接する状態で往復駆動される逆U字状の内刃(14)とを備えており、
    内刃(14)は、外刃(13)と協同してひげを切断する切刃領域(C1)と、この切刃領域(C1)に隣接する一対の毛屑排出領域(C2)とを備えており、
    切刃領域(C1)には、平行リブ状の小刃(32)とスリット(33)とが、毛屑排出領域(C2)には支持リブ(34)と毛屑排出孔(35)とが、それぞれ交互に形成されており、
    小刃(32)と支持リブ(34)とは左右方向へ互い違い状に配置されて、小刃(32)と、左右方向へ隣接する支持リブ(34)とが、三又状の基部壁(36)を介して連続しており、
    小刃(32)の幅寸法(b2)が、基部側で大きく湾曲中央へ向うに従って徐々に小さくしてあることを特徴とする電気かみそり。
  3. 逆U字状に保形される左右横長の外刃(13)と、外刃(13)に内接する状態で往復駆動される逆U字状の内刃(14)とを備えており、
    内刃(14)は、外刃(13)と協同してひげを切断する切刃領域(C1)と、この切刃領域(C1)に隣接する前後一対の毛屑排出領域(C2)とを備えており、
    切刃領域(C1)には、平行リブ状の小刃(32)とスリット(33)とが、毛屑排出領域(C2)には支持リブ(34)と毛屑排出孔(35)とが、それぞれ交互に形成されており、
    切刃領域(C1)を構成する小刃(32)およびスリット(33)は、内刃(14)の左右の往復方向に対して所定角度傾斜する状態で形成されており、
    毛屑排出領域(C2)には、それぞれ部分円弧状の支持リブ(34)とまゆ形の毛屑排出孔(35)とが交互に形成されており、前後の各毛屑排出領域(C2)を構成する支持リブ(34)と毛屑排出孔(35)とは、内刃(14)の往復方向に対して互いに逆向きに傾斜する状態で形成されており、
    小刃(32)と支持リブ(34)とは左右方向へ互い違い状に配置されて、小刃(32)と、左右方向へ隣接する支持リブ(34)とが、三又状の基部壁(36)を介して連続しており、
    前後の各毛屑排出領域(C2)を構成する毛屑排出孔(35)が、内刃(14)の往復方向に係る幅寸法が均一な複数個の小形の毛屑排出孔(35)と、毛屑排出領域(C2)の両側端に位置して、前記小形の毛屑排出孔(35)よりも内刃(14)の往復方向に係る幅寸法が大きな大形の毛屑排出孔(35)とで構成されており、
    毛屑排出領域(C2)の両側端に位置する支持リブ(34a)が、小刃(32)の基部に連続して形成されていることを特徴とする電気かみそり。
  4. 小刃(32)が、内刃(14)の往復方向に対して所定角度傾斜する状態で形成されている請求項1又は2記載の電気かみそり。
  5. 前後に対向する一対の支持リブ(34)が、小刃(32)の傾斜方向に対して逆向きに傾斜する状態で形成されている請求項1又は2記載の電気かみそり。
  6. 毛屑排出領域(C2)の両側端に位置する支持リブ(34a)が、小刃(32)の基部に連続して形成されている請求項1又は2記載の電気かみそり。
  7. 断面逆U字状に折り曲げた内刃(14)の湾曲壁部分に、切刃領域(C1)が形成されており、直線壁部分に、毛屑排出領域(C2)が形成されている請求項1、2又は3記載の電気かみそり。
  8. 内刃(14)が、エッチング法で形成したシート状の内刃ブランク(42)に塑性加工を施して逆U字状に形成されている請求項1、2又は3記載の電気かみそり。
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