JP5435552B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

本発明は、エッチング法で形成されるスリット刃構造の内刃を備えている電気かみそりに関する。
スリット刃構造の内刃は例えば逆U字状に折り曲げられるが、各小刃の構造強度を大きくするために、隣接する小刃どうしを補強リブで接続することが特許文献1に開示してある。さらに、特許文献1では内刃の頂部付近の小刃の幅寸法を、基端部分の小刃の幅寸法より大きくして、頂部側で比較的短いひげを導入しやすくし、基端部側で長毛やくせ毛を導入しやすくしている。
小刃の幅寸法に関して特許文献2においては、小刃頂部の幅寸法に比べて、小刃の基端部分の幅寸法を大きくすることが図示してある。小刃の基端部分は等脚台形状に形成してあり、その上辺どうしを繋ぐ状態で小刃が等幅で形成してある。
本発明に係るスリット刃構造の内刃においては、リブ状の小刃の断面を等脚台形状あるいは逆等脚台形状に形成するが、この種の小刃構造は特許文献3に公知である。そこでは、小刃の断面を等脚台形状に形成してあり、斜辺部分が内凹み状に湾曲している。外刃に摺接する小刃のせん断面の側には鋭角の切刃が設けられ、さらに、小刃の非せん断面の側の両側にひげ捕捉用の捕捉刃が設けてある。捕捉刃の幅寸法は切刃の幅寸法より大きく設定してあり、切刃に先行して捕捉刃でひげを捕捉することにより、ひげを内刃の内面側へ引きずり込んで深剃りできる。
特開平08−126781号公報(段落番号0012〜0013、図4) 特公昭49−017507号公報(第2頁第26〜27行、第4図) 特開2007−215595号公報(段落番号0027、図1)
特許文献1および2の内刃によれば、補強リブや、等脚台形状の基端部構造によって小刃の構造強度を向上できる。しかし、小刃の両側縁に設けられる切刃部分の角度が概ね90度であるので切れ味が鈍く、鋭さに欠ける。また、特許文献1の内刃においては、補強リブがひげ導入の邪魔になる。また、頂部付近の小刃の幅寸法を、基端部分の小刃の幅寸法より大きくするので、全体としてひげの捕捉率が低下するのを避けられず、ひげ切断により多くの時間が掛かる。
その点、特許文献3の内刃によれば、小刃の両側の切刃を鋭角に形成するので、先の小刃に比べて鋭い切れ味を発揮できる。しかし、小刃の断面形状および小刃幅が、いずれも小刃の長手方向にわたって同じであるので、ひげ切断時に小刃の基端部分に大きな曲げモーメントが作用しやすい。
本発明の目的は、小刃の構造強度を充分に確保しながら切れ味を向上できる内刃を備えた電気かみそりを提供することにある。本発明の目的は、内刃ブランクのプレス加工を的確に行なえる内刃を備えた電気かみそりを提供することにある。
本発明は、左右横長の外刃10と内刃12を有し、内刃12が外刃10の内面に沿って往復駆動される電気かみそりを前提とする。内刃12は、リブ状の小刃21と、スリット状の刃穴22とを交互に備えている。小刃21の長手方向中央部分が、小刃21の頂部となっている。隣接する刃穴22の端部間の小刃部分が、小刃21の基端部となっている。小刃21は外面のせん断面25と、内面の非せん断面26と、内凹み状に湾曲する左右の側辺部27とで形成する。さらに、頂部を含む小刃21の断面形状を逆等脚台形状に形成して、せん断面25の左右両側縁に鋭角の切刃28を設ける。小刃21の頂部における全幅Wと、小刃21の基端部における全幅Bとはほぼ同じに設定する。以て、基端部における切刃28の角度α2を、頂部における切刃の角度α1より大きく設定して、基端部における小刃21の断面積S2を、頂部における小刃21の断面積S1より大きく設定する。
基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、頂部における非せん断面26の小刃幅W2より大きく設定する。
非せん断面26における小刃幅W2・B2を、小刃21の頂部から基端部にわたって漸増する。
頂部におけるせん断面25の小刃幅W1と、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1とをほぼ同じに設定する。基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、基端部における非せん断面26の小刃幅B2より大きく設定して、小刃21の頂部から基端部にわたる断面を、内凹み状の斜辺部27を備えた逆等脚台形状に形成する。
頂部におけるせん断面25の小刃幅W1と、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1とをほぼ同じに設定する。基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、基端部における非せん断面26の小刃幅B2と等しく設定して、基端部における小刃21の断面を、内凹み状の側辺部27を備えた四角形状に形成する。
基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より小さく設定する。基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1より大きく設定して、基端部における小刃21の断面を内凹み状の斜辺部27を備えた等脚台形状に形成する。
基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より小さく設定する。基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、基端部における非せん断面26の小刃幅B2より大きく設定して、基端部における小刃21の断面を内凹み状の斜辺部27を備えた逆等脚台形状に形成する。
本発明は、左右横長の外刃10と内刃12を有し、内刃12が外刃10の内面に沿って往復駆動される電気かみそりを前提とする。内刃12は、リブ状の小刃21と、スリット状の刃穴22とを交互に備えている。小刃21の長手方向中央部分が、小刃21の頂部となっている。隣接する刃穴22の端部間の小刃部分が、小刃21の基端部となっている。小刃21は外面のせん断面25と、内面の非せん断面26と、内凹み状に湾曲する左右の側辺部27とで形成して、小刃21の頂部から基端部にわたる断面を等脚台形状に形成する。小刃21の頂部における全幅Wと、小刃21の基端部における全幅Bとはほぼ同じに設定する。基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より大きく設定して、基端部における小刃21の断面積S2を、頂部における小刃21の断面積S1より大きく設定する。
本発明においては、スリット刃構造の内刃12において、せん断面25および非せん断面26と、内凹み状の側辺部27とで小刃21を形成し、頂部を含む小刃21の断面形状を逆等脚台形状に形成して、せん断面25の左右両側縁に鋭角の切刃28を設けるようにした。そのうえで、基端部における小刃21の断面積S2を、頂部における小刃21の断面積S1より大きくして、曲げモーメントが集中しやすい基端部の強度を増強して、小刃21の構造強度を向上した。したがって、本発明によれば、鋭角の切刃28によって切れ味を向上しながら、小刃21の構造強度を充分に確保して、ひげ切断を能率よく行なうことができる。また、他の部位に比べて切断頻度が高い、頂部を含む小刃21の断面形状を逆等脚台形状に形成するので、切断後の毛屑が刃穴22から飛び出ようとするのを斜辺部27で受け止めて、内刃12の内面側へ跳ね返すことができ、切断後の毛屑がかみそりヘッド3の外面へ飛び出るのをよく防止できる。
基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、頂部における非せん断面26の小刃幅W2より大きく設定すると、基端部の断面積S2と頂部の断面積S1との差をさらに大きくして、小刃21の構造強度をさらに向上できる。また、基端部における非せん断面26の小刃幅B2が大きい分だけ、切断された毛屑が基端部側から飛び出るのを抑止できる。
非せん断面26における小刃幅W2・B2を、小刃21の頂部から基端部にわたって漸増すると、小刃21の断面積を頂部から基端部側へ向かって徐々に、しかも無段階状に大きくすることができる。したがって、内刃ブランク11をプレス加工で逆U字状に折り曲げるときに、曲げ応力が大きく作用する頂部の曲げ変形を円滑に行なって、内刃12の曲げ加工を的確に行なうことができる。
基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を非せん断面26の小刃幅B2より大きく設定すると、小刃21の頂部から基端部にわたる断面を、内凹み状の斜辺部27を備えた逆等脚台形状に形成できる。つまり、小刃21の全体断面を逆等脚台形状に形成して、小刃21の左右に下すぼまり状の斜辺部27を形成できる。したがって、小刃21の長手方向の全長にわたって形成される斜辺部27で、刃穴22から飛び出ようとする毛屑を受け止めて、内刃12の内面側へ跳ね返えし、あるいは落下案内でき、切断後の毛屑がかみそりヘッド3の外面へ飛び出るのをさらに確実に防止できる。
基端部におけるせん断面25の小刃幅B1と非せん断面26の小刃幅B2とを等しく設定すると、基端部における小刃21の断面を内凹み状の側辺部27を備えた四角形状に形成して、基端部の断面を等脚台形や逆等脚台形状に形成する場合に比べて、基端部の断面積S2を最大にできる。したがって、小刃21の構造強度を充分に確保して、ひげ切断を効果的に行なえるのはもちろん、ひげ切断時の負荷が急激に変化するような過激なひげ切断状況であっても、小刃21を適正な切断姿勢に維持してひげ切断を常に適切に行なえる。さらに、基端部における非せん断面26の小刃幅B2が、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1とほぼ同じになるので、切断された毛屑が基端部側から飛び出るのをさらに効果的に防止できる。
基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より小さく設定し、基端部における非せん断面26の小刃幅B2をせん断面25の小刃幅B1より大きく設定して、基端部における小刃21の断面を等脚台形状として、小刃21のせん断面25の面積を小さくできる。これにより、基端部のせん断面25の小刃幅B1が小さい分だけ刃穴22の外面側の開口面積を大きくできるので、かみそりヘッド3を水洗い清掃する場合に、基端部における刃穴22から内刃内面への水の浸入を促進して、水洗い清掃を効果的に行なうことができる。また、基端部における小刃21のせん断面25の面積が小さいと、ひげ切断時に基端部寄りの小刃21が外刃10と摺接する場合の摺動抵抗を軽減して、電気かみそりの消費電力量を削減できる。
基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より小さく設定して、基端部における小刃21の断面を逆等脚台形状に形成すると、小刃21の全体断面を逆等脚台形状に形成しながら、小刃幅B1が小さい分だけ小刃21と外刃10との摺動抵抗を軽減できる。したがって、刃穴22から飛び出ようとする毛屑を内凹み状の斜辺部27で受け止めて、毛屑がかみそりヘッド3の外面へ飛び出るのを防止できる、さらに摺動抵抗を軽減できるの対応して、電気かみそりの消費電力量を削減できる。
本発明の電気かみそりにおいては、スリット刃構造の内刃12において、せん断面25および非せん断面26と、内凹み状の側辺部27とで小刃21を形成し、頂部から基端部に至る小刃21の断面形状を等脚台形状に形成して、せん断面25の左右両側縁に鋭角の切刃28を設けるようにした。そのうえで、基端部の小刃21の断面積S2を、頂部の小刃21の断面積S1より大きくして、曲げモーメントが集中しやすい基端部の強度を増強して、小刃21の構造強度を向上した。したがって、本発明によれば、鋭角の切刃28によって切れ味を向上しながら、小刃21の構造強度を充分に確保して、ひげ切断を能率よく行なうことができる。さらに、使用頻度がもっとも大きな頂部におけるせん断面25の小刃幅W1を他の部位より小さくするので、頂部近傍の開口率を大きくして、ひげ導入効果を向上でき、その分だけひげ切断を効率よく行なうことができる。
内刃ブランクを非せん断面の側から見るときの平面図である。 電気かみそりの正面図である。 かみそりヘッドの縦断側面図である。 内刃を分解した斜視図である。 内刃ユニットの正面図である。 図5におけるZ−Z線断面図である。 図1におけるX−X線断面図とY−Y線断面図である。 エッチング法による小刃の形成過程を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。 小刃の形状を変更した別の実施例を示す平面図である。 小刃の形状を変更した別の実施例を示す平面図である。 小刃の形状を変更した別の実施例を示す平面図である。 小刃の形状を変更した別の実施例を示す平面図である。 内刃の取付構造の別実施例を示す内刃ユニットの正面図である。 内刃の取付構造の別実施例を示す内刃ホルダーの斜視図である。 小刃の断面形状の別実施例を示す断面図である。
図1ないし図8は本発明に係るレシプロ式の電気かみそりの実施例を示す。図2において電気かみそりは、本体ケース1と、本体ケース1に組み付けられる作動ユニットとを備えている。本体ケース1の前面にはモーター起動用のスイッチボタン2が設けてあり、背面上部にはきわ剃り刃ユニット(図示していない)が設けてある。作動ユニットは、下半側の電装品ユニットと、電装品ユニットの上部に設けられるかみそりヘッド3とで構成する。電装品ユニットは、回路基板と2次電池4などで構成してある。回路基板には、先のスイッチボタン2でオンオフされるスイッチユニットや、制御回路を構成する電子部品、および表示部用のLEDなどが実装してある。
かみそりヘッド3は、ヘッドフレーム5と、その下部に固定されるモーター6と、かみそりヘッド3の上部に配置される切断部と、モーター6の動力を切断部に伝動する駆動構造と、ヘッドフレーム5に対して着脱される外刃ホルダー7などで構成してある。かみそりヘッド3は、本体ケース1で上下フロート可能に、しかも前後傾動、および左右傾動可能に支持してある。モーター6および回路基板を含む電装品ユニットは、かみそりヘッド3と本体ケース1との間に設けた成形パッキンでシールしてある。
切断部は、左右横長の外刃10と、外刃10の内面に沿って左右に往復駆動される左右横長の内刃12とからなる。外刃10は電鋳法あるいはエッチング法で形成されるシート状の網刃からなり、先の外刃ホルダー7で逆U字状に保形してある。内刃12は、図4に想像線で示す内刃ブランク11にプレス加工を施して、逆U字状に折り曲げたスリット刃からなり、内刃ホルダー13で逆U字状のままで固定してある。その詳細は後述する。また後述するように、内刃ブランク11はエッチング法で形成する。
内刃12を往復駆動する駆動構造は、モーター6の出力軸に固定される偏心カム15と、振動子16と、振動子16の上部中央に突設される駆動軸17とで構成してある。モーター6の回転動力は、偏心カム15と振動子16とで往復動力に変換され、駆動軸17を介して内刃12に伝動される。往復動力はきわ剃り刃ユニットにも伝動される。内刃12は、振動子16と内刃ホルダー13との間に配置した圧縮コイル形のばね18で押し上げ付勢されて、外刃10の内面に常に密着している。
図1に示すように、先の内刃ブランク11は左右横長のシート体からなり、シート体の面壁にはリブ状の小刃21と、スリット状の刃穴22とが左右方向へ交互に形成してある。シート体の長辺部の左右(四隅)には、それぞれ内刃ホルダー13の突起23に係合する切欠24がコ字状に形成され、各切欠24の左右に丸穴からなる固定穴40が形成してある。切欠24の内縁には、ハーフエッチングによるフランジ(薄肉部)41が設けてある。フランジ41の内縁のエッジ部42は、内奥へ向かってすぼまるテーパー形状に形成してある。その意味は後述する。
図7に示すように小刃21は、外面のせん断面25と、内面の非せん断面26と、内凹み状に湾曲する左右の斜辺部(側辺部)27とで、断面が逆等脚台形になるように形成する。これに伴ない、せん断面25の左右両側縁のそれぞれには、鋭角の切刃28が形成され、これらの切刃28が外刃10と協同してひげを切断する。また、非せん断面26の左右両側縁のそれぞれには、先の切刃28と同様の鋭角の隅部29が形成してある。なお、本発明における小刃21とは、外刃10と摺接してひげ切断を行なう部分はもちろん、ひげ切断に寄与しない部分をも含むリブ状部分の全体を意味する。また、内刃12と外刃10とがごく僅かな隙間を介してひげ切断(せん断)を行う場合の小刃も、本発明の小刃21に含むこととする。
内刃ブランク11は、厚みが0.25mmのステンレス板材30に、エッチング処理を施して形成するが、その過程で小刃21を構成する各面壁25〜27が形成される。図8に示すようにエッチング処理では、ステンレス板材30の表裏両面にそれぞれレジスト膜31・32を形成したのち露光し、露光部分を除去してレジストパターンに囲まれる板材表面をエッチング液で蝕刻する。
表側のレジストパターンに比べて、裏側のレジストパターンはひとまわり大きく形成してある。そのため、ステンレス板材30の表面に比べて裏面側の蝕刻の度合が大きくなる。蝕刻によって表面(せん断面25)側から成長した湾曲面と、裏面(非せん断面26)側から成長した湾曲面とは、最終的にひとつの湾曲面になって斜辺部27を形成するが、裏面側の蝕刻の度合が大きい分だけ、裏面側へ向かって先すぼまり状となる。結果、小刃21の断面の全体が逆等脚台形状に形成される。なお、切欠24や固定穴40も同様にして、表裏両面からの蝕刻作用で形成される。そのため固定穴40の内面43は、上下面が開口する球面状に形成される。
小刃21の長手方向中央部分(頂部)の断面形状と、小刃21の基端部の断面形状とを異ならせるために、表裏のレジストパターンを次のように形成している。まず、表側のレジストパターンの幅は、小刃21の頂部から両基端部にわたってほぼ同じ幅に形成してある。そのため、表面(せん断面25)側における小刃幅は、小刃21の頂部から両基端部にわたってほぼ同じ幅となる。これに対し、裏側のレジストパターンの幅は、小刃21の頂部から両基端部にわたって漸増させてある。そのため、小刃21の頂部付近における裏面(非せん断面26)側の小刃幅は小さく、基端部に近づくほど小刃幅が大きくなる。つまり、小刃21の頂部付近の裏面側における蝕刻の度合を大きくし、基端部に近づくほど裏面側における蝕刻の度合が小さくなるようにしてある。なお、蝕刻作用で形成される斜辺部27は、図1に示すように刃穴端部においては、半円状の刃穴22の周縁に沿って形成される。小刃21の頂部に相当する位置を、図1において断面の指示線X−Xで示しており、小刃21の基端部に相当する位置を、図1において断面の指示線Y−Yで示している。
エッチング処理を経て得られた内刃ブランク11における小刃21の断面形状を図7に示している。図7(a)は頂部における小刃21の断面を示しており、図7(b)は基端部における小刃21の断面を示している。図7において、
W1は、頂部におけるせん断面25の小刃幅であり、全幅Wでもある。
W2は、頂部における非せん断面26の小刃幅である。
B1は、基端部におけるせん断面25の小刃幅であり、全幅Bでもある。
B2は、基端部における非せん断面26の小刃幅である。
α1は、頂部における切刃28の角度である。
α2は、基端部における切刃28の角度である。
β1は、頂部における隅部29の角度である。
β2は、基端部における隅部29の角度である。
この実施例における上記の各部の寸法、および角度は以下の関係にある。
(W1=B1)
(B2>W2)
(α2>α1)
(β1>β2)
上記のように、小刃21の頂部における全幅Wと、小刃21の基端部における全幅Bとを同じに設定したうえで、基端部における切刃28の角度α2を、頂部における切刃28の角度α1より大きく設定することにより、基端部における小刃21の断面積S2を、頂部における小刃21の断面積S1より大きく設定できる。切刃28の角度が小さいほど、斜辺部27によって抉られる蝕刻部分の体積が大きくなるからである。また、小刃21の断面積を頂部から基端部側へ向かって徐々に大きくするので、基端部の強度を向上して全体として小刃21の構造強度を充分なものとすることができる。さらに、切刃28の角度を37度と鋭角にして、ひげ切断時の切刃28の切れ味を向上できる。
左右の斜辺部27が内刃12の外面へ向かって外広がり状に湾曲するので、切断後の毛屑が刃穴22から飛び出ようとするのを斜辺部27で受け止めて、内刃12の内面側へ跳ね返すことができ、全体として切断後の毛屑がかみそりヘッド3の外面へ飛び出るのをよく防止できる。また、小刃21の断面積を頂部から基端部側へ向かって徐々に大きくするので、内刃ブランク11をプレス加工で逆U字状に折り曲げるときに、曲げ応力が大きく作用する頂部の曲げ変形を円滑に行なって、内刃ブランク11の曲げ加工を的確に行なうことができる。
内刃ホルダー13は、左右一対のトンネル断面状の側壁45と、これらの側壁45の前後面を繋ぐホルダー基部46とで、上下に開口する中空枠状に形成してある。前後のホルダー基部46には、内刃12を組み付けるための装着座47が形成してあり、前後の装着座47の左右両側に突起23が膨出形成してある。ホルダー基部46の前後対向面の間には、3個の補強リブ48が一体に設けてあり、中央の補強リブ48の下端に駆動軸17と係合する受動片19が設けてある(図5参照)。
プレス加工によって逆U字状に折り曲げられた内刃12は、上記構造の内刃ホルダー13に対して以下の要領で組み付ける。まず、内刃12の全体を内刃ホルダー13の上方から装着座47にあてがいながら押し下げて、図5に示すように、切欠24を突起23に係合する。このとき図6に示すように、フランジ41のエッジ部42が突起23の両側面に食い込んで、内刃12をがた付きのない状態で仮固定し、同時に左右方向および上下方向に位置決めする。切欠24を突起23に係合する過程では、エッジ部42がテーパー状に形成してあるので、より円滑に切欠24を突起23に差し込み係合できる。
上記の状態で、図6に示すように、丸軸状の加熱治具51を固定穴40から差し込んで、その先端部分を装着座47の肉壁に押し込む。これにより、加熱治具51で溶融され、その軸端で押し退けられたプラスチックが固定穴40の球面状の内面43に入り込む。したがって、固定穴40に入り込んだプラスチックを固化させることにより、内刃12の四隅部分を内刃ホルダー13に対して分離不能に固定して、内刃ユニットを完成できる。固化した状態の溶着塊52は固定穴40を概ね充満するが、内面43から溢れ出ることはない。
内刃ユニットは、以下の形態で好適に実施できる。
逆U字状に折り曲げられた内刃12と、内刃12を固定支持する内刃ホルダー13とからなる内刃ユニットであって、
内刃ホルダー13は、左右一対の側壁45と、両側壁45の前後面を繋ぐホルダー基部46とで、上下が開口する中空枠状に形成されており、
ホルダー基部46には、内刃12を組み付けるための装着座47が形成されて、装着座47の複数箇所に内刃12を固定するための突起23が設けられており、
内刃12には、前記突起23に差し込み係合される切欠24が形成されて、切欠24の近傍に固定穴40が形成されており、
切欠24の内縁には、他より薄肉のフランジ41が形成されており、
内刃12を内刃ホルダー13の装着座47に組み付けて、切欠24を突起23に係合した状態において、フランジ41のエッジ部42が突起23の周面に食い込んで、内刃12が内刃ホルダー13に仮り固定されており、
仮り固定状態の内刃12の固定穴40に加熱治具51を差し込んで、装着座47の肉壁を溶融し、溶融されたプラスチックを固定穴40に侵入させて固化することにより、内刃12が内刃ホルダー13に本固定してある電気かみそりの内刃ユニット。
上記構成の内刃ユニットによれば、内刃12を装着座47に仮り固定した状態において、エッジ部42が突起23の周面に食い込むようにするので、内刃12を内刃ホルダー13に対して、がたつきのない状態で正確に位置決めでき、しかも仮り固定状態を保持し続けることができる。また、内刃12を位置決めした状態のままで溶着作業を行なうことができるので、溶着作業のみに専念することができ、より確実に、しかも簡単に溶着作業を行なえる。位置決め治具や、仮り組み状態を保持するための治具などを使用する必要もない。なお、従来の作業態様では、内刃を位置決め保持した状態で溶着作業を行なう必要があるため、溶着結果にばらつきを生じることがあった。
切欠24の内縁に設けたエッジ部42は、切欠24の差込み始端側から差込み終端側へ向かって先すぼまりテーパー状、すなわち切欠24の内奥へ向かってすぼまるテーパー形状に形成することができる。
その場合には、突起23の両側面に食い込むときの、エッジ部42の食い込み量を徐々に大きくして、突起23に対する切欠24の差し込み係合作業を、円滑に、しかも容易に行なうことができる。なお、エッジ部42の形状は切欠24の内奥へ向かってすぼまるテーパー形状である必要はなく、切欠24と相似のコ字形状であってもよい。その場合には、切欠23を等脚台形状、あるいは片方に限って斜辺を備えた台形状に形成すると、エッジ42をテーパー形状に形成した場合と同様の、食い込み作用を発揮することができる。
固定穴40は、内刃12をエッチング法で形成する過程で、同時に形成することができる。
その場合には、内面43が球面状に形成された固定穴40に溶融プラスチックを充満させたのち、固化させることにより、内刃12を分離不能に固定できるので、装着座47の側に溶着突起を設ける必要もなく、内刃12を内刃ホルダー13に溶着固定できる。
以下に本発明に係る内刃12の別実施例を示す。図9から図17は小刃21の断面形状を変更したものであり、図18および図19は、小刃21の形成パターンを変更したものである。いずれの場合にも、上記の実施例と異なる部分を主に説明して、上記の実施例と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
図9においては、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より僅かに小さくした。厳密にいえば(W>B)となるが、実際の寸法は、W1を0.43mmとするとき、B1は0.38mmであるので(W≒B)とみなすことができる。また、基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、頂部における非せん断面26の小刃幅W2より大きく設定した(B2>W2)。この実施例においても、基端部における小刃21の断面と頂部における小刃21の断面は、それぞれ逆等脚台形状に形成した。また、基部と頂部の断面積については(S2>S1)の関係を満足するようにして、小刃21の基端部における構造強度を確保した。図9から図17の実施例においても、同様に(S2>S1)の関係を満足するようにした。
図10においては、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1を、基端部における非せん断面26の小刃幅B2と同じにして、(W=B)とした。また、基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、せん断面25の小刃幅B1より大きく設定した(B2>B1)。この実施例においては、基端部における小刃21の断面を等脚台形状に形成して、頂部と基端部の断面積が、式(S2>S1)の関係を満足できるようにした。このように、せん断面25の小刃幅を頂部から基端部へ向かって幅狭にすると、小刃21の外刃10に対する接触面積を小さくしながら、小刃21の構造強度を向上できる。また、小刃21の接触面積を小さくできる分だけ、ひげ切断時の摺動抵抗を軽減して、電気かみそりの消費電力量を削減できる。
図11に示す小刃21は、図10と同様に、基端部における小刃21の断面を等脚台形状に形成し、基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より小さくした。厳密にいえば(W>B)となるが、実際の寸法は、W1を0.43mmとするとき、B2は0.38mmであるので(W≒B)とみなすことができる。
図12に示す小刃21は、基端部における小刃21の断面を逆等脚台形状に形成し、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より大きくした。厳密にいえば(W<B)となるが、実際の寸法は、W1を0.43mmとするとき、B1は0.45mmであるので(W≒B)とみなすことができる。このように、基端部における全幅Bを頂部における全幅Wより大きくすると、基端部の断面積S2を拡大して小刃21の構造強度を向上できる。
図13に示す小刃21は、基端部における小刃21の断面を等脚台形状に形成し、基端部における非せん断面26の小刃幅B2を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より大きくした。厳密にいえば(W<B)となるが、実際の寸法は、W1を0.43mmとするとき、B2は0.45mmであるので(W≒B)とみなすことができる。
図14に示す小刃21は、基端部における小刃21の断面を逆等脚台形状に形成し、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1、および非せん断面26の小刃幅B2のそれぞれを、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より大きくした。厳密にいえば(W<B)となるが、実際の寸法は、W1を0.43mmとするとき、B1は0.48mm、B2は0.45mmであるので(W≒B)とみなすことができる。
図15に示す小刃21は、基端部における小刃21の断面を等脚台形状に形成し、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1、および非せん断面26の小刃幅B2のそれぞれを、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より大きくした。厳密にいえば(W<B)となるが、実際の寸法は、W1を0.43mmとするとき、B1は0.45mm、B2は0.48mmであるので(W≒B)とみなすことができる。
図16に示す小刃21は、エッチング処理で形成される斜辺部27が基端部で終るようにし、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1と、非せん断面26の小刃幅B2を同じにした。このように(B1=B2)とすることにより、基端部の断面形状を内凹み状の側辺部27を備えた四角形状とすることができ、基端部における断面積S2を拡大して小刃21の構造強度を向上できる。
図17に示す小刃21は、エッチング処理で形成される斜辺部27を頂部から基端部の近傍に限って形成し、基端部を含む一定の領域におけるせん断面25の小刃幅B1と、基端部を含む一定の領域における非せん断面26の小刃幅B2を同じにした。このように、基端部を含む一定の領域において(B1=B2)とすることにより、小刃21の構造強度を向上できる。基端部を含む一定の領域は、外刃10と摺接しない小刃部分の長さの範囲内で選定することができ、その断面形状は内凹み状の側辺部27を備えた四角形状となる。
図18に示す内刃12は、図1で説明した内刃12の刃穴22の両端部に隣接して、毛屑排出穴35を一定間隔おきに形成した。毛屑排出穴35は、隣接する2個の刃穴22ごとに1個形成してある。このように毛屑排出穴35を設けることにより、切断された毛屑が内刃ホルダー13の内部に溜まるのを防止できる。また、水洗い洗浄時に、内刃12内の毛屑を排水とともに毛屑排出穴35から効果的に排出できる。
図19に示す内刃12は、小刃21および刃穴22の一群を斜めに傾斜する状態で配置した。このように、小刃21および刃穴22は、内刃12の短辺部と平行に形成する必要はない。また、小刃21は必要に応じて部分円弧状に形成し、あるいは連続波形に形成することができる。
図20は、内刃12の内刃ホルダー13に対する固定構造を変更した別実施例を示す。そこでは、内刃ホルダー13の前後の装着座47の左右中央に突起23を設けるようにした。また、内刃12の前後の装着壁の左右両隅に固定穴40を設けて、その内部に充満する溶着塊52で内刃12を装着座47に固定できるようにした。他は図5で説明した実施例と同じであるので、同等の部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。
図20の実施例においては、装着座47の一部を溶融させて溶着塊52を形成するが、必要に応じて、装着座47の固定穴40と対応する位置に突出寸法が小さな溶着突起55を設けて、固定穴40に充満するプラスチック量を増やすことができる。その場合には、図21に示すように、固定穴40に係合する溶着突起55を装着座47に設けて、溶着突起55の基端周縁の上端から突起の突端面へ向かって下り傾斜するガイド面56を設ける。このように、溶着突起55にガイド面56を設けると、切欠24を突起23に差し込み係合する際に、内刃12をガイド面56に沿って乗り越え案内できるので、装着座47に溶着突起55が設けてあったとしても、内刃12を内刃ホルダー13に円滑に仮り固定できる。なお、溶着突起55の断面形状は、丸、多角形など任意の断面形状に形成することができる。図21で説明した内刃ホルダー13は、図4で説明した内刃ホルダー13の装着座47に溶着突起55を付加した実施例であるが、溶着突起55は、図20で説明した内刃ホルダー13にも同様に付加することができる。
図22は、内刃12のさらに別の実施例を示す。そこでは、頂部および基端部における非せん断面26の小刃幅W2・B2を、頂部および基端部におけるせん断面25の小刃幅W1・B1より大きく設定して、小刃21の断面を頂部から基端部にわたって等脚台形状に形成した。また、頂部における非せん断面26の小刃幅W2と、基端部における非せん断面26の小刃幅B2とは同じであるが、基端部におけるせん断面25の小刃幅B1を、頂部におけるせん断面25の小刃幅W1より大きく設定して、基端部の断面積S2が、頂部における断面積S1より大きくなるようにした。
この実施例における上記の各部の寸法、および角度は以下の関係にある。
(W1<B1)
(W2=B2)
(α2>α1)
(β1<β2)
内刃12は、プレス成形した内刃ブランク11にエッチング処理を施して形成することができる。本発明は、スリット刃構造の全ての内刃に適用でき、メイン刃はもちろん、主に長毛やくせ毛を切断するセンター刃の内刃にも適用できる。
10 外刃
12 内刃
21 小刃
25 せん断面
26 非せん断面
27 側辺部(斜辺部)
28 切刃

Claims (8)

  1. 左右横長の外刃(10)と内刃(12)を有し、内刃(12)が外刃(10)の内面に沿って往復駆動される電気かみそりであって、
    内刃(12)は、リブ状の小刃(21)と、スリット状の刃穴(22)とを交互に備えており、
    小刃(21)の長手方向中央部分が、小刃(21)の頂部となっており、
    隣接する刃穴(22)の端部間の小刃部分が、小刃(21)の基端部となっており、
    小刃(21)は外面のせん断面(25)と、内面の非せん断面(26)と、内凹み状に湾曲する左右の側辺部(27)とで形成されており、
    小刃(21)の頂部における全幅(W)と、小刃(21)の基端部における全幅(B)とがほぼ同じに設定されており、
    基端部における切刃(28)の角度(α2)を、頂部における切刃の角度(α1)より大きく設定して、基端部における小刃(21)の断面積(S2)が、頂部における小刃(21)の断面積(S1)より大きく設定してあることを特徴とする電気かみそり。
  2. 基端部における非せん断面(26)の小刃幅(B2)が、頂部における非せん断面(26)の小刃幅(W2)より大きく設定してある請求項1に記載の電気かみそり。
  3. 非せん断面(26)における小刃幅(W2・B2)が、小刃(21)の頂部から基端部にわたって漸増してある請求項1または2に記載の電気かみそり。
  4. 頂部におけるせん断面(25)の小刃幅(W1)と、基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)とがほぼ同じに設定されており、
    基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)が、基端部における非せん断面(26)の小刃幅(B2)より大きく設定されて、小刃(21)の頂部から基端部にわたる断面が、内凹み状の斜辺部(27)を備えた逆等脚台形状に形成してある請求項1、2または3に記載の電気かみそり。
  5. 頂部におけるせん断面(25)の小刃幅(W1)と、基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)とがほぼ同じに設定されており、
    基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)を、基端部における非せん断面(26)の小刃幅(B2)と等しく設定して、基端部における小刃(21)の断面が、内凹み状の側辺部(27)を備えた四角形状に形成してある請求項1、2または3に記載の電気かみそり。
  6. 基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)が、頂部におけるせん断面(25)の小刃幅(W1)より小さく設定されており、
    基端部における非せん断面(26)の小刃幅(B2)を、基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)より大きく設定して、基端部における小刃(21)の断面が内凹み状の斜辺部(27)を備えた等脚台形状に形成してある請求項1、2または3に記載の電気かみそり。
  7. 基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)が、頂部におけるせん断面(25)の小刃幅(W1)より小さく設定されており、
    基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)を、基端部における非せん断面(26)の小刃幅(B2)より大きく設定して、基端部における小刃(21)の断面が内凹み状の斜辺部(27)を備えた逆等脚台形状に形成してある請求項1、2または3に記載の電気かみそり。
  8. 左右横長の外刃(10)と内刃(12)を有し、内刃(12)が外刃(10)の内面に沿って往復駆動される電気かみそりであって、
    内刃(12)は、リブ状の小刃(21)と、スリット状の刃穴(22)とを交互に備えており、
    小刃(21)の長手方向中央部分が、小刃(21)の頂部となっており、
    隣接する刃穴(22)の端部間の小刃部分が、小刃(21)の基端部となっており、
    小刃(21)は外面のせん断面(25)と、内面の非せん断面(26)と、内凹み状に湾曲する左右の側辺部(27)とで形成されて、小刃(21)の頂部から基端部にわたる断面が等脚台形状に形成されており、
    小刃(21)の頂部における全幅(W)と、小刃(21)の基端部における全幅(B)とがほぼ同じに設定されており、
    基端部におけるせん断面(25)の小刃幅(B1)を、頂部におけるせん断面(25)の小刃幅(W1)より大きく設定して、基端部における小刃(21)の断面積(S2)が、頂部における小刃(21)の断面積(S1)より大きく設定してある電気かみそり。
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