JP2005253856A - 往復式電気かみそりの内刃製造方法 - Google Patents

往復式電気かみそりの内刃製造方法 Download PDF

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    • C23F1/00Etching metallic material by chemical means
    • C23F1/02Local etching

Abstract

【課題】 すくい角の調整範囲が広く、小さいすくい角にすることができ、複雑な形状の内刃にも容易に対応でき、耐久性の高い内刃を作る。
【解決手段】 a)薄板に内刃(102)の往復方向にほぼ直交しかつ加工壁面が深さ方向に対して傾いている多数のスリット(126)を形成し、b)スリット(126)の間に残った横断部(130)をプレス加工することによって、横断部(130)の長手方向に延びかつそのリブ(130A)の刃面側を幅方向および刃面(154)側に膨出させた膨出部(144)としたリブ(130A)を形成し、c)工程b)でリブ(130A)を形成した中間加工部材(102A)を、リブ(130A)の膨出部(144)側を外側にして略アーチ状に絞り加工し、d)このアーチ状の中間加工部材(102B)の外周面を研削することにより、膨出部(144)に刃面(154)および鋭角のすくい角αを有する刃先(156)を形成する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、略アーチ状の外刃の内面に内刃の小刃が摺接して往復動する往復式電気かみそりの内刃製造方法に関するものである。
内刃をアーチ状の外刃の内面に摺接させつつ往復動させ、これら外刃に設けた開口(髭導入孔)に入った髭を内刃によって切断する往復式電気かみそりが公知である(特許文献1,2,3)。この種のものにおいて組立型の内刃と一体型の内刃がある。
組立型の内刃は、薄板をアーチ状に打抜いた多数の小刃を一定間隔に並べて保持台に保持したものである(特許文献1,2)。この内刃は多数の小刃を加工し、これらを小刃取付部材に組付けなければならないため、製作工数が増え生産性が悪いという問題がある。
一体型の内刃は全ての小刃を一体化したものである。例えば、金属やセラミックスなどの円筒に、これに直交するスリットを加工することにより、スリットの間に残る部分を小刃とするものがある。また薄板をアーチ状に湾曲させて、アーチ部分にこれに直交するスリットを加工することにより小刃を形成するものも知られている。予めスリットを加工した薄板をアーチ状に湾曲させるものもある(特許文献3)。
特公昭59−32151 特開昭59−101182 特開平10−323461 特公昭59−22542(エッチング) 特開昭53−116961(研削) 特公昭60−9597(電鋳)
一方小刃の刃先にできるすくい角を鋭角にすることによって切れ味が著しく向上することが知られている。ここにすくい角は小刃の外刃に摺接する刃面と小刃の刃先につながる側面とが挟む角度である。組立型の内刃では小刃が独立しているため、例えば小刃の両面をプレス加工により押し潰すことにより鋭角のすくい角を形成することができる(特許文献1)。
しかし一体型の内刃では各小刃は一体なのですくい角を鋭角に加工するのは通常は困難である。しかし一体型の内刃においても、このすくい角を鋭角に加工する方法が種々考えられている。
図14はプレス成形法による一体型内刃の製造工程を示す図、図15はその小刃の詳細な加工工程図である。図14において符号10は素材となる薄板であり、例えば焼入れ可能なステンレス薄板などから、内刃の展開形状の外形と、内刃の往復方向に直交する多数のスリット(長孔)12とをプレス打抜きしたものである。なおこの図14において(A)は薄板10の平面図、(B)はその横中心線14で断面した断面図である。
図14(A)で16は内刃の長手方向(往復方向、横中心線14方向)に平行な左右一対の側縁部、18は両側縁部16の中央から外側へ突出する二股状の爪である。内刃はこれらの爪18によって保持台(図示せず)に保持され、保持台と共に往復動する。図14(B)で12Aはスリット12を打抜いた廃材である。これらのスリット12の間には側縁部16,16に連結された横断部20が形成される。
横断部20には図15に示すように、プレス成形によってすくい角を鋭角にするための加工が施される。図15において22は平坦な下金型(ダイ側)、24は上金型(パンチ側)である。図14(A)、(B)に示す薄板10は下金型22に載せられる。上金型24には横断部20とほぼ同じ長さであって横断部20より幅が狭い溝26が各横断部20に対応して形成されている。この溝26の開口縁には断面略三角形に面取り部28が形成されている。
この金型22,24を用いて横断部20をプレスすると、横断部20は図15(A)の状態から、(B)、(C)、(D)のように塑性変形する。まず横断部20の上面の縁が上金型24の面取り部28に案内されて溝26に進入し(図15(B))、横断部20の下部が面取り部28によって幅方向に膨出する(図15(C))。そしてこの膨出部30の下部は上・下金型22,24の対向面間に進入し、断面は略逆傘状になる。
この結果薄板10は、図14(C)に示すように、横断部20が断面略傘状にプレス加工された中間加工部材32となる。この中間加工部材32は横断部20が、膨出部30を持つリブ20Aとなったものである。この中間加工部材32はリブ20Aの膨出部30側を外側にして横中心線14(図14(A)参照)を中心にアーチ状に絞り加工される(図14(D))。そしてその外周面を図15(D)に示す寸法aを研削加工することにより鋭角のすくい角αを持つ小刃が形成されるものである。
しかしこの場合には素材の塑性加工量が多いために内部に破断やクラックが発生し易い。すなわち、横断部20の上部角部付近の・印の位置bに注目すると、この位置bは上金型24の面取り部28によって幅方向中央側へ移動し(図15(B)、(C))、さらに膨出部30付近に移動する(図15(D))。ここに面取り部28の角度cが大きいほど、また寸法dが大きいほど、金属の変形の限界を越え易く、内部に破断やクラックが発生し易くなるものである。この内部の破断やクラックは図15(D)の最終プレスの段階で金型22,24に押さえ込まれて外側から見付けることは極めて困難である。
図16はエッチング法による一体型内刃の製造工程説明図である(特許文献4参照)。この図16で(A)は片面からエッチングした場合を、(B)は両面からエッチングした場合を示す。図16(A)において薄板34の片面(上面)に横断部20(図14(A)参照)に対応するレジスト36を形成した後、矢印eで示すように上面からエッチング液の噴流を当ててエッチング(腐蝕)を行い、スリット38を加工するものである。ここにレジスト36は、全面にレジストを塗布したりレジストのドライフィルムを貼ってパターンを露光して不要なレジストを除去したものである(フォトエッチング法)。
この場合スリット38は上面(レジスト面)から深くなるのに伴って、エッチングによる除去量が減るために幅が狭くなる。このため横断部40の下面の側縁には鋭角のすくい角αが形成されるものである。このように片面からエッチングする方法ではスリット38を形成するのに長時間かかり、加工時間が長くなる。またすくい角αの調整範囲に制約があった。
そこで薄板を両面からエッチングすることが考えられる。図16(B)では薄板34の両面にレジスト36,36を形成し、両面からレジスト液の噴流を当てることによりスリット38を形成する。この場合には横断部40の内壁には凸条42が発生するので、薄板34の片面からこの凸条42に到達するまでの部分fを研削する必要が生じる。しかしこの研削部分fが多いため材料の無駄が多くなる。
図17は研削または切断による方法を示す図である(特許文献5参照)。この方法は、薄板34と平行(水平)な回転軸44に固定した砥石46を用いてスリット38を研削加工するものである。ここに砥石46の外周縁は外側へ向かって薄くなるように断面略台形に面取りされている。この結果スリット38間に残る横断部40には砥石46の外周側に対応する位置にすくい角αが形成される。
しかしこの方法は横断部40の刃先や反対側の縁にバリg、hが発生する。この薄板34は前記図14(C)で説明したように、刃面48を外側にしてアーチ状に絞り加工する必要があり、この時にバリg、hがあると工具(金型)との密着性が悪くなったり、加工精度が低下したり、刃面48や刃先付近にバリg、hによるキズが付くことになり、内刃の品質低下の原因となる。このためバリg、hを除去してから絞り加工している。
図18は電鋳を用いる方法を示す図である(特許文献6参照)。この図18において、(A)は電着時を(B)はできあがった内刃を示す。48は母型であり、この母型48は合成樹脂や銅製の基台50の上に平行にレジスト52および一次めっき層54を形成したものである。この一次めっき層54の上に電着用金属56を電着した後、母型48(50,52)を剥離することによって図18(B)に示す内刃の小刃を得るものである。ここに図18(B)は小刃58の断面を示す。
この図18(B)において小刃58の厚さiを増大させようとするとめっき時間が長くなり量産性が悪くなる。またすくい角αを小さくするのが困難でもある。さらに素材の材質が限定され、通常Ni、Ni−コバルトなどであり、材料選択の自由度に制約が生じる。
前記したプレス成形法(図14,15)は、横断部20内に発生する破断、クラックを見逃し易いので、内刃の刃先の耐久性に問題が生じたり、品質の低下を招くおそれがあった。なおプレス加工量が多いために精密で強度が高く高価な金型が必要になったり、プレス圧力が高いためにプレス機が大型化したり、薄板10の材質をプレス加工性の良い高価なものにする必要があった。また内刃の形状変化に対して金型を変えなければならず、複雑形状の内刃に対応することが困難でもあった。
エッチングを用いる方法(図16)では、製作時間が長くなり、材料の無駄が多くなり、すくい角の調整範囲に制約があるという問題がある。
研削(切削)による方法(図17)では、バリを除去する必要があり、その手間が面倒であり、生産性が悪く、複雑形状の内刃に対応できないという問題がある。
電鋳による方法(図18)では、量産性が悪く、すくい角の調整範囲が狭く、材料の選択自由度に制約がある、という問題がある。
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、これら従来の方法にあった種々の問題を一気に解決するものである。すなわち、すくい角の調整範囲が広く、小さいすくい角にすることができ、複雑な形状の内刃にも容易に対応でき、耐久性の高い内刃を作ることができる一体型の内刃の製造方法を提供することを目的とする。
この発明によればこの目的は、アーチ状の外刃の内面に一体型の内刃に設けた多数の小刃を摺接させつつ、内刃を往復動させる往復式電気かみそりの内刃製造方法において、a)薄板に内刃の往復方向にほぼ直交しかつ加工壁面が深さ方向に対して傾いている多数のスリットを形成し、b)前記スリットの間に残った横断部をプレス加工することによって、前記横断部の長手方向に延びかつそのリブの刃面側を幅方向および刃面側に膨出させた膨出部としたリブを形成し、c)工程b)でリブを形成した中間加工部材を、リブの膨出部側を外側にして略アーチ状に絞り加工し、d)このアーチ状の中間加工部材の外周面を研削することにより、膨出部に刃面および鋭角のすくい角を有する刃先を形成する、以上の工程a)〜d)を有することを特徴とする往復式電気かみそりの内刃製造方法、により達成される。
工程a)で形成する多数のスリットは、その加工壁面が深さ方向(厚さ方向)に対して傾いているので、工程b)でプレス加工する時の塑性加工量が少なくなる。このため素材の変形量が少なくなり、内部に破断やクラックが発生しにくくなり、刃先の耐久性が向上する。また素材の変形量が少ないので、素材の材質選択の範囲が拡大し、金型の強度やプレス圧力を下げてプレス機の簡素化が可能である。
一方工程b)でリブの刃面側に膨出部を設けるから、工程d)で外周研削により刃先のすくい角を鋭角にすることができるが、この膨出部の形状と外周研削量との調整によってすくい角を広い範囲で調整することができる。特に工程c)でアーチ状に絞り加工する際には、リブの外周側の膨出部の両側縁が内周側に引っ張られることになるため、膨出部の外周面がリブの長さ方向に直交する断面上で僅かに湾曲することになる。しかしこの膨出部は、工程d)での研削により刃面となる面よりも刃面側へ膨出しているから、刃面を内刃の往復方向と平行な面に研削することが可能である。また工程b)でのプレス加工による加工量が少ないので複雑な形状の内刃にも対応し易い。
素材の薄板は、工程a)で内刃の展開外形形状に形成することができる(請求項2)。例えば工程a)でエッチングを用いる場合は、このエッチングで外形形状を形成することができる。外形形状は工程b)のプレス加工の際に型抜きするようにしてもよい(請求項3)。この場合は大きい薄板に多数の内刃に対する工程a)の加工を行っておき、工程b)で多数の内刃の中間加工部材を同時に加工できるので、生産性がよい。
工程a)はフォトエッチングにより加工するのがよい(請求項4)。この方法によれば、高精度な加工を容易に行えるからである。この場合に薄板の両面からエッチングを行えばエッチング処理の時間を短縮でき(請求項5)。しかしエッチングは片面(刃面と反対の面)だけから行ってもよい(請求項6)。この場合は処理時間は長くなるが、工程b)のプレス加工の変形量が一層少なくなり、本発明の効果は大きくなる。フォトエッチングに代えて、電解加工、レーザビーム加工など、他の方法を用いてもよい。
工程b)のプレス加工時には、小刃の刃先が欠けるのを防ぐために刃先の内側(内周側)に補強部を設けることができる(請求項7)。すなわち膨出部をプレス加工する金型にこの補強部を形成するための形状を付加しておくことにより、膨出部と同時に補強部を加工することができる。補強部は金型に僅かな加工を施しておくことにより加工できる。
図1は本発明の一実施例である往復式電気かみそりの内部構造を一部省いて示す概略正面図、図2は同じく概略側面図である。これらの図において、符号100はアーチ状の外刃、102はこの外刃100の内側で往復するアーチ状の内刃である。外刃100はフレーム104に固定されている。外刃100はステンレス鋼などの薄板に多数の開口をプレス打抜き、エッチングなどで形成したものであってもよいし、電鋳により作ったものであってもよい。
内刃102は電気モータ106によって往復駆動される。その駆動系は以下のように構成される。フレーム104から起立する左右一対の支柱108,108の上端面に、樹脂製の振動子110を左右に揺動自在に吊る一方、モータ106の回転軸に固定したクランクピン112をこの振動子110に設けた長溝に係合させる。この結果モータ106の回転軸が回転すると、振動子110が左右に往復動する。
この振動子110には支柱114が突設され、この支柱114に内刃102の保持部116が保持されている。ここに保持部116は、支柱114に上下動自在にガイドされる一方、コイルばね118により上方への復帰習性が付与されている。この結果内刃102は、コイルばね118により外刃100の内面に弾接されつつモータ106により往復駆動されるものである。
図3は内刃102の加工工程を示す図、図4は内刃102の製造工程図、図5は内刃102の側断面図、図6はそのVI-VI線断面図、図7は小刃の一部を内側から見た拡大斜視図、図8は内刃の展開平面図である。
図3において符号120はステンレス鋼などの薄板であり、この両面にはフォトレジスト122,124により内刃102のパターンが形成される(図3(A)。レジスト122,124は、レジスト液を塗布あるいはドライフィルムを貼着して(図4のステップS200)、内刃102のパターンを露光し(ステップS202)、現像することによって(ステップS204)、スリット126(図3,8)に対応する部分のレジストを除去する。ここにレジスト122,124は、図8に示す内刃102の展開図において、両側縁128,128と、横断部130と、爪132とを覆っている。
レジスト122,124を形成した薄板120は、両面からエッチングされる(図3(B))。すなわち両面同時にあるいは片面ずつエッチング液の噴流を当ててエッチングを行うことにより、スリット(溝)126を形成する。エッチング液はレジスト122,124の無い場所だけを腐蝕させるから、スリット126が形成される(ステップS206)。
エッチングはレジスト122,122の間隙、およびレジスト124,124の間隙から薄板120の厚さ方向に進行するから、スリット126の加工壁面は図3(B)に示すように深さ方向に対して傾き、断面で略弧状になっている。両面からエッチングするので両面側から弧状にエッチングされ、加工壁面には凸条134ができる。この凸条134は後でプレス加工により膨出部144になるから、膨出部144に近い位置にできるのが望ましい。そのためにはエッチング液を当てる量を表側を多くし、裏側で少なくする。また表側のレジスト122の幅を裏側のレジスト124の幅より狭くすればよい。
エッチングが終わると表面および裏面のレジスト122,124を除去し(ステップS208)、次にプレス加工を行う(ステップS210)。このプレス加工は、図3(C)に示すように下金型136と、上金型138とを用いる。これらの金型136,138は前記図15に示した金型22,24とほぼ同じ断面形状を持つ。すなわち下金型136は平坦であり、上金型138は溝140と面取り部142を持つ。
上金型の溝140を横断部130に位置合わせして、上金型138を下金型136に対して押圧すれば、図3(D)のように横断部130が変形する。すなわち横断部130の下部が面取り部142に倣って膨出し、この膨出部144の一部は上金型138と下金型136の間隙に挟まれて図3(E)のように断面略逆傘状のリブ130Aになる。この膨出部144の刃面側は、後の工程(ステップS216)で外周面を研削する際に十分な研削量が得られるように、仕上げ後の刃面よりも刃面へ十分に膨出している。
この実施例において、図3(B)に示す凸条134付近の・印の位置jは、プレス加工により膨出部144の中に移動するが、その移動量は極めて少ない。すなわち塑性変形量は少ない。このため内部に破断やクラックが発生しにくい。
このようにプレス加工したリブ130Aは、図8に示す展開図において両端が側縁部128に連結した横断部130が加工されたものであり、このように加工された板状の中間加工部材102Aはアーチ状に絞り加工される(ステップS212)。すなわち図8において、幅方向の中央を通り内刃102の往復方向と平行な中心線150を中心にして図5に示すように絞り加工される。なおこの図5は図8における長さ方向の中央線152で断面したものである。
このようにアーチ状に絞られた中間加工部材102B(図5)は、焼入れした後(ステップS214)、その外周面が研削され、仕上げ加工される(ステップS216)。この結果横断部130をプレス加工した後のリブ130Aは、図6に示すように、その外周面を刃面154とする小刃130Bとなる。この小刃130Bは刃面154の両縁が庇(ひさし)状に突出し、この庇の先端が刃先156となる。ここに刃先154のすくい角αは鋭角となる。
なお平板状の中間加工部材102A(図8)をアーチ状に絞り加工して図5に示す中間加工部材102Bに加工する際には(ステップS212)、膨出部144の側縁が内周側へ引張られるから、膨出部144の外周面がリブ130Aの長手方向に直交する面上で湾曲するのが避けられない。この発明では膨出部144は刃面側への膨出量も十分に確保しておくから、後の研削工程(ステップS216)で外周面を内刃往復方向と平行な面に研削することが可能である。
この実施例では、庇状の刃先156が欠けるのを防止するため、庇を内側から支える補強部158が設けられている(図5,6,7)。この補強部158は、図4のプレス加工(ステップS210)で用いる上金型138(図3)に、各小刃130Bごとにこの補強部158を形成するための溝160(図3(C)、(D)、(E)参照)を適宜間隔をもって複数(図5の実施例では5箇所に)設けておくことにより形成できる。このように補強部158を設けることにより、刃先156のすくい角αを一層小さくすることが可能になり、内刃の切れ味を向上させることが可能になる。
前記実施例1では、図8から明らかなように、小刃130B(横断部130,リブ130A)が内刃102の往復方向(中心線150方向)に対して直交する直線状である。しかし小刃130Bはこれに限定されるものではなく、種々の形態が可能である。図9〜13はこれら種々の実施例を示すものであり、図8と同様に内刃を展開して示す図である。
図9に示す内刃102aは小刃130aを内刃102aの往復方向(図上で左右方向)に対して一定角で傾けたものである。この実施例によれば小刃130aは髭を斜め切りすることになり、切れ味を向上させることができる。
図10に示す内刃102bは、その一部(図10では右半分)の小刃130bを波形に折曲させたものである。この実施例によれば、小刃130bの長さを図9の小刃130aよりも短くできるので、小刃130bの強度を図9のものに比べて増大させることができる。
図11に示す内刃102cは、内刃102cの往復方向に対して傾きが異なる複数(3つ)の屈曲領域p、q、rを持つ。ここに中央の屈曲領域qでは隣接する小刃102cの傾きが僅かずつ異なり、他の両側の領域p、rでは内刃往復方向に直交する。このため領域q内の隣接する小刃102cが外刃の同じ開口を横断する時には、同じ髭に対して異なる角度で当たることになり、髭があたる外刃の開口縁の位置を変化させることにより、外刃の寿命を長くでき、切れ味を向上させることができる。
図12に示す内刃102dは、小刃130dに往復方向の幅が変化する変形部162を設け、これら変形部162の位置が隣接する小刃130dの長手方向(往復方向に直交する方向)で変化させたものである。ここに図8(A)は内刃102dの展開図、図8(B)はその変形部162の拡大図である。図8(A)の右半分に示す小刃102dの変形部162は、略ダ円環状であり、図8(A)の左半分に示す小刃130d′の変形部162′は、略菱形環状である。この内刃102dでは右半分と左半分とで小刃130d、130d′の形状が異なるが、これは便宜上2種の形状を同一図面上に表現したにすぎない。
図13(A)は内刃102eの展開図、図13(B)はその小刃130eの一部拡大図である。この実施例では、隣接する小刃130e、130e′のうち一方130eを内刃102eの往復方向に直交する直線状とし、他方130e′をダ円環からなる変形部164を連接した形状としたものである。図12,13の実施例によれば、外刃の同一開口を隣接する小刃130d、130eが横断する際に傾き角(交差角)が異なるから、外刃の寿命を延ばせるだけでなく切れ味が向上する。この発明によれば、図10〜13に示すような複雑な形状の小刃も加工可能である。
往復式電気かみそりの概略正面図 同じく概略側面図 内刃の加工工程を示す図 内刃の製造工程図 内刃の側断面図 図5におけるVI-VI線断面図 小刃の一部を内側から見た拡大斜視図 内刃の展開平面図 内刃の他の実施例を示す展開平面図 内刃の他の実施例を示す展開平面図 内刃の他の実施例を示す展開平面図 内刃の他の実施例を示す展開平面図 内刃の他の実施例を示す展開平面図 従来のプレス成形法による内刃の製造工程図 同じく小刃の詳細な加工工程図 従来のエッチング法による内刃の製造工程図 従来の研削・切削法による内刃の製造方法を示す図 従来の電鋳による内刃の製造方法を示す図
符号の説明
100 外刃
102 内刃
102A、102B 中間加工部材
120 薄板
122、124 レジスト
126 スリット
128 側縁部
130 横断部
130A リブ
130B、130a〜e 小刃
136、138 金型
142 面取り部
144 膨出部
154 刃面
156 刃先
158 補強部

Claims (7)

  1. アーチ状の外刃の内面に一体型の内刃に設けた多数の小刃を摺接させつつ、内刃を往復動させる往復式電気かみそりの内刃製造方法において、
    a)薄板に内刃の往復方向にほぼ直交しかつ加工壁面が深さ方向に対して傾いている多数のスリットを形成し、
    b)前記スリットの間に残った横断部をプレス加工することによって、前記横断部の長手方向に延びかつその刃面側を幅方向および刃面側に膨出させた膨出部としたリブを形成し、
    c)工程b)でリブを形成した中間加工部材を、リブの膨出部側を外側にして略アーチ状に絞り加工し、
    d)このアーチ状の中間加工部材の外周面を研削することにより、膨出部に刃面および鋭角のすくい角を有する刃先を形成する、
    以上の工程a)〜d)を有することを特徴とする往復式電気かみそりの内刃製造方法。
  2. 薄板は、工程a)において、内刃の展開外形形状に形成される請求項1の往復式電気かみそりの内刃製造方法。
  3. 工程b)において、薄板からリブのプレス加工と同時に内刃の展開外形形状が型抜きされる請求項1の往復式電気かみそりの内刃製造方法。
  4. 工程a)において、多数のスリットはフォトエッチングによって形成される請求項1の往復式電気かみそりの内刃製造方法。
  5. 工程a)において、エッチングは薄板の両面から行う請求項4の往復式電気かみそりの内刃製造方法。
  6. 工程a)において、エッチングは薄板の片面から行う請求項4の往復式電気かみそりの内刃製造方法。
  7. アーチ状の小刃は、庇状の刃先を内周側から支える補強部が工程b)のプレス加工時に膨出部の形成と同一工程で形成される請求項1〜6のいずれかの往復式電気かみそりの内刃製造方法。
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