JP4821760B2 - 鋼矢板 - Google Patents
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Description
しかしながら、ハット形鋼矢板201の高さh3が連壁の壁厚t3と同じであって、製造上ハット形鋼矢板201の単体の高さを大きくすることには限界(設備制約など)があることから、連壁の壁厚t3を大きくするのが困難であった。
しかしながら、Z形鋼矢板301は、図10に示す中立軸をN4とした場合、単体での断面係数がU形鋼矢板101やハット形鋼矢板201に比べて相対的に小さく、打設抵抗により変形しやすいといった問題点があった。
また、このZ形鋼矢板の他の従来例として、例えば、図14に示すものも知られている(特許文献1参照)。
一方、Z形鋼矢板401,501やU形鋼矢板101に比べて、単体の断面係数を大きくできる鋼矢板として、図15に示すものが知られている(特許文献2参照)。
この鋼矢板601によれば、Z形鋼矢板401,501と同様に連壁の壁厚を大きくすることができるとともに、Z形鋼矢板401,501やU形鋼矢板101に比べて、単体の断面係数を大きくできる。
更に、本発明のうち請求項3に係る鋼矢板は、請求項1又は2記載の鋼矢板において、前記頂点側平坦部の、前記鋼矢板が延びる長手方向の一端には、水平置きした際に鉛直方向に貫通する孔が設けられていることを特徴としている。
また、本発明のうち請求項5に係る鋼矢板は、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の鋼矢板において、前記連壁の角隅部を、前記壁面板の一端縁に位置する頂点と、前記壁面板の他端縁に位置する継手部分とし、前記壁面板の板厚が前記壁面つなぎ板の板厚よりも大きくしたことを特徴としている。
更に、本発明のうち請求項3に係る鋼矢板によれば、請求項1又は2記載の鋼矢板において、前記頂点側平坦部の、前記鋼矢板が延びる長手方向の一端には、水平置きした際に鉛直方向に貫通する孔が設けられているので、鋼矢板の打設時において、孔を利用してクレーン等の吊上装置によって鋼矢板を長手方向を上下方向とした姿勢で吊上げることができる。
また、本発明のうち請求項5に係る鋼矢板によれば、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の鋼矢板において、前記連壁の角隅部を、前記壁面板の一端縁に位置する頂点と、前記壁面板の他端縁に位置する継手部分とし、前記壁面板の板厚が前記壁面つなぎ板の板厚よりも大きくしたので、壁面板の板厚を壁面つなぎ板の板厚と同じくした場合に比較して連壁の断面効率を大きくすることができる。
また、鋼矢板1においては、図1に示すように中立軸をN1とした場合、鋼矢板単体としての断面係数がZ形鋼矢板301,401よりも大きくて打設性を改善した鋼矢板を提供することができる。例えば、Z形鋼矢板401においては、図12に示すように、中立軸N5とした場合に断面二次モーメントが大きくなく、断面係数も大きくはない。これに対して、図1に示す鋼矢板1においては、中立軸をN1とした場合に断面二次モーメントをZ形鋼矢板401と比較して大きくでき、断面係数が大きくなる。従って、鋼矢板1単体としての断面係数がZ形鋼矢板301,401よりも大きくて打設が容易な鋼矢板を提供することができる。
実施例である山形の断面形状を有する鋼矢板については、図1に示す頂角平坦型のものについて鋼矢板単体での断面特性および連壁構成時の断面特性について調査した。
また、比較例であるZ形鋼矢板については、図10に示す形状のサイズZ−25(継手間隔l4:400mm、全高さh4:188.0mm)、図10に示す形状のサイズZ−45(継手間隔l4:400mm、全高さh4:204.0mm)、および図12に示す形状のサイズAZ−38(継手間隔l5:700mm、全高さh5:192.0mm)のものについて鋼矢板単体での断面特性および連壁構成時の断面特性について調査した。
調査結果を表1に示す。
2 壁面板
3 壁面つなぎ板
4,5ラルゼン形継手
4a 繋ぎ部
4b,5b 爪底部
4c,5c フック部
4d,5d 継手側平坦部
6 頂点側平坦部
7 孔
10 リフティングマグネット
21 シャックル
22 ボルト
23 ナット
24 ワイヤ
101 U形鋼矢板
102 ウェブ
103 フランジ
104a,104b 継手
201 ハット形鋼矢板
202 ウェブ
203 フランジ
204 延長部
205a,205b 継手
301 Z形鋼矢板
302 ウェブ
303 フランジ
304a,304b 継手
401 Z形鋼矢板
402 ウェブ
403 フランジ
404a,404b 継手
501 Z形鋼矢板
502 ウェブ
503 フランジ
504a,504b 継手
601 鋼矢板
602 ウェブ
603 フランジ
604a,604b 継手
Claims (5)
- 壁面板と、該壁面板の一端縁から延びる壁面つなぎ板とを備え、前記壁面板および前記壁面つなぎ板は、前記壁面板と前記壁面つなぎ板との交点を頂点とする断面形状が山形をなし、前記壁面板および前記壁面つなぎ板が、それぞれ前記交点とは反対側の縁に、ラルゼン形継手を設けた鋼矢板であって、
前記ラルゼン形継手の各々は、前記壁面板に対して平行、かつ、前記頂点から遠ざかる方向へ延びる爪底部と、該爪底部から頂点側に曲げたフック部とを備えた爪で構成され、
前記山形の頂点には、該頂点を上にして平坦な床上に水平置きした際に、前記床に対して平行となるとともに、鉛直方向下方に投影したときに断面図芯を含む範囲の位置及び幅に形成される頂点側平坦部が設けられていることを特徴とする鋼矢板。 - 前記ラルゼン形継手のうちの少なくとも一方の爪底部には、前記頂点側平坦部に平行であるとともに、水平置きした際に前記床に接する継手側平坦部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の鋼矢板。
- 前記頂点側平坦部の、前記鋼矢板が延びる長手方向の一端には、水平置きした際に鉛直方向に貫通する孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼矢板。
- 一枚毎反転して前記ラルゼン形継手を噛み合わせることにより、台形状が交互となる波形の連壁を構成することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の鋼矢板。
- 前記連壁の角隅部を、前記壁面板の一端縁に位置する頂点と、前記壁面板の他端縁に位置する継手部分とし、前記壁面板の板厚が前記壁面つなぎ板の板厚よりも大きくしたことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の鋼矢板。
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