JP4819720B2 - 光学機器、撮像装置およびレンズ装置 - Google Patents

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本発明は、撮像レンズや該撮像レンズを装着可能な、ビデオカメラ、スチルカメラなど撮像装置を含む光学機器、撮像装置およびレンズ装置に関するものである。
ビデオカメラやスチルカメラなどの撮像装置には、光学系のズーム倍率を変化させるズーム操作や手動で被写体にピントを合わせるためのマニュアルフォーカス操作などを行うための操作部材が通常設けられている。光学系のズーム倍率及びフォーカス状態の変更は、光学系を構成するレンズ群のうち、それぞれバリエータレンズ群及びフォーカシングレンズ群を、光学系の光軸方向に移動させることにより行うことができる。なお、バリエータレンズ群をズームレンズとも記載し、フォーカシングレンズ群をフォーカスレンズとも記載する。
ズーム操作やマニュアルフォーカス操作により上記レンズ群を移動させる操作部材としては、レンズ鏡筒の周囲に具備された操作リングの回転を、機械的なカム機構によりレンズの直動動作に変換する機構を設けることで可能である。しかし近年は、モータを用いて電気的にレンズ駆動を制御する、パワーズーム/パワーフォーカス機構が用いられることが多い。この場合、操作部材としては、電子リング、操作量を計測可能なボリュームキー、もしくはスイッチ等が設けられ、これらの操作量が電気信号に変換される。そして、カメラ本体等に搭載されたマイクロコンピュータでこの信号を検出し、モータを制御することにより、ズーム駆動やマニュアルフォーカス駆動を実現している。このような構成とすれば、複雑なカム機構が不要となり、また操作部材を自由な位置に配置できることから、レンズやカメラの小型、低コストが可能になる。
上記操作部材である電子リングでは該電子リングの回転により、ボリュームキーでは押し圧により、その操作量を検出可能である。したがって、一般に電子リングの方がより細かくユーザーの操作量を検出でき、操作性に優れている。一方、スイッチの場合はオンとオフしか検出できないため、操作性は他の操作部材に比べて劣る。ボリュームキーやスイッチは低価格かつ小型であるため、比較的低価格なカメラで多く用いられている。これに対し、電子リングはコストや大きさでは不利であるが、微妙な操作が容易であることや、従来の機械的なカム機構を具備したものと操作感が近い。よって、電子リングは上級ユーザーのニーズが高く、中級クラス以上のカメラではこの電子リングが用いられている。但し、カメラを手で保持している場合、カメラの保持とリング操作とで両手がふさがれてしまう。このため、電子リングを搭載したカメラにおいても、カメラを保持するグリップ付近に別途ボリュームキーやスイッチを設け、操作性は劣るが、片手でも操作可能なように構成されることが多い。
以下、電子リングによるパワーズーム/パワーフォーカス制御の従来技術について説明する。尚、ズーム操作とマニュアルフォーカス操作はいずれもユーザーによる操作に応じてレンズ位置を制御する点で全く同等であるので、ここではズーム操作を代表例とする。
電子リングによるズーム操作を実現するものとして、電子リングの回転に伴って発生する電気信号を検出し、この検出信号に応じてズームレンズの速度を制御する技術が提案されている(特許文献1)。上記電子リングの回転に伴って発生する電気信号を出力するものとしては、該電子リングの回転位置の絶対角を出力する絶対値型と、相対的な回転角を出力する相対値型とがある。絶対値型としては、可変抵抗により電子リングの回転角度(単に角度とも記載する。)に比例した電圧を出力するタイプなどがある。相対値型としては、リングが所定角度だけ回転される毎にオン、オフのパルスを出力するタイプ、所定角度毎に周期的に変化する電圧を出力するタイプなどがある。前者は、例えばフォトインタラプタ、後者は、例えば磁気抵抗(MR)素子などにより実現される(詳細は省略)。
絶対値型の電子リングは、絶対角が得られる点で相対値型より優れているが、コストが高い、角度の検出分解能を高くすることが難しいなどの欠点もある。一方、相対値型の電子リングは、絶対角を得ることはできないものの、比較的低コストで高い分解能を得られることから広く用いられている。
従来においては、上記特許文献1のように、単位時間内の電子リング回転量をマイクロコンピュータで検出し、これをズームレンズの移動速度データに変換してズームモータを制御して、電子リングでのズーム操作を実現している。詳しくは、電子リングを速く回転させると速いズーム駆動が行われ、遅く回転させると遅いズーム駆動が行われるようになっている。
以上のようなパワーズーム制御により電子リングでのズーム操作を可能にした構成にすると、複雑なカム機構を用いることなく、低コストで、コンパクトな撮影レンズや撮像装置を実現可能となる。
特開平9−243899号公報
しかしながら、上記のような従来構成においては、以下のような問題を有している。
まず第1に、電子リング操作によりユーザーが制御することになるのはズーム速度であるため、リングの回転角度と、ズーム位置すなわち光学倍率が一致しない。このため、同じ角度だけ電子リングを回転させても、速く回した場合は光学倍率が例えば5倍になり、遅く回した場合は例えば2倍になる。機械的なカム機構のレンズでは回転角度と光学倍率が1対1に対応するため、直感的な操作が可能であるが、上記の従来構成では直感的な操作ができず、操作性が劣るという問題がある。
第2に、ズームモータに速度制限がある場合、電子リングをいくら速く回しても制限速度以上の速度では駆動できない。例えばズームモータとしてステッピングモータを使用している場合、所定速度以上ではモータが回転できなくなる脱調現象が発生するため、回転速度に上限を設ける必要がある。この場合、広角側(ワイド端)から望遠側(テレ端)までを最大速度で駆動しても例えば2秒かかるレンズでは、少なくとも2秒間は電子リングを回しつづけないとワイド端からテレ端までレンズが移動しない。このため、電子リング操作量が多くなってしまう。カメラ撮影においては一気に倍率を変化させたい場合も多く、機械的なカム機構のレンズでは、所定角度だけリングを回転させればワイド端からテレ端までレンズを移動できる。これに対し上記の従来構成では、電子リング操作量が多くなり、操作性が劣るという問題がある。
以上の2点の問題は、電子リングの操作量に対してズームレンズの移動速度を制御する構成であることに起因している。そこで、これに代えて、電子リングの操作量に対してズームレンズの絶対位置を制御するように構成、すなわち、電子リングの絶対角とズームレンズの絶対位置を1対1に対応させるようにズーム位置を制御する構成にしたとする。そうすると、機械的なカム機構の撮影レンズに近い操作感が実現できると考えられる。
しかしながら、電子リングとして相対値型の電子リングを用いた場合は、相対的な回転角の情報しか得られないために、電子リングの絶対角とズームレンズの絶対位置を1対1に対応させる制御は困難である。一方、絶対値型の電子リングを用いた場合は、電子リングの絶対角の情報が得られることから、上記制御を実現することは容易となる。しかしこの場合でも、絶対値型電子リングのコストや分解能の問題に加えて、以下のような問題がある。
この種の電子リングを搭載したカメラにおいても、上記したように該電子リングに加えて、グリップ付近にもボリュームキー等を設けてどちらでもズーム操作可能とすることが多い。また、リモートコントローラ(リモコン)などによりカメラ本体の操作部材以外の手段でズーム制御を可能にすることも多い。このような手段を併用する場合、これらによってズームレンズの位置を移動させると、電子リングの角度が変わらないままズームレンズの位置のみ変化する。そのため、リングの絶対角とズームレンズの絶対位置との1対1の対応がずれてしまうという問題がある。
上記1対1の対応がずれてしまうという問題を防ぐ従来手法として、電子リングを駆動する駆動手段を設け、電子リング以外の手段でズーム位置が変更された際に該電子リングも自動的に回転させる。そして、両者の位置関係を保持させるというものがある。しかしこのためには電子リングの機構が極めて複雑になり、コストアップや、機構の複雑化に伴う信頼性の低下などの問題が発生する。また別の従来手法として、電子リング操作の有効/無効を切り換えるスイッチを設け、電子リングとそれ以外の手段が排他的に使用されるように制御する。そして、電子リングが有効にされた際には、該電子リングの絶対角に対応した位置に自動的にズームレンズを移動させることで、両者の位置関係を保持させるというものがある。しかしこの場合は、上記スイッチの切り換え操作が煩わしい上、電子リングを有効にすると勝手にズーム位置が変更されてしまい、不自然であるという問題がある。
以上のように従来においては、絶対値型の電子リングを用い、該電子リングの絶対角とズームレンズの絶対位置を1対1に対応させる制御を行っても、必ずしもズーム操作性の向上にはつながらないという問題を有していた。
(発明の目的)
本発明の目的は、レンズの絶対位置と操作部材の操作量との対応関係がずれることによる誤動作を防止し、直感的かつ自然な操作性を実現することのできる光学機器、撮像装置およびレンズ装置を提供しようとするものである。
記目的を達成するために、本発明は、レンズを移動させるための第1の操作部材と、前記レンズを移動させるための、前記第1の操作部材と異なる第2の操作部材と、前記第1の操作部材または前記第2の操作部材の操作に基づいて、前記レンズの位置を制御する制御手段とを有し、前記制御手段が、前記第1の操作部材の第1の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御するとともに、前記第2の操作部材の操作が為された後に再び前記第1の操作部材の操作が為された場合、前記第1の位置の情報から更新された第2の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御する光学機器とするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、レンズを駆動する駆動手段、前記レンズを移動させるための第1の操作部材、および、前記第1の操作部材の操作量を検出する検出手段を備えた撮影レンズが装着可能な撮像装置であって、前記検出手段からの操作量信号を受信する受信手段と、前記レンズを移動するための第2の操作部材と、前記第1の操作部材または前記第2の操作部材の操作に基づいて、前記レンズの位置を制御する制御手段とを有し、前記制御手段が、前記第1の操作部材の第1の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御するとともに、前記第2の操作部材の操作が為された後に再び前記第1の操作部材の操作が為された場合、前記第1の位置の情報から更新された第2の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御する撮像装置とするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、レンズを移動するための第2の操作部材、および、前記第2の操作部材の操作に基づいて前記レンズの位置を制御する制御手段を備えた撮像装置と装着可能なレンズ装置であって、レンズと、前記レンズを駆動する駆動手段と、前記レンズを移動させるため第1の操作部材とを有し、前記レンズが、前記第1の操作部材の第1の位置からの操作量に応じて位置を制御されるとともに、前記第2の操作部材の操作が為された後に再び前記第1の操作部材の操作が為された場合、前記第1の位置の情報から更新された第2の位置からの操作量に応じて位置を制御されるレンズ装置とするものである。
本発明によれば、レンズの絶対位置と操作部材の操作量との対応関係がずれることによる誤動作を防止し、直感的かつ自然な操作性を実現することのできる光学機器、撮像装置またはレンズ装置を提供できるものである。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1ないし3に記載した通りである。
図1は本発明の実施例1に係わる撮像装置の構成を示す図である。101は第1固定レンズ群、102は変倍を行うバリエータレンズ群であるところのズームレンズである。103は絞り、104は第2固定レンズ群である。105は焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正するいわゆるコンペ機能を兼ね備えたレンズ群(フォーカスレンズとも記載する)である。ズームレンズ102、フォーカスレンズ105の駆動は、ズーム駆動部110、フォーカス駆動部111により行われ、それぞれ光軸方向(図1の左右方向)に移動可能になっている。これら駆動部として、ステッピングモータや直動式のボイスコイルモータなどを用いることができる。ズームレンズ102とフォーカスレンズ105の光軸方向の各位置は、ズーム位置検出部112とフォーカス位置検出部113により検出される。上記駆動部がステッピングモータの場合は、位置検出部としては、基準リセット位置からの入力パルスカウントであっても良い。このときには基準位置検出のための位置検出センサとして、例えばフォトインタラプタを用い、移動レンズ枠に一体的に設けられた遮光壁により遮光される境界位置を基準位置として検出する。この他、位置検出センサとして、移動レンズ枠に一体的に設けられたマグネットスケールの磁界変化を磁気抵抗(MR)素子などで検出する方式を用いることもできる。
被写体からの入射光は、レンズ群101〜105を通って撮像素子106上に結像する。撮像素子106はCCDやCMOSなどの光電変換素子であり、被写体像を電気信号に変換する。この電気信号はCDS/AGC回路107により読み出され、増幅されて、カメラ信号処理回路108に入力される。カメラ信号処理回路108は所定の映像信号処理を行い、入力された信号を記録装置109、モニター装置115に対応した信号に変換する。記録装置109は被写体像を記録媒体(磁気テープ、光学ディスク、半導体メモリなど)に記録するものである。モニター装置115は電子ビューファインダや液晶パネルなどに被写体像を表示するものである。
カメラマイコン114は撮像装置全体の制御を司るマイコン(マイクロコンピュータ)であり、カメラ信号処理回路108や記録装置109の制御を行う。また、ズーム位置検出部112、フォーカス位置検出部113によるレンズ位置の検出信号はカメラマイコン114に入力され、後述するレンズ駆動制御の処理に用いられる。レンズ駆動制御の処理結果に応じてカメラマイコン114は、ズーム駆動部110、フォーカス駆動部111を制御し、レンズの位置制御を行う。
リング部材(以下、リングと記載する。)117はズーム操作やマニュアルフォーカス操作を行うための操作部材としての電子リングである。リング117は、通常、回転中心が光学系の光学中心と略一致するように設けられる。リングについては従来技術において説明したので、ここでの説明は省略するが、本実施例1においては、リングとして、絶対値型のリングを用いる。このリング117の操作量としての角度(回転変化量)はリング角度検出部118により検出され、その検出結果はカメラマイコン114に入力される。以下では、リング操作に伴ってズームレンズ102を制御する場合について説明するが、リング操作によりフォーカスレンズ105を制御する場合についても同様の制御を行うことができる。尚、リングとして、ズームリングとフォーカスリングをそれぞれ別に設けていても良いし、一つのリングをスイッチによりズーム用とフォーカス用に切り換える構成としても良い。なお、ここではリング117の操作量として回転変化量を検出することにした。この点、操作部材としてスライド部材を採用して操作量としてスライド量を検出するようにしてもよい。
ズームキー116としては、従来技術で説明したようなボリュームキー、スイッチ等が用いられ、その出力はカメラマイコン114に入力される。ボリュームキーの場合は、キーの押し圧に応じた速度でズームレンズ102が駆動されるようにカメラマイコン114により制御される。また、スイッチの場合は、オンされると所定速度でズームレンズ102が駆動されるようにカメラマイコン114に制御される。
ここで、リングによるズーム操作が有効なモードとしては、撮像装置が撮影可能となるモード、もしくは、リングの有効・無効の切換手段(不図示)を備えた場合において、該リングを有効とするモードがある。さらには、一つのリングをズームとフォーカスに切り換える切換手段(不図示)を備えた場合において、ズームに切り換えられたモードなどがある。また、本発明をマニュアルフォーカス操作に適用する場合においては、オートフォーカスモードとマニュアルフォーカスモードを切り換える切換手段(不図示)によってマニュアルフォーカスモードに切り換えられた場合もこれに相当する。
本実施例1において、撮像装置に電源が投入されたとき、または、撮像装置が撮影可能モードに切り換えられた場合には、通常はズームレンズ102の位置のリセット処理が実行される。これはレンズを一旦所定の基準位置に移動させ、レンズの位置情報を初期化する処理であり、基準位置の検出はフォトインタラプタなどが用いられる。位置のリセット処理の後は、前回電源が遮断されたとき、または、撮影可能モード以外に切り換えられたときにズームレンズ102が位置した最後の位置まで、ズームレンズ102を移動させる。これは前回の撮影状態に復帰させるためである。以下の初期化処理はこのリセット処理が実行された後に実行される。
撮像装置に電源が投入されたとき、及び、ズームレンズ102による操作が有効なモードに切り換えられたときに、カメラマイコン114にて行われる初期化処理について説明する。詳しくは、ズーム操作の開始に際して、事前に行われる、リング117の角度とズームレンズ102の位置(以下、ズーム位置と記載する)との対応関係の初期化処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
図2において、まずステップS101にて、ズーム位置Z0をズーム位置検出部112から読み込む。そして、次のステップS102にて、回転操作されるリング117の回転角度であるリング角度P0をリング117の基準位置情報としてリング角度検出部118から読み込む。続くステップS103では、リング角度P0を、ズーム位置との対応関係の基準データPREFに保存する。次のステップS104では、ズーム位置Z0を、リング角度P0との対応関係の基準データZREFに保存する。これにより、ズームレンズ102の絶対位置とリング117の角度の対応関係の初期状態が記憶手段である基準データPREFおよびZREFに記憶されたことになる。
次に、ユーザーがリング117またはズームキー116を用いてズーム操作を行う場合の制御処理について、図3及び図4のフローチャートを用いて説明する。尚、以下の説明では、ズームレンズ102の位置データは該ズームレンズ102が望遠側(テレ側)に行くほど大きくなるものとする。また、リング角度が大きくなる方向にリング117を回転させると、ズームレンズ102がテレ側に移動するような制御が行われるものとする。
まず、ステップS301にて、ズーム位置Z1を読み込む。そして、次のステップS302にて、リング角度P1を読み込む。続くステップS303では、ズームキー116の操作データ(以下、ズームキーデータと記載する)を読み込む。次のステップS304では、ズームキーデータから、ズームキー116がユーザーに操作されているかどうかを判定する。ズームキー116が操作されている場合は後述の図4のステップS401以降の処理に進む(詳細は後述)。ズームキー116が操作されていない場合は、リング操作の処理を行うためにステップS305に進む。
ズームキー116が操作されていないとしてステップS305に進むと、ここではステップS302で読み込んだリング角度P1が、前回読み取ったリング角度P0と等しいかどうかを判定する。P1とP0が異なっている場合はリング操作が行われたことになるので、ステップS306へ進む。そして、ステップS306にて、上記のリング角度の基準データPREFと読み込んだリング角度P1との差分dPを演算する。続くステップS307では、dPに所定のゲインGを掛けて、リング角度の差分dPに対応するズーム位置の差分dZを演算する。ここで、ゲインGは、ズームレンズ102の可動範囲のストロークLZと、これに対応するリング117の回転角度θWTから
G=LZ/θWT
なる式により決定できる。すなわち、リング117をθWTだけ回転させると、ズームレンズ102はワイド端からテレ端まで移動することになる。
次のステップS308では、ズーム位置の基準データZREFに、ステップS307で求めたズーム位置の差分dZを加え、リング角度P1に対応するズーム目標位置ZTGTを予め決められた対応関係にしたがって演算する。ユーザーによるリング操作に対してズーム目標位置ZTGTに移動させることで、リング操作量に対してズーム位置を絶対位置制御することになる。このようにして、リング117の回転の度合いに対して予め決められた対応関係にて定まる移動量だけズームレンズ102を移動させる。
次のステップ309では、ズーム目標位置ZTGTがズームレンズ102のテレ端位置ZTELEよりも大きいかを判定する。大きい場合は、ズームレンズ102はテレ端位置ZTELEまでしか移動できないためにステップS310に進み、ズーム目標位置ZTGTをテレ端位置ZTELEに変更して、ステップS313に進む。これにより、リング117の回転の度合いに対して予め決められた対応関係が一旦解消される。
一方、ズーム目標位置ZTGTがテレ端位置ZTELEより小さい場合はステップS311に進み、ズーム目標位置ZTGTがズームレンズ102のワイド端位置ZWIDEより小さいかを判定する。小さい場合は、ズームレンズ102はワイド端位置ZWIDEまでしか移動できないためにステップS312に進み、ズーム目標位置ZTGTをワイド端位置ZWIDEに変更して、ステップS313に進む。これにより、リング117の回転の度合いに対して予め決められた対応関係が一旦解消される。
ズーム目標位置ZTGTがワイド端位置ZWIDEより大きい場合は、ズーム目標位置ZTGTはズームの可動範囲内であるため、ズーム目標位置ZTGTは変更せずにステップS313に進む。
ステップS313に進むと、ここではズーム位置Z1がズーム目標位置ZTGTと一致しているかを判定する。リング操作中はdZが0でないため、通常は一致しない。そのため、ステップS314に進む。ステップS314では、ズーム位置Z1がズーム目標位置ZTGTより小さいかどうかを判定し、小さい場合は、ステップS315に進み、ズームレンズ102をテレ方向に駆動する。逆にズーム位置Z1がズーム目標位置ZTGTより大きい場合は、ステップS316に進み、ズームレンズ102をワイド方向に駆動する。いずれの場合も最後にステップS317に進んで、次回の処理に備えて現在のリング角度P1を前回のリング角度P0に保存し、ステップS301に戻る。
上記ステップS305にてリング操作が行われていないと判定した場合は、上記のステップS306〜S312の処理は行わず、直ちにステップS313に移行する。本実施例1においては、リング操作が停止されても、ステップS313にてズーム位置Z1がズーム目標位置ZTGTと一致していないと判定すると、ステップS314〜S316の処理を行い、一致するまでズームレンズ102の駆動を継続する。これは、ズームレンズ102を駆動するモータに速度制限がある場合に、リング117を速く回した際にズームレンズ102が追従できないことを考慮したものである。このように制御することで、レンズ駆動の遅延はあるものの、リング117の角度とズームレンズ102の絶対位置との関係を予め決められた1対1の関係に保持することができる。
尚、ステップS305における、リング操作が行われているかどうかの判定は、前記したようにP1とP0が等しいかどうかにより行うことができる。しかし、リング117の角度の検出信号にノイズなどが含まれる場合、リング117が停止していても、P1とP0が異なる場合もある。このような場合の誤判定を防止するため、P1とP0の差分が所定の閾値以下かどうかにより、ズーム操作が行われたかどうかを判定するようにしても良い。この場合の閾値を、リング角度の検出信号に含まれるノイズより大きい値に設定しておけば、前記の誤判定は発生しなくなる。
以上の処理における、ズームレンズ102の絶対位置とリング117の角度との関係を図5に示す。図5のように、リング角度の基準データPREFとズーム位置の基準データZREFを基準(丸で示す位置を基準)に、リング117をプラス方向に回転させるとする。この場合、ズームレンズ102はテレ方向に移動し、マイナス方向に回転させるとズームレンズ102はワイド方向に移動するよう、1対1の関係が保持される。但し、ズームレンズ102がテレ端位置ZTELEに達すると、それ以上リング117をプラス方向に回転させてもズーム位置はテレ端位置ZTELEに保持される。同様に、ズームレンズ102がワイド端位置ZWIDEに達すると、それ以上リング117をマイナス方向に回転させてもズーム位置はワイド端位置ZWIDEに保持される。
図3に戻り、ステップS313にて、ズーム位置Z1が目標位置ZTGTと一致したと判定した場合はステップS318に進み、ズームレンズ102の駆動を停止する。そして、次のステップS319にて、ズーム位置Z1がテレ端位置ZTELEと一致しているかどうかを判定する。一致していない場合はステップS320に進み、ズーム位置Z1がワイド端位置ZWIDEと一致しているかどうかを判定する。一致していない場合はステップS317に進み、以後の処理は前記した通りとなる。
一方、ステップS319またはステップS320にて、ズーム位置Z1がテレ端位置ZTELEまたはワイド端位置ZWIDEに一致していると判定したとする。この場合はいずれの場合もステップS321に進み、ズーム位置の基準データZREFをZ1で再初期化する。同様に、ステップS322にてリング角度の基準データPREFをリング角度P1で再初期化する。これにより、一旦解消され、キャンセルされたリング117の回転の度合いに対しての対応関係が更新され、再度保持された状態となる。そしてステップS317に進み、以後の処理を継続する。また、当該キャンセルと更新とを同時に行うようにしてもよい。
上記のように、ズーム位置Z1がテレ端位置ZTELEもしくはワイド端位置ZWIDEと一致して、基準データが再初期化された場合のズームレンズ102の絶対位置とリング角度との関係について、図6を用いて説明する。尚、図6は、ズーム位置Z1とテレ端位置ZTELEが一致した場合の例である。
図6において、ZREF,PREFはそれぞれ、再初期化前のズーム位置及びリング角度の基準データである。L1はZREF,PREFに対応した、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との関係を示している。リング117がプラス方向に回転され、リング角度がP1まで操作された場合、ズーム目標位置がテレ端位置ZTELEを超えるため、ズーム位置はテレ端位置ZTELEで停止する。この際、前記のようにZREFとPREFがそれぞれキャンセルされ、ZTELEとP1で更新することによって再初期化される。
図6のZREF’とPREF’は再初期化された更新された基準データを示している。この後リング117が操作される際は、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との関係としてはZREF’とPREF’に対応したL2が用いられる。このようにすれば、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との1対1の関係が保たれる。そして、ズームレンズ102がテレ端にある場合にマイナス方向にリング117を操作すれば直ぐにズームレンズ102が応答することから、軽快な操作感をユーザーに与えることができる。
次に、図3のステップS304にて、リング117の操作後などに、ズームキー116がユーザーに操作されていると判定した場合、リング117の回転の度合いに対して予め決められた対応関係が一旦解消される。その場合の、それ以降の処理について、図4のフローチャートで説明する。
まず、ステップS401にて、ズームキー116による操作の方向がテレ方向かワイド方向かを判定する。テレ方向であればステップS402に進み、ズーム位置Z1がテレ端位置ZTELEと一致しているかどうかを判定する。一致していない場合はズームレンズ102を移動可能であるのでステップS403に進み、ズームレンズ102をテレ方向に駆動して、ステップS406に進む。
一方、ステップS402にて、ズーム位置Z1とテレ端位置ZTELEが一致している場合は、それ以上ズームレンズ102を移動できないためにステップS404に進み、ズームレンズ102の駆動を停止して、ステップS406に進む。
また、ステップS401にてズームキー116がワイド方向に操作されていると判定した場合はステップS408に進み、ズーム位置Z1とワイド端位置ZWIDEが一致しているかを判定する。一致していない場合はステップS405に進み、ズームレンズ102をワイド方向に駆動して、ステップS406に進む。一致していた場合はテレの場合と同様にステップS404に進み、ズームレンズ102の駆動を停止して、ステップS406に進む。
次のステップS406及びステップS407では、ズーム位置の基準データZREFとリング角度の基準データPREFを、それぞれズーム位置Z1とリング角度P1で再初期化する。これは、上述のように、ズームキー116の操作にてズーム位置が変更された場合、リング角度とズーム位置の予め決められた対応関係がずれるためである。このようにズームキー操作時には、ズーム位置とリング角度の基準データを一旦解消しキャンセルした後に新たな対応関係に更新する。こうした再初期化をすることにより、リング角度とズーム位置の予め決められた対応関係を再度保持させることができる。ここでの対応関係のキャンセルと更新とは同時に行うようにしても構わない。
尚、再初期化のタイミングは、ズームキー116を操作した際に対応関係をキャンセルし、再びリング117を操作した際に更新するようにしてもよい。
上記の処理の後は図3のステップS317に戻り、以後の処理を継続する。
以上のように、ズームキー116によってズーム位置が変更された場合の、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との関係を図7に示す。
図7において、ZREF,PREFはそれぞれ、再初期化前のズーム位置及びリング角度の基準データであり、L1はZREF,PREFに対応した、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との関係を示している。今、リング角度がP1のとき、ズームレンズ102がズームキー116により、矢印で示したようにZ1からZ1’まで移動されたとする。この際、前記のようにZREFとPREFがそれぞれZ1’とP1で再初期化される。
図7のZREF’とPREF’は再初期化された基準データである。この後リング117が操作される際は、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との関係としてはZREF’とPREF’に対応したL2が用いられる。このようにすれば、ズームキー操作によりズーム位置とリング角度の関係がずれた場合でも、再初期化により1対1の関係が保たれることになる。
尚、以上の説明ではリング以外のズーム操作手段として、ズームキー116を使う場合の制御について説明したが、リモコンによるズーム操作を行う場合においても、ズームキー116の処理と同様の制御を行えばよい。
以上の実施例1によれば、リング117の角度に対してズームレンズ102の絶対位置を制御する(図3のステップS308〜S317)ようにしている。さらには、両者の対応関係を初期化する処理(図3のステップS321,S322、図4のステップS406,S407)を行うようにしている。このため、機械的なカム機構のレンズに近い操作感を実現しつつ、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度との対応関係がずれることによる誤動作を防止することができる。よって、直感的かつ自然なズーム操作性を実現することができる。フォーカス操作に適用した場合も同様に、直感的かつ自然なフォーカス操作性を実現することができる。
次に、本発明の実施例2に係わる撮像装置について説明する。撮像装置の構成については上記実施例1(図1)と同様であるので、その説明は省略する。
上記実施例1においては、リングとして、絶対値型のリングを用いた場合を例にしている。しかし、従来技術にて説明したように、相対値型のリングの方が、コスト及び分解能などの点で有利である。そこで、本発明の実施例2では、リング117として、相対値型のリングとした場合について説明する。
図8のフローチャートは、撮像装置の電源が投入されたとき、及び、リング117によるズーム操作が有効なモードに切り換えられたときに、カメラマイコン114で行われる初期化処理を示すものである。
図8のステップS201は、実施例1にて説明した、絶対値型リングの初期化処理である図2のステップS101と同じ処理であり、このときのズーム位置をZ0とする。相対値型のリング117では絶対角度は得られないため、次のステップS202にて、初期のリング角度P0として所定の初期値を設定する。この初期値としては、例えば2バイトデータ(0〜65535)の中間である「32768」を用いれば良い。続くステップS203とステップS204では、実施例1にて説明した、絶対値型リングの初期化処理である図2のステップS103,S104と同じである。この処理により、ズームレンズ102の絶対位置とリング角度の予め決められた対応関係の初期状態が保存されたことになる。
相対値型のリング117を用いた場合でも、撮像装置の電源が投入されたとき、及び、リング102による操作が有効なモードに切り換えられたときに、リング角度P0を初期値で初期化することで、以後は絶対値型のリングと同様に扱うことができる。すなわち、リング角度検出部118にて検出される相対的な角度(回転角度)を、回転方向に応じて初期値に逐次加算・減算することで、相対値型のリングの角度データを得ることができる。このため、以後の処理については、実施例1における絶対値型のリングの場合と同様とすることができるため、その説明は省略する。
以上により、実施例1における絶対値型のリングに対して、コスト及び分解能などの点で有利な相対値型のリングを用いることで、撮像装置のコストダウンや性能向上を、さらには図ることができる。
図9は本発明の実施例3に係わる撮像レンズ及び撮像部の構成を示す図であり、図1と同じ部分は同一符号を付してある。
本実施例3においては、撮像部であるカメラ本体502と、撮像レンズ501とを着脱可能に構成している。撮像レンズ501にはレンズ側の制御を司るレンズマイコン503が搭載されており、ズーム駆動部110、フォーカス駆動部111は、レンズマイコン503にて制御される。また、ズーム位置検出部112、フォーカス位置検出部113、及び、リング角度検出部118の出力は、レンズマイコン503に入力されている。
一方、ズームキー116はカメラ本体502に搭載されている。これは、ズームキー116は操作性の観点からカメラを保持するグリップ付近に設けられることによる。したがって、ズームキー116の出力はカメラ本体502に搭載されたカメラマイコン114に入力されている。
レンズマイコン503とカメラマイコン114とは、カメラ本体502と撮像レンズ501とのマウント面に設けられた接点ブロックを介して、それぞれが有する送信手段及び受信手段により互いにデータ通信が可能となるように構成されている。カメラマイコン114は、ズームキー116の出力を通信によりレンズマイコン503に所定の周期(例えば映像信号の垂直同期信号の発生周期)毎に送信する。また、リング117の操作量信号をレンズマイコン503より受信する。
以上の構成において、実施例1及び実施例2にてカメラマイコン114が実行していたリング117の操作、ズームキー116の操作に伴うズーム制御を、レンズマイコン503で実行する。このことにより、実施例1及び実施例2で説明したのと同様のズーム制御を、撮像レンズ501側のみにて実現することができる。これにより、カメラ本体502と撮像レンズ501とを着脱可能とした撮像装置においても、撮影レンズと撮像部が一体の撮像装置と同様、直感的かつ自然なズーム操作性を実現することができる。尚この場合においても、実施例1及び実施例2で説明した通り、リング117として、絶対値型と相対値型のいずれであっても適用可能である。
尚、図9において、カメラマイコン114が、レンズマイコン503から情報を受けとって、ズーム指示制御を行うようにしてもよい。その場合、レンズマイコン113はカメラマイコン114からの指示によってズーム駆動制御を行う。
以上の実施例1ないし3の効果について、以下にまとめて説明する。
従来技術で説明したように、リングの操作量に対してレンズの位置を制御する手法は、レンズの速度を制御する手法に対して操作性がよくなる一方、リングの絶対角とレンズの絶対位置の1対1の対応がずれてしまう課題があった。そこで、本実施例1〜3では、リングの操作量とレンズの絶対位置の対応関係を初期化する手段(図2、図8の処理を行う手段)を設けている。これにより、リングの操作量とレンズの絶対位置の対応関係がずれることによる誤動作の発生を無くすことが可能となった。尚、上記のレンズは、ズームレンズ102及びフォーカスレンズ105が含まれる。
また、リング117の回転角度範囲に物理的な制約を設けず、無限に回転可能としている。このようにリング117が無限に回転可能であれば、上記の対応関係の初期化においてリングの回転角度の物理的制約がないことから、効果はより顕著となる。
また、上記初期化手段は、撮影レンズまたは撮像装置の電源が投入されたとき、及び、リング117による操作が有効なモードに切り換えられたときのいずれか、または、両方の場合に、初期化を行う手段である。つまり、ズーム操作もしくはマニュアルフォーカス操作の開始に際して事前に初期化を行う手段である。したがって、リング117による操作が有効になると同時に、該リング117の角度とズームレンズ102もしくはフォーカスレンズ105の絶対位置との関係が確定する。よって、リング117による操作が有効になった際の該リング117の角度とレンズ位置とを対応させれば良いため、絶対値型のリングに限らず、相対値型のリングを用いることも可能であり、コストや分解能の点でより有利となる。
また、リング117の回転操作が停止しても、リング角度検出部118からの検出信号に対応するレンズの絶対位置まで該レンズが到達するまでは、ズーム駆動やフォーカス駆動が継続するように制御している。これは、ズーム駆動やフォーカス駆動するモータに速度制限がある場合に、リング117を速く回した際に該レンズが追従できないことを考慮したものである。これにより、レンズ動作の遅延はあるものの、リング117の角度とレンズの絶対位置との関係を1対1に保持することができる。
また、リング角度検出部118からの検出信号に対応するレンズの絶対位置が物理的または光学的に定まる該レンズの可動範囲を超えたとする。このような場合には、レンズの駆動を停止すると共に、上記初期化手段が前記検出信号とレンズの絶対位置との対応関係を再度初期化するようにしている。詳しくは、上記のように無限に回転可能なリング117を用いる場合、該リング117の回転角に対応するレンズの絶対位置が該レンズの可動範囲を超えてしまう場合が発生する。このような場合には、レンズの駆動を可動範囲の端で停止すると共に、リング117の角度とレンズの絶対位置の対応関係を再初期化するようにしている。このことで、レンズの絶対位置を可動範囲内に維持しつつ、リング117の角度とレンズの絶対位置とが不一致となることを防止することができる。
また、レンズ位置を変更するための操作部材として、リング117とは異なるズームキー116等を備え、該ズームキー116等によりレンズ位置を変更するための操作が行われたとする。この場合には、上記初期化手段が前記検出信号とレンズの絶対位置との対応関係を再度初期化するようにしている。すなわち、リング117以外の、レンズ位置制御のためのボリュームキーやリモコン等によってレンズ位置が変更された場合には、リング117の角度とレンズの絶対位置との対応関係を再初期化することで、両者が不一致となることを防止可能にしている。なお、ここでいうボリュームキーとは、操作量を計測できる操作部材のことである。
以上の実施例1〜3によれば、リング117を用いたズーム操作やマニュアルフォーカス操作などにおいて、機械的なカム機構のレンズに近い操作感を実現しつつ、レンズの絶対位置とリング角度との対応関係がずれることによる誤動作を防止できる。よって、直感的かつ自然な操作性を実現可能となる。
本発明の実施例1に係る撮像装置の構成を示す図である。 図1の撮像装置の電源投入時またはリングによる操作が有効なモードに切り換えられたときに行う初期化処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例1においてリング及びズームキーの処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例1においてズームキーの処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例1においてズームレンズの絶対位置とリング角度との関係を示す図である。 本発明の実施例1においてズーム位置がテレ端と一致して、基準データが再初期化された場合のズームレンズの絶対位置とリング角度との関係を示す図である。 本発明の実施例1において、ズームキーによってズーム位置が操作され、基準データが再初期化された場合のズームレンズの絶対位置とリング角度との関係を示す図である。 本発明の実施例2に係る撮像装置の電源投入時またはリングによる操作が有効なモードに切り換えられたときに行う初期化処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る撮像レンズと撮像部の組み合わせにより成る撮像装置の構成を示す図である。
符号の説明
102 ズームレンズ
105 フォーカスレンズ
106 撮像素子
108 カメラ信号処理回路
109 記録装置
110 ズーム駆動部
111 フォーカス駆動部
112 ズーム角度検出部
113 フォーカス位置検出部
114 カメラマイコン
115 モニター装置
116 ズームキー
117 リング部材
118 リング角度検出部
501 撮像レンズ
502 カメラ本体
503 レンズマイコン

Claims (7)

  1. レンズを移動させるための第1の操作部材と、
    前記レンズを移動させるための、前記第1の操作部材と異なる第2の操作部材と、
    前記第1の操作部材または前記第2の操作部材の操作に基づいて、前記レンズの位置を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の操作部材の第1の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御するとともに、前記第2の操作部材の操作が為された後に再び前記第1の操作部材の操作が為された場合、前記第1の位置の情報から更新された第2の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御することを特徴とする光学機器。
  2. 前記第1の操作部材は、無限に回転可能であることを特徴とする請求項1記載の光学機器。
  3. 前記制御手段は、前記第1の操作部材の操作が停止されても、前記第2の位置からの前記第1の操作部材の操作量に対応する前記レンズの目標位置に前記レンズが到達するまでは、前記レンズを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
  4. 前記レンズは、ズームレンズもしくはフォーカスレンズ、または、両方のレンズであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学機器。
  5. 撮像レンズもしくは撮像装置であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学機器。
  6. レンズを駆動する駆動手段、前記レンズを移動させるための第1の操作部材、および、前記第1の操作部材の操作量を検出する検出手段を備えた撮影レンズが装着可能な撮像装置であって、
    前記検出手段からの操作量信号を受信する受信手段と、
    前記レンズを移動させるための第2の操作部材と、
    前記第1の操作部材または前記第2の操作部材の操作に基づいて、前記レンズの位置を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の操作部材の第1の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御するとともに、前記第2の操作部材の操作が為された後に再び前記第1の操作部材の操作が為された場合、前記第1の位置の情報から更新された第2の位置からの操作量に応じて前記レンズの位置を制御することを特徴とする撮像装置。
  7. レンズを移動させるための第2の操作部材、および、前記第2の操作部材の操作に基づいて前記レンズの位置を制御する制御手段を備えた撮像装置と装着可能なレンズ装置であって、
    レンズと、
    前記レンズを駆動する駆動手段と、
    前記レンズを移動させるための第1の操作部材とを有し、
    前記レンズは、前記第1の操作部材の第1の位置からの操作量に応じて位置を制御されるとともに、前記第2の操作部材の操作が為された後に再び前記第1の操作部材の操作が為された場合、前記第1の位置の情報から更新された第2の位置からの操作量に応じて位置を制御されることを特徴とするレンズ装置。
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