JP4818050B2 - 用紙搬送装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、用紙搬送装置及びこれを用いた画像形成装置に係り、特に、複数の用紙搬送経路を有する用紙搬送路を備えた用紙搬送装置とこれを用いた画像形成装置に関する。
従来、コピー機やファクシミリ等の画像形成装置は、用紙搬送装置を備えて給紙装置から供給される用紙を処理工程に応じて適宜に搬送するようにされている。
用紙搬送装置は、用紙の搬送状態を検出することで、装置が正常に動作しているか否かを判断したり、搬送されている用紙の位置を検出して次工程へのタイミングを図ったり、紙詰まり等の対応を行なうようにされている。
このような用紙搬送装置においては、一般に、搬送される用紙を検出するために光学式センサが多く用いられている(特許文献1を参照)。特に、用紙搬送路内に多数の光学式センサを取り付ける場合には、フォトインタラプタ等の量産品を用いることで、安価で且つ省スペースな装置構成を実現できる(特許文献2を参照)。
実開昭61−65374号公報 特開2004−10297号公報
近年、画像形成装置においては、高速化に対応するために精度の高い用紙搬送が必要とされ、そのためには多くのセンサで用紙状態を確認する必要がある。
しかしながら、上記従来技術のように光学式センサを多く用いると、センサの設置場所や出力ハーネス等の取り付けにスペースを要するため、そのスペースを確保するために省スペースな装置構成を実現することが困難になるという問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題点を鑑みてなされたものであって、簡単な構成で複数の用紙搬送路における用紙を検出することができ、これにより部品点数の削減を図り、低コストで省スペースな装置構成を実現できる用紙搬送装置とこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決するための本発明に係る用紙搬送装置及びこれを用いた画像形成装置の構成は、次の通りである。
請求項1に記載した用紙搬送装置は、排紙するための用紙搬送路と、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路と、反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙と、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路と含む、用紙が搬送される複数の用紙搬送路と、前記用紙搬送路内を通過する用紙を検出する反射型光学式センサとを備え、前記用紙搬送路には、前記反射型光学式センサにより搬送される用紙を検出するための用紙検出用開口部が形成され、前記反射型光学式センサは、該反射型光学式センサから出射される出射光が前記用紙検出用開口部を通って複数の用紙搬送路を横切る位置に配置され、前記反射型光学式センサからの出力信号によって用紙が搬送されている用紙搬送路を判定する用紙搬送路検出手段を備えた用紙搬送装置において、前記反射型光学式センサを、排紙するための用紙搬送路と定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路とに対向する第1のセンサと、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路と反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙とに対向する第2のセンサと、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路と反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙とに対向する第3のセンサとを備えて、搬送経路の異なる用紙搬送路に対応して複数個所に設け、排紙するための用紙搬送路に搬送された用紙を、前記第1のセンサにより検出し、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路に搬送された用紙を、前記第1のセンサと前記第2のセンサにより検出し、反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙に搬送された用紙を、前記第2のセンサと前記第3のセンサにより検出し、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路に搬送された用紙を、前記第1のセンサと前記第3のセンサにより検出することを特徴とするものである。
本発明において、反射型光学式センサは、分離型や一体型等の構造に限定されるものではない。
請求項に記載した用紙搬送装置は、請求項1に記載した構成に加えて、前記用紙検出用開口部を、用紙搬送路が複数の用紙搬送路に分岐する分岐部の用紙搬送方向下流側、すなわち、分岐した後の複数の用紙搬送路に設けることを特徴とするものである。
請求項に記載した用紙搬送装置は、請求項1に記載した構成に加えて、前記用紙検出用開口部を、複数の用紙搬送路が合流する合流部の用紙搬送方向上流側、すなわち、合流する手前の複数の用紙搬送路に設けることを特徴とするものである。
請求項に記載した画像形成装置は、用紙が搬送される複数の用紙搬送路と、前記用紙搬送路内を通過する用紙を検出する反射型光学式センサとを備えた用紙搬送装置と、前記用紙搬送装置に用紙を供給する給紙部とを備えた画像形成装置において、前記用紙搬送装置として、請求項1乃至のうちの何れか一項に記載の用紙搬送装置を用いることを特徴とするものである。
請求項に記載した画像形成装置は、請求項に記載した構成に加えて、前記反射型光学式センサにより搬送される用紙を検出するための用紙検出用開口部を、前記給紙部から用紙が供給される給紙側用紙搬送路に設けることを特徴とするものである。
請求項1に記載した発明によれば、排紙するための用紙搬送路と、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路と、反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙と、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路と含む、用紙が搬送される複数の用紙搬送路と、前記用紙搬送路内を通過する用紙を検出する反射型光学式センサとを備え、前記用紙搬送路には、前記反射型光学式センサにより搬送される用紙を検出するための用紙検出用開口部が形成され、前記反射型光学式センサは、該反射型光学式センサから出射される出射光が前記用紙検出用開口部を通って複数の用紙搬送路を横切る位置に配置され、前記反射型光学式センサからの出力信号によって用紙が搬送されている用紙搬送路を判定する用紙搬送路検出手段を備えた用紙搬送装置において、前記反射型光学式センサを、排紙するための用紙搬送路と定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路とに対向する第1のセンサと、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路と反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙とに対向する第2のセンサと、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路と反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙とに対向する第3のセンサとを備えて、搬送経路の異なる用紙搬送路に対応して複数個所に設け、排紙するための用紙搬送路に搬送された用紙を、前記第1のセンサにより検出し、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路に搬送された用紙を、前記第1のセンサと前記第2のセンサにより検出し、反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙に搬送された用紙を、前記第2のセンサと前記第3のセンサにより検出し、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路に搬送された用紙を、前記第1のセンサと前記第3のセンサにより検出することで、1つの反射型光学式センサにより複数の用紙搬送路における用紙を検出することができるので、これにより部品点数の削減を図り、低コストで省スペースな装置構成を実現できるという優れた効果を奏し得る。また、複数の搬送経路の異なる用紙搬送路に搬送される用紙を従来よりも少ない数の反射型光学式センサにより検出することができる。
また、請求項2〜に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明で得られる上記共通の効果に加え、次の効果を得ることができる。
請求項に記載した発明によれば、請求項1に記載の発明で得られる効果に加えて、前記用紙検出用開口部を、用紙搬送路が複数の用紙搬送路に分岐する分岐部の用紙搬送方向下流側、すなわち、分岐した後の複数の用紙搬送路に設けることで、用紙が分岐した何れの用紙搬送路を通過したかを容易に検出することができる。
請求項に記載した発明によれば、請求項1に記載の発明で得られる効果に加えて、前記用紙検出用開口部を、複数の用紙搬送路が合流する合流部の用紙搬送方向上流側、すなわち、合流する手前の複数の用紙搬送路に設けることで、合流した用紙搬送路を通過する用紙が、何れの用紙搬送路から搬送されたかを容易に検出することができる。
また、請求項に記載した発明によれば、用紙が搬送される複数の用紙搬送路と、前記用紙搬送路内を通過する用紙を検出する反射型光学式センサとを備えた用紙搬送装置と、前記用紙搬送装置に用紙を供給する給紙部とを備えた画像形成装置において、前記用紙搬送装置として、請求項1乃至のうちの何れか一項に記載の用紙搬送装置を用いることで、1つの反射型光学式センサにより複数の用紙搬送路における用紙を検出することができるので、少ない数の反射型光学式センサにより搬送される用紙の検出を行うことができ、これにより部品点数の削減を図り、低コストで省スペースな装置構成を実現できるという優れた効果を奏し得る。また、複数の搬送経路の異なる用紙搬送路に搬送される用紙を従来よりも少ない数の反射型光学式センサにより検出することができる。
請求項に記載した発明によれば、請求項に記載の発明で得られる効果に加えて、前記反射型光学式センサにより搬送される用紙を検出するための用紙検出用開口部を、前記給紙部から用紙が供給される給紙側用紙搬送路に設けることで、例えば、自動用紙供給装置と手差しトレイ等の複数の用紙供給部を備えた装置構成であっても、何れの供給側用紙搬送路から用紙が供給されたかを容易に検出することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る用紙搬送装置が採用された画像形成装置の全体の構成を示す説明図、図2は前記画像形成装置の装置本体の構成を示す部分詳細図である。
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、スキャナ等に読み込まれた画像データや外部から伝達された画像データを電子写真方式によって、記録媒体となる所定のシート状の記録用紙(以下、用紙と称する。)にモノクロ画像として出力形成するものであって、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ8、給紙トレイ8から供給される用紙Pを画像形成部14に搬送する用紙搬送部59とを備え、手差し用トレイ82や給紙トレイ8から供給される用紙Pを自動供給して自動的に画像出力を行なう画像形成装置において、用紙Pを搬送する用紙搬送装置として、本発明に係る特徴的な用紙搬送装置7を採用したものである。
まず、本実施形態に係る画像形成装置1Aの全体構成について図面を参照して説明する。
画像形成装置1Aは、図1,図2に示すように、主に、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6、用紙搬送装置7、給紙トレイ8、排紙トレイ9及び転写機構(転写手段)10等より構成される装置本体1A1と、自動原稿処理装置1A2とにより構成されている。
装置本体1A1の上面部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台21が設けられ、この原稿載置台21の上方には、自動原稿処理装置1A2が上方に向かい揺動開放自在に設けられ、一方、この原稿載置台21の下方には、原稿の画像情報を読み取る原稿読み取り部であるスキャナ部22が配置されている。
そのスキャナ部22の下方には、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6、用紙搬送装置7、排紙トレイ9及び転写機構10が配設され、さらに、その下方には、用紙Pが収納された給紙トレイ8が配設されている。
露光ユニット1は、図示しない画像処理部から出力された画像データ(印字用画像情報)に応じてレーザ光を、帯電器4によって均一に帯電された感光体ドラム3の表面に照射して露光することにより、該感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を書込み形成する機能を有するものである。
露光ユニット1は、スキャナ部22の直下で且つ感光体ドラム3上方に配置され、レーザ照射部11および反射ミラー12を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)13a,13bが採用されている。本実施形態では、高速印字処理を行う為に、複数のレーザ光を利用し、照射タイミングの高速化を低減する手法を採用し、2ビーム手法を採用している。
尚、本実施形態では、露光ユニット1にレーザスキャニングユニット(LSU)13a,13bを用いているが、発光素子をアレイ状に並べたもの、例えばELやLED書込みヘッドを用いるものであっても良い。
感光体ドラム3は、図2に示すように、円筒状を呈し、露光ユニット1の下方に配設され、図示しない駆動手段と制御手段により所定方向(図中の矢印A方向)に回転するように制御されている。この感光体ドラム3の外周面に沿って、画像転写終了後の位置を基準として感光体ドラム回転方向下流側に向かい、用紙剥離爪31、クリーナユニット5、電界発生部としての帯電器4、現像器2、除電装置41の順に配置されている。
用紙剥離爪31は、ソレノイド32により感光体ドラム3の外周面に接離可能に配置されている。この用紙剥離爪31は、感光体ドラム3の外周面に当接した状態で、感光体ドラム3上の未定着トナー像を用紙Pに転写する際にその感光体ドラム3の表面に張り付いた用紙Pを剥離するものである。
尚、用紙剥離爪31の駆動手段として、ソレノイド32の換わりに駆動用モータ等を採用しても良く、その他の駆動手段の選択も可能である。
現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を黒トナーで顕像化するものであって、感光体ドラム回転方向(図中の矢印A方向)で帯電器4より下流側で感光体ドラム3の側方で略水平(図中で右側)に配置されている。この現像器2下方には記録媒体搬送方向上流側にレジストローラ15が配置されている。
レジストローラ15は、給紙トレイ8から供給された用紙Pの先端と感光体ドラム3上のトナー像とを整合して感光体ドラム3と転写ベルト103との間に搬送するように、図示しない駆動手段と制御手段とのより動作制御されている。
帯電器4は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であって、感光体ドラム3の上方でその外周面に近接して配置されている。
尚、本実施形態では、チャージャー型の帯電器4を用いているが、接触型のローラ方式によるものやブラシ方式によるものを用いるものであっても良い。
除電装置41は、感光体ドラム3の表面に形成されたトナー像を用紙Pに転写し易くするために該感光体ドラム3の表面電位を低下させるための転写前除電手段であって、感光体ドラム回転方向で現像器2より下流側で、且つ該感光体ドラム3の下方でその外周面に近接して配置されている。
尚、本実施形態では、除電装置41は、除電電極を用いて構成されているが、除電電極の替わりに除電ランプを用いたり、その他の方式により除電するようにしたものであっても良い。
クリーナユニット5は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収するものであって、感光体ドラム3を挟んで現像器2と略対向する位置で感光体ドラム3の側方で略水平(図中で左側)に配置されている。
上述した様に、感光体ドラム3上で顕像化された静電像は、静電像が有する電荷の逆極性の電界が搬送される用紙P上に転写機構10から印加されることで用紙P上に転写される。
例えば、静電像が(−)極性の電荷を有している時は、転写機構10の印加極性は(+)極性となる。
転写機構10は、図2に示すように、駆動ローラ101、従動ローラ102及び他のローラで架橋されるとともに、所定の抵抗値(本実施形態では1×109〜1×1013Ω・cmの範囲)を有する転写ベルト103が配置された転写ベルト式ユニットで構成され、感光体ドラム3の下方で、転写ベルト103の表面が感光体ドラム3の外周面の一部と接触するように配置されている。この転写ベルト103により、用紙Pを感光体ドラム3に押圧しながら搬送するようになっている。
感光体ドラム3と転写ベルト103の接触部104には、駆動ローラ101及び従動ローラ102とは異なる導電性で転写電界を印加可能な弾性導電性ローラ105が配置されている。
弾性導電性ローラ105は、弾性ゴム、発泡性樹脂等の軟質材料により構成されている。この弾性導電性ローラ105が弾性を有することで、感光体ドラム3と転写ベルト103とが線接触でなく、所定の幅(転写ニップと呼ばれる。)を有する面接触となるので搬送される用紙Pへの転写効率の向上を図ることができる。
更に、転写ベルト103の転写領域の用紙搬送方向下流側には、搬送される用紙Pが転写領域で印加された電界を除電し、次工程への搬送をスムーズに行う為の除電ローラ106が転写ベルト103の背面側に配置されている。
また、転写機構10には、転写ベルト103の残留トナーによる汚れを取るクリーニングユニット107と、転写ベルト103の除電を行う複数の除電機構108が配置されている。この除電機構108に用いられる除電を行うための手法として、装置を介して接地する手法、若しくは積極的に前記転写電界の極性とは逆極性を印加する手法がある。
転写機構10で用紙P上に転写された静電像(未定着トナー)は、定着ユニット6に搬送されて加圧・加熱されることで未定着トナーが溶融されて用紙P上に定着される。
定着ユニット6は、図2に示すように、加熱ローラ6a、加圧ローラ6bとを備え、この加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとにより用紙Pを挟持した状態で加熱ローラ6aを回転させ、加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの間を通過させることにより、用紙P上に転写されたトナー像を溶融して定着させるものである。定着ユニット6の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを搬送する搬送ローラ16が設けられている。
加熱ローラ6aは、その外周部には用紙剥離爪611、ローラ表面温度検出部材(サーミスター)612、ローラ表面クリーニング部材613が配置され、内周部には加熱ローラ表面を所定温度(定着設定温度:概ね160〜200℃)とする熱源614が設けられている。
加圧ローラ6bは、ローラの両端部で加熱ローラ6aに対し所定圧量で加圧ローラ6bが圧接することが可能な加圧部材621が配置され、さらに、加圧ローラ6bの外周には加熱ローラ6aの外周と同様に用紙剥離爪622、ローラ表面クリーニング部材623が配置されている。
この定着ユニット6は、図2に示すように、加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの圧接部(いわゆる定着ニップ部と呼ばれる。)600において、搬送される用紙P上の未定着トナーを加熱ローラ6aにより加熱して溶融し、該加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの圧接力による用紙P上への投鋲作用で、未定着トナーを用紙P上に定着するようになっている。
給紙トレイ8は、画像情報が出力(印字)されるシート(用紙)を複数枚蓄積しておくためのものであり、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6等で構成される画像形成部14の下側に構成されている。この給紙トレイ8の排紙側上部には、用紙ピックアップローラ8aが配置されている。
この用紙ピックアップローラ8aは、給紙トレイ8内に積載収容された用紙Pを最上層から1枚ずつピックアップし、下流側に向かって(便宜上の用紙Pの流れ出し側(カセット側)を上流、排紙側を下流とする。)用紙搬送装置7を構成する用紙搬送路7a上のレジストローラ(「アイドルローラ」とも称する。)15側に搬送するようになっている。
本実施形態に係る画像形成装置1Aでは、高速印字処理を行うことを目的とする為、画像形成部14の下方に定型サイズの用紙Pを各々のトレイに500〜1500枚収納可能な複数の給紙トレイ8が配置され、一方、装置側面には複数の用紙種類を多量に収納可能な大容量給紙カセット81が配置されるとともに、該大容量給紙カセット81の上方に、主に不定型サイズの印字等に対応する手差しトレイ82が設けられている。
排紙トレイ9は、手差しトレイ82とは反対側の装置側面に配置されている。また、排紙トレイ9に変わって、排紙用紙の後処理装置(ステープル、パンチ処理等を行う装置)や複数段排紙トレイ等をオプションとして配置することも可能な構成となっている。
次に、本実施形態に係る用紙搬送装置7について図面を参照して詳細に説明する。
図3は本実施形態に係る用紙搬送装置を構成する用紙搬送路の構成を示す説明図、図4は前記用紙搬送路を構成する分岐された用紙搬送路とそれらを連通させる分岐爪の構成を示す部分詳細図である。
用紙搬送装置7は、複数の用紙搬送経路を有して処理モードに対応して用紙Pの搬送経路を変更可能にした用紙搬送路7aを備えている。
用紙搬送路7aは、感光体ドラム3と給紙トレイ8との間に構成され、給紙トレイ8から供給される用紙Pを一枚ずつ転写機構10に搬送し、転写機構10において、感光体ドラム3からトナー像が転写された用紙を定着ユニット6に搬送し、定着ユニット6において、未定着トナー像を用紙に定着した後に、指定された処理モードに応じて形成された用紙搬送路や分岐爪によって用紙を搬送するように構成されている。
用紙搬送路7aは、図3,図4に示すように、主に、給紙トレイ8からレジストローラ15に到る第1用紙搬送路7a1、レジストローラ15から転写機構10を介して定着ユニット6を通過して下流側の搬送ローラ16に到る第2用紙搬送路7a2、搬送ローラ16から排紙トレイ9に排紙するための排紙ローラ17に到る第3用紙搬送路7a3、搬送ローラ16から用紙Pを反転させる第4用紙搬送路7a4、第4用紙搬送路7a4と連通して再びレジストローラ15に用紙Pを搬送する反転搬送ローラ18に到る第5用紙搬送路7a5、排紙ローラ17から反転して用紙Pを搬送する第6用紙搬送路7a6、第6用紙搬送路と連通して第5用紙搬送路7a5を回避する第7用紙搬送路7a7、及び第7用紙搬送路7a7と連通してスイッチバックローラ19に到る第8用紙搬送路7a8とにより構成されている。
そして、用紙搬送路7a内には、処理モードに応じて複数枚の用紙Pが配置されるようになっている。本実施形態では、図3に示すように、用紙搬送路7a内に(1)〜(8)(図中の丸付き数字に示す)の8枚の用紙Pが配置するようになっているが、用紙搬送路内に許容可能な用紙Pの枚数は、用紙搬送路の構成によって如何様にも変更が可能である。
また、用紙搬送路7a内には、選択された処理モードに応じて用紙搬送路を選択して、用紙Pの搬送経路を変更する複数の分岐爪が用紙搬送路の分岐点に設けられている。
図4に示すように、搬送ローラ16の下流側付近には、第3用紙搬送路7a3または第4用紙搬送路7a4と連通させる分岐爪20aが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20aは、図示しないソレノイドによって動作するようになっている。
第4用紙搬送路7a4の下流側には、第4用紙搬送路7a4と第5用紙搬送路7a5、または第5用紙搬送路7a5と第6用紙搬送路7a6とを連通させる分岐爪20bが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20bは、図示しないばね部材と用紙Pの弾性力によって動作するようになっている。
第6用紙搬送路7a6の下流側には、第5用紙搬送路7a5または第7用紙搬送路7a7と連通させる分岐爪20cが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20cは、図示しないソレノイドによって動作するようになっている。
第7用紙搬送路7a7の下流側には、第7用紙搬送路7a7と第8用紙搬送路7a8、または、第5用紙搬送路7a5と第8用紙搬送路7a8とを連通させる分岐爪20dが揺動変位可能に設けられている。この分岐爪20dは、図示しないソレノイドによって動作するようになっている。
第5用紙搬送路7a5の上流側には、第4用紙搬送路7a4及び第8用紙搬送路7a8と該第5用紙搬送路7a5とをスムーズに連続させるための分岐爪20eが設けられている。
以上のように構成された用紙搬送路7aにより、要求された処理モードに応じて分岐爪20a〜20dを動作させて、処理モードに対応した用紙Pの搬送経路を選択可能としている。
ここで、用紙搬送装置7による処理モードに対応した用紙搬送工程について図面を参照して説明する。
印字要求に合致する用紙Pは、図3に示すように、前記複数の給紙トレイ8の中から選択され、用紙搬送路7a中の搬送ローラによってレジストローラ15まで搬送される。
レジストローラ15に到達して一旦停止した用紙Pは、用紙Pの先端と前記感光体ドラム3上の画像情報を合致させるタイミングでレジストローラが再び回転することで転写機構10に搬送され、用紙P上に感光体ドラム3から未定着トナー像(画像情報)が転写された後、定着ユニット6で用紙P上にトナー像が固着されて排紙トレイ9に排出される。
この用紙搬送路7a内の搬送経路において、画像形成装置1Aが有する処理モード(コピアモード、プリンタモード、FAXモード)、および印字処理手法(片面印字、両面印字)によって定着ユニット6以降から排紙トレイ9までの搬送方法が異なる。
通常、コピアモードでは、ユーザが画像形成装置1Aの近傍で操作を行うことから“フェースアップ排出”と呼ばれる印字面が上側になって排出される手法が多く用いられる。
一方、プリンタ、FAX等の各モードでは、ユーザが画像形成装置1Aの近傍にいないことから排出された用紙Pのページ順を揃える“フェースダウン排出”手法が多く用いられている。
従って、画像形成装置1Aでは、定着ユニット6を通過した用紙Pを排紙トレイ9に排出するまでの間に、複数の搬送路と複数の分岐爪を経由して、上記目的に合致する用紙排出を行うようになっている。
(片面印字でフェースアップの排出)
画像形成装置1Aにおいて、用紙Pの片面印字でフェースアップによる排出方式の場合は、図4に示すように、定着ユニット6を通過した用紙Pが搬送ローラ16を通過する直前に、分岐爪20aは、図示しない爪位置切換え手段(ソレノイド等)によって第3用紙搬送路7a3を開放し、第4用紙搬送路7a4を遮蔽する。
搬送される用紙Pは、その先端部が分岐爪20aにナビゲートされて、第3用紙搬送路7a3を通過して排紙ローラ17を経て排紙トレイ9に排出される。
(片面印字でフェースダウンの排出)
画像形成装置1Aにおいて、用紙Pの片面印字でフェースダウンによる排出方式の場合は、図4に示すように、定着ユニット6を通過した用紙Pが搬送ローラ16を通過する直前に、分岐爪20aは、図示しない爪位置切換え手段(ソレノイド等)によって第4用紙搬送路7a4を開放し、第3用紙搬送路7a3を遮蔽する。
更に、分岐爪20cは、図示しない爪位置切換え手段によって第5用紙搬送路7a5を開放し、第7用紙搬送路7a7を遮蔽する。
搬送される用紙Pは、その先端部が分岐爪20aにナビゲートされて第4用紙搬送路7a4を通過し、用紙P先端の腰(材料の強さ)と搬送力とにより分岐爪20bを移動して第5用紙搬送路7a5を開放した後に、分岐爪20cにナビゲートされて第5用紙搬送路7a5に導かれる。
用紙Pの後端が分岐爪20eの位置に到達すると、用紙Pの搬送が一旦停止する。
分岐爪20cは、図示しない爪位置切換え手段によって第6用紙搬送路7a6を開放し、第7用紙搬送路7a7を遮蔽する。
この時、分岐爪20bは、図示しない分岐爪保持シャフトに配置される弾性部材(バネ等)によって自然に位置変位して、第4用紙搬送路7a4を遮蔽する状態となっている。
その後、反転搬送ローラ18が逆回転することで用紙Pの再搬送が行われ、搬送される用紙Pは、分岐爪20eの位置に滞留する後端側から第6用紙搬送路7a6を通過した後に、排紙ローラ17を経て排紙トレイ9に排出される。
(両面印字の印字手法での排出)
画像形成装置1Aにおいて、両面印字を行う場合は、図4に示すように、用紙Pの第1面印字(表面印字)が終了し、定着ユニット6を通過した用紙Pが搬送ローラ16を通過する直前に、分岐爪20aは図示しない爪位置切換え手段(ソレノイド等)によって第4用紙搬送路7a4を開放し、第3用紙搬送路7a3を遮蔽する。
更に、分岐爪20cは、図示しない爪位置切換え手段によって第7用紙搬送路7a7を開放し、第5用紙搬送路7a5を遮蔽する。また、分岐爪20dは、図示しない爪位置切換え手段によって第8用紙搬送路7a8を開放する。
搬送される用紙Pは、その先端部が分岐爪20aにナビゲートされて、第4用紙搬送路7a4を通過し、用紙P先端の腰(材料の強さ)と搬送力とにより分岐爪20bを移動した後に、分岐爪20cにナビゲートされて第7用紙搬送路7a7、そして第8用紙搬送路7a8に導かれる。
用紙Pの後端が第8用紙搬送路7a8に到達すると、用紙Pの搬送が一旦停止する(第1面のスイッチバックの完了)。その後、分岐爪20dが図示しない爪位置切換え手段によって第7用紙搬送路7a7を遮蔽し、分岐爪20eへの搬送路が開放されると、スイッチバックローラ19が逆回転することで用紙Pの再搬送が行われる。
搬送される用紙Pは、第8用紙搬送路7a8の位置に滞留する後端側から分岐爪20eを介して第5用紙搬送路7a5を通過して、印字処理工程(転写機構における転写工程)の直前に配置されるレジストローラ15まで搬送される。
その後、用紙Pの第2面印字(裏面印字)が終了し、定着ユニット6を通過した用紙Pは、前述した(片面印字でフェースアップの排出)と同様の処理が行われて排紙トレイ9に排出される。
次に、用紙搬送装置7の特徴的な構成について図面を参照して説明する。
図5は本実施形態に係る用紙搬送装置の用紙搬送路に搬送された用紙を検出する反射型光学式センサのレイアウトの一例を示す説明図である。
用紙搬送装置7は、図5に示すように、用紙搬送路7a内を通過する用紙Pを検出する複数の反射型光学式センサ7b(7b1,7b2,7b3)を備え、これら反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3に対応して用紙搬送路7aに複数の用紙検出用開口部7c(7c11,7c12,7c13,7c21,7c22,7c23,7c23,7c31,7c32,7c33)が形成されている。
反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3は、光を出射する発光部と反射光を受ける受光部とが一体で構成されたセンサであって、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3がそれぞれ複数の用紙Pの搬送経路の異なる用紙搬送路7aに対向する位置で用紙搬送路7aに隣接して配置されている。
反射型光学式センサ7b1は、第4用紙搬送路7a4を介して第3用紙搬送路7a3と対向する位置に配置されている。
すなわち、反射型光学式センサ7b1は、第2用紙搬送路7a2から搬送される搬送経路を排紙トレイ9に排紙する第3用紙搬送路7a3と用紙Pを反転させる反転搬送経路たる第4用紙搬送路7a4とに分岐される分岐部の用紙搬送方向下流側に配置されて、第3用紙搬送路7a3または第4用紙搬送路7a4に搬送される用紙Pを検知するようになっている。
反射型光学式センサ7b2は、第4用紙搬送路7a4と第5用紙搬送路7a5とを連絡する連絡通路7a45を介して第5用紙搬送路7a5と第8用紙搬送路7a8とを連絡する連絡通路7a58と対向する位置に配置されている。
すなわち、反射型光学式センサ7b2は、第4用紙搬送路7a4と第8用紙搬送路7a8とが第5用紙搬送路7a5へ向かう(合流する)合流部の用紙搬送方向上流側に配置されて、第4用紙搬送路7a4または第8用紙搬送路7a8から搬送される用紙Pを検知するようになっている。
反射型光学式センサ7b3は、第5用紙搬送路7a5と第8用紙搬送路7a8とを連絡する連絡通路7a58を介して第7用紙搬送路7a7と対向する位置に配置されている。
すなわち、反射型光学式センサ7b3は、第8用紙搬送路7a8から第5用紙搬送路7a5へ分岐する分岐部の用紙搬送方向上流側に配置されて、第8用紙搬送路7a8から第5用紙搬送路7a5へ搬送される用紙Pまたは第7用紙搬送路7a7を通る用紙Pを検知するようになっている。
上述した複数の搬送経路を有する用紙搬送路7aには、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3の出射側に向かう部分に出射光が通過可能な用紙検出用開口部7cが開口形成されている。
すなわち、反射型光学式センサ7b1と対向する第4用紙搬送路7a4には用紙検出用開口部7c11,7c12が形成され、第4用紙搬送路7a4を介して対向する第3用紙搬送路7a3には用紙検出用開口部7c13が形成されている。
反射型光学式センサ7b2と対向する連絡通路7a45には用紙検出用開口部7c21,7c22が形成され、連絡通路7a45を介して対向する連絡通路7a58には用紙検出用開口部7c23が形成されている。
反射型光学式センサ7b3と対向する連絡通路7a58には用紙検出用開口部7c31,7c32が形成され、連絡通路7a58を介して対向する第7用紙搬送路7a7には用紙検出用開口部7c33が形成されている。
以上のように構成することで、反射型光学式センサ7b1により、第4用紙搬送路7a4または第3用紙搬送路7a3を通過する用紙Pを検出することができ、また、反射型光学式センサ7b2により、連絡通路7a45または連絡通路7a58を通過する用紙Pを検出することができ、さらに、反射型光学式センサ7b3により、連絡通路7a58または第7用紙搬送路7a7を通過する用紙Pを検出することができる。
また、用紙搬送装置7は、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3からの出力信号によって用紙Pが搬送されている用紙搬送路を判定する機能を有している。
本実施形態では、後述するCPU54に用紙搬送路判定機能7d1を備えることで、用紙搬送装置7の制御部(用紙搬送路検出手段)7dとしての機能をもたせている。
ここで、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3の回路について図面を参照して詳細に説明する。
図6は本実施形態に係る用紙搬送装置を構成する反射型光学式センサの制御系の構成を示すブロック図、図7は前記反射型光学式センサ及びその周辺回路の構成を示す回路図である。
ここでは、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3により受光量に応じて反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3から用紙Pまでの距離をそれぞれ検出して、それらの距離に基づいて搬送された用紙Pが何れの用紙搬送路を通過したかを判定する場合について、反射型光学式センサ7b1を例に挙げて説明する。
用紙搬送装置7は、図6に示すように、第3用紙搬送路7a3及び第4用紙搬送路7a4にて搬送される用紙Pまでの距離を検出する反射型光学式センサ7b1を備え、反射型光学式センサ7b1からの出力信号を増幅する増幅回路7bdと、該反射型光学式センサ7b1の検出出力とそれぞれのスレッシュ電圧(閾値)Vs1,Vs2を比較する各コンパレータ7bc1,7bc2と、各コンパレータ7bc1,7bc2からの出力に応じて用紙搬送を制御するI/O(制御部)7beとを有する制御回路7Aにより、反射型光学式センサ7b1による検出信号に応じて出力される各コンパレータ7bc1,7bc2からの出力A1,A2に基づいて用紙Pと第3用紙搬送路7a3または第4用紙搬送路7a4との距離を判定する。
反射型光学式センサ7b1は、図6,図7に示すように、第3用紙搬送路7a3及び第4用紙搬送路7a4の方向に光を出射する発光素子7baと、第3用紙搬送路7a3及び第4用紙搬送路7a4の方向からの反射光を受光する受光素子7bbとを備えている。図6中の破線は出射光、符号Rは抵抗を示す。
図7に示すように、発光素子7baは、例えば発光ダイオードであり、この発光素子7baに駆動電流制御用のトランジスタ86及び抵抗82Rが直列接続されている。
発光素子7ba,トランジスタ86並びに抵抗82Rには、発光素子7baの駆動電流iが流れ、この駆動電流iに対応する電圧Vが抵抗82Rに生じる。
オペレーションアンプ83は、その非反転入力端子に発光素子7baの発光レベルを示す電圧V3を入力すると共に、その反転入力端子に駆動電流iに対応する電圧V4を入力し、各電圧V3,V4の差に対応する発光量制御電圧V5をトランジスタ86のベースに加える。これにより、発光素子7baが定電流駆動されて略一定の発光強度で発光する。
また、受光素子7bbは、例えばフォトトランジスタであって、受光レベルに応じた検出電流isを出力しており、この検出電流isに対応する電圧Vsが抵抗82Rに生じる。オペレーションアンプ85は、この電圧Vsを増幅し、検出電流isに対応する検出電圧Vd、つまり受光素子7bbの受光レベルに対応する検出電圧Vdを出力する。図中の符号84Rは抵抗を示す。
この検出電圧Vdは、図6の各コンパレータ7bc1,7bc2に入力される。
第3用紙搬送路7a3及び第4用紙搬送路7a4に用紙Pが搬送されていない場合は、発光素子7baの光が第3用紙搬送路7a3の内壁部で乱反射され、この反射光の一部が受光素子7bbで受光され、受光素子7bbの受光レベルが一定に維持され、この受光レベルに対応する検出電圧Vdも一定レベルに維持される。従って、第3用紙搬送路7a3及び第4用紙搬送路7a4に用紙Pが無い場合は、オペレーションアンプ85から一定レベルの検出電圧Vdが出力される。
一方、第3用紙搬送路7a3に用紙Pが搬送された場合は、発光素子71aの光が搬送された用紙Pの表面で乱反射され、この反射光の一部が受光素子7bbで受光される。このとき、搬送された用紙Pの表面が第3用紙搬送路7a3の内壁部よりも発光素子7ba及び受光素子7bbに近いので、用紙Pの表面で乱反射されて受光素子7bbで受光される受光レベルが第3用紙搬送路7a3の内壁部で乱反射されて受光素子7bbで受光される受光レベルよりも高くなり、検出電圧Vdも上昇する。
ここで、コンパレータ7bc1のスレッシュ電圧V1は、用紙Pが搬送されていないときの受光素子7bbの受光レベルに対応する一定レベルの検出電圧vdよりも僅かに大きく設定され、用紙Pが第3用紙搬送路7a3に有るときの受光素子7bbの受光レベルに対応する検出電圧Vdよりも小さく設定されている。
そして、コンパレータ7bc1は、受光素子7bbの受光レベルに対応する検出電圧Vdとスレッシュ電圧Vs1を比較し、検出電圧Vdがスレッシュ電圧V1よりも低いときにローレベル信号(L)を出力し、検出電圧Vdがスレッシュ電圧V1以上になったときにハイレベル信号(H)を出力する。
従って、コンパレータ7bc1からローレベル信号(L)が出力されるときは、第3用紙搬送路7a3及び第4用紙搬送路7a3の何れにも用紙Pが搬送されていないことになる。一方、コンパレータ7bc1からハイレベル信号(H)が出力されるときは、第3用紙搬送路7a3または第4用紙搬送路7a4の何れかに用紙Pが搬送されていることになる。
これに対して、コンパレータ7bc2のスレッシュ電圧V2は、用紙Pが第3用紙搬送路7a3に有るときの受光素子7bbの受光レベルに対応する検出電圧Vdよりも僅かに大きく設定されている。そして、コンパレータ7bc2は、受光素子71bの受光レベルを示す検出電圧Vdとスレッシュ電圧V2を比較し、検出電圧Vdがスレッシュ電圧V2よりも低いときにローレベル信号(L)を出力し、検出電圧Vdがスレッシュ電圧V2以上になったときにハイレベル信号(H)を出力する。
従って、コンパレータ7bc2からローレベル信号(L)が出力されるときは、用紙Pが搬送されていないか、用紙Pが第3用紙搬送路7a3に搬送されていることになる。一方、コンパレータ7bc2からハイレベル信号(H)が出力されるときは、第4用紙搬送路7a4に用紙Pが搬送されていることになる。
すなわち、コンパレータ7bc1からハイレベル信号(H)が出力され、且つコンパレ一夕7bc2からローレベル信号(L)が出力されているときには、用紙Pが第3用紙搬送路7a4に搬送されていることになる。
各コンパレータ7bc1,7bc2の出力は、I/O(制御部)7beに加えられる。I/O7beは、各コンパレータ7bc1,7bc2の出力に基づいて用紙Pの搬送されている用紙搬送路(用紙搬送経路)を判定し、その判定結果に基づき各部の動作制御を行なう。
以上のように、反射型光学式センサ7b1により検出された受光量に応じて出力される各コンパレータ7bc1,7bc2からの出力信号(L/H)に基づいて反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3から用紙Pまでの距離を判定し、その判定結果に基づき検出された用紙Pがどの用紙搬送路を通過したかを判定することができる。
反射型光学式センサ7b2,7b3においても、同様に検出された受光量に基づいてスレッシュ電圧を設定することで、用紙Pがどの用紙搬送路を通過したかの判定をすることができる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1Aの制御系について、図面に基づき説明する。
図8は本実施形態に係る画像形成装置の電気制御部の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、図8に示すように、画像の読み取り処理、画像処理、画像形成処理、および用紙Pの搬送処理等をROM(Read Only Memory)55に予め記憶されたプログラムにしたがって中央処理ユニット(CPU)54がRAM(Random access Memory)56等の一時的記憶手段を用いて処理を実行する。
尚、ROM55やRAM56に代えてHDD(ハードディスクドライブ)などの記憶手段を用いることができる。
本実施形態において、CPU54は、用紙搬送路検出手段としての制御部7dを兼ねており、制御部7dにおける用紙搬送路検出機能7d1を備えている。
用紙搬送路判定機能7d1は、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3により検出される搬送経路の異なる用紙搬送路上のそれぞれの用紙Pからの反射光の受光量の差を、反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3と搬送経路の異なる用紙搬送路上のそれぞれの用紙Pとの距離の差として検出して、その検出結果に基づき用紙Pが通過した用紙搬送路を特定するようにされている。
画像形成装置1Aにおいて、スキャナ部22によって読み取った原稿の画像情報(原稿画像データ)、または、図示しない通信ネットワークに繋がれた各端末装置から送信された原稿画像情報は、通信処理部58を介して画像処理部57に入力されるようになっている。
画像処理部57は、RAM56等の記憶部に記憶された原稿画像情報を印字(用紙への画像形成)に適した印字用画像に上記のプログラムによって処理するものである。
印字用画像情報は画像形成部14に入力される。
画像形成部14、用紙搬送部(用紙搬送路7a等において用紙の各種検出・制御を行う。)59、定着ユニット6、排紙処理部(排紙ローラ17において用紙の各種の検出・制御を行う。)60は、各々の駆動制御部62と連動している。
用紙搬送部59によって搬送される用紙は、印字工程(画像形成部14においての画像情報の印字処理)と、その後に、その印字処理された用紙に対する定着工程(定着ユニット6)を経て用紙排出部(排紙トレイ9)に排出されるようになっている。
尚、用紙搬送部59には、レジスト前検知スイッチ596や図示しない定着検知スイッチ、および排紙検知スイッチ等の検出信号が入力されるようになっている。
レジスト前検知スイッチ596は、レジストローラ15に用紙が到達したか否かを検出するスイッチである。定着検知スイッチは、定着ユニット6に用紙が到達したか否かを検出するスイッチである。排紙検知スイッチは、用紙が排紙された否かを検出するスイッチである。
また、画像形成装置1Aには、運転条件設定部77が設けられている。
この運転条件設定部77は、操作スイッチ類76によって使用者が設定した画像形成要求または記録媒体(用紙)の種類等の画像形成条件に応じて、画像形成装置1Aの画像形成、または搬送条件等の運転条件を設定するものである。
また、画像形成装置1Aは、設定された前記運転条件にしたがって、読み取り部(スキャナ部22)、用紙搬送部59、画像形成部14、定着ユニット6および排紙処理部60などの駆動用アクチュエータである原稿読み取り駆動部64、用紙搬送駆動部66、反転搬送駆動部67、印字処理駆動部68、定着駆動部70および排紙駆動部72の動作、すなわちROM55に記憶されたプログラムに基づくCPU54の指令にしたがって同期した動作を、駆動制御部62の制御によって行うようになっている。
原稿読み取り駆動部64は、スキャナ部22の駆動用アクチュエータである。
用紙搬送駆動部66は、用紙搬送部59、具体的には、上述の用紙搬送路7a上の用紙ピックアップローラ8a、レジストローラ15の駆動用モータである。
反転搬送駆動部67は、反転搬送ローラ18の駆動用モータである。
印字処理駆動部68は、感光体ドラム3の駆動用モータである。
定着駆動部70は、定着ユニット6の加熱ローラ6aおよび加圧ローラ6bの駆動用モータである。
排紙駆動部72は、排紙ローラ17などの駆動用モータである。
これらの各駆動部の駆動用モータは、それぞれ同じまたは異なるモータを駆動源として適宜に動力伝達機構を介して構成できる。
さらに、画像形成装置1Aには、オプション構成74として、後処理装置(ステープル、パンチ、複数段排紙トレイ、シフター等々)、自動原稿読み取り装置(自動原稿処理装置1A2等)、大容量給紙カセット81等が配置可能であり、それらオプション構成74は画像形成装置1Aの制御部とは別に各々のオプション構成74内に制御部74aを持ちながら、装置とのタイミング調整を、前記通信処理部58を介して同期するように構成されている。
記録媒体検出手段78は、定着ユニット6または搬出部に用紙の先端が到達することを検出するものである。
具体的には、記録媒体検出手段78は、用紙搬送路7a入り口において用紙を導入するレジストローラ15から用紙が送り出された後の用紙の搬送時間を計測する搬送時間計測手段79aと、このレジストローラ15から制御対象の定着ユニット6および排紙ローラ17のそれぞれまでの距離と用紙の搬送速度に基づき、用紙搬送路7aにおける用紙の搬送タイミングを検出する搬送タイミング検出手段79bとを有している。
記録媒体検出手段78は、本実施形態では、定着ユニット6および排紙ローラ17のそれぞれに用紙が到達する(突入する)タイミングを、搬送タイミング検出手段79bによって検出した記録媒体の搬送タイミングに基づいて検出するようにしている。
次に、本実施形態に係る用紙搬送装置7の用紙搬送路7aで搬送される用紙Pを検出する一例について図面を参照して詳細に説明する。
図9は本実施形態に係る用紙搬送装置において定着工程の後に通常に排紙される用紙を検出する状態を示す説明図、図10は前記用紙搬送装置において定着工程の後に再び印字工程に搬送される用紙を検出する状態を示す説明図、図11は前記用紙搬送装置において定着工程の後に反転される用紙を検出する状態(反転前半)を示す説明図、図12は図11で搬送された後に再び印字工程に搬送される用紙を検出する状態(反転後半)を示す説明図である。
本実施形態に係る画像形成装置1Aでは、例えば、用紙搬送路7aにおいて定着工程後に通常に排紙される用紙Pは、図9に示すように、反射型光学式センサ7b1により検出される。
詳しくは、反射型光学式センサ7b1からの出射光は、第4用紙搬送路7a4に形成された用紙検出用開口部7c11,7c12を通って第4用紙搬送路7a4を通過し、さらに第3用紙搬送路7a3に形成された用紙検出用開口部7c13を通って第3用紙搬送路7a3内に照射される。これにより、第3用紙搬送路7a3を通過する用紙Pを反射型光学式センサ7b1により検出することができる。
すなわち、反射型光学式センサ7b1から検出信号が出力されることで、用紙Pが第4用紙搬送路7a4を通過したことを判定できる。
また、用紙搬送路7aにおいて定着工程の後に再び印字工程に(例えば、画像合成するために)搬送される用紙Pは、図10に示すように、反射型光学式センサ7b1,7b2により検出される。
詳しくは、反射型光学式センサ7b1,7b2からの出射光は、第4用紙搬送路7a4及び連絡通路7a45に形成された用紙検出用開口部7c11,7c21を通って第4用紙搬送路7a4内及び連絡通路7a45内に照射される。これにより、第4用紙搬送路7a4及び連絡通路7a45を通過する用紙Pを反射型光学式センサ7b1,7b2により検出することができる。
すなわち、反射型光学式センサ7b1,7b2から検出信号が出力されることで、用紙Pが第4用紙搬送路7a4及び連絡通路7a45を通過したことを判定できる。
また、用紙搬送路7aにおいて両面印字を行なうために定着工程の後に反転される用紙Pは、図11に示すように、反射型光学式センサ7b1,7b3により検出される。
詳しくは、反射型光学式センサ7b1からの出射光は、第4用紙搬送路7a4に形成された用紙検出用開口部7c11を通って第4用紙搬送路7a4内に照射され、反射型光学式センサ7b3からの出射光は、連絡通路7a58に形成された用紙検出用開口部7c31,7c32を通って連絡通路7a58を通過し、さらに第7用紙搬送路7a7に形成された用紙検出用開口部7c33を通って第7用紙搬送路7a7に照射される。これにより、第4用紙搬送路7a4及び第7用紙搬送路7a7を通過する用紙Pを反射型光学式センサ7b1,7b3により検出することができる。
すなわち、反射型光学式センサ7b1,7b3から検出信号が出力されることで、用紙Pが第4用紙搬送路7a4及び第7用紙搬送路7a7を通過したことを判定できる。
さらに、反転されて搬送される用紙Pは、図12に示すように、反射型光学式センサ7b2,7b3により検出される。
詳しくは、反射型光学式センサ7b2からの出射光は、連絡通路7a45に形成された用紙検出用開口部7c21,7c22を通って連絡通路7a45通過し、さらに、連絡通路7a58に形成された用紙検出用開口部7c23を通って連絡通路7a58内に照射され、反射型光学式センサ7b3からの出射光は、連絡通路7a58に形成された用紙検出用開口部7c31を通って連絡通路7a58に照射される。これにより、連絡通路7a58を通過する用紙Pを反射型光学式センサ7b2,7b3により検出することができる。
すなわち、反射型光学式センサ7b2,7b3から検出信号が出力されることで、用紙Pが連絡通路7a58を通過したことを判定できる。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、用紙搬送路7a上に設けられた複数の反射型光学式センサ7b1,7b2,7b3により用紙搬送路7aに搬送された用紙Pがどの用紙搬送路を通過しているかを容易に判定することができる。
次に、本発明に係る用紙搬送装置が用紙Pを供給する給紙部に採用された例について図面を参照して説明する。
図13は本発明に係る用紙搬送装置が採用された画像形成装置の給紙部の構成の一例を示す概略構成図である。
本実施例は、図13に示すように、画像形成装置200において、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ208と、不定型サイズの印字等に対応する手差しトレイ282と、手差しトレイ282から供給される用紙Pを画像形成部214に搬送する第1給紙部250と、給紙トレイ208から供給される用紙Pを画像形成部214に搬送する第2給紙部260とを備えたものであって、第1給紙部250と第2給紙部260とを有する給紙側用紙搬送路207aに、本発明に係る用紙搬送装置の特徴的な構成を備えたものである。
第1給紙部250には、手差しトレイ282から用紙Pを給紙するための給紙ローラ251が設けられ、給紙ローラ251に隣接して手差しトレイ282から画像形成部214に向かい用紙を搬送するための用紙搬送装置207の一部を構成する第1用紙搬送路207a1が設けられている。第1用紙搬送路207a1を通過する用紙Pは図示しない別の給紙ローラにより搬送される。
第1用紙搬送路207a1は、手差しトレイ282から該手差しトレイ282の斜め上方に配置された画像形成部214に向かい斜めに傾向して延設されている。
第2給紙部260には、給紙トレイ208から用紙Pを取り出すためのピックアップローラ208aが設けられ、ピックアップローラ208aに隣接して給紙トレイ208から画像形成部214に向かい用紙を搬送するための用紙搬送装置207の一部を構成する第2用紙搬送路207a2が設けられている。第2用紙搬送路207a2を通過する用紙は図示しない別の給紙ローラにより搬送される。
ピックアップローラ208aは、半円状を呈し、給紙トレイ208の上方に配置されて積載された用紙Pのうちの一番上の用紙を第2用紙搬送路207a2へ供給するようにされている。
第2用紙搬送路207a2は、給紙トレイ208から該給紙トレイ208の上方に配置された画像形成部214に向かい略垂直に延設されている。
第1用紙搬送路207a1と第2用紙搬送路207a2とは、それぞれの搬送路の一端側が画像形成部214付近で鋭角をなして合流して、それぞれの搬送路が3角形状の2辺をなすように構成されている。
以下に、本実施例における用紙搬送装置207の特徴的な構成を示す。
本実施例では、第2用紙搬送路207a2の外側に近接して反射型光学式センサ207bが配置されている。反射型光学式センサ207bは、第2用紙搬送路207a2を介して第1用紙搬送路207a1と対向する位置に配置されている。
第1用紙搬送路207a1と第2用紙搬送路207a2には、反射型光学式センサ207bの出射側に向かう部分にそれぞれ用紙検出用開口部207c1,207c2,207c3が開口形成され、反射型光学式センサ207bからの出射光が第2用紙搬送路207a2を通過して第1用紙搬送路207a1内を照射するようになっている。
これにより、反射型光学式センサ207bにより第1用紙搬送路207a1または第2用紙搬送路207a2を通過する用紙Pを検出することができる。
ここで、本実施例の用紙搬送装置207による用紙搬送路に搬送される用紙Pを検出する一例について図面を参照して詳細に説明する。
図14は本発明に係る用紙搬送装置が採用された画像形成装置における手差しトレイからの給紙状態を示す説明図、図15は前記画像形成装置における給紙トレイからの給紙状態を示す説明図である。
本実施例における画像形成装置200において、手差しトレイ282から給紙を行う場合は、図14に示すように、供給される用紙Pは、手差しトレイ282から手差し給紙ローラ252により送り出されて第1用紙搬送路207a1を通って画像形成部214に搬送される。
第1用紙搬送路207aを通って搬送される用紙Pは、反射型光学式センサ207bによって検出される。
詳しくは、反射型光学式センサ207bからの出射光は、第2用紙搬送路207a2に形成された用紙検出用開口部207c1,207c2を通って第2用紙搬送路207a2を通過し、さらに第1用紙搬送路207a1に形成された用紙検出用開口部207c3を通って第1用紙搬送路207a1内に照射される。これにより、第1用紙搬送路207a1を通過する用紙Pを反射型光学式センサ207bにより検出することができる。
すなわち、反射型光学式センサ207bから検出信号が出力されることで、用紙Pが第1用紙搬送路207a1を通過したことを判定できる。
次に、給紙トレイ208から給紙を行う場合は、図15に示すように、供給される用紙Pは、給紙トレイ208からからピックアップローラ208aにより送り出されて第2用紙搬送路207a2を通って画像形成部214に搬送される。
第2用紙搬送路207a2を通って搬送される用紙Pは、反射型光学式センサ207bによって検出される。
反射型光学式センサ207bによる第1用紙搬送路207a1または第2用紙搬送路207a2を通過する用紙Pの検出は、前述した実施形態と同様に、反射型光学式センサ207bにより検出された受光量に応じて反射型光学式センサ207bから用紙Pまでの距離を判定し、その判定結果に基づき検出された用紙Pがどの用紙搬送路を通過したかを判定するようにしている。
以上のように構成したので、本実施例によれば、給紙側用紙搬送路207a上に設けられた反射型光学式センサ207bにより給紙側用紙搬送路207aに搬送された用紙Pが第1用紙搬送路207a1または第2用紙搬送路207a2のうちの何れの用紙搬送路を通過しているかを容易に判定することができる。
従って、本実施例によれば、一つの反射型光学式センサ207bにより2つの用紙搬送路を検出、判定することができる。
次に、本実施例の画像形成装置200における搬送される用紙Pの検出について、フローチャートに基づき説明する。
図16,図17は本実施例の画像形成装置の用紙検出の動作を示すフローチャートである。
画像形成装置200における搬送される用紙Pの検出は、図16,図17に示すフローチャートに基づき以下のように行われる。
画像形成装置200の給紙動作が開始され、まず、ステップS1で給紙方式において手差し方式が選択されたか否かが判断される。
ステップS1において、手差し方式が選択されていないと判断された場合は、丸付き数字1に進む。一方、手差し方式が選択されたと判断された場合は、ステップS2に進み、手差し給紙ローラ252が回転を開始する。
そして、所定時間が経過すると(ステップS3)、反射型光学式センサ207bにより第1用紙搬送路207a1を矢印A方向に沿って通過する用紙Pが検出される(ステップS4)。
一方、ステップS4において、反射型光学式センサ207bによる検出信号がないと判断された場合、ステップS5に進み、所定時間t1が経過するまで、反射型光学式センサ207bにより検出されたか否かが確認され、所定時間t1が経過しても反射型光学式センサ207bによる検出信号が出力されなかった場合は、ステップS6に進む。
ステップS6において、搬送されるべき用紙が第1用紙搬送路207a1上の反射型光学式センサ207bまで搬送されずに給紙工程において用紙Pが詰まっていると判断されて、手差し給紙ローラ252の回転を停止し、表示部などに「手差しジャム」を表示する。
一方、ステップS4において、反射型光学式センサ207bから検出信号が出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS7)、再び反射型光学式センサ207bから検出信号が出力されたか否かが判断される(ステップS8)。
ステップS8において、反射型光学式センサ207bから検出信号が制御部に出力されていないと判断された場合、ステップS9に進み、所定時間t2が経過するまで、反射型光学式センサ207bから検出信号が制御部に出力されたか否かが確認され、所定時間t2が経過しても反射型光学式センサ207bから検出信号が出力されなかった場合は、ステップS10に進む。
ステップS10において、搬送された用紙Pが反射型光学式センサ207bにより検出された状態で第1用紙搬送路207a1上に用紙が詰まっていると判断されて、手差し給紙ローラ252の回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム1」を表示する。
一方、ステップS8において、再び反射型光学式センサ207bから検出信号が出力されたと判断された場合は、手差し給紙ローラ252の回転を停止して(ステップS11)、用紙Pの給紙処理を終了する。
ここで、ステップS1に戻り、手差し方式が選択されていないと判断された場合のフローチャートを説明する。
ステップS1において、手差し方式が選択されていないと判断された場合は、丸付き数字1に進み、カセット給紙ローラの回転を開始する(ステップS21)。すなわち、ステップS1で給紙カセットによる自動給紙と判断される。
そして、所定時間が経過すると(ステップS22)、反射型光学式センサ207bにより第2用紙搬送路207a2を矢印B方向に沿って通過する用紙が検出される(ステップS23)。
用紙Pが第2用紙搬送路207a2をB方向に搬送されて反射型光学式センサ207bにより検出信号が出力される。
一方、ステップS23において、反射型光学式センサ207bによる検出信号が出力されていないと判断された場合、ステップS24に進み、所定時間t3が経過するまで、反射型光学式センサ207bによる検出信号が出力されたか否かが確認され、所定時間t3が経過しても反射型光学式センサ207bによる検出信号が出力されなかった場合は、ステップS25に進む。
ステップS25において、搬送されるべき用紙Pが第2用紙搬送路207a2上の反射型光学式センサ207bまで搬送されずに給紙工程において用紙Pが詰まっていると判断されて、カセット給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「カセット給紙ジャム」を表示する。
一方、ステップS23において、反射型光学式センサ207bからの検出信号が出力されたと判断された場合、所定時間経過後に(ステップS26)、再び反射型光学式センサ207bからの検出信号が出力されたか否かが判断される(ステップS27)。
ステップS27において、反射型光学式センサ207bからの検出信号が出力されていないと判断された場合、ステップS28に進み、所定時間t4が経過するまで、反射型光学式センサ207bからの検出信号が出力されたか否かが確認され、所定時間t4が経過しても反射型光学式センサ207bからの検出信号が出力されなかった場合は、ステップS29に進む。
ステップS29において、搬送された用紙Pが反射型光学式センサ207bにより検出された状態で反射型光学式センサ207b上に用紙Pが詰まっていると判断されて、カセット給紙ローラの回転を停止し、表示部などに「搬送ジャム2」を表示する。
一方、ステップS27において、再び反射型光学式センサ207bからの検出信号が出力されたと判断された場合は、ステップS30に進み、搬送された用紙Pが反射型光学式センサ207bを通過したと判断されて、カセット給紙ローラの回転を停止して用紙の搬送を終了する。
このようにして、用紙搬送装置207により搬送される用紙Pの検出が行われる。
以上のように構成したので、本実施例によれば、反射型光学式センサ207bにより第1用紙搬送路207a1を通過して第2用紙搬送路207a2内を照射するようにして、第1用紙搬送路207a1または第2用紙搬送路207a2を通過する用紙Pを検出するようしたことで、1つの反射型光学式センサ207bにより第1用紙搬送路207a1及び第2用紙搬送路207a2上を通過する用紙Pを検出することができる。しかも、搬送される用紙が途中で詰まった場合でも、どの辺りでジャムが発生しているかを容易に検知することができる。
尚、上述した実施形態および実施例では、電子写真方式により画像情報を出力する画像形成装置を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、用紙搬送装置を搭載するものであれば、その他の方式による画像形成装置やその他の装置においても展開が可能である。
本発明に係る用紙搬送装置が採用された画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。 前記画像形成装置の装置本体の構成を示す部分詳細図である。 前記用紙搬送装置を構成する用紙搬送路の構成を示す説明図である。 前記用紙搬送路を構成する分岐された用紙搬送路とそれらを連通させる分岐爪の構成を示す部分詳細図である。 前記用紙搬送装置の用紙搬送路に搬送された用紙を検出する反射型光学式センサのレイアウトの一例を示す説明図である。 前記用紙搬送装置を構成する反射型光学式センサの制御系の構成を示すブロック図である。 前記反射型光学式センサ及びその周辺回路の構成を示す回路図である。 前記画像形成装置の電気制御部の構成を示すブロック図である。 前記用紙搬送装置において定着工程の後に通常に排紙される用紙を検出する状態を示す説明図である。 前記用紙搬送装置において定着工程の後に再び印字工程に搬送される用紙を検出する状態を示す説明図である。 前記用紙搬送装置において定着工程の後に反転される用紙を検出する状態(反転前半)を示す説明図である。 図11で搬送された後に再び印字工程に搬送される用紙を検出する状態(反転後半)を示す説明図である。 本発明に係る用紙搬送装置が採用された画像形成装置の給紙部の構成の一例を示す概略構成図である。 前記画像形成装置における手差しトレイからの給紙状態を示す説明図である。 前記画像形成装置における給紙トレイからの給紙状態を示す説明図である。 前記画像形成装置の用紙検出の動作を示すフローチャートである。 図16に続く前記画像形成装置の用紙搬送検出の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 露光ユニット
1A 画像形成装置
7 用紙搬送装置
7a 用紙搬送路
7a1 第1用紙搬送路
7a2 第2用紙搬送路
7a3 第3用紙搬送路
7a4 第4用紙搬送路
7a5 第5用紙搬送路
7a6 第6用紙搬送路
7a7 第7用紙搬送路
7a8 第8用紙搬送路
7a45 連絡通路(用紙搬送路)
7a58 連絡通路(用紙搬送路)
7b,7b1,7b2,7b3 反射型光学式センサ
7bc1,7bc2 コンパレータ
7c 用紙検出用開口部
7c11,7c12,7c13 用紙検出用開口部
7c21,7c22,7c23 用紙検出用開口部
7c31,7c32,7c33 用紙検出用開口部
7d 制御部
7d1 用紙搬送路判定機能(用紙搬送路検出手段)
8 給紙トレイ
81 大容量給紙カセット
82 給紙用トレイ
207 用紙搬送装置
207a 給紙側用紙搬送路(用紙搬送路)
207a1 第1用紙搬送路
207a2 第2用紙搬送路
207b 反射型光学式センサ
207c1,207c2,207c3 用紙検出用開口部
208 給紙トレイ
250 第1給紙部
260 第2給紙部
282 手差しトレイ
H ハイレベル信号
L ローレベル信号
P 用紙
V1 スレッシュ電圧
V2 スレッシュ電圧

Claims (5)

  1. 排紙するための用紙搬送路と、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路と、反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙と、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路と含む、用紙が搬送される複数の用紙搬送路と、前記用紙搬送路内を通過する用紙を検出する反射型光学式センサとを備え、前記用紙搬送路には、前記反射型光学式センサにより搬送される用紙を検出するための用紙検出用開口部が形成され、前記反射型光学式センサは、該反射型光学式センサから出射される出射光が前記用紙検出用開口部を通って複数の用紙搬送路を横切る位置に配置され、前記反射型光学式センサからの出力信号によって用紙が搬送されている用紙搬送路を判定する用紙搬送路検出手段を備えた用紙搬送装置において、
    前記反射型光学式センサは、排紙するための用紙搬送路と定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路とに対向する第1のセンサと、定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路と反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙とに対向する第2のセンサと、定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路と反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙とに対向する第3のセンサとを備えて、搬送経路の異なる用紙搬送路に対応して複数個所に設けられ
    排紙するための用紙搬送路に搬送された用紙は、前記第1のセンサにより検出され、
    定着工程の後に再び印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路に搬送された用紙は、前記第1のセンサと前記第2のセンサにより検出され、
    反転された後に印字工程に用紙を搬送する用紙搬送路用紙に搬送された用紙は、前記第2のセンサと前記第3のセンサにより検出され、
    定着工程の後に両面印字を行なうために用紙を反転するための用紙搬送路に搬送された用紙は、前記第1のセンサと前記第3のセンサにより検出されることを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記用紙検出用開口部は、用紙搬送路が複数の用紙搬送路に分岐する分岐部の用紙搬送方向下流側に設けることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 前記用紙検出用開口部は、複数の用紙搬送路が合流する合流部の用紙搬送方向上流側に設けることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  4. 用紙が搬送される複数の用紙搬送路と、前記用紙搬送路内を通過する用紙を検出する反射型光学式センサとを備えた用紙搬送装置と、前記用紙搬送装置に用紙を供給する給紙部とを備えた画像形成装置において、
    前記用紙搬送装置として、請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の用紙搬送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記反射型光学式センサにより搬送される用紙を検出するための用紙検出用開口部は、前記給紙部から用紙が供給される給紙側用紙搬送路に設けることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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