JP4338672B2 - シート搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートが搬送される搬送路にシートセンサが配置されているシート搬送装置に関する。
プリンタ又は複合機などの画像形成装置は、近年の多機能化により、後処理装置の利用又は印字速度の高速化が進んでいる。後処理工程のタイミング確保又は高速印字に対しては、静電潜像担持体(感光体)の処理速度(プロセス速度)の高速化を行うのが一般的な対処方法である。しかし、感光体の感度等からむやみにプロセス速度を高速化できず、印字処理速度の高速化を図る他の手法として、搬送される用紙間隔(シート搬送間隔)を短くすることが行われている(例えば特許文献1参照)。
通常、用紙間隔は、用紙への画像の転写を行った後の感光体に残留する表面電位の一定化、及び、用紙に転写した画像の定着後の加熱ローラ表面温度の復帰等の条件が考慮されているが、高速化を実現する場合には、そのような条件を若干無視しても用紙を連続して搬送する必要がある。しかし、給紙機構においては、格納されている用紙を1枚ずつ選択搬送するピックアップローラの駆動タイミングバラツキによって適正な用紙間隔が確保できないという問題が生じたり、1枚ずつ搬送すべきであるのに複数枚を同時に搬送するという問題が生じている。そのため、例えば、定着が済んだ用紙の用紙間隔が適正でない状態で次の後処理工程又は排出部等に搬送され、他の用紙との整合性が合わず(スタッキング性の不良)、ユーザに見栄えの悪い印字物を提供したり、用紙の搬送タイミングが設定範囲を逸脱することによる用紙ジャムが発生することがある。
このような異常搬送を防止するため、ピックアップローラの搬送方向下流側に用紙サバキ部材を配置し、1枚ずつの用紙を適正なタイミングで搬送するようにしている。図7(a)、(b)、(c)は用紙サバキ部材の例を示す模式図である。用紙サバキ部材は、サバキローラ141とサバキ板142とを備え、用紙カセット30から用紙を搬送する半月ローラ(ピックアップローラ)131の近傍に配置されている。図7(a)に示すように、半月ローラ131が回転して搬送された用紙140の先端が用紙サバキ部材に押付けられ、図7(b)に示すようにサバキローラ141が用紙140を搬送する。搬送した用紙140の先端は図示しない感光体手前の図示しないレジストローラに到達し、レジストローラの回転により感光体へ搬送される。
図8(a)、(b)、(c)は、図7(a),(b),(c)と同様の用紙サバキ部材の例を示す模式図であるが、半月ローラ131が2枚同時に用紙140a,140bを搬送した場合を図示している。図8(a)に示すように、半月ローラ131が回転して搬送された2枚の用紙140a,140bの先端が用紙サバキ部材に押付けられ、図8(b)に示すようにサバキローラ141が1枚の用紙140aだけを搬送する。搬送した用紙140aの先端は図示しない感光体手前の図示しないレジストローラに到達し、レジストローラの回転により感光体へ搬送される。
特開平5−193782号公報
しかし、2枚同時に用紙をピックアップした場合、1枚(用紙140a)だけ搬送した後、図8(c)に示すように用紙サバキ部材にもう1枚の用紙140bの先端が接触した状態になっており、この状態で次の用紙搬送が開始される。この場合、通常の用紙カセット130から用紙を搬送する場合と比べて、用紙先端が既に用紙サバキ部材まで距離d(図8(c)参照、d=20〜30mm)だけ進んでいることになり、用紙間隔が殆どゼロになるなど、用紙間隔が適正値からずれるという問題がある。
また、用紙間隔は、搬送路に設けられた用紙センサの検出結果に基づいて算出される。用紙センサとしては機械式のスイッチセンサが用いられている。図9(a)、(b)は用紙センサの例を示す模式図である。用紙センサ42は、用紙が用紙センサ42上を通過している間はオンとなり、それ以外はオフとなる。しかし、用紙間隔が短くなった場合、例えば図9(b)に示すように用紙140aが通過して用紙センサがオフに切換わる前に次の用紙140bが通過し始め、用紙を連続して検出しつづける(オフにならずにオンのままになる)などの問題が生じる。また、図9(b)に示すように、用紙センサ42は搬送中の用紙と接触しているため、例えばジャム用紙を取除く場合に、用紙センサ42の向きなどの配置状態がずれるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、搬送路に段差を設け、該段差部分にシートセンサを配置し、該シートセンサは、シート先端部の検出に用いる光学式センサと、シート後端部の検出に用いる機械式センサとを含むことにより、シート搬送間隔が短くなった場合であってもシートの検出を正確に行うことができるシート搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係るシート搬送装置は、シートが搬送される搬送路にシートセンサが配置されているシート搬送装置において、前記搬送路には段差が設けられており、前記シートセンサは前記段差部分に配置され、シート先端部の検出に用いる光学式センサと、シート後端部の検出に用いる機械式センサとを含むことを特徴とする。
本発明に係るシート搬送装置は、前記光学式センサは前記段差部分のシート搬送方向の上流側箇所に配置され、前記機械式センサは前記段差部分のシート搬送方向の下流側箇所に配置されていることを特徴とする。
本発明においては、搬送路にはシートの搬送を妨げないように段差が設けられ、該段差は、段差の高い方が搬送上流側であり、段差の低い方が搬送下流側であり、シートは段差の高い方から低い方へ搬送される。シートセンサは前記段差部分に配置され、シート先端部の検出に用いる光学式センサとシート後端部の検出に用いる機械式センサとを含むため、シート搬送間隔がゼロに近い場合であっても、段差部分でシート後端側が重力で落下することにより、先方のシートの後端後方のシートの先端とが分離され、落下した先方のシートの後端が機械式センサに接触して検出され、後方のシートの先端を光学式センサによって非接触でチャタリングなどによる検出遅延時間がなく検出するので、シート搬送間隔が短くなった場合であっても段差部分で分離された先方のシートの後端と後方のシートの先端とを的確に検出することができ、シートの検出を正確に行うことができる
本発明においては、段差部分のシート搬送方向の下流側箇所に配置された機械式センサによって先方のシートの後端が検出され、段差部分のシート搬送方向の上流側箇所に配置された光学式センサによって後方のシートの先端が検出される
本発明によれば、シート搬送路の段差部分に、シート先端部の検出に用いる光学式センサとシート後端部の検出に用いる機械式センサとを配置することにより、シート搬送間隔が短くなった場合であってもシートの検出を正確に行うことができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明に係るシート搬送装置を備える画像形成装置の概略を示す斜視図であり、図2は前記画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、原稿の画像を読取る読取部12と、画像を用紙(シート)に形成する印字部14と、用紙を搬送する搬送部(シート搬送装置)16と、入力キー及び表示パネルなどを有する操作部18と、制御プログラムが記憶されるROM(Read Only Memory)22と、前記制御プログラム及び操作部18への操作に基づいて装置内の各構成部(読取部12、印字部14、搬送部16など)の制御を行うCPU(Central Processing Unit)20と、一時的に使用するデータを記憶するRAM(Random Access Memory)24とを備える。画像形成装置10内の上述した各構成部は、各種信号の送受信が可能なように相互にバスを介して接続されている。
画像形成装置10は、例えば複写機であり、読取部12で読取った原稿の画像を印字部14で用紙に形成する。なお、画像形成装置10が例えばプリンタの場合は、読取部12の代わりに、コンピュータから画像(画像データ)を受信する通信部を備え、該通信部が受信した画像を印字部14で用紙に形成する。また、画像形成装置10が例えばファクシミリの場合は、他のファクシミリとデータの送受信を行う通信部を備え、該通信部が受信した画像を印字部14で用紙に形成したり、読取部12が読取った原稿の画像(画像データ)を通信部から送信する。また、画像形成装置10は、複写機、プリンタ、ファクシミリとして動作する複合機であってもよい。複合機の場合は、操作部18でコピーモード、プリンタモード、ファクシミリモードなどの動作モードの選択を受付け、受付けた動作モードに応じてCPU20が装置内の各構成部を制御する。
図3は画像形成装置10の主に画像読取、用紙搬送、及び画像形成に関係する部分の詳細な構成を示す図である。画像形成装置10は、上面に透明なガラス等を有する原稿台170を備えている。原稿台170の下部には、原稿を読取る光学系が配置されている。光学系は原稿台170上の原稿に光を照射する光源171と、結像レンズと、CCD(Charge Coupled Device)173に光を導く複数の反射鏡172とを含む。
また、原稿台170の上部には、自動的に原稿を搬送して原稿の読取動作を行なわせる原稿自動送り装置180が設置されている。原稿自動送り装置180は、原稿トレイ181にセットされた原稿を1枚ずつ原稿搬送路182に送り込む。送り込んだ原稿は、その先端がPSローラ183に押し当てられた状態で一時停止する。図示しないクラッチをオンにすることにより、PSローラ183を図示しないモータなどの駆動部と連結し一旦停止していた原稿の搬送を再開し、原稿を原稿読取窓188に送る。
光源171を原稿読取窓188の直下に移動させ、原稿の搬送開始のタイミングに合わせて光を照射することにより、原稿からの反射光は前記光学系の各パーツを介してCCD173に導かれる。または、原稿台170上に用紙を載置し、光源171及び反射鏡172を移動させることも可能である。原稿自動送り装置180、光源171、反射鏡172、及びCCD173などは原稿の画像を読取る読取部12として動作する。CCD173にて読取られた原稿の画像は、図示しない画像処理部で画像処理が行われ、LSU(Laser Scanning Unit)121により、レーザー光を感光体111の表面に照射して静電潜像を形成する。
感光体111は、ドラム状であり、図示しない駆動装置により回転駆動される。感光体111の周囲には、感光体111のレーザー照射点に向かってレーザー光を照射するLSU121、感光体111表面を所定の電位に帯電させる帯電器、感光体111表面の静電潜像をトナーにより可視像に現像する現像装置120、感光体111表面のトナー像を用紙に転写する転写チャージャー113、及び感光体111表面の残留トナーを除去するクリーニング装置114が配置されている。また、用紙に転写されたトナー像は加熱ローラ151及び加圧ローラ152により用紙に定着させる。LSU121、感光体111、現像装置120、転写チャージャー113、及び定着部150(加熱ローラ151、加圧ローラ152)などは、用紙に画像を形成する印字部14として動作する。
用紙は、用紙カセット130に収納される。用紙カセット130の先端部には用紙を供給搬送路133に送り込む半月ローラ(駆動ローラ)131が配置されている。また、用紙の供給側から排出側への搬送路に沿って、半月ローラ131が送り込む用紙を1枚づつに分離するサバキローラ(駆動ローラ)141及びサバキ板142(シート供給部)と、図示しないレジスト用紙センサ及び該レジスト用紙センサの信号に基づいて感光体111表面のトナー像と用紙との位置合わせを行うレジストローラ(駆動ローラ)132と、排出搬送路135を通過して用紙が排出されたことを検知する図示しない排出用紙センサと、用紙を排出する為の排出ローラ(駆動ローラ)136(シート排出部)とが配置されている。用紙は用紙カセット130から前述の各部材を通過して排紙トレイ160に排紙されることにより一連の印字処理(画像形成処理)を完了する。
供給搬送路133及び排出搬送路135間には、感光体111及び転写チャージャー113(転写部)を通過する主搬送路(A)と、該主搬送路(A)と並列な副搬送路(B;反転搬送路)とが設けられている。排出搬送路135−主搬送路(A)間と、排出搬送路135−副搬送路(B)間とは、ガイド部材119により何れかが選択される。排出搬送路135には、CPU20の制御によって回転方向が変わる反転ローラ(駆動ローラ)138が設けられており、反転ローラ138が通常回転の場合、ガイド部材119は排出搬送路135−副搬送路(B)間を閉じ、用紙は主搬送路(A)から排出搬送路135へ送られる。また、反転ローラ138が逆回転の場合、ガイド部材119は排出搬送路135−主搬送路(A)間を閉じ、用紙は排出搬送路135から副搬送路(B)へ送られる。
副搬送路(B)には、反転搬送ローラ(駆動ローラ)139及び図示しない反転用紙センサが設けられており、副搬送路(B)からレジストローラ132へ用紙を搬送する。副搬送路(B)を用いて用紙の裏表を反転させることにより、両面印刷を行うことができる。半月ローラ131、供給搬送路133、レジストローラ132、サバキローラ141、主搬送路(A)、反転ローラ138、排出搬送路135及び排出ローラ136は、用紙を搬送する搬送部16として動作する。また、反転搬送ローラ139及び副搬送路(B)は、用紙の裏表を反転して搬送する両面印字用の搬送部16として動作する。なお、上述した半月ローラ131、サバキローラ141、レジストローラ132、反転ローラ138、排出ローラ136、反転搬送ローラ139は、図示しないモータなどの駆動装置によって回転され、また、回転/回転停止は図示しないクラッチなどによってCPU20により制御される。
以下、画像処理装置10のコピー(複写)動作について説明する。原稿トレイ181又は原稿台170上に用紙が載置された後、ユーザが操作部18を操作して、枚数、倍率などのコピー条件を入力するなどした後、スタート指示を入力した場合、CPU20の制御によって複写動作が開始される。読取部12は、原稿読取窓188に搬送された原稿又は原稿台170上の原稿に光源171から光を照射して、原稿の画像をCCD173で読取る。また、搬送部16は、図示しないモータなどの駆動装置を始動させ、半月ローラ131を回転させて用紙トレイ130から用紙を搬送し、サバキローラ141で1枚ずつの用紙に分けてレジストローラ132へ到達させる。用紙は、感光体111表面の画像先端部と同期をとるため、先端部が均一にレジストローラ132に押しつけられて先端位置の補正が行なわれる。
読取部12(CCD173)で読取られた画像は、図示しない画像処理部で、操作部18で指定又は予め設定された条件で画像処理が行われ、印字部14(LSU121)にプリントデータとして送信される。感光体111は帯電ユニットにより、全体が所定帯電電位に帯電され、LSU121からのレーザ光は図示しないポリゴンミラー及び各種レンズを通して感光体111へ照射され、感光体111表面に静電潜像が形成される。現像装置120の現像槽中のマグネットローラ表面のトナーが、感光体111表面に引き寄せられて静電潜像はトナーによって顕像化される。
用紙は、CPU20の制御によりレジストローラ132からタイミングを合わせて感光体111方向へ搬送され、転写チャージャー113により感光体111表面のトナー(画像)が用紙に転写される。感光体111表面の残留したトナーはクリーニング装置114によってかきとられ、回収される。トナーの転写が終了した用紙は、定着部150(加熱ローラ151、加圧ローラ152)で熱と圧力が加えられ、用紙上の未定着トナーが用紙に溶融・固着され、排出ローラ136により排紙トレイ160に排出される。
また、コピー条件で両面印字が指定された場合、片面に印字処理が行われた用紙は、排出搬送路135に送られた状態で一旦停止する。その後、CPU20の制御によって反転ローラ138が逆回転し、ガイド部材119のガイドにより、用紙は副搬送路(B)を通り、レジストローラ132に到達する。その後は、上述した片面の印字処理と同様の処理が行われる。
CPU20は、搬送路(供給搬送路133、排出搬送路135、副搬送路(B))に設けられた用紙センサ(レジスト用紙センサ、排出用紙センサ、反転用紙センサ)の検出結果に基づいて用紙間隔を算出し、算出した用紙間隔とROM22に記憶されている指定用紙間隔との差が所定値以下となるように、搬送部16の駆動装置を制御して、用紙の搬送速度を変更する。
本発明では、搬送路には用紙の搬送を妨げないように段差が設けられており、前記段差部分に用紙センサ(シートセンサ)が配置されている。図4(a)、(b)は搬送路の段差及び該段差に配置された用紙センサの例を示す模式図である。図に示すように、搬送路40には用紙の搬送を妨げないように段差36が設けられており、段差36部分に、用紙先端部の検出に用いる光学式センサ32,34と、用紙後端部の検出に用いる機械式センサ42とが配置されている。搬送路40に設ける段差36は、段差36の高い方が搬送上流側であり、段差36の低い方が搬送下流側であり、用紙は段差36の高い方から低い方へ搬送される。図の例では、段差36に発光部32(光学式センサ)が配置され、発光部32の対面方向に受光部34(光学式センサ)が配置され、段差36の搬送方向下流側に機械式センサ42が配置されており、機械式センサ42によって用紙の後端を検出し、光学式センサ32,34によって次の用紙の先端を検出する。
上述した段差36、光学式センサ32,34及び機械式センサ42は、サバキローラ141及びサバキ板142(シート供給部)から感光体111及び転写チャージャー113(転写部)までの供給搬送路133と、加熱ローラ151及び加圧ローラ152(定着部)から排出ローラ(シート排出部)136までの排出搬送路135と、定着部から転写部へ表裏が反転するようにシートを搬送する副搬送路(B)(反転搬送路)との少なくとも1箇所に設けられているが、本説明では、供給搬送路133に設けた場合を例にして説明を行う。なお、排出搬送路135に設けた場合、副搬送路(B)に設けた場合も、供給搬送路133に設けた場合と処理は殆ど同様である。
また、本発明では、CPU20は、用紙センサの検出結果に基づく用紙間隔(シート搬送間隔)とROM22に記憶されている指定用紙間隔(指定搬送間隔、指定値)との差を算出する算出手段、及び、算出した差がROM22に記憶されている所定値以下となるように搬送部16の駆動装置を制御して用紙搬送速度を変更する変更手段として動作する。用紙間隔は、例えば、機械式センサ42の用紙後端の検出タイミングと、光学式センサ32,34による次の用紙先端の検出タイミングとの時間差をCPU20で算出する。
上述した用紙間隔に応じた用紙搬送速度の変更は、供給搬送路133と、排出搬送路135と、副搬送路(B)(反転搬送路)との少なくとも1箇所で行うことが可能であるが、本説明では、供給搬送路133で行う場合を例にして説明する。なお、排出搬送路135で行う場合、副搬送路(B)で行う場合も、供給搬送路133で行う場合と処理は殆ど同様である。
図5は、用紙搬送速度の変更手順の例を示すフローチャートである。複数部のコピー指示を操作部18で受付けるなどして複数の用紙を連続的に搬送する場合において、用紙後端センサ(機械式センサ42)で用紙後端を検出(S10)し、用紙先端センサ(光学式センサ32,34)で次の用紙先端を検出(S12)した後、CPU20で用紙間隔を算出(S14)してRAM24に記憶する。CPU20は、算出した用紙間隔とROM22に記憶されている指定用紙間隔との差を算出してRAM24に記憶し、算出した差がROM22に記憶されている所定値以下(用紙間隔は適切)であるか判定する。
光学式センサ32,34による用紙先端の検出は、図4(b)に示すように、発光部32から受光部34へ出力されている光が用紙140bによって遮られたことにより検出される。先方の用紙140aと後方の用紙140bとの用紙間隔がゼロに近い場合であっても、段差36部分で先方の用紙140aの後端が重力により落下して、後方の用紙140bの先端と分離されるため、用紙先端を確実に検出することができる。また、光学センサ32,34を用いることにより、用紙と用紙センサとが非接触のため、ジャム時の用紙取出しで用紙センサの向きなのがずれることはない。また、機械式センサのチャタリングなどは発生しないため、用紙搬送間隔が短い場合であっても確実に用紙先端を検出することができる。
また、機械式センサ42による用紙後端の検出は、図4(b)に示すように、用紙後端が機械式センサ34と接触したことにより検出される。先方の用紙140aと後方の用紙140bとの用紙間隔がゼロに近い場合であっても、段差36部分で先方の用紙140aの後端が重力により落下して、後方の用紙140bの先端と分離されるため、用紙後端を確実に検出することができる。また、図4(a)に示すように、用紙140aは機械式センサ42の上方を通過するため、ジャム時の用紙取出しで用紙センサの向きなのがずれることはない。また、用紙後端部分のみが機械式センサ42に接触するため、用紙搬送間隔が短い場合であっても確実に用紙先端を検出することができる。
用紙間隔が適切でない場合(S16:NO)、CPU20は、搬送部16の駆動装置を制御して用紙搬送速度を変更する(S18)。例えば感光体111(転写部)での用紙の搬送速度を基準として、供給搬送路133、排出搬送路135、及び副搬送路(B)での用紙の搬送速度を増減して、用紙間隔を変更する。また、用紙搬送速度の変更は、例えば用紙間隔及び指定用紙間隔の差と該差に応じた搬送速度との対応関係を予めROM22に記憶しておいたり、前記対応関係に対応する数式を予めROM22に記憶しておくことが可能である。または、感光体111の静電潜像の形成状態、又は、排出ローラ136以降の後処理の処理状態に応じて、用紙搬送速度を変更することも可能である。
用紙搬送速度の変更後、用紙後端センサ(機械式センサ42)で用紙後端を検出(S20)し、用紙先端センサ(光学式センサ32,34)で次の用紙先端を検出(S22)した後、CPU20で用紙間隔を算出(S24)してRAM24に記憶する。CPU20は、算出した用紙間隔とROM22に記憶されている指定用紙間隔との差を算出してRAM24に記憶し、算出した差がROM22に記憶されている所定値以下(用紙間隔は適切)であるか判定する。
用紙搬送速度の変更(S18)後も用紙間隔が適切でない場合(S26:NO)、CPU20は、例えば用紙搬送間隔が指定搬送間隔よりも広い場合は印字部14を制御して画像形成のタイミングを遅らせて用紙先端と画像先端とが合うようにしたり、例えば用紙搬送間隔が指定搬送間隔よりも狭い場合は搬送部16を制御して用紙先端と感光体111表面の画像先端とが合うタイミングまで用紙を待機させるなどの対応処理を行う(S28)。用紙間隔が適切な場合(S16、YES,S26:YES)又は対応処理(S28)後、連続用紙搬送が終了するまで(S30:NO)、同様の処理を行う。
搬送路に設ける段差の形状及び位置は任意であり、用紙先端を検出する用紙センサ及び用紙後端を検出する用紙センサの配置も任意である。図6(a)、(b)は搬送路の段差及び該段差に配置された用紙センサの他の例を示す模式図である。図6(a)、(b)の例では、段差36の形状が図4(a)、(b)とは異なり、光学センサの発光部32は段差36の下流側に配置されているが、用紙の検出は図4(a)、(b)とほぼ同様に行われる。また、用紙後端の検出は、機械式センサの代わりに光学式センサを用いることも可能である。
本発明に係るシート搬送装置を備える画像形成装置の概略を示す斜視図である。 本発明に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。 画像形成装置の主に画像読取、用紙搬送、及び画像形成に関係する部分の詳細な構成を示す図である。 搬送路の段差及び該段差に配置された用紙センサの例を示す模式図である。 用紙搬送速度の変更手順の例を示すフローチャートである。 搬送路の段差及び該段差に配置された用紙センサの他の例を示す模式図である。 用紙サバキ部材の例を示す模式図である。 用紙サバキ部材の例を示す模式図である。 従来の用紙センサの例を示す模式図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 読取部
14 印字部
16 搬送部
18 操作部
20 CPU
22 ROM
24 RAM
32、34 光学式センサ
36 段差
40 搬送路
42 機械式センサ(用紙センサ)
133 供給搬送路
135 排出搬送路
141 サバキローラ
142 サバキ板
140 用紙
(A) 主搬送路
(B) 副搬送路

Claims (2)

  1. シートが搬送される搬送路にシートセンサが配置されているシート搬送装置において、
    前記搬送路には段差が設けられており、
    前記シートセンサは前記段差部分に配置され、シート先端部の検出に用いる光学式センサと、シート後端部の検出に用いる機械式センサとを含むことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記光学式センサは前記段差部分のシート搬送方向の上流側箇所に配置され、前記機械式センサは前記段差部分のシート搬送方向の下流側箇所に配置されていることを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
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