JP4817717B2 - トラクタ - Google Patents
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この種の従来のトラクタでは、ボンネット内と操縦部側とを仕切る隔壁は、上下に凹凸のない板状に形成され、ハンドルポストを支持するための支持腕を、隔壁から大きく後方突出していた(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
本発明は上記問題点に鑑み、隔壁の剛性を強くすると共に、支持腕を短く形成できるようにして、支持腕に大きな曲げモーメントがかからないようにしたものである。
前記隔壁に後方へ膨出した支持凸部が設けられ、該支持凸部に後方突出した左右一対の支持腕を介してハンドルポストが支持され、
前記支持凸部の後壁の背面側に支持部材が設けられ、該支持部材に左右方向のブレーキ軸を介して左右ブレーキペダルが支持され、
前記支持凸部の後壁の前面側に左右ブレーキペダルによって操作される左右ブレーキシリンダが配置され、
前記左右支持腕の上部は支持凸部に連結され、左右支持腕の下部側は互いに左右方向外方に広がるように離間されていてそれぞれ隔壁の支持凸部下方に連結されていることを特徴とする。
第3に、前記支持凸部に、後方突出した支持部材を介してクラッチ軸が支持され、このクラッチ軸廻りにクラッチペダルが回転自在に支持され、前記左右ブレーキペダルの支持部材とクラッチペダルの支持部材とが左右支持腕の上部を左右に挟んで配置されていることを特徴とする。
図1〜5において、1はトラクタ車体で、エンジン2、フライホイールハウジング3、クラッチハウジング4、ミッションケース5、前車軸フレーム6等を直結して構成され、トラクタ車体1に前輪7と後輪8とが設けられている。
トラクタ車体1の前部にエンジン2等を覆うボンネット9が設けられ、トラクタ車体1の後部側に運転席11が設けられ、運転席11の前側が操縦部12とされている。トラクタ車体1の中央部に、ボンネット9内と操縦部12側とを仕切る隔壁13が設けられている。トラクタ車体1の両側にステップ14が設けられている。
前記クラッチハウジング4及びミッションケース5内には、エンジン2からの動力を前輪7又は後輪8に伝達する走行伝達系とPTO伝達系のトランスミッションが内蔵されている。トランスミッションの走行伝達系は前後進切換装置と変速装置とを有する。前後進切換装置はエンジン動力を、前進回転と後進回転とに変換するものである。変速装置は、3段又は4段に変速する主変速装置、これを更に減速する副変速装置、超減速装置等を具備するものである。前後進切換装置及び変速装置は、共に油圧クラッチを有し、それぞれ前後進制御弁、変速制御弁によって制御される油圧切り換え式となっている。
図6、図7、図12、図15において、前記右支持腕24とハンドルブラケット35との間に、ハンドルブラケット35乃至ステアリングハンドル15を左右軸廻りに揺動調整するためのチルト機構89が設けられている。チルト機構89は、固定板91とロック片92と係止片93とチルト操作ペダル94とを備え、固定板91は右支持腕24との間で、ハンドルブラケット35の右側壁38の下部と、ロック片92と、係止片93とを左右に挟むように配置されると共に、右支持腕24に対して固定されている。
また、支持凸部21に、後方突出した支持部材31を介して、左右方向のブレーキ軸54が回転自在に支持され、このブレーキ軸54に、左ブレーキペダル57と右ブレーキペダル58とがブレーキ軸54廻りに回転自在に支持されているので、剛性が高くなった隔壁13の支持凸部21を利用して、左ブレーキペダル57及び右ブレーキペダル58を、良好に支持することができる。また、支持凸部21の前側に、左ブレーキを作動させるための左ブレーキシリンダ59と、右ブレーキを作動させるための右ブレーキシリンダ60とが配置されているので、後方に膨出した支持凸部21の前方側の空間を、左ブレーキシリンダ59及び右ブレーキシリンダ60の収納場所として有効に利用することができ、ブレーキシリンダ59,60乃至ブレーキペダル57,58の連動部分を隔壁13の前後にコンパクトに配置することができる。
また、隔壁13の支持凸部21上方に、前方突出した支持ブラケット107が設けられ、支持ブラケット107に、左右方向の連結軸108が設けられ、ボンネット9の後端部上側に係合片109が設けられ、係合片109に、前記連結軸108が挿通される係合溝110が設けられ、前記連結軸108が係合溝110に挿通されることにより、ボンネット9が連結軸108廻りに上方に開閉自在に支持されているので、剛性が高くなった隔壁13の支持凸部21の上方を利用して、ボンネット9を良好に支持することができる。
9 ボンネット
11 運転席
12 操縦部
15 ステアリングハンドル
16 ハンドル軸
17 ハンドルポスト
21 支持凸部
21a 後壁
23 支持腕
24 支持腕
35 ハンドルブラケット
37 側壁
38 側壁
39 上壁
43 パワステコントローラ
44 入力軸
45 自在継ぎ手
47 操縦用計器
51 操縦パネル
52 開口窓
54 ブレーキ軸
57 左ブレーキペダル
58 右ブレーキペダル
59 左ブレーキシリンダ
60 右ブレーキシリンダ
61 クラッチ軸
62 クラッチペダル
89 チルト機構
107 支持ブラケット
108 連結軸
109 係合片
110 係合溝
Claims (3)
- エンジン(2)を覆うボンネット(9)内と操縦部(12)側とを仕切る隔壁(13)が設けられ、該隔壁(13)の後方にステアリングハンドル(15)が設けられ、該ステアリングハンドル(15)のハンドル軸(16)と該ハンドル軸(16)を回転自在に保持するハンドルポスト(17)とが、前記隔壁(13)の後方で前下がりに傾斜して配置されたトラクタにおいて、
前記隔壁(13)に後方へ膨出した支持凸部(21)が設けられ、該支持凸部(21)に後方突出した左右一対の支持腕(23、24)を介してハンドルポスト(17)が支持され、
前記支持凸部(21)の後壁(21a)の背面側に支持部材(31)が設けられ、該支持部材(31)に左右方向のブレーキ軸(54)を介して左右ブレーキペダル(57、58)が支持され、
前記支持凸部(21)の後壁(21a)の前面側に左右ブレーキペダル(57、58)によって操作される左右ブレーキシリンダ(59、60)が配置され、
前記左右支持腕(23、24)の上部は支持凸部(21)に連結され、左右支持腕(23、24)の下部側は互いに左右方向外方に広がるように離間されていてそれぞれ隔壁(13)の支持凸部(21)下方に連結されていることを特徴とするトラクタ。 - 左右一対の支持腕(23、24)間で且つ支持凸部(21)の後壁(21a)の下方にパワステコントローラ(43)が配備され、該パワステコントローラ(43)は、左右支持腕(23、24)の上下方向の中途部間に取付板(46)を介して取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のトラクタ。
- 前記支持凸部(21)に、後方突出した支持部材(32、33)を介してクラッチ軸(61)が支持され、このクラッチ軸(61)廻りにクラッチペダル(62)が回転自在に支持され、前記左右ブレーキペダル(57、58)の支持部材(31)とクラッチペダル(62)の支持部材(32、33)とが左右支持腕(23、24)の上部を左右に挟んで配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラクタ。
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