JP4816946B2 - ガスバリア性積層フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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ることができる。未硬化のフラッシュ蒸着被膜層についても、真空蒸着装置内において、高温の蒸発源の中に挿入したノズルなどから、重合可能なアクリル系のモノマーまたはモノマーとオリゴマーとの混合物を滴下して気化させ(フラッシュ蒸着)、ガスバリア層3上に連続して積層することができる。
性を向上させることができるためである。一方、ガスバリア層3と接していないアンカーコート層2aおよびガスバリア性被膜層4bでは、ジアクリレート、トリアクリレートのうちの少なくとも1つを含有していることが好ましい。ジアクリレートは基本構成物として、トリアクリレートは架橋度を向上させることができるため、上記アンカーコート層2aおよび上記ガスバリア性被膜層4bにジアクリレート、トリアクリレートのうち少なくとも1つを使用することが好ましい。
ンナフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアクリルニトリル系フィルム、ポリイミド系フィルムなどが挙げられる。上記のヒートシール層としては、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、およびこれらの金属架橋物、などの合成樹脂が用いられる。中間フィルム層、外側フィルム層、ヒートシール層の厚さは、目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。上記の接着剤としては、1液硬化型または2液硬化型のポリウレタン系接着剤などが用いられる。接着剤を介してこれらの層を積層するには、ドライラミネート法などが用いることができる。また、ヒートシール層の他の積層方法として、ヒートシール層の合成樹脂を、熱溶融押出する方法(エクストルージョンラミ)を用いることもできる。
基材層1として厚さ12μm、表面の算術平均粗さ(Ra)15nmのニ軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、真空蒸着装置内に設置した。フラッシュ蒸着法により、基材層1上にプロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレートとエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートとの70/30(重量%)の混合物からなる、厚さ1.8μmの未硬化のフラッシュ蒸着アンカーコート層を積層した。フラッシュ蒸着アンカーコート層に電子線を照射して硬化させ、アンカーコート層2aを形成した。連続して、フラッシュ蒸着法により、アンカーコート層2a上に2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートとプロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレートとの90/10(重量%)の混合物からなる、厚さ0.2μmの未硬化のフラッシュ蒸着アンカーコート層を積層した。フラッシュ蒸着アンカーコート層に電子線を照射して硬化させ、アンカーコート層2bを形成した。これらアンカーコート層2a、2bからなる複合アンカーコート層2の表面の算術平均粗さ(Ra)は2nmであった。
二層の未硬化のフラッシュ蒸着アンカーコート層および二層の未硬化のフラッシュ蒸着被膜層それぞれに同時に電子線を照射して硬化させ、アンカーコート層2a、2bおよびガスバリア性被膜層4a、4bを形成した。その他の条件は実施例1と同様であった。こうして実施例2のガスバリア性積層フィルムを作製した。
実施例1と同様にして、基材層1上に複合アンカーコート層2(アンカーコート層2aおよびアンカーコート層2b)とガスバリア層3とガスバリア性複合被膜層4(ガスバリア性被膜層4aおよびガスバリア性被膜層4b)とを順次積層した後、DC電源を用い窒素とアルゴンとの1/1混合ガスをプラズマ化して、ガスバリア性複合被膜層4の表面をプラズマ処理した。こうして実施例3のガスバリア性積層フィルムを作製した。
複合アンカーコート層2およびガスバリア性複合被膜層4を積層せず、基材層1上に実施例1と同様にしてガスバリア層3のみを積層した。こうして比較例1のガスバリア性積層フィルムを作製した。
実施例1のガスバリア性積層フィルムにおいて、二層のアンカーコート層2a、2bからなる複合アンカーコート層2をアンカーコート層2bのみとし、二層のガスバリア性被膜層4a、4bからなるガスバリア性複合被膜層4をガスバリア性被膜層4aのみとし、さらにこれらアンカーコート層2bおよびガスバリア性被膜層4aの厚さを2.0μmとした。アンカーコート層2bの表面の算術平均粗さ(Ra)は2nmであった。その他の条件は実施例1と同様であった。こうして比較例2のガスバリア性積層フィルムを作製した。
実施例1のガスバリア性積層フィルムにおいて、二層のアンカーコート層2a、2bからなる複合アンカーコート層2をアンカーコート層2bのみとし、さらにその厚さを0.1μmとした。アンカーコート層2bの表面の算術平均粗さ(Ra)は13nmであった。その他の条件は実施例1と同様であった。こうして比較例3のガスバリア性積層フィルムを作製した。
1.酸素透過度
実施例1、2、3および比較例1、2、3の単体フィルムについて、モダンコントロール社製の酸素透過度計(MOCON OX−TRAN 2/21)により、30℃−70%RH雰囲気下での酸素透過度(cc/m2・24h・MPa)を測定した。
2.水蒸気透過度
実施例1、2、3および比較例1、2、3の単体フィルム、印刷フィルムおよび積層フィルムについて、モダンコントロール社製の水蒸気透過度計(MOCON PERMATRAN−W 3/31)により、40℃−90%RH雰囲気下での水蒸気透過度(g/m2・24h)を測定した。
3.ラミネート強度
実施例1、2、3および比較例1、2、3の積層フィルムから15mm幅にスリットした
試験片について、通常のテンシロン型万能試験機により、ラミネート強度(N/15mm)を測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
2…複合アンカーコート層
2a、2b…アンカーコート層
3…ガスバリア層
4…ガスバリア性複合被膜層
4a、4b…ガスバリア性被膜層
Claims (6)
- 透明なプラスチックフィルムからなる基材層の上に、ジアクリレート、トリアクリレートのうち少なくとも1つから成る第1のフラッシュ蒸着アンカーコート層と、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基から選択される官能基を有するタイプのモノアクリレートから成る第2のフラッシュ蒸着アンカーコート層を順次積層し硬化させた厚さ0.2μm以上20μm以下の複合アンカーコート層を有し、前記複合アンカーコート層の上に厚さ5nm以上100nm以下の無機酸化物蒸着薄膜層から成るガスバリア層と、前記ガスバリア層の上に、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基から選択される官能基を有するタイプのモノアクリレートから成る第1のフラッシュ蒸着被膜層と、ジアクリレート、トリアクリレートのうち少なくとも1つから成る第2のフラッシュ蒸着被膜層が順次積層し硬化させたガスバリア性複合被膜層からなり、前記複合アンカーコート層の表面の算術平均粗さが10nm以下であることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
- 前記ガスバリア性複合被膜層が、厚さ0.02μm以上20μm以下のガスバリア性被膜層であることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性積層フィルム。
- 前記ガスバリア性複合被膜層の表面がプラズマ処理されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスバリア性積層フィルム。
- 透明なプラスチックフィルムからなる基材層の上に、ジアクリレート、トリアクリレートのうち少なくとも1つからなる未硬化の第1のフラッシュ蒸着アンカーコート層を積層する第1の工程と、前記第1のフラッシュ蒸着アンカーコート層の上に、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基から選択される官能基を有するタイプのモノアクリレートからなる未硬化の第2のフラッシュ蒸着アンカーコート層を積層する第2の工程と、紫外線または電子線を照射することで前記第1のフラッシュ蒸着アンカーコート層と前記第2のフラッシュ蒸着アンカーコート層を同時に硬化させ厚さ0.2μm以上20μm以下の複合アンカーコート層を形成する第3の工程と、前記複合アンカーコート層の上に厚さ5nm以上100nm以下の無機酸化物蒸着薄膜層から成るガスバリア層を形成する第4の工程と、前記ガスバリア層の上に、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基から選択される官能基を有するタイプのモノアクリレートからなる未硬化の第1のガスバリア性被膜層を積層する工程と、次に、ジアクリレート、トリアクリレートのうち少なくとも1つからなる未硬化の第2のガスバリア性被膜層を積層する工程と、次に、紫外線または電子線を照射することで前記第1のガスバリア性被膜層と前記第2のガスバリア性被膜層を同時に硬化させガスバリア性複合被膜層を形成する第5の工程を有することを特徴とするガスバリア性積層フィルムの製造方法。
- 前記第5の工程が、厚さ0.02μm以上20μm以下のガスバリア性複合被膜層を形成する工程から成ることを特徴とする請求項4記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
- 前記第5の工程が、前記ガスバリア性複合被膜層の表面をプラズマ処理することを特徴とする請求項4又は5に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
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