JP4815532B2 - 交通システムにおける無線通信方法並びに無線基地局及び無線端末 - Google Patents

交通システムにおける無線通信方法並びに無線基地局及び無線端末 Download PDF

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Description

本発明は、交通システムにおける無線通信方法並びに無線基地局及び無線端末に関し、例えば、WiMAXシステムのようなOFDMA方式を用いて路車間及び車車間の無線通信を行なう、ITS(Intelligent Transport System)を実現するのに好適な技術に関する。
近年、交通事故の削減を目指し、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)の開発が進められている。ITSとして、信号機に無線基地局(路側機)を備え、交差点の信号機情報(赤か青か等)や右折車の有無の情報等を、数メートル先の進入車両に搭載された端末(車載機)に送信する路車間通信の形態がある。
一方、近年、中距離の大容量無線通信システムとして、周波数軸方向と時間軸方向とで無線フレームへの多重化をフレキシブルに行なうOFDMA(Orthogonal Frequency Domain Multiple Access)方式を用いた無線通信システム、即ち、WiMAX(Worldwide interoperability for Microwave Access)と呼ばれるシステムの標準化、開発がIEEE802.16WG(Working Group)において進められている。なお、IEEE802.16WGでは、主に、固定通信用途向けのIEEE802.16d(例えば、後記非特許文献1,2参照)と、移動通信用途向けのIEEE802.16e(例えば、後記非特許文献3参照)の2種類を規定している。
IEEE802.16dやIEEE802.16eでは、無線端末(MS:Mobile Station)は、無線基地局(BS:Base Station)が送信した無線フレームに含まれるMAP情報に従って、BSとMSとの間で通信を行なうことが規定されている。
IEEE802.16e規格(WiMAX規格)に準拠した無線フレーム(OFDMAフレーム)は、BSからMSへの方向であるダウンリンク(DL)のサブフレームと、MSからBSへの方向であるアップリンク(UL)のサブフレームとが時間多重されて1フレームが構成される。
そして、DLサブフレームには、さらに、時間軸(シンボル時間)方向と周波数(サブチャネル周波数)方向の2次元領域において、プリアンブル、フレームコントロールヘッダ(FCH)、ダウンリンクのMAP情報(DL_MAP)、アップリンクのMAP情報(UL_MAP)、1以上のダウンリンクのバースト(DLバースト)が多重され、ULサブフレームには、1以上のアップリンクのバースト(ULバースト)が多重される。
ここで、プリアンブルは、フレーム同期情報が挿入される領域(フィールド)であり、FCHは、バースト(burst)の変調方式(QPSK,16QAM,64QAM等)や符号化率等に関する情報(バーストプロファイル)が挿入される領域である。また、MAP情報には、MSが通信に使用する無線リソース、即ち、周波数(サブチャネル周波数)と時間(シンボル時間(送信タイミング))とで規定される通信領域(つまり、バースト)で送信される通信コネクションのID(CID)、無線フレームにおける当該コネクションのバーストの配置位置(バースト位置)、バーストの大きさ(バーストサイズ)等の情報が含まれている。
つまり、MAP情報は、MSが受信及び送信すべき無線フレームの領域(受信領域及び送信領域)を指定する(割り当てる)情報(バースト割当情報)として位置付けられている。なお、前記バースト位置は、無線フレームの先頭シンボルからのシンボルオフセット及びサブチャネルオフセットで指定することができ、前記バーストサイズは、シンボル数及びサブチャネル数で指定することができる。
したがって、MSは、上記プリアンブルを検出することでダウンリンク及びアップリンクの無線フレーム同期を確立し、DL_MAPで指定されたDLバースト領域をFCHで指定された変調方式、符号化率等に対応する復調方式、復号化率で復調、復号処理することで、自MS宛のDLバーストを選択的に受信処理する一方、UL_MAPで指定されるULバーストでBSへのデータ送信を行なうことができる。
なお、他の既存の無線通信技術として、下記特許文献1〜4により提案されている技術もある。
特許文献1の技術は、アドホックネットワークにおける通信の効率化を図ることができ、ネットワーク全体としての回線容量および通信速度を向上させることができる無線通信装置およびアドホックシステムを提供することを目的としている。そのため、特許文献1の技術では、マスタ・スレーブ間の制御信号の遣り取りによって、通信に必要な設定情報(拡散符号やタイムスロット)をマスタからスレーブに提供し、前記設定情報に基づいて、アドホックネットワーク内におけるデータ信号の送受信をノード間(スレーブとスレーブ、スレーブとマスタ)において直接行なう。
特許文献2の技術は、移動体通信ネットワーク、アドホックネットワークおよびIPネットワークのシームレスな統合を実現することができ、これによって、ネットワーク利用の効率性および経済性を向上させることができる通信システムおよび無線通信装置を提供することを目的としている。そのため、特許文献2の技術では、アドホックネットワークと移動体通信ネットワークにおける通信方式をTDD-CDMA方式に統一して同一周波数帯を使用するようにして、装置構成の複雑化やコスト増大を回避するとともに、接続するネットワークの切換を円滑に行なえるようにしている。
特許文献3の技術は、基地局(BS)の通信エリア内の中継局(RS)を介して、その通信エリア外に位置する加入者局(SS)が当該BSと通信をすることができるメディアアクセス制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。そのため、特許文献3の技術では、RSからポーリングパケットを同報送信し、当該パケットを受信したBS及び当該BSと直接通信が可能なSSは、予め決められた一定期間だけ、データパケットを送信しないように動作し、一方で、前記ポーリングパケットを送信したRS配下のSS(BSの通信エリア外に位置するSS)は、当該RSとの間でコンテンション期間に移行してデータパケットを送信するように動作する。
特許文献4の技術は、広帯域無線接続(BWA:Broadband Wireless Access)通信システムにおいて端末機に安全(safety)チャンネルを割り当てることを目的とするもので、そのために、OFDMAシステムで隣接セル境界地域に位置する端末機に対する隣接セル干渉信号を最小化することができる安全チャンネルを割り当てる方案及びチャンネル状況による安全チャンネルのハンドオーバ動作を提案することで、隣接セル境界地域に位置する端末機の通信品質を保証することが記載されている。
特開2005−65102号公報 特開2005−341290号公報 特開2006−196985号公報 特開2006−5946号公報 IEEE 802.16-2004 IEEE 802.16-2004/Cor1/D5 IEEE 802.16e/D12
ところで、既存のITS技術では、路側機と複数車載機との間で通信を行なうためには時分割や周波数分割で多重化する必要があり周波数利用効率が悪い。また、複数階層の通信エリアが混在した場合の、複数路側機と車載機との間の路車間通信、複数車載機どうしの車車間通信を考慮すると、各通信エリアと各車載機への無線リソース(通信領域)の割り当てを周波数分割や時分割で行なう必要があり、さらに周波数利用効率が悪くなる。特に、ITSでは、画像データ等の大容量のデータを路側機から車載機へ送信する必要があることがあるため、大容量でフレキシブルな多重化が可能な方式が要求される。
また、車車間通信については、IEEE802.11p規格として現在検討中の技術がある。これは、無線LAN,WAVEに代表されるIEEE802.11シリーズ規格の一つであり、当該IEEE 802.11シリーズ規格では、数百m以内のセル半径を通信エリアとして形成し、変調方式としてOFDM方式を採用している。そして、各無線端末は、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式等により周波数の利用状態を、送信信号が衝突しないように各自監視しながら送信を行なう。また、各無線端末は、送信していない間は常時受信状態となり、他の無線端末が送信している信号の先頭(Preamble)をサーチする。つまり、各無線端末は、非同期の関係にある。
このように、CSMA方式は非同期通信方式であるため、多数の無線端末が同時に送信を行なおうとした場合、いつ送信できるか不明である。また、CSMA方式では、いわゆる「隠れ端末問題」等の回避不能な問題もあり、確実に通信できるかも不明である。即ち、共通のアクセスポイントと通信できるが、一方からの信号が遮蔽物の存在あるいは通信可能距離によって他方には届かない位置にある無線端末(これを「隠れ端末」という)どうしが同時に同一アクセスポイントに送受信を行なおうとすると、両方の送信信号が衝突してしまいアクセスポイントで正常に受信できない。
本発明は、前記課題に鑑み創案されたもので、大容量でフレキシブルな多重化方式(無線リソースの割り当て)により、無線リソースの利用効率の高い路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現することを目的とする。なお、前記特許文献1〜4には、前記課題を解決する手段について開示も示唆もされていない。
また、当該目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
前記目的を達成するために、本発明では、以下に示す交通システムにおける無線通信方法並びに無線基地局及び無線端末を用いることを要旨としている。即ち、
(1)本発明の交通システムにおける無線通信方法は、路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける無線通信方法であって、
(a)前記車載機は、前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信し、
(b)前記路側機は、前記割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースを割り当てて、その割当情報を前記車載機へ送信し、
(c)前記車載機は、前記路側機から受信した前記割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なう
ことを要旨としている。
(2)ここで、前記無線リソースは、周波数と時間とで規定される通信領域であり、前記路側機から前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機から前記路側機へのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とが時分割多重されていてもよい。
(3)また、前記ダウンリンクの路車間通信領域は、互いに通信エリアの重複する複数の路側機に対して周波数分割多重あるいは時分割多重されていてもよい。
(4)さらに、前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前記アップリンクの路車間通信領域は、複数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機との重複セクタに対して周波数分割多重されていてもよい。
(5)また、前記ダウンリンクの路車間通信領域は、前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機に対してさらに周波数分割多重あるいは時分割多重されていてもよい。
(6)さらに、前記車載機は、前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なってもよい。
(7)また、前記無線リソースは、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかでもよい。
(8)さらに、前記路車間リソースとして割り当てられる無線リソースは、OFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかであり、前記車車間リソースは、当該各方式の無線リソースのうち前記路車間リソースとして割り当てられた方式以外の方式における無線リソースであってもよい。
(9)また、本発明の交通システムにおける無線基地局は、路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線基地局であって、
(a)前記車載機から無線リソースの割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースをそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段と、
(b)前記無線リソース割当手段で割り当てた無線リソースの割当情報を前記車載機へ送信する送信手段と
をそなえたことを要旨としている。
(10)ここで、前記無線リソース割当手段は、前記無線リソースとして、周波数と時間とで規定される通信領域であって、前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機からのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とを時分割多重により割り当ててもよい。
(11)また、前記無線リソース割当手段は、前記ダウンリンクの路車間通信領域として、互いに通信エリアの重複する複数の路側機に対して周波数分割多重あるいは時分割多重された通信領域のいずれかを割り当ててもよい。
(12)さらに、前記無線リソース割当手段は、前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前記アップリンクの路車間通信領域として、複数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機との重複セクタに対して周波数分割多重された通信領域のいずれかを割り当ててもよい。
(13)また、前記無線リソース割当手段は、前記ダウンリンクの路車間通信領域として、前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機に対してさらに周波数分割多重あるいは時分割多重された通信領域のいずれかを割り当ててもよい。
(14)さらに、前記無線リソース割当手段は、前記無線リソースとして、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかを割り当ててもよい。
(15)また、前記無線リソース割当手段は、前記路車間リソースとして、OFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかを割り当て、前記車車間リソースとして、前記路車間リソースとして割り当てられた方式以外の方式における無線リソースを割り当ててもよい。
(16)さらに、本発明の交通システムにおける前記無線端末は、路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線端末であって、
(a)前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信する送信手段と、
(b)前記割り当て要求に対して前記路側機で決定された、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースの割当情報を受信する割当情報受信手段と、
(c)当該割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なう通信制御手段と
をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線端末。
(17)また、前記通信制御手段は、前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なってもよい。
本発明によれば、少なくとも以下に示すいずれかの効果ないし利点が得られる。
(1)路側機(無線基地局)が、路車間通信用の無線リソース(路車間リソース)と、車車間通信用の無線リソース(車車間リソース)との割り当てを集中的に行ない(管理し)、車載機は、その割り当てに従って、路側機及び他車載機との通信を行なうので、無線リソースの利用効率の高い路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現することができる。
(2)特に、前記無線リソースとして、OFDMA方式に代表されるような、周波数と時間とで規定される通信領域の割り当てを行なうようにすれば、大容量でフレキシブルな無線リソースの割り当てを行なうことが可能となる。
(3)結果として、路側機の通信エリアが階層的に存在するかそうでないかを問わず、通信エリアが互いに重複する複数の路側機に対して、通信領域を周波数分割あるいは時分割に割り当てることが可能となるので、路車間通信及び車車間通信における混信を容易に回避して通信の信頼性を向上することが可能となる。
(4)また、前記無線リソースは、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかとすれば、既存セルラーシステムの設備を有効利用することが可能である。
なお、上記に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる効果であって、従来の技術によっては得られない効果を奏することも本発明に特有の効果ないし利点の一つとして位置付けることができる。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムとしてのITSの構成を示すブロック図である。 図1に示すITSにおける路側機(BS)に共通の基本構成を示すブロック図である。 図1に示すITSにおける車載機(MS)に共通の基本構成を示すブロック図である。 第1実施形態の第1態様に係るITSで用いる無線フレーム(OFDMAフレーム)の構成を示す図である。 第1態様に係る路側機及び車載機の通信エリアの配置例を示す模式図である。 第1態様に係る路側機(広域路側機)の詳細構成を示すブロック図である。 第1態様に係る車載機の詳細構成を示すブロック図である。 第1態様のITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第2態様に係るITSで用いる無線フレーム(OFDMAフレーム)の構成を示す図である。 第2態様に係る路側機及び車載機の通信エリアの配置例を示す模式図である。 第2態様に係る路側機(中・狭域路側機)の詳細構成を示すブロック図である。 第2態様のITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第3態様に係るITSで用いる無線フレームの構成を示す図である。 第3態様のITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第4態様に係るITSで用いる無線フレームの構成を示す図である。 第4態様に係る路側機及び車載機の通信エリアの配置例を示す模式図である。 第4態様のITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 第1実施形態の第5態様に係るITSで用いる無線フレームの構成を示す図である。 第5態様に係る路側機及び車載機の通信エリアの配置例を示す模式図である。 第5態様に係るITSで用いる無線フレームの他の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信システムとしてのITSの構成を示すブロック図である。 図21に示すITSにおける路車間通信及び車車間通信を一般化して説明するシーケンス図である。 図21に示すITSをOFDMAシステムにより実現する場合の路車間通信及び車車間通信に用いる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 図23に示す無線フレームを用いる場合の路側機の詳細構成を示すブロック図である。 図23に示す無線フレームを用いる場合の車載機の詳細構成を示すブロック図である。 図23に示す無線フレームを用いるITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 図21に示すITSをCDMAシステムにより実現する場合の路車間通信及び車車間通信に用いる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 図27に示す無線フレームを用いる場合の路側機の詳細構成を示すブロック図である。 図27に示す無線フレームを用いる場合の車載機の詳細構成を示すブロック図である。 図27に示す無線フレームを用いるITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 図21に示すITSをTDMAシステムにより実現する場合の路車間通信及び車車間通信に用いる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 図31に示す無線フレームを用いる場合の路側機の詳細構成を示すブロック図である。 図31に示す無線フレームを用いる場合の車載機の詳細構成を示すブロック図である。 図31に示す無線フレームを用いるITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 図21に示すITSをFDMAシステムにより実現する場合の路車間通信及び車車間通信に用いる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 図35に示す無線フレームを用いる場合の路側機の詳細構成を示すブロック図である。 図35に示す無線フレームを用いる場合の車載機の詳細構成を示すブロック図である。 図35に示す無線フレームを用いるITSにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。 図21に示すITSをOFDMA及びCDMAの複合システムにより実現する場合の路側機及び車載機の構成を示すブロック図である。 図39に示す複合システムにおける路車間通信及び車車間通信を説明するシーケンス図である。
符号の説明
10 路側機(無線基地局:BS)
10B 広域路側機(無線基地局:BS)
10N 中・狭域路側機(無線基地局:BS)
11 ネットワークインタフェース部(車載機管理部)
12 MAC処理部
13 物理レイヤ(PHY)処理部
131 プリアンブル生成部
132 ブロードキャスト生成部
133 DLバースト生成部
131a 止まり木チャネル(同期チャネル)生成部
132a 共通チャネル生成部
133a 個別チャネル生成部
131b 基準バースト生成部
132b データバースト生成部
131c 共通シグナリングチャネル生成部
132c データバースト生成部
134,134a,134b,134c 変調部
135,135a,135b,135c 多重処理部
136 IFFT部
137 FFT部
138 レンジング受信処理部
139 ULバースト受信処理部
136a,136b,136c パス検出部
137a 逆拡散部
138a RACH受信処理部
139a 個別チャネル受信処理部
138b プリアンブルワード受信処理部
139b データバースト受信処理部
138c 共通シグナリングチャネル受信処理部
139c データバースト受信処理部
14 無線(RF)部
15 アンテナ
16 GPSアンテナ
17 GPSレシーバ
20 車載機(無線端末:MS)
20A 路車間通信機
20B 車車間通信機
21 車載機外部インタフェース部
22 MAC処理部
23 物理レイヤ(PHY)処理部
231 レンジング生成部
232 ULバースト生成部
233 DLバースト生成部
231a RACH生成部
232a 個別チャネル生成部
231b プリアンブルワード生成部
232b データバースト生成部
231c 共通シグナリングチャネル生成部
232c データバースト生成部
234,234a,234b,234c 変調部
235,235a,235b,235c 多重処理部
236 IFFT部
237 FFT部
238 プリアンブル受信処理部
239 ブロードキャスト受信処理部
240 DLバースト受信処理部
236a,236b,236c パス検出部
237a 逆拡散部
238a 止まり木チャネル受信処理部
239a 共通チャネル受信処理部
240a 個別チャネル受信処理部
238b 基準バースト受信処理部
239b プリアンブルワード受信処理部
240b データバースト受信処理部
238c 共通シグナリングチャネル受信処理部
239c データバースト受信処理部
24 無線(RF)部
25 アンテナ
30 GPS衛星
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも本発明の要旨の理解を助けるための例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や技術の適用であれば、当然に本発明の技術的範囲に属する。
〔1〕第1実施形態の説明
(システム構成)
図1は本発明の第1実施形態に係る無線通信システムとしてのITSの構成を示すブロック図で、この図1において、10Nは無線基地局(BS)、10Bは1以上の当該BS10Nの通信エリアをカバーする無線基地局(BS)、20はBS10N又は10Bの通信エリアにおいて当該BS10N又は10Bと通信を行なう無線端末(MS)、30はGPS(Global Positioning System)衛星を表しており、BS10Nは、例えば、半径数十メートルから数百メートル程度の通信エリアをカバーし、BS10Bは、例えば、半径数キロメートル程度の通信エリアをカバーすることができる。また、MS20は、半径数十メートルから数百メートル程度の通信エリアをカバーする。なお、BS10N,10B,MS20の数は、勿論、図1に示す数に限られない。
そして、BS10N及び10Bは、道路網の信号機等に路側機として設置され、MS20は、車両等に車載機として設置されることで、路側機(中・狭域路側機)10N又は路側機(広域路側機)10BからMS20に対して信号機の信号情報(現在、赤か青かなど)や当該信号機周辺の道路状況に関する情報を無線通信(路車間通信)により車載機20へ提供したり、車載機20同士で互いの車両に関する情報(車両情報)を無線通信(車車間通信)により提供しあったりすることが可能なITSが構築される。
即ち、図1は、複数(2つ)の広域路側機10Bが互いに通信エリア(広域エリア)が重なった状態で存在し、当該広域エリア内に中・狭域の通信エリアをカバーする1又は複数の中・狭域路側機10Nが互いに通信エリアが重なった状態あるいは重ならない状態で混在し、各通信エリア内の任意の位置に車載機20が存在して、路側機10N又は10Bとの路車間通信、車載機20どうしの車車間通信が可能な様子を示している。
なお、前記道路状況に関する情報には、例えば、車両の混雑(渋滞)状況、周辺の緊急車両の有無、道路工事の有無、路面状況(路面温度、舗装状態、降雨、積雪、凍結の有無)などの情報が含まれる(以下、前記信号機の信号情報と併せて「道路交通情報」と総称する)。また、道路交通情報には、文字、音声、静止画、動画の各情報の少なくともいずれかが含まれる。さらに、前記車両情報には、例えば、車両の位置や走行速度、ブレーキ操作などの情報が含まれる。
また、少なくとも路側機10B及び10N(以下、区別しない場合は単に「路側機10」と表記する)は、いずれも、GPS衛星30からの電波を受信してその受信信号にGPS情報として含まれるタイミング情報に基づいて他の路側機10と同期をとって動作し後述する無線フレームの送受信タイミングを各路側機10で一致させることができるようになっている。
(路側機の基本構成)
図2は前記路側機10に共通の基本構成を示すブロック図で、この図2に示す路側機10は、ネットワークインタフェース部(車載機管理部)11と、MAC(Media Access Control)処理部12と、物理レイヤ(PHY)処理部13と、無線(RF)部14と、アンテナ15,GPSアンテナ16と、GPSレシーバ17とをそなえて構成される。
ここで、ネットワークインタフェース部11は、例えば、上位ネットワークとの接続インタフェース機能と、車載機20の存在(位置)を管理する機能と、車載機20が無線フレームのどの通信領域(無線リソース)を使用するかを判断してMAC処理部12に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部12は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの信号処理機能を具備するもので、例えば、車載機20からのリクエスト信号であるレンジング(Ranging)信号を基に車載機20の存在を認識して車載機管理部11へ通知する機能と、車載機管理部11からの情報についてWiMAX規格に準拠したMAC処理を行なう機能とを具備するものである。
つまり、上記の車載機管理部11及びMAC処理部12は、車載機20から無線リソース(通信領域)の割り当て要求(レンジング信号)を受信すると、車載機20との間の路車間通信領域(路車間リソース)、及び、車車間通信領域(車車間リソース)をそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段として機能する。
物理レイヤ処理部13は、WiMAX規格に準拠した送受信機能を具備するもので、例えば、送信機能として、無線フレームのプリアンブル信号、ブロードキャスト信号、バースト信号の生成、及び、これら生成された信号の変調、無線フレームへの多重化処理などを行なう機能を具備し、受信機能として、受信信号の復調、前記のプリアンブル信号、ブロードキャスト信号、バースト信号の検出などを行なう機能を具備する。
RF部14は、当該物理レイヤ処理部13からの信号(ベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ15から車載機20に向けて送信する機能と、アンテナ15で受信された車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部13へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF部14は、前記無線リソース(通信領域)の割当情報を車載機20へ送信する送信手段として機能する。
GPSアンテナ16は、前記GPS衛星30からの信号を受信するためのものであり、GPSレシーバ17は、当該GPSアンテナ16で受信された信号に含まれるタイミング情報を抽出して、少なくとも前記MAC処理部12及び物理レイヤ処理部13に供給することにより、これらの各処理部12,13を同期して動作させる機能を具備するものである。即ち、各路側機10は、当該GPSレシーバ17を具備することにより、既述のように互いに同期して動作(無線フレームの送受信処理)することができるのである。
(車載機の基本構成)
一方、図3は前記車載機20に共通の基本構成を示すブロック図で、この図3に示す車載機20は、車載機外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、物理レイヤ(PHY)処理部23と、RF部24と、アンテナ25とをそなえて構成される。
ここで、車載機外部インタフェース部21は、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況にもよるが、車両(車載機)の場合、走行速度やブレーキ操作等の車両情報を車載機外部のセンサ等から受信し、MAC処理部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知された他車両の車両情報を車載機外部(例えばカーナビゲーションシステム等の車載機器)に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部22は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの信号処理機能を具備するもので、例えば、路側機10からのブロードキャスト信号(UL_MAP,DL_MAP)を基に自車載機20の通信(送受信)領域を認識し物理レイヤ処理部23に通知する機能と、車車間通信用にMAC処理された信号(自車両情報)の送信処理機能と、路側機10からの受信DL_MAPを基に車車間通信用に他車載機20に割り当てられている送信領域を認識する機能とを具備するものである。
物理レイヤ処理部23は、WiMAX規格準拠の物理レイヤの信号処理機能を具備するもので、送信機能として、例えば、レンジング信号や、路車間通信のULバースト信号、車車間通信のDLバースト信号の生成、生成した各信号の変調、変調信号の無線フレームへの多重化などの機能を具備し、受信機能として、例えば、プリアンブル信号、ブロードキャスト信号、DLバースト信号の受信処理機能を具備する。
RF部24は、物理レイヤ処理部23からの信号(ベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ25から路側機10又は他の車載機20に向けて送信する機能と、アンテナ25で受信された路側機10又は他の車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部23へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理部23は、前記割り当て要求(レンジング信号)に対して路側機10で割り当てられた、路車間通信用の無線リソース(路車間リソース)、及び、車車間通信用の無線リソース(車車間リソース)の割当情報が含まれるブロードキャスト信号を受信する割当情報受信手段として機能し、MAC処理部22は、当該割当情報により識別される路車間リソースを使用して路側機10との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される車車間リソースを使用して他車載機20との車車間通信を行なう通信制御手段としての機能を具備している。
(A1)第1態様
図5は、広域路側機10Bの通信エリアと、当該通信エリア内に複数の車載機20の通信エリア(斜線部参照)が存在しており、車載機通信エリアが重なった任意の車載機20どうしで、広域路側機10Bから割り当てられた無線フレームの通信領域を用いて車両情報の送受信(車車間通信)#iが行なわれる様子を示している。なお、中・狭域路側機10Nについては図示を省略している。
この場合の無線通信システム(ITS)で用いる無線フレームの構成を図4に示す。この図4に示す無線フレームは、既述のWiMAX規格に準拠した無線フレーム(OFDMAフレーム)フォーマットを有し、時間(シンボル時間)方向及び周波数(サブチャネル周波数)方向の2次元領域で表される領域を時間方向に分割して、路車間通信及び車車間通信に割り当てる様子を示している。
即ち、当該無線フレーム先頭の領域には、プリアンブル信号、フレームコントロールヘッダ(FCH)、DLのMAP情報(DL_MAP)、ULのMAP情報(UL_MAP)、少なくとも1つのDLバーストが路側機10から車載機20へのDLの路車間通信用に時分割多重され、これに続く斜線部で示す領域には#0,#1,…,#mの車車間通信用のバースト(タイムスロット:TS)が時分割多重され、さらに、これに続く領域には、レンジング信号及び少なくとも1つのバーストが車載機20から路側機10へのULの路車間通信用に時分割多重される。なお、車車間通信用の領域(車車間領域)はWiMAX規格におけるDLサブフレームのDLバーストの送信期間に相当しており、ULの路車間通信用の領域は同規格におけるULバーストの送信期間に相当している。
ここで、プリアンブル信号は、フレーム同期情報が挿入される領域(フィールド)であり、FCHは、バースト(burst)の変調方式(QPSK,16QAM,64QAM等)や符号化率等に関する情報(バーストプロファイル)が挿入される領域である。また、MAP情報には、車載機20が路車間及び車車間通信に使用する無線リソース、即ち、周波数と時間とで規定される通信領域(バースト)の割当情報、無線フレームにおける当該バーストの配置位置(バースト位置)、バーストの大きさ(バーストサイズ)等の情報が含まれている。なお、前記バースト位置は、無線フレームの先頭シンボルからのシンボルオフセット及びサブチャネルオフセットで指定することができ、前記バーストサイズは、シンボル数及びサブチャネル数で指定することができる。
したがって、車載機20は、上記プリアンブル信号(以下、単に「プリアンブル」ともいう)を検出することで無線フレームの同期を確立し、DL_MAPで指定されたDLの路車間通信領域をFCHで指定された変調方式、符号化率等に対応する復調方式、復号化率で復調、復号処理することで路側機10からのDLバースト(ブロードキャスト信号)を受信処理することができ、また、DL_MAPで指定された車車間通信領域(TS#i(i=0〜m))を用いて他車載機20との通信を行なうことができ、さらに、UL_MAPで指定された通信領域で通信領域の割り当てを要求するリクエスト信号(レンジング信号)や各種情報を路側機10へ送信処理することができる。
以下、上記無線フレームを用いる場合の広域路側機10B及び車載機20の詳細構成について説明する。
(路側機詳細構成)
図6は広域路側機10Bの詳細構成を示すブロック図で、この図6に示す広域路側機10Bは、前記物理レイヤ処理部13の送信機能として、例えば、プリアンブル生成部131、ブロードキャスト生成部132、DLバースト生成部133、変調部134、多重処理部135及びIFFT部136をそなえ、受信機能として、FFT部137、レンジング受信処理部138及びULバースト受信処理部139をそなえて構成される。
ここで、送信機能において、プリアンブル生成部131は、前記無線フレームの先頭領域で送信されるプリアンブル信号を生成する機能を具備するものであり、ブロードキャスト生成部132は、MAC処理部12からの指示に従って、DL_MAP,UL_MAP及びFCH等のブロードキャスト信号を生成する機能を具備するものであり、DLバースト生成部133は、MAC処理された送信データを含むDLバーストを生成する機能を具備するものである。
また、変調部134は、MAC処理部12からの指示に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生成部131,132,133からの各信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部135は、当該変調部134からの変調信号を、路車間通信用の送信領域に多重(直交周波数多重)する機能を具備するものであり、IFFT部136は、当該多重処理部135からの多重信号をIFFT処理して時間領域の信号に変換するものである。
一方、受信機能において、FFT部137は、RF部14からのベースバンド信号をFFT処理して周波数領域の信号に変換するものであり、レンジング受信処理部138は、当該FFT部137からの周波数領域信号の中から無線リソース(通信領域)の割り当て要求であるレンジング信号成分を検出して同期確立処理を行なう機能を具備するものであり、ULバースト受信処理部139は、レンジング受信処理部138による同期確立後に、FFT部137からの周波数領域信号の中から前記UL_MAPで指定した領域(路車間通信領域)のULバースト成分を検出して受信処理する機能を具備するものである。
(車載機詳細構成)
一方、図7は車載機20の詳細構成を示すブロック図で、この図7に示す車載機20は、前記物理レイヤ処理部23の送信機能として、例えば、レンジング生成部231と、ULバースト生成部232と、DLバースト生成部233と、変調部234と、多重処理部235と、IFFT部236とをそなえ、受信機能として、例えば、FFT部237と、プリアンブル受信処理部238と、ブロードキャスト受信処理部239と、DLバースト受信処理部240とをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、レンジング生成部231は、広域路側機10Bへのレンジング信号を生成する機能を具備するものであり、ULバースト生成部232は、路車間通信用にMAC処理された送信データを含むULバーストを生成する機能を具備するものであり、DLバースト生成部233は、車車間通信用にMAC処理された送信データ(自車両情報)を含むDLバーストを生成する機能を具備するものである。
変調部234は、MAC処理部22からの指示に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生成部からの各信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部235は、当該変調部234からの変調信号を、広域路側機10BからDL_MAPで割り当てられた通信領域(路車間通信用の送信領域及び車車間通信用の送信領域)に多重(直交周波数多重)する機能を具備するものであり、IFFT部236は、当該多重処理部235からの多重信号をIFFT処理して時間領域の信号に変換するものである。
つまり、レンジング生成部231、変調部234、多重処理部235、IFFT部236、RF部24及びアンテナ25から成るブロックは、路側機10へ無線リソース(通信領域)の割り当て要求を送信する送信手段として機能する。
一方、受信機能において、FFT部237は、RF部24からのベースバンド信号をFFT処理して周波数領域の信号に変換するものであり、プリアンブル受信処理部238は、当該FFT部237からの周波数領域信号の中からプリアンブル信号成分を検出して同期確立処理を行なう機能を具備するものである。
また、ブロードキャスト受信処理部239は、プリアンブル受信処理部238による同期確立後に、FFT部237からの周波数領域信号の中から前記ブロードキャスト信号成分を検出して受信処理する機能を具備するものであり、DLバースト受信処理部240は、前記同期確立後に、FFT部237からの周波数領域信号の中から前記DL_MAPで指定された領域(路車間通信用の受信領域及び他車載機20との車車間通信用の受信領域)のDLバースト成分を検出して受信処理する機能を具備するものである。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、上述のごとく構成された無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信動作について、図8に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、広域路側機10Bは、図4に示した無線フレームフォーマットで定期的にプリアンブル信号を送信し(ステップS101)、車載機20は、当該プリアンブル信号を受信すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS102)。同期確立後、車載機20は、広域路側機10Bに対してレンジング信号を送信する(ステップS103)。
広域路側機10Bは、当該レンジング信号を受信することで車載機20の存在を認識し、路車間通信用のUL及びDLの通信領域(路車間通信領域)と、車車間通信用のDLの通信領域(車車間通信領域)との割り当て処理を実行し(ステップS104)、割り当てた通信領域をブロードキャスト信号(DL及びULの路車間通信領域はDL_MAP及びUL_MAP、車車間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ステップS105,S106)。
車載機20は、当該ブロードキャスト信号を受信することで、前記路車間通信領域と、自車載機20に割り当てられた車車間通信領域(自車載機送信領域)と、他車載機20に割り当てられている車車間通信領域(他車載機送信領域)とを認識することができる(ステップS107,S108)。
そして、車載機20は、応答信号を生成しULバーストにて路側機に通知し(ステップS108)、広域路側機10Bは、当該ULバーストを受信することにより路車間通信及び車車間通信の領域割当が成功したことを確認する。
その後、広域路側機10Bは、車載機20への個別信号を認識すれば(ステップS109)、当該個別信号をDLバーストにて送信し(ステップS110)、車載機20は、当該DLバーストを受信処理することにより個別信号を認識する(ステップS111)。
また、各車載機20は、適宜、自車両情報(送信パケット)を生成し、認識した(割り当てられた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を送信する(ステップS112,S114)。その一方で、各車載機20は、自車載機送信領域以外の車車間通信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両情報(パケット)を受信する(ステップS113,S115)。
以上のように、本例によれば、OFDMA方式をベースとして、路側機10が、路車間通信用の無線リソース(路車間通信領域)と、車車間通信用の無線リソース(車車間通信領域)との割り当てを集中的に行ない、車載機20は、その割り当てに従って、路側機10及び他車載機20との通信を行なうので、周波数利用効率の高い路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現することができる。
したがって、お互いの車の位置関係、進行方向、速度等の情報を車車間通信により確実に取得して、出会い頭衝突、右折衝突等の危険度を事前にドライバーに伝えることが可能なITSシステムを実現することが可能となる。
特に、本例のようにOFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域を路車間通信及び車車間通信に割り当てることで、大容量でフレキシブルな無線リソースの割り当てを実現することができるので、無線リソースの利用効率を向上することができる。
(A2)第2態様
次に、図10は、広域路側機10Bの通信エリア(#A)内に、複数(4つ)の中・狭域路側機10Nが互いに通信エリア(#B,#C)が重なった状態あるいは重ならない状態で存在する様子を示している。ただし、中・狭域路側機10Nと車載機20との路車間通信はDL(ブロードキャスト通信)のみとする。
この場合、通信エリアの重なる中・狭域路側機10Nに対して路車間通信用に同じ周波数を割り当てると混信が発生するので、通信エリアの重ならない中・狭域路側機10Nどうしをグループ化し、異なるグループには異なる周波数を割り当て、同じグループには同じ周波数の割り当てを許容する。
即ち、図10に示す場合であれば、通信エリアの重ならない各中・狭域路側機10Nを同じグループ(路側機グループ)#B,#Cとして、例えば図9に示すように、図4に示した無線フレームのサブチャネル周波数を3つのサブチャネルグループ#A,#B,#Cに分割し、サブチャネルグループ#Aは広域路側機10BのDLの路車間通信のうちプリアンブル信号,FCH及びDL/UL_MAPの送信用に割り当て、残りの2つのサブチャネルグループ#B,#Cは、それぞれ、前記路側機グループ#B,#CのDLの路車間通信のうちプリアンブル信号,FCH及びDL/UL_MAPの送信用に割り当てる。また、広域路側機10B、第1路側機グループ#A、第2路側機グループ#Bの各DLの路車間通信のうちDLバーストについては、DLバースト#A,#B,#Cを時分割多重して所定のタイミングに送信タイミングを決めておく。なお、その他の通信領域については図4と同一若しくは同様である。
このような通信領域の割り当てを行なうことで、複数の路側機10と車載機20との間の階層的な路車間通信を、混信の発生を防止しつつ実現することが可能となる。
(中・狭域路側機の構成)
本例における中・狭域路側機10Nの詳細構成を図11に示す。この図11に示す中・狭域路側機10Nは、前記物理レイヤ処理部13の送信機能として、プリアンブル生成部131と、ブロードキャスト生成部132と、DLバースト生成部133と、変調部135と、IFFT部136とをそなえて構成される。なお、本例では、中・狭域路側機10Nと車載機20との路車間通信はDL(ブロードキャスト通信)のみを前提とするので受信機能は不要である。もっとも、広域路側機10Bと同様の受信機能を具備していてもよい。
ここで、プリアンブル生成部131は、前記無線フレームの先頭領域で送信されるプリアンブル信号を生成する機能を具備するものであり、ブロードキャスト生成部132は、MAC処理部12からの指示に従って、DL_MAP,UL_MAP及びFCH等のブロードキャスト信号を生成する機能を具備するものであり、DLバースト生成部133は、MAC処理された送信データを含むDLバーストを生成する機能を具備するものである。
また、変調部134は、MAC処理部12からの指示に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生成部131,132,133からの各信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部135は、当該変調部134からの変調信号を、図9により上述した無線フレームの路車間通信用の送信領域に多重(直交周波数多重)する機能を具備するものであり、IFFT部136は、当該多重処理部135からの多重信号をIFFT処理して時間領域の信号に変換するものである。
なお、広域路側機10B及び車載機20の構成はそれぞれ図6及び図7により前述した構成と基本的に同様である。ただし、広域路側機10Bは、物理レイヤ処理部13の多重処理部135において、プリアンブル生成部131、ブロードキャスト生成部132及びDLバースト生成部133で生成された各信号を図9により上述した無線フレームの路車間通信用の送信領域に多重化することになる。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、上述のごとく構成された第2態様の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信動作について、図12に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、広域路側機10Bは、図9に示した無線フレームのサブチャネルグループ#Aを使用して定期的にプリアンブル信号を送信し(ステップS121)、中・狭域路側機10Nは、図9に示した無線フレームのサブチャネルグループ#B又は#Cを用いてプリアンブル信号及びDL_MAPを送信するとともに、送信タイミング#B又は#CでDLバーストを送信する(ステップS122)。なお、中・狭域路側機10Nから送信するDL_MAPには、自路側機10Nの図9におけるDLバースト#B又は#Cの割当情報と、広域路側機10BのDLバースト#Aの割当情報と、ULの路車間通信用の通信領域の割当情報とが少なくとも含まれる。
車載機20は、広域路側機10B又は中・狭域路側機10Nからのプリアンブル信号を受信、識別すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS123,S124)。同期確立後、車載機20は、中・狭域路側機10Nの通信エリア内に位置していれば、当該中・狭域路側機10Nから送信されたDLバーストを受信することができ、当該DLバーストを認識すると(ステップS125)、レンジング信号をULの路車間通信用の送信領域にて送信する(ステップS126)。
当該レンジング信号を広域路側機10Bが受信すると、当該広域路側機10Bは、車載機20の存在を認識し、路車間通信用のUL及びDLの通信領域(路車間通信領域)の割り当て処理を実行し(ステップS127)、割り当てた通信領域をブロードキャスト信号(DL_MAP)にて通知する(ステップS128,S129)。
車載機20は、当該ブロードキャスト信号を受信することで、自車載機20に割り当てられた車車間通信領域(自車載機送信領域)と、他車載機20に割り当てられている車車間通信領域(他車載機送信領域)とを認識することができる(ステップS130)。
そして、車載機20は、応答信号を生成しULバーストにて広域路側機10Bに通知し(ステップS131)、広域路側機10Bは、当該ULバーストを受信することにより車車間通信の領域割当が成功したことを確認する。
その後、広域路側機10Bは、車載機20への個別信号を認識すれば(ステップS132)、当該個別信号をDLバーストにて送信し(ステップS133)、車載機20は、当該DLバーストを受信処理することにより個別信号を認識する(ステップS134)。
また、各車載機20は、適宜、自車両情報(送信パケット)を生成し、認識した(割り当てられた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を送信する(ステップS135,S137)。その一方で、各車載機20は、自車載機送信領域以外の車車間通信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両情報(パケット)を受信する(ステップS136,S138)。
以上のように、本例によれば、階層的に、あるいは、同一層で互いに通信エリアが重複する複数の路側機10に対して、サブチャネル周波数を分割して路車間通信領域に割り当てることができる(換言すれば、各路側機10の路車間通信領域を周波数分割多重する)ので、重複する通信エリアが混在しても、正常な路車間通信及び車車間通信を実現することが可能である。
(A3)第3態様
図10に示した通信エリア構成の場合、上述した第2態様ではDLの路車間通信領域をサブチャネル周波数方向に分割したが、例えば図13に示すように、時間方向に分割してもよい。即ち、図4に示した無線フレームの時間を3つのタイムスロット(TS)#A,#B,#Cに分割し、TS#Aは広域路側機10BのDLの路車間通信(プリアンブル信号、FCH、DL/UL_MAP、DLバーストの送信)用に割り当て、TS#Bは通信エリアの重ならない中・狭域路側機10Nのグループ#BのDLの路車間通信(プリアンブル信号、FCH、DL/UL_MAP、DLバーストの送信)用に割り当て、同様に、TS#Cは通信エリアの重ならない中・狭域路側機10Nのグループ#CのDLの路車間通信(プリアンブル信号、FCH、DL/UL_MAP、DLバーストの送信)用に割り当てるのである。
なお、その他の通信領域については図4と同一若しくは同様である。また、広域路側機10B、中・狭域路側機10N、車載機20の構成は、広域路側機10B、中・狭域路側機10Nの物理レイヤ処理部13(多重処理部135)での多重化処理がそれぞれ図13に示す無線フレームフォーマットに応じた処理となる以外、特に断らない限り、既述の構成と同一若しくは同様である。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、第3態様の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信動作について、図14に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、広域路側機10Bは、図13に示した無線フレームのTS#Aを使用して定期的にプリアンブル信号を送信し(ステップS141)、車載機20は、広域路側機10Bの通信エリア内であるが中・狭域路側機10Nの通信エリア外に位置していれば、当該プリアンブル信号を受信、識別することができる(ステップS142)。そして、車載機20は、受信プリアンブル信号に基づいて無線フレームの同期を確立し(ステップS143)、レンジング信号をULの路車間通信用の送信領域にて送信する(ステップS144)。
当該レンジング信号を広域路側機10Bが受信すると、当該広域路側機10Bは、路車間通信用のUL及びDLの通信領域(路車間通信領域)と、車車間通信用のDLの通信領域(車車間通信領域)との割り当て処理を実行し(ステップS145)、割り当てた通信領域をブロードキャスト信号(DL及びULの路車間通信領域はDL_MAP及びUL_MAP、車車間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ステップS146,S147)。
車載機20は、当該ブロードキャスト信号を受信することで、前記路車間通信領域と、自車載機20に割り当てられた車車間通信領域(自車載機送信領域)と、他車載機20に割り当てられている車車間通信領域(他車載機送信領域)とを認識することができる(ステップS148)。
そして、車載機20は、応答信号を生成しULバーストにて広域路側機10Bに通知し(ステップS149)、広域路側機10Bは、当該ULバーストを受信することにより車車間通信の領域割当が成功したことを確認する。
その後、広域路側機10Bは、車載機20への個別信号を認識すれば(ステップS150)、当該個別信号をDLバーストにて送信し(ステップS151)、車載機20は、当該DLバーストを受信処理することにより個別信号を認識する(ステップS152)。
また、各車載機20は、適宜、自車両情報(送信パケット)を生成し、認識した(割り当てられた)自車載機送信領域(TS)にて当該パケット(自車両情報)を送信する(ステップS153,S155)。その一方で、各車載機20は、自車載機送信領域以外の車車間通信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両情報(パケット)を受信する(ステップS154,S156)。
一方、中・狭域路側機10Nは、図13に示した無線フレームのTS#B又は#Cを使用して定期的にプリアンブル信号、DL_MAP及びDLバーストを送信しており(ステップS157)、これらの各信号は当該中・狭域路側機10Nの通信エリア内に位置する車載機20にて受信される。
即ち、車載機20は、中・狭域路側機10Nの通信エリア内においてプリアンブル信号を受信、識別すると(ステップS158)、当該プリアンブル信号に基づいて無線フレームの同期を確立し(ステップS159)、その後に受信されるDL_MAPにより当該中・狭域路側機10NとのDLの路車間通信領域(DLバースト)と車車間通信領域とを認識することができ、DLバーストを受信、認識することができる(ステップS160)。
以上のように、本例によれば、階層的に、あるいは、同一層で互いに通信エリアが重複する複数の路側機10に対して、サブチャネル周波数を分割することなく、路車間通信領域を時分割して割り当てることができる(換言すれば、各路側機10の路車間通信領域を時分割多重する)ので、DLの路車間通信(特に、プリアンブルやFCH、DL/UL_MAP等のブロードキャスト信号)の周波数を各路側機10に共通化して車載機20での同期確立や領域認識に必要な情報種類を増加させることなく、第2態様と同等の路車間通信及び車車間通信を実現することが可能となる。
(A4)第4態様の説明
図16は、複数(3つ)の広域路側機10Bの通信エリア(広域エリア)が互いに重なった状態で存在する場合を示している。この場合は、各広域路側機10Bの通信エリアを複数(例えば3つ)のセクタ#0,#1,#2に分割し、通信エリアが重ならないセクタ#i(i=0,1,2)どうしを同じセクタグループ#iとし、当該セクタグループ#i単位で異なる周波数を路車間通信に割り当てる。
即ち、例えば図15に示すように、前記無線フレームのサブチャネル周波数を前記セクタグループ#i別に分割(グループ化)してDL及びULの路車間通信に割り当てるのである。ただし、車車間通信の通信領域(TS)については、すべてのサブチャネル周波数を使用して各広域路側機10Bに共通に時分割多重するフォーマットとする。
なお、本例においても、広域路側機10B、中・狭域路側機10N、車載機20の構成は、広域路側機10B、中・狭域路側機10Nの物理レイヤ処理部13(多重処理部135)での多重化処理がそれぞれ図13に示す無線フレームフォーマットに応じた処理となる以外、特に断らない限り、既述の構成と同一若しくは同様である。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、第4態様の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信動作について、図17に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、各広域路側機10Bは、それぞれ、図15に示した無線フレームのサブチャネルグループ#iを使用して定期的にプリアンブル信号を送信する(ステップS161)。車載機20は、各広域路側機10Bの通信エリアが重なる位置に存在する場合、複数のプリアンブル信号を受信することになるが、例えば、それぞれのレプリカ信号との相関演算結果が最も高い信号を識別(検出)して(ステップS162)、識別したプリアンブル信号を基準に無線フレームの同期を確立する(ステップS163)。
同期確立後、車載機20は、レンジング信号を、前記受信プリアンブル信号のサブチャネル周波数の属するサブチャネルグループ#iのULの路車間通信用の送信領域にて送信する(ステップS164)。
当該レンジング信号をそのサブチャネルグループ#iに対応する広域路側機10Bが受信すると、当該広域路側機10Bは、車載機20の存在を認識し、路車間通信用のUL及びDLの通信領域(ULバースト及びDLバースト)、及び、車車間通信用の通信領域(TS)の割り当て処理を実行し(ステップS165)、割り当てた通信領域をブロードキャスト信号(DL_MAP)にて通知する(ステップS166,S167)。その際、各広域路側機10Bは、互いに所望のネットワークにより相互に通信可能に接続されて、車車間通信用のTSの使用状況(空きTS)を共通に認識していて、空きTSを車車間通信に使用可能として前記割り当て処理を実行する。
車載機20は、当該ブロードキャスト信号を受信することで、自車載機20に割り当てられたUL及びDLの路車間通信領域(ULバースト及びDLバースト)と、車車間通信領域(自車載機送信領域:TS)と、他車載機20に割り当てられている車車間通信領域(他車載機送信領域:TS)とを認識することができる(ステップS168)。
そして、車載機20は、応答信号を生成し前記認識したULバーストにて広域路側機10Bに通知し(ステップS169)、広域路側機10Bは、当該ULバーストを受信することにより車車間通信の領域割当が成功したことを確認する。
その後、広域路側機10Bは、車載機20への個別信号を認識すれば(ステップS170)、当該個別信号を前記割り当てたDLバーストにて送信し(ステップS171)、車載機20は、当該DLバーストを受信処理することにより個別信号を認識する(ステップS172)。
また、各車載機20は、適宜、自車両情報(送信パケット)を生成し、認識した(割り当てられた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を送信する(ステップS173,S175)。その一方で、各車載機20は、自車載機送信領域以外の車車間通信領域(TS)にて、他車載機20が送信した車両情報(パケット)を受信する(ステップS174,S176)。
以上のように、本例によれば、路側機10Bの通信エリア(広域エリア)を複数のセクタに分割し、通信エリアが重複するセクタでの路車間通信には異なるサブチャネル周波数を割り当てる(換言すれば、DL及びULの路車間通信領域を、複数の路側機10Bの通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機10Bとの重複セクタに対して周波数分割多重する)ので、広域エリアが重複するエリアでの通信衝突を回避することが可能となる。
(A5)第5態様の説明
図19は複数(3つ)の広域路側機10Bの通信エリア(広域エリア)が互いに重なった状態で存在するとともに、少なくともいずれかの広域路側機10Bの広域エリア内に複数(3つ)の中・狭域路側機10Nの通信エリア(中・狭域エリア)が互いに重なった状態あるいは重ならない状態で存在する様子を示している。この場合は、広域エリア同士の重なりによるセクタ化と中・狭域エリア同士の重なりを考慮して混信が発生しないように通信領域の割り当てを行なう必要がある。ここで、サブチャネル周波数を分割することを考えた場合、3セグメントよりも大きい数に分割する必要がある。
そこで、例えば図18に示すように、システム周波数帯域を2分割し、第1の周波数帯域のサブチャネル周波数を広域エリア用として図15と同様にセクタ#0,#1,#2別に分割して割り当て、第2の周波数帯域のサブチャネル周波数を中・狭域エリア用として中・狭域路側機10N(#0,#1,#2)別に分割して割り当てる(つまり、システム周波数帯域を合計6セグメントに分割して割り当てる)こととする。
ただし、本例においても、中・狭域路側機10Nと車載機20との路車間通信はDL(ブロードキャスト通信)のみを前提とすれば、中・狭域エリア用の第2周波数帯域におけるULの路車間通信領域(車載機20のレンジング信号及びULバーストの送信領域)の割り当ては不要である。
このように、システム周波数帯域を広域エリア用と中・狭域エリア用とに2分割し、広域エリア用の分割帯域をさらに3つのセクタ単位に3分割するとともに、中・狭域エリア用の分割帯域をさらに3つの中・狭域エリア用に3分割(つまり、システム周波数帯域を合計6セグメントに分割)して、各路側機10の路車間通信に割り当てる(換言すれば、DLの路車間通信領域が、各路側機10Bのセクタ単位で周波数分割多重されるとともに、各路側機10Bの通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機10Nに対して周波数分割多重されている)ことで、複数路側機10Bの広域エリアが重複するとともに、当該広域エリア内において複数路側機10Nの通信エリアが重複する場合においても、正常な路車間通信及び車車間通信が可能となる。
なお、中・狭域エリア用のDLの路車間通信領域については、例えば図20に示すように、各中・狭域路側機10N別にTS#0,#1,#2を割り当てて時分割多重することとしてもよい。このように、中・狭域路側機10Nへの割り当てをTSの時分割多重とすることにより、図18の場合のようにシステム周波数帯域を分割(細分化)する必要がなくなる。
したがって、DLの路車間通信(特に、プリアンブルやFCH、DL/UL_MAP等のブロードキャスト信号)の周波数を各路側機10に共通化して車載機20での同期確立や領域認識に必要な情報種類を増加させることなく、図18の場合と同等の路車間通信及び車車間通信を実現することが可能となる。
なお、図18及び図20に示すいずれの無線フレームフォーマットの場合でも、広域路側機10B、中・狭域路側機10N、車載機20の構成は、広域路側機10B、中・狭域路側機10Nの物理レイヤ処理部13(多重処理部135)での多重化処理がそれぞれ図18又は図20に示す無線フレームフォーマットに応じた処理となる以外、基本的に既述の構成と同一若しくは同様である。
〔2〕第2実施形態の説明
(概要説明)
上述した第1実施形態では、路車間及び車車間の各通信に使用する無線リソース(通信領域)の割り当てを中心に説明したが、以降の第2実施形態では、車車間通信の無線リソース割り当てを中心に説明する。
図21は本発明の第2実施形態に係る無線通信システムとしてのITSの構成を示すブロック図で、この図21に示すシステムも、路側機(BS)10と、当該路側機10の通信エリア内において当該路側機10と通信可能な複数(図21では3台)の車載機(MS)20とをそなえて構成され、各車載機20は、路側機10から割り当てられる無線リソース(通信領域)を用いて、路側機10との路車間通信及び他車載機20との車車間通信を行なえるようになっている。つまり、路側機10は、各車載機20との路車間通信及び車載機20どうしの車車間通信に用いる無線リソースを集中的に管理する。ただし、図21では、路車間は双方向の個別通信、車車間は片方向の放送(ブロードキャスト)型通信を行なえる様子を示している。
図22に、上記システムにおける路車間通信及び車車間通信の通信シーケンスの一例を示す。この図22に示すように、路側機10は、各車載機20に向けてパイロット信号やプリアンブル信号等の既知信号を自身の通信エリアにおいて送信(ブロードキャスト)し(ステップS201)、各車載機20は、当該既知信号の受信を検出することで、それぞれ同期確立を行なう(ステップS202)。
同期確立後、各車載機20は、路側機10に対して、路車間通信及び車車間通信に用いるべき無線リソース(通信領域)の割り当てを要求するリクエスト信号を所定の通信領域にて送信する(ステップS203)。ここで、無線リソースには、OFDMA方式であれば周波数(サブチャネル周波数)及び時間(シンボル時間)で規定される通信領域(バースト)、CDMA方式であればチャネライゼーションコード、TDMA方式であれば時間(タイムスロット)、FDMA方式であれば周波数(チャネル)が含まれる。
当該リクエスト信号を受信した路側機10は、車載機20とのDL及びULの路車間通信に割り当てる無線リソースと、車車間通信に割り当てる無線リソースとを決定し(ステップS204,S205)、当該無線リソースの割当情報を前記DLの路車間通信に割り当てた無線リソースを使用して車載機20へ通知(ブロードキャスト)する(ステップS206)。
車載機20は、当該通知を受けることにより、UL及びDLの路車間通信に使用すべき無線リソースと、車車間通信に使用すべき無線リソース(自車載機20が送信に使用する無線リソース及び他車載機20が送信に使用する無線リソース)とを認識し(ステップS207)、その旨を応答信号により路側機10に通知する(ステップS208)。
その後、路側機10は、車載機20への個別信号があれば当該信号をDLの路車間通信に割り当てた無線リソースを使用して該当車載機20に送信し(ステップS209)、これとは独立して、各車載機20は、認識した車車間通信のための無線リソースを使用して自車載機20の情報(車両情報)を送信しあって(ステップS210,S212)、他車載機20からの車両情報を受信することにより、他車載機20の車両情報を認識する(ステップS211,S213)。
このように、路側機10が路車間通信及び車車間通信にそれぞれ割り当てる無線リソース(通信領域)を集中的に管理することで、路車間通信は勿論のこと、車載機20どうしの通信衝突(既述の「隠れ端末問題」)をも確実に回避することが可能である。したがって、お互いの車の位置関係、進行方向、速度等の情報を車車間通信により確実に取得して、出会い頭衝突、右折衝突等の危険度を事前にドライバーに伝えることが可能なITSシステムを実現することが可能となる。
(B1)OFDMA方式をベースとする場合
図23に、上記ITSにおける路車間通信及び車車間通信に用いる無線フレームフォーマットの一例を示す。この図23に示す無線フレームは、図4にて既述のWiMAX規格に準拠した無線フレーム(OFDMAフレーム)と同じフォーマットを有しており、路車間通信及び車車間の各通信に用いる通信領域、即ち、周波数(サブチャネル周波数)と時間(シンボル時間)とで規定されるバースト(無線リソース)を時間(シンボル時間)方向に分割した様子を示している。
以下、当該OFDMAに準拠した無線フレームフォーマットを前提とした前記無線通信システムにおける路側機10及び車載機20に必要な機能について説明する。
図24は路側機10の要部の構成に着目した機能ブロック図であり、図25は車載機20の要部の構成に着目した機能ブロック図である。
(路側機の構成)
本第2実施形態においても、図24に示す路側機10は、図6に示した構成と同じく、例えば、車載機管理部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ(PHY)処理部13と、無線(RF)部14と、アンテナ15とをそなえて構成される。ただし、GPSアンテナ16及びGPSレシーバ17の図示は省略している。
即ち、車載機管理部11は、例えば、上位ネットワークとの接続インタフェース機能と、車載機20の存在(位置)を管理する機能と、車載機20が無線フレームのどの通信領域(無線リソース)を使用するかを判断してMAC処理部12に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部12は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの信号処理機能を具備するもので、本例では、前記リクエスト信号であるレンジング(Ranging)信号を基に車載機20の存在を認識して車載機管理部11へ通知する機能と、車載機管理部11からの情報についてWiMAX規格に準拠したMAC処理を行なう機能とを具備するものである。
つまり、本例においても、車載機管理部11及びMAC処理部12は、車載機20から無線リソース(通信領域)の割り当て要求(レンジング信号)を受信すると、車載機20との間の路車間通信領域(路車間リソース)、及び、車車間通信領域(車車間リソース)をそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段として機能する。
物理レイヤ処理部13は、WiMAX規格で規定された送受信機能を具備するもので、送信機能として、本例の場合も、例えば、プリアンブル生成部131、ブロードキャスト生成部132、DLバースト生成部133、変調部134、多重処理部135及びIFFT部136をそなえ、受信機能として、FFT部137、レンジング受信処理部138及びULバースト受信処理部139をそなえて構成される。
ここで、送信機能において、プリアンブル生成部131は、前記OFDMAの無線フレームの先頭領域で送信されるプリアンブル信号を生成する機能を具備するものであり、ブロードキャスト生成部132は、MAC処理部12からの指示に従って、DL_MAP,UL_MAP及びフレームコントロールヘッダ(FCH)等のブロードキャスト信号を生成する機能を具備するものであり、DLバースト生成部133は、MAC処理された送信データからDLバーストを生成する機能を具備するものである。
また、変調部134は、MAC処理部12からの指示に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生成部131,132,133からの各信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部135は、当該変調部134からの変調信号を、周波数(サブチャネル周波数)及び時間(シンボル時間)で規定される路車間通信用の送信領域に多重(直交周波数多重)する機能を具備するものであり、IFFT部136は、当該多重処理部135からの多重信号をIFFT処理して時間領域の信号に変換するものである。
一方、受信機能において、FFT部137は、RF部14からのベースバンド信号をFFT処理して周波数領域の信号に変換するものであり、レンジング受信処理部138は、当該FFT部137からの周波数領域信号の中から車載機20からのレンジング信号成分を検出して当該車載機20とのULの同期確立処理を行なう機能を具備するものであり、ULバースト受信処理部139は、レンジング受信処理部138による同期確立後に、FFT部137からの周波数領域信号の中から前記UL_MAPで指定したULの路車間通信領域(ULバースト)成分を検出して受信処理する機能を具備するものである。
RF部14は、物理レイヤ処理部13(IFFT部136)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ15から車載機20に向けて送信する機能と、当該アンテナ15で受信された車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部23(FFT部237)へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12により割り当てられた無線リソース(路車間通信領域及び車車間通信領域)の割当情報をブロードキャスト信号(UL/DL_MAP)により車載機20へ送信する送信手段として機能する。
(車載機の構成)
一方、図25に示す車載機20は、図7に示した構成と同じく、例えば、車載機外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、物理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25とをそなえて構成される。
即ち、車載機外部インタフェース部21は、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況にもよるが、車両(車載機)の場合、速度情報等の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知された他車両の車両情報を車載機外部(例えばカーナビゲーションシステム等の車載機器)に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部は、WiMAX規格準拠のMACレイヤの信号処理機能を具備するもので、本例でも、ブロードキャスト信号から自車載機の通信(送受信)領域を認識し物理レイヤ処理部23に通知する機能と、車車間通信用にMAC処理された信号(自車両情報)の送信処理機能と、路側機からの受信DL_MAPを基に車車間通信用に他車載機に割り当てられている送信領域(TS)を認識する機能とを具備するものである。
物理レイヤ処理部23は、WiMAX規格準拠の物理レイヤの信号処理機能を具備するもので、図25中に示すように、送信機能として、例えば、レンジング生成部231と、ULバースト生成部232と、DLバースト生成部233と、変調部234と、多重処理部235と、IFFT部236とをそなえ、受信機能として、例えば、FFT部237と、プリアンブル受信処理部238と、ブロードキャスト受信処理部239と、DLバースト受信処理部240とをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、レンジング生成部231は、路側機10への前記リクエスト信号であるレンジング信号を生成する機能を具備するものであり、ULバースト生成部232は、路車間通信用にMAC処理された送信情報を含むULバーストを生成する機能を具備するものであり、DLバースト生成部233は、車車間通信用にMAC処理された送信情報(自車両情報)を含むDLバーストを生成する機能を具備するものである。
変調部234は、MAC処理部22からの指示に従った変調方式(QPSKや16QAM、64QAMなど)で前記各生成部からの各信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部235は、当該変調部234からの変調信号を、路側機10から割り当てられた通信領域(路車間通信用の送信領域(ULバースト)及び車車間通信用の送信領域(TS))に多重(直交周波数多重)する機能を具備するものであり、IFFT部237は、当該多重処理部235からの多重信号をIFFT処理して時間領域の信号に変換するものである。
一方、受信機能において、FFT部237は、RF部24からのベースバンド信号をFFT処理して周波数領域の信号に変換するものであり、プリアンブル受信処理部238は、当該FFT部237からの周波数領域信号の中からプリアンブル信号成分を検出して無線フレームの同期確立処理を行なう機能を具備するものである。
また、ブロードキャスト受信処理部239は、プリアンブル受信処理部238による同期確立後に、FFT部237からの周波数領域信号の中から前記ブロードキャスト信号成分を検出して受信処理する機能を具備するものであり、DLバースト受信処理部240は、前記同期確立後に、FFT部237からの周波数領域信号の中から前記DL_MAPで指定された領域(路車間通信用の受信領域(DLバースト)及び他車載機20との車車間通信用の受信領域(TS))の成分を検出して受信処理する機能を具備するものである。
RF部24は、物理レイヤ処理部23(IFFT部236)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ25から路側機10又は他車載機20に向けて送信する機能と、アンテナ25で受信された路側機10又は他車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部23(FFT部237)へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理部23は、前記割り当て要求(レンジング信号)に対して路側機10で割り当てられた、路車間通信用の無線リソース(路車間リソース)、及び、車車間通信用の無線リソース(車車間リソース)の割当情報が含まれるブロードキャスト信号を受信する割当情報受信手段として機能し、MAC処理部22は、当該割当情報により識別される路車間リソースを使用して路側機10との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される車車間リソースを使用して他車載機20との車車間通信を行なう通信制御手段としての機能を具備している。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、上述のごとく構成された本実施形態の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信の動作を、図26に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、路側機10は、図23に示した無線フレームフォーマットで定期的にプリアンブル信号を送信し(ステップS221)、車載機20は、当該プリアンブル信号を受信すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS222)。同期確立後、車載機20は、路側機10に対して所定の送信領域(レンジング領域)にてレンジング信号を送信する(ステップS223)。
路側機10は、当該レンジング信号を受信することで車載機20の存在を認識し、路車間通信用のUL及びDLの路車間通信領域と、車車間通信領域(TS)との割り当て処理を実行し(ステップS224)、割り当てた通信領域をブロードキャスト信号(路車間通信領域はDL_MAP及びUL_MAP、車車間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ステップS225,S226)。
車載機20は、当該ブロードキャスト信号を受信することで、前記路車間通信領域と、自車載機20に割り当てられた車車間通信領域(自車載機送信領域)と、他車載機20に割り当てられた車車間通信領域(他車載機送信領域)とを認識することができる(ステップS227,S228)。
その後、路側機10は、車載機20へ送信したい報知情報等があれば前記割り当てたDLバーストにて送信し(ステップS229)、車載機20は、当該DLバーストを受信することにより当該報知情報等を認識する(ステップS230)。そして、車載機20は、応答信号を生成し前記割り当てられたULバーストにて路側機10に通知し(ステップS231,S232)、路側機10は、当該ULバーストを受信することにより路車間通信及び車車間通信の領域割当が成功したことを確認する(ステップS233)。
そして、各車載機20は、適宜、自車両情報を生成し(ステップS234,S237)、認識した(割り当てられた)自車載機送信領域(TS)にて自車両情報を送信する(ステップS235,S238)。また、各車載機20は、自車載機送信領域(TS)以外の車車間通信領域(TS)について、前記ブロードキャスト信号により通知されている他車載機送信領域(TS)のみを受信する、あるいは、すべての他車載機送信領域(TS)を常時受信することで、他車載機20が送信した車両情報を受信して認識する(ステップS236,S239)。
以上のように、本例においても、OFDMA方式をベースとして、路側機10が、路車間通信用の無線リソース(路車間通信領域)と、車車間通信用の無線リソース(車車間通信領域)との割り当てを集中的に行ない、車載機20は、その割り当てに従って、路側機10及び他車載機20との通信を行なうので、周波数利用効率の高い路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現することができ、第1実施形態と同様の効果ないし利点を得ることができる。
(B2)CDMA方式をベースとする場合
上述した無線通信システムは、CDMA方式をベースとして実現することもできる。この場合、前記の路車間通信及び車車間通信に対する無線リソースの割り当ては、CDMA規格準拠の符号分割多重による割り当てとなる。即ち、例えば図27に示すように、拡散率SF=256、コード多重数=256の場合、チャネライゼーションコード(以下、単に「コード」という)#0は同期チャネル(止まり木チャネル)、コード#1〜#15は路車間通信用の共通チャネル、コード#16〜#255は路車間及び車車間通信用の個別チャネルとして割り当てることができる。
本例の場合の路側機10の要部構成を図28に、車載機20の要部構成を図29にそれぞれ示す。
(路側機の構成)
図28に示す路側機10も、例えば、車載機管理部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ(PHY)処理部13と、RF部14と、アンテナ15とをそなえて構成される。
ここで、本例の車載機管理部11は、上位ネットワークとの接続インタフェース機能と、車載機20の存在を管理する機能と、車載機20がどのコード#i(i=0〜255)を使用するかを判断しMAC処理部13に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部12は、CDMA規格準拠のMACレイヤにおける信号処理機能を具備するもので、本例では、ランダムアクセスチャネル(RACH)のプリアンブル信号から車載機20の存在を認識して車載機管理部11へ通知する機能と、車載機管理部11からの情報についてCDMA規格準拠のMAC処理を行なう機能とを具備するものである。
つまり、車載機管理部11及びMAC処理部12は、車載機20から無線リソース(コード)の割り当て要求(RACH信号)を受信すると、車載機20との間の路車間通信用の無線リソース(コード)、及び、車車間通信用の無線リソース(コード)をそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段として機能する。
物理レイヤ処理部13は、CDMA規格準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を具備するもので、送信機能として、止まり木チャネル生成部131aと、共通チャネル生成部132aと、個別チャネル生成部133aと、拡散部134aと、多重処理部135aとをそなえ、受信機能として、パス検出部136aと、逆拡散部137aと、RACH受信処理部138aと、個別チャネル受信処理部139aとをそなえて構成される。
止まり木チャネル生成部131aは、MAC処理部12からの指示に従って、フレーム(スロット同期)に用いられる止まり木(同期)チャネル(SCH:Synchronization Channel)の信号や、チャネル推定処理の位相基準となる共通パイロットチャネル(CPICH:Common Pilot Channel)の信号等のダウンリンクの信号(既知信号)を生成する機能を具備するものである。
共通チャネル生成部132aは、MAC処理部12からの指示に従って車車間通信に用いるコード番号等を車載機20に通知するのに用いられる共通チャネル(例えば、P−CCPCH(Primary Common Control Physical Channel)、S−CCPCH(Secondary Common Control Physical Channel)等の制御チャネル)の信号を生成する機能を具備するものであり、個別チャネル生成部133aは、MAC処理部12にてMAC処理された送信データを含む個別チャネル(DPCH:Dedicated Physical Channel)の信号を生成する機能を具備するものである。
拡散部134aは、MAC処理部12からの指示に従って上記の各生成部131a,132a,133aで生成された信号をQPSKや16QAM等の所要の変調方式で変調(IQマッピング)するとともに拡散処理する機能を具備するもので、図27に示したように、各チャネルの信号を当該チャネルに応じたコード#iでそれぞれ拡散するようになっている。
多重処理部135aは、当該拡散部134aからの信号を多重(つまり符号分割多重)する機能を具備するものである。
一方、受信機能において、パス検出部136aは、RF部14からの受信信号、特にパイロット信号(ベースバンド信号)に対してマッチトフィルタ等を用いた相関演算を施すことによりパスタイミングを検出する(つまりパスサーチを行なう)機能を具備するものである。
逆拡散部137aは、当該パス検出部136aにて検出されたパスタイミングで、受信信号(RACHや個別チャネルのベースバンド信号)を対応するコード#iにて逆拡散処理して復調するものである。
RACH受信処理部138aは、上記逆拡散部137aによる逆拡散結果からRACHの信号(コード割り当て要求)を検出することで車載機20の存在を認識して同期確立処理を行なうものであり、個別チャネル受信処理部139aは、同期確立後の受信信号の逆拡散結果から個別チャネルの信号を受信処理するものである。
RF部14は、物理レイヤ処理部13(多重処理部135a)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ15から車載機20に向けて送信する機能と、当該15アンテナで受信された車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部13(パス検出部136a)へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12により割り当てられた無線リソース(路車間通信用のコード及び車車間通信用のコード)の割当情報を共通チャネルの信号により車載機20へ送信する送信手段として機能する。
(車載機の構成)
一方、図29に示す車載機は、例えば、車載機外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、物理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25とをそなえて構成される。
ここで、車載機外部インタフェース部21は、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況にもよるが、車両(車載機)の場合、速度情報等の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知された他車載機20の車両情報を車載機外部(例えばカーナビゲーションシステム等の車載機器)に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部22は、CDMA規格準拠のMACレイヤにおける信号処理機能を具備するもので、本例では、共通チャネルの受信信号から、自車載機に割り当てられたコード#iと他車載機20に割り当てられたコード#j(j=0〜255でj≠i)とをそれぞれ認識し物理レイヤ処理部23に通知する機能を具備するものである。
物理レイヤ処理部23は、CDMA規格準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を具備するもので、送信機能として、例えば、RACH生成部231aと、個別チャネル生成部232aと、拡散部234aと、多重処理部235aとをそなえ、受信機能として、パス検出部236aと、逆拡散部237aと、止まり木チャネル受信処理部238aと、共通チャネル受信処理部239aと、個別チャネル受信処理部240aとをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、RACH生成部231aは、MAC処理部22からの指示に従って、RACHの信号(コード割り当て要求)を生成する機能を具備するものであり、個別チャネル生成部232aは、MAC処理部22にて車車間通信用にMAC処理された送信データを含む個別チャネル(DPCH)の信号を生成するものであり、拡散部234aは、上記各チャネル生成部231a,232aで生成された信号をMAC処理部から指示された変調方式で変調するとともに、路側機10から自車載機20に割り当てられたコード#iで拡散処理する機能を具備するものであり、多重処理部235aは、上記拡散部234aで拡散された各チャネルの信号を多重(つまり符号分割多重)する機能を具備するものである。
一方、受信機能において、パス検出部236aは、RF部24からの受信信号(CPICHのベースバンド信号)に対してマッチトフィルタ等を用いた相関演算を施すことによりパスタイミングを検出する(つまりパスサーチを行なう)機能を具備するものであり、逆拡散部237aは、当該パス検出部236aにて検出されたパスタイミングで、受信信号(P−CCPCH、S−CCPCH等の共通チャネルや、個別チャネル(DPCH)のベースバンド信号)を自車載機20に割り当てられた指定コード#iにて逆拡散処理して復調する機能を具備するものである。
止まり木チャネル受信処理部238aは、上記逆拡散部237aによる拡散結果から止まり木チャネルの信号を検出して同期確立処理を行なう機能を具備するものであり、共通チャネル受信処理部239aは、同期確立後の受信信号の逆拡散結果から共通チャネルの信号を検出して受信処理する機能を具備するものであり、個別チャネル受信処理部240aは、同様に、同期確立後の受信信号の逆拡散結果から個別チャネルの信号を検出して受信処理する機能を具備するものである。
RF部24は、物理レイヤ処理部23(多重処理部235a)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、送受信アンテナから路側機10又は他車載機20に向けて送信する機能と、アンテナ15で受信された路側機10又は他車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部23(パス検出部236a)へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理部23は、前記コード割り当て要求(RACH信号)に対して路側機10で割り当てられた、路車間通信用の無線リソース(コード)、及び、車車間通信用の無線リソース(コード)の割当情報が含まれる共通チャネルの信号を受信する割当情報受信手段として機能し、MAC処理部22は、拡散234a、逆拡散部237aと協働して、当該割当情報により識別される路車間通信用のコードを使用して路側機10との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される車車間通信用のコードを使用して他車載機20との車車間通信を行なう通信制御手段としての機能を具備している。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、上述のごとく構成された本実施形態の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信の動作を、図30に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、路側機10は、定期的に止まり木チャネルの信号を送信し(ステップS241)、車載機20は、当該止まり木チャネルの信号を受信すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS242)。同期確立後、車載機20は、路側機10に対してPRACHの信号(コード割り当て要求)を送信する(ステップS243)。
路側機10は、当該PRACHの信号を受信することで車載機20の存在を認識し、路車間通信用及び車車間通信用のコード#i割り当て処理を実行し(ステップS244)、割り当てたコード#iを共通チャネルの信号にて通知する(ステップS245,S246)。
車載機20は、当該共通チャネルの信号を受信することで、自車載機20のコード#iと他車載機20のコード#jとをそれぞれ認識することができる(ステップS247,S248)。
車載機20は、これらのコード#i,#jを認識した後、応答信号を共通チャネルにて路側機10へ送信するとともに、自車載機20に割り当てられた指定コード#iにて自車両情報を拡散して個別チャネルにて送信する一方、他車載機20に割り当てられたコード#jにて個別チャネルの信号(他車両情報)を逆拡散して受信する。また、路側機10とは共通チャネルにより通信を行なう(ステップS249)。
以上のように、本例によれば、CDMA方式をベースとして、路側機10が、路車間通信用の無線リソース(コード)と、車車間通信用の無線リソース(コード)との割り当てを集中的に管理し、車載機20は、その割り当てに従って、路側機10及び他車載機20との通信を行なうので、周波数利用効率の高い路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現することができる。
特に、本例のようにCDMA方式におけるコードを路車間通信及び車車間通信に割り当てることで、無線リソース(周波数)の利用効率を向上することができる。また、既存のCDMA方式のセルラーシステムの設備を適宜に利用することも可能となるので、システムコストの低減を図ることも可能である。
(B3)TDMA方式をベースとする場合
上述した無線通信システムは、TDMA方式をベースとして実現することもできる。この場合、前記の路車間通信及び車車間通信に対する無線リソースの割り当ては、例えば図31に示すように、TDMA規格に準拠した時分割多重による割り当て(TS割り当て)となる。
即ち、この図31に示すように、路車間通信用の既知信号である基準バーストと、路車間通信及び/又は車車間通信用の個別チャネル信号に相当する複数のデータバースト#1〜#mとで1無線フレームを構成し、個々のデータバースト#k(k=1〜m)は、プリアンブルワードと車車間通信用の複数タイムスロット(TS#i:i=0〜n)とを時分割多重して構成する。
本例の場合の路側機10の要部構成を図32に、車載機20の要部構成を図33にそれぞれ示す。
(路側機の構成)
図32に示す路側機10も、例えば、車載機管理部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ処理部13と、RF部14と、アンテナ15とをそなえて構成される。なお、図32においても、GPSアンテナ16及びGPSレシーバ17の図示は省略している。
ここで、本例の車載機管理部11は、上位ネットワークとの接続インタフェース機能と、車載機20の存在を管理する機能と、車載機20が車車間通信にどのタイムスロット(TS#i)を使用するかを判断しMAC処理部12に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部12は、TDMA規格準拠のMACレイヤにおける信号処理機能を具備するもので、本例では、前記データバースト#i内のプリアンブルワード信号から車載機の存在を認識して車載機管理部11へ通知する機能と、車載機管理部11からの情報についてTDMA規格準拠のMAC処理を行なう機能とを具備するものである。
つまり、車載機管理部11及びMAC処理部12は、車載機20から無線リソース(TS)の割り当て要求(プリアンブルワード信号)を受信すると、車載機20との間の路車間通信領域(TS)、及び、車車間通信領域(TS)をそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段として機能する。
物理レイヤ処理部13は、TDMA規格準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を具備するもので、送信機能として、例えば、基準バースト生成部131bと、データバースト生成部132bと、変調部134bと、多重処理部135bとをそなえ、受信機能として、例えば、パス検出部136bと、プリアンブルワード受信処理部138bと、データバースト受信処理部139bとをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、基準バースト生成部131bは、同期信号とMAC処理部12から指示されたTS#i等を通知するのに用いる基準バースト信号を生成するものであり、データバースト生成部132bは、MAC処理部12にてMAC処理された送信データを含むデータバースト#iを生成するものである。
変調部134bは、MAC処理部12からの指示に従って上記の各バースト生成部131b,132bで生成されたバーストをQPSKや16QAM等の所要の変調方式で変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部135bは、当該変調部134bからの変調信号を図31に示した無線フレームフォーマットに多重化(時分割多重化)する機能を具備するものである。
一方、受信機能において、パス検出部136bは、RF部14からの受信信号(ベースバンド信号)に対して基準バーストパターンとの相関演算を施すことによりパスタイミングを検出する(つまりパスサーチを行なう)機能を具備するものである。
プリアンブルワード受信処理部138bは、前記パスタイミングに従って受信信号(データバースト#i)からプリアンブルワードを検出することで、同期確立処理とタイムスロットの割り当て要求(リクエスト信号)の検出とを行なう機能を具備するものであり、データバースト受信処理部139bは、同期確立後の受信信号(データバースト#i)から個別チャネルであるTS#iを受信処理する機能を具備するものである。
RF部14は、物理レイヤ処理部13(多重処理部135b)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ15から車載機20に向けて送信する機能と、当該アンテナ15で受信された車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部13(パス検出部136b)へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12により割り当てられた無線リソース(路車間通信用のTS及び車車間通信用のTS)の割当情報を基準バースト信号により車載機20へ送信する送信手段として機能する。
(車載機の構成)
一方、図33に示す車載機も、例えば、車載機外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、物理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25とをそなえて構成される。
即ち、車載機外部インタフェース部11は、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況にもよるが、車両(車載機)の場合、速度情報等の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知された他車載機20の車両情報を車載機外部(例えばカーナビゲーションシステム等の車載機器)に通知する機能とを具備するものである。
また、本例のMAC処理部22は、TDMA規格準拠のMACレイヤにおける信号処理機能を具備するもので、本例では、基準バーストから自車載機20のTS#iと他車載機のTS#j(j=1〜nでi≠j)とを認識して物理レイヤ処理部23に通知する機能を具備するものである。
物理レイヤ処理部23は、TDMA規格準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を具備するもので、送信機能として、例えば、プリアンブルワード生成部231bと、データバースト生成部232bと、変調部234bと、多重処理部235bとをそなえて構成され、受信機能として、例えば、パス検出部236bと、基準バースト受信処理部238bと、プリアンブルワード受信処理部239bと、データバースト受信処理部240bとをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、プリアンブルワード生成部231bは、TS割り当て要求信号を含むプリアンブルワード信号を生成するものであり、データバースト生成部232bは、路車間通信及び車車間通信用にそれぞれMAC処理された個別チャネルの信号を生成するものである。
変調部234bは、上記の各バースト生成部231b,232bで生成された信号をMAC処理部から指示された変調方式(QPSKや16QAM等)で変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部235bは、当該変調部234bからの変調信号を図31に示した無線フレームフォーマットにて多重化(時分割多重化)する機能を具備するものである。
一方、受信機能において、パス検出部236bは、RF部24からの受信信号(ベースバンド信号)に対して基準バーストパターンとの相関演算を施すことによりパスタイミングを検出する機能を具備するものである。
基準バースト受信処理部238bは、前記パスタイミングに従って受信信号から基準バーストを検出して前記無線フレームの同期確立処理を行なう機能を具備するものであり、プリアンブルワード受信処理部239bは、フレーム同期確立後に受信信号(データバースト#i)からプリアンブルワード信号を検出してTS#iの同期確立処理を行なう機能を具備するものであり、データバースト受信処理部240bは、TS同期確立後に個別チャネルに相当する受信データバースト#k内のTS#iを受信処理する機能を具備するものである。
RF部24は、物理レイヤ処理部23(多重処理部235b)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ25から路側機10又は他車載機20に向けて送信する機能と、当該アンテナ25で受信された路側機10又は他車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部23(パス検出部236b)へ出力する機能とを具備するものである
つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理部23は、前記割り当て要求(プリアンブルワード信号)に対して路側機10で割り当てられた、路車間通信用の無線リソース(TS)、及び、車車間通信用の無線リソース(TS)の割当情報が含まれる基準バースト信号を受信する割当情報受信手段として機能し、MAC処理部22は、当該割当情報により識別される路車間通信用のTSを使用して路側機10との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される車車間通信用のTSを使用して他車載機20との車車間通信を行なう通信制御手段としての機能を具備している。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、上述のごとく構成された本実施形態の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信の動作を、図34に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、路側機10は、定期的に基準バーストを送信し(ステップS251)、車載機20は、当該基準バーストを受信すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS252)。同期確立後、車載機20は、路側機10に対してプリアンブルワード信号(TS割り当て要求)を送信する(ステップS253)。
路側機10は、当該プリアンブルワード信号を受信することで車載機20の存在を認識し、路車間通信用及び車車間通信用のTS割り当て処理を実行し(ステップS254)、割り当てたTS#iを基準バーストにて通知する(ステップS255,S256)。
車載機20は、当該基準バーストを受信することで、自車載機20のTS#iと他車載機20のTS#jとを認識することができる(ステップS257,S258)。
車載機20は、これらのTS#i,#jを認識した後、応答信号を路車間通信用のデータバースト#kのTS#iにて路側機10へ送信するとともに、自車載機20の指定TS#iにて自車両情報を他車載機20へ送信する一方、他車載機20の指定TS#jにて他車両情報を受信する。また、路側機10とは路車間通信用のデータバースト#kのTS#iにより通信を行なう(ステップS259)。
以上のように、本例によれば、TDMA方式をベースとして、路側機10が、路車間通信用の無線リソース(TS)と、車車間通信用の無線リソース(TS)との割り当てを集中的に管理し、車載機20は、その割り当てに従って、路側機10及び他車載機20との通信を行なうので、各通信の確実性の向上、回路規模の削減を図ることができる。また、PHS等の既存のTDMA方式のセルラーシステムの設備を適宜に利用することも可能となるので、システムコストの低減を図ることも可能である。
(B4)FDMA方式をベースとする場合
上述した無線通信システムは、FDMA方式をベースとして実現することもできる。この場合、前記の路車間通信及び車車間通信に対する無線リソースの割り当ては、例えば図35に示すように、FDMA規格に準拠した周波数分割多重による割り当てとなる。即ち、この図35に示すように、路車間通信用の共通チャネルの周波数と、路車間通信及び/又は車車間通信用の個別チャネルにそれぞれ相当する複数のチャネル周波数とを周波数分割多重して無線フレームを構成する。
本例の場合の路側機10の要部構成を図36に、車載機20の要部構成を図37にそれぞれ示す。
(路側機の構成)
図36に示す路側機10も、例えば、車載機管理部11と、MAC処理部12と、物理レイヤ処理部13と、RF部14と、アンテナ15とをそなえて構成される。
ここで、車載機管理部11は、上位ネットワークとの接続インタフェース機能と、車載機20の存在を管理する機能と、車載機20が路車間通信及び車車間通信にどの周波数を使用するか(割り当てるか)を判断し、MAC処理部12に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部12は、本例では、FDMA規格準拠のMACレイヤにおける信号処理機能を具備するもので、例えば、共通チャネル(共通シグナリングチャネル)の信号を基に車載機の存在を認識して車載機管理部11へ通知する機能と、車載機管理部11からの情報についてFDMA規格準拠のMAC処理を行なう機能とを具備するものである。
つまり、車載機管理部11及びMAC処理部12は、車載機20から無線リソース(周波数)の割り当て要求(共通シグナリングチャネルの信号)を受信すると、車載機20との間の路車間通信用の無線リソース(周波数)、及び、車車間通信用の無線リソース(周波数)をそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段として機能する。
物理レイヤ処理部13は、本例では、FDMA規格準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を具備するもので、送信機能として、例えば、共通シグナリングチャネル生成部131cと、データバースト生成部132cと、変調部134cと、多重処理部135cとをそなえて構成され、受信機能として、例えば、パス検出部136cと、共通シグナリングチャネル受信処理部138cと、データバースト受信処理部139cとをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、共通シグナリングチャネル生成部131cは、同期信号及びMAC処理部12から指示された周波数等を車載機20へ通知するのに用いられる共通シグナリングチャネルの信号を生成する機能を具備するものであり、データバースト生成部132cは、MAC処理部12にてMAC処理された送信データを含むデータバーストを生成する機能を具備するものである。
変調部134cは、MAC処理部12から指示された変調方式(QPSKや16QAM等)で上記の各生成部131c,132cで生成された信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部135cは、当該変調部134cからの変調信号を多重化(つまり周波数分割多重化)する機能を具備するものである。
一方、受信機能において、パス検出部136cは、RF部14からの受信信号(ベースバンド信号)から路車間及び車車間の各通信に割り当てた複数周波数の信号成分を検出してパスタイミングを検出(パスサーチ)する機能を具備するものであり、共通シグナリングチャネル受信処理部138cは、前記パスタイミングに従って受信信号から共通シグナリングチャネルの信号(周波数成分)を検出して、同期信号及びリクエスト信号を検出する機能を具備するものであり、データバースト受信処理部139cは、前記同期信号の受信、検出による同期確立後の受信信号から個別チャネルに相当するデータバーストの周波数成分を受信処理する機能を具備するものである。
RF部14は、物理レイヤ処理部13(多重処理部135c)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ15から車載機20に向けて送信する機能と、当該アンテナ15で受信された車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部13(パス検出部136c)へ出力する機能とを具備するものである。
つまり、上記の物理レイヤ処理部13及びRF部14は、前記車載機管理部11及びMAC処理部12により割り当てられた無線リソース(路車間通信用の周波数及び車車間通信用の周波数)の割当情報を共通シグナリングチャネルの信号により車載機20へ送信する送信手段として機能する。
(車載機の構成)
一方、図37に示す車載機も、例えば、車載機外部インタフェース部21と、MAC処理部22と、物理レイヤ処理部23と、RF部24と、アンテナ25とをそなえて構成される。
即ち、車載機外部インタフェース21は、歩行者、車両等、無線端末を搭載する状況にもよるが、車両(車載機)の場合、速度情報等の車両情報を車載機外部から受信し、MAC処理部22へ通知する機能と、MAC処理部22から通知された他車載機20の車両情報を車載機外部(例えばカーナビゲーションシステム等の車載機器)に通知する機能とを具備するものである。
MAC処理部22は、FDMA規格準拠のMACレイヤにおける信号処理機能を具備するもので、例えば、共通シグナリングチャネルの信号から自車載機20の割り当て周波数と他車載機20の割り当て周波数とを認識して物理レイヤ処理部23に通知する機能を具備するものである。
物理レイヤ処理部23は、FDMA規格準拠の物理レイヤにおける信号処理機能を具備するもので、送信機能として、例えば、共通シグナリングチャネル生成部231cと、データバースト生成部232cと、変調部234cと、多重処理部235cとをそなえて構成され、受信機能として、例えば、パス検出部236cと、共通シグナリングチャネル受信処理部238cと、データバースト受信処理部239cとをそなえて構成される。
ここで、送信機能において、共通シグナリングチャネル生成部231cは、路車間通信及び車車間通信に用いる周波数の割り当てを要求するリクエスト信号を含む共通シグナリングチャネルの信号を生成する機能を具備するものであり、データバースト生成部232cは、MAC処理部22にて路車間通信用及び車車間通信用にそれぞれMAC処理された個別チャネルの信号を生成する機能を具備するものである。
変調部234cは、MAC処理部22から指示された変調方式(QPSKや16QAM等)で上記各生成部231c,232cで生成された信号を変調(IQマッピング)する機能を具備するものであり、多重処理部235cは、当該変調部234cからの変調信号を多重化(つまり周波数分割多重化)する機能を具備するものである。
一方、受信機能において、パス検出部236cは、RF部24からの受信信号(ベースバンド信号)から共通シグナリングチャネルの周波数成分を検出してパスタイミングを検出(パスサーチ)する機能を具備するものであり、共通シグナリングチャネル受信処理部238cは、前記パスタイミングに従って前記共通シグナリングチャネルの受信処理を行なって同期確立処理及び割り当て周波数の設定を行なう機能を具備するものであり、データバースト受信処理部239cは、複数の周波数帯から復調された受信信号から個別チャネルに相当するデータバースト(前記設定された周波数の信号成分)を検出して受信処理する機能を具備するものである。
RF部24は、物理レイヤ処理部23(多重処理部235c)からの信号(ディジタルベースバンド信号)について、DA変換やRF信号への周波数変換(アップコンバート)、所要送信電力への増幅などを含む所要の無線送信処理を施して、アンテナ25から路側機10又は他車載機20に向けて送信する機能と、当該アンテナ25で受信された路側機10又は他車載機20からのRF信号について、低雑音増幅やベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換などを含む所要の無線受信処理を施して、物理レイヤ処理部23(パス検出部236c)へ出力する機能とを具備するものである
つまり、上記のRF部24及び物理レイヤ処理部23は、前記割り当て要求(共通シグナリングチャネルの信号)に対して路側機10で割り当てられた、路車間通信用の無線リソース(周波数)、及び、車車間通信用の無線リソース(周波数)の割当情報が含まれる共通シグナリングチャネルの信号を受信する割当情報受信手段として機能し、MAC処理部22は、当該割当情報により識別される路車間通信用の周波数を使用して路側機10との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される車車間通信用の周波数を使用して他車載機20との車車間通信を行なう通信制御手段としての機能を具備している。
(路車間通信及び車車間通信動作)
以下、上述のごとく構成された本実施形態の無線通信システムにおける路車間通信及び車車間通信の動作を、図38に示すシーケンス図を参照しながら説明する。
即ち、路側機10は、定期的に共通シグナリングチャネルの信号を送信し(ステップS261)、車載機20は、当該共通シグナリングチャネルの信号を受信すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS262)。同期確立後、車載機20は、路側機10に対して、路車間通信及び車車間通信に用いる周波数の割り当て要求を含む共通シグナリングチャネルの信号を送信する(ステップS263)。
路側機10は、当該共通シグナリングチャネルの信号を受信することで車載機20の存在を認識し、路車間通信用及び車車間通信用の周波数割り当て処理を実行し(ステップS264)、割り当てた周波数を共通シグナリングチャネルの信号にて車載機20へ通知する(ステップS265,S266)。
車載機20は、当該共通シグナリングチャネルの信号を受信することで、自車載機20の路車間通信及び車車間通信のために割り当てられた周波数と、他車載機20の路車間通信及び車車間通信のために割り当てられた周波数とをそれぞれ認識することができる(ステップS267,S268)。
車載機20は、これらの割り当て周波数を認識した後、応答信号を路車間通信用の周波数の信号にて路側機10へ送信するとともに、自車載機20の車車間通信用の個別チャネルとして割り当てられた周波数にて自車両情報を送信する一方、他車載機20に車車間通信用の個別チャネルとして割り当てられた周波数にて他車両情報を受信する。また、路側機10とは路車間通信用に割り当られた周波数にて通信を行なう(ステップS269)。
以上のように、本例によれば、FDMA方式をベースとして、路側機10が、路車間通信用の無線リソース(周波数)と、車車間通信用の無線リソース(周波数)との割り当てを集中的に管理し、車載機20は、その割り当てに従って、路側機10及び他車載機20との通信を行なうので、既存のFDMA方式のセルラーシステムの設備を適宜に利用することができ、システムコストの低減を図ることができる。
(B5)複合システムの場合
上述した実施形態及び各変形例から理解されるように、路車間通信については、周波数、時間、コード等の分割多重により他車載機との送信衝突を回避し、車車間通信についても、同じ分割多重方式により各車載機が互いの情報を通知しあうが、路車間通信と車車間通信とで異なる分割多重方式を適用してもよい。即ち、路車間通信は、既述のOFDMA方式、CDMA方式、TDMA方式、FDMA方式のいずれかによる通信とし、車車間通信は、これらの方式のうち路車間通信に適用した方式以外のいずれかの方式による通信とすることができる。
例えば図39に示すように、路側機10は図24に示す構成とし、車載機20は、図25に示す構成を路車間通信機20Aとして、図29に示す構成を車車間通信機20Bとしてそれぞれそなえることで、路車間通信は図26により前述したOFDMA方式での通信シーケンスをベースとして行ない、車車間通信は図30により前述したCDMA方式での通信シーケンスをベースとして行なうことが可能となる。
即ち、この場合の路車間通信及び車車間通信は、図40に示すシーケンス図に従って行なうことができる。
路側機10は、図4及び図23に示した無線フレームフォーマットで定期的にプリアンブル信号を送信し(ステップS221)、車載機20は、当該プリアンブル信号を受信すると、その受信タイミングで無線フレームの同期を確立する(ステップS222)。同期確立後、車載機20は、路側機10に対してレンジング信号を送信する(ステップS223)。
路側機10は、当該レンジング信号を受信することで車載機20の存在を認識し、路車間通信用のUL及びDLの通信領域(路車間通信領域)と、車車間通信領域(TS)との割り当て処理を実行し(ステップS224)、割り当てた各通信領域をブロードキャスト信号(路車間通信領域はDL_MAP及びUL_MAP、車車間通信領域はDL_MAP)にて通知する(ステップS225,S226)。
車載機20は、当該ブロードキャスト信号を受信することで、前記路車間通信領域と、自車載機20に割り当てられた車車間通信領域(自車載機送信領域)と、他車載機20に割り当てられた車車間通信領域(他車載機送信領域)とを認識することができる(ステップS227,S228)。
その後、路側機10は、路車間通信用に割り当てたDLバーストにて車車間通信用のコード#iを車載機20に通知し(ステップS271)、車載機20は、当該DLバーストを受信処理することにより自車載機20及び他車載機20に割り当てられたコード#i,#jをそれぞれ認識し(ステップS272)、応答信号を路車間通信用に割り当てられたULバーストにて路側機10に送信する(ステップS273)。
路側機10は、当該ULバーストを受信することにより、領域(バースト)割当及びコード割当が成功したことを確認する(ステップS274)。
そして、各車載機20は、OFDMAフレームにより路側機10との時間同期が確立されているので、本タイミングを利用し、自車載機20に割り当てられたコード#iで自車両情報を拡散処理して送信し、他車載機20に割り当てられたコード#jで他車載機20の車両情報を逆拡散処理して受信する(ステップS275,S276)。
このように、路車間通信と車車間通信とで異なる通信方式を適用可能とすることで、周波数の利用状況や伝搬環境に応じた最適な通信方式を路車間及び車車間のそれぞれに適用することができ、既存セルラーシステムの設備を適宜に利用して柔軟なシステム構築を実現することができる。
〔C〕その他
なお、上述した各実施形態では、無線基地局10がいずれも道路上の信号機等に設置され、無線端末20が道路上の車両に設置された、ITSを前提としているが、無線基地局10、無線端末20の設置箇所は適宜変更可能である。
例えば、交通システムの一つとして鉄道網を想定した場合には、無線基地局10を遮断機の信号機に設置し、無線端末20を鉄道車両に設置して、鉄道車両に各地遮断機の情報やその周辺の状況に関する情報を提供したり、鉄道車両間で運行速度等の車両情報を互いに通知し合うサービスを実現することもできる。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
〔D〕付記
(付記1)
路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける無線通信方法であって、
前記車載機は、
前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信し、
前記路側機は、
前記割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースを割り当てて、その割当情報を前記車載機へ送信し、
前記車載機は、
前記路側機から受信した前記割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なうことを特徴とする、交通システムにおける無線通信方法。
(付記2)
前記無線リソースが、周波数と時間とで規定される通信領域であり、
前記路側機から前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機から前記路側機へのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とが時分割多重されていることを特徴とする、付記1記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記3)
前記ダウンリンクの路車間通信領域が、互いに通信エリアの重複する複数の路側機に対して周波数分割多重あるいは時分割多重されていることを特徴とする、付記2記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記4)
前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前記アップリンクの路車間通信領域が、複数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機との重複セクタに対して周波数分割多重されていることを特徴とする、付記2記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記5)
前記ダウンリンクの路車間通信領域が、前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機に対してさらに周波数分割多重あるいは時分割多重されていることを特徴とする、付記4記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記6)
前記車載機は、
前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、
前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なうことを特徴とする、付記1記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記7)
前記無線リソースが、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかであることを特徴とする、付記1記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記8)
前記路車間リソースとして割り当てられる無線リソースが、OFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかであり、
前記車車間リソースが、当該各方式の無線リソースのうち前記路車間リソースとして割り当てられた方式以外の方式における無線リソースであることを特徴とする、付記1記載の交通システムにおける無線通信方法。
(付記9)
路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線基地局であって、
前記車載機から無線リソースの割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースをそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段と、
前記無線リソース割当手段で割り当てた無線リソースの割当情報を前記車載機へ送信する送信手段と
をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線基地局。
(付記10)
前記無線リソース割当手段は、
前記無線リソースとして、周波数と時間とで規定される通信領域であって、前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機からのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とを時分割多重により割り当てることを特徴とする、付記9記載の交通システムにおける無線基地局。
(付記11)
前記無線リソース割当手段は、
前記ダウンリンクの路車間通信領域として、互いに通信エリアの重複する複数の路側機に対して周波数分割多重あるいは時分割多重された通信領域のいずれかを割り当てることを特徴とする、付記10記載の交通システムにおける無線基地局。
(付記12)
前記無線リソース割当手段は、
前記ダウンリンクの路車間通信領域及び前記アップリンクの路車間通信領域として、複数の前記路側機の通信エリアをそれぞれ複数のセクタに分割したときの他の路側機との重複セクタに対して周波数分割多重された通信領域のいずれかを割り当てることを特徴とする、付記10記載の交通システムにおける無線基地局。
(付記13)
前記無線リソース割当手段は、
前記ダウンリンクの路車間通信領域として、前記路側機の通信エリア内に位置し互いに通信エリアの重複する他の複数路側機に対してさらに周波数分割多重あるいは時分割多重された通信領域のいずれかを割り当てることを特徴とする、付記12記載の交通システムにおける無線基地局。
(付記14)
前記無線リソース割当手段は、
前記無線リソースとして、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかを割り当てることを特徴とする、付記9記載の交通システムにおける無線基地局。
(付記15)
前記無線リソース割当手段は、
前記路車間リソースとして、OFDMA方式における周波数と時間とで規定される通信領域、CDMA方式におけるチャネライゼーションコード、TDMA方式におけるタイムスロット、FDMA方式におけるチャネル周波数のいずれかを割り当て、前記車車間リソースとして、前記路車間リソースとして割り当てられた方式以外の方式における無線リソースを割り当てることを特徴とする、付記9記載の交通システムにおける無線基地局。
(付記16)
路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線端末であって、
前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信する送信手段と、
前記割り当て要求に対して前記路側機で決定された、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースの割当情報を受信する割当情報受信手段と、
当該割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なう通信制御手段と
をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線端末。
(付記17)
前記通信制御手段は、
前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なうことを特徴とする、付記16記載の交通システムにおける無線端末。
以上詳述したように、本発明によれば、路側機(無線基地局)が、路車間及び車車間の各通信用の無線リソースの割り当てを集中的に行ない、車載機は、その割り当てに従って、路側機及び他車載機との通信を行なうので、無線リソースの利用効率の高い路車間通信及び車車間通信を、「隠れ端末問題」を回避しつつ実現することができる。したがって、無線通信技術分野、特に、ITSを実現する技術として極めて有用と考えられる。

Claims (5)

  1. 路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける無線通信方法であって、
    前記車載機は、
    前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信し、
    前記路側機は、
    前記割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースを割り当てて、その割当情報を前記車載機へ送信し、
    前記車載機は、
    前記路側機から受信した前記割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なうことを特徴とする、交通システムにおける無線通信方法
  2. 路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線基地局であって、
    前記車載機から無線リソースの割り当て要求を受信すると、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースをそれぞれ割り当てる無線リソース割当手段と、
    前記無線リソース割当手段で割り当てた無線リソースの割当情報を前記車載機へ送信する送信手段と
    をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線基地局。
  3. 前記無線リソース割当手段は、
    前記無線リソースとして、周波数と時間とで規定される通信領域であって、前記車載機へのダウンリンクの路車間通信領域と、前記車載機からのアップリンクの路車間通信領域と、前記車車間通信用の通信領域とを時分割多重により割り当てることを特徴とする、請求項記載の交通システムにおける無線基地局
  4. 路側機としての無線基地局と、車載機としての複数の無線端末とをそなえた交通システムにおける前記無線端末であって、
    前記路側機へ無線リソースの割り当て要求を送信する送信手段と、
    前記割り当て要求に対して前記路側機で決定された、前記車載機との間の路車間通信用の無線リソースである路車間リソース、及び、前記車載機どうしの車車間通信用の無線リソースである車車間リソースの割当情報を受信する割当情報受信手段と、
    当該割当情報により識別される前記路車間リソースを使用して前記路側機との路車間通信を行ない、当該割当情報により識別される前記車車間リソースを使用して他車載機との車車間通信を行なう通信制御手段と
    をそなえたことを特徴とする、交通システムにおける無線端末。
  5. 前記通信制御手段は、
    前記割当情報に基づいて、自車載機の情報送信に用いる車車間リソースである自車載機リソースと、他車載機が情報送信に用いる車車間リソースである他車載機リソースとをそれぞれ認識し、前記自車載機リソースを使用して自車載機の情報送信を行ない、前記他車載機リソースを使用して他車載機が送信した情報の受信を行なうことを特徴とする、請求項記載の交通システムにおける無線端末。
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