JP5108786B2 - 無線通信方法並びに無線制御局及び無線基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信方法並びに無線制御局及び無線基地局に関し、例えば、WiMAXシステムのようなOFDMA方式により無線通信(路車間通信)を行なう、ITS(Intelligent Transport System)に用いて好適な技術に関する。
近年、交通事故の削減を目指し、ITS(Intelligent Transport System)の開発が進められている。ITSシステムとして、信号機に無線基地局(路側機)を備え、交差点の信号機情報(赤か青か等)や右折車の有無の情報等を、数メートル先の進入車両に搭載された端末(車載機)に送信する路車間通信の形態がある。
一方、近年、中距離の大容量無線通信システムとして、周波数軸方向と時間軸方向とで無線フレームへの多重化をフレキシブルに行なうOFDMA(Orthogonal Frequency Domain Multiple Access)方式を用いた、IEEE802.16WG(Working Group)において、WiMAXと呼ばれるシステムの標準化、開発が進められている。なお、IEEE802.16WGでは、主に、固定通信用途向けのIEEE802.16d(例えば、下記の非特許文献1,2参照)と、移動通信用途向けのIEEE802.16e(例えば、下記の非特許文献2参照)の2種類を規定している。
IEEE802.16dやIEEE802.16eでは、無線端末(MS:Mobile Station)は、無線基地局(BS:Base Station)が送信した無線フレームに含まれるMAP情報に従って、BSとMSとの間で通信を行なうことが規定されている。
図8にIEEE802.16e標準に準拠した無線フレームフォーマットを示す。この図8に示すように、IEEE802.16e標準に準拠した無線フレームは、BSからMSへの方向であるダウンリンク(DL)のサブフレームと、MSからBSへの方向であるアップリンク(UL)のサブフレームとが時間多重される。なお、時間軸方向に関して、DLサブフレームとULサブフレームとの間にはTTG(Transmit Transition Gap)が設けられ、無線フレーム間(ULサブフレームと次の無線フレームとの間にはRTG(Receive Transition Gap)が設けられる。
そして、DLサブフレームには、さらに、時間軸(シンボル時間)方向と周波数(周波数チャネル)方向の2次元領域において、プリアンブル、フレームコントロールヘッダ(FCH)、ダウンリンクのMAP情報(DL-MAP)、アップリンクのMAP情報(UL-MAP)(以下、これらをヘッダ情報ということがある)、1以上のダウンリンクのバースト(DLバースト)が多重され、ULサブフレームには、1以上のアップリンクのバースト(ULバースト)が多重される。なお、DLバースト数は最大で15と定義されている。また、ULバースト以外の情報は、BSで生成される情報である。
ここで、プリアンブルは、フレーム同期情報が挿入される領域(フィールド)であり、FCHは、MAPの大きさや位置等のMAPに関する情報が挿入される領域である。また、MAP情報には、MSが通信に使用する無線リソース〔周波数チャネル及び時間(送信タイミング)〕(これを「バースト(burst)」という)で送信される通信コネクションのID(CID)、無線フレームにおける当該コネクションのバーストの配置位置(バースト位置)、バーストの大きさ(バーストサイズ)、バーストの変調方式(QPSK,16QAM,64QAM等)や符号化率等の情報が含まれている。
つまり、MAP情報は、MSが受信及び送信すべき無線フレームの領域(受信領域及び送信領域)を指定する(割り当てる)情報(バースト割当情報)として位置付けられている。なお、前記バースト位置は、無線フレームの先頭シンボルからのシンボルオフセット及びサブチャネルオフセットで指定することができ、前記バーストサイズは、シンボル数及びサブチャネル数で指定することができる。
したがって、MSは、上記プリアンブルを検出することでダウンリンク及びアップリンクの無線フレーム同期を確立し、FCHで定義されたDL-MAPで指定されたDLバースト領域を、DL-MAPで指定された変調方式、符号化率等に対応する復調方式、復号化率で復調、復号処理することで、自MS宛のDLバーストを選択的に受信処理する一方、UL-MAPで指定されるULバースト領域でBSへのデータ送信を行なう。
ところで、ITSでは、画像データ等の大容量のデータを路側機から車載機へ送信する必要があることがあるため、大容量でフレキシブルな多重化が可能な無線通信システムとして、OFDMAに基づくWiMAXシステムの路車間通信への適用が検討されている。
IEEE 802.16-2004 IEEE 802.16e-2005 (IEEE 802.16-2004/Cor1-2005)
しかしながら、上述したITSにおける路車間通信にWiMAXシステムを適用した場合には、次のような課題が発生する。
即ち、ITSでは、信号機に路側機(信号基地局)を備え、交差点の信号機情報等を当該交差点から離れた(例えば、数100メートル先)場所に位置する車載機に通知可能なことが要望として挙がっている。しかし、市街地等では、信号機が数10メートル間隔などの近距離間隔で配置されている場合があり、このような場合、信号機に備えられた信号基地局が同一周波数を使用して、異なる情報を送信する場合には干渉が発生してしまう(図7参照)。
WiMAXシステムにおいては、BS間での干渉を避けるため、周波数チャネル(サブチャネル)を複数のセグメントに分けて使用することが可能で、例えば前記非特許文献2で定義された無線フレームでは、図9に示すように、最大3セグメントに周波数チャネルを分割して使用することが許可されている。
ここで、信号機の間隔が数10メートルの場合は、電波が数100メートル先まで届くことを要求されているため、セグメント数を10以上にしなければ干渉を回避することができないが、前記非特許文献2で定義されている無線フレームでは4以上のセグメントを規定していないため、信号機間隔が数10メートルの場合は、干渉を回避することができないことになる。また、WiMAXシステムの場合は、BSがMSとの通信に用いる無線リソースを同期型で集中制御するため、制御機能や同期機能のコストが高く信号基地局が高価になる。
本発明は、上記課題に鑑みて創案されたものであり、その目的の一つは、WiMAXシステムのような広域、大容量の無線通信システムで用いられる無線フレームを用いて、近距離に位置する4台以上の路側機(無線基地局)に無線リソースを互いに干渉しないように割り当てられるようにすることにある。
また、本発明の目的の一つは、当該割り当てを、前記無線フレームのフォーマットを変更せずに実現することにある。
さらに、本発明の目的の一つは、安価な信号基地局を実現することにある。
なお、上記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
(1)第1の案として、例えば、複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、前記無線制御局は、前記各無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の第1の割当情報を、前記無線制御局が前記無線端末との通信に用いる前記無線フレーム中の通信領域の第2の割当情報とともに同一の無線フレームで前記各無線基地局及び前記無線端末に直接送信し、前記各無線基地局は、前記無線制御局から受信した前記第1の割当情報に応じた前記無線フレーム中の通信領域で、前記無線端末との通信を行なう、無線通信方法を用いることができる。
(2)また、第2の案として、例えば、複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線制御局であって、前記各無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の第1の割当情報を生成する割当情報生成手段と、前記割当情報生成手段により生成された前記第1の割当情報を、前記無線制御局が前記無線端末との通信に用いる前記無線フレーム中の通信領域の第2の割当情報とともに同一の無線フレームで前記各無線基地局及び前記無線端末に直接送信する送信手段とをそなえた、無線制御局を用いることができる。
(3)さらに、第3の案として、例えば、複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線基地局であって、前記無線制御局から前記各無線基地局及び前記無線端末に直接送信される、前記無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の第1の割当情報を、前記無線制御局が前記無線端末との通信に用いる前記無線フレーム中の通信領域の第2の割当情報とともに同一の無線フレームで前記無線制御局から受信する割当情報受信手段と、前記割当情報受信手段で受信された前記第1の割当情報に応じた前記無線フレーム中の通信領域で、前記無線端末との通信を行なう通信手段とをそなえた、無線基地局を用いることができる。
上記本発明の各態様によれば、少なくとも以下に示すいずれかの効果ないし利点が得られる。
(1)無線制御局が、集中的に、各無線基地局が無線端末との間の通信に使用する通信領域(無線リソース)を割当制御するので、無線基地局間の電波干渉を回避しつつ、例えば、信号機情報を含む道路交通情報などを広範囲にわたって無線端末へ提供することが可能となる。
(2)無線基地局に通信領域の割当制御機能を備える必要がなくなるため、無線基地局の要求処理能力、コストを低減することが可能となる。
(3)IEEE802.16eの標準に準拠した無線フレームフォーマットに一切変更を加える必要がないので、無線制御局,無線基地局,無線端末のいずれも、IEEE802.16e標準の無線通信機能をサポート可能であれば容易に実現が可能である。
(4)無線制御局は、前記割当制御の際、前記無線フレームの通信領域以外の一部であるヘッダ領域に割当情報を含めて無線基地局へ送信することができるので、無線制御局に要求される機能をより簡素化することが可能となる。
(5)無線制御局は、無線基地局間で、無線フレームにおいて通信領域が重なった場合に干渉が発生するか否かの干渉情報を保持、管理し、干渉が発生しない無線基地局については、同一無線フレームにおいて通信領域を重ねて割り当てることができるので、周波数利用効率を向上することが可能である。
(6)ここで、干渉情報は、無線基地局間の距離や、各無線基地局の送信電力、変調方式、符号化率などに応じて異なるが、無線制御局では、その相違に基づいてバーストの割り当てを制御することができるので、より柔軟できめ細かな割当制御を実施することが可能である。
(7)各無線基地局が、自身に割り当てられた、無線端末との通信に使用可能なコネクション識別子(CID)を保持、管理するとともに、無線制御局が各無線基地局における前記CIDを保持、管理し、無線制御局が、前記割当情報にCIDを含めて送信するので、各無線基地局は、自身に割り当てられたCIDを含む割当情報を識別して適切に受信することができ、当該割当情報で指定された通信領域での通信を適切に行なうことが可能である。
(8)無線基地局が、自身の位置情報を送信データ(通信領域)に含めて送信することにより、無線端末では、受信した当該位置情報から、どの無線基地局から送信されたデータであるかを判別することができるので、各無線基地局の信号機情報、周辺の道路状況などを一意に認識することが可能となる。
(9)無線制御局は、各無線基地局が送信するデータ量を固定値として無線基地局毎に固定サイズのバースト割り当てすることもできるし、各無線基地局が送信するデータ量に関する情報を各無線基地局からバックホール回線等を経由して取得し、無線基地局毎に、そのデータ量に応じたサイズのバーストを割り当てることもできるので、無線基地局別に、必要なサイズのバーストを柔軟に割り当てることができる。
本発明の一実施形態に係る無線通信システムとしてのITSの構成を示す図である。 図1に示す広域制御局の要部構成を示すブロック図である。 図1に示す信号基地局の要部構成を示すブロック図である。 (A)及び(B)はそれぞれ図2に示す広域制御局の非干渉局管理部で管理される信号基地局間干渉情報テーブルの一例を示す図である。 図2に示す広域制御局によるMAP情報割当を説明するための図である。 図1に示すITSの動作を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。 IEEE802.16e標準に準拠した無線フレームフォーマットを示す図である。 図8に示す無線フレームフォーマットをセグメント分割して使用する場合の例を示す図である。
符号の説明
10 広域制御局(無線制御局)
10A 無線通信エリア
101 MAP情報生成部
102 送信部
103 アンテナ共用器(デュプレクサ)
104 送受信アンテナ
105 CID管理部
106 非干渉局管理部
107 MAP情報(無線リソース)割当制御部
108 受信部
20 信号基地局(無線基地局)
20A 無線通信エリア
201 信号データ生成部
202 送信部
203 アンテナ共用器(デュプレクサ)
204 送受信アンテナ
205 CID管理部
206 受信部
207 MAP情報解析部
208 バースト割当制御部
30 無線端末(車載機)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
(一実施形態の説明)
図1は本発明の一実施形態に係る無線通信システムとしてのITSの構成を示す図で、この図1に示すシステムは、道路上の複数の信号機に備えられた信号基地局(無線基地局)20と、これらの信号基地局20が形成する無線通信エリア20Aをカバーしうる無線通信エリア10Aを形成する広域制御局(無線制御局)10とをそなえて構成され、信号基地局20から数100m離れた車両に設置(搭載)された無線端末30(以下、車載機30と表記する)に対して、当該信号基地局20が設置された信号機の信号情報(現在、赤か青かなど)や、当該信号機周辺の道路状況に関する情報を無線通信により車載機30へ提供することが可能となっている。
なお、当該無線通信に用いる無線フレームは、図8により前述したIEEE802.16e標準に準拠した無線フレームを前提とする。ただし、以下に説明するように、当該無線フレームにおいて、ULサブフレーム(ULバースト)、広域制御局10から車載機30へのDLバースト、広域制御局10から信号基地局20へのDLバーストは存在しない場合もある。広域制御局10から信号基地局20へのDLバーストが信号基地局20で車載機30へ中継(リレー)される場合もある。
また、前記道路状況に関する情報には、例えば、車両の混雑(渋滞)状況、周辺の緊急車両の有無、道路工事の有無、路面状況(路面温度、舗装状態、降雨、積雪、凍結の有無)などの情報が含まれる(以下、前記信号機の信号情報と併せて「道路交通情報」と総称する)。さらに、道路交通情報には、文字、音声、静止画、動画の各情報の少なくともいずれかが含まれる。
(広域制御局10の説明)
図2に広域制御局10の構成例を示す。この図10に示す広域制御局10は、その要部の機能に着目すると、例えば、MAP情報生成部101と、送信部102と、アンテナ共用器(デュプレクサ)103と、送受信アンテナ104と、CID管理部105と、非干渉局管理部106と、MAP情報割当制御部107と、受信部108とをそなえて構成される。
ここで、MAP情報生成部(割当情報生成手段)101は、前記無線フレームのDL-MAP及びUL-MAPとして送信すべきMAP情報(バースト割当情報)、即ち、各信号基地局20が車載機30との通信に用いる無線リソース(無線フレーム中の時間と周波数とで規定される通信領域)の割当情報を生成するもので、本例では、後述するMAP情報割当制御部107からの割当制御に従って、各信号基地局20が車載機30との通信(少なくとも車載機へのダウンリンクの通信コネクション)に使用する前記無線フレームにおけるバーストの割り当てが、信号基地局20間で干渉が発生しないような割り当て(配置)となるMAP情報を生成できるようになっている。
送信部(送信手段)102は、このMAP情報生成部101で生成されたMAP情報(DL-MAP、UL-MAP)を、無線フレームのバースト領域以外のヘッダ領域の一部(情報要素)として、即ち、プリアンブル、FCHの各情報とともに無線送信するもので、各情報について、畳み込み符号化やターボ符号化等の誤り訂正符号化、QPSKや16QAM,64QAM等による変調(サブチャネルへのシンボルマッピング)、DA変換、ベースバンド周波数から無線周波数への周波数変換(アップコンバート)、高出力増幅器(図示省略)による増幅などを含む所要の無線処理を施すことができる。なお、本例において、送信部102は、前記ヘッダ情報のみを送信し、これに続くバーストの送信は行なわない〔バースト(つまり、道路交通情報)は各信号基地局20で生成される〕。
デュプレクサ103は、送信信号と受信信号とを分離するためのもので、送信部102からの送信信号を送受信アンテナ(以下、単に「アンテナ」ともいう)104へ出力するとともに、当該アンテナ104からの受信信号を受信部108へ出力する。
CID管理部105は、広域制御局10配下の各信号基地局20が車載機30との通信に使用可能なCIDを割り当て(保持)、管理するもので、当該CIDは、信号基地局20間で重複しないように、システム構成情報(トポロジー情報)等に基づいて割り当てられる。これは、CIDが各信号基地局20の識別子として使用されることを意味している。
例えば、信号基地局#1にCID=#1〜#8が割り当てられ、信号基地局#2にCID=#9〜#16が割り当てられるとすれば、例えば次表1に示すように、信号基地局20毎に、割当CIDをテーブル形式のデータ等として図示しないメモリに記憶する。なお、当該CIDは、MAP情報生成部101で生成され、各信号基地局20へのMAP情報の情報要素として含められて送信される。
Figure 0005108786
非干渉局管理部(干渉情報保持手段)106は、いずれかの信号基地局20間で前記無線フレームにおいて割り当てバーストの一部又は全部が重なった場合に、その重複部分に関して通信に影響を与えるレベルの干渉が発生するか否かの情報(信号基地局間干渉情報)を保持、管理するものである(ここでは、通信に影響を与えるレベルの干渉が発生することを、「干渉が発生する」と表現する)。即ち、信号基地局20間で干渉が発生するか否かは、信号基地局20間の距離や、信号基地局20の送信電力、変調方式、符号化率などに依存するので、非干渉管理部106は、これらに関する情報に基づいて、どの信号基地局20間では干渉が発生し、どの信号基地局間では干渉が発生しないかという情報を保持、管理しておく。
より詳細には、例えば図4(A)や図4(B)に示すように、n台の信号基地局#1〜#nについて、各信号基地局20間の「干渉あり」,「干渉なし」の情報をテーブル形式のデータ等として図示しないメモリ等に記憶しておく。なお、図4(A)は、各信号基地局20の送信電力が10dBmで、変調方式が16QAM、符号化率が1/2のときの信号基地局間干渉情報、図4(B)は、同じ送信電力条件、符号化率条件で、変調方式が異なるとき(QPSKのとき)の信号基地局間干渉情報をそれぞれ示している。
即ち、信号基地局#1−#n間では、QPSKによるより低速な通信時には干渉が発生しないが、16QAMによるより高速な通信時には干渉が発生し(斜線部参照)、信号基地局#1−#3間および信号基地局#3−#n間では、いずれもQPSK及び16QAMの異同に関わらず干渉が発生せず、これら以外の信号基地局20間ではQPSK及び16QAMの異同に関わらず干渉が発生することを示している。
なお、前記干渉情報は、必ずしも、各信号基地局20間の距離、各信号基地局20の送信電力、変調方式、符号化率のすべてを考慮する必要はなく、いずれか1つ又は2以上の組み合わせに基づいて求めることができ、考慮の対象とする情報が少ないほど、干渉情報を簡単に求めることができる。
そして、MAP情報(無線リソース)割当制御部107は、この非干渉局管理部106で管理されている信号基地局間干渉情報(以下、単に「干渉情報」ともいう)と、前記CID管理部105で管理されている信号基地局20毎のCIDとに基づいて、CIDにより識別される無線フレームにおけるバースト(位置、サイズ)の割り当てが信号基地局20間で干渉しない配置となるMAP情報がMAP情報生成部101にて生成されるよう当該MAP情報生成部101を制御するものである。
図5に広域制御局10(MAP情報割当制御部107)によるバースト割り当ての一例を示す。この図5では、広域制御局10配下の3台の信号基地局#1〜#3に関し、信号基地局#1−#3間では干渉が発生し、信号基地局#1−#2間および信号基地局#2−#3間のそれぞれでは干渉が発生しないことを前提としている。この場合、MAP情報割当制御部107は、信号基地局#1が車載機30との間の通信に用いるバースト#1と、信号基地局#3が車載機30との間の通信に用いるバースト#3とは重複しないよう異なるシンボル時間(異なるサブチャネルでもよい)へ割り当てられ、信号基地局#2が車載機30との間の通信に用いるバースト領域については、少なくともその一部がバースト#1及び#3と重複して割り当てられるようなMAP情報の生成制御を行なうことになる。
即ち、各信号基地局#1〜#3に対応するMAP情報として、それぞれ、各信号基地局#1〜#3に割り当てられているCID(=#1〜#8)のうちのいずれかと、バースト#1の無線フレームにおける開始位置(シンボルオフセット、周波数オフセット)、バーストサイズとを少なくとも含む情報が生成される。なお、図5中のバースト#15は、広域制御局10が、直接、車載機30との通信に用いるDLバーストを表している。即ち、車載機30は、広域制御局10の無線通信エリア内であれば、当該広域制御局10から、直接、道路交通情報を受信することもできる。
このように、広域制御局10において、互いに干渉を受けない信号基地局20を管理し、互いに干渉しない信号基地局20に対するDLバースト(シンボル時間と、周波数チャネル(サブチャネル))の割り当て(DL方向の無線リソースの割り当て)を、DLサブフレーム内で一部又は全部が重複するように行なうMAP情報を広域制御局10が生成して送信することにより、これらの信号基地局20は、車載機30との通信に同一のDLバーストを使用することができ、周波数利用効率を向上することが可能となる。なお、割り当てるバーストサイズは、各信号基地局20で固定値でもよいし、信号基地局毎の車載機30への送信データ量に応じた可変サイズでもよい。
受信部108は、アンテナ104で受信されデュプレクサ103経由で入力される信号について、低雑音増幅器(図示省略)による増幅、無線周波数からベースバンド周波数への周波数変換、自動利得制御増幅器による線形増幅、直交検波、AD変換、帯域制限、復調、復号等を含む所要の受信処理を施すものである。この受信部108で受信処理される信号としては、車載機30からのULサブフレームのほか、各信号基地局20の送信データ量に関する情報などの場合もある。送信データ量に関する情報は、各信号基地局20から、バックホール回線等を経由して転送される場合もあり、これらの場合、前記MAP情報割当制御部107は、前記送信データ量に関する情報に応じて、各信号基地局20に割り当てるバーストサイズを制御することも可能である。
(信号基地局20の説明)
図3に、各信号基地局20の構成を示す。この図3に示す信号基地局20は、その要部の機能に着目すると、例えば、信号データ生成部201と、送信部202と、アンテナ共用器(デュプレクサ)203と、送受信アンテナ204と、CID管理部205と、受信部206と、MAP情報解析部207と、バースト割当制御部208とをそなえて構成される。
ここで、信号データ生成部201は、DLバーストにより車載機30に送信すべきデータ、即ち、道路交通情報を生成するものである。ただし、当該信号データ生成部201は、信号基地局20の位置情報(自身の位置情報)を生成することもでき、前記道路交通情報と併せてDLバーストに含めて車載機30へ送信することができる。この位置情報は、車載機30の受信したDLバーストがどの信号基地局20からのものかを識別するのに用いることができる。なお、前記位置情報は、例えば、GPSにより取得することができ、前記道路交通情報は、例えば、信号機に装備された各種センサやカメラ装置などによって収集することができる。
送信部202は、後述するバースト割当制御部208から指定されるDLバーストにより信号データ生成部201で生成された前記道路交通情報を無線により車載機30に向けて送信するもので、当該道路交通情報について、DL-MAPにより指定された方式での誤り訂正符号化、変調(サブチャネルへのシンボルマッピング)、DA変換、ベースバンド信号から無線信号への周波数変換(アップコンバート)、高出力増幅器(図示省略)による増幅などを含む所要の無線処理を施すことができる。なお、広域制御局10から受信されたヘッダ情報は当該送信部202から車載機30に向けて送信(中継)してもよいし、しなくてもよい。中継した場合は、車載機30側で広域制御局10及び信号基地局20の双方から受信される信号をダイバーシチ合成するなどして受信特性の向上を図ることが可能である。
デュプレクサ203は、送信信号と受信信号とを分離するためのもので、送信部202からの送信信号を送受信アンテナ(以下、単に「アンテナ」ともいう)204へ出力するとともに、当該アンテナ204からの受信信号を受信部206へ出力する。
CID管理部205は、自信号基地局20が送信すべきコネクションのIDを管理するもので、広域制御局10で前記表1に示すごとく割り当て、管理されているCID(使用可能なCID)を図示しないメモリ等に記憶している。即ち、例えば、信号基地局#1であれば、CID=#1〜#8を保持し、信号基地局#2であれば、CID=#9〜#16を保持している。したがって、各信号基地局20は、受信したMAP情報(DL-MAP)に含まれるCIDが当該CID管理部205で管理(登録)されているCIDであれば、当該MAP情報により指定されているバーストを自信号基地局20で受信すると判断することが可能となる。なお、信号基地局20と車載機30との間の通信(路車間通信)がマルチキャスト/ブロードキャスト形式で行なわれる場合は、IEEE802.16e標準で定義されたマルチキャストコネクションIDを用いることができる。
受信部206は、アンテナ204で受信されデュプレクサ203経由で入力される信号(ULサブフレーム)について、低雑音増幅器(図示省略)による増幅、無線周波数からベースバンド周波数への周波数変換、自動利得制御増幅器による線形増幅、直交検波、AD変換、帯域制限、復調、復号等を含む所要の受信処理を施すもので、広域制御局10で生成された前記MAP情報を受信する割当情報受信手段としての機能を果たす。
MAP情報解析部207は、上記受信部203で受信処理された信号(DLサブフレーム)における前記MAP情報(DL-MAP)を解析して、当該MAP情報に含まれるCID、バースト配置位置、バーストサイズを検出する機能を具備するものであり、バースト割当制御部208は、このMAP情報解析部207でCID管理部205に登録されているCIDが検出された場合に、当該MAP情報に含まれるバースト配置位置、バーストサイズによって指定されたバーストで車載機30との通信(送受信)を行なうよう送信部202及び受信部206を制御するもので、DLに着目すれば、前記信号データ生成部201にて生成された車載機30への送信データ(道路交通情報)が送信されるよう送信部202を制御するものである。
つまり、上記の送信部202及び受信部206は、受信部206で受信された広域制御局10からのMAP情報に応じた無線フレーム中のバースト(通信領域)で、車載機30との通信を行なう通信手段として機能する。
(ITSの動作説明)
以下、上述のごとく構成された本実施形態のITSの動作について、図6を併用して説明する。
広域制御局10では、まず、MAP情報割当制御部107にて、CID管理部105で管理されているCID、非干渉局管理部106で管理されている干渉情報、信号基地局20の送信データ量、信号基地局20の位置などの管理情報に基づいて、各信号基地局20へのバースト割当情報(MAP情報)を計算し(ステップS1)、当該MAP情報に、対応する信号基地局20に割り当てられているCIDを設定したMAP情報をMAP情報生成部101に生成させる(ステップS2)。このとき、MAP情報生成部101は、他のヘッダ情報(プリアンブル、FCH)も生成する。
即ち、広域制御局10は、前記管理情報に基づき、干渉が発生する信号基地局20間では、それぞれの信号基地局20に割り当てられたCIDを含む(対応した)、バーストが無線フレーム中で重ならないMAP情報を生成し、干渉が発生しない信号基地局20間では、バーストに空きがなければ、それぞれの信号基地局20に割り当てられたCIDを含む、バーストの一部又は全部が無線フレーム中で重複するMAP情報を生成する。
そして、当該MAP情報は、ヘッダ情報の情報要素として送信部102、デュプレクサ103を経由してアンテナ104から広域制御局10の無線通信エリア10Aに送信(ブロードキャスト)される(ステップS3)。
一方、各信号基地局20では、広域制御局10の送信する無線フレームのプリアンブルを検出することによりDLの同期を確立し、広域制御局10が送信するMAP情報の全てを受信する。即ち、広域制御局10からの信号がアンテナ204で受信されると、当該受信信号は、受信部206を経由することにより、DL同期が確立されて、最終的に、復号され、MAP情報解析部207に転送される。MAP情報解析部207は、前記受信信号の復号結果からMAP情報を検出してその内容を解析する。
解析の結果、受信MAP情報にCID管理部205に登録されているCID(信号基地局#1であればCID=#1〜#8のいずれか、信号基地局#2であればCID=#9〜#16のいずれか)が設定されていれば、当該CID、当該MAP情報に含まれるバースト位置及びバーストサイズがバースト割当制御部208に転送され、バースト割当制御部208は、これらの転送情報に従い当該CIDに対応したバーストで、信号データ生成部201により生成されたDLデータ(信号機情報や道路交通情報、信号基地局20の位置情報)が送信されるよう送信部202を制御する。
これにより、当該DLデータは、前記無線フレームのDLサブフレームの情報要素として、送信部202からデュプレクサ203及びアンテナ204を経由して自信号基地局20の無線通信エリア20Aへ、広域制御局10から指定された(割り当てられた)バーストで送信されることになる(ステップS4)。
なお、この際、広域制御局10から受信したヘッダ情報(MAP情報)を無線通信エリア20Aへ併せて中継(リレー)することもできる。また、広域制御局10が自局で生成したデータの送信のためにバーストを確保し(例えば図5のバースト#15)、そのデータを受信した信号基地局20が、当該データを自局20に割り当てられたバーストの一部を利用して、リレーすることもできる。
以上により、車載機30では、IEEE802.16e標準に準拠した無線フレーム(DLサブフレーム)が受信されることになり、当該受信DLサブフレームのバーストに含まれる前記位置情報を基に信号機(信号基地局20)の位置を判断し、当該バーストで受信したDLデータ(信号機情報や道路交通情報等)を車載ディスプレイに表示する等して利用する(ステップS5)。
以上のように、本実施形態によれば、広域制御局10が、集中的に、各信号基地局20が車載機30との間の通信に使用するバースト(無線リソース)を割当制御するので、ITSにおいて信号基地局20間の電波干渉を回避しつつ、信号機情報を含む道路交通情報を広範囲にわたって車載機30へ提供することが可能となる。また、信号基地局20に無線リソース(MAP情報)の割当制御機能を備える必要がなくなるため、信号基地局20の要求処理能力、コストを低減することが可能となる。
さらに、本例では、IEEE802.16eの標準に準拠した無線フレームフォーマットに一切変更を加える必要がないので、広域制御局10,信号基地局20,車載機30のいずれも、IEEE802.16e標準の無線通信機能をサポート可能であれば容易に実現が可能である。
例えば、広域制御局10の無線リソース(MAP情報)の割当制御は、要求された帯域に応じて無線リソースを割り当てるだけの処理で、一般のWiMAXのBSの処理と同一若しくは同様であるため、機能の流用が容易である。一方、車載機30は、信号基地局20の位置情報をWiMAXレイヤよりも上位のレイヤでデータとして抽出できればよいため、WiMAXレイヤ以下の機能の変更は不要である。
また、広域制御局10は、前記割当制御の際、前記無線フレームの少なくともMAP情報を含むヘッダ情報のみを信号基地局20、車載機30へ送信(ブロードキャスト)できればよいので、広域制御局10が自身で生成したデータを送信する必要がなければ、要求機能をより簡素化することが可能となる。
さらに、広域制御局10は、信号基地局20間で、バーストが重なった場合に干渉が発生するか否かの干渉情報を非干渉局管理部106にて保持、管理し、干渉が発生しない信号基地局20については、MAP情報割当制御部107によって、同一無線フレームにおいてバーストを重ねて割り当てることができるので、周波数利用効率を向上することが可能である。特に、干渉情報は、信号基地局20間の距離や、各信号基地局20の送信電力、変調方式、符号化率などに応じて異なるが、広域制御局20では、その相違に基づいてバーストの割り当てを制御することができるので、より柔軟できめ細かな割当制御を実施することが可能である。
また、各信号基地局20が自身に割り当てられたCIDを保持、管理するとともに、広域制御局10が各信号基地局20における前記CIDを保持、管理し、広域制御局20が、MAP情報にCIDを含めて送信するので、各信号基地局20は、自身に割り当てられたCIDを含むMAP情報を識別して適切に受信することができ、当該MAP情報で指定されたバーストでの通信を適切に行なうことが可能である。
さらに、信号基地局20が、自身の位置情報を送信データ(バースト)に含めて送信することにより、車載機30では、受信した当該位置情報から、どの信号基地局20から送信されたデータであるかを判別することができるので、各信号基地局20の信号機情報、周辺の道路状況などを一意に認識することが可能となる。
また、広域制御局10は、各信号基地局20が送信するデータ量を固定値として信号基地局20毎に固定サイズのバースト割り当てすることもできるし、各信号基地局20の送信データ量に関する情報を各信号基地局20からバックホール回線等を経由して取得し、信号基地局20毎に、その送信データ量に応じたサイズのバーストを割り当てることもできるので、信号基地局20別に、必要なサイズのバーストを柔軟に割り当てることができる。
したがって、例えば、交通量の多い交差点や、道路工事等に伴う迂回区間の道路、事故が多発しているような道路等、多くの情報を提供した方が好ましい地点に設置された信号基地局20に対してはより大きなバーストを割り当てて、そうでない信号基地局20に対してはより小さなバーストを割り当てることも可能である。また、時間帯や交通量に応じて割り当てるバーストサイズを動的に変更することも可能である。
なお、上述した実施形態では、信号基地局20がそれぞれ道路上の信号機に設置され、無線端末30が道路上の車両に設置された、ITSを前提としているが、信号基地局20、無線端末30の設置箇所は適宜変更可能である。例えば、交通手段の一つとして鉄道網を想定した場合には、各信号基地局20を遮断機の信号機に設置し、無線端末30を鉄道車両に設置して、鉄道車両に各地遮断機の情報やその周辺の状況に関する情報を提供するサービスを実現することもできる。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、
前記無線制御局は、
前記各無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の割当情報を前記各無線基地局及び前記無線端末に送信し、
前記各無線基地局は、
前記無線制御局から受信した前記割当情報に応じた前記無線フレーム中の通信領域で、前記無線端末との通信を行なう
ことを特徴とする、無線通信方法。
(付記2)
前記通信領域は、時間と周波数とで規定される領域であることを特徴とする、付記1記載の無線通信方法。
(付記3)
前記無線制御局は、
前記割当情報を前記無線フレームの一部であるヘッダ部分に含めて前記各無線基地局へ送信し、前記ヘッダ部分以外の通信領域は前記各無線基地局へ送信しないことを特徴とする、付記1又は2に記載の無線通信方法。
(付記4)
前記無線制御局は、
前記無線基地局間で、前記無線フレームにおいて前記通信領域が重なった場合に干渉が発生するか否かを示す干渉情報を保持し、
前記干渉情報に基づき、干渉が発生する前記無線基地局間については、前記無線フレームにおいて前記通信領域が重複しない割当情報を生成することを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(付記5)
前記無線制御局は、
前記干渉情報に基づき、干渉が発生しない前記無線基地局間については、前記無線フレームにおいて前記通信領域の一部又は全部が重複する割当情報を生成することを特徴とする、付記4記載の無線通信方法。
(付記6)
前記各無線基地局は、自身に割り当てられた、前記無線端末との通信に使用可能なコネクション識別子を保持するとともに、前記無線制御局は、前記各無線基地局に割り当てられた各コネクション識別子を保持し、
前記無線制御局は、
前記コネクション識別子のいずれかを前記割当情報に含めて前記各無線基地局へ送信し、
前記各無線基地局は、
自身に割り当てられたコネクション識別子を含む割当情報を受信し、
当該割当情報に応じた前記通信領域で、前記無線端末との通信を行なうことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(付記7)
前記各無線基地局は、
前記通信領域で送信する送信データに自身の位置情報を含めて前記無線端末へ送信し、
前記無線端末は、
前記位置情報に基づいて前記送信データの送信元である無線基地局を識別することを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(付記8)
前記無線制御局は、
前記各無線基地局が前記通信領域で送信するデータ量に応じたサイズの前記通信領域の割当情報を生成することを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(付記9)
前記データ量は、前記各無線基地局で固定値であることを特徴とする、付記8記載の無線通信方法。
(付記10)
前記無線制御局は、
前記データ量に関する情報を前記各無線基地局から、バックホール回線経由で取得することを特徴とする、付記8記載の無線通信方法。
(付記11)
前記干渉情報は、前記各無線基地局間の距離、前記各無線基地局の送信電力、変調方式および符号化率のいずれか1又は2以上の組み合わせに基づいて求められる情報であることを特徴とする、付記4又は5に記載の無線通信方法。
(付記12)
前記無線基地局は交通手段の信号機に設置され、前記無線端末は前記交通手段における車両に設置されていることを特徴とする、付記1〜11のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(付記13)
複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線制御局であって、
前記各無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の割当情報を生成する割当情報生成手段と、
前記割当情報生成手段により生成された割当情報を前記各無線基地局及び前記無線端末に送信する送信手段と
をそなえたことを特徴とする、無線制御局。
(付記14)
前記通信領域は、時間と周波数とで規定される領域であることを特徴とする、付記13記載の無線制御局。
(付記15)
前記送信手段は、
前記割当情報を前記無線フレームの一部であるヘッダ部分に含めて前記各無線基地局へ送信し、前記ヘッダ部分以外の通信領域は前記各無線基地局へ送信しないことを特徴とする、付記13又は14に記載の無線制御局。
(付記16)
前記無線基地局間で、前記無線フレームにおいて前記通信領域が重なった場合に干渉が発生するか否かを示す干渉情報を保持する干渉情報保持手段をさらにそなえ、
前記割当情報生成手段は、
前記干渉情報保持手段における干渉情報に基づき、干渉が発生する前記無線基地局間については、前記無線フレームにおいて前記通信領域が重複しない割当情報を生成することを特徴とする、付記13〜15のいずれか1項に記載の無線制御局。
(付記17)
前記割当情報生成手段は、
前記干渉情報に基づき、干渉が発生しない前記無線基地局間については、前記無線フレームにおいて前記通信領域の一部又は全部が重複する割当情報を生成することを特徴とする、付記16記載の無線制御局。
(付記18)
前記各無線基地局に割り当てられたコネクション識別子を保持するコネクション識別子保持手段をさらにそなえ、
前記割当情報生成手段は、
前記コネクション識別子を含む前記割当情報を生成することを特徴とする、付記13〜17のいずれか1項に記載の無線制御局。
(付記19)
前記割当情報生成手段は、
前記各無線基地局が前記通信領域で送信するデータ量に応じたサイズの前記通信領域の割当情報を生成することを特徴とする、付記13〜18のいずれか1項に記載の無線制御局。
(付記20)
前記データ量は、前記各無線基地局で固定値であることを特徴とする、付記19記載の無線制御局。
(付記21)
前記データ量に関する情報を前記各無線基地局から、バックホール回線経由で取得するデータ量情報取得手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記19記載の無線制御局。
(付記22)
前記干渉情報は、前記各無線基地局間の距離、前記各無線基地局の送信電力、変調方式および符号化率のいずれか1又は2以上の組み合わせに基づいて求められる情報であることを特徴とする、付記16又は17に記載の無線制御局。
(付記23)
複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線基地局であって、
前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の割当情報を前記無線制御局から受信する割当情報受信手段と、
前記割当情報受信手段で受信された割当情報に応じた前記無線フレーム中の通信領域で、前記無線端末との通信を行なう通信手段と
をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
(付記24)
自身に割り当てられた、前記無線端末との通信に使用可能なコネクション識別子を保持するコネクション識別子保持手段をさらにそなえ、
前記割当情報受信手段は、
自身に割り当てられたコネクション識別子を含む前記割当情報を受信し、
前記通信手段は、
当該割当情報に応じた前記通信領域で、前記無線端末との通信を行なうことを特徴とする、付記23記載の無線基地局。
(付記25)
前記通信手段は、
前記通信領域で送信する送信データに自身の位置情報を含めて前記無線端末へ送信することを特徴とする、付記23又は24に記載の無線基地局。
以上詳述したように、本発明によれば、無線基地局間の電波干渉を回避しつつ、信号機情報を含む道路交通情報などを広範囲にわたって無線端末へ提供することが可能となるので、無線通信技術分野に極めて有用と考えられる。

Claims (17)

  1. 複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、
    前記無線制御局は、
    前記各無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の第1の割当情報を、前記無線制御局が前記無線端末との通信に用いる前記無線フレーム中の通信領域の第2の割当情報とともに同一の無線フレームで前記各無線基地局及び前記無線端末に直接送信し、
    前記各無線基地局は、
    前記無線制御局から受信した前記第1の割当情報に応じた前記無線フレーム中の通信領域で、前記無線端末との通信を行なう
    ことを特徴とする、無線通信方法。
  2. 前記各無線基地局は、
    前記無線端末との通信に利用可能な少なくとも1つのコネクション識別子を保持し、前記第1の割当情報に含まれるコネクション識別子と前記保持しているコネクション識別子とが一致する場合に、前記無線端末との通信を行なう、
    ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信方法。
  3. 前記コネクション識別子は、少なくともブロードキャスト用のコネクション識別子を含む、
    ことを特徴とする、請求項2記載の無線通信方法。
  4. 前記無線制御局が前記無線基地局に直接送信する前記第1の割当情報と前記無線制御局が前記無線端末に直接送信する前記第2の割当情報とが同一の情報であって、当該情報は、前記無線基地局が前記無線端末と通信を行なうための割当情報である、
    ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信方法。
  5. 前記無線基地局が前記無線端末と行なう通信によって送信する情報は、該無線基地局でローカルに生成された情報を含む、
    ことを特徴とする、請求項1,2,4のいずれか1項に記載の無線通信方法。
  6. 前記無線基地局が前記無線端末と行なう通信によって送信する情報は、該無線基地局の位置情報を含み、
    前記無線端末は、
    前記位置情報に基づいて、前記送信された情報の送信元である無線基地局を識別する、
    ことを特徴とする、請求項1,2,4,5のいずれか1項に記載の無線通信方法。
  7. 複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線制御局であって、
    前記各無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の第1の割当情報を生成する割当情報生成手段と、
    前記割当情報生成手段により生成された前記第1の割当情報を、前記無線制御局が前記無線端末との通信に用いる前記無線フレーム中の通信領域の第2の割当情報とともに同一の無線フレームで前記各無線基地局及び前記無線端末に直接送信する送信手段と
    をそなえたことを特徴とする、無線制御局。
  8. 前記通信領域は、時間と周波数とで規定される領域であることを特徴とする、請求項7記載の無線制御局。
  9. 前記送信手段は、
    前記第1の割当情報を前記無線フレームの一部であるヘッダ部分に含めて前記各無線基地局へ送信し、前記ヘッダ部分以外の通信領域は前記各無線基地局へ送信しないことを特徴とする、請求項7又は8に記載の無線制御局。
  10. 前記無線基地局間で、前記無線フレームにおいて前記通信領域が重なった場合に干渉が発生するか否かを示す干渉情報を保持する干渉情報保持手段をさらにそなえ、
    前記割当情報生成手段は、
    前記干渉情報保持手段における干渉情報に基づき、干渉が発生する前記無線基地局間については、前記無線フレームにおいて前記通信領域が重複しない割当情報を生成することを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の無線制御局。
  11. 前記割当情報生成手段は、
    前記干渉情報に基づき、干渉が発生しない前記無線基地局間については、前記無線フレームにおいて前記通信領域の一部又は全部が重複する割当情報を生成することを特徴とする、請求項10記載の無線制御局。
  12. 前記各無線基地局に割り当てられたコネクション識別子を保持するコネクション識別子保持手段をさらにそなえ、
    前記割当情報生成手段は、
    前記コネクション識別子を含む前記第1の割当情報を生成することを特徴とする、請求項7〜11のいずれか1項に記載の無線制御局。
  13. 前記割当情報生成手段は、
    前記各無線基地局が前記通信領域で送信するデータ量に応じたサイズの前記通信領域の割当情報を生成することを特徴とする、請求項7〜12のいずれか1項に記載の無線制御局。
  14. 複数の無線基地局と、無線制御局と、無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線基地局であって、
    前記無線制御局から前記各無線基地局及び前記無線端末に直接送信される、前記無線基地局が前記無線端末との通信に用いる無線フレーム中の通信領域の第1の割当情報を、前記無線制御局が前記無線端末との通信に用いる前記無線フレーム中の通信領域の第2の割当情報とともに同一の無線フレームで前記無線制御局から受信する割当情報受信手段と、
    前記割当情報受信手段で受信された前記第1の割当情報に応じた前記無線フレーム中の通信領域で、前記無線端末との通信を行なう通信手段と
    をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
  15. 自身に割り当てられた、前記無線端末との通信に使用可能なコネクション識別子を保持するコネクション識別子保持手段をさらにそなえ、
    前記割当情報受信手段は、
    自身に割り当てられたコネクション識別子を含む前記第1の割当情報を受信し、
    前記通信手段は、
    当該第1の割当情報に応じた前記通信領域で、前記無線端末との通信を行なうことを特徴とする、請求項14記載の無線基地局。
  16. 前記無線基地局が前記無線端末と行なう通信によって送信する情報は、該無線基地局でローカルに生成された情報を含む、
    ことを特徴とする、請求項14または15に記載の無線基地局。
  17. 前記無線基地局が前記無線端末と行なう通信によって送信する情報は、該無線基地局の位置情報を含む、
    ことを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載の無線基地局。
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