JP4815247B2 - 複合ヒートポンプシステム - Google Patents

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Description

本発明は、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、
前記原動機の排熱を、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、
前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、
前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の低圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されている複合ヒートポンプシステムに関する。
従来の冷凍機として、上記のように圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とを組み合わせた複合ヒートポンプシステムが知られている(例えば、特許文献1,2,3を参照。)。
この複合ヒートポンプシステムは、圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の冷媒流入側と、吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されているという形態で、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とが、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で構成されている。そして、上記圧縮式ヒートポンプ回路と上記吸収式ヒートポンプ回路とを作動させることで、蒸発器で冷房用等の冷熱が得られ、又、吸収器及び凝縮器で給湯用又は暖房用等の温熱が得られる。
即ち、上記のような従来の複合ヒートポンプシステムでは、圧縮機の高圧側に流出した高温高圧の冷媒蒸気は、直接凝縮器に供給されて凝縮するので、凝縮器において、その高温高圧の冷媒蒸気が有する顕熱及び潜熱を回収し、多くの温熱を得るように構成されていた。
そして、このように圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とを凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備えた複合ヒートポンプシステムは、エンジンなどの原動機を備え、圧縮式ヒートポンプ回路において、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として同原動機の軸出力を利用すると共に、吸収式ヒートポンプ回路において、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として、同原動機の排熱を利用するというように、エンジンの軸動力及び排熱を有効利用して、高いCOPを実現することができるものとされている。
特開平8−145496号公報 特開平4−203856号公報 特開昭52−94554号公報
上記のような従来の複合ヒートポンプシステムは、原動機であるエンジンの排熱を、吸収式ヒートポンプ回路における再生器の熱源として供給して、高いCOPを実現するものであったが、例えば圧縮機の高圧側に流出する高温高圧の冷媒蒸気が有する熱のように、更に別の形態で発生する熱を、再生器の熱源として供給して、更なるCOPの向上を実現するものではなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原動機の軸動力を圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、同原動機の排熱を、再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備えた複合ヒートポンプシステムにおいて、一層のCOPの向上を実現する技術を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る複合ヒートポンプシステムは、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、
前記原動機の排熱を、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、
前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、
前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の低圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されている複合ヒートポンプシステムであって、その第1特徴構成は、前記圧縮機の高圧側の冷媒蒸気の熱を、前記再生器の熱源として供給する蒸気熱供給手段を備え
前記原動機の冷却水が内部に流通する冷却水用伝熱管を前記再生器に設けて、前記原動機の排熱を前記再生器の熱源として利用するように構成され、
前記蒸気熱供給手段が、前記圧縮機の高圧側から前記凝縮器に供給される冷媒蒸気と、前記冷却水用伝熱管に供給される冷却水との熱交換を行う蒸気熱供給用熱交換器で構成されている点にある。
上記第1特徴構成によれば、上記蒸気熱供給手段により、圧縮機の高圧側(圧縮機の冷媒流出側)から凝縮器の冷媒流入側に供給される過熱状態の冷媒蒸気の顕熱を、再生器の熱源として供給するので、原動機の排熱のみを再生器の熱源として供給する場合と比較して、再生器における加熱量が増加する。結果、蒸発器の冷媒流出側から吸収器の冷媒流入側に供給される冷媒蒸気量が増加させることができ、一方、蒸発器の冷媒流出側から圧縮機の低圧側(圧縮機の冷媒流入側)に供給される冷媒蒸気量が減少するので、圧縮機を駆動するための動力を低下させることができる。
したがって、再生器の熱源として利用される適切な排熱を排出する範囲内で、原動機の出力を低下させることができ、結果、一層のCOPの向上を実現することができる。
加えて、上記特徴構成によれば、上記のように蒸気熱供給手段を構成することにより、圧縮機の高圧側から凝縮器の冷媒流入側に供給される冷媒蒸気の顕熱との熱交換により、原動機の排熱を回収して比較的高温となった原動機の冷却水を一層加熱し、その加熱されて高温となった冷却水を再生器に設けられた冷却水用伝熱管に流通させるので、再生器は、冷却水用伝熱管を設けるだけで、上記原動機の排熱と圧縮機の高圧側の冷媒蒸気の顕熱とを、熱源として利用することができ、再生器の構成を簡単なものとすることができる。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムの第特徴構成は、前記冷媒がアンモニアであり、前記吸収液が水である点にある。
上記第特徴構成によれば、アンモニアである冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、原動機の排熱を、上記アンモニアを吸収可能且つアンモニアよりも沸点が高い水である吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを、凝縮器及び蒸発器を共有するように構成された複合ヒートポンプシステムにおいても、これまで説明してきたように、圧縮機の高圧側の冷媒蒸気の顕熱を再生器の熱源として供給する蒸気熱供給手段を備えるという簡単且つ廉価に実現可能な改変により、一層のCOPの向上を実現することができる。
参考形態〕
まず、本発明の複合ヒートポンプシステムを説明する前に、参考となる複合ヒートポンプシステム(以下、参考システムと呼ぶ。)の参考形態について、図1に基づいて説明する。
図1に示す参考システムは、原動機としてのエンジン20の軸出力を、アンモニアである冷媒Aを圧縮する圧縮機10の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路Xと、エンジン20の排熱を、上記アンモニアを吸収可能且つアンモニアよりも沸点が高い水である吸収液Bを加熱して冷媒を分離する再生器4の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路Yとを、凝縮器1及び蒸発器2を共有する形態で備えて構成されており、上記圧縮式ヒートポンプ回路Xと上記吸収式ヒートポンプ回路Yとを作動させることで、エンジン20の軸出力及び排熱を有効利用することができる。
上記圧縮式ヒートポンプ回路Xは、凝縮器1、膨張弁6、蒸発器2、圧縮機10を配置して構成されている。即ち、蒸発した冷媒蒸気A1が、圧縮器10において圧縮されて高温高圧状態となり、次に、その高温高圧状態の冷媒蒸気A1が、凝縮器1において、伝熱管1a内に流通する温熱用水H1に放熱して凝縮し、次に、その凝縮した冷媒液A2が、膨張弁6において、膨張して低温低圧状態となり、次に、その低温低圧状態の冷媒液A2が、蒸発器2において、伝熱管2a内に流通する冷熱用水Cから吸熱して蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気A1が再度圧縮機10に供給されるという形態で、作動するように構成されている。そして、この圧縮式ヒートポンプ回路Xにおいては、凝縮器1において温熱用水H1を加熱する形態で給湯用や暖房用等に利用可能な温熱を発生すると共に、蒸発器2において冷熱用水Cを冷却する形態で冷房用等に利用可能な冷熱を発生することができる。
尚、本願において、凝縮器1や圧縮機及び吸収器3に供給される蒸気を冷媒蒸気A1と呼ぶが、その蒸気には、冷媒の蒸気に加えて、当該冷媒よりも沸点が高い吸収液の蒸気が含まれる場合がある。また、このように冷媒蒸気A1に吸収液が含まれている場合には、当然凝縮器1から蒸発器2に供給される冷媒液A2にも吸収液が含まれることになる。
また、この圧縮式ヒートポンプ回路Xの作動時において、圧縮機10には、エンジン20の軸出力が伝達される。即ち、圧縮機10は、動力源としてエンジン20の軸動力を利用して、冷媒蒸気A1を圧縮するように構成されている。
更に、この圧縮式ヒートポンプ回路Xには、凝縮器1から膨張弁6に供給される比較的高温の冷媒液A2により、蒸発器2から圧縮機10に供給される冷媒蒸気A1を加熱する冷媒熱交換器5が設けられている。この冷媒熱交換器5により、膨張弁6及び蒸発器2に供給される冷媒液A2の温度を低下させると共に、圧縮機10に供給する冷媒蒸気A1の温度を上昇させることで、圧縮式ヒートポンプ回路XにおけるCOPの向上が図られている。
また、上記蒸発器2には、下方に溜まる冷媒液A2を伝熱管2aに散布する冷媒液循環路2bが設けられており、これにより、蒸発器2における冷媒液A2が、良好に、伝熱管2a内に流通する冷熱用水Cから吸熱して蒸発することができる。
一方、上記吸収式ヒートポンプ回路Yは、上記凝縮器1及び上記蒸発器2に加えて、吸収器3、再生器4を配置して構成されている。即ち、蒸発器2で蒸発した冷媒蒸気A1が、吸収器3において、吸収液Bに吸収されて、その吸収熱を伝熱管3a内に流通する温熱用水H2に放熱し、その吸収液Bが、吸収液ポンプ12により吸収器3と再生器4との間で循環され、その循環する吸収液Bが、再生器4において、冷却水用伝熱管4a内に流通するエンジン冷却水JWから吸熱して加熱されることで、吸収液Bから冷媒蒸気A1が分離され、その分離された冷媒蒸気A1が凝縮器1に供給される形態で、作動するように構成されている。そして、この吸収式ヒートポンプ回路Yにおいては、凝縮器1及び吸収器3において温熱用水H1,H2を加熱する形態で給湯用や暖房用等に利用可能な温熱を発生すると共に、蒸発器2において冷熱用水Cを冷却する形態で冷房用等に利用可能な冷熱を発生することができる。
また、この吸収式ヒートポンプ回路Yの作動時において、再生器4の冷却水用伝熱管4aには、エンジン冷却水循環路21を循環するエンジン冷却水JWが、エンジン20の水ジャケット20cを流通して排熱を回収して昇温し、更に、エンジン20の排ガス流路20bに設けられた排ガス熱交換器24を流通して排ガスにより加熱された後に、供給される。即ち、この再生器4は、熱源としてエンジン20の排熱を利用するように構成されている。尚、上記エンジン冷却水循環路21には、再生器4から流出したエンジン冷却水JWを空冷して水ジャケット20Cに供給する空冷部23が設けられている。
そして、吸収式ヒートポンプ回路Yを作動するときには、エンジン冷却水JWを上記排ガス熱交換器24に流通させた後に再生器4の冷却水用伝熱管4aに供給する状態として、できるだけ高温のエンジン冷却水JWを再生器4の熱源として供給するように構成されている。
尚、例えばエンジン冷却水JWが再生器4で充分に放熱して低温となる場合において、上記空冷部23を省略しても構わない。
尚、エンジン20の排熱を再生器4の熱源として供給するにあたり、本実施形態では、エンジン20を冷却して昇温したエンジン冷却水JWを更に排ガスとの熱交換で加熱し、その加熱された冷却水JWを再生器4の冷却水用伝熱管4aに供給する構成としたが、別に、エンジン20を冷却して昇温したエンジン冷却水JWを排ガスにより加熱することなくそのまま冷却水用伝熱管4aに供給するように構成しても構わないし、また、排ガス流路20bを再生器4に設け、排ガスの熱を直接再生器4の熱源として供給するように構成しても構わない。
更に、この吸収式ヒートポンプ回路Yには、再生器4から吸収器3に供給される比較的高温の吸収液Bにより、吸収器3から再生器4に供給される吸収液Bを加熱する吸収熱交換器11が設けられている。この吸収熱交換器11により、この吸収熱交換器11により、再生器4に供給される吸収液Bの温度を上昇させて、再生器4における加熱効率を向上させると共に、吸収器3に供給される吸収液Bの温度を低下させて、吸収器3における冷媒蒸気A1に対する吸収効率を向上させることができる。
また、上述した圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yの夫々は、凝縮器1から蒸発器2に至る冷媒液A2の経路を共有する形態で、構成されている。
即ち、圧縮式ヒートポンプ回路Xが有する圧縮機10の高圧側(冷媒蒸気A1を圧縮する場合に圧縮後の冷媒蒸気A1が流出する側)と、吸収式ヒートポンプ回路Yが有する再生器4の冷媒流出側(分離後の冷媒蒸気A1が流出する側)とが、両ヒートポンプ回路X,Yが共有する凝縮器1の冷媒流入側(凝縮前の冷媒蒸気A1が流入する側)に接続されている。更に、圧縮式ヒートポンプ回路Xが有する圧縮機10の低圧側(冷媒蒸気A2を圧縮する場合に圧縮前の冷媒蒸気A1が流入する側)と、吸収式ヒートポンプ回路Yが有する吸収器3の冷媒流入側(吸収前の冷媒蒸気A1が流入する側)とが、両ヒートポンプ回路X,Yが共有する蒸発器2の冷媒流出側(蒸発後の冷媒蒸気A1が流出する側)に接続されている。
そして、このように圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yとを組み合わせた参考システムでは、図1に示すように、上記圧縮式ヒートポンプ回路Xと上記吸収式ヒートポンプ回路Yとを作動させることで、エンジン20の軸動力及び排熱を有効利用して、蒸発器2で冷房用等の多くの冷熱を得、又は、吸収器3及び凝縮器1で給湯用又は暖房用等の多くの温熱を得て、高いCOPを実現することができる。
また、上記のように圧縮式ヒートポンプ回路Xに対して吸収式ヒートポンプ回路Yを組み合わせる場合には、吸収式ヒートポンプ回路Yにおける再生器4を圧縮式ヒートポンプ回路Xにおける凝縮器1と同様の高圧状態とし、一方、吸収式ヒートポンプ回路Yにおける吸収器3を圧縮式ヒートポンプ回路Xにおける蒸発器2と同様の低圧状態とする必要がある。よって、再生器4から吸収器3に供給される吸収液Bは、膨張弁13により減圧され、吸収器3から再生器4に供給される吸収液Bは、吸収液ポンプ12により加圧される形態で、再生器4と吸収器3との間で吸収液Bが循環されている。
また、再生器4の冷媒流出側には、再生器4から凝縮器1に供給される冷媒蒸気A1を分縮させる分縮器12が設けられており、この分縮器12は、伝熱管12a内に流通する温熱用水H3により再生器4から流出した冷媒蒸気A1を冷却することで冷媒蒸気A1の一部を凝縮させて、冷媒濃度が高い冷媒蒸気A1を凝縮器1に供給すると共に、凝縮した冷媒液を再生器4に戻すように構成されている。
尚、凝縮器1と、吸収器3と、分縮器12は、個々に別用途の温熱用水H1,H2,H3を加熱するように構成しても構わないが、例えば、温熱用水を、凝縮器1、吸収器3、分縮器12の順に温熱用水を加熱するように、同じ温熱用水を加熱するように構成しても構わない。
これまで説明してきた参考システムは、図1に示すように、一層のCOPの向上を実現するべく、圧縮機10の高圧側の冷媒蒸気A1の顕熱を、再生器4の熱源として供給する蒸気熱供給手段Zを備えており、その詳細構成について、以下に説明を加える。
圧縮機10の高圧側から凝縮器1の冷媒流入側には、圧縮機10で圧縮され過熱状態となる冷媒蒸気A1が供給されるのであるが、再生器4には、上述したようなエンジン冷却水JWが流通する冷却水用伝熱管4aとは別に、その過熱状態の冷媒蒸気A1が流通する冷媒蒸気用伝熱管4bが設けられている。
即ち、そして、この冷媒蒸気用伝熱管4bを再生器4に設けることで、圧縮機10の高圧側の冷媒蒸気A1の顕熱を、再生器4の熱源として供給する蒸気熱供給手段Zが構成されている。
そして、このような蒸気熱供給手段Zが設けられていることにより、圧縮機10の高圧側から凝縮器1の冷媒流入側に供給される過熱状態の冷媒蒸気A1の顕熱が、再生器4の熱源として供給されるので、エンジン20の排熱のみが再生器4の熱源として供給される場合と比較して、再生器4における加熱量が増加する。結果、蒸発器2の冷媒流出側から吸収器3の冷媒流入側に供給される冷媒蒸気A1の量を増加させることができ、一方、蒸発器2の冷媒流出側から圧縮機10の低圧側(圧縮機の冷媒流入側)に供給される冷媒蒸気A1の量が減少するので、圧縮機10を駆動するための動力を低下させることができる。
そして、このような圧縮機10を駆動するための動力の低下は、エンジン20の出力低下が可能となり、エンジン20の出力を、再生器4の熱源として利用される適切な排熱を排出する範囲内でバランス良く低下させることにより、一層のCOPの向上が実現されるのである。
また、上記蒸気熱供給手段Zが、圧縮機10の高圧側の冷媒蒸気A1が流通する冷媒蒸気用伝熱管4bを直接再生器4に設けることで構成されているので、冷媒蒸気A1の顕熱が再生器4における吸収液Bに直接伝達され、再生器4の加熱効率が高くなり、熱効率の向上が図られている。
〔第実施形態〕
次に、本発明の複合ヒートポンプシステム(以下、本システムと呼ぶ。)の第実施形態について、図2に基づいて説明する。
尚、上述した参考形態の参考システムと同様の構成については、図面において同じ符号を付しており、詳細な説明については割愛する。
図2に示す本システムは、上述した参考形態の参考システムに対して、一層のCOPの向上を実現するための蒸気熱供給手段Zの具体的構成が異なる。
即ち、圧縮機10の高圧側から凝縮器1の冷媒流入側には、圧縮機10で圧縮され過熱状態となる冷媒蒸気A1が供給されるのであるが、この冷媒蒸気A1と、冷却水用伝熱管4aに供給されるエンジン冷却水JWとの熱交換を行う蒸気熱供給用熱交換器13が設けられており、この蒸気熱供給用熱交換器13により、圧縮機10の高圧側の冷媒蒸気A1の顕熱を、再生器4の熱源として供給する蒸気熱供給手段Zが構成されている。
そして、このような蒸気熱供給手段Zが設けられていることでも、上述した参考実施形態と同様に、再生器4における加熱効率の向上及び吸収器3における吸収効率の向上が実現され、結果、圧縮機を駆動するための動力が低下し、一層のCOPの向上が実現されるのである。
更に、上記蒸気熱供給手段Zが、上記蒸気熱供給用熱交換器13により構成されているので、エンジン20の排熱を回収して比較的高温となったエンジン冷却水JWを、蒸気熱供給用熱交換器13において過熱状態の冷媒蒸気A1の顕熱との熱交換により一層加熱し、その加熱されて高温となったエンジン冷却水JWのみが再生器4に設けられた冷却水用伝熱管4aに流通させることになる。よって、再生器4には、冷却水用伝熱管4aを設けるだけという比較的簡単な構成とされている。
尚、上記夫々の実施の形態では、一般的な複合ヒートポンプシステムと同様に、冷媒をアンモニアとし、吸収液を水としたが、別の冷媒及び吸収液を利用しても構わない。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムは、原動機の軸動力を圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、同原動機の排熱を、再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備え、熱を有効利用して、一層のCOPの向上を実現する複合ヒートポンプシステムとして有効に利用可能である。
参考形態の複合ヒートポンプシステムの概略構成図 実施形態の複合ヒートポンプシステムの概略構成図
1:凝縮器
2:蒸発器
3:吸収器
4:再生器
4a:冷却水用伝熱管
4b:冷媒蒸気用伝熱管
10:圧縮機
13:蒸気熱供給用熱交換器
20:エンジン(原動機)
A:冷媒
B:吸収液
JW:エンジン冷却水(原動機の冷却水)
X:圧縮式ヒートポンプ回路
Y:吸収式ヒートポンプ回路
Z:蒸気熱供給手段

Claims (2)

  1. 原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、
    前記原動機の排熱を、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、
    前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、
    前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の低圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されている複合ヒートポンプシステムであって、
    前記圧縮機の高圧側の冷媒蒸気の熱を、前記再生器の熱源として供給する蒸気熱供給手段を備え
    前記原動機の冷却水が内部に流通する冷却水用伝熱管を前記再生器に設けて、前記原動機の排熱を前記再生器の熱源として利用するように構成され、
    前記蒸気熱供給手段が、前記圧縮機の高圧側から前記凝縮器に供給される冷媒蒸気と、前記冷却水用伝熱管に供給される冷却水との熱交換を行う蒸気熱供給用熱交換器で構成されている複合ヒートポンプシステム。
  2. 前記冷媒がアンモニアであり、前記吸収液が水である請求項1に記載の複合ヒートポンプシステム。
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