JP4815232B2 - 複合ヒートポンプシステム - Google Patents

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本発明は、エンジンなどの原動機の軸動力を、圧縮機においてアンモニアなどの冷媒を圧縮するための動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、同原動機の排熱を、再生器において水などの吸収液を加熱して冷媒を分離するための熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備えた複合ヒートポンプシステムに関する。
従来の冷凍機として、上記のように圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とを組み合わせた複合ヒートポンプシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
この複合ヒートポンプシステムは、圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の冷媒流入側と、吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されているという形態で、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とが、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で構成されている。そして、上記圧縮式ヒートポンプ回路と上記吸収式ヒートポンプ回路とを作動させることで、蒸発器で冷房用等の冷熱が得られ、又、吸収器及び凝縮器で給湯用又は暖房用等の温熱が得られる。
そして、このように圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とを凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備えた複合ヒートポンプシステムは、エンジンなどの原動機を備え、圧縮式ヒートポンプ回路において、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として同原動機の軸出力を利用すると共に、吸収式ヒートポンプ回路において、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として、同原動機の排熱を利用するというように、エンジンの軸動力及び排熱を有効利用して、高いCOPを実現することができるものとされている。
また、上記複合ヒートポンプシステムとは異なるが、圧縮式ヒートポンプ回路のみを備えた従来の圧縮式ヒートポンプシステムとして、エンジンなどの原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路を備えると共に、同原動機の軸動力により作動されて発電を行う発電機を備えた圧縮式ヒートポンプシステムが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
この圧縮式ヒートポンプシステムは、原動機を定格運転等の高効率な運転状態に維持して、原動機の軸出力の余剰分により発電機を作動して、システム効率を向上することができるものとされている。
特開平8−145496号公報 特開2001−324240号公報
上記特許文献1に記載の複合ヒートポンプシステムでは、圧縮式ヒートポンプ回路及び吸収式ヒートポンプ回路により、原動機の軸出力と排熱とを有効利用して、高いCOPを実現することができるが、熱負荷が低いときにおいても、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路との両方を作動させるので、その熱負荷に対する両ヒートポンプ回路の作動ロスの割合が大きくなって、システム全体としての効率が低下する。
また、このような複合ヒートポンプシステムにおいて、上記特許文献2のように、原動機の軸動力により作動されて発電を行う発電機を備えることで、原動機を定格運転等の高効率な運転状態に維持して、原動機の軸出力の余剰分により発電機を作動するように構成した場合でも、熱負荷が低いときにおける両ヒートポンプ回路の作動ロスが大きく、システム効率を充分に向上することができない。更に、熱負荷が無いときにおいては、吸収式ヒートポンプ回路において原動機の排熱を有効利用することができないので、システムを停止するか、又は、原動機の軸出力のみを利用して発電機を作動するという低効率な運転を行うことになる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原動機の軸動力を圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、同原動機の排熱を、再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備えた複合ヒートポンプシステムにおいて、システム効率を向上しながら、熱負荷の変動に応じて合理的に運転可能とする技術を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る複合ヒートポンプシステムは、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、
前記原動機の排熱を、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、
前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、
前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の低圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されている複合ヒートポンプシステムであって、その第1特徴構成は、前記原動機と前記圧縮機とを連結する連結部が、前記原動機の軸動力を前記圧縮機に伝達させて前記圧縮機を冷媒を圧縮する流体ポンプとして作動させるポンプ作動状態と、前記原動機の軸動力を前記圧縮機に伝達させない原動機軸動力否伝達状態とで連結状態を切換自在に構成され、
熱負荷に基づいて前記連結部の連結状態の切換制御を行う連結状態制御手段を備え
前記圧縮機が、前記流体ポンプとして作動したときの圧縮方向とは逆方向の冷媒の流通により軸出力を出力する流体モータとして作動するように構成され、
前記連結部が、前記連結状態を、前記原動機軸動力否伝達状態として、前記圧縮機をモータとして作動させて当該圧縮機の軸出力を前記原動機の軸動力に付加するモータ作動状態に切換自在に構成されているとともに、
前記凝縮器への冷媒の流入を断続可能な冷媒流入側開閉弁を備え、
前記連結状態制御手段が、前記連結部の連結状態を前記モータ作動状態としたときに前記冷媒流入側開閉弁を閉状態として、前記凝縮器への冷媒の流入を阻止した状態で前記再生器から前記圧縮機へ冷媒を供給するように構成されている点にある。
上記第1特徴構成によれば、上記連結部の連結状態を上記ポンプ作動状態とすれば、吸収式ヒートポンプ回路を作動させるのに加えて、原動機の軸動力が圧縮機に伝達されて圧縮機が流体ポンプとして作動して圧縮式ヒートポンプ回路を作動させることができるので、蒸発器で冷熱として得られる熱量、又は、吸収器及び凝縮器で温熱として得られる熱量を、大きいものとすることができる。一方、上記連結部の連結状態を上記原動機軸動力否伝達状態とすれば、原動機の軸動力が圧縮器に伝達させずに圧縮式ヒートポンプ回路の作動を停止させることができるので、蒸発器で冷熱として得られる熱量、又は、吸収器及び凝縮器で温熱として得られる熱量を、小さくすることができる。
よって、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態を制御して、熱負荷が比較的大きいときに上記ポンプ作動状態とすれば、原動機の軸出力及び排熱の両方を有効利用して、圧縮式ヒートポンプ回路及び吸収式ヒートポンプ回路の両方を作動させて、蒸発器又は吸収器及び凝縮器により、大きな熱負荷に対して充分に大きな冷熱又は温熱を得ることができる。上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態を制御して、熱負荷が比較的小さいときに上記原動機軸動力否伝達状態とすれば、圧縮式ヒートポンプ回路の作動を停止して、原動機の軸出力を、圧縮機で消費することなく、熱負荷に対する冷熱又は温熱の発生以外の発電用等別の用途に利用することができる。
したがって、システム効率を向上しながら、熱負荷の変動に応じて合理的に運転可能とする複合ヒートポンプシステムを実現することができる。
加えて、上記特徴構成によれば、上記連結部を、圧縮機を上記流体モータとして作動させるモータ作動状態とすれば、圧縮式ヒートポンプ回路及び吸収式ヒートポンプ回路の作動を停止すると共に、再生器で原動機の排熱を熱源として吸収液を加熱して得た冷媒を、圧縮機において上記圧縮方向とは逆方向に流通させて、圧縮機を流体モータとして作動させ、原動機の軸出力に加えて、流体モータとして作動する圧縮機の軸出力を、熱負荷に対する冷熱又は温熱の発生以外の別の用途に利用することができる。
よって、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態を制御して、熱負荷が極めて小さいとき、又は、熱負荷が無いときでも、運転を停止することなく、原動機軸動力否伝達状態としてのモータ作動状態とすれば、吸収式ヒートポンプ回路及び圧縮式ヒートポンプ回路の作動を停止して、原動機の軸出力と流体モータとして作動する圧縮機の軸出力とを、発電用等の別の用途に有効利用することができる。
また、上記特徴構成によれば、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態の切換制御を行うにあたり、連結部の連結状態を上記モータ作動状態するときには、上記冷媒流入側開閉弁を閉状態として、凝縮器への冷媒の流入を阻止し、当該冷媒を流体モータとして作動する圧縮機側に逆流させて、当該圧縮機から軸出力を発生させることができる。
一方、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態の切換制御を行うにあたり、連結部の連結状態をポンプ作動状態又は下記第3特徴構成における連結解離状態とするときには、上記冷媒流入側開閉弁を開状態として、凝縮器への冷媒の流入を許容し、吸収式ヒートポンプ回路Yを作動させて、冷熱又は温熱を得ることができる。
尚、本願において、上記圧縮式ヒートポンプ回路や上記吸収式ヒートポンプ回路を作動させるとは、夫々のヒートポンプ回路のポンプや弁等の各種補機を、蒸発器又は吸収器及び凝縮器により冷熱又は温熱を得るように動作させることを言う。逆に、夫々のヒートポンプ回路の作動を停止するとは、夫々のヒートポンプ回路のポンプや弁等の各種補機を、蒸発器又は吸収器及び凝縮器により冷熱又は温熱を得るようには動作させないことを言うが、このとき、夫々の補機については、冷熱又は温熱を得るという目的以外の目的で動作させても構わない。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムの第2特徴構成は、前記原動機の軸動力により作動されて発電を行う発電機を備えた点にある。
上記第2特徴構成によれば、上記発電機を備えることで、上記連結状態制御手段により、熱負荷が比較的小さいときに、上記連結部の連結状態を上記原動機軸動力否伝達状態とし、圧縮式ヒートポンプ回路の作動を停止した場合に、原動機の軸出力を、発電機の作動源として有効に利用して、その発電機の発電出力を、補機や他の電力負荷等において有効利用することができ、結果、本複合ヒートポンプシステムを、熱と電気とを併給するコジェネレーションシステムとして機能させることができる。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムの第3特徴構成は、前記連結部が、前記連結状態を、前記原動機軸動力否伝達状態として、前記原動機と前記圧縮機との連結を解離させる連結解離状態に切換自在に構成されている点にある。
上記第3特徴構成によれば、上記連結部を、原動機と圧縮機との連結を解離させる連結解離状態とすれば、原動機の排熱を利用して吸収式ヒートポンプ回路を作動させながら、圧縮式ヒートポンプ回路の作動を停止することができ、蒸発器又は吸収器及び凝縮器により、小さな熱負荷に対して適切な小さな冷熱又は温熱を得ながら、原動機の軸出力を、圧縮機で消費することなくそのまま、熱負荷に対する冷熱又は温熱の発生以外の別の用途に利用することができる。
よって、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態を制御して、熱負荷が比較的小さいときに、原動機軸動力否伝達状態としての連結解離状態とすれば、吸収式ヒートポンプ回路を作動させて比較的小さな冷熱又は温熱を得ながら、圧縮式ヒートポンプ回路の作動を停止して、原動機の軸出力を発電用等の別の用途に有効利用することができる。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムの第特徴構成は、前記原動機がエンジンであり、
前記エンジンの排ガスを熱源として前記再生器から流出する冷媒を過熱可能な過熱部を備え、
前記連結状態制御手段が、前記連結部の連結状態を前記モータ作動状態としたときに前記過熱部を作動させるように構成されている点にある。
上記第特徴構成によれば、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態の切換制御を行うにあたり、連結部の連結状態を上記モータ作動状態するときには、上記過熱部を作動させて、当該過熱部によりエンジンから排出される比較的高温の排ガスを熱源として比較的高温に過熱した冷媒を、流体モータとして作動する圧縮機に供給することで、圧縮部から比較的大きな軸出力を発生させることができる。
一方、上記連結状態制御手段により、熱負荷に基づいて上記連結部の連結状態の切換制御を行うにあたり、連結部の連結状態をポンプ作動状態又は上記第3特徴構成における連結解離状態とするときには、上記過熱部の作動を停止して、エンジンの冷却水や排ガス等から得られる排熱の多くを再生器の熱源として利用し、再生器において吸収液から良好に冷媒を分離することで、COPの向上を図ることができる。
本発明の複合ヒートポンプシステム(以下、本システムと呼ぶ。)の実施の形態について、図1〜図3に基づいて説明する。
本システムは、原動機としてのエンジン20の軸出力を、アンモニアである冷媒Aを圧縮する圧縮機10の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路Xと、エンジン20の排熱を、上記アンモニアを吸収可能且つアンモニアよりも沸点が高い水である吸収液Bを加熱して冷媒を分離する再生器4の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路Yとを、凝縮器1及び蒸発器2を共有する形態で備えて構成されており、上記圧縮式ヒートポンプ回路Xと上記吸収式ヒートポンプ回路Yとを作動させることで、エンジン20の軸出力及び排熱を有効利用することができる。
上記圧縮式ヒートポンプ回路Xは、凝縮器1、膨張弁6、蒸発器2、圧縮機10を配置して構成されている。即ち、蒸発した冷媒蒸気A1が、圧縮器10において圧縮されて高温高圧状態となり、次に、その高温高圧状態の冷媒蒸気A1が、凝縮器1において、伝熱管1a内に流通する温熱用水Hに放熱して凝縮し、次に、その凝縮した冷媒液A2が、膨張弁6において、膨張して低温低圧状態となり、次に、その低温低圧状態の冷媒液A2が、蒸発器2において、伝熱管2a内に流通する冷熱用水Cから吸熱して蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気A1が再度圧縮機10に供給されるという形態で、作動するように構成されている。そして、この圧縮式ヒートポンプ回路Xにおいては、凝縮器1において温熱用水Hを加熱する形態で給湯用や暖房用等に利用可能な温熱を発生すると共に、蒸発器2において冷熱用水Cを冷却する形態で冷房用等に利用可能な冷熱を発生することができる。
尚、本願において、凝縮器1や圧縮機及び吸収器3に供給される蒸気を冷媒蒸気A1と呼ぶが、その蒸気には、冷媒の蒸気に加えて、当該冷媒よりも沸点が高い吸収液の蒸気が含まれる場合がある。また、このように冷媒蒸気A1に吸収液が含まれている場合には、当然凝縮器1から蒸発器2に供給される冷媒液A2にも吸収液が含まれることになる。
また、この圧縮式ヒートポンプ回路Xの作動時において、圧縮機10には、エンジン20の軸出力が、ベルトとプーリとからなるベルト伝動部20a及び連結部14を通じて伝達される。即ち、圧縮機10は、動力源としてエンジン20の軸動力を利用して、冷媒蒸気A1を圧縮する流体ポンプとして作動するように構成されている。
更に、この圧縮式ヒートポンプ回路Xには、凝縮器1から膨張弁6に供給される比較的高温の冷媒液A2により、蒸発器2から圧縮機10に供給される冷媒蒸気A1を過熱する再生熱交換器5が設けられている。この再生熱交換器5により、膨張弁6及び蒸発器2に供給される冷媒液A2の温度を低下させると共に、圧縮機10に供給する冷媒蒸気A1の温度を上昇させることで、圧縮式ヒートポンプ回路XにおけるCOPの向上が図られている。
また、上記蒸発器2には、下方に溜まる冷媒液A2を伝熱管2aに散布する冷媒液循環路2bが設けられており、これにより、蒸発器2における冷媒液A2が、良好に、伝熱管2a内に流通する冷熱用水Cから吸熱して蒸発することができる。
一方、上記吸収式ヒートポンプ回路Yは、上記凝縮器1及び上記蒸発器2に加えて、吸収器3、再生器4を配置して構成されている。即ち、蒸発器2で蒸発した冷媒蒸気A1が、吸収器3において、吸収液Bに吸収されて、その吸収熱を伝熱管3a内に流通する温熱用水Hに放熱し、その吸収液Bが、吸収液ポンプ12により吸収器3と再生器4との間で循環され、その循環する吸収液Bが、再生器4において、伝熱管4a内に流通するエンジン冷却水JWから吸熱して加熱されることで、吸収液Bから冷媒蒸気A1が分離され、その分離された冷媒蒸気A1が凝縮器1に供給される形態で、作動するように構成されている。そして、この吸収式ヒートポンプ回路Yにおいては、凝縮器1及び吸収器3において温熱用水Hを加熱する形態で給湯用や暖房用等に利用可能な温熱を発生すると共に、蒸発器2において冷熱用水Cを冷却する形態で冷房用等に利用可能な冷熱を発生することができる。尚、凝縮器1と、吸収器3とは、個々に別用途の温熱用水Hを加熱するように構成しても構わないが、凝縮器1が吸収器3よりも温熱用水Hを高温に加熱することができることから、吸収器3で加熱された温熱用水Hを凝縮器1で更に高温に加熱するように構成しても構わない。
また、この吸収式ヒートポンプ回路Yの作動時において、再生器4の伝熱管4aには、エンジン冷却水循環路21を循環するエンジン冷却水JWが、エンジン20の水ジャケット20cを流通して排熱を回収して昇温し、更に、エンジン20の排ガス流路20bに設けられた排ガス熱交換器24を流通して排ガスにより加熱された後に、供給される。即ち、この再生器4は、熱源としてエンジンの排熱を利用するように構成されている。尚、上記エンジン冷却水循環路21には、再生器4から流出したエンジン冷却水JWを空冷して水ジャケット20Cに供給する空冷部23が設けられている。
また、エンジン冷却水循環路21は、複数の開閉弁25の開閉状態を切り換えることで、エンジン冷却水JWを、上記排ガス熱交換器24に流通させた後に再生器4の伝熱管4aに供給する状態と、上記排ガス熱交換器24に流通させずに再生器4の伝熱管4aに供給する状態とに切換自在に構成されている。
そして、吸収式ヒートポンプ回路Yを作動するときには、エンジン冷却水JWを上記排ガス熱交換器24に流通させた後に再生器4の伝熱管4aに供給する状態として、できるだけ高温のエンジン冷却水JWを再生器4の熱源として供給するが、吸収式ヒートポンプ回路Yの作動を停止して後述する発電運転モードとするときには、エンジン冷却水JWを排ガス熱交換器24に流通させずに再生器4の伝熱管4aに供給する状態として、若干低温のエンジン冷却水JWを再生器4の熱源として供給する。
更に、上記複数の開閉弁25の開閉状態を切り換えて、上記排ガス熱交換器24に流通させずに再生器4の伝熱管4aに供給する状態とする場合には、再生器4の冷媒流出側に設けられた複数の開閉弁28を切り換えることで、再生器4から流出した冷媒蒸気A1を、上記排ガス熱交換器24に流通させた後に圧縮機10の高圧側と凝縮器1の冷媒流入側との接続部に供給する状態と、上記排ガス熱交換器24に流通させずに同接続部に供給する状態とに切換自在に構成されている。
更に、この吸収式ヒートポンプ回路Yには、再生器4から吸収器3に供給される比較的高温の吸収液Bにより、吸収器3から再生器4に供給される吸収液Bを加熱する再生熱交換器11が設けられている。この再生熱交換器11により、再生器4に供給される吸収液Bの温度を上昇させて、再生器4における加熱効率を向上させると共に、吸収器3に供給される吸収液Bの温度を低下させて、吸収器3における冷媒蒸気A1に対する吸収効率を向上させることができる。
また、上述した圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yの夫々は、凝縮器1から蒸発器2に至る冷媒液A2の経路を共有する形態で、構成されている。
即ち、圧縮式ヒートポンプ回路Xが有する圧縮機10の高圧側(冷媒蒸気A1を圧縮する場合に圧縮後の冷媒蒸気A1が流出する側)と、吸収式ヒートポンプ回路Yが有する再生器4の冷媒流出側(分離後の冷媒蒸気A1が流出する側)とが、両ヒートポンプ回路X,Yが共有する凝縮器1の冷媒流入側(凝縮前の冷媒蒸気A1が流入する側)に接続されている。更に、圧縮式ヒートポンプ回路Xが有する圧縮機10の低圧側(冷媒蒸気A2を圧縮する場合に圧縮前の冷媒蒸気A1が流入する側)と、吸収式ヒートポンプ回路Yが有する吸収器3の冷媒流入側(吸収前の冷媒蒸気A1が流入する側)とが、両ヒートポンプ回路X,Yが共有する蒸発器2の冷媒流出側(蒸発後の冷媒蒸気A1が流出する側)に接続されている。
そして、このように圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yとを組み合わせた本システムでは、図1に示すように、上記圧縮式ヒートポンプ回路Xと上記吸収式ヒートポンプ回路Yとを作動させることで、エンジン20の軸動力及び排熱を有効利用して、蒸発器2で冷房用等の多くの冷熱を得、又は、吸収器3及び凝縮器1で給湯用又は暖房用等の多くの温熱を得て、高いCOPを実現することができる。
また、上記のように圧縮式ヒートポンプ回路Xに対して吸収式ヒートポンプ回路Yを組み合わせる場合には、吸収式ヒートポンプ回路Yにおける再生器4を圧縮式ヒートポンプ回路Xにおける凝縮器1と同様の高圧状態とし、一方、吸収式ヒートポンプ回路Yにおける吸収器3を圧縮式ヒートポンプ回路Xにおける蒸発器2と同様の低圧状態とする必要がある。よって、再生器4から吸収器3に供給される吸収液Bは、膨張弁13により減圧され、吸収器3から再生器4に供給される吸収液Bは、吸収液ポンプ12により加圧される形態で、再生器4と吸収器3との間で吸収液Bが循環されている。
これまで説明してきた本システムは、図1に示すように圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yとの両方を作動させて比較的大きな温熱又は冷熱を得るための高熱負荷運転モードと、図2に示すように吸収式ヒートポンプ回路Yのみを作動させて比較的小さな温熱又は冷熱を得るための低熱負荷運転モードと、図3に示すような両ヒートポンプ回路X,Yの作動は停止するが発電機15を作動させて発電を行う発電運転モードとの間で切換自在に構成されており、その詳細構成について以下に説明する。
圧縮機10は、上述したように冷媒蒸気A1を圧縮する流体ポンプとして作動するのに加えて、当該圧縮方向とは逆方向の冷媒蒸気A1の流通により軸出力を出力する流体モータとしても作動するように構成されている。
また、本システムには、エンジン20の軸出力により作動されて発電を行う発電機15が設けられており、この発電機15には、エンジン20の軸出力が、ベルト伝動部20a及び発電機15とエンジン20との連結を断続可能なクラッチ15aとを通じて伝達される。
更に、上記圧縮式ヒートポンプ回路Xが有する圧縮機10とエンジン20との連結部14には、圧縮機10とエンジン20との連結を断続可能なクラッチ10aと、圧縮機10の回転軸とクラッチ10aの回転軸とを一方の回転軸の回転力を他方の回転軸の回転力として伝達させる形態で連結すると共に、両回転軸の相対的な回転方向を、同方向とする正転状態と、逆方向とする逆転状態とに切換自在に構成された回転方向切換部10bとが設けられている。尚、この回転方向切換部10bは自動車などで利用される公知の歯車装置を採用することができる。
よって、連結部14の連結状態は、詳細については以下に説明するが、原動機20の軸動力を圧縮機10に伝達させて圧縮機10を、冷媒蒸気A1を圧縮する流体ポンプとして作動させるポンプ作動状態と、原動機20の軸動力を圧縮機10に伝達させない原動機軸動力否伝達状態としての連結解離状態と、同原動機軸動力否伝達状態としての原動機モータ作動状態とで切換自在に構成されている。
即ち、ポンプ作動状態では、クラッチ10aが圧縮機10とエンジン20とを連結する状態に維持されると共に、回転方向切換部10bが正転状態に維持される。よって、エンジン20の軸動力が流体ポンプとして作動する圧縮機10に伝達され、圧縮機10において冷媒蒸気A1を圧縮することができる。
また、連結解離状態では、クラッチ10aが圧縮機10とエンジン20との連結を解離させる連結解離状態に維持される。よって、エンジン20の軸動力が圧縮機10に伝達されず、圧縮機10の作動を停止することができる。
更にまた、モータ作動状態では、クラッチ10aが圧縮機10とエンジン20とを連結する状態に維持されると共に、回転方向切換部10bが逆転状態に維持される。よって、流体モータとして作動する圧縮機10の軸出力をエンジン20の軸出力に付加して、発電機15側に伝達させることができる。
凝縮器1への冷媒蒸気A1の流入を断続可能な冷媒流入側開閉弁18が設けられている。更に、圧縮機10の高圧側には、凝縮器1に向かう冷媒蒸気A1の流通を許容し逆流を阻止する高圧側逆止弁17と、冷媒蒸気A1の流通を断続可能な高圧側開閉弁16とが並列で配置されている。
また、エンジン冷却水循環路21は、複数の開閉弁25の開閉状態を切り換えることで、エンジン冷却水JWを、排ガス熱交換器24に流通させた後に再生器4の伝熱管4aに供給する状態と、排ガス熱交換器24に流通させずに再生器4の伝熱管4aに供給する状態とに切換自在に構成されている。
更に、再生器4の冷媒流出側は、複数の開閉弁28の開閉状態を切り換えることで、流出した冷媒蒸気A1を、排ガス熱交換器24に流通させて排熱により過熱する状態と、排ガス熱交換器24に流通させない状態とに切換自在に構成されている。
即ち、上記排ガス熱交換器24は、開閉弁25,28の開閉状態の切換操作により、エンジン冷却水JWと冷媒蒸気A1とを択一的に流通可能に構成されている。
また、上記排ガス熱交換器24は、上記冷媒蒸気A1を流通させる状態において、再生器4から流出する冷媒蒸気A1を過熱可能な過熱部として機能することになる。
尚、排ガス熱交換器24において、エンジン冷却水JWと冷媒Aとの混合が発生するが、吸収式ヒートポンプ回路Yにおいて、冷媒A及び吸収液Bとしてアンモニア及び水を使用し、エンジン冷却水JWについても水を使用していることから、これらの混合は特に問題ない。
また、本実施形態では、エンジン冷却水JWの加熱用、及び、冷媒蒸気A1の過熱用に、共通の上記排ガス熱交換器24を使用するように構成したが、それらを別々に配置するように構成しても構わない。
蒸発器2において冷却される冷熱用水Cを利用して消費される冷熱負荷や、凝縮器1又は吸収器3において加熱される温熱用水Hを利用して消費される温熱負荷を、本システムの熱負荷として計測する熱負荷計測部41が設けられている。
この熱負荷計測部41は、冷熱用水Cにより冷熱を消費する場合には、蒸発器2に供給される冷熱用水Cの温度及び流量や当該冷熱用水Cの冷熱を消費する冷房機器等の冷房負荷等により、その消費された冷熱負荷を計測することができ、一方、温熱用水Hにより温熱を消費する場合には、凝縮器1又は吸収器3に供給される温熱用水Hの温度及び流量や当該温熱用水Hの温熱を消費する暖房機器の暖房負荷等により、温熱負荷を計測することができる。
そして、本システムの制御装置が機能する連結状態制御手段40が設けられており、この連結状態制御手段40は、システム効率を向上しながら、熱負荷の変動に応じた合理的な運転を可能とするべく、熱負荷計測部41で計測された熱負荷に基づいて、圧縮機10とエンジン20との連結部14の連結状態の制御を伴った、高熱負荷運転モードと低熱負荷運転モードと発電運転モードとの切換制御を実行するように構成されており、以下に、その詳細について運転モード毎に説明する。
〔高熱負荷運転モード〕
図1に示すように、連結状態制御手段40は、熱負荷が予め設定された設定値よりも大きいときに、高熱負荷運転モードとして、連結部14の連結状態を上述したポンプ作動状態に切り換えて、エンジン20の軸動力を圧縮機10に伝達させる。
この高熱負荷運転モードにおいて、冷媒流入側開閉弁18は開状態に維持され、凝縮器1への冷媒蒸気A1の流入が許容され、更に、高圧側開閉弁16は閉状態に維持されて、圧縮部10における冷媒蒸気A1の逆流が阻止されている。
よって、この高熱負荷運転モードにおいては、エンジン20の軸出力により圧縮機10が流体ポンプとして作動して冷媒蒸気A1を圧縮することで、圧縮式ヒートポンプ回路Xが作動し、更に、エンジン20の排熱により再生器20が吸収液Bから冷媒蒸気A1を分離することで、吸収式ヒートポンプ回路Yが作動することになる。よって、両ヒートポンプ回路X,Yの作動により、凝縮器1及び吸収器3において充分に大きな温熱を得ると共に、蒸発器2において充分に大きな冷熱を得ることができ、この温熱又は冷熱を大きな熱負荷に利用することができる。
尚、この高熱負荷運転モードにおいては、再生器4における冷媒蒸気A1の分離を良好なものとするべく、開閉弁25,28の開閉状態の切換操作により、エンジン冷却水JWを上記排ガス熱交換器24に流通させた後に再生器4の伝熱管4aに供給する状態として、できるだけ高温のエンジン冷却水JWを再生器4の熱源として供給する。
また、この高熱負荷運転モードにおいては、上記エンジン20の軸出力は、主に圧縮機10に伝達されるのであるが、その余剰分で発電機15を作動して発電を行うことができる。また、この余剰分の軸出力が期待できない場合には、発電機15側のクラッチ15aを、発電機15とエンジン20との連結を解離させる状態としても構わない。
〔低熱負荷運転モード〕
図1に示すように、連結状態制御手段40は、熱負荷が予め設定された設定値以下且つ0よりも大きいときに、低熱負荷運転モードとして、連結部14の連結状態を上述した連結解離状態に切り換えて、エンジン20の軸動力を、圧縮機10に伝達させず、発電機15のみに伝達させて、発電に利用する。
この低熱負荷運転モードにおいて、冷媒流入側開閉弁18は開状態に維持され、凝縮器1への冷媒蒸気A1の流入が許容され、更に、高圧側開閉弁16は閉状態に維持されて、圧縮部10における冷媒蒸気A1の逆流が阻止されている。
よって、この低熱負荷運転モードにおいては、圧縮式ヒートポンプ回路Xの作動は停止されるが、エンジン20の排熱により再生器20が吸収液Bから冷媒蒸気A1を分離することで、吸収式ヒートポンプ回路Yのみが作動することになる。よって、吸収式ヒートポンプ回路Yのみの作動により、凝縮器1及び吸収器3において上記高熱負荷運転モードよりも小さな温熱を得ると共に、蒸発器2において上記高熱負荷運転モードよりも小さな冷熱を得ることができ、この温熱又は冷熱を小さな熱負荷に利用することができる。更に、エンジン20の軸出力を利用して、発電機15により発電を行って、その発電出力をポンプや制御装置などの補機や他の電力負荷等において有効利用することができる。
尚、この低熱負荷運転モードにおいては、再生器4における冷媒蒸気A12の分離を良好なものとするべく、開閉弁25,28の開閉状態の切換操作により、エンジン冷却水JWを上記排ガス熱交換器24に流通させた後に再生器4の伝熱管4aに供給する状態として、できるだけ高温のエンジン冷却水JWを再生器4の熱源として供給する。
〔発電運転モード〕
図3に示すように、連結状態制御手段40は、熱負荷が0であるときに、発電機15による発電のみを行う発電運転モードとして、連結部14の連結状態を上述したモータ作動状態に切り換えて、エンジン20の軸動力と、モータとして作動する圧縮機10の軸出力を、発電機15に伝達させる。
この発電運転モードにおいて、冷媒流入側開閉弁18は閉状態に維持され、凝縮器1への冷媒蒸気A1の流入が阻止され、更に、高圧側開閉弁16は開状態に維持されて、圧縮部10における冷媒蒸気A1の逆流が許容されている。
よって、この発電運転モードにおいては、圧縮式ヒートポンプ回路X及び吸収式ヒートポンプ回路Yの作動が停止するが、エンジン20の排熱により再生器20が吸収液Bから冷媒蒸気A1を分離することで、その再生器20から冷媒蒸気A1が発生し、その冷媒蒸気A1が流体モータとして作動する圧縮機10を逆流し、その圧縮機10から流出した冷媒蒸気A1が吸収器3に供給され吸収液Bに吸収される形態で、冷媒蒸気A1により圧縮機10を流体モータとして作動させて、圧縮器10から軸出力を出力する、所謂ランキンサイクルを利用した動力サイクルが実現される。
よって、このようにエンジン20の排熱を利用して圧縮機10から出力された軸出力は、エンジン20の軸出力に付加されて、発電機15側に伝達されるので、発電機15では、エンジン20の軸出力に加えて排熱をも利用して大きな発電出力を得ることができる。
尚、この発電運転モードにおいては、ランキンサイクルの効率を向上するべく、開閉弁25,28の開閉状態の切換操作により、上記排ガス熱交換器24を過熱部として作動させて、再生器4から流出した冷媒蒸気A1を上記排ガス熱交換器24に流通させた後に圧縮機10に供給する状態として、流体モータとして作動する圧縮器10に供給する冷媒蒸気A1の高温化が図られている。
以上のように、熱負荷に基づいて、高熱負荷運転モードと低熱負荷運転モードと発電運転モードとの切換制御を実行すれば、熱負荷の変動に拘わらず、エンジン20を常に定格運転に近い状態で運転して、エンジン20の運転効率を高いものに維持でき、更に、熱負荷に応じた温熱又は冷熱を発生しながら、余剰分のエネルギにより効率良く、発電機15を作動して発電出力を発生するというように、熱電比を変更可能なコジェネレーションシステムを実現することができる。
尚、上記実施の形態では、連結部14の連結状態を、ポンプ作動状態と、原動機軸動力否伝達状態としての連結解離状態と、原動機軸動力否伝達状態としてのモータ作動状態とで切換自在に構成したが、別に、原動機軸動力否伝達状態を、ポンプ作動状態と、原動機軸動力否伝達状態としての連結解離状態及びモータ作動状態の何れか一方とで切換自在に構成し、高熱負荷時に上記ポンプ作動状態とし、低熱負荷又は無熱負荷時に上記原動機軸動力否伝達状態とするように構成しても構わない。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムは、原動機の軸動力を圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、同原動機の排熱を、再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを、凝縮器及び蒸発器を共有する形態で備えた場合において、システム効率を向上しながら、熱負荷の変動に応じて合理的に運転可能とする複合ヒートポンプシステムとして有効に利用可能である。
本発明に係る複合ヒートポンプシステムの高熱負荷運転モードの状態を示す概略構成図 本発明に係る複合ヒートポンプシステムの低熱負荷運転モードの状態を示す概略構成図 本発明に係る複合ヒートポンプシステムの発電運転モードの状態を示す概略構成図
符号の説明
1:凝縮器
2:蒸発器
3:吸収器
4:再生器
10:圧縮機
14:連結部
15:発電機
18:冷媒流入側開閉弁
20:エンジン(原動機)
24:排ガス熱交換器(過熱部)
40:連結状態制御手段
41:熱負荷計測部
A:冷媒
B:吸収液
X:圧縮式ヒートポンプ回路
Y:吸収式ヒートポンプ回路

Claims (4)

  1. 原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、
    前記原動機の排熱を、吸収液を加熱して冷媒を分離する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、
    前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の高圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する再生器の冷媒流出側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、
    前記圧縮式ヒートポンプ回路が有する圧縮機の低圧側と、前記吸収式ヒートポンプ回路が有する吸収器の冷媒流入側とが、当該両ヒートポンプ回路が共有する蒸発器の冷媒流出側に接続されている複合ヒートポンプシステムであって、
    前記原動機と前記圧縮機とを連結する連結部が、前記原動機の軸動力を前記圧縮機に伝達させて前記圧縮機を冷媒を圧縮する流体ポンプとして作動させるポンプ作動状態と、前記原動機の軸動力を前記圧縮機に伝達させない原動機軸動力否伝達状態とで連結状態を切換自在に構成され、
    熱負荷に基づいて前記連結部の連結状態の切換制御を行う連結状態制御手段を備え
    前記圧縮機が、前記流体ポンプとして作動したときの圧縮方向とは逆方向の冷媒の流通により軸出力を出力する流体モータとして作動するように構成され、
    前記連結部が、前記連結状態を、前記原動機軸動力否伝達状態として、前記圧縮機をモータとして作動させて当該圧縮機の軸出力を前記原動機の軸動力に付加するモータ作動状態に切換自在に構成されているとともに、
    前記凝縮器への冷媒の流入を断続可能な冷媒流入側開閉弁を備え、
    前記連結状態制御手段が、前記連結部の連結状態を前記モータ作動状態としたときに前記冷媒流入側開閉弁を閉状態として、前記凝縮器への冷媒の流入を阻止した状態で前記再生器から前記圧縮機へ冷媒を供給するように構成されている複合ヒートポンプシステム。
  2. 前記原動機の軸動力により作動されて発電を行う発電機を備えた請求項1に記載の複合ヒートポンプシステム。
  3. 前記連結部が、前記連結状態を、前記原動機軸動力否伝達状態として、前記原動機と前記圧縮機との連結を解離させる連結解離状態に切換自在に構成されている請求項1又は2に記載の複合ヒートポンプシステム。
  4. 前記原動機がエンジンであり、
    前記エンジンの排ガスを熱源として前記再生器から流出する冷媒を過熱可能な過熱部を備え、
    前記連結状態制御手段が、前記連結部の連結状態を前記モータ作動状態としたときに前記過熱部を作動させるように構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の複合ヒートポンプシステム。
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