JP4812584B2 - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明基板上に、第1電極と光電変換層と第2電極とが順次積層されてなる光起電力素子が複数個直列接続されてなる光起電力層と、樹脂からなる充填材とが順に配置される太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法に関する。
近年、太陽電池の低コスト化、高効率化を両立するために原材料の使用量が少ない薄膜系太陽電池モジュールの開発が精力的に行われている。このような薄膜系太陽電池モジュールの断面図の一例を、図7及び図8に示す。
一般的に、薄膜系太陽電池モジュールの光起電力素子は、ガラス等の遮水性の透明基板110上に第1電極111/光電変換層112、113/第2電極113を順次基板側からのレーザー照射によりパターニングしながら積層して形成される。又、薄膜系太陽電池モジュールは、当該光起電力素子上にPET(Poly Ethylene Terephtalate)等の保護材116をEVA(Ethylene Vinyl Acetate)等の充填材115によって接着して形成される(例えば、特許文献1参照)。
尚、充填材115は、保護材116と光起電力素子との接着剤及び緩衝剤としての機能を有し、保護材116は外部からの水分の浸入を防止する機能を有している。
特開昭63−261883号公報
太陽電池モジュールは屋外で長期間に渡って用いられるため、水分の侵入や膜の剥離が生じないような信頼性が求められている。
しかしながら、従来の技術では、図7及び図8に示すように、太陽電池モジュールの端部から、充填材115と透明基板110との接着面などを介して、水分が侵入していた。又、水分の侵入によって、透明基板110表面と光電変換層112との界面が剥離するなど膜の剥離が頻繁に発生していた。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、水分の浸入を防止し、膜の剥離が生じにくい太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、透明基板上に、第1電極と光電変換層と第2電極とが順次積層されてなる光起電力素子が複数個直列接続されてなる光起電力層が配置される太陽電池モジュールであって、当該太陽電池モジュールの発電領域の周囲に沿って存在する周辺領域の端部において、透明基板上に配置され、光起電力層とは電気的に分離して配置された、第1電極と光電変換層とが順次積層されてなる積層体と、光起電力層及び積層体上に配置される、樹脂からなる充填材とを備え、積層体上の充填材の架橋率は、光起電力層上の充填材の架橋率よりも高い太陽電池モジュールであることを要旨とする。
第1の特徴に係る太陽電池モジュールによると、周辺領域の端部に積層体を配置することにより、充填材と透明基板との接着面を介して、端部から水分が侵入することを防止するとともに、周辺領域の充填材の架橋率を上げることにより、第2電極と充填材との密着性を向上させ、水分が侵入することを防止する。このように、水分が侵入することを防止するため、膜の剥離を生じにくくすることができる。
又、第1の特徴に係る太陽電池モジュールにおいて、積層体上の充填材の架橋率は、85%以上であることが好ましい。
本発明の第2の特徴は、透明基板上に、第1電極と光電変換層と第2電極とが順次積層されてなる光起電力素子が複数個直列接続されてなる光起電力層が配置される太陽電池モジュールの製造方法であって、透明基板上に光起電力層を形成するとともに、当該太陽電池モジュールの発電領域の周囲に沿って存在する周辺領域の端部の透明基板上に、光起電力層とは電気的に分離している、第1電極と光電変換層と第2電極とが順次積層されてなる積層体を形成する工程と、光起電力層及び積層体上に、樹脂からなる充填材を配置する工程と、充填材が配置されている面側から、発電領域の周囲に沿って、積層体の上部で吸収される波長のレーザー光を照射する工程とを含む太陽電池モジュールの製造方法であることを要旨とする。
第2の特徴に係る太陽電池モジュールの製造方法によると、周辺領域の端部に積層体を配置することにより、充填材と透明基板との接着面を介して、端部から水分が侵入することを防止するとともに、周辺領域にレーザー光を照射することにより、第2電極と充填材との密着性を向上させ、水分が侵入することを防止する。このように、水分が侵入することを防止するため、膜の剥離を生じにくくすることができる。
本発明によると、水分の浸入を防止し、膜の剥離が生じにくい太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することができる。
次に、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(太陽電池モジュール)
本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールの上面図を図1に示す。薄膜系太陽電池モジュールは、中央の枠内(白抜きの領域)が発電領域となる。図2は、図1のA−A断面図であり、図1の上端面(図1の丸で囲んだ部分)を拡大したものである。
本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールは、図2に示すように、透明基板10上に、光起電力素子が複数個直列接続されている光起電力層と充填材15と保護材16とが順に配置される。光起電力素子は、透明導電膜(第1電極)11と光電変換層12及び13と裏面電極(第2電極)15とを順次積層して形成される。又、図1では、透明基板10の光入射側と反対の裏面側に、複数の光起電力素子と充填材15と保護材16とが順に配置されている。
透明基板10は、太陽電池モジュールの単一基板であり、透明基板10の光入射側と反対の裏面側には、複数の光起電力素子が形成される。透明基板10は、ガラス等の光透過性の部材により構成される。
透明導電膜11(第1電極)は、透明基板10上を平面視したときに短冊状に形成される。透明導電膜11は、ZnO,In23,SnO2,CdO,TiO2,CdIn24,Cd2SnO4,Zn2SnO4にSn,Sb,F,Alをドープした金属酸化物の一群より選択された一種類あるいは複数種類の積層体により構成される。なお、ZnOは、高い光透過性、低抵抗性、可塑性を有し、低価格であるため透明導電膜材料として好適である。
光電変換層12及び13は、透明導電膜11上に短冊状に形成される。光電変換層12及び13は、非結晶シリコン半導体により構成される。本実施形態に係る光電変換層12及び13は、それぞれ非晶質シリコン半導体及び微結晶シリコン半導体により構成される。尚、本明細書において、「微結晶」の用語は、多数の微小な結晶粒を含むものを意味し、部分的に非晶質状態を含む状態をも意味するものとする。
ここで、本実施形態に係る光電変換層12は、p-i-n型の非晶質シリコン半導体を順次積層して形成され、光電変換層13は、p-i-n型の微結晶シリコン半導体を順次積層して形成される。このような非晶質シリコンと微結晶シリコンを用いたタンデム型太陽電池モジュールは、光吸収波長が異なる二種類の半導体を積層した構造を有し、太陽光スペクトルを有効に利用することができる。
裏面電極14(第2電極)は、光電変換層12及び13上に短冊状に形成される。裏面電極14は、Ag等の導電性部材により構成される。
保護材16は、充填材15上に配置される。保護材16は、PET、PEN、ETFE、PVDF、PCTFE、PVF、PC、アクリル、ガラス等の樹脂フィルムにより構成される。
保護材16は、充填材15によって、光起電力素子上に接着される。充填材15は、EVA、EEA、PVB、シリコン、ウレタン、アクリル、エポキシ等の樹脂により構成される。充填材15は、保護材16と光起電力素子との接着剤及び緩衝剤としての機能を有する。
又、太陽電池モジュールの発電領域の周囲に沿って存在する周辺領域の端部の透明基板10上には、光起電力層とは電気的に分離している、透明導電膜11と光電変換層12、13と裏面電極14とが順次積層されてなる積層体20が配置される。ここで、積層体20は、発電に供しない無効領域であり、少なくとも透明導電膜11と光電変換層とが積層されて形成されていればよい。
又、積層体20上の充填材17の架橋率は、光起電力層上の充填材15の架橋率よりも高い。即ち、積層体20を構成する裏面電極14と充填材15との間に、架橋率が高くなるように変質した充填材17が存在する。この充填材17の架橋率は、85%以上であることが好ましい。ここで、充填材の架橋率は、架橋材中のゲル分率を測定することで求めた。太陽電池モジュールから充填材17を引き剥がし、重量を測定した。次に、充填材17をキシレン溶媒中に浸漬することにより、架橋しておらず、ゾル状態になっている領域を溶媒中の溶出させた。次いで、キシレン溶液を蒸発させ、架橋したゲル領域を抽出した。そして、抽出されたゲル領域の重量を測定し、溶媒に浸漬前の重量に対する比率をとることで、ゲル分率を求めた。計算式は以下の通りである。
ゲル分率(%)=(未溶解分の重量/試料の元の重量)×100
このようにして求めたゲル分率を、本願にあっては架橋率と定義した。
又、図3に、本実施形態に係る太陽電池モジュールの断面構造を示す。上述した太陽電池モジュール100には、その端部に沿って、ブチルゴム等の樹脂30を介在させ、アルミニウム等の金属フレーム31が取り付けられる。この樹脂30及び金属フレーム31で覆われていない部分が、太陽電池モジュール100の発電領域(有効領域)となる。本実施形態では、太陽電池モジュール100の金属フレーム31で覆われた周辺部の充填材の架橋率が、中央部の架橋率の充填材の架橋率よりも高い。
(太陽電池モジュールの製造方法)
本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールの製造方法について、図4及び図5を用いて説明する。
図4(a)に示すように、透明基板10上に、スパッタにより透明導電膜11を形成する。そして、図4(b)に示すように、透明導電膜11は、YAGレーザーの照射により短冊状にパターニングされ、各光起電力素子間で電気的に分離される。
次に、図4(c)に示すように、プラズマCVD法により、光電変換層12及び13を形成する。具体的には、透明導電膜11上にp-i-n型の非晶質シリコン半導体を順次積層して光電変換層12を形成し、当該光電変換層12上にp-i-n型の微結晶シリコン半導体を順次積層して光電変換層13を形成する。光電変換層12及び13は、図4(d)に示すように、透明導電膜11のパターニング位置から所定間隔の位置にYAGレーザーを照射することにより短冊状にパターニングされる。
次に、図4(e)に示すように、裏面電極14が、光電変換層13上にスパッタ等により形成される。次に、図4(f)に示すように、裏面電極14は、光電変換層12及び13のパターニング位置から所定間隔の位置に裏面側からYAGレーザーを照射することにより短冊状にパターニングされた後、所望の深度までドライエッチングされる。
このようにして、透明基板10上に、光起電力素子が複数個直列接続されてなる光起電力層を形成するとともに、当該太陽電池モジュールの発電領域の周囲に沿って存在する周辺領域の端部の透明基板10上に、光起電力層とは電気的に分離している、積層体20を形成する。
次に、本実施形態では、図5(a)に示すように、光起電力層及び積層体20上に、樹脂からなる充填材15と保護材16とを順次配置して、ラミネート装置を用いて真空加熱圧着する。
次に、図5(b)に示すように、充填材15及び保護材16が配置されている面側から、発電領域の周囲に沿って、積層体20の上部で吸収される波長のレーザー光を照射する。尚、発電領域の周囲は、発電に貢献しない無効領域である。このように、レーザー光を照射することにより、架橋率が高くなるように変質した充填材17を形成することができる。
このようにして、図2に示すような、本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールが形成される。尚、当該太陽電池モジュールには、端子ボックス及び取出し電極を接続し、ブチルゴム等によりアルミニウム枠を取付けることができる。
(作用及び効果)
本実施形態に係る太陽電池モジュールによると、周辺領域の端部に積層体20を配置することにより、充填材15と透明基板10との接着面を介して、端部から水分が侵入することを防止することができる。又、無効領域である周辺領域の充填材17の架橋率を上げることにより、裏面電極14と充填材17との密着性を向上させ、裏面電極14と充填材17との界面から水分が侵入することを防止することができる。このように、水分が侵入することを防止するため、膜の剥離を生じにくくすることができる。
又、積層体20上の充填材17の架橋率は、85%以上であることが好ましい。85%以上とすることにより、充填材17の硬度を更に向上させることができる。
尚、架橋率が高いということは、樹脂を形成する分子運動の低下を意味し、下地との密着性や樹脂自身の硬度が向上する反面、力学物性(弾性率、引張強度)を低下させる。したがって、図3に示す太陽電池モジュール100の、自然現象にさらされる中央部の架橋率が高い場合、より分子運動の低下する方向に働く自然現象により、亀裂などが発生し、水分侵入が起こりやすくなる。このように、太陽電池モジュールの中央部では、最適な架橋率が必要とされる。本実施形態では、端部にある無効領域のみの架橋率を上げることにより、端部からの水分の浸入を防止し、中央部の架橋率は最適なままに保つことができる。
又、本実施形態に係る太陽電池モジュールの製造方法によると、無効領域である周辺領域にレーザー光を照射することにより、周辺領域に存在する充填材17の架橋率を上げることができる。このため、裏面電極14と充填材17との密着性を向上させ、水分が侵入することを防止することができる。このように、水分が侵入することを防止するため、膜の剥離を生じにくくすることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記の実施形態では、非晶質シリコン半導体と微結晶シリコン半導体とが順次積層された光電変換層12及び13を用いたが、微結晶又は非晶質シリコン半導体の単層又は3層以上の積層体を用いても同様の効果を得ることができる。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
以下、本発明に係る薄膜系太陽電池モジュールについて、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施することができるものである。
(実施例)
本発明の実施例に係る薄膜系太陽電池モジュールとして、図2に示す太陽電池モジュールを以下のように製造した。
図4(a)に示すように、4mm厚のガラス基板10上に、スパッタにより600nm厚のZnO電極11を形成した。この後、図4(b)に示すように、ガラス基板10の光入射側からYAGレーザーを照射して、ZnO電極11を短冊状にパターニングした。当該レーザー分離加工には、波長約1.064μm、エネルギー密度13J/cm3、パルス周波数3kHzのNd:YAGレーザーを使用した。
次に、プラズマCVD法により、図4(c)に示すように、非晶質シリコン半導体層12及び微結晶シリコン半導体層13を形成した。具体的に、非晶質シリコン半導体層12は、プラズマCVD法により、SiH4とCH4とH2とB26との混合ガスから膜厚10nmのp型非晶質シリコン半導体層を、SiH4とH2との混合ガスから膜厚300nmのi型非晶質シリコン半導体層を、SiH4とH2とPH3との混合ガスから膜厚20nmのn型非晶質シリコン半導体層を形成し順次積層した。又、微結晶シリコン半導体層13は、プラズマCVD法により、SiH4とH2とB26との混合ガスから膜厚10nmのp型微結晶シリコン半導体層を、SiH4とH2との混合ガスから膜厚2000nmのi型微結晶シリコン半導体層を、SiH4とH2とPH3との混合ガスから膜厚20nmのn型微結晶シリコン半導体層を形成し順次積層した。プラズマCVD法の諸条件の詳細を表1に示す。
Figure 0004812584
又、図4(d)に示すように、非晶質シリコン半導体層12及び微結晶シリコン半導体層13を、ZnO電極11のパターニング位置から50μm横の位置に光入射側からYAGレーザーを照射することにより短冊状にパターニングした。当該レーザー分離加工には、波長532nm、エネルギー密度0.7J/cm3、パルス周波数3kHzのNd:YAGレーザーを使用した。
次に、図4(e)に示すように、200nm厚のAg電極14を、微結晶シリコン半導体層13上にスパッタにより形成した。又、図4(f)に示すように、非晶質シリコン半導体層12、微結晶シリコン半導体層13、Ag電極14を、裏面側からYAGレーザーを照射することにより短冊状にパターニングした。当該レーザー分離加工には、波長532nm、エネルギー密度0.7J/cm3、パルス周波数4kHzのNd:YAGレーザーを使用した。更に、CF4によるドライエッチングを数十秒行った。
次に、図5(a)に示すように、光起電力素子上にEVA15とPETフィルム16とを順次配置して、ラミネート装置を用いて、150℃で30分加熱処理することで、EVA15を架橋、安定化して真空圧着した。
次に、図5(b)に示すように、PETフィルム16が配置されている面側から、発電領域の周囲に沿って、EVA15及びPETフィルム16を概ね透過する波長(915nm)のレーザー光を照射した。このとき、周辺領域のEVA17の架橋率は、85%であった。又、周辺領域以外のEVA15の架橋率は、80%であった。
最後に、端子ボックスを取付けて取出し電極を接続して本発明の実施例に係る薄膜系太陽電池モジュールを完成した。
(従来例)
従来例として、図8に示す太陽電池モジュールを作製した。従来例では、YAGレーザーのパターニングを実施例と比べ変化させ、図5(b)に示す周辺領域のEVA15の変質工程を行わなかったこと以外は、実施例と同様の工程を行った。即ち、図8に示すように、太陽電池モジュールの端部に、光電変換素子は存在しない。従って、端部には、ガラス基板110とEVA115の界面が存在する。
(信頼性評価)
実施例に係る薄膜系太陽電池モジュールと従来例に係る薄膜系太陽電池モジュールとの信頼性を比較するための耐候信頼性評価を行った。具体的には、IEC61646に従い、温度85℃、湿度85%の環境における各モジュールを1000時間暴露することを行った。
(結果)
従来例は、100時間以内に、ガラス基板110と非晶質シリコン半導体層12との界面において、図6に示すように、剥離が発生した。図6では、透明導電膜111(第1電極)が除去された領域において、ガラス基板110と非晶質シリコン半導体層112との界面が剥離していることを示している。
一方、実施例では、1000時間経過した場合でも、剥離の発生は生じなかった。このため、発電領域の周囲に積層体20を配置することにより、EVA15とガラス基板10との接着面を介して、端部から水分が侵入することを防止することが分かった。又、無効領域である周辺領域のEVA17の架橋率を上げることにより、Ag電極14と架橋率の高いEVA17との密着性を向上させ、水分が侵入することを防止することができることが分かった。このように、水分が侵入することを防止するため、膜の剥離の発生を抑制できることが分かった。
本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールの上面図である。 図1のA−A断面の端部を示す図である。 本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールの断面図である。 本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールの製造方法を示す模式図である(その1)。 本実施形態に係る薄膜系太陽電池モジュールの製造方法を示す模式図である(その2)。 従来例に係る薄膜系太陽電池モジュールの信頼性試験における界面の剥離を示す図である。 従来の薄膜系太陽電池モジュールの構成を示す断面図である(その1)。 従来の薄膜系太陽電池モジュールの構成を示す断面図である(その2)。
符号の説明
10、110…透明基板
11、111…透明導電膜
12、13、112、113…光電変換層
14、114…裏面電極
15、115…充填材
16、116…保護材
17…変質した充填材
20…積層体
30…樹脂
31…金属フレーム
100…太陽電池モジュール

Claims (3)

  1. 透明基板上に、第1電極と光電変換層と第2電極とが順次積層されてなる光起電力素子が複数個直列接続されてなる光起電力層が配置される太陽電池モジュールであって、
    前記光起電力層の周囲に沿って存在する周辺領域の端部において、前記透明基板上に配置され、前記光起電力層とは電気的に分離して配置された、第1電極と光電変換層とが順次積層されてなる積層体と、
    前記光起電力層前記積層体上に配置され、樹脂からなる充填材と
    前記充填材上に配置された保護材とを備え、
    前記積層体上の充填材の架橋率は、前記光起電力層上の充填材の架橋率よりも高いことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記積層体上の充填材の架橋率は、85%以上であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 透明基板上に、第1電極と光電変換層と第2電極とが順次積層されてなる光起電力素子が複数個直列接続されてなる光起電力層が配置される太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記透明基板上に前記光起電力層を形成するとともに、前記光起電力層の周囲に沿って存在する周辺領域の端部の前記透明基板上に、前記光起電力層とは電気的に分離している、第1電極と光電変換層とが順次積層されてなる積層体を形成する工程と、
    前記光起電力層前記積層体上に、樹脂からなる充填材を配置する工程と、
    前記充填材上に、保護材を配置する工程と、
    記積層体の上に存在する前記充填材に対し、この充填材で吸収される波長のレーザー光を照射する工程と
    を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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