JP2002016273A - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents
太陽電池モジュールの製造方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造工程におけるスループットを向上させる
と共に、より信頼性の高い太陽電池モジュールを実現可
能な製造方法を提供する。 【解決手段】 表面部材104、表面封止材103、光
起電力素子群101、裏面封止材106、裏面絶縁材1
07、裏面封止材106、裏面部材108という順序で
重畳して、太陽電池モジュール積層体100とする。ま
た、太陽電池素子群101の裏面に配設された電気取出
し用の電極111に連通する位置に、裏面封止材10
6、裏面絶縁材107及び裏面部材108に開口部10
9を設けておく。開口部109の内側に、開口部径より
小さい、導電性の栓部材110が配されている。
と共に、より信頼性の高い太陽電池モジュールを実現可
能な製造方法を提供する。 【解決手段】 表面部材104、表面封止材103、光
起電力素子群101、裏面封止材106、裏面絶縁材1
07、裏面封止材106、裏面部材108という順序で
重畳して、太陽電池モジュール積層体100とする。ま
た、太陽電池素子群101の裏面に配設された電気取出
し用の電極111に連通する位置に、裏面封止材10
6、裏面絶縁材107及び裏面部材108に開口部10
9を設けておく。開口部109の内側に、開口部径より
小さい、導電性の栓部材110が配されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルの製造方法に関し、特に電気出力を取り出す為の開口
部を受光面、または非受光面のいずれかに設けた太陽電
池モジュールの製造方法に関する。
ルの製造方法に関し、特に電気出力を取り出す為の開口
部を受光面、または非受光面のいずれかに設けた太陽電
池モジュールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池モジュールとしては、大
別して、受光面側の最表面をガラスで覆うものと、透光
性フィルムで覆うものとが有る。さらに分類すると、ガ
ラスで表面を覆う太陽電池モジュールには、ガラスと光
起電力素子とを封止材樹脂で接着する「サブストレート
方式」の太陽電池モジュールと、ガラス基板上に直接光
起電力素子を形成する「スーパースレート方式」の太陽
電池モジュールとがある。また、透光性フィルムで覆う
太陽電池モジュールでは、透光性フィルムと光起電力素
子とを封止材樹脂で接着する方法が一般的に採用されて
いる。
別して、受光面側の最表面をガラスで覆うものと、透光
性フィルムで覆うものとが有る。さらに分類すると、ガ
ラスで表面を覆う太陽電池モジュールには、ガラスと光
起電力素子とを封止材樹脂で接着する「サブストレート
方式」の太陽電池モジュールと、ガラス基板上に直接光
起電力素子を形成する「スーパースレート方式」の太陽
電池モジュールとがある。また、透光性フィルムで覆う
太陽電池モジュールでは、透光性フィルムと光起電力素
子とを封止材樹脂で接着する方法が一般的に採用されて
いる。
【0003】一方、これら太陽電池モジュールの非受光
面側の構成は、絶縁性のフィルムを裏面絶縁材として、
裏面封止材を介して光起電力素子に接着している。特
に、裏面絶縁材が直接屋外に曝されるような場合には、
耐侯性を考慮してフッ素樹脂フィルムが好んで用いられ
ている。また、表面を透光性のフィルムからなる表面部
材で被覆している場合には、表裏面ともフィルムで覆う
だけでは剛性が不足する為、裏面絶縁材の外側に補強板
を貼り付けることも行なわれている。
面側の構成は、絶縁性のフィルムを裏面絶縁材として、
裏面封止材を介して光起電力素子に接着している。特
に、裏面絶縁材が直接屋外に曝されるような場合には、
耐侯性を考慮してフッ素樹脂フィルムが好んで用いられ
ている。また、表面を透光性のフィルムからなる表面部
材で被覆している場合には、表裏面ともフィルムで覆う
だけでは剛性が不足する為、裏面絶縁材の外側に補強板
を貼り付けることも行なわれている。
【0004】このような太陽電池モジュールの電気出力
の取出し方法は以下の通りである。まず、複数個の光起
電力素子を所望する電圧あるいは電流に応じて直列乃至
並列に接続して光起電力素子群を形成した後、光起電力
素子群の電気出力取出し用の正極電極部と負極電極部と
を光起電力素子群の裏面側、もしくは外側に配設する。
この光起電力素子群を表面部材、表面封止材、裏面封止
材、裏面絶縁材などからなる被覆材を用い、ラミネート
する。例えば、電極部を光起電力素子群裏面に設けた場
合、光起電力素子群の裏面側は裏面封止材と裏面絶縁材
で被覆されている。その後、電極部を被覆している裏面
封止材と裏面絶縁材を除去することにより電極部を露出
させ、露出部に半田等の導体を介して電気出力取出し部
材を接続することにより電気出力を取り出せるようにす
る。また、電気出力取出し部の信頼性を考慮して電気出
力を取出す部位に端子箱を設けることも多い。
の取出し方法は以下の通りである。まず、複数個の光起
電力素子を所望する電圧あるいは電流に応じて直列乃至
並列に接続して光起電力素子群を形成した後、光起電力
素子群の電気出力取出し用の正極電極部と負極電極部と
を光起電力素子群の裏面側、もしくは外側に配設する。
この光起電力素子群を表面部材、表面封止材、裏面封止
材、裏面絶縁材などからなる被覆材を用い、ラミネート
する。例えば、電極部を光起電力素子群裏面に設けた場
合、光起電力素子群の裏面側は裏面封止材と裏面絶縁材
で被覆されている。その後、電極部を被覆している裏面
封止材と裏面絶縁材を除去することにより電極部を露出
させ、露出部に半田等の導体を介して電気出力取出し部
材を接続することにより電気出力を取り出せるようにす
る。また、電気出力取出し部の信頼性を考慮して電気出
力を取出す部位に端子箱を設けることも多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の太陽電池モジュールでは、光起電力素子群をラミネー
トした後、裏面封止材と裏面絶縁材を除去する際に電極
部に裏面封止材が残ることがあり、その後の導体半田付
けの支障となっていた。このために端子部の半田付け強
度が弱くなり、太陽電池モジュールの信頼性を低下させ
る一因となっていた。
の太陽電池モジュールでは、光起電力素子群をラミネー
トした後、裏面封止材と裏面絶縁材を除去する際に電極
部に裏面封止材が残ることがあり、その後の導体半田付
けの支障となっていた。このために端子部の半田付け強
度が弱くなり、太陽電池モジュールの信頼性を低下させ
る一因となっていた。
【0006】また、裏面封止材と裏面絶縁材を除去する
為には、取り除くべき裏面封止材と裏面絶縁材をカッタ
ーナイフ等でくり貫く方法が取られている。しかし、電
極部を傷つけずに裏面封止材と裏面絶縁材をくり貫くこ
とが困難であった。また、カッター切断端面から裏面封
止材と裏面絶縁材とが剥離して、太陽電池モジュールの
信頼性を低下させる一因となっていた。
為には、取り除くべき裏面封止材と裏面絶縁材をカッタ
ーナイフ等でくり貫く方法が取られている。しかし、電
極部を傷つけずに裏面封止材と裏面絶縁材をくり貫くこ
とが困難であった。また、カッター切断端面から裏面封
止材と裏面絶縁材とが剥離して、太陽電池モジュールの
信頼性を低下させる一因となっていた。
【0007】さらに、裏面封止材及び裏面絶縁材を除去
するにはかなりの時間を要する為、太陽電池モジュール
製造のスループット向上の障害となっていた。
するにはかなりの時間を要する為、太陽電池モジュール
製造のスループット向上の障害となっていた。
【0008】また、裏面封止材、裏面絶縁材および補強
板に予め光起電力素子群の電極部に連通する端子取出し
用開口部を設け、前記開口部にシリコーンゴムまたはフ
ッ素ゴムなどの高融点樹脂からなる栓部材を配置し、ラ
ミネートする方法がある。この場合、ラミネートを行っ
た後、電極部上に配置した栓部材を除去することにより
電極部を露出させ、露出部に半田等で導体を接続するこ
とにより電気出力を取り出せるようにする。
板に予め光起電力素子群の電極部に連通する端子取出し
用開口部を設け、前記開口部にシリコーンゴムまたはフ
ッ素ゴムなどの高融点樹脂からなる栓部材を配置し、ラ
ミネートする方法がある。この場合、ラミネートを行っ
た後、電極部上に配置した栓部材を除去することにより
電極部を露出させ、露出部に半田等で導体を接続するこ
とにより電気出力を取り出せるようにする。
【0009】しかし、上述した従来の太陽電池モジュー
ル製造方法では、光起電力素子群をラミネートする際に
裏面封止材と栓部材が接着してしまい、栓部材を除去す
るのが困難な場合がある。また、栓部材を除去する際
に、栓部材の一部が残ることがあり、その後の導体半田
付けの支障となったり、カッターナイフの刃先等の鋭利
な先端を利用して栓部材を排除しようとして電極部を傷
つける恐れがあった。そのように電極部を傷つけてしま
うと、前述の場合と同様、太陽電池の信頼性を低下させ
る一因となる恐れがある。
ル製造方法では、光起電力素子群をラミネートする際に
裏面封止材と栓部材が接着してしまい、栓部材を除去す
るのが困難な場合がある。また、栓部材を除去する際
に、栓部材の一部が残ることがあり、その後の導体半田
付けの支障となったり、カッターナイフの刃先等の鋭利
な先端を利用して栓部材を排除しようとして電極部を傷
つける恐れがあった。そのように電極部を傷つけてしま
うと、前述の場合と同様、太陽電池の信頼性を低下させ
る一因となる恐れがある。
【0010】そこで本発明は、製造工程におけるスルー
プットを向上させると共に、より信頼性の高い太陽電池
モジュールを実現可能な製造方法を提供することを目的
する。
プットを向上させると共に、より信頼性の高い太陽電池
モジュールを実現可能な製造方法を提供することを目的
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した課
題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、次のような手
段を用いることが最良であることを見出した。
題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、次のような手
段を用いることが最良であることを見出した。
【0012】即ち、本発明に係る太陽電池モジュール製
造方法は、電気出力を外部に取り出す為の電極部を配設
した光起電力素子の受光面および非受光面側を被覆材で
ラミネートする太陽電池モジュール製造方法において、
ラミネート工程の前に予め、受光面側の表面被覆材また
は非受光面側の裏面被覆材のいずれか一方に前記光起電
力素子に配設された電気出力取り出し用電極部にまで連
通する開口部を設ける工程と、前記開口部の内側に導電
性を有する栓部材を配置する工程とを有することを特徴
とするものである。
造方法は、電気出力を外部に取り出す為の電極部を配設
した光起電力素子の受光面および非受光面側を被覆材で
ラミネートする太陽電池モジュール製造方法において、
ラミネート工程の前に予め、受光面側の表面被覆材また
は非受光面側の裏面被覆材のいずれか一方に前記光起電
力素子に配設された電気出力取り出し用電極部にまで連
通する開口部を設ける工程と、前記開口部の内側に導電
性を有する栓部材を配置する工程とを有することを特徴
とするものである。
【0013】本発明によれば、光起電力素子をラミネー
トする工程より前に、予め表面被覆材もしくは裏面被覆
材のいずれか少なくとも一方に光起電力素子の電極部ま
でに連通するように開口部を設けるとともに、前記開口
部の内側に導電性を有する栓部材を配置する。したがっ
て、光起電力素子群の電気出力取出し用電極にラミネー
ト時に溶融した被覆材樹脂の残溢が付着することがな
い。また、従来の高分子材料からなる栓部材と異なり、
電気出力を外部に取出す際に栓部材を除去する必要がな
く、栓部材を介してリード線などの電力取出し用部材を
電極部と電気的に接合することができる。これにより、
電気出力取出しに前述したような不具合が生じることが
無く、また、光起電力素子の電極部を傷つけることがな
いため、品質の高い太陽電池モジュールの製造方法が提
供できる。また、表面被覆材もしくは裏面被覆材に設け
た開口部より小さい栓部材を用いることにより、ラミネ
ート時において開口部と栓部材の間の隙間から太陽電池
モジュール積層体内の脱気を促すことができ、外観上で
も優れた、長期信頼性の高い太陽電池モジュールを得る
ことができる。
トする工程より前に、予め表面被覆材もしくは裏面被覆
材のいずれか少なくとも一方に光起電力素子の電極部ま
でに連通するように開口部を設けるとともに、前記開口
部の内側に導電性を有する栓部材を配置する。したがっ
て、光起電力素子群の電気出力取出し用電極にラミネー
ト時に溶融した被覆材樹脂の残溢が付着することがな
い。また、従来の高分子材料からなる栓部材と異なり、
電気出力を外部に取出す際に栓部材を除去する必要がな
く、栓部材を介してリード線などの電力取出し用部材を
電極部と電気的に接合することができる。これにより、
電気出力取出しに前述したような不具合が生じることが
無く、また、光起電力素子の電極部を傷つけることがな
いため、品質の高い太陽電池モジュールの製造方法が提
供できる。また、表面被覆材もしくは裏面被覆材に設け
た開口部より小さい栓部材を用いることにより、ラミネ
ート時において開口部と栓部材の間の隙間から太陽電池
モジュール積層体内の脱気を促すことができ、外観上で
も優れた、長期信頼性の高い太陽電池モジュールを得る
ことができる。
【0014】本発明の製造方法においては、前記栓部材
が、前記表面被覆材もしくは前記裏面被覆材とほぼ同じ
厚みを持つことが好ましい。これにより、ラミネート工
程中に栓部材が電極部や光起電力素子に押し付けられて
光起電力素子が変形するのを防止でき、電極や光起電力
素子およびそれらをラミネートした太陽電池モジュール
の変形が原因となる特性低下を防止することができる。
が、前記表面被覆材もしくは前記裏面被覆材とほぼ同じ
厚みを持つことが好ましい。これにより、ラミネート工
程中に栓部材が電極部や光起電力素子に押し付けられて
光起電力素子が変形するのを防止でき、電極や光起電力
素子およびそれらをラミネートした太陽電池モジュール
の変形が原因となる特性低下を防止することができる。
【0015】また、前記栓部材が、ろう接材料からなる
ことが好ましい。これにより、電気出力を取出す際、加
熱したこて等で栓部材を溶融し、電気取出し用部材と電
気的に接続することができ、容易に且つ確実に電気出力
取出しを行なうことができる。
ことが好ましい。これにより、電気出力を取出す際、加
熱したこて等で栓部材を溶融し、電気取出し用部材と電
気的に接続することができ、容易に且つ確実に電気出力
取出しを行なうことができる。
【0016】また、前記ろう接材料の融点が100℃以
上250℃以下であることが好ましい。ろう接材料の融
点を100℃以上とすることにより、屋外の使用におい
ても、光起電力素子群と電力取出し部材との電気的な接
合が十分な熱安定性を確保することができる。また、2
50℃以下とすることにより、ろう接材を溶融するため
の熱による光起電力素子の特性を低下させることがな
い。
上250℃以下であることが好ましい。ろう接材料の融
点を100℃以上とすることにより、屋外の使用におい
ても、光起電力素子群と電力取出し部材との電気的な接
合が十分な熱安定性を確保することができる。また、2
50℃以下とすることにより、ろう接材を溶融するため
の熱による光起電力素子の特性を低下させることがな
い。
【0017】また、前記栓部材の周縁に熱可塑性樹脂を
設けていることが好ましい。これにより、ラミネート工
程で前記熱可塑性樹脂が溶融し、前記開口部周縁と栓部
材を固定することができる。従って、ラミネート工程か
ら電気出力取出し部材を接続する工程の間に栓部材が脱
落することなく、電気出力の取り出しが簡易になるとと
もに、太陽電池モジュールの搬送が容易になる。
設けていることが好ましい。これにより、ラミネート工
程で前記熱可塑性樹脂が溶融し、前記開口部周縁と栓部
材を固定することができる。従って、ラミネート工程か
ら電気出力取出し部材を接続する工程の間に栓部材が脱
落することなく、電気出力の取り出しが簡易になるとと
もに、太陽電池モジュールの搬送が容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明の
実施形態を説明する。
実施形態を説明する。
【0019】図1は、本発明に係る太陽電池モジュール
の一実施形態を示す概略断面図であり、図1(a)は、
ラミネート工程前の概略断面図、図1(b)は、ラミネ
ート後の概略断面図である。
の一実施形態を示す概略断面図であり、図1(a)は、
ラミネート工程前の概略断面図、図1(b)は、ラミネ
ート後の概略断面図である。
【0020】図1において、100は太陽電池モジュー
ル積層体、101は光起電力素子群、102は表面被覆
材、105は裏面被覆材、109は裏面被覆材105に
設けた開口部、110は栓部材、111は光起電力素子
群101の裏面に設けた電気出力取出し用の電極部であ
る。表面被覆材102は、表面封止材103/表面部材
104の2層で構成され、裏面被覆材105は、裏面封
止材106/裏面絶縁材107/裏面封止材106/裏
面部材108の4層で構成されている。
ル積層体、101は光起電力素子群、102は表面被覆
材、105は裏面被覆材、109は裏面被覆材105に
設けた開口部、110は栓部材、111は光起電力素子
群101の裏面に設けた電気出力取出し用の電極部であ
る。表面被覆材102は、表面封止材103/表面部材
104の2層で構成され、裏面被覆材105は、裏面封
止材106/裏面絶縁材107/裏面封止材106/裏
面部材108の4層で構成されている。
【0021】本発明に係る太陽電池モジュールを製造す
るには、図1に示すように、光起電力素子群101を表
面封止材103、表面部材104、裏面封止材106、
裏面絶縁材107、裏面部材108を用いてラミネート
するために、上側から表面部材104/表面封止材10
3/光起電力素子群101/裏面封止材106/裏面絶
縁材107/裏面封止材106/裏面部材108という
順序で重畳して、太陽電池モジュール積層体100とす
る。また、太陽電池素子群101の裏面に配設された電
気取出し用の電極111に連通する位置に、裏面被覆材
105(裏面封止材106/裏面絶縁材107/裏面封
止材106/裏面部材108の4層)に開口部109を
設けておく。
るには、図1に示すように、光起電力素子群101を表
面封止材103、表面部材104、裏面封止材106、
裏面絶縁材107、裏面部材108を用いてラミネート
するために、上側から表面部材104/表面封止材10
3/光起電力素子群101/裏面封止材106/裏面絶
縁材107/裏面封止材106/裏面部材108という
順序で重畳して、太陽電池モジュール積層体100とす
る。また、太陽電池素子群101の裏面に配設された電
気取出し用の電極111に連通する位置に、裏面被覆材
105(裏面封止材106/裏面絶縁材107/裏面封
止材106/裏面部材108の4層)に開口部109を
設けておく。
【0022】裏面被覆材105に連通して設けられた開
口部109の内側に、栓部材110が配されている。そ
して、太陽電池モジュール積層体100を従来から公知
な方法である真空ラミネート法により、太陽電池モジュ
ール積層体の貼り合わせを行ない、太陽電池モジュール
を製造する。その後、電気出力取出し工程において、栓
部材110を介して電気出力取出し用電極111に電気
取出し部材(不図示)を電気的に接合する。
口部109の内側に、栓部材110が配されている。そ
して、太陽電池モジュール積層体100を従来から公知
な方法である真空ラミネート法により、太陽電池モジュ
ール積層体の貼り合わせを行ない、太陽電池モジュール
を製造する。その後、電気出力取出し工程において、栓
部材110を介して電気出力取出し用電極111に電気
取出し部材(不図示)を電気的に接合する。
【0023】本発明に用いる栓部材110は、導電性の
材料からなるものである。このため、電気取出し部材を
取り付ける際に栓部材110を除去する必要がなく、電
気出力取出し工程における作業性が向上できる。また、
開口部109より径の小さい栓部材を用いることによ
り、ラミネート時の太陽電池モジュール積層体100中
に気泡残りを生じることがない。
材料からなるものである。このため、電気取出し部材を
取り付ける際に栓部材110を除去する必要がなく、電
気出力取出し工程における作業性が向上できる。また、
開口部109より径の小さい栓部材を用いることによ
り、ラミネート時の太陽電池モジュール積層体100中
に気泡残りを生じることがない。
【0024】本発明に用いる栓部材110の具体的な材
料としては、導電性の材料、例えば導電性のぺーストや
シート、およびろう接材料を所望の形状に成形したもの
が望ましい。
料としては、導電性の材料、例えば導電性のぺーストや
シート、およびろう接材料を所望の形状に成形したもの
が望ましい。
【0025】導電性ぺーストは高分子樹脂と導電性粒子
を混和して得られる。高分子樹脂としてはエポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や
ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱
可塑性樹脂が挙げられる。導電性粒子は、前記高分子樹
脂に導電性を付与する為の顔料であり、具体的な例とし
てはグラファイト、カーボンブラック、Au、Ag、I
n2O3、TiO2、SnO2、ZnO等の金属酸化物、お
よびこれらに適当なドーパントを添加した酸化物半導体
材料が好適なものとして挙げられる。栓部材110とし
て使用される導電性ぺーストとしては、ラミネート時の
加熱により溶融し、光起電力素子群の電気出力取出し用
電極111に融着し電気的に接合するものであると、工
程を削減できるため望ましい。
を混和して得られる。高分子樹脂としてはエポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や
ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱
可塑性樹脂が挙げられる。導電性粒子は、前記高分子樹
脂に導電性を付与する為の顔料であり、具体的な例とし
てはグラファイト、カーボンブラック、Au、Ag、I
n2O3、TiO2、SnO2、ZnO等の金属酸化物、お
よびこれらに適当なドーパントを添加した酸化物半導体
材料が好適なものとして挙げられる。栓部材110とし
て使用される導電性ぺーストとしては、ラミネート時の
加熱により溶融し、光起電力素子群の電気出力取出し用
電極111に融着し電気的に接合するものであると、工
程を削減できるため望ましい。
【0026】本発明に好適に用いられる半田材料の金属
組成分としては、Pb、Sn、Au、Al、Ag、In
等が挙げられる。ろう接材料の融点としては、100℃
以上250℃以下であることが望ましい。融点が100
℃よりも低い半田を使用した場合、太陽電池モジュール
は屋外で日射を浴びると90℃程度に昇温され半田部の
熱安定性に不安が残る。また、半田材料の融点が250
℃よりも高い場合、半田こての熱の影響で光起電力素子
の電気特性が低下する恐れがある。ラミネート工程で栓
部材110と電気出力取出し用電極111を電気的接合
させる目的で、栓部材110として低融点のIn系半田
が選択できるが、コスト、半田付け性などの観点からP
b系が最も好ましい。
組成分としては、Pb、Sn、Au、Al、Ag、In
等が挙げられる。ろう接材料の融点としては、100℃
以上250℃以下であることが望ましい。融点が100
℃よりも低い半田を使用した場合、太陽電池モジュール
は屋外で日射を浴びると90℃程度に昇温され半田部の
熱安定性に不安が残る。また、半田材料の融点が250
℃よりも高い場合、半田こての熱の影響で光起電力素子
の電気特性が低下する恐れがある。ラミネート工程で栓
部材110と電気出力取出し用電極111を電気的接合
させる目的で、栓部材110として低融点のIn系半田
が選択できるが、コスト、半田付け性などの観点からP
b系が最も好ましい。
【0027】電気出力取出しでの電気抵抗を考慮した場
合、導電ぺーストは10-2〜10-5Ω・cmであるのに
対して、ろう接材料の比抵抗は低く、特にPb−Sn系
の半田の比抵抗は10-5Ω・cmと低いため電気出力用
取出し部の材料としてはより好ましい。また、電気出力
取出しの部材の引っ張り強度においても半田材料を用い
て接合した場合がより強い。よって、栓部材110は半
田材料等のろう接材料であることが最も好適である。
合、導電ぺーストは10-2〜10-5Ω・cmであるのに
対して、ろう接材料の比抵抗は低く、特にPb−Sn系
の半田の比抵抗は10-5Ω・cmと低いため電気出力用
取出し部の材料としてはより好ましい。また、電気出力
取出しの部材の引っ張り強度においても半田材料を用い
て接合した場合がより強い。よって、栓部材110は半
田材料等のろう接材料であることが最も好適である。
【0028】また、ラミネート工程中に電気出力取出し
用電極111が栓部材110に押されると、電極111
あるいは光起電力素子群101が変形する恐れがある。
このため、栓部材110の厚みは、開口部109の厚み
つまり裏面被覆材105の厚みの総和とほぼ同じである
ことが好ましい。
用電極111が栓部材110に押されると、電極111
あるいは光起電力素子群101が変形する恐れがある。
このため、栓部材110の厚みは、開口部109の厚み
つまり裏面被覆材105の厚みの総和とほぼ同じである
ことが好ましい。
【0029】また、栓部材110の周縁部に熱可塑性樹
脂を設けることにより、栓部材110と裏面封止材10
6もしくは裏面絶縁材107の少なくともいずれか一つ
と接着し、栓部材110が開口部109から脱落するこ
とを防止することができる。
脂を設けることにより、栓部材110と裏面封止材10
6もしくは裏面絶縁材107の少なくともいずれか一つ
と接着し、栓部材110が開口部109から脱落するこ
とを防止することができる。
【0030】本発明に於ける光起電力素子は、従来公知
の光起電力素子が適宜用いられる。次に、本発明で好適
に用いられる表面封止材、表面部材、裏面絶縁材、裏面
封止材および裏面部材について詳しく説明する。
の光起電力素子が適宜用いられる。次に、本発明で好適
に用いられる表面封止材、表面部材、裏面絶縁材、裏面
封止材および裏面部材について詳しく説明する。
【0031】[表面封止材]表面封止材は、光起電力素
子の凹凸を樹脂で被覆し、光起電力素子を温度変化、湿
度・衝撃などの過酷な外部環境から守り、且つ表面部材
と光起電力素子との接着を確保するために必要である。
従って、耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐
衝撃性が要求される。これらの要求を満たす樹脂として
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体(EEA)、ポリビニルブチ
ラール樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。中
でもEVAは、太陽電池モジュール用としてバランスの
取れた物性を有しており好んで用いられる。EVAは熱
変形温度が低いために容易に高温使用下で変形やクリー
プを呈するので、架橋して耐熱性を高めておくことが望
ましい。また、樹脂の耐侯性を上げる為に、紫外線吸収
剤、光安定化剤、酸化防止剤を添加してもよい。これら
の添加剤は、公知の化合物から適宜選択して用いること
ができるが、着色している物質は本発明の封止材料の添
加剤としては好ましくない。
子の凹凸を樹脂で被覆し、光起電力素子を温度変化、湿
度・衝撃などの過酷な外部環境から守り、且つ表面部材
と光起電力素子との接着を確保するために必要である。
従って、耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐
衝撃性が要求される。これらの要求を満たす樹脂として
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体(EEA)、ポリビニルブチ
ラール樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。中
でもEVAは、太陽電池モジュール用としてバランスの
取れた物性を有しており好んで用いられる。EVAは熱
変形温度が低いために容易に高温使用下で変形やクリー
プを呈するので、架橋して耐熱性を高めておくことが望
ましい。また、樹脂の耐侯性を上げる為に、紫外線吸収
剤、光安定化剤、酸化防止剤を添加してもよい。これら
の添加剤は、公知の化合物から適宜選択して用いること
ができるが、着色している物質は本発明の封止材料の添
加剤としては好ましくない。
【0032】[表面部材]表面部材は太陽電池モジュー
ルの最表層に位置するため耐候性、撥水性、耐汚染性、
機械強度をはじめとして、太陽電池モジュールの屋外暴
露における長期信頼性を確保するための性能が必要であ
る。本発明に好適に用いられる材料としては、フッ素樹
脂、アクリル樹脂、ガラス基板などがある。樹脂材料と
しては耐侯性の良いフッ素樹脂が好適に用いられる。具
体的には、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ET
FE)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化
ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン樹
脂(TFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン
共重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂
(CTFE)がある。耐候性の観点ではポリフッ化ビニ
リデン樹脂が優れているが、耐候性および機械的強度の
両立では四フッ化エチレン−エチレン共重合体が優れて
いる。前記封止材樹脂との接着性の改良のために、コロ
ナ処理、プラズマ処理を表面部材に行うことが望まし
い。また、機械的強度向上のために延伸処理が施してあ
るフィルムを用いることも可能である。また、ガラス基
板を用いても良い。表面部材として用いられるガラス基
板に求められる特徴としては、波長350乃至1400
nmの光の全光線透過率が80%以上であることが好ま
しく、より好ましくは90%以上である。赤外部の吸収
の少ない白板ガラスを使用するのが一般的であるが、青
板ガラスであっても厚さが3mm以下であれば太陽電池
モジュールの出力特性への影響は少ない。ガラス基板の
機械的強度を高めるために熱処理により強化ガラスを得
ることができるが、熱処理無しのフロート板ガラスを用
いてもよい。ガラス基板の受光面側に反射を抑えるため
に反射防止のコーティングをしても良い。
ルの最表層に位置するため耐候性、撥水性、耐汚染性、
機械強度をはじめとして、太陽電池モジュールの屋外暴
露における長期信頼性を確保するための性能が必要であ
る。本発明に好適に用いられる材料としては、フッ素樹
脂、アクリル樹脂、ガラス基板などがある。樹脂材料と
しては耐侯性の良いフッ素樹脂が好適に用いられる。具
体的には、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ET
FE)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化
ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン樹
脂(TFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン
共重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂
(CTFE)がある。耐候性の観点ではポリフッ化ビニ
リデン樹脂が優れているが、耐候性および機械的強度の
両立では四フッ化エチレン−エチレン共重合体が優れて
いる。前記封止材樹脂との接着性の改良のために、コロ
ナ処理、プラズマ処理を表面部材に行うことが望まし
い。また、機械的強度向上のために延伸処理が施してあ
るフィルムを用いることも可能である。また、ガラス基
板を用いても良い。表面部材として用いられるガラス基
板に求められる特徴としては、波長350乃至1400
nmの光の全光線透過率が80%以上であることが好ま
しく、より好ましくは90%以上である。赤外部の吸収
の少ない白板ガラスを使用するのが一般的であるが、青
板ガラスであっても厚さが3mm以下であれば太陽電池
モジュールの出力特性への影響は少ない。ガラス基板の
機械的強度を高めるために熱処理により強化ガラスを得
ることができるが、熱処理無しのフロート板ガラスを用
いてもよい。ガラス基板の受光面側に反射を抑えるため
に反射防止のコーティングをしても良い。
【0033】[裏面封止材]裏面封止材は光起電力素子
群の導電性基板と裏面絶縁材、及び裏面絶縁材と裏面部
材との接着を図るためのものである。材料としては、導
電性基板と充分な接着性を確保でき、しかも長期耐久性
に優れ熱膨張、熱収縮に耐えられる、柔軟性を兼ね備え
た材料が好ましい。好適に用いられる材料としては、E
VA、ポリビニルブチラール等のホットメルト材、両面
テープ、柔軟性を有するエポキシ接着剤が挙げられる。
また、表面封止材と同じ材料であっても良い。
群の導電性基板と裏面絶縁材、及び裏面絶縁材と裏面部
材との接着を図るためのものである。材料としては、導
電性基板と充分な接着性を確保でき、しかも長期耐久性
に優れ熱膨張、熱収縮に耐えられる、柔軟性を兼ね備え
た材料が好ましい。好適に用いられる材料としては、E
VA、ポリビニルブチラール等のホットメルト材、両面
テープ、柔軟性を有するエポキシ接着剤が挙げられる。
また、表面封止材と同じ材料であっても良い。
【0034】[裏面絶縁材]裏面絶縁材は光起電力素子
群の導電性基体と太陽電池モジュール外部との電気的絶
縁を保つために必要である。材料としては、導電性基体
と充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優
れ熱膨張、熱収縮に耐えられる、柔軟性を兼ね備えた材
料が好ましい。好適に用いられるフィルムとしては、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
群の導電性基体と太陽電池モジュール外部との電気的絶
縁を保つために必要である。材料としては、導電性基体
と充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優
れ熱膨張、熱収縮に耐えられる、柔軟性を兼ね備えた材
料が好ましい。好適に用いられるフィルムとしては、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
【0035】[裏面部材]裏面絶縁材の更に外側に裏面
部材を設けてもよい。裏面部材は、太陽電池モジュール
の機械的強度を増すために、あるいは、温度変化による
歪、反りを防止するために、補強板を張り付けても良
い。例えば、鋼板、プラスチック板、FRP(ガラス繊
維強化プラスチック)板が好ましい。
部材を設けてもよい。裏面部材は、太陽電池モジュール
の機械的強度を増すために、あるいは、温度変化による
歪、反りを防止するために、補強板を張り付けても良
い。例えば、鋼板、プラスチック板、FRP(ガラス繊
維強化プラスチック)板が好ましい。
【0036】
【実施例】以下に具体的な実施例に基づき、本発明の太
陽電池モジュールの製造方法を詳細に説明する。なお、
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、以下の
実施例に何ら限定されるものでなくその要旨の範囲内で
種々変更することができる。
陽電池モジュールの製造方法を詳細に説明する。なお、
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、以下の
実施例に何ら限定されるものでなくその要旨の範囲内で
種々変更することができる。
【0037】<実施例1>本実施例では、先ず図2に示
す構成のアモルファスシリコン(a−Si)光起電力素
子群を以下のように作製した。尚、図2(a)は光起電
力素子群211の裏面図、図2(b)はプラス側電気出
力取出し用光起電力素子200aの概略断面図、図2
(c)はマイナス側電気出力取出し用光起電力素子20
0bの概略断面図である。
す構成のアモルファスシリコン(a−Si)光起電力素
子群を以下のように作製した。尚、図2(a)は光起電
力素子群211の裏面図、図2(b)はプラス側電気出
力取出し用光起電力素子200aの概略断面図、図2
(c)はマイナス側電気出力取出し用光起電力素子20
0bの概略断面図である。
【0038】[光起電力素子群の作製]洗浄したステン
レス基板201上に、スパッタ法で裏面反射層202と
して、Al層(膜厚5000Å)とZnO層(膜厚50
00Å)を順次形成した。次いで、プラズマCVD法に
より、SiH4とPH3とH2の混合ガスからn型a−S
i層を、SiH4とH2の混合ガスからi型a−Si層
を、SiH4とBF3とH2の混合ガスからp型微結晶μ
c−Si層を形成し、n層膜厚150Å、/i層膜厚4
000Å/p層膜厚100Å/n層膜厚100Å/i層
膜厚800Å/p層膜厚100Åの層構成のタンデム型
a−Si光電変換半導体層203を形成した。次いで、
透明導電層204として、In2O3薄膜(膜厚700
Å)を、O2雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着するこ
とによって形成した。
レス基板201上に、スパッタ法で裏面反射層202と
して、Al層(膜厚5000Å)とZnO層(膜厚50
00Å)を順次形成した。次いで、プラズマCVD法に
より、SiH4とPH3とH2の混合ガスからn型a−S
i層を、SiH4とH2の混合ガスからi型a−Si層
を、SiH4とBF3とH2の混合ガスからp型微結晶μ
c−Si層を形成し、n層膜厚150Å、/i層膜厚4
000Å/p層膜厚100Å/n層膜厚100Å/i層
膜厚800Å/p層膜厚100Åの層構成のタンデム型
a−Si光電変換半導体層203を形成した。次いで、
透明導電層204として、In2O3薄膜(膜厚700
Å)を、O2雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着するこ
とによって形成した。
【0039】この後、光起電力素子の欠陥除去処理を行
った。すなわち、電導度が50乃至70mSとなるよう
に調整した塩化アルミニウムの水溶液中に、光起電力素
子と素子の透明導電層204と対向するように電極板を
浸漬し、素子をアースとして電極板に3.5ボルトの正
電位を2秒間印加することによりシャントしている部分
の透明導電層を選択的に分解した。
った。すなわち、電導度が50乃至70mSとなるよう
に調整した塩化アルミニウムの水溶液中に、光起電力素
子と素子の透明導電層204と対向するように電極板を
浸漬し、素子をアースとして電極板に3.5ボルトの正
電位を2秒間印加することによりシャントしている部分
の透明導電層を選択的に分解した。
【0040】次に、集電用のグリッド電極205を透明
導電層204上に銀ペーストのスクリーン印刷により形
成した。次に、マイナス側端子207として銅タブを光
起電力素子の裏面側のステンレス基板201にステンレ
ス用半田を用いて取付け、プラス側端子206として錫
箔のテープを導電性接着材料によりグリッド電極205
と電気的に接続できるように取り付け、光起電力素子2
00を得た。この光起電力素子を10個直列に接続して
図2(a)に示すような光起電力素子群211とした。
導電層204上に銀ペーストのスクリーン印刷により形
成した。次に、マイナス側端子207として銅タブを光
起電力素子の裏面側のステンレス基板201にステンレ
ス用半田を用いて取付け、プラス側端子206として錫
箔のテープを導電性接着材料によりグリッド電極205
と電気的に接続できるように取り付け、光起電力素子2
00を得た。この光起電力素子を10個直列に接続して
図2(a)に示すような光起電力素子群211とした。
【0041】そして、光起電力素子群211の端部に位
置する光起電力素子200aのプラス側端子206と、
光起電力素子200bのマイナス側端子207を延長し
て、光起電力素子群の裏面に配設することにより、それ
ぞれプラス側電気出力取出し電極208(図2(b)参
照)、マイナス側電気出力取出し電極209(図2
(c)参照)とした。この時、プラス側電気出力取出し
電極208と光起電力素子のステンレス基板201の間
には、電気的な絶縁を確保するためにPETテープ21
0(厚さ125μm)を配設し、また、PETテープ2
10の電気出力取出し上に不図示のポリイミドテープ
(厚さ25μm)を配設し、耐熱性を向上させた。
置する光起電力素子200aのプラス側端子206と、
光起電力素子200bのマイナス側端子207を延長し
て、光起電力素子群の裏面に配設することにより、それ
ぞれプラス側電気出力取出し電極208(図2(b)参
照)、マイナス側電気出力取出し電極209(図2
(c)参照)とした。この時、プラス側電気出力取出し
電極208と光起電力素子のステンレス基板201の間
には、電気的な絶縁を確保するためにPETテープ21
0(厚さ125μm)を配設し、また、PETテープ2
10の電気出力取出し上に不図示のポリイミドテープ
(厚さ25μm)を配設し、耐熱性を向上させた。
【0042】次に、前記光起電力素子群をラミネートす
ることにより太陽電池モジュールを作製した。以下、図
3を用いてラミネート工程を説明する。
ることにより太陽電池モジュールを作製した。以下、図
3を用いてラミネート工程を説明する。
【0043】[ラミネート工程]一重真空方式のラミネ
ート装置のプレート310上にテフロン(登録商標)コ
ートファイバーシート311(厚み0.2mm)を敷
き、次いで表面部材303としてETFEフィルム(厚
み50μm)、表面封止材302としてEVAシート
(厚み460μm)を配置した。続いて、光起電力素子
群301を受光面がプレート310側を向くように積層
し、更に、光起電力素子群の電気出力取出し部の対応す
る箇所に直径6mmの開口部307を設けた裏面封止材
304としてEVAシート(厚み250μm)、裏面絶
縁材305としてポリエチレンテレフタレート(厚み1
00μm)、前述の裏面封止材304の3層からなる一
体積層フィルムを配置した。次に直径15mmの開口部
を設けた裏面部材306としてガルバリウム鋼板(厚み
0.4mm)を開口部と電極取出し部と対応するように
順次積層し、ラミネート積層体を作製した。
ート装置のプレート310上にテフロン(登録商標)コ
ートファイバーシート311(厚み0.2mm)を敷
き、次いで表面部材303としてETFEフィルム(厚
み50μm)、表面封止材302としてEVAシート
(厚み460μm)を配置した。続いて、光起電力素子
群301を受光面がプレート310側を向くように積層
し、更に、光起電力素子群の電気出力取出し部の対応す
る箇所に直径6mmの開口部307を設けた裏面封止材
304としてEVAシート(厚み250μm)、裏面絶
縁材305としてポリエチレンテレフタレート(厚み1
00μm)、前述の裏面封止材304の3層からなる一
体積層フィルムを配置した。次に直径15mmの開口部
を設けた裏面部材306としてガルバリウム鋼板(厚み
0.4mm)を開口部と電極取出し部と対応するように
順次積層し、ラミネート積層体を作製した。
【0044】次いで、前記開口部に直径5mm、厚さ1
mmのアクリル系銀ぺースト(比抵抗1.0×10-4Ω
・cm)の栓部材308を配置した。
mmのアクリル系銀ぺースト(比抵抗1.0×10-4Ω
・cm)の栓部材308を配置した。
【0045】ここで用いられるEVAシートは、EVA
(酢酸ビニル含有率28%、メルトフローレート16g
/min)100重量部に対して紫外線吸収剤として2
−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン0.
15重量部、光安定化剤としてビス(2、2、6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.05重量
部、酸化防止剤としてトリス(モノ−ノニルフェニル)
フォスファイト0.1重量部を配合したものである。
(酢酸ビニル含有率28%、メルトフローレート16g
/min)100重量部に対して紫外線吸収剤として2
−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン0.
15重量部、光安定化剤としてビス(2、2、6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.05重量
部、酸化防止剤としてトリス(モノ−ノニルフェニル)
フォスファイト0.1重量部を配合したものである。
【0046】これらラミネート積層体上にテフロンコー
トファイバーシート311(厚み0.2mm)、シリコ
ンラバーシート312(厚み2.3mm)を重ねた。次
いで、真空ポンプを用いてプレート310の周縁に設け
た穴付パイプ313を介して内部の真空度を280Pa
で30分間排気した。なお、圧着時の加熱温度及び加熱
時間が十分となるよう、予め160℃雰囲気に加熱した
オーブン中に真空ポンプで排気したまま投入し、60分
間保持した後取り出し冷却した。
トファイバーシート311(厚み0.2mm)、シリコ
ンラバーシート312(厚み2.3mm)を重ねた。次
いで、真空ポンプを用いてプレート310の周縁に設け
た穴付パイプ313を介して内部の真空度を280Pa
で30分間排気した。なお、圧着時の加熱温度及び加熱
時間が十分となるよう、予め160℃雰囲気に加熱した
オーブン中に真空ポンプで排気したまま投入し、60分
間保持した後取り出し冷却した。
【0047】[電気出力取出し部の作製]太陽電池モジ
ュールの電気出力取出し用電極部の開口部の栓部材とリ
ード線を栓部材と同じ導電性ぺーストを用いて接着し
た。
ュールの電気出力取出し用電極部の開口部の栓部材とリ
ード線を栓部材と同じ導電性ぺーストを用いて接着し
た。
【0048】<実施例2>本実施例では、実施例1と同
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
【0049】[ラミネート工程]一重真空方式のラミネ
ート装置のプレート410上に裏面部材406として光
起電力素子群の電気出力取出し部の対応する箇所に直径
15mmの開口部を有するガルバリウム鋼板(厚み0.
4mm)を配置した。更に、電気出力取出し部の対応す
る箇所に直径6mmの開口部を有する、裏面封止材40
4としてEVAシート(厚み250μm)、裏面絶縁材
405としてポリエチレンテレフタレート(厚み100
μm)、前述の裏面封止材404の3層からなる一体積
層フィルムを積層した。
ート装置のプレート410上に裏面部材406として光
起電力素子群の電気出力取出し部の対応する箇所に直径
15mmの開口部を有するガルバリウム鋼板(厚み0.
4mm)を配置した。更に、電気出力取出し部の対応す
る箇所に直径6mmの開口部を有する、裏面封止材40
4としてEVAシート(厚み250μm)、裏面絶縁材
405としてポリエチレンテレフタレート(厚み100
μm)、前述の裏面封止材404の3層からなる一体積
層フィルムを積層した。
【0050】次いで、前記開口部407に直径5mm、
厚さ1mmのPb−Sn系の半田(Sn5%、融点30
5℃、比抵抗1.0×10-5Ω・cm)からなる栓部材
408を配置した。
厚さ1mmのPb−Sn系の半田(Sn5%、融点30
5℃、比抵抗1.0×10-5Ω・cm)からなる栓部材
408を配置した。
【0051】次いで光起電力素子群401を受光面が上
を向くように積層し、更に表面封止材402としてEV
Aシート(厚み460μm)、表面部材403としてE
TFEフイルム(厚み50μm)を順次積層し、ラミネ
ート積層体を作製した。
を向くように積層し、更に表面封止材402としてEV
Aシート(厚み460μm)、表面部材403としてE
TFEフイルム(厚み50μm)を順次積層し、ラミネ
ート積層体を作製した。
【0052】ここで用いられるEVA樹脂(酢酸ビニル
含有率28%)100重量部に対して紫外線吸収剤とし
て2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン
0.15重量都、光安定化剤としてビス(2、2、6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.05重
量部、酸化防止剤としてトリス(モノ−ノニルフェニ
ル)フォスファイト0.1重量部を配合したものであ
る。
含有率28%)100重量部に対して紫外線吸収剤とし
て2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン
0.15重量都、光安定化剤としてビス(2、2、6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.05重
量部、酸化防止剤としてトリス(モノ−ノニルフェニ
ル)フォスファイト0.1重量部を配合したものであ
る。
【0053】次にテフロンコートファイバーシート41
1(厚み0.2mm)、シリコンラバーシート412
(厚み2.3mm)を重ねた。次いで、真空ポンプを用
いてプレート410の周縁に設けた穴付パイプ413を
介して内部の真空度を280Paで30分間排気した。
なお、圧着時の加熱温度及び加熱時間が十分となるよ
う、予め160℃雰囲気に加熱したオーブン中に真空ポ
ンプで排気したまま投入し、60分間保持した後取り出
し冷却した。
1(厚み0.2mm)、シリコンラバーシート412
(厚み2.3mm)を重ねた。次いで、真空ポンプを用
いてプレート410の周縁に設けた穴付パイプ413を
介して内部の真空度を280Paで30分間排気した。
なお、圧着時の加熱温度及び加熱時間が十分となるよ
う、予め160℃雰囲気に加熱したオーブン中に真空ポ
ンプで排気したまま投入し、60分間保持した後取り出
し冷却した。
【0054】[電気出力取出し部の作製]太陽電池モジ
ュールの電気出力取出し用電極部の開口部に配置された
栓部材を表面温度が400℃の半田こてで溶融し、リー
ド線と電気的に接合した。
ュールの電気出力取出し用電極部の開口部に配置された
栓部材を表面温度が400℃の半田こてで溶融し、リー
ド線と電気的に接合した。
【0055】接続した電気出力取出し部材と端子部の接
着力を測定したところ、実施例1では19.6Nである
のに対し、実施例2では39.2Nと強度的にも安定で
あった。しかし、電気出力取り出し部材を溶接する際に
半田こての温度が400℃と高く、半田付け部の裏面に
あたる受光面側が僅かに変色したが電気出力に影響は無
かった。
着力を測定したところ、実施例1では19.6Nである
のに対し、実施例2では39.2Nと強度的にも安定で
あった。しかし、電気出力取り出し部材を溶接する際に
半田こての温度が400℃と高く、半田付け部の裏面に
あたる受光面側が僅かに変色したが電気出力に影響は無
かった。
【0056】<実施例3>本実施例では、実施例1と同
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
【0057】[ラミネート工程]栓部材として、Pb−
Sn(Sn63%、融点183℃、比抵抗1.0×10
-5Ω・cm)を用いた以外は実施例2と同様にして太陽
電池モジュールを作製した。
Sn(Sn63%、融点183℃、比抵抗1.0×10
-5Ω・cm)を用いた以外は実施例2と同様にして太陽
電池モジュールを作製した。
【0058】[電気出力取出し部の作製]太陽電池モジ
ュールの電気出力取出し用電極部の開口部に配置された
栓部材を表面温度が280℃の半田こてで溶融し、リー
ド線と電気的に接合した。
ュールの電気出力取出し用電極部の開口部に配置された
栓部材を表面温度が280℃の半田こてで溶融し、リー
ド線と電気的に接合した。
【0059】接続した電気出力取出し部材と端子部の接
着力を測定したところ、実施例2と同様で43.1Nと
強度的にも安定であった。しかし、電気出力取り出し部
材を溶接後も半田付け部の裏面にあたる受光面側に変色
は見られず、電気出力に変化も無かった。
着力を測定したところ、実施例2と同様で43.1Nと
強度的にも安定であった。しかし、電気出力取り出し部
材を溶接後も半田付け部の裏面にあたる受光面側に変色
は見られず、電気出力に変化も無かった。
【0060】<実施例4>本実施例では、実施例1と同
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
【0061】[ラミネート工程]一重真空方式のラミネ
ート装置のプレート上に裏面部材として光起電力素子群
の電気出力取出し部に対応する箇所に直径15mmの開
口部を有するポリカーボネート板(厚み1.0mm)を
配置する。更に、電気出力取出し部の対応する箇所に直
径6mmの開口部を有する、裏面封止材として他の実施
例と同様にEVAシート(厚み200μm)を積層す
る。この場合、裏面封止材の厚みを確保するためメール
トフローレートの小さいEVA(酢酸ビニル22%、メ
ルトフローレート1g/min)を使用した。次に、栓
部材として直径3mm、厚さ1.25mmのPb−Sn
系の半田(Sn5%、融点305℃、比抵抗1.0×1
0-5・cm)とし、前記栓部材の周縁に厚み1mmのE
EA(アクリル酸エチル15%)のホットメルト接着剤
を配置する以外は、実施例2と同様にして太陽電池モジ
ュールを作製した。
ート装置のプレート上に裏面部材として光起電力素子群
の電気出力取出し部に対応する箇所に直径15mmの開
口部を有するポリカーボネート板(厚み1.0mm)を
配置する。更に、電気出力取出し部の対応する箇所に直
径6mmの開口部を有する、裏面封止材として他の実施
例と同様にEVAシート(厚み200μm)を積層す
る。この場合、裏面封止材の厚みを確保するためメール
トフローレートの小さいEVA(酢酸ビニル22%、メ
ルトフローレート1g/min)を使用した。次に、栓
部材として直径3mm、厚さ1.25mmのPb−Sn
系の半田(Sn5%、融点305℃、比抵抗1.0×1
0-5・cm)とし、前記栓部材の周縁に厚み1mmのE
EA(アクリル酸エチル15%)のホットメルト接着剤
を配置する以外は、実施例2と同様にして太陽電池モジ
ュールを作製した。
【0062】[電気出力取出し部の作製]実施例3と同
様にして作製した。
様にして作製した。
【0063】接続した電気出力取出し部材と端子部の接
着力を測定したところ、本実施例では40.2Nと強度
的にも安定であった。メルトフローレートの小さい封止
材を使用した場合、ラミネーション中の加熱時において
も封止材の流動性が抑えられ、光起電力素子裏面の凸部
であるマイナス側端子上の封止材厚みを確保することが
できる。このため、裏面封止材の薄膜化を達成できる。
また、栓部材の周縁に配置した熱可塑性樹脂が溶融し、
裏面封止材および裏面部材と接着するため固定され、ラ
ミネーション後の太陽電池モジュールの取出し時や搬送
時に栓部材が脱落することがない。よって、流動性の小
さい封止材料を使用した場合においても、工数が増える
ことが無い。
着力を測定したところ、本実施例では40.2Nと強度
的にも安定であった。メルトフローレートの小さい封止
材を使用した場合、ラミネーション中の加熱時において
も封止材の流動性が抑えられ、光起電力素子裏面の凸部
であるマイナス側端子上の封止材厚みを確保することが
できる。このため、裏面封止材の薄膜化を達成できる。
また、栓部材の周縁に配置した熱可塑性樹脂が溶融し、
裏面封止材および裏面部材と接着するため固定され、ラ
ミネーション後の太陽電池モジュールの取出し時や搬送
時に栓部材が脱落することがない。よって、流動性の小
さい封止材料を使用した場合においても、工数が増える
ことが無い。
【0064】<比較例1>本比較例では、実施例1と同
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
【0065】[ラミネート工程]実施例1において、裏
面封止材、および裏面絶縁材に開口部を設けることな
く、栓部材は用いずにラミネーションする以外はすべて
同様にして太陽電池モジュールを得た。
面封止材、および裏面絶縁材に開口部を設けることな
く、栓部材は用いずにラミネーションする以外はすべて
同様にして太陽電池モジュールを得た。
【0066】その後、電気出力取出し電極部部分の裏面
封止材、裏面絶縁材をカッターナイフでくり貫き、電極
に連通する直径7mmの開口部を形成した。
封止材、裏面絶縁材をカッターナイフでくり貫き、電極
に連通する直径7mmの開口部を形成した。
【0067】太陽電池モジュールの電気出力取出し電極
を観察したところ、EVAが部分的に付着していたため
これらを丁寧に除去した。また、電極部にはカッターナ
イフと思われる傷が幾つか付いていた。そこに電極取出
し部材であるリード線を電気的に接合した。
を観察したところ、EVAが部分的に付着していたため
これらを丁寧に除去した。また、電極部にはカッターナ
イフと思われる傷が幾つか付いていた。そこに電極取出
し部材であるリード線を電気的に接合した。
【0068】ラミネート後から電気出力取出し部材を設
けるのに要する時間を実施例1と比較したところ約5〜
10倍であった。
けるのに要する時間を実施例1と比較したところ約5〜
10倍であった。
【0069】<比較例2>本比較例では、実施例1と同
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
様な方法により得られる光起電力素子群を用いて、以下
の方法で太陽電池モジュールを得た。
【0070】[ラミネート工程]実施例1において、栓
部材として直径5mm、厚さ1mmのシリコーンゴムを
配置したこと以外は同様にして太陽電池モジュールを得
た。
部材として直径5mm、厚さ1mmのシリコーンゴムを
配置したこと以外は同様にして太陽電池モジュールを得
た。
【0071】[電気出力取出し部の作製]得られた太陽
電池モジュールの開口部より、シリコーンゴムを除去す
る。この際、シリコーンゴムに裏面封止材であるEVA
が接着していたため、カッターナイフの刃先でシリコー
ンゴムを刺し、引き抜いた。電気出力取出し電極を観察
したところ、カッターナイフと思われる傷が幾つか付い
ていた。
電池モジュールの開口部より、シリコーンゴムを除去す
る。この際、シリコーンゴムに裏面封止材であるEVA
が接着していたため、カッターナイフの刃先でシリコー
ンゴムを刺し、引き抜いた。電気出力取出し電極を観察
したところ、カッターナイフと思われる傷が幾つか付い
ていた。
【0072】次に、開口部に半田を半田こてを用いて融
着させ、続いてリード線を半田位置に電気的に接合し
た。
着させ、続いてリード線を半田位置に電気的に接合し
た。
【0073】ラミネート後から電気出力取出し部材を設
けるのに要する時間を実施例1と比較したところ約2〜
4倍であった。
けるのに要する時間を実施例1と比較したところ約2〜
4倍であった。
【0074】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明によれば、
ラミネート工程より前に電極に連通する開口部を形成
し、且つ、開口部に導電性の栓部材を配置するために、
ラミネート後にカッターナイフ等の治具を用いて、裏面
被覆材をくり貫いたりする必要がない。また、端子取り
出し部材を接合するために栓部材を除去する必要もな
く、それらの作業に伴う電極を傷つける恐れがなくな
り、太陽電池の品質を更に向上することができる。ま
た、工程数を少なくすることにより、太陽電池モジュー
ルの製造工程のスループットを向上させることができ
る。
ラミネート工程より前に電極に連通する開口部を形成
し、且つ、開口部に導電性の栓部材を配置するために、
ラミネート後にカッターナイフ等の治具を用いて、裏面
被覆材をくり貫いたりする必要がない。また、端子取り
出し部材を接合するために栓部材を除去する必要もな
く、それらの作業に伴う電極を傷つける恐れがなくな
り、太陽電池の品質を更に向上することができる。ま
た、工程数を少なくすることにより、太陽電池モジュー
ルの製造工程のスループットを向上させることができ
る。
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールの一実施形態
を示す概略断面図であり、(a)はラミネート工程前の
概略断面図、(b)はラミネート後の概略断面図であ
る。
を示す概略断面図であり、(a)はラミネート工程前の
概略断面図、(b)はラミネート後の概略断面図であ
る。
【図2】実施例および比較例で作製したアモルファスシ
リコン(a−Si)光起電力素子群を示す図であり、
(a)は光起電力素子群の裏面図、(b)はプラス側電
気出力取出し用光起電力素子の概略断面図、(c)はマ
イナス側電気出力取出し用光起電力素子の概略断面図で
ある。
リコン(a−Si)光起電力素子群を示す図であり、
(a)は光起電力素子群の裏面図、(b)はプラス側電
気出力取出し用光起電力素子の概略断面図、(c)はマ
イナス側電気出力取出し用光起電力素子の概略断面図で
ある。
【図3】実施例1のラミネート工程積層概略断面図であ
る。
る。
【図4】実施例2のラミネート工程積層図概略断面であ
る。
る。
100 太陽電池モジュール積層体 101,211,301,401 光起電力素子群 102 表面被覆材 103,302,402 表面封止材 104,303,403 表面部材 105 裏面被覆材 106,304,404 裏面封止材 107,305,405 裏面絶縁材 108,306,406 裏面部材 109,307,407 電気出力取出し開口部 110,308,408 栓部材 111 電気出力取出し用電極 200 光起電力素子 200a プラス側電気出力取出し用光起電力素子 200b マイナス側電気出力取出し用光起電力素子 201 ステンレス基板 202 裏面反射層 203 半導体層 204 透明電極層 205 グリッド電極 206 プラス側端子 207 マイナス側端子 208 プラス側電気出力取出し電極部 209 マイナス側電気出力取出し電極部 210 PETテープ 212 半田 310,410 プレート 311,411 エンボスシート 312,412 シリコンラバー 313,413 吸引用管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 善光 秀聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 BA14 BA18 FA11 FA15 FA17 FA30 JA02 JA04 JA05
Claims (5)
- 【請求項1】 電気出力を外部に取り出す為の電極部を
配設した光起電力素子の受光面および非受光面側を被覆
材でラミネートする太陽電池モジュール製造方法におい
て、 ラミネート工程の前に予め、受光面側の表面被覆材また
は非受光面側の裏面被覆材のいずれか一方に前記光起電
力素子に配設された電気出力取り出し用電極部にまで連
通する開口部を設ける工程と、前記開口部の内側に導電
性を有する栓部材を配置する工程とを有することを特徴
とする太陽電池モジュール製造方法。 - 【請求項2】 前記栓部材が、前記表面被覆材もしくは
前記裏面被覆材とほぼ同じ厚みを持つことを特徴とする
請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項3】 前記栓部材が、ろう接材料からなること
を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュ
ールの製造方法。 - 【請求項4】 前記ろう接材料の融点が100℃以上2
50℃以下であることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項5】 前記栓部材の周縁に熱可塑性樹脂を設け
ていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
載の太陽電池モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192068A JP2002016273A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 太陽電池モジュールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192068A JP2002016273A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 太陽電池モジュールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002016273A true JP2002016273A (ja) | 2002-01-18 |
Family
ID=18691251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000192068A Withdrawn JP2002016273A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 太陽電池モジュールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002016273A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100350631C (zh) * | 2002-06-21 | 2007-11-21 | 阿苏拉布股份有限公司 | 多层电池、特别是液晶显示电池或电化学光电池 |
JP2009545892A (ja) * | 2006-08-04 | 2009-12-24 | アルケマ フランス | ポリフッ化ビニリデン表面を有する光起電性モジュール |
JP2010205759A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Toyota Motor Corp | 太陽電池モジュール |
WO2013002243A1 (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | デクセリアルズ株式会社 | 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 |
JP2014099629A (ja) * | 2006-09-20 | 2014-05-29 | Dow Global Technologies Llc | ポリオレフィンコポリマーを含む電子装置モジュール |
JPWO2013146414A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2015-12-10 | 凸版印刷株式会社 | バックコンタクトタイプ太陽電池モジュール |
-
2000
- 2000-06-27 JP JP2000192068A patent/JP2002016273A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100350631C (zh) * | 2002-06-21 | 2007-11-21 | 阿苏拉布股份有限公司 | 多层电池、特别是液晶显示电池或电化学光电池 |
JP2009545892A (ja) * | 2006-08-04 | 2009-12-24 | アルケマ フランス | ポリフッ化ビニリデン表面を有する光起電性モジュール |
JP2014099629A (ja) * | 2006-09-20 | 2014-05-29 | Dow Global Technologies Llc | ポリオレフィンコポリマーを含む電子装置モジュール |
JP2010205759A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Toyota Motor Corp | 太陽電池モジュール |
WO2013002243A1 (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | デクセリアルズ株式会社 | 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 |
JPWO2013146414A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2015-12-10 | 凸版印刷株式会社 | バックコンタクトタイプ太陽電池モジュール |
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---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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