JP4812492B2 - 潤滑剤劣化検出装置およびセンサ付き軸受 - Google Patents

潤滑剤劣化検出装置およびセンサ付き軸受 Download PDF

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Description

この発明は、潤滑剤の混入物などによる劣化状態を検出する潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えたセンサ付き軸受、例えば鉄道車両用、風車設備用、工場設備用等のセンサ付き軸受に関する。
潤滑剤を封入した軸受では、軸受内部の潤滑剤(グリース、油など)が劣化すると転動体の潤滑不良が発生し、軸受寿命が短くなる。転動体の潤滑不良を、軸受の振動状態などから判断するのでは、寿命に達して動作異常が発生してから対処することになるため、潤滑状態の異常をより早く検出できない。そこで、軸受内の潤滑剤の状態を定期的あるいはリアルタイムに観測し、異常やメンテナンス期間の予測を可能にすることが望まれる。
潤滑剤の劣化の主要な要因として、軸受の使用に伴って発生する摩耗粉が潤滑剤に混入することが挙げられる。
軸受の摩耗状態を検出するものとしては、軸受のシールの内側に電極やコイル等のセンサを配置し、摩耗粉の混入する潤滑剤の電気的特性(抵抗値や静電容量)を前記センサで検出するようにしたセンサ付き軸受が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2004−293776号公報
しかし、特許文献1のセンサ付き軸受は、潤滑剤の電気的特性を検出するものであるため、
・ノイズの影響を受ける。
・軸受内部の温度変化による影響を受ける。
・コンパクトに出来ないため、取付位置に制約を受ける。
といった課題がある。
このような課題を解決するものとして、潤滑剤を透過する透過光量を光検出素子で検出する光学式の構成を考えた。
この場合、潤滑剤の厚さが透過光量に影響するので、潤滑剤の厚さが一定となるように、測定部に潤滑剤を存在させる構成が必要になる。
そこで、光検出素子を複数使用して、それぞれの光検出素子に入射する光が、互いに異なる厚さの潤滑剤を透過した光となるように、例えば各光検出素子の光検出面の位置をずらして配置し、これら光検出素子の出力の光強度信号を比較することによって潤滑剤の透明度を測定する構成を考えた。
しかし、このような構成の場合、それぞれの光検出素子に感度ばらつきがあるため、測定結果がばらついてしまうし、光検出素子の数が少ない場合には、微小なごみや気泡等の影響を受けやすいという課題がある。また、潤滑剤が広く分布している場合でも、ごく一部の潤滑剤しか測定できないので、広く分布する潤滑剤の平均の劣化状態を検出できないという課題もある。
この発明の目的は、軸受内部などの検出部への設置が容易で、潤滑剤が広く分布する場合でも、潤滑剤の厚さやごみ・気泡などによる影響を受けずに潤滑剤の劣化状態を安定して精度良く検出できる潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えたセンサ付き軸受を提供することである。
この発明の潤滑剤劣化検出装置は、平面的なエリアを撮像可能なエリア撮像素子の撮像面に、表面に凹凸形状を持った透明の検出部材を設け、この検出部材の前記凹凸面を測定対象の潤滑剤の配置面とし、前記検出部材に対面して光を投射する光源を設け、前記エリア撮像素子の出力から、前記検出部材の前記凹凸形状に応じた受光強度を測定して潤滑剤の劣化具合を判定する判定手段を設け、前記判定手段は、エリア撮像素子で撮像された画像から検出部材の凹凸による凹凸段差だけ異ならせた潤滑剤の透過光強度をそれぞれ求め、この求められた透過光強度の比較による相対強度から透過光の減衰比率を検出し、その検出値から潤滑剤の内部に混入した混入物の量を推定し、推定した混入物の量から潤滑剤の劣化状態を検出するものである。
この構成によると、検出部材の潤滑剤の配置面を凹凸面としたため、前記配置面に配置された潤滑剤の厚さに凹部と突部とで違いが生じる。そのため、前記光源から照明光を照射し、透過光をエリア撮像素子で観測することにより、潤滑剤の厚さの違いによる光透過量の違いが検出され、この違いによって潤滑剤の透過率の測定等により潤滑剤の劣化状態が判定される。この場合に、透過光の強度そのものは、潤滑剤の厚さや光源の光強度によって変化するが、透過光の減衰比率はこれらの要因によっては変化しないので、潤滑剤の厚さの違いから透過光の減衰比率を求めることで、潤滑剤の安定した劣化検出が可能である。また、エリア撮像素子を用いるため、広い面積の測定を行って画像処理やフィルタ処理ができ、そのため細かなノイズや気泡や、ごみ等の影響を受けずに、安定した光透過率測定が可能になる。光源のむらや潤滑剤の厚さ分布のような大きな領域での変化は、補正によってキャンセルできるため、撮像面積が広くても検出が可能である。
このように、潤滑剤が広く分布する場合でも、潤滑剤の厚さやごみ・気泡などによる影響を受けずに、潤滑剤の劣化状態を安定して精度良く検出することができる。
また、エリア撮像素子の撮像面に検出部材を設けることから、検出部材の光透過画像をエリア撮像素子の撮像面に結像させる結像光学系を別に配置する必要がなく、それだけ潤滑剤劣化検出装置を小型化でき、軸受内部などの検出部への設置が容易となる。
記検出部材が前記エリア撮像素子の撮像面に直接に形成されてエリア撮像素子と一体化されたものである。このように一体化すると、潤滑剤劣化検出装置をより一層小型化できる。
この発明において、前記検出部材の前記凹凸が、凹部と突部が交互に並ぶストライプパターンとなったものであっても良い。あるいは、前記検出部材の前記凹凸が、丸孔形状の凹部を分散して配置したものであっても良い。ストライプパターンであると、ストライプの長さ方向の平均輝度を求めることで、潤滑剤の内部に存在する微小なごみや気泡などに起因する細かな光強度のばらつきを解消できる。
また、前記検出部材の前記凹凸が、深さの異なる2種類以上の凹部を有するものであっても良い。この場合、潤滑剤の厚さの種類が増えるため、潤滑剤の光透過情報としてより広範囲のデータを得て、さらに精度の良い劣化検出を行うことが可能である。
この発明において、前記判定手段は、前記検出部材の前記凹凸のパターンに応じて、エリア撮像素子で撮像された画像上に検出領域を設定する検出領域設定部と、この設定された検出処理内の画像の輝度を平均化して輝度値を求め、輝度値によって潤滑剤の透過率を検出する光透過率検出部とを有するものとしても良い。
この潤滑剤劣化検出装置では、検出部材の光透過画像をエリア撮像素子の撮像面に結像させる結像光学系が要らないことから、エリア撮像素子で撮像される画像の位置がずれることがない。そのため、エリア撮像素子で撮像された画像上に上記したように検出領域を設定して、各検出領域における輝度を平均化して輝度値を求め、輝度値によって潤滑剤の透過率を検出することとすれば、安定した検出が可能となる。
また、上記した各検出領域は、エリア撮像素子で撮像される画像の上に複数設定されるので、各検出領域の検出値を用いて画像全体における光強度を抽出してその強度比を求めることとすれば、広い面積にわたる潤滑剤の光透過率を測定することができ、より正確で安定した劣化検出が可能となる。
この発明のセンサ付き軸受は、上記発明の潤滑剤劣化検出装置を軸受に搭載したものである。
この構成によると、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。これにより、軸受に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受の潤滑不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の潤滑剤劣化検出装置は、平面的なエリアを撮像可能なエリア撮像素子の撮像面に、表面に凹凸形状を持った透明の検出部材を設け、この検出部材の前記凹凸面を測定対象の潤滑剤の配置面とし、前記検出部材に対面して光を投射する光源を設け、前記エリア撮像素子の出力から、前記検出部材の前記凹凸形状に応じた受光強度を測定して潤滑剤の劣化具合を判定する判定手段を設け、前記判定手段は、エリア撮像素子で撮像された画像から検出部材の凹凸による凹凸段差だけ異ならせた潤滑剤の透過光強度をそれぞれ求め、この求められた透過光強度の比較による相対強度から透過光の減衰比率を検出し、その検出値から潤滑剤の内部に混入した混入物の量を推定し、推定した混入物の量から潤滑剤の劣化状態を検出するため、軸受内部などの検出部への設置が容易で、潤滑剤が広く分布する場合でも、潤滑剤の厚さやごみ・気泡などによる影響を受けずに潤滑剤の劣化状態を安定して精度良く検出できる。前記検出部材が前記エリア撮像素子の撮像面に直接に形成されてエリア撮像素子と一体化されたものであるため、潤滑剤劣化検出装置をより一層小型化できる。
の発明のセンサ付き軸受は、上記発明の潤滑剤劣化検出装置を軸受に搭載したものであるため、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。その結果、軸受に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受の潤滑不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の一実施形態を図1ないし図6と共に説明する。図1は、この実施形態の潤滑剤劣化検出装置の概略構成図を示す。この潤滑剤劣化検出装置1では、平面的なエリアを撮像可能なエリア撮像素子4の撮像面に、表面に凹凸を持った透明の検出部材3が設けられ、この検出部材3に対面して光を投射する光源2が設けられる。前記検出部材3の凹凸面は測定対象の潤滑剤6の配置面とされる。さらに、前記エリア撮像素子4の出力から、前記検出部材3の凹凸形状に応じた受光強度を測定して潤滑剤6の劣化具合を判定する判定手段5が設けられる。測定対象となる潤滑剤6は、例えば軸受内部に封入された潤滑剤である。エリア撮像素子4としては、例えばCCD撮像素子やCMOS撮像素子が使用される。
図1では、エリア撮像素子4の撮像面の上に、別部材の検出部材3が重ねて配置されているが、検出部材3は、エリア撮像素子4の撮像面に直接形成されてエリア撮像素子4と一体化されたものであっても良い。
図3(A)は、前記検出部材3の表面に形成される凹凸の一例を示す平面図である。この凹凸の例は、凹部3aと突部3bが交互に並ぶストライプパターンとなったものである。この場合、潤滑剤6は、図3(B)に正面図で示すように少なくとも凹部3aに入り込んでいれば良いが、図3(C)に正面図で示すように凹部3aから溢れて突部3bを覆うように十分な厚さとなっていても良い。
この潤滑剤劣化検出装置1において、前記潤滑剤6を透過する光の強度は図2に曲線グラフで示すように透過距離によって大きく減衰するため、例えば図3(C)のように検出部材3の表面に潤滑剤6が配置された状態で、検出部材3を透過する光強度はI1 ,I2
(図2)のように検出部材3の凹凸段差d、つまり潤滑剤6の厚さの差に応じた値となる。この光強度の差が明暗の縞模様となったストライプ状のパターン画像として前記エリア撮像素子4で撮像される。
前記判定手段5は、次のような基本処理により潤滑剤6の劣化状態を検出する。
潤滑剤6に摩耗粉等の異物が混入していると、図2に曲線グラフで示す減衰量が変化する。そこで、判定手段5は、エリア撮像素子4で撮像された画像から、上記したように検出部材3の凹凸で厚さdだけ異ならせた潤滑剤6の透過光強度I1 ,I2 を比較することにより相対強度を求め、その相対強度から透過光の減衰比率を検出し、その検出値から潤滑剤6の内部に混入した混入物の量を推定する。透過光の強度そのものは、潤滑剤6の厚さや光源2の光強度によって変化するが、透過光の減衰比率はこれらの要因によっては変化しないので、安定した検出が可能である。また、混入物の増加は潤滑剤6の劣化状態の進行を意味するので、判定手段5は、推定した混入物の量から潤滑剤6の劣化状態を検出することができる。
図3の検出部材3を使用する場合、エリア撮像素子4で撮像された画像は、図3(A)に平面図で示す検出部材3の凹凸と同じストライプ状のパターン画像となる。このパターン画像において、ストライプに直交する方向をx軸方向、ストライプの長手方向をy軸方向としたとき、その画像をx軸方向に走査して得られる光強度信号は、図4に示すように、検出部材3の突部3b上に位置する潤滑剤6を透過する光強度I1 と、検出部材3の凹部3a上に位置する潤滑剤6を透過する光強度I2 が、検出位置つまり凹凸の並び位置x1 ,x2 ,x3 …に対応して交互に出力される周期変動信号となる。この周期変動信号は、図3(B)のように検出部材3上に配置される潤滑剤6の厚さが薄い場合には全体的に高レベルの信号となり、図3(C)のように潤滑剤6の厚さが厚い場合には全体的に低レベルの信号となる。
判定手段5は、上記周期変動信号から、検出位置x1 ,x3 …の強い光強度I1 と、検出位置x2 ,x4 …の弱い光強度I2 の比を求めることで、潤滑剤6の光透過率を検出する。この場合、前記パターン画像におけるストライプの長手方向(画像のy軸方向)の平均輝度を求めることで、図4の強弱の光強度I1 ,I2 を算出すると、潤滑剤6の内部に存在する微小なごみや気泡などに起因する細かな光強度のばらつきを解消できるので、安定した測定が可能となる。
また、図4の周期変動信号は、エリア撮像素子4によって得られるので、実際には面の画像データである。光源2に発光むらがあったり、潤滑剤6に厚さむらがある場合、画像全体の輝度が大きく傾斜する状態となる。この場合には、単純に検出位置x1 ,x3 …などの光強度を求めるだけでは検出誤差が大きくなってしまう。
そこで、判定手段5では、画像の輝度を求める前に、画像全体の輝度分布を用いてシェーディング補正をかけ全体の輝度分布を一様にしてから、個別の領域における光強度を求めるのが望ましい。これにより、広く分布する潤滑剤6の光透過率を測定することができ、潤滑剤6の分布むらや、局所的な厚み変化などの影響を受けず、安定した劣化検出を行うことができる。
図5(A)は、前記検出部材3の表面に形成される凹凸の他の例を示す平面図である。この凹凸の例は、突部3bとなる平面上に丸孔形状の複数の凹部3aを分散して配置したものである。この場合の各凹部3aは、図5(A)のV−V矢視断面図を示す図5(B)のように同じ深さのものとしても、図5(C)のように深さが異なる2種類以上のものとしても良い。凹部3aの深さを複数種類とした場合、凹部3a上に位置する潤滑剤6の厚さが複数種類となるので、潤滑剤6の光透過情報としてより広範囲のデータを得ることができる。
図5の検出部材3を使用する場合、エリア撮像素子4で撮像された画像は、図5(A)に平面図で示す検出部材3の凹凸と同じ複数の円形暗部13a(凹部3aに相当する部分)が分散したパターン画像となる。例えば各凹部3aが同じ深さである場合に、判定手段5は、その検出領域設定部8と光透過率検出部9(図1)とにより、前記パターン画像から、図3の検出部材3を使用する場合でも行った強弱の2種類の光強度I1 ,I2 を抽出する処理を以下のように行う。
先ず、判定手段5の検出領域設定部8が、例えば、図6(A)のように前記パターン画像における円形暗部13a(凹部3aに相当する部分)以外の領域13b(突部3bに相当する部分)における所定部分を第1の検出領域10Aとして設定すると共に、各円形暗部13aにおける中央付近を第2の検出領域10Bとして設定する。なお、これらの検出領域10A,10Bは、前記パターン画像を用いて予め設定することができる。第2の検出領域10Bは、第1の検出領域10Aよりも潤滑剤6を透過した距離が長い光透過画像部分であるため、図6(B)に示すように第2の検出領域10Bの輝度I2 は第1の検出領域10Aの輝度I1 よりも低い。
上記した各検出領域10A,10Bはある程度の大きさがあるので、判定手段5の光透過率検出部9は、設定された第1の検出領域10Aの画像の輝度I1 を平均化し一種類の光強度I1 として抽出すると共に、第2の検出領域10Bの画像の輝度I2 も平均化してもう一種類の光強度I2 として抽出し、これら2種類の光強度I1 ,I2 の比から潤滑剤6の透過率を検出する。
この潤滑剤劣化検出装置1では、検出部材3の光透過画像をエリア撮像素子4の撮像面に結像させる結像光学系を配置する必要がないので、エリア撮像素子4で撮像される画像の位置はずれることがない。このため、上記したように、エリア撮像素子4で撮像された画像上に検出領域10A,10Bを容易に設定することができ、各検出領域10A,10Bにおける輝度I1 ,輝度I2 を平均化することで、強弱の2種類の光強度I1 ,I2 を抽出することにより、安定した検出が可能となる。
また、上記した各検出領域10A,10Bは、エリア撮像素子4で撮像される画像の上に複数設定されるので、各検出領域10A,10Bの検出値を用いて画像全体における強弱の2種類の光強度度I1 ,I2 を抽出してその強度比を求めることで、広い面積にわたる潤滑剤6の光透過率を測定することができ、より正確で安定した劣化検出が可能となる。
なお、図3の検出部材3を使用した場合の説明では、判定手段5での信号処理として、検出領域設定部8や光透過率検出部9の機能について述べなかったが、上記と同様の信号処理を行って強弱の2種類の光強度度I1 ,I2 を抽出することができる。
このように、この潤滑剤劣化検出装置1では、平面的なエリアを撮像可能なエリア撮像素子4の撮像面に、表面に凹凸形状を持った透明の検出部材3を設け、この検出部材3の前記凹凸面を測定対象の潤滑剤の配置面とし、前記検出部材3に対面して光を投射する光源2を設け、前記エリア撮像素子4の出力から、判定手段5が前記検出部材3の前記凹凸形状に応じた受光強度を測定して潤滑剤6の劣化具合を判定するように構成しているので、潤滑剤6が広く分布する場合でも、潤滑剤6の厚さやごみ・気泡などによる影響を受けずに潤滑剤6の劣化状態を安定して精度良く検出することができる。
また、エリア撮像素子4の撮像面に検出部材3を設けるので、検出部材3の光透過画像をエリア撮像素子4の撮像面に結像させる結像光学系を別に配置する必要がなく、それだけ潤滑剤劣化検出装置1を小型化できる。その結果、軸受内部などの検出部への潤滑剤劣化検出装置1の設置が容易となる。
図7は、上記した潤滑剤劣化検出装置1を搭載したセンサ付き軸受を、鉄道車両用軸受ユニットに用いた断面図である。この場合の鉄道車両用軸受ユニットは、センサ付き軸受21とその内輪24の両側に各々接して設けられた付属部品である油切り22および後ろ蓋23とで構成される。軸受21は、ころ軸受、詳しくは複列の円すいころ軸受からなり、各列のころ26,26に対して設けた分割型の内輪24,24と、一体型の外輪25と、前記ころ26,26と、保持器27とを備える。
後ろ蓋23は、車軸30に軸受21よりも中央側で取付けられて外周のオイルシール28を摺接させたものである。油切り22は、車軸30に取付けられて外周にオイルシール29を摺接させたものである。これら軸受21の両端部に配置される両オイルシール28,29により軸受21の内部に潤滑剤が封止され、かつ防塵・耐水性が確保される。
潤滑剤劣化検出装置1は軸受21の外輪25の転走面の脇部に取付けられ、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を検出する。潤滑剤劣化検出装置1は、ころ26の端面付近に配置される。外輪25には、潤滑剤劣化検出装置1の配線ケーブル15を挿通させるケーブル挿入孔25aが設けられ、配線ケーブル15の挿通部には、防水・防油処理が施される。前記配線ケーブル15を通じて、軸受外から潤滑剤劣化検出装置1への電源供給と軸受外への検出信号の取り出しが行われる。これにより、潤滑剤劣化検出装置1と取付部から軸受内部へ水分やゴミ等が侵入するのを防止している。
上記潤滑剤劣化検出装置1を搭載したこのセンサ付き軸受21では、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。その結果、軸受21に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受21の潤滑剤不良による破損を防ぐことができる。これにより、設備の保守作業や交換の必要性を早期に判断することができ、装置の運転停止時間を最小限にすることもできる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置1の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の一実施形態にかかる潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 潤滑剤を透過する光の透過距離と透過光の強度との関係を示すグラフである。 (A)は上記潤滑剤劣化検出装置に使用される検出部材の一例の平面図、(B),(C)は同検出部材の各例の断面図である。 同潤滑剤劣化検出装置におけるエリア撮像素子で撮像される画像をx軸方向に走査した検出信号の波形図である。 (A)は上記潤滑剤劣化検出装置に使用される検出部材の他の例の平面図、(B),(C)は(A)におけるV−V矢視断面における各例を示す図である。 (A)は図5の検出部材を用いた場合の画像上に設定される検出領域の一例を示す説明図、(B)は各検出領域の輝度を示す説明図である。 上記潤滑剤劣化検出装置を搭載したセンサ付き軸受の一例の断面図である。
符号の説明
1…潤滑剤劣化検出装置
2…光源
3…検出部材
3a…凹部
3b…突部
4…エリア撮像素子
5…判定手段
6…潤滑剤
8…検出領域設定部
9…光透過率検出部
21…センサ付き軸受

Claims (6)

  1. 平面的なエリアを撮像可能なエリア撮像素子の撮像面に、表面に凹凸形状を持った透明の検出部材を設け、この検出部材の前記凹凸面を測定対象の潤滑剤の配置面とし、前記検出部材に対面して光を投射する光源を設け、前記エリア撮像素子の出力から、前記検出部材の前記凹凸形状に応じた受光強度を測定して潤滑剤の劣化具合を判定する判定手段を設け、前記判定手段は、エリア撮像素子で撮像された画像から検出部材の凹凸による凹凸段差だけ異ならせた潤滑剤の透過光強度をそれぞれ求め、この求められた透過光強度の比較による相対強度から透過光の減衰比率を検出し、その検出値から潤滑剤の内部に混入した混入物の量を推定し、推定した混入物の量から潤滑剤の劣化状態を検出し、前記検出部材が前記エリア撮像素子の撮像面に直接に形成されてエリア撮像素子と一体化されたものである潤滑剤劣化検出装置。
  2. 請求項において、前記検出部材の前記凹凸が、凹部と突部が交互に並ぶストライプパターンとなったものである潤滑剤劣化検出装置。
  3. 請求項において、前記検出部材の前記凹凸が、丸孔形状の凹部を分散して配置したものである潤滑剤劣化検出装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記検出部材の前記凹凸が、深さの異なる2種類以上の凹部を有するものである潤滑剤劣化検出装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記判定手段は、前記検出部材の前記凹凸のパターンに応じて、エリア撮像素子で撮像された画像上に検出領域を設定する検出領域設定部と、この設定された検出処理内の画像の輝度を平均化して輝度値を求め、輝度値によって潤滑剤の透過率を検出する光透過率検出部とを有するものとした潤滑剤劣化検出装置。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の潤滑剤劣化検出装置を軸受に搭載したセンサ付き軸受。
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