JP2007248337A - 潤滑剤劣化検出装置 - Google Patents

潤滑剤劣化検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007248337A
JP2007248337A JP2006074012A JP2006074012A JP2007248337A JP 2007248337 A JP2007248337 A JP 2007248337A JP 2006074012 A JP2006074012 A JP 2006074012A JP 2006074012 A JP2006074012 A JP 2006074012A JP 2007248337 A JP2007248337 A JP 2007248337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricant
light receiving
receiving element
light
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006074012A
Other languages
English (en)
Inventor
Koyo Suzuki
航洋 鈴木
Toru Takahashi
亨 高橋
Akio Nakajima
明生 中島
Kazunari Maeda
和成 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006074012A priority Critical patent/JP2007248337A/ja
Publication of JP2007248337A publication Critical patent/JP2007248337A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】 安定した劣化検出が可能な光学式の潤滑剤劣化検出装置を提供する。
【解決手段】 発光素子3と受光素子4に光ファイバー5,6をそれぞれ接続し、これら光ファイバー5,6の先端間に潤滑剤10の配置空間となるギャップ7を介して反射部材8を配置した光学系2と、推定手段9とを設ける。推定手段9は、前記受光素子4の受光量の出力から前記潤滑剤10の配置空間に介在する潤滑剤10に含まれる異物の量を推定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、潤滑剤の混入物などによる劣化状態を検出する潤滑剤劣化検出装置に関する。
潤滑剤を封入した軸受では、軸受内部の潤滑剤(グリース、油など)が劣化すると転動体の潤滑不良が発生し、軸受寿命が短くなる。転動体の潤滑不良を、軸受の振動状態などから判断するのでは、寿命に達して動作異常が発生してから対処することになるため、潤滑状態の異常をより早く検出できない。そこで、軸受内の潤滑剤の状態を定期的あるいはリアルリタイムに観測し、異常やメンテナンス期間の予測を可能にすることが望まれる。
潤滑剤の劣化の主要な要因として、軸受の使用に伴って発生する摩耗粉が潤滑剤に混入することが挙げられる。
軸受の摩耗状態を検出するものとしては、軸受のシールの内側に電極やコイル等のセンサを配置し、摩耗粉の混入する潤滑剤の電気的特性を前記センサで検出するようにしたセンサ付き軸受が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2004−293776号公報
しかし、特許文献1のセンサ付き軸受は、潤滑剤の電気的特性を検出するものであるため、大量の摩耗粉が入って導通が起こるなどの状況にならなければ、特性変化として検出されず、混入物の検出が困難な場合がある。
このような課題を解決するものとして、例えば図13のように、発光素子33から出た光が反射部材34を介して受光素子35に入射する光学系32を設け、この光学系32の光路中に潤滑剤37を介在させ、受光素子35の検出出力から潤滑剤37の劣化状態を判定回路36で推定する構成を考えた。
この構成によると、発光素子33から出た光が潤滑剤37を透過し、反射部材34で反射してから潤滑剤37を再度透過し、受光素子35で検出される。発光素子33が放射する光の強度を一定に保つと、潤滑剤37を二度にわたって透過した透過光量は、潤滑剤37に含まれる鉄粉などの異物の含有量が多いほど減少するので、受光素子35で検出される透過光量から判定回路36は潤滑剤37における異物の含有量を推定することができる。
しかし、この構成の場合、潤滑剤37の厚さによって測定値にばらつきが生じるため、潤滑剤37を一定の厚さに固定する必要がある。一方、劣化の進行が著しい潤滑剤37の場合、その中を光が透過しにくいため、潤滑剤37の厚さを薄くする必要がある。これらの要求を満たすためには、狭い検出空間内に潤滑剤37を充填すれば良いが、狭い空間内へは潤滑剤37が入りにくいため、安定して測定できなくなる可能性がある。
この発明の目的は、安定した劣化検出が可能な光学式の潤滑剤劣化検出装置を提供することである。
この発明の第1の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、発光素子と受光素子に光ファイバーをそれぞれ接続し、これら光ファイバーの先端間に潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を配置した光学系を設け、前記受光素子の受光量の出力から前記潤滑剤の配置空間に介在する潤滑剤に含まれる異物の量を推定する推定手段を設けたものである。
この構成によると、発光素子から出射された光が発光側の光ファイバーを経由してギャップに介在する潤滑剤を透過し、反射部材で反射してから潤滑剤を再度透過し、さらに受光側の光ファイバーを経由して受光素子で検出される。このように潤滑剤を透過した光の透過光量は、潤滑剤に含まれる鉄粉・摩耗粉などの異物の含有量が多いほど減少するので、受光素子で検出される透過光量から推定手段は潤滑剤における異物の含有量を推定することができる。
潤滑剤が例えば軸受に用いられる場合、潤滑剤の劣化の主要な要因として、軸受の使用に伴って発生する鉄粉等の摩耗粉が潤滑剤に混入することが挙げられるので、潤滑剤に混入する異物である摩耗粉の含有量を前記推定手段で推定することにより、潤滑剤の劣化状態を推定することができる。
とくに、この潤滑剤劣化検出装置の光学系では、発光素子と受光素子にそれぞれ接続した光ファイバーの先端間に、潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を配置しているので、反射部材の近くに発光部と受光部を配置できると共に、潤滑剤の内部に光ファイバーの先端が入り込むことで、潤滑剤の中を通る光路長を一定にできる。これは、潤滑剤の厚さを薄くし、かつその厚さを一定に固定したことと等価となるので、実際に反射部材の反射面側に配置される潤滑剤の厚さに関係なく、潤滑剤の透過光を確実かつ安定して測定することができる。
また、細い光ファイバーを用いることから、潤滑剤が入り込み易いように断面積を小さくして測定ギャップを狭くすることで、光の透過率を高くすることができ、このため、光の透過度合いが小さな劣化が進んだ潤滑剤の検出が可能となる。光ファイバーと反射部材だけが先端に位置し、発光素子や受光素子は離れて配置できるため、潤滑剤を介在させる測定部位の小型化も容易である。
また、例えば軸受内部に封入した潤滑剤の劣化状態を検出するような場合、発光素子や受光素子に接続した光ファイバーの先端を検出部位に配置すれば良く、発光素子,受光素子は潤滑剤にさらされないため、潤滑剤の温度の影響が発光素子や受光素子に及ぶのを回避でき、より安定した検出が可能となる。
この発明の第2の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、発光素子と受光素子に光ファイバーをそれぞれ接続し、これら光ファイバーの先端間に潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を設けてなる光学系を2組設け、一方の光学系における潤滑剤の配置空間には基準となる潤滑剤を介在させ、他方の光学系における潤滑剤の配置空間に測定対象の潤滑剤を介在させ、基準潤滑剤側の光学系の受光素子の受光量を基準として測定対象潤滑剤側の光学系の受光素子の受光量を比較することで、測定対象潤滑剤に含まれる異物の量を推定する推定手段を設けたものである。
この構成によると、測定対象の潤滑剤の特性を、異物混入のない基準の潤滑剤の特性と比較するので、ノイズに強く高精度の測定が可能となる。さらに、発光素子および受光素子の特性が温度変化に伴って変化しても、温度の影響がキャンセルされるため、安定した測定が可能となる。
この発明の上記各構成の場合に、前記光学系に受光素子を追加し、この追加の受光素子は前記発光素子から出射される光が潤滑剤を介することなく直接に入射するものとし、この直接入射する受光素子の受光量を基準として他の受光素子の受光量を評価する受光量評価手段を設けても良い。受光量評価手段による評価は、例えば、直接入射する受光素子の受光量に対する、潤滑剤して入射する受光素子の受光量の比を求める処理とされる。 この構成のように、発光素子からの光を直接受光する受光素子を追加し、この追加の受光素子の受光量を基準として他の受光素子の受光量を受光評価手段で評価するようにした場合、温度等による測定値の影響をキャンセルすることができ、より安定した測定が可能となる。受光量評価手段による評価は、上記のように比を求める処理の他に、差を求め、あるいは所定の基準で受光量を補正する処理としても良い。
この発明の上記各構成の場合に、前記光学系に受光素子を追加し、この追加の受光素子には前記受光素子から出射される光を潤滑剤を介することなく直接に入射させる光ファイバーを設け、この直接に入射する受光素子の受光量を基準として他の受光素子の受光量を評価する受光量評価手段を設けても良い。
このように、光ファイバーを経由して、発光素子から出射される光を追加の受光素子に入射させることで、周囲の環境条件の影響を受けることなく、発光素子からの直射光を追加の受光素子に確実に入射させることができる。
これらの発明において、前記反射部材として金属部材を用いても良い。また、前記反射部材として、反射コーティングされた透明部材を用いても良い。この構成の場合、反射部材の設置位置や反射部材の反射角度を自由に設定することが可能となる。
これらの発明において、前記発光素子の先端に設置された光ファイバーと反射部材の間を透明部材で満たし、前記潤滑剤の配置空間は、前記受光素子の先端に設置された光ファイバーと透明部材との間の空間としても良い。この構成の場合、発光素子から出射されて光ファイバーを経由した光は、透明部材を透過してから反射部材で反射し、その反射光は再度透明部材を透過してから始めて潤滑剤を透過し、光ファイバーを経て受光素子に入射する。これにより、潤滑剤を透過する光路長を短くすることができ、それだけ光の減衰を抑えることができる。その結果、透過率のより低い潤滑剤の測定も可能となる。
この発明の潤滑剤劣化検出装置付軸受は、この発明の上記いずれかの構成の潤滑剤劣化検出装置を搭載したものである。
この構成によると、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。また、潤滑剤劣化検出装置は、その発光素子や受光素子が検出対象となる潤滑剤にさらされない位置に設置可能であるため、構成の簡略化やコンパクト化が可能となる。また、発光素子や受光素子が潤滑剤の温度変化の影響を受けないので、より安定した検出が可能となる。
これにより、軸受に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受の潤滑剤不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の潤滑剤劣化検出装置付軸受において、前記潤滑剤劣化検出装置は、前記光学系の付近の温度を検出する温度センサを有し、この温度センサの検出する温度により、受光素子の出力を補正する温度補正手段を有するものとしても良い。この構成の場合、温度センサが検出する軸受内の温度に基づき、潤滑剤劣化検出装置の測定値から温度の影響をキャンセルすることができ、温度に左右されない高精度の測定が可能となる。
この発明の第1の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、発光素子と受光素子に光ファイバーをそれぞれ接続し、これら光ファイバーの先端間に潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を配置した光学系を設け、前記受光素子の受光量の出力から前記潤滑剤の配置空間に介在する潤滑剤に含まれる異物の量を推定する推定手段を設けたため、安定した劣化検出が可能となる。
この発明の第2の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、発光素子と受光素子に光ファイバーをそれぞれ接続し、これら光ファイバーの先端間に潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を設けてなる光学系を2組設け、一方の光学系における潤滑剤の配置空間には基準となる潤滑剤を介在させ、他方の光学系における潤滑剤の配置空間に測定対象の潤滑剤を介在させ、基準潤滑剤側の光学系の受光素子の受光量を基準として測定対象潤滑剤側の光学系の受光素子の受光量を比較することで、測定対象潤滑剤に含まれる異物の量を推定する推定手段を設けたため、安定した劣化検出が可能となる。
この発明の潤滑剤劣化検出装置付軸受は、この発明の潤滑剤劣化検出装置を搭載したものであるため、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができ、潤滑剤劣化検出装置の構成の簡略化やコンパクト化も可能となる。その結果、軸受に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受の潤滑剤不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。図1は、この実施形態の潤滑剤劣化検出装置の概略構成図を示す。この潤滑剤劣化検出装置1は、発光素子3と受光素子4にそれぞれ光ファイバー5,6を接続し、これら光ファイバー5,6の先端間に潤滑剤10の配置空間となるギャップ7を介して反射部材8を配置した光学系2を設け、前記受光素子4の受光量の出力から前記ギャップ7に介在する潤滑剤10に含まれる異物の量を推定する推定手段9を設けたものである。具体的には、前記反射部材8の反射面側に、発光素子3側の光ファイバー5の先端と受光素子4側の光ファイバー6の先端とを対向配置する。前記発光素子3、受光素子4、および推定手段9となる回路は、回路基板11に搭載される。推定手段9の検出信号は配線ケーブル12から外部に出力される。また、配線ケーブル12を経て外部から潤滑剤劣化検出装置1に電源が供給される。
前記発光素子3としては、LED、白熱電球、半導体レーザダイオード、EL、有機EL、蛍光管などを用いることができる。また、前記受光素子4としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ、CDS、太陽電池、光電子増倍管などを用いることができる。反射部材8としては、反射面を有する金属部材や鏡を用いることができる。
このように構成された潤滑剤劣化検出装置1では、発光素子3から出射された光が発光側の光ファイバー5を経由してギャップ7に介在する潤滑剤10を透過し、反射部材8で反射してから潤滑剤10を再度透過し、さらに受光側の光ファイバー6を経由して受光素子4で検出される。このように潤滑剤10を透過した透過光量は、図2にグラフで示すように、潤滑剤10に含まれる鉄粉・摩耗粉などの異物の含有量が多いほど減少するので、受光素子4で検出される透過光量から推定手段9は潤滑剤10における異物の含有量を推定することができる。
潤滑剤10が例えば軸受に用いられる場合、潤滑剤10の劣化の主要な要因として、軸受の使用に伴って発生する鉄粉等の摩耗粉が潤滑剤10に混入することが挙げられる。そのため、潤滑剤10に混入する異物である摩耗粉の含有量を前記推定手段9で推定することにより、潤滑剤10の劣化状態を推定することができる。
とくに、この潤滑剤劣化検出装置1の光学系2では、発光素子3と受光素子4にそれぞれ接続した光ファイバー5,6の先端間に、潤滑剤10の配置空間となるギャップ7を介して反射部材8を配置しているので、反射部材8の近くに発光部と受光部を配置できると共に、潤滑剤10の内部に光ファイバー5,6の先端が入り込むことで、潤滑剤10の中を通る光路長を一定にできる。これは、潤滑剤10の厚さを薄くし、かつその厚さを一定に固定したことと等価となるので、実際に反射部材8の反射面側に配置される潤滑剤10の厚さに関係なく、潤滑剤10の透過光を確実かつ安定して測定することができる。
また、例えば軸受内部に封入した潤滑剤の劣化状態を検出するような場合、発光素子3や受光素子4に接続した光ファイバー5,6の先端を検出部位に配置すれば良いことから、発光素子3や受光素子4をハウジング内に密閉するなどの構成を採用することなく軸受内部に設置しても、発光素子3や受光素子4が検出対象となる潤滑剤にさらされることがなく、構成の簡略化やコンパクト化が可能になると共に、潤滑剤の温度の影響が発光素子3や受光素子4に及ぶのを回避でき、より安定した検出が可能となる。
図3は、この発明の他の実施形態の概略構成図を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1は、図1に示す第1の実施形態において、前記光学系2に受光素子14を追加し、この追加の受光素子14は発光素子3から出射される光が潤滑剤10を介することなく直接に入射するものとし、さらにこの受光素子14の受光量を基準として他の受光素子4の受光量を評価する受光量評価手段15を設けたものである。追加の受光素子14と他の受光素子4とは同一性能の製品とする。推定手段9は、受光量評価手段15の評価結果から、潤滑剤に含まれる異物の量を推定するものとされる。
受光量評価手段15は、例えば追加の受光素子14の出力と他の受光素子4の出力の比を求めるものや、差分を求めるものである。追加の受光素子14および受光量評価手段15は、発光素子3、受光素子4、推定手段9と共に回路基板11に搭載される。その他の構成は第1の実施形態の場合と同様である。
図1に示す第1の実施形態において、発光素子3および受光素子4はいずれも温度変化による影響を受けやすく、温度変化に伴って測定値が変化する可能性がある。これに対して、この実施形態では、潤滑剤10を透過した光を受光する受光素子4とは別に、発光素子3からの光を直接受光する受光素子14を設け、追加の受光素子14の受光量を基準として他の受光素子4の受光量を受光評価手段15で評価し、その評価結果から潤滑剤に含まれる異物の量を推定するようにしているので、温度による測定値の影響をキャンセルすることができ、より安定した検出が可能となる。
なお、図3の実施形態において、発光素子3と追加の受光素子14とは、図4のように、発光素子3から出射される光を潤滑剤10を介することなく直接に受光素子14に入射させる光ファイバー16で接続しても良い。
このように、光ファイバー16を経由して、発光素子3から出射される光を追加の受光素子14に入射させることで、周囲の環境条件の影響を受けることなく、発光素子3からの直射光を追加の受光素子14に確実に入射させることができる。
図5は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1は、図1に示す第1の実施形態において、反射部材8を断面概形L字状とし、その反射部材8の横片部8aの上に発光側の光ファイバー5および受光側の光ファイバー6を隣接して配置することにより、両光ファイバー5,6の先端と反射部材8の立片部8bとの間に潤滑剤10の配置空間となるギャップ7を確保したものである。ここでは、両光ファイバー5,6の先端に対向する反射部材立片部8bの片面が反射面とされ、その反射面はテーパ面とされる。また、両光ファイバー5,6はその先端を揃えた状態で反射部材横片部8aの上に重ねて配置される。これにより、発光素子3から出射されて光ファイバー5を経由した光は、ギャップ7に収容される潤滑剤10を透過して反射部材立片部8bの反射面で反射し、その反射光は再度潤滑剤10を透過してから光ファイバー6を経て受光素子4に入射する。なお、図5では、図1における回路基板11を省略して示している。
このように、反射部材立片部8bと、反射部材横片部8aの上に隣接配置される両光ファイバー5,6の先端との間に、潤滑剤10の配置空間となるギャップ7を確保することにより、ギャップ7を一定に保つことができ、このギャップ7に収容される潤滑剤10を透過する光の光路長を一定に固定することができるので、安定した光量測定が可能となる。また光学系2をコンパクトに構成できるので、潤滑剤劣化検出装置1の小型化が可能となる。
図6は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1は、図5に示す実施形態において、発光側光ファイバー5の先端と反射部材立片部8bとの間に、反射部材立片部8bの反射斜面に重なる透明部材17を配置すると共に、受光側光ファイバー6の先端を発光側光ファイバー5よりも反射部材立片部8bから若干後退させることで、透明部材17の表面と受光側光ファイバー6の先端との間に、潤滑剤10の配置空間となるギャップ7を確保したものである。
この実施形態における光学系2では、発光素子3から出射されて光ファイバー5を経由した光は、透明部材17を透過してから反射部材立片部8bの反射面で反射し、その反射光は再度透明部材17を透過してから始めて潤滑剤10を透過し、光ファイバー6を経て受光素子4に入射する。これにより、潤滑剤10を透過する光路長を短くすることができ、それだけ光の減衰を抑えることができる。その結果、透過率のより低い潤滑剤10の劣化検出も可能となる。
図7は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1は、図6に示す実施形態において、透明部材17の裏面に反射コーティング17aを施して、この反射コーティング17aを反射部材8としたものである。図6における例えば金属部材からなる反射部材8は、他の部材18に置き換えられる。この部材18も横片部18aと立片部18bとでなる概形L字状とされている。その他の構成は図6の実施形態の場合と同様である。
このように、この実施形態では、透明部材17の裏面に反射コーティング17aを施すことで反射部材8を構成しているので、反射部材8の設置位置や反射部材8の反射角度を自由に設定することが可能となる。
図8は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1では、図1に示す第1の実施形態における光学系2と同様の構成の2組の光学系2A,2Bを設け、一方の組の光学系2Aでは異物混入のない基準となる潤滑剤10Aを測定し、他方の光学系2Bでは劣化検出対象の潤滑剤10を測定するようにしている。また、推定手段9では、2組の光学系2A,2Bの各受光素子4の受光量を例えば差動増幅回路19で比較し、その比較結果に基づき劣化検出対象の潤滑剤10に含まれる異物の量を推定部20で推定するようにしている。なお、図8では、図1における光ファイバー5,6を省略して示している。
このように構成された潤滑剤劣化検出装置1では、劣化検出対象の潤滑剤10の特性を、異物混入のない基準潤滑剤10Aの特性と比較するので、ノイズに強く高精度の測定が可能となる。さらに、発光素子3および受光素子4の特性が温度変化に伴って変化しても、温度の影響が前記差動増幅回路19によってキャンセルされるため、安定した検出が可能となる。
図9は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1は、図8の実施形態の各光学系2A,2Bにおいて、図3の実施形態のように、発光素子4から出射される光を直接に入射する別の受光素子14をそれぞれ追加し、各光学系2A,2Bにおける他の受光素子4の受光量を前記追加の受光素子14の受光量を基準として受光量評価手段15で評価するようにしたものである。この場合、各光学系2A,2Bの測定値は前記受光量評価手段15で評価した値となり、このように評価された各光学系2A,2Bの測定値を比較することで、推定手段9が測定対象の潤滑剤10に含まれる異物の量を推定することになる。
図10は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の潤滑剤劣化検出装置1は、図8の実施形態の各光学系2A,2Bにおいて、図4の実施形態のように、発光素子4から出射される光を光ファイバー16を経由することで直接に入射する別の受光素子14をそれぞれ追加し、各光学系2A,2Bにおける他の受光素子4の受光量を前記追加の受光素子14の受光量を基準として受光量評価手段15で評価するようにしたものである。その他の構成は図9の場合と同様である。
図11は、上記した潤滑剤劣化検出装置1を搭載した潤滑剤劣化検出装置付軸受を、鉄道車両用軸受ユニットに用いた断面図である。この場合の鉄道車両用軸受ユニットは、潤滑剤劣化検出装置付軸受21とその内輪24の両側に各々接して設けられた付属部品である油切り22および後ろ蓋23とで構成される。軸受21は、ころ軸受、詳しくは複列の円すいころ軸受からなり、各列のころ26,26に対して設けた分割型の内輪24,24と、一体型の外輪25と、前記ころ26,26と、保持器27とを備える。
後ろ蓋23は、車軸30に軸受21よりも中央側で取付けられて外周のオイルシール28を摺接させたものである。油切り22は、車軸30に取付けられて外周にオイルシール29を摺接させたものである。これら軸受21の両端部に配置される両オイルシール28,29により軸受21の内部に潤滑剤が封止され、かつ防塵・耐水性が確保される。
潤滑剤劣化検出装置1は軸受21の外輪25の内径面における両列の軌道面間に取付けられ、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を検出する。潤滑剤劣化検出装置1は、ころ26の端面付近に配置される。外輪25には、潤滑剤劣化検出装置1の配線ケーブル12を挿通させるケーブル挿入孔25aが設けられ、配線ケーブル12の挿通部には、防水・防油処理が施される。前記配線ケーブル12を通じて、軸受外から潤滑剤劣化検出装置1への電源供給と軸受外への検出信号の取り出しが行われる。これにより、潤滑剤劣化検出装置1の取付部から軸受内部へ水分やゴミ等が侵入するのを防止している。
上記潤滑剤劣化検出装置1を搭載したこの潤滑剤劣化検出装置付軸受21では、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。その結果、軸受21に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受21の潤滑不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置1の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
なお、上記潤滑剤劣化検出装置付軸受21において、搭載する潤滑剤劣化検出装置1は、光学系2(図1)の付近の温度を検出する温度センサ(図示せず)を有するものとし、この温度センサの検出する温度により、受光素子3(図1)の出力を補正する温度補正手段(図示せず)を有するものとしても良い。
このように構成した場合、温度センサが検出する軸受21内の温度に基づき、潤滑剤劣化検出装置1の測定値から温度の影響をキャンセルすることができ、温度に左右されない高精度の劣化検出が可能となる。
図12は、潤滑剤劣化検出装置付き軸受の他の例を示す。この潤滑剤劣化検出装置付き軸受21Aは、図11に示した潤滑剤劣化検出装置付き軸受21において、上記した潤滑剤劣化検出装置1をオイルシール29の内側面に取付けたものである。この場合、潤滑剤劣化検出装置1は、保持器27の端面付近に配置される。
この発明の第1の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 潤滑剤に混入する異物の含有量と透過光量との関係を示すグラフである。 (A)はこの発明の他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図、(B)はその受光量評価手段と推定手段の関係を示すブロック図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図である。 上記潤滑剤劣化検出装置を搭載した潤滑剤劣化検出装置付き軸受の一例の断面図である。 上記潤滑剤劣化検出装置を搭載した潤滑剤劣化検出装置付き軸受の他の例の断面図である。 潤滑剤劣化検出装置の提案例の概略構成図である。
符号の説明
1…潤滑剤劣化検出装置
2,2A,2B…光学系
3…発光素子
4…受光素子
5,6…光ファイバー
7…ギャップ
8…反射部材
9…推定手段
10…潤滑剤
10A…基準の潤滑剤
14…追加の受光素子
15…受光量評価手段
16…光ファイバー
17…透明部材
17a…反射コーティング
21,21A…潤滑剤劣化検出装置付軸受

Claims (9)

  1. 発光素子と受光素子に光ファイバーをそれぞれ接続し、これら光ファイバーの先端間に潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を配置した光学系を設け、前記受光素子の受光量の出力から前記潤滑剤の配置空間に介在する潤滑剤に含まれる異物の量を推定する推定手段を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  2. 発光素子と受光素子に光ファイバーをそれぞれ接続し、これら光ファイバーの先端間に潤滑剤の配置空間となるギャップを介して反射部材を設けてなる光学系を2組設け、一方の光学系における潤滑剤の配置空間には基準となる潤滑剤を介在させ、他方の光学系における潤滑剤の配置空間に測定対象の潤滑剤を介在させ、基準潤滑剤側の光学系の受光素子の受光量を基準として測定対象潤滑剤側の光学系の受光素子の受光量を比較することで、測定対象潤滑剤に含まれる異物の量を推定する推定手段を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の潤滑剤劣化検出装置において、前記光学系に受光素子を追加し、この追加の受光素子は前記発光素子から出射される光を潤滑剤を介することなく直接に入射するものとし、この直接入射する受光素子の受光量を基準として他の受光素子の受光量を評価する受光量評価手段を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の潤滑剤劣化検出装置において、前記光学系に受光素子を追加し、この追加の受光素子には前記受光素子から出射される光が潤滑剤を介することなく直接に入射させる光ファイバーを設け、この直接に入射する受光素子の受光量を基準として他の受光素子の受光量を評価する受光量評価手段を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記反射部材として金属部材を用いた潤滑剤劣化検出装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記反射部材として、反射コーティングされた透明部材を用いた潤滑剤劣化検出装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記発光素子の先端に設置された光ファイバーと反射部材の間を透明部材で満たし、前記潤滑剤の配置空間は、前記受光素子の先端に設置された光ファイバーと透明部材との間の空間とした潤滑剤劣化検出装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の潤滑剤劣化検出装置を軸受に搭載した潤滑剤劣化検出装置付軸受。
  9. 請求項8において、前記潤滑剤劣化検出装置は、前記光学系の付近の温度を検出する温度センサを有し、この温度センサの検出する温度により、受光素子の出力を補正する温度補正手段を有するものとした潤滑剤劣化検出装置付軸受。
JP2006074012A 2006-03-17 2006-03-17 潤滑剤劣化検出装置 Pending JP2007248337A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006074012A JP2007248337A (ja) 2006-03-17 2006-03-17 潤滑剤劣化検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006074012A JP2007248337A (ja) 2006-03-17 2006-03-17 潤滑剤劣化検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007248337A true JP2007248337A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38592796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006074012A Pending JP2007248337A (ja) 2006-03-17 2006-03-17 潤滑剤劣化検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007248337A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013513784A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 イーコラブ インコーポレイティド ファウリング検出機構及びファウリングを検出する方法
JP2013534638A (ja) * 2010-07-19 2013-09-05 シリオス テクノロジーズ 複数の波長における吸収を測定するための光学プローブ
JP2014235061A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 東亜ディーケーケー株式会社 濁度センサ
JP2016125951A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 旭化成エレクトロニクス株式会社 受発光装置及び濃度測定装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013513784A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 イーコラブ インコーポレイティド ファウリング検出機構及びファウリングを検出する方法
JP2013534638A (ja) * 2010-07-19 2013-09-05 シリオス テクノロジーズ 複数の波長における吸収を測定するための光学プローブ
JP2014235061A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 東亜ディーケーケー株式会社 濁度センサ
JP2016125951A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 旭化成エレクトロニクス株式会社 受発光装置及び濃度測定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8436292B2 (en) Lubricant deterioration detection device with a plurality of light detectors, a plurality of light guide elements of different lengths and a linear light source
WO2007083520A1 (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2007192769A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2008026046A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2007248337A (ja) 潤滑剤劣化検出装置
JP2007198767A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2008134136A (ja) 軸受の潤滑剤劣化検出装置
JP2007212161A (ja) 透過率・潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP4850046B2 (ja) 軸受の潤滑剤劣化検出装置
JP2007212205A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP4895775B2 (ja) 軸受の潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2007198857A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2008026044A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP4836588B2 (ja) 軸受の潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2008139186A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2007218650A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP4757086B2 (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP4812492B2 (ja) 潤滑剤劣化検出装置およびセンサ付き軸受
JP2007239971A (ja) センサ付き車輪用軸受装置
JP2007199038A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2008139185A (ja) 軸受の潤滑剤劣化検出装置
JP2007304028A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2007285900A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2007212160A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受
JP2008128754A (ja) 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受