JP4811663B2 - ボイド発生の少ないSn−Au合金はんだペースト - Google Patents
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Description
(イ)Auめっき層とSnめっき層を接合してリフロー処理することにより接合する方法、
(ロ)Au粉末、Sn粉末およびフラックスの混合体からなるペーストを塗布した後リフロー処理することにより接合する方法、
(ハ)Au:10〜40質量%を含有し、残部がSnおよび不可避不純物からなる組成を有するSn−Au共晶合金粉末とフラックスの混合体からなるペーストを塗布した後リフロー処理することにより接合する方法、などがあることが知られている(特許文献1参照)。
(イ)Au含有量が5〜15質量%を含有し、さらにBi:0.1〜10質量%、In:0.1〜10質量%およびSb:0.1〜10質量%の内のいずれか一種を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末と一般のフラックスとを配合し混合して得られたSn−Au合金はんだペーストを使用してリフロー処理することにより得られた接合部にはボイドの発生が一層少なくなる、
(ロ)前記(イ)記載のSn−Au合金はんだ粉末に配合するフラックスは、一般のフラックスであってよいが、ノンハロゲンフラックスまたは低残渣フラックスであることが一層好ましく、その配合量は5〜25質量%の範囲内である、などの研究結果が得られたのである。
(1)Au:5〜15質量%、Bi:0.1〜10質量%を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末とフラックスとの混合体からなり、該混合体は、フラックス:5〜25質量%含有し、残部が前記Sn−Au合金はんだ粉末からなる配合組成を有するSn−Au合金はんだペースト、
(2)Au:5〜15質量%、In:0.1〜10質量%を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末とフラックスとの混合体からなり、該混合体は、フラックス:5〜25質量%含有し、残部が前記Sn−Au合金はんだ粉末からなる配合組成を有するSn−Au合金はんだペースト、
(3)Au:5〜15質量%、Sb:0.1〜10質量%を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末とフラックスとの混合体からなり、該混合体は、フラックス:5〜25質量%含有し、残部が前記Sn−Au合金はんだ粉末からなる配合組成を有するSn−Au合金はんだペースト、
(4)前記(1)、(2)または(3)記載のフラックスは、ノンハロゲンフラックスまたは低残渣フラックスであるSn−Au合金はんだペースト、に特徴を有するものである。
Snは、5質量%未満含有してもまた15質量%を越えて含有しても合金の液相線温度が著しく上昇し、搭載する素子をリフロー処理して接合する際の溶融温度が素子の耐熱限界温度を越え、さらに溶融合金の表面張力が上昇することから濡れ性が悪くなるので好ましくない。したがって、この発明のSn−Au合金はんだペーストに含まれるSn−Au合金はんだ粉末に含まれるSnは5〜15質量%に定めた。
Biは、Sn−Au合金の表面張力を一層低めるために添加するが、その含有量が0.1質量%未満では所望の効果が得られず、一方、10質量%を越えて含有すると、Sn−Au合金の融点を上昇させてしまうので好ましくない。したがって、Biの含有量を0.1〜10質量%に定めた。一層好ましい範囲は1.0〜5.0質量%である。
Inは、Sn−Au合金の表面張力を一層低めるために添加するが、その含有量が0.1質量%未満では所望の効果が得られず、一方、10質量%を越えて含有すると、Sn−Au合金の融点を上昇させてしまうので好ましくない。したがって、Inの含有量を0.1〜10質量%に定めた。一層好ましい範囲は0.5〜3質量%である。
Sbは、Sn−Au合金の表面張力を一層低めるために添加するが、その含有量が0.1質量%未満では所望の効果が得られず、一方、10質量%を越えて含有すると、Sn−Au合金の融点を上昇させてしまうので好ましくない。したがって、Biの含有量を0.1〜10質量%に定めた。一層好ましい範囲は0.1〜1.0質量%である。
高周波溶解炉により溶解して得られたSn−Au合金を溶湯を温度:800℃に保持しながら、回転数:800回転で3時間プロペラを回転させて溶湯を機械撹拌したのち、溶湯に圧力:500kPaをかけ、高周波溶解炉の底部に設けられたノズルから溶湯を落下させ、同時にノズルの周囲にノズルギャップ:0.2mmとなるように設けられた直径:1.5mmのガスノズルから落下する溶湯に向かってArガスを噴射圧力:6000kPaで噴射させることによりガスアトマイズ粉末を作製し、このガスアトマイズ粉末を風力分級装置を用いて分級することにより平均粒径:10μmを有し表1に示される成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末A〜Kを作製した。
このとき発生した種々のサイズのボイドの総面積を透過X線装置および画像処理ソフトを用いて算出し、ダミーチップの接合面の面積に対するボイドの総面積をボイド率として求め、それらの測定結果を表2に示した。
高周波溶解炉により溶解して得られたSn−Au合金を溶湯を温度:800℃に保持しながら、回転数:800回転で3時間プロペラを回転させて溶湯を機械撹拌したのち、溶湯に圧力:500kPaをかけ、高周波溶解炉の底部に設けられたノズルから溶湯を落下させ、同時にノズルの周囲にノズルギャップ:0.2mmとなるように設けられた直径:1.5mmのガスノズルから落下する溶湯に向かってArガスを噴射圧力:6000kPaで噴射させることによりガスアトマイズ粉末を作製し、このガスアトマイズ粉末を風力分級装置を用いて分級することにより平均粒径:10μmを有し表3に示される成分組成のSn−Au合金はんだ粉末a〜kを作製した。
このとき発生した種々のサイズのボイドの総面積を透過X線装置および画像処理ソフトを用いて算出し、ダミーチップの接合面の面積に対するボイドの総面積をボイド率として求め、それらの測定結果を表4に示した。
高周波溶解炉により溶解して得られたSn−Au合金を溶湯を温度:800℃に保持しながら、回転数:800回転で3時間プロペラを回転させて溶湯を機械撹拌したのち、溶湯に圧力:500kPaをかけ、高周波溶解炉の底部に設けられたノズルから溶湯を落下させ、同時にノズルの周囲にノズルギャップ:0.2mmとなるように設けられた直径:1.5mmのガスノズルから落下する溶湯に向かってArガスを噴射圧力:6000kPaで噴射させることによりガスアトマイズ粉末を作製し、このガスアトマイズ粉末を風力分級装置を用いて分級することにより平均粒径:10μmを有し表5に示される成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末イ〜ルを作製した。
このとき発生した種々のサイズのボイドの総面積を透過X線装置および画像処理ソフトを用いて算出し、ダミーチップの接合面の面積に対するボイドの総面積をボイド率として求め、それらの測定結果を表6に示した。
Claims (4)
- Au:5〜15質量%、Bi:0.1〜10質量%を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末とフラックスとの混合体からなり、
前記混合体は、フラックス:5〜25質量%含有し、残部が前記Sn−Au合金はんだ粉末からなる配合組成を有することを特徴とするSn−Au合金はんだペースト。 - Au:5〜15質量%、In:0.1〜10質量%を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末とフラックスとの混合体からなり、
前記混合体は、フラックス:5〜25質量%含有し、残部が前記Sn−Au合金はんだ粉末からなる配合組成を有することを特徴とするSn−Au合金はんだペースト。 - Au:5〜15質量%、Sb:0.1〜10質量%を含有し、残りがSnおよび不可避不純物からなる成分組成を有するSn−Au合金はんだ粉末とフラックスとの混合体からなり、
前記混合体は、フラックス:5〜25質量%含有し、残部が前記Sn−Au合金はんだ粉末からなる配合組成を有することを特徴とするSn−Au合金はんだペースト。 - 請求項1、2または3記載のフラックスは、ノンハロゲンフラックスまたは低残渣フラックスであることを特徴とするSn−Au合金はんだペースト。
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