JP4811509B2 - ミシン - Google Patents

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Description

本発明は、1つの刺繍模様を複数のミシンを使用して縫製する縫製システムで使用されるミシンに関する。
従来、複数の多針ミシンを相互に接続した縫製システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の刺繍縫製システムは、複数の多針ミシンを備え、1つの刺繍模様を複数の多針ミシンを使用して縫製する。より具体的には、刺繍縫製システムは、刺繍縫製システム内の糸駒交換回数が少なく、縫製時間が短くなるように、各多針ミシンに刺繍模様の一部を構成する部分模様を割り当てる。各多針ミシンは、割り当てられた部分模様を縫製する。
特開2009−22400号公報
しかしながら、従来の縫製システムでは、縫製システムが備える各ミシンにおいて、同じ条件で縫製できない場合があった。例えば、ミシンが備える刺繍装置に刺繍枠が取り付けられる位置が、取り付け誤差等に起因して、多針ミシン間で異なる場合がある。各ミシンにおいて同じ条件で部分模様が縫製されない場合、異なるミシンで縫製された部分模様間の相対配置が意図せずに変更され、刺繍模様の見栄えが悪くなるという問題があった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、複数のミシンを使用して1つの刺繍模様を縫製する場合に、部分模様の位置あわせが可能なミシンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1態様に係るミシンは、複数のミシンを使用して刺繍枠に保持された加工布に1つの刺繍模様を縫製する縫製システムが備えるミシンであって、前記刺繍枠を装着するキャリッジを所定の2方向に移送する機能を備えた移送手段と、下端に縫針が装着された針棒を上下動させる縫製手段と、前記キャリッジに装着された前記刺繍枠と、当該刺繍枠に保持された前記加工布との少なくともいずれかに配置された少なくとも1つの標識を撮像する機能を有する撮像手段と、前記縫製システムが備える前記複数のミシン間でデータを送受信する機能を有する通信手段と、前記撮像手段によって生成された画像データに基づき、前記標識の位置と、前記2方向に対する前記標識の角度との少なくともいずれかを第1標識データとして算出するデータ算出手段と、前記通信手段を介して、前記データ算出手段によって算出された前記第1標識データを、前記縫製システムが備える使用順序が後のミシンに送信する第1制御手段と、前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他のミシンから送信された前記第1標識データを、第2標識データとして取得する標識データ取得手段と、前記刺繍模様の一部を構成する部分模様を少なくとも特定する縫製条件を取得する縫製条件取得手段と、前記縫製条件によって特定される前記部分模様を縫製するためのデータである模様データを取得する模様データ取得手段と、前記データ算出手段によって算出された前記第1標識データと、前記標識データ取得手段によって取得された前記第2標識データとに含まれる、前記標識の位置と、前記標識の角度との少なくともいずれかの差を補正条件として算出する条件算出手段と、前記条件算出手段によって算出された前記補正条件と、前記縫製条件取得手段によって取得された前記縫製条件とに基づき、前記キャリッジに対する前記部分模様の位置及び角度を決定し、前記模様データ取得手段によって取得された前記模様データを補正する補正手段と、前記補正手段によって補正された前記模様データに従って、前記移送手段と、前記縫製手段とを制御して、前記部分模様を縫製する縫製制御手段とを備えている。
第1態様に係るミシンは、刺繍枠の取り付け位置がミシン間で異なる場合であっても、異なるミシンで縫製された部分模様間の相対配置が意図せずに変更されることを回避することができる。ミシンは、縫製システムが備える他のミシンとともに、刺繍模様を正確に縫製することができる。
第1態様に係るミシンは、前記標識は、前記キャリッジに装着された前記刺繍枠と、当該刺繍枠に保持された前記加工布との少なくともいずれかに複数配置され、前記データ算出手段は、前記複数の前記標識を撮像して得られた前記画像データを用いて前記2方向に対する当該標識の角度を算出し、前記条件算出手段は、前記データ算出手段によって算出された前記第1標識データと、前記標識データ取得手段によって取得された前記第2標識データとに含まれる、前記標識の角度の差を前記補正条件の少なくとも一部として算出してもよい。この場合、ミシンは、1つの標識を用いる場合に比べ、標識のミシンに対する角度を精度よく算出することができる。したがって、ミシンは、1つの標識を用いる場合に比べ、加工布に対する部分模様の位置及び角度をより正確に決定することができる。
第1態様に係るミシンは、前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他の前記ミシンに、前記刺繍模様と、当該刺繍模様の配置の設定とを特定する設定条件を送信する第2制御手段とを備え、前記縫製条件取得手段は、前記縫製システムが備える他の前記ミシンから送信された前記設定条件を、前記通信手段を介して、前記縫製条件の少なくとも一部として取得してもよい。この場合、ミシンは、設定条件をユーザが個々のミシンに入力する手間を省くことができる。ミシンは、ユーザが個々のミシンに設定条件を誤入力することに起因して、異なるミシンで縫製された部分模様間の相対配置が意図せずに変更されることを回避することができる。
第1態様に係るミシンは、前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他の前記ミシンに、当該他のミシンが縫製する前記部分模様を特定する模様条件を送信する第3制御手段を備え、前記縫製条件取得手段は、前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他の前記ミシンから送信された前記模様条件を、前記縫製条件の少なくとも一部として取得してもよい。この場合、ミシンは、模様条件をユーザが個々のミシンに入力する手間を省くことができる。ミシンは、ユーザが個々のミシンに模様条件を誤入力することに起因して、誤った部分模様が縫製されることを回避することができる。
複数の多針ミシン1を備えた縫製システム100の概念図である。 多針ミシン1の斜視図である。 針棒ケース21の内部を示す斜視図である。 刺繍枠移動機構11の平面図である。 多針ミシン1の電気的構成を示すブロック図である。 標識180の説明図である 液晶ディスプレイ7に表示される縫製画面200の説明図である。 メイン処理のフローチャートである。 標識180を撮像して得られた画像データに基づき、標識180を認識する処理の説明図である。 標識180を撮像して得られた画像データに基づき、標識180を認識する処理の説明図である。 経過データの説明図である。 変形例の刺繍枠移動機構311の平面図である。
以下、本発明を具現化した一実施の形態である多針ミシン1(以下、単に「ミシン1」と言う。)について、図面を参照して説明する。尚、参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いるものであり、記載している装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
まず、図1を参照して、縫製システム100について説明する。縫製システム100は、2台のミシン1を備えている。2台のミシン1は、後述するコネクタ9(図2及び図5参照)に接続されたUSBケーブル147によって、接続されている。2台のミシン1の物理的構成と、電気的構成とは同じである。
次に、図2及び図3を参照して、縫製システム100が備えるミシン1の物理的構成について説明する。以下の説明では、図2の左斜め下側をミシン1の前方とし、図2の右斜め上側をミシン1の後方とする。図2の左斜め上側をミシン1の左側とし、図2の右斜め下側をミシン1の右側とする。
ミシン1は、支持部2と、脚柱部3と、アーム部4とを備える。支持部2は、平面視逆U字形に形成され、ミシン1全体を支持する。支持部2の上面には、前後方向に伸びる、左右一対のガイド溝25がある。脚柱部3は、支持部2の後端部から上方へ立設する。アーム部4は、脚柱部3の上端部から正面側に延びる。アーム部4の先端には、針棒ケース21が左右方向に移動可能に装着されている。針棒ケース21の詳細については後述する。
アーム部4の前後方向中央部の右側には、操作部6が設けられている。操作部6は、上下方向に伸びる軸(図示せず)を回転軸として、アーム部4に回転可能に軸支されている。操作部6は、液晶ディスプレイ7(以下、「LCD7」と言う。)と、タッチパネル8と、コネクタ9とを備える。LCD7には、例えば、ユーザが指示を入力するための操作画像が表示される。タッチパネル8は、ユーザからの指示を受け付けるために用いられる。LCD7に表示された入力キー等の位置に対応したタッチパネル8の箇所を、指や専用のタッチペンを用いて押圧操作すること(以下、この操作を「パネル操作」と言う。)によって、ユーザは縫製模様や縫製条件等を選択できる。コネクタ9は、USB規格のコネクタであり、USBデバイス160(図5参照)と接続可能である。
アーム部4の下方には、脚柱部3の下端部から前方へ延びる筒状のシリンダベッド10が設けられている。シリンダベッド10の先端部の内部には、下糸(図示せず)が巻回されたボビン(図示せず)を収納する釜(図示せず)が設けられている。また、シリンダベッド10の内部には、釜を回転駆動する釜駆動機構(図示せず)がある。シリンダベッド10の上面には、平面視矩形の針板16がある。針板16には、縫針35が挿通する針穴36が設けられている。
アーム部4の下方には、刺繍枠移動機構11が設けられている。ミシン1は、刺繍枠移動機構11のX軸モータ132(図5参照)及びY軸モータ134(図5参照)によって刺繍枠84を前後左右に移動させながら、刺繍枠84に装着された加工布39に刺繍模様を縫製する。刺繍枠移動機構11の詳細については後述する。
アーム部4の上面の背面側には、左右一対の糸駒台12が設けられている。各糸駒台12には、上下方向に伸びる棒である糸立棒14が3つ設けられている。糸立棒14は、糸駒13を軸支する。一対の糸駒台12には、針棒31の数と同じ6個の糸駒13が載置できる。上糸15は、糸駒台12に軸支された糸駒13から供給される。上糸15は、糸案内17と、糸調子器18と、天秤19とを経由して、針棒31の下端に装着された各縫針35の目孔(図示せず)に供給される。
次に、図3を参照して、針棒ケース21の内部構成について説明する。図3に示すように、針棒ケース21内には、鉛直方向に伸びる6本の針棒31が等間隔Xで設けられている。各針棒31には、個々の針棒31を識別するための針棒番号が付与されている。本実施形態では、図中右側から順に針棒番号1番から6番が付与されている。針棒31は、針棒ケース21のフレーム80に固定された上下2個の固定部材(図示せず)によって上下方向に摺動可能に支持されている。各針棒31の上半部には押えバネ72が設けられ、下半部には押えバネ73がそれぞれ設けられている。押えバネ72と押えバネ73との間には、針棒抱き(図示せず)が設けられ、押えバネ73の下には押え抱き83が設けられている。針棒31は、主軸モータ122(図5参照)を駆動源とする針棒駆動機構85によって、上下方向に摺動される。針棒駆動機構85は、天秤駆動カム75と、連結部材76と、ジャンプタイ77と、ガイド棒78と、連結ピン(図示せず)とを備える。針棒31の下端には、縫針35(図2参照)が装着されている。押え足71は、押え抱き83から縫針35の下端部(先端部)よりも僅かに下方に伸びるように形成され、針棒31の上下動と連動して、間欠的に加工布39(図2参照)を下方へ押圧する。
フレーム80の右側面下部には、イメージセンサ保持機構150が取り付けられている。イメージセンサ保持機構150は、イメージセンサ151と、ホルダ152と、支持部材153と、中継基板154とを備える。イメージセンサ151は、周知のCMOSイメージセンサである。ホルダ152は、イメージセンサ151を、イメージセンサ151のレンズ(図示せず)を下側に向けた状態で支持する。イメージセンサ151のレンズの中心は、最も右側の針棒31から距離2X離れた位置にある。支持部材153は、正面視L字状の形状を有し、中継基板154と、ホルダ152とを支持する。支持部材153は、螺子156によって、フレーム80の右側面下部に固定されている。ホルダ152は、螺子157によって支持部材153の下面に固定されている。中継基板154は、正面視L字状の形状を有する基板であり、後述する制御部140と、イメージセンサ151とを電気的に接続させる。中継基板154は、螺子155によって、支持部材153の正面に固定されている。イメージセンサ保持機構150は、カバー38(図2参照)によって、正面と、平面と、右側面とが覆われている。
フレーム80の上部後端には、板41が取り付けられている。板41は、左右方向に長い板状形状を有する。板41の背面には、8つの係合コロ42がそれぞれ段付螺子44によって取り付けられている。係合コロ42は、詳しくは図示しないが円筒形状を有し、段付螺子44によって回転可能、且つ係合コロ42の軸方向には移動不能に支持されている。段付螺子44は、板41の螺子孔(図示せず)に螺合して固定される。また、段付螺子44の先端(雄螺子部分の先端)はナット43によって固定されている。係合コロ42の間隔はすべて、針棒31の間隔と同じXである。8つの係合コロ42の取り付け高さは全て同一である。8つの係合コロ42のうち、いずれか1つは、アーム部4の前方に設けられた螺旋カム(図示せず)と係合する。螺旋カムは、針棒ケース用モータ45(図5参照)によって回転され、フレーム80(針棒ケース21)を左右方向に移動させる。螺旋カムと係合する係合コロ42に応じて、針棒番号1から6番の針棒31及びイメージセンサ151のいずれかが、針穴36の鉛直上方に配置される。ただし、右から2番目の係合コロ42と螺旋カムとが係合している場合には、針棒31及びイメージセンサ151のいずれも針穴36の鉛直上方には配置されない。
次に、図4を参照して、刺繍枠移動機構11について説明する。刺繍枠移動機構11は、刺繍枠84と、ホルダ24と、Xキャリッジ22と、X軸駆動機構(図示せず)と、Yキャリッジ23と、Y軸移動機構(図示せず)とを備える。刺繍枠84は、外枠81と、内枠82と、左右1対の連結部89とを備える。刺繍枠84は、外枠81と、内枠82とで加工布39を挟持する。連結部89は、平面視矩形の中央部が矩形に切り抜かれた形状を有する板部材である。一方の連結部89は、内枠82の右部に螺子95によって固定され、他方の連結部89は、内枠82の左部に螺子94によって固定されている。ミシン1は、刺繍枠84の他、大きさ及び形状が異なる複数種類の他の刺繍枠を装着可能である。刺繍枠84は、ミシン1で使用される刺繍枠のうち、左右方向の幅が一番大きな刺繍枠である。縫製領域86は、刺繍枠84の種類に応じて内枠82の内側となる位置に設定される。
ホルダ24は、刺繍枠84を着脱可能に支持する。ホルダ24は、取付部91と、右腕部92と、左腕部93とを備える。取付部91は、左右方向に長い平面視矩形の板部材である。右腕部92は、前後方向に伸びる板部材であり、取付部91の右端に固定されている。左腕部93は、前後方向に伸びる板部材であり、取付部91に対する位置を変更可能に取付部91の左部に取り付けられている。右腕部92は、一方の連結部89と係合し、左腕部93は、他方の連結部89と係合する。
Xキャリッジ22は、左右方向に長い板部材であり、一部分がYキャリッジ23の正面から前方に突出している。Xキャリッジ22には、ホルダ24の取付部91が取り付けられる。X軸駆動機構(図示せず)は、X軸モータ132(図5参照)と、直線移動機構(図示せず)とを備える。X軸モータ132は、ステッピングモータである。直線移動機構は、タイミングプーリ(図示せず)と、タイミングベルト(図示せず)とを備え、X軸モータ132を駆動源として、Xキャリッジ22を左右方向(X軸方向)に移動させる。
Yキャリッジ23は、左右方向に長い箱状の形状を有する。Yキャリッジ23は、Xキャリッジ22を左右方向に移動可能に支持する。Y軸移動機構(図示せず)は、左右一対の移動体26(図2参照)と、Y軸モータ134(図5参照)と、直線移動機構(図示せず)とを備える。移動体26は、Yキャリッジ23の左右両端の下部に連結され、ガイド溝25を上下に貫通している。Y軸モータ134は、ステッピングモータである。直線移動機構は、タイミングプーリ(図示せず)と、タイミングベルト(図示せず)とを備え、Y軸モータ134を駆動源として、移動体26をガイド溝25に沿って前後方向(Y軸方向)に移動させる。
次に、刺繍枠84に装着された加工布39に縫目を形成する動作について図2から図5を参照して説明する。加工布39を装着した刺繍枠84は、刺繍枠移動機構11(図2及び図4参照)に支持される。まず、針棒ケース21が左右に移動することで、6本の針棒31のうち1本が選択される。刺繍枠移動機構11によって、刺繍枠84が所定の位置に移動される。主軸モータ122によって主軸74が回転駆動されると、針棒駆動機構85が駆動される。主軸74の回転駆動は、天秤駆動カム75を介して連結部材76に伝達され、連結部材76が枢支されているジャンプタイ77が針棒31と水平に配置されたガイド棒78にガイドされて上下駆動される。そして、その上下駆動が連結ピン(図示せず)を介して針棒31に伝達され、縫針35が装着される針棒31が上下駆動される。また、天秤駆動カム75の回転によって、詳しくは図示しないリンク機構を介して天秤19が上下駆動される。一方、主軸74の回転が釜駆動機構(図示せず)に伝達され釜(図示せず)が回転駆動される。このように、縫針35と天秤19と釜とが同期して駆動され、加工布39に縫目が形成される。
次に、ミシン1の制御全般を司る電気的構成について図5を参照して説明する。図5に示すように、ミシン1は、縫針駆動部120と、縫製対象駆動部130と、操作部6と、イメージセンサ151と、制御部140とを備える。以下、ミシン1が備える縫針駆動部120と、縫製対象駆動部130と、操作部6と、制御部140とのそれぞれを詳述する。
縫針駆動部120は、主軸モータ122と、駆動回路121と、針棒ケース用モータ45と、駆動回路123と、切断機構126と、駆動回路125とを備える。主軸モータ122は、針棒31を上下方向に往復移動させる。駆動回路121は、制御部140からの制御信号に従って主軸モータ122を駆動する。針棒ケース用モータ45は、針棒ケース21を左右方向に移動させる。駆動回路123は、制御部140からの制御信号に従って針棒ケース用モータ45を駆動する。切断機構126は、縫針35(図2及び図3参照)に供給されている上糸15(図2参照)を切断する。駆動回路125は、制御部140からの制御信号に従って切断機構126を駆動する。
縫製対象駆動部130は、X軸モータ132と、駆動回路131と、Y軸モータ134と、駆動回路133とを備える。X軸モータ132は、刺繍枠84(図2参照)を左右方向に移動させる。駆動回路131は、制御部140からの制御信号に従ってX軸モータ132を駆動する。Y軸モータ134は、刺繍枠84を前後方向に移動させる。駆動回路133は、制御部140からの制御信号に従ってY軸モータ134を駆動する。
操作部6は、タッチパネル8と、コネクタ9と、駆動回路135と、LCD7とを備える。駆動回路135は、制御部140からの制御信号に従ってLCD7を駆動する。コネクタ9は、USBデバイス160と接続する機能を備える。USB160としては、例えば、PCと、USBメモリと、他のミシン1とが挙げられる。
制御部140は、CPU141と、ROM142と、RAM143と、EEPROM144と、入出力インターフェイス(I/O)146とを備え、これらはバス145によって相互に接続されている。I/O146には、縫針駆動部120と、縫製対象駆動部130と、操作部6と、イメージセンサ151とがそれぞれ接続されている。以下、制御部140を構成するCPU141と、ROM142と、RAM143と、EEPROM144とについて詳述する。
CPU141は、ミシン1の主制御を司り、ROM142のプログラム記憶エリア(図示せず)に記憶された各種プログラムに従って、縫製に関わる各種演算及び処理を実行する。なお、プログラムはフレキシブルディスク等の外部記憶装置に記憶されていてもよい。
ROM142は、図示しないが、プログラム記憶エリアと、模様記憶エリアとを含む複数の記憶エリアを備える。プログラム記憶エリアには、メインプログラムを含む、ミシン1を動作させるための各種プログラムが記憶されている。メインプログラムは、後述するメイン処理を実行するためのプログラムである。模様記憶エリアには、刺繍模様(部分模様)を縫製するための刺繍データ(模様データ)が、模様IDと対応づけられて記憶されている。模様IDは、刺繍模様を特定する処理に用いられる。
RAM143は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、CPU141が演算処理した演算結果等を収容する記憶エリアが必要に応じて設けられている。EEPROM144には、読み書き可能な記憶素子であり、ミシン1が各種処理を実行するための各種パラメータが記憶されている。また、EEPROM144には、縫製システム100が備えるミシン1を区別するためのIDが記憶されている。IDは、適宜設定可能であり、例えば、10桁の製造番号で表される。本実施形態では、図1の左側のミシン1(以下、「第1のミシン1」とも言う。)のIDは1000であり、右側のミシン1(以下、「第2のミシン1」とも言う。)のIDは1100であるとする。
次に、図6を参照して、標識180について説明する。図6の左右方向を標識180の左右方向とし、図6の上下方向を標識180の上下方向とする。標識180は、加工布39の上面に貼り付けられる。図6のように、標識180は、縦が約3cm,横が約2cmの矩形形状を有する透明な薄板状の基材シート96の面に、模様が描かれたものである。具体的には、基材シート96には、第一円101と、第二円102とが描かれている。第二円102は、第一円101の上方に配置され、第一円101よりも小さい直径を有する。基材シート96には、さらに、線分103から105が描かれている。線分103は、第一円101の中心110と、第二円102の中心111とを通り、標識180の上端から下端まで伸びる直線である。線分104は、第一円101の中心110を通り、且つ、線分103に直交する直線であり、標識180の右端から左端まで伸びる。線分105は、第二円102の中心111を通り、且つ、線分103に直交する直線であり、標識180の右端から左端まで伸びる。
第一円101の円周と、線分103と、線分104とで囲まれた4つの領域のうち、右上部108と左下部109とは黒色に塗りつぶされ、右下部113と左上部114とは白色に塗りつぶされている。同様に、第二円102と、線分103と、線分105とで囲まれた4つの領域のうち、右上部106と左下部107とは黒色に塗りつぶされ、右下部115と左上部116とは白色に塗りつぶされている。標識180の模様が描かれている面のうち、その他の部分は透明である。
標識180の下面には透明の粘着剤が塗られている。未使用時には、標識180の下面には剥離紙(図示せず)に貼り付けられている。ユーザは、剥離紙から標識180を剥がして、標識180を加工布39の標識領域に貼り付ける。標識領域は、標識180が貼り付けられる位置であり、Xキャリッジ22に装着された刺繍枠84と、刺繍枠84に保持された加工布39との少なくともいずれかであればどこでもよい。標識領域は、予め特定の位置が設定されていてもよいし、Xキャリッジ22に装着された刺繍枠84と、刺繍枠84に保持された加工布39との少なくともいずれかの任意の位置としてもよい。本実施形態では、標識領域として、図4に示す標識領域87と、標識領域88とが設定されている。標識領域87は、内枠82と、縫製領域86との間の領域のうち、左側の連結部89に隣接し、前後方向の位置が2つの螺子94の間となる位置に設定されている。標識領域88は、内枠82と、縫製領域86との間の領域のうち、右側の連結部89に隣接し、前後方向の位置が2つの螺子95の間となる位置に設定されている。
次に、図7に示す刺繍模様202を縫製する場合を例に、縫製システム100のミシン1において実行されるメイン処理を説明する。まず、図7を参照して、刺繍模様202について説明する。刺繍模様202は、6色の糸色で縫製される鳥の模様である。刺繍模様202は、糸色に応じて分割された部分模様、すなわち、6つの部分模様からなる。刺繍模様202の刺繍データは、部分模様を縫製するためのデータである模様データを6つ備える。LCD7に表示される縫製画面200において、刺繍模様202は、模様表示エリア201に表示される。縫い順表示エリア204には、部分模様の縫製順序が表示されている。縫い順表示エリア204に示すように、刺繍模様202は、白、青、黄、オレンジ、赤、黒の順で部分模様が縫製される。糸駒表示エリア203には、縫製画面200を表示している1台のミシン1を用いて刺繍模様202を縫製する場合に、そのミシン1に設定されるべき糸駒の色が、針棒31の番号と対応付けて表示されている。刺繍模様202の刺繍データ(模様データ)は、例えば、ROM142と、EEPROM144と、USBデバイス160とのいずれかに記憶されている。刺繍データ(模様データ)は、例えば、インタネット回線を介して取得されてもよい。
次に、本実施形態の刺繍データ(模様データ)について説明する。本実施形態の刺繍データ(模様データ)は、刺繍座標系の座標データを含む。刺繍座標系は、Xキャリッジ22を移動させるX軸モータ132及びY軸モータ134の座標系である。本実施形態では、刺繍座標系と実際の三次元座標系(ワールド座標系)とを予め一致させている。刺繍座標系は、ミシン1の左右方向がX軸方向であり、ミシン1の前後方向がY軸方向である。本実施形態では、図4に示すように、刺繍枠84がXキャリッジ22に適切に取り付けられた場合の、理論上の縫製領域86の中心が、針落ち点と一致する位置を原点(X,Y,Z)=(0,0,0)としている。針落ち点とは、針穴36(図2参照)の鉛直上方に配置された縫針35が、加工布39の上にある状態から針棒31を下方向に移動させた際に、縫針35が加工布39に刺さる点である。本実施形態の刺繍枠移動機構11は、Xキャリッジ22をZe方向(ミシン1の上下方向)には移動させないので、加工布39の厚みが無視できる範囲であれば、加工布39の上面をZ=0としている。
次に、縫製システム100において実行されるメイン処理の概要を説明する。メイン処理では、ミシン1に割り当てられた部分模様が縫製順に縫製される。刺繍模様の選択と、選択された刺繍模様の配置の変更と、部分模様の割り当てとは、ユーザがパネル操作によって実行する。ユーザは、各ミシン1に装着されている糸色を考慮して、部分模様を各ミシン1に割り当てる。メイン処理は、縫製システム100が備える任意のミシン1で開始される。ユーザの指示によってメイン処理が開始されたミシン1は、縫製システム100の他のミシン1に開始コマンドを送信する。他のミシン1は、開始コマンドを受信すると、メイン処理を開始させる。すなわち、メイン処理は、一旦いずれかのミシン1で開始されると、縫製システム100が備えるすべてのミシン1において実行される。なお、図1のように、第1のミシン1に装着されている糸駒13(図2参照)の色は、白と、黒と、緑と、青と、空色と、黄とである。第2のミシン1に装着されている糸駒13の色は、黄緑と、空色と、赤と、オレンジと、青と、黒とである。メイン処理において、刺繍模様(部分模様)の配置は、使用順序が1番目のミシン1では、模様データと設定条件とに基づき決定される。使用順序が2番目以降のミシン1では、刺繍模様(部分模様)の配置は、模様データと設定条件とに加え、第1及び第2標識データに基づき算出された補正条件に基づき決定される。
次に、縫製システム100のメイン処理を参照して説明する。図8のメイン処理は、ROM142に記憶されたメインプログラムに従って、CPU141が実行する。一例として、第1のミシン1において、メイン処理が開始された場合について説明する。
まず、経過データが受信されたか否かが判断される(S5)。経過データは、使用順序が第1のミシンよりも前のミシンから、USBケーブル147を介して送信されるデータである。経過データには、刺繍模様と、刺繍模様の配置と、経過データを受信したミシン1に割り当てられた部分模様とを特定する情報とが含まれる。刺繍模様を特定する情報は、例えば、模様IDである。刺繍模様の配置を特定する情報は、例えば、初期配置と比較した場合の、刺繍模様の移動量(ΔMx,ΔMy)と、回転角度φとである。部分模様を特定する情報は、例えば、ミシン1が縫製する部分模様の縫製順序の開始(start)と、終わり(end)とである。経過データが受信された場合(S5:Yes)の処理は後述する。
経過データが受信されていない場合(S5:No)、模様条件が取得されたか否かが判断される(S10)。模様条件は、模様IDと、各ミシン1に割り当てられた部分模様とを含む。パネル操作によって、刺繍模様と、縫製システム100の各ミシン1に割り当てられる部分模様とが入力された場合に、模様条件が取得されたと判断される(S10:Yes)。S10で、模様IDとして、図7の刺繍模様202の模様IDが入力された具体例を想定する。また、第1のミシン1には縫製順序が1番目から3番目の部分模様が割り当てられ、第2のミシン1には縫製順序が4番目から6番目の部分模様が割り当てられた具体例を想定する。模様条件が取得されていない場合は(S10:No)、模様条件が取得されるまで待機される。模様条件が取得された場合には(S10:Yes)、取得された模様条件がRAM143に記憶される(S15)。
次に、S15で取得された模様条件に従って、ROM142から模様データが取得され、取得された模様データはRAM143に記憶される(S20)。模様データは、刺繍模様の一部を構成する部分模様を縫製するためのデータである。S20では、前述の具体例では、刺繍模様202の縫製順序が1番から3番の部分模様の模様データが取得される。次に、刺繍模様の配置が変更されたか否かが判断される(S25)。配置変更の指示はパネル操作によって入力される。本実施形態のミシン1は、刺繍模様の位置と、角度との設定が変更可能である。刺繍模様の配置が変更された場合(S25:Yes)、設定条件として、基準点の移動量(ΔMx,ΔMy)と、刺繍模様の初期配置に対する回転角度φとが取得され、取得された設定条件はRAM143に記憶される(S30)。刺繍模様の初期配置は、S20で取得された模様データの座標データによって規定される。基準点は適宜定められ、例えば、配置変更前において原点と一致する仮想点が用いられる。回転角度φは、刺繍模様が反時計回りに回転された場合の角度をプラスの角度とする。S30において、刺繍模様202が原点を中心に反時計回りに15度回転された後、刺繍模様202が、X軸のプラス方向に25,Y軸のプラス方向に25だけ移動された具体例を想定する。具体例では、上記仮想点の移動量として(ΔMx,ΔMy)=(25,25)が、回転角度φとして15度がそれぞれ取得される。
次に、模様データが補正され、補正された模様データはRAM143に記憶される(S35)。S35では、S20で取得された模様データが、S30で取得された設定条件に基づき補正される。模様データに含まれる座標データを(x,y)とする。座標データ(x,y)は設定条件に基づき補正され、座標データ(x´,y´)が算出される。座標データ(x´,y´)は、例えば、前述の仮想点が基準点とされた式(x´,y´)=(xcosφ−ysinφ+ΔMx,xsinφ+ycosφ+ΔMy)に基づき算出される。
配置が変更されていない場合(S25:No)、又はS35の次に、縫製開始の指示が入力されたか否かが判断される(S40)。縫製開始の指示は、例えば、パネル操作によって入力される。縫製開始の指示が入力されていない場合には(S40:No)、縫製開始の指示が入力されるまで待機される。縫製開始の指示が入力された場合には(S40:Yes)、模様データに従い、部分模様が縫製される(S45)。S25で刺繍模様202の配置が変更されていない場合には(S25:No)、S20で取得された模様データに基づいて部分模様が縫製される。S25で刺繍模様202の配置が変更された場合には(S25:Yes)、S35で補正された模様データに基づき部分模様が縫製される。具体的には、模様データに従って、駆動回路123に制御信号が出力され、針棒ケース用モータ45が駆動される。これによって、模様データに対応する糸色の糸駒13(図2参照)が装着された縫針35が、針穴36の鉛直上方に配置される。模様データに従って、駆動回路131と、駆動回路133とに制御信号が出力され、刺繍枠84が移動される。駆動回路121に制御信号が出力され、主軸モータ122が駆動される。これによって、針穴36の鉛直上方に配置された針棒31が上下方向に動く。S45によって、第1のミシン1では、縫製順序が1番目から3番目までの部分模様が縫製される。第1のミシン1には、縫製順序が1番目から3番目の糸色(白、青、黄)の糸駒13が装着されている。したがって、S45では、縫製順序が1番目から3番目の部分模様が連続して縫製される。
次に、LCD7に指示画面が表示される(S50)。指示画面には、以下の事項を確認した後、撮像の指示を入力することをユーザに促すメッセージが表示される。LCD7に表示される事項とは、標識領域87と、標識領域88とに、それぞれ標識180が貼り付けられていることである。標識領域87と標識領域88との位置は、図示しないが刺繍枠84の模式図とともに指示画面に表示され、ユーザは、指示画面を確認して標識領域87と標識領域88とに標識180を貼り付ける。
S50の次に、撮像の指示が入力されるまで待機され(S55:No)、撮像の指示が入力された場合には(S55:Yes)、加工布39に貼り付けられた標識180が、イメージセンサ151によって撮像される(S60)。撮像の指示は、例えば、パネル操作によって入力される。S60では、まず、駆動回路123(図5参照)に制御信号が出力され、最も右側の係合コロ42と螺旋カム(図示せず)とが係合する位置に、針棒ケース21が移動される。針棒ケース21の移動によって、イメージセンサ151は、針穴36の鉛直上方に配置される。次に、EEPROM144に記憶されている標識領域87の刺繍座標系の座標に従って、駆動回路131(図5参照)と、駆動回路133(図5参照)とに制御信号が出力され、刺繍枠84が移動される。刺繍枠84の移動によって、標識領域87がイメージセンサ151の下方に配置される。次に、イメージセンサ151によって、標識領域87に貼り付けられた標識180が撮像され、生成された画像データはRAM143に記憶される。標識領域88に貼り付けられた標識180についても、同様に撮像され、生成された画像データはRAM143に記憶される。
次に、S60で生成された画像データに基づき第1標識データが算出され、算出された第1標識データはRAM143に記憶される(S65)。本実施形態では、第1標識データとして、標識180の位置(以下「基準位置」という。)及びX軸に対する標識180の角度(以下「基準角度」という。)が算出される。
図9及び図10を参照し、第1標識データの算出方法について説明する。まず、標識180の第一円101及び第二円102について、画像座標系の二次元座標を算出する。画像座標系とは、イメージセンサ151によって撮像された画像の座標系である。画像座標系の二次元座標は、画像中の位置に基づき算出される。具体的には、図9に示すように、例えば、画像データが周知技術のハフ変換を用いて処理され、円161及び162の円周が抽出される。さらに、円161の中心163と、円162の中心164との座標と、円161及び162の半径とがそれぞれ算出される。この時点では、加工布39に貼付された標識180の第一円101及び第二円102(図4参照)の他に、加工布39自体の地柄等に含まれる円も抽出される場合がある。以下、算出されたz個の円の中心の座標を(a,b)((a1,b1)、(a2,b2)、(a3,b3)、・・・、(az,bz))とし、算出された円の半径をr(r1,r2,r3,・・・,rz)とする。
図10に示すように、例えば、画像データが周知技術のHarris Operatorを用いて処理され、コーナーの部分の座標171から180の座標が算出される。コーナーとは、複数のエッジ(輪郭のように一本の線からなる部分)が交差している交点を指す。以下、算出された10個のコーナーの座標を(s,t)((s1,t1)、(s2,t2)、・・・、(s10,t10))とする。
次に、座標(a,b)及び半径rの結果と、座標(s,t)とが比較される。(a,b)と一致する(s,t)が存在し、且つ、(a,b)を中心とした半径rの位置の座標と一致する(s,t)が存在する場合に、これらは、図11の第一円101又は第二円102の中心座標と、円周と線分との交点の座標とであると判断される。第一円101,又は第二円102の中心座標であると判断された座標(a,b)のうち、半径rの値が大きい方の座標が、第一円101の中心座標(p,q)として抽出される。半径rの値が小さい方に対応する座標が、第二円102の中心座標(u,v)として抽出される。以上のような画像処理を実行することによって、標識領域87に貼付された標識180について、第一円101の中心座標(p1,q1)と第二円102の中心座標(u1,v1)とが算出されたとする。同様に、標識領域88に貼付された標識180について、第一円101の中心座標(p2,q2)と第二円102の中心座標(u2,v2)とが算出される。
次に、算出された上記中心座標について、三次元座標変換処理が実行される。三次元座標変換処理は、画像座標系の二次元座標を刺繍座標系(ワールド座標系)の三次元座標に変換する処理である。三次元座標変換処理は、公知の方法(例えば、特開2009−172119)を用いて行われる。三次元座標変換処理では、S60での刺繍枠84の移動量が加味されて刺繍座標系の三次元座標が算出される。三次元座標変換処理が実行されることによって、標識領域87に貼付された標識180について、第一円101の中心座標(P1,Q1,R1)と第二円102の中心座標(U1,V1,W1)とが算出されたとする。同様に、標識領域88に貼付された標識180について、第一円101の中心座標(P2,Q2,R2)と第二円102の中心座標(U2,V2,W2)とが算出されたとする。
次に、基準位置と基準角度とが算出される。基準位置は、標識領域87に貼り付けられた標識180の第一円101の中心座標(P1,Q1,R1)と定義される。基準角度θは、上記座標(P1,Q1,R1)から、標識領域88に貼り付けられた標識180の第一円101の中心座標(P2,Q2,R2)に向かうベクトルの、刺繍座標系のX軸に対する角度と定義される。標識領域87に貼り付けられた標識180と、標識領域88に貼り付けられた標識180とは、第一円101の中心に対する第二円102の中心の座標と、標識180の刺繍枠84上の配置とを考慮して識別される。本実施形態では、加工布39上の点のZe座標を0としているので、基準角度θは、式θ=tan−1((Q2−Q1)/(P2−P1))を用いて算出される。
S65の次に、コネクタ9及びUSBケーブル147を介して、メイン処理を実行しているミシン1よりも使用順序が後のミシン1に経過データが送信される(S70)。S70では、まず、S15で取得された模様条件に基づき、使用順序が後のミシン1として、第2のミシン1が特定される。S70では、S15で取得された模様条件と、S30で取得された設定条件と、S65で算出された第1標識データとを含む経過データが図11に例示するように作成される。図11の経過データは、模様条件として、模様IDと、startと、endとを含み、設定条件として、移動量と、回転角度とを含み、第1標識データとして、基準位置と基準角度とを含む。コネクタ9に接続されたUSBケーブル147介して、第2のミシン1に送信される。S70の次に、処理は終了する。
S5において、コネクタ9及びUSBケーブル147を介して、経過データが受信された場合(S5:Yes)、受信された経過データのうち、模様IDと、startと、endと、移動量と、回転角度とが縫製条件として取得され、取得された縫製条件はRAM143に記憶される(S80)。また、経過データのうち、基準位置と基準角度とが第2標識データとして取得され、取得された第2標識データはRAM143に記憶される(S80)。以下、第2のミシン1においてメイン処理が実行されている場合を想定する。この場合には、第1のミシン1で実行されたS70で送信された経過データが、S5で、縫製条件及び第2標識データとして取得される。次に、S80で取得された縫製条件に基づき、模様データが取得され、取得された模様データはRAM143に記憶される(S85)。S85では、刺繍模様202の、縫製順序が4番目から6番目の部分模様の模様データが取得される。次に、LCD7に指示画面が表示される(S90)。指示画面には、撮像の指示を入力することをユーザに促すメッセージが表示される。次に、S95からS110の処理が実行される。S95からS110の処理は、S55からS65の処理と同様であるので説明を省略する。
次に、S80で取得された第2標識データと、S110で算出された第1標識データとに基づき、補正条件が算出され、算出された補正条件はRAM143に記憶される(S115)。補正条件は、部分模様の位置合わせを行うための条件である。本実施形態では、使用順序が1番目と、n番目とのミシン1でそれぞれ生成された画像データに基づき標識180の基準位置と基準角度との差が算出される。本実施形態では、加工布39上の点のZ座標を0(一定)としているため、Z軸成分の補正は行われない。第1標識データの基準位置を(f1,g1,h1)とし、第2標識データの基準位置を(f2,g2,h2)とすると、基準位置についての補正条件は、(Δmx,Δmy)=(f2−f1,g2−g1)である。同様に、第1標識データの基準角度をθ1とし、第2標識データの基準角度をθ2とすると、基準角度についての補正条件は、Δθ=θ2―θ1である。
次に、S85で取得された模様データが補正され、補正された模様データはRAM143に記憶される(S120)。S120では、S85で取得された模様データが、S80で取得された設定条件と、S115で算出された補正条件とに基づき補正される。まず、S35と同様に、S80で取得された設定条件に基づき模様データが補正される。模様データに含まれる座標データを(x,y)とする。S35と同様に、補正後の座標データ(x´,y´)は、例えば、前述の仮想点が基準点とされた式(x´,y´)=(xcosφ−ysinφ+ΔMx,xsinφ+ycosφ+ΔMy)に基づき算出される。次に、S115で算出された補正条件に基づき、座標データ(x´,y´)が補正され、座標データ(x´´,y´´)が算出される。座標データ(x´´,y´´)は、式(x´´,y´´)=((x´−f2)cosΔθ−(y´−g2)sinΔθ+f2+Δmx,(x´−f2)sinΔθ+(y´−g2)cosΔθ+g2+Δmy)に基づき算出される。
次に、縫製の指示が入力されるまで待機され(S125:No)、縫製開始の指示が入力された場合には(S125:Yes)、S120で補正された模様データに従い、縫製順序が4番目から6番目の部分模様が縫製される(S130)。第2のミシン1には、縫製順序が4番目から6番目の糸色(オレンジ、赤、黒)の糸駒13が装着されている。したがって、S130では、縫製順序が4番目から6番目の部分模様が連続して縫製される。次に、第2のミシン1は、使用順序が最後のミシン1であるため(S135:Yes)、S70の処理は省略され、メイン処理は終了する。S135で使用順序が最後のミシン1ではない場合には(S135:No)、S70の処理が実行された後、メイン処理は終了する。
以上のようにメイン処理が実行される。Xキャリッジ22は、本発明のキャリッジに相当する。刺繍座標系のX軸方向と、Y軸方向とは、本発明の所定の2方向に相当する。刺繍枠移動機構11は、本発明の移送手段に相当する。針棒駆動機構85は、本発明の縫製手段に相当する。イメージセンサ151は、本発明の撮像手段に相当する。コネクタ9は、本発明の通信手段に相当する。S65又はS110で第1標識データを算出するCPU141は、本発明のデータ算出手段として機能する。S70で、使用順序が後のミシンに経過データを送信するCPU141は、本発明の第1から第3制御手段として機能する。S80で、第1のミシン1から送信された第1標識データを、第2標識データとして取得するCPU141は、本発明の標識データ取得手段として機能する。S15又はS80で縫製条件を取得するCPU141は、本発明の縫製条件取得手段として機能する。S20又はS120で模様データを取得するCPU141は、本発明の模様データ取得手段として機能する。S110で算出された第1標識データと、S80で取得された第2標識データとに基づき補正条件を算出するCPU141は、本発明の条件算出手段として機能する。S115で算出された補正条件と、S80で取得された縫製条件とに基づき、S85で取得された模様データを補正する(S120)CPU141は、本発明の補正手段として機能する。S120で補正された模様データに従って、部分模様を縫製する(S130)CPU141は、本発明の縫製制御手段として機能する。
ミシン1では、縫製システム100が備える使用順序が2番目以降の各ミシン1において、標識領域87と、標識領域88とに配置された標識180に基づき、Xキャリッジ22に対する部分模様の縫製位置を設定することができる。本実施形態のミシン1は特に、処理を実行中のミシン1と、処理を実行中のミシン1よりも使用順序が1つ前のミシン1との、刺繍枠84の取り付け位置の差及び刺繍座標系の設定の差を、標識180を撮像して得られた画像を用いて検出する。そして、ミシン1は、検出された差を無くすように、模様データを補正する。このため、ミシン1は、刺繍枠84の取り付け位置が第1のミシン1と、第2のミシン1とで異なった場合であっても、異なるミシン1で縫製された部分模様間の相対配置が意図せずに変更されることを回避することができる。したがって、ミシン1は、縫製システム100が備える他のミシン1とともに、刺繍模様202を正確に縫製することができる。2つの標識180を用いて、標識180の角度が算出されるので、1つの標識を用いる場合に比べ、標識180のX軸に対する基準角度θを精度よく算出することができる。したがって、ミシン1では、基準角度θの算出に1つの標識を用いる場合に比べ、標識領域に配置された標識を基準として、Xキャリッジ22に対する部分模様の位置及び角度をより正確に決定することができる。S25で受信された経過データから、設定条件が取得されるので、ミシン1は、縫製順序が2番目以降のミシン1において、設定条件をユーザが個々のミシンに入力する手間を省くことができる。また、ミシン1は、ユーザが個々のミシン1に設定条件を誤入力することに起因して、異なるミシン1で縫製された部分模様間の相対配置が意図せずに変更されることを回避することができる。同様に、ミシン1は、模様条件をユーザが個々のミシン1に入力する手間が省ける。また、ユーザが個々のミシンに模様条件を誤入力することに起因して、誤った部分模様が縫製されることを回避することができる。また標識180の裏面には粘着剤が塗布されており、加工布39に対して貼付して使用される。縫製後、標識180が不要となった場合には、ユーザは、加工布39から標識180を容易に剥がすことができる。また、ユーザは標識180の貼付位置を容易に変更することができる。
なお、本発明の縫製システムは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、以下の(A)から(G)までの変形を適宜加えてもよい。
(A)縫製システムが備えるミシン1の数は、複数であればよい。また、ミシンが備える針棒の数は、単数でも複数でもよい。また、縫製システムが備えるミシンは相互に通信可能であればよく、通信手段は適宜変更可能である。例えば、複数のミシンは無線で通信してもよい。複数のミシンが有線で接続される場合、USBケーブルの他、例えば、LANケーブルで接続されてもよい。また、ミシン1間の接続方法は適宜変更可能である。上記縫製システム100は、同一の物理的構成及び電気的構成を有するミシンを複数備えていたが、物理的構成又は電気的構成が互いに異なるミシンを複数備えていてもよい。この場合、同一の刺繍枠を装着可能であり、同一の刺繍データに従って縫製可能であればよい。
(B)ミシン1の構成は適宜変更可能である。例えば、イメージセンサ151の種類と、配置とは適宜変更してもよい。例えば、イメージセンサ151は、CCDカメラ等、CMOSイメージセンサ以外の撮像素子であってもよい。また例えば、刺繍枠移動機構11が、キャリッジを移動させる方向は適宜変更可能である。
(C)標識の大きさ及び形状と、標識のデザインと、標識の個数と、標識領域とのぞれぞれは適宜設定可能である。標識のデザインは、標識を撮像して得られた画像データに基づき、標識が特定可能なデザインであればよい。例えば、標識180の上部108及び左下部109等を塗りつぶす色については、黒色と白色に限定されるものではなく、コントラストの対比が明確になるような他の色の組合せであってもよい。また例えば、加工布39の色及び模様に応じて標識を変えてもよい。
標識の個数は、部分模様の位置合わせの精度と、メイン処理を実行させるのに要する時間とを考慮に入れて適宜定められればよい。標識の個数を複数とする場合、複数の標識は同一種類であってもよいし、複数種類であってもよい。標識領域は、Xキャリッジに取り付けられる刺繍枠及び刺繍枠に装着された加工布の少なくともいずれかであればよい。標識領域は、本実施形態のように予め定められていてもよいし、例えば、加工布上の任意の位置としてもよい。標識領域が予め定められている場合は、標識領域が任意の位置である場合に比べ、画像データに基づき標識を特定する処理が容易である。
また例えば、標識は図12に示す変形例のように刺繍枠移動機構311に設けてもよい。図12において、図4の刺繍枠移動機構11と同様の構成には、同じ符号を付与している。この場合、標識281と、標識282とは、円の大きさによって区別すればよい。図12のように、第一円101が描かれた標識282と、第二円102が描かれた標識281とを用いられてもよい。図12のように、標識領域は、刺繍枠384の取付部389に設定されてもよい。図12のように、標識が刺繍枠384に描かれている場合、ミシンは、ユーザが標識を標識領域に貼り付ける手間が省けるとともに、標識領域ではない位置に標識が貼り付けられることを確実に回避することができる。
(D)模様条件の取得方法は、適宜変更可能である。例えば、特開2009−22400号公報に記載された方法で、部分模様が各ミシンに自動的に割り当てられてもよい。使用順序が2番目以降のミシン1は、使用順序が1つ前のミシン1から送信された経過データから、模様条件を取得していたが、例えば、部分模様が縫製される各ミシン1で、ユーザが模様条件を入力してもよい。また例えば、メモリカード等の外部記憶装置に記憶された模様条件が取得されてもよい。また模様条件の内容は適宜変更可能である。例えば、糸駒交換を行わずに縫製できる部分模様を縫製する条件を設定している縫製システムでは、他のミシンが縫製する部分模様を特定するデータとして、既に縫製が終了している部分模様の縫製順序(以下、「終了番号」と言う。)が模様条件とされてもよい。この場合、終了番号を取得したミシンは、終了番号+1番目以降の部分模様であって、糸交換せずに縫製可能な部分模様を、縫製対象の部分模様として決定すればよい。このようにすれば、ミシンは、ユーザがミシン1に装着されている糸駒13の色を考慮して、各ミシンに部分模様を割り当てる手間を省くことができる。
(E)縫製システムによって縫製される刺繍模様は、種々変更可能である。例えば、複数の模様の集合を1つの刺繍模様としてもよい。また例えば、設定条件の内容と、取得方法とは適宜変更可能である。例えば、使用順序が2番目以降のミシン1において、設定条件がパネル操作によって入力されてもよい。また例えば、設定条件として、刺繍模様の拡大縮小率が設定されてもよい。
(F)標識データは、標識領域の位置と刺繍座標系の軸に対する角度とのいずれかであってもよい。標識データの算出方法は、標識データと、標識とに応じて適宜変更可能である。例えば、1つの標識180の画像データに基づき、標識データとして角度が算出される場合、第一円101の中心座標と、第二円102の中心座標とに基づき角度が算出されてもよい。また例えば、2つの標識180の画像データに基づき、標識データとして位置が算出される場合、2つの標識180の第一円101の中心を結ぶ線分の中点が標識の位置として算出されてもよい。例えば、標識データが標識の位置のみである場合、S120において補正条件によって部分模様の角度は補正されない。この場合の部分模様の角度は、模様データの座標データによって規定される部分模様の初期配置と、S80で取得した縫製条件(設定条件)とに基づき決定される。
(G)経過データは使用順序が後のミシン1に送信されればよく、経過データの送信方法と、経過データの内容とは適宜変更可能である。例えば、ミシン1のIDと部分模様との対応を含む経過データが、縫製システム100が備えるすべてのミシン1に送信されてもよい。この場合、経過データを受信したミシン1は、受信された経過データに基づき自身のIDに対応する部分模様を特定すればよい。また例えば、本実施形態のように縫製システム100が2台のミシン1を備える場合、メイン処理が実行されているミシン1は、他方のミシン1を使用順序が後のミシン1として特定してもよい。また例えば、経過データには、第1標識データに代えて、標識180を撮像して得られた画像データが含まれていてもよい。この場合には、経過データを受信したミシン1が、受信された画像データに基づき第2標識データを算出すればよい。
1 多針ミシン
11 刺繍枠移動機構
22 Xキャリッジ
23 Yキャリッジ
31 針棒
35 縫針
39 加工布
84 刺繍枠
85 針棒駆動機構
87,88 標識領域
100 縫製システム
101 ケーブル
141 CPU
151 イメージセンサ
180,281,282 標識

Claims (4)

  1. 複数のミシンを使用して刺繍枠に保持された加工布に1つの刺繍模様を縫製する縫製システムが備えるミシンであって、
    前記刺繍枠を装着するキャリッジを所定の2方向に移送する機能を備えた移送手段と、
    下端に縫針が装着された針棒を上下動させる縫製手段と、
    前記キャリッジに装着された前記刺繍枠と、当該刺繍枠に保持された前記加工布との少なくともいずれかに配置された少なくとも1つの標識を撮像する機能を有する撮像手段と、
    前記縫製システムが備える前記複数のミシン間でデータを送受信する機能を有する通信手段と、
    前記撮像手段によって生成された画像データに基づき、前記標識の位置と、前記2方向に対する前記標識の角度との少なくともいずれかを第1標識データとして算出するデータ算出手段と、
    前記通信手段を介して、前記データ算出手段によって算出された前記第1標識データを、前記縫製システムが備える使用順序が後のミシンに送信する第1制御手段と、
    前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他のミシンから送信された前記第1標識データを、第2標識データとして取得する標識データ取得手段と、
    前記刺繍模様の一部を構成する部分模様を少なくとも特定する縫製条件を取得する縫製条件取得手段と、
    前記縫製条件によって特定される前記部分模様を縫製するためのデータである模様データを取得する模様データ取得手段と、
    前記データ算出手段によって算出された前記第1標識データと、前記標識データ取得手段によって取得された前記第2標識データとに含まれる、前記標識の位置と、前記標識の角度との少なくともいずれかの差を補正条件として算出する条件算出手段と、
    前記条件算出手段によって算出された前記補正条件と、前記縫製条件取得手段によって取得された前記縫製条件とに基づき、前記キャリッジに対する前記部分模様の位置及び角度を決定し、前記模様データ取得手段によって取得された前記模様データを補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された前記模様データに従って、前記移送手段と、前記縫製手段とを制御して、前記部分模様を縫製する縫製制御手段と
    を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 前記標識は、前記キャリッジに装着された前記刺繍枠と、当該刺繍枠に保持された前記加工布との少なくともいずれかに複数配置され、
    前記データ算出手段は、前記複数の前記標識を撮像して得られた前記画像データを用いて前記2方向に対する当該標識の角度を算出し、
    前記条件算出手段は、前記データ算出手段によって算出された前記第1標識データと、前記標識データ取得手段によって取得された前記第2標識データとに含まれる、前記標識の角度の差を前記補正条件の少なくとも一部として算出することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他の前記ミシンに、前記刺繍模様と、当該刺繍模様の配置の設定とを特定する設定条件を送信する第2制御手段と
    を備え、
    前記縫製条件取得手段は、前記縫製システムが備える他の前記ミシンから送信された前記設定条件を、前記通信手段を介して、前記縫製条件の少なくとも一部として取得することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他の前記ミシンに、当該他のミシンが縫製する前記部分模様を特定する模様条件を送信する第3制御手段を備え、
    前記縫製条件取得手段は、前記通信手段を介して、前記縫製システムが備える他の前記ミシンから送信された前記模様条件を、前記縫製条件の少なくとも一部として取得することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のミシン。
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