JP3354330B2 - 縫製データ補正装置 - Google Patents

縫製データ補正装置

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JP3354330B2
JP3354330B2 JP00484395A JP484395A JP3354330B2 JP 3354330 B2 JP3354330 B2 JP 3354330B2 JP 00484395 A JP00484395 A JP 00484395A JP 484395 A JP484395 A JP 484395A JP 3354330 B2 JP3354330 B2 JP 3354330B2
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良英 杉原
和司 井上
隆 近藤
淳 柴田
由浩 原
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    • D05B19/00Programme-controlled sewing machines
    • D05B19/02Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被縫製物を縫製データ
に基づいて縫目形成装置に対して相対移動させつつ多数
の縫目を形成し、それら縫目の群により所望の縫製パタ
ーンを形成する縫製装置に関するものであり、特に縫製
データの補正に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の縫製装置は通常、被縫製物を保
持する被縫製物保持装置と、その被縫製物保持装置と縫
目形成装置とを相対移動させる相対移動装置とを含むよ
うに構成される。相対移動装置はパルスモータ等回転量
が制御可能な駆動源を有するものとされ、その駆動源
が、縫目形成装置の作動と同期して、縫製データに従っ
て作動させられる。
【0003】縫製データは、縫目形成装置と被縫製物保
持装置との相対位置、すなわち縫目形成装置に保持され
た針と被縫製物保持装置に保持された被縫製物との相対
位置を規定するものであり、縫目形成装置と被縫製物保
持装置との相対位置を表すために2次元座標系、すなわ
ち座標面が使用される。特殊な縫製パターンの形成時に
は極座標面等他の座標面が使用されることもあるが、一
般的には互いに直交するX軸とY軸とを備えた直交XY
座標面(以下、XY座標面と略称する)が使用され、理
解も容易であるため、以下の説明は座標面がXY座標面
である場合について行う。
【0004】相対移動装置は、縫目形成装置と被縫製物
保持装置とをXY座標面に沿って相対移動させるもので
あればよく、縫目形成装置をX,Y両軸方向に移動させ
るものでも、縫目形成装置をX軸とY軸との一方に沿っ
て移動させ、被縫製物保持装置を他方に沿って移動させ
るものでも、被縫製物保持装置をX,Y両軸方向に移動
させるものでもよい。実際には、被縫製物保持装置を
X,Y両軸方向に移動させるものとされ、縫目形成装置
により保持された針に対して被縫製物がX,Y両軸方向
に移動させられることが多いが、縫目形成装置がX,Y
両軸方向に移動させられ、針が被縫製物上を移動する場
合が最も理解し易く、数学的にはいずれの場合も同じこ
とであるので、以下、針が被縫製物上を移動するものと
して説明する。
【0005】縫製データは、少なくとも、被縫製物保持
装置に保持された被縫製物を針が貫通する多数の針落ち
位置を規定する針落ち位置規定データ(各針落ち位置の
X,Y座標値を直接表す針落ち位置データでもよく、各
針落ち位置の前の針落ち位置からのX,Y軸方向の移動
距離を表すデータのように間接的に針落ち位置を規定す
るデータでもよく、刺繍領域を表すデータと糸密度を表
すデータとの組合わせのように各針落ち位置のX,Y座
標値の演算の基になるデータでもよい)を含み、多くの
場合はその他に、針の往復運動を伴わない被縫製物保持
装置と縫目形成装置との相対移動を制御するためのデー
タを含んでいる。したがって、縫目形成装置の作動に同
期して相対移動装置がこの縫製データに従って制御され
れば、被縫製物上には縫製データに対応した位置に縫目
群が形成され、それら縫目群により縫製パターンが形成
される。
【0006】縫製データは、縫目形成装置の駆動源であ
るドライブモータの起動,停止や回転速度、縫製終了後
における糸切り等を制御するための多くの補助データと
共に制御プログラムを構成する。また、縫製パターンに
は、すべての針落ち位置が1本の直線または曲線上に並
ぶことにより形成される縫目線、針落ち位置の少なくと
も一部が1本の直線または曲線から外れるが概してそれ
ら直線または曲線に沿って並ぶ縫目模様、輪郭線により
囲まれた領域内が密なあるいは粗な縫目により埋められ
る刺繍模様等が含まれる。被縫製物は縫製布,皮革,軟
質樹脂シート等の縫製シートが複数枚重ね合わされたも
のであることが多いが、縫製パターンが縫目模様,刺繍
模様等である場合等には1枚の縫製シートのみで構成さ
れることもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、縫製装
置が縫製データに基づいて制御されれば、被縫製物上に
は縫製データに対応した縫製パターンが形成されるので
あるが、その縫製パターンの形成位置は必ずしも適正位
置とはならない。縫目形成装置と被縫製物保持装置との
相対位置には、構成部材の加工誤差や組立誤差が累積し
て現れるため、被縫製物が被縫製物保持装置に対して正
確に位置決めされていても、被縫製物と縫目形成装置の
針との間には相対位置誤差が存在するのが普通である。
したがって、その相対位置誤差が考慮されていない縫製
データに従って縫製パターンが形成されれば、その縫製
パターンは被縫製物上の目標位置からずれた位置に形成
されることとなるのである。
【0008】縫製データは、専用の縫製データ作成装置
により作成される場合と、縫製装置を縫製データ作成装
置として利用して作成される場合とがある。前者におい
ては、例えばパーソナルコンピュータ等のデータ処理装
置のディスプレイ上に縫製パターン自体や、縫製パター
ンを規定する直線,曲線,刺繍領域等を表示させつつ作
図処理により作成されたり、データ処理装置に対するキ
ーボード等のデータ入力装置からのデータ入力のみによ
り作成されたり、被縫製物に対応する型紙と針に対応す
るポインタとを相対移動させつつそれらの相対位置のデ
ータを取り込んで作成されたりする。一方、後者におい
ては、被縫製物保持装置に被縫製物自体あるいはそれに
代わる型紙等を保持させ、針をポインタとして利用し
て、相対位置のデータを取り込むことにより作成され
る。縫製データが、被縫製物保持装置において被縫製物
の位置決めの基準となる縫製枠等被縫製物位置決め基準
部材の実際の位置に合わせて作成されるのである。
【0009】まず、専用の縫製データ作成装置により縫
製データが作成される場合について説明する。この場合
には、縫製データは縫製装置に設計上想定されている理
論座標面を基準として作成されるのが普通である。一
方、縫製装置においては、上記理論座標面の他に、縫目
形成装置と相対移動装置との実際の相対位置で決まる実
座標面を考えることができる。座標面がXY座標面であ
る場合には、通常、相対移動装置として、移動方向がX
軸に平行であるX軸移動装置とY軸に平行であるY軸移
動装置とを備えたものが採用される。そして、X軸移動
装置とY軸移動装置との両方が原点にあるときの針の位
置を実XY座標面の原点と考えることが、不可欠ではな
いが便利である。
【0010】しかし、X軸移動装置とY軸移動装置との
原点は、構成部材の加工誤差や組立誤差の累積によって
設計上の原点から多少ずれるのが普通であり、また、X
軸移動装置およびY軸移動装置の移動方向も理論座標面
のX,Y両軸に対して多少傾くのが普通であるため、実
座標面は理論座標面に対して平行移動するとともに回転
した状態となるのが普通である。しかしながら幸いなこ
とに、縫製データが理論座標面を基準として作成された
ものであっても、縫製装置において使用される際にはそ
の縫製装置の実座標面を基準として使用されるため、理
論座標面と実座標面との上記ずれは実際上問題とはなら
ない。理論座標面と実座標面との間にはずれがないと考
えていて差し支えないのである。
【0011】問題となるのは、実座標面に対する被縫製
物保持装置のずれ、すなわち、実座標面を規定している
相対移動装置に対する被縫製物保持装置のずれである。
相対移動装置と被縫製物保持部材との間にも、構成部材
の加工誤差や組立誤差に起因してずれが生じるのであ
り、被縫製物が被縫製物保持部材に取り付けられる際に
は、被縫製物位置決め基準部材を基準として位置決めし
て取り付けられるため、被縫製物保持部材の相対移動装
置に対するずれはそのまま被縫製物上における縫製パタ
ーンのずれとして現れるからである。
【0012】次に縫製装置を利用して縫製データが作成
される場合について説明する。この場合には前述のよう
に、縫製データが被縫製物位置決め基準部材の実際の位
置に合わせて作成されるため、被縫製物位置決め基準部
材の被縫製物保持装置内における位置の調節により、あ
るいは被縫製物保持装置の相対移動装置に対する相対位
置の調節により、被縫製物位置決め基準部材の相対移動
装置に対する相対位置誤差が予め除去されていれば、実
座標面を基準とした縫製データが得られる。この縫製デ
ータは、専用の縫製データ作成装置により理論座標面を
基準として作成された縫製データと実質的に同じもので
ある。
【0013】それに対して、予め被縫製物保持装置の位
置の調節が行われていなければ、縫製データは実座標面
に対してずれた被縫製物位置決め基準部材の位置に合わ
せて作成されることになるため、縫製データ自体が実座
標面に対して相対位置誤差を含んでいることとなる。し
たがって、その縫製データを別の縫製装置において使用
すれば、縫製データが作成された縫製装置の相対位置誤
差と、縫製データが使用される縫製装置の相対位置誤差
との累積誤差分だけ縫製パターンがずれることになる。
【0014】以上詳述したように、専用の縫製データ作
成装置により作成されたデータを縫製装置で使用して縫
製パターンを形成すれば、その縫製パターンは目標位置
からずれてしまうことが多い。それに対して、縫製装置
を利用して作成された縫製データをその縫製装置自体に
おいて使用する場合には、縫製パターンのずれの問題は
生じないが、別の縫製装置において使用すればやはり縫
製パターンのずれの問題が生じる。縫製パターンの位置
がずれても差し支えない場合もあるが、例えば、洋服に
ポケットを付けるための縫製や、被縫製布の縁に沿って
縫目線や縫目模様が形成される場合には、縫製パターン
の位置ずれは重大な品質の低下をもたらす。ベルトの縁
縫い等、縫製パターンが長く延びたものである場合には
特に重大な問題を生じさせる。
【0015】また、同一の縫製品を短時間内に量産する
ために、複数台の縫製装置により並行して縫製が行われ
る場合には、専用の縫製データ作成装置により作成され
た縫製データが複数の縫製装置に入力されるか、あるい
は複数台の縫製装置のうちの1台により縫製データが作
成され、その縫製データが残りの縫製装置に入力される
ことになるため、複数台の縫製装置により縫製される縫
製品の縫製パターンの位置にばらつきが生じることにな
る。各縫製装置においてそれぞれ専用の縫製データを作
成し、使用すれば縫製パターンの位置ずれの問題はなく
なるが、縫製データ作成作業を縫製装置の台数と同じ回
数行うことが必要になり、作業能率が低下してしまう。
【0016】請求項1に記載の発明は以上の事情を背景
にしてなされたものであり、したがってその課題は、縫
製データが縫製装置の被縫製物保持装置と相対移動装置
との間の相対位置誤差に適合していない場合に、適合す
る縫製データに自動的に補正することができる縫製デー
タ補正装置を得ることである。また、請求項2の発明の
課題は、被縫製物保持装置が、縫製枠保持部材と、それ
に保持される縫製枠と、縫製枠と縫製枠保持装置とを相
対的に位置決めする位置決め装置とを含む形式の縫製装
置に適した縫製データ補正装置を得ることにある。請求
項3の発明の課題は、縫製装置を利用して作成された縫
製データを他の縫製装置において使用する場合に適した
縫製データ補正装置を得ることにある。請求項4の発明
の課題は、複数台の縫製装置を含む縫製システムにおい
て、縫製パターンを被縫製物の正確な位置に形成し得る
ようにすることにある。請求項5の発明の課題は、複数
台の縫製装置とそれらに共通の縫製データ作成装置とを
含む縫製システムにおいて、縫製データ作成装置におい
て作成された縫製データを複数の縫製装置において使用
して、縫製パターンを被縫製物の正確な位置に形成し得
るようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】請求項1の発明においては、上記課題が、
縫製データ補正装置を、(1)被縫製物保持装置に、その
被縫製物保持装置に対してそれぞれ予め定められ、か
つ、互いに隔たった複数の位置に位置する状態で設けら
れた複数の被検出部と、(2)それら複数の被検出部の各
々の縫製装置に設定されている座標面上における位置を
検出する位置検出手段と、(3)その位置検出手段により
検出された複数の被検出部の各々の位置の、それら複数
の被検出部の各々の前記縫製データ作成の基礎とされた
座標面上における位置である各基準位置に対する位置ず
れに基づいて前記縫製データを補正するデータ補正手段
とを含むものとすることにより解決される。また、請求
項2の発明においては、被縫製物保持装置が、縫製枠保
持部材,縫製枠および位置決め装置を含むものである場
合に、請求項1の発明における複数の被検出部を、縫製
枠とは択一的にかつ位置決め装置により一義的に位置決
めされて縫製枠保持部材に保持される位置検出治具に設
けることにより課題が解決される。請求項3の発明にお
いては、縫製データ補正装置を、基準位置を表す基準位
置データを当該縫製データ補正装置に入力するための基
準位置データ入力手段を含むものとすることにより課題
が解決される。請求項4の発明においては、被縫製物に
縫目を形成する縫目形成装置と、被縫製物を保持して縫
目形成装置と相対移動可能な被縫製物保持装置と、それ
ら縫目形成装置と被縫製物保持装置とを縫製データに従
って相対移動させる相対移動装置とをそれぞれ含むN台
(Nは2以上の整数)の縫製装置を含む縫製システムに
おいて、N台の縫製装置のうち少なくとも(N−M)台
(Mは1以上でかつN以下の整数)を、(1)被縫製物保
持装置に、その被縫製物保持装置に対してそれぞれ予め
定められ、かつ、互いに隔たった複数の位置に位置する
状態で設けられた複数の被検出部と、(2)それら複数の
被検出部の各々の縫製装置に設定されている座標面上に
おける位置を検出する位置検出手段と、(3)その位置検
出手段により検出された複数の被検出部の各々の位置
の、それら複数の被検出部の各々のM台の縫製装置のい
ずれかにおいて縫製データ作成の基礎とされた座標面上
における位置である各基準位置に対する位置ずれに基づ
いて前記縫製データを補正するデータ補正手段とを含む
ものとすることにより、課題が解決される。請求項5の
発明においては、(a)被縫製物に縫目を形成する縫目形
成装置と、被縫製物を保持して縫目形成装置と相対移動
可能な被縫製物保持装置と、それら縫目形成装置と被縫
製物保持装置とを縫製データに従って相対移動させる相
対移動装置とをそれぞれ含む複数台の縫製装置と、(b)
前記縫製データを、自身の第一座標面上の位置を規定す
る位置データを含むデータとして作成する縫製データ作
成装置とを含む縫製システムにおいて、複数台の縫製装
置をそれぞれ、(1)縫製データ作成装置により作成され
た縫製データを入力するための縫製データ入力装置と、
(2)被縫製物保持装置に、その被縫製物保持装置に対し
てそれぞれ予め定められ、かつ、互いに隔たった複数の
位置に位置する状態で設けられた複数の被検出部と、
(3)それら複数の被検出部の各々の当該縫製装置に設定
されている第二座標面上における位置を検出する位置検
出手段と、(4)その位置検出手段により検出された複数
の被検出部の各々の位置の、それら複数の被検出部の各
々の設計上の位置である各基準位置に対する位置ずれに
基づいて前記縫製データを補正するデータ補正手段とを
含むものとすることにより、課題が解決される。
【0018】
【作用】請求項1の発明に係る縫製データ補正装置にお
いては、被縫製物保持装置上の互いに隔たった複数の位
置に被検出部が設けられる。被検出部は、実質的に座標
面上の一点(座標面がXY座標面である場合にはX座標
値とY座標値との両方)を特定できるものであればよ
く、被縫製物保持装置に恒久的に設けられても、必要な
ときにのみ設けられてもよい。前者においては、被縫製
物保持装置の一構成部材に固定的に設けられても、作用
位置と退避位置との間で移動可能に設けられてもよい。
固定的に設けられる場合には、構成が簡単で済む利点が
あるが、被検出部を検出するために針が利用される場合
には、被検出部は針が到達可能な位置に設けられること
が必要であるため、縫製パターン形成時に針と被検出部
とが干渉する可能性があり、位置検出時と縫製時とでは
針と被縫製物保持装置との相対移動可能範囲がソフト的
に変えられるように制御プログラムを作成する等の対策
がとられることが望ましい。被検出部が移動可能に設け
られる場合には、被検出部の構成がやや複雑になるが、
被検出部と針とが干渉することを確実に回避し得る利点
がある。
【0019】被検出部が必要なときにのみ被縫製物保持
装置に設けられる後者の場合には、被検出部自体あるい
は被検出部を有する部材が被縫製物保持装置の構成部材
に対して着脱されることになる。この場合にも、被検出
部の構成がやや複雑になるが、縫製時に被検出部と針と
が干渉することが確実に回避される。被検出部は、互い
に隔たった位置に2個設けられれば、実座標面に対する
被縫製物保持装置の位置ずれを検出することができる
が、3個以上の被検出部を設けておき、被縫製物の形状
や寸法に応じて適当な2個を選択して検出し、あるいは
3個以上の被検出部を検出して検出結果を統計的に処理
し、位置ずれの量および方向を決定するようにしてもよ
い。
【0020】いずれにしても、請求項1の発明に係る縫
製データ補正装置においては、複数の被検出部が位置検
出手段により検出され、その検出結果に基づいてデータ
補正手段により縫製データが補正される。この補正は、
補正前の縫製データにより縫製パターンを形成すれば、
縫製パターンが被縫製物上の目標位置からずれるであろ
う量および方向を打ち消すように、すなわち縫製データ
の基準となっている理論座標面あるいは実座標面に対す
る被縫製物保持装置の位置ずれ(平行移動および回転)
を打ち消すように行われるため、補正後の縫製データに
より相対移動装置の駆動源が制御されれば、当該縫製装
置の被縫製物保持装置を基準にした針落ち位置に縫目が
形成されることとなり、縫製パターンは正確に被縫製物
上の目標位置に形成される。
【0021】請求項2の発明に係る縫製データ補正装置
においては、縫製データの補正時に、被縫製物を保持す
る縫製枠の代わりに位置検出治具が縫製枠保持部材に保
持させられる。これら縫製枠と位置検出治具とは、縫製
枠保持部材に対して共通の位置決め装置により位置決め
されるため、位置検出治具に設けられた被検出部の位置
ずれ検出結果に基づいて縫製データが補正されれば、縫
製枠の位置ずれに基づいて補正されたのと同じことにな
る。縫製枠自体に被検出部を設け、縫製枠に位置検出治
具を兼ねさせることも可能である。しかし、縫製枠は被
縫製物に合わせて複数種類製作されるのが普通であるた
め、それら複数種類の縫製枠すべてに被検出部を設ける
より、縫製枠とは別に位置ずれ検出専用の位置決め治具
を製作する方がよい場合が多い。この傾向は、被縫製物
の種類が多いほど顕著になる。
【0022】請求項3の発明に係る縫製データ補正装置
には、被検出部の位置を表す検出位置データと比較され
るべき基準位置データを入力するための基準位置データ
入力手段が設けられる。縫製データが理論座標面あるい
は実座標面を基準にして作成されている場合には、基準
位置データは一義的に決まるため、基準位置データを縫
製装置の製作当初から制御装置のROM等に格納してお
くことが可能であり、基準位置データ入力手段は不要で
ある。しかし、縫製データが他の縫製装置を利用して作
成され、あるいは補正されたものである場合には、基準
位置データは一義的には決まらないため、縫製装置に基
準位置データ入力手段を設けることが必要である。基準
位置データは縫製データと共に入力されるようにしても
よく、縫製データとは別個に入力されるようにしてもよ
い。後者の場合には、縫製データと基準位置データとの
入力手段が別であってもよい。縫製データの入力手段が
フレキシブルディスクのデータを読み込むフレキシブル
ディスクドライブであるのに対して、基準位置データの
入力手段はキーボードであるというようにすることが可
能なのである。請求項4の発明に係る縫製システムにお
いては、M台の縫製装置のいずれかにおいて縫製データ
が作成され、その縫製データがそれらM台以外の縫製装
置に入力されて使用される。その際、縫製データが作成
される縫製装置と、縫製データが使用される縫製装置と
の両方において、被縫製物保持装置に位置誤差が存在し
ても、それら位置誤差は縫製データの自動補正により排
除される。請求項5の発明に係る縫製システムにおいて
は、縫製データ作成装置において作成された縫製データ
が、複数台の縫製装置に入力されて使用される。その
際、各縫製装置の被縫製物保持装置に互いに異なる位置
誤差が存在しても、それら位置誤差は縫製データの自動
補正により排除される。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、縫製データが自動的に縫製装置に適
したものに補正されるため、その補正装置で作成あるい
は補正されたものではない縫製データが使用される場合
でも、縫製パターンが正確に被縫製物の目標位置に形成
される効果が得られる。この効果は、縫製装置が1台
で、専用の縫製データ作成装置により作成された縫製デ
ータ、あるいは市販の標準縫製データが使用される場合
にも得られるが、複数台の縫製装置を含む縫製システム
により同一の縫製品が量産される場合に特に顕著にな
る。請求項5に記載の縫製システムは後者の一例であ
る。
【0024】請求項2の発明によれば、複数種類の縫製
枠に対して1個の位置検出治具を製作すればよいことと
なり、位置検出のための装置コストを削減し得る。特
に、複数台の縫製装置を含む縫製システムにおいては、
複数台の縫製装置に対して、それら縫製装置の台数より
少ない数(例えば1個)の位置検出治具を製作すればよ
いため、コスト低減効果を一層良好に享受することがで
きる。請求項3の発明によれば、基準位置入力手段から
基準位置データを入力することができるため、実座標面
を基準にしていない縫製データを使用する場合にも、被
縫製物上の目標位置に正確に縫製パターンを形成するこ
とができる。請求項4に記載の縫製システムはその一応
用例である。
【0025】
【発明の望ましい実施態様】以下、本発明の望ましい実
施態様を列挙し、必要に応じて関連説明を行う。 (1)前記被縫製物保持装置が、前記縫目形成装置と相
対移動可能に設けられた縫製枠保持部材と、その縫製枠
保持部材に保持されて前記被縫製物を保持する縫製枠と
を含み、かつ、前記複数の被検出部が、縫製枠に設けら
れた請求項1に記載の縫製データ補正装置。 (2)前記被縫製物保持装置が、前記縫目形成装置と相
対移動可能に設けられた縫製枠保持部材と、その縫製枠
保持部材に保持されて前記被縫製物を保持する縫製枠と
を含み、かつ、前記複数の被検出部が、縫製枠保持部材
に設けられた請求項1に記載の縫製データ補正装置。 (3)前記被縫製物保持装置がさらに、前記縫製枠を前
記縫製枠保持部材に対して一義的に位置決めする位置決
め装置を含む態様2に記載の縫製データ補正装置。
【0026】(4)前記位置検出治具が、前記縫製枠と
実質的に同じ形状および寸法を備えた縫製枠模型を含む
請求項2または3に記載の縫製データ補正装置。位置検
出治具は、互いに隔たった複数の位置に被検出部を備え
ていればよく、縫製枠と実質的に同じ形状および寸法を
備えたものである必要はないが、縫製枠と実質的に同じ
形状,寸法の縫製枠模型としておけば、位置検出治具を
縫製枠と同様に取り扱うことが可能であり、便利であ
る。
【0027】(5)前記縫製枠が、平板に前期縫製デー
タに従って形成される縫製パターンを囲む状態で開口が
形成された保持板を含み、前記縫製枠模型が、前記縫製
枠と実質的に同じ形状および寸法を備えた平板の複数位
置に前記複数の被検出部としての被検出マークが形成さ
れた位置検出板を含む態様4に記載の縫製データ補正装
置。縫製枠模型は、金属等不透明な材料で製作すること
も可能であるが、アクリル樹脂等透明な材料で製作すれ
ば、縫製枠模型を通して下方の状況を透視することがで
きて便利である。また、縫製枠模型には、縫製枠模型と
針との相対移動可能範囲を示す移動可能範囲マークが形
成され、その移動可能範囲マークの輪郭線上の複数点、
例えば移動範囲表示マークが四角形であれば、それの少
なくとも2頂点に被検出マークが形成されることが望ま
しい。複数の被検出マークの間の距離が大きいほど、縫
製枠等、被縫製物保持装置の理論座標面に対する回転位
置ずれを正確に検出し得るからである。
【0028】(6)前記データ補正手段が、前記各基準
位置を表す基準位置データを記憶する基準位置データ記
憶手段を含む請求項1〜3,態様1〜4のいずれか1つ
に記載の縫製データ補正装置。 (7)前記データ補正手段が、前記複数の被検出部のそ
れぞれ対応する前記基準位置からのずれの量および方向
に基づいて、前記補正データを座標変換により補正する
座標変換手段を含む請求項1〜3,態様1〜6のいずれ
か1つに記載の縫製データ補正装置。
【0029】(8)前記データ補正手段が、前記複数の
被検出部のそれぞれ対応する前記基準位置からのずれ量
がしきい値以下である場合には前記縫製データの補正を
省略することを許容する補正省略許可手段を含む請求項
1〜3,態様1〜7のいずれか1つに記載の縫製データ
補正装置。縫製装置において使用されようとしている縫
製データが、その縫製装置において作成され、あるいは
補正されたものである場合には、縫製データを補正する
必要がないため、補正省略許可手段による省略許可に従
って縫製データの補正が省略され、縫製作業の能率が向
上する効果が得られる。
【0030】(9) 前記複数の被検出部が周辺の部材
と物理的特性を異にするものであり、前記位置検出手段
が、その物理的特性を検出可能な検出ヘッドと、その検
出ヘッドと被検出部とを自動的に相対移動させる自動相
対移動制御手段と、検出ヘッドが被検出部を検出したと
きその位置のデータを自動的に取り込む自動位置取込手
段とを含む請求項1〜3,態様1〜8のいずれか1つに
記載の縫製データ補正装置。この態様によれば、被検出
部の検出が自動的に行われ、オペレータの負担が軽減さ
れる効果が得られる。
【0031】(10)被縫製物に縫目を形成する縫目形
成装置と、被縫製物を保持して縫目形成装置と相対移動
可能な被縫製物保持装置と、それら縫目形成装置と被縫
製物保持装置とを縫製データに従って相対移動させる相
対移動装置とをそれぞれ含むN台(Nは2以上の整数)
の縫製装置を含み、かつ、それらN台の縫製装置のうち
少なくとも(N−M)台(Mは1以上でかつN以下の整
数)が、前記被縫製物保持装置上の互いに隔たった複数
の位置にそれぞれ位置する被検出部と、それら複数の被
検出部の各々の前記縫製装置の各々に設定されている座
標面上における位置を検出する位置検出手段と、その位
置検出手段により検出された複数の被検出点の位置の各
基準位置からの位置ずれに基づいて前記縫製データを補
正するデータ補正手段とを含むことを特徴とする縫製シ
ステム。
【0032】本縫製システムにおいては、M台の縫製装
置のいずれかにおいて縫製データが作成され、その縫製
データがそれらM台以外の縫製装置に入力されて使用さ
れる。M台の縫製装置において、被縫製物保持装置内に
おける縫製枠等被縫製物位置決め基準部材の位置調節、
あるいは被縫製物保持装置の相対移動装置に対する相対
位置の調節等により、被縫製物位置決め基準部材の実座
標面に対する位置ずれが無視できるほど小さくされてい
れば、それらM台の縫製装置においては、被検出部の位
置を検出する必要がない。N台の縫製装置のうちから特
に位置ずれが小さいM台が選択された場合も同様であ
る。したがって、被検出部,位置検出手段およびデータ
補正手段は(N−M)台に設けられればよい。この場
合、整数Mは1でもよく、特に縫製システムに属する縫
製装置の台数Nが小さい場合にはなおさら1でよい。し
かし、整数Nが大きい場合には整数Mを2以上として、
それら複数台の縫製装置のいずれによっても縫製データ
の作成が可能であるようにすることが、縫製システム全
体の使い勝手をよくする上で望ましい。
【0033】M台の縫製装置において、縫製枠等被縫製
物位置決め基準部材の実座標面に対する位置ずれを無視
できるほど小さくすることは不可欠ではない。ただし、
その場合には、M台の縫製装置にも被検出部および位置
検出手段を設けることが必要である。データ補正手段は
必ずしも設ける必要はない。特殊な場合として、整数N
と整数Mとが同一の複数である場合がある。これは縫製
システムに属するすべての縫製装置のいずれにおいても
縫製データの作成および補正が行われることを意味し、
すべての縫製装置の構成が同一にされる。
【0034】(11)前記被縫製物保持装置が、前記縫
目形成装置と相対移動可能に設けられた縫製枠保持部材
と、その縫製枠保持部材に保持されて前記被縫製物を保
持する縫製枠と、その縫製枠を縫製枠保持部材に対して
一義的に位置決めする位置決め装置とを含み、前記複数
の被検出部が、前記縫製枠とは択一的に前記位置決め装
置により位置決めされて前記縫製枠保持部材に保持され
る位置検出治具に設けられており、かつ、前記M台の縫
製装置において、前記縫製枠の当該縫製装置に設定され
ている座標面(実座標面)に対する位置ずれが無視し得
る程度に小さい態様10に記載の縫製システム。
【0035】(12)被縫製物に縫目を形成する縫目形
成装置と、被縫製物を保持して縫目形成装置と相対移動
可能な被縫製物保持装置と、それら縫目形成装置と被縫
製物保持装置とを縫製データに従って相対移動させる相
対移動装置とをそれぞれ含む複数台の縫製装置と、前記
縫製データを、自身の第一座標面上の位置を規定する位
置データを含むデータとして作成する縫製データ作成装
置とを含み、かつ、前記複数台の縫製装置がそれぞれ、
前記縫製データ作成装置により作成された縫製データを
入力するための縫製データ入力装置と、前記被縫製物保
持装置上の互いに隔たった複数の位置にそれぞれ位置す
る被検出部と、前記複数の被検出部の各々の当該縫製装
置に設定されている第二座標面上における位置を検出す
る位置検出手段と、その位置検出手段により検出された
複数の被検出部の位置の各基準位置からの位置ずれに基
づいて前記縫製データを補正するデータ補正手段とを含
むことを特徴とする縫製システム。
【0036】(13)前記被縫製物保持装置が、前記縫
目形成装置と相対移動可能に設けられた縫製枠保持部材
と、その縫製枠保持部材に保持されて前記被縫製物を保
持する縫製枠と、その縫製枠を縫製枠保持部材に対して
一義的に位置決めする位置決め装置とを含み、前記複数
の被検出部が、前記縫製枠とは択一的に前記位置決め装
置により位置決めされて前記縫製枠保持部材に保持され
る位置検出治具に設けられた態様12に記載の縫製シス
テム。 (14)前記縫製データ作成装置が、被縫製物に縫目を
形成する縫目形成装置と、被縫製物を保持して縫目形成
装置と相対移動可能な被縫製物保持装置と、それら縫目
形成装置と被縫製物保持装置とを縫製データに従って相
対移動させる相対移動装置とを含む縫製装置である態様
12または態様13に記載の縫製システム。この態様の
縫製システムは、態様8の縫製システムと実質的に同じ
になる。
【0037】(15)被縫製物に縫目を形成する縫目形
成装置と、その縫目形成装置と相対移動可能な被縫製物
保持装置と、それら縫目形成装置と被縫製物保持装置と
を縫製データに従って相対移動させる相対移動装置とを
それぞれ含む複数台の縫製装置により同一の縫製品を量
産する方法であって、それら複数台の縫製装置のうちの
1台において、前記縫製データを、その縫製装置の前記
被縫製物保持装置に保持されている被縫製物に所望の縫
製パターンを形成可能なデータとして作成するデータ作
成工程と、その1台の縫製装置の前記被縫製物保持装置
上の互いに隔たった複数の位置にそれぞれ位置する被検
出部の各々のその縫製装置に設定されている座標面上に
おける位置を検出する第一位置検出工程と、その作成し
た縫製データを、前記1台以外の縫製装置に入力するデ
ータ入力工程と、前記1台以外の縫製装置において、前
記被縫製物保持装置上の互いに隔たった複数の位置にそ
れぞれ位置する被検出部の各々のそれらM台以外の縫製
装置の各々に設定されている座標面上における位置を検
出する第二位置検出工程と、その第二位置検出工程にお
いて検出された複数の被検出部の位置の前記第一位置検
出工程において検出された被検出部の位置からの位置ず
れに基づいて前記データ入力工程において入力された縫
製データを補正するデータ補正工程とを含むことを特徴
とする同一縫製品量産方法。
【0038】この方法は、それぞれ縫製データの作成と
縫製パターンの形成との両方が可能な複数台の縫製装置
を使用して同一縫製品を量産するのに適している。しか
し、複数台の縫製装置のすべてが縫製データの作成が可
能なものである必要はなく、少なくとも1台が縫製デー
タの作成が可能なものであればよい。いずれの場合で
も、使用される複数台の縫製装置はいずれも、縫製枠等
被縫製物位置決め基準部材が縫製装置に設定されている
座標面(実座標面)に対してずれたものであって差し支
えない。
【0039】(16)被縫製物に縫目を形成する縫目形
成装置と、その縫目形成装置と相対移動可能な被縫製物
保持装置と、それら縫目形成装置と被縫製物保持装置と
を縫製データに従って相対移動させる相対移動装置とを
それぞれ含むN台(Nは2以上の整数)の縫製装置によ
り同一の縫製品を量産する方法であって、前記N台の縫
製装置のうちM台(Mは1以上でかつNより小さい整
数)において、各縫製装置に設定されている座標面に対
して前記被縫製物保持装置の相対位置を調節することに
より、それら被縫製物保持装置の各縫製装置に設定され
ている座標面に対する位置ずれを無視し得る大きさとす
る工程と、それらM台の縫製装置のいずれかにおいて、
前記縫製データを、そのいずれかの縫製装置の被縫製物
保持装置に保持された被縫製物に所望の縫製パターンを
形成可能なデータとして作成するデータ作成工程と、そ
の作成した縫製データを、前記M台以外の縫製装置に入
力するデータ入力工程と、前記M台以外の縫製装置にお
いて、前記被縫製物保持装置上の互いに隔たった複数の
位置にそれぞれ位置する被検出部の各々のそれらM台以
外の縫製装置の各々に設定されている座標面上における
位置を検出する位置検出工程と、その位置検出工程にお
いて検出された複数の被検出部の位置の各基準位置から
の位置ずれに基づいて前記縫製データを補正するデータ
補正工程とを含むことを特徴とする同一縫製品量産方
法。
【0040】(17)被縫製物に縫目を形成する縫目形
成装置と、その縫目形成装置と相対移動可能な被縫製物
保持装置と、それら縫目形成装置と被縫製物保持装置と
を縫製データに従って相対移動させる相対移動装置とを
それぞれ含む複数台の縫製装置により同一の縫製品を量
産する方法であって、それら複数台の縫製装置に予め作
成された縫製データを入力するデータ入力工程と、それ
ら複数台の縫製装置において、前記被縫製物保持装置上
の互いに隔たった複数の位置にそれぞれ位置する被検出
部のそれら縫製装置の各々に設定されている座標面上に
おける位置を検出する位置検出工程と、その位置検出工
程において検出された複数の被検出部の位置の各基準位
置からの位置ずれに基づいて前記縫製データを補正する
データ補正工程とを含むことを特徴とする同一縫製品量
産方法。
【0041】上記予め作成された縫製データは、縫製装
置に設計上予定されている理論座標面を基準として作成
されたものでもよく、他の縫製装置を利用して作成され
たものであってもよい。後者の場合には、入力される縫
製データに対応した基準位置データが入力されることが
必要である。
【0042】
【実施例】以下、請求項1ないし5に記載の発明に共通
の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は縫製
データに基づいて自動で縫製が行われる縫製装置を示
す。この縫製装置はベッド10とブラケットアーム12
とを備えている。ブラケットアーム12は基端部がベッ
ド10から立ち上がり、自由端部がベット10の前面よ
り手前側へ延び出している。この自由端部には頭部14
が設けられており、ベッド10の前面から手前側へ突出
したテーブル16の上方に位置している。頭部14には
ドライブモータ18により上下運動させられる針棒20
と、必要に応じて作業者または昇降装置により昇降させ
られる押さえ棒22とが設けられており、針棒20の下
端には針24が取り付けられ、押さえ棒22の下端には
押さえ26が取り付けられる。これら針棒20および押
さえ棒22の下方において、テーブル16には針板27
が設けられ、この針板27の針棒20の真下の位置に針
孔28が形成されている。
【0043】被縫製物としての縫製布は被縫製物保持装
置としてのワークホルダ30の下フレーム32と上フレ
ーム34との間に挟まれて保持され、上記針棒20の上
下運動と関連して移動させられる。すなわち、針棒20
に保持された針24がワークホルダ30に保持された縫
製布より上方に位置する間に、ワークホルダ30がX軸
パルスモータ36およびY軸パルスモータ38の駆動に
より移動させられるのである。そのために、下フレーム
32はY軸方向に平行に延びる第一バー40とX軸方向
に平行に延びる第二バー42とを備えており、第一バー
40が、X軸パルスモータ36によりラック44および
ピニオン46を介してX軸方向に移動させられるX軸可
動部材48に、また、第二バー42が、Y軸パルスモー
タ38によりラック50およびピニオン52を介してY
軸方向に移動させられるY軸可動部材54に、それぞれ
複数個ずつのローラ56,58を介して係合させられて
いる。
【0044】上フレーム34は下フレーム32に水平な
回動軸60により回動可能に取り付けられており、フレ
キシブルケーブル62,64を備えた公知の回動装置に
より下フレーム32に対して上下方向に回動させられ
る。これら両フレーム32,34のみによっても縫製布
を保持することは可能であるが、特に精度の高い縫製が
必要な場合には縫製布の針24が貫通する位置(針落ち
位置)の近傍部を押さえる必要があり、図3に示す保持
板70が上フレーム34に取り付けられる。保持板70
は透明な合成樹脂板で製作されており、縫目群により形
成される縫目線,縫目模様,刺繍模様等の縫製パターン
に合わせて開口72が形成されている。
【0045】被縫製物が下フレーム32および上フレー
ム34のみによって保持される場合には、上フレーム3
4を縫製枠、下フレーム32を縫製枠保持部材と考える
こともでき、下フレーム32および上フレーム34を縫
製枠、第一バー40および第二バー42を縫製枠保持部
材と考えることもできる。また、上フレーム34に保持
板70が取り付けられる場合には、保持板70を縫製
枠、上フレーム34を縫製枠保持部材と考えることもで
き、保持板70を縫製枠、上下両フレーム32,34を
縫製枠保持部材と考えることもできる。以下の説明にお
いては、上フレーム34に必ず保持板70が取り付けら
れるものとし、保持板70を縫製枠、上下両フレーム3
2,34を縫製枠保持部材と考えることとする。
【0046】保持板70の互いに隔たった複数箇所(図
示の例では二箇所)に位置決めピン74が突設されてお
り、上フレーム34の対応位置には図2に示すように位
置決めピン74が丁度嵌合可能な位置決め孔76が形成
されている。これら位置決め孔76の近傍には、それぞ
れ線ばね78を備えたクランプ装置80が設けられてお
り、保持板70が下側から上フレーム34に当てられ、
位置決めピン74の先端部が位置決め孔76からの突出
した状態で、その突出端部に形成された円環状の係合溝
に線ばね78が弾性的に係合することによって位置決め
ピン74がクランプされ、保持板70が上フレーム34
に一義的に位置決めされて固定される。位置決めピン7
4と位置決め孔76とが位置決め装置を構成し、クラン
プ装置80が取付装置を構成しているのである。位置決
めピン74,位置決め孔76およびクランプ装置80を
すべて包括して、位置決め機能を有する縫製枠取付装置
と考えることも可能である。
【0047】本縫製装置には設計上XY座標面が想定さ
れており、これを理論XY座標面と称するが、実際のX
軸およびY軸の方向はそれぞれ上記第二バー42および
第一バー40の延びる方向によって決まる。また、前記
ラック44,50の移動軌跡上にはそれぞれ光学式のX
軸原点センサ90およびY軸原点センサ92が設けられ
ている。両原点センサ90,92は、反射式とすること
も透過式とすることも可能であるが、いずれにしてもそ
れぞれラック44,50が先端が両原点センサ90,9
2を通過するとき出力信号の状態が変わるように構成さ
れる。X軸パルスモータ36,ピニオン46,ラック4
4,X軸可動部材48,ローラ56等により構成される
X軸移動装置の原点がX軸原点センサ90の位置により
規定され、Y軸パルスモータ38,ピニオン52,ラッ
ク50,Y軸可動部材54,ローラ58等により構成さ
れるY軸移動装置の原点がY軸原点センサ92の位置に
より規定されるのである。ワークホルダ30の内側の領
域内の、両原点センサ90,92の出力信号が変わる瞬
間に針24の真下に位置する点が実原点とされ、この実
原点からそれぞれ第二バー42および第一バー40に平
行の延びる2直線がそれぞれ実X軸および実Y軸とさ
れ、これらX軸およびY軸によって実XY座標面が規定
されるのである。
【0048】上記第一バー40および第二バー42は互
いに一体的に固定されており、機械加工によって互いの
直角度を上げることが容易であるため、実X軸と実Y軸
との間には高い直角度が得られる。実XY座標面が理論
座標面に対して相対的に小角度回転した状態となること
はあり得、また、実原点が理論原点から多少ずれること
もあり得るが、これら原点ずれや回転は、縫製データが
実XY座標面を基準しにして使用されるため、ないに等
しいと考えていて差し支えない。
【0049】上記実XY座標面上の任意の点の位置は、
針24が実原点にある状態からその任意の点にある状態
までワークホルダ30を移動させるために、X軸パルス
モータ36およびY軸パルスモータ38に与える必要の
あるパルス数で規定することができる。なお、実際には
水平方向位置が固定である針24に対してワークホルダ
30が移動させられるのであるが、静止しているワーク
ホルダ30の内側領域内で針24が水平方向に移動させ
られると考えても差し支えなく、その方が理解が容易で
あるため、以下の説明は特に必要がない限り後者の考え
方で行う。
【0050】上記のように、本縫製装置においては、ワ
ークホルダ30の内側領域内における針24の位置が、
実原点からX軸パルスモータ36とY軸パルスモータ3
8とにそれぞれ供給される累積パルス数(正,負の方向
性を考慮した累積値)で規定されるのであるが、この累
積パルス数は、mm等通常の長さの単位で表される座標値
とは一致しないのが普通である。X,Y軸パルスモータ
36,38の制御はパルス数で行う方が便利であるが、
縫製データに含まれる針落ち位置規定データの一種とし
ての針落ち位置データは通常の長さの単位で表示される
方が作業者にとって便利であるため、本縫製装置におい
てはXY座標値は1mmを1単位とする値で表される。そ
のため、ワークホルダ30の内側領域内における任意の
点の位置が、あるときはパルス単位で表され、あるとき
はmm単位で表されることとなり、必要に応じて適宜換算
が行われる。
【0051】縫製布の縫製に使用される縫製データは縫
製パターンを規定する多数の針落ち位置のX,Y座標値
が縫い順に並べられたものである。縫製データは数値化
されているため、図4に示すようにCPU94,ROM
96,RAM98および入出力回路100を備えたコン
ピュータにより構成された本縫製装置の制御装置102
によりそのまま処理することができる。また、入出力回
路100を介してフレキシブルディスクドライブ104
等の外部記憶装置によりフレキシブルディスク等の外部
記憶媒体に記憶させたり、パーソナルコンピュータ10
6等のデータ処理装置や他の縫製装置108との間でデ
ジタルデータ交換を行うことができる。
【0052】制御装置102には、それぞれ駆動回路1
10,112,114を介してドライブモータ18,X
軸パルスモータ36,Y軸パルスモータ38が接続され
ており、かつ、ドライブモータ18の回転位置を検出す
る回転位置検出器116も接続されている。回転位置検
出器116は、前述したように針24が縫製布から抜け
出している状態でX軸パルスモータ36,Y軸パルスモ
ータ38を駆動して縫製布を移動させたり、針24を上
死点や下死点で停止させたりする目的で、ドライブモー
タ18の回転位置を検出するために設けられるものであ
る。制御装置102にはさらに、前記X軸原点センサ9
0およびY軸原点センサ92や、操作箱118が接続さ
れている。操作箱118は図1に示すように複数の操作
キー120を備えており、手動で縫製装置の作動を制御
したり、後述するよに縫製装置を利用して縫製データを
作成したりするために使用される。
【0053】上記ROM96には本縫製装置を制御する
ための図5〜図9に記載のフローチャートで表される制
御プログラムが格納されている。ただし、これらフロチ
ャートは、単純化のために実際の制御プログラムから本
発明に関連の深い部分のみを取り出して示したものであ
る。また、RAM98には図10に示すように、累積パ
ルス数記憶エリア130,第一被検出点位置記憶エリア
132,第二被検出点位置記憶エリア134,変換基準
位置記憶エリア136,縫製データ記憶エリア138等
が設けられている。累積パルス数記憶エリア130は、
X軸原点センサ90およびY軸原点センサ92がそれぞ
れX,Y両軸方向の原点を検出した後にX軸パルスモー
タ36,Y軸パルスモータ38に供給されたパルス数を
方向性を考慮して累積(正方向では加算、負方向では減
算)した値を記憶するエリアであり、このエリアの記憶
データに基づいて針24の位置を表すX,Y座標値を演
算することができる。第一,第二被検出点位置記憶エリ
ア132,134は、後述の縫製データ補正のために検
出される第一,第二被検出点の位置のデータを記憶する
エリアである。変換基準位置記憶エリア136は、上記
第一,第二被検出点の設計上の位置のデータ、すなわち
第一,第二基準位置に対応するX軸パルスモータ36,
Y軸パルスモータ38の累積パルス数を記憶するエリア
であり、縫製データ記憶エリア138は縫製データを記
憶するエリアである。
【0054】なお、上記のように、本実施例において
は、累積パルス数記憶エリア130,第一被検出点位置
記憶エリア132,第二被検出点位置記憶エリア13
4,変換基準位置記憶エリア136等においては、位置
がX軸パルスモータ36,Y軸パルスモータ38の累積
パルス数で表されるが、縫製データ中における針落ち位
置は座標値で表される。そのため、後述の一次変換の式
の演算までは累積パルス数のデータにより行われ、得ら
れた一次変換式による縫製データの変換は座標値によっ
て行われる。
【0055】以上の構成の縫製装置は、1台のみで使用
することも勿論可能であるが、図11に示すように、複
数台の縫製装置140と1台以上のパーソナルコンピュ
ータ106と含む縫製システムの一構成装置として使用
することが有効である。パーソナルコンピュータ106
はディスプレイ141,キーボード142およびマウス
143を備えており、これらを利用してパーソナルコン
ピュータ106において縫製データを作成し、その縫製
データをフレキシブルディスクに格納して各縫製装置1
40に供給し、あるいはパーソナルコンピュータ106
と縫製装置140とを接続するデータ線144を経て縫
製装置140に供給することが可能であるとともに、各
縫製装置140においても縫製データを作成することが
できる。前者の場合には、ディスプレイ141上に表示
された理論座標面上の任意の点をキーボード142,マ
ウス143等の入力装置の操作により指定してその点の
X,Y座標値を取り込み(実際には累積パルス数で表さ
れる位置のデータを取り込んだ後、座標値に換算す
る)、それらX,Y座標値と縫目ピッチ,縫目模様中に
おける単位パターンを表すユニット模様データあるいは
糸密度等の補助データとに基づいて縫製データを作成す
るのであり、後者の場合には、ワークホルダ30に型紙
または被縫製物を保持させ、針24をそれら型紙等の任
意の1点を指示するポインタとして利用して、縫目線上
の複数点、あるいは縫目模様の中心線上の複数点の座標
値を取り込み、その座標値と縫目ピッチ,ユニット模様
データ,糸密度データ等の補助データとに基づいて縫製
データを作成するのである。縫製装置140において作
成された縫製データは直接縫製装置140間で授受され
るようにすることも可能であるが、本実施例の縫製シス
テムにおいては、パーソナルコンピュータ106を介し
て授受されるようになっている。
【0056】この縫製システムに属する1台の縫製装置
140によって縫製品を縫製する場合には、作業者は、
その縫製品が直前に縫製したのと同じものである場合に
は、単にワークホルダ30に被縫製物(多くの場合複数
の縫製布であるが、縫目模様,刺繍模様等装飾を目的と
する縫目群を形成する場合には1枚の縫製布であること
もある)を正確に位置決めして保持させ、操作箱118
の縫製開始を指令する操作キー120を操作して縫製を
開始させればよい。なお、被縫製物のワークホルダ30
に対する位置決めは、被縫製物の特徴的な部分あるいは
予め付されたマークを保持板70の開口72に対して位
置決めするなど、公知の方法で行われる。
【0057】それに対して、次に縫製すべき縫製品が直
前の縫製品と異なる場合、特に、縫製パターンが被縫製
物に対して正確に形成される必要がある場合には、作業
者は縫製データの補正を行った後に縫製開始を指令す
る。被縫製物保持装置としてのワークホルダ30の、
X,Y軸パルスモータ36,38、ラック44,50、
ピニオン46,52、X,Y軸可動部材48,54、
X,Y軸原点センサ90,92等により構成される相対
移動装置としての被縫製物移動装置146に対する相対
位置には、構成部材の加工,組立誤差による誤差があ
り、そのためにワークホルダ30には、ブラケットアー
ム12,ドライブモータ18,針棒20,テーブル16
内の図示しない釜装置等により構成される縫目形成装置
148と被縫製物移動装置146との相対位置に基づい
て決まる実XY座標面に対して誤差があるのが普通であ
るからである。
【0058】縫製データの補正には図12に示す位置検
出板150が使用される。位置検出板150は前述の保
持板70と同一の形状,寸法を有し、同じ位置決めピン
74を備えて、保持板70と同様にして上フレーム34
に取り付けられるものであるが、前記開口72の代わり
に、針24の移動可能範囲を一点鎖線で示す矩形の移動
可能範囲表示マーク152と、その移動可能範囲表示マ
ーク152の対角位置にある2つの頂点に形成された第
一被検出マーク154および第二被検出マーク155と
を備えている。両被検出マーク154,155は図13
に拡大して示すように、貫通孔156内にゴム等の軟質
材料158が充填されており、移動可能範囲表示マーク
152の一部とそれの延長線とで形成される十字線16
0が、それの交点が貫通孔156の中心と一致する状態
で描かれている。したがって、針24が被検出マーク1
54に当接しても、針24および位置検出板150が損
傷することはない。
【0059】針24を位置検出板150の上面に近接し
た位置に停止させた状態で、操作箱118の針の移動
(実際にはワークホルダ30の移動)を指令する操作キ
ー120を操作し、まず第一被検出マーク154の中心
の真上に位置する状態として操作箱118のデータ取込
みを指令する操作キー120を操作すれば、針24の現
在位置、つまり第一被検出マーク154の位置(中心の
位置)に対応するX軸方向およびY軸方向の累積パルス
数が第一被検出点位置記憶エリア132に格納される。
続いて、針24を第二被検出マーク155の真上へ移動
させ、その位置に対応するX軸方向およびY軸方向の累
積パルス数を第二被検出点位置記憶エリア134に記憶
させる。
【0060】このようにして得られた第一,第二被検出
点の実X,Y累積パルス数に基づく縫製データの補正は
自動的に行われるのであるが、補正されるべき縫製デー
タには3種類ある。パーソナルコンピュータ106を使
用し、縫製装置に設計上設定されている理論XY座標面
に対して作成された標準縫製データと、その標準縫製デ
ータが縫製システム内のいずれかの縫製装置140の実
XY座標面に合わせて補正された補正縫製データと、縫
製システム内のいずれかの縫製装置140において作成
されたその縫製装置140に専用の専用縫製データとの
3種類である。ただし、標準縫製データがある縫製装置
140の実XY座標面に合わせて補正された補正縫製デ
ータは、その縫製装置140において作成された専用縫
製データと実質的に同じものである。したがって、以
下、特に必要がある場合を除いて、補正縫製データは専
用縫製データに含めて説明する。
【0061】標準縫製データには、第一,第二被検出点
の設計上の位置である基準位置を表すX,Y累積パルス
数のデータが変換基準位置データとして付随させられて
おり、補正縫製データにはその縫製データの補正が行わ
れた縫製装置140の第一,第二被検出点の位置を表す
X,Y累積パルス数のデータが変換基準位置データとし
て付随させられている。それに対して、縫製装置140
において作成された専用縫製データには第一,第二被検
出点の位置を表すX,Y累積パルス数のデータが付随さ
せられていないのが普通であるため、その専用縫製デー
タを他の縫製装置140において使用する場合には、専
用縫製データが作成された縫製装置140のワークホル
ダ30に位置検出板150を取り付けて、第一,第二被
検出点の位置を検出し、その位置を表すX,Y累積パル
ス数のデータを専用縫製データに付随させることが必要
である。上記いずれの場合でも、縫製データがフレキシ
ブルディスクドライブ104によりフレキシブルディス
クから読み込まれる際には変換基準位置データも共に読
み込まれ、縫製データの補正はこの変換基準位置データ
と前述の第一,第二被検出点の実X,Y累積パルス数の
データとを用いて行われる。
【0062】まず、標準縫製データの補正について説明
する。標準縫製データは理論XY座標面に対して作成さ
れており、変換基準位置データも標準XY座標面上にお
ける第一,第二被検出点のX,Y累積パルス数として与
えられているため、もしその標準縫製データを使用しよ
うとする縫製装置140の上フレーム34および位置検
出板150に位置誤差がなければ、図14に示すよう
に、位置検出板150の第一,第二被検出マーク15
4,155の中心が正規の位置である基準位置166,
168と一致する。この場合には、標準縫製データをそ
のまま使用して縫製を行えば、縫製パターンは被縫製物
の適正な位置に形成される。
【0063】しかし、一般的には上フレーム34および
位置検出板150に位置誤差があるため、図15に示す
ように、位置検出板150の第一,第二被検出マーク1
54,155の中心は基準位置166,168からずれ
ているのが普通である。したがって、ワークホルダ30
に対して位置決めされた被縫製物も実座標面上の正規の
位置からずれていることとなり、標準縫製データをその
まま使用して縫製を行えば、縫製パターンは被縫製物の
適正な位置から、第一,第二被検出マーク154,15
5の位置ずれに対応した量および方向にずれた位置に形
成されてしまう。
【0064】これを回避するためには、第一,第二被検
出マーク154,155の基準位置166,168から
の位置ずれを相殺する量および方向だけ標準縫製データ
を補正して使用すればよく、この補正は数学でよく知ら
れている一次変換により行うことができる。 図15に
おける第一被検出点の基準位置166のX,Y累積パル
ス数を(A1x,A1y)、第二被検出点の基準位置1
68のX,Y累積パルス数を(B1x,B1y)、第一
被検出点の検出位置(検出された実XY座標面上におけ
る位置)のX,Y累積パルス数を(A2x,A2y)、
第二被検出点の検出位置のX,Y累積パルス数を(B2
x,B2y)とすると、一次変換は、 A2x=a・A1x+b・A1y A2y=c・A1x+d・A1y B2x=a・B1x+b・B1y B2y=c・B1x+d・B1y ただし、a,b,c,dは補正係数 の4式で表される。
【0065】これら4式を解けば補正係数a,b,c,
dの値が得られ、補正係数の値が得られれば実XY座標
面上の任意の位置の座標値(X,Y)に対応する補正座
標値(RX,RY)を、 RX=a・X+b・Y RY=c・X+d・Y の2式で演算することができる。したがって、標準縫製
データに含まれている各針落ち位置の座標値に対して上
記2式の演算を行えば、その縫製装置において被縫製物
の適正位置に縫製パターンを形成するための各針落ち位
置のX,Y座標値が得られるのであって、この演算を行
うことが縫製データの補正を行うことなのである。
【0066】以上、標準縫製データの補正について説明
したが、専用縫製データの補正も全く同様にして行うこ
とができる。第一,第二被検出点の基準位置166,1
68および標準縫製データをそれぞれ、専用縫製データ
が作成されあるいは標準縫製データの補正が行われた縫
製装置140の第一,第二被検出点の検出位置および専
用縫製データに置き換えれば、上記説明はそのまま専用
縫製データの補正の説明になるのである。
【0067】上記縫製データの補正は制御装置102に
よって自動的に行われるのであり、補正が終了しなたら
ば、作業者は位置検出板150と保持板70とを付け換
え、被縫製物をワークホルダ30に正確に位置決めして
取り付けて、操作箱118の縫製開始を指令する操作キ
ー120を操作すれば、補正後の縫製データに基づいて
自動的に縫製が行われ、被縫製物上の適正位置に所定の
縫製パターンが形成される。図3に示す保持板70は、
図16に示すように、洋服の本体170にポケット17
2を取り付けるためのものであり、この場合にはポケッ
ト172を形成する縫製布の縁から小距離内側に縫目線
174が形成されることとなり、縫製布の縁と縫目線1
74との距離のばらつきが目立つのであるが、本実施例
の縫製装置によればこの距離のばらつきを著しく小さく
することができ、品質の優れた洋服を得ることができ
る。
【0068】以上の位置ずれの検出,縫製データの補
正,縫製等が行われる際の制御装置102の作動を図5
ないし図9のフローチャートに基づいて説明する。制御
装置102の作動は図5に示すように、位置ずれ検出ル
ーチン,変換基準位置データ読込みルーチン,データ変
換ルーチンおよび縫製ルーチンの実行により制御され
る。
【0069】位置ずれ検出ルーチンにおいては、図6に
示すように、まずS101において原点復帰が行われ、
S103において累積パルス数記憶エリア130がクリ
アされる。X軸原点センサ90およびY軸原点センサ9
2が共に原点を検出する状態になるまでX軸パルスモー
タ36,Y軸パルスモータ38が駆動されて停止させら
れるとともに、その状態における累積パルス数記憶エリ
ア130のX軸方向およびY軸方向の累積パルス数が共
に0とされるのであり、これによって、針24がその縫
製装置140の実XY座標面上の原点に位置させられ、
累積パルス数記憶エリア130がその事実を示す状態と
される。
【0070】その後、S105において被検出点識別フ
ラグiが1にされ、S107においてキー入力が待たれ
る。キー入力があれば、S109において、操作された
のが針24の移動を指令する操作キーであるか否かが判
定される。移動を指令する操作キー120は、X軸,Y
軸の両軸の方向についてそれぞれ正の向きと負の向きと
を指定する4個が設けられており、それら4個の操作キ
ー120のうちのいずれが押されたか、また、いかなる
態様で押されたかに応じて、S111において針24が
移動させられるとともにパルス数の累積が行われる。4
個の操作キー120のいずれかが短く1回操作されれ
ば、それに応じて針24がX軸パルスモータ36または
Y軸パルスモータ38の1パルス分移動させられ、押し
続けられれば一定短時間毎に同じ操作キー120が繰り
返し操作されたものとして、針24が連続的に移動させ
られる。また、パルス数の累積はX軸方向,Y軸方向の
それぞれにおいて別個に演算され、針24を正方向に移
動させるパルスの数は加算され、負方向に移動させるパ
ルスの数は減算される。
【0071】S107がYES、S109がNOの場合
には、S113において操作されたのが位置を表すX,
Y累積パルス数の取込みを指令する操作キー120であ
るか否かが判定され、判定結果がNOであれば、S11
4において操作された操作キー120に対応する処理が
行われる。一方、判定結果がYESであれば、S115
において被検出点識別フラグiが1であるか否かが判定
され、1であれば第一被検出点のX,Y累積パルス数の
取込みが指令されたものとして、そのときの累積パルス
数記憶エリア130の内容が第一被検出点位置記憶エリ
ア132に格納される。被検出点識別フラグiが2であ
れば、S119において累積パルス数記憶エリア130
の内容が第二被検出点位置記憶エリア134に格納され
る。
【0072】その後、S121において被検出点識別フ
ラグiが1増加させられ、S123において被検出点識
別フラグiが3であるか否かが判定される。S117に
おいて第一被検出点のX,Y累積パルス数が格納された
後にはこの判定の結果はNOであるため、プログラムの
実行はS107に戻るが、S119において第二被検出
点のX,Y累積パルス数が格納された後にはこの判定の
結果がYESであるため、位置ずれ検出ルーチンの実行
が終了し、図7の変換基準位置データ読込みルーチンが
実行される。
【0073】変換基準位置データ読込みルーチンにおい
ては、まずS201において、フレキシブルディスクの
変換基準位置データが格納されている領域から変換基準
位置データが読み込まれる。そして、S203において
変換基準位置データが読み込まれたか否かが判定され
る。前述のように縫製データに変換基準位置データが付
随させられていれば、その変換基準位置データが読み込
まれて判定の結果がYESとなり、S205において変
換基準位置データが変換基準位置記憶エリア136に格
納され、変換基準位置データ読込みルーチンの実行が終
了する。一方、縫製データに変換基準位置データが付随
させられていなければ、判定がNOとなってS207に
おいて操作箱118の表示器122に変換基準位置デー
タの入力を要求する表示が行われる。
【0074】この表示に応じて作業者は変換基準位置デ
ータの入力を行う。まず、現に縫製に使用されようとし
ている専用縫製データが作成された縫製装置140のワ
ークホルダ30に位置検出板150を取り付け、その位
置検出板150の第一,第二被検出点の位置に対応する
X,Y軸方向の累積パルス数を取得する。取得された累
積パルス数は操作箱118の表示器122に表示される
ため、これを目で読み取り、現に縫製を行おうとしてい
る縫製装置140の操作箱118から操作キー120の
操作により入力する。あるいは、専用縫製データが作成
された縫製装置140のフレキシブルディスクドライブ
104によりフレキシブルディスクに変換基準位置デー
タとして格納されるため、そのフレキシブルディスクを
取り出し、縫製を行うべき縫製装置140のフレキシブ
ディスクドライブ104にセットして読み込ませる。
【0075】上記変換基準位置データ読込みルーチンに
続いて、図8のデータ変換ルーチンが実行される。最初
に、S301において、変換基準位置記憶エリア136
に格納されたデータが第一,第二被検出点位置記憶エリ
ア132,134に格納されている第一,第二被検出点
の検出位置データと、許容誤差範囲で同じと言い得るか
否かが判定される。例えば、フレキシブルディスクから
読み込まれようとしている縫製データが、以前に同じ縫
製装置140において作成され、あるいは補正された縫
製データである場合には、S301の判定がYESとな
る。それ以外の場合にはS301の判定がNOとなるこ
とが多い。
【0076】S301の判定がYESの場合は、縫製デ
ータを補正する必要がないため、S303,305にお
いて、フレキシブルディスクの縫製データの記憶領域か
ら順次データが読み込まれ、そのまま縫製データ記憶エ
リア138に格納される。それに対して、S301の判
定がNOの場合には、S307において、変換基準位置
記憶エリア136に格納されている変換基準位置データ
と第一,第二被検出点位置記憶エリア132,134に
格納されている第一,第二被検出点の検出位置データと
に基づいて前述の一次変換の式が作成される。そして、
S309において1個の針落ち位置のデータが読み込ま
れて一次変換され、S311において変換された針落ち
位置のデータが縫製データエリア138に格納される。
この読込み,補正および格納はフレキシブルディスクの
すべての縫製データが読み込まれるまで繰り返される。
S303,305において、あるいはS309,31
1,313において、すべての縫製データの読込みが終
了すれば、S315において、操作箱118の表示器1
22に準備完了が表示され、データ変換ルーチンの実行
が終了する。
【0077】縫製ルーチンにおいては、S401におい
て縫製開始が待たれ、上記準備完了の表示に応じて作業
者が操作箱118の縫製開始を指令する操作キー120
を操作すれば、S403において針数カウンタの内容i
が1にされる。S405においてi番目のデータ針落ち
位置データがあるか否かが判定されるが、当初はあるの
が普通であるため、S407以降が実行される。S40
7,409においては、縫製データに基づいて、先の針
落ち位置から次の針落ち位置まで針24を移動させるた
めに必要なX,Y軸方向の距離がそれぞれ求められ、そ
の距離に対応するパルス数が演算される。
【0078】この演算されたパルス数の駆動パルスがS
411においてX,Y軸パルスモータ36,38に送ら
れ、ワークホルダ30が縫製データに従った量および方
向で移動させられる。また、S413においてはドライ
ブモータ18に駆動指令が送られて縫目形成装置148
の作動が継続され、S415において針数カウンタの内
容iが1だけ増加させられる。このワークホルダ30、
つまり被縫製物の移動は、回転位置検出器116からの
信号にもとづいて針24が被縫製物から離脱した状態で
行われる。
【0079】S405〜415が繰返し実行され、縫製
データに従った縫目の群が形成され、それらの集合とし
て所定の縫製パターンが形成される。この縫製データ中
の各針落ち位置データは現に縫製が行われている縫製装
置140の保持板70の位置に適合した値に補正されて
いるため、縫製パターンは被縫製物の適正な位置に形成
される。縫製データ中のすべての針落ち位置データが実
行された後にはS405の判定がNOになり、S417
においてドライブモータ18に停止指令が送られる。こ
の指令に応じてドライブモータ18が停止させられ、縫
目形成装置148の作動が停止させられて、所定の縫製
パターンの形成動作が終了する。
【0080】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、第一,第二被検出マーク154,155が
被検出部を構成し、制御装置102の位置ずれ検出ルー
チンを実行する部分が針24,操作箱118等と共同し
て位置検出手段を構成し、制御装置102のデータ変換
ルーチンを実行する部分がデータ補正手段を構成してい
る。また、制御装置102の変換基準位置データ読込み
ルーチンを実行する部分が、フレキシブルディスクの変
換基準位置データを読み込むフレキシブルディスクドラ
イブ104または変換基準位置データを入力するために
操作される操作箱118と共同して、基準位置データ入
力手段を構成している。
【0081】なお、上記実施例においては、図11の縫
製システムを構成する複数の縫製装置140はいずれ
も、保持板70および位置検出板150を縫製装置14
0の実座標面に一致させるための調節がなされていない
ものであったが、これらの少なくとも1台において調節
を行い、縫製装置140において縫製データの作成を行
う場合には、必ずその調節済みの縫製装置140を使用
するようにすることも可能である。保持板70および位
置検出板150を実座標面に一致させるための調節は、
被縫製物保持装置としてのワークホルダ30と、相対移
動装置としての被縫製物移動装置146との少なくとも
一方において行うことが可能である。
【0082】ワークホルダ30において行う場合は、例
えば、下フレーム32に対する上フレーム34の取付装
置あるいは上フレーム34に対する保持板70および位
置検出板150の取付装置を位置調節可能なものとし、
この位置の調節により保持板70および位置検出板15
0の実座標面に対する相対位置を調節すればよい。ま
た、第一,第二バー40,42の部分を下フレーム32
から分離し、その分離した部分に対する下フレーム32
の取付位置を調節可能とすることによっても目的を達し
得る。
【0083】被縫製物移動装置146において調節を行
う場合には、例えば、第一,第二バー40,42と係合
するローラ56,58のX軸可動部材48およびY軸可
動部材54に対する取付位置を調節可能とし、あるい
は、X軸可動部材48およびY軸可動部材54のラック
44,50に対する取付位置を調節可能とするなどによ
って目的を達し得る。
【0084】さらに、前記実施例においては、保持板7
0と位置検出板150とが別個の部材とされているが、
例えば、保持板70の開口72の外側の位置に第一,第
二被検出マーク154,155を形成し(移動可能範囲
表示マーク152も共に形成してもよい)、保持板70
に位置検出板150を兼ねさせることも可能である。こ
のようにすれば、被縫製物が保持板70に対して正確に
位置決めされてさえいれば、保持板70自体は上フレー
ム34に対して正確に位置決めされる必要がない。保持
板70上の第一,第二被検出マーク154,155の位
置の検出により、保持板70の上フレーム34に対する
取付誤差も含んだ相対位置誤差が検出されるからであ
り、位置決めピン74,位置決め孔76等からなる位置
決め装置を省略することができる。
【0085】また、前記実施例においては、縫製データ
の補正が、フレキシブルディスクドライブ104によっ
フレキシブルディスクから読みだされる際に行われる
ようにされていたが、形成すべき縫製パターンに関連す
る変換基準位置データおよび縫製データがすべて縫製装
置に読み込まれた後に、縫製データの補正が行われるよ
うにすることも可能である。その一例を図17に示す。
【0086】本縫製データ補正・縫製制御装置は、コン
ピュータによって構成される制御回路182を備えてお
り、制御回路182の指示に従ってフレキシブルディス
クドライブ184からデータメモリ186に、形成すべ
き縫製パターンに関連する変換基準位置データおよび縫
製データが読み込まれる。読み込まれたデータは、演算
回路188によって、制御情報と、被縫製物移動装置1
46を駆動するのに必要な縫製データ(針落ち位置を表
すX,Y座標値)とに分けられるとともに、mm単位で表
されている縫製データがパルス数単位の縫製データに換
算される。そして、制御情報は、補正回路190を介し
てX軸制御回路192とY軸制御回路194とに送ら
れ、パルス数単位の縫製データは補正回路190に供給
される。また、前記データメモリ186に格納された変
換基準位置データと、縫製が行われる縫製装置おいて検
出された第一,第二被検出点の位置データとに基づい
て、補正係数計算回路196が一次変換の補正係数を計
算し、補正回路190に供給する。補正回路190はこ
の供給された補正係数を使用して、演算回路188から
供給されたパルス数単位の各針落ち位置データを補正す
るとともに、相前後する2つずつの針落ち位置データの
差を演算し、それら針落ち位置の間で針24を移動させ
るに必要なX軸方向およびY軸方向の各パルス数として
X軸パルス数メモリ198とY軸パルス数メモリ200
とに格納する。
【0087】そして、X軸方向に関しては、X軸制御回
路192が制御回路182からの制御情報に従って適当
なタイミングでゲートG1を開き、X軸パルスカウンタ
202に次回のX軸パルスモータ36の駆動に必要なX
軸パルス数をセットする。その後、ゲートG3を開き、
パルス発生回路204からのパルスをX軸パルスカウン
タ202を通過させてX軸駆動回路206に供給する。
X軸駆動回路206はこのパルスが1個供給される毎に
X軸パルスモータ36を1ステップ分駆動する。X軸パ
ルスカウンタ202は通過するパルスの数を数え、この
数が先にゲートG1を介してセットされているX軸パル
ス数と等しくなったとき、ゲートG3を閉じるため、X
軸パルスモータ36は、X軸パルス数メモリ198に格
納されている多数の針落ち位置データのうちの1個に対
応する量だけ駆動されることとなる。
【0088】Y軸方向に関しても、Y軸制御回路19
4,Y軸パルス数メモリ200,ゲートG2,G4,Y
軸パルスカウンタ207およびY軸駆動回路208等に
より同様に、Y軸パルスモータ38が1個の針落ち位置
データ分だけ駆動される。以上の制御が繰り返されるこ
とにより、針24が縫製データにより規定される多数の
針落ち位置に順次移動させられて縫目を形成し、その集
合として所定の縫製ターンが形成される。
【0089】本発明のさらに別の実施例を図18および
図19に示す。この実施例は、例えば特開平4−364
888号公報に記載されている形式の縫製装置に本発明
を適用したものであり、縫製装置は、縫製部210と、
被縫製物保持・移動部212とに分離されている。縫製
部210は前記図1の実施例における縫目形成装置14
8に相当するものであり、被縫製物保持・移動部212
は、ワークホルダ30と被縫製物移動装置146とに相
当する刺繍枠214と被縫製物移動装置216とを備え
ている。縫製部210と被縫製物保持・移動部212と
はそれぞれ独自の本体218,220を備えており、そ
れら本体218,220が、図示を省略する結合装置に
より結合されることによって、縫製装置が構成される。
そのために、縫製部210および被縫製物保持・移動部
212それぞれの加工,組立誤差に加えて、両本体21
8,220の相対位置決め誤差も、刺繍枠214と針2
22との相対位置誤差として累積する。
【0090】この相対位置誤差分だけ縫製データを補正
するために、刺繍枠214には図19に示す位置検出治
具224が取り付けられる。この位置検出治具224
は、本体部226が刺繍枠214の内側に精度よく嵌合
され、そのほぼ四角形の本体部226の4辺からそれぞ
れ側方へ突出させられた4個の耳辺228が刺繍枠21
4の上面に着座する形状,寸法に製作されている。位置
検出治具224の着脱はこれら耳片228を摘んで行わ
れる。また、本体部226の上面には第一被検出マーク
232および第二被検出マーク234が、ほぼ四角形の
刺繍枠214の内側領域の2隅に対応する位置に設けら
れている。この位置検出治具224を使用した縫製デー
タの補正は前記実施例と同様であるため、説明を省略す
る。
【0091】以上の実施例においては、針24等のポイ
ンタと各被検出部との相対位置を見ながらオペレータが
操作箱118を操作することにより複数の被検出部の位
置が検出されるように構成されていたが、複数の被検出
部の位置を自動的に検出する自動位置検出装置とするこ
とも可能である。例えば、図20に示すように、複数の
被検出部238を他の部分とは物理的特性が異なる部分
とするとともに、その物理的特性を検出可能な検出ヘッ
ド240と、その検出ヘッド240と被検出部238と
を相対移動させる相対移動装置242と、その相対移動
装置242を自動的に相対移動させる自動相対移動制御
器244と、検出ヘッド240が被検出部を検出したと
きその位置のデータを自動的に取り込む自動位置取込器
246とを設けるのである。被検出部238は、例え
ば、色,反射率等の異なる部分で構成し、あるいは磁
石,発熱体,蓄電体等により構成することにより,被検
出部の光学的特性,磁気的特性,熱的特性,電気的特性
等物理的特性を他の部分と異ならせることができる。ま
た、自動相対移動制御器244は、例えば図21に示す
ように、検出ヘッド240が被検出部238が存在する
可能性のある領域247内で予め定められた経路248
(図示のものは渦巻き状)に沿って相対移動するように
相対移動装置242を制御するものとすることができ、
検出ヘッド240が被検出部238の一部を検出した後
は、検出ヘッド240の出力信号に基づいて検出ヘッド
240を被検出部238のほぼ中心に移動させるものと
することが望ましい。以上の制御は、例えば図22のフ
ローチャートに従って実行することができる。
【0092】また、前記各実施例においては、縫製デー
タ補正装置が縫製装置内に組み込まれていたが、縫製デ
ータ補正部を縫製部から独立させ、必要に応じて接続コ
ードにより接続して使用できるようにすることも可能で
ある。また、専用の縫製データ作成装置に縫製データ補
正装置を組み込むことも可能である。その他、いちいち
例示することはしないが、当業者の知識に基づいて種々
の変形,改良を施した態様で本発明を実施することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である縫製データ補正装置を
備えた縫製装置の要部を示す斜視図である。
【図2】上記縫製装置のワークホルダの上フレームの要
部を示す正面図である。
【図3】上記上フレームに取り付けられる保持板を示す
正面図である。
【図4】前記縫製装置の制御装置を示すブロック図であ
る。
【図5】上記制御装置のROMに格納されている制御プ
ログラムの概要を示すフローチャートである。
【図6】上記制御プログラムの位置ずれ検出ルーチンを
示すフローチャートである。
【図7】上記制御プログラムの変換基準位置データ読込
みルーチンを示すフローチャートである。
【図8】上記制御プログラムのデータ変換ルーチンを示
すフローチャートである。
【図9】上記制御プログラムの縫製ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図10】前記制御装置のRAMの構成を概念的に示す
図である。
【図11】前記縫製装置を複数台含む縫製システムを示
すブロック図である。
【図12】前記縫製装置のワークホルダに取り付けられ
る位置検出板を示す正面図である。
【図13】上記位置検出板の被検出マークを拡大して示
す図である。
【図14】前記縫製装置における縫製データの補正を説
明するための図である。
【図15】前記縫製装置における縫製データの補正を説
明するための図である。
【図16】前記縫製装置により形成される縫製パターン
の一例を示す正面図である。
【図17】本発明の別の実施例である縫製データ補正装
置を備えた縫製装置の制御装置を示すブロック図であ
る。
【図18】本発明のさらに別の実施例である縫製データ
補正装置を備えた縫製装置を示す斜視図である。
【図19】図18の縫製装置の刺繍枠およびそれに取り
付けられる位置検出治具を示す斜視図である。
【図20】本発明のさらに別の実施例である縫製データ
補正装置を備えた縫製装置における被検出部位置自動検
出装置を示すブロック図である。
【図21】上記被検出部位置自動検出装置における検出
ヘッドの移動経路の一例を示す図である。
【図22】上記被検出部位置自動検出装置における制御
プログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
24 針 30 ワークホルダ 32 下フレーム 34 上フレーム 36 X軸パルスモータ 38 Y軸パルスモータ 70 保持板 72 開口 74 位置決めピン 76 位置決め孔 102 制御装置 146 被縫製物移動装置 148 縫目形成装置 150 位置検出板 154 第一被検出マーク 155 第二被検出マーク 174 縫目線 214 刺繍枠 224 位置検出治具 232 第一被検出マーク 234 第二被検出マーク 238 被検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 淳 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー工業株式会社内 (72)発明者 原 由浩 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−203185(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 1/00 - 97/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被縫製物に縫目を形成する縫目形成装置
    と、被縫製物を保持して縫目形成装置と相対移動可能な
    被縫製物保持装置と、それら縫目形成装置と被縫製物保
    持装置とを縫製データに従って相対移動させる相対移動
    装置とを含む縫製装置の、前記縫製データを補正する縫
    製データ補正装置であって、 前記被縫製物保持装置に、その被縫製物保持装置に対し
    てそれぞれ予め定められ、かつ、互いに隔たった複数の
    位置に位置する状態で設けられた複数の被検出部と、 それら複数の被検出部の各々の前記縫製装置に設定され
    ている座標面上における位置を検出する位置検出手段
    と、 その位置検出手段により検出された複数の被検出部の各
    々の位置の、それら複数の被検出部の各々の前記縫製デ
    ータ作成の基礎とされた座標面上における位置である各
    基準位置に対する位置ずれに基づいて前記縫製データを
    補正するデータ補正手段とを含むことを特徴とする縫製
    データ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記被縫製物保持装置が、前記縫目形成
    装置と相対移動可能に設けられた縫製枠保持部材と、そ
    の縫製枠保持部材に保持されて前記被縫製物を保持する
    縫製枠と、その縫製枠を縫製枠保持部材に対して一義的
    に位置決めする位置決め装置とを含み、かつ、前記複数
    の被検出部が、前記縫製枠とは択一的にかつ前記位置決
    め装置により一義的に位置決めされて前記縫製枠保持部
    材に保持される位置検出治具に設けられた請求項1に記
    載の縫製データ補正装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記基準位置を表す基準位置デ
    ータを当該縫製データ補正装置に入力するための基準位
    置データ入力手段を含む請求項1たは2に記載の縫製デ
    ータ補正装置。
  4. 【請求項4】 被縫製物に縫目を形成する縫目形成装置
    と、被縫製物を保持して縫目形成装置と相対移動可能な
    被縫製物保持装置と、それら縫目形成装置と被縫製物保
    持装置とを縫製データに従って相対移動させる相対移動
    装置とをそれぞれ含むN台(Nは2以上の整数)の縫製
    装置を含み、かつ、それらN台の縫製装置のうち少なく
    とも(N−M)台(Mは1以上でかつN以下の整数)
    が、 前記被縫製物保持装置に、その被縫製物保持装置に対し
    てそれぞれ予め定められ、かつ、互いに隔たった複数の
    位置に位置する状態で設けられた複数の被検出部と、 それら複数の被検出部の各々の前記縫製装置に設定され
    ている座標面上における位置を検出する位置検出手段
    と、 その位置検出手段により検出された複数の被検出部の各
    々の位置の、それら複数の被検出部の各々の前記M台の
    縫製装置のいずれかにおいて縫製データ作成の基礎とさ
    れた座標面上における位置である各基準位置に対する位
    置ずれに基づいて前記縫製データを補正するデータ補正
    手段とを含むことを特徴とする縫製システム。
  5. 【請求項5】 被縫製物に縫目を形成する縫目形成装置
    と、被縫製物を保持して縫目形成装置と相対移動可能な
    被縫製物保持装置と、それら縫目形成装置と被縫製物保
    持装置とを縫製データに従って相対移動させる相対移動
    装置とをそれぞれ含む複数台の縫製装置と、 前記縫製データを、自身の第一座標面上の位置を規定す
    る位置データを含むデータとして作成する縫製データ作
    成装置と、 を含み、かつ、前記複数台の縫製装置がそれぞれ、 前記縫製データ作成装置により作成された縫製データを
    入力するための縫製データ入力装置と、 前記被縫製物保持装置に、その被縫製物保持装置に対し
    てそれぞれ予め定められ、かつ、互いに隔たった複数の
    位置に位置する状態で設けられた複数の被検出部と、 それら複数の被検出部の各々の当該縫製装置に設定され
    ている第二座標面上における位置を検出する位置検出手
    段と、 その位置検出手段により検出された複数の被検出部の各
    々の位置の、それら複数の被検出部の各々の設計上の位
    置である各基準位置に対する位置ずれに基づいて前記縫
    製データを補正するデータ補正手段とを含むことを特徴
    とする縫製システム。
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